JP2012036617A - 流動化処理土及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比重を高めることで流動性を増すことができ、細部における充填不足を抑制することができる流動化処理土及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 流動化処理土は、水硬性材料を100質量部、粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれている砕石材を350〜750質量部、及び、固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下である泥水を400〜700質量部、混合してなるものであり、比重が1.4〜1.8であって、フロー値が160〜420mmである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えばシールド工法に使用される裏込め材、ケーブル地中埋設に使用される埋め戻し材等に使用される流動化処理土及びその製造方法に関するものである。
従来から、建設工事における埋め戻し材や、汚染土壌の封じ込め材や、盛り土工法の安定処理材として、流動化処理土が使用されている。このような流動化処理土としては、例えば特許文献1〜3に示されるように、建設現場で発生した泥土や残土や汚泥、あるいは砂に対し、セメント系あるいは石灰系の水硬性材料を適宜添加してなる混合物を水に分散して得られたスラリーが挙げられる。
特開2001−140282号公報 特開2005−246814号公報 特開2008−63879号公報
ところが、上記したように従来の流動化処理土は泥土や残土や汚泥や砂を使用しているが、土質によって含まれる土壌成分の含有比率が左右されてしまうため品質にばらつきが生じやすく、特に泥土や砂を使用したものは備蓄している最中、あるいは使用している最中に粗粒分が沈降分離してしまうことで固形分濃度が低下し、得られた流動化処理土の比重が小さくなってしまうという問題があった。
例えば建設工事における埋め戻し材として流動化処理土を使用する場合、現場の地下に埋設された上下水道管やガス管等といった種々の管類、電話線や電力ケーブル等といった種々のケーブル類などといった埋設物を埋め戻す際に、比重の小さい流動化処理土は穴の深部、特に穴の底と埋設物との間といった穴の細部に十分に流れ込まず、隙間を形成してしまうため、流動化処理土の充填不足となって地盤強度が低下してしまう。
また近年の建設工事では、建物の解体に伴って長尺の既製杭が引き抜かれるので、その引き抜いた後の穴に埋め戻し材を流し込んで埋め戻しを行うが、該埋め戻し材として比重の小さい流動化処理土を使うと、工事の施工途中で穴の壁面が崩壊する、穴の深部へ流動化処理土を確実に充填できない等の問題が起こりやすい。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、比重を高めることで流動性を増すことができ、細部における充填不足を抑制することができる流動化処理土及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の流動化処理土の発明は、水硬性材料を100質量部、粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれている砕石材を350〜750質量部、及び、固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下である泥水を400〜700質量部、混合してなり、比重が1.4〜1.8であって、フロー値が160〜420mmであることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の流動化処理土の発明において、上記砕石材は、砕石を生産する過程で特にふるい分けの副産物として主に生じる一般的に石粉と呼ばれている細粒砕石物であることを要旨とする。
請求項3に記載の流動化処理土の製造方法の発明は、水硬性材料を100質量部と、粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれている砕石材を350〜750質量部と、建設排土のスラリーを分級してなる又は建設排土のスラリーから得られたケーキを解泥してなる固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下である泥水を400〜700質量部と、を混合し、比重を1.4〜1.8、フロー値を160〜420mmに調整して製造することを要旨とする。
〔作用〕
本発明の流動化処理土は、水硬性材料、砕石材及び泥水を所定比率で混合してスラリーとしたものであり、さらに砕石材には粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれているものを、泥水には固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下であるものを使用するのであるから、比重が1.4〜1.8と高く、フロー値が160〜420mmで流動性も高く、細部における充填不足を抑制することができる。
また通常の流動化処理土は所望の地盤強度を得るために水硬性材料と泥水と砂を混合しているが、砂を使用して流動化処理土の比重を高めることは非常に難しいので、本発明の流動化処理土は、砂ではなく粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれている砕石材を使用することにより、流動化処理土の品質を一定のものとしつつ、比重を高め、流動性の向上を図るとともに、所望の地盤強度を得ている。
さらに本発明では水硬性材料100質量部に対して、砕石材が350〜750質量部、泥水が400〜700質量部混合されるが、砕石材の混合率が350質量部に満たない、あるいは泥水の混合率が700質量部を超える場合、流動化処理土の比重が1.4より低くなる可能性があるとともにフロー値が420mmを超えてしまうものとなり、一方砕石材の混合率が750質量部を超える、あるいは泥水の混合率が400質量部に満たない場合、流動化処理土の比重が1.8より高くなる可能性があるとともにフロー値が160mmに満たないものとなる。
また砕石材は、砕石を生産するに際して副産物として生じた細粒砕石物(一般名称で「石粉」)からなるものであり、廃物を有効利用しつつも、性状や成分が明確であるため、流動化処理土の品質を好適に保持することができる。
また泥水は、建設排土のスラリーを分級してなるもの、あるいは建設排土のスラリーから得られたケーキを解泥してなるものが使用されるので、入手が容易であり、さらに固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下の条件を満たすのであれば建設排土のスラリーを分級してなるものをそのまま使用することが出来るので、流動化処理土の製造を簡易なものとすることが出来る。
〔効果〕
本発明では流動化処理土の品質を一定に保持することが出来るとともに、比重を高めることで流動性を増すことができ、細部における充填不足を抑制することができる。
土砂処理装置を示す平面図。 土砂処理装置を示す側面図。 図1中のA−A線における断面図。 図1中のB−B線における断面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について説明する。
本実施形態の流動化処理土は、バインダーである水硬性材料、骨材である砕石材、及び、充填材あるいは分散媒である泥水を所定の割合で混合したうえで、比重及びフロー値が所定値となるように調整して得られたものである。これら水硬性材料、砕石材及び泥水のうち、砕石材は、砕石の生産現場等で副産物として生じた細粒砕石物(石粉)を該処理場に搬入し、篩別等の方法で粒度調整して得られたものである。また泥水は、建設現場で発生した残土、泥土、汚泥等といった建設排土を、工場や工事現場等といった処理場に設置された土砂処理装置を使用し、処理することによって得られたものである。
[水硬性材料]
上記水硬性材料としては、例えばポルトランドセメント、ジェットセメント、高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント等のセメント類、上記セメント類の一部に代えてケイ石粉、シリカ粉、シリカヒューム、シラスバルーン、パーライト、マイカ、ケイ藻土、ドロマイト、石膏、ウォラストナイト、フライアッシュ、高炉スラグ、石炭灰、ガラス粉、ケイ質粘土、アルミナ、ベントナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等が使用される。これら水硬性材料の中でも望ましいものは、製鉄過程で排出される還元期スラグと、石膏とを主体とする混合物または高炉スラグセメントである。
また上記水硬性材料には、更に塩化カルシウム、塩化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、水ガラス等のセメント硬化促進剤等を使用してもよい。
上記還元期スラグは望ましくはγ−2CaOSiOおよび/または3CaO2SiOが10〜80質量部、12CaO7AlとCaFとの固溶体90〜20質量部からなり、更にガラス成分、3CaOAl、2CaOAlSiO、3CaOSiOCaF、あるいはその他の酸化物、フッ化物、鉄分等が数質量%程度含まれているものも使用出来る。
上記組成の還元期スラグは流動化処理材の硬化物に充分な強度を与えかつ亀裂の発生を防止することが出来る。
通常、上記水硬性材料としては高炉スラグセメントまたは還元期スラグスラリーと石膏との混合物は6:4〜8:2の質量比の範囲で使用され、上記混合物に上記砂分、シルト分、粘土分の所定量を添加してスラリーとする。
上記水硬性材料は通常スラリー1m中に40〜400kg、上記砂分、シルト分、粘土分通常スラリー1m中に乾燥状態換算で300〜1350kg添加される。
[砕石材]
上記砕石材については、粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれるように調製されたものを使用している。粒径1.2mm未満の細粒分が60質量%に満たない量で砕石材に含まれている場合には、流動化処理土が硬くなってしまうことで流動性が損なわれてしまい、95質量%を超える場合には流動化処理土の比重を大きくすることができなくなってしまう。
なお上記砕石材中で粒径1.2mm未満の細粒分以外の残分は、粒径が1.2mm以上の石粉である。また砕石材に使用する石材の種類は、天然石であれば特に限定されず、例えば大理石、御影石、花崗岩、玄武岩などが挙げられる。また砕石材は、粒径1.2mm未満で粒径0.075mm以上の細粒分が50〜95質量%の割合で含まれるものが望ましい。
[泥水]
泥水を得るための土砂処理装置は、図1に示すように、土砂処理装置1は前段に配置されているドラム洗浄機2と、後段に配置されている網筒式土砂分離機3とからなり、該ドラム洗浄機2と該網筒式土砂分離機3とは直列に結合されている。
該ドラム洗浄機2は、ドラム本体4と、該ドラム本体4の前端に導水路5Aを介して接続されているホッパー5とからなり、該ドラム本体4は基台6のローラー7,7上にガイドリング8,8を介して回転可能に乗架支持され、モーター9、ベルト10、プーリー11を介して図3中に矢印で示す方向に回転せしめられる。そして該ドラム本体4の内周壁からは複数枚の邪魔板12が突出されており、各邪魔板12はドラム本体4の回転方向に傾斜している。
該網筒式土砂分離機3は、粗網内筒13と、該粗網内筒13の外側に配置されている細網外筒14とからなる網筒本体15と、該網筒本体15の前端から差出されている前筒16と、該網筒本体15の後端から差出されている後筒17とからなり、該前筒16はテーパー状の連絡筒18を介して前記ドラム洗浄機2に連絡し、該後筒17の後端および細網外筒14の後端からは砂分排出口19,20がそれぞれ差し出されている。
該前筒16はガイドリング21を介して基台22にローラー23上に回転可能に乗架支持されており、後端のプーリー24、ベルト25を介してモーター26によって該ドラム洗浄機2と同一方向に回転せしめられるが、該網筒式土砂分離機3は該ドラム洗浄機2と同一レベルに配置されており、かつ前端が上位、後端が下位になるように傾斜されている。該網筒式土砂分離機3の傾斜角度は3〜8°の範囲に設定されることが望ましい。なお該粗網内筒13の網目は、例えば45mm角、細網外筒14の網目は、例えば2mm角に設定される。
上記土砂処理装置1において、モーター9およびモーター26を駆動してドラム洗浄機2のドラム本体4と網筒式土砂分離機3とを共に回転させ、ホッパー5に建設現場から発生した建設排土を水と共に投入し、導水路5Aを介してドラム洗浄機2内に導入する。該ドラム洗浄機2において建設排土は、水と共に図3矢印方向に回転するドラム本体4の邪魔板12によって強制的にもみほぐされるため、建設排土に粘土質の土壌が含まれていても、土塊が容易に粉砕される。該ドラム洗浄機2と該網筒式土砂分離機3との回転数は、該網筒式土砂分離機3の方が大きくなるように設定される。
上記ドラム洗浄機2によって水と共にもみほぐされた建設排土は、次いで連絡筒18を介して網筒式土砂分離機3内に導入される。該ドラム洗浄機2によって水と共にもみほぐされた建設排土はスラリー状になっており、ドラム洗浄機2と網筒式土砂分離機3とが同一レベルにあっても、ドラム洗浄機2のホッパー5から及ぼされるヘッド圧によって、該建設排土は容易に網筒式土砂分離機3に流入する。
該網筒式土砂分離機3において、土砂は先ず粗網内筒13によって砕石、木片、鉄屑等の異物を分離され、次いで細網外筒14によって砂分を分離され、分離された異物および砂分は該網筒式土砂分離機3の傾斜によって該網筒式土砂分離機3の後端に達し砂利排出口19,29から排出される。また残りのスラリーは細網外筒14の外側へ排出される。
上記のようにして、本実施形態の土砂処理装置1を用いることにより、建設排土から砕石、木片、鉄屑等の異物及び砂分と、細粒分を含むスラリーが区別して回収される。
上記泥水には、上記土砂処理装置1によって区別して回収された細粒分を含むスラリーが、そのまま、あるいは調製して使用される。
すなわち上記泥水は、固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下である。泥水の固形分が4質量%に満たない、あるいは比重が1.0以下の場合には得られる流動化処理土の比重が過剰に小さくなり、固形分が37質量%を超える、あるいは比重が1.3を超える場合には得られる流動化処理土の流動性が損なわれてしまう。
上記土砂処理装置1によって回収されたスラリーの固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下であれば、該スラリーは泥水としてそのまま使用される。また上記土砂処理装置1によって回収されたスラリーが、固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下という条件を満たさない場合には、細粒分等の固形分やスラリーや水を適宜添加することにより、該スラリーから固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下の泥水を調製する。このように土砂処理装置1によって回収されたスラリーをそのまま、あるいは調製して泥水とすることは、泥水の入手を容易なものとすることが出来るという利点を有する。
他にも、上記建設排土から分離されて回収されたスラリーを遠心分離機やフィルタープレス等の濾過装置を使用して脱水することによりケーキを得たうえで、該ケーキを水で解泥することにより、固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下の泥水を調製してもよい。このようにスラリーから得たケーキを解泥して泥水とすることは、泥水の品質を一定のものとすることが出来るという利点を有する。
[流動化処理土]
本発明の流動化処理土の調製に際しては、水硬性材料が100質量部に対して、砕石材が350〜750質量部、及び、上記泥水が400〜700質量部混合されて、該流動化処理土のスラリーが得られる。水硬性材料100質量部に対する砕石材の混合量が350質量部に満たない場合は水分過多で固形分が分離しやすくなるため比重を高めることができず、砕石材の混合量が750質量部を超える場合は比重が高くなることに加えて流動性が過剰に高くなることで却って地盤強度の低下を招く。水硬性材料100質量部に対する泥水の混合量が400質量部に満たない場合は流動性が過剰に低くなることで穴の細部における充填不足を招き、泥水の混合量が700質量部を超える場合は水分過多で固形分が分離しやすくなる。
そして上記のように泥水、水硬性材料及び砕石材が所定量で混合されて調製された流動化処理土は、比重が1.4〜1.8、フロー値が160〜420mmとなる。比重が1.4に満たない場合には、得られた流動化処理土が軽くなってしまうので、該流動化処理土で埋め戻された地盤の強度が所望の値を満たさなくなる可能性が高い。比重が1.8を超える場合には、得られた流動化処理土が重くなってしまうので、該流動化処理土が周囲の土や構造物へ与える土圧が高くなって埋め戻し部分の壁面が崩壊してしまう可能性が高い。またフロー値が160mmに満たない場合には、細部における充填不足を抑制出来る程度に流動化処理土の流動性が向上しておらず、フロー値が420mmを超える場合には、該流動化処理土が過剰に柔らかくなって埋め戻した部分が軟質地盤となってしまう。
なお、フロー値は、技報堂出版株式会社発行の「流動化処理土利用技術マニュアル(平成19年/第2版)」(2008年2月1日 1版1刷発行)の76頁、「表−4.5 流動化処理土の標準的な品質管理方法」に記載されているように、エアモルタル及びエアミルクの試験方法(φ80mm,h80mmのシリンダ使用)(JHS A313−1992 シリンダ法)の試験方法にて、同表に記載の測定頻度、許容範囲で測定されるものとする。
[添加分]
上記成分以外、流動化処理土のスラリーには、界面活性剤等の流動化剤(減水剤)、ベントナイト、コロイダルシリカ等の無機増粘剤、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミ ド、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の有機増粘剤、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、シュウ酸等の有機酸やアルブミ ン、カゼイン等のタンパク質等の硬化遅延剤を添加してもよい。
以下、本発明をさらに具体化した実施例について説明する。なお、本発明は以下に示す実施例のみに限定されるものではない。
〔使用材料〕
[泥水]
建設現場から発生した排土を流動化処理材製造工場に搬送し、図1等に示す装置にて異物、有機物等を除去したうえで、砂分等と、粒径2mm以下の細粒分を含むスラリーとに分級する。このようにして採取されたスラリーをそのまま使用するか、あるいは該スラリーを調製するか、あるいはスラリーを脱水して得たケーキを解泥するか、の何れかの方法により、固形分25質量%、比重が1.1の泥水を得た。
[砕石材]
鶴田石材にて得た石粉を篩別して砕石材として使用した。粗粒率は2.71であり、粒径1.2mm以上の粗粒分が33.5質量%、粒径1.2mm未満の細粒分が66.5質量%、粒径1.2mm未満で粒径0.075mm以上の細粒分が61.9質量%の割合で含まれていた。詳細を表1に示す。
なお上記粗粒率とは、80mm、40mm、20mm、10mm、5mm、2.5mm、1.2mm、0.6mm、0.3mm、0.15mm、0.075mmの呼び寸法の網ふるいの一組を用いてふるい分けを行った場合に、各ふるいを通らない全部の試料の百分率の和を100で除した値を示す。またふるい分けには電磁式ふるい振とう機(レッチェ社製のAS−200−Digit)を使用した。
[水硬性材料]
宇部三菱セメント社製の高炉セメントB種を使用した。
〔実施例1〜3及び比較例1〜4〕
骨材練り混ぜ機(篠原製作所製の型番0256)を使用して上記の泥水、砕石材及び水硬性材料を表1に示す組成で混合し、実施例1〜3及び比較例1〜4の試料を得た。そして、各試料について性能評価を行った。その結果を表2、表3に示す。
なお性能評価については、以下のようにして行った。
比重については、体積1000mlにおける重量を測定し、算出した。
フロー値については、上記した測定方法により測定した。
ブリーディング率及び一軸圧縮強度については、フロー値と同じく、技報堂出版株式会社発行の「流動化処理土利用技術マニュアル(平成19年/第2版)」(2008年2月1日 1版1刷発行)の76頁、「表−4.5 流動化処理土の標準的な品質管理方法」に記載の試験方法、測定頻度、許容範囲で測定した。一軸圧縮強度試験機には、中島技販社製のNS−629を使用した。
ここで、ブリーディングとは、重い材料(石や砂やセメント)が下に沈んで軽い水が表面に上がって来る現象であり、ブリーディング率が高いと、備蓄時や使用時における粒分の沈降分離や、水が溜まっていた場所に空洞が形成されることによる強度低下を招く。
表2の結果より、実施例1〜3は良好な性能を示した。
表3の結果より、砕石材及び泥水の混合量を過多とした比較例1は、ブリーディング率が6.3%と高く、また一軸圧縮強度が低く、地盤強度に劣るものとなった。比較例1よりもさらに砕石材を過剰に混合した比較例2は、フロー値が420mmを超え、一軸圧縮強度が低く、地盤強度に劣るものとなった。水硬性材料100質量部に対する砕石材の混合量を350質量部より若干少なくして泥水の混合量を400質量部より過小とした比較例3は、フロー値が160mmに満たず穴の細部で充填不足が生じ、また一軸圧縮強度が過剰に高いため埋め戻し箇所の再掘削を阻害してしまう。水硬性材料100質量部に対する砕石材の混合量を350質量部より過小として泥水の混合量を400質量部より若干少なくした比較例4は、ブリーディング率が5.7%と高く、水とその他の成分とが分離しやすいものとなった。
本発明の流動化処理土は、安定した品質を示すとともに、流動性が改善されているため、充填不足を解消することができ、シールド工法における裏込め材やケーブル埋設の際の埋め戻し材として有用である。
1 土砂処理装置
2 ドラム洗浄機
3 網筒式土砂分離機
4 ドラム本体
12 邪魔板
13 粗網内筒
14 細網外筒

Claims (3)

  1. 水硬性材料を100質量部、
    粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれている砕石材を350〜750質量部、
    及び、
    固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下である泥水を400〜700質量部、
    混合してなり、
    比重が1.4〜1.8であって、フロー値が160〜420mmである
    ことを特徴とする流動化処理土。
  2. 上記砕石材は、砕石を生産する過程で特にふるい分けの副産物として主に生じる一般的に石粉と呼ばれている細粒砕石物である
    請求項1に記載の流動化処理土。
  3. 水硬性材料を100質量部と、粒径1.2mm未満の細粒分が60〜95質量%の割合で含まれている砕石材を350〜750質量部と、建設排土のスラリーを分級してなる又は建設排土のスラリーから得られたケーキを解泥してなる固形分が4〜37質量%であり比重が1.0を超え1.3以下である泥水を400〜700質量部と、を混合し、比重を1.4〜1.8、フロー値を160〜420mmに調整して製造する
    ことを特徴とする流動化処理土の製造方法。
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