JP2012034465A - モータ駆動装置およびそれを用いた冷却装置、多相センサレスモータの状態の判定方法 - Google Patents

モータ駆動装置およびそれを用いた冷却装置、多相センサレスモータの状態の判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】センサレスモータの起動時において、その状態を正確に判定可能な検出回路を提供する。
【解決手段】複数のコンパレータCMP〜CMPは、それぞれが複数のコイルL〜Lごとに設けられ、対応するコイルの一端に生ずる逆起電力V〜Vを、中点電圧VCOMと比較し、比較結果を示す検出信号BEMF〜BEMFを生成する。遅延回路62〜62は、複数のコンパレータCMP〜CMPそれぞれから出力される検出信号BEMF〜BEMFを所定時間τ、遅延させる。判定部70は、遅延前の検出信号BEMFU〜Wおよび遅延後の検出信号BEMFDU〜Wを、所定の期待値パターンEXP1、EXP2と比較する。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータ駆動技術に関する。
センサレスファンモータの駆動装置は、電源投入後の駆動開始時に、ファンモータをその状態に応じて適切なシーケンスで駆動する必要がある。すなわち駆動開始時において、ファンモータは、停止している場合もあれば、直前の駆動時の回転の慣性によって正方向に空転(正空転という)している場合もあれば、外部からの風を受けて逆方向に空転している場合もありえる。特許文献1には、起動時のファンモータの状態に応じて、起動シーケンスを切りかえる技術が開示されている。
特開平7−337080号公報
特許文献1に記載の技術では、センサレスファンモータの起動時の状態を判定するために、モータの各相のコイルに生ずる逆起電力が利用される。具体的には、U、V、W各相ごとに設けられたコンパレータによって、逆起電力V、V、Vを、それらの中点電圧VCOMと比較し、各相ごとにハイレベルまたはローレベルをとる逆起電力(BEMF)検出信号が生成される。そして、3相の検出信号の遷移パターンを、正空転時および逆空転時それぞれの期待値パターンと比較して、ファンモータの状態が判定される。
しかしながら、特許文献1の方法では、モータの状態を誤検出したり、モータの状態を判定するのに、ある程度長い検出期間が必要となる。なお、この問題はファンモータに限定されず、さまざまなセンサレスモータにも生じうる。
本発明はこうした状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、センサレスモータの起動時において、その状態を正確に判定可能な検出回路の提供にある。
本発明のある態様は、複数のコイルを有する多相センサレスモータの駆動装置に関する。駆動装置は、それぞれが複数のコイルごとに設けられた複数のコンパレータであって、それぞれが対応するコイルの一端に生ずる逆起電力を、複数のコイルの中点電圧と比較し、比較結果を示す逆起電力検出信号を生成する複数のコンパレータと、複数のコンパレータそれぞれから出力される逆起電力検出信号を所定時間、遅延させる遅延回路と、複数のコンパレータそれぞれから出力される逆起電力検出信号および遅延回路から出力される逆起電力検出信号を、所定の期待値パターンと比較する判定部と、を備える。
この態様によると、遅延回路を設けることにより、比較判定の実効的な時間分解能を高めることができ、センサレスモータの状態判定の精度を高めることができる。
ある態様の駆動装置は、複数のコンパレータそれぞれから出力される逆起電力検出信号のエッジを検出するエッジ検出部をさらに備えてもよい。判定部は、エッジ検出部がエッジを検出するタイミングにおいて、比較処理を行ってもよい。
この場合、ある相の逆起電力検出信号にエッジが発生したタイミングにおいて、その相のコンパレータから出力される逆起電力検出信号は、その相の逆起電力が中点電圧と交差(ゼロクロス)したとき、厳密にはその直後の状態を示し、その相の遅延回路からの逆起電力検出信号は、ゼロクロス前の状態を示すことになる。つまり、遅延前後の2つの逆起電力検出信号を監視した結果、ある相の遅延前の逆起電力検出信号と遅延後の逆起電力検出信号のレベルが異なっていれば、それはゼロクロスとみなすことができる。つまりこの態様によれば、ゼロクロスの発生を確実に検出し、それを期待値として取り入れることができ、センサレスモータの状態判定の精度を高めることができる。
所定時間は0.1μs〜2μsであってもよい。
遅延量をこの範囲とすることにより、ゼロクロスを好適に検出できる。
所定の期待値パターンは、センサレスモータの第1方向とそれとは反対の第2方向それぞれについて定められていてもよい。
この場合、正転方向、逆転方向それぞれの空転を検出できる。
多相センサレスモータは、3相であり、期待値パターンは連続する6個のエッジに対応して定められてもよい。判定部は、連続する9個のエッジにおいて、各相の逆起電力検出信号が期待値パターンと一致したとき、モータが空転状態であると判定してもよい。
判定部は、逆起電力検出信号と期待値パターンの不一致を検出すると、判定をリトライし、リトライの回数が所定値に達すると、センサレスモータが停止しているものと判定してもよい。
判定部は、所定期間、逆起電力検出信号のレベル変化、すなわちエッジが発生しないとき、センサレスモータが停止しているものと判定してもよい。
センサレスモータは、ファンモータであってもよい。
本発明の別の態様は、冷却装置である。この装置は、センサレスファンモータと、センサレスファンモータを駆動する上述のいずれかの態様のモータ駆動装置と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によればセンサレスモータの起動時において、その状態を正確に判定できる。
実施の形態に係る冷却装置を備える電子機器の構成を示すブロック図である。 図1のBEMF検出回路の構成を示す回路図である。 図3(a)、(b)は、それぞれ第1期待値パターン、第2期待値パターンを示す図である。 ファンモータが正転方向に空転しているときのタイムチャートである。 ファンモータが逆転方向に空転しているときのタイムチャートである。 駆動装置の起動シーケンスを示すフローチャートである。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
本発明の実施の形態について、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの電子計算機に搭載され、CPUなどを冷却するためのファンモータを駆動させるためのファンモータ駆動装置を例に説明する。
はじめに、図1を参照して実施の形態に係る駆動装置100全体の構成を説明する。駆動装置100は、センサレスのファンモータを有する冷却装置に搭載され、ファンモータを駆動する。図1は、実施の形態に係る冷却装置4を備える電子機器1の構成を示すブロック図である。
電子機器1は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなどの計算機、あるいは冷蔵庫やテレビなどの家電製品であり、冷却対象、たとえばCPU2を備える。冷却装置4は、送風によってCPU2を冷却する。
冷却装置4は、駆動装置100およびファンモータ6を備える。ファンモータ6は、冷却対象のCPU2に近接して配置されている。駆動装置100は、ファンモータ6のトルク(回転数)を指示するための制御入力信号(以下、単に制御信号という)S1にもとづいてファンモータ6を駆動する。冷却装置4は、モジュール化されて市販、流通される。
ファンモータ6は、3相交流モータであり、スター結線されたU相、V相、L相のコイルL、L、Lと、図示しない永久磁石を備える。本実施の形態では、ファンモータ6の極数は4である。
駆動装置100は、ひとつの半導体基板上に集積化された機能IC(Integrated Circuit)である。電源端子ICVDDには、電源電圧が供給され、接地端子ICGNDには接地電圧が供給される。
駆動装置100は、逆起電力(BEMF:Back ElectroMotive Force)検出回路10、PWM信号生成回路12、駆動信号合成回路14、駆動回路16、回転数信号生成回路20、正転・逆転制御部21を備える。
PWM信号生成回路12は、ファンモータ6の目標トルクに応じてパルス幅変調されたPWM制御信号S2を出力する。PWM信号生成回路12には、駆動装置100の外部から、モータの目標トルクに応じてパルス幅変調された制御信号S1が入力され、それをPWM制御信号S2として出力してもよい。あるいはPWM信号生成回路12は、サーミスタなどを利用して得られる周囲温度Taに応じたアナログ電圧を受け、アナログ電圧に応じたデューティ比を有するPWM制御信号S2を生成してもよい。あるいはPWM信号生成回路12は、CPUなどのホストプロセッサから、デューティ比を示すデジタル信号を受け、デジタル信号に応じたPWM制御信号S2を生成してもよい。
BEMF検出回路10は、スター結線されるU、V、W相のコイルL、L、Lそれぞれの一端に生ずる逆起電力V、V、Vを、3つのコイルの共通接続ノードN1に生ずる中点電圧VCOMと比較し、電気角60度ごとにアサートされる回転検出信号S3を生成する。たとえばBEMF検出回路10は、U、V、W相ごとに設けられたコンパレータ(不図示)を備える。各コンパレータは、対応する相のコイルの一端に生ずるコイル電圧(逆起電力)V、V、Vを、中点電圧VCOMと比較し、比較結果を示す信号を生成する。各相のコンパレータから出力される信号を論理合成することにより、回転検出信号S3が生成される。
さらにBEMF検出回路10は、駆動装置100の電源投入直後(起動時)において、ファンモータ6の回転状態、具体的には、静止状態、正転方向への空転状態、逆転方向への空転状態を判定し、判定結果を示す判定信号S5を出力する。BEMF検出回路10の詳細は後述する。
駆動信号合成回路14は、回転検出信号S3および制御信号S2を受け、それらを合成して、駆動制御信号S4を生成する。また駆動信号合成回路14は、駆動装置100の電源投入直後において、判定信号S5に応じて、ファンモータ6の駆動シーケンスを切りかえる。
駆動回路16は、駆動制御信号S4に応じて、コイルL、L、Lそれぞれの一端に、駆動電圧を印加する。駆動回路16は、ファンモータ6をBTL駆動してもよいし、入力信号S1に応じてPWM駆動してもよい。
回転数信号生成回路20は、ファンモータ6の機械角(モータ角)180度ごとに、すなわちファンモータ6の1/2回転ごとに遷移する回転数信号FGを生成し、FG端子から出力する。
正転・逆転制御部21は、外部からの制御信号FRを受ける。制御信号FRによって、ファンモータ6の回転方向が切りかえ可能となる。
以上が冷却装置4の全体の構成である。続いてBEMF検出回路10の具体的な構成を説明する。
図2は、図1のBEMF検出回路10の構成を示す回路図である。
BEMF検出回路10は、複数のコンパレータCMP〜CMP、ノイズフィルタ回路60、遅延回路62、エッジ検出部64および判定部70を備える。
複数のコンパレータCMP〜CMPはそれぞれ、ファンモータ6のコイルL〜Lごとに設けられる。各コンパレータCMP〜CMPは、それぞれが対応するコイルL〜Lの一端に生ずる逆起電力V〜Vを、複数のコイルL〜Lの中点電圧VCOMと比較し、比較結果を示す逆起電力検出信号BEMF〜BEMF(以下、検出信号という)を生成する。
ノイズフィルタ回路60は、ローパスフィルタであり、検出信号BEMF〜BEMFをフィルタリングする。ノイズフィルタ回路60は、ノイズを除去するとともに、検出信号BEMF〜BEMFのチャタリングを防止するために設けられる。ノイズフィルタ回路60のカットオフ周波数は、想定されるファンモータ6の回転数に応じて設定される。たとえば想定されるファンモータ6の回転数が、4極3相モータで30000rpm以下であり、このときの逆起電力検出信号の周波数が1kHz程度であるとすると、ノイズフィルタ回路60のカットオフ周波数は2〜100kHz程度、好ましくは5kHz程度とする。
遅延回路62〜62はそれぞれ、複数のコンパレータCMP〜CMPから出力される検出信号BEMF〜BEMFを所定時間τ、遅延させる。遅延時間τは、ファンモータの電気角に換算してX°〜Y°の範囲であることが望ましく、たとえば0.1μs〜2μs、好ましくは1μsに設定される。
判定部70は、駆動装置100の起動時において、ファンモータ6が第1方向に空転しているか、第2方向に空転しているか、もしくは停止しているかを判定する。
判定部70は、複数のコンパレータCMP〜CMPそれぞれから出力される遅延前の検出信号BEMF〜BEMFおよび遅延回路62〜62から出力された検出信号BEMFD〜BEMFDを、所定の期待値パターンEXPと比較する。
期待値パターンは、2通り用意される。第1のパターンEXP1は、ファンモータ6が第1の方向に回転したときに発生するであろう検出信号BEMF〜BEMF、BEMFD〜BEMFDに対応付けて定められる。第2のパターンEXP2は、ファンモータ6が第1の方向とは反対の第2の方向に回転したときに発生するであろう検出信号BEMF〜BEMF、BEMFD〜BEMFDに対応付けて定められる。
エッジ検出部64は、複数のコンパレータCMP〜CMPそれぞれから出力される検出信号BEMF〜BEMFのエッジを検出し、エッジのタイミングでアサートされるエッジ検出信号S6を生成する。
判定部70は、エッジ検出部64が検出したエッジのタイミングにおいて、比較処理を行う。エッジは、いずれかの相の逆起電力V、V、Vが中点電圧VCOMと交差(ゼロクロス)した直後のタイミングにおいて発生する。
検出信号BEMFに対して遅延τ(=1μs)を与え、それをゼロクロスの直後のエッジのタイミングで監視することは、ゼロクロスより前のタイミングで検出信号BEMFを監視することと等価となる。つまり、期待値パターンEXP1、EXP2は、ゼロクロス前およびゼロクロス後の各相の逆起電力の状態に応じて定められる。
図3(a)、(b)は、それぞれ第1期待値パターンEXP1、第2期待値パターンEXP2を示す図である。3相モータである場合、期待値パターンEXP1は、連続する6個の判定タイミングに対応して定められた6個のパターンPAT1a〜PAT6aのシーケンスで定められる。期待値パターンEXP1は、6個のパターンをサイクリックに繰り返す。期待値パターンEXP2も同様に、6個のパターンPAT1b〜PAT6bのシーケンスで定められる。
図2に戻る。判定部70は、第1比較部72a、第2比較部72b、静止判定部74、第1メモリ80、第2メモリ82を備える。第1メモリ80、第2メモリ82にはそれぞれ、期待値パターンEXP1、EXP2が保持される。
第1比較部72aは、検出信号BEMF〜BEMF、BEMFD〜BEMFDを、期待値パターンEXP1と比較することにより、ファンモータ6が第1方向に空転しているか否かを判定し、空転している場合には、判定信号S5aをアサートする。
同様に第2比較部72bは、検出信号BEMF〜BEMF、BEMFD〜BEMFDを、期待値パターンEXP2と比較することにより、ファンモータ6が、第2方向に空転しているか否かを判定し、空転している場合には、判定信号S5bをアサートする。
第1比較部72aおよび第2比較部72bはそれぞれ、期待値パターンEXPに含まれるパターンの個数(6個)より多い個数において、具体的には連続する9個のエッジ(比較タイミング)において、各相の検出信号BEMF、BEMFDが期待値パターンEXP1、EXP2と一致したとき、ファンモータ6が空転状態であると判定する。
静止判定部74は、ファンモータ6が静止状態であるか否かを判定し、静止状態のとき、判定信号S5sをアサートする。第1比較部72a、第2比較部72bはそれぞれ、検出信号と期待値パターンの不一致を検出すると、判定をリトライする。静止判定部74は、リトライの回数が所定値、たとえば5回に達すると、ファンモータ6が停止しているものと判定する。また静止判定部74は、所定期間、検出信号のレベル変化、言い換えればエッジが発生しないとき、ファンモータ6が静止しているものと判定する。
以上がBEMF検出回路10の構成である。続いて駆動装置100の動作を説明する。
駆動装置100のシャットダウン状態もしくはスタンバイ状態において、外部からファンモータ6の駆動開始が指示される。これを受けて、BEMF検出回路10は、ファンモータ6がその駆動方向と同じ方向(正転方向)に空転しているか、ファンモータ6がその駆動方向と反対方向(逆転方向)に空転しているか、あるいはファンモータ6が静止しているかを判定する。
図4は、ファンモータ6が第1方向に空転しているときのタイムチャートである。エッジ検出信号S6がアサートされるたびに、検出信号BEMF、BEMFDが、期待値パターンPAT1a〜PAT6aと比較される。そして9回連続で、期待値パターンと一致すると、判定信号S5aがアサートされる。もし、判定信号S5aがアサートされる前に、期待値パターンとの不一致が検出されると、リセットされる。
図5は、ファンモータ6が第2方向に空転しているときのタイムチャートである。エッジ検出信号S6がアサートされるたびに、検出信号BEMF、BEMFDが、期待値パターンと比較される。そして9回連続で、期待値パターンと一致すると、判定信号S5bがアサートされる。
駆動信号合成回路14は、制御信号FRおよび判定信号S5a、S5bにもとづいて、ファンモータ6の正空転、逆空転を判別する。すなわち制御信号FRが第1の方向の回転を指示したときに、判定信号S5aがアサートされた場合、ファンモータ6は正空転しており、判定信号S5bがアサートされた場合、ファンモータ6は逆空転していることになる。制御信号FRが第2の方向の回転を指示したときに、判定信号S5aがアサートされた場合、ファンモータ6は逆空転しており、判定信号S5bがアサートされた場合、ファンモータ6は正空転していることになる。
以上が駆動装置100によるファンモータ6の状態判定の説明である。
図6は、駆動装置100の起動シーケンスを示すフローチャートである。
まず、ICの電源が投入される(S100)。続いてBEMF検出回路10は、ファンモータ6の状態を検出、判定する(S102)。その結果、正空転していれば(S104のY)、起動シーケンス(S110)をスキップして、通常のセンサレス駆動を開始する(S112)。ファンモータ6が逆空転している場合(S104のN、S106のY)、ブレーキをかけてファンモータ6を停止させ(S108)、その後、起動シーケンスによりファンモータ6を回転させ(S110)、続いて通常のセンサレス駆動に移行する(S112)。電源投入時にファンモータ6が静止状態のとき(S106のN)、起動シーケンス(S110)を経て、通常のセンサレス駆動へと移行する(S112)。
以上が駆動装置100の全体の動作である。
実施の形態に係るBEMF検出回路10によれば、遅延回路62〜62によって検出信号BEMFを遅延させ、遅延前後の検出信号BEMF、BEMFDを期待値パターンと比較する。これは、検出タイミングにおける検出信号BEMFに加えて、検出タイミングよりも遅延時間τだけ過去の検出信号BEMFを、期待値パターンと比較することになるため、比較判定の実効的な時間分解能を高めることができる。その結果、ファンモータ6の状態判定の精度を高めることができる。
さらに比較判定のタイミングを、検出信号BEMFのエッジのタイミングとすることにより、ゼロクロス前後の状態に応じて、空転を判定することができる。言い換えれば、遅延前後の2つの逆起電力検出信号を監視した結果、ある相の遅延前の逆起電力検出信号と遅延後の逆起電力検出信号のレベルが異なっていれば、それはゼロクロスとみなすことができる。遅延回路が設けられていない従来の回路では、ノイズなどをゼロクロスと誤検出する場合があったが、実施の形態に係るBEMF検出回路10によれば、ゼロクロスの発生を確実に検出し、それを期待値として取り入れることができる。これにより、センサレスモータの状態判定の精度を高めることができる。
以上、本発明について、実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、こうした変形例について説明する。
実施の形態において、冷却装置4を電子機器に搭載してCPUを冷却する場合について説明したが、本発明の用途はこれには限定されず、発熱体を冷却するさまざまなアプリケーションに用いることができる。さらにいえば、本実施の形態に係る駆動装置100の用途は、ファンモータの駆動に限定されるものではなく、その他の各種モータの駆動に用いることができる。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100…駆動装置、1…電子機器、2…CPU、4…冷却装置、6…ファンモータ、10…BEMF検出回路、12…PWM信号生成回路、14…駆動信号合成回路、16…駆動回路、20…回転数信号生成回路、21…正転・逆転制御部、60…ノイズフィルタ回路、62…遅延回路、64…エッジ検出部、70…判定部、72a…第1比較部、72b…第2比較部、74…静止判定部、80…第1メモリ、82…第2メモリ、FG…回転数信号、S2…PWM制御信号、S3…回転検出信号、S5…判定信号。

Claims (10)

  1. 複数のコイルを有する多相センサレスモータの駆動装置であって、
    それぞれが前記複数のコイルごとに設けられた複数のコンパレータであって、それぞれが対応するコイルの一端に生ずる逆起電力を、前記複数のコイルの中点電圧と比較し、比較結果を示す逆起電力検出信号を生成する複数のコンパレータと、
    前記複数のコンパレータそれぞれから出力される前記逆起電力検出信号を所定時間、遅延させる遅延回路と、
    前記複数のコンパレータそれぞれから出力される前記逆起電力検出信号および前記遅延回路から出力される前記逆起電力検出信号を、所定の期待値パターンと比較する判定部と、
    を備えることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記複数のコンパレータそれぞれから出力される前記逆起電力検出信号のエッジを検出するエッジ検出部をさらに備え、
    前記判定部は、前記エッジ検出部がエッジを検出するタイミングにおいて、比較処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記所定時間は0.1μs〜2μsであることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
  4. 前記所定の期待値パターンは、前記センサレスモータの第1回転方向と第2回転方向それぞれについて定められていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の駆動装置。
  5. 前記多相センサレスモータは、3相であり、前記期待値パターンは連続する6個のエッジに対応して定められており、
    前記判定部は、連続する9個のエッジにおいて、各相の前記逆起電力検出信号が前記期待値パターンと一致したとき、前記モータが空転状態であると判定することを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
  6. 前記判定部は、前記逆起電力検出信号と前記期待値パターンの不一致を検出すると、判定をリトライし、リトライの回数が所定値に達すると、前記センサレスモータが停止しているものと判定することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の駆動装置。
  7. 前記判定部は、所定期間、前記逆起電力検出信号のレベル変化が発生しないとき、前記センサレスモータが停止しているものと判定することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の駆動装置。
  8. 前記センサレスモータは、ファンモータであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の駆動装置。
  9. センサレスファンモータと、
    前記センサレスファンモータを駆動する請求項8に記載のモータ駆動装置と、
    を備えることを特徴とする冷却装置。
  10. 複数のコイルを有する多相センサレスモータの状態の判定方法であって、
    各コイルの一端に生ずる逆起電力を、前記複数のコイルの中点電圧と比較し、各相ごとに、比較結果を示す逆起電力検出信号を生成するステップと、
    各相の前記逆起電力検出信号を所定時間、遅延させるステップと、
    遅延前の各相の前記逆起電力検出信号と、遅延後の各相の前記逆起電力検出信号を、所定の期待値パターンと比較するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
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