JP2012032065A - 給湯システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 上位制御部と下位制御部との間の通信が途絶した場合であっても、応急運転により循環ポンプの作動の継続を可能にして各給湯器の給湯作動との連係を維持させ得る給湯システムを提供する。
【解決手段】 親システムコントローラPSCと子システムコントローラSC1,SC2との間の通信途絶を検知すれば、子システムコントローラ側の応急運転制御により第1ポンプ53のポンプ制御ユニット55に作動信号を出力して第1ポンプ53のみ作動継続させる。設定出湯温度を低めに変更切換し、以後の応急運転では切換後の設定出湯温度で各給湯器3の燃焼作動を継続させて、貯湯タンク6への循環加熱を継続させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、循環回路の一部を構成する入水経路と出湯経路との間にそれぞれ並列に介装されてなる2台以上の給湯器を台数制御する下位制御部と、この下位制御部を制御する上位制御部とを備えてなる連結型の給湯システムに関し、特に上位制御部と下位制御部との間の通信が途絶した場合の応急運転において循環ポンプが制御不能に陥る事態を回避し得る制御技術に係る。
従来、2以上の所定数の給湯器と、これらを制御する下位のシステムコントローラとの組み合わせを1単位とした連結型の給湯システムを2単位以上備え、これら給湯システムのそれぞれ下位のシステムコントローラを制御対象とする上位のシステムコントローラを備えることにより、いわゆる階層構造のコントロールシステムを構成した給湯システムが提案されている(例えば特許文献1参照)。
個別制御手段により制御される給湯器を複数台連結する一方、それぞれの個別制御手段を集中管理する中央制御手段を設けた給湯システムにおいて、中央制御手段からの通信異常を検出すると、個別制御手段は単独動作制御に切り替わるようにすることが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2002−71217号公報 特許2786520号公報
ところで、階層構造のコントロールシステムを採用することにより、連結型の給湯システムの大規模化を図り、比較的高温でかつ大量の湯を貯湯タンクに迅速に貯湯する給湯システムを構築する上で、上位の制御部と下位の制御部との間の通信接続が途絶したときでもシステムダウン(給湯要求があっても1台も燃焼しないというシステムが停止状態になること)しないように応急運転させることが重要となる。前記の貯湯は、循環ポンプの作動により貯湯タンク内の湯水を多数台の給湯器が並列に連結されている入水経路に導入し、給湯器により加熱された後に出湯経路を経て貯湯タンクに戻すという循環運転の実行により実現されるが、応急運転の際には前記の循環ポンプの作動を如何にするかが特に問題となる。
すなわち、前記貯湯タンク内の貯湯温度を一定範囲に維持するために、設定下限温度(例えば60℃)まで温度低下したら循環ポンプを作動させて各給湯器により循環加熱させ、設定上限温度(例えば65℃)に到達すれば循環ポンプの作動を停止するという作動制御を行う一方、このような循環ポンプの作動制御を上位の制御部にて行わせ、連結型の複数の給湯器の台数制御を行う下位の制御部との通信により連係させるようにすることが考えられている。
しかしながら、このような給湯システムにおいて、例えば上位制御部が故障したり、下位制御部との間の通信が途絶したりしたときには、循環ポンプの作動制御が不能になったり、循環ポンプの作動による各給湯器との連係が不能になったりする事態に陥るおそれがある。これにより、循環ポンプの作動が不能となって作動停止状態に陥ったり、給湯システムの本来の目的を実現し得ない事態に陥ったりすることになる。
又、入水経路と出湯経路とを循環経路の一部とする即湯循環回路を形成し、循環ポンプの作動により循環加熱することで、即湯循環回路内を所定の高温状態の湯で満たしておくようにする場合にも、以上と同様の不都合が生じることになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上位制御部と下位制御部との間の通信が途絶した場合であっても、応急運転により循環ポンプの作動の継続を可能にして各給湯器の給湯作動との連係を維持させ得る給湯システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明では、入水経路と出湯経路との間にそれぞれ並列に介装される複数台の給湯器と、これら複数台の給湯器を制御する制御部と、前記入水経路及び出湯経路により構成される循環経路に設置されて前記給湯器により加熱される対象の湯水を循環させる循環ポンプとを備えた給湯システムを対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、リモコンに設定されたリモコン設定温度の出力をリモコンから受けて取得する上位制御部と、この上位制御部からリモコン設定温度に基づく設定出湯温度を通信により取得する下位制御部とを備えるものとする。前記上位制御部及び下位制御部として、これら双方が互いに独立して前記循環ポンプを作動制御可能とする。そして、前記上位制御部と下位制御部との間で通信可能であるときは、前記上位制御部及び下位制御部の内のいずれか一方が前記循環ポンプの作動制御を実行する一方、前記上位制御部と下位制御部との間で通信途絶が発生したときは、前記上位制御部及び下位制御部の双方が前記循環ポンプの作動制御を実行する構成とした(請求項1)。
本発明の場合、上位制御部の故障又は通信線の断線等に起因する通信途絶が発生しても、上位制御部及び下位制御部の双方が循環ポンプの作動制御を実行し得るため、循環ポンプの作動停止や作動不能を招くことなく、循環ポンプの作動を継続させることが可能になる。これにより、循環ポンプの作動の継続を可能にして入水経路及び出湯経路により構成される循環経路を通して循環される湯水の各給湯器による循環加熱を継続的に実行させることが可能となる。
本発明において、前記循環ポンプとして、前記循環経路に対しそれぞれ並列に介装された複数台の循環ポンプを備え、前記通信途絶が発生したとき、前記上位制御部及び下位制御部の双方が前記複数台の循環ポンプの内の同じ循環ポンプを制御対象にして作動制御を実行する構成とすることができる(請求項2)。複数台の循環ポンプを並列設置してそれら複数台の循環ポンプの交互作動制御を行うことにより耐久性の向上を図ったり、一部の循環ポンプに故障が発生したときであっても循環加熱が不能となるシステムダウンの発生を回避したりしつつも、通信途絶が発生したときには、上位制御部及び下位制御部の双方によって同じ循環ポンプを制御対象にして作動制御させることで、確実に循環ポンプの作動継続を実現させ得ることになる。しかも、通信途絶発生時の応急運転時には、複数台の循環ポンプの内、同じ1台の循環ポンプを制御対象にすることで、2台以上同時にON作動されてしまうことに起因して電源容量不足に陥る事態が発生することを確実に回避し得ることになる。
又、前記下位制御部として、前記複数台の給湯器と通信接続されてその複数の給湯器を対象にして加熱運転させる台数についての台数制御を行う下位中央制御部により構成し、前記上位制御部として、前記下位中央制御部と個別に通信接続されてその下位制御部を統括制御する上位中央制御部により構成することができる(請求項3)。さらに、前記上位制御部として、前記複数台の給湯器と通信接続されてその複数の給湯器を対象にして作動制御する中央制御部により構成し、前記下位制御部として、前記各給湯器に備えられて各給湯器を個別に制御する個別制御部により構成することもできる(請求項4)。いずれの給湯システムにおいても、本発明の作用を得ることができることになる。
以上、説明したように、本発明の給湯システムによれば、上位制御部の故障又は通信線の断線等に起因する通信途絶が発生しても、上位制御部及び下位制御部の双方が循環ポンプの作動制御を実行し得るようにしているため、循環ポンプの作動停止や作動不能を招くことなく、循環ポンプの作動を継続させることができるようになる。これにより、循環ポンプの作動の継続を可能にして、入水経路及び出湯経路により構成される循環経路を通して循環される湯水の各給湯器による循環加熱を継続的に実行させることができるようになる。
特に請求項2によれば、複数台の循環ポンプを並列設置してそれら複数台の循環ポンプの交互作動制御を行うことにより耐久性の向上を図ったり、一部の循環ポンプに故障が発生したときであっても循環加熱が不能となるシステムダウンの発生を回避したりしつつも、通信途絶が発生したときには、上位制御部及び下位制御部の双方によって同じ循環ポンプを制御対象にして作動制御させることで、確実に循環ポンプの作動継続を実現させることができるようになる。しかも、通信途絶発生時の応急運転時には、複数台の循環ポンプの内、同じ1台の循環ポンプを制御対象にすることで、2台以上同時にON作動されてしまうことに起因して電源容量不足に陥る事態が発生することを確実に回避することができるようになる。
又、請求項3又は請求項4によれば、本発明の給湯システムにおける上位制御部と下位制御部とを具体的に特定して、具体的な給湯システムにおいて本発明による作用効果を得ることができるようになる。
本発明の給湯システムの第1実施形態を示す模式図である。 図1の給湯システムに適用される各給湯器の構成例を示す模式図である。 図1の給湯システムの制御ブロック図である。 図1の給湯システムの各子システムコントローラにおける応急制御に係るフローチャートである。 図1の給湯システムの親システムコントローラにおける応急制御に係るフローチャートである。 本発明の給湯システムの第2実施形態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る給湯システムを示す。この給湯システムは、それぞれ下位の制御部により台数制御等の制御が実行される単位給湯システム2を2セット以上(図例のものは2セット)組み合わせ、これらの単位給湯システム2,2を上位の制御部により統括して制御するというように階層構造のコントロールシステムが適用された連結型の給湯システムである。各単位給湯システム2は、下位制御部又は下位中央制御部としての子システムコントローラSC1又はSC2により制御される2台以上の所定数の同じ構成の給湯器3,3,…を入水経路51と出湯経路52との間に並列に連結したものである。図例では、各単位給湯システム2として6台の給湯器3,3,…により構成された場合を例示し、区別のために順に符号3a,3b,…、又は、3g,3h,…も併せて付している。そして、前記の入水経路51及び出湯経路52により循環経路を形成し、この循環経路に介装した循環ポンプ53及び/又は54の作動により貯湯タンク6内の湯水を下部から入水経路51に入水させて給湯器3,3,…に送り、給湯器3,3,…で加熱された後に出湯経路52を通して貯湯タンク6の上部に戻すことで、貯湯タンク6内の湯水を循環加熱させるようになっている。
各給湯システム2を構成する各給湯器3は、その入水口32が入水経路51に対し接続される一方、各出湯口33が出湯経路52に対し接続されており、入水経路51と出湯経路52との間に並列に介装されている。各給湯システム2において、各給湯器3は各給湯器3に内蔵された個別コントローラ31により主として燃焼系の作動制御に基づく給湯運転制御が行われ、これら各給湯器3の個別コントローラ31が子システムコントローラSC1又はSC2と通信接続されて、各個別コントローラ31は、子システムコントローラSC1又はSC2から、主として台数制御における運転設定や設定出湯温度の設定に係る制御信号を受けるようになっている。そして、各給湯システム2の子システムコントローラSC1,SC2が上位制御部又は上位中央制御部としての親システムコントローラPSCと通信線71,72を介して個別に通信接続されて、各子システムコントローラSC1又はSC2は、親システムコントローラPSCから各種情報に係る信号の送出を受信するようになっている。すなわち、受信する信号としては、親システムコントローラPSCと接続されたことの接続情報、貯湯タンク6の貯湯制御に係る情報として後述のサーモスタット61が設置されてサーモスタット61に基づく制御が行われていることを表すサーモスタット設置情報、いずれの単位給湯システム2が最初に給湯作動するために待機するかの設定信号、及び、リモコンRCに入力設定されたリモコン設定温度に関する指令信号がある。子システムコントローラSC1,SC2はこれらの情報を不揮発性メモリ(EEPROM)に記憶して、電源が落とされた後に再起動された際にも記憶情報が失われないようになっている。
各子システムコントローラSC1又はSC2と、各単位給湯システム2を構成する各給湯器3の個別コントローラ31,31,…とは通信接続ライン73又は74により個別に双方向通信可能に接続されており、この接続が行われることにより、各子システムコントローラSC1又はSC2は、各単位給湯システム2を構成する給湯器3,3,…の連結台数(図例では6台)と、それぞれの給湯器3a,3b…、3g,3h,…とを認識する一方、各個別コントローラ31は前記の接続により自己が単独設置型ではなくて連結型であり子システムコントローラSC1又はSC2からの制御指令に基づき作動制御することを認識して例えば不揮発性メモリに記憶するようになっている。又、各単位給湯システム2に属する個別コントローラ31,31,…は、各子システムコントローラSC1又はSC2から設定出湯温度としてリモコン設定温度の出力を受け、このリモコン設定温度に基づいて燃焼作動制御を実行するようになっている。つまり、リモコンRCに入力設定されたリモコン設定温度が親システムコントローラPSCに出力され、親システムコントローラPSCから通信により子システムコントローラSC1,SC2に出力され、そして、子システムコントローラSC1,SC2からそのリモコン設定温度が設定出湯温度として各個別コントローラ31に出力されることになる。さらに、前記個別コントローラ31,31,…はそれぞれ電源基板を備え、各給湯器3に電源を供給する電源ライン75,76からの電源電流を前記電源基板を介して受けるようになっている。
前記の各単位給湯システム2を構成する各給湯器3の例について説明する。図2には、前記給湯器3の例としてガスを燃料として燃焼させるガス給湯器を示している。なお、図2に例示する給湯器3は燃焼熱により入水口32からの入水を加熱し、加熱後の湯を出湯口33から出湯させるようになっており、このような機能を有するものであれば後述の熱交換器34を用いない他のタイプのものや、石油類(例えば灯油)を燃料として燃焼させるオイル給湯器を用いて本発明の単位給湯システム2を構成することができる。
前記給湯器3は、熱交換器34と、入水経路51からの水を入水口32から前記熱交換器34に入水させる入水路35と、前記熱交換器34で加熱された湯を出湯口33から出湯経路52に出湯する出湯路36と、前記熱交換器34から出湯された湯に対し水を混合するためのバイパス路37と、前記熱交換器34を燃焼熱により加熱する燃焼部としての燃焼バーナ38とを備えている。
前記入水路35には入水流量を検出するための入水流量センサ39及びその入水温度を検出する入水温度センサ40が設けられている。又、前記出湯路36には前記バイパス路37の下流端との合流位置よりも上流側位置において熱交換器34で加熱された直後の缶体温度を検出する缶体温度センサ41が設けられる一方、前記合流位置よりも下流側位置において出湯流量を調整する全閉切換機能付きの流量制御弁42と、実際の出湯温度を検出する出湯温度センサ43が設けられている。また、前記バイパス路37には、出湯路36の出湯に対し入水路35からの水を所定の混合比で混合するためのバイパス流量制御弁44が介装されている。前記流量制御弁42及びバイパス流量制御弁44の内、少なくとも流量制御弁42は子システムコントローラSC1又はSC2からの制御信号に基づき開弁量がゼロの全閉状態に閉止し得る全閉切換機能を有しており、全閉切換状態にすれば入水経路51からの入水が遮断されるようになっている。これにより、台数制御等による給湯使用・不使用の切換えを、前記流量制御弁42を通常の流量調整機能の作動状態にするか、全閉切換機能による全閉切換状態にするかによって行ない、外部の経路等に専用の電磁開閉弁を個別に付設することを不要にしている。
そして、各給湯器3に設けられている個別コントローラ31による給湯運転制御としては、給湯要求(循環ポンプ53又は54の作動に基づく循環加熱要求)により入水経路51から入水路35への入水流量が最低作動流量(MOQ)以上になったことが入水流量センサ39により検出されれば、燃焼バーナ38への燃料ガスの供給系(図示省略)や送風ファン(図示省略)等の燃焼系45(図3にのみ示す)を作動制御することにより、出湯経路52に出湯される出湯温度が設定出湯温度になるように所定の燃焼量で燃焼バーナ38を燃焼させるようになっている。加えて、各個別コントローラ31は、子システムコントローラSC1又はSC2と通信接続されている場合には、後述の台数制御部91から燃焼許可(給湯使用)又は燃焼禁止(給湯不使用)のいずれかの制御信号を受けて対応する制御を実行するようになっている。すなわち、燃焼禁止指令を受けたときにはその燃焼禁止指令と共に受ける全閉切換指令に基づき流量制御弁42を全閉状態に切換えて入水経路51に流れが生じてもその流れが入水路35に入水されないようにする一方、燃焼許可指令を受けたときにはその燃焼許可指令と共に受ける開切換指令に基づき流量制御弁42を開切換えして入水経路51から入水路35へ入水可能な状態にしておくようになっている。
出湯経路52には2つの循環ポンプ53,54が並列に介装され、いずれかが作動されることで貯湯タンク6内の貯湯が入水経路51及び出湯経路52により構成される循環経路を通して各単位給湯システム2との間で循環されて循環加熱されることになる。両循環ポンプ53,54にはそれぞれポンプ制御ユニット55,56が付設され、このポンプ制御ユニット55,56に出力される作動もしくは停止の制御信号により循環ポンプ53,54の作動制御が行われるようになっている。この各ポンプ制御ユニット55,56は親システムコントローラPSCと接続され、親システムコントローラPSCから出力される制御信号により作動される他、特に第1ポンプ制御ユニット55は親システムコントローラPSCに加えて双方の子システムコントローラSC1,SC2とも接続されており、第1循環ポンプ53は各子システムコントローラSC1又はSC2から出力される制御信号によっても作動制御が可能になっている(図3も併せて参照)。
貯湯タンク6には貯湯制御による温度管理のためにサーモスタット61が設置され、このサーモスタット61から出力される接点信号を受けて親システムコントローラPSCのポンプ制御部80(図3参照)により前記のポンプ制御ユニット55,56に対し制御信号が出力されるようになっている。すなわち、貯湯タンク6内の貯湯温度が設定下限温度(例えば60℃)まで低下したときに接点信号が親システムコントローラPSCに出力され、これにより、いずれかのポンプ制御ユニット55又は56に対し循環ポンプ53又は54を作動させるための制御信号を送出する。ポンプ作動により循環加熱が開始され、貯湯タンク6内の貯湯温度が設定上限温度(例えば65℃)まで上昇すると、それに対応する接点信号がサーモスタット61から親システムコントローラPSCに出力され、これにより、作動していた循環ポンプ53又は54を停止させる制御信号が該当するポンプ制御ユニット55又は56に対し送出し、循環加熱を停止させるようになっている。
親システムコントローラPSCのポンプ制御部80では、2つの循環ポンプ53,54を交互に切換作動させるようになっている。これは循環ポンプ53,54の耐久性向上を図る他に、仮に一方の循環ポンプ53又は54が故障したとしても他方の循環ポンプ54又は53により循環加熱を継続させ得るようにしてシステムダウン発生を回避するためでもある。そして、設定下限温度〜設定上限温度として例示した60℃〜65℃の場合であれば、循環加熱により迅速に貯湯されるように、設定上限温度よりも高い温度(例えば75℃)がリモコンRCに設定され、この75℃の設定出湯温度を目標に各給湯器3の燃焼作動が行われることになる。又、貯湯タンク6から給湯栓62への給湯は即湯回路63を通して行われるようになっており、循環ポンプ64を例えば親システムコントローラPSCにより作動制御することで給湯栓62を開けば即座に所定の高温の湯が出湯されるようにしている。
又、親システムコントローラPSC(図1参照)と、この親システムコントローラPSCにより統括制御を受ける子システムコントローラSC1,SC2はコントロールボックス7に内装されるようになっている。このコントロールボックス7には電源基板77も内装され、外部電源からの電源供給を受けて所定の電圧変換を施した上で親システムコントローラPSCや子システムコントローラSC1,SC2等に電源供給するようになっている。
親システムコントローラPSCは、図3に示すようにリモコンRCに設定されたリモコン設定温度を各子システムコントローラSC1又はSC2に対し設定出湯温度として統括して設定する統括制御部81と、通信線71又72を介しての各子システムコントローラSC1又はSC2との通信が途絶したか否かを判定し通信途絶の発生を検知する通信途絶検知部82と、通信途絶検知部82によりいずれか一の子システムコントローラSC1又はSC2との通信途絶の発生が検知されたとき、ポンプ制御部80による2つの循環ポンプ53,54の交互切換作動を第1循環ポンプ53の作動に限定しその作動を継続させるように切換えるという応急運転に係る制御を実行する応急運転制御部83とを備えている。なお、前記の通信線71又は72を介した相互通信の他に無線による相互通信としても、もちろんよい。統括制御部81は、設定出湯温度に係る情報伝達の他に、最初に給湯作動させる一の単位給湯システム2を選択的に設定し、この設定信号を対象である一の単位給湯システム2の子システムコントローラSC1又はSC2に送出し、他の単位給湯システム2の子システムコントローラSC2又はSC1に対し給湯要求量に対し不足する場合に追加して給湯作動する役割設定に係る設定信号を送出するようになっている。
各子システムコントローラSC1又はSC2は、台数制御部91と、親システムコントローラPSCとの通信が途絶したか否かを判定し通信途絶の発生を検知する通信途絶検知部92と、通信途絶検知部92により通信途絶の発生が検知されたときに応急運転のための制御信号を生成して前記の台数制御部91に対し送出する応急運転制御部93とを備えている。
親システムコントローラPSCや、各子システムコントローラSC1,SC2は、CPU,ROM及びRAM等を備えたマイクロコンピュータを主要部として構成され、前記のポンプ制御部80,統括制御部81,通信途絶検知部82,応急運転制御部83や、台数制御部91,通信途絶検知部92,応急運転制御部93等はいずれもこれらの機能を実現するものとして前記のROMに予めインストールされて搭載されたソフトウェアにより、あるいは、かかるソフトウェア及びそのソフトウェアにより作動される電子機器等により構成されている。これは、後述の第2実施形態におけるシステムコントローラSC等においても同じである。
各子システムコントローラSC1又はSC2の台数制御部91は、親システムコントローラPSCからの設定信号に基づき自己が属する単位給湯システム2が給湯作動可能であるか、給湯作動可能になるかすれば、台数制御を開始するようになっている。この台数制御部91による台数制御は次のように構成されている。すなわち、その子システムコントローラSC1又はSC2が属する単位給湯システム2を構成する全給湯器3a,3b,…、又は、3g,3h,…の内から選択したいずれか2台の給湯器(例えば3aと3b、又は、3gと3h)を最初に燃焼させるメイン給湯器に、他の給湯器3c,3d,…、又は、3i,3j,…を給湯要求(循環加熱要求)を満たす上で追加燃焼させるサブ給湯器にそれぞれ役割を割り付け、給湯待機時にはメイン給湯器3a,3b、又は、3g,3hのみに燃焼許可指令を送出し、他のサブ給湯器3c,3d,…、又は、3i,3j,…には燃焼禁止指令を送出するようになっている。つまり、給湯待機時にはメイン給湯器3aと3b、又は、3g,3hのみを介して入水経路51と出湯経路52とを連通させ、他のサブ給湯器3c,3d,…、又は、3i,3j,…は入水経路51と出湯経路52とを遮断状態(通水不能)にしておくようになっている。
そして、例えば下流端の給湯栓等が開かれて入水経路51に入水が生じてメイン給湯器3a,3b、又は、3g,3hへの入水流量がMOQ以上になればメイン給湯器3a,3b、又は、3g,3hの燃焼が開始されて給湯運転制御に入り、メイン給湯器3a,3b、又は、3g,3hの給湯能力だけでは給湯要求量に対し不足するようになると、メイン給湯器3a,3b、又は、3g,3hから子システムコントローラSC1又はSC2に対し補完要求が出力され、これを受けた子システムコントローラSC1又はSC2はいずれか1台のサブ給湯器(例えば3c又は3i)に燃焼許可指令を送出することになる。これにより、サブ給湯器3c又は3iの流量制御弁42が開切換えされ、入水流量センサ39によるMOQ以上の入水流量検知によりサブ給湯器3c又は3iもメイン給湯器3a,3b、又は、3g,3hと共に燃焼される。さらに3台の給湯器3a,3b,3c、又は、3g,3h,3iの燃焼によっても給湯要求量に対し不足すれば、さらに他のサブ給湯器3d等又は3j等も燃焼されるというように燃焼台数を増加させることになる。同様に、給湯要求が低くなると、それに応じて燃焼禁止指令を順に送出することにより、逆に燃焼台数を順次減らしていくことになる。以上により、給湯要求が生じた際の給湯運転開始時には全ての単位給湯システム2,2から選択設定された2台の給湯器3,3が燃焼作動されるようになっている。なお、前記のメイン給湯器の役割の割り付けは所定時間の経過毎に切換えたり、あるいは、給湯器毎の燃焼積算時間に応じて切換えたりするようになっている。
以上は給湯システムの各要素が正常に作動している場合であり、この場合の親システムコントローラPSCと、各子システムコントローラSC1及びSC2との間での相互通信が正常であることの判定は次のように行われている。すなわち、親システムコントローラPSCの通信途絶検知部82から各子システムコントローラSC1又はSC2の通信途絶検知部92,92に対し一定時間(例えば2.5sec)毎に照会信号を個別に送出する一方、各子システムコントローラSC1又はSC2の通信途絶検知部92,92ではこの照会信号を受けると各通信途絶検知部92から確認信号を親システムコントローラPSCの通信途絶検知部82に対し送出するようになっている。そして、親システムコントローラPSCの通信途絶検知部82では確認信号を受けることで子システムコントローラSC1又はSC2との通信接続が正常であると判定する一方、各子システムコントローラSC1又はSC2の通信途絶検知部92,92でも照会信号を受けることで親システムコントローラPSCとの通信接続が正常であると判定するようになっている。
一方、通信途絶が発生したとの判定・検知は次のようにして行われる。すなわち、各子システムコントローラSC1又はSC2の通信途絶検知部92,92では前記の照会信号を受信しない状態が所定の判定時間(例えば150sec=2.5min)だけ継続すれば、親システムコントローラPSCとの間に通信途絶が発生したと判定して通信途絶発生の検知信号を応急運転制御部93に出力する一方、親システムコントローラPSCの通信途絶検知部82では前記の確認信号を受信しない状態が所定の判定時間(例えば150sec=2.5min)だけ継続すれば、子システムコントローラSC1又はSC2との間に通信途絶が発生したと判定して通信途絶発生の検知信号を応急運転制御部83に出力するようになっている。このような通信途絶の原因としては、通信線71又72の断線や、親システムコントローラPSCの基板故障等の故障発生等が想定される。通信線71又72の断線であれば、親システムコントローラPSC自体は正常に機能するものの、2つの子システムコントローラSC1,SC2の内のいずれか一方への通信が不能になる。又、親システムコントローラPSCの故障であれば、2つの子システムコントローラSC1,SC2の双方への通信が共に不能になる。
そして、通信途絶が検知されると、応急運転制御部93,83では次のように処理が実行されることになる。子システムコントローラSC1,SC2の各応急運転制御部93では、図4に示すように、まず前提として自己の役割認識を確認するために子システムコントローラSC1又はSC2が親システムコントローラPSCと通信接続されているか否かの確認を接続情報の有無に基づいて行う(ステップSA1)。通信接続されていることの接続情報が無ければ応急運転は元々不要であるため何も処理を行わずに本来の台数制御を続ける一方(ステップSA1でNO)、通信接続されたことの接続情報が登録されていれば(ステップSA1でYES)、親システムコントローラPSCとの通信途絶が発生したか否かを通信途絶検知部92からの検知信号の有無に基づいて判定する(ステップSA2)。通信途絶の発生が無ければ何の処理も行わずに正常状態での本来の台数制御を続ける一方(ステップSA2でNO)、通信途絶が発生していれば(ステップSA2でYES)、さらにサーモスタット設置情報の有無を確認する(ステップSA3)。
なお、この通信途絶の発生を確定して以後のステップSA3〜SA6(特にステップSA5のポンプ作動)の処理を実行する前に、後述の親システムコントローラPSCの通信途絶検知部82での通信途絶の発生検知とのタイミングのずれを考慮して、遅延処理を実行するようにしてもよい。遅延時間としては、前記の照会信号を送出する周期(例えば2.5sec)の数倍(例えば10sec)を設定すればよい。遅延処理を実行する理由は、親システムコントローラPSCでの通信途絶の発生検知が子システムコントローラSC1,SC2の側での通信途絶の発生検知よりも遅い側にずれると、親システムコントローラPSCのポンプ制御部80によるポンプ作動制御で第2循環ポンプ54が作動中に、後述の第1循環ポンプ53が作動されてしまい(ステップSA5参照)、2つの循環ポンプ53,54の同時作動という電源容量的に負担が生じてしまうおそれがあり、これを防止するためである。つまり、親システムコントローラPSCの通信途絶検知部82での発生検知に基づく後述のポンプ作動制御の切換を確実に待った上で、子システムコントローラSC1,SC2の側での第1循環ポンプ53の作動を開始させるためである。
サーモスタット設置情報が登録されていれば(ステップSA3でYES)、設定出湯温度Tsを変更設定した上で個別コントローラ31に指令する(ステップSA4)。すなわち、設定出湯温度Tsとして、通信途絶前に最後に受信して記憶していたリモコン設定温度から所定の設定温度X℃分(例えばX=10℃)だけ減じた減算温度値を設定するか、あるいは、予め記憶設定された上限温度値を設定する。但し、この上限温度値が前記の最後に受信して記憶していたリモコン設定温度よりも低い場合に限り、前記の上限温度値を適用する。例えば、リモコン設定温度が75℃であれば、65℃(=75℃−10℃)とするか、上限温度値として正常時の設定下限温度60℃よりも低めの温度値として予め設定された60℃以下の温度とする。この際、通信途絶前に最後に受信したリモコン設定温度が例えば55℃であれば、このリモコン設定温度の55℃をそのまま設定出湯温度Tsとして設定する。そして、第1循環ポンプ53を作動させてその作動を継続させるとともに、各給湯器3の燃焼作動も継続させる(ステップSA5)。なお、前記の減算温度値又は上限温度値については、予め記憶設定されて設定出湯温度を所定温度以下に制限する制限温度と言うこともできる。
一方、サーモスタット設置情報が登録されていなければ(ステップSA3でNO)、通信途絶前に最後に取得したリモコン設定温度を設定出湯温度Tsとして各個別コントローラ31に指令を発する(ステップSA6)。すなわち、最後に取得されたリモコン設定温度が例えば75℃であればTs=75℃とし、65℃であればTs=65℃とし、55℃であればTs=55℃とする。その上で、前記の第1循環ポンプ53の作動及び作動継続と、各給湯器3の燃焼作動継続(ステップSA5)を実行する。
一方、親システムコントローラPSCの応急運転制御部83では、図5に示すように、子システムコントローラSC1,SC2との通信途絶が発生したか否かを通信途絶検知部82からの検知信号の有無に基づいて判定する(ステップSB1)。双方の子システムコントローラSC1,SC2共に通信途絶の発生が無ければ何の処理も行わずに正常状態での本来の統括制御を続ける一方(ステップSB1でNO)、いずれか一方の子システムコントローラSC1又はSC2に通信途絶が発生していれば(ステップSB1でYES)、子システムコントローラSC1,SC2の側の応急運転制御との整合を図るために次の処理を行う。すなわち、ポンプ制御部80によるポンプ作動制御の内容(2つの循環ポンプ53,54の交互切換作動)を、第1循環ポンプ53のみの作動及び作動継続に切換える(ステップSB2)。又、併せて、前記の通信途絶が子システムコントローラSC1又はSC2のいずれか一方のみに発生した場合には、通信途絶が発生していない他方の子システムコントローラSC2又はSC1に対し、前記一方の子システムコントローラSC1に通信途絶が発生した旨の情報と共に、以後は応急運転制御部93による応急運転制御(図4参照)を実行するように指令を発する。なお、いずれか一方の子システムコントローラSC1又はSC2に通信途絶が発生した場合(ステップSB1でYESの場合)、前記の如くポンプ制御部80によるポンプ作動制御の内容をステップSB2の制御内容にあえて切換えるという処理は必須事項ではない。すなわち、この場合、親システムコントローラPSC自体は正常に機能しているため、この親システムコントローラPSCのポンプ制御部80により本来のポンプ制御を継続させ、通信途絶した側の子システムコントローラSC1又はSC2による応急運転に基づくポンプ制御よりも親システムコントローラPSCによるポンプ制御を優先させるようにすればよい。
以上によれば、例えば、親システムコントローラPSCの故障に起因する通信途絶発生の場合であっても、子システムコントローラSC1,SC2のいずれか一方のみの通信途絶発生の場合であっても、応急運転制御によって、循環ポンプ53又は54の作動を継続させることができ(ステップSA5参照)、貯湯タンク6内の貯湯の循環加熱の実行を継続的に可能にすることができる。しかも、その際には、サーモスタット設置情報の有無に基づいて選択された設定出湯温度に切換えた上で(ステップSA4又はSA6参照)、貯湯タンク6の循環加熱が継続されるため、各給湯器3の給湯先である貯湯タンク6内の貯湯が過度に高温状態に陥ることを回避することができるようになる。すなわち、サーモスタット61が設置されて正常時にはこのサーモスタット61からの接点信号に基づいて親システムコントローラPSCにより循環ポンプ53,54がON・OFFされるとともに、サーモスタット61による貯湯温度管理範囲(60℃〜65℃)よりもかなり高温のリモコン設定温度(75℃)を設定出湯温度として燃焼作動されることにより、迅速な貯湯形成が図られる。その一方、前記の通信途絶が発生すれば、サーモスタット61の設置情報に基づき設定出湯温度が前記貯湯温度管理範囲の下限温度以下の温度値に変更設定されて燃焼作動されるため、循環加熱が継続されたとしても、貯湯タンク6内の貯湯温度が過度に高温状態に陥ることを回避することができる。
又、給湯システムには、システムが燃焼可能な状態であることなどを確認・監視するための運転ランプ78(図1)が付設されている。この運転ランプ78は、給湯システムの各単位給湯システム2等の機器類が設置されている設置空間Dに設けてもよいが、通常はリモコンRC等とは別に使用者が通常活動している空間等の任意の場所に対し管理や監視のために設けられる。通常、運転ランプ78は、リモコンRCの運転スイッチのONに加え、各給湯器3の全てが故障等で燃焼不能な状態ではないことを条件に、親システムコントローラPSCにより点灯されるようになっており、この運転ランプ78の点灯により給湯システムが作動可能であることを使用者が確認し得るようになっている。そして、本実施形態では、前記のリモコンRCの運転スイッチのON操作情報が親システムコントローラPSCとの通信接続により子システムコントローラSC1,SC2にも取得されるようにし、親システムコントローラPSCに加え、各給湯器3が燃焼可能か否かを元々把握している子システムコントローラSC1,SC2からも運転ランプ78の点灯作動を行い得るようにしている。これにより、親システムコントローラPSCが故障等に陥いると本来であれば運転ランプ78は消灯されてしまうところ、本実施形態では、親システムコントローラPSCの故障に伴い発生する親システムコントローラPSCとの通信途絶発生の検知に基づき子システムコントローラSC1,SC2により運転ランプ78の点灯を継続させるようにしている。これにより、応急運転による燃焼作動が可能であることを使用者に対し確実に確認・認識させ得るようにしている。
さらに、以上の給湯システムが設置された設置空間、とりわけ単位給湯システムを構成する各給湯器3が設置された設置空間(部屋)D内に対し外部から給気させるための給気ファン79(図1参照)についても、親システムコントローラPSC、及び、子システムコントローラSC1、SC2のいずれからも作動制御に係る制御信号を出力可能とされている。つまり、給気ファン79は、親システムコントローラPSC、及び、子システムコントローラSC1、SC2の内のいずれによっても作動制御が可能とされており、親システムコントローラPSC、及び、子システムコントローラSC1、SC2の内のいずれかから制御信号(ON信号)が出力されれば作動を開始して前記設置空間D内の外部からの空気を給気するようになっている。各給湯器3には燃焼バーナ38(図2参照)に対し燃焼用空気を供給する送風ファン(図示省略)が各給湯器3に内蔵されてはいるものの、給湯器3,3,…の設置台数が多くなると設置空間D内の新鮮な空気が不足傾向に陥りがちになる。これに対し、前記給気ファン79の作動による外部からの給気によって、設置空間D内が空気不足に陥ることを回避し得るようにしている。そして、親システムコントローラPSCが故障等したり通信途絶が発生したりしても、給気ファン79は親システムコントローラPSC、及び、子システムコントローラSC1、SC2の内のいずれかから制御信号(ON信号)が出力されれば作動が開始されるため、設置空間Dが空気不足に陥ることを確実に回避することができるようになる。
<第2実施形態>
図6は第2実施形態の給湯システムを示すものである。この第2実施形態は、上位制御部又は中央制御部としてシステムコントローラSCを、下位制御部又は個別制御部として各給湯器3に内蔵の個別コントローラ30をそれぞれ用いて構成したものである。この第2実施形態におけるシステムコントローラSCは第1実施形態の子システムコントローラSC1に相当するものであり、このシステムコントローラSCが給湯器3aに本来の個別コントローラ30と共に内蔵されたものである。つまり、第1実施形態の1つの単位給湯システム2だけを用いて給湯システムを構成したものであり、第1実施形態の親システムコントローラPSCと、2以上の子システムコントローラSC1,SC2という上位・下位の階層構造に代えて、システムコントローラSCと、2以上の個別コントローラ30,30,…という上位・下位の階層構造のコントロールシステムを構成したものである。
すなわち、システムコントローラSCが第1実施形態の親システムコントローラPSCと同様の制御構成を備え、各個別コントローラ30が給湯器3用の本来の個別の制御部構成に加えて第1実施形態の子システムコントローラSC1,SC2と同様の制御構成を備えている。
従って、2つのポンプ制御ユニット55,56をサーモスタット61からの接点信号に基づきシステムコントローラSCからの制御信号により作動制御することで、2つの循環ポンプ53,54を交互切換しつつON・OFF作動制御するようになっている。これにより、第1実施形態と同様に貯湯タンク6内の湯水を循環加熱して、貯湯温度を所定の貯湯温度管理範囲(60℃〜65℃)に維持するようになっている。加えて、リモコンRCへ入力設定されたリモコン設定温度がシステムコントローラSCに出力され、このシステムコントローラSCからリモコン設定温度を設定出湯温度として各個別コントローラ30に対し指令が発せられるようになっている。
そして、システムコントローラSCの故障に起因する個別コントローラ30,30,…との通信途絶や、通信線の断線等に起因するいずれかの個別コントローラ30との通信途絶が発生すれば、各個別コントローラ30の側での通信途絶の発生検知に基づく応急運転制御が第1実施形態の子システムコントローラSC1,SC2のそれと同様に行われたり(図4参照)、システムコントローラSCの側での通信途絶の発生検知に基づく応急運転制御が第1実施形態の親システムコントローラPSCのそれと同様に行われたりすることになる(図5参照)。
以上の第2実施形態においても、システムコントローラSCの故障に起因する通信途絶発生の場合であっても、個別コントローラ30のいずれかとの通信途絶発生の場合であっても、第1実施形態と同様に、応急運転によって、循環ポンプ53又は54の作動を継続させることができ、これにより、貯湯タンク6内の貯湯の循環加熱の実行を継続的に可能にすることができる。しかも、その際には、サーモスタット設置情報の有無に基づいて選択された設定出湯温度に切換えた上で、貯湯タンク6の循環加熱が継続されるため、各給湯器3の給湯先である貯湯タンク6内の貯湯が過度に高温状態に陥ることを回避することができるようになる。
なお、この第2実施形態の給湯システムにおいても、図示を省略するが前記各給湯器3が設置された設置空間に対し外部から空気を供給する第1実施形態と同様の給気ファンが設けられており、これらがシステムコントローラSC(上位制御部)及び各個別コントローラ30(下位制御部)の双方から作動制御可能とされ、両者間の通信途絶が発生したときも、システムコントローラSC及び各個別コントローラ30のいずれかからの制御信号によりON作動されるようになっている。
<他の実施形態>
なお、本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記第1実施形態では、6台の給湯器3,3,…を1つの子システムコントローラSC1又はSC2で台数制御等して単位給湯システム2を構成し、この単位給湯システム2を2セット連結して親システムコントローラPSCにより統括制御するように構成した例を示したが、これに限らず、単位給湯システム2を構成する給湯器3の台数を2台以上の任意数にしてもよいし、単位給湯システム2の数(セット数)も3以上の任意数(例えば4セット)にして親システムコントローラPSCにより統括制御される対象の子システムコントローラの数も単位給湯システムと同数にすることもできる。又、これと同様に第2実施形態においても、給湯器3の台数を2台以上の任意数にしてもよい。
又、前記の各実施形態では、貯湯タンク6内の貯湯を循環加熱させるための循環ポンプ53,54を制御対象にした実施形態、すなわち、循環ポンプ53,54を親システムコントローラPSCにより作動制御する一方、親システムコントローラPSCの故障等に起因して通信途絶が発生した場合には子システムコントローラSC1又はSC2による応急運転制御により循環ポンプ53,54の作動の継続を可能とした実施形態を示したが、これに限らず、即湯回路を構成する循環ポンプを制御対象にしてもよい。この場合には、図1の即湯回路63の循環ポンプ64を制御対象にしてもよいし、例えば、入水経路の上流端側と出湯経路の下流端側とを互いに連通させて循環経路を構成し、この循環経路に循環ポンプを介装させることで即湯回路を構成し、このような即湯回路の循環ポンプを制御対象にしてもよい。後者の即湯回路の循環ポンプを例えば間欠作動させることで、循環経路内の湯水を各給湯器により循環加熱して一定の温度管理範囲に維持し、これにより、給湯栓が開かれると即座に所定の高温の出湯が可能になるようにする。このような給湯システムの即湯回路を構成する循環ポンプを通常時には親システムコントローラにより作動制御し、その親システムコントローラの故障等が生じれば、その故障等に伴い発生する通信途絶を検知して、各給湯器の台数制御を行う子システムコントローラからの制御信号によりその循環ポンプの作動を継続させるようにするのである。前記の即湯回路に介装される循環ポンプとして、複数台の循環ポンプを並列に設置して前記各実施形態の如く交互に切換作動させるようにしてももちろんよく、通信途絶が発生したときには複数台の内の同じ循環ポンプを制御対象にして作動を継続させるようにすればよい。
3 給湯器
6 貯湯タンク
30 個別コントローラ(下位制御部、個別制御部)
51 入水経路
52 出湯経路
53,54 循環ポンプ
PSC 親システムコントローラ(上位制御部、上位中央制御部)
SC1,SC2 子システムコントローラ(下位制御部、下位中央制御部)
SC システムコントローラ(上位制御部、中央制御部)
RC リモコン

Claims (4)

  1. 入水経路と出湯経路との間にそれぞれ並列に介装される複数台の給湯器と、これら複数台の給湯器を制御する制御部と、前記入水経路及び出湯経路により構成される循環経路に設置されて前記給湯器により加熱される対象の湯水を循環させる循環ポンプとを備えた給湯システムであって、
    リモコンに設定されたリモコン設定温度の出力をリモコンから受けて取得する上位制御部と、この上位制御部からリモコン設定温度に基づく設定出湯温度を通信により取得する下位制御部とを備え、
    前記上位制御部及び下位制御部は、これら双方が互いに独立して前記循環ポンプを作動制御可能とされ、
    前記上位制御部と下位制御部との間で通信可能であるときは、前記上位制御部及び下位制御部の内のいずれか一方が前記循環ポンプの作動制御を実行する一方、前記上位制御部と下位制御部との間で通信途絶が発生したときは、前記上位制御部及び下位制御部の双方が前記循環ポンプの作動制御を実行するように構成されている
    ことを特徴とする給湯システム。
  2. 請求項1に記載の給湯システムであって、
    前記循環ポンプとして、前記循環経路に対しそれぞれ並列に介装された複数台の循環ポンプを備えており、
    前記通信途絶が発生したとき、前記上位制御部及び下位制御部の双方が前記複数台の循環ポンプの内の同じ循環ポンプを制御対象にして作動制御を実行するように構成されている、給湯システム。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の給湯システムであって、
    前記下位制御部は、前記複数台の給湯器と通信接続されてその複数の給湯器を対象にして加熱運転させる台数についての台数制御を行う下位中央制御部であり、
    前記上位制御部は、前記下位中央制御部と個別に通信接続されてその下位制御部を統括制御する上位中央制御部である、給湯システム。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の給湯システムであって、
    前記上位制御部は、前記複数台の給湯器と通信接続されてその複数の給湯器を対象にして作動制御する中央制御部であり、
    前記下位制御部は、前記各給湯器に備えられて各給湯器を個別に制御する個別制御部である、給湯システム。
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