JP2012032021A - エアコン室外機の解体方法および解体装置 - Google Patents

エアコン室外機の解体方法および解体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】廃棄エアコン室外機の解体リサイクルするにあたり、ラジエーターや冷媒用銅管を室外機本体部に残したままで、コンプレッサーを分離するエアコン室外機の解体方法および解体装置を提供する。
【解決手段】 実施形態のエアコン室外機の解体方法は、画像処理によって、室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を特定し、前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜いて、前記コンプレッサーと前記室外機筐体を分離するものであって、前記室外機筐体の底面を上向きにした姿勢で固定し、前記コンプレッサーを固定している前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エアコン室外機の解体方法および解体装置に関する。
エアコンの室外機の主要な部材は、大気と冷媒の間で熱交換を行うラジエーター、熱交換で膨張した冷媒ガスを圧縮するコンプレッサー、冷媒循環用配管などで構成されている。これらの部材は、それぞれ異なる金属で形成されている。例えば、ラジエーターは、主にアルミと銅が使用されている。コンプレッサーは、鉄と銅が使用されている。冷媒の循環用配管は、銅が使用されている。そして、使用済みのエアコン室外機から、これらの有用金属を効率よく回収する必要がある。
これらの金属を効率よく回収するプロセスとして、まず、一般的に室外機を細かく粉砕し、磁力選別機を使用して着磁側にて鉄を回収する。次に、非着磁側の粉砕物は、渦電流選別機を使用して、アルミ、銅に分離して回収する方法が考えられる。
ところで、主要な部材の1つであるコンプレッサーは、鉄ケーシングと、冷媒ガス圧縮機と、鉄心と銅コイルから成る駆動用モータとで構成される強固な金属塊のため、容易には粉砕することができない。そのため、現状では、人手による手解体方式でコンプレッサーを分離し、そのコンプレッサーを専用装置で解体して、資源回収する方法が広く採用されている。
このコンプレッサーは、通常、室外機筐体底部に点溶接された3本〜4本のスタッドボルトをコンプレッサー脚板のボルト穴に通し、防振用スプリング、ゴムカバーを挟んで、固定用ナットで締めて固定される構造である。さらに、冷媒用銅管がラジエーターに接続され、コンプレッサー駆動制御用の電線束が制御ユニットに接続される構成である。したがって、このようなコンプレッサーを分離する場合、固定用ナットを緩め、銅管および電線束を切断することにより、室外機から分離することができるようになる。
しかしながら、コンプレッサーの周囲にはラジエーターや冷媒配管が密に配置されており、これらを取り外さないと固定用ナットを緩めることができない。その結果として、すべて手作業で分離することになっている。
このコンプレッサーの分離方法として、特許文献1の方法がある。この特許文献1の分離方法は、スタッドボルト座部の包酪線の切り抜きによる分離方法である。即ち、コンプレッサーを固定している3本〜4本のスタッドボルト座部を全て囲い込む包酪線に沿って切り抜く作業を行うものである。この場合、ガス溶断等の熱エネルギーを使用する加工法では、加工部近傍の電線、基板、プラスチックパネル等の可燃物への発火、発煙、ガス発生等、火災や後工程作業での火傷、作業安全や作業環境保全等の対策が必要となる。また、ジグソー、ニブリング、他の輪郭機械加工方式を採用する場合でも、輪郭加工に伴う全方位の加工反力を支持するクランプ装置、輪郭加工に伴う大量の加工粉処理等の付加装置が、安全、環境対策に加えて必要となる。
また、特許文献1の分離方法では、室外機の底面を横向きとした姿勢で実施する分離方法を提唱している。即ち、特許文献1の分離方法では、室外機の筐体を横向きの姿勢にした状態で、筐体の底面方向からコンプレッサー固定用スタッドボルトの座部包酪線を切り抜く。そして、筐体の底面方向からコンプレッサー取付部を磁石で把持し、室外機の筐体から水平方向に引き出すとしている。この場合、引き出す前には、コンプレッサーとラジエーターに繋がっている冷媒銅管や、コンプレッサーから駆動制御ユニットに繋がっている電線束を切断する必要がある。さらに、筐体底面の切り抜き穴からコンプレッサーを引き出すには、コンプレッサーに付属しているアキュームタンクを切り離しておく必要がある。
特開平9−68329号公報
発明が解決しようとする課題は、廃棄エアコン室外機の解体リサイクルするにあたり、ラジエーターや冷媒用銅管を室外機本体部に残したままで、コンプレッサーを分離するエアコン室外機の解体方法および解体装置を提供することにある。
上記課題を解決する実施形態のエアコン室外機の解体方法は、画像処理によって、室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を特定し、前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜いて、前記コンプレッサーと前記室外機筐体を分離するエアコン室外機の解体方法であって、前記室外機筐体の底面を上向きにした姿勢で固定し、前記コンプレッサーを固定している前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くことを特徴とするものである。
上記課題を解決する実施形態のエアコン室外機の解体装置は、室外機筐体を、その底面を上向きにした姿勢で固定するクランプと、前記室外機筐体の底面を撮像する撮像カメラから取得した画像を処理して、前記室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を求める画像処理部と、前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くホールソー加工ロボットと、前記画像処理部から前記複数のスタッドボルトの位置を示す情報を取得して、前記ホールソー加工ロボットを位置決めする制御装置とを有するものである。
上記課題を解決する実施形態のエアコン室外機の解体装置は、第1のコンベアと、前記第1のコンベアと平行な第2のコンベアと、前記第1のコンベアで移送された室外機筐体を、その底面を上向きにした姿勢で固定する第1のクランプと、前記第2のコンベアで移送された室外機筐体を、その底面を上向きにした姿勢で固定する第2のクランプと、前記室外機筐体の底面を撮像する撮像カメラから取得した画像を処理して、前記室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を求める画像処理部と、前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くホールソー加工ロボットと、を有し、前記画像処理部からの前記位置の情報を取得して、前記第1のクランプにより固定された第1の室外機筐体の前記複数のスタッドボルトの周囲をホールソー加工ロボットによって切り抜く間に、前記画像処理部によって前記第2のクランプにより固定された第2の室外機筐体の前記複数のスタッドボルトの位置を求めるものである。
本発明によれば、エアコン室外機内のラジエーターや冷媒用銅管を残したままで、コンプレッサーを室外機筐体から切り離しができ、コンプレッサーの分離作業を容易に行うことができる。
エアコン室外機の概観構造を示す図。 第1の実施形態に係るホールソーによるスタッドボルト座部の切り抜き状態を示す図。 第1の実施形態に係るエアコン室外機の解体装置の構成を示す図。 第1の実施形態に係るエアコン室外機の解体装置の斜視図。 第1の実施形態に係るコンプレッサーの分離作業の工程を示すフローチャート。 第2の実施形態に係るエアコン室外機の解体装置の構成を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、エアコン室外機の概観構造を示す図である。エアコン室外機100は、筐体10、フロントカバー20、コンプレッサー30、スタッドボルト40、固定用ナット50、冷媒循環用銅管60、電線束70、ラジエーター80等によって構成されている。そして、分離対象となるコンプレッサー30は、筐体10の底面に固定された3本〜4本のスタッドボルト40にコンプレッサー30の固定用取付穴が挿入され、その上から固定用ナット50で固定する構成となっている。
コンプレッサー30を分離する場合、フロントカバー20を外して、コンプレッサー30に接続されている冷媒循環用銅管60及び電線束70を切断し、固定用ナット50を緩めればコンプレッサー30を単体で取り外すことができるが、実際にはコンプレッサー30の近傍にはラジエーター80が固定されているので、固定用ナット50を緩める作業は極めて困難な作業となる。
実施形態の分離方法では、まず、筐体10の底面10aを上向きにして固定する。そして、スタッドボルト40の周囲を切り抜くことで、筐体10とコンプレッサー30を分離するものである。これにより、フロントカバー20を外すことなく、且つ固定用ナット50を緩めることなく、分離作業が行えることとなり作業性が極めてよい。
図2は、実施形態に係るホールソーによるスタッドボルト座部の切り抜き状態を示す図である。図2では、1個のスタッドボルト40だけを示しているが、他のスタッドボルト40も同じ形態で固定されている。スタッドボルト40は、筐体10のスタッドボルト座部11の略中央内側に垂直に溶接固定されている。スタッドボルト座部11は、筐体内側に段差が形成されている箇所である。コンプレッサー30の固定は、スタッドボルト40に防振用スプリング90を挿入し、そこにコンプレッサー30の固定用取付穴を挿入し、固定用ナット50により締め付ける構造となっている。さらに、防振用スプリング90の周りは、ゴムカバー95で覆われている。
スタッドボルト座部11を切り取るホールソー120は、スタッドボルト座部11の周辺を切り取る固定幅の切断刃120aが形成されている。このホールソー120の軸120bを図示しない回転モータにより回転し、スタッドボルト座部11の周辺を切り取るものである。ホールソー120は、各社室外機のスタッドボルト座部11の直径に応じたものが複数用意されているものとする。
コンプレッサー30の分離に際し、まず筐体10の底面10aを上向きにした状態で固定する。そして、スタッドボルト40が中央に固定されるスタッドボルト座部11の段差部(図2の切り取り部130)をホールソー120で切り抜く。これを、全てのスタッドボルト座部11に対し実施することにより、筐体10からコンプレッサー30を分離することができる。
ホールソー30で切り抜く場合、後述する画像処理にて、スタッドボルト座部11の段差部を認識し、ホールソー加工を施す。コンプレッサー30を単体分離した後は、スタッドボルト40と固定用ナット50を緩めて、残った防振用スプリング90、ゴムカバー95を取り外すことが可能となる。
図3および図4は、実施形態に係るエアコン室外機の解体装置の構成を示す図である。コンベア140は、筐体10の底面を上向きにした状態で搬送する。クランプ150は、筐体10をコンベア140上に底面を上向きにした状態で固定する。ロボット160は、ホールソー120の位置決め、図2に示したスタッドボルト座部11の切り抜き加工、終了処理を行う加工用ロボットである。撮像カメラ170は、クランプ150で固定された筐体10の底面上にある3箇所〜4箇所の前記スタッドボルト座部11を撮影する。画像処理装置180は、撮像カメラ170で得られた画像を処理して、スタッドボルト座部11の位置座標をおよび直径データを算出する。制御装置190は、画像処理装置180の画像処理結果を受信して、ロボット160のホールソー120の位置決め、前記スタッドボルト座部11の切り抜き加工、終了処理などの制御を行う。そして、この実施形態では、コンプレッサー30の分離作業前に、フロン回収装置200を用いてフロンを回収するとしている。
図5は、実施形態に係るコンプレッサー30の分離作業の工程を示すフローチャートである。以下、図2乃至図5を参照してコンプレッサー30の分離作業を説明する。
廃棄エアコンを受け入れると(図5のS100)、室外機と室内機を仕分けする。室内機は、室内機の解体工程に移行して処理する。
室外機は、コンベア140の上に整列させる(図5のS120)。このとき、筐体10の底面10aを上向きにしてコンベア140上に載置させる。
エアコン室外機の分離工程では、コンプレッサー30内のフロンを回収する必要がある。フロンの回収工程は、コンプレッサー30の分離前又は後のいずれで実施してもよい。フロンの回収工程では、コンプレッサー30内の冷媒が流れ出易いように、コンプレッサー30が逆さまになるように、筐体10の底面10aを上向きにして、冷媒吐出口とフロン回収装置200の吸引部とを繋げて作業することが要求される。したがって、筐体10の底面10aを上向きにしてコンベア140上に載置させることによって、フロンの回収作業が行える状態が形成されている。
よって、実施形態の解体装置によって、コンプレッサー30の分離前に、フロン回収装置200にてコンプレッサー30内のフロンを回収することができる(図5のS130)。フロン回収後、コンベア140により室外機筐体10をクランプ150の位置まで移送し、筐体10を撮像カメラ170の直下位置に停止してクランプ150で固定する。
筐体10がクランプ150で固定されると、撮像カメラ170でコンプレッサー30の図2に示したスタッドボルト座部11を撮影し、その撮像画像を画像処理装置180に出力する。画像処理装置180は、その撮像画像からスタッドボルト座部11の位置座標を算出する。例えば、底面10aのスタッドボルト座部11は段差が形成されているので、このスタッドボルト座部11に対し定常光を当てることによって照度差等による輪郭影ができる。その影を撮像カメラ170によって撮影し、画像処理装置180に出力する。画像処理装置180は、影の映像を画像処理することにより、スタッドボルト座部11の位置座標および直径データを算出する(図5のS140)。なお、スタッドボルト座部11に光を照射する光源は、撮像カメラ170の取り付け部の上方からリング照明やドーム照明等により定常光を照射するとよい。
画像処理装置180は、算出したスタッドボルト座部11の位置座標および直径データを制御装置190に出力する。制御装置190は、その位置座標および直径データを基にロボット160のホールソー120を制御する。即ち、ロボット160に取り付けられたホールソー120を位置決め制御、および回転制御して、筐体10の底面10aのスタッドボルト座部11に対し切り抜き加工を施す(図5のS150)。
筐体底面10aのスタッドボルト座部11が切り抜かれると、手作業でフロントカバー20を外す(図5のS160)。そして、コンプレッサー30に繋がる銅管、電線束を切断する(図5のS170)。全ての繋がりが切断されると、室外機筐体10からコンプレッサー30を分離する(図5のS180)。
分離された室外機筐体10には、ラジエーター、ファンユニット、冷媒循環配管、制御ユニット等が残っているが、そのまま破砕・選別工程で資源回収され(図5のS190)、一方コンプレッサー30は分離工程で効率的に資源回収される(図5のS200)。
このように実施形態によれば、エアコン室外機の筐体10とコンプレッサー30を固定しているスタッドボルト40の根元部分(段差のスタッドボルト座部)を、ホールソー120で切り抜くことにより、室外機筐体10とコンプレッサー30、およびコンプレッサー30とスタッドボルト40を容易かつ安全に分離することができる。即ち、従来のように、コンプレッサー周りのラジエーターなどの部品をすべて手作業で取り外した後に、固定用ナットを緩めるような作業を不要とする。また、複数の固定ボルトの根元部分の包絡線をガス切断する作業を不要とする。
また、ホールソー加工およびコンプレッサー30の取り出し作業は、室外機の筐体10が逆さまの姿勢のままで実施することができる。このため、筐体10の反転工程が不要であり、分離時間の短縮および作業の安全性を向上することができる。即ち、従来のように、室外機の筐体底部10aを逆さまにして行われるフロン回収固定から、分離工程では底部10aを横向きに姿勢する作業を不要とする。
また、画像処理によりスタッドボルト座部11の位置を検出後、スタッドボルト40の根元部分を効率的にホールソー120で切り抜く、ホールソー加工を実施している。これにより、コンプレッサー30と室外機筐体10を固定しているスタッドボルト40の本数や位置が異なる機種に全て対応することができる。
なお、上記の説明では、スタッドボルト座部11を1つずつホールソー120で切り抜くとしたが、複数のスタッドボルト座部11を同時に切り抜く方法であってもよい。この場合、ホールソー120にも複数の切断刃が取り付けられるものである。複数の切断刃は、スタッドボルト座部11の間隔に合致するものを予め用意しておくとよい。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態のエアコン室外機の解体装置を示す図である。この実施形態では、コンベア140aとコンベア140bを平行に配置する。そして、コンベア140aからコンベア140bへ室外機筐体10を横送りするコンベア140cおよびコンベア140dを、コンベア140aおよびコンベア140bに直行するように配置する。
コンベア140aとコンベア140bおよびコンベア140cとコンベア140dで囲まれる場所には、ロボット160aおよびロボット160bを配置する。そして、ロボット160aには撮像カメラ170を取り付け、ロボット160bにはホールソー120を取り付ける。これにより、ロボット160aはコンベア140aの流れ方向に配置され、ロボット160bはコンベア140bの流れ方向に配置される。
コンベア140aからコンベア140bへ移送するコンベア140cは、ロボット160aおよびロボット160bの上流に設けられていることになる。一方、コンベア140aからコンベア140bへ移送するコンベア140dは、ロボット160aおよびロボット160bの下流に設けられていることになる。
さらに、クランプ150aをロボット160a,106bの中間付近に配置し、固定された室外機筐体10をロボット160a,160bの動作範囲内とする。クランプ150bもロボット160a,160bの中間付近に配置し、固定された室外機筐体10を160a,ロボット160bの動作範囲内とする。
コンベア140aにフロン回収済みの室外機筐体10の底面10aを上向きに載置して移送する。クランプ150aが空いているときは、クランプ150aで室外機の筐体10を固定する。一方、クランプ150aが空いていないときは、コンベア140cにより横移動して、コンベア140b側に送り込む。そして、クランプ150bで室外機の筐体10を固定する。このように、クランプ150aとクランプ150bの空き状態に応じて、室外機の筐体10をクランプ150aとクランプ150bに交互に送り込むように制御する。
撮像カメラ170を搭載したロボット160aとホールソー120を搭載したロボット160bは、一方がクランプ150a上で作業しているときは、他方はクランプ150b上で作業するように相互干渉しないように、図示しない制御装置が制御する。ただし、ロボット160aによる画像処理の座標検出を先に実行した後、ロボット160bによるホールソー加工が実行される。
即ち、撮像カメラ170を搭載したロボット160aは、まずクランプ150aにクランプされた室外機の筐体10aのスタッドボルト座部11aを撮影して、その座標位置を算出して、ホールソー120を搭載したロボット160bに加工位置を指示した後、クランプ150a上から退避する。
一方、ロボット160bは、指示された加工位置情報にしたがって、クランプ150a上のスタッドボルト座部11bを搭載したホールソー120で加工する。
ロボット160aは、ロボット160bがクランプ150a上で作業中に、反対側のクランプ150b上の室外機筐体10bのスタッドボルト座部11bを撮影できることになる。よって、スタッドボルト座部11の位置検出と、ホールソー加工の同時進行による作業時間の短縮が可能となる。
この第2の実施形態によれば、位置検出装置とホールソーをそれぞれロボットに搭載して、2つのコンベアラインで共用させることにより、一方のラインで位置検出中に他方のラインでホールソー加工を行うことができる。位置検出とホールソー加工を交互に平行して同時に行わせることで、2ライン全体としての加工時間短縮、および設備稼働効率を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10,10a,10b‥筐体
11,11a,11b‥スタッドボルト座部
20‥フロントカバー
30‥コンプレッサー
40‥スタッドボルト
50‥固定用ナット
60‥冷媒循環用銅管
70‥電線束
80‥ラジエーター
90‥スプリング
95‥ゴムカバー
100‥室外機本体
120‥ホールソー
130‥ホールソー切り抜き部
140,140a,104b,140c,140d‥コンベア
150,150a,150b‥クランプ
160,160a,160b‥ロボット
170‥撮像カメラ
180‥画像処理装置
190‥制御装置
200‥フロン回収装置

Claims (5)

  1. 画像処理によって、室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を特定し、前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜いて、前記コンプレッサーと前記室外機筐体を分離するエアコン室外機の解体方法であって、前記室外機筐体の底面を上向きにした姿勢で固定し、前記コンプレッサーを固定している前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くことを特徴とするエアコン室外機の解体方法。
  2. 前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜く前又は後で、同じ姿勢で前記コンプレッサー内のフロンを回収する請求項1に記載のエアコン室外機の解体方法。
  3. 室外機筐体を、その底面を上向きにした姿勢で固定するクランプと、
    前記室外機筐体の底面を撮像する撮像カメラから取得した画像を処理して、前記室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を求める画像処理部と、
    前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くホールソー加工ロボットと、
    前記画像処理部から前記複数のスタッドボルトの位置を示す情報を取得して、前記ホールソー加工ロボットを位置決めする制御装置と
    を有するエアコン室外機の解体装置。
  4. 前記複数のスタッドボルトの周囲には段差が設けられ、
    前記撮像カメラによって撮影された前記段差の影から前記画像処理部が前記複数のスタッドボルトの位置を求める請求項3に記載のエアコン室外機の解体装置。
  5. 第1のコンベアと、
    前記第1のコンベアと平行な第2のコンベアと、
    前記第1のコンベアで移送された室外機筐体を、その底面を上向きにした姿勢で固定する第1のクランプと、
    前記第2のコンベアで移送された室外機筐体を、その底面を上向きにした姿勢で固定する第2のクランプと、
    前記室外機筐体の底面を撮像する撮像カメラから取得した画像を処理して、前記室外機筐体と前記室外機筐体内のコンプレッサーを固定している複数のスタッドボルトの位置を求める画像処理部と、
    前記複数のスタッドボルトの周囲を切り抜くホールソー加工ロボットと、
    を有し、
    前記画像処理部からの前記位置の情報を取得して、前記第1のクランプにより固定された第1の室外機筐体の前記複数のスタッドボルトの周囲をホールソー加工ロボットによって切り抜く間に、前記画像処理部によって前記第2のクランプにより固定された第2の室外機筐体の前記複数のスタッドボルトの位置を求めるエアコン室外機の解体装置。
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