JP2012025320A - 車両用操舵装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1および第2の電動モータ21,22の共通のロータのロータコア27の内周面に、ボールナット33および第1および第2のブッシュ38,39が同伴回転可能に嵌合されている。ボールナット33は、軸方向X1に移動可能な転舵軸6の一部に設けられたねじ軸と、ボール34を介して螺合する。ブッシュ38,39およびねじ軸32の間の第1のラジアル隙間S1が、ボール34およびねじ軸32のねじ溝36の間の第2のラジアル隙間よりも小さくされている。
【選択図】図3
Description
また、ハウジングの内周に保持された筒体内に、転舵軸を遊嵌した電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。この電動パワーステアリング装置では、路面反力等により転舵軸に撓みが生じたときに、転舵軸の外周部が筒体の内周に接触し、転舵軸の撓み量を制限する。
また、電動モータによって平行軸歯車機構を介してボールナットを回転駆動し、その回転をねじ軸の軸方向移動に変換する電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば特許文献4を参照)。
その結果、各ボールにかかる負荷が不均一となり、部分的に高負荷となるおそれがある。これに対処するため、ボールねじ機構の強度を強くする必要がある。したがって、ボールねじ機構が大型化し、また製造コストが高くなる。
また、上記ブッシュは、当該ブッシュの内周面が上記ねじ軸の上記ランド部の少なくとも2周に対向可能な軸方向長さ(L1)を有している場合がある(請求項3)。この場合、ランド部とブッシュとの間に十分な接触面積を確保することがてきる。
また、本発明は、上記の車両用操舵装置の製造方法であって、上記ブッシュを上記ロータコアに嵌合した後、上記ロータコアの外周面(27a)を基準として上記ブッシュの上記内周面を仕上げ加工する車両用操舵装置の製造方法を提供する(請求項5)。この製造方法によれば、ロータコアに嵌合した状態のブッシュの内周面を、ロータコアの外周面を基準として加工するので、ロータコアに保持されるボールナットとブッシュの内周面との位置関係を精度良く設定することができる。ひいては、ブッシュおよびねじ軸の間の第1のラジアル隙間を、ボールおよびねじ溝の間の第2のラジアル隙間よりも小さい隙間に精度良く設定することができる。
図1は本発明の一実施の形態の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、本車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2と転舵輪3との機械的な結合が解除された、いわゆるステアバイワイヤシステムを構成している。
操舵部材2の回転操作に応じて駆動される、例えばブラシレスの電動モータを含む転舵用アクチュエータ4の動作を、ハウジング5に支持された転舵軸6の車幅方向の直線運動に変換し、この転舵軸6の直線運動を舵取り用の左右の転舵輪3の転舵運動に変換することにより転舵が達成される。
操舵部材2は、車体に対して回転可能に支持された回転シャフト9に連結されている。この回転シャフト9には、操舵部材2に操作反力を与えるための反力用アクチュエータ10が付設されている。反力用アクチュエータ10は、回転シャフト9と一体の出力シャフトを有するブラシレスモータ等の電動モータを含む。
操舵部材2の操作入力値を検出するために、回転シャフト9に関連して、操舵部材2の操舵角θh を検出するための操舵角センサ12が設けられている。また、回転シャフト9には、操舵部材2に加えられた操舵トルクTを検出するためのトルクセンサ13が設けられている。一方、転舵軸6に関連して、転舵輪3の転舵角δW (タイヤ角)を検出するための転舵角センサ14が設けられている。
上記のセンサ類12〜18の各検出信号は、マイクロコンピュータを含む構成の電子制御ユニット(ECU)からなる車両制御手段としての制御装置19に入力されるようになっている。
一方、制御装置19は、センサ類12〜18が出力する検出信号に基づいて、操舵部材2の操舵方向と逆方向の適当な反力が発生されるように、駆動回路20Bを介して、反力用アクチュエータ10を駆動制御(反力制御)する。
図2の拡大図である図3に示すように、ボールナット33の軸方向の第1および第2の端部331,332が、それぞれ、凹部37の第1および第2の内壁面371,372に当接している。これにより、ロータコア27に対するボールナット33の軸方向移動が規制されている。一方、前述したように、ハウジング5に対するロータコア27の軸方向移動が第1および第2の軸受30,31を介して規制されている。したがって、ハウジング5に対するボールナット33の軸方向移動が規制されることになる。
本実施の形態の特徴とするところは、各ブッシュ38,39およびねじ軸32の円筒状のランド部40間の第1のラジアル隙間S1が、ボール34およびねじ溝36間の第2のラジアル隙間S2(ボール34の遊び量に相当)よりも小さくされていることにある。
Claims (5)
- 軸方向に移動可能な転舵軸の一部に設けられたねじ軸と、
ボールを介して上記ねじ軸と螺合するボールナットと、
上記ボールナットを回転駆動する電動モータと、を備え、
上記電動モータは、ロータを含み、
上記ロータは、上記ボールナットとは上記軸方向に同伴移動可能なロータコアを有し、 上記ロータコアの内周面に、上記ねじ軸を遊嵌した円筒状のブッシュと、上記ボールナットとが、同伴回転可能に保持され、
上記ブッシュおよび上記ねじ軸の間の第1のラジアル隙間が、上記ボールおよび上記ねじ軸のねじ溝の間の第2のラジアル隙間よりも小さくされている車両用操舵装置。 - 請求項1において、上記ねじ軸の外周面は、螺旋状に繋がる円筒面状のランド部を含む車両用操舵装置。
- 請求項2において、上記ブッシュは、当該ブッシュの内周面が上記ねじ軸の上記ランド部の少なくとも2周に対向可能な軸方向長さを有している車両用操舵装置。
- 請求項1から3の何れか1項において、上記ブッシュの少なくとも内周面が、低摩擦部材により形成されている車両用操舵装置。
- 請求項1から4の何れか1項に記載の車両用操舵装置の製造方法であって、上記ブッシュを上記ロータコアに嵌合した後、上記ロータコアの外周面を基準として上記ブッシュの上記内周面を仕上げ加工する車両用操舵装置の製造方法。
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