JP2012033339A - 自動車および住宅用、産業機器用大型リチウムイオン電池 - Google Patents

自動車および住宅用、産業機器用大型リチウムイオン電池 Download PDF

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泰一郎 吉田
Akinobu Sawada
明伸 澤田
Akifumi Sawada
明文 澤田
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Abstract

【課題】非水電解液の流出、金属製の蓋体と正負極端子のショート、シールガスケットの緩みや割れなどを確実に防止できるように、シール性、絶縁性、耐衝撃性などを大幅に高め、しかも、部品点数を減らして効率良く製造することができる、電池の蓋構造体を提供する。
【解決手段】電池の金属製の蓋体1に穴1aを形成し、筒部7aを有する熱可塑性樹脂製のシールガスケット7の該筒部7aを蓋体1の穴1aに蓋体の裏面側から僧尼すると共に、金属製の外部端子6をシールガスケット7の通部7aに挿入して、レーザ照射により、蓋体1の穴1aの内面とシールガスケット7の筒部7aの外面、及び、シールガスケット7の筒部7aの内面と外部端子6の外面を、それぞれ強固に接合して封止した蓋構造体10とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池のような非水電解液を封入した電池の蓋構造体に関し、更に詳しくは、非水電解液の流出や、蓋体と正負極端子のショートなどを確実に防止できるように、シール性、絶縁性、耐衝撃性などを高めた自動車および住宅用、産業機器用大型リチウムイオン電池に関する。
従来のリチウムイオン二次電池では、水との反応性に富むアルカリ金属元素のリチウムがイオン状態で負極−正極間を移動するため、電解液として有機溶剤が電池容器に注入、充填されている。この有機溶剤は引火性が高いため、電池の蓋構造体として、有機溶剤の漏れを防止できるシール性の高い蓋構造体が求められている。
また、金属製の蓋体と正負極端子の接触によりショートや引火の虞れがあるため、これを防止するための高い絶縁性や耐衝撃性も要求されている。
ところで、従来の一般的なリチウムイオン二次電池の蓋構造体は、図6に示すように、金属製の蓋体1に穴1aを形成し、絶縁性の下部シールガスケット2のリング部2aを蓋体1の穴1aに嵌め込むと共に、絶縁性の上部シールガスケット3を穴1aに重ね、鍔部4aを形成した外部端子4を上方から上部シールガスケット3の穴3aと下部シールガスケット2のリング部2aに挿通して、外部端子4の下端部4bをかしめた構造となっている。尚、5は、外部端子4の下端部4bをかしめることによって外部端子4に接続固定された内部端子である。
上記の蓋構造体では、外部端子4の鍔部4aと、かしめられた外部端子4の下端部4bによって、上部シールガスケット3と蓋体1の穴1aの周縁部と下部シールガスケット2とが上下から挟圧固定されて密着するため、外部端子4の下端部4bのかしめ量が所定の範囲内であれば、非水電解液が、下部シールガスケット2と蓋体1の穴1aの周縁部と上部シールガスケット3との相互の接触界面、外部端子4のかしめられた下端部4bと下部シールガスケット2との接触界面、外部端子4の鍔部4aと上部シールガスケット3との接触界面を通って、外部へ漏れ出すことはない。そして、上部シールガスケット3と下部シールガスケット2によって外部端子4と金属製の蓋体1が隔離され、かつ、下部シールガスケット2によって内部端子5と蓋体1が隔離されているので、絶縁性が確保されており、ショートする心配もない。
また、上記の他にも種々の電池の蓋構造体が知られているが、その一つとして、開口部を形成した金属製の蓋部材を成形型内にインサートすると共に、金属製の通電端子を蓋部材の開口部に隙間をあけて遊挿した状態で成形型内にインサートし、樹脂を射出することによって、蓋部材と通電端子を樹脂の筒状部で一体に固着、複合した電池の蓋構造体がある(特許文献1)。
特開2008−173967号公報
しかしながら、図6に示す従来の電池の蓋構造体は、製造工程において外部端子4の下端部4bのかしめ量にバラツキが生じ易く、かしめ量が不足した場合には、外部端子4のかしめられた下端部4bと、下部シールガスケット2と、蓋体1の穴1aの周縁部と、上部シールガスケット3と、外部端子4の鍔部4aとの相互の密着性が低下し、十分なシール性能を発揮することが困難になるため、電池容器内に充填されている非水電解液が外部に漏れ出すことがあった。
また、図6に示す蓋構造体のように、外部端子4の下端部4bをかしめて上部及び下部のシールガスケット3,2と蓋体1の穴1aの周縁部を挟圧固定するタイプのものは、電池使用中の振動(例えば自動車用電池の場合は自動車の振動)等によるシールガスケット3,2の緩みや、外部環境の温度変化によるシールガスケット3,2の変形などによって、非水電解液が外部に漏れ出す虞れがあり、しかも、シールガスケット3,2は結晶性樹脂で成形されることが多いため、何らかの原因で電池が高温にさらされてシールガスケット3,2の樹脂の結晶化が進んだときには、シールガスケット3,2が脆弱化して、かしめの圧力によりシールガスケット3,2に割れが発生する虞れもあった。
また、図6に示す従来の蓋構造体は、シールガスケットとして上部シールガスケット3と下部シールガスケット2の二つを組み合わせて使用するため、部品点数や組立工数が多くなり、外部端子4の下端部4bのかしめ精度を出すのも容易でない等、製造面における問題もあった。
一方、前記特許文献1に記載された電池の蓋構造体は、インサート成形によって金属製の蓋部材と金属製の通電端子を樹脂の筒状部で物理的に接合して複合体としたものであるから、蓋部材と筒状部の接合強度や、通電端子と筒状部の接合強度が不足する場合があり、その場合は熱伸縮等により接合界面が剥離して、やはり電解液が外部へ漏れ出す虞れがあった。
本発明は上記事情の下になされたもので、その解決しようとする課題は、非水電解液の流出、金属製の蓋体と正負極端子のショート、シールガスケットの緩みや割れなどを確実に防止できるように、シール性、絶縁性、耐衝撃性などを大幅に高め、しかも、部品点数を減らして効率良く製造することができる、電池の蓋構造体を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明に係る自動車および住宅用、産業機器用大型リチウムイオン電池が、電池の金属製の蓋体に穴を形成し、筒部を有する熱可塑性樹脂製のシールガスケットの該筒部を蓋体の穴に蓋体の裏面側から挿入すると共に、金属製の外部端子をシールガスケットの筒部に挿入して、レーザ照射により、蓋体の穴の内面とシールガスケットの筒部の外面、及び、シールガスケットの筒部の内面と外部端子の外面を、それぞれ接合して封止したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の本発明に係る自動車および住宅用、産業機器用大型リチウムイオン電池は、前記蓋体の穴の内面と外部端子の外面に溝を形成し、これらの溝に、レーザ照射により溶融したシールガスケットの溶融樹脂を流入、充填させたことを特徴とする電池の蓋構造体であることを特徴とするものである。
本発明の電池の蓋構造体のように、レーザ照射により、蓋体の穴の内面とシールガスケットの筒部の外面、及び、シールガスケットの筒部の内面と外部端子の外面を、それぞれ接合して封止したものは、これらの接合強度がきわめて大きくなる。即ち、金属製の蓋体および外部端子と、熱可塑性樹脂製のシールガスケットとの接触部分にレーザ照射を行うと、これらの接触界面において樹脂の溶融が起こり、樹脂の一部が分解して分解ガスの気泡が生じる。そして、この気泡の体積膨張に伴って樹脂中に内圧が発生し、この内圧で樹脂が金属表面の微細な凹部に入り込んで、金属と樹脂との物理的な結合が得られる。と同時に、熱せられた金属と樹脂との界面において、イオン結合、ファンデルワールス結合、水素結合などの化学的な結合が得られる。このような物理的結合及び化学的結合は、レーザ照射で樹脂と同時に金属を加熱して樹脂と金属表面の濡れ性を高めると、より強固になる。
上記のように、本発明の電池の蓋構造体は、金属製の蓋体の穴の内面と熱可塑性樹脂製のシールガスケットの筒部の外面、及び、シールガスケットの筒部の内面と金属製の外部端子の外面が、レーザ照射により物理的及び化学的に結合しているため、接合強度が極めて大きく、密着性が頗る良好であり、優れたシール性能を発揮して非水電解液の漏れ出しを確実に防止することができる。そして、シールガスケットによって外部端子と金属製の蓋体が完全に隔離されるため、優れた絶縁性を発揮して外部電極と蓋体のショート(短絡)を確実に回避することができる。
また、本発明の電池の蓋構造体のように、外部端子とシールガスケットの筒部と蓋体(穴の内面)をレーザ照射によって物理的及び化学的に接合したものは、振動や衝撃を受けてもシールガスケットに緩みを生じることがなく、シールガスケットの樹脂の結晶化に伴ってシールガスケットの脆弱化が進んだ場合でも、従来のかしめ固定の場合のように、かしめ力によってシールガスケットが破壊されることもないので、使用期間が長くなるにつれて経時的に電解液が漏れ出したり、ショートしたりする心配を解消することができる。
しかも、本発明の電池の蓋構造体は、一つの外部端子に対して一つのシールガスケットを使用するため、従来の蓋構造体よりも部品点数が少なく組み立てが簡単であり、レーザ照射によって効率良く量産することができる。
更に、本発明の電池の蓋構造体において、蓋体の穴の内面と外部端子の外面に溝を形成し、これらの溝に、レーザ照射により溶融したシールガスケットの溶融樹脂を流入、充填させたものは、溝に流入、充填された溶融樹脂のアンカー効果によって、シールガスケットと蓋体の穴の内面との接合強度、及び、シールガスケットと外部端子との接合強度が一層向上する利点がある。
本発明の一実施形態に係る蓋構造体を採用した自動車用大型リチウムイオン二次電池を示す概略断面図である。 同電池の蓋構造体の要部を示す概略部分断面図である。 同電池の蓋構造体の要部を示す概略部分平面図である。 レーザ照射装置の概略側面図である。 レーザ照射器とシールドガス噴射ノズルを省略したレーザ照射装置の概略平面図である。 従来の電池の蓋構造体を示す概略部分断面図である。
図1は本発明の一実施形態に係る蓋構造体を採用した自動車用大型リチウムイオン二次電池を示す概略断面図であって、20はアルミニウムやステンレス鋼などの金属で造られた箱型の電池容器を示している。この電池容器20の内部には発電要素30が収容され、非水電解液が充填されている。発電要素30は、図示はしていないが、セパレータで仕切った正極板と負極板を巻装したものであり、充電と放電が繰り返されると、非水電解液を通じてリチウムイオンがこれらの正極板と負極板の間を移動するようになっている。
電池容器20の上端開口は本発明の蓋構造体10を採用して閉塞されており、電池容器20の内部の非水電解液が漏れないように封止されている。この蓋構造体10は、図1に示すように、金属製の蓋体1の左右両端寄りに正極側と負極側の金属製の外部端子6,6を設けたものであって、これらの外部端子6,6の下端フランジ部6a,6a(図2を参照)には、発電要素30の正極側と負極側のそれぞれの内部端子5,5が接続されている。そして、蓋体1の周縁部は、例えばレーザ照射などの接合手段によって、電池容器20の上端開口縁部に接合されている。金属製の蓋体1としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鉄などの金属で造られた蓋体が使用され、金属製の外部端子6としては、アルミニウム、銅などの金属で造られた端子が使用される。
片方の外部端子6は、図2,図3に示すように、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PFA(パーフルオロアルコキシエチレン)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)などの熱可塑性樹脂製のシールガスケット7を介して蓋体1に貫通状態で取付固定され、蓋体1と絶縁されている。更に詳しく説明すると、蓋体1に形成された穴1aには、筒部7aを有するシールガスケット7の該筒部7aが蓋体1の裏面側から挿入されており、このシールガスケット7の筒部7aには、下端フランジ部6aを有する外部端子6がシールガスケット7の裏面側から挿入されている。そして、レーザ照射によって、蓋体1の穴1aの内面とシールガスケット7の筒部7aの外面、及び、シールガスケット7の筒部7aの内面と外部端子6の外面が、それぞれ強固に気密接合されて封止されている。
図2に示すように、蓋体1の穴1aの内面と外部端子6の外面には、環状の溝1b、6bがそれぞれ形成されており、これらの溝1b,6bには、レーザ照射で溶融したシールガスケット7の筒部7aの溶融樹脂が流入して充填されている。また、シールガスケット7の裏面の凹部には、発電要素30の正極板又は負極板のいずれか一方に接続される内部端子5が嵌着固定されており、この内部端子5の穴5aに外部端子6の下端フランジ部6aを圧入することによって、内部端子5と外部端子6が接続固定されている。
なお、この蓋構造体10の他方の外部端子6の取付箇所も上記と同じ構造となっている。
レーザ照射による、蓋体1とシールガスケット7の筒部7aと外部端子6の気密接合は、図4,図5に示すようなレーザ照射装置を用いて、次の要領で行われる。
まず、蓋体1の穴1aにシールガスケット7の筒部7aを挿入し、該筒部7aに外部端子6を挿入すると共に、シールガスケット7の裏面の凹部に内部端子5を嵌着して蓋構造体を組み立て、これをレーザ照射装置の回転テーブル41の上に外部端子6が回転中心位置となるようにセットして、固定具42で固定する。そして、回転テーブル41を回転させながら、レーザ照射器43,44からレーザを、図4,図5において破線で囲んだ照射部位A,B、即ち、蓋体1の穴1aの近傍部位Aと、シールガスケット7の筒部7aから突き出した外部端子6の外周部位Bに照射することによって、蓋体1の穴1aの周囲と外部端子6の外周面を環状に照射、加熱し、この熱でシールガスケット7の筒部7aの内外面を間接的に加熱して溶融させる。このとき、ガス噴射ノズル45からアルゴンやヘリウムなどの不活性なシールドガスを噴射して、照射部位A,Bの金属の酸化(黒色化)を抑制する。シールドガスの流量は、例えば14L/min程度で黒色化を抑制することができ、更に28L/min、56L/minと増やしていくと、より確実に黒色化を抑制することができる。
なお、場合によっては、一つのレーザ照射器を使用して、レーザを照射部位A,Bのいずれか一方の部位に照射した後、他方の部位に照射するようにしてもよい。また、一つのレーザ照射器を使用して、レーザをシールガスケット7の筒部7aに直接照射するようにしてもよいが、その場合はレーザ出力を抑えてシールガスケット7の樹脂が炭化しないように注意する必要があり、樹脂と金属との濡れ性も良くないので、上記のように間接的にシールガスケット7の筒部7aを加熱する方が好ましい。
レーザ照射条件は、レーザの種類、焦点の当て方、蓋体1や外部端子6の金属の種類、シールガスケット7の樹脂の種類などに応じて、好ましい照射条件を設定すればよい。例えば、レーザがYAGレーザであり、蓋体1及び外部端子6がアルミニウムであり、シールガスケット7の樹脂がPPS(ポリフェニレンサルファイド)であって、上記のように照射部位A(蓋体1)と照射部位B(外部端子6)に焦点を合わせてレーザを照射する場合は、レーザ出力を3000W/mm2以下とし、アルミニウムの蓋体1及び外部端子6を変形させることなくシールガスケット7のPPSを溶融させることが好ましい。また、蓋体1や外部端子6がSUSであり、シールガスケット7がPPSであって、照射部位A,Bまでの焦点距離がそれぞれ20cmである場合は、レーザ出力を少なくとも200W/mm2にすれば気密接合が可能であり、レーザ出力を250W/mm2、300W/mm2に順次上げると、より確実に気密接合させることができる。
また、レーザがYAGレーザであり、シールガスケット7の樹脂がPPS(ポリフェニレンサルファイド)であって、シールガスケット7の筒部7aに焦点を合わせてレーザを照射する場合は、レーザ出力を150W/mm2以下として、PPSを炭化させないで溶融温度まで昇温させることが好ましく、且つ、回転テーブルの回転速度を300rpm以上として、PPSの急激な昇温や炭化を防ぐことが好ましい。なお、シールガスケット7の筒部7aの形状によっては、レーザの焦点を筒部7aから外して照射範囲を拡げ、蓋体1の穴1aの周縁部の金属や外部端子6の金属をより熱することが必要になる場合もあるが、その場合は上記の出力条件に拘泥されない。
レーザ照射角度は、本実施形態では88.7°とするのが適当であるが、これに限定されるものではなく、接合箇所の形状に応じて最適な照射角度を設定すればよいことは言うまでもない。
上記の要領でレーザ照射を行うと、金属製の蓋体1と外部端子6が熱せられ、その熱で蓋体1及び外部端子6とシールガスケット7との接触界面においてシールガスケット7の熱可塑性樹脂の溶融が起こり、樹脂の一部が分解して分解ガスの気泡が生じる。そして、この気泡の体積膨張に伴って樹脂中に内圧が発生し、この内圧によって樹脂が蓋体1と外部端子6の金属表面の微細な凹部に入り込むと共に、蓋体1の穴1aの内面の溝1b及び外部端子6の外面の溝6bに流入、充填して、蓋体1及び外部端子6の金属とシールガスケット7の樹脂との物理的な結合が得られる。と同時に、これらの熱せられた金属と樹脂との界面において、イオン結合、ファンデルワールス結合、水素結合などの化学的な結合が得られる。かくして、蓋体1の穴1aの内面とシールガスケット7の筒部7aの外面、及び、該筒部7aの内面と外部端子6の外面が、物理的結合及び化学的結合により強固に接合されて封止され、更に、蓋体1の穴1aの周縁部の下面とシールガスケット7の筒部7aの周囲の上面も同様に強固に接合されて封止される。このように蓋体1と外部端子6に気密接合されたシールガスケット7の接合界面には、シールガスケット7の樹脂の分解ガスの気泡を含む接合層が形成されている。
なお、一つのレーザ照射器を用いて、レーザをシールガスケット7の筒部7aに照射する場合は、蓋体1の穴1aの内面とシールガスケット7の筒部7aの外面、及び、該筒部7aの内面と外部端子6の外面が、物理的結合及び化学的結合により強固に接合されることになる。
上記のように、この実施形態の蓋構造体10は、少なくとも、金属製の蓋体1の穴1aの内面と熱可塑性樹脂製のシールガスケット7の筒部7aの外面、及び、シールガスケット7の筒部7aの内面と金属製の外部端子1の外面が、レーザ照射により物理的及び化学的に結合しているため、接合強度が極めて大きく、密着性が頗る良好であり、優れたシール性能を発揮して非水電解液の漏れ出しを確実に防止することができる。特に、蓋体1の穴1aの内面と外部端子6の外面に形成した溝1b,6bに、レーザ照射により溶融したシールガスケット7の溶融樹脂が流入して充填されていると、アンカー効果により接合強度が一層向上する利点がある。しかも、シールガスケット7によって外部端子6と蓋体1が完全に隔離されるため、優れた絶縁性を発揮して外部端子6と蓋体1のショートを確実に回避することができる。
また、レーザ照射によって外部電極6とシールガスケット7の筒部7aと蓋体1(穴1aの内面)を物理的及び化学的に接合した蓋構造体10は、振動や衝撃を受けてもシールガスケット7に緩みを生じることがなく、シールガスケット7の樹脂の結晶化に伴ってシールガスケット7の脆弱化が進んだ場合でも、従来のかしめ固定の場合のように、かしめ力によってシールガスケット7が破壊されることもないので、使用期間が長くなるにつれて経時的に電解液が漏れ出したり、ショートしたりする心配を解消することができる。
更に、この実施形態の蓋構造体10は、一つの外部端子6に対して一つのシールガスケット7を使用するため、従来の蓋構造体よりも部品点数が少なく組み立てが簡単であり、レーザ照射によって効率良く量産することができる。
なお、前記溝1b,6bの断面形状は特に限定されるものではないが、この実施形態のように奥拡がりのC形の断面形状であると、樹脂の流入、充填によるアンカー効果が顕著となり、極めて大きい接合強度が得られるので好ましい。
以上、一実施形態を挙げて本発明に係る電池の蓋構造体を説明したが、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではなく、例えば、蓋体1に正極又は負極の外部端子6を一つ設け、蓋体1自体を外部端子6と反対極の外部端子とするなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の設計変更を許容し得るものである。
1 金属製の蓋体
1a 穴
1b 蓋体の穴の内面に形成された溝
6 金属製の外部端子
6b 外部端子の外面に形成された溝
7 熱可塑性樹脂製のシールガスケット
7a シールガスケットの筒部
10 蓋構造体
20 電池容器
30 発電要素
41 レーザ照射装置の回転テーブル
42 固定具
43,44 レーザ照射器
45 ガス噴射ノズル

Claims (2)

  1. 電池の金属製の蓋体に穴を形成し、筒部を有する熱可性樹脂製のシールガスケットの該筒部を蓋体の穴に蓋体の裏面側から挿入する共に、金属製の外部端子をシールガスケットの筒部に挿入して、レーザ照射により、蓋体の穴の内面とシールガスケットの筒部の外面、及び、シールガスケッの筒部の内面と外部端子の外面を、それぞれ接合して封止したことを特徴とする自動車および住宅用、産業機器用大型リチウムイオン電池。
  2. 前記蓋体の穴の内面と外部端子の外面に溝を形成し、これらの溝に、レーザ照射により溶融したシールガスケットの溶融樹脂を流入、充填させたことを特徴とする請求項1に記載の電池の蓋構造体。
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