JP2015103045A - 発熱機器を収容した室の空調システム - Google Patents

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直樹 相沢
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【課題】データセンターなどの電気・通信機器、サーバ等の発熱機器を収容した室の空調システムにおいて、天井裏空間、床下空間を必要とせずにコールドアイルにむらなく冷気を供給し、冷気の給気面とラック列との位置関係に従来よりも自由度があり、しかも供給される冷気の無駄を従来より低減する【解決手段】室Rにおけるラック列Lの長手方向と直交する壁面の背面側に空調機械室Mが設けられ、下方には冷気を生成するための熱交換器11が設けられ、上方には、送風機10が設けられる。ラック列Lの長手方向に水平に冷気が吹き出され、外側コールドアイルCoutから内側のコールドアイルCに冷気が進入する。サーバ2からの高温排気は、ホットアイルHから壁側ホットアイルHwを通じて熱交換器11へ導かれる。【選択図】図2

Description

本発明は、データセンターなどの電気・通信機器、サーバ等の発熱機器を収容した室の空調システムに関するものである。
データセンターなどの電気・通信機器、サーバ等の発熱機器においては、一般的に機器の冷却用の小型ファンを備えており、通常、機器の前面側から冷気を吸い込み、昇温した空気を背面側へと排気するようになっている。またこれらの機器はラックに多段に搭載され、ラックに搭載された機器の前面同士、背面同士が通路空間を介して対面するように各ラックの列(ラック列)が配置されている。そしてこれらの発熱機器を搭載したラック列が収容された室内に、空調空気(冷気)を供給することで、前記した発熱機器を冷却するようになっている。
従来、この種の施設の空調システムとしては、次のようなものがある。
(1)コールドアイル(供給された冷気が流れる通路空間)に床下から冷気を供給し、ラック列の背面から排気する方式である(特許文献1)。この場合、排気は自由空間を経て空調機に戻り、一方、冷気はガイド等の回り込み防止手段により規制されるか、またはコールドアイルが遮蔽板等で閉鎖される。そして高温排気はラック背面から排気され、コールドアイルに侵入しないようガイドされるが、自由空間では保守員の環境が悪化するという問題がある。また特許文献1の公報の図31から図33では、排気をダクトで天井裏に排気する例が示されており、この場合は保守員の暑熱の問題は解決するが、ダクトの先を二重天井とすべく天井ボードの工事が複雑になる。また、コールドアイルとして区画されたラック吸気面の間にのみ給気するため、冷気を高速で吹き出す必要があり、そのままではラックにおいて吸込不良の部位が生じやすい。例えば給気源から近い位置のラックでは吸込量が少ないという事態が発生する。
(2)室の壁側から冷気を吹出すことで床下空間を不要としたものである(特許文献2)。しかしながら、排気の通路として天井裏を利用するため、ホットアイル(排気された高温の空気が流れる通路空間)から天井への立上り(仕切)と天井ボードの工事が必要となる。さらに、冷気の吹出開口とラックの位置関係が重要で、吹出開口をラックに合わせる必要がある。すなわち、両者が位置ずれした位置関係にあると、ラックの給気源に近い側の端部では斜め気流を受けることになり、肝心のサーバに対して、そのままの位置からでは冷気が十分に供給されないことになる。この位置ずれ(偏心)は柱等の関係から生じ、吹出開口とラックの中心線を合わせようとすると、ラック列の配置、レイアウトに制約を与えるという問題がある。
(3)閉鎖されたコールドアイルに床下と天井裏から冷気を供給する方式である(特許文献3)。しかしながら床下空間を必要とし、かつ、天井裏も冷気通路として必要とする。
そして特許文献1、2のような、コールドアイルを閉鎖(キャッピンク)する方式では、閉鎖する部材に対して突合せ接合をする部材間の接合部や、ラックと仕切りとの接合部で気密性の高い施工ができないことから、コールドアイルからホットアイルへの空気漏れが生じ、給気される冷気の無駄が多くなる。冷気の供給温度は通常20℃〜30℃であるのに対し、近年のより高温化するサーバ等電子機器の排気は40℃程度に達し、ロスされるエネルギー量は多い。
特開2004−184070号公報 特開2011−196656号公報 特開2010−71482号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、天井裏空間、床下空間を必要とせずにコールドアイルにむらなく冷気を供給し、冷気の給気面とラック列との位置関係に従来よりも自由度があり、しかも供給される冷気の無駄を従来より低減することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、発熱機器を多段に収容したラックが長手方向に配置されたラック列が、ラックの前面側に位置する吸気面同士を空間をおいて対向させて配列され、前記空間がコールドアイルを構成し、ラックの背面側に位置する排気面側空間がホットアイルを構成し、前記コールドアイルに対して冷気を供給するようにした、前記ラック列を偶数収容する室の空調システムであって、
前記室における前記ラック列の長手方向と直交する壁面の背面側には空調機械室が設けられ、
前記空調機械室内の下方には前記冷気を生成するための熱交換器が設けられ、
前記空調機械室内の上方には、前記冷気を前記室内に送風するための送風機が設けられ、
前記熱交換器は空調機械室の壁面に形成された吸気開口の背後に配置され、
前記送風機は空調機械室の壁面に形成された吹出開口にその吐出口を向けて配置されて、前記ラック列の長手方向に水平に吹き出すように設置され、
前記ホットアイルは、通気性を有さない仕切り部材、または通気性を有さない仕切り部材と室の壁面とによって区画形成され、
前記ホットアイルの上面を覆う仕切り部材の高さ位置は、前記吹出開口下端と吸気開口上端の間の位置となるように設定され、
前記吸気開口の前面側空間は、通気性を有さない仕切り部材、または通気性を有さない仕切り部材と室の壁面とによって区画形成されて、前記ホットアイルと連通した壁側ホットアイルが構成され、
前記仕切られたホットアイル及び壁側ホットアイル以外の室内空間は、外側コールドアイルが構成されていることを特徴としている。
本発明によれば、コールドアイルの上方に水平に吹き出された冷気は、ラック列の上部空間、すなわちホットアイルを区画形成する上面の仕切り部材と、ラック列の上方や室内の自由空間の上方空間(開放空間)に吹き出され、当該上方空間から通気部材を介して、コールドアイルに進入して、ラックに搭載されているサーバ等の吸気面から取り入れられる。そのため、当該上方空間全域は、外側コールドアイルとして機能し、冷気が一次的に供給される空間は極めて広いものである。したがって、コールドアイルにはむらなく冷気を供給することができ、またラック列と冷気の吹出し部位との位置関係の自由度は大きい。そのうえ給気速度を低速化してラック内の発熱機器の吸い込みのばらつきを抑えることができる。
しかもホットアイル、また必要に応じて壁側ホットアイルは閉鎖空間であり、前記上部空間と比べて狭いので、供給された冷気がホットアイルに漏出してもその量は相対的に少なく、冷気の無駄も従来より少ない。もちろん、天井部分や床下に格別の空気流路を形成する必要はない。そのうえ、前記上部空間に冷気を供給すればよいので、吹出開口と、ラック列との位置関係の自由度は大きい。
また前記吸気開口と吹出開口は、ラック列の長手方向と直交する壁面に設けられ、前記壁側ホットアイルはラック列の長手方向から前記空調機械室側に延びて形成されていてもよい。
さらにまた前記吸気開口は、ラック列の長手方向と同じ方向に沿った壁面に設けられ、前記壁側ホットアイルはラック列の長手方向から前記吸気開口側に面した空間に延びて形成されていてもよい。
前記空調機械室における壁面には、屋外に通ずる外気取り入れ口が設けられていてもよい。これによって、例えば冬季には、外気を利用した冷気の供給が可能になる。
前記コールドアイルの上面は、通気部材によって覆われていてもよい。
本発明によれば、天井裏空間、床下空間を必要とせずにコールドアイルにむらなく冷気を供給し、冷気の給気面とラック列との位置関係に従来よりも自由度があり、しかも供給される冷気の無駄を従来より低減することが可能である。
実施の形態にかかる空調システムの斜視図である。 図1の空調システムの側面図である。 図1の空調システムの空調機械室側に向かってみた正面図である。 2つのラック列の上端部からみた平面図である。 2つのラック列の平面断面図である。 他の例にかかる空調システムの平面断面図である。
以下、実施の形態にかかるサーバ等の発熱機器をラックに複数搭載したラック列が収容されている室の空調システムについて説明する、図1は、実施の形態にかかる空調システム1の斜視図、図2は実施の形態にかかる空調システム1の側面図であり、この空調システム1は、複数のラック列Lが設置された室Rに適用されるものであり、室Rの一側壁、すなわちラック列Lの長手方向と直交する壁面のうちの一端の側壁Raの上方には、送風機10が設置されている。この送風機10は、図2に示したように、送風機10は、空調機械室M内の上方空間に設置されている。
各ラック列L(図1においては、ラック列L1〜L5)は、この種の発熱機器、例えばファンを備えた発熱機器やサーバ2が多段に搭載されたラック3が、長手方向に配列されて構成されている。サーバ2は、前面2aから冷気を吸い込んで、機器を冷却して昇温した空気を、背面2bから排気するようになっている。
図3は実施の形態にかかる空調システム1において、室Rの側壁Raを正対してみた正面図、図4はラック列L1、L2の平面を模式的に示した図、図5はラック列L1、L2の平面断面を模式的に示した図である。
室Rに供給される冷気を生成するための熱交換器11は、たとえばコイル11a、コイルヘッダ、各種弁類、計器類からなり、側壁Raの背面側に設けられた空調機械室M内の下方に設置され、後述のホットアイルH、壁側ホットアイルHwから吸気開口12を通じて吸い込んだ高温(例えば35℃〜40℃)の空気を、コイル11aで熱交換して降温させ、前記した送風機10から、吹出開口13を通じてラック列Lの上部空間(後述する外側コールドアイルCout)に対して、水平に吹き出すようになっている。なおコイル11aに流れる冷媒は各種ガス冷媒でも冷水でもよい。
サーバ2から排気される高温の空気が流通する空間については、仕切り部材21によって閉鎖されている。すなわち、この実施の形態では、空調システム1では、たとえばラック列L2とラック列L3との間の高温空間であるホットアイルH、つまりラックに搭載されているサーバ2の背面2b同士が対向している空間の上部に上面仕切り部材21aが設けられ、当該空間の側壁Rb側端面には、端面仕切り部材21bが設けられている。上面仕切り部材21aは、ラック3の上端に合わせて架け渡してもよいが、この例では、ラック3の上端よりも上方に位置させて、ホットアイルH側を広げている。そして高さが異なった、各ラック列Lのラック3の上面(頂上面)と、上面仕切り部材21aとの間で形成される開口には、側面仕切り部材21cが垂直に設けられている。なおラック3の上面と、上面仕切り部材21aとの高さが同じ場合には、側面仕切り部材21cは不要である。また図4、後述の図5において、斜線部で示した部分は、コールドアイル区域を示し、ドットで示した部分は、ホットアイル区域を示している。すなわち、図4は、図2に示した室Rを、外気取り入れ口41の高さ(天井スラブ近くの高さ)で水平方向に切断し、図5は、ラック列Lの中間高さで水平方向に切断した様子を模式的に示しており、これらの図から、ラックの吸気面では、上層、下層とも冷気が流れ、ラック背面では下層で暖気、上層で冷気が流れていることがわかる。
また各ラック列Lのうち、室の側壁Ra側のラック列の端面と、側壁Raとの間の高温空間、すなわち壁側ホットアイルHwの上面には、図1、図2で示すように、上面仕切り部材21aと同じ高さ位置にて、上面仕切り部材21dが水平に設けられている。上面仕切り部材21a、21dの高さ位置は、ラック3の高さより高く設定される。そして、側壁Ra(空調機械室Mとの仕切り壁)に形成された吸気開口12、吹出開口13の大きさ、高さ位置、各ラック列Lと側壁Ra(機械室Mとの仕切り壁)との間の距離、冷気の吹き出し風量、冷気の吹出し風速によって決定される。また冷気が供給される外側コールドアイルCoutから、冷気がサーバ2の前面2a同士が対面している空間、すなわち内側のコールドアイルCにむらなく入り込んで、各ラック3に搭載されているサーバ2に冷気行き渡るように設計される。この実施の形態では、上面仕切り部材21a、21dの高さ位置は、ラック3の上面よりも0.5m程度高い位置に設定されている。
なお、図3〜図5までは、ラック列を2列収容した状態(室)を示すが、図1に示す多数列のラックとアイルの構成が、これらの図の側壁Raに接する両ホットアイルHの間に存在していてもよい。
図4、図5の態様では、各ラック列Lの側壁Ra側端面上部と、上面仕切り部材21dとの間には、側壁側端面仕切り部材21eが設けられている。そして図5に示したように内側に位置するコールドアイルCの側壁Ra側(機械室M側)の端面には、仕切り部材21fが設けられ、機械室側ホットアイルHwと気密に仕切られている。機械室側ホットアイルHwは、機械室Mへの還気吸い込みのための前室として機能し、流路が拡大した広い空間となっている。このことは、吸込口を広く取れること、抵抗が少なく搬送動力の低減という効果を奏する。各仕切り部材21a〜21fの設置は、ラック3に載せて上から固定したり、ラック面に接着する方法が例示できる。
各仕切り部材21a〜21fの材質は断熱性が高いものが好ましい。たとえば、ポリカーボネート板やレールに垂下されたビニールカーテンが例示できる。前者は気流の圧力が高い部位、後者はホットアイルHからの立ち上げ部、すなわち、端面仕切り部材21b、側面仕切り部材21cで利用することができる。ホットアイルHは、ここでは気密に閉鎖されることがよいので、水平に設置される上面仕切り部材21a、上面仕切り部材21dは、ラック3の支柱や室R内に支柱を立設し、支柱間で枠体を設けて、この支柱や枠体との間にシール材を介して設けるとよい。また室Rの内壁に載置具を適宜アンカーボルト止めし、その上に載せるようにしてもよい。さらにまた上部スラブから吊る場合は、通気部材31と共通金物で吊ることもできる。
サーバ2の前面2a同士が対面している内側のコールドアイルCは、通気部材31によって区画形成されてもよく、以下、この態様について説明する。すなわち、コールドアイルCの上面には、ホットアイルHの上面仕切り部材21aと同じ高さ位置にて、上面通気部材31aが設けられ、コールドアイルCの側壁Rb側端面には、端面通気部材31bが設けられ、ホットアイルHの側面仕切り部材21cと対向する、ラック列Lの上面縁部と上面通気部材31aの縁部との間には、側面通気部材31cが設けられている。なおコールドアイルCにおける室Rの空調機械室M側の側壁Ra側端面は、ラック3やサーバ2の筐体自体で仕切られている。また側面通気部材31cは、仕切り部材21cのような仕切り部材を用いてもよい。たとえばビニールカーテンのような仕切り部材を用いることで、材料費が低減できる。
各通気部材31には、たとえばメッシュ布のような柔軟素材のシートを用いたり、あるいはパンチング板のようなパネル材を用いることができる。
ところで、コールドアイルC内には、サーバのメンテナンスや修理のために作業員が立ち入る場合があるが、この場合、コールドアイルC内には、端面通気部材31b側から出入りする。したがって、端面通気部材31bの材質に、前記した柔軟素材のシートを用いた場合には、シートの両側一辺を開閉自在にするとよく、パンチング板のようなパネル材を用いた場合には、開閉自在な扉を端面通気部材31bに設ければよい。
実施の形態にかかる空調システム1は、以上の構成を有しており、室Rの空調機械室M側の側壁Raに形成された吹出開口13から、冷気(例えば20℃〜25℃)は、送風機10によって、各ラック列Lの上部空間に対して、水平に吹き出される。このときホットアイルHは上面仕切り部材21a、端面仕切り部材21b、側面仕切り部材21c、並びにラック3やサーバ2自体の筐体によって閉鎖され、また空調機械室M側の壁側ホットアイルHwの上面は上面仕切り部材21dによって覆われているから、供給された冷気のみが、各ラック列Lの上部空間、すなわち外側コールドアイルCoutに供給される。そして供給された冷気は、通気部材31を介して、外側コールドアイルCoutから内側のコールドアイルCに進入する。内側のコールドアイルCに進入した冷気は、サーバ2の前面2a側からサーバ2内に吸い込まれ、機器を冷却した後、サーバ2の背面2b側からホットアイルH内に排気される。
ホットアイルH内に排気された高温の空気は、空調機械室M側の側壁Raの吹出開口12の下方に設けられた吸気開口13から、熱交換器11側へと吸い込まれ、当該熱交換器11によって冷却された後、冷気となって、再び送風機10へと送られる。
したがって、実施の形態にかかる空調システム1によれば、まず、空調機械室M内は負圧となっており、季節によっては外気の取り入れ、ひいては外気冷房を容易にならしめている。また冷気は側壁Raに形成された吹出開口13から水平に吹き出されるので、天井部分に格別の空気流路を形成する必要はなく、したがって、天井ボードの施工を要しない。
またホットアイルH側を区画して密閉空間としているので、上記2つのラック列の組の上方に限らず、ホットアイルの区画面以外から冷気を供給できる。すなわち室R内のラック列Lの上部空間全域と列の終端位置において形成されるラック間(長手方向における機械室と反対側の側端開口)、すなわち外側コールドアイルCoutを使って給気することができる。一方排気側は、ホットアイルHから、ホットアイルHと連通している側壁Ra前面の壁側ホットアイルHwを通じて、そのまま吸気開口12から熱交換器11に導入されるので、高温排気は、ホットアイルHから外部に漏出することなく、水平移動できる。
そのうえ、ホットアイルH空間は負圧であるため、厳密に気密に閉鎖せずとも、ホットアイルHから内側のコールドアイルCに漏気することはない。一方外側コールドアイルCoutからホットアイルHに冷気が侵入することはありうるが、区画されているホットアイルHは、外側コールドアイルCoutよりはるかに小さく、アイルCoutからホットアイルHに侵入することによる冷気のロス量も小さいものである。また冷気の通路である外側コールドアイルCoutを広く確保できるということは、低速で給気できることを意味し、送風機10の動力を低減させることができ、各ラック3での冷気の吸気量のバラツキを少なくできることにつながる。また、従来のような高さが限られた床下を使うことと比べてはもちろん、特許文献2のような、ホットアイルから天井ボードまで立ち上げダクト(仕切)が林立する態様と比べても、ラックからスラブまでの空間を自由に使用できるというメリットがある。
ホットアイルHの上面仕切り部材21aの高さは、空調機械室Mの吸気開口12の高さ以上、送風機10の吹出開口13の下端より低い位置以下であるため、電線等の納まりの自由度が増す。また天井ボードを吊りボルトで吊るような高所作業を必ずしも要しない。また仮に上部スラブから上面仕切り部材21aを吊ったとしても、その面積は小さく、発明者らの試算では、実施の形態に駆るシステムでは、床面積の約30%に過ぎない。特許文献2で示された室全面に天井ボードを貼るのに比べて、大幅な自由空間の生成につながる。
さらにまた、本発明では、室R内の上部空間である外側コールドアイルCoutと、給気源とは反対側のラック列間から内側のコールドアイルC内に冷気が導入されるため、均一で減速された冷気が給気され、ラックごとの吸込みの偏りはきわめて少ない。実施の形態にかかる空調システム1での冷気の給気風速は、給気源に近いラック端部の上部で1.74m/s(高さ2m、幅4.8mのモジュールを対象とする)でよく、これは従来よりも低速である。
なお空調機械室Mを構成する壁面のうち、図2に示したように、屋外と通ずる壁面の上方に外気取り入れ口41を設け、また外気取り入れ口41の下方に排気口42を設けてもよい。この場合、排気口42に排気ファン43を設けることで、排気口42からの排気により空調機械室Mを換気することができる。このとき適宜排気ダクトを接続してもよい。また外気取り入れ口41からは、排気ファン43の作動により、新鮮外気を取り込むことができ、たとえば冬季においては外気を利用した冷気の供給を行うことができる。
なお前記した実施の形態では、ラック列Lと直交する壁面である側壁Raの背面側に空調機械室Mを設け、吸気開口12、吹出開口13とも、ラック列Lと直交する位置に設定されている。しかしながらこれに限らず、図5に示したように、ラック列Lと直交する側壁Raの背面側に空調機械室M設けることは変わらないが、熱交換器11が、空調機械室Mにおけるラック列Lの長手方向と平行な壁面Rm、Rnに設けられている。これによれば、空調機械室Mを室R内に設けた(パネル建て込み)場合、空調機械室Mの側壁をデッドスペースにすることを避けることができる。なお、この態様では空調機械室M前面からラック列Lの近い側の端部までも、コールドアイルCとして構成できる。なお送風機、吹出開口は、図1に示した空調システムと同一の位置に設置されている。
そして図6の例は、2列1組のラック列Lを、いわば1つのモジュールとして縦長の室に適用する場合に適している。すなわち、図6の例では、ラック列Lと平行な室の側壁Rm、Rnを利用して、ラック列Lの給気源とは反対側の端部と、当該側壁Rm、Rnの間を、床から上部スラブまで建て込み、かつラック排気面に沿って空調機械室Mの室側壁部Ma、Mb、Mcまでを同様に建て込むことでホットアイルH、壁側ホットアイルHwを形成している。これによれば水平方向の仕切り部材をなくすこともでき、突合せや直交面が少なく工事が簡単である。少ない列のラック列の組をモジュール化して区画することは、クラウドサービスや貸サーバ等の事業で、顧客ごとのデータ保全や、管理の個別化に貢献する。このとき、保守作業員のための通路は、外側コールドアイルCoutの外延に扉を設けて形成すればよい。
なお前記したシステムにおいて、ラック列Lは必ずしもすべてラック3によって構成されていなくても本発明は適用される。たとえば、ラック列の端部がPDU(Power Distribution Unit)と呼ばれる電源設備)を納めたケーシングであってもよい。また、各ラック列の端部が長手方向で同じ位置に位置していない場合には、長い方のラック列に合わせて、短いラック列に、長手方向に仕切り部材を立て込むか、あるいは角度をつけて仕切り用のシールで気密化すればよい。なお壁部は、必ずしもコンクリート壁に限らず、サンドイッチパネル等で構成してもよい。
本発明は、データセンターなどの電気・通信機器、サーバ等の発熱機器を収容した室の空調システムに有用である。
1 空調システム
2 サーバ
2a 前面
2b 背面
3 ラック
10 送風機
11 熱交換器
12 吸気開口
13 吹出開口
21 仕切り部材
21a 上面仕切り部材
21b 端面仕切り部材
21c 側面仕切り部材
21d 上面仕切り部材
21e 側壁側端面仕切り部材
21f 仕切り部材
31 通気部材
31a 上面通気部材
31b 端面通気部材
31c 側面通気部材
C コールドアイル
Cout 外側コールドアイル
H ホットアイル
Hw 壁側ホットアイル
L、L1〜L5 ラック列
M 空調機械室
Ma、Mb、Mc 室側端部
R 室
Ra、Rb、Rm、Rn 側壁

Claims (5)

  1. 発熱機器を多段に収容したラックが長手方向に配置されたラック列が、ラックの前面側に位置する吸気面同士を空間をおいて対向させて配列され、前記空間がコールドアイルを構成し、ラックの背面側に位置する排気面側空間がホットアイルを構成し、前記コールドアイルに対して冷気を供給するようにした、前記ラック列を偶数収容する室の空調システムであって、
    前記室における前記ラック列の長手方向と直交する壁面の背面側には空調機械室が設けられ、
    前記空調機械室内の下方には前記冷気を生成するための熱交換器が設けられ、
    前記空調機械室内の上方には、前記冷気を前記室内に送風するための送風機が設けられ、
    前記熱交換器は空調機械室の壁面に形成された吸気開口の背後に配置され、
    前記送風機は空調機械室の壁面に形成された吹出開口にその吐出口を向けて配置されて、前記ラック列の長手方向に水平に吹き出すように設置され、
    前記ホットアイルは、通気性を有さない仕切り部材、または通気性を有さない仕切り部材と室の壁面とによって区画形成され、
    前記ホットアイルの上面を覆う仕切り部材の高さ位置は、前記吹出開口下端と吸気開口上端の間の位置となるように設定され、
    前記吸気開口の前面側空間は、通気性を有さない仕切り部材、または通気性を有さない仕切り部材と室の壁面とによって区画形成されて、前記ホットアイルと連通した壁側ホットアイルが構成され、
    前記仕切られたホットアイル及び壁側ホットアイル以外の室内空間は、外側コールドアイルが構成されていることを特徴とする、発熱機器を収容した室の空調システム。
  2. 前記吸気開口と吹出開口は、ラック列の長手方向と直交する壁面に設けられ、前記壁側ホットアイルはラック列の長手方向から前記空調機械室側に延びて形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の発熱機器を収容した室の空調システム。
  3. 前記吸気開口は、ラック列の長手方向と同じ方向に沿った壁面に設けられ、前記壁側ホットアイルはラック列の長手方向から前記吸気開口側に面した空間に延びて形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の発熱機器を収容した室の空調システム。
  4. 前記空調機械室における壁面には、屋外に通ずる外気取り入れ口が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の発熱機器を収容した室の空調システム。
  5. 前記コールドアイルの上面は、通気部材によって覆われていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の発熱機器を収容した室の空調システム。

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