JP2012047102A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッド内のウォータジャケットの冷却水を循環させたまま、シリンダブロック内のウォータジャケット内の冷却水の循環を停止させるために設けられる弁装置と、冷却水の水温が高くなるとスロットルボディに供給する冷却水を停止するために設けられる弁装置とを1つに統合する。
【解決手段】ヘッド内ウォータジャケット内の冷却水を循環させたまま、ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止させることができるように設けられた第1サーモスタット弁70と、スロットルボディ49に冷却水を循環させるための第1冷却水流路45と、を備える。第1サーモスタット弁70は、弁体71と、この弁体71の閉弁側から開弁側への動作に連動して第1冷却水流路45を開放する側から閉塞する側へ動作するワックスケース72と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
一般に、コールドスタート時の内燃機関およびその周辺機器は低温状態にあり、スロットル弁を通過する吸入空気はスロットル弁下流で断熱膨張するため、スロットル弁は冷却され、アイシング(氷結)が発生する。このようなアイシングを防止するため、暖機運転中はスロットルボディにエンジン冷却水の一部を導入して、スロットル弁におけるアイシングの発生を防止している(例えば特許文献1を参照。)。
しかし、内燃機関の運転開始後しばらくして冷却水が高温になり、その冷却水をスロットルボディに供給し続けると、スロットルボディも高温化し、スロットル弁を通過する吸入空気が加熱されて体積膨張を起こし、充填効率が低下してしまう。このため、一般に、冷却水の水温が高くなるに従ってスロットルボディに供給する冷却水を低減ないし停止させるための弁装置(以下「スロットルボディ用弁装置」ともいう。)が冷却水路に設けられている。
特開2002−097957号公報 特開平5−86970号公報
ところで、内燃機関の冷却装置において、シリンダヘッドのウォータジャケットとシリンダブロックのウォータジャケットに対して冷却水を並列に循環させるようにしたものが提案されている(例えば特許文献2を参照。)。この種の内燃機関の冷却装置では、シリンダブロックのウォータジャケットの冷却水の循環のみを停止させるための弁装置(以下、「シリンダブロック用弁装置」ともいう。)を備えている。内燃機関のコールドスタート時に、上記弁装置によってシリンダブロックのウォータジャケットの冷却水の循環を停止させたまま、シリンダヘッドのウォータジャケットの冷却水のみを循環させることで、シリンダブロックを早急に暖め、シリンダのフリクションロスを低減して燃費向上等を図るようにしている。
このような内燃機関の冷却装置においても、スロットルボディにエンジン冷却水の一部を導入し、冷却水温が高くなるに従ってスロットルボディに供給する冷却水を低減ないし停止させるためのスロットルボディ用弁装置を備えるものがある。
ところが、シリンダブロック用弁装置およびスロットルボディ用弁装置の両方を備える内燃機関の冷却装置は、弁装置の数が多くなることで、部品点数が増加し、冷却装置の構成が複雑になるおそれがある。
本発明は、かかる問題に鑑みて創案されたものであり、シリンダブロック用弁装置およびスロットルボディ用弁装置の両方を備える内燃機関の冷却装置において、上記2つの弁装置を統合することにより、部品点数を低減し、冷却装置の構成を簡素化し易くする内燃機関の冷却装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、本発明の内燃機関の冷却装置は、以下のように構成されている。
すなわち、本発明の内燃機関の冷却装置は、シリンダブロック内に形成されたブロック内ウォータジャケットと、シリンダヘッド内に形成されたヘッド内ウォータジャケットと、前記ブロック内ウォータジャケットと前記ヘッド内ウォータジャケットに冷却水を並列に循環させるための冷却水流路と、前記ヘッド内ウォータジャケット内の冷却水を循環させたまま、前記ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止させることができるように設けられた弁装置と、加温対象機器に冷却水を循環させるための加温対象機器用冷却水流路と、を備えるものを前提としており、前記弁装置は、閉弁状態において前記ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止し、開弁状態において前記ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を許容する第1の弁体と、前記第1の弁体の閉弁側から開弁側への動作に連動して前記加温対象機器用冷却水流路を開放する側から閉塞する側へ動作し、前記第1の弁体の開弁側から閉弁側への動作に連動して前記加温対象機器用冷却水流路を閉塞する側から開放する側へ動作する連動部材と、を有することを特徴としている。
かかる構成を備える内燃機関の冷却装置によれば、ヘッド内ウォータジャケットの冷却水を循環させたまま、ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止させるための弁装置と、冷却水の水温が高くなると加温対象機器に供給する冷却水を低減ないし停止させるための弁装置とを1つの弁装置に統合され、部品点数(弁装置の個数)が低減し、冷却装置の構成を簡素化し易くなる。
前記弁装置は、例えば、前記第1の弁体と、前記第1の弁体と一体に移動する、熱膨張体を内蔵したケースとを有するサーモスタット弁であり、前記連動部材は、前記ケースである。
前記弁装置は、例えば、前記第1の弁体と、前記第1の弁体と一体に移動する、熱膨張体を内蔵したケースと、前記ケースと一体に移動する第2の弁体と、を有するボトムバイパス型サーモスタット弁であり、前記連動部材は、前記第2の弁体である。
また、好ましくは、前記第1の弁体は、ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口を開閉するものであり、前記ケースは、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口を開閉するものであり、前記ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口と、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口とが対向している。
また、好ましくは、前記第1の弁体は、ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口を開閉するものであり、前記第2の弁体は、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口を開閉するものであり、前記ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口と、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口とが対向している。
前記加熱対象機器は、例えば、スロットルボディ、ヒータコア等である。
本発明の内燃機関の冷却装置によれば、ヘッド内ウォータジャケットの冷却水を循環させたまま、ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止させるための弁装置と、冷却水の水温が高くなると加温対象機器に供給する冷却水を低減ないし停止させるための弁装置とが1つの弁装置に統合される。これにより、部品点数(弁装置の個数)が低減し、冷却装置の構成を簡素化し易くなる。
エンジン内で冷却水が循環する経路を示す模式図である。 エンジンの冷却装置における冷却水の循環回路図である。 図1のシリンダヘッドのA−A断面に相当する図であって、具体的なヘッド側ウォータジャケット等の構造例を示す図である。 図3のB部拡大図である。 図4に対応する部位を示す図であって、第1サーモスタット弁としてボトムバイパス型サーモスタット弁を採用した場合の例を示す図である。 他の実施形態に係る冷却水の循環回路図である。
以下、本発明の実施の形態に係る内燃機関の冷却装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態における内燃機関として、直列4気筒エンジンを例に挙げて説明する。図1は、エンジン10内で冷却水が循環する経路を示す模式図である。図2は、エンジンの冷却装置の回路図である。
図1および図2に示すように、エンジン10は、シリンダブロック20内に形成されたウォータジャケット21(以下「ブロック内ウォータジャケット21」ともいう。)と、シリンダヘッド30内に形成されたウォータジャケット31(以下「ヘッド内ウォータジャケット31」ともいう。)とを備えている。図1ではヘッド内ウォータジャケット31の図示は省略している。
ウォータポンプ40から吐出する冷却水は、シリンダブロック20の冷却水導入口22よりブロック内ウォータジャケット21の前部(気筒配列方向一端位置に配置されたシリンダ51周り)に導入される。その導入された冷却水は、後述する第1サーモスタット弁70が開弁しているとき、シリンダ51の前方で分流し、その一部がブロック内ウォータジャケット21内を流れ、その余部がヘッド内ウォータジャケット31側に流れる。
ブロック内ウォータジャケット21を流れる冷却水は、矢印91,92に示すように、各シリンダ51〜54の両側に沿って、気筒配列方向に前方(一方)から後方(他方)に向かって流れ、シリンダ54の後方で合流する。シリンダ54の後方に到達した冷却水は、シリンダブロック20とシリンダヘッド30の間に介装されたガスケット60に形成された貫通孔からなる連通路62とシリンダヘッド30に形成された案内流路32(図2参照)とを通過し、ヘッド内ウォータジャケット31を通過した冷却水と、シリンダヘッド30内に形成された合流部39において合流する。
ヘッド内ウォータジャケット31には、冷却水導入口22よりブロック内ウォータジャケット21の前部に導入された冷却水が、ガスケット60に形成された貫通孔からなる連通路61を通じて供給される。そして、ヘッド内ウォータジャケット31の冷却水は、矢印93(図1参照)に示すように、概ね各シリンダ51〜54の燃焼室壁に沿って気筒配列方向に前方(一方)から後方(他方)に向かって流れる。ヘッド内ウォータジャケット31を通過した冷却水は、後述する第1サーモスタット弁70が開弁状態であれば、ブロック内ウォータジャケット21から案内流路32を通じて供給される冷却水と合流部39において合流し、ウォータジャケット21,31より下流側に互いに並列に設けられた第1冷却水流路45および第2冷却水流路46の何れかに流入してシリンダヘッド30外へ導出される。
このように、ブロック内ウォータジャケット21およびヘッド内ウォータジャケット31の周囲に、冷却水導入口22、連通路61,62、第1および第2冷却水流路45,46等が設けられたことによって、ブロック内ウォータジャケット20とヘッド内ウォータジャケット30に冷却水が並列に循環できるようになっている。なお、ブロック内ウォータジャケット21からヘッド内ウォータジャケット31側へ冷却水を供給するためにガスケット60に連通路61,62となる貫通孔が形成されているが、ガスケット60のその他の場所に比較的小さな空気抜孔を形成して、微量の冷却水がブロック内ウォータジャケット21からヘッド内ウォータジャケット31側へ流れるようにしてもよい。
第1冷却水流路(加温対象機器用冷却水流路)45には、冷却水による加温対象機器として、車室内の暖房に供されるヒータコア44と、スロットル弁を備えるスロットルボディ49とが互いに並列に設置されている。ヒータコア44およびスロットルボディ49に供給された冷却水は、第2サーモスタット弁43を経由してウォータポンプ40に還流される。
この第1冷却水流路45の冷却水入口452は案内流路32の出口と対向しており、これらの間に第1サーモスタット弁70が設置されている。
第2冷却水流路46には、ラジエータ42が設置されている。ラジエータ42に供給された冷却水は、ラジエータ42内を放熱しながら循環した後、第2サーモスタット弁43を経由してウォータポンプ40に還流される。
第1サーモスタット弁70は、ブロック内ウォータジャケット21の冷却水の出口となる案内流路32を開閉するように設けられている。この第1サーモスタット弁70は、その弁体71が、水温Tc(例えばTc=87℃)未満で閉弁し、水温Tc以上で開弁して、水温Tcw(例えばTcw=100℃)以上で全開となる。つまり、第1サーモスタット弁70近傍の冷却水が所定水温Tc未満のとき、弁体71によって案内流路32が閉塞され、ブロック内ウォータジャケット21内の冷却水の循環が停止する。一方、ヘッド内ウォータジャケット31内の冷却水は第1サーモスタット弁70の状態にかかわらずウォータポンプ40が駆動している限り循環する。
また、第2サーモスタット弁43は、冷却水が所定水温Tw(例えばTw=82℃)未満のとき、閉弁してラジエータ42内の冷却水の循環を停止させる。一方、冷却水が所定水温Tw以上のとき、開弁してラジエータ42内の冷却水を循環させる。但し、第2サーモスタット弁43の開閉状態にかかわらずヒータコア44側からウォータポンプ40に還流する冷却水の流路は常に開放されている。
図3は、図1のシリンダヘッド30のA−A断面に相当する図であって、具体的なヘッド内ウォータジャケット31等の構造例を示す図である。なお、説明の便宜上、ヘッド内ウォータジャケット31内を流れる冷却水の上流側をエンジン10の「前」とし、下流側をエンジン10の「後」とする。また、排気ポートから排ガスが排出される方を「排気側」、吸気ポートから新気が吸入される方を「吸気側」とする。
図3に示すように、ヘッド内ウォータジャケット31は、シリンダヘッド30内で概ね気筒配列方向に延在している。ヘッド内ウォータジャケット31の前端部には、ブロック内ウォータジャケット21に連通する連通路61が形成されており、この連通路61を通じてブロック内ウォータジャケット21からヘッド内ウォータジャケット31内に冷却水が流入する。ヘッド内ウォータジャケット31の後端部は、シリンダヘッド30に接続されたアウトレットパイプからなる第1冷却水流路45および第2冷却水流路46に通じている。
後方側の連通路62を通じてブロック内ウォータジャケット21からシリンダヘッド30内に供給される冷却水は、その連通路62より連続して設けられた案内流路32によって後方に導かれ、ヘッド内ウォータジャケット31を通過した冷却水と合流部39において合流して第1又は第2冷却水流路45,46に流れ込む。
なお、符号34は排気ポート用通路、符号35は吸気ポート用通路、符号36は点火栓用開口を示している。
以下、第1サーモスタット弁70について更に詳しく説明する。
図4に示すように、第1サーモスタット弁70は、弁体71、ワックスケース72、フランジ部73、ピストンエレメント74、スプリング78等を備え、フランジ部73がシール部材731を介してシリンダヘッド30内に設けられたフランジ取付面37に固定されている。
ワックスケース72は、フランジ部73に対して固定されたケース支持部76内に、ピストンエレメント74の軸線方向に摺動可能に支持されている。ワックスケース72内には、ワックスケース72の周囲の冷却水の水温に反応して、膨張・収縮する熱膨張体としてのワックスが内蔵され、さらに、ワックスケース72内には、ワックスを介してピストンエレメント74の基端側が収容されている。なお、図4に例示するワックスケース72は、ピストンエレメント74を中心とする円筒状に形成されている。
ピストンエレメント74は、その先端部が、フランジ部73に対して固定されたピストン支持部77に固定支持されている。
弁体71は、ワックスケース72に固定されて、ワックスケース(連動部材)72と一体に移動する。この弁体71は、フランジ部73の内周側に形成された弁座面75に着座して閉弁状態となり、案内流路32を閉塞する。一方、弁座面75から離れて開弁状態となり、案内流路32を開放する。
スプリング78は、弁体71を弁座面75に押圧する方向に付勢している。このスプリング78として、弁体71の背面とケース支持部76との間に圧縮状態で介装された圧縮コイルスプリングが用いられている。
ワックスケース72の周囲の冷却水の水温が所定の水温Tc未満では、弁体71が弁座面75側にスプリング78により押圧されて閉弁状態となり、案内流路32が閉塞される。このとき弁体71と一体に移動するワックスケース72も同側に配置され、ワックスケース72は第1冷却水流路45の冷却水入口452から離れた位置をとる(図4(a)参照)。
一方、ワックスケース72の周囲の冷却水の水温が所定の水温Tc以上では、弁体71はスプリング78の付勢力に抗して、弁座面75から離れて移動し、開弁状態となって案内流路32が開放される。このとき、このとき弁体71と一体に移動するワックスケース72も同方向に移動し、第1冷却水流路45の冷却水入口452に近づいて冷却水入口452から流入する冷却水の流量を低減する。そして、ワックスケース72の周囲の冷却水の水温が所定の水温Tcwより高くなり、ワックスース72内のワックスの体積膨張が一定のレベルに達すると、ワックスケース72は、図4(b)に示すように、第1冷却水流路45の冷却水入口452を閉塞する。
すなわち、第1のサーモスタット弁70では、弁体71の閉弁側から開弁側の動作に連動して、ワックスケース72が第1冷却水流路45を開放する側から閉塞する側へ移動し、弁体71の開弁側から閉弁側の動作に連動して、ワックスケース72が第1冷却水流路45を閉塞する側から開放する側へ移動する。
符号451は、ワックスケース72を第1冷却水流路45の冷却水入口452内に嵌め込み(隙間嵌め)可能とするために本来の第1冷却水流路45の内径より拡径して形成された拡径部である。なお、ワックスケース72の外径が第1冷却水流路45の冷却水入口452の内径に対して隙間嵌め可能な寸法関係にある場合は、第1冷却水流路45の冷却水入口452内に上記拡径部451を設ける必要はない。
以上の構成を備える本実施形態に係るエンジンの冷却装置では、エンジンのコールドスタート時などのように、ヘッド内ウォータジャケット31内を流れる冷却水の水温が所定の水温Tw未満である場合、第1および第2サーモスタット弁70,43が閉弁し、ブロック内ウォータジャケット21内の冷却水の循環が停止したまま、ヘッド内ウォータジャケット31内の冷却水のみが循環する。その後、冷却水の水温が上昇し、ヘッド内ウォータジャケット31内を流れる冷却水の水温が所定の水温Tw以上になると、第2サーモスタット弁43が開弁し、ヘッド内ウォータジャケット31を通過した冷却水は第1冷却水流路45および第2冷却水流路46の双方に流れるようになる。
さらに、ヘッド内ウォータジャケット31内を流れる冷却水の水温が上昇して所定の水温Tc以上になると、第1サーモスタット弁70も開弁し、各ウォータジャケット21,31を通過した冷却水が第1および第2冷却水流路45,46に流れ込むようになる。このとき、第1サーモスタット弁70の弁体71が弁座面75から離れ始めるとともに、ワックスケース72が冷却水の水温の上昇度合いに応じて第1冷却水流路45の冷却水入口452を閉塞し、第1冷却水流路45を流れる冷却水の流量が低下する。そして、更に冷却水の水温が上昇して所定の水温Tcw以上になると、図4(b)に示したように、ワックスケース72により第1冷却水流路45の冷却水入口452が閉塞され、第1冷却水流路45内の冷却水の流量が小量ないしゼロに近い状態となる。この結果、第1冷却水流路45上に設置されているヒータコア44、スロットルボディ49に対する冷却水の供給が低減ないし停止し、ヒータコア44、スロットルボディ49の温度上昇が抑制されるようになる。
−他の実施形態−
既述の実施形態における第1サーモスタット弁70として図5に示すような、ボトムバイパス型サーモスタット弁70Aを採用してもよい。以下では、既述の第1サーモスタット弁70と同様の構成については図において同符号を付してその説明を省略する。
図5に例示するボトムバイパス型サーモスタット弁70Aは、既述のサーモスタット弁70において、ワックスケース72のピストンエレメント77と反対側(つまり、第1冷却水流路45の冷却水入口452側)にボトムバイパス弁(連動部材)79が設けられている。このボトムバイパス弁79は、第1冷却水流路45の冷却水入口452を閉塞可能な弁体791と、この弁体791を摺動可能に支持する弁軸792と、弁体791の背部とワックスケース72の端部との間に圧縮状態で介装されたスプリング83と、を備えている。なお、弁軸792の先端部には、弁体791の脱落を防止する係止部792aが形成されている。
上記ボトムバイパス型サーモスタット弁70Aを採用した場合も、同様に、ヘッド内ウォータジャケット31内を流れる冷却水の水温が所定の水温Tc以上になると、第1サーモスタット弁70Aの弁体71が弁座面75から離れ始めるとともに、ワックスケース72が冷却水の水温の上昇度合いに応じて第1冷却水流路45の冷却水入口452側に移動する。これにより、ボトムバイパス弁79の弁体791が冷却水入口452を閉塞し始め、第1冷却水流路45を流れる冷却水の流量が低下する。そして、更に冷却水の水温が上昇して所定の水温Tcw以上になると、図5(b)に示すように、ボトムバイパス弁79の弁体791が第1冷却水流路45の冷却水入口452を閉塞し、第1冷却水流路45内の冷却水の流量が小量ないしゼロに近い状態となる。この結果、第1冷却水流路45上に設置されているヒータコア44、スロットルボディ49に対する冷却水の供給が低減ないし停止し、ヒータコア44、スロットルボディ49の温度上昇が抑制されるようになる。
なお、冷却水の水温が所定の水温Tcw以上の場合に、ヒータコア44への冷却水の供給を低減なし停止する必要がない場合は、専らスロットルボディ79へ冷却水を供給する冷却水流路を設け、この冷却水流路の冷却水入口を第1サーモスタット弁70,70Aのワックスケース72やボトムバイパス弁79により開閉するように構成すればよい。
そのために、例えば、図6に示すような冷却水の循環回路を採用することができる。この冷却水の循環回路においては、ヘッド内ウォータジャケット31の下流端で冷却水の供給を受ける冷却水流路として第1および第2冷却水流路45,46のほかに第3冷却水流路95が設けられ、この第3冷却水流路95にヒータコア44が設置されている。上記第3冷却水流路95の下流側は第1冷却水流路45のスロットルボディ49より下流側において合流している。
以上に説明した内燃機関の冷却装置によれば、ヘッド内ウォータジャケット31の冷却水を循環させたまま、ブロック内ウォータジャケット21内の冷却水の循環を停止させるための弁装置と、冷却水の水温が高くなるに従ってスロットルボディ49に供給する冷却水を低減ないし停止させるための弁装置とが1つの弁装置(第1サーモスタット弁70)として統合されている。これにより、内燃機関の冷却装置における部品点数(弁装置の数)が低減され、構成の簡素化が図られる。
また、冷却水の水温が所定の水温Tcw以上の場合に、第1サーモスタット弁70のワックスケース72や第1サーモスタット弁70Aのボトムバイパス弁79によって、ヒータコア44、スロットルボディ49に冷却水を供給する第1冷却水流路45を閉塞することで、ヒータコア44、スロットルボディ49の温度上昇を抑制することができる。スロットルボディ49の温度上昇を抑制することで、エンジン10の充填効率が高まり、エンジン10の出力性能アップが期待できる。また、ヒータコア44の温度上昇を抑制することで、比較的気温が高い日などにおいて、冷房に費やす電力が節約される場合があり、燃費アップが期待できる場合がある。
また、ブロック内ウォータジャケット21の冷却水出口である案内流路32と、第1冷却水流路45の冷却水入口452とが対向しているので、第1サーモスタット弁70,70Aとして、同軸上で弁体71とワックスケース72、あるいは、同軸上で弁体71とボトムバイパス弁79とが移動する汎用のサーモスタット弁採用することができる。
また、冷却水の水温が所定の水温Tcw以上の場合に、第1サーモスタット弁70のワックスケース72や第1サーモスタット弁70Aのボトムバイパス弁79によって、ヒータコア44、スロットルボディ49に冷却水を供給する第1冷却水流路45を閉塞することで、ラジエータを循環する冷却水の流量が増加して、ラジエータ42における放熱量が高まる。その結果、ラジエータ42の小型化等によるコスト低減や設計の自由度拡大等が期待できるようになる。
本発明は、例えば、自動車に搭載される水冷式エンジンに適用することが可能である。
10 エンジン
20 シリンダブロック
21 ブロック内ウォータジャケット
30 シリンダヘッド
31 ヘッド内ウォータジャケット
32 案内流路(ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口)
44 ヒータコア(加温対象機器)
45 第1冷却水流路(加温対象機器用冷却水流路)
49 スロットルボディ(加温対象機器)
70 第1サーモスタット弁(弁装置)
70A 第1サーモスタット弁(ボトムバイパス型サーモスタット弁)
71 弁体(第1の弁体)
72 ワックスケース(ケース、連動部材)
95 第3冷却水流路(加温対象機器用冷却水流路)
791 弁体(第2の弁体)

Claims (7)

  1. シリンダブロック内に形成されたブロック内ウォータジャケットと、
    シリンダヘッド内に形成されたヘッド内ウォータジャケットと、
    前記ブロック内ウォータジャケットと前記ヘッド内ウォータジャケットに冷却水を並列に循環させるための冷却水流路と、
    前記ヘッド内ウォータジャケット内の冷却水を循環させたまま、前記ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止させることができるように設けられた弁装置と、
    加温対象機器に冷却水を循環させるための加温対象機器用冷却水流路と、
    を備える内燃機関の冷却装置であって、
    前記弁装置は、
    閉弁状態において前記ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を停止し、開弁状態において前記ブロック内ウォータジャケット内の冷却水の循環を許容する第1の弁体と、
    前記第1の弁体の閉弁側から開弁側への動作に連動して前記加温対象機器用冷却水流路を開放する側から閉塞する側へ動作し、前記第1の弁体の開弁側から閉弁側への動作に連動して前記加温対象機器用冷却水流路を閉塞する側から開放する側へ動作する連動部材と、
    を有することを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の冷却装置において、
    前記弁装置は、前記第1の弁体と、前記第1の弁体と一体に移動する、熱膨張体を内蔵したケースとを有するサーモスタット弁であり、
    前記連動部材は、前記ケースである、ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の冷却装置において、
    前記弁装置は、前記第1の弁体と、前記第1の弁体と一体に移動する、熱膨張体を内蔵したケースと、前記ケースと一体に移動する第2の弁体と、を有するボトムバイパス型サーモスタット弁であり、
    前記連動部材は、前記第2の弁体である、ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  4. 請求項2に記載の内燃機関の冷却装置において、
    前記第1の弁体は、ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口を開閉するものであり、
    前記ケースは、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口を開閉するものであり、
    前記ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口と、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口とが対向している、ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  5. 請求項3に記載の内燃機関の冷却装置において、
    前記第1の弁体は、ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口を開閉するものであり、
    前記第2の弁体は、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口を開閉するものであり、
    前記ブロック内ウォータジャケットの冷却水出口と、前記加温対象機器用冷却水流路の冷却水入口とが対向している、ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の内燃機関の冷却装置において、
    前記加熱対象機器はスロットルボディである、ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載の内燃機関の冷却装置において、
    前記加熱対象機器はヒータコアである、ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
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