JP2012047886A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ニップ部を形成する回転体の外周面をクリーニングするクリーニング性能をより向上させる。
【解決手段】定着スリーブ12と加圧ローラ13によって記録材Pが挟持された状態で、記録材Pが搬送されないように記録材Pを保持する保持手段(2次転写部M、レジストローラ対46)を備え、定着スリーブ12と加圧ローラ13によって記録材Pが挟持され、かつ加圧ローラ13が回転した状態で、更に、記録材Pが搬送されないように保持手段により記録材Pが保持された状態で、加圧ローラ13が記録材Pに摺擦することで、加圧ローラ13の表面がクリーニングされる。
【選択図】図3

Description

本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置における定着装置(像加熱装置)の加熱定着方式としては、熱ローラ方式、電磁誘導加熱方式、フィルム加熱方式などが知られている。
このような一般的な加熱定着方式においては、定着部材がトナーや紙粉で汚れるという問題がある。ここで述べた定着部材とは、定着ニップ部で記録材に接触する部材を指す。例えば上記フィルム加熱方式では定着フィルムと加圧ローラを指す。定着部材の汚れには主に紙粉汚れとトナー汚れがある。これらの汚れが定着部材に蓄積されると、定着部材の離型性が低下して記録材が定着部材に巻きついたり、一気に汚れを吐き出して記録材を汚したりすることがある。
以上のような定着部材の汚れをクリーニングして、定着性能を回復させる従来のクリーニング技術として特許文献1と特許文献2が挙げられる。
特許文献1に記載されたクリーニング技術は、ベタ画像を定着したクリーニングペーパーを通紙して定着部材に付着したトナー汚れを付着させてクリーニングするというものである。
特許文献2に記載されたクリーニング技術は、定着ニップ部で記録材を挟持した状態で搬送と停止を繰り返し行うことでクリーニングを行うものである。記録材停止中には、ヒータへ通電して定着ニップ部を加熱する加熱期間と、ヒータへの通電を遮断状態とするか又は定着ニップ部の温度が下がるようにヒータへ通電する冷却期間とを適当に制御している。このことで、記録材が定着ニップを通過中に、定着部材表面に付着しているトナーの軟化及び固化が起きる。
これにより、軟化及び固化されたトナーが記録材に付着し、その状態でニップから出て行くことで定着部材がクリーニングされる。
特許第2651232号公報 特許第3984708号公報
昨今、多様な記録材(メディア)が世界市場で流通している。なかでも填料として炭酸カルシウム(CaCO)を多く含み、表面性が悪く紙粉が発生しやすいなどの特徴を持つ一部の記録材において、定着部材の汚れが促進されることが確認されている。このような記録材においては、定着部材表面にトナーが固着することが多く、熱溶融したトナー間、もしくはトナーと記録材との間の接着力を利用した従来のクリーニング方式では十分なクリーニング効果が得られない場合がある。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、定着ニップ部を形成する回転体の外周面をクリーニングするクリーニング性能をより向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
シートを挟持しながら搬送し、かつ該シート上に形成された像を加熱する一対の回転体を有する画像形成装置において、
前記一対の回転体によってシートが挟持された状態で、該シートが搬送されないように該シートを保持する保持手段を備え、
前記一対の回転体によってシートが挟持され、かつ前記一対の回転体のうちの少なくとも一方が回転した状態で、更に該シートが搬送されないように前記保持手段により該シートが保持された状態で、回転する回転体がシートに摺擦することで、該回転する回転体の表面がクリーニングされることを特徴とする。
本発明によれば、定着ニップ部を形成する回転体の外周面をクリーニングするクリーニング性能をより向上させることが可能となる。
実施例1の画像形成装置の概略構成を示す断面図 実施例1の定着装置の概略構成を示す断面図 実施例1のクリーニング方法について説明するための図 実施例1のクリーニングモードにおけるシーケンスチャートを示す図 実施例1のクリーニング効果の評価について説明するための図 実施例4で高加圧状態にしたことによる搬送力の変化について説明する図 実施例4においてクリーニング効果が得られる領域を示す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
以下、図面を参照して、実施例1に係る画像形成装置について詳しく説明する。
図1は、本実施例の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。本実施例の画像形成装置は電子写真方式のタンデム型のフルカラープリンタである。
本実施例の画像形成装置は、4つの画像形成部(画像形成ユニット)を備えており、これらの4つの画像形成部は図1に示すように、一定の間隔をおいて一列に配置されている。ここで、4つの画像形成部は、イエロー色の画像を形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1Mと、シアン色の画像を形成する画像形成部1Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1Bkで構成されている。
各画像形成部1Y,1M,1C,1Bkには、それぞれ感光ドラム2a,2b,2c,2dが設置されている。各感光ドラム2a,2b,2c,2dの周囲には、帯電ローラ3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、転写ローラ5a,5b,5c,5d、ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ設置されている。帯電ローラ3a,3b,3c,3dと現像装置4a,4b,4c,4dとの間の上方には露光装置7a,7b,7c,7dがそれぞれ設置されている。各現像装置4a,4b,4c,4dには、それぞれイエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーが収納されている。
画像形成部1Y,1M,1C,1Bkの各感光ドラム2a,2b,2c,2dのうち各1次転写部NY,NM,NC,NKに、転写媒体としての無端ベルト状の中間転写ベルト40が当接している。
中間転写ベルト40は、駆動ローラ41、支持ローラ42、2次転写対向ローラ43間に張架されており、駆動ローラ41の駆動によって図1の矢印方向(時計方向)に回転(移動)する。
1次転写用の各転写ローラ5a,5b,5c,5dは、各1次転写ニップ部NY〜NKにて中間転写ベルト40を介して各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接している。
2次転写対向ローラ43は、中間転写ベルト40を介して2次転写ローラ44と当接して、2次転写部(ニップ部)Mを形成している。
2次転写ローラ44は、中間転写ベルト40に接離自在に設置されている。2次転写ローラ44に駆動機構はなく、中間転写ベルト40の回転により従動回転する。
中間転写ベルト40の外側の駆動ローラ41近傍には、中間転写ベルト40表面に残った転写残トナーを除去して回収するベルトクリーニング装置45が設置されている。また、2次転写部Mの記録材搬送方向下流側には、像加熱装置としての定着装置11が設置されている。
画像形成動作開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、それぞれ帯電ローラ3a,3b,3c,3dによって一様に所定の極性(本実施例では負極性)に帯電される。
そして、露光装置7a,7b,7c,7dは、入力されるカラー色分解された画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光を、帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上にそれぞれ走査露光する。これにより各感光ドラム2a,2b,2c,2d上に静電潜像が形成される。
そして、まず静電潜像が形成された感光ドラム2a上に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを感光体表面の帯電電位に応じて静電吸着させることで静電潜像を顕像化しトナー像とする。このイエローのトナー像(現像剤像)は、1次転写部NYにて1次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ローラ5aにより、回転している中間転写ベルト40上に1次転写される。イエローのトナー像が転写された中間転写ベルト40は画像形成部1M側に回転される。
そして、画像形成部1Mにおいても、前記同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像が、中間転写ベルト40上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、1次転写部NMにて転写される。
以下、同様にして中間転写ベルト40上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1C、1Bkの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像が各1次転写部NC、NKにて順次重ね合わされる。このようにして、フルカラーのトナー像が中間転写ベルト40上に形成される。
そして、中間転写ベルト40上のフルカラーのトナー像先端が2次転写部Mに移動されるタイミングに合わせて、レジストローラ対46によりシートとしての記録材Pが2次転写部Mに搬送される。このことで、この記録材Pに、2次転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された2次転写ローラ44によりフルカラーのトナー像が一括して2次転写される。フルカラーのトナー像が形成された記録材Pは定着装置11に搬送される。定着装置11では、一対の回転体としての定着スリーブ12と加圧ローラ13とが互いに圧接して形成される定着ニップ部で記録材Pが挟持搬送されながら、記録材Pに担持された未定着のフルカラーのトナー像が加熱、加圧されて、記録材P表面に溶融定着される。その後、記録材Pは外部に排出され、画像形成装置の出力画像となる。このようにして、一連の画像形成動作が終了する。
上記した1次転写時において、感光ドラム2a,2b,2c,2d上に残留している1次転写残トナーは、ドラムクリーニング装置6a,6b,6c,6dによって除去されて回収される。また、2次転写後に中間転写ベルト40上に残った2次転写残トナーは、ベルトクリーニング装置45によって除去されて回収される。
次に、図2を参照して、本実施例の定着装置11について詳述する。図2は、本実施例の定着装置11の概略構成を示す図であり、記録材搬送方向(矢印K方向)に沿った縦断面図である。
定着装置11はフィルム状の定着スリーブ12、定着スリーブ12に当接された加圧ローラ13、セラミックヒータ(以下、ヒータ)20、温度制御手段27、及び回転制御手段28を主要構成部材として構成されている。ここで、ヒータ20は、定着スリーブ12を介して、記録材上(シート上)に形成(担持)された像(トナー像)を加熱するためのものである。また、温度制御手段27は、ヒータ20の温度を制御するためのものである。また、回転制御手段28は、クリーニングに使用する記録材Pの搬送を制御するためのものである。
ヒータ20は、抵抗発熱体であり、アルミナ等の耐熱性の基材20a上に例えば印刷によって抵抗体パターン20bを形成し、その表面をガラス層20cで被覆したものである。そしてヒータ20は、記録材搬送方向(矢印K方向)に対して直交する記録材Pの幅方向(加圧ローラ13の回転軸方向、図2における紙面垂直方向;以下、長手方向)において、記録材Pの幅よりも長くなるように形成されている。
ヒータ20は、装置本体に取り付けられたヒータホルダ22によって支持されている。ヒータホルダ22は、耐熱樹脂によって形成された部材であり、次の定着スリーブ12の回転をガイドするガイド部材としても作用する。
定着スリーブ12は、熱容量が加圧ローラ13よりも小さい。定着スリーブ12は、円筒状に形成されたものであり、表面にフッ素樹脂などの離型層が設けられている。定着スリーブ12は、上述のヒータ20及びヒータホルダ22に遊嵌されている。
定着スリーブ12を介して、加圧ローラ13とヒータ20とが互いに押圧するように構成されることで、定着スリーブ12と加圧ローラ13とが互いに圧接している。これにより定着スリーブ12の裏面がヒータ20の下面に当接されるようになっている。また、定着スリーブ12は、加圧ローラ13の矢印R26方向の回転により記録材Pが矢印K方向に搬送されるのに伴って矢印R25方向に従動回転するように構成されている。
なお、定着スリーブ12の長手方向の両端部は、ヒータホルダ22のガイド部(不図示)によって規制されており、ヒータ20の長手方向にずれないようになっている。また、定着スリーブ12の内面には、ヒータ20やヒータホルダ22との間の摺動抵抗を低減するためにグリースが塗布されている。
加圧ローラ13は、金属製の芯金26aの外周面に、シリコーンゴム等の弾性を有する耐熱性の離型層26bが設けられたものであり、定着スリーブ12との間に定着ニップ部(以下、ニップ)Nfを形成している。このニップNfにおける、加圧ローラ13の回転方向(すなわち、記録材搬送方向)についての幅(ニップ幅)をaとすると、このニップ幅aは、記録材P上のトナーを好適に加熱、加圧することができる程度に設定されている。
回転制御手段28は、加圧ローラ13を回転駆動するモータ29と、モータ29の回転を制御するCPU30とを有する。本実施例では、加圧ローラ13のみを回転駆動させる駆動源としてモータが設けられている。ここで加圧ローラ13は、回転する回転体に相当する。また、本実施例において、加圧ローラ13の回転駆動モータと中間転写ベルト40の回転駆動モータはそれぞれ独立のものとする。
温度制御手段27は、温度検知手段としてのサーミスタ21と、CPU23とを有する。サーミスタ21は、ヒータ20の裏面(ニップNfに対向する面とは反対側の面)に取り付けられている。CPU23は、サーミスタ21により検出されるヒータ20の温度に基づいてトライアック(ゲート制御式半導体スイッチ)24を制御し、ヒータ20に対する通電を制御するためのものである。
上述のように、定着装置11は、加圧ローラ13を矢印R26方向に回転駆動させると共にヒータ20を発熱させてニップNfを加熱している。このようにして定着装置11は、加圧ローラ13の矢印R26方向の回転により未定着トナーを担持している記録材PをニップNfにて挟持搬送しつつ、ヒータ20によって記録材P上のトナーを加熱する像加熱動作を行う。
この際、回転制御手段28によって加圧ローラ13の回転を制御することにより、記録材Pの送り(搬送)を適宜に制御することができ、また、温度制御手段27によってヒータ20の温度を適宜に制御することができるものである。
次に、本実施例に関わる構成要件について述べる。最初に定着装置のニップNfまわりの部材の詳細について述べる。
定着スリーブ12は内径が約18mm、総厚が約260μm、長手方向の長さ約233mmの円筒形状で構成されている。この定着スリーブ12の層構成は、基層、弾性層、離型層の3層構成で、基層が直径約18mm、厚さ約30μmのステンレス、弾性層が厚さ約200μmのシリコーンゴム、離型層が厚さ約30μmの絶縁PFAチューブから構成されている。ここで、PFAは、テトラフルオロエチレン パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である。
加圧ローラ13は直径が20mm、長手方向の長さが約227mmである。加圧ローラ13の層構成は芯金が直径約13mmの金属製部材、弾性層が厚さ約35mmの導電シリコーンゴム、表層が厚さ約50μmの導電PFAチューブから構成されている。
ヒータ20は、厚さ約1mmのアルミナ基板上に厚さ約7μmの発熱体がペーストされ、この発熱体が厚さ約60μmのガラスコートで覆われることで構成されている。
上記部材から構成されるニップNfにおいて、定着スリーブ12、加圧ローラ13間に働く総加圧力は20kgf(196N)である。加圧力は、定着スリーブ12側から加圧ローラ13側にかけられている。ニップNfのニップ幅aは約7mm、圧力は約1.25kgf/cm(12.3N/cm)である。また本実施例において、断りのない限り加圧ローラ外周の速度(プロセススピード)は115mm/秒とする。
次に、2次転写部Mまわりの部材の詳細について述べる。
本実施例の中間転写ベルト40は、周長が約712mm、幅(長手方向の長さ)が約245mm、厚さが約73μmである。層構成は2層構成で、基層が約70μmのPVDF(ポリフッ化ビニリデン)、表層がアクリルコートからなる。
2次転写対向ローラ43は直径が約25mm、長手方向の長さが約216mmである。2次転写対向ローラは金属製の芯金に厚さ約75μmのウレタン樹脂の弾性層で覆われている。2次転写ローラ44の寸法は直径が約18mm、長手方向の長さが約216mmである。2次転写ローラ44の層構成は直径約6mmの金属製の芯金に厚さ6mmの発泡ローラからなる。
上記部材から構成される2次転写部Mにおいて、中間転写ベルト40、2次転写ローラ44間に働く総加圧力は約6kgf(58.9N)である。加圧力は、2次転写ローラ44側から2次転写対向ローラ43側にかけられている。2次転写部Mのニップ幅は約2mm、圧力は約1.4kgf/cm(13.7N/cm)である。
次に、レジストローラ対46について述べる。
駆動側は6mmの金属芯金に外径14mm、幅(長手方向の長さ)13.5mmのEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)からなるローラを長手方向に沿って5つ配置している(不図示)。対向側はローラが外径約12.5mmのPOM(ポリアセタール)からなり、それ以外は駆動側と同じである。上記部材から構成されるレジストローラ対46に働く総加圧力は約1.3kgf(12.8N)である。加圧力は対向ローラ側からかけられている。レジストローラ対46のニップ幅は約1mm、圧力は約0.2kgf/cm(2.0N/cm)である。
次に、クリーニングに使用するシートについて述べる。
本実施例においてクリーニング用のシートには、一般的に使用されているA4サイズ(210mm×297mm)の印字(印刷、画像形成)用の記録材Pを1枚用いている。したがって、以下のクリーニングに関する説明においては、クリーニング用のシートを記録材Pとして説明する。また、クリーニング時において記録材Pは、図3に示すように、ニップNf、2次転写部M、及びレジストローラ対46で狭持された状態で停止する。本実施例では、ニップNfから2次転写部Mまでの距離を100mm、2次転写部Mからレジストローラ対46の挟持部までの距離を40mmとする。
以上の構成の画像形成装置及び定着装置11において、定着部材のクリーニング方法について説明する。ここで述べた定着部材とは特に駆動回転する定着部材を指す。本実施例のフィルム加熱方式では加圧ローラ13が駆動回転するもので、以下、加圧ローラ13のクリーニング方法について説明する。図3は、本実施例のクリーニング方法について説明するための図であり、記録材PがニップNf、2次転写部M、及びレジストローラ対46に挟持された状態を示す図である。図4は、画像形成装置又は定着装置11に設けられた制御手段(実行手段)により実行されるクリーニングモードにおけるシーケンスチャートを示す図である。
通常のプリント後など加圧ローラ13が余熱で暖まっている状態のときに、手差しトレイや給送カセットから記録材Pが給送される(図4の(1))。その後、記録材Pが、印字用の一般(通常)の記録材と同じ搬送経路で搬送される(図4の(2))。搬送された記録材Pの先端がニップNfを通過したところで中間転写ベルト40、レジストローラ対46、及び加圧ローラ13の回転駆動が停止され、記録材Pの搬送が停止される(図4の(3))。このとき、図3に示すように、ニップNfより記録材搬送方向上流側で2次転写部Mとレジストローラ対46とにより記録材Pが挟持された状態で、記録材Pの搬送が停止される。この停止状態において、記録材Pは、2次転写部Mとレジストローラ対46とにより保持されることとなる。
ここで、2次転写部Mとレジストローラ対46は、保持手段に相当する。保持手段は、ニップNfによって記録材Pが挟持された状態で、記録材Pが搬送されないように記録材Pを保持するものである。
次に、この停止状態から加圧ローラ13だけを回転駆動させる(図4の(4))。この状態で加圧ローラ13が15秒間、回転駆動した後、駆動を停止していた中間転写ベルト40とレジストローラ対46が駆動され、記録材Pは印字用の一般の記録材と同じ搬送経路で画像形成装置外へ排出される(図4の(5))。
このようにして、加圧ローラ13の表面がクリーニングされる。すなわちニップNfによって記録材Pが挟持され、かつ加圧ローラ13が回転した状態で、さらに記録材Pが搬送されないように保持手段により記録材Pが保持された状態で、加圧ローラ13が記録材Pに摺擦することで加圧ローラ13の表面がクリーニングされる。
次に、上記クリーニング時に発生する、記録材搬送方向に働く力について図3を用いて説明する。図3に示すようにクリーニング時に記録材P先端付近は加圧ローラ13の駆動
回転に際し、摩擦力を受ける。このとき受ける最大の摩擦力を搬送力F1と定義する。
一方、記録材Pは記録材搬送方向上流側で、この搬送力により記録材搬送方向とは逆方向に力を受ける。このとき2次転写部Mで記録材Pが受ける力をF2、レジストローラ対46で記録材Pが受ける力をF3とする。上記クリーニング時における記録材Pの搬送停止状態を維持するために記録材搬送方向の力F1,F2,F3の間にF1<F2+F3の関係が成り立つ必要がある。ここで、図3において、N2は2次転写部Mの挟持力を示し、N3はレジストローラ対46の挟持力を示している。そして、力F2は、挟持力N2で2次転写部Mに挟持された記録材が受けるバックテンションを示し、力F3は、レジストローラ対46で挟持された記録材が受けるバックテンションを示す。
次に、上記F1とF2+F3の測定法について述べる。
まず、後端(記録材搬送方向の上流側の端部)から先端(記録材搬送方向の下流側の端部)に向けて約30mm離れた領域に直径5mm程度の穴をあけた記録材を用意する。次に、この記録材の先端から後端に向けて約40mm離れた領域をニップNfで挟んだ状態を作る。次に、記録材後端側の穴に、フォースゲージ(日本電産シンポ株式会社製、FGX−5R)に取り付けられたフックを通し、記録材を張った状態で固定する。その後、115mm/秒で加圧ローラ13を回転駆動させる。その際にフォースゲージの値の最大値を読み取る。この値を実際の搬送力F1とする。
一方、搬送抑止力(F2+F3)は、先ほどの穴を記録材搬送方向下流側にして、(図3に示す構成に対して定着装置がない状態として)記録材がレジストローラ対46と2次転写部Mでのみ狭持されている状態を作る。
次に、記録材先端側の穴にフォースゲージに取り付けられたフックを通す。この状態からフォースゲージを記録材搬送方向下流側に引っ張る。このとき、記録材がフォースゲージからの力で動きだす直前でのフォースゲージの最大値を実際の搬送抑止力(F2+F3)とする。
本実施例の構成では搬送力F1は約2.0kgf(19.6N)、搬送抑止力(F2+F3)の最大値は約2.5kgf(24.5N)でありF1<F2+F3が成り立つ。
本実施例のクリーニング効果を評価するにあたり、加圧ローラ汚れを発生させる通紙条件について以下に述べる。
加圧ローラ汚れを発生させる評価紙には、紙粉が多く炭酸カルシウム成分を20%以上含むA4サイズのテスト紙を用いた。図5(a)は、加圧ローラ汚れを発生させる画像パターンについて説明するための図である。評価画像には図5(a)に示したように、テスト紙P1の中央部に文字などの低印字率の画像Aを印字したパターンを用いた。この条件で加圧ローラ13が汚れるまで通紙した。図5(b)は上記条件で汚れた加圧ローラ13を示す平面図である。図5(b)に示すように、非印字部Bは紙粉で、印字部Cはトナーで汚れることが確認された。
本実施例のクリーニング方法により、この汚れた加圧ローラ13をクリーニングしたところ、非印字部Bに対応する紙粉汚れはほぼ除去され、印字部Cに対応するトナー汚れは軽微に残っている程度であり、摺擦によるクリーニング効果が確認された。
トナー汚れに対するクリーニング性能は特許文献1に対して本実施例と特許文献2に優位性が見られ、さらに紙粉汚れに対するクリーニング性能は特許文献1と特許文献2に対して本実施例に優位性が見られた。
以上の優位性が見られた本実施例のクリーニングメカニズムについて以下で述べる。
まず、加圧ローラ13がトナーや紙粉で汚れるメカニズムについて述べる。トナー汚れの原因としては、記録材の紙粉の加圧ローラ表面への付着が通紙枚数を重ねていくに従い蓄積していき、加圧ローラ表面の離型性を低下させることなどが挙げられる。紙粉汚れに
より加圧ローラ表面の離型性が低下したところにオフセットしたトナーが付着、固着することで汚れを悪化させる。本実施例の定着器構成は、定着スリーブ表面の離型層は絶縁、加圧ローラ表面の離型層は導電であり、導電材を多く含む加圧ローラ側の離型性が低いため、最初は定着スリーブ表面にトナーや紙粉が付着した場合でも紙間で加圧ローラ表面に転移し汚れが蓄積する。
これらの汚れに対する摺擦によるクリーニングのメカニズムとしては紙粉とトナーの汚れが、ニップNf内において加圧ローラ13の回転方向とは逆方向の摩擦力を受ける、さらには記録材表面の凹凸によりこそぎ落とされることが挙げられる。
ニップNf内に入った加圧ローラ13の紙粉やトナーの汚れは記録材Pから加圧ローラ13の回転方向とは逆方向に摩擦力を受ける。この摩擦力により汚れは加圧ローラ表面の回転に追従できずに表面から剥ぎ取られていく。また、ニップNf内では記録材表面の微小な凹凸に紙粉汚れとトナー汚れが引っかかり、こそぎ落とされる形になる。こそぎ落とされたこれらの汚れは加圧ローラ13の回転に伴い表面からしごき取られていく。一方で、この記録材表面の凹凸には加圧ローラ表面に刺さって埋まっている最下層の紙粉汚れをかき出す効果もある。
これらの点を考慮すると、クリーニング用のシートとしては、平滑紙よりも適度な微小凹凸のある記録材のほうが好ましい。加圧ローラ13の回転駆動により、上述のようなメカニズムが繰り返されることで、加圧ローラ表面の汚れは下層まで除去される。
以上説明したように、ニップNfで挟持され、かつ搬送停止状態の記録材が、回転駆動する加圧ローラ13と摺擦することにより、加圧ローラ13に固着した紙粉やトナーの汚れを、より効率的に除去することが可能となる。
本実施例では、加圧ローラ13をクリーニングする場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、印字面側の定着部材を駆動する駆動源を有する定着装置において、印字面側の定着部材をクリーニングする場合であっても、本発明を好適に適用することができる。また、印字面及び非印字面の両側に駆動源を有する定着装置において、印字面側及び非印字面側の両方もしくは片方の定着部材をクリーニングする場合であっても、本発明を好適に適用することができる。すなわち、互いに圧接して定着ニップ部を形成する一対の回転体のうち少なくともいずれか一方の回転体が回転駆動可能に構成され、回転駆動可能な回転体の外周面をクリーニングする場合において、本発明を好適に適用することができる。
また、本実施例では、2次転写部M及びレジストローラ対46を保持手段として適用したがこれに限るものではない。保持手段は、ニップNfによって記録材Pが挟持された状態で、記録材Pが搬送されないように記録材Pを保持するものであればよく、クリーニング時に記録材Pを保持する専用の部材が設けられていてもよい。
また、本実施例において、印字面側の定着スリーブはクリーニング時において回転停止状態であるため、基層の材質や中間層の有無などはクリーニング効果に影響することはほとんどない。
以下、実施例2について説明する。
本実施例は、上記実施例1に改良を加えクリーニング性能をさらに向上させたものである。本実施例において、画像形成装置及び定着装置の構成は実施例1と同様であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
以下に、本実施例の加圧ローラ13のクリーニング方法について説明する。
本実施例では、最初にヒータ20に通電し、それと同時に加圧ローラ13を回転駆動させる(一対の回転体の回転動作及び加熱動作が行われる)。ヒータ20は、ヒータ裏のサーミスタ21の検知温度が180℃になるように加熱温調される。15秒加熱温調後、手
差しトレイや給送カセットから、クリーニング用のシートとしての記録材Pが印字用の一般の記録材と同じ記録材搬送経路で搬送される。搬送された記録材Pの先端がニップNfを通過したところで記録材の搬送が停止される。それと同時に加熱温調も停止される。このとき、図3のようにニップNfより記録材搬送方向上流側で2次転写部Mとレジストローラ対46に記録材Pが挟持された状態で、記録材の搬送が停止される。
次に、この停止状態から、加圧ローラ13が回転駆動される。本実施例においても実施例1と同様、F1<F2+F3の関係が成り立ち、加圧ローラ13が回転駆動しても記録材先端付近はニップNf内で搬送停止状態を保つ。加圧ローラ13が15秒間、駆動回転した後、駆動を停止していた中間転写ベルト40とレジストローラ対46が駆動され、記録材Pは、印字用の一般の記録材と同じ搬送経路で機外へ排出される。
本実施例のクリーニング方法によりクリーニングを行ったところ、紙粉汚れ、トナー汚れともにほぼ完全に除去され、実施例1、特許文献2に対して優位性が見られた。
本実施例では、クリーニングが行われる場合に、予めヒータ20を加熱温調しているので、加圧ローラ表面に固着したトナー汚れを十分に溶融軟化させることができる。そして、トナー汚れと加圧ローラ表面との間の付着力が弱まったところで、加圧ローラ表面を記録材に摺擦させることにより、記録材と加圧ローラ表面の間の離形性の違いから、トナー汚れが加圧ローラ表面から記録材へ転移しやすくなる。
本実施例では、ヒータ裏の加熱温調を定着温度付近の180℃としたが、これに限るものではなく、トナー汚れが溶融し始める温度以上にヒータ20を加熱温調するものであればよい。このような構成により、トナーを軟化させることができるので、トナー汚れ間の分子間力や、トナー汚れと加圧ローラ表面との間の付着力が弱まり、実施例1よりトナー汚れに対してクリーニング性をより向上することができる。また、使用するトナーの溶融温度が異なる画像形成装置の場合には、クリーニング効果が得られる加熱温調温度の下限値も変わるので、この下限温度を考慮して加熱温調温度を設定すればよい。
以上のように、記録材との摺擦と加熱を組み合わせることによって、実施例1よりも、トナー汚れに対して、より大きなクリーニング効果を発揮することができる。
実施例3は、上記実施例1に改良を加え、加圧ローラ13のクリーニング効率をさらに向上させるものである。本実施例において、画像形成装置及び定着装置の構成は実施例1と同様であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
本実施例では、実施例1の画像形成装置及び定着装置の構成に加え、クリーニングモード時の加圧ローラ13が、画像定着時(像加熱動作時;プロセススピード115mm/秒)よりも速い回転速度(プロセススピード200mm/秒)で回転可能となっている。ここで、プロセススピードは、感光ドラムの表面(外周面)の移動速度(周速度)であり、また、2次転写部MやニップNfで搬送される記録材の搬送速度でもある。
以下に、本実施例の加圧ローラ13のクリーニング方法について説明する。
最初に、手差しトレイや給送カセットから、記録材Pが印字用の一般の記録材と同じ記録材搬送経路で搬送される。搬送された記録材の先端がニップNfを通過したところで記録材の搬送が停止される。このとき、図3のようにニップNfより記録材搬送方向上流側で2次転写部Mとレジストローラ対46に記録材Pが挟持された状態で、記録材の搬送が停止される。
次に、加圧ローラ13を画像定着時(プロセススピード115mm/秒)よりさらに速い回転速度(プロセススピード200mm/秒)で回転駆動させる。記録材Pとの摺擦に
より加圧ローラ13の汚れが十分に除去されたら、駆動を停止していた中間転写ベルト40とレジストローラ対46が駆動され、記録材Pは印字用の一般の記録材と同じ搬送経路で機外へ排出される。
本実施例において、クリーニングモード時の加圧ローラ13の回転駆動時間を変えて実施例1同様のクリーニング評価を行った。その結果、クリーニングモード時(プロセススピード200mm/秒)では、画像定着時(プロセススピード115mm/秒)に対して、約半分の時間でほぼ同等のクリーニング効果が得られた。
この理由としては、次のようなことが挙げられる。それは、ニップNf内で搬送停止状態の記録材Pと回転駆動している加圧ローラ13の間の動摩擦力は回転速度にはほとんどよらないので、同じ時間加圧ローラ13を回転させた場合、回転速度が速いほうが加圧ローラ周方向の摺擦長が長くなるということである。
このことから、あるクリーニング効果を得るには、加圧ローラ周方向の摺擦長つまり回転数が同等であれば良いので、加圧ローラ13の回転速度を速めることでクリーニング時間を短縮できると言うことができる。また、同じ時間クリーニングした場合は回転速度が速いほうがクリーニング効果が高いことは言うまでもない。
以上のように、クリーニングモード時に、より速いプロセススピードを用いてクリーニングを行うことで、クリーニング時間の短縮が可能となる。
ここで、クリーニングモード時において、プロセススピードをより速くするとともに、実施例2で説明した加熱温調を実行することにより、クリーニング効果をより高めることも可能である。
実施例4は、上記実施例1に改良を加え、加圧ローラ13のクリーニング性能をさらに向上させるものである。本実施例において、画像形成装置及び定着装置の構成は実施例1と同様であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
本実施例では、実施例1の画像形成装置及び定着装置の構成に加え、ニップNfの定着加圧力が変更可能となっている。本実施例のニップNfは、クリーニングモード時に、画像定着時の定着加圧力20kgf(196N)よりさらに高い22kgf(216N)の高加圧状態となるように構成されている。このときのニップ幅は約7.5mmである。
図6は、搬送力F1と搬送抑止力(F2+F3)との関係において、クリーニング成立領域と、高加圧状態にしたことによる搬送力の変化について説明するための図である。
図6において、F1<F2+F3の領域がクリーニング動作可能領域として示されている。例えば実施例1の場合は、搬送力F1が約2.0kgf(19.6N)、搬送抑止力(F2+F3)が約2.5kgf(24.5N)なので、図6に示す●印に対応する。
以下に、本実施例の加圧ローラ13のクリーニング方法を以下に説明する。
通常のプリント後など加圧ローラが余熱で暖まっている状態のときに、手差しトレイや給送カセットから、記録材Pが印字用の一般の記録材と同じ記録材搬送経路で搬送される。搬送された記録材の先端がニップNfを通過したところで記録材の搬送が停止される。このとき、図3のようにニップNfより記録材搬送方向上流側で2次転写部Mとレジストローラ対46に記録材Pが挟持された状態で、記録材の搬送が停止される。
この記録材搬送停止状態から定着加圧力20kgf(196N)をクリーニングモード用の高加圧力22kgf(216N)に切り替える。このことは図6において、加圧ローラ13による記録材Pの搬送力F1が2.0kgf(19.6N)から2.2kgf(21.6N)へと変化したことに対応する。定着加圧状態の切り替え後(図6に示す■)に加圧ローラ13を15秒間回転駆動させる。記録材Pとの摺擦により加圧ローラの汚れが
十分に除去されたら、加圧ローラ13の回転駆動を停止して、クリーニングモード用の高加圧状態(216N)をもとの定着加圧状態(196N)に戻す。その後、記録材Pは印字用の一般の記録材と同じ搬送経路で機外へ排出される。
本実施例のクリーニング方法によりクリーニングを行ったところ、トナー汚れはほぼ除去され、実施例1よりもクリーニング性能に優位性が見られた。
その理由としては、本実施例のクリーニング方法では、クリーニング効率を向上させる要因が実施例1に対して増えたと考えられる。その要因としては、高加圧状態にしたことで記録材Pと加圧ローラ13で形成されるニップ面積が広がったことや、記録材Pの微小な表面凹凸に汚れた加圧ローラ表面がより追従し実施例1で述べた汚れをこそぎ落とす効果が大きくなったこと等が挙げられる。
ただし、加圧力を上げることで記録材Pと回転駆動する加圧ローラ表面の摩擦力が大きくなり加圧ローラ表面に傷が発生する可能性がある。本実施例の構成において定着加圧力を22kgf(216N)より高加圧にすると傷が発生し始めた。このように、加圧力を変える場合には、クリーニング性能の確保と加圧ローラ13の表面傷の防止とを両立できる定着加圧力領域でクリーニングを行う必要がある。
このように、定着加圧力(ニップ部の圧力)が高い定着装置では加圧ローラ表面を傷つけるおそれがあるため、定着加圧力を下げる方向でクリーニング効果が認められる下限の定着加圧力について本実施例の定着装置を用いて調べた。
本実施例の定着装置で定着加圧力を20kgf(196N)から下げて、クリーニング性能を確認したところ、実施例2の加熱によるクリーニングを用いれば、3kgf(29.4N)程度の定着加圧力でもクリーニング性能は確保された。
また、2次転写部Mと、ニップNfよりも記録材搬送方向下流側の排出ローラなどとの間で記録材のテンションを張ったときに、記録材がクリーニング対象である加圧ローラ側に当接するような記録材搬送パスについて確認した。このような場合、定着加圧力が3kgf(29.4N)未満でもクリーニング可能な場合があった。
つまり、上記構成では、定着加圧力が低くても、記録材のテンションにより、記録材が加圧ローラに押し付けられることとなる。これにより、定着加圧力を3kgf(29.4N)とした場合に相当する当接圧が、記録材と加圧ローラとの間にかかり、クリーニング性能が確保される。
また、クリーニングモード時において、実施例3で説明したようにプロセススピードをより速くすることによりクリーニング効果を高めた状態で、画像定着時よりも定着加圧力を低くした場合であっても、クリーニング性能を確保することができる。
以上のように、本実施例におけるクリーニング性能の確保と加圧ローラの表面傷の防止とを両立できる加圧力領域は3〜22kgf(29.4〜216N)、搬送力F1では約0.1〜2.2kgf(1.0〜21.6N)である。図7に、搬送力F1と搬送抑止力(F2+F3)との関係において、クリーニング効果が得られる領域を示している。図7においてハッチングで示す領域Dが、クリーニング効果が得られる領域である。図7において搬送力F1が2.2kgf(21.6N)よりも大きくなる領域Eでは、加圧ローラ表面に傷が発生することが懸念される。なお、定着加圧力が3kgf(29.4N)未満の場合であっても、記録材と加圧ローラとの間の当接圧が確保されていればクリーニング可能となる。
また、定着加圧力が低い場合でもクリーニングが可能であることから、定着加圧力が大きい定着装置であっても、加圧解除状態などの低定着加圧状態を用いることにより、定着部材を傷つけずにクリーニングすることができる。
一般的な定着装置においても、定着部材の材質などに応じてクリーニング用の定着加圧力を変更することで、有効なクリーニング領域でクリーニングすることが可能になる。ま
た、定着加圧力が低加圧であれば表面が粗い記録材を、高加圧であれば表面が平滑な記録材を、といった具合に定着装置に応じて、より効果的なクリーニングも可能となる。
12 定着スリーブ ; 13 加圧ローラ ; 46 レジストローラ対 ; M 2次転写部 ; P 記録材

Claims (5)

  1. シートを挟持しながら搬送し、かつ該シート上に形成された像を加熱する一対の回転体を有する画像形成装置において、
    前記一対の回転体によってシートが挟持された状態で、該シートが搬送されないように該シートを保持する保持手段を備え、
    前記一対の回転体によってシートが挟持され、かつ前記一対の回転体のうちの少なくとも一方が回転した状態で、更に該シートが搬送されないように前記保持手段により該シートが保持された状態で、回転する回転体がシートに摺擦することで、該回転する回転体の表面がクリーニングされることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記回転する回転体の表面がクリーニングされる場合、前記一対の回転体の回転動作及び加熱動作が予め行われることで、前記回転する回転体が加熱された状態にあることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記回転する回転体の回転速度は変更可能に構成されており、
    前記回転する回転体の回転速度は、シートを挟持しながら搬送し、かつ該シート上に形成された像を加熱する像加熱動作時よりも、前記回転する回転体の表面のクリーニング時の方が速くなるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記一対の回転体の間にかかる加圧力は変更可能に構成されており、
    前記一対の回転体の間にかかる加圧力は、シートを挟持しながら搬送し、かつ該シート上に形成された像を加熱する像加熱動作時よりも、前記回転する回転体の表面のクリーニング時の方が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記一対の回転体の間にかかる加圧力は変更可能に構成されており、
    前記一対の回転体の間にかかる加圧力は、シートを挟持しながら搬送し、かつ該シート上に形成された像を加熱する像加熱動作時よりも、前記回転する回転体の表面のクリーニング時の方が小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
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JP2021015164A (ja) * 2019-07-10 2021-02-12 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

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