JP2012041799A - 既存建物の制震補強構造 - Google Patents

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Nobuyuki Maeda
信之 前田
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Abstract

【課題】既存建物を対象とする有効適切な制震補強構造を提供する。
【解決手段】既存建物1の外部に増築部5を増築し、増築部の屋根部を既存建物の躯体と一体に挙動する水平架構8により構成し、水平架構の下部に水平架構と一体に挙動するトラス架構10を設け、トラス架構と増築部の床部との間に、既存建物の振動が水平架構およびトラス架構を介して伝達されて作動する回転慣性質量ダンパー6を介装する。既存建物の振動が水平架構およびトラス架構を介して伝達されて作動するオイルダンパー13を回転慣性質量ダンパーと並設する。
【選択図】図2

Description

本発明は既存建物を対象とする制震補強構造に関する。
既存建物の耐震性能を向上させるための耐震補強策としては、たとえば特許文献1に示されるような外殻フレームの増設による耐震補強構造や、特許文献2に示されるように既存架構の変形能を高めたうえで要所に制震装置を集中配置するという制震改修方法が知られている。
特開平11−62264号公報 特開2005−139722号公報
既存建物に対して耐震補強を行うに際しては、充分な補強効果が経済的に得られるばかりでなく、建物を使用しながら(特に集合住宅建物の場合には居住しながら)での改修作業が可能であることが必要であるが、その点では上記従来の手法は充分に満足し得るものではない。
上記事情に鑑み、本発明は既存建物を対象とする有効適切な制震補強構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、既存建物を対象とする制震補強構造であって、既存建物の外部に増築部を増築して、該増築部の屋根部を既存建物の躯体と一体に挙動する水平架構により構成するとともに、該水平架構の下部に該水平架構と一体に挙動するトラス架構を設け、前記トラス架構と前記増築部の床部との間に、前記既存建物の振動が前記水平架構および前記トラス架構を介して伝達されて作動する回転慣性質量ダンパーを介装してなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の既存建物の制震補強構造であって、前記既存建物の振動が前記水平架構および前記トラス架構を介して伝達されて作動するオイルダンパーを前記回転慣性質量ダンパーと並設してなることを特徴とする。
本発明の制震補強構造によれば、既存建物の振動が増築部の水平架構およびトラス架構を介して回転慣性質量ダンパーに有効に伝達され、その回転慣性質量ダンパーの作動により振動エネルギーが効果的に吸収されて優れた制震効果が得られ、既存建物全体の耐震性能を大きく向上させることができる。
特に本発明では、既存建物の外部に低層の増築部を増築してその内部にトラス架構と回転慣性質量ダンパーを設置するだけで、既存建物の内部への作業は一切不要であるから、既存建物を使用しながらの工事も可能であり、既存建物に対する耐震補強策として極めて合理的であり有効である。
また、回転慣性質量ダンパーとオイルダンパーとを並設してハイブリッド型の制震機構を構成すれば、地震エネルギーを吸収する能力を保ったままで周辺架構への過大な力の集中を緩和できる。
本発明の制震補強構造の実施形態を示す概要図である。 同、増築部の詳細図である。 同、他の実施形態を示す概要図である。 同、さらに他の実施形態を示す概要図である。
本発明の実施形態を図1〜図2に示す。本実施形態が補強対象としている既存建物1はいわゆる板状型(図示例では5階建て)の集合住宅であって、柱2および梁3からなるラーメン架構を基本としつつ多数の戸境壁4が耐力壁として機能し、したがって梁間方向の耐震性能は充分ではあるものの桁行方向の耐震性能が梁間方向に比べて必ずしも充分ではないことから、本実施形態では桁行方向の耐震性能の向上を目的として妻側の外部に低層(図示例では既存建物1の2層分の高さに相当)の増築部5を増築し、そこに回転慣性質量ダンパー6を設置したことを主眼とする。
すなわち、本実施形態では、増築部5に杭基礎あるいは直接基礎による充分に剛な床部7を形成するとともに、その上方には既存建物1の3階の床レベルにおいて増築部5の屋根部となる水平架構8を形成し、その水平架構8をたとえば後施工アンカーにより既存建物1の既存躯体に対して接合している。
なお、増築部5の基礎は既存基礎と一体に形成することでも良いが、必ずしもそうすることはなく既存基礎とは独立しているものでも良い。
また、増築部5の水平架構8としては単なる平板状の架構であっても良いし、あるいは図1(b)に破線で示しているような水平ブレース8aによる架構としても良いが、いずれにしても既存躯体と構造的に一体に挙動するような充分な水平剛性を有するものとする。
また、水平架構8がそれ自体で上下方向にも充分で剛である場合にはその基端部を既存躯体に接合するのみで先端部を自由端とすることでも良いが、図示例では先端部を柱9により支持する構成としている。この場合、柱9は充分な軸剛性を有するものとして水平架構8の自重を支持しかつ上下方向の変形を拘束し得るものとするが、水平荷重に対する曲げ剛性はさして必要としない。
つまり、その柱9が過度の曲げ剛性を有していると水平架構8の水平振動を拘束して回転慣性質量ダンパー6の効率的な作動を阻害してしまうから、増築部5の水平剛性は寧ろ充分に低い方が好ましく、したがって上記の柱9としては高軸剛性かつ低曲げ剛性の小断面の鉄骨柱とすることで充分であり、その柱頭は水平架構8に対して相対回転可能にピン接合すると良く、柱脚も床部7あるいは地盤に対してピン接合ないし滑り支承とすれば良い。
そして、増築部5の床部7の中央位置には桁行方向に沿うように上記の回転慣性質量ダンパー6が設置されているとともに、水平架構8の下部にはこの水平架構8と一体に挙動する高剛性のトラス架構10が設けられている。図示例のトラス架構10は、水平架構8を底面とする倒立四角錐形状の立体トラスであって、その頂点である先端(下端)に取付台11を介して上記の回転慣性質量ダンパー6が連結されている。
回転慣性質量ダンパー6は、水平架構8およびトラス架構10を介して伝達される既存躯体の桁行方向の水平振動により作動して振動エネルギーを効果的に吸収し、優れた制震効果を発揮するものである。この回転慣性質量ダンパー6としては、入力された振動をボールねじ機構によって小質量の回転錘(フライホイール)の回転運動に変換することによって大きな回転慣性質量が得られる形式のものが好適に採用可能である。
さらに本実施形態では、床部7に設置した反力架台12と上記の取付台11との間にオイルダンパー13が介装されており、既存建物1の水平振動が水平架構8およびトラス架構10を介してこのオイルダンパー13にも伝達されて回転慣性質量ダンパー6とともに作動するようになっている。
以上の構成のもとに、本実施形態の制震補強構造では、既存建物1の地盤面から3階床レベルまでの層間変形が水平架構8およびトラス架構10を介して回転慣性質量ダンパー6およびオイルダンパー13に有効に伝達され、それによりそれら回転慣性質量ダンパー6およびオイルダンパー13が効率的に作動して優れた制震効果を発揮し、既存建物1全体の桁行方向の耐震性能を大きく向上させることが可能である。
特に本実施形態では大容量の回転慣性質量ダンパー6とオイルダンパー13とを並設することによってハイブリッド型の制震機構を構成しており、それにより地震エネルギーを吸収する能力を保ったままで周辺架構への過大な力の集中を緩和できるものとなっている。
そして、本実施形態では、既存建物1の外部に水平架構8と柱9によって低層の増築部5を増築し、その内部にトラス架構10と回転慣性質量ダンパー6およびオイルダンパー13を設置するだけで、既存建物1の内部への作業は一切不要であるから、この既存建物1を使用しながら、つまり入居者が居住したままでの工事も可能である。
勿論、増築部5やトラス架構10の施工は何ら面倒な手間や複雑な工程を必要とせずに在来工法により容易にかつ短工期で実施できるし、回転慣性質量ダンパー6やオイルダンパー13も周知の汎用品を使用可能であるから、本実施形態の制震補強構造は既存建物1に対して充分に低廉かつ容易に適用でき、既存建物1に対する耐震補強策として極めて合理的であり、有効である。
以上で本発明の基本的な実施形態について説明したが、上記実施形態はあくまで好適な一例に過ぎず、たとえば以下に列挙するような様々な変形や応用が可能である。
上記実施形態では増築部5の屋根部としての水平架構8を既存建物1の3階の床レベルに設置したが、その位置は任意である。いずれにしても水平架構8の位置は高い方が回転慣性質量ダンパー6およびオイルダンパー13を作動させるための層間変形を大きくできるので有利ではあるが、既存建物1の形態やその振動特性も考慮して所望の制震効果が得られるような最適位置に設定すれば良い。
上記実施形態ではトラス架構10を倒立四角錐形状の立体トラスとしたが、そのトラス架構10は水平架構8と回転慣性質量ダンパー6およびオイルダンパー10を連結してそれらを作動させるに充分な剛性が確保できるものであれば良く、必ずしも立体トラスとすることはなく平面トラスその他の形態とすることでも良い。
上記実施形態では増築部5の床部7の中央部に1組の回転慣性質量ダンパー6とオイルダンパー13を設置するのみとしたが、それらの台数も任意であり、たとえば図3に示すように増築部5の両側に2組の回転慣性質量ダンパー6とオイルダンパー13をそれぞれ設置することでも良く、この場合はそれらの設置位置に応じてトラス架構10を最適な形態で設ければ良い。
上記実施形態では増築部5を既存建物1の桁行方向の一方の端部にのみ設置したが、両方の端部(両妻側)にそれぞれ設置することでも良いし、図4(a)、(b)に示すように増築部5を桁行方向の端部ではなく任意の位置において梁間方向の外部に設置することでも良く、さらには桁行方向の端部と梁間方向の外部の双方に設置しても良い。
上記実施形態では回転慣性質量ダンパー6とオイルダンパー13を並設してハイブリッド型の制震機構を構成したが、回転慣性質量ダンパー6のみで所望の制震効果が得られる場合にはオイルダンパー13は省略しても差し支えない。
いずれにしても、回転慣性質量ダンパー6やオイルダンパー13は任意の形式のものを採用可能であるし、それらは増築部5の床部7に対して(より厳密には床部7を介して地盤に対して)強固に設置すれば良いのであって、その限りにおいてそれらを設置するための具体的な形態は任意である。
上記実施形態では既存建物1が板状の形態の集合住宅であるのでその桁行方向に対する制震効果を得るものとしたが、建物の形態によっては桁行方向に代えて梁間方向の制震効果を得るようにしたり、既存建物1の形態が塔状であるような場合には水平2方向の振動に対する制震効果を得るようにすれば良い。
勿論、本発明は集合住宅のみならず任意の用途、構造、形態の既存建物全体に広く適用できるものであって、要は、増築部の位置やその構造、トラス架構の構造や形態、回転慣性質量ダンパーの具体的な構成、オイルダンパーの要否も含めてその具体的な構成、その他の諸元は、既存建物の用途やその形態、平面プラン、使用勝手、外観等の諸条件を考慮して所望の制震効果が得られるように最適に設計すれば良い。
1 既存建物
2 柱
3 梁
4 戸境壁
5 増築部
6 回転慣性質量ダンパー
7 床部
8 水平架構
8a 水平ブレース
9 柱
10 トラス架構
11 取付台
12 反力架台
13 オイルダンパー

Claims (2)

  1. 既存建物を対象とする制震補強構造であって、
    既存建物の外部に増築部を増築して、該増築部の屋根部を既存建物の躯体と一体に挙動する水平架構により構成するとともに、該水平架構の下部に該水平架構と一体に挙動するトラス架構を設け、
    前記トラス架構と前記増築部の床部との間に、前記既存建物の振動が前記水平架構および前記トラス架構を介して伝達されて作動する回転慣性質量ダンパーを介装してなることを特徴とする既存建物の制震補強構造。
  2. 請求項1記載の既存建物の制震補強構造であって、
    前記既存建物の振動が前記水平架構および前記トラス架構を介して伝達されて作動するオイルダンパーを前記回転慣性質量ダンパーと並設してなることを特徴とする既存建物の制震補強構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006274613A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Shimizu Corp 耐震補強構造
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