JP2012042376A - 温度センサ - Google Patents

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Yasushi Matsuo
康司 松尾
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Abstract

【課題】温度センサ素子の後方に配置されて、素子から延びる電極線及びこれに接続された芯線からなる出力取り出し用の導線を通している碍子管を、チューブ内において、別途、独立の部品を用いることなく、その後端側においても支持できるようにし、もって、低コストで耐震性ないし耐久性に優れた温度センサを得る。
【解決手段】チューブ11の後端寄り部位17内に配置され、後方に引き出されるリード線51を通してセンサ101の後端におけるシールを保持するように配置されたシール部材71の先端面73側に、碍子管41の後端45又は後端寄り部位の外周面を包囲するように形成された凹部74を陥没状に設け、この凹部74内に碍子管41の後端45を入り込ませた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの排気ガスなどの流体の温度を測定するための温度センサに関する。詳しくは、金属製で先端が閉じられたチューブ(有底チューブ又はキャップ)内の先端部分に、サーミスタなどの温度センサ素子が配置され、そのチューブの先端が排気ガスに晒されるように排気マニホルド(排気ガス管)に取り付けられて排気ガス温度を測定するのに好適な温度センサに関する。
この種の温度センサ(以下、単にセンサともいう)としては、従来、種々の構造のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に開示されている温度センサは、先端に、ガラスなどでコーティングされた温度センサ素子(以下、センサ素子又は単に素子とも言う)が配置され、その素子の電極線、及びこれに接続された芯線(リード線)からなる出力取り出し用の導線を通している絶縁材からなる配線用絶縁体(以下、碍子管)を、これらの保護用の先端が閉じられた金属製のチューブ内に配置した構造を有している。そして、このチューブの後端側の内部にはシールを保持するため、ゴム状弾性を有するシール部材(ブッシュ)が配置されており、碍子管の後端から引き出された芯線と接続された外部取り出し用のリード線が、このシール部材を先後に貫通されて外部に引き出されている。
ところで、この温度センサでは、碍子管はその先端寄り部位がチューブの先端寄り部位の内周面に包囲される形で支持されているが、後端はそのような支持はない。より具体的には、この温度センサでは、チューブの先端寄り部位の内周面と、碍子管の先端寄り部位の外周面との間に、充填材(例えば、耐熱性セメント。以下、セメントという)が充填され、このセメントを介して、その碍子管の先端寄り部位がチューブ内の先端寄り部位において支持されている。一方、碍子管の後端側は、引き出された芯線が外部取り出し用のリード線に接続されているだけであり、チューブの内周面によっては支持されていない。
特開平07−140012号公報
上記したように、特許文献1の温度センサでは、碍子管はチューブ内でその先端寄り部位は支持されているものの、後端側は自由端に近い状態にある。他方、このような温度センサは、エンジンの排気マニホルド系の部位に取り付けられて使用されることから、振動や衝撃に晒される。このため、碍子管はチューブ内におけるその支持構造から、後端側が先端側を支点とするようにして横振れしやすい(揺動しやすい)状態にある。こうしたことから、上記構成の温度センサではセメントに亀裂等が発生しやすく、その支持に緩みが生じやすい。そして、その場合には碍子管の後端側が大きく横に振れる横振れを生じる。こうしたことから、上記温度センサでは、碍子管の後端から引き出されている芯線部分に曲げ等の大きな応力が繰り返し作用し、或いは金属疲労によりその部位で断線(破断)を生じるといったことがあり、耐震性、耐久性に問題があるとの指摘があった。
本発明は、従来の温度センサにおけるこうした問題点に鑑みてなされたもので、温度センサ素子の後方に配置されて、素子から延びる電極線及びこれに接続された芯線からなる導線を通している碍子管を、チューブ内において、別途、独立の部品を用いることなく、その後端側においても支持できるようにし、もって、低コストで耐震性ないし耐久性に優れた温度センサを提供することにある。
請求項1に記載の本発明は、先端が閉じられた金属製のチューブと、このチューブ内の先端側に配置された温度センサ素子と、このチューブ内において該温度センサ素子の後方に配置され、該温度センサ素子の出力を取り出すための導線を自身の内側に通してなる碍子管と、この碍子管の後端から引き出された導線の後端と接続されて前記チューブの後端から外部に引き出されたリード線と、該リード線を自身の内側に通しつつ、該チューブの後端側におけるシールを保持するために該チューブの内部に設けられたゴム状弾性を有するシール部材とを備えてなる温度センサであって、
前記チューブの内径と前記碍子管の外径との径の差が、前記碍子管の先端寄り部位よりも、前記碍子管の後端寄り部位において大きい寸法関係を有してなる温度センサにおいて、
前記シール部材は、その先端面側に、前記碍子管の後端又は後端寄り部位の外周面を包囲する嵌合部を備えており、該碍子管の後端又は後端寄り部位が該嵌合部に入り込まされていることを特徴とする。
請求項2に記載の本発明は、前記碍子管の後端又は後端寄り部位は、前記嵌合部に隙間嵌め状態で入り込まされていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサである。
請求項3に記載の本発明は、前記チューブのうちの前記シール部材が設けられている部位の内径が、前記碍子管の先端寄り部位の外周面を包囲する前記チューブの先端寄り部位の内径より大径とされ、前記嵌合部の内径が、前記チューブの前記先端寄り部位の内径寸法以下とされていることを特徴とする請求項2に記載の温度センサである。
請求項4に記載の本発明は、前記嵌合部は、前記シール部材の先端面において陥没する凹部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度センサである。
本発明の温度センサにおいては、チューブ内に配置されている碍子管は、その後端又は後端寄り部位(以下、単に後端ともいう)が、前記シール部材の先端側に形成された前記嵌合部に入り込まされている。しかも、シール部材はゴム状弾性を有している。したがって、本発明の温度センサでは、それが振動や衝撃を受けても、従来のように碍子管の後端が自由端に近い状態にあった場合に比べると、その後端が横振れすることを防止できる。また、碍子管の後端が嵌合部に入り込まされているから、その嵌合が隙間嵌であり、その隙間がある分、碍子管の後端側が横ぶれするような場合でも、過大な横ぶれを起こすことはない。その結果、碍子管の後端から引き出されている、素子の出力取り出し用の導線部分に従来のような曲げ等の大きな応力が繰り返し作用することや、金属疲労が発生することが防止されるため、その断線防止が図られる。
しかも、この碍子管の後端を入り込ませている上記嵌合部は、チューブの後端側に配置されているシール部材の先端側に形成されている。すなわち、配線用絶縁体に碍子管を使用している温度センサでは、その外周面に別の部品(ゴム管等の固定部材)を介在させるとしても、チューブを縮径状に加締めて、その支持、又は固定をすることは困難である。というのは、碍子管は金属等とは異なり、その脆性さ故に、外周面側にあるチューブを縮径状に加締める場合には、それが容易に破損してしまうためである。これに対し、本発明では、このような加締め手段によることなく、しかも、シール部材とは別途の部品を用いることもなく、シール部材の先端面側で碍子管の後端を包囲するものである。したがって、部品点数や工程の増加を招くこともなく、低コストで耐震性ないし耐久性に優れた温度センサとなすことができる。
なお、本発明では、碍子管の後端の振れ(横ぶれ)止め効果を高めるためには、その後端が、シール部材の嵌合部へ隙間のない状態で入り込ませるか、或いは、ゴムの弾性を利用した締り嵌め状態とするのが好ましい。一方、所定の深さに嵌合させるなど、正しい嵌合を容易かつ確実に得るには、請求項2に記載の本発明のように、隙間嵌め状態(周方向の一部から全部の範囲に微小な空隙を有する嵌合状態、すなわち、締り嵌め状態ではない嵌合状態)となるように、嵌合部の内径は前記碍子管の後端の外径より大きい寸法関係とするのが好ましい。ただし、この隙間は、碍子管の後端を支持してその振れ(横振れ)を防止する作用、ないし効果からすれば、できるだけ小さくするのが好ましい。また、このような隙間嵌めにおいては、請求項3に記載の本発明のように、前記嵌合部の内径は、前記チューブの前記先端寄り部位の内径寸法以下とするのが好ましい。
なお、前記嵌合部の代表的な形状、構造としては、請求項4に記載の本発明のように、前記シール部材の先端面において陥没する凹部が例示される。ただし、本発明においてシール部材の先端面側に形成される嵌合部は、前記碍子管の後端又は後端寄り部位の外周面を包囲するように形成されていればよい。したがって、シール部材の先端面において隆起する複数の凸部により、碍子管の後端又は後端寄り部位の外周面を包囲するように構成してもよい。すなわち、嵌合部の具体的な形状、構造は適宜のものとして具体化できる。また、単に陥没する凹部とする場合でも、その凹部の底部(嵌合部の奥)に向かって、穴径(凹部の横断面)が小さくなるようにしてもよいし、逆に大きくなるようにしてもよいし、さらには同径としてもよい。
なお、前記碍子管の後端を、前記嵌合部の底部、すなわち、碍子管の後端面に対向する面(前記シール部材の先端向き面)に当接させるようにすると、碍子管はその軸線(先後)方向の動きも止められるため、一層、その後端側の振れ動き防止効果を高められる。しかも、このようにする場合には、センサの組立て時において、碍子管の後端を嵌合部に入り込ませる際のその先後方向(軸線方向)の位置決めが容易となり、誤組み立ての発生防止も図られる。ただし、前記碍子管の後端と、前記嵌合部の底部とは隙間があってもよいし、前記碍子管の後端が、前記嵌合部の底部に弾性的に押付けられており、碍子管がシール部材のゴム状弾性により先端側に向けて押付けられていてもよい。
本発明の温度センサを具体化した実施形態の断面図、及びその要部の拡大図。 右図のうち、Aは図1の温度センサを構成するシール部材の先端部分破断面図、Bはシール部材を先端面(図2の下)側から見た図、左図はシール部材中に配置される碍子管の後端部からリード線の先端部分の拡大図。 図1の温度センサを組立てる工程を説明する図、及び温度センサ素子部分の拡大図。 図1の温度センサを組立てる工程を説明する図。 シール部材の別例を示す、半断面図拡大図およびその先端面(図下)側から見た図。 シール部材の別例を示す拡大図およびその先端面(図下)側から見た図。
本発明を具体化した温度センサの実施の形態について、図1〜図4に基づいて詳細に説明する。図1中、101は温度センサであって、先端12が閉じられた金属製(例えば、SUS製)のチューブ11と、このチューブ11の先端12又は先端寄り部位の内部に配置された温度センサ素子21と、このチューブ11内において温度センサ素子21の後方(図1上方)に向けて、素子支持体31、および配線用絶縁体である碍子管(絶縁管)41、そして、チューブ11の後端19又は後端寄り部位17に配置されたシール部材71等から構成されている。以下、これらの詳細について説明する。
まず、チューブ11について説明すると、本例では、図1、図4に示したように、先端12から後端(図1上端)19に向けて、順次、大径をなす同心異径の円筒状に形成されている。具体的には、先端12から後方に向かう所定範囲が小径の素子収容部13をなしており、この素子収容部13に続く後方のチューブ11の先端寄り部位が、それより大径の直管部14とされ、内周面にて碍子管41の先端寄り部位(以下、単に先端ともいう)を包囲するよう構成されている。チューブ11の先端寄り部位のうち、碍子管41の先端寄り部位を包囲するよう構成されているこの直管部(以下、碍子管先端寄り部位収容部)14の内径D14は、碍子管41の外径より僅かに大径とされている。
また、このようなチューブ11における碍子管先端寄り部位収容部14の後方には、それより大径の直管部からなり、センサ101自体を排気マニホルド等の取付け対象に取付けるためのねじ込み部材(取付金具)61を同心状に外嵌させて固定するねじ込み部材取り付け部15をなしている。そして、チューブ11におけるこの後方には、それより大径の直管部からなり、内部に碍子管41の後端寄り部位及びシール部材71を配置させ得る内径D17を備えた後端寄り部位17を備えている。
本例では、碍子管41は2穴(内部に軸線Gに沿って貫通状に形成された2つの穴)を有するもので、外径(横断面)が一定の円筒管である。そして、その先端43に、素子支持体(セラミック部材)31を介して、ガラス封止部24でくるまれる形で封止されたセンサ素子21を配置し、素子21から後方に延びる2本の電極線23を、素子支持体31中を通して碍子管41の各穴に通し、その各穴内を通されて後方に延びる芯線25に接続されており、その芯線25の後端26、すなわち、電極線23及び芯線25からなる、素子21の出力取り出し用の導線の後端26を、碍子管41の後端45から突出させた状態としてチューブ11内に内挿、配置されている。すなわち、素子収容部13内に、先端側からセンサ素子21、素子支持体31が位置し、碍子管41がその先端寄り部位の所定長部分L1を碍子管先端寄り部位収容部14内に位置するようにして、それぞれチューブ11内に同心状に配置されている。なお、碍子管41の後端45は、チューブ11の後端寄り部位17内の中間部位に位置させている。
このように本例では、碍子管41は、その先端寄り部位の所定長部分L1をチューブ11の先端寄り部位である碍子管先端寄り部位収容部14内に配置させており、その内周面にて包囲されている。一方、このように包囲されている先端寄り部位より後方は、チューブ11の内周面との間に空間を有している。なお、チューブ11の碍子管先端寄り部位収容部14の内周面と、碍子管41の外周面との間の空隙には、セメントを充填して素子21を含む碍子管41の先端寄り部位をチューブ11内において支持してもよいが、本例では、チューブ11の碍子管先端寄り部位収容部14の内径D14と、碍子管41の外径との差を微小とすると共に、碍子管41の先端寄り部位を所定長さL1にわたって包囲しているため、セメントを充填していない。
一方、碍子管41の後端45から引き出されている導線である芯線25の後端部26は、チューブ11の後端寄り部位17内に配置されたゴム製のシール部材71の後端72から外部に引き出されている各リード線(電気信号取り出し用の電線)51の先端部(芯線)53に、端子金具28を介して接続されている。他方、このシール部材71は、その先端面73側の中央に、嵌合部としての凹部74が形成されており、碍子管41の後端45又は後端寄り部位は、この凹部74に入り込まされている。そして、端子金具28を含む接続部は、この凹部74の底部(底面)75と、シール部材71の後端72との間において、軸線Gに平行に貫通状に形成された貫通孔77内を通されている。なお、このようなシール部材71は、チューブ11の後端寄り部位17の後端部17cが縮径状に加締められることで、チューブ11の後端19側に配置されており、ここにおけるシールが保持されている。すなわち、後端部17cの内周面によりシール部材71の外周面を縮径するように圧縮して、これら内、外周面間のシールを保持すると共に、貫通孔77の内周面とリード線(の被覆樹脂層)51の外周面の間のシールを保持すると同時にその固定をしている。
また、本例では、シール部材71は、本例では、耐熱性に優れた合成ゴム(例えば、フッ素ゴム、シリコンゴム)からなり、略円筒状又は略円柱状を呈しており、チューブ11の後端部17cが加締められる前の自由状態で、チューブ11の後端寄り部位17内に隙間嵌め、又は若干の締り嵌めで配置され得るように構成されている。そして、シール部材71の先端面73の中央に陥没状に形成された凹部74は、横断面が円形で所定の深さFを有するものとされている(図2参照)。さらに、この凹部74は、碍子管41の後端45を締り嵌めとするものでもよいが、本例では微小な隙間嵌めで入り込ませることができるように、その直径(内径)D1が、碍子管41の後端45の外径D2より微量、大きく形成されている。なお、図1では隙間を誇張して示している。また、この凹部74の内径D1は、チューブ11の先端寄り部位に位置する碍子管先端寄り部位収容部14の内径D14と同じか、それ以下の寸法関係に設定されている。
このように本例では、温度センサ101として組み立てられた状態で、チューブ11の後端寄り部位17内に配置されたシール部材71の先端面73に形成された凹部74に、碍子管41の後端(面)45が隙間嵌め状態で入り込まされている。これによって、このような本例のセンサ101では、碍子管41の後端45は、嵌合部である凹部74の内周面76にて包囲された状態にあり、したがって、碍子管41の後端45が軸線Gに対して横に振れるように動く外力(振動、衝撃)を受けたとしても、その動きは凹部74の内周面76にて規制される構成とされている。また、碍子管41の後端(面)45は、凹部74の底部(底面)75に当接又は押付けられていてもよいが、図示の様に微小な空隙を有していてもよい。
なお本形態のセンサ101では、上記もしたように、チューブ11の先後方向の中間部のねじ込み部材取り付け部15に、ねじ込み部材61が同心状に外嵌されて固定されている。すなわち、このねじ込み部材61は、センサ101を排気マニホールド部位の取り付け穴(ネジ穴)にねじ込み方式で固定するため、外周面にネジ60を備えた円筒状をなしており、その内周面67とねじ込み部材取り付け部15の外周面との間を、例えばロウ付けすることで固定されている。なお、このねじ込み部材61は、ねじ60を備えたねじ筒部63の後端側に、一体で外方に突出状に設けられたねじ込み用多角形部66を備えていると共に、このねじ込み用多角形部66の先端面と、ねじ筒部63の外周面(ネジ60の基端)には、シール保持用の環状ワッシャ69が配置されている。
なお、ここで図3中の素子21の拡大図を参照して本例のセンサ101に使用している温度センサ素子21の構造の詳細を説明しておく。すなわち、この温度センサ素子21は、感温部としてのサーミスタ焼結体20と、一対の電極層22、22と、一対の電極線23、23と、一対の接合電極22a、22aと、ガラス封止部24とを備える。サーミスタ焼結体20は、ペロブスカイト横造又はスピネル横造を有する金属酸化物を主体とする材料によって板状に形成されている。感温部としてのサーミスタ焼結体20は周囲の温度に応じて抵抗値が変化する特性を有する。電極層22、22は、白金(Pt)系又は金(Au)系の貴金属からなる電極である。電極層22、22は、サーミスタ焼結体20を挟むように、サーミスタ焼結体20の左右の表面のそれぞれに形成されている。電極線23、23は、サーミスタ焼結体20の抵抗値の変化を外部に取り出すための電線であり、ジュメット線よりなる。各電極線23、23の外径(線径)は0.20mmである。電極線23、23は、接合電極22a、22aによって一対の電極層22、22のそれぞれに接合されている。接合電極22a、22aは、電極線23、23を電極層22、22に接合させるための電極である。接合電極22a、22aは、電極層22、22と同様の白金(Pt)系又は金(Au)系の貴金属によって形成される。ガラス封止部24は、一対の電極線23、23の先端側と、サーミスタ焼結体20と、一対の電極層22、22とのそれぞれを被覆する。ガラス封止部24は、被覆する部材(サーミスタ焼結体20等)を内部に保持するとともに、被覆する部材を外部環境から保護する。
さて、次に、上記温度センサ101を組付ける工程について、図3、図4に基づいて簡単に説明する。素子21から後方に延びる電極線23に、中継用の芯線25を接続しておき、碍子管41の先端43に、素子支持体31を介して素子21を配置し、電極線23及び芯線25からなる導線の後端26を碍子管41の後端45から引き出しておく(図3左図参照)。一方、シール部材71の貫通孔77にリード線51を通して、その先端53をシール部材71の先端73側に引き出しておき、そのリード線51の先端(電線)53に圧着部29を介して端子金具28を圧着して固定しておく(図3左図参照)。次に、この端子金具28と、碍子管41の後端45から引き出された芯線25の後端26とを溶接で固定し、リード線51をシール部材71の後端72から引っ張り出すようにして、リード線51の先端部分、端子金具28、及び導線である芯線25の後端26部分をシール部材71の各貫通孔77内に入り込ませる(図3右図参照)。同時に、碍子管41の後端45をシール部材71の先端面側に形成された凹部74内に入り込ませて、チューブ内への内挿用組付け体90を組立てる(図3右図参照)。
次に、この内挿用組付け体90を、その先端の素子21から、図4左図に示した、ねじ込み部材61が外嵌、固定されたチューブ11内に挿入して、碍子管41の先端寄り部位を碍子管先端寄り部位収容部14内に位置させる(図4右図参照)。こうして内挿用組付け体90におけるシール部材71をチューブ11の後端寄り部位17内の所定位置に配置する。そして、その後端寄り部位17の後端部17cを加締める。こうすることで、図1に示した温度センサ101が得られる。
さて、次に上記のように構成されている温度センサ101の効果について説明する。このようなセンサ101では、その碍子管41のうちの先端寄り部位の所定長部分L1が、チューブ11の先端寄り部位である碍子管先端寄り部位収容部14においてその内周面にて包囲されている。他方、碍子管41の後端45は、チューブ11の後端寄り部位17内に配置されているシール部材71の先端面73側の凹部74内に、微小な隙間嵌め状態で入り込まされている。このため、碍子管41がチューブ11内でその先端43側を支点として後端45側が横振れするような外力を受けたとしても、その後端45又は後端寄り部位は凹部74の内周面76にてその振れが規制される。すなわち、本形態の温度センサ101では、それが振動や衝撃を受けても、チューブ11内にある碍子管41は、それが従来のように後端が自由端に近い状態にあった場合に比べると、その後端45側に過大な横振れが発生することを防止できる。それ故、碍子管41の後端45から引き出されている導線をなす芯線25に、従来のような大きな応力が作用することを防止できるため、その断線防止が図られる。かくして、本形態では耐震性ないし耐久性に優れた温度センサとなすことができる。
しかも、このセンサ101においては、碍子管41の後端45を入り込ませている嵌合部である凹部74は、チューブ11の後端19又は後端寄り部位に配置されているシール部材71の先端面73自体に形成されたものであるから、部品点数の増加を招くこともない。したがって、碍子管41を、別途、独立の部品を用いることなく、その後端45において、極めて合理的に支持できる。したがって、耐震性ないし耐久性に優れた温度センサを低コストで得ることができる。
さらに本形態では、碍子管41の後端45をシール部材71の凹部74に隙間嵌めとしているため、正しい組立てが簡易かつ確実に得られる。すなわち、上記したように、センサの組立て過程では、碍子管41の後端45をシール部材71の先端面側に形成された凹部74内に入り込ませて、チューブ内への内挿用組付け体90を組立てる工程が必要となる。このとき、嵌合を圧入等によるときは、その嵌合(圧入)深さの確認が容易でなく、したがって、碍子管41に対するシール部材71の先後間の設定位置にくるい(嵌合深さ不良)が生じることがある。これに対して、本例では、隙間嵌めであるから、例えば、後端45を凹部74の底部75に当接させることで、容易に正しい組立てが得られる。しかも本例ではこの凹部74の内径D1は、チューブ11の先端寄り部位に位置する碍子管先端寄り部位収容部14の内径D14と同寸法以下とされているため、嵌合深さFが、先端寄り部位の支持長さL1より小さくても安定した支持が得られる。
また、嵌合部である凹部74は、シール部材71の先端面73において陥没するものとして形成されているため、その成形も容易である。ただし、嵌合部としての凹部74は、上記形態のシール部材においては、図5に示したように、その内周面76と外周面(シール部材71の先端面73寄り部位の外周面)78との間に、スリット(切込み)79が形成されていてもよい。このようにしてあれば、碍子管41の後端45を凹部74に入り込ませた状態が外部から視認できるので、嵌合深さ不良を簡易に確認できる。したがって、このような場合には、碍子管41の後端又は後端寄り部位の外周面を締り嵌めとなるように入り込ませてもよい。なお、このような凹部74は、上記例では、内径D1が奥の底部75に向かって同径とされているものとして具体化したが、隙間嵌め、締り嵌めにかかわらず、内径が奥の底部に向かうほど小さくなるようにしてもよいし、その逆としてもよい。
さらに、前記形態では、嵌合部をシール部材71の先端面73において陥没させた凹部74としたため、その内周面76が周方向に連なる壁を有するものとなっているが、本発明において、嵌合部は、碍子管の後端又は後端寄り部位の外周面を包囲するように形成されており、このような嵌合部に碍子管の後端又は後端寄り部位が入り込むことができればよい。したがって、図6に示したように、シール部材171の先端面73において、碍子管41の後端45又は後端寄り部位の外周面を包囲するように、凸部175を複数、隆起させ、この複数の凸部175に包囲される内側を嵌合部としてもよい。すなわち、この場合には、碍子管41の後端45の外周面を、凸部175のうち、シール部材171の軸線G向き側の面で複数点(4点)で支持することになる。なお、図6に示したシール部材171は、嵌合部を形成する凸部175を除けば、上記形態のそれと異なる点はないので、同一部位には同一の符号を付すに止める。
本発明の温度センサは、上記形態のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜に変更して具体化できる。上記例では、チューブは、素子収容部をなす小径部に続き、後方に向けて、碍子管先端寄り部位収容部、ねじ込み部材取り付け部、及び後端寄り部位を、順次拡径するように形成したものとして具体化したが、このような寸法関係のものに限定されるものではない。本発明では、前記チューブはそれ自身の内径と前記碍子管の外径との径の差が、前記碍子管の先端寄り部位よりも、前記碍子管の後端寄り部位において大きい寸法関係を有している、ということさえ満たしておればよい。また、チューブの後端寄り部位は、碍子管の後端又は後端寄り部位を入り込ますことができる嵌合部を有するシール部材を配置できればよく、したがって、シール部材の寸法等を考慮して設定すればよい。また、シール部材はゴム状弾性を有する素材であり、耐熱性、耐久性のあるものから選択すればよい。なお、本発明の温度センサは、排気ガスの温度測定用のものに限定されるものでもなく、他の用途に使用される温度センサにおいても広く適用できる。
11 チューブ
12 チューブの先端
14 チューブの先端寄り部位(碍子管先端寄り部位収容部)
19 チューブの後端
21 温度センサ素子
23 電極線(導線)
25 芯線(導線)
26 芯線の後端
41 碍子管
43 碍子管の先端
45 碍子管の後端
51 リード線
71、171 シール部材
73 シール部材の先端面
74 凹部(嵌合部)
75 凹部の底部
101 温度センサ
G 軸線
D1 嵌合部の内径
D2 碍子管の外径
D14 チューブの先端寄り部位(碍子管先端寄り部位収容部)の内径
D17 チューブのうちのシール部材が設けられている部位の内径

Claims (4)

  1. 先端が閉じられた金属製のチューブと、このチューブ内の先端側に配置された温度センサ素子と、このチューブ内において該温度センサ素子の後方に配置され、該温度センサ素子の出力を取り出すための導線を自身の内側に通してなる碍子管と、この碍子管の後端から引き出された導線の後端と接続されて前記チューブの後端から外部に引き出されたリード線と、該リード線を自身の内側に通しつつ、該チューブの後端側におけるシールを保持するために該チューブの内部に設けられたゴム状弾性を有するシール部材とを備えてなる温度センサであって、
    前記チューブの内径と前記碍子管の外径との径の差が、前記碍子管の先端寄り部位よりも、前記碍子管の後端寄り部位において大きい寸法関係を有してなる温度センサにおいて、
    前記シール部材は、その先端面側に、前記碍子管の後端又は後端寄り部位の外周面を包囲する嵌合部を備えており、該碍子管の後端又は後端寄り部位が該嵌合部に入り込まされていることを特徴とする温度センサ。
  2. 前記碍子管の後端又は後端寄り部位は、前記嵌合部に隙間嵌め状態で入り込まされていることを特徴とする請求項1に記載の温度センサ。
  3. 前記チューブのうちの前記シール部材が設けられている部位の内径が、前記碍子管の先端寄り部位の外周面を包囲する前記チューブの先端寄り部位の内径より大径とされ、
    前記嵌合部の内径が、前記チューブの前記先端寄り部位の内径寸法以下とされていることを特徴とする請求項2に記載の温度センサ。
  4. 前記嵌合部は、前記シール部材の先端面において陥没する凹部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の温度センサ。
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