JP2012026354A - 内燃機関の異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の異常判定装置において、サージングの発生を適切に判定可能とする。
【解決手段】内燃機関の異常判定装置20は、排気通路に設けられたタービン6b及び吸気通路に設けられたコンプレッサ6aを有し、コンプレッサには可動ベーンの位置を変化させることによりコンプレッサホイールから送り出される吸気の流路の絞り量を変更可能な可動ベーン機構が設けられた過給機を備えた内燃機関に適用され、吸気がコンプレッサに吸入される入口における吸気の圧力及び温度を特定する特定手段6p、6tと、特定された吸気の圧力及び温度に基づいて、コンプレッサのサージングが発生したか否かを判定する判定手段20とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、例えばディーゼルエンジン等の圧縮着火式の内燃機関の異常判定装置の技術分野に関する。
この種の内燃機関の異常判定装置として、例えば特許文献1等では、コンプレッサの入り口に設置した圧力センサーによってサージングを検出する装置について開示されている。
特開2008−255961号公報
しかしながら、上述した特許文献1等によれば、可変ディフューザを備えたターボ過給機においては可変ディフューザの整流作用によって、サージングが実際に発生した際の圧力の変化量及び温度の変化量は小さいため、サージングの検出自体ができない、もしくはセンサのノイズ等を誤ってサージングと検出してしまう可能性があるという技術的な問題点が生じる。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、サージングの発生を適切に判定することが可能な内燃機関の異常判定装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の異常判定装置は、排気通路に設けられたタービン及び吸気通路に設けられたコンプレッサを有し、前記コンプレッサには可動ベーンの位置を変化させることによりコンプレッサホイールから送り出される吸気の流路の絞り量を変更可能な可動ベーン機構が設けられた過給機を備えた内燃機関に適用され、前記吸気が前記コンプレッサに吸入される入口における前記吸気の圧力及び温度を特定する特定手段と、前記特定された吸気の圧力及び温度に基づいて、前記コンプレッサのサージングが発生したか否かを判定する判定手段とを備える。
本発明に係る内燃機関の異常判定装置は、例えばコンプレッサの入口に設けられた圧力センサーや温度センサー等によって構成可能な特定手段によって、コンプレッサに吸入される入口における吸気の圧力及び温度が特定される。ここに、本発明に係る特定とは、典型的には、吸気の圧力及び温度を示す何らかの物理量やパラメータの所定範囲を、直接的に「特定」「選択」等することを意味する。更に、吸気の圧力及び温度を示す何らかの物理量やパラメータを、間接的に「検出」「測定」「計測」等することを含んでいてもよい。
例えばメモリやプロセッサ等によって構成可能な判定手段によって、特定された吸気の圧力及び温度に基づいて、コンプレッサのサージングが発生したか否かが判定される。ここに本発明に係るサージング(又はサージ)とは、吸気が吸気通路を逆流する現象を意味する。
このように、吸気がコンプレッサに吸入される入口において測定された圧力及び温度に基づいて、サージの発生を高精度に判定することができる。典型的には、測定された圧力が平均値を超え、且つ、測定された温度が平均値を超えた場合、サージングが発生したと的確且つ適切に判定することができる。或いは、典型的には、測定された圧力の時間変化率、即ち、単位時間当たりの圧力変化量が第1基準値を超え、且つ、測定された温度の時間変化率、即ち、単位時間当たりの温度変化量が第2基準値を超えた場合、サージングが発生したと的確且つ適切に判定することができる。この結果、サージングの発生を高精度に判定することにより、発生したサージングの影響を低減するための可動ベーン機構を制御する各種の制御を迅速且つ的確に実行することができる。
一般的に、可動ベーン機構が設けられた過給機においては可動ベーン機構の整流作用によって、サージングが実際に発生した際の圧力の変化量及び温度の変化量は小さい。仮に、この可動ベーン機構が設けられた過給機において、圧力センサーを、この過給機から離れた位置に設けたり、温度センサーを、この過給機から離れた位置に設けたりした場合、これらの圧力センサー及び温度センサーに夫々測定される圧力の変化量及び温度の変化量もこの過給機からかけ離れた距離に応じて小さくなるため、サージングの発生を定量的又は定性的に精度良く判定することが困難となってしまうという技術的な問題が生じる。
本発明の内燃機関の異常判定装置の一の態様は、前記判定手段は、前記特定された吸気の圧力の変化の度合い(例えば変化量若しくは時間変化率)が第1閾値を超えた場合、又は、前記特定された吸気の温度の変化の度合いが第2閾値を超えた場合、前記コンプレッサのサージングが発生したと判定する。
ここに、本発明に係る変化の度合いとは、例えば変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの変化量等の変化の定量的又は定性的な程度を意味する。
この態様によれば、吸気がコンプレッサに吸入される入口において測定された圧力の変化の度合い及び温度の変化の度合いに基づいて、サージの発生を高精度に判定することができる。
本発明の内燃機関の異常判定装置の他の態様は、前記特定手段は、前記吸気が前記コンプレッサに吸入される入口から所定距離だけ離れた位置における前記吸気の圧力及び温度を特定する。
ここに、本発明に係る所定距離とは、典型的には、サージングが発生した際の圧力の変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの圧力の変化量を大きく測定できるように実験的、経験的、理論的、経験的な手法、シミュレーションの手法を用いて個別具体的に定義可能である。或いは、所定距離とは、典型的には、サージングが発生した際の温度の変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの温度の変化量を大きく測定できるように実験的、経験的、理論的、経験的な手法、シミュレーションの手法を用いて個別具体的に定義可能である。所定距離は、より典型的にはゼロ又は略ゼロであってよい。
この態様によれば、コンプレッサに吸入される入口から所定距離だけ離れた位置において測定された圧力及び温度に基づいて、サージの発生を高精度に判定することができる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本実施形態に係る内燃機関の制御装置を搭載した車両の基本構成を図式的に示した模式図である。 本実施形態に係るコンプレッサ6aの断面図である。 本実施形態に係るコンプレッサ6aの一部を図2の矢印III方向から見た図である。 本実施形態に係るコンプレッサの入口に設けられた圧力センサー及び温度センサーによって夫々測定された圧力の変化及び温度の変化を夫々示したグラフ(図4(a)及び図4(b))である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
(実施形態)
第1実施形態に係る内燃機関の制御装置について、図1乃至図4を参照して説明する。
(車両の基本構成)
先ず、図1を参照して、第1実施形態に係る内燃機関の制御装置を搭載した車両の基本構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る内燃機関の制御装置を搭載した車両の基本構成を図式的に示した模式図である。尚、本実施形態に係る内燃機関の異常判定装置を搭載した車両は、#1気筒「1a」から#4気筒までの四つの気筒が一列に並べられた、いわゆる直列四気筒のレシプロ式内燃機関(所謂、「ディーゼルエンジン」、以下、適宜、「エンジン1」と称す)に適用した一形態を示している。エンジン1は例えば自動車の走行用駆動源として使用され、エンジン1で発生した駆動力が、図示しない、クラッチや変速機やディフェレンシャルギヤやドライブシャフトを介して車輪に伝達される。
図1に示されるように、エンジン1は、電子スロットル弁2、AFM(Air Flow Meter)2a、シリンダ#1から#4、吸気通路3、吸気マニホールド3M、排気マニフォールド4、インタクーラー5、吸気濾過用のエアフィルタ5f、ターボ過給機6、コンプレッサ6a、タービン6b、温度センサー6t、圧力センサー6p、可変ディフューザ6nの整流翼の角度を測定する角度センサー6s、エンジン1の吸気系の過給圧を測定する過給圧センサ7s、DPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)触媒8、排気浄化ユニット9、燃料添加弁10、EGR通路11、EGR触媒12、EGRクーラ13、EGR弁14、排気絞り弁15、マフラー16、ECU20、インジェクタ30、コモンレール31、燃料ポンプ32、エンジンの回転数を測定するためのクランク角センサ33、シリンダ内の圧力を測定する圧力センサー40、及び、吸気量調節用の絞り弁(所謂、ディーゼルスロットル弁)70を備えて構成されている。
図1に示されるように、エンジン1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、エンジン1の還流系、所謂、EGR(Exhaust Gas Recirculation)系は、そのシリンダ#1から#4には、吸気通路3及び排気通路4が接続され、吸気通路3には吸気濾過用のエアフィルタ5f、インタクーラー5、ターボ過給機6のコンプレッサ6a、吸気量を調節するための絞り弁70が、排気通路4にはターボチャージャ6のタービン6bがそれぞれ設けられている。排気通路4のタービン6bよりも下流側には排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒の一例であるDPNR触媒8を含んだ排気浄化ユニット9と、そのDPNR触媒8の上流に還元剤としての燃料を添加する燃料添加手段としての燃料添加弁10とが設けられている。排気通路4と吸気通路3とはEGR通路11で接続され、EGR通路11には、還流ガスの流れる方向を基準として、上流側から下流側へ向かって、EGR触媒12、EGRクーラ13、及びEGR弁14が設けられている。
ターボ過給機6は、可変ディフューザ6nを備えたターボ過給機であり、設けられた可変ディフューザ6nの開度を変更することによって、コンプレッサ6aの出口での吸気の圧力を変更することができる。角度センサー6sは可変ディフューザ6nの開度を測定する。特に、可変ディフューザ6nは、第1の開度と第2の開度との2段階で開度を変更する(但し、第2の開度は第1の開度より大きく、以下、第2の開度を「開弁側の開度(後述される開位置Po)」と称し、第1の開度を「閉弁側の開度(後述される閉位置Pc)」と称す)。
尚、可変ディフューザ6nは、第1の開度と第2の開度との2段階で開度を変更したが、本実施形態はこの限りでない。即ち、可変ディフューザ6nは、3段階以上の多段階で開度を変更してよい。或いは、可変ディフューザ6nは、無段階で開度を変更してよい。即ち、可変ディフューザ6nについては、設けられた可変ディフューザ6nの整流翼の角度を変更することによってコンプレッサ6aの出口での吸気の圧力を変更するように構成してよい。この場合、開度センサー6sは、可変ディフューザ6nの整流翼の開度として、可変ディフューザ6nの整流翼の角度を測定してよい。
特に、本実施形態に係る圧力センサー6pは、コンプレッサ6aの入口付近に設けられ、吸気の圧力を測定する。典型的には、圧力センサー6pは、コンプレッサ6aの入口から所定距離d1だけ離れた位置に設けられてよい。本実施形態に係る所定距離d1は、典型的には、吸気が逆流する現象であるサージが発生した際の圧力の変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの圧力の変化量を大きく測定できるように実験的、経験的、理論的、経験的な手法、シミュレーションの手法を用いて個別具体的に定義可能である。所定距離d1は、より典型的にはゼロ又は略ゼロであってよい。
加えて、本実施形態に係る温度センサー6tは、コンプレッサ6aの入口付近に設けられ、吸気の温度を測定する。典型的には、温度センサー6tは、コンプレッサ6aの入口から所定距離d2だけ離れた位置に設けられてよい。本実施形態に係る所定距離d2は、典型的には、サージが発生した際の温度の変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの温度の変化量を大きく測定できるように実験的、経験的、理論的、経験的な手法、シミュレーションの手法を用いて個別具体的に定義可能である。所定距離d2は、より典型的にはゼロ又は略ゼロであってよい。
尚、所定距離d1と所定距離d2とは、同じ値でよい、或いは、異なる値でよい。これにより、測定された圧力、及び、測定された温度に基づいて、サージの発生を高精度に判定することができる。
尚、これらの圧力センサー6p、及び、温度センサー6tによって、本発明に係る「特定手段」の一例が構成されている。また、所定距離d1又は所定距離d2によって、本発明に係る「所定距離」の一例が構成されている。また、この圧力センサー6p、及び、温度センサー6tに関する効果については後述の図4を用いて説明される。
ターボ過給機6は、更に、可変ノズル6vを備えた可変ノズル式ターボ過給機であり、設けられた可変ノズル6vの開度を変更することによってタービン6bの入口部分の流路断面積を変更し、タービン6bの入口での排気の圧力を変更することができる。開度センサー6vsは可変ノズル6nの開度を測定する。尚、ターボ過給機6、コンプレッサ6a、タービン6bによって、本発明に係る「過給機」の一具体例が構成されている。
(コンプレッサの詳細構成)
図2及び図3を参照してターボ過給機6のコンプレッサ6aについて説明する。図2は、本実施形態に係るコンプレッサ6aの断面図である。図3は、本実施形態に係るコンプレッサ6aの一部を図2の矢印III方向から見た図である。図2に示すようにコンプレッサ6aは、コンプレッサハウジング110と、コンプレッサハウジング110内に収容されたコンプレッサホイール120とを備えている。コンプレッサハウジング110は、コンプレッサホイール120が配置されるホイール室130と、ホイール室130の外周に設けられ、ホイール室130の出口と通じているディフューザ部140と、ディフューザ部140の外周に設けられてディフューザ部140と通じている渦巻き状のスクロール室150とを備えている。コンプレッサホイール120は、軸線Ax回りに回転可能に設けられた回転軸160の一端に取り付けられている。回転軸160の他端にはタービン6bのタービンホイール(不図示)が取り付けられている。タービンホイールが排気によって駆動されると、これによりコンプレッサホイール120が駆動される。
コンプレッサ6aには、可動ベーン機構170が設けられている。可動ベーン機構170は、ディフューザ部140に配置された複数のディフューザベーン(以下、ベーンと略称することがある。)180と、これら複数のベーン180が軸部としてのピン190を軸として回転可能なように取り付けられたベースプレート200と、ベースプレート200の裏面側に配置されたベーン操作機構210とを備えている。ベーン180は、吸気の流れを方向付ける周知の翼型形状の部品である。コンプレッサホイール120から送り出された吸気は、各ベーン180間に流入する。そのため、ベーン180間の隙間が吸気の流路となる。各ベーン180はピン190の一端部に一体回転可能に取り付けられている。図3に示したようにピン190は、周方向に一定のピッチで配置されている。それらのピン190を軸としてベーン180が回転することにより、ベーン180がそれらの間の吸気の流路を開閉するように回転する。そして、これにより吸気の流路の絞り量を変更する。
ベーン操作機構210は、出力部材としての出力軸220aを有するアクチュエータ220と、出力軸220aから出力された動力を各ベーン180に伝達する動力伝達機構230とを備えている。動力伝達機構230は、アクチュエータ220によって軸線Ax回りに回転駆動される不図示の駆動リングを備え、その駆動リングの回転運動を各ベーン180がピン190を軸として回転する回転運動に変換する周知の機構である。そのため、詳細な説明は省略する。アクチュエータ220は、動力伝達機構230を介して各ベーン180を図3に実線で示した閉位置Pcと破線で示した開位置Poとの間で駆動する。閉位置Pcは各ベーン180間の隙間が最小になる位置であり、開位置Poは各ベーン180間の隙間が最大になる位置である。アクチュエータ220には、出力軸220aの変位に対応した信号を出力する変位センサ220bが設けられている。尚、可動ベーン機構170によって、本発明に係る「可動ベーン機構」の一具体例が構成されている。
エンジン1の運転状態は、エンジンコントロールユニット(以下、ECUと呼ぶ。)20にて制御される。ECU20は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータユニットであり、所定の制御プログラムに従って電子スロットル弁2、及びアクチュエータ220等を制御することにより、エンジン1を目標とする運転状態に制御する。ECU20は、例えば吸入空気量が多くなるほど各ベーン180の位置が開位置Po側に変更されるようにアクチュエータ220の動作を制御する。このようにアクチュエータ220の動作を制御することにより、ECU30が本発明のベーン制御手段として機能する。また、ECU20は、エンジン1の運転に支障が生じる故障が発生した場合、エンジン1の運転状態がエンジン1の機関出力が制限される退避運転状態に切り替わるように電子スロットル弁2を閉じ側に制御する。
加えて、各種のアクチュエータの動作は、ECU20によって制御される。ECU20には、吸気系の過給圧に対応した信号を出力する過給圧センサ7s、例えばエンジン1のクランク軸の角度に対応した信号を出力するクランク角センサ33、排気浄化ユニット9を通過した排気の温度に対応した信号を出力する排気温センサ、AFM(Air Flow Meter)2a、圧力センサー6p、及び、温度センサー6tなどが接続され、ECU20はこれらの出力信号を参照してエンジン1の運転状態を制御する。
図示は省略したがECU20には、エンジン1の運転状態を判別するための種々のセンサが接続されている。また、ECU20には、上述した変位センサ220bが接続されている。特に、ECU20は、圧力センサー6pによって測定された吸気の圧力、及び、温度センサー6tによって測定された吸気の温度に基づいて、サージの発生を判定する。このECU20によって、本発明に係る「判定手段」の一具体例が構成されている。
(車両の基本構成:続き)
再び図1に戻る。エンジン1の吸気系は、図示しない外気を取り込むためのエアダクトから、AFM(Air Flow Meter)2a、電子スロットル弁2、吸気通路3へ流れ、更に吸気ポートを経由して、シリンダ#1から#4内の燃焼室へ吸気されるように構成されている。吸気ポートには、吸気ポートを開閉する吸気弁が設けられている。他方、エンジン1の排気系は、排気ガスが、気筒#1から#4内の燃焼室から排気ポート、図示しない排気通路4、DPNR触媒8、及びマフラー16を経由して、大気中へ排出されるように構成されている。
燃料添加弁10は、DPNR8の上流に燃料を添加してDPNR8に吸収されたNOxの放出やDPNR8のS再生のために必要な還元雰囲気を生成するために設けられている。燃料添加弁10の燃料添加動作はエンジンコントロールユニット(ECU)20にて制御される。ECU20はシリンダ#1から#4に燃料を噴射するためのインジェクタ30、燃料ポンプ32からインジェクタ30へ供給される燃料圧力を蓄えるコモンレール31の圧力調整弁といった各種の装置を操作してエジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20はエンジン1に吸入される空気とインジェクタ30から添加される燃料との質量比として与えられる空燃比が理論空燃比よりもリーン側に制御されるようにインジェクタ30の燃料噴射動作を制御する。
DPNR触媒8は、排気空燃比が理論空燃比よりもリーンの時は窒素酸化物(NOx)を吸蔵し、排気空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりもリッチのときは吸蔵していたNOxを放出して窒素(N2)に還元する性質を有している。DPNR触媒8に吸蔵可能なNOx量には上限があるため、吸蔵されているNOx量がこの上限に達しないように触媒14からNOxを放出させてN2に還元させるNOx還元を所定の間隔で行い、DPNR触媒8の排気浄化性能を高い状態に維持する。また、DPNR触媒8は、排気中に含まれる硫黄酸化物(SOx)により被毒される。そのため、DPNR触媒8をNOx触媒から硫黄(S)が放出される温度域に昇温させるとともに排気空燃比を理論空燃比又は理論空燃比よりもリッチにして硫黄被毒を回復させてDPNR触媒8の機能を再生させるS再生を所定の間隔で行う。以降、NOx還元及びS再生をまとめて機能再生処理と呼ぶこともある。これら機能再生処理は、燃料添加弁10からDPNR触媒8の上流の排気通路4内に燃料を添加して行う。
尚、本発明において吸蔵還元型NOx触媒は、NOxを触媒にて保持できるものであればよく、吸収又は吸着いずれの態様でNOxが保持されるかは吸蔵の用語によって制限されない。また、SOxの被毒についてもその態様を問わないものである。更に、NOxやSOxの放出についてもその態様を問わない。
(本実施形態に係る作用と効果との検討)
次に、図4を参照して、本実施形態に係る作用と効果について検討する。ここに、図4は、本実施形態に係るコンプレッサの入口に設けられた圧力センサー及び温度センサーによって夫々測定された圧力の変化及び温度の変化を夫々示したグラフ(図4(a)及び図4(b))である。図4(a)及び図4(b)中の縦軸は、圧力及び温度を夫々示し、図4(a)及び図4(b)中の横軸は、時間を示す。
上述したように、本実施形態に係る圧力センサー6pは、コンプレッサ6aの入口付近に設けられ、吸気の圧力を測定する。本実施形態に係る所定距離d1は、典型的には、吸気が逆流する現象であるサージが発生した際の圧力の変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの圧力の変化量を大きく測定できるように実験的、経験的、理論的、経験的な手法、シミュレーションの手法を用いて個別具体的に定義可能である。所定距離d1は、より典型的にはゼロ又は略ゼロであってよい。
加えて、本実施形態に係る温度センサー6tは、コンプレッサ6aの入口付近に設けられ、吸気の温度を測定する。典型的には、温度センサー6tは、コンプレッサ6aの入口から所定距離d2だけ離れた位置に設けられてよい。本実施形態に係る所定距離d2は、典型的には、サージが発生した際の温度の変化量若しくは時間変化率、即ち、単位時間当たりの温度の変化量を大きく測定できるように実験的、経験的、理論的、経験的な手法、シミュレーションの手法を用いて個別具体的に定義可能である。所定距離d2は、より典型的にはゼロ又は略ゼロであってよい。尚、所定距離d1と所定距離d2とは、同じ値でよい、或いは、異なる値でよい。
これにより、測定された圧力、及び、測定された温度に基づいて、サージの発生を高精度に判定することができる。典型的には、図4(a)及び図4(b)の時刻t1に示されるように、測定された圧力が平均値P0を基準量ΔP1だけ超え、且つ、測定された温度が平均値T0を基準量ΔT1だけ超えた場合、サージが発生したと的確且つ適切に判定することができる。ここに、本実施形態に係る基準量ΔP1とは、圧力の測定の際の許容誤差の大きさを意味し、本実施形態に係る基準量ΔT1とは、温度の測定の際の許容誤差の大きさを意味する。
特に、本実施形態では、測定された圧力が平均値P0を基準量ΔP1だけ超えた時刻と、測定された温度が平均値T0を基準量ΔT1だけ超えた時刻とが同じであるという条件を満たす場合、サージの発生を判定している。これにより、サージの発生の判定を、各センサーにおける故障や誤測定の影響を受けることなく、確実に行うことができるので、実践上、大変有益である。
或いは、典型的には、図4(a)及び図4(b)の時刻t1に示されるように、測定された圧力の時間変化率、即ち、単位時間当たりの圧力変化量(=ΔP/Δt)が第1基準値を超え、且つ、測定された温度の時間変化率(=ΔT/Δt)、即ち、単位時間当たりの温度変化量が第2基準値を超えた場合、吸気が逆流する現象であるサージが発生したと的確且つ適切に判定することができる。特に、本実施形態では、測定された圧力の時間変化率が第1基準値を超えた時刻と、測定された温度の時間変化率が第2基準値を超えた時刻とが同じであるという条件を満たす場合、サージの発生を判定している。これにより、サージの発生の判定を、各センサーにおける故障や誤測定の影響を受けることなく、確実に行うことができるので、実践上、大変有益である。
以上の結果、サージの発生を高精度に判定することにより、発生したサージの影響を低減するための可変ディフューザ6nの開度を変更する各種の制御を迅速且つ的確に実行することができる。
尚、本発明に係る「第1閾値」の一例が、平均値P0によって構成されている。また、本発明に係る「第1閾値」の他の例が、第1基準値によって構成されている。加えて、本発明に係る「第2閾値」の一例が、平均値T0によって構成されている。また、本発明に係る「第2閾値」の他の例が、第2基準値によって構成されている。
一般的に、可変ディフューザを備えたターボ過給機においては可変ディフューザの整流作用によって、サージが実際に発生した際の圧力の変化量及び温度の変化量は小さい。仮に、この可変ディフューザを備えたターボ過給機において、例えば過給圧センサ7s等の圧力センサーを、このターボ過給機から離れた位置に設けたり、温度センサーを、このターボ過給機から離れた位置に設けたりした場合、これらの圧力センサー及び温度センサーに夫々測定される圧力の変化量及び温度の変化量もかけ離れた距離に応じて小さくなるため、サージの発生を定量的又は定性的に精度良く判定することが困難となってしまうという技術的な問題が生じる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の異常判定装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明は、例えばディーゼルエンジン等の圧縮着火式の内燃機関の異常判定装置に利用可能である。
1 エンジン
2 電子スロットル弁
2a AFM(Air Flow Meter)
3 吸気通路
3M 吸気マニホールド
4 排気マニフォールド
5 インタクーラー
5f 吸気濾過用のエアフィルタ
6 ターボ過給機
6a コンプレッサ
6b タービン
6n 可変ディフューザ
6s 角度センサー
6p 圧力センサー
6t 温度センサー
7s 吸気系の過給圧を測定する過給圧センサ
8 DPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)触媒
9 排気浄化ユニット
10 燃料添加弁
11 EGR通路
12 EGR触媒
13 EGRクーラ
14 EGR弁
15 排気絞り弁
16 マフラー
20 ECU
30 インジェクタ
31 コモンレール
32 燃料ポンプ
33 エンジンの回転数を測定するためのクランク角センサ
40 圧力センサー
50 無段変速装置
70 吸気量調節用の絞り弁
80 可変動弁機構
90 EGR通路
95 EGR弁
120 コンプレッサホイール
170 可動ベーン機構
180 可動ベーン
#1から#4 シリンダ

Claims (3)

  1. 排気通路に設けられたタービン及び吸気通路に設けられたコンプレッサを有し、前記コンプレッサには可動ベーンの位置を変化させることによりコンプレッサホイールから送り出される吸気の流路の絞り量を変更可能な可動ベーン機構が設けられた過給機を備えた内燃機関に適用され、
    前記吸気が前記コンプレッサに吸入される入口における前記吸気の圧力及び温度を特定する特定手段と、
    前記特定された吸気の圧力及び温度に基づいて、前記コンプレッサのサージングが発生したか否かを判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする内燃機関の異常判定装置。
  2. 前記判定手段は、前記特定された吸気の圧力の変化の度合いが第1閾値を超えた場合、又は、前記特定された吸気の温度の変化の度合いが第2閾値を超えた場合、前記コンプレッサのサージングが発生したと判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の異常判定装置。
  3. 前記特定手段は、前記吸気が前記コンプレッサに吸入される入口から所定距離だけ離れた位置における前記吸気の圧力及び温度を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の異常判定装置。
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