JP2012042388A - 温度センサ - Google Patents

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康司 松尾
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聡 石川
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Abstract

【課題】環状取付金具のチューブ挿通孔の内周面と、素子を内蔵したチューブの外周面との間における先後方向のシールが保持されるように、環状取付金具とチューブとが溶接されてなる温度センサで、チューブに穴あき不良を発生させることなく、高いシール性及び固定力が得られるようにする。
【解決手段】チューブ11は、その先後方向の所定位置の外周面15aにおいて外向きに突出し、周方向に環状をなす環状フランジ16を備えている。この環状フランジ16が、環状取付金具61におけるチューブ挿通孔67の後端64側における環状端面68に重ねられ、環状フランジ16の外周端16a寄り部位で、その環状端面68に溶接した。これにより、管壁が溶け過ぎとなることなく、チューブ11側は環状フランジ16において十分に溶かし込んで溶接できるため、シール性や固定力が高められる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの排気ガスなどの流体の温度を測定するための温度センサに関する。詳しくは、サーミスタなどの温度センサ素子(以下、センサ素子又は単に素子ともいう)が、先端が閉じられたチューブ(有底チューブ又はキャップ)内の先端又は先端寄り部位に配置され、そのチューブの先端寄り部位を排気ガスの熱に晒されるように排気マニホルド(排気ガス管)などの取付け対象部位に取り付け、その熱を内部のセンサ素子に伝わらせることで、そのガスの温度を測定(検出)するのに好適な温度センサ(以下、単にセンサともいう)に関する。
この種の温度センサとしては、従来、種々の構造のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1で開示されている温度センサは、センサ素子が配置されたチューブ(金属ケース)に、取付け対象部位へ取付けるため、外周面に取付け部(ネジ)を有する環状の取付金具(取付けナット)が外嵌されて固定されている。このセンサは、そのネジを排気マニホルドなどの取付け対象部位のネジ穴にねじ込むことで取り付けられ、排気ガスの温度測定に使用される。
このようなセンサにおいて、環状の取付金具(以下、環状取付金具又は取付金具)の内側であるチューブ挿通孔(中心の貫通孔)の内周面とチューブの外周面との間は、単に両者の固定(結合)のみでなく、その内、外周面間における先後方向のシール(気密)を保持する必要がある。このための手段として従来は、取付金具のチューブ挿通孔にチューブを内挿した状態において、その取付金具のチューブ挿通孔の内周面とチューブの外周面との間にロウ(Niロウや銅ロウ)を流し込むロウ付けが行われていた。しかし、ロウ付けは、その工程が複雑化するし、コストアップを招く。また、熱処理上の問題、さらにはチューブの耐熱上の問題がある。こうした中、近時は、特許文献1で開示されているように、溶接による固定が行われてきている。この特許文献1(特許文献1の図1、図2参照)では、例えば環状取付金具のチューブ挿通孔の後端の開口周縁における環状端面と、チューブの外周面との間の隅角において、その外周面に沿って周回するように隅肉溶接(例えばレーザ溶接)する溶接構造が開示されている。
特開平05−340822号公報
しかしながら、上記のような溶接構造による固定で、環状取付金具のチューブ挿通孔の内周面とチューブの外周面との間の先後方向において、十分な耐圧性のあるシール(封止)を確保するためには、溶接部位にピンホール等を発生させることなく、周方向の全体にわたり確実な溶接が必要となる。このため、この溶接においては、前記両部材をなす溶接部位の金属母材を相当程度の深さまで溶かし込む必要がある。この場合、レーザ溶接では、溶し込み深さ等の調節、設定は、レーザの出力条件を調節することで比較的容易に行い得る。また、レーザ光の照射角度の調節により、所望とする隅肉溶接も比較的容易に行い得る。
ところが、温度センサをなす環状取付金具におけるチューブ挿通孔をなす環状部(又は筒状部)の肉厚は、4〜6mm程度と相当な厚さがあるのが普通である。これに対し、チューブをなす管壁の肉厚は、0.2〜0.5mm程度しかなく、環状取付金具のそれに比べると極端に薄い。チューブの肉厚がこのように薄いのは、チューブ内に配置される温度センサ素子への感温性(熱伝達性)を良くするための要請に基づくものである。この意味からは、チューブをなす管壁の肉厚は薄い方が好ましいといえる。
上記したように、厚肉の金属母材である環状取付金具と、相対的に極端に薄肉の金属母材であるチューブとの溶接においては、レーザの出力条件等を調節するとしても、所望とするシール性能が得られる良好な溶接を得るのは容易でない。というのは、このように肉厚に大きな異同のある金属母材同士を溶接する場合には、薄肉材からなるチューブの管壁に溶かし過ぎに起因する穴あき(貫通)などの溶接不良(以下、穴あき不良)が発生し易いためである。他方、このような穴あき不良の発生を防止するためにレーザの出力を低下させ、チューブにおける金属の溶かし込み深さを小さくしたり、その溶かし込み量(溶融金属の量)を少なくすれば、厚肉の環状取付金具側の溶かし込み不足を招いてしまい、結果として十分な耐圧性のあるシールが得られない。しかも、同じ理由から、溶接の固定力(接合強度)も低下する。近時は、感温性や測定の応答性能の向上、さらには軽量化の要請が益々進んでいるため、チューブの肉厚の薄肉化の要請が一段と高くなってきている。したがって、上記したような溶接上の問題は益々大きくなってきている。
本発明は、温度センサにおけるこうした問題点に鑑みてなされたもので、環状取付金具の内側であるチューブ挿通孔の内周面と、ここに内挿されて固定されるチューブの外周面との間における先後方向のシールを、溶接により確保する構造の温度センサにおいて、チューブに穴あき不良を発生させることなく、しかも、高度のシール性及び固定力の得られる溶接構造を提供することをその目的とする。
請求項1に記載の発明は、先端が閉じられ、自身の内側に温度センサ素子を配置してなるチューブと、該チューブに外嵌された環状取付金具とを備えており、該環状取付金具の内側であるチューブ挿通孔の内周面と、前記チューブの外周面との間における先後方向のシールが保持されるように、該環状取付金具と前記チューブとが溶接されてなる温度センサにおいて、
該チューブは、外向きに突出し周方向に環状をなす環状フランジを備えており、
この環状フランジが、前記環状取付金具における前記チューブ挿通孔の後端側又は先端側における開口周縁の環状端面に重ねられ、該環状端面と前記環状フランジとが溶接されていることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、前記環状フランジは、チューブの縦断面において、チューブ自身の管壁を、外周端において折り返し状をなすように突出させ、かつ先後に密着させてなる2枚重ね構造に形成されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の温度センサである。
請求項3に記載の本発明は、前記環状フランジが、その外周端又は外周端寄り部位において、前記環状端面との間で溶接されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の温度センサである。
本発明においては、従来のセンサのように、環状取付金具のチューブ挿通孔にチューブを内挿して、そのチューブの外周面(外周壁面)と、チューブ挿通孔の例えば後端の開口周縁における環状端面との隅角において周方向に沿って溶接している溶接構造のものではない。すなわち、本発明では、チューブに設けられた環状フランジが、前記環状取付金具における前記チューブ挿通孔の後端側又は先端側の開口周縁における環状端面に重ねられ(突き合わせられ)、該環状端面と前記環状フランジとが溶接された構造を有している。このため、本発明では、その溶接過程で、チューブの外周面をなすその管壁が薄い場合でも、その溶け過ぎ(溶融し過ぎ)により、その管壁に穴あき不良が発生することを容易かつ有効に防止できる。すなわち、本発明では、前記したように該環状端面と前記環状フランジとを例えばレーザ溶接する際においては、そのレーザ光を、チューブの外周面から離間した位置で、その環状フランジに向けて照射することでその溶接ができるから、チューブをなす管壁の溶かし過ぎに起因する穴あき不良の発生を防止できる。これにより、その溶接においては、環状フランジの溶かし込みを十分確保するなど溶融金属量を多めに設定できることから、シール性及び固定力の高い溶接構造が得られる。なお、本発明において、環状取付金具や環状フランジなどにおける「環状」は、円環状や多角形の環状、さらには多角形の環状においてその角が曲線や円弧で丸められてなるものなどをも含む広い概念である。
請求項2に記載の本発明のような環状フランジは、チューブを一応形成した後で、バルジ加工法やロール加工法により、チューブの管壁を周方向に環状をなすように外向きに膨らみ出させた(突出させた)突出部を形成し、その後、その突出部を先後方向に圧縮することで成形できる。このような環状フランジは2枚重ねとなる分、その部位における金属部の厚みを倍増できることになるため、チューブ側において溶かし込ませる溶融金属を倍増することができる。これにより、チューブが薄肉で形成されているものでも、シール性及び固定強度の高い溶接を得ることができる。なお、環状フランジにおける溶接箇所は、それがチューブの外周面から突出する半径方向の基部(根元)でも、外周端(先端)でも、或いは、これらの中間部のいずれでもよい。環状フランジの半径方向の突出量が小さい場合には、請求項3に記載のように、環状フランジの外周端又は外周端寄り部位(環状フランジの突出側の先端寄り部位)と、前記環状端面との間で溶接するのが、穴あき等の溶接不良を招きにくく好ましい。なお、本発明の環状フランジは、請求項2に記載の構造のものに限定されるものではなく、チューブの外周面から1枚のフランジとして一体的に突出する構造のものであってもよい。
本発明の温度センサを具体化した第1実施形態の縦断面図、及びその要部拡大断面図。 図1の温度センサを組立てる工程を説明する図、及び温度センサ素子部分の拡大図。 図1の温度センサを組立てる工程を説明する図。 環状取付金具の半断面図。 チューブの環状フランジと環状取付金具の環状端面との溶接を説明する部分断面図。 図5におけるA−A線矢視拡大断面図。 図1の温度センサにおいて溶接箇所の別例を示す拡大断面図。 図1の温度センサにおいて環状フランジの別例を示す溶接部分の拡大断面図。 本発明の温度センサを具体化した第2実施形態の縦断面図、及びその要部拡大断面図。
本発明を具体化した温度センサの実施の形態(第1実施形態)について、図1〜図6に基づいて詳細に説明する。図1中、101は温度センサであって、先端(図1の下端)12が閉じられた金属製(例えば、SUS製)のチューブ11と、このチューブ11の先端12又は先端寄り部位の内部に配置された温度センサ素子21、そして、この素子21を配置してなるチューブ11に外嵌されて固定された例えばSUS製の環状取付金具61等から以下のように構成されている。
まず、チューブ11について説明する。チューブ11は、その管壁を含む肉厚が0.3mm程度のものであり、図1および図2(右側)に示したように、閉じられた先端12から後端(図1上端)19に向けて、順次、大径をなす同心異径の円筒状に形成されている。具体的には、先端12寄り部分は先すぼまり状の素子収容部13をなしており、これに続く後方(図示上方)には、素子収容部13より大径の先端寄り直管部14をなしている。
また、この先端寄り直管部14の後方に続く、チューブ11の先後方向の中間位置には、それより大径の中間位置直管部15が設けられており、本例では、この中間位置直管部15が、環状取付金具61のチューブ挿通孔67に内挿される内挿部(以下、内挿部15ともいう)をなすように構成されている。環状取付金具61の詳細は後述する。そして、この内挿部15の後端寄り部位の外周面15aには、外向きに突出し、チューブ11と同心で、周方向に円環状をなす環状フランジ16を備えている。ただし、本例ではこの環状フランジ16は、チューブ11の管壁から形成され、縦断面において、環状フランジ16自身の外周端16aにおいて折り返し状をなし、かつ、先後に密着する2枚重ね構造で、チューブ11と同心の円環板形状を呈している。因みに、このような環状フランジ16は、チューブ11の形成過程で、中間位置直管部15の管壁を形成した後、その管壁を周方向に環状をなすように外向きに突出させて突出部(膨出部)を形成し、これを先後方向に圧縮して管壁が先後に重なる(圧接状態となる)ようにすることで形成される。すなわち、管材(パイプ)のバルジ加工により、チューブの外周面に周回状にビーディングを行って環状の隆起部を形成し、この隆起部を先後方向(軸線方向に)にプレスして潰すことにより形成される。なお、チューブ11におけるこの内挿部15をなす中間位置直管部15より後方(チューブ11の後端寄り部位)は、それより大径の大径筒部(円筒部)17をなしており、全体として後端側ほど大径をなす異径円筒管をなしている。
このようなチューブ11内には、その先端12の素子収容部13内に、ガラス(ガラス封止部)24で封止されたセンサ素子21が配置されており、その後方には、センサ素子21を支持する素子支持体(セラミック部材)31を介して碍子管(絶縁管)41が先後に延びる形で配置されている。碍子管41は、セラミック製で、内部に軸線Gに沿って貫通状に形成された2穴を有する横断面が一定の円筒管であり、素子21から後方に延びる2本の電極線23と、これに接続された芯線25からなる導線を、素子支持体31を介して通している。このような碍子管41は、チューブ11の先端寄り部位である直管部14の内周面にて、微小な空隙を介して包囲される形で保持されている。
また、この碍子管41の後端45からは芯線25の後端26を突出させており、この後端26には端子金具28が溶接で固定されている。そして、その圧着端子部29には、樹脂被覆層付きのリード線(電気信号取り出し用の電線)51の先端53が圧着により接続されており、リード線51は、チューブ11の後端19(シール部材71の後端72)から外部に引き出されている。また、碍子管41の後端45からリード線51の先端53寄り部位を含む部位は、チューブ11の後端寄り部位の大径筒部17内に配置されたゴム製(耐熱ゴム製)で円柱状をなすシール部材71中の貫通孔77内を先後に通されている。なお、本例ではシール部材71の先端73中央が凹設されており、この凹部75に碍子管41の後端45が入り込まされている。このようなシール部材71は、チューブ11の大径筒部17内に配置され、チューブ11の後端部17cを縮径するように加締めることで圧縮され、後端部17c内のシールを保持している。
一方、上記したようにチューブ11における内挿部15は、次に詳述する環状取付金具61の内側であるチューブ挿通孔67に圧入等により内挿された後、上記した環状フランジ16における先端向き面16fを、環状取付金具61のチューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁における環状端面(後端向き環状端面)68に重ね(当接させ)、環状フランジ16が環状端面68に溶接されている。すなわち、環状取付金具61は、図1、図4等に示したように、本例では、センサ101を排気マニホールド201等の取付け対象部位205の取付け孔(本例では、ネジ穴203)にねじ込み方式で取付ける取付け部として、環状部(円筒部)63の外周面にネジ60を備えている。そして、その環状部(円筒部)63の後端部に、同心でそのネジ60の径より大径で多角形をなすねじ込み用の工具係合部(例えば、多角形部(図6参照))66を同心で備えている。なお、本例では、環状取付金具61の後端である工具係合部66は、中央をなすチューブ挿通孔67の後端64側であるその開口内周縁寄りに位置する環状端面68が、外周寄り環状部68bに対して凹設されている(先端側にある)が、その工具係合部66の先後方向の寸法は、図示のように、チューブ11の肉厚より格段と大きい肉厚とされている。また、環状部(円筒部)63、及び工具係合部66、すなわち、環状取付金具61の内側であるチューブ挿通孔67は本例では先後に同径(同一内径)の円形孔とされている。そして、その内径は、チューブ11の中間位置直管部15の外径と略同一とされており、内挿時において適度の締り嵌め(圧入)をなすよう設定されている。なお、チューブ11を環状取付金具61のチューブ挿通孔67に内挿し、環状フランジ16を環状端面68に重ねた状態で、チューブ11の中間位置直管部15の先端が、環状取付金具61の先端(先端をなす環状端面)62より若干先端側に位置するように設定されている。図1中、69は、センサ101のねじ込みにおけるシール用ワッシャである。
このような本例では、上記したように、チューブ11の内挿部15を環状取付金具61のチューブ挿通孔67に内挿させ、外周面15aに形成された環状フランジ16における先端向き面16fを、環状取付金具61におけるチューブ挿通孔67の後端64側における開口周縁の環状端面68に当接させている。そして、環状フランジ16の外周に沿い、その外周端16a寄り部位において、図1、図5、及び図6中にダブルハッチングで示したように、環状端面68において周回状にレーザ溶接された溶接部70を有している。これにより、チューブ11は環状取付金具61に固定されており、そして環状取付金具61のチューブ挿通孔67の内周面67aとチューブ11の外周面15aとの間における先後方向(軸線G方向)のシールが保持されている。
なお、ここで図2中の左下拡大図を参照して本例のセンサ101に使用している温度センサ素子21の構造の詳細を説明しておく。すなわち、この温度センサ素子21は、感温部としてのサーミスタ焼結体20と、一対の電極層22、22と、一対の電極線23、23と、一対の接合電極22a、22aと、ガラス封止部24とを備える。サーミスタ焼結体20は、ペロブスカイト横造又はスピネル横造を有する金属酸化物を主体とする材料によって板状に形成されている。感温部としてのサーミスタ焼結体20は周囲の温度に応じて抵抗値が変化する特性を有する。電極層22、22は、白金(Pt)系又は金(Au)系の貴金属からなる電極である。電極層22、22は、サーミスタ焼結体20を挟むように、サーミスタ焼結体20の左右の表面のそれぞれに形成されている。電極線23、23は、サーミスタ焼結体20の抵抗値の変化を外部に取り出すための電線であり、ジュメット線よりなる。各電極線23、23の外径(線径)は0.20mmである。電極線23、23は、接合電極22a、22aによって一対の電極層22、22のそれぞれに接合されている。接合電極22a、22aは、電極線23、23を電極層22、22に接合させるための電極である。接合電極22a、22aは、電極層22、22と同様の白金(Pt)系又は金(Au)系の貴金属によって形成される。ガラス封止部24は、一対の電極線23、23の先端側と、サーミスタ焼結体20と、一対の電極層22、22とのそれぞれを被覆する。ガラス封止部24は、被覆する部材(サーミスタ焼結体20等)を内部に保持するとともに、被覆する部材を外部環境から保護する。
本例のセンサ101は上記した構成を有するものであり、適宜の組立て順に基づいて組立てることができるが、例えば次のようにして組み立てられる(図2〜図6参照)。上記したような環状フランジ16を備えたチューブ11を形成しておく(図2右図参照)。一方、素子21の後端に素子支持体31を配置し、支持体31から電極線23を引き出しておき、芯線25を接続しておく。そして、素子支持体31の後端に碍子管41を配置し、その後端45から芯線25の後端26を引き出し、この後端26に端子金具28を介してリード線51を接続しておく(図2中央参照)。次いで、この端子金具28を含む接続部にシール部材71を被せて素子ユニット80を組立てる。この素子ユニット80を、チューブ11の後端(図2の右図上端)から内挿する。こうして図3の左図に示したように、素子21をチューブ11内の先端寄り部位に位置するようにして素子ユニット80をチューブ11内に配置し、シール部材71をチューブ11の後端寄り部位17内の所定位置に装填する。そして、図3の右図に示したように、チューブ11の後端部17cを縮径状に加締める。こうして、チューブ11内に素子ユニット80を装填してなるセンサ基体90を得る。
次に、このセンサ基体90を、そのチューブ11の先端12からその内挿部15を、取付金具61のチューブ挿通孔67に内挿する。そして、環状フランジ16の先端向き面16fが、チューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁における環状端面68に重なる(当接する)ようにする(図3の右図参照)。こうしてセンサ組み立て仕掛品として、レーザ溶接工程に回し、レーザ溶接装置で上記したように溶接する。なお、この溶接では、図5に示したように、レーザ光Lを、その環状フランジ16の外周端16a寄り部位に照射し、その外周に沿って環状端面68との間を溶接する(図5の拡大図参照)。かくして、その溶接部位70が図6に示したように円環状をなし、チューブ11はその環状フランジ16を介して取付金具61における環状端面68に溶接される。なお、この溶接では、環状フランジ16の外周端16aと、環状取付金具61のチューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁における環状端面68とのなす隅角を、周方向に沿って周回状に隅肉溶接してもよい。また、この溶接は、チューブ11の軸線Gに対し、適宜の角度θが付くようにしてレーザ光Lを照射し、センサ組み立て仕掛品をその軸線G回りに相対的に回転させながら行えばよい。
かくして得られた温度センサ101は、その環状取付金具61の環状部63における取付け部である外周面のネジ60を介して、図1中、2点鎖線で示した排気マニホルド201等の取付け対象部位205のネジ穴203へねじ込むことで、その取付けがなされ、チューブ11の先端12及び先端寄り部位を同マニホルド内に突出させて排気ガス温度の測定に供せられる。
上記したように、本例の温度センサ101においては、環状取付金具61のチューブ挿通孔67に内挿されたチューブ11は、その外周面15aに形成された環状フランジ16を、チューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁における環状端面68に当接させ、その外周端16a寄り部位、又はその外周端16aと、その環状端面68との間において周方向に沿ってレーザ溶接されている。すなわち、この溶接は、チューブ11側はその外周面15aから外方に離間した環状フランジ16の外周端16a寄り部位を溶かし込む形で、環状取付金具61のチューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁における環状端面68との間で行われている。このように、この溶接においてチューブ11側は、従来のようにチューブ自体の外周面15aをなす管壁を直接溶かす形でレーザ光を照射するようなレーザ溶接とはならないから、その管壁が溶け過ぎとなることはなく、したがって、穴あき不良が発生することを防止できる。これにより明らかなように本形態では、その溶接過程で、チューブ11の肉厚が薄い場合でも、その管壁に穴あき不良が発生することを有効に防止できる。
しかも、本例では、環状フランジ16はその管壁を2枚重ねとしてなるものとなっているため、チューブ11側における溶接部位の厚みは、従来のチューブにおける溶接部位の厚みより倍増している。このため、溶接過程で、チューブ11の外周面15aをなすその管壁の肉厚が薄い場合でも、環状フランジ16において溶かし込む溶融金属を増大させるようにレーザ出力を設定できる。これにより、本溶接構造においては、チューブ11が薄肉化しても、環状取付金具61のチューブ挿通孔67内の内周面67aと、ここに内挿されたチューブ11の外周面15aとの間における先後方向のシール性能、及び固定強度の高い溶接構造を得ることができる。
なお、チューブ11の外周面15aに形成された環状フランジ16を、チューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁における環状端面68に当接させて周回状にレーザ溶接する場合、その溶接箇所(部位)は、図7に示した別例のように、環状フランジ16のうち、その外周端16aとチューブ11の外周面15aとの中間部位としてもよい。また、チューブ11における環状フランジ16の根元近傍(チューブ11の外周面15a近傍)において環状端面68と溶接してもよい。すなわち、溶接箇所は、溶接時にチューブ11に穴あき不良が発生しないように、チューブの肉厚やレーザ光の照射角等を考慮して設定すればよい。
また、環状フランジ16は、上記例ではチューブ11の縦断面において、チューブ自身の管壁を、外周端16aにおいて折り返し状をなすと共に先後に密着させてなる2枚重ね構造に形成したものを例示したが、本発明ではかかる構造のものに限定されるものではない。すなわち、本発明では、チューブの先後方向の所定位置の外周面において外向きに突出し、周方向に環状をなす環状フランジを備えており、この環状フランジが、前記環状取付金具における前記チューブ挿通孔の後端又は先端における開口周縁の環状端面に重ねられ、該環状端面と前記環状フランジとが溶接されていれよい。したがって、図8に別例として示した環状フランジ216のように、環状フランジ216はチューブ211の外周面15aにおいて外向きに、チューブ211と一体をなす単板状のものとして突出形成したものでもよい。本発明をなす環状フランジは、チューブの形成過程で、或いはチューブの形成後において、チューブに一体で形成されていればよい。なお、図8は、図1の温度センサ101のうち、環状フランジ216のみが異なる別例を、図1における拡大図に相当する部位において示したものであり、他の部位の構成は上記形態と異なる点はない。したがって、同一部位には同一の符号を付すに止め、その説明は省略する。
上記各形態では、チューブに形成された環状フランジが、環状取付金具のチューブ挿通孔の後端側の開口周縁における環状端面に溶接される場合で説明したが、これは上記もしたように、環状取付金具のチューブ挿通孔の先端側の開口周縁における環状端面に溶接されるものとしてもよい。図9は、その一例(第2実施形態)を示したものである。このものは、上記形態とは、チューブ311、及びそれに形成された環状フランジ16とその溶接箇所が異なるのみで、他は効果も含めて実質的に共通する。したがって、その相違点のみ説明し、同一の部位には同一の符号を付すに止め、その説明は省略する。
すなわち、本形態の温度センサ301を構成するチューブ311は、上記形態における先端寄り直管部14の後方に、上記形態における大径筒部(円筒部)17と同様の大径筒部317が続いている。すなわち、上記形態における中間位置直管部15に相当する先後の管部位も大径筒部317をなしており、したがって、環状取付金具61のチューブ挿通孔67の内径が、それに対応して大径とされている。そして、この大径円筒部317の先端寄り部位において、図1に示したのと同様の構成の環状フランジ16が形成されている。
このような本形態の温度センサ301は、この環状フランジ16の後端向き面16bを、環状取付金具61のチューブ挿通孔67の先端65側の開口周縁をなす環状端面(環状部63の先端)62に重ねて溶接(レーザ溶接)している。すなわち、本形態の温度センサ301は、図1の温度センサ101と、実質的にこの点のみが相違するだけであるから、それと基本的に同じ効果を有する。すなわち、その溶接においては、チューブ311の大径円筒部317に穴あき不良が発生するのが防止される上、大径円筒部317の外周面317aとチューブ挿通孔67の内周面67aとの間における先後方向のシール性の高い溶接構造が得られる。このように、本発明では、チューブに設ける環状フランジの環状取付金具に対する溶接箇所は、チューブ挿通孔の先端側又は後端側のいずれにおいても具体化できる。ただし、排気ガスの温度測定に使用されるセンサでは、溶接部位が排気ガスに直接晒されて酸化するのを防止するのが好ましい。したがって、チューブにおける環状フランジは、図1〜図6に示した温度センサ101のように、環状取付金具61のチューブ挿通孔67の後端64側の開口周縁の環状端面68に溶接する構成とするのが好ましい。
なお、本発明の温度センサは、上記形態のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更して具体化できる。例えば、先端が閉じられた金属製のチューブは、一体のものでもよいし、先端側がキャップ等で閉塞されたものや、嵌合や接合で連結された複合構造のものであってもよい。さらに、上記例ではチューブを、環状フランジや加締め部位を除き、先端側より後端側が大径をなすものとして具体化したが、本発明の温度センサをなすチューブは、かかる異径構造のものに限定されるものではない。環状取付金具のチューブ挿通孔に挿通された状態において、その先端側又は後端側の開口周縁における環状端面と、チューブに形成された環状フランジとで溶接ができるものでありさえすればよい。また、環状取付金具についても、上記例では、この環状取付金具自体が取付け手段であるネジを有するものを例示したが、別のネジ付き部材との組合せにより、取付け対象部位に取り付けられる構造のものとしてもよい。また、本発明の温度センサは、排気ガスの温度測定用のものに限定されるものでもなく、他の用途に使用される温度センサにおいても広く適用できる。
11 チューブ
12 チューブの先端
15a チューブの外周面
16 環状フランジ
16a 環状フランジの縦断面における外周端
21 温度センサ素子
61 環状取付金具
62 チューブ挿通孔の先端側の開口内周縁における環状端面(環状取付金具の先端)
64 チューブ挿通孔の後端
65 チューブ挿通孔の先端
67 チューブ挿通孔
67a チューブ挿通孔の内周面
68 チューブ挿通孔の後端側の開口内周縁における環状端面
101,301 温度センサ
205 温度センサの取付け対象部位

Claims (3)

  1. 先端が閉じられ、自身の内側に温度センサ素子を配置してなるチューブと、該チューブに外嵌された環状取付金具とを備えており、該環状取付金具の内側であるチューブ挿通孔の内周面と、前記チューブの外周面との間における先後方向のシールが保持されるように、該環状取付金具と前記チューブとが溶接されてなる温度センサにおいて、
    該チューブは、外向きに突出し周方向に環状をなす環状フランジを備えており、
    この環状フランジが、前記環状取付金具における前記チューブ挿通孔の後端側又は先端側における開口周縁の環状端面に重ねられ、該環状端面と前記環状フランジとが溶接されていることを特徴とする温度センサ。
  2. 前記環状フランジは、チューブの縦断面において、チューブ自身の管壁を、外周端において折り返し状をなすように突出させ、かつ先後に密着させてなる2枚重ね構造に形成されてなるものであることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記環状フランジが、その外周端又は外周端寄り部位において、前記環状端面との間で溶接されていることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の温度センサ。
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