JP2012041611A - 機械的特性の安定性に優れた高強度鋼板の製造方法 - Google Patents

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Abstract


【課題】難しい成分調整を要求されることなく、かつ、熱処理時に生産性を低下させることのない、機械的特性の安定性に優れた高強度鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.7〜3.0%、Mn:0.5〜3.0%、Al:0.01〜0.1%、N:0.001〜0.015%を含有するとともに、NとAlの含有量が、0.16[Al]−[N]+0.001≧0(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)を満たす成分を有する鋼材を、加熱温度:1150〜1250℃、圧延終了温度:800〜900℃、圧下率:90〜99.5%、圧延終了後の冷却速度:20℃以上、巻取り温度:650℃以下の条件で熱間圧延した後、冷間圧延し、連続焼鈍を行い、主としてフェライトおよびマルテンサイトからなる組織を有する高強度鋼板を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば自動車用構造部品に用いられる加工性に優れた高強度鋼板に関する。
本発明は、自動車用等に用いられる高強度鋼板を連続焼鈍により製造する高強度鋼板の製造方法、より詳しくは、組織ばらつきやその組織ばらつきに起因する機械的特性ばらつきを低減することが可能な高強度鋼板の製造方法に関するものである。
自動車用等に用いられる高強度鋼板の代表例として、フェライトおよびマルテンサイトからなる組織を有する複合組織鋼(DP鋼)が従来から知られている。このDP鋼は、軟質なフェライトと硬質なマルテンサイトを混在する組織とすることにより、軟質なフェライトで延性(伸び;EL)を確保し、硬質なマルテンサイトで強度(引張強度;TS)を確保しようというものである。したがって、このDP鋼は、強度と伸びの両立が可能であることから優れた成形性が要求される高強度自動車鋼板等として近年多く採用されており、たとえば、特許文献1〜3などにはその特性が記載されている。
しかしながら、近年の技術開発や外観デザインの向上により、自動車等の形状は年々複雑な形状になってきており、このような複雑な形状の自動車部材等をプレス成形により成形不良なく製造するために、自動車用鋼板等にはより優れた機械的特性等が求められている。このような自動車用鋼板等に要求される機械的特性としては、降伏強さ(YP)、引張強さ(TS)、伸び(EL)、伸びフランジ性(λ)等を挙げることができるが、上述したように、近年はこれらの機械特性に関してより高い性能が求められており、またこれらの特性を兼備することと相まって、その高強度鋼板の製造条件はより厳しくなってきており、製造そのものが困難になってきているというのが現状である。
軟質なフェライトと硬質なマルテンサイトを共存する複合組織鋼であるDP鋼において、先に説明した諸特性を併存させるためには、組織の大部分を占めるフェライトとマルテンサイトの相分率や硬さを精度良く所望の値に制御する必要がある。しかしながら、フェライトとマルテンサイトの相分率や硬さは、製造時の温度や時間の条件によって大きく変動するため、諸特性を所望の値に高精度に制御することは非常に難しいと考えられる。
また、DP鋼を製造するにあたっては、連続焼鈍ラインで熱処理を行って最終的に製造される高強度鋼板の組織や特性を制御しているのが現状である。しかしながら、すでに連続焼鈍工程の前工程である熱延工程や冷延工程において、そのプロセス条件のばらつき等によって組織のばらつきが発生していることが多く、この前工程でのばらつきがある場合は、最終的に製造される高強度鋼板の組織や特性のばらつきの発生を抑制することはできない。すなわち、この前工程でのばらつきが最終的に製造される高強度鋼板の組織や特性のばらつきを、より一層大きくする要因となっている。
従来から、均熱工程でγ単相域まで昇温すれば、このような連続焼鈍工程の前工程で発生する組織のばらつきは無害化されるといわれているが、実際には、前工程での組織のばらつきが、最終的に製造される高強度鋼板の組織や特性のばらつきとして残ってしまいやすく、近年の高特性および低特性ばらつきを要求される状況においては、従来では問題視されない程度のばらつきの低減が課題として顕在化しつつあるのが現状であるといえる。
さらには、連続焼鈍ラインの中においても温度パターンや通板速度などさまざまなプロセス条件がばらついてしまうことがあり、そのような場合には、最終的に製造される高強度鋼板の組織や特性の制御を行うことがより一層難しくなっている。このように最終的に製造される高強度鋼板の組織や特性にばらつきが発生してしまった場合には、高強度鋼板を材料として製造される自動車等の製造時の不具合(たとえば最終部品形状にプレス成形する際にスプリングバック量が一定せず最終部品の寸法精度が悪化したり、酷い場合には割れが発生したりする等の不具合)につながる可能性が高くなる。
高強度自動車鋼板等に求められる特性としては、上述の降伏強さ(YP)、引張強さ(TS)、伸び(EL)、伸びフランジ性(λ)等の機械的特性があることはもちろんではあるが、高強度自動車鋼板等においては、その特性、特に引張強さ(TS)、伸び(EL)のばらつきが小さいことも求められている。
本出願人は、上記要請に応えるべく、鋭意研究を重ねた結果、DP鋼の特性のばらつきを低減するためには、焼鈍工程の加熱時において、AlN粒子のピン止め効果(ピニング効果ともいう。)によりオーステナイト粒子の粗大化を抑制することで、その後の冷却中におけるフェライトへの変態挙動を安定化し、変態後の組織を安定化させることにより達成しうることを見出し、以下の提案を行った(特許文献4、5参照)。
[従来技術1]
特許文献4には、鋼板の成分としてAlとNをモル分率でほぼ1:1の割合で含有させることで、AlNの粒成長を抑制してピン止めに有効なAlN粒子数を安定的に確保することにより、焼鈍工程の加熱時におけるオーステナイト粒径のばらつきを低減して、熱処理後の最終製品である高強度鋼板の特性のばらつきを小さくできる技術を提案した。
[従来技術2]
また、特許文献5には、焼鈍工程の昇温過程における600〜750℃の平均昇温速度を0.2〜2.5℃/sに制限することで、加熱時におけるオーステナイト粒成長(粗大化)に対するピン止め効果を発揮するAlN粒の成長(粗大化)を抑制しつつ、オーステナイトへの再結晶を促進することにより、加熱時におけるオーステナイト粒径のばらつきを低減し、熱処理後の最終製品である高強度鋼板の特性のばらつきを小さくできる技術を提案した。
しかしながら、上記従来技術1は、AlとNをモル分率でほぼ同量含有させる必要があることから、鋼の溶製時において溶鋼中へのAlの添加量を多くするとそれに応じてNの必要添加量も多くせざるを得ないが、鋼中に気泡が残りやすくなるため技術的に難しく、一方、溶鋼中へのNの添加量を少なくすると溶鋼中へのAlの添加量をごく少量にする必要があるがこれも技術的に難しく、いずれにしても鋼の成分調整が難しい問題がある。
また、上記従来技術2は、焼鈍工程における昇温途中で昇温速度を低下させる必要があるため、生産性が低下する問題がある。
特開2009−215571号公報 特開2009−215572号公報 特開2004−18911号公報 特開2010−100896号公報 特願2010−155669号
そこで本発明の目的は、難しい成分調整を要求されることなく、かつ、熱処理時に生産性を低下させることのない、機械的特性の安定性に優れた高強度鋼板の製造方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
質量%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.7〜3.0%、Mn:0.5〜3.0%、Al:0.01〜0.1%、N:0.001〜0.015%を含有するとともに、NとAlの含有量が、0.16[Al]−[N]+0.001≧0(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)を満たす成分を有する鋼材を、
加熱温度:1150〜1250℃、圧延終了温度:800〜900℃、圧下率:90〜99.5%、圧延終了後の冷却速度:20℃以上、巻取り温度:650℃以下の条件で熱間圧延した後、
冷間圧延し、連続焼鈍を行い、主としてフェライトおよびマルテンサイトからなる組織を有する高強度鋼板を製造することを特徴とする、機械的特性の安定性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
本発明によれば、鋼中のNとAlの含有量を、上記従来技術1よりも低N含有量・高Al含有量側の特定範囲で制御するとともに、圧延終了温度を特定の温度範囲に制御することで、AlNの析出を安定化させ、制御しにくい焼鈍温度やその保持時間といった焼鈍加熱保持条件が変動した場合でもAlN粒子のピン止め効果を有効に発揮させることによりオーステナイト粒の粗大化が抑制され、その結果その後の冷却中における変態挙動が安定化し、熱処理後における鋼板の機械的特性を安定化できる。
また、鋼中のNとAlの含有量を、上記従来技術1よりも低N含有量・高Al含有量側の特定範囲で制御できるので、鋼の成分調整が容易で、しかも焼鈍工程における昇温途中で昇温速度を低下させる必要もないので、生産性を維持しつつ、上記熱処理後の鋼板の機械的特性の安定化を実現できる。
DP鋼を連続焼鈍ライン(CAL)で熱処理して製造する場合の、熱間圧延工程から熱処理工程にかけての温度パターンおよびAlN析出量の時間変化を模式的に示す図である。 熱力学平衡計算による、鋼中へのAlN析出量に及ぼす温度の影響を示すグラフ図である。 熱力学平衡計算による、800℃と1000℃における鋼中へのAlN析出量の差(AlN析出量最大変動幅)に及ぼす鋼中のAl含有量およびN含有量の影響を示すグラフ図である。 本発明および従来技術1における、鋼中のAl含有量とN含有量の適正範囲を示すグラフ図である。 実施例における試験の温度パターンを模式的に示すグラフ図である。
本発明者らは、上記従来技術1と同様、熱処理後の鋼板の機械的特性を安定化させるには、焼鈍加熱温度やその保持時間の変動によって生じる、焼鈍直後すなわち冷却による変態が起こる前の組織状態のばらつきを抑制することが重要であると考えた。
そのためには、焼鈍をフェライトとオーステナイトが生成する二相域加熱とすると、焼鈍加熱温度やその保持時間の変動によってフェライトとオーステナイトの割合が必然的に変化してしまい、その後の冷却による変態後の組織にも影響が残るため、オーステナイトだけが生成するオーステナイト単相域加熱を採用することとした。そして、オーステナイト単相域加熱で生成するオーステナイトの粒径は、焼鈍加熱温度やその保持時間の変動によって変化することが知られているが、その粒径変化を抑制することにより、変態後の組織を安定化することができると考え、オーステナイト粒の成長に対してピン止め作用を有するAlN粒子(鉄鋼便覧 第4版 第3巻(1)、社団法人日本鉄鋼協会、平成14年7月、7章9節1項参照)を活用することとした。
そして、オーステナイト粒径を安定化するためには、熱処理の際に鋼中に存在するAlN粒子の数を安定化させる(すなわち、AlN析出量のばらつきを抑制する)ことが重要であるところ、この熱処理工程におけるAlN析出量のばらつきは、図1に模式的に示すように、上工程の熱間圧延工程における加熱温度や圧延終了温度(FDT)の変動の影響を受けて発生したAlN析出量のばらつきが、ほぼそのまま熱処理工程まで持ち込まれて生じると考えられる。したがって、上記熱間圧延工程におけるAlN析出量のばらつきを低減することで、熱処理工程におけるAlN析出量のばらつきをより確実に低減することが可能になると考えた。
本発明者らは、上記考察に基づき、さらに検討を進めた結果、鋼の成分組成を質量%で(以下、化学組成について同じ。)、Al:0.01〜0.1%、N:0.001〜0.015%、0.16×[Al]―[N]+0.001≧0(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。以下同じ。)としたうえで、熱間圧延工程において、加熱温度を1150℃以上としてAlとNを十分に固溶し、圧延終了温度(FDT)を800〜900℃にすることで、AlNの析出量のばらつきを十分に小さくできることを見出した。
上記知見に基づき完成させた高強度鋼板の製造方法に係る発明(本発明)は、
質量%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.7〜3.0%、Mn:0.5〜3.0%、Al:0.01〜0.1%、N:0.001〜0.015%を含有するとともに、NとAlの含有量が、0.16[Al]−[N]+0.001≧0(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)を満たす成分を有する鋼材を、
加熱温度:1150〜1250℃、圧延終了温度:800〜900℃、圧下率:90〜99.5%、圧延終了後の冷却速度:20℃以上、巻取り温度:650℃以下の条件で熱間圧延した後、
冷間圧延し、連続焼鈍を行い、主としてフェライトおよびマルテンサイトからなる組織を有する高強度鋼板を製造することを特徴とする。
本発明により、連続焼鈍工程で、従来技術2と異なり、昇温速度を途中で低下させることなく、機械的特性のばらつきを低減できるようになった。また、従来技術1と異なり、Al含有量が高い場合でもNの添加量を増加させることも不要となった。
以下、本発明を特徴付ける要件について、その設定根拠を順次説明する。
まず、本発明の製造方法で使用する鋼材の成分組成について説明する。以下、化学成分の単位はすべて質量%である。
〔鋼材の成分組成〕
Al:0.01〜0.1%
AlはNと結合してAlNを形成することで、焼鈍加熱時のオーステナイト粒の成長を抑制し、機械的特性の安定化に寄与する重要な元素である。0.01%未満ではAlNの形成量が不足し、上記オーステナイト粒粗大化抑制作用を有効に発揮できない。一方、0.1%を超えて含有させてもAlNによるオーステナイト粒の成長抑制効果が飽和するため0.1%を上限とする。
N:0.001〜0.015%
NはAlと結合してAlNを形成することで、焼鈍加熱時のオーステナイト粒の成長を抑制し、機械的特性の安定化に寄与する重要な元素である。0.001%未満ではAlNの形成量が不足し、上記オーステナイト粒粗大化抑制作用を有効に発揮できない。一方、0.015%を超えると、鋳造時にブローホールが発生するなど製造が難しくなるため0.015%を上限とする。
0.16[Al]−[N]+0.001≧0
熱間圧延工程におけるAlN析出量のばらつきを定量的に予測するため、まず、熱力学平衡計算により、代表的な成分組成(質量%で[以下、化学成分について同じ。]、C:0.17%、Si:1.3%、Mn:2.0%)を有する鋼中におけるAlN析出量を推算した。N:0.005%における計算結果を図2に例示する。同図に示すように、Al含有量のレベルによりAlN析出量のレベルは異なるものの、高温側から冷却していくとAlN析出量は急激に増加していき800℃以下でほぼ一定量に達する(飽和する)ことがわかる。ここで、1000℃を超える温度領域で析出するAl粒子は、析出温度が高いため粗大化し、粒子数としては少なくなるので、Al含有量レベルが高くなるとこの温度領域で析出するAlN析出量としては多くなるものの、ピン止め作用は実質上有しないとして無視することができる。つまり、ピン止め作用を有効に発揮するAlN粒子は、1000℃から800℃の間で析出したもののみとみなすことができる。
したがって、熱間圧延工程におけるAlN析出量のばらつき(変動)の最大幅は、上記熱力学平衡計算による800℃でのAlN析出量と1000℃でのAlN析出量との差で定義することができる。そこで、図2より、Al含有量レベルごとに、この熱力学平衡計算による800℃でのAlN析出量と1000℃でのAlN析出量との差(以下、「AlN析出量最大変動幅」という。)を求め、このAlN析出量最大変動幅をAl含有量との関係として図3にプロットして示した(マーク◆+曲線a)。同図には、異なるN含有量レベル(0.010%、0.020%)においても、上記と同様にして求めたAlN析出量最大変動幅をAl含有量との関係として併せてプロットして示した(N:0.010%はマーク□+曲線b、N:0.020%はマーク▲+曲線c)。
ここで、別途実験により、AlN析出量最大変動幅が40ppm(0.004%)以下の場合には、機械的特性のばらつきが十分に小さくなることを確認しているので、図3中にこのAlN析出量最大変動幅の許容範囲の上限を直線mで示した。
そして、本発明に係る高強度鋼板のAl含有量の適正範囲である0.01〜0.1%の範囲で、曲線a、b、cと直線mとの交点A、B、CのX座標の値(Al含有量)を求めると、それぞれ、0.023%、0.056%、0.067%となった。このことから、例えばN含有量が0.005%の場合(曲線a)には、Al含有量を0.023%以上にすれば、AlN析出量最大変動幅が40ppm(0.004%)以下になり、機械的特性のばらつきが十分に小さくなることがわかる。
そこで、上記で得られた結果に基づき、図4に、機械的特性のばらつきが十分に小さくなる、Al含有量とN含有量の組み合わせの範囲を示した。図4中のマーク●のX座標およびY座標の値は、それぞれ、上記図3における交点A、B、CのX座標の値(Al含有量)およびN含有量である。
したがって、図4において、マーク●の3点D、E、Fを結ぶ曲線上およびその右下側の範囲でAl含有量とN含有量の組み合わせを選択すれば、AlN析出量最大変動幅が0.004%以下になり、機械的特性のばらつきが十分に小さくなることが期待できる。
しかしながら、上述したように、N含有量を高くすることは制御が難しくなる一方で、Al含有量を高めることは比較的容易であることから、N含有量が(Al含有量も)低い側の2点D、Eの直下を通りつつ、N含有量が(Al含有量も)高い側ではN含有量を低めに抑えた、直線n上およびその右下側の範囲(0.16×[Al]−[N]+0.001≧0)を適正範囲に設定した。
この直線n上およびその右下側の範囲(本発明の範囲)でAl含有量とN含有量の組み合わせを選択すれば、AlN析出量最大変動幅が0.004%以下になり、機械的特性のばらつきが十分に小さくなることが明らかである。
なお、図4には、従来技術1における、鋼中のAl含有量とN含有量の組み合わせの適正範囲を示したが、その適正範囲は狭く、しかもAl含有量が高い側では、N含有量をかなり高くせざるを得ず成分調整が難しいのに対し、本発明では、Al含有量が高い側でも、従来技術1よりも大幅に低いN含有量で機械的特性のばらつきの低減を実現できるものであり、従来技術1のようにN含有量を高くする必要がなく、成分調整が容易になる効果がある。
C:0.05〜0.3%
Cは、マルテンサイトの分率の上昇に寄与し、強度と伸びのバランスに影響する重要な元素である。0.05%未満では強度が確保できず、一方、0.3%超では薄鋼板の必要特性である溶接性が確保できなくなる。C含有量の範囲は、好ましくは0.07〜0.2%である。
Si:0.7〜3.0%
Siは、固溶強化により伸びをそれほど劣化させずに強度を高められる有用な元素である。0.7%未満ではこのような作用を有効に発揮させることができない。一方過度に含有させると強度が高くなりすぎて冷間加工が困難になるため上限を3.0%とする。Si含有量の範囲は、好ましくは1.0〜2.0%である。
Mn:0.5〜3.0%
Mnは、Siと同様に、固溶強化により伸びをそれほど劣化させずに強度を高められる有用な元素である。また、鋼板の焼入れ性を高めることで、マルテンサイト分率を確保し、強度と伸びのバランスを向上させる効果も有する。0.5%未満では固溶強化作用を有効に発揮させることができないうえ、十分な焼入れ性が確保できず急冷時に十分なマルテンサイト面積率を確保できないため、強度が得られない。一方過度に含有させると強度が高くなりすぎて冷間加工が困難になるため上限を3.0%とする。Mn含有量の範囲は、好ましくは1.0〜2.5%である。
以上が本発明の製造方法で使用する鋼材を規定する必須の含有元素であって、残部は鉄および不可避的不純物である。また、さらに以下に示す元素を積極的に含有させることも有効であり、含有される化学成分(元素)の種類によって本発明の製造方法で製造される高強度鋼板の機械的特性がさらに改善される。
本発明の製造方法で使用する鋼材には、Ti、Nb、V、Zrのうち少なくとも1種以上を合計で0.01〜0.1%含有させることが有効である。さらには、Niおよび/またはCuを合計で1%以下含有させることが有効である。またさらには、Cr:2%以下および/またはMo:1%以下含有させることが有効である。またさらには、Bを0.0001〜0.005%含有させることが有効である。またさらには、CaおよびREMから選択される元素を合計で0.003%以下含有させることが有効である。なお、REMは、希土類元素、すなわち、周期律表の3A属元素を指す。
次に、本発明の製造方法における製造条件について以下に説明する。
〔製造条件〕
冷延鋼板を製造するには、まず、上記成分組成を有する鋼を溶製し、連続鋳造または造塊によりスラブ(鋼材)としてから熱間圧延を行う。熱間圧延終了後は酸洗してから冷間圧延を行うが、冷間圧延率は30%程度以上とするのがよい。そして、上記冷間圧延後、引き続いて熱処理、すなわち、焼鈍さらに必要により焼戻しを行う。本発明の製造方法で製造される鋼板は、冷延鋼板のみならず、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を含むものである。以下、熱間圧延条件および熱処理条件について説明する。
[熱間圧延条件]
加熱温度:1150〜1250℃、圧延終了温度:800〜900℃、圧下率:90〜99.5%、圧延終了後の冷却速度:20℃以上、巻取り温度:650℃以下の条件で熱間圧延を行う。
<加熱温度:1150〜1250℃>
鋳塊製造時に生じた粗大AlNを十分に固溶させるため、1150℃以上に加熱する。ただし、過度に高温まで加熱すると固溶効果が飽和する一方で、スラブの表面酸化による鋼材の減量などの問題が発生するため、1250℃以下とする。
<圧延終了温度:800〜900℃>
AlNの析出を安定化させるため、AlNが十分に析出する温度である900℃以下とする、ただし、過度の低温では圧延荷重が増大する、あるいは2相域圧延となり圧延荷重が安定せず圧延が困難になるため800℃以上とする。
<圧下率:90〜99.5%>
圧延により鋼材を発熱させてその温度をAlNが析出しうる温度域に維持するとともに、圧延で導入された転位によりさらにAlNの析出を促進するためである。圧下率が90%未満では上記効果が不足する。一方、過度の圧延は荷重が増大して圧延自体が困難になるため圧下率を99.5%以下とする。
<圧延終了後の冷却速度:20℃以上>
圧延終了後の冷却中にスケールが多量に生成すると、その後の酸洗過程でも除去が困難になり、例えば冷延鋼板では、表面に酸化物が残存し、鋼板をプレス成形後に塗装するための化成処理性が悪化する。スケール生成量を酸洗で除去できる程度に抑制するため、圧延終了後の冷却速度は20℃以上とする。
<巻取り温度:650℃以下>
上記冷却速度と同様に、高温で巻取るとスケールが多量に生成するので、巻き取り温度は650℃以下とする。
[好ましい熱処理条件]
本熱処理条件は、本発明の製造方法によりDP鋼を製造するための好ましい熱処理条件である。焼鈍加熱温度:Ac3〜Ac3+100℃に加熱し、焼鈍保持時間:1000s以下保持した後、この焼鈍加熱温度から第1冷却終了温度:500〜750℃までを第1冷却速度:20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却し、その後第2冷却終了温度:100℃以下までを第2冷却速度:30℃/s以上の平均冷却速度で急冷して焼鈍し、さらにその後焼戻し加熱温度:300〜600℃で焼戻し保持時間:10〜1000s焼戻しを行う。
<焼鈍加熱温度:Ac〜Ac+100℃、焼鈍保持時間:1000s以下>
Ac点未満の加熱ではフェライトとセメンタイトの2相状態からフェライトとオーステナイトの2相状態への遷移過程にあるため、加熱温度や保持温度が変動した際にフェライトとオーステナイトの分率が変化し、初期組織が安定化しないため、熱処理後の最終組織も安定化せず、その結果鋼板の機械的特性がばらつき安定化しない。そのため、焼鈍加熱温度はオーステナイト単相化できるAc点以上とする。一方、Ac+100℃を超えて加熱するとAlN粒子の粗大化が顕著になるため、オーステナイト粒の成長を効果的に防止できなり、機械的特性のばらつきを十分に抑制できなくなる。そのため、焼鈍加熱温度はAc+100℃以下にする必要がある。ここに、Acは、Ac(℃)=910−203・√[C]+29.1・[Si]−(30・[Mn]−700・[P]−400[Al])(レスリー鉄鋼材料学、丸善(1985)p.273参照)で算出した値を用いればよい。
また、焼鈍保持時間が長くなりすぎると生産性が極端に悪化するので、焼鈍保持時間は1000s以下とする。
<第1冷却終了温度:500〜750℃までを第1冷却速度:20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却>
DP鋼組織とするためにフェライトを形成させる必要があることから、フェライト変態が起こりうる温度域である500〜750℃までを第1冷却速度:20℃/s未満の平均冷却速度で緩冷却する。
第1冷却終了温度を500℃未満とすると、冷却中にベイナイトが形成され、一方、第1冷却終了温度を750℃超とすると、フェライトが十分に形成されず、いずれの場合もDP鋼組織が得られないので、強度と伸びのバランスが確保できなくなる。
また、第1冷却速度を20℃/s以上とすると、フェライト変態が十分に進まないため、やはり強度と伸びのバランスが確保できなくなる。
<第2冷却終了温度:100℃以下までを第2冷却速度:30℃/s以上の平均冷却速度で急冷>
ベイナイト変態を抑制し、DP鋼組織を作り込むためである。
第2冷却終了温度を100℃超、または、第2冷却速度を30℃/s未満とすると、ベイナイトが形成されるため、強度と伸びのバランスが確保できなくなる。
<焼戻し加熱温度:300〜600℃の温度で焼戻し保持時間:10〜1000s焼戻し>
硬質のマルテンサイトを焼き戻して軟質化することで強度を確保しつつ延性を高めることができる。
焼戻し加熱温度が300℃未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、伸びが確保できなくなる。一方、焼戻し加熱温度が600℃よりも高くなると、マルテンサイトが軟質化し過ぎて、強度が確保できなくなる。
また、焼戻し保持時間が10s未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、伸びが確保できなくなる。一方、焼戻し保持時間が1000s超になると、生産性が低下するため好ましくない。
上記の製造条件で製造された鋼板は、主としてフェライトおよびマルテンサイトからなる組織を有するものとなる。鋼材の成分組成や熱処理条件等によっては、フェライトおよびマルテンサイトの他、ベイナイト、パーライト、セメンタイト等の他の組織を含有する場合があるが、これらの組織が少量含まれる場合においても本発明の効果は奏されるものであり、したがって、これらは本発明の範疇に含まれる。なお、フェライトおよびマルテンサイト以外の組織の許容範囲は、面積率で10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは3%以下である。
また、上記の製造条件による製造方法は、冷延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の各製造方法に適用しうるものである。
下記表1に示す種々の成分からなる鋼を溶製し、厚さ120mmのインゴットを作成し、これを、下記表2に示す熱間圧延条件(図5の温度パターン参照)で熱間圧延した後、さらにこれを酸洗してスケールを除去し、厚さ1.6mmに冷間圧延して供試材とした。
そして、各供試材に対し、下記表3および表4に示す熱処理条件(図5の温度パターン参照)で熱処理を施し、熱処理後の各鋼板(製品鋼板)の機械的特性を測定し、それらのばらつきの度合いから機械的特性の安定性を評価し、その結果を同表3および表4に併記した。
なお、機械的特性としては、引張強度TSと伸びELを測定したが、これらの測定は、圧延方向と直角方向に長軸をとってJIS Z 2201に記載の5号試験片を作成し、JIS Z 2241に従って測定を行った。
熱間圧延条件および/または熱処理条件の変動による製品鋼板の機械的特性のばらつき度合いへの影響を評価するため、熱間圧延条件および/または熱処理条件が異なるそれぞれ一組の実験結果について、TSおよびELそれぞれのばらつき幅:(最大値−最小値)/(平均値)×100(%)を算出し、これらTSおよびELのばらつき幅がともに3%以下を満たすものを合格とした。
〔試験1〕熱処理条件のみを変動させた場合
まず、下記表3は、熱処理条件の変動のみによる製品鋼板の機械的特性のばらつき度合いへの影響を調査するために実施した試験結果をまとめたものである。すなわち、下記表1の各成分組成を有するスラブを、下記表2の熱延条件b1の条件で熱間圧延したものについて、焼鈍工程のプロセス条件の変動の代表的なものとして加熱温度が変動する場合を想定し、加熱温度900℃および925℃の2水準で熱処理して2点一組の試料を作製し、製品鋼板のTSおよびELそれぞれのばらつき幅を求めた。
〔試験2〕熱間圧延条件と熱処理条件とをともに変動させた場合
つぎに、下記表4および表5は、熱間圧延条件の変動と熱処理条件の変動がともに生じた場合における製品鋼板の機械的特性のばらつき度合いへの影響を調査するために実施した試験結果をまとめたものである。すなわち、下記表1の鋼種Aの成分組成を有するスラブを、下記表2の各熱延条件で熱間圧延したものについて、上記試験1と同様に、焼鈍の加熱温度900℃および925℃の2水準で熱処理して4点一組の試料を作製し、製品鋼板のTSおよびELそれぞれのばらつき幅を求めた。
下記表3〜表5に示す結果から明らかなように、本発明で規定する、鋼材の成分組成および熱間圧延条件をともに充足する条件で高強度鋼板を製造した場合(鋼No.1−1〜1−10、鋼No.2−1〜2−5)、製品鋼板のTSおよびELのばらつき幅は、両方とも、常に3%以下となり合格基準を満たし(判定:○)、機械的特性のばらつきが確実に低減されることが確認できた。
これに対し、本発明で規定する、鋼材の成分組成および熱間圧延条件の少なくともいずれかを充足しない条件で高強度鋼板を製造した場合(鋼No.1−11〜1−14、鋼No.2−6〜2−10)、条件によってはたまたま機械的特性のばらつきが合格基準を満足することもあるが(鋼No.2−6、2−7)、総体的には合格基準を満足しない場合(判定:×)が多いことがわかる。
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Claims (1)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.7〜3.0%、Mn:0.5〜3.0%、Al:0.01〜0.1%、N:0.001〜0.015%を含有するとともに、NとAlの含有量が、0.16[Al]−[N]+0.001≧0(ここに、[ ]は元素の含有量(質量%)を示す。)を満たす成分を有する鋼材を、
    加熱温度:1150〜1250℃、圧延終了温度:800〜900℃、圧下率:90〜99.5%、圧延終了後の冷却速度:20℃以上、巻取り温度:650℃以下の条件で熱間圧延した後、
    冷間圧延し、連続焼鈍を行い、主としてフェライトおよびマルテンサイトからなる組織を有する高強度鋼板を製造することを特徴とする、機械的特性の安定性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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