JP2012047483A - 鉄道車両内騒音の評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鉄道車両を対象に、車内で聞こえる各種の音が人間の不快感に及ぼす影響について主観評価実験を行うことにより明らかにし、より人間の感覚に合致した鉄道車両内騒音の評価方法を提供する。
【解決手段】 鉄道車両内騒音の評価方法において、ラウドネス(dB)だけではなく、シャープネス(acum)、トーナリティ(tu)、ラフネス(asper)、変動強度(vacil)を含む変数による回帰式に基づいた、鉄道車両内騒音に対する不快感の評価指標を用いる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、鉄道車両内騒音の評価方法に関するものである。
鉄道車両の車内音については、これまではA特性サウンドレベル〔以下、「騒音レベル」と言う、単位dB(A)〕を用いて評価することが主体であった。
特開2002−202699号公報
鈴木浩明,白戸宏明,小美濃幸司,「列車の車内快適性に影響する要因の特定」,鉄道総研報告,Vol.11,No.11,pp.31−36,1997 鉄道総合技術研究所 研究開発テーマ報告,No.P430605G,「車内快適性の評価手法の開発」,2004.3 株式会社小野測器 Oscope ver.2 マニュアル OS−0271 ユーザーズガイド
しかしながら、近年では、騒音レベルが小さくても乗客にとって不快感や煩わしさを感じる音の存在が、鉄道車両内の快適性を妨げる要因として挙げられるようになってきた。鉄道車両内には、車両走行音、各種の機器音など様々な騒音が混在し、このように多種多様な音に対する人間の不快度の違いは、単に騒音レベルの大小だけでは説明ができない。
例えば、騒音に対する心理的な不快感を緩和する一つの方策として、オフィスで使用されるOA機器に対しての騒音問題解決のために、心理音響パラメータのラウドネス値およびシャープネス値を用いた音の不快指数を考慮した音質改善方法が提案されている(上記特許文献1参照)。
しかしながら、鉄道車両内騒音については、静的機器における影響に限定されることなく走行に伴う影響も考慮しなければならず、異なったファクターを考慮しなければならないといった問題があった。
本発明は、上記状況に鑑みて、鉄道車両を対象に、車内で聞こえる各種の音が人間の不快感に及ぼす影響について主観評価実験を行うことにより明らかにし、より人間の感覚に合致した鉄道車両内騒音の評価方法を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕鉄道車両内騒音の評価方法において、ラウドネス(dB)だけではなく、シャープネス(acum)、トーナリティ(tu)、ラフネス(asper)、変動強度(vacil)を含む変数による回帰式に基づいた、鉄道車両内騒音に対する不快感の評価指標を用いることを特徴とする。
〔2〕上記〔1〕記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、前記回帰式が、不快度=A×ラウドネス+B×シャープネス+C×トーナリティ+D×ラフネス+E×変動強度+F(定数)とした線形回帰式であることを特徴とする。
〔3〕上記〔2〕記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、前記変数のうち、ラウドネス(dB)、シャープネス(acum)、トーナリティ(tu)、変動強度(vacil)の4変数に基づくことを特徴とする。
〔4〕上記〔1〕から〔3〕の何れか一項記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、前記変数のうちどれを選択するかは、各変数が表す物理指標値と評価対象とする前記鉄道車両内騒音とに基づいて決定することを特徴とする。
〔5〕上記〔1〕から〔4〕の何れか一項記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、評価対象とする前記鉄道車両内騒音の種類が、新幹線車両の走行中および停車中の車内音であることを特徴とする。
本発明によれば、鉄道車両内騒音に対する不快感を、上記の音質評価指標を組み合わせた多変数の回帰式によって表すことで、より人間の感覚に合致した鉄道車両内騒音の評価指標とすることができる。
本発明に係る鉄道車両内騒音の測定位置の概略図である。 本発明に係る実験時の室内配置および音響機材の接続概要を示す図である。 本発明に係る被験者実験に用いた音の主観評価シートを示す図である。 本発明に係る不快度の主観評価点と物理指標値との相関を示す図である。 本発明に係る代表的な6種類の音について、「うるささ」と「不快度」についての各主観評価点の関係を示す図である。 本発明に係る代表的な6種類の音について、図9で示した不快度に対する評価点と騒音レベルとの関係を抜粋したものを示す図である。 本発明に係る代表的な6種類の音のうち、惰行走行音、連換のみの空調音、低級音およびピンクノイズについて狭帯域で分析したパワースペクトルを示す図である。 本発明に係るラウドネス以外の音質評価指標値と「不快度」についての主観評価点との関係を示す図である。 ラウドネス、シャープネス、トーナリティ、変動強度の4変数による回帰式による不快度の主観評価値について計算値と実験結果との相関を示す図である。
鉄道車両内騒音の評価方法は、ラウドネス(dB)だけではなく、シャープネス(acum)、トーナリティ(tu)、ラフネス(asper)、変動強度(vacil)を含む変数による回帰式に基づいた、鉄道車両内騒音に対する不快感の評価指標を用いる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、新幹線鉄道車両の車内音について説明する。
走行時の新幹線鉄道車両内には、走行に伴って発生するレール−車輪系からの転動音や空力音などが、車両の天井、側面、床面などの部材を透過して伝搬するほか、主電動機やパンタグラフなどの床下、屋根上搭載機器からの機器音、客車室内に存在する空気調和装置や照明装置からの音、さらには乗客の会話なども含めると多種多様な音が混在している。
本発明では、これらの新幹線鉄道車両内騒音に対する乗客の心理的な不快度についての検討を行うため、3種類の新幹線車両(A,B,C形式)において走行中および停車中の様々な車内騒音を収録した。なお、この測定にあたっては積分型普通騒音計(RION NL−20)を用いた。
図1は本発明に係る鉄道車両内騒音の測定位置の概略図である。
この図において、1は鉄道車両、2は車輪、3は台車、4はドア、5は窓、6は車体左右中心線、7は車体前後中心線、8は床面である。
測定位置は、車体前後中心線7上(車体中央部の座席位置に相当)とした。高さは、乗客の耳の位置に相当するように床面8から1.2mとした。
(鉄道車両の車内騒音の特徴)
停車時および走行中に新幹線鉄道電車車内で収録した音を分析した結果、停車時の車内では主電動機音よりも空調音が主であり、さらに空調音は作動条件によって音スペクトルが異なっていることがわかった。なお、走行中の車内では、高速での定速走行時は空調音や機器音よりも走行音の寄与が大きい。
新幹線の車内で収録した音はそれぞれスペクトル形式が異なっており、このような音のスペクトルの違いは、聴感上の音色の違いに反映される。これらの車内騒音に対する乗客の心理的な不快度について主観評価実験を行う際、実際の新幹線車両内で収録したこれらの車内騒音を評価対象とした。また、走行中の車両内では、低級音(カタカタ音)と呼ばれる車内艤装部材の振動に伴う音が時折観測されている。これらの音はその発生が予測できず、知覚することで不快度が増す音となり得るため、観測された際にリニアPCMレコーダにより音を収録した。この音も被験者実験による不快度の評価対象とした。
(音に対する不快感と音質評価)
車内の騒音に対する乗客の不快感についての調査は、騒音に限らず、振動、温度、照明等の34項目を対象に車内の快適性に関わるアンケート調査を実施し、心理量(満足度)と30分間実測した物理量とを比較した例がある(上記非特許文献1参照)。この結果では、車内騒音のうち車両走行音については、50%の時間率騒音レベル(L50)が心理量と物理量の対応が良いとされている。ただし、このとき物理量として検討された指標は、市販の積分型騒音計(RION NL−14)で算出できる等価騒音レベル(LAeq )と時間率騒音レベル(LX )であり、いずれも騒音レベルを基にしたものである。また、車内快適性シミュレータを用いて、音と振動、映像の複合環境下での快適性を調査した結果、音に対する不快感は振動や視覚情報と音の性質に依存し、特に後者については、一般的な走行音に比べて走行と無関係と思われる音はより不快に感じられ、逆に映像のある橋梁通過時の音のように、現象が一時的であって被験者にとってやむを得ないと見なされる音に対する不快度は低いとの報告がなされている(上記非特許文献2参照)。
ある音に対する「快・不快」「煩わしさ」といった主観の評価は、必ずしも音の大きさにのみ依存するわけではなく、前述したように、振動や視覚の影響のほか、スペクトルや継続時間など音の持つ性質全体にも影響される。このように、人間が感じる音の特徴を音質といい、音の「大きさ」や「高さ」などの様々な物理指標によって示すことができる。このような音質指標によって音を評価し、レベルは小さくとも不快な音を除き、利用者にとって快適な音環境を作るための試みは、主に自動車の車内音や家電OA機器などの分野で近年数多く実施されてきている(上記特許文献1参照)。しかし、どの種の音質指標が人間の主観評価に適合するかは、それがどのような感覚(うるさいか、快・不快かなど)であるかに依存するのは勿論のこと、評価対象とする音の種類や聴取環境によっても異なり、さらには音に対する個人的な好みや先入観なども大きな影響を与えるため、どのような音に対してもそれを聞くあらゆる人間の主観評価値と高い相関をもつ音質評価指標は存在しないと言ってよい。
音質を評価する指標として、音の大きさや強さに対する人間の感覚に依存した「ラウドネス(単位:sone)」がよく知られている。定常的な音に対するラウドネスはISOで規格化されている。音に対する「快・不快」の感覚は、第一に『その音が「うるさい」かどうか』という感覚に強く依存しているとされており、ラウドネスにより音を評価することは最も基本的と考えられる。また、人間が感じる音の大きさとして計算される騒音レベルは、Fletcher−Munsonが提案した等ラウドネス(等感覚)曲線を基にした周波数補正係数(A特性)を使用して重み付けされており、ラウドネスとの相関が高い。
市販されているソフトウェアパッケージ(上記非特許文献3参照)(以下、単に,Oscopeという)により算出できる音質評価パラメータには、ラウドネス以外にシャープネス(単位:acum、音の甲高さを示し、周波数分析した結果の重心が高域に偏る割合で示される)、トーナリティ(単位:tu、音の成分に純音が含まれる割合)、ラフネス(単位:asper、音の粗さ感を示し、ラウドネスの変調周期が比較的短く(70Hz)変動するもの)、変動強度(単位:vacil、音の変動感を示し、ラウドネスの変調周期が長く(4Hz)変動するもの)がある。
(被験者による主観評価実験)
(1)実験の概要
上記したように、車内騒音には多種多様なものがあり、その大きさも様々である。本発明の主眼は、「大きさ」だけでは評価できない車内騒音に対する不快感の原因がどこにあるかを明らかにすることであるため、実際に収録した車内騒音を実験室環境でスピーカにより再生し、被験者がその印象を答える主観評価実験を実施した。また、主観評価の結果との比較に用いる音の物理量は前述の各種音質評価指標の実測値とし、主観評価試験において被験者が座る椅子の位置に騒音計(RION NL−04)のマイクロホンを設置してスピーカからの再生音を収録し、前述したソフトウェア(Oscope)により解析して得た。音の再生方法や実験方法の詳細は以下に示す。
(提示音)
評価対象とする音刺激は、図1に示した測定位置で収録した車内騒音のほか、比較のために別途作成した音を加えて、表1に示す26種類とした。
Figure 2012047483
ピンクノイズとは、オクターブバンドなど定比幅の周波数分析において全バンドのパワーレベルが等しい音である。一つの音刺激の出力継続時間は15秒とし、実際の車両内で収録した音ファイルから音の特徴に大きく変化がない15秒間を切り出し、他の雑音などで15秒間に満たない場合は安定した部分を繰り返して再生した。
音刺激の提示レベルは、騒音レベルで5dB刻み3段階となるようにした。このため、評価対象とする全音刺激数は78個である。各音刺激の騒音レベルは、車内騒音での平均的なレベルを参考にして、被験者の耳の位置で約60, 65, 70dB (A) となるようにした。
(主観評価実験)
被験者による主観評価実験は、鉄道総合技術研究所内の防音室において、男女21名(男性16名、女性5名、年齢は25〜54歳で平均年齢39.3歳)に対して1名ずつ実施した。被験者は全員新幹線の利用経験があり、これまで聴覚に異常を指摘された経験のある者はいなかった。スピーカは被験者の前方左右に被験者に向けて設置し、振動面から椅子の位置までの距離は水平にそれぞれ約1mとした。実験時の室内配置および音響機材の接続概要を図2に示す。
図2において、図2(a)は実験室配置を、図2(b)は音響出力機材の接続を示す図である。
これらの図において、11は防音室、12は右側のスピーカ、13は左側のスピーカ、14は出力用機材、14−1は音出力用PC、14−2はUSBオーディオキャプチャー、14−3はデジタルイコライザー、14−4はデジタルアンプ、14−5はスピーカ、Aは被験者、Bは実験者である。
被験者実験により主観評価を行う場合、設問の設定が重要であるが、今回の設問はそれぞれの音に対する印象の評価に主眼をおき、表現の異なる4つの設問への回答を求めた。
図3は本発明に係る被験者実験に用いた音の主観評価シートを示す図である。
1つ目の設問は、一般的な騒音の評価で用いられている「うるささ」という表現を用いて、「1.全くうるさくない」から「5.非常にうるさい」までの5段階での評価とした。2つ目の設問は、本発明の主目的である「不快感」について直截的に尋ね、3つ目の設問は、「鉄道車内の音としてこの音がずっと(30分以上)継続したら気になるかどうか」について同じく5段階での評価とした。また、過去の研究(上記非特許文献2参照)の際に用いた評価項目を参考にし、4つ目の設問として、「鉄道車内の音として許容できるか」という尋ね方で「問題ない」「やや気になる程度」「不快だが許容できる」「不快であり許容できない」の4段階での評価も行った。なお、これらの評価項目は、以後、本発明ではそれぞれ「うるささ」「不快度」「気になり度」「許容度」と示す。また、この場合の鉄道は、新幹線等の優等列車を想定してもらった。
実験では、15秒間継続する78種類の音をランダムな順序でスピーカから再生し、それぞれの音について被験者自身の主観による評価点が定まったところで、再生中でも主観評価シートの当てはまる数値に○を記入するように促した。
(実験結果)
得られた主観評価点について全回答者の平均値を算出し、各騒音評価指標および音質評価指標との相関について分析した。音の評価指標値(物理量)は、被験者の耳の位置(椅子の中心から0.1m後方で床から1mの高さとした)に騒音計のマイクロホンを設置して、スピーカから再生される評価音を収録し、騒音計の音圧AC信号をデータレコーダに収録したものをOscopeによって処理して得た。各評価値は、音が15秒間継続するうちの最初と最後を除いた中間10秒間に対する全周波数域での平均値とした。相関分析に用いた物理評価指標は、騒音レベル、音圧レベル(F特性)、ラウドネスのほか、上記したシャープネス、トーナリティ、ラフネス、および変動強度を含めた7種類とした。これらの物理指標値と主観評価点との相関を分析した結果を表に示す。
Figure 2012047483
これから、「不快度」についての主観評価点と騒音レベルとの相関は低く(決定係数R2 =0.6)、快適性を評価する際には騒音レベルだけでは不十分であることがわかる。これに対し、一般的に騒音の評価の際に用いられる「うるささ」についての主観評価点は、これまでの知見同様に騒音レベルとの相関が比較的高い(R2 =0.8)ことが確かめられた。
(「不快度」についての主観評価)
表2に示した相関分析の結果、「不快度」についての主観評価点と最も相関が高い物理評価指標はラウドネスで、R2 =0.7程度、次に相関が高いのが騒音レベルでR2 =0.6程度であった。
図4は本発明に係る不快度の主観評価点と物理指標値との相関を示す図であり、図4(a)は不快度とラウドネスの相関、図4(b)は不快度と騒音レベルの相関を示す。
図4 (a) より、ラウドネスとの相関において「不快度」の主観評価値が回帰直線から最も大きくずれているのは、ピンクノイズと連続換気装置のみ作動時の空調音であること、さらに低級音に関しても他の音に比べて不快に感じる傾向が増していることがわかる。また、図4 (b) から、騒音レベルが同程度であっても、音の種類によって「不快度」に対する評価点に大きく差があることがわかる。したがって、音に対する不快感は、単純にその音が耳に聞こえる大きさ(騒音レベルやラウドネス)だけにはよらず、他の要因にも影響されていると考えられる。
図5は、本発明に係る代表的な6種類の音について、「うるささ」と「不快度」についての各主観評価点の関係を示す図である。
これらは、ピンクノイズ以外、すべてある形式の新幹線車両に関する音である。この図から、連換のみの音(凡例○)や走行音に会話を合成した音(走行音+会話、凡例◇)は「うるささ」に対する主観評価点よりも「不快度」に対する評価点が悪く、低級音(凡例■)やピンクノイズ(凡例●)ではさらに不快度が強くなっている。これに対して、惰行走行音(凡例●)や空調のみ(強制モード)(凡例▲)の音は「うるささ」よりも「不快度」に対する評価点がやや良かった。以上から、音に対する「うるささ」と「不快度」についての主観評価点は音の種類によって異なる傾向を示しており、音環境についての快適性を評価するためには騒音レベルだけでは不十分であると言える。
(音の大きさによらない不快感の要因)
上記したように、音に対して感じる不快感は、耳に聞こえる大きさ(騒音レベル)は同程度でも音の種類によって不快度の評価点数が異なり、この差は騒音レベルやラウドネスだけでは示すことができない音の性質の違いにより生じていると考えられる。
図6は、図5と同じ6種類の音について、図4 (b) で示した不快度に対する評価点と騒音レベルとの関係を抜粋したものを示す図である。図6から、最も不快感を感じている音(ピンクノイズ:凡例●)と、不快の最も小さい音〔空調のみ(強制モード):凡例▲〕とでは不快度の主観評価点で2段階の差が見られる。また、連換のみの音(凡例○)と空調のみ(強制)の音はどちらも同形式の車両の空調に起因し、稼働の条件だけが異なるものであるが、主観評価点では約1段階と明らかな差が見られる。
音に対する不快感の感じ方の違いには、聴取環境なども含め様々な要因があると考えられるが、今回の主観評価実験では聴取環境は揃えているため、あくまでも音の物理的な性質の違いによるものと考えられる。上記したように、ピンクノイズや連換のみの空調音は明らかに他の音と比べて違和感を感じる音であり、この違和感が不快感を増す方向に反映されたとみられる。このような音の物理的な性質の違いを説明するために考えられたものが、上記したラウドネス以外の音質指標であり、一例が、シャープネス、トーナリティ、ラフネス、変動強度といった音の周波数特性の違いや音の変動感をあらわす指標である。
図7は、本発明に係る代表的な6種類の音のうち、惰行走行音〔図7(a)〕、連換のみの空調音〔図7(b)〕、低級音〔図7(c)〕およびピンクノイズ〔図7(d)〕について狭帯域で分析したパワースペクトルを示す図である。すべて、提示レベルが最大(約70dB)のときの実測結果に対して、周波数重み特性Aで補正したパワースペクトルである。
連換のみの空調音〔図7 (b) 〕は、100Hz付近に他の周波数域に比べて30dB近く大きな明確なピークを持っている。このように、特定の周波数に鋭いピークを持つ音は、音質評価指標ではトーナリティ(純音度)の値が高いと考えられる。
また、ピンクノイズ〔図7 (d) 〕は、他の車内騒音に比べて低周波数域から高周波数域まで広がったなだらかな半円状の形状を示しており、高周波数域の割合が高い。このような音は、シャープネス(甲高さ)の値が高いと考えられる。
図8は本発明に係るラウドネス以外の音質評価指標値と「不快度」についての主観評価点との関係を示す図である。なお、図8には音圧レベル値(周波数重み補正をしていない素のレベル値)との関係も併せて示した。図8 (b) から、ピンクノイズは他の音に比べてシャープネス値が高いこと、図8 (c) から、連換のみの空調音は他に比べてトーナリティ値が高いことが確かめられる。
図5、図6において抜粋した6種類の音について、「不快度」についての主観評価点と各音質評価指標値を表3に示す。なお、ここでは騒音レベルを約70dBとした音について示した。
Figure 2012047483
トーナリティやシャープネスはどちらも、スペクトルの特性に依存し、音の大きさには依存しない量であるため、同じ種類の音であればこれらの指標値は同じであり、全評価音を対象にした場合では、表2で示したように「不快度」に対する主観評価点との相関はそれぞれの指標単独では非常に低くなる。しかし、表3で示したように、音の大きさ(騒音レベル)を合わせた場合には、トーナリティやシャープネスが他の音に比べて高い音は「不快度」に対する主観評価点も他に比べて悪い傾向がある。つまり、同じ大きさの音であっても「不快度」に差が生じる一因として、トーナリティやシャープネスに差があることが考えられる。
なお、表3において「不快度」に関する主観評価点が悪い低級音や走行音+会話の音について見ると、ラフネスや変動強度の値が他の音に比べやや高めであり、これらの指標によっても不快感の増加を説明できるとも想像できるが、これらの音に関しては、その原因が特定できないことに対する不快感や音源そのものへの嫌悪感といった心理的要素が大きく、単純な物理指標だけで示すことは困難であると考えられる。
(不快感を考慮した車内音に対する評価指標)
今後、より快適な車内音環境を実現するためには、車内で聞こえるさまざまな音について、その大きさだけでなく、上記したように音質評価指標も含めた総合的な不快感を検討し乗客にとって心地良いように調整することが一つの方策である。このためには、鉄道車両内騒音に対する不快感を上記の音質評価指標を組み合わせた多変数の回帰式によって表すことで、より人間の感覚に合致した車内騒音の評価指標とすることが考えられる。例えば、この式によって計算した主観評価点の計算値がある基準(例えば、今回の主観評価点において「だいぶ不快」に対応する評価点4)を超えたときに、その音について詳細な分析をして音質改善に向けた対策をとることで、車内音環境についての快適性を向上させることが期待できる。
上記したように、車内騒音に対する乗客の不快感は、まず第一に音の聞こえる大きさを示すラウドネスとの相関が高いが、それだけでは同じ大きさの音でも不快度が異なる理由を説明できない。これを説明するため、他の音質評価指標も用いた重回帰分析により、さらに不快度との相関が高く乗客の不快感をより効率的に説明できるような総合的な評価指標を提案する。市販の統計解析ソフト(SPSS)を用いて、次に示す線形回帰式において各変数の係数を検討した。
不快度=A×ラウドネス+B×シャープネス+C×トーナリティ
+D×ラフネス+E×変動強度+F(定数) … (1)
7つの音質評価指標のうち、音圧レベル、騒音レベルはラウドネスと同じく「音の大きさ」という特徴を示すものであるため除外し、残る5つの指標を説明変数として、最も効率的な変数の組み合わせを重回帰分析のステップワイズ法により検討した。表4にその結果を示す。ただし、従属変数としては主観評価点(5段階評価の平均点)、説明変数である各音質指標値としてはそれぞれの実測値を用いたので、係数A〜E(非標準化係数)では各変数の寄与の大小は比較できない。このため、表4には寄与度をあらわす標準化係数を併せて示す。
Figure 2012047483
このように、鉄道車両内騒音に対する不快感を評価するには、ラウドネスだけではなく複数の音質指標を用いることにより、さらに相関の高い評価式〔上記式 (1) 〕を提案することができる。表4から、モデル(2)(3変数)または(3)(4変数)が妥当と思われるが、どの変数をいくつ選ぶかについては、それぞれの音質指標が表す物理的な意味と評価対象とする音を詳細に検討することによって最適なものを選択する必要がある。
ここでは、例として、今回の被験者による主観評価実験において、表4のモデル(3)(ラウドネス、シャープネス、トーナリティ、変動強度の4変数による回帰式)による不快度の主観評価値について、計算値と実験結果との相関を図9に示す。
本発明によれば、
(1) 鉄道車両内で聞こえる様々な音に対して、所内の防音室において被験者による主観評価実験を行った。主観評価値とその音の各種音質評価指標値を比較することによって、車内音に対する人間の主観がどの音質評価指標と相関が高いかを確認した。
この結果、鉄道車両内騒音に対して「うるささ」を感じる度合いは、その音のラウドネスあるいは騒音レベルと相関が高い。これに対して「不快度」の度合いは、ラウドネスや騒音レベルとの相関は高いがそれだけでは十分には評価できない。「うるささ」と「不快度」に対する主観評価は音によってやや異なる傾向があり、音の大きさ、うるささが同程度でも音質によって不快感が異なることが確認された。
(2) 鉄道車両内の音に対する不快感について最も相関の高い評価量はラウドネスであるが、重回帰分析を行った結果、さらに他の音質評価指標値も加えた多重回帰式によってさらに相関の高い評価指標とすることができることを示した。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の鉄道車両内騒音の評価方法として、人間の感覚に合致した鉄道車両騒音の評価指標を用いることができる。
1 鉄道車両
2 車輪
3 台車
4 ドア
5 窓
6 車体左右中心線
7 車体前後中心線
8 床面
11 防音室
12 右側のスピーカ
13 左側のスピーカ
14 出力用機材
14−1 音出力用PC
14−2 USBオーディオキャプチャー
14−3 デジタルイコライザー
14−4 デジタルアンプ
14−5 スピーカ
A 被験者
B 実験者

Claims (5)

  1. ラウドネス(dB)だけではなく、シャープネス(acum)、トーナリティ(tu)、ラフネス(asper)、変動強度(vacil)を含む変数による回帰式に基づいた、鉄道車両内騒音に対する不快感の評価指標を用いることを特徴とする鉄道車両内騒音の評価方法。
  2. 請求項1記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、前記回帰式が、不快度=A×ラウドネス+B×シャープネス+C×トーナリティ+D×ラフネス+E×変動強度+F(定数)とした線形回帰式であることを特徴とする鉄道車両内騒音の評価方法。
  3. 請求項2記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、前記変数のうち、ラウドネス(dB)、シャープネス(acum)、トーナリティ(tu)、変動強度(vacil)の4変数に基づくことを特徴とする鉄道車両内騒音の評価方法。
  4. 請求項1〜3の何れか一項記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、前記変数のうちどれを選択するかは、各変数が表す物理指標値と評価対象とする前記鉄道車両内騒音とに基づいて決定することを特徴とする鉄道車両内騒音の評価方法。
  5. 請求項1から4の何れか一項記載の鉄道車両内騒音の評価方法において、評価対象とする前記鉄道車両内騒音の種類が、新幹線車両の走行中および停車中の車内音であることを特徴とする鉄道車両内騒音の評価方法。
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