JP2012022927A - 蓄電池用液栓、及びその形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】蓄電池用の液栓本体と防爆用のフィルタとを一体化することで、製造工程を簡略化して製造効率を上げる蓄電池用液栓等を提供する。
【解決手段】外周面に螺子部3aを有し、鉛蓄電池の液口に螺子部3aを螺嵌する筒状体3と、筒状体3の上部に覆設され、少なくとも鉛蓄電池内部に発生する気体の排気を行う排気孔2aを有する液栓頭部2とを有する液栓本体4と、液栓本体4の内部に、連続発泡で形成されるフィルタ5とを備え、液栓本体4の少なくとも外表面が、発泡体のスキン層6で形成され、フィルタ5における連続発泡が、発泡体の発泡層で形成される。
【選択図】図1
【解決手段】外周面に螺子部3aを有し、鉛蓄電池の液口に螺子部3aを螺嵌する筒状体3と、筒状体3の上部に覆設され、少なくとも鉛蓄電池内部に発生する気体の排気を行う排気孔2aを有する液栓頭部2とを有する液栓本体4と、液栓本体4の内部に、連続発泡で形成されるフィルタ5とを備え、液栓本体4の少なくとも外表面が、発泡体のスキン層6で形成され、フィルタ5における連続発泡が、発泡体の発泡層で形成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓄電池の液口を封止する蓄電池用液栓に関する。
例えば、自動車のバッテリ等に用いられる鉛蓄電池は、電槽に充満する水素ガス等による爆発を防止するために、外部に連通する液口が防爆構造である必要がある。水素ガスが電槽内に充満すると内圧が上昇してしまうため、水素ガスを排出するための排気孔を液栓に設けて内圧の上昇を抑えると共に、排出された水素ガスに火点により引火した場合であっても、電槽内部の水素ガスが爆発しないように、防爆用のフィルタを備える必要がある。このような防爆構造が、例えば特許文献1、2に開示されている。
特許文献1に示す技術は、排気栓本体を鉛蓄電池の電槽に取り付けた際に、排気栓本体の筒状部の下部が電槽内の電解液中に浸漬されるように筒状部の長さを設定し、筒状部の下部に電解液還流孔を設けて筒状部内の下部に電解液を導入し、排気栓本体の筒状部内の空間を上下に仕切るように防爆フィルタを配置し、防爆フィルタよりも上方の位置で排気栓本体の筒状部内を電槽内のガス空間に連通させるように通気孔を設け、防爆フィルタの外周面に対面する位置に一端が開口し、他端が排気栓本体の頭部に開口した排気孔を設けるものである。
特許文献2に示す技術は、筒状をしていて内部にガス通路を有し頂部に排気口を形成し且つ下部に通気口を開口させた防爆栓本体と、この防爆栓本体内の上部にガス通路を横切って組み込んだ防爆フィルタとを有し、目詰まりした防爆フィルタは、その下面に異常ガス圧力が作用するとガス通路を開いてガス圧力を排気口から放圧するものである。
しかしながら、特許文献1及び2に示す技術は、液栓の本体と防爆用のフィルタとが別体であるため、部品数が増えてしまうことで、製造工程が複雑化され製造コストも大きくなってしまうという課題を有する。
そこで、本発明は蓄電池用の液栓本体と防爆用のフィルタとを一体化することで、製造工程を簡略化して製造効率を上げ、コストを削減することができる蓄電池用液栓、及びその形成方法を提供する。
本願に開示する蓄電池用液栓は、蓄電池の液口を封止する蓄電池用液栓において、外周面に嵌合部を有し、当該嵌合部を前記蓄電池の液口に嵌合する筒状体と、当該筒状体の上部に覆設され、少なくとも前記蓄電池内部に発生する気体の排気を行う排気孔を有する液栓頭部とを有する液栓本体と、前記液栓本体の内部に、連続発泡で形成されるフィルタとを備え、前記液栓本体の少なくとも外表面が、発泡体のスキン層で形成され、前記フィルタにおける連続発泡が、前記発泡体の発泡層で形成されるものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓においては、発泡体のスキン層で液栓本体の外表面を形成し、発泡体の発泡層で液栓本体の内部の連続発泡を防爆用のフィルタとして形成するため、液栓本体と防爆用のフィルタとを同時に一体的に形成することができ、製造工程を簡略化して効率を上げると共に、コストを抑えることができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓は、前記液栓本体の内部の発泡層と前記蓄電池の電槽内部とを連通し、少なくとも前記電槽内部に発生する気体の通気を行う通気孔を前記スキン層に設けるものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓においては、電槽内部に発生する気体(例えば、水素ガス等)の通気を行う通気孔を有するため、電槽内部の気体を、フィルタを介して確実に蓄電池の外部へ送出することができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓は、前記通気孔における前記フィルタの露出部分が撥液性を有するものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓においては、通気孔におけるフィルタの露出部分が撥液性を有するため、電槽内の電解液がフィルタを形成する発泡セルの表面に付着して、表面張力により気体がフィルタを通気することを阻害するようなことがなく、電槽内部の気体を確実に外部に送出することができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓は、前記液栓本体の底部が開口されており、当該開口している部分に、前記蓄電池の電解液の侵入を防止する液止部を備えるものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓においては、液栓本体の底部が開口され、開口部分に電解液の侵入を防止する液止部を備えるため、電解液や電解液の飛沫がフィルタに付着することで、フィルタが目詰まりしてしまうことを防止することができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓は、前記液栓本体の底部、及び筒状体の一部が、複数の板状体が積層された防沫構造を有するものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓においては、液栓本体と防爆用のフィルタを同時に一体的に形成するだけでなく、電解液やその飛沫がフィルタに付着するのを防止する液止部も同時に一体的に形成することができるため、液栓の防爆の精度を上げつつ、その製造工程を簡略化して効率を上げることができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法は、蓄電池の液口を封止する蓄電池用液栓の形成方法において、液体の合成樹脂に少なくとも発泡剤を含む単相液を、上面部、底面部、及び側面部で構成される金型に充填する工程と、前記金型に充填された単相液を冷却及び硬化して、前記蓄電池用液栓の頭部、底部、及び側部のスキン層を形成する工程と、前記冷却及び硬化された単相液が硬化する前に、前記金型のうち上面部、又は底面部を構成する金型を外部方向にスライドさせ、前記側部のスキン層内部であって前記頭部のスキン層と底部のスキン層に挟まれる連続発泡層を形成する工程とを含むものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法においては、発泡剤を含む液体の合成樹脂の単相液を金型に充填し、冷却及び硬化してスキン層を形成し、単相液が完全に硬化する前に上面部の金型を上方向に、又は底面部の金型を下方向にスライドすることで、液栓本体の内部の体積を拡張して低圧力とし、発泡セルが連続する連続発泡層を形成す
るため、金型をスライドするという簡単な作業工程のみで液栓本体を防爆用のフィルタを同時に一体的に形成することができ、製造効率を格段に上げるという効果を奏する。
るため、金型をスライドするという簡単な作業工程のみで液栓本体を防爆用のフィルタを同時に一体的に形成することができ、製造効率を格段に上げるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法は、前記上面部を構成する金型が表面に凸部を有しており、当該凸部により前記蓄電池用液栓に、表面がスキン層で内部が連続発泡の発泡層で形成される突起部を形成し、前記突起部のスキン層を前記発泡層が露出するように切除する工程を含むものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法においては、上面部を構成する金型が表面に凸部を有しており、凸部により蓄電池用液栓に、表面がスキン層で内部が連続発泡の発泡層で形成される突起部を形成し、その突起部を発泡層が露出するように切除するため、突起部を切除するという簡単な作業のみで、蓄電池用液栓の底部に、フィルタに確実に連通する孔を開けることができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法は、前記底面部を構成する金型が表面に凹部を有しており、当該凹部により前記蓄電池用液栓に、表面がスキン層で内部が連続発泡の発泡層で形成される突起部を形成し、前記突起部のスキン層を前記発泡層が露出するように切除する工程を含むものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法においては、底面部を構成する金型が表面に凹部を有しており、凹部により蓄電池用液栓に、表面がスキン層で内部が連続発泡の発泡層で形成される突起部を形成し、その突起部を発泡層が露出するように切除するため、突起部を切除するという簡単な作業のみで、蓄電池用液栓の底部に、フィルタに確実に連通する孔を開けることができるという効果を奏する。
本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法は、前記底面部、及び側面部を構成する金型により、前記蓄電池用液栓の底部、及び側部の一部のスキン層が複数の板状体が積層された防沫構造で形成され、前記防沫構造が形成されたスキン層に、前記蓄電池用液栓の内部の発泡層と連通する通気孔を形成する工程を含むものである。
このように、本願に開示する蓄電池用液栓の形成方法においては、蓄電池用液栓の底部、及び側部の一部のスキン層が複数の板状体が積層された防沫構造を金型で形成し、防沫構造が形成されたスキン層に通気孔を形成するため、液栓本体と防爆用のフィルタと液止部とを同時に一体的に形成することができ、製造工程を簡略化して製造効率を格段に上げることができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明は多くの異なる形態で実施可能である。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
なお、以下の各実施形態においては、鉛蓄電池用の液栓について説明するが、鉛蓄電池以外にも、電池内部で気体を発生し、発生した気体により電池内の内圧を上昇させたり、気体に引火することで爆発を引き起こす可能性がある蓄電池全般に適用することができる。
なお、以下の各実施形態においては、鉛蓄電池用の液栓について説明するが、鉛蓄電池以外にも、電池内部で気体を発生し、発生した気体により電池内の内圧を上昇させたり、気体に引火することで爆発を引き起こす可能性がある蓄電池全般に適用することができる。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓について、図1ないし図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の断面図、図2は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の形成方法を示すフローチャート、図3は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の形成方法における各工程を示す図、図4は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の孔を形成する方法を示す図である。
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓について、図1ないし図4を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の断面図、図2は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の形成方法を示すフローチャート、図3は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の形成方法における各工程を示す図、図4は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の孔を形成する方法を示す図である。
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓は、発泡体のスキン層で液栓の本体を形成し、発泡体の発泡層を金型のスライドにより低圧力にした状態で連続発泡を形成してフィルタとしたものである。なお、発泡方法として、例えば発泡剤を用いた発泡方法や超臨界流体を用いた発泡方法等を適用することができる。
図1において、鉛蓄電池用液栓1は、筒状体3と液栓頭部2とからなる液栓本体4で形成され、筒状体3の外周面には鉛蓄電池の液口に螺嵌する螺子部3aを有し、液栓頭部2の上面部2Aには、電槽内部9に充満した水素ガス等の気体を外部に排気する排気孔2a、2aを有し、液栓頭部2の下面部2Bには、電槽内部9に充満したガスをフィルタ5に通気する通気孔2b、2bを有している。なお、螺子部3aは、上述したように螺子山を液口に螺嵌する構成でもよいし、液口の内周面に嵌合する嵌合部を有する構成にしてもよい。
液栓本体4の内部、ここでは特に液栓頭部2の内部には、連続発泡で形成されるフィルタ5を有する。筒状体3の内部は、底面部が開口することで電槽内部9の空間と共通領域になっており、この開口部分に鉛蓄電池の電解液やその飛沫の侵入を防止するための液止部7が嵌め込まれている。液止部7は、複数の板状体が積層された防沫構造10を有することで、電解液やその飛沫の侵入を防止している。液栓本体4の少なくとも外表面はスキン層6で形成されており、液栓本体4内部のフィルタ5は、連続発泡で形成される発泡層で形成されている。
なお、液栓本体4の外表面(外気と接する面)はスキン層で形成されるが、液栓本体4の全体がスキン層である必要はなく、一部が発泡層で形成されていてもよい。また、液栓本体4の外気が接触しない内側部分であっても、後述する形成方法において金型が接触する箇所についてはスキン層で形成されてもよい。
次に、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1の形成工程について図2、図3を用いて説明する。ここでは、超臨界流体を用いた発泡方法による形成工程について説明する。まず、準備段階として予め溶融された合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等)に、ガス(例えば、二酸化炭素、窒素等)を溶解した単相液を用意しておく。また、形成後の液栓の強度を上げるために、ガラス、タルク、カーボン等の材料を添加しておく。
なお、発泡剤を用いた発泡方法により液栓を形成する場合は、予め溶融された合成樹脂に発泡剤を添加した液体を用意しておくようにしてもよい。
なお、発泡剤を用いた発泡方法により液栓を形成する場合は、予め溶融された合成樹脂に発泡剤を添加した液体を用意しておくようにしてもよい。
用意した単相液を押出機31を用いて金型32(32a〜32f)に充填し(S21)、充填された単相液を冷却及び硬化してスキン層6を形成する(S22)。この工程を図3(A)に示す。ここで形成されたスキン層6が、後の形成工程を経て液栓本体4へと成形される。
スキン層が形成されると、冷却及び硬化された単相液が完全に硬化する前に、上面部金型32aを外方向(ここでは、上方向)にスライドさせて低圧力とし、液栓頭部2の内部に連続発泡層を形成する(S23)。この工程を図3(B)に示す。この工程により、図3(B)に示すように、液栓頭部2の外周部分を形成するスキン層6に挟まれた連続発泡層が形成され、この連続発泡層がフィルタ5となる。連続発泡層は、発泡セルが独立ではなく連続しているため、気体が発泡セル間を通過することができ、フィルタとして機能させることが可能となる。
フィルタ5が形成されると、電槽内部9とフィルタ5(連続発泡層)とを連通する通気孔2bと、フィルタ5と外部とを連通する排気孔2aとを形成し(S24)、形成工程を終了する。この工程を図3(C)に示す。図3(C)に示すように、電槽内部9に充満した水素ガスが、通気孔2bを通ってフィルタ5に到達し、フィルタ5の連続発泡層の発泡セル間を通過して排気孔2aから外部に排気される構成となる。図3(D)は液栓本体4の上面図、図3(E)は液栓本体の下面図である。それぞれの面に排気孔2aと通気孔2bとが形成されている。
ここで、排気孔2aや通気孔2bのような孔を形成する具体的な方法の一例を説明する。図4は、通気孔2bを形成する場合の一例を示しており、上面部金型32aが表面に凸部を有しており、その突起部の長さDは少なくともスキン層の厚さd以上とする。このような上面部金型32aを用いることで、図4に示すような形状の下面部2Bが形成される。そして、図4中の一点鎖線で示すように、突起部を形成するスキン層を切除、又は切削することで電槽内部9と連通する通気孔2bを容易に形成することができる。このとき、突起部が完全に無くなるように切除又は切削するのが望ましい。
なお、底面部金型32fの表面に凹部を有し、この底面部金型32fを下方向にスライドすることで、フィルタ5の連続発泡、及び通気孔2bを形成するようにしてもよい。また、排気孔2aについては、通気孔2bの場合と逆、つまり上面部金型32aの表面に凹部を有するか、又は底面部金型32fの表面に凸部を有することで、突起部を形成し、その突起部を切除することで孔を形成することができる。
このように、表面がスキン層6で内部が連続発泡層で形成される突起部を形成し、その突起部を発泡層が露出するように切除することで、非常に簡単な作業のみで、フィルタ5に確実に連通する孔を開けることができる。
なお、本実施形態においては、通気孔2bにおけるフィルタ5の露出部分に撥液性を有する材料を塗布してもよい。そうすることで、電槽内部9の電解液やその飛沫が通気孔2bを塞ぐことがなく、水素ガスを確実に外部に排気することができる。また、撥液性を有する材料を塗布するか否かに関わらず、図1に示すような液止部7を有する構成にしてもよい。特に、撥液性を有する材料を塗布するか、又は液止部7を有する構成とするのが望ましく、さらに望ましくは、撥液性を有する材料を塗布し、更に液止部7を有する構成とするのがよい。
このように、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1によれば、発泡体のスキン層6で液栓本体4の外表面を形成し、発泡体の発泡層で液栓本体4の内部の連続発泡を防爆用のフィルタ5として形成するため、液栓本体4と防爆用のフィルタ5とを同時に一体的に形成することができ、製造工程を簡略化して効率を上げると共に、コストを抑えることができる。
また、電槽内部9に発生する水素ガス等の通気を行う通気孔2bを有するため、電槽内
部9の気体を、フィルタ5を介して確実に鉛蓄電池の外部へ送出することができる。
部9の気体を、フィルタ5を介して確実に鉛蓄電池の外部へ送出することができる。
さらに、通気孔2bにおけるフィルタの露出部分が撥液性を有することで、電槽内の電解液がフィルタ5を形成する発泡セルの表面に付着して、表面張力により水素ガスがフィルタ5を通気することを阻害するようなことがなく、電槽内部9の水素ガスを確実に外部に送出することができる。
さらにまた、液栓本体4の底部が開口され、開口部分に電解液の侵入を防止する液止部7を備えることで、電解液や電解液の飛沫がフィルタ5に付着して、フィルタが目詰まりしてしまうことを防止することができる。
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の断面図である。本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1は、液栓頭部2及び筒状体3の内部にフィルタ5を有する構成である。つまり、前記第1の実施形態の場合と異なり、フィルタ5の領域が液栓の嵌入方向に大きく拡がっており、より防爆機能が高い構成となっている。
なお、本実施形態において、前記第1の実施形態と重複する説明については省略する。
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1について、図5を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の断面図である。本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1は、液栓頭部2及び筒状体3の内部にフィルタ5を有する構成である。つまり、前記第1の実施形態の場合と異なり、フィルタ5の領域が液栓の嵌入方向に大きく拡がっており、より防爆機能が高い構成となっている。
なお、本実施形態において、前記第1の実施形態と重複する説明については省略する。
図5に示すように、フィルタ5が液栓本体4の内部全体に亘って拡がっている。液栓本体4の底部には通気孔2bが形成され、電槽内部9に充満した水素ガスがこの通気孔2bを通ってフィルタ5に流れ込む。このとき、前記第1の実施形態の場合と同様に、通気孔2bにおけるフィルタ5の露出部分に撥液性の材料を塗布してもよい。
なお、液栓本体4の底部の全体を開口してフィルタ5を露出させ、その開口部に撥液性を塗布するようにしてもよい。開口部が撥液性を有することで、電解液やその飛沫を排除すると共に、フィルタ5が縦に長い領域を確保しているため、フィルタリングと同時に液止めの役目を果たし、別途液止部7を設ける必要がないようにしてもよい。
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1は、前記第1の実施形態の場合と同様の工程で形成することができる。その際、上面部金型32aの径を筒状体3の径よりも小さくして、筒状体3の底部から液栓頭部2の上面部2Aのスキン層まで連続的に上方向にスライドさせて連続発泡のフィルタ5を形成する。また、逆に、下面部金型32fを、液栓頭部2の上面部2Aのスキン層から筒状体3の底部に掛けて連続的に下方向にスライドさせて連続発泡のフィルタ5を形成する。
このように、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1によれば、フィルタ5が縦に長い領域を確保することで、液止部7が不要となり、部品を減らして構造を簡素化し、効率よく製造することができると共に、コストを大幅に削減することができる。
(本発明の第3の実施形態)
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1について、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の断面図である。本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1は、液栓本体4の底部、及び筒状体3の一部が、複数の板状体が積層された防沫構造10を有するものである。
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1について、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓の断面図である。本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1は、液栓本体4の底部、及び筒状体3の一部が、複数の板状体が積層された防沫構造10を有するものである。
なお、本実施形態において、前記各実施形態と重複する説明については省略する。
図6に示すように、液栓本体4の底部、及び筒状体3の一部が、複数の板状体10aが積層された防沫構造10を有している。つまり、防沫構造10が、電槽内部9の電解液や
その飛沫がフィルタ5に付着しないように液止めの役目を果たしている。また、例えば図6中の一点鎖線部分を切除することで、電槽内部9の水素ガスがフィルタに流れ込むための通気孔2bを形成する。
その飛沫がフィルタ5に付着しないように液止めの役目を果たしている。また、例えば図6中の一点鎖線部分を切除することで、電槽内部9の水素ガスがフィルタに流れ込むための通気孔2bを形成する。
なお、切除箇所については、図6中の一点鎖線部分に限定されず、電槽内部9の水素ガスがフィルタに流れ込むことができるように、電槽内部9とフィルタ5とが連通する孔であればどこでもよい。
本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1は、前記第1の実施形態の場合と同様の工程で形成することができる。その際、下側面部金型32d、32eで、図6に示す板状体10aを形成する。
このように、本実施形態に係る鉛蓄電池用液栓1によれば、鉛蓄電池用液栓1の底部、及び側部の一部のスキン層が、複数の板状体10aが積層された防沫構造10を金型で形成し、防沫構造10が形成されたスキン層に通気孔2bを形成するため、液栓本体4と防爆用のフィルタ5と液止部7とを同時に一体的に形成することができ、製造工程を簡略化して製造効率を格段に上げることができる。
以上の前記各実施形態により本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は実施形態に記載の範囲には限定されず、これら各実施形態に多様な変更又は改良を加えることが可能である。
1 鉛蓄電池用液栓
2 液栓頭部
2A 上面部
2B 下面部
2a 排気孔
2b 通気孔
3 筒状体
3a 螺子部
4 液栓本体
5 フィルタ
6 スキン層
7 液止部
9 電槽内部
10 防沫構造
10a 板状体
31 押出機
32(32a〜32f) 金型
2 液栓頭部
2A 上面部
2B 下面部
2a 排気孔
2b 通気孔
3 筒状体
3a 螺子部
4 液栓本体
5 フィルタ
6 スキン層
7 液止部
9 電槽内部
10 防沫構造
10a 板状体
31 押出機
32(32a〜32f) 金型
Claims (9)
- 蓄電池の液口を封止する蓄電池用液栓において、
外周面に嵌合部を有し、当該嵌合部を前記蓄電池の液口に嵌合する筒状体と、当該筒状体の上部に覆設され、少なくとも前記蓄電池内部に発生する気体の排気を行う排気孔を有する液栓頭部とを有する液栓本体と、
前記液栓本体の内部に、連続発泡で形成されるフィルタとを備え、
前記液栓本体の少なくとも外表面が、発泡体のスキン層で形成され、前記フィルタにおける連続発泡が、前記発泡体の発泡層で形成されることを特徴とする蓄電池用液栓。 - 請求項1に記載の蓄電池用液栓において、
前記液栓本体の内部の発泡層と前記蓄電池の電槽内部とを連通し、少なくとも前記電槽内部に発生する気体の通気を行う通気孔を前記スキン層に設けることを特徴とする蓄電池用液栓。 - 請求項2に記載の蓄電池用液栓において、
前記通気孔における前記フィルタの露出部分が撥液性を有することを特徴とする蓄電池用液栓。 - 請求項1に記載の蓄電池用液栓において、
前記液栓本体の底部が開口されており、
当該開口している部分に隣接して配設され、前記蓄電池の電解液の侵入を防止する液止部を備えることを特徴とする蓄電池用液栓。 - 請求項1に記載の蓄電池用液栓において、
前記液栓本体の底部、及び筒状体の一部が、複数の板状体が積層された防沫構造を有することを特徴とする蓄電池液栓。 - 蓄電池の液口を封止する蓄電池用液栓の形成方法において、
液体の合成樹脂に少なくとも発泡剤を含む単相液を、上面部、底面部、及び側面部で構成される金型に充填する工程と、
前記金型に充填された単相液を冷却及び硬化して、前記蓄電池用液栓の頭部、底部、及び側部のスキン層を形成する工程と、
前記冷却及び硬化された単相液が硬化する前に、前記金型のうち上面部、又は底面部を構成する金型を外部方向にスライドさせ、前記側部のスキン層内部であって前記頭部のスキン層と底部のスキン層に挟まれる連続発泡層を形成する工程とを含むことを特徴とする蓄電池用液栓の形成方法。 - 請求項6に記載の蓄電池用液栓の形成方法において、
前記上面部を構成する金型が表面に凸部を有しており、当該凸部により前記蓄電池用液栓に、表面がスキン層で内部が連続発泡の発泡層で形成される突起部を形成し、
前記突起部のスキン層を前記発泡層が露出するように切除する工程を含むことを特徴とする蓄電池用液栓の形成方法。 - 請求項6に記載の蓄電池用液栓の形成方法において、
前記底面部を構成する金型が表面に凹部を有しており、当該凹部により前記蓄電池用液栓に、表面がスキン層で内部が連続発泡の発泡層で形成される突起部を形成し、
前記突起部のスキン層を前記発泡層が露出するように切除する工程を含むことを特徴とする蓄電池用液栓の形成方法。 - 請求項6ないし8のいずれかに記載の蓄電池用液栓の形成方法において、
前記底面部、及び側面部を構成する金型により、前記蓄電池用液栓の底部、及び側部の一部のスキン層が複数の板状体が積層された防沫構造で形成され、
前記防沫構造が形成されたスキン層に、前記蓄電池用液栓の内部の発泡層と連通する通気孔を形成する工程を含むことを特徴とする蓄電池用液栓の形成方法。
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JP2015016582A (ja) * | 2013-07-09 | 2015-01-29 | ダイキョーニシカワ株式会社 | 樹脂成形品 |
JP2015207386A (ja) * | 2014-04-18 | 2015-11-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 鉛蓄電池 |
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2010
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