JP2012031657A - 錠および扉構造 - Google Patents

錠および扉構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2012031657A
JP2012031657A JP2010172826A JP2010172826A JP2012031657A JP 2012031657 A JP2012031657 A JP 2012031657A JP 2010172826 A JP2010172826 A JP 2010172826A JP 2010172826 A JP2010172826 A JP 2010172826A JP 2012031657 A JP2012031657 A JP 2012031657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
auxiliary
piece
main
connecting piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010172826A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5324535B2 (ja
Inventor
Eiji Mine
永治 峯
Kazuyo Ikeda
和代 池田
Yasuo Nishi
康雄 西
Hiroyuki Katsube
博行 勝部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
West Inx Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
West Inx Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd, West Inx Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP2010172826A priority Critical patent/JP5324535B2/ja
Publication of JP2012031657A publication Critical patent/JP2012031657A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5324535B2 publication Critical patent/JP5324535B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】施錠することが容易にでき、且つ解錠することが容易にできない錠および扉構造を提供することである。
【解決手段】1つの扉8に主錠2と少なくとも1つの補助錠3とが固定されてなる錠1において、主錠2に補助錠3を連動させて施錠可能な連結機構4を有し、連結機構4は補助錠3の解錠動作を主錠2に連動させず、主錠2および補助錠3を各々個別に解錠可能である。連結機構4は連結片5,6を有し、主錠2と補助錠3とは連結片5,6で連結されており、主錠2を施錠すると連結片6が補助錠3の一部を押圧して補助錠3が施錠されるものであり、補助錠3を解錠する際には連結片6は補助錠3の一部で押圧されて変形し、連結片5,6が主錠2を押圧できなくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は錠および扉構造に関し、さらに詳細には、1つの扉に主錠と少なくとも1つの補助錠とが固定されてなる錠および扉構造に関する。本発明の錠および扉構造は、施錠することが容易にでき、且つ解錠することが容易にできないものである。
玄関扉の防犯対策として、1つの扉に2つ以上の錠を取り付けることが有効である。しかし、複数の錠を施錠および解錠することは手間であり、日常生活において不便である。電動で複数の錠を連動させる電気錠も存在するが、システムが大掛かりとなり、既存の住宅等へは導入することにためらいが生じてしまう。特許文献1には、電気を用いずに複数の錠を連動可能な連錠が開示されている。
特許文献1に開示された連錠は、連動カムに接続された連結ロット棒を有しており、連動カムはデッドボルトに接続されている。連結ロット棒の上下端部にはジョイントが設けられており、各連錠が有するジョイント同士を接続することにより、複数の連錠が連動可能とされている。
特開2004−76417号公報
ところが、特許文献1に開示された連錠では、連結された複数の連錠が全く同一の動作を行ってしまう。このため、例えば、複数の錠の内1つの錠が破られ解錠されてしまうと、その錠に連動して全ての錠が解錠されるという問題が生じる。
上記した現状に鑑み、本発明は施錠することが容易にでき、且つ解錠することが容易にできない錠および扉構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、1つの扉に主錠と少なくとも1つの補助錠とが固定されてなる錠において、主錠に補助錠を連動させて施錠可能な連結機構を有し、前記連結機構は補助錠の解錠動作を主錠に連動させず、主錠および補助錠を各々個別に解錠可能であることを特徴とする錠である。
本発明で採用する連結機構は、主錠を操作して施錠動作を行う場合にのみ、主錠と補助錠とが連動し、補助錠も施錠可能である。
また、前記連結機構は補助錠を操作して行う解錠動作を主錠に連動させない。換言すれば、補助錠の解錠動作では、主錠を解錠することができない。
つまり、主錠と補助錠とは、主錠の施錠動作においてのみ連動可能であり、解錠動作においては連動不可能である。
本発明の錠によれば、施錠することが容易にでき、且つ解錠することが容易にできない。
請求項2に記載の発明は、連結機構は連結片を有し、主錠と補助錠とは連結片で連結されており、主錠を施錠すると連結片が補助錠の一部を押圧して補助錠が施錠されるものであり、補助錠を解錠する際には連結片は補助錠の一部で押圧されて変形し、連結片が主錠を押圧できなくなることを特徴とする請求項1に記載の錠である。
連結片は、主錠を操作して施錠する場合には変形しないが、補助錠を操作して解錠する場合に変形する。すなわち、補助錠が解錠されても、連結片が変形するため、連結片は連動できず主錠は解錠されない。つまり、補助錠と主錠とを各々個別に解錠できる。
本発明の錠によれば、簡素な部材で目的とする錠を構成できる。
請求項3に記載の発明は、連結片は揺動片を有し、揺動片は連結片に揺動可能に軸支され、且つ揺動片の一方の端部は連結片から離れる方向に付勢されており、主錠の施錠時には、揺動片は付勢力によってその姿勢を保持し、補助錠の解錠時には、揺動片は補助錠の一部で押圧されて連結片に近接することを特徴とする請求項2に記載の錠である。
連結片から離れる方向に付勢された揺動片は、付勢力によってその姿勢を保持している。つまり、揺動片は、主錠を操作して施錠する際には変形することはない。また、揺動片は、補助錠を操作して解錠する際に連結片に近接する。つまり、揺動片は、補助錠が解錠される時にのみ変形する。
本発明の錠によれば、確実な作動が可能である。
請求項4に記載の発明は、補助錠は補助デッドハブを有し、補助デッドハブは揺動片に連動可能であり、主錠の施錠時には、揺動片が補助デッドハブを押圧して施錠方向に回動させ、補助錠の解錠時には、補助デッドハブが解錠方向に回動して揺動片を押圧することを特徴とする請求項3に記載の錠である。
デッドハブは、カム機構を有した一般的な錠部材であり、キーシリンダーやサムターンに連結されるものである。そのデッドハブを応用した補助デッドハブは、揺動片と相互に押圧可能な位置関係にある。
本発明の錠によれば、より簡素な部材で構成できる。
請求項5に記載の発明は、揺動片は押圧面と乗上面を有し、押圧面は揺動片の外周面に位置しており、乗上面は押圧面に直交する位置に有り、補助デッドハブは腕部を有し、腕部の先端側には当接部が設けられており、主錠が解錠された状態においては、押圧面は当接部に略対向する位置にあり、主錠の施錠時には、押圧面が当接部を押圧して補助デッドハブを回動させると、乗上面と当接部とが略対向することを特徴とする請求項4に記載の錠である。
補助デッドハブの当接部に略対向配置された揺動片の押圧面は、主錠の施錠時において、当接部を確実に押圧できる。その結果、確実に補助デッドハブを回動させて、補助錠を施錠できる。そして、押圧面に略対向していた当接部は、回動したことによって、乗上面と略対向する姿勢へと変化している。この状態においては、補助錠の解錠時に、当接部が回動して揺動片を押圧した場合にでも、押圧面は当接部から押圧されることはない。つまり、補助錠の解錠時には、当接部が乗上面を押圧して、揺動片を変形させる。
本発明の錠によれば、より確実な作動が可能である。
請求項6に記載の発明は、補助錠の解錠時に、補助デッドハブは乗上面に乗り上げることを特徴とする請求項5に記載の錠である。
揺動片に乗り上げた補助デッドハブは、揺動片を強固に固定可能である。すなわち、補助錠の解錠時に、連結片と揺動片とを近接させた状態で固定できる。
本発明の錠によれば、誤作動を防止できる。
請求項7に記載の発明は、乗上面は、揺動片の少なくとも1つの角部を面取り加工してなることを特徴とする請求項6に記載の錠である。
面取り加工にて形成された乗上面は、補助デッドハブをより乗せ易い構造である。
本発明の錠によれば、確実に誤作動を防止できる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の錠を有することを特徴とする扉構造である。
請求項1〜7のいずれかに記載の錠を有する扉構造では、扉に取り付けられた主錠と補助錠とを、主錠の施錠動作においてのみ連動可能とし、解錠動作においては連動不可能としている。
本発明の扉構造によれば、施錠することが容易にでき、且つ解錠することが容易にできない。
本発明の錠および扉構造によれば、施錠することが容易にでき、且つ解錠することは容易にできない。
本発明の実施形態に係る錠および扉構造を示す正面図である。 主錠の内部構造を示す正面図である。 主錠が取り得る姿勢を示した説明図であり、(a)は解錠状態、(b)は施錠状態である。 補助錠の内部構造を示す正面図である。 補助デッドハブを示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 下側の連結片を示す図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。 揺動片を示す拡大図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は(a)のA−A断面図、(d)は底面図である。 補助錠が取り得る姿勢を示した説明図であり、(a)は解錠状態、(b)は施錠状態である。 補助錠が施錠状態から解錠状態へ移行した姿勢を示す説明図である。 主錠2に連動させて補助錠3を施錠した際の補助デッドハブ20と揺動片7との動きを示す説明図であり、(a)は施錠前、(b)は施錠中、(c)は施錠後である。 補助錠3を操作して解錠した際の補助デッドハブ20と揺動片7との動きを示す正面図および断面図であり、(a)は解錠前、(b)は解錠中、(c)は解錠後である。 補助錠3を操作して解錠した際の補助デッドハブ20と揺動片7との動きを示す側面図であり、(a)は解錠前、(b)は解錠中、(c)は解錠後である。 揺動片を示す斜視図である。
以下は、本発明の錠および扉構造の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明は、実施形態の理解を容易にするためのものであり、これによって、本発明が制限して理解されるべきではない。
図1に示すように、錠1は玄関扉やドア等の扉8に取り付けて使用する錠であり、1つの扉8を複数の錠で施錠するためのものである。錠1は、主錠2と、補助錠3と、連結機構4とを有している。主錠2は上側に位置し、補助錠3は下側に位置している。連結機構4は、連結片5,6を有している。連結片5,6同士は上下方向に一体化して移動するように連結されている。
主錠2は、筺体60を有している。筺体60は、上ケース61と、下ケース62とを有している。連結片5は、筺体60内に大部分が位置しており、筺体60から連結片5の一部が下向きに出ている。
補助錠3は、筺体65を有している。筺体65は、上ケース66と、下ケース67とを有している。連結片6は、筺体65内に大部分が位置しており、筺体65から連結片6の一部が上向きに出ている。
図2は、主錠2の内部構造を示す正面図であり、筺体60から上ケース61とカバー63を取り外した状態である。図2に示すように、主錠2は、主デッドハブ10と、デッドボルト11と、鎌12と、ラッチヘッド13と、ラッチケース14と、レバー15,16とを有している。
主デッドハブ10は、図示しないキーシリンダーおよびサムターンに連結され、操作されるものである。主デッドハブ10は、円筒状の軸部10aと、略三日月状の腕部10bとを有している。軸部10aは筺体60に軸支されている。軸部10aには貫通孔10cが設けられている。貫通孔10cはキーシリンダーおよびサムターンに連結される。腕部10bは、凸部10dを有している。凸部10dは、後述するデッドボルト11の凹部11cを押し引きするためのものである。腕部10bの先端側には、連結片5に係合可能な貫通孔10eが設けられている。連結片5は、長尺状の板部材であり、両端部に略コ字状の係合部5a,5bを有している。貫通孔10eと係合部5aは、ピン70で係合している。
デッドボルト11は、玄関扉等を施錠するための主要部品である。デッドボルト11は、本体部11aを有している。本体部11aは、ガイド孔11bと、凹部11cと、貫通孔11dを有している。ガイド孔11bは、本体部11aの長手方向に沿って設けられた孔である。ガイド孔11bにはピン71が挿通されている。ピン71は筺体60に固定されている。このことにより、デッドボルト11は、ガイド孔11bに沿ってスライド可能である。凹部11cは、本体部11aの後ろ側に設けられた窪みである。凹部11cは、主デッドハブ10の凸部10dと当接可能である。貫通孔11dにはピン73が挿通されている。デッドボルト11の内部には鎌12が位置している。
鎌12は、デッドボルト11に連動して筺体60から突出するものである。鎌12は、本体部12aを有している。本体部12aは、貫通孔12bと、ガイド孔12cと、後述する先端部12dを有している。貫通孔12bにはピン72が挿通されている。ピン72は筺体60に固定されている。このことにより、鎌12は、ピン72を支点として、作動可能である。ガイド孔12cは、本体部12aに設けられている。ガイド孔12cには、デッドボルト11の貫通孔11dを介してピン73が挿通されている。換言すれば、鎌12はデッドボルト11を懸架した状態である。
ラッチヘッド13は、玄関扉等を仮締めするためのものである。ラッチヘッド13は、筺体60に固定されたラッチケース14内に位置している。ラッチヘッド13の一部は、ラッチケース14から突出している。ラッチヘッド13は、図示しない弾性部材で付勢されている。ラッチヘッド13は、レバー15の一部と係合している。レバー15,16は、筺体60に回動可能に軸支されている。レバー15,16は連結されている。ラッチヘッド13と、ラッチケース14と、レバー15,16とは、プッシュプル機構を構成している。レバー15,16の間の空間17を押し拡げると、ラッチヘッド13が反転可能な状態となる。
図3は主錠2が取り得る姿勢を示した説明図であり、図3(a)は解錠状態、図3(b)は施錠状状態である。
図3(a)の解錠状態では、デッドボルト11(本体部11a)は筺体60内に収まっている。この時、主デッドハブ10は、腕部10bが上を向く姿勢で保持されている。腕部10bに連結された連結片5も、係合部5aが筺体60の上端側に近接するように位置している。この状態において、キーシリンダーおよびサムターンを操作して、主デッドハブ10を時計回りに回動させると、凸部10dがデッドボルト11の凹部11cを押す。押されたデッドボルト11(本体部11a)は、ガイド孔12cに沿って左方向にスライドし、図3(b)の施錠状態となる。
図3(b)の施錠状態では、デッドボルト11(本体部11a)は筺体60から外に突出している。本体部11aのスライドに伴って鎌12も回動しており、本体部11aから先端部12dが突出している。この時、主デッドハブ10は、腕部10bが略水平方向を向く姿勢で保持されている。腕部10bの回動に伴って、連結片5は下降している。
図3(b)の施錠状態から、主デッドハブ10を反時計回りに回動させると、連結片5は上昇する。その結果、主錠2は、図3(a)の解錠状態となる。すなわち、主錠2を操作して施錠すると連結片5が下降し、主錠2を操作して解錠すると連結片5が上昇する。連結片5は連結片6に連結されていることから、主錠2を操作すると、連結機構4(連結片5,6)を昇降させることができる。
なお、主デッドハブ10は、図示しない略S状の弾性部材で解錠する方向(反時計回り)に付勢されている。この弾性部材は、主デッドハブ10より付勢方向とは逆向きの方向に一定の角度だけ押圧されると、思案点を超えるため、付勢する方向が反転するという挙動を示す。すなわち、解錠する方向(反時計回り)に付勢されていた主デッドハブ10を一定の角度だけ押圧すると、主デッドハブ10を施錠する方向(時計回り)に付勢される。
図4は、補助錠の内部構造を示す正面図であり、筺体65から上ケース66を取り外した状態である。図4に示すように、補助錠3は、補助デッドハブ20と、デッドボルト21と、鎌22とを有している。補助デッドハブ20の近傍には連結片6が位置している。連結片6に設けられたガイド孔6cは、下ケース67に設けられたピン68に挿通されている。連結片6は、ガイド孔6cに沿って、昇降可能である。
デッドボルト21と鎌22については、前述のデッドボルト11と鎌12と略同一の形状および挙動を示すものであり、簡単に説明する。
デッドボルト21は、本体部21aを有している。本体部21aは、ガイド孔21bと、凹部21cと、貫通孔21dとを有している。ガイド孔21bにはピン74が挿通されている。貫通孔21dにはピン76が挿通されている。ピン74,76は、筺体65に固定されている。
鎌22は、本体部22aを有している。本体部22aは、貫通孔22bと、ガイド孔22cと、後述する先端部22dとを有している。貫通孔22bにはピン75が挿通されている。ガイド孔22cにはピン76が挿通されている。ピン75は、筺体65に固定されている。
図5(a)は、補助デッドハブ20の正面図である。補助デッドハブ20は、図示しないキーシリンダーおよびサムターンに連結される。補助デッドハブ20は、円筒状の軸部20aと、略凹状の腕部20bとを有している。軸部20aは筺体65に軸支されている。軸部20aには貫通孔20cが設けられている。貫通孔20cは図示しないキーシリンダーおよびサムターンに連結される。腕部20bは、凸部20dを有している。凸部20dは、デッドボルト21の凹部21cを押し引きするためのものである。腕部20bの先端側には、連結片6に当接可能な当接部20eが設けられている。
当接部20eは、腕部20bの先端側の角部20gに隣接し、且つ腕部20bの側面に位置している。当接部20eは、図5(b)に示すように、平坦な面である。当接部20eは、側面視で略台形状を成している。当接部20eの近傍には、斜面20fが位置している。斜面20fは、角部20gの背面側に位置している。斜面20fは、角部20gの背面側を面取り加工して形成されている。
図6(a)は、連結片6の正面図である。連結片6は、本体部6aを有している。本体部6aは、係合部6bと、ガイド孔6cとを有している。本体部6aは、長尺状の板部材である。図6(b)の側面図に示すように、本体部6aはコ字状であり、上片6eと下片6fとを有している。
本体部6aの上端側には、係合部6bが位置している。係合部6bは、係合ピン6dを有している。係合ピン6dは、連結片5の係合部5bに連結される。ガイド孔6cは、上片6eと下片6fの中腹にそれぞれ設けられた孔である。本体部6aの下端側には、揺動片7が位置している。
図7(a)〜(d)に示すように、揺動片7は、本体部7aを有している。本体部7aは、押圧面7bと、乗上面7cと、先鋭部7dと、貫通孔7eとを有している。
本体部7aは、略長方形の板状部材である。本体部7aの一方の端部である底面には、押圧面7bが位置している。押圧面7bは、平坦な面である。
本体部7aの正面左側の角部7fには、乗上面7cが位置している。乗上面7cは、角部7fを面取り加工して形成された面である。乗上面7cは、押圧面7bに直交する位置にある。乗上面7cと押圧面7b同士が近接する位置には、先鋭部7dが設けられている。先鋭部7dは、鋭角に尖った部位である。先鋭部7dの先端は、乗上面7cよりも高い位置にある。
本体部7aの左側面には、貫通孔7eが設けられている。貫通孔7eにはピン77が挿通されている。ピン77は、本体部6aに回動可能に軸止されている。なお、下片6fは、枠片6gを有している。
また、本体部7aは、図7(b)に示すように、図示しない付勢部材で、押圧面7bが下片6fから離れる方向に付勢されている。このことにより、本体部7aは、正面側から押圧されると、ピン77を支点として揺動し、下片6fに近接する。押圧をやめると、本体部7aは図示しない付勢部材で付勢されているため、下片6fから離れる方向に復帰する。
図8は補助錠が取り得る姿勢を示した説明図であり、図8(a)は解錠状態、図8(b)は施錠状態である。
図8(a)の解錠状態では、デッドボルト21(本体部21a)は筺体65内に収まっている。この時、補助デッドハブ20は、腕部20bが上を向く姿勢で保持されている。連結片6は、腕部20bに対向する位置にあり、ガイド孔6cの下端部がピン68に当止している。
この状態において、主錠2を操作して施錠動作を行うと、連結片5が下降する。連結片5の下降に伴って、連結片5に連結された連結片6(揺動片7)も下降する。連結片6は、ガイド孔6cの上端部がピン68に当止するまで、ガイド孔6cに沿って下降する。下降した連結片6(揺動片7)は、腕部20bを押圧し、補助デッドハブ20を施錠方向(時計回り)に回動させる。以下は、前述の主錠2の施錠動作と同様であり、説明を省略する。
図8(b)の施錠状態では、デッドボルト21は筺体65から外に突出している。デッドボルト21からは鎌22(先端部22d)が突出している。この時、補助デッドハブ20は、腕部20bが略水平方向を向く姿勢で保持されている。連結片6(揺動片7)は、腕部20bに隣接する位置にある。
図9は、補助錠3を操作して施錠状態から解錠状態へ移行した姿勢を示す。すなわち、補助デッドハブ20を、図示しないキーシリンダーおよびサムターンを操作して解錠方向(反時計回り)に回動させた状態である。略水平方向にあった腕部20bは、上を向く姿勢へと変化している。腕部20bは、反時計回りに回動する際に、隣接する位置にあった揺動片7を横側から押圧している。横側から押圧された揺動片7は、揺動して下片6fに近接している。換言すれば、揺動片7を有する連結片6が、腕部20bから押圧されて変形している。腕部20bは、揺動片7に正面視で重なる位置へと至っている。
この時、連結片6は、ガイド孔6cの上端部がピン68に当止したままである。つまり、連結片6は上昇せず、その位置に留まったままである。その結果、連結片6に連結された連結片5も上昇せず、その位置に留まったままである。すなわち、補助錠3を操作して解錠しても、連結機構4(連結片5,6)は上昇せず、連結片5を有する主錠2は施錠状態のままであり、解錠されない。換言すれば、補助錠3からは連結機構4(連結片5,6)の操作が不可能であり、主錠2を解錠ならびに施錠することができない。
なお、補助錠3は、図示しないキーシリンダーおよびサムターンを操作して補助デッドハブ20を施錠方向(時計回り)に回動すると、施錠可能である。すなわち、主錠2に連結された連結機構4(連結片5,6)から押圧されなくても、補助デッドハブ20を操作することで施錠可能である。換言すれば、補助錠3は主錠2とは関係なく、単独で操作して施錠ならびに解錠することができる。
つぎに、図10〜12を用いて、補助デッドハブ20と揺動片7との動きを詳しく説明する。
図10は主錠2に連動させて補助錠3を施錠した際の補助デッドハブ20と揺動片7との動きを示す説明図であり、(a)は施錠前、(b)は施錠中、(c)は施錠後である。
図10(a)の施錠前においては、当接部20eは、押圧面7bに略対向する位置にある。腕部20bは、上向きの姿勢である。主錠2を操作して連結機構4(連結片5,6)を下降させると、揺動片7も下降する。
図10(b)の施錠中においては、揺動片7の下降に伴って、押圧面7bが当接部20eを押圧すると、腕部20bは軸部20aを支点として、時計回り(施錠方向)に回動する。
図10(c)の施錠後においては、押圧面7bは当接部20eに直交する位置に至っている。腕部20bは、水平方向を向いている。当接部20eは、乗上面7cに略対向している。
図11は補助錠3を操作して解錠した際の補助デッドハブ20と揺動片7との動きを示す正面図および断面図であり、(a)は解錠前、(b)は解錠中、(c)は解錠後である。
図11(a)の解錠前においては、補助デッドハブ20と揺動片7は、図10(c)と同一の姿勢にある。すなわち、当接部20eは、乗上面7cに略対向する位置にある。この状態において、図示しないキーシリンダーおよびサムターンを操作して補助デッドハブ20を反時計回り(解錠方向)に回動させる。すると、腕部20bが軸部20aを支点として、反時計回り(解錠方向)に回動し始める。
図11(b)の解錠中においては、腕部20bの回動に伴って、当接部20eが乗上面7cを押圧し、乗上面7cに乗り上げている。乗上面7cは、角部7fを面取りして形成されたものである。このため、回動された当接部20eは、乗上面7cに容易に乗り上げることができる。さらに、当接部20eの近傍には斜面20fがあることから、当接部20eは乗上面7cに乗り上げ易い。
図11(c)の解錠後においては、腕部20bの回動に伴って、腕部20bの大部分が本体部7aに乗り上げている。当接部20eおよび斜面20fも、本体部7aに乗り上げている。
図12は補助錠3を操作して解錠した際の補助デッドハブ20と揺動片7との動きを示す側面図であり、(a)は解錠前、(b)は解錠中、(c)は解錠後である。なお、図12においては、動きを分かり易く説明するために、揺動片7および連結片6の一部を水平方向に描写している。
図12(a)の解錠前においては、当接部20eは、乗上面7cに略対向する位置にある。揺動片7は、下片6fから離れる方向に角度Xだけ付勢されている。この時、当接部20eの近傍には先鋭部7dが位置している。先鋭部7dは、図13に示すように、先鋭部7dは、多角形の角錐の一部のような形状である。例えば、当接部20eが先鋭部7dに当たった場合には、当接部20eは乗上面7cの方へ逃げる。つまり、先鋭部7dは、当接部20eを乗上面7cに誘導するためのものである。
図12(b)の解錠中においては、当接部20eが乗上面7cに乗り上げている。この時、当接部20eは乗上面7cを下片6fに近接する方向に押圧している。揺動片7の付勢角度は、角度Xから角度Yへと変化している。
図12(c)の解錠後においては、当接部20eは本体部7aに乗り上げている。この時、揺動片7の付勢角度は、角度Yから角度Zへと変化しており、揺動片7は下片6fに近接している。
なお、補助デッドハブ20は、図示しない略S状の弾性部材で解錠する方向(反時計回り)に付勢されている。この弾性部材は、補助デッドハブ20より付勢方向とは逆向きの方向に一定の角度だけ押圧されると、思案点を超えるため、付勢する方向が反転するという挙動を示す。すなわち、解錠する方向(反時計回り)に付勢されていた補助デッドハブ20を一定の角度だけ押圧すると、補助デッドハブ20を施錠する方向(時計回り)に付勢される。
前述のように、本実施形態で採用する連結機構4(連結片5,6)は、主錠2を操作して施錠動作を行う場合にのみ、主錠2と補助錠3とが連動し、補助錠3も施錠可能である。
また、連結機構4は補助錠3を操作して行う解錠動作を主錠2に連動させない。換言すれば、補助錠3の解錠動作では、主錠2を解錠することができない。
つまり、主錠2と補助錠3とは、主錠2の施錠動作においてのみ連動可能であり、解錠動作においては連動不可能である。
連結片6は、主錠2を操作して施錠する場合には変形しないが、補助錠3を操作して解錠する場合に変形する。すなわち、補助錠3が解錠されても、連結片6が変形するため、連結片5は連動できず主錠2は解錠されない。つまり、補助錠3と主錠2とを各々個別に解錠できる。
連結片6から離れる方向に付勢された揺動片7は、付勢力によってその姿勢を保持している。つまり、揺動片7は、主錠2を操作して施錠する際には変形することはない。また、揺動片7は、補助錠3を操作して解錠する際に連結片6に近接する。つまり、揺動片7は、補助錠3が解錠される時にのみ変形する。
デッドハブは、カム機構を有した一般的な錠部材であり、キーシリンダーやサムターンに連結されるものである。そのデッドハブを応用した補助デッドハブ20は、揺動片7と相互に押圧可能な位置関係にある。
補助デッドハブ20の当接部20eに略対向配置された揺動片7の押圧面7bは、主錠2の施錠時において、当接部20eを確実に押圧できる。その結果、確実に補助デッドハブ20を回動させて、補助錠3を施錠できる。
そして、押圧面7bに略対向していた当接部20eは、回動したことによって、乗上面7cと略対向する姿勢へと変化している。乗上面7cと押圧面7bとは直交する位置関係にあることから、当接部20eは向きを略90度変えたことになる。この状態においては、補助錠3の解錠時に、当接部20eが回動して揺動片7を押圧した場合にでも、押圧面7bは当接部20eから押圧されることはない。つまり、補助錠3の解錠時には、当接部20eが乗上面7cを押圧して、揺動片を変形させる。
揺動片7に乗り上げた補助デッドハブ20は、揺動片7を強固に固定可能である。すなわち、補助錠3の解錠時に、連結片6と揺動片7とを近接させた状態で固定できる。
面取り加工にて形成された乗上面7cは、補助デッドハブ20をより乗せ易い構造である。
錠1を有する扉構造では、扉8に取り付けられた主錠2と補助錠3とを、主錠2の施錠動作においてのみ連動可能とし、解錠動作においては連動不可能としている。
以上のように、本発明の錠1および扉構造によれば、施錠することが容易にでき、且つ解錠することが容易にできない。
1 錠
2 主錠
3 補助錠
4 連結機構
5,6 連結片
7 揺動片
7b 押圧面
7c 乗上面
7f 角部
8 扉
20 補助デッドハブ
20b 腕部
20e 当接部

Claims (8)

  1. 1つの扉に主錠と少なくとも1つの補助錠とが固定されてなる錠において、
    主錠に補助錠を連動させて施錠可能な連結機構を有し、
    前記連結機構は補助錠の解錠動作を主錠に連動させず、主錠および補助錠を各々個別に解錠可能であることを特徴とする錠。
  2. 連結機構は連結片を有し、
    主錠と補助錠とは連結片で連結されており、
    主錠を施錠すると連結片が補助錠の一部を押圧して補助錠が施錠されるものであり、
    補助錠を解錠する際には連結片は補助錠の一部で押圧されて変形し、連結片が主錠を押圧できなくなることを特徴とする請求項1に記載の錠。
  3. 連結片は揺動片を有し、
    揺動片は連結片に揺動可能に軸支され、且つ揺動片の一方の端部は連結片から離れる方向に付勢されており、
    主錠の施錠時には、揺動片は付勢力によってその姿勢を保持し、
    補助錠の解錠時には、揺動片は補助錠の一部で押圧されて連結片に近接することを特徴とする請求項2に記載の錠。
  4. 補助錠は補助デッドハブを有し、補助デッドハブは揺動片に連動可能であり、
    主錠の施錠時には、揺動片が補助デッドハブを押圧して施錠方向に回動させ、
    補助錠の解錠時には、補助デッドハブが解錠方向に回動して揺動片を押圧することを特徴とする請求項3に記載の錠。
  5. 揺動片は押圧面と乗上面を有し、
    押圧面は揺動片の外周面に位置しており、乗上面は押圧面に直交する位置に有り、
    補助デッドハブは腕部を有し、腕部の先端側には当接部が設けられており、
    主錠が解錠された状態においては、押圧面は当接部に略対向する位置にあり、
    主錠の施錠時には、押圧面が当接部を押圧して補助デッドハブを回動させると、乗上面と当接部とが略対向することを特徴とする請求項4に記載の錠。
  6. 補助錠の解錠時に、補助デッドハブは乗上面に乗り上げることを特徴とする請求項5に記載の錠。
  7. 乗上面は、揺動片の少なくとも1つの角部を面取り加工してなることを特徴とする請求項6に記載の錠。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の錠を有することを特徴とする扉構造。
JP2010172826A 2010-07-30 2010-07-30 錠および扉構造 Active JP5324535B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010172826A JP5324535B2 (ja) 2010-07-30 2010-07-30 錠および扉構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010172826A JP5324535B2 (ja) 2010-07-30 2010-07-30 錠および扉構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012031657A true JP2012031657A (ja) 2012-02-16
JP5324535B2 JP5324535B2 (ja) 2013-10-23

Family

ID=45845377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010172826A Active JP5324535B2 (ja) 2010-07-30 2010-07-30 錠および扉構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5324535B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021518501A (ja) * 2018-03-16 2021-08-02 エイエスエスエイ・アブロイ・ニュージーランド・リミテッド 錠アセンブリ

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004169384A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Miwa Lock Co Ltd 扉の施錠機構

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004169384A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 Miwa Lock Co Ltd 扉の施錠機構

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021518501A (ja) * 2018-03-16 2021-08-02 エイエスエスエイ・アブロイ・ニュージーランド・リミテッド 錠アセンブリ

Also Published As

Publication number Publication date
JP5324535B2 (ja) 2013-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4930882B2 (ja) ドアアウタハンドルの側面衝突時のドアロック装置
TWM521101U (zh) 鎖閂的閉鎖結構
KR101163461B1 (ko) 자동차의 아웃사이드 핸들 조립 장치
US9217264B2 (en) Low energy clutch for electronic door lock
JP4137852B2 (ja) ターボジェットエンジンのナセルカバーの施錠手段
US8707744B2 (en) Lock having simplified structure
JP5324535B2 (ja) 錠および扉構造
JP6196426B2 (ja) 扉錠
US11753851B2 (en) Lock assembly
CN110265240B (zh) 双电源转换开关的操作机构
CN109753115B (zh) 连动机构及电子装置
JP4440699B2 (ja) 錠装置
TWI332050B (ja)
CN106869606B (zh) 电控锁闩
JP6366917B2 (ja) 平面ラッチハンドル
CN214886190U (zh) 门锁推拉传动结构
CN220247839U (zh) 一种锁体及锁
CN112523607B (zh) 一种门锁及其联动式解锁机构
JP2010209531A (ja) 門扉の係止装置および門扉
JP5623597B2 (ja) 門扉の係止装置および門扉
JP5019940B2 (ja) クレセント錠
JP5581066B2 (ja) 伸縮門扉用の錠
JP2009102856A (ja) 施錠装置
JP4943038B2 (ja) 扉のラッチ装置
JP6644252B2 (ja) 引戸の引手装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121022

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5324535

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250