JP2012046175A - カーテンエアバッグ - Google Patents

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徹也 松下
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Abstract

【課題】側面衝突時のファーストインパクト保護性能とロールオーバ時の車外放出防止性能とを両立可能なカーテンエアバッグを提供する。
【解決手段】カーテンエアバッグは、車室側面に沿って膨張可能な一連のチャンバ142、144を含み、各チャンバは共通の平面160を基準として車内側および車外側の両方に膨張するメインクッション130と、メインクッションの車外側に配置され、上端および下端が車両のドアベルトライン180の上下にわたるサブクッション172、174と、を備え、サブクッション172、174は、車室内側から外側を見る方向においてメインクッション130のうち乗員の衝突が想定される衝突想定領域192、194とオーバラップしまたは接していて、メインクッションと通気孔200、202を介して内部空間が結合されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の側面衝突およびロールオーバ(横転)時に車両乗員を保護するカーテンエアバッグに関するものである。
車両に側面衝突が生じると、乗員が車室側面に衝突する第1段の衝撃(ファーストインパクト)により、乗員に危害がおよぶおそれがある。ファーストインパクトの次の段階として、車両にロールオーバが生じると、乗員はガラスの割れた窓から車外に放出されてしまうおそれもある。
したがって、カーテンエアバッグには、展開初期段階のファーストインパクト保護性能と、それに続いて起こり得るロールオーバ時の車外放出防止性能との両立が求められている。
特許文献1に記載のエアバッグは、最初に膨張するプライマリクッションと、プライマリクッションの車内側に配置されエアバッグ全体の厚みを厚くしたようにさせるコンタクトクッションとを含んでいる。コンタクトクッションのある部分の厚み(ストローク)は大きくなり、それ以外の領域では厚みが小さくなり、厚みに差のあるエアバッグが出来上がる。これにより、乗員が受けるファーストインパクトから、乗員を効果的に保護可能としている。
一方、車外放出防止性能を向上させるためには、初期拘束位置(乗員がメインクッションに接触する位置)を、より車内側に片寄らせ、早期に拘束を開始することが望ましい。そこでクッションの大きさを大きくして初期拘束位置を車内側に片寄らせることが考えられる。
米国特許出願公開第2003/0178831号明細書
特許文献1に記載の技術の効果は、ファーストインパクト保護性能である。プライマリクッションとコンタクトクッションによって厚みの大きくなった部分は、初期拘束位置が車内側に寄り、早期に乗員を拘束できる。ファーストインパクト保護特許文献1では、プライマリクッションに続いてコンタクトクッションが膨張するため、車外側から車内側へ向かってクッションが膨張することとなる。しかしこれは、車室側面に衝突しようとする乗員に対してカウンターパンチとなるから、ファーストインパクト保護性能が向上しているとは言い難い。
また、単にクッションの大きさを大きくすれば、初期拘束位置が車内側に片寄り、早期に乗員を拘束開始して、車外放出防止性能が向上するかもしれない。しかしインフレータが大型化してしまう。またクッションの大型化にも限界がある。
本発明は、このような課題に鑑み、側面衝突時のファーストインパクト保護性能とロールオーバ時の車外放出防止性能とを両立可能なカーテンエアバッグを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるカーテンエアバッグの代表的な構成は、車室側面に沿って膨張可能な一連のチャンバを含み、各チャンバは共通の平面を基準として車内側および車外側の両方に膨張するメインクッションと、メインクッションの車外側に配置され、上端および下端が車両のドアベルトラインの上下にわたる1つ以上のサブクッションと、を備え、サブクッションは、車室内側から外側を見る方向においてメインクッションのうち乗員の衝突が想定される衝突想定領域とオーバラップしまたは接していて、メインクッションとサブクッションとを連通する通気孔を介して内部空間が結合されていることを特徴とする。
上記の構成によれば、サブクッションはメインクッションの車外側にあるため、もっぱら、メインクッションの膨張の中心である「共通の平面」の外側だけで膨張する。またサブクッションはメインクッションに遅れて膨張する。単体のクッションしか有しないカーテンエアバッグと比較すると、本発明では、サブクッションの分だけ、メインクッションが車内側に移動する。これによりメインクッションによる乗員の初期拘束位置(乗員がメインクッションに接触する位置)が車内側に片寄り(ストロークが伸びる)、サブクッションがメインクッションに遅れて膨張するため、ロールオーバ時の乗員の車外放出を防ぎ、車外放出防止効果が向上する。
しかもサブクッションはドアベルトラインより下方まで延びているため、サブクッションはドアトリムと干渉して膨張する。したがって、サブクッションがドアベルトラインより下方まで延びていない場合と比較すると、初期拘束位置は、より車内側に片寄ることとなっている。
上記のサブクッションは、略垂直方向に延伸する形状を有するとよい。これは言い換えれば、サブクッションの前端および後端のエッジが略垂直方向に伸びていることを意味する。これにより、サブクッションは下方へ向かって最短距離で展開し、迅速な展開が担保される。
上記のサブクッションは、メインクッションの前端のチャンバおよび後端のチャンバの少なくとも一方とオーバラップするよう配置されているとよい。
上記の構成によれば、車外放出防止およびファーストインパクト保護の性能が他の部分と比較して劣ると考えられる前端および後端のチャンバを、サブクッションによって補強できるからである。
上記の通気孔は、衝突想定領域またはその付近に設けられているとよい。衝突した乗員の頭部で圧迫されたメインクッションからガスが排出されることとなるが、衝突想定領域の少なくとも付近に通気孔があれば、スムーズに通気孔を介してサブクッションにガスが流入可能だからである。
上記のサブクッションは、メインクッションとは別体の布で構成されているとよい。メインクッションの布のサイズを変更することなく本発明によるカーテンエアバッグを構成できるからである。また、別体の布でサブクッションを構成すれば、サブクッションの形状・位置が自由に変更できるため、異なる車種でもカーテンエアバッグ全体の形状を調整し易い。
上記のサブクッションの上端は、メインクッションの上端を越えない高さを有するとよい。これを超える高さを有するとメインクッションの膨張を阻害しかねないからである。
上記のサブクッションを当該カーテンエアバッグのテンションラインが横断するように構成されるとよい。テンションラインとは、ある打点をインパクトした時に生じるインパクト中心と各固定点とを結ぶ「ピン」と張るライン(張力線)のことである。
本発明によれば、側面衝突時のファーストインパクト保護性能とロールオーバ時の車外放出防止性能とを両立可能なカーテンエアバッグを提供することが可能である。
本発明にかかるカーテンエアバッグの実施形態を例示する図である。 図1(b)のカーテンエアバッグの拡大図である。 図2のB−B断面図その他、各種カーテンエアバッグの断面図である。 図2のカーテンエアバッグのテンションラインを例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明にかかるカーテンエアバッグの実施形態を例示する図である。図1(a)はカーテンエアバッグ100の非展開時、図1(b)はカーテンエアバッグ100の展開時をそれぞれ例示する。以下、図1(a)および図1(b)に例示する車両102の右側面用のカーテンエアバッグ100を参照して説明を行うが、左側面用のカーテンエアバッグも同様の対称な構造を有する。
図1(a)に例示するように、カーテンエアバッグ100はガス発生装置であるインフレータ104を備えている。そして、インフレータ104から供給される膨張展開用ガス(以下、単に「ガス」と記載する。)を受給し、膨張して乗員の保護を行う。
カーテンエアバッグ100は、図1(a)のように巻回された状態で、または折り畳まれた状態(図示省略)で、車両室内の側面部上方のルーフサイドレール106に取り付けられて収納される。通常、ルーフサイドレール106はルーフトリムで覆われ、車両室内からは視認不能である。
カーテンエアバッグ100は、例えば、その表面を構成する基布を表裏で縫製したり、OPW(One-Piece Woven)を用いて紡織したりすることにより袋状に形成される。
本実施形態ではカーテンエアバッグ100が実施される車両として、3列シート(車両前方から前部座席108、後部座席110および最後部座席112)を有する車両102を例示している。車両102の側面部には、車両前方からサイドウィンドウ114、116および118が設置されている。車両室内では、サイドウィンドウ118が最後部座席112の側方に位置している。
各サイドウィンドウの前後方向にはルーフ(天井)を支える複数のピラー(柱)が接続されている。これらは車両102の前方から、Aピラー120、Bピラー122、Cピラー124、Dピラー126と呼ばれる。
カーテンエアバッグ100の上縁には、取付部材として複数のタブ(タブ136等)が設けられている。タブ136はエアバッグ100を車両102に取り付ける際に用いる帯状の部材である。
車両102に側面衝突時やロールオーバ(横転)等が発生すると、まず車両102に備えられたセンサ(図示省略)による衝撃の感知に起因して、インフレータ104へ発火信号が発信される。すると、インフレータ104の火薬が燃焼し、発生したガスがカーテンエアバッグ100へ供給される。カーテンエアバッグ100は、インフレータ104からのガスを受給すると、図1(b)に例示するように、車室の側面部(サイドウィンドウ114等)に沿うように下方へ膨張展開し、乗員の保護を行う。
(カーテンエアバッグ)
図2は図1(b)のカーテンエアバッグ100の拡大図であり、図2(a)は拡大透視図、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。図2(a)に例示するように、カーテンエアバッグ100はメインクッション130を備えていて、これは、車両前後方向に連なる一連の8つのチャンバを含む。図2(a)ではこれらチャンバを代表して、前端のチャンバ140、中央のチャンバ142、144、後端のチャンバ146を符号を使って示している。8つのチャンバは、縫製されて膨張しない部分である7つのシーム部によって区画されている。図2ではこれらシーム部を代表して、チャンバ142、144を区画しているシーム部150、152、154を符号を使って示している。
図2(b)に部分的に例示するように、チャンバ140、142、144、146などのすべてのチャンバは、共通の架空の平面160を基準として、車内側および車外側の両方に膨張する。膨張したチャンバが平面160からどれだけ車内側および車外側に膨張するかは、各チャンバで異なっていてもよい。
(サブクッション)
カーテンエアバッグ100はさらに、6つのサブクッションを備えている。図2ではこれらサブクッションを代表して、サブクッション170、172、174、176を符号を使って示している。サブクッションの数は6つに限定されず、1つ以上あればよい。すべてのサブクッションは、図2(b)に例示するようにメインクッション130の車外側に配置されている。すべてのサブクッションは、図2(a)に例示するように、上端および下端が車両のドアベルトライン180の上下にわたっている。
図2(a)のように、図示する車両の場合には、メインクッション130には、乗員の衝突が想定される衝突想定領域が9つ存在する。図2(a)ではこれら衝突想定領域を代表して、衝突想定領域190、192、194、196を符号を使って示している。「衝突想定領域」とは、FMVSS(米国連邦自動車安全基準)によって定められた、側面衝突時に乗員頭部が衝突すると想定される領域である。より具体的には、FMVSS226セクション7:車外放出軽減テスト装置仕様(Ejection mitigation test device specification)に記載され定義されるインパクタ(Ejection impactor)を用いて、同FMVSS226セクション5.2:衝撃標的位置の決定(Determination of impact target locations)で定められるターゲットロケーション(Target locations)に向けて車外放出テストを行った時に、当該インパクタが通過する可能性のある領域を衝突想定領域としている。通常、FMVSSに基づく側面衝突試験時には、インパクタをこの衝突想定領域にぶつけて安全装置の安全性を試験する。
6つのサブクッションを代表して、ここでは、サブクッション172、174を用いて、サブクッション172、174と衝突想定領域192、194との関係を説明する。サブクッション172、174は、図2(a)に例示するように、車室内側から外側を見る方向においてメインクッション130のうち衝突想定領域192、194とオーバラップしている。本実施形態ではサブクッション172、174が衝突想定領域192、194とオーバラップしているが、少なくとも衝突想定領域192、194と接していればよい。サブクッション172、174は、メインクッション130(のチャンバ142、144)とサブクッション172、174とを漣通する通気孔200、202を介して内部空間が結合されている。
図3は図2のB−B断面図その他、各種カーテンエアバッグの断面図であり、これらカーテンエアバッグにインパクタヘッドが衝突したときの挙動を例示する。図3(a)は単一のクッション10で構成されるカーテンエアバッグを例示し、図3(b)(c)は図2のB−B断面図であり、図3(d)は本実施形態の変形例を例示する図である。
本実施形態(図3(b)(c))の構成によれば、展開初期にはメインクッション130のみが膨張し、これによって素早くファーストインパクトに対する衝撃を緩和する。メインクッション130の膨張に引き続き、通気孔200、202を通じてガスがサブクッション172、174に流入する。これにより、衝突想定領域192はチャンバ142、サブクッション172という二重のクッションで保護され、衝突想定領域194も、チャンバ144、サブクッション174という二重のクッションで保護されることとなる。したがって、単一のクッションで保護する図3(a)の場合に比較すると、図3(b)に例示するより厚みの大きい二重のクッションで乗員を保護する本実施形態のほうが、車外放出量低減効果が得られる。
図3(c)のように、膨張展開時、インフレータ104からメインクッション130(チャンバ142、144)に先に供給されたガスが、通気孔200、202を介して、サブクッションに流れる。つまりサブクッション172、174は、メインクッション130より遅延して膨張開始するディレー(遅延)クッションである。メインクッション130は衝突後、数十ミリ秒で展開する一方、サブクッション172、174は衝突後、数百ミリ秒までに展開する。ディレークッションであるサブクッション172、174をメインクッション130の外側に配置したことで、車内側のメインクッション130から車外側のサブクッション172、174にガスが流れることとなる。
したがって、メインクッション130とサブクッション172、174とで二重になった部分は、図3(a)の単一のクッション10に比較すると、膨張展開時に車内側に張り出すことになる。言い換えれば、図3(a)のクッション10の膨張ストロークS1(ドアトリム220の内面からエアバッグが車内側に張り出す長さ)に比較すると、図3(b)のカーテンエアバッグ100の膨張ストロークS2のほうが大きく、S1<S2の関係になる。
ただし本実施形態では、車室側面に衝突しようとする乗員(インパクタ210で模擬)に対してカウンターパンチを及ぼすようなガスの流れになっていない。すなわち、図3(b)のように乗員がメインクッション130に衝突し、さらに図3(c)のようにチャンバ142を圧迫すると、乗員から遠ざかる車外側に向かってガス212が流れる。これによりメインクッション130(チャンバ142、144)の内圧が抑制され、乗員に対する傷害値を低減でき、ファーストインパクトの衝撃が緩和される。
上記の通気孔200、202は、衝突想定領域192、194またはその付近に設けられているとよい。衝突した乗員の頭部で圧迫されたメインクッション130からガスが排出されることとなるが、衝突想定領域192、194またはその付近に通気孔200、202があれば、スムーズに通気孔200、202を介してサブクッション172、174にガスが流入可能だからである。
図2および図3に例示したように、本実施形態の構成によれば、サブクッション172、174はメインクッション130の車外側にあるため、もっぱら、メインクッション130の膨張の中心である平面160(図2(b))の外側だけで膨張する。したがって、図3(a)のように単体のクッション10しか有しないカーテンエアバッグと比較すると、本実施形態では、図3(b)のように、サブクッション172の分だけ、メインクッション130が車内側に移動する。これによりメインクッション130(例えばチャンバ142)による乗員の初期拘束位置(乗員がメインクッションに接触する位置)230が車内側に片寄る。これは、膨張ストロークS1、S2を比較して既に述べた通りである。そのため、ロールオーバ時の乗員の車外放出を防ぐ効果が向上する。
しかもサブクッション172は、図3(b)のように、ドアベルトライン180を跨いでいる。したがってサブクッション172はドアトリム220と干渉して膨張する。したがって図2(b)ではサブクッション172、174はサイドウィンドウに接触しない位置にある。下方にてドアトリム220と干渉しているからである。
図3(d)は本実施形態の変形例であり、サブクッション173がドアベルトライン180を跨いでいない。かかる変形例と比較すると、図3(b)(c)の実施形態は、初期拘束位置230が、より車内側に片寄ることとなっている。これは言い換えれば、膨張ストロークS2、S3の関係がS2>S3となっているということである。
サブクッション172がドアベルトライン180を跨いでいることで、メインクッション130(チャンバ142)を長くする必要がないという効果も得られる。例えば図3(a)の単体クッション10のように、メインのクッション10をドアベルトライン180を跨ぐように下方へ延ばす必要がない。
(前端チャンバと後端チャンバのサブクッション)
図2の実施形態では、サブクッション170、176は、メインクッション130の前端のチャンバ140および後端のチャンバ146とオーバラップするよう配置されている。このように、サブクッションは、チャンバ140、146の少なくとも一方とオーバラップするよう配置されているべきである。
これは、前端および後端のチャンバ140、146が、車外放出防止およびファーストインパクト保護の性能が他の部分と比較して劣ると考えられるからである。前端および後端のチャンバ140、146でこれらの性能が劣るのは、インフレータ104から遠く、膨張ガスが供給されるのが最も遅い領域だからである。また構造上、端部のチャンバ140、146は、中央のチャンバ142、144と異なり、片側でしか他のチャンバと隣接しない、いわば片持ちの構造だからである。すなわち、中央のチャンバ142、144は、隣接するチャンバにサブクッションが設けられていれば、比較的容易にその影響を受けて車内側に初期拘束位置が片寄る。しかし片側でしか他のチャンバと隣接しない前端および後端のチャンバ140、146は、そのような影響を受けにくい構造となっている。
(サブクッションの他の特徴)
サブクッション170、172、174、176は、図2(a)に例示するように、略垂直方向に延伸する形状を有するとよい。これは言い換えれば、各サブクッションの前端および後端のエッジが略垂直方向に伸びていることを意味する。これにより、サブクッションは下方へ向かって最短距離で展開し、迅速な展開が担保される。
図2の実施形態では、メインクッション130に含まれる例えばチャンバ142、144を仕切るシーム部152が略垂直方向に伸びていて、サブクッション172の後端エッジ、サブクッション174の前端エッジは、シーム部152に沿っている。しかしシーム部154のように、シーム部は斜め方向に設けられていてもよく、かかるシーム部の近辺のサブクッションも、シーム部の設置方向に拘わらず、略垂直方向に延伸する形状を有する。
本実施形態では、サブクッション170、172、174、176は、メインクッション130とは別体の布で構成されている。本実施形態では、メインクッション130用のメイン基布に、サブクッション用のサブ基布を縫い合わせてカーテンエアバッグ100を製造する。かかる構成によれば、メインクッション130の布のサイズを変更することなく本実施形態によるカーテンエアバッグ100を構成できるからである。また、別体の布でサブクッションを構成すれば、サブクッションの形状・位置が自由に変更できるため、異なる車種でもカーテンエアバッグ全体の形状を調整し易い。
本実施形態では、サブクッション170、172、174、176の上端は、図2(a)に例示するように、メインクッション130の上端を越えない高さを有する。これを超える高さを有すると、メインクッション130の膨張を阻害しかねないからである。
(テンションライン)
図4は図2のカーテンエアバッグのテンションラインを例示する図である。本実施形態は、サブクッションをカーテンエアバッグ100のテンションラインが横断するように構成されている。「テンションライン」とは、ある打点をインパクトした時に生じるインパクト中心と各固定点とを結ぶ「ピン」と張るライン(張力線)のことである。図4では最前方の打点240をインパクトした時に生じる各テンションラインを例示している。本実施形態では、このなかの水平方向のテンションライン250を代表として符号を用いて示している。
上記の構成によれば、メインクッション130のうちインパクトによってとりわけ張力のかかるテンションライン250がサブクッション170等によって保護され、車外放出防止およびファーストインパクト保護の性能を高めている。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両の側面衝突およびロールオーバ(横転)時に車両乗員を保護するカーテンエアバッグに利用することができる。
100 …カーテンエアバッグ
102 …車両
104 …インフレータ
106 …ルーフサイドレール
108 …前部座席
110 …後部座席
112 …最後部座席
120 …Aピラー
122 …Bピラー
124 …Cピラー
126 …Dピラー
130 …メインクッション
140、142、144、146 …チャンバ
150、152、154 …シーム部
170、172、174、176 …サブクッション
180 …ドアベルトライン
192、194 …衝突想定領域
200、202 …通気孔
210 …インパクタ
220 …ドアトリム
230 …初期拘束位置
250 …テンションライン

Claims (7)

  1. 車室側面に沿って膨張可能な一連のチャンバを含み、各チャンバは共通の平面を基準として車内側および車外側の両方に膨張するメインクッションと、
    前記メインクッションの車外側に配置され、上端および下端が車両のドアベルトラインの上下にわたる1つ以上のサブクッションと、
    を備え、
    前記サブクッションは、車室内側から外側を見る方向において前記メインクッションのうち乗員の衝突が想定される衝突想定領域とオーバラップしまたは接していて、該メインクッションとサブクッションとを連通する通気孔を介して内部空間が結合されていることを特徴とするカーテンエアバッグ。
  2. 前記サブクッションは、略垂直方向に延伸する形状を有することを特徴とする請求項1に記載のカーテンエアバッグ。
  3. 前記サブクッションは、前記メインクッションの前端のチャンバおよび後端のチャンバの少なくとも一方とオーバラップするよう配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のカーテンエアバッグ。
  4. 前記通気孔は、前記衝突想定領域またはその付近に設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
  5. 前記サブクッションは、前記メインクッションとは別体の布で構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
  6. 前記サブクッションの上端は、前記メインクッションの上端を越えない高さを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
  7. 前記サブクッションを当該カーテンエアバッグのテンションラインが横断するように構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のカーテンエアバッグ。
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