JP2012038100A - データセンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】各ラックに対して十分な冷却効果を維持しつつも、ファン動力を削減し、省エネルギー性をより向上させたデータセンタを提供する。
【解決手段】ホットゾーン24を構成する両ラック列15の前方の天井20に、所定台数のラック12ごとに、実質的に1つの吹出口27を設けると共に、該吹出口27のそれぞれに空調室13に空調空気を吹き出すためのファン43を設け、かつ、両ラック列15の背面側のホットゾーン24内に、吹出口27と対応するように、所定台数のラック12ごとの背面側の温度を検出する温度検出手段51を設け、温度検出手段51で検出される前記吹出口に対応する各温度を、所定温度範囲、または所定温度に保つように、ファン43の回転数を個別に制御する回転数制御装置52を備えたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラック内に収容されたサーバなどの電子機器で発生する熱を効率よく除去するデータセンタに関するものである。
近年、データセンタは非常に注目されている分野であり、省エネルギー技術の研究開発も盛んである。
従来のデータセンタとして、特許文献1に示すように、空調室と、空調室の床面上にサーバなどの電子機器を多段に収容するラックを複数台左右方向に並べ形成されたラック列と、ラック内に収容された電子機器で発生する熱を除去すべく空調室内を空調する空調機とを備えたデータセンタがある。
特許文献1のデータセンタでは、ラック列の背面同士を間隔をおいて向かい合わせて空調室内の床面上に配置し、その向かい合わせたラック列の左右方向の端部側に、ラック列の下縁から空調室の天井に延びるパネルを設けると共に、両ラック列の前縁上部に天井に延びるパーティションを設けて、空調室内にホットゾーンを区画し、そのホットゾーン内の天井にホットゾーンの熱を排気する排気口を形成すると共に、ホットゾーンの外部であって両ラック列の前方の天井に空調機からの空調空気を吹き出す吹出口をそれぞれ形成し、吹出口から吹き出した空調空気をラック列の前面から背面に通してホットゾーンに導入するようにしている。
このデータセンタでは、ラック列の前方の天井に複数の吹出口を設けており、空調機のファンにより、これら複数の吹出口から空調空気を吹き出すように構成されている。
特許文献1のデータセンタでは、電子機器で発生する熱を全てホットゾーンに集中させるため、空調機を効率良く作動させて空調機での消費エネルギーを低減することが可能であり、さらには、ホットゾーン内の熱を自然対流の原理で排気口から回収し、空調機からの空調空気を自然対流の原理で吹出口からラック列に対して供給できるため、空調機での消費エネルギーのさらなる低減が可能であり、省エネルギーの観点で非常に有利である。
特開2010−72697号公報
ところで、ラック列の各ラックは、内部に収容する電子機器により発熱量が異なるため、結果として、ラックごとに必要な空調空気の供給量が異なることがある。
しかしながら、上述のデータセンタでは、空調機のファンにより一括して空調空気を送り出しているため、送り出す空調空気の全体量を調節することしかできず、各ラックに対する空調空気の供給量を個別に調節することは困難であった。
そのため、全てのラックに対して十分な冷却効果が得られるように、空調機のファンの回転数を設定すれば、一部のラックに対する空調空気の供給量が過大となる場合があった。これでは、ファン動力(空気を循環させるためのエネルギー)が無駄になってしまうという課題があった。
本発明は上記事情に鑑み為されたものであり、各ラックに対して十分な冷却効果を維持しつつも、ファン動力を削減し、省エネルギー性をより向上させたデータセンタを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、少なくとも、空調室と、該空調室の床面上にサーバなどの電子機器を多段に収容するラックを複数台左右方向に並べ形成されたラック列と、前記ラック内に収容された電子機器で発生する熱を除去すべく前記空調室内を空調する空調機とを備え、前記ラック列の背面同士を間隔をおいて向かい合わせて前記空調室内の床面上に配置し、その向かい合わせたラック列の左右方向の端部側に、ラック列の下縁から前記空調室の天井に延びるパネルを設けると共に、両ラック列の前縁上部に天井に延びるパーティションを設けて、前記空調室内にホットゾーンを区画し、そのホットゾーン内の天井にホットゾーンの熱を排気する排気口を形成すると共に、前記ホットゾーンの外部であって前記両ラック列の前方の天井に前記空調機からの空調空気を吹き出す吹出口をそれぞれ形成し、該吹出口から吹き出した空調空気をラック列の前面から背面に通してホットゾーンに導入するようにしたデータセンタにおいて、前記両ラック列の前方の天井に、所定台数の前記ラックごとに、実質的に1つの前記吹出口を設けると共に、該吹出口のそれぞれに前記空調室に空調空気を吹き出すためのファンを設け、かつ、前記両ラック列の背面側の前記ホットゾーン内に、前記吹出口と対応するように、所定台数の前記ラックごとの背面側の温度を検出する温度検出手段を設け、前記温度検出手段で検出される前記吹出口に対応する各温度を、所定温度範囲、または所定温度に保つように、前記ファンの回転数を個別に制御する回転数制御装置を備えたデータセンタである。
前記空調室内に、複数の前記ホットゾーンを区画すると共に、該ホットゾーンを構成する前記ラック列の前面同士が向かい合うように整列する場合において、前記複数のホットゾーン間の前記空調室の天井に設けられる前記吹出口は、前面同士が向かい合うように整列した前記ラック列の配列方向に、所定台数の前記ラックごとに、実質的に1つの吹出口である共通吹出口であり、前記回転数制御装置は、前記ホットゾーン間に設けられた前記共通吹出口に係るファンの回転数を、前記温度検出手段で検出される前記共通吹出口に対応する複数の温度のうち高い方の温度を、所定温度範囲、または所定温度に保つように制御するようにされてもよい。
前記空調機として、ファンを有さないファンレスの空調機を用いるようにしてもよい。
前記排気口は、前記ホットゾーンと前記空調室の天井の上方空間である天井裏空間とを連通するように形成され、前記吹出口は、前記空調室と前記天井裏空間とを連通するように形成され、前記天井裏空間には、前記排気口から回収した空気を前記空調機に導く熱気通路と、前記熱気通路を挟むように区画され、前記空調機からの空調空気を前記吹出口に導く複数の空調空気通路と、が区画形成され、かつ、前記空調機側の前記天井裏空間には、前記天井裏空間を上下に区画して、前記熱気通路が接続され、前記熱気通路からの空気を前記空調機に導く熱気ヘッダ部と、前記熱気ヘッダ部の下方であって、前記複数の空調空気通路が接続され、前記空調機からの空調空気を前記複数の空調空気通路に分配する空調空気ヘッダ部と、が区画形成されてもよい。
本発明によれば、各ラックに対して十分な冷却効果を維持しつつも、ファン動力を削減し、省エネルギー性をより向上させたデータセンタを提供できる。
本発明の一実施の形態に係るデータセンタの平面図である。 (a)は図1のA−A線断面図、(b)は図1のB−B線断面図である。 (a)は図1のC−C線断面図、(b)は図1のD−D線断面図である。 図1のデータセンタの天井裏空間における仕切板の配置を説明する図である。 図1のデータセンタにおける回転数制御装置の入出力構成を説明する図である。 本発明において、温度センサ非対比制御処理の制御フローを示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態に係るデータセンタの平面図である。 (a)は図7のE−E線断面図、(b)は図7のF−F線断面図である。 図7のデータセンタにおける回転数制御装置の入出力構成を説明する図である。 図7のデータセンタにおけるファン制御処理の制御フローを示すフローチャートである。 本発明において、温度センサ対比制御処理の制御フローを示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係るデータセンタの平面図であり、図2(a)はそのA−A線断面図、図2(b)はそのB−B線断面図、図3(a)はそのC−C線断面図、図3(b)はそのD−D線断面図である。
図1〜3に示すように、データセンタ10は、少なくとも、天井20、床面14、及び4つの側壁28で形成された箱状の空調室13と、サーバなどの電子機器11を多段に収容する複数台のラック12を左右方向に並べ形成されたラック列15と、ラック12内に収容された電子機器11で発生する熱を除去すべく空調室13内を空調する空調機30とを備える。
ラック12内には、サーバや、CPU、ネットワーク機器、ストレージデバイスのような情報通信技術の設備機器である電子機器11が多段に収容される。
データセンタ10では、空調室13の床面14上にラック12を複数台(本実施の形態では14台)左右方向に並べ、かつ互いに連結することでラック列15を形成すると共に、そのラック列15の背面R同士を間隔(例えば、作業員が1人、通れる程度の間隔)をおいて向かい合わせて配置している。この様に、ラック列15を間隔をおいて配置することで、ラック列15間には作業通路16が形成される。
これらラック列15は、床面14上に免震装置17を介して配置される。本実施の形態では、免震装置17として、架台18上にベアリングを介して免震台19を設けたものを用いたが、これに限定されるものではない。
ラック列15の左右には、ラック列15の下縁から天井20に延びるパネル21が設けられる。より詳しくは、パネル21は、ラック列15の両端部にビス等で連結されており、ちょうど、両ラック列15を挟むような構造となっている。このパネル21には、作業通路16に出入するための扉22が設けられる。パネル21は、免震装置17上に設けられる。
各ラック列15の前縁上部には、天井20に延びるパーティション23が設けられる。パーティション23およびパネル21の上端は、天井20に対して移動可能に設けられる。
パネル21とパーティション23の上端には、図3(a)に示すように、ホットゾーン24と空調室13とをシールするための天井シール部材25が設けられる。本実施の形態では、天井シール部材25としてゴムシートを用い、そのゴムシートをパーティション23のホットゾーン24側の上端に、その上端部がホットゾーン24側に湾曲するようにボルトなどで固定した。
これにより、両ラック列15、パーティション23、およびパネル21で空調室13と仕切られたホットゾーン24が区画形成される。
ホットゾーン24内の天井20には、ホットゾーン24内の熱を排気する排気口26が形成される。本実施の形態では、ラック列15における2台のラック12ごと(両ラック列15で言えば、対向配置された4台のラック12ごと)に実質的に1つの排気口26を形成し、合計7つの排気口26を、ラック列15におけるラック12の配列方向に整列して、ホットゾーン24内の天井20に形成した。ここで、本出願における「実質的に1つ」とは、例えば、排気口26に近接する位置に更に排気口があり、外見上は、2つの排気口であっても、その各排気口の機能(作用)を考えた際に、同一の機能(作用)を奏している場合には、それは、実質的に1つの排気口であると解する(以下、「吹出口」の場合も、同様)。
各排気口26は、ホットゾーン24と天井裏空間31とを連通するように形成される。なお、天井裏空間31とは、空調室13の天井20の上方空間であり、天井20と、空調室13が設けられる建物における空調室13の上の階の床(あるいは屋上;以下、天井裏空間31の上壁37と呼称する)との間の空間である。
ホットゾーン24の外部であって両ラック列15の前方の天井20には、空調機からの空調空気(冷風)を吹き出す吹出口27が形成される。両ラック列15の前方の天井20には、所定台数のラック12ごとに、実質的に1つの吹出口27が設けられ、吹出口27のそれぞれには、空調室13に空調空気を吹き出すためのファン43が設けられる。本実施の形態では、ラック列15における2台のラック12ごとに1つの吹出口27を形成し、両ラック列15の前方の天井20に7つずつ吹出口27を、ホットゾーン24を挟むように、ラック列15におけるラック12の配列方向に整列して形成した。各吹出口27は、空調室13と天井裏空間31とを連通するように形成される。
なお、ここでは、2台のラック12ごとに1つの吹出口27を設ける場合を説明するが、吹出口27の間隔、すなわち何台のラック12ごとに1つの吹出口27を設けるかは、吹出口27に設けるファン43の容量に応じて適宜決定すればよい。例えば、ファン43が3台のラック12で十分な冷却効果を得られる量の空調空気を供給できるのであれば、3台のラック12ごとに1つの吹出口27を形成すればよい。
各ファン43には、出力周波数可変の動力INV(inverter)盤50がそれぞれ接続される。各ファン43は、動力INV盤50の出力周波数に応じた回転数で回転する。なお、図3では、図の簡略化のため、動力INV盤50を省略している。
データセンタ10では、天井裏空間31には、排気口26から回収した空気を空調機30に導く熱気通路32と、熱気通路32を挟むように区画され、空調機30からの空調空気を吹出口27に導く複数の空調空気通路33と、が区画形成され、かつ、空調機30側(図1,2では左側)の天井裏空間31には、天井裏空間31を上下に区画して、熱気通路32が接続され、熱気通路32からの空気を空調機30に導く熱気ヘッダ部34と、熱気ヘッダ部34の下方であって、複数の空調空気通路33が接続され、空調機30からの空調空気を複数の空調空気通路33に分配する空調空気ヘッダ部35と、が区画形成される。
図2〜4に示すように、熱気通路32、空調空気通路33、熱気ヘッダ部34、空調空気ヘッダ部35は、仕切板36a〜36cにより天井裏空間31を仕切ることにより、区画形成される。
熱気通路32と空調空気通路33とは、ラック列15におけるラック12の配列方向(図4では左右方向)に延びる2枚の第1の仕切板36aを用い、天井裏空間31を水平方向に仕切ることで、区画形成される。2枚の第1の仕切板36aで挟まれた領域が熱気通路32となり、2枚の第1の仕切板36aの外側の領域(第1の仕切板36aと側壁28とで挟まれた領域)が空調空気通路33となる。熱気通路32と空調空気通路33の幅(図4における左手前から右奥の方向の幅)は、略同じか、熱気通路32の幅の方が若干大きくなるように設定するとよい。本実施の形態では、吹出口27に設けたファン43により空調空気を吸引するので、ファン43からより離れた熱気通路32の幅を空調空気通路33の幅と同じか若干広くすることで、熱気通路32における空気が流れる際の抵抗を少なくし、空気の循環をよりスムーズにすることができる。
熱気ヘッダ部34と空調空気ヘッダ部35とは、ラック列15におけるラック12の配列方向と垂直方向(図4では左手前から右奥の方向)に延びる第2の仕切板36bを用い、空調機30の近傍の天井裏空間31を鉛直方向に仕切ることで、区画形成される。第2の仕切板36bの上方の領域が熱気ヘッダ部34となり、第2の仕切板36bの下方の領域が空調空気ヘッダ部35となる。熱気ヘッダ部34と空調空気ヘッダ部35の高さ(図4における上下方向の高さ)は、上述と同様の理由により、略同じか、熱気ヘッダ部34の高さの方が若干大きくなるように設定するとよい。
2枚の第1の仕切板36aと第2の仕切板36bとの間には、熱気通路32と空調空気ヘッダ部35、および空調空気通路33と熱気ヘッダ部34を遮断するための第3の仕切板36cが設けられる。
第3の仕切板36cの熱気通路32と対面する位置には、熱気通路32と熱気ヘッダ部34とを連通させるための切欠き状の熱気用連通穴38が形成される。また、第3の仕切板36cの空調空気通路33と対面する位置には、空調空気通路33と空調空気ヘッダ部35とを連通させるための切欠き状の空調空気用連通穴39が形成される。
仕切板36a〜36cは、天井20、天井裏空間31の上壁37、および側壁28に対して気密に固定される。仕切板36bに関しては、天井裏空間31の上壁37にアンカーを打ち込むなどして、天井裏空間31の上壁37に吊持させるようにしてもよい。
空調室13の天井20に用いる天井材、および仕切板36a〜36cとしては、断熱構造のものを用いる。ここでは、天井材と仕切板36a〜36cとして、ウレタンフォームなどの断熱材を2枚の板状部材で挟んだものを用いたが、例えば、空気層を挟んだ2重壁構造のものを用いてもよい。
側壁28の熱気ヘッダ部34と対面する位置には、熱気ヘッダ部34と空調機30の吸込口とを連通させる熱気吸込開口40が形成される。また、側壁28の空調空気ヘッダ部35と対面する位置には、空調空気ヘッダ部35と空調機30の空調空気吹出口とを連通させる空調空気吹出開口41が形成される。
空調機30は、ラック12が配置される空調室13とは別空間、例えば、データセンタ10が設けられる建物の別の部屋や通路、あるいは屋外などに設けられる。これにより、ラック12(ラック列15)に冷媒などの配管が接続されることがなくなり、空調機とラック12(ラック列15)とが完全に切り離される。本実施の形態では、空調機30を空調室13の隣の部屋(または通路)42に設けた。
空調機30は、その空調空気吹出口が空調空気ヘッダ部35と略同レベルとなるように、空調室13の隣の部屋(または通路)42の上方に設けられる。例えば、空調機30を隣の部屋42の床面に配置した場合、空調空気を天井裏空間31の空調空気ヘッダ部35まで上昇させるために動力が必要となるが、空調機30を上方に設けることにより、このような動力が不要となり、より省エネルギー性を高めることが可能になる。また、空調機30を上方に設けることにより、空調機30の下方の空間を有効利用することも可能になる。
また、本実施の形態では、空調機30として、熱気ヘッダ部34からの空気を冷却して空調空気を吹き出す冷却コイル(DC;Dry Coil)45のみを有し、ファンを有さないファンレスの空調機を用いるようにした。
さらに、図2(a)に示すように、天井裏空間31の熱気通路32には、排気口26から回収した空気を空調機30側に送風するための補助ファン44が設けられる。例えば、熱気通路32内に柱や梁が突出している場合などには、排気口26から回収した空気の一部が滞留してしまう場合が考えられるが、補助ファン44を設けることにより、このような空気の滞留を抑制することが可能になる。補助ファン44は、熱気の溜まりやすい熱気通路32の上部に設けられることが望ましく、かつ、空調機30からある程度離れた位置の熱気通路32に設けられることが望ましい。なお、補助ファン44は必須ではなく、省略可能である。
データセンタ10では、ホットゾーン24内の空気は、排気口26に回収され、熱気通路32、熱気用連通穴38、熱気ヘッダ部34、熱気吸込開口40を通って、空調機30に回収される。このとき、ホットゾーン24内の空気は、電子機器11により加熱されており自然に上昇するため、容易に空調機30に回収することができる。
空調機30の冷却コイル45を通過して冷却された空調空気は、吹出口27のファン43により吸引されて、空調空気吹出開口41を介して空調空気ヘッダ部35に流入し、空調空気ヘッダ部35にて分配されて、空調空気用連通穴39、空調空気通路33を通って吹出口27から空調室13内に吹き出される。空調室13内の空調空気の温度は、例えば、23℃程度である。
空調室13内に吹き出された空調空気は、ラック列15の前面Fから導入され、ラック12内の電子機器11で発生した熱を除去(吸収)した後、ラック列15の背面Rからホットゾーン24内に導入される。
さて、本実施の形態に係るデータセンタ10では、両ラック列15の背面側(より詳しくは、背面R近傍)のホットゾーン24内に、吹出口27と対応するように、所定台数(ここでは2台)のラック12ごとの背面側の温度を検出する温度センサ51と、各温度センサ51で検出される温度を所定温度に保つように、各温度センサ51に対応するファン43の回転数を個別に制御する回転数制御装置52と、をさらに備えている。
なお、図2,3では、図の簡略化のため、温度センサ51と回転数制御装置52を省略している。また、本実施の形態では、本出願における温度検出手段として、両ラック列において、一方のラック列に対応して設けられる複数の温度センサ(A1〜A7)からなる第1温度センサ群と、他方のラック列に対応して設けられる複数の温度センサ(B1〜B7)からなる第2温度センサ群とを有する構成のものを示すが(図5参照)、その他の構成であってもよい。例えば、1本の光ファイバで複数個所の温度を検出できる周知の光ファイバ温度分布センサのようなものを利用すれば、温度検出手段は、両ラック列において、一方のラック列に対応して設けられる1つの第1温度センサ(1本の光ファイバ温度分布センサ)と、他方のラック列に対応して設けられる1つの第2温度センサ(1本の光ファイバ温度分布センサ)とを有する構成のようなものや、両ラック列において、ラック列ごとに対応できるように蛇行させて配索して設けられる1つの温度センサ(1本の光ファイバ温度分布センサ)という構成のようなものも、考えられる。要は、温度センサの個数は、本発明の技術的範囲を特定する要素とはならない。
次に、回転数制御装置52に関する説明を行う。
回転数制御装置52は、予め設定された目標温度(例えば、35℃)から温度センサ51で検出された吹出口27に対応する各温度を減じた温度差ΔTに基づき、ファン43の回転数を決定するようにされる。
より具体的には、回転数制御装置52は、下式(1)
F=Fd+ΔTラΔF ・・・(1)
により、各ファン43の動力INV盤50に出力する出力周波数Fを決定するようにされる。式(1)において、Fdは、動力INV盤50からファン43に出力する基準出力周波数であり、ΔFは、温度差ΔTが1℃であるときに出力周波数をどの程度変化させるかを決定する出力周波数変化幅である。つまり、回転数制御装置52は、温度差ΔTに基づき決定される周波数分だけ、ファン43の出力周波数を変化させる。
式(1)により各ファン43の動力INV盤50に出力する出力周波数Fを決定することで、各温度センサ51で検出される温度を所定温度(目標温度)に保つように、各ファン43の回転数が制御されることになる(なお、出力周波数を変化させる動作は、時間間隔をとりつつ行う場合もある)。本明細書では、このような回転数制御装置52によるファン43の回転数の制御処理を、後述する温度センサ対比制御処理と区別するため、温度センサ非対比制御処理と呼称する。
基準出力周波数Fdと出力周波数変化幅ΔFは、ファン43の容量等を考慮して適宜決定するとよい。ここでは、一例として、基準出力周波数Fdを30(Hz)、出力周波数変化幅ΔFを1.5(Hz)とする場合を説明する。なお、ここでは、簡略のため、全てのファン43が同じものである場合を説明するが、容量など特性が異なるファン43を併用する場合などは、ファン43ごとに基準出力周波数Fdと出力周波数変化幅ΔFを個別に設定するようにしてもよい。
以下、図1の上方に設けられる7つのファン43を第1ファン群と呼称し、第1ファン群を構成する7つのファン43を、ファンA1〜A7とする。また、図1の下方に設けられる7つのファン43を第2ファン群と呼称し、第2ファン群を構成する7つのファン43を、ファンB1〜B7とする。
同様に、図1の上方に設けられる7つの温度センサ51を第1温度センサ群と呼称し、第1温度センサ群を構成する7つの温度センサ51を、温度センサA1〜A7とする。また、図1の下方に設けられる7つの温度センサ51を第2温度センサ群と呼称し、第2温度センサ群を構成する7つの温度センサ51を、温度センサB1〜B7とする。
図1および図5に示すように、回転数制御装置52は、第1ファン群の各ファンA1〜A7、および第2ファン群B1〜B7の動力INV盤50と信号線を介して接続されている(図5では動力INV盤50を省略している)。また、図1では図示していないが、回転数制御装置52は、第1温度センサ群の各温度センサA1〜A7、および第2温度センサ群の各温度センサB1〜B7と信号線を介して接続されている。
ここで、回転数制御装置52によるファン43の回転数の制御処理(温度センサ非対比制御処理)の制御フローを図6を用いて説明する。回転数制御装置52は、図6の制御フローを繰返し実行するようにされる。
図6に示すように、温度センサ非対比制御処理では、まず、ステップS1にて、第1温度センサ群の各温度センサA1〜A7により温度TA1〜TA7を検出する。
ステップS2では、ステップS21〜S27にて、第1ファン群の各ファンA1〜A7の回転数制御処理を順次行う。
具体的には、ステップS21のファンA1の回転数制御(ファンA1制御処理)では、まず、ステップS21aにて、回転数制御装置52が、温度センサA1で検出した温度TA1から目標温度(例えば35℃)を減じ、温度差ΔTA1を算出する。その後、ステップS21bにて、回転数制御装置52が、ステップS21aで算出した温度差ΔTA1に基づき、上述の式(1)によりファンA1の動力INV盤50に出力する出力周波数Fを算出する。図6では、基準出力周波数Fdを30(Hz)、出力周波数変化幅ΔFを1.5(Hz)とした場合を示している。その後、ステップS21cにて、回転数制御装置52が、ステップS21bで算出した出力周波数Fを動力INV盤50に出力し、ファンA1の回転数を制御する。図6では省略しているが、ステップS22〜S27のファンA2〜A7の回転数制御処理においても、ステップS21のファンA1の回転数制御と同じことを行う。
第1ファン群の各ファンA1〜A7の回転数制御処理を行った後、ステップS3にて、第2温度センサ群の各温度センサB1〜B7により温度TB1〜TB7を検出する。
ステップS4では、ステップS41〜S47にて、第2ファン群の各ファンB1〜B7の回転数制御処理を順次行う。図6では省略しているが、ステップS41〜S47のファンB1〜B7の回転数制御処理においても、温度センサB1〜B7で検出した温度TB1〜TB7を用いて、ステップS21のファンA1の回転数制御と同じことを行う。
第2ファン群の各ファンB1〜B7の回転数制御(ファン制御処理)を行った後、制御を終了する。
本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係るデータセンタ10では、両ラック列15の前方の天井20に、所定台数のラック12ごとに、実質的に1つの吹出口27を設けると共に、該吹出口27のそれぞれにファン43を設け、かつ、両ラック列15の背面側のホットゾーン24内に、吹出口27と対応するように、所定台数のラック12ごとの背面側の温度を検出する温度センサ51を設け、回転数制御装置52にて、各温度センサ51で検出される吹出口27に対応する各温度を所定温度に保つように、ファン43の回転数を個別に制御している。
従来の空調機のファンで一括して空調空気を送り出す方式では、送り出す空調空気の全体量を調節することしかできなかったが、本発明によれば、各ラック12に対する空調空気の供給量を個別に調節することが可能となり、温度センサ51で検出される温度が一定になるように、冷却に必要な分だけ各ラック12に空調空気を供給することが可能となる。
よって、本発明によれば、各ラックに対して十分な冷却効果を維持しつつも、ファン動力を削減し、省エネルギー性をより向上させたデータセンタ10を実現できる。
また、データセンタ10では、吹出口27のそれぞれにファン43を設けているため、空調機30としてファンレスの空調機を用いることが可能になり、空調機での消費電力を低減できる。
さらに、データセンタ10では、天井裏空間31に、排気口26から回収した空気を空調機30に導く熱気通路32と、熱気通路32を挟むように区画され、空調機30からの空調空気を吹出口27に導く空調空気通路33と、を区画形成し、かつ、空調機30側の天井裏空間31に、天井裏空間31を上下に区画して、熱気通路32が接続され、熱気通路32からの空気を空調機30に導く熱気ヘッダ部34と、熱気ヘッダ部34の下方に区画され、空調空気通路33が接続され、空調機30からの空調空気を空調空気通路33に分配する空調空気ヘッダ部35と、を区画形成している。
空調空気ヘッダ部35を形成することにより、空調機30からの空調空気を両空調空気通路33に分配することが可能となり、1台の空調機30で両ラック列15の前方の天井20に設けられた吹出口27から空調空気を吹き出すことが可能となり、設備コストを抑制できる。
また、熱気ヘッダ部34を上方に、空調空気ヘッダ部35を下方に区画形成することで、排気口26から回収した熱気は自然に熱気通路32の上方に集まるので、熱気ヘッダ部34を介して熱気を容易に空調機30に回収できる。つまり、本発明によれば、自然対流を利用してホットゾーン24内の熱気を回収でき、熱気を回収しやすい。
さらに、データセンタ10では、空調室13の天井20を、断熱構造の天井材で構成し、かつ、熱気通路32と、空調空気通路33と、熱気ヘッダ部34と、空調空気ヘッダ部35とを、断熱構造の仕切板36a〜36cを用いて区画形成している。これにより、ホットゾーン24からの熱が天井20を介して空調空気通路33や空調空気ヘッダ部35に伝わることがなくなり、かつ、熱気通路32や熱気ヘッダ部34からの熱が空調空気通路33や空調空気ヘッダ部35に伝わることもなくなる。よって、冷却効率を向上させ、省エネルギー性を向上させることができる。
また、データセンタ10では、空調機30を、その空調空気吹出口が空調空気ヘッダ部35と同レベルとなるように設けているため、ホットゾーン24内の熱を自然対流の原理で空調機30に回収し、かつ、空調機30からの空調空気を不必要に上昇させることなく、自然対流の原理で、空調空気ヘッダ部35と空調空気通路33を介して吹出口27からラック列15に対して供給できる。そのため、空気を循環させるために必要なエネルギーを大幅に低減でき、省エネルギー性をより向上できる。
さらにまた、データセンタ10では、熱気通路32に、排気口26から回収した空気を空調機30側に送風するための補助ファン44を設けているため、熱気通路32内に柱や梁が突出している場合でも、排気口26から回収した空気の一部が熱気通路32内に滞留してしまうことを抑制できる。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
図7,8に示すデータセンタ71は、図1〜4で説明したデータセンタ10において、空調室13内に、3つのホットゾーン24を区画すると共に、該ホットゾーン24を構成するラック列15の前面F同士が向かい合うようにする場合において、天井裏空間31に、ホットゾーン24に対応した複数(ここでは3つ)の熱気通路32を区画形成し、各熱気通路32を熱気ヘッダ部34に接続するようにしたものである。
データセンタ71では、ホットゾーン24に挟まれた空調室13の天井20に設けられる吹出口27は、前面同士が向かい合うように整列したラック列15の配列方向に、2台のラック12ごと(前面同士が向かい合うように整列したラック列15間で言えば、対向配置された4台のラック12ごと)に、共通の実質的に1つの吹出口27(共通吹出口)を形成し、合計7つの吹出口27を、ラック列15におけるラック12の配列方向に整列して形成した。各吹出口27のそれぞれには、ファン43が設けられる。
吹出口27を挟んで配置された両ラック列15の背面側(背面R近傍)のホットゾーン24内には、吹出口27と対応するように、2台のラック12ごとに温度センサ51が設けられる。つまり、データセンタ71では、ホットゾーン24に挟まれた空調室13の天井20に設けられるファン43に関しては、1つのファン43に対応して、ファン43を挟むように2つの温度センサ51が設けられることになる。
本発明の他の実施の形態に係るデータセンタ71では、各吹出口27の列と各排気口26の列とに対応して、天井裏空間31に熱気通路32と空調空気通路33とが交互に区画形成される。各熱気通路32は、共通の熱気ヘッダ部34に接続され、各空調空気通路33は、共通の空調空気ヘッダ部35に接続される。
また、データセンタ71では、3つのホットゾーン24に対応して、3台の空調機30を備えている。各空調機30は、その吸込口が、側壁28に設けられた熱気吸込開口40を介して共通の熱気ヘッダ部34に接続され、その空調空気吹出口が、側壁28に設けられた空調空気吹出開口41を介して共通の空調空気ヘッダ部35に接続されている。
データセンタ71によれば、空調室13内にホットゾーン24を複数区画した場合であっても、各ホットゾーン24からの空気を熱気ヘッダ部34に集合させ、各空調機30に分配して冷却させることができ、かつ、各空調機30からの空調空気を、空調空気ヘッダ部35に集合させ、各空調空気通路33に分配して吹出口27から空調室13内に吹き出すことができる。
なお、ここでは空調機30を3台備える場合を説明したが、空調機30の台数はこれに限定されるものではない。また、3台の空調機30を備える場合でも、全ての空調機30を常に稼働させる必要はなく、空調室13内に配置されたラック12での発熱量が少ない場合などは、1台または2台のみの空調機30を稼働させればよい。つまり、データセンタ71によれば、空調室13内に配置されたラック12での発熱量に応じて稼働させる空調機30の台数を調節することが可能となり、省エネルギー性をより向上させることが可能である。
データセンタ71では、回転数制御装置52は、ホットゾーン24間に設けられた吹出口27(共通吹出口)に係るファン43の回転数を、2つの温度センサ51で検出される吹出口27(共通吹出口)に対応する2つの温度のうち高い方の温度を、所定温度に保つように制御するようにされる。このような回転数制御装置52によるファン43の回転数の制御処理を、温度センサ対比制御処理と呼称する。ホットゾーン24間に設けられたファン43以外のファン43、すなわち、3つのホットゾーン24の両側に設けられるファン43については、図6で説明した温度センサ非対比制御処理により回転数を制御する。つまり、データセンタ71では、ホットゾーン24間に設けられたファン43と、3つのホットゾーン24の両側に設けられるファン43とで、異なる制御処理が行われる。
以下、データセンタ71において設けられる4つのファン群(3つのホットゾーン24の両側に設けられる2つのファン群と、ホットゾーン24間に設けられる2つのファン群)を、図7の上方から下方にかけて、第1ファン群、第3ファン群、第4ファン群、第2ファン群、と呼称する。
第1ファン群を構成する7つのファン43をファンA1〜A7、第2ファン群を構成する7つのファン43をファンB1〜B7、第3ファン群を構成する7つのファン43をファンC1〜C7、第4ファン群を構成する7つのファン43をファンD1〜D7とする。
また、第1ファン群に対応する温度センサ群を第1温度センサ群、第2ファン群に対応する温度センサ群を第2温度センサ群、第3ファン群に対応する温度センサ群を第3温度センサ群、第4ファン群に対応する温度センサ群を第4温度センサ群と呼称する。
第1温度センサ群を構成する7つの温度センサ51を温度センサA1〜A7、第2温度センサ群を構成する7つの温度センサ51を温度センサB1〜B7とする。また、第3温度センサ群を構成する温度センサ51のうち、図7において第3ファン群の上方に設けられる7つの温度センサ51を温度センサC1〜C7、第3ファン群の下方に設けられる7つの温度センサ51を温度センサD1〜D7とする。さらに、第4温度センサ群を構成する温度センサ51のうち、図7において第4ファン群の上方に設けられる7つの温度センサ51を温度センサE1〜E7、第4ファン群の下方に設けられる7つの温度センサ51を温度センサF1〜F7とする。
図7および図9に示すように、回転数制御装置52は、第1ファン群の各ファンA1〜A7、第2ファン群の各ファンB1〜B7、第3ファン群の各ファンC1〜C7、および第4ファン群D1〜D7の動力INV盤50と信号線を介して接続されている(図7,9では動力INV盤50を省略している)。また、図7では図示していないが、回転数制御装置52は、第1温度センサ群の各温度センサA1〜A7、第2温度センサ群の各温度センサB1〜B7、第3温度センサ群の各温度センサC1〜C7,D1〜D7、および第4温度センサ群の各温度センサE1〜E7,F1〜F7と信号線を介して接続されている。
ここで、回転数制御装置52によるファン制御処理の制御フローを図10,11を用いて説明する。
図10に示すように、回転数制御装置52は、ステップS100の温度センサ非対比制御処理と、ステップS200の温度センサ対比制御処理とを繰返し実行するようにされる。ステップS100の温度センサ非対比制御処理に関しては、図6で説明した制御フローと同じであるため、説明を省略する。
ステップS200の温度センサ対比制御処理では、図11に示すように、まず、ステップS5にて、第3温度センサ群の各温度センサC1〜C7,D1〜D7により、温度TC1〜TC7,TD1〜TD7を検出する。
ステップS6では、ステップS61〜S67にて、第3ファン群の各ファンC1〜C7の回転数制御処理を順次行う。
具体的には、ステップS61のファンC1の回転数制御では、まず、ステップS61aにて、回転数制御装置52が、温度センサC1で検出した温度TC1が、温度センサD1で検出した温度TD1以上であるかを検出する。ステップS61aにてYESと判断された場合、ステップS61bにて、温度センサC1で検出した温度TC1から目標温度(例えば35℃)を減じ、温度差ΔTC1を算出する。その後、ステップS61cにて、回転数制御装置52が、ステップS61bで算出した温度差ΔTC1に基づき、上述の式(1)によりファンC1の動力INV盤50に出力する出力周波数Fを算出し、ステップS61fに進む。
他方、ステップS61aにてNOと判断された場合、ステップS61dにて、温度センサD1で検出した温度TD1から目標温度(例えば35℃)を減じ、温度差ΔTD1を算出する。その後、ステップS61eにて、回転数制御装置52が、ステップS61dで算出した温度差ΔTD1に基づき、上述の式(1)によりファンC1の動力INV盤50に出力する出力周波数Fを算出し、ステップS61fに進む。
ステップS61fでは、回転数制御装置52が、ステップS61cあるいはステップS61eで算出した出力周波数Fを動力INV盤50に出力し、ファンC1の回転数を制御する。図11では省略しているが、ステップS62〜S67のファンC2〜C7の回転数制御処理においても、ステップS61のファンC1の回転数制御と同じことを行う。
第3ファン群の各ファンC1〜C7の回転数制御処理を行った後、ステップS7にて、第4温度センサ群の各温度センサE1〜E7,F1〜F7により温度TE1〜TE7,TF1〜TF7を検出する。
ステップS8では、ステップS81〜S87にて、第4ファン群の各ファンD1〜D7の回転数制御処理を順次行う。図11では省略しているが、ステップS81〜S87のファンD1〜D7の回転数制御処理においても、温度センサE1〜E7,F1〜F7で検出した温度TE1〜TE7,TF1〜TF7を用いて、ステップS61のファンC1の回転数制御と同じことを行う。
第4ファン群の各ファンD1〜D7の回転数制御処理を行った後、制御を終了する。
データセンタ71では、ホットゾーン24間に設けられたファン43の回転数を、該ファン43に対応する2つの温度センサ51で検出される温度のうち高い方の温度を、所定温度に保つよう制御を行っているため、発熱量が多いラック12に対して十分な量の空調空気を供給できるようにファン43の回転数を制御することができ、ラック12に対する空調空気の供給量が不足してラック12内の電子機器11に不具合が生じることを抑制できる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施の形態では、天井裏空間31をダクトの代用として用いる場合を説明したが、排気口26から回収した空気を排気ダクトにより空調機30に導き、また、空調機30からの空調空気を吹出ダクトにより吹出口27に導くようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、1つのファン43に対して1つ(または2つ)の温度センサ51を設ける場合を説明したが、例えば、ラック列15において略同じ発熱量のラック12が並んでいるような場合などは、複数のファン43に対して共通で1つ(または2つ)の温度センサ51を設けるようにしてもよい。つまり、ファン43と温度センサ51とは、1対1の関係でなくてもよい。
さらに、上記実施の形態では、温度検出手段として温度センサ51を用いる場合を説明したが、温度検出手段はこれに限定されず、例えば、光ファイバ温度センサを用いるようにしてもよい。光ファイバ温度センサを用いる場合、ラック列15の背面R近傍のホットゾーン24内に、ラック列15の背面Rと略平行に光ファイバ温度センサの光ファイバを配設し、ラック列15のラック12の配列方向における温度分布を検出するようにすればよい。
また、上記実施の形態では、各温度センサ51で検出される温度を所定温度に保つように、各ファン43の回転数を個別に制御する場合を説明したが、各温度センサ51で検出される温度を所定温度範囲(例えば34℃〜36℃)に保つように、各ファン43の回転数を個別に制御するようにしてもよい。
この場合、予め設定された最高閾値とする温度Thigh(例えば、36℃)と最低閾値とする温度Tlow(例えば、34℃)に基づき、各温度センサ51で測定した温度が最高閾値とする温度Thighよりも高い場合には、対応するファン43の回転数を一定値ずつ上げる(例えば、動力INV盤50の出力周波数を1分間に2Hzずつ上げる。また、その上げる動作は、時間間隔をとりつつ行う場合もある)ようにすればよい。また、各温度センサ51で測定した温度が最低閾値とする温度Tlowよりも低い場合には、対応するファン43の回転数を一定値ずつ下げる(例えば、動力INV盤50の出力周波数を1分間に1Hzずつ下げる。また、その下げる動作は、時間間隔をとりつつ行う場合もある)ようにすればよい。なお、各ファン43への出力周波数を変更する動作は、通常のPID制御によって行う場合、またはその組み合わせで行う場合も考えられ、この制御方法を限定するものではない。
また、上記実施の形態では、空調機30としてファンレスの空調機を用いる場合を説明したが、ファンを有する空調機を用いることも可能である。
さらに、上記実施の形態では、空調機30を、空調空気吹出口が空調空気ヘッダ部35と同レベルとなるように設けたが、空調機30を、空調空気吹出口が空調空気ヘッダ部35よりも低いレベルとなるように設けた場合であっても、当然ながら本発明の技術範囲に含まれる。
さらにまた、上記実施の形態では、ヘッダ部34,35をホットゾーン24の上方にかからないように区画形成したが、ヘッダ部34,35をホットゾーン24の上方にかかるように区画形成してもよい。また、空調空気ヘッダ部35に吹出口27を形成してもよい。
10 データセンタ
11 電子機器
12 ラック
13 空調室
14 床面
15 ラック列
20 天井
21 パネル
23 パーティション
24 ホットゾーン
26 排気口
27 吹出口
30 空調機
31 天井裏空間
32 熱気通路
33 空調空気通路
34 熱気ヘッダ部
35 空調空気ヘッダ部
43 ファン
50 動力INV盤
51 温度センサ(温度検出手段)
52 回転数制御装置

Claims (4)

  1. 少なくとも、空調室と、該空調室の床面上にサーバなどの電子機器を多段に収容するラックを複数台左右方向に並べ形成されたラック列と、前記ラック内に収容された電子機器で発生する熱を除去すべく前記空調室内を空調する空調機とを備え、
    前記ラック列の背面同士を間隔をおいて向かい合わせて前記空調室内の床面上に配置し、その向かい合わせたラック列の左右方向の端部側に、ラック列の下縁から前記空調室の天井に延びるパネルを設けると共に、両ラック列の前縁上部に天井に延びるパーティションを設けて、前記空調室内にホットゾーンを区画し、そのホットゾーン内の天井にホットゾーンの熱を排気する排気口を形成すると共に、前記ホットゾーンの外部であって前記両ラック列の前方の天井に前記空調機からの空調空気を吹き出す吹出口をそれぞれ形成し、該吹出口から吹き出した空調空気をラック列の前面から背面に通してホットゾーンに導入するようにしたデータセンタにおいて、
    前記両ラック列の前方の天井に、所定台数の前記ラックごとに、実質的に1つの前記吹出口を設けると共に、該吹出口のそれぞれに前記空調室に空調空気を吹き出すためのファンを設け、
    かつ、前記両ラック列の背面側の前記ホットゾーン内に、前記吹出口と対応するように、所定台数の前記ラックごとの背面側の温度を検出する温度検出手段を設け、
    前記温度検出手段で検出される前記吹出口に対応する各温度を、所定温度範囲、または所定温度に保つように、前記ファンの回転数を個別に制御する回転数制御装置を備えた
    ことを特徴とするデータセンタ。
  2. 前記空調室内に、複数の前記ホットゾーンを区画すると共に、該ホットゾーンを構成する前記ラック列の前面同士が向かい合うように整列する場合において、
    前記複数のホットゾーン間の前記空調室の天井に設けられる前記吹出口は、前面同士が向かい合うように整列した前記ラック列の配列方向に、所定台数の前記ラックごとに、実質的に1つの吹出口である共通吹出口であり、
    前記回転数制御装置は、前記ホットゾーン間に設けられた前記共通吹出口に係るファンの回転数を、前記温度検出手段で検出される前記共通吹出口に対応する複数の温度のうち高い方の温度を、所定温度範囲、または所定温度に保つように制御するようにされる
    請求項1記載のデータセンタ。
  3. 前記空調機として、ファンを有さないファンレスの空調機を用いるようにした請求項1または2記載のデータセンタ。
  4. 前記排気口は、前記ホットゾーンと前記空調室の天井の上方空間である天井裏空間とを連通するように形成され、
    前記吹出口は、前記空調室と前記天井裏空間とを連通するように形成され、
    前記天井裏空間には、
    前記排気口から回収した空気を前記空調機に導く熱気通路と、
    前記熱気通路を挟むように区画され、前記空調機からの空調空気を前記吹出口に導く複数の空調空気通路と、が区画形成され、
    かつ、前記空調機側の前記天井裏空間には、
    前記天井裏空間を上下に区画して、
    前記熱気通路が接続され、前記熱気通路からの空気を前記空調機に導く熱気ヘッダ部と、
    前記熱気ヘッダ部の下方であって、前記複数の空調空気通路が接続され、前記空調機からの空調空気を前記複数の空調空気通路に分配する空調空気ヘッダ部と、が区画形成される
    請求項1〜3いずれかに記載のデータセンタ。
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