JP2012025998A - 浸炭焼入方法 - Google Patents

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【課題】微細クラックや機械的特性の低下を生じさせることなく浸炭処理の処理時間を短縮することができる浸炭焼入方法を提供する。
【解決手段】本発明は、はだ焼鋼からなる被処理部材を浸炭焼入するための浸炭焼入方法であり、前記被処理部材を処理温度である1050℃〜1350℃まで加熱する加熱工程と、前記被処理部材を前記処理温度で保持し、前記被処理部材表面の炭素濃度がJE線未満又はAcm線未満となるように調整された浸炭雰囲気で浸炭処理を行うとともに、前記浸炭処理によって炭素が拡散した範囲である拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下にする浸炭工程と、前記浸炭工程の後、所定の焼入温度に降温し、焼入れを行う一次焼入工程とを備えている。また、前記一次焼入工程後の前記被処理部材を1000℃以下かつA3線又はAcm線より高い温度で保持する保持工程と、前記保持工程の後、焼入れを行う二次焼入工程とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、機械部品等にガス浸炭焼入を行うための浸炭焼入方法に関する。
従来から、機械部品に対して疲労強度や耐摩耗性を高めるためにガス浸炭焼入処理が行われている。ガス浸炭焼入は、通常、はだ焼鋼等からなる被処理部材をA3線以上の温度に昇温し、変成ガスや炭化水素等による浸炭雰囲気下で保持することで行われる(例えば、特許文献1参照)。被処理部材は、浸炭によってその表面近傍の炭素濃度が上昇し、当該被処理部材の表面硬さを高めることができる。その一方、被処理部材の芯部は、比較的低炭素濃度であるはだ焼鋼の炭素濃度が維持されるため、表面硬さが高められることで耐摩耗性や機械的強度を高めつつも被処理部材全体としては、靭性を確保することができる。
特開2003−121077号公報
上記浸炭焼入は、一般的に数時間程度の処理時間を要するため、生産性の向上あるいは製造コスト低減の観点から、処理時間をより短縮する方策が望まれている。
ここで、浸炭は材料に対して外部から炭素を供給し固溶、拡散させることで行われるため、処理温度を上げれば、炭素の拡散速度が上昇し、短時間で必要な炭素量を被処理部材に固溶、拡散させることができ、浸炭処理の処理時間を短縮することができる。その一方で、処理温度を高めると、処理中において高温保持されることにより被処理部材のオーステナイト結晶粒が粗大化し、被処理部材の焼入後の機械的特性を低下させてしまうとともに、オーステナイト結晶粒の粗大化によって焼入時に被処理部材の表面及び内部に微細なクラックが発生するおそれがあるという問題が生じる。
これに対して、NbやTiが添加されることで高温保持によるオーステナイト結晶粒の粗大化を抑制可能な鋼材を用いることも考えられる。しかし、このような鋼材によるオーステナイト結晶粒の粗大化を抑制する効果は実用上1050℃程度であるとともに、特殊な鋼材を用いることは、コストの観点から好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、特殊な鋼材を用いることなく、かつ微細クラックや機械的特性の低下を生じさせることなく浸炭処理の処理時間を短縮することができる浸炭焼入方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、はだ焼鋼からなる被処理部材を浸炭焼入するための浸炭焼入方法であって、前記被処理部材を処理温度である1050℃〜1350℃まで加熱する加熱工程と、前記被処理部材を前記処理温度で保持し、前記被処理部材表面の炭素濃度がJE線未満又はAcm線未満となるように調整された浸炭雰囲気で浸炭処理を行うとともに、前記浸炭処理によって炭素が拡散した範囲である拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下にする浸炭工程と、前記浸炭工程の後、所定の焼入温度に降温し、焼入れを行う一次焼入工程と、前記一次焼入工程後の前記被処理部材を1000℃以下かつA3線又はAcm線より高い温度で保持する保持工程と、前記保持工程の後、焼入れを行う二次焼入工程と、を備えたことを特徴としている。
上記のように構成された浸炭焼入方法によれば、浸炭工程において、処理温度を1050℃から1350℃の範囲とし、処理雰囲気を被処理部材表面の炭素濃度がJE線未満又はAcm線未満となるように調整された浸炭雰囲気で浸炭処理を行うので、被処理部材に固溶可能な炭素量を供給しつつ、被処理部材に対する炭素の拡散速度を高めることができる。この結果、短時間で必要な炭素量を必要な浸炭深さで被処理部材に固溶させることができ、短時間で浸炭処理を終えることができる。
また、1050℃から1350℃といった高温で保持された被処理部材の金属組織においてはオーステナイト結晶粒の粗大化が生じ、その後に行われる焼入によって微細クラックが生じるおそれがある。この点、本発明では、拡散層の炭素濃度が0.6wt%以下とされるので、その後の一次焼入工程の際に、オーステナイト結晶粒の粗大化に起因して生じるおそれのある微細クラックを抑制することができる。
また、一次焼入工程の後、保持工程によって前記被処理部材を1000℃以下かつA3線又はAcm線より高い温度で保持するので、被処理部材の組織におけるオーステナイト結晶粒は微細化される。これにより、二次焼入後において、旧オーステナイト結晶粒の粗大化に起因する機械的特性の低下を防止することができる。
以上により、本発明によれば、特殊な鋼材を用いずとも、微細クラックや機械的特性の低下を生じさせることなく高温で浸炭処理を行うことができ、浸炭焼入の処理時間を短縮することができる。
上記浸炭焼入方法において、前記浸炭工程は、前記被処理部材を前記処理温度で保持し、前記被処理部材表面の炭素濃度が0.6wt%より大きくかつJE線未満又はAcm線未満となるように調整された浸炭雰囲気で浸炭処理を行う浸炭処理工程と、浸炭処理工程により前記被処理部材に浸炭された炭素を拡散させ、前記拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下にする拡散処理工程と、を含んでいることが好ましい。
この場合、浸炭処理工程では、被処理部材表面の炭素濃度が0.6wt%を超えてより高濃度となるように調整したとしても、その後の拡散処理工程によって、被処理部材表面に浸炭された炭素を当該被処理部材の内部に拡散させ、必要な浸炭深さを確保しつつ拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下とすることができる。このため、一次焼入工程によって生じるおそれのある微細クラックを抑制しつつ、浸炭処理工程では、より多くの炭素を被処理部材に固溶させることができ、より短時間で浸炭処理を終えることができる。
上記浸炭焼入方法において、被処理部材の表面硬さをより高めたい場合、前記保持工程は、前記被処理部材表面の炭素濃度が0.6wt%以上となるように調整された浸炭雰囲気で行われるものであってもよい。
この場合、保持工程において、被処理部材表面の炭素濃度が現状の炭素濃度である0.6wt%以下より高い炭素濃度となるように浸炭雰囲気を調整される。ここで、被処理部材表面の炭素濃度を0.6wt%以上としたとしても、保持工程によりオーステナイト結晶粒が微細化されるので、上述の微細クラックの発生は抑制される。
このように、保持工程における雰囲気を調整することで、被処理部材に必要な表面硬さに調整することができる。
本発明の浸炭焼入方法によれば、特殊な鋼材を用いることなく、かつ微細クラックや機械的特性の低下を生じさせることなく浸炭処理の処理時間を短縮することができる。
本発明の浸炭焼入方法に係るヒートパターンを示す図である。 図2は、鉄−炭素系の平衡状態図の要部を示す図である。 被処理部材に対する浸炭焼入に用いた浸炭装置を示す図である。 ワークにおける断面組織及び炭素濃度分布の評価を行った部分を説明するための図である。 浸炭焼入方法による浸炭焼入を行ったときにおける、一次焼入工程後、及び二次焼入工程後の被処理部材表面近傍の旧オーステナイト結晶粒を観察した断面組織写真の一例であり、(a)が一次焼入工程後、(b)が二次焼入工程後の断面組織写真である。 浸炭焼入方法による浸炭焼入を行ったときにおける、一次焼入工程後、及び二次焼入工程後の被処理部材断面の炭素濃度分布測定結果の一例を示すグラフであり、(a)が一次焼入工程後、(b)が二次焼入工程後のグラフである。なお、図中横軸は、ワークW表面からの深さ距離(mm)を示しており、縦軸は、炭素濃度(wt%)を示している。 拡散層の炭素濃度と、微細クラックの発生との関係についての検証に用いた試料の浸炭工程の条件と、その検証結果とを示す図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の浸炭焼入方法に係るヒートパターンを示す図である。
本浸炭焼入方法では、はだ焼鋼を用いて形成された被処理部材に対して処理を行う。ここではだ焼鋼とは、機械構造用炭素鋼及び機械構造用合金鋼の内、炭素濃度0.1〜0.2wt%程度の低炭素鋼を指す。具体的には、JISG4051、JISG4053において、主としてはだ焼用に使用される旨が記載されている鋼種(例えば、SCr415、SCr420、SCM415,420,425、S20CK等)が挙げられる。
本浸炭焼入方法による熱処理では、まず、上記被処理部材をガス浸炭処理炉等に載置し、浸炭処理工程における処理温度T1まで加熱する(加熱工程)。
処理温度T1にまで昇温した後、被処理部材を当該処理温度T1で保持し、炉内雰囲気を浸炭雰囲気とすることで、浸炭処理を行うとともに、浸炭処理によって炭素が拡散した範囲である拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下にする処理を行う(浸炭工程)。
上記浸炭工程は、前記浸炭処理を行う浸炭処理工程と、浸炭処理によって被処理部材に浸炭された炭素を拡散させる拡散処理工程とを含んでいる。
上記浸炭処理工程において、処理温度T1は、1050℃〜1350℃の範囲に設定される。また炉内雰囲気は、被処理部材表面の炭素濃度がJE線未満又はAcm線未満となるように調整される。これによって、被処理部材には、処理温度T1にもよるが、表面付近の炭素濃度が最大で約2.0wt%となるように炭素を固溶させることができる。
所定時間の間、浸炭処理を行った後、処理温度T1を維持した状態で、浸炭処理工程により浸炭された炭素を被処理部材の内部に拡散させる拡散処理を行う(拡散処理工程)。この拡散処理では、炉内雰囲気は、被処理部材において炭素が拡散した範囲である拡散層の炭素濃度が0.6wt%以下となるような浸炭雰囲気、又は、不活性ガス雰囲気に調整される。なお、不活性ガス雰囲気とするのは、既に被処理部材に浸炭された炭素を内部へ拡散させるために、外部雰囲気からの炭素侵入を抑止するためである。
図2は、鉄−炭素系の平衡状態図の要部を示す図である。上記浸炭処理工程は、図2中、処理温度T1(1050℃から1350℃の範囲)に応じて、被処理部材表面がJE線未満又はAcm線未満の炭素濃度となるように雰囲気調整される。
例えば、SCM420(炭素含有量約0.2wt%)を用いた被処理部材について、処理温度T1を1200℃として処理した場合、被処理部材表面の炭素濃度は、図2に示すように変化する。すなわち、被処理部材表面の炭素濃度は、浸炭処理前は、約0.2wt%である点1に位置するが、浸炭処理工程によって、最大でJE線直近の点2(炭素濃度約1.6wt%)の位置の炭素濃度にまで上昇する。次いで、拡散処理工程によって、約0.6wt%である点3にまで低下する。
浸炭処理工程では、上述のように、処理温度T1を1050℃〜1350℃の範囲とし被処理部材表面が最大で約2.0wt%といった高炭素濃度となるように浸炭処理するので、被処理部材に固溶可能な炭素量を供給しつつ、被処理部材に対する炭素の拡散速度を高めることができる。この結果、短時間で必要な炭素量を必要な浸炭深さで被処理部材に固溶させることができ、短時間で浸炭処理を終えることができる。
つまり、浸炭処理工程では、被処理部材表面の炭素濃度が0.6wt%を超えてより高濃度となるように調整したとしても、その後の拡散処理工程によって、被処理部材表面に浸炭された炭素を当該被処理部材の内部に拡散させ、必要な浸炭深さを確保しつつ拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下とすることができる。このため、一次焼入工程によって生じるおそれのある微細クラックを抑制しつつ、浸炭処理工程では、より多くの炭素を被処理部材に固溶させることができ、より短時間で浸炭処理を終えることができる。
なお、浸炭処理工程において、0.6wt%よりも高い炭素濃度となるように浸炭雰囲気を設定した場合には、拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下とするために拡散処理工程が必要となるが、0.6wt%以下の炭素濃度となるように浸炭雰囲気を設定した場合には、拡散処理工程は不要である。
また、上記浸炭処理工程及び拡散処理工程では、浸炭ガスとして一般的なメタンやプロパン、都市ガス等といった炭化水素ガス単体の他、これら炭化水素ガスと窒素等の不活性ガスとの混合ガスや、前記炭化水素ガスをエンリッチガスとして添加した変成ガスを用い、炉内雰囲気を浸炭雰囲気として処理される。炉内の浸炭雰囲気は、被処理部材が所望の炭素濃度となるように、浸炭ガスの種類、濃度、流量、圧力、処理時間等により調整される。
また、上記浸炭工程により1050℃から1350℃といった高温で保持された被処理部材の金属組織においては、オーステナイト結晶粒の粗大化が生じる。処理温度T1が1050℃以上であるとすると、JISG0551に基づくオーステナイト結晶粒の粒度番号は、概ね7番未満となる。
このようにオーステナイト結晶粒の粒度番号が7番未満であるような鋼材に対して焼入を行うと、焼入組織において微細クラックが生じるおそれがある。この点、本実施形態では、拡散層の炭素濃度が0.6wt%以下とすることで、その後の後述する一次焼入工程の際に、オーステナイト結晶粒の粗大化に起因して生じるおそれのある微細クラックを抑制することができる。
図1に戻って、拡散処理工程(浸炭工程)の後、被処理部材の温度を所定の焼入温度T2まで降温し、一次焼入を行う(一次焼入工程)。この一次焼入の焼入温度T2は、浸炭したはだ焼鋼を焼入するときの一般的な温度、すなわち、1000℃以下かつA3線又はAcm線より高い温度の範囲に設定される。焼入時の冷却方法においても、はだ焼鋼を焼入するときの一般的な方法である油焼入等で行う。
これにより、被処理部材の金属組織を、マルテンサイト、ベイナイト、微細パーライト、あるいは、これらの混合組織といった、局所的な炭素濃度分布が比較的均一となるような組織とすることができる。
またこのとき、一次焼入前の被処理部材は、高温保持によってオーステナイト結晶粒の粗大化が生じているが、上述のように、拡散層の炭素濃度が0.6wt%以下に調整されているので、オーステナイト結晶粒の粗大化に起因して生じるおそれのある微細クラックは抑制される。
次に、一次焼入を終えた被処理部材を再度、保持温度T3まで加熱し、保持温度T3で所定時間保持する(保持工程)。保持温度T3は、浸炭したはだ焼鋼を焼入するときの一般的な温度(1000℃以下かつA3線又はAcm線より高い温度)に設定される。
保持温度T3で保持することで、被処理部材の組織を再度オーステナイト化する。ここで、保持工程では、浸炭工程のように高温1050℃以上といった高温にまで加熱しないので、被処理部材の組織におけるオーステナイト結晶粒は微細化される。保持温度T3をA3線又はAcm線より高く、1000℃以下の範囲とすることで、被処理部材の金属組織におけるオーステナイト結晶粒の粒度番号は、7番以上に微細化されるように調整される。
これにより、後述の二次焼入後において、旧オーステナイト結晶粒の粗大化に起因する機械的特性の低下を防止することができる。
なお、オーステナイト結晶粒の粒度番号が7番以上であれば、通常の浸炭のように、被処理部材の表面炭素濃度を0.8%〜1.0%程度に高めたとしても、オーステナイト結晶粒は十分に微細化されているので、微細クラックの発生は抑制される。
従って、被処理部材がより表面硬さが求められるような用途で用いられる場合には、保持工程における炉内雰囲気は、一次焼入工程を経た被処理部材の表面炭素濃度よりもより高い炭素濃度である0.6wt%以上となるような浸炭雰囲気に調整することができる。
またこの場合、既に、被処理部材表面近傍には拡散層が形成されているので、ごく表層についてのみ、必要な表面硬さが得られる炭素濃度に調整すればよく、処理時間をごく短時間とすることができる。
一方、被処理部材の表面を含む拡散層の炭素濃度は、保持工程に至るまでに、0.6wt%以下とされているので、被処理部材表面の炭素濃度がその値で十分な場合には、保持工程における炉内雰囲気は、その表面炭素濃度を維持できる程度の浸炭雰囲気に調整される。
このように、本実施形態では、保持工程における浸炭雰囲気を調整することで、被処理部材に必要な表面硬さに調整することができる。
保持工程における保持時間は、被処理部材のオーステナイト結晶粒が微細化され、かつ表面の炭素濃度を0.6wt%以上とする場合にはその所望の炭素濃度に到達するのに必要な時間に設定される。
上記保持工程の後、二次焼入を行う(二次焼入工程)。この二次焼入は、保持温度T3から急冷することで行われる。焼入時の冷却方法においては、一次焼入と同様、はだ焼鋼を焼入するときの一般的な方法である油冷(80℃〜120℃)等で行う。
その後、被処理部材に対して焼戻処理を行ない、熱処理を終える。
上記のように構成された浸炭焼入方法によれば、上述の浸炭工程、一次焼入工程、保持工程、及び二次焼入工程によって、特殊な鋼材を用いずとも、オーステナイト結晶粒の粗大化に伴う微細クラックや機械的特性の低下を生じさせることなく、高温で浸炭処理を行うことができ、浸炭焼入の処理時間を短縮することができる。
次に、本発明者が本発明の浸炭焼入方法によって実際に浸炭焼入を行った際の被処理部材の一次焼入工程後、及び二次焼入工程後の断面組織及び炭素濃度分布についての評価結果の一例について説明する。
図3は、被処理部材に対する浸炭焼入に用いた浸炭装置を示す図である。
この浸炭装置10は、炉内11aにワークW(被処理部材)を収納する筒状の炉体11と、炉体11の外部に配置されワークWを加熱するためのコイル12と、炉内11aでワークWを支持する支持部13とを備えている。また、浸炭装置10は、炉内11aの雰囲気を制御する制御機構(図示せず)も備えており、炉内11aの浸炭雰囲気等の調整が可能である。
コイル12は、図示しない電源に接続されており、この電源とともに高周波誘導加熱装置を構成している。この加熱装置は、コイル12の内周側に位置するワークWを温度制御可能に加熱することでいわゆる高周波焼入が可能である。なお、炉体11は、非導電性の耐熱材料で形成されているので、加熱装置はワークWのみを誘導加熱によって加熱する。
支持部13は、上下方向に動作可能であり、ワークWを炉内11a上下方向に移動させることができる。これにより、支持部13は、ワークWを炉内11aコイル12の内周側で支持するとともに、炉体11下側に配置される油槽(図示せず)に投入して焼入することもできる。
評価に用いたワークWとしては、SCM420を用いて形成した、平歯車(外径:120mm,内径:70mm,幅(厚み):50mm,モジュール:3.5)を用いた。
また、処理条件としては、処理温度T1が1200℃であり、浸炭処理工程の処理時間が10分、拡散処理工程の処理時間が30分である。また、一次焼入である焼入温度T2は850℃である。
再加熱時の保持工程の保持温度T3は950℃であり、保持工程の保持時間は15分として焼入れ(二次焼入)を行った。一次焼入工程、二次焼入工程では、共に油焼入を行った。
また、浸炭処理工程においては、被処理部材の最高炭素濃度(表面炭素濃度)が概ね1.5wt%(被処理部材の最大固溶炭素濃度未満)となるように浸炭雰囲気を調整した。次いで、拡散処理工程においては、炉内雰囲気を窒素(不活性ガス)雰囲気として外部雰囲気からの炭素侵入を抑止し、既に被処理部材に浸炭された炭素の内部への拡散のみを行い、被処理部材の炭素濃度が概ね0.55wt%以下となる浸炭雰囲気に調整した。保持工程においては、被処理部材の表面炭素濃度が0.8wt%となる浸炭雰囲気に調整した。
断面組織及び炭素濃度分布の評価については、上記条件で一次焼入工程後、又は二次焼入工程後のワークWをそれぞれ所定の大きさにカッタ等で切り出す。このとき、図4に示すように、ワークWの表面w2に直交する方向に沿って切断された表面w2の端縁を含む断面w1が形成されるように切り出す。そして、切り出したワークWを断面w1を露出させた状態で樹脂等に埋包し、断面w1を鏡面研磨する。その断面w1におけるワーク表面w2近傍を断面組織の観察面Kとして観察した。なお、旧オーステナイト結晶粒の観察方法は、JISG0551に準じて行った。
また、炭素濃度分布は、図4中、断面w1における表面w2から当該表面w2にほぼ直交する線Lに沿って、ワークWの内部に向かう方向に炭素濃度を連続的に測定することで、断面における炭素濃度分布を得た。
図5は、上記浸炭焼入方法による浸炭焼入を行ったときにおける、一次焼入工程後、及び二次焼入工程後の被処理部材表面近傍の旧オーステナイト結晶粒を観察した断面組織写真の一例であり、(a)が一次焼入工程後、(b)が二次焼入工程後の断面組織写真である。
図5(a)を見ると、100ミクロン以上の旧オーステナイト結晶粒(すなわち浸炭工程後のオーステナイト結晶粒)が存在しており、浸炭工程によって、オーステナイト結晶粒に粗大化が生じていることが確認できる。この図例では、JISG0551に基づくオーステナイト結晶粒の粒度番号は2番である。
これに対して、図5(b)では、旧オーステナイト結晶粒は50ミクロン以下となっており、保持工程によって、オーステナイト結晶粒が微細化されていることが確認できる。この図例では、同粒度番号は8番である。
このように、浸炭工程においては、オーステナイト結晶粒に粗大化が生じるが、最終的に処理が完了する段階である二次焼入工程後においては、保持工程によってオーステナイト結晶粒は微細化され、旧オーステナイト結晶粒の粗大化に起因する機械的特性の低下を防止できることが確認できる。
なお、上記ワークWにおいて、表面近傍の断面を観察した結果、断面に微細クラックも生じていないことも確認した。
図6は、上記浸炭焼入方法による浸炭焼入を行ったときにおける、一次焼入工程後、及び二次焼入工程後の被処理部材断面の炭素濃度分布測定結果の一例を示すグラフであり、(a)が一次焼入工程後、(b)が二次焼入工程後のグラフである。なお、図中横軸は、ワークW表面からの深さ距離(mm)を示しており、縦軸は、炭素濃度(wt%)を示している。
図6(a)を見ると、表面からの深さが約1.5mm程度の地点よりも芯部方向の範囲は、材質(SCM420)の炭素濃度である約0.2wt%であるが、表面からの深さが1.5mm程度の地点から表面方向に向かうにしたがって炭素濃度が上昇し、表面からの深さが0.5mmの地点で炭素濃度は約0.4wt%となっている。さらに表面近傍では0.45wt%程度で一定となっている。この場合、被処理部材の拡散層の炭素濃度が概ね0.55wt%以下となる浸炭雰囲気に調整したので、若干低く現れているといえる。図からみて明らかなように、本ワークWにおいて、浸炭処理によって炭素が拡散した範囲である拡散層は、表面から約1.5mmまでの深さの範囲である。
この結果から、浸炭処理工程において、ワークW表面の炭素濃度が比較的高濃度となるように調整したとしても、その後の拡散処理工程によって、ワークW表面に浸炭された炭素を拡散させ、必要な浸炭深さを確保しつつ拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下とすることができることが確認できる。
また、図6(b)においても、表面からの深さが約1.5mm程度の地点よりも芯部方向の範囲は、材質(SCM420)の炭素濃度である約0.2wt%であるが、表面からの深さが1.5mm程度の地点から表面方向に向かうにしたがって炭素濃度が上昇しており、拡散層は、表面から約1.5mmまでの深さの範囲である。また、本ワークは、保持工程において、被処理部材の表面炭素濃度が0.8wt%となる浸炭雰囲気としたので、最表面の部分の炭素濃度は、0.8wt%を超える値となっている。
このように、一次焼入工程後においては、ワークW表面の炭素濃度は、0.6wt%以下と比較的低い値となるが、保持工程において処理雰囲気を調整すれば、一般的な浸炭焼入後の表面炭素濃度とすることができる。なお、一次焼入工程後の比較的低い炭素濃度で良い場合には、保持工程における処理雰囲気を一次焼入工程後の炭素濃度分布を維持可能に調整することで、図6(a)に示すような炭素濃度分布とすることもできる。
次に、一次焼入工程、すなわち、オーステナイト結晶粒が粗大化した状態での焼入における、拡散層の炭素濃度と、微細クラックの発生との関係について検証した結果を説明する。
検証方法としては、上述の浸炭装置を用い、異なる複数の条件で所定の試料に対して浸炭工程を行うことで本発明に係る実施例品と、その比較対象としての比較例品を作成し、これらの一次焼入後の断面組織観察、及び断面の炭素濃度分布の測定を行った。
断面組織観察によって、微細クラックが表面からどの程度の距離の範囲で発生しているかを把握し、その把握した距離と、炭素濃度分布の測定結果とから、どの程度の炭素濃度で微細クラックが発生するかを検証した。
実施例品及び比較例品を作成するのに用いた試料(被処理部材)としては、SCM420を用いて形成した円筒状の部材(外径:115mm,内径:75mm,幅(高さ):20mm)を用いた。
図7は、検証した試料の浸炭工程の条件と、その検証結果を示す図である。
図に示す、浸炭工程の条件において、浸炭処理工程及び拡散処理工程の炉内雰囲気の設定は、実施例品及び比較例品で同じ設定とし、浸炭処理工程及び拡散処理工程の処理時間を調整することで、試料の炭素濃度分布を調整した。
また、処理温度T1、及び浸炭工程後の一次焼入の条件は、実施例品及び比較例品で同一とした。また、実施例品及び比較例品ともに一次焼入工程後に焼戻(160℃、90分)を行い、その後、断面組織観察及び炭素濃度分布測定に供した。断面組織観察及び炭素濃度分布測定は、実施例品及び比較例品それぞれについて試料における位置が特定可能な異なる4カ所の部分(部分1〜部分4)について行った。
実施例品は、浸炭処理工程の処理時間5分、拡散処理工程の処理時間15分とし、各部分の表面の炭素濃度が、図6に示すように、0.50〜0.60wt%の範囲で得られた。
実施例品においては、微細クラックの発生は認められなかった。図6にも示したように、断面の炭素濃度分布において、表面の炭素濃度が最大となるので、実施例品の拡散層の炭素濃度は、0.60wt%以下であり、この範囲では微細クラックの発生は認められないことが判る。
比較例品1は、浸炭処理工程の処理時間20分、拡散処理工程の処理時間0分とした。比較例品1の各部分の表面炭素濃度は、0.84〜1.05wt%の範囲であり、微細クラックの発生が見られるのは、表面から0.20〜0.32mmの距離の範囲であった。表面から0.20〜0.32mmの距離における炭素濃度は、0.70〜0.80wt%であり、炭素濃度がこれらの値以上の場合、微細クラックが発生することが判る。
比較例品2は、浸炭処理工程の処理時間10分、拡散処理工程の処理時間10分とした。比較例品2の各部分の表面炭素濃度は、0.65〜0.77wt%の範囲であり、微細クラックの発生が見られるのは、表面から0.05〜0.06mmの距離の範囲であった。表面から0.05〜0.06mmの距離における炭素濃度は、0.62〜0.77wt%である。特に部分3では炭素濃度0.62wt%で微細クラックが発生しており、部分4では炭素濃度0.65wt%で微細クラックが発生している。
上記の結果より、一次焼入工程時(オーステナイト結晶粒が粗大化した状態での焼入)においては、炭素濃度が0.60wt%よりも大きい場合に、微細クラックが発生していると判断できる。
このように、浸炭工程(拡散処理工程)により拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下とすれば、微細クラックが生じるのを抑制することができることが、上記検証試験より明らかとなった。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、高周波焼入によって、被処理部材に対して浸炭焼入を行ったが、本発明は、連続浸炭炉やオールケース炉等によって行う場合も含まれる。
また、上記実施形態では、一次焼入、及び二次焼入を油焼入で行う場合を例示したが、一次焼入においては、被処理部材の金属組織が、マルテンサイト、ベイナイト、微細パーライト、あるいは、これらの混合組織といった、局所的な炭素濃度分布が比較的均一となるような組織であれば、硬さが多少低くても、後に二次焼入工程を行うため問題はない。従って、油焼入以外の冷却方法、例えば、500℃程度の塩浴や、窒素ガス等で冷却してもよい。
二次焼入についても、油焼入に限らず、必要な硬さが得られる程度に焼入を行うことができれば、他の冷却方法とすることもできる。
W ワーク(被処理部材)

Claims (3)

  1. はだ焼鋼からなる被処理部材を浸炭焼入するための浸炭焼入方法であって、
    前記被処理部材を処理温度である1050℃〜1350℃まで加熱する加熱工程と、
    前記被処理部材を前記処理温度で保持し、前記被処理部材表面の炭素濃度がJE線未満又はAcm線未満となるように調整された浸炭雰囲気で浸炭処理を行うとともに、前記浸炭処理によって炭素が拡散した範囲である拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下にする浸炭工程と、
    前記浸炭工程の後、所定の焼入温度に降温し、焼入れを行う一次焼入工程と、
    前記一次焼入工程後の前記被処理部材を1000℃以下かつA3線又はAcm線より高い温度で保持する保持工程と、
    前記保持工程の後、焼入れを行う二次焼入工程と、を備えたことを特徴とする浸炭焼入方法。
  2. 前記浸炭工程は、前記被処理部材を前記処理温度で保持し、前記被処理部材表面の炭素濃度が0.6wt%より大きくかつJE線未満又はAcm線未満となるように調整された浸炭雰囲気で浸炭処理を行う浸炭処理工程と、
    浸炭処理工程により前記被処理部材に浸炭された炭素を拡散させ、前記拡散層の炭素濃度を0.6wt%以下にする拡散処理工程と、を含んでいる請求項1に記載の浸炭焼入方法。
  3. 前記保持工程は、前記被処理部材表面の炭素濃度が0.6wt%以上となるように調整された浸炭雰囲気で行われる請求項1に記載の浸炭焼入方法。
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