JP2012044232A - 半導体発光装置 - Google Patents

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JP2012044232A JP2011265300A JP2011265300A JP2012044232A JP 2012044232 A JP2012044232 A JP 2012044232A JP 2011265300 A JP2011265300 A JP 2011265300A JP 2011265300 A JP2011265300 A JP 2011265300A JP 2012044232 A JP2012044232 A JP 2012044232A
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Yuko Kato
夕子 加藤
Hidefumi Yasuda
秀文 安田
Kazuyoshi Furukawa
和由 古川
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Toshiba Corp
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Abstract

【課題】構造を複雑化することなく光取り出し効率に優れた半導体発光装置を提供する。
【解決手段】半導体発光装置は、透明層1上に縦横に列設される複数の発光部2と、これ
ら発光部2とは反対側の透明層1上に配置される複数のコンタクト部3とを備えている。
複数の発光部2のそれぞれは、光を発光する活性層5と、この活性層5から発光された光
の一部を反射するテーパ状に加工されたテーパ部7と、テーパ部7の底面に設けられる平
坦部8とを有する。コンタクト部3を発光部2からの光の通過を妨げない場所に配置する
ため、発光効率の向上が図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の発光部を備えた半導体発光装置に関する。
発光強度を高めるために、基板上に縦横に複数の発光部を配置し、発光部が配置された面
とは反対側の基板面方向から光を取り出す半導体発光装置が提案されている。発光部の形
状を工夫したり、基板上に配置する発光部の数を増やすことにより、光取り出し面側に取
り出される光強度をより向上できる。
この種の半導体発光装置では、基板の両面に電極が設けられるが、電極材料は一般に不透
明であるため、電極により光が遮断され、光の強度が弱められるという問題がある。
この問題を解消するために、例えば発光部の面積に対して電極面積を小さくすることが考
えられるが、その場合、発光部に流れる電流も制限され、結果として発光強度も弱くなっ
てしまう。また、電極材料としてITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極を用いることも
可能であるが、一般には透明電極は抵抗値が大きく、透明電極で電圧降下が生じてしまう
ため、やはり発光部の発光強度を向上できない。
一方、V字型のダイシングブレードを用いて側面が傾斜した溝を形成することで、光出
射面上の電極の対向位置に、電極に向かって進行する発光光の量を大幅に減少させ、電極
形成箇所以外の光出射面に入射する光の割合を増加させる半導体発光装置が提案されてい
る(特許文献1の段落0073〜0075、図13)。
特許文献1では、光出射面上の電極とダイシングブレードを用いて形成した溝とを対向
配置しているが、発光部の種類により光出射面上での光強度にばらつきがあるはずであり
、もともと光強度の高い場所に電極を配置してしまうと、その電極にダイシングブレード
による溝を対向配置させても、発光効率がそれほど向上しない可能性がある。
特許第3312049号公報
本発明は、構造を複雑化することなく光取り出し効率に優れた半導体発光装置を提供す
るものである。
本発明の一態様によれば、第1の主面と、第1の主面と反対側に位置する第2の主面とを
有する透明層と、第1の主面の側に設けられた第1クラッド層と、光を発する活性層と、
活性層を介して第1クラッド層の反対側に設けられた第2クラッド層とを有し、側壁にテ
ーパ部を含む複数の発光部と、前記第2の主面上に配置されたパッド部と、前記透明層側
における光強度が前記発光部の中央部と周縁部のうちいずれか小さい方に対向するよう前
記パッド部から延出して配置され、前記発光部の発光波長に対して不透明な複数のコンタ
クト部と、を備えることを特徴とする半導体発光装置が提供される。
本発明によれば、半導体発光装置の構造を複雑化することなく、光取り出し効率を向上
できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態による半導体発光装置の要部の断面図である。図1の半
導体発光装置は、透明層1の主面である下面上に縦横に列設される複数の発光部2と、こ
れら発光部2とは反対側の透明層1の主面である上面上に配置される複数のコンタクト部
3と、これらコンタクト部3と電気的に導通するパッド4とを備えている。
複数の発光部2のそれぞれは、図2に拡大して示すように、光を発光する活性層5と、
活性層5を挟んで両側に配置される第1および第2のクラッド層6,9とを有する。発光
部2の側壁部分にはテーパ状に加工されたテーパ部7が形成され、発光部2の底面には平
坦部8が形成されている。この平坦部8には電極が形成される。
活性層5から出射した光は、四方に拡散するが、テーパ部7に到達した光はテーパ部7
で反射されて透明層1の上面にほぼ垂直方向から入射し、大部分が外部に取り出される。
仮に発光部2の側壁がテーパ状でなく基板面に対して垂直であるとすると、側壁で反射さ
れた光は透明層1の上面に斜め方向から入射して全反射された後、さらに内部で全反射を
繰り返して外部に取り出すことができなくなる。このように、発光部2の側壁をテーパ状
に加工することにより、透明層1上面での光の全反射を防止でき、活性層5から出射した
光を効率よく透明層1を通して外部に導出できる。
発光部2から出射される光の強度は場所によって異なる。光強度分布は、テーパ部7の
角度(以下、テーパ角度)、テーパ部7の加工深さ(以下、テーパ深さ)、隣り合う発光
部2間の距離、および発光部2の水平方向長さに対する平坦部8の長さの比などに依存す
る。
図3は、隣り合う発光部2間の間隔が0の場合に、テーパ角度とテーパ深さが光強度分
布に与える影響を示す図である。一方、図4は、隣り合う発光部2間の間隔が1μmの場
合に、テーパ角度とテーパ深さが光強度分布に与える影響を示す図である。図3および図
4は3種類のテーパ角度と3種類のテーパ深さについての光強度分布を示している。図3
および図4では、テーパ部7を形成するために、第1のクラッド層6と透明層1との界面
までエッチングが行われた場合をジャストエッチングと定義し、この界面よりも透明層1
側までエッチングが行われた場合をオーバーエッチングと定義し、この界面よりも第1ク
ラッド層6側までしかエッチングが行われなかった場合をアンダーエッチングと定義して
いる。
図3および図4では、透明層1の法線方向(深さ方向)に対する傾き角度をテーパ角度
と定義している。テーパ部7は後述するようにエッチングにより形成されるが、エッチン
グ時間が短いほどテーパ深さは浅くなる。
図3からわかるように、テーパ角度が小さいほど、すなわちテーパ部7が透明層1に対
して垂直な方向に近づくほど、発光部2内の全域にわたって光強度のばらつきが少なくな
る傾向にある。テーパ角度が大きくなると、テーパ深さにより光強度分布が変化する。
また、図4からわかるように、隣り合う発光部2が離れて配置されている場合には、発
光部2の中央に光が集光する傾向がある。ただし、テーパ深さが浅いと、発光部2の中央
に集光する度合いが低くなり、テーパ角度によって光強度分布が変化する。
このように、発光部2内での光強度は一様ではなく、テーパ角度、テーパ深さ、隣り合
う発光部2間の距離、発光部2の水平方向長さに対する平坦部8の長さの比などの条件に
よって変化するが、一般的な傾向として、発光部2内の中央部で周縁部の同等以上の光強
度分布を有する場合と、発光部2内の周縁部で中央部の同等以上の光強度分布を有する場
合の2つの場合に分けられる。いずれの場合でも、透明層1の上面側に配置されるコンタ
クト部3を、発光部2の周縁部および中央部のうち透明層1側に出射される光強度が他方
の同等以下である一方と対向する場所に配置することにより、光を効率的に外部に取り出
すことができる。
本実施形態は、発光部2内の周縁部がより光強度が高い場合を想定している。この場合
、コンタクト部3は発光部2の中央部に対向する位置に配置される。これにより、発光部
2から出射した光の大部分はコンタクト部3で遮られることなく、外部に取り出される。
発光部2を形成する際にオーバーエッチングを行うと、個々の発光部2の間に隙間がで
きるが、この隙間が広すぎると、光の強さにムラが生じたり、光の強さが弱くなったりす
るため望ましくない。例えば、発光部2の透明層1との接触面の長さは約10μm、平坦部
8の長さは約5μm、テーパ部7の長さは約5μmである。また、個々の発光部2の隙間は
約0.3μm以下に留めるのが望ましい。
図5は本実施形態による半導体発光装置の上面図である。図5では、発光部2を点線で
図示している。y方向(図1における紙面の表裏方向)に帯状のコンタクト部3が複数列
設され、各コンタクト部3は発光部2の中央部に対向する位置に配置されている。透明層
1の中央部にはコンタクト部3と導通されるパッド4が形成されている。パッド4と帯状
のコンタクト部3とは、直接接続されるか、あるいはx方向に延びるコンタクト部3を介
して電気的に接続されている。x方向に延びるコンタクト部3も発光部2の中央部に対向
する箇所に配置されている。
図5では、二次元方向(xy方向)に発光部2を列設する例を示しているが、図6に示
すように、ライン状の発光部2を並列に配置してもよい。また、コンタクト部3の配置は
図5に示したものに限定されない。例えば図7は発光部2の並ぶ方向に対して対角線の方
向に複数のコンタクト部3を配置した例を示す上面図である。この場合も、各コンタクト
部3は発光部2の中央部に対向する箇所に配置され、いずれのコンタクト部3も透明層1
中央のパッド4と導通している。
あるいは、図8に示すように、各発光部2内の中央部に対向する箇所に、それぞれ分離
独立したコンタクト部3を配置してもよい。図8の場合、パッド4と各コンタクト部3と
は、両者の間に配置される不図示の透明電極により導通が図られる。
各コンタクト部3の長さや幅は発光部2の発光特性に応じて設定するのが望ましい。コ
ンタクト部3の幅が広すぎると、発光部2からの光を遮る領域が増大するおそれがあり、
逆に幅が狭すぎると、電極部分の抵抗が上がるおそれがある。図5では、透明層1のy方
向に沿って各列一続きのコンタクト部3を形成しているが、各列のコンタクト部3を複数
に分割して配置し、不図示の透明電極等によりパッド4との導通を図ってもよい。図6や
図7についても同様である。また、図8では、各発光部2の中央部に矩形状の短サイズの
コンタクト部3を配置しているが、各コンタクト部3の長さや形状は適宜変更すればよい
コンタクト部3はGaAsのような化合物半導体でもよいし、メタルでもよい。メタルは通
常、発光部2の発光波長に対して不透明であるが、本実施形態では発光部2内の光強度が
高い場所にはコンタクト部3を配置しないため、メタルを用いても発光効率はさほど下が
らない。ただし、可能な限りメタルのサイズを小さくするのが望ましい。あるいは、図9
に示すように、GaAs等によるコンタクト部3とメタル23とを積層してもよい。この場合
、コンタクト部3の抵抗を下げることができる。メタル23は、AuGe、Ni/Au/Geのような
GaAsとオーミック接続を取り得る材料であることが最低限必要である。メタル23の材料
としては、Au, Ge, Ni, Pt, Pd, Mo, Ti, Zn, In, Al, Ag, Cuなどが考えられる。
あるいは、コンタクト部3の形成された透明層1の全体に透明電極層を形成し、この透
明電極層の上にパッド4を形成してもよい。この場合の断面構造は図10のようになる。
透明電極層10を配置する場合、その下面に密着性に優れたメタルを配置するのが望まし
い。この場合、メタルの最上層に、TiやMo等の密着性を改善可能なメタルを積層してもよ
い。あるいは、Au、Pt、Pdなどのメタルを積層してもよい。
透明層1の材料としてInGaAlPを採用した場合、透明電極層10と透明層1とを電気的
に導通させるのが困難になるが、コンタクト部3を間に配置することで透明電極層10と
透明層1との間の抵抗を低減できる。
上述した図1〜図10では、発光部2内の活性層5がテーパ部7により分断されている
例を説明したが、活性層5がテーパ部7により分断されていなくても、活性層5からの光
をテーパ部7で反射させて発光効率を向上できる。図11は活性層5を分断しない程度に
浅めにテーパ部7を加工形成したアンダーエッチングの一例を示す半導体発光装置の要部
の断面図である。図11の場合も、コンタクト部3は各発光部2の光強度が弱い場所に対
向して配置される。これにより、光の取り出し効率を向上できる。
図1と図2では、xy方向にそれぞれ数個の発光部2を配置する例を説明したが、発光
部2の数には特に制限はない。例えば、xy方向にそれぞれ数十個の発光部2を形成した
ものを1個のチップとしてパッケージングすることにより、輝度の高い半導体発光装置を
実現できる。
このように、第1の実施形態では、発光部2の発光波長に対して不透明なコンタクト部
3を、発光部2からの光の強度の弱い場所、具体的には発光部2内の中央部に対向する箇
所に配置するため、コンタクト部3が光取り出しの障害にならなくなり、発光効率の向上
が図れる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、発光部2内の周縁部が中央部よりも光強度が高い場合の
コンタクト部3の形成箇所を説明したが、以下に説明する第2の実施形態は、発光部2内
の中央部が周縁部よりも光強度が強い場合を対象とする。
図12は本発明の第2の実施形態による半導体発光装置の要部の断面図である。図12
の半導体発光装置は、コンタクト部3の形成箇所が異なる他は図1と同様の構造をもつ。
本実施形態の発光部2は、第1の実施形態とは逆に、発光部2内の中央付近が周縁部より
も光強度が高い。発光部2がこのような光強度特性を示すのは、図3および図4を用いて
先に説明したように、例えば、隣り合う発光部2が間隔を隔てて配置されている場合であ
る。あるいは、テーパ角度やテーパ深さを調整し、例えば発光部2を形成する際にオーバ
ーエッチングを行うことによっても、発光部2内の中央付近の光強度を高くすることがで
きる。
図12からわかるように、発光部2内の中央付近の光強度が高い場合には、発光部2の
周縁部または隣り合う発光部2の間に対向する透明層1上面側にコンタクト部3が配置さ
れる。これにより、発光部2から出射された光の大部分はコンタクト部3で遮られること
なく外部に放射され、光の取り出し効率を向上できる。
図13は本実施形態の上面図である。図示のように、x方向に隣接する発光部2の間に
、y方向に延びる帯状のコンタクト部3が複数形成されている。矩形状の透明層1の中央
部にはパッド4が配置され、このパッド4はy方向に延びるコンタクト部3とx方向に延
びるコンタクト部3に接続されている。x方向に延びるコンタクト部3は、他のy方向に
延びるコンタクト部3と接続されており、これにより、すべてのコンタクト部3はパッド
4と電気的に導通している。いずれのコンタクト部3も、隣接する発光部2の間に配置さ
れるため、発光部2内の中央部から主に出射される光を遮るおそれは少ない。
コンタクト部3の配置形態は、必ずしも図13に示したものに限定されない。例えば、
図14に示すように発光部2の並ぶ方向の対角線方向に複数のコンタクト部3を形成して
もよい。この場合、図7と異なり、コンタクト部3は発光部2の中央部に対向する箇所を
通過しないように配置される。あるいは、図15に示すように各発光部2の角部に対向す
る位置に個別独立した複数のコンタクト部3を配置してもよい。この場合、後述するよう
にコンタクト部3はその上に配置される透明電極等を介してパッド4との導通が図られる
コンタクト部3は、第1の実施形態と同様の材料で形成され、GaAs、メタル、GaAsとメ
タルの積層構造など、種々の材料が適用可能である。
各コンタクト部3の長さや幅は発光部2の発光特性に応じて設定するのが望ましい。コ
ンタクト部3の幅が広すぎると、発光部2からの光を遮る領域が増えるため望ましくない
し、逆に幅が狭すぎると、電極部分の抵抗が上がるため望ましくない。図13では、透明
層1のy方向に沿って各列一続きのコンタクト部3を形成しているが、各列のコンタクト
部3を複数に分割して配置してもよい。図14についても同様である。また、図15では
、各発光部2の角部に対向して矩形状の短サイズのコンタクト部3を配置しているが、各
コンタクト部3の長さや形状は任意に設定可能である。
図16は、コンタクト部3の形成された透明層1の全面に透明電極を形成し、その上に
パッド4を形成した場合の半導体発光装置の要部の断面図である。図16の場合、コンタ
クト部3は透明電極層10を介してパッド4と電気的に導通する。
本実施形態の場合も、発光部2のテーパ部7は必ずしも活性層5を分断する深さまで形
成する必要はない。図17は活性層5を分断しない浅さのテーパ部7を有する半導体発光
装置の要部の断面図である。図17の場合も、活性層5から出射された光の一部はテーパ
部7で反射されて透明層1の方向に進行するため、光の取り出し効率を向上できる。
図4に示したように、隣接する発光部2の間隔が広がると、発光部2の中央部に光が集
まる傾向にあるため、本実施形態のように、発光部2の周縁部に対向してコンタクト部3
を配置するのが望ましいが、隣接する発光部2の間隔は約0.3μm以上に設定するのがより
望ましい。
次に、第2の実施形態による半導体発光装置の製造工程について説明する。なお、第1
の実施形態による半導体発光装置の製造工程も基本的には第2の実施形態と同様である。
図18〜図20は本実施形態による半導体発光装置の製造工程を説明する図であり、隣
接する2つの発光部2の間に平坦な隙間がある場合の製造工程を示している。以下、これ
らの図に沿って製造工程を説明する。
まず、GaAs基板20上に、MOCVD法により、InGaAlPエッチングストップ層11、n-GaAs
コンタクト層12、InGaAlP電流拡散層13、n-InAlPクラッド層14、複数のInGaAlPとI
nGaPが交互に積層されたInGaAlP/InGaP活性層5、p-InAlPクラッド層15、およびp-GaA
sコンタクト層16を順に形成する(図18(a))。InGaAlP電流拡散層13が図1等の
透明層1に相当する。
次に、GaAs基板20上にレジスト17を付着して、発光部2の位置に合わせてレジスト
17をパターニングする(図18(b))。次に、熱処理により、レジスト17のエッジ
部分をテーパ状に加工する(図18(c))。図18(c)では、隣り合うレジスト同士
が分離しているが、レジスト17のパターンの形状や熱処理時間を変更することで、テー
パ状に加工したときに、隣り合うレジスト17間の距離をゼロにすることができる。
次に、レジスト17をマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching)を行い、レジスト1
7の形状に沿ってp-GaAsコンタクト層16、p-InAlPクラッド層15、InGaAlP/InGaP活
性層5、n-InAlPクラッド層14をテーパ状に加工する(図18(d))。ここでは、レ
ジスト形状を転写するために、レジスト17とその下面側の各層がほぼ等速でエッチング
されるような条件を設定する。
なお、図1や図2等に示す第1のクラッド層6はn-InAlPクラッド層14に相当し、第
2のクラッド層9はp-InAlPクラッド層15とp-GaAsコンタクト層16に相当する。
次に、基板全面にSiO2膜18を形成する(図19(a))。次に、SiO2膜18の上面に
レジストを付着してパターニングし、レジストをマスクとしてSiO2膜18を部分的にエッ
チング除去して電極形成用のコンタクトホールを形成する。
次に、基板全面にp電極用のメタル19を形成する(図19(b))。このメタル19
はテーパ部7にも形成され、活性層5からの光を反射する反射膜として作用する。メタル
19は積層膜でもよいが、メタル19の最表面は導電性に優れたAu厚膜(1μm)を形成
しておく。
次に、メタル19の形成面にSiウェハ21を接着する(図19(c))。より具体的に
は、Siウェハ21の表面に予めAu厚膜22を形成しておき、このAu厚膜22とメタル19
の最表面のAu厚膜とを接着する。次に、接着面の反対側のGaAs基板20をアンモニア/過
酸化水素水を用いたエッチングによりエッチング除去し、続いて、InGaAlPエッチングス
トップ層11を塩素を用いたエッチングによりエッチング除去する。
次に、n-GaAsコンタクト層12上にレジストを付着してパターニングした後、n-GaAsコ
ンタクト層12を部分的にエッチング除去してコンタクト部3を形成する(図19(d)
)。コンタクト部3は、光強度の弱い領域、すなわち本実施形態の場合は発光部2の周縁
部または隣接する発光部2の間に対向する位置に形成される。
コンタクト部3をパッド4に直接接続する場合には、次にパッド4を形成して製造工程
が終了する。コンタクト部3の上に透明電極を形成する場合は、透明層1全面に透明電極
層10を形成する(図20(a))。その後、透明電極層10の上にパッド4を形成する
一方、コンタクト部3の上にメタルを形成する場合には、図19(c)の工程の後、Ga
As基板20およびInGaAlPエッチングストップ層11のエッチング除去に引き続いて、n-G
aAsコンタクト層12の上にリフトオフ法によりメタル23を形成する(図20(b))
。次に、メタル23をマスクとしてn-GaAsコンタクト層12を部分的にエッチング除去す
る(図20(c))。
このように、第2の実施形態では、発光部2の中央付近の光強度が周縁部よりも高い場
合には、発光部2の周縁部または隣り合う発光部2の間に対向する箇所にコンタクト部3
を配置するため、発光部2から発光された光の大部分をコンタクト部3が遮らなくなり、
光の取り出し効率を向上できる。
本発明の第1の実施形態による半導体発光装置の要部の断面図。 複数の発光部2の拡大図。 隣り合う発光部2間の間隔が0の場合に、テーパ角度とテーパ深さが光強度分布に与える影響を示す図。 隣り合う発光部2間の間隔が1μmの場合に、テーパ角度とテーパ深さが光強度分布に与える影響を示す図。 第1の実施形態の上面図。 ライン状の発光部2を並列に配置する例を示す上面図。 発光部2の並ぶ方向に対する対角線方向に複数のコンタクト部3を配置した例を示す上面図。 各発光部2内の中央部に対向する箇所に、それぞれ分離独立したコンタクト部3を配置する例を示す上面図。 GaAs等によるコンタクト部3とメタルとを積層する場合の半導体発光装置の要部の断面図。 透明電極層10の上にパッド4を形成する場合の半導体発光装置の要部の断面図。 活性層5を分断しない程度に浅めにテーパ部7を加工形成した例を示す半導体発光装置の要部の断面図。 本発明の第2の実施形態による半導体発光装置の要部の断面図。 第2の実施形態の上面図。 発光部2の並ぶ方向に対する対角線方向に複数のコンタクト部3を形成する場合の上面図。 各発光部2の角部に矩形状の短サイズのコンタクト部3を配置する場合の上面図。 コンタクト部3の形成された透明層1の全面に透明電極を形成し、その上にパッド4を形成した場合の半導体発光装置の要部の断面図。 活性層5を分断しない浅さのテーパ部7を有する半導体発光装置の要部の断面図。 本実施形態による半導体発光装置の製造工程を説明する図。 図18に続く工程図。 図19に続く工程図。
1 透明層
2 発光部
3 コンタクト部
4 パッド
5 活性層
6、9 クラッド層
7 テーパ部
8 平坦部
10 透明電極層

Claims (6)

  1. 第1の主面と、第1の主面と反対側に位置する第2の主面とを有する透明層と、
    第1の主面の側に設けられた第1クラッド層と、光を発する活性層と、活性層を介して第
    1クラッド層の反対側に設けられた第2クラッド層とを有し、側壁にテーパ部を含む複数
    の発光部と、
    前記第2の主面上に配置されたパッド部と、
    前記透明層側における光強度が前記発光部の中央部と周縁部のうちいずれか小さい方に対
    向するよう前記パッド部から延出して配置され、前記発光部の発光波長に対して不透明な
    複数のコンタクト部と、
    を備えることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 前記複数の発光部は、前記透明層側における光強度が前記周縁部で前記中央部の同等以上
    である光強度分布を有し、前記複数のコンタクト部は、前記中央部に対向して配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記複数の発光部は、前記透明層側における光強度が前記中央部で前記周縁部の同等以上
    である光強度分布を有し、前記複数のコンタクト部は、前記周縁部または隣り合う2つの
    前記発光部の間に対向して配置されることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置
  4. 前記側壁は前記第2クラッド層から前記第1クラッド層と前記透明層との界面まで傾斜し
    たテーパ部を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体発光装
    置。
  5. 前記側壁は前記第2クラッド層から前記透明層まで傾斜したテーパ状であることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体発光装置。
  6. 前記複数の発光部は、xy方向に並列して配置され、
    前記コンタクト部は、前記パッド部から前記xy方向のうち少なくともいずれかの方向に
    延出した帯状であることを特徴とする請求項1ないし5に記載の半導体発光装置。
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