以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。はじめに、図1を参照して、本発明の実施形態に係る車両用表示装置について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置を示す図である。
図1に示すように、車両用表示装置1は、車両に搭載され、車載機器の操作に関する階層化された複数のメニュー40のうち、選択対象とする所望のメニュー40を表示するディスプレイ(表示手段)30が、ステアリングホイール90の外側に設けられ、ディスプレイ30に表示したメニュー40上のカーソル48を移動すると共に、カーソル48で認識したメニューを選択するステアリングスイッチ(後述する第1の操作子81及び第2の操作子82)80から構成されている。
図1に示すように、運転者から見てステアリングホイール90の横幅内の領域Aには、車両の走行状態等を表示する車両用計器10が設けられ、ディスプレイ30は、車両用計器10が設けられた位置より上側(フロントガラス側)で運転者から見てステアリングホイール90の横幅外Bの領域に設けられている。
車両用計器10は、自動車の走行スピードを表示する速度メータ11と、エンジンの回転数を表示するタコメータ12と、速度メータ11及びタコメータ12の上部に設けられた右ウィンカの方向指示部13a及び左ウィンカの方向指示部13bと、速度メータ11とタコメータ12の間に設けられた変速機のシフト位置を表示するシフトインジケータ表示部14を有している。
ディスプレイ30は、例えば、薄膜トランジスタ液晶を搭載し、車載機器の操作に関する階層化されたメニュー40を表示する。ディスプレイ30は、メニュー40を表示する際に各階層毎に各メニュー40の内容をアイコン化したアイコン画像を表示する。例えば、図1に示すように、第1階層のメニュー41をディスプレイ30に表示する場合、第1階層のメニュー41の各メニュー40に対応する第1階層アイコン画像71a〜71dを表示する。
ディスプレイ30に表示した各階層のメニュー40は、ステアリングホイール90に設けられたステアリングスイッチ80を操作することにより、メニュー40上に表示されたカーソル48を移動すると共に、カーソル48で移動したメニュー40を選択することが可能である。詳細については後述する。
次に、図2を参照して、本発明の実施形態に係るステアリングスイッチについて説明する。図2は、本発明の実施形態に係るステアリングスイッチを示す図である。
図2に示すように、ステアリングスイッチ80は、ディスプレイ30(図1参照)に表示した第1階層のメニュー41上のカーソル48(後述する図4参照)を移動すると共に、カーソル48で認識した第1階層のメニュー41を選択する第1の操作部(第1の操作子)81と、ディスプレイ30に表示した第n階層(但し、2≦n≦N;Nは最下層、本実施形態では、第2階層42及び第3階層43)のメニュー40上のカーソル48を移動すると共に、カーソル48で認識したメニュー40を選択する第2の操作部(第2の操作子)82を有している。
第1の操作部81は、ディスプレイ30に表示した第1階層のメニュー41(後述する図4参照)上のカーソル48を左方向に移動すると共に、カーソル48で認識した第1階層のメニュー41を選択する左方向スイッチ81aと、第1階層のメニュー41上のカーソル48を右方向に移動すると共に、カーソル48で認識した第1階層のメニュー41を選択する右方向スイッチ81bから構成されている。
第2の操作部82は、ディスプレイ30に表示した第2階層のメニュー42(後述する図4参照)及び第3階層のメニュー43(後述する図4参照)上のカーソル48を上方向に移動すると共に、カーソル48で認識した第2階層のメニュー42及び第3階層のメニュー43を選択する上方向スイッチ82aと、第2階層のメニュー42及び第3階層のメニュー43上のカーソル48を下方向に移動すると共に、カーソル48で認識したメニュー40を選択する下方向スイッチ82bから構成されている。
ステアリングスイッチ80は、第1の操作部81と第2の操作部82が十字状に配置された十字キーで構成されている。第1の操作部81は、ディスプレイ30に表示する第1階層のメニュー41(後述する図4参照)の階層方向(本実施形態ではディスプレイ30の水平方向)と同じ縦方向に設けられ、第2の操作部82は、ディスプレイ30に表示する第2階層のメニュー42(後述する図4参照)及び第3階層のメニュー43(後述する図4参照)の階層方向(本実施形態では、ディスプレイ30の垂直方向)と同じ横方向に設けられている。
このように、ステアリングホイール90(図1参照)に第1の操作部81及び第2の操作部82が設けられているため、ステアリングホイール90を握りながら操作部81、82を操作する場合であっても所定の指(例えば、親指)の移動量を減らすことができる。これにより、手首に余分な動きが発生して運転に影響することを抑制し、安全性を向上することができる。
また、ディスプレイ30(図1参照)に表示する第1階層のメニュー41(後述する図4参照)の階層方向に対応して第1の操作部81が配置され、ディスプレイ30に表示する第2階層のメニュー42(後述する図4参照)及び第3階層のメニュー43(後述する図4参照)の階層方向に対応して第2の操作部82が配置されている。このため、第1階層のメニュー41の操作方向及び他の階層のメニュー(第2階層のメニュー42及び第3階層のメニュー43)の操作方向を把握し易くなり、操作性を大幅に向上することができる。
さらに、第1階層のメニュー41(後述する図4参照)の認識及び選択という基本操作を上方向スイッチ82a、及び、下方向スイッチ82bに割り当て、第2階層のニュー42(後述する図4参照)及び第3階層のメニュー43(後述する図4参照)の認識及び選択という基本操作を左方向スイッチ81a、及び、右方向スイッチ81bに割り当て、運転者に操作を意識付けする。これにより、ディスプレイ30(図1参照)内にボタン操作の画面(例えば、リターンスイッチやメニュースイッチに対応するアイコン)を表示しておく必要がなく、操作ガイド用の表示エリアを確保する必要がない。従って、ディスプレイ30の表示画面内全てを有効に使用することができる。
次に、図3を参照して、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1が備える回路の構成について説明する、図3は、本発明の実施形態に係る車両用表示装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、制御回路50(表示制御手段)は、CPU(Central Processing Unit)51、ROM(Read Only Memory)52及びRAM(Random Access Memory)53により略構成されており、車両用表示装置1の内部に設けられている。
CPU51は、ステアリングホイール90に設けられたステアリングスイッチ80(図2参照)から出力された信号に基づいて、ディスプレイ30に表示する各メニュー40(後述する図4参照)の表示の制御を行う。
ROM52は、CPU51により実行される制御プログラム、ディスプレイ30(図1参照)に表示する各メニュー40の内容をアイコン化したアイコン画像(第1階層アイコン画像71、第2階層アイコン画像72、第3階層アイコン画像73、後述する図4参照)のアイコン画像データ等を記憶する。また、RAM53は、制御プログラムの実行等により決定した画像データ等の各種データを記憶する。
制御回路50は、バッテリBに接続されCPU51に適正な電源電圧を供給する電源回路54と、I/F(インタフェース)60aを介して接続され所定の電圧を発生させるイグニッション(IGN)と、I/F60bを介して接続され車両の状態を検出した各種信号を入力するCAN(Controller Area Network)が接続されている。I/F60bを介して入力された各種検出信号は、CAN通信部55で受信する。
また、制御回路50は、オドメータ又はトリップメータの積算走行距離を含む走行距離計(ODO/TRIP)をリセットするスイッチ56(SW)と、I/F60cを介して接続されオーディオ等の情報を示す信号を入力するAV機器と、I/F60dを介して接続され車両の外に設置されたカメラで撮像した車両の後方画像等を入力する外部映像が接続されている。外部映像から入力された信号はDEC(デコーダ)57に出力される。
さらに、制御回路50は、I/F60eを介してステアリングスイッチ80(図2参照)が接続されている。ステアリングスイッチ80は、左方向スイッチ81a、右方向スイッチ81b、上方向スイッチ82a、下方向スイッチ82bが押圧操作された場合、各スイッチ81a、81b、82a、82bに対応する信号を入力する。
CPU51は、I/F60eを介して入力された各スイッチ81a、81b、82a、82bに対応する信号に基づいて、いずれか1のスイッチが、通常の押圧操作(1回押圧操作)、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)のいずれかの操作がなされたかを判別する。
さらに、制御回路50は、CPU51により動作を制御する速度メータ11と、タコメータ12と、LCD(液晶ディスプレイ)21と、LCD照明用LED22と、LED23と、外部メモリ58と、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ液晶)35が接続されている。
速度メータ11及びタコメータ12は、CAN通信部55で受信した走行速度を示す信号及びエンジンの回転を示す信号に基づいて、指針11a、12aの回動が制御される。また、走行速度を示す信号及びエンジンの回転を示す信号に基づいて画像データを生成し、生成した画像データを速度メータ及びタコメータとして車両用計器10に画像表示するように構成してもよい。
LCD21は、車両用計器10に搭載され、LCDドライバ21a介して接続されている。LCDドライバ21aは、CPU51から出力された各種情報の表示信号を入力し、描画処理等をして画像表示信号をLCD21へ出力する。LCD21は、CPU51から出力された各種情報の表示信号に基づいて、オドメータ及びトリップメータ、変速機のシフト位置を表示するシフトインジケータ等を表示する。
LCD照明用LED22は、I/F22aを介して接続され、LED23は、I/F23aを介して接続されている。LCD照明用LED22は、車両用計器10の全体を点灯し、LED23は、CAN通信部55で受信した車両の状態を示す信号等(例えば、エンジンの電子制御異常、エアバックシステムの異常等を示す信号)に基づいて、車両用計器10の警告シンボル等を点灯又は点滅する。
外部メモリ58は、ディスプレイ30に表示する各階層(第1階層のメニュー41、第2階層のメニュー42、第3階層のメニュー43、後述する図4参照)毎に背景色が規定された背景色パターンデータ、複数のアイコン画像(第1階層アイコン画像71、第2階層アイコン画像72、第3階層アイコン画像73、後述する図4参照)毎にそれぞれ表示色や背景色が規定されたアイコン表示色パターンデータ等の各種データを記憶している。
TFT35は、ディスプレイ30に搭載され、ステアリングスイッチ80の操作に基づいて出力されたCPU51からの各種情報の表示信号によりメニュー40を表示する。これにより、ディスプレイ30には、ステアリングスイッチ80の操作に基づいて、所望のメニュー40が表示される。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係る階層メニューについて説明する。図4は、本発明の実施形態に係る階層メニューを示す図である。
図4に示すように、本発明の実施形態に係るメニュー40は、第1階層のメニュー41と、第2階層のメニュー42と、第3階層のメニュー43から構成されている。なお、以下の実施形態では、第3階層のメニュー43が最下層である場合について説明するが、第3階層よりも下位の階層を設けた場合も同様の構成である。
また、以下の実施形態では、第1階層のメニュー41の全てが第3階層のメニュー43を有している場合について説明するが、第1階層のメニュー41のうち、一又は複数の第1階層のメニュー41は第1階層又は第2階層が最下層であってもよい。また、一又は複数の第1階層のメニュー41は第3階層よりも下位の階層(例えば、第4階層)が最下層であってもよい。
車載用表示装置1の電源が投入されると、ディスプレイ30(図1参照)には、初期的に第1階層のメニュー41が表示される。この第1階層のメニュー41は、複数のメニュー内容を有しており、ディスプレイ30には、各メニュー内容をアイコン化した第1階層アイコン画像71a〜71eが表示される。
複数の第1階層アイコン画像71a〜71eのうち、一の第1階層アイコン画像上にはカーソル48が表示される。このカーソル48は、左方向スイッチ81a(図2参照)を通常操作することにより左方向に移動、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより右方向に移動する。
第1階層アイコン画像71a〜71eのうち、カーソル48が停止することにより一の第1階層アイコン画像を認識している場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により一の第1階層アイコン画像が選択されたときには、一の第1階層アイコン画像(一の第1階層のメニュー41)に対応する第2階層のメニュー42がディスプレイ30(図1参照)に表示される。この第2階層のメニュー42は、複数のメニュー内容を有しており、ディスプレイ30には、各メニュー内容をアイコン化した第2階層アイコン画像72a〜72eが表示される。
複数の第2階層アイコン画像72a〜72eのうち、一の第2階層アイコン画像上には、第1階層アイコン画像71a〜71eから移動したカーソル48が表示される。このカーソル48は、上方向スイッチ82a(図2参照)を通常操作することにより上方向に移動、又は、下方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより下方向に移動する。
第2階層アイコン画像72a〜72eのうち、カーソル48が停止することにより一の第2階層アイコン画像を認識している場合において、上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により一の第2階層アイコン画像が選択されたときには、一の第2階層のアイコン画像(一の第2階層のメニュー42)に対応する第3階層のメニュー43がディスプレイ30(図1参照)に表示される。この第3階層のメニュー43は、複数のメニュー内容を有しており、ディスプレイ30には、各メニュー内容をアイコン化した第3階層アイコン画像73a〜73eが表示される。
一方、第2階層アイコン画像72a〜72eがディスプレイ30(図1参照)に表示されている場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)が操作された場合には、カーソル48は第1階層のメニュー41へ移動する。
カーソル48は、第1階層のメニュー41へ移動する際、第1階層のメニュー41(アイコン画像71a〜71e)のうち、ディスプレイ30(図1参照)に表示されている第2階層のメニュー42に係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41へ移動する。例えば、図4に示すように、第2階層のメニュー42がディスプレイ30に表示されている場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は、第2階層のメニュー42が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの左隣の第1階層アイコン画像71aへ移動する。
また、例えば、図4に示すように、第2階層のメニュー42がディスプレイ30(図1参照)に表示されている場合において、右方向スイッチ81b(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は第2階層のメニュー42が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの右隣の第1階層アイコン画像71c上へ移動する。
複数の第3階層アイコン画像又はメニューリスト73a〜73eのうち、一の第3階層アイコン画像又はメニューリスト73a〜73e上には、第2階層アイコン画像又はメニューリスト72a〜72eから移動したカーソル48が表示される。このカーソル48は、上方向スイッチ82a(図2参照)を通常操作することにより上方向に移動、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を通常操作することにより下方向に移動する。
第3階層アイコン画像又はメニューリスト73a〜73eのうち、カーソル48が停止することにより一の第3階層アイコン画像又はメニューリストを認識している場合において、上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により一の第3階層アイコン画像又はメニューリストが選択されたときには、ディスプレイ30に一の第3階層のアイコン画像又はメニューリスト(第3階層のメニュー43)に対応する画像(例えば、AV機器及び外部映像から入力された車両の後方画像やナビゲーション情報画像等)を表示する。
一方、第3階アイコン画像又はメニューリスト73a〜73eがディスプレイ30(図1参照)に表示されている場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)が操作された場合には、カーソル48は第1階層メニュー41へ移動する。
カーソル48は、第1階層メニュー41へ移動する際、第1階層メニュー41(アイコン画像71a〜71e)のうち、ディスプレイ30(図1参照)に表示されている第3階層メニュー43に係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41へ移動する。例えば、図4に示すように、第3階層のメニュー43がディスプレイ30に表示されている場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は、第3階層のメニュー43が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの左隣の第1階層アイコン画像71aへ移動する。
また、例えば、図4に示すように、第3階層のメニュー43がディスプレイ(図1参照)に表示されている場合において、右方向スイッチ81a(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は、第3階層のメニュー43が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの右隣の第1階層アイコン画像71cへ移動する。
つまり、第1階層のメニュー41を初期的にディスプレイ30に表示すると共に、第1の操作部81にて所望の第1階層のメニュー41が選択された際に、この選択されたメニューについての第2階層のメニュー42をディスプレイ30に表示する。
そして、ディスプレイ30に、第m階層(2≦m≦N−1)のメニュー(本実施形態では、第2階層のメニュー42)が表示され、第2の操作部82にて所望の第m階層のメニュー(本発明の実施形態では、第2階層のメニュー42)が選択された際に、この選択されたメニューについての第(m+1)階層のメニュー(本発明の実施形態では、第3階層のメニュー43)を表示する。
尚、メニュー表示時には、画面上に前メニューを表示した状態で別のウィンドウを表示し、新しく選択されたメニューを表示しても良いし、又は、画面を切替え、新選択メニューを画面全体に表示しても良い。
さらに、ディスプレイ30に第1〜第N階層(本実施形態では、階層のメニュー41、42、43)のうちのいずれかの階層メニューが表示されているときに、第1の操作部81が操作された際には、表示されているメニューの階層に関わらず、表示されているメニューに係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41にカーソルを移動させる。
このように、ディスプレイ30にいずれかの階層のメニュー40が表示されているときに、第1の操作部81が操作された際には、表示されているメニュー40に係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41にカーソル48を移動させる。このため、第1階層のメニュー41に戻る際、操作部81、82を複数回操作する必要がなく、1回の操作で第1階層のメニュー41に戻ることができる。
また、第1階層のメニュー41上のカーソル48を移動すると共に、カーソル48で認識したメニューを選択する第1の操作部81により、表示されているメニュー40に係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41にカーソル48を移動させる。このため、第1階層のメニュー41に戻る際、操作部81、82の位置を目視確認する必要がない。
従って、運転者の操作回数及び運転者の視線が移動する回数を低減し、安全性を向上した車両用表示装置1を提供することができる。
また、第1の操作部81及び第2の操作部82は、所定時間継続して押圧する操作(例えば、操作子の長押し操作)、又は、所定時間内に所定回数押圧する操作(例えば、操作子のダブルクリック操作)により、カーソル48で認識したメニューを選択する。このため、カーソル48で認識したメニューを選択するための操作部を別途に設ける必要がなく、第1の操作部81及び第2の操作部82のみでの操作が可能となり、指の移動量を減らすことにより操作性を向上することができる。
さらに、第1の操作部81及び第2の操作部82のみの操作により、メニュー40上のカーソル48の移動やカーソル48で認識したメニュー40を選択することができるためブラインド操作がし易く、運転者の視線が移動する回数を低減することができる。
従って、従来の操作部よりも操作性を向上すると共に、安全性を向上することができる。
次に、図5から図9を参照して、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1の動作について説明する。図5から図7は、本発明の実施形態に係るメニュー表示処理のフローチャートを示す図である。図8及び図9は、本発明の実施形態に係るメニューを表示した画面を示す図である。
図5に示すように、はじめに、制御回路50のCPU51は、車載用表示装置1の電源が投入されると、ディスプレイ30(図1参照)に初期的に第1階層のメニュー41を表示する(ステップS1)。つまり、図8(a)に示すように、第1階層のメニュー41の各メニュー内容をアイコン化した第1階層アイコン画像71a〜71dをディスプレイ30に表示する。また、初期的に第1階層のメニュー41を表示する場合、第1階層アイコン画像71a上にステアリングスイッチ80の第1操作部81(図2参照)を操作することにより他の第1階層アイコン画像へ移動するカーソル48を表示する。
次に、CPU51は、第1の操作部81を所定操作したか否かを判別する(ステップS2)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)がなされたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第1の操作部81を所定操作したと判別したときには(ステップS2:YES)、ディスプレイ30(図1参照)に第2階層のメニュー42を表示する(ステップS3)。つまり、CPU51は、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により、第1階層のメニュー41が選択された際に、この選択されたメニューについての第2階層のメニュー42をディスプレイ30に表示する。
具体的には、CPU51は、図8(a)に示すように、第1階層アイコン画像71bにカーソル48が停止することにより第1階層アイコン画像71bを認識している場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により第1階層アイコン画像71bが選択されたときには、図8(b)に示すように、第1階層アイコン画像71b(第1階層のメニュー41)に対応する第2階層のメニュー42をディスプレイ30に表示する。
一方、CPU51は、第1の操作部81が所定操作されていないと判別したときには(ステップS2:NO)、第1の操作部81が通常操作されたか否かを判別する(ステップS4)。つまり、CPU51は、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を通常の押圧操作(1回押圧操作)がなされたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第1の操作部81が通常操作されていないと判別したときには(ステップS4:NO)、ステップS1の処理へ移す。一方、CPU51は、第1の操作部81が通常操作されたと判別したときには(ステップS4:YES)、第1階層のメニュー41上のカーソル48を移動する(ステップS5)。つまり、第1階層のメニュー41上に表示されたカーソル48を左方向スイッチ81a(図2参照)を通常操作することにより左方向に移動、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより右方向に移動する。
具体的には、CPU51は、図8(a)に示す第1階層アイコン画像71b上に表示したカーソル48を左方向スイッチ81a(図2参照)を通常操作することにより、左隣の第1階層アイコン画像71aに移動する。また、図8(a)に示す第1階層アイコン画像71b上に表示したカーソル48を右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより、右隣の第1階層アイコン画像71cに移動する。この処理が終了すると、CPU51は、ステップS1の処理へ移す。
ステップS3の処理の後、CPU51は、第2の操作部82を操作したか否かを判別する(ステップS11)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)が操作されたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第2の操作部82を操作したと判別したときには(ステップS11:YES)、第2の操作部82を所定操作したか否かを判別する(ステップS12)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)がなされたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第2の操作部82を所定操作したと判別したときには(ステップS12:YES)、ディスプレイ30(図1参照)に第3階層のメニュー43を表示する(ステップS13)。つまり、CPU51は、上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により、第2階層のメニュー42が選択された際に、この選択されたメニューについての第3階層のメニュー43をディスプレイ30に表示する。
具体的には、CPU51は、図8(c)に示す第2階層アイコン画像72bにカーソル48が停止することにより第2階層アイコン画像72bを認識している場合において、上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により第2階層アイコン画像又はメニューリスト72bが選択されたときには、第2階層アイコン画像又はメニューリスト72b(第2階層のメニュー42)に対応する第3階層のメニュー43をディスプレイ30に表示する。
一方、CPU51は、第2の操作部82が所定操作されていないと判別したときには(ステップS2:NO)、第2階層のメニュー42上のカーソル48を移動する(ステップS14)。つまり、第2階層のメニュー42上に表示されたカーソル48を上方向スイッチ81a(図2参照)を通常操作することにより上方向に移動、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を通常操作することにより下方向に移動する。
具体的には、CPU51は、図8(c)に示す第2階層アイコン画像又はメニューリスト72b上に表示したカーソル48を下方向スイッチ82a(図2参照)を通常操作することにより、下側の第2階層アイコン画像又はメニューリスト72cに移動する。また、図8(c)に示す第2階層アイコン画像又はメニューリスト72b上に表示したカーソル48を上方向スイッチ82b(図2参照)を通常操作することにより、第2階層アイコン画像又はメニューリスト72a上に移動する。この処理が終了すると、CPU51は、ステップS11の処理へ移す。
一方、CPU51は、第2の操作部82を操作していないと判別したときには(ステップS11:NO)、第1の操作部81を操作したか否かを判別する(ステップS15)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)が操作されたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第1の操作部81を操作していないと判別したときには(ステップS15:NO)、ステップS11の処理へ移す。一方、第1の操作部81を操作したと判別したときには(ステップS15:YES)、ディスプレイ30に表示されているメニュー40に係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層メニュー41にカーソル48を移動する。つまり、図8(c)に示すように、第2階層のメニュー42がディスプレイ30に表示されている場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)が操作された場合には、図8(d)に示すように、カーソル48はディスプレイ30に表示されている第2階層のメニュー42が属する第1階層のメニュー41に隣接するメニューへ移動する。
具体的には、CPU51は、図8(c)において、第2階層アイコン画像又はメニューリスト72bにカーソル48が停止することにより第2階層アイコン画像又はメニューリスト72bを認識している場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は第2階層のメニュー42が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの左隣の第1階層アイコン画像71a上へ移動する。
一方、図8(c)において、第2階層アイコン画像又はメニューリスト72bにカーソル48が停止することにより第2階層アイコン画像又はメニューリスト72bを認識している場合において、右方向スイッチ81b(図2参照)を操作した場合には、図8(d)に示すように、カーソル48は第2階層のメニュー42が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの右隣の第1階層アイコン画像71c上へ移動する。この処理が終了すると、CPU51は、ステップS1の処理へ移す。
ステップS13の処理の後、CPU51は、CPU51は、第2の操作部82を操作したか否かを判別する(ステップS21)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)が操作されたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第2の操作部82を操作したと判別したときには(ステップS21:YES)、第2の操作部82を所定操作したか否かを判別する(ステップS22)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)がなされたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第2の操作部82を所定操作したと判別したときには(ステップS12:YES)、第3階層のメニューを実行する(ステップS23)。つまり、CPU51は、上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)により、第3階層のメニュー43が選択された際に、この選択されたメニューに対応する画像をディスプレイ30に表示する。例えば、選択されたメニューに対応する車両の後方画像、ナビゲーション情報画像等の各種画像のうちいずれかの画像をディスプレイ30に表示する。CPU51は、この処理を終了すると、メニュー表示処理を終了する。
一方、CPU51は、第2の操作部82が所定操作されていないと判別したときには(ステップS22:NO)、第3階層のメニュー43上のカーソル48を移動する(ステップS24)。つまり、第3階層のメニュー43上に表示されたカーソル48を上方向スイッチ81a(図2参照)を通常操作することにより上方向に移動、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)を通常操作することにより下方向に移動する。
具体的には、CPU51は、第3階層アイコン画像又はメニューリスト73a〜73e上に表示したカーソル48(図4参照)を下方向スイッチ82a(図2参照)を通常操作することにより、下側の第2階層アイコン画像に移動する。また、第3階層アイコン画像又はメニューリスト73a〜73e上に表示したカーソル48を上方向スイッチ82b(図2参照)を通常操作することにより、上側の第3階層アイコン画像又はメニューリストに移動する。この処理が終了すると、CPU51は、ステップS21の処理へ移す。
一方、CPU51は、第2の操作部82を操作していないと判別したときには(ステップS21:NO)、第1の操作部81を操作したか否かを判別する(ステップS25)。具体的には、CPU51は、ステアリングスイッチ80の左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)が操作されたことにより、操作に対応する信号を入力したか否かを判別する。
CPU51は、第1の操作部81を操作していないと判別したときには(ステップS25:NO)、ステップS21の処理へ移す。一方、第1の操作部81を操作したと判別したときには(ステップS25:YES)、ディスプレイ30に表示されているメニューに係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層メニュー41にカーソル48を移動する。つまり、第3階層のメニュー43がディスプレイ30に表示されている場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)が操作された場合には、カーソル48はディスプレイ30に表示されている第3階層のメニュー43が属する第1階層のメニュー41に隣接するメニューへ移動する。
具体的には、CPU51は、図4に示すように、第3階層アイコン画像又はメニューリスト73aにカーソル48が停止することにより第3階層アイコン画像又はメニューリスト73aを認識している場合において、左方向スイッチ81a(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は第3階層のメニュー43が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの左隣の第1階層アイコン画像71a上へ移動する。
一方、図4に示すように、第3階層アイコン画像又はメニューリスト73aにカーソル48が停止することにより第3階層アイコン画像又はメニューリスト73aを認識している場合において、右方向スイッチ81b(図2参照)を操作した場合には、カーソル48は第3階層のメニュー43が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの右隣の第1階層アイコン画像71c上へ移動する。この処理が終了すると、CPU51は、ステップS21の処理へ移す。
このように、CPU51は、図8(a)に示すように、初期的にディスプレイ30に第1階層のメニュー41の各メニュー内容をアイコン化した第1階層アイコン画像71a〜71dをディスプレイ30に表示する。そして、図8(a)に示すように、第1階層アイコン画像71b上に表示したカーソル48を左方向スイッチ81a(図2参照)を通常操作することにより、左隣の第1アイコン画像71aに移動する。また、図8(a)に示すように、第1階層アイコン画像71b上に表示したカーソル48を右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより、右隣の第1アイコン画像71cに移動する。
また、図8(a)に示すように、第1アイコン画像71a〜71eは、ディスプレイ30上に、例えば4個まで表示することが可能となっており、右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより、ディスプレイ30に非表示となっている第1アイコン画像71e〜71gをディスプレイ30上に表示し、第1アイコン画像71e〜71g上にカーソル48を移動することができる。また、第1アイコン画像71e〜71gをディスプレイ30に段階的に表示すると、第1アイコン画像71a〜71dは、段階的に非表示となる。
ステアリングスイッチ80の左方向スイッチ81a(図2参照)、又は、右方向スイッチ81b(図2参照)を、所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は、所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)にて所望の第1アイコン画像71a〜71gが選択された場合には、図8(b)に示すように、選択された第1アイコン画像71a〜71gに対応する第1階層のメニュー41についての第2階層のメニュー42を表示する。
第2階層のメニュー42及び第3階層のメニュー43は、上方向スイッチ82a(図2参照)、又は、下方向スイッチ82b(図2参照)により選択する。例えば、図8(b)に示すように、第2階層アイコン画像又はメニューリスト72aにカーソル48が停止することにより第2階層アイコン画像又はメニューリスト72aを認識している場合において、カーソル48は下方向スイッチ82b(図2参照)を通常操作することにより第2階層アイコン画像又はメニューリスト72b上に移動する。
ディスプレイ30に第1階層のメニュー41以外のメニュー(第2階層のメニュー42又は第3階層のメニュー43)が表示されているときに(図8(b)及び図8(c)参照)、ステアリングスイッチ80の右方向スイッチ81b(図2参照)が操作された際には、図8(d)に示すように、カーソル48はディスプレイ30に表示されている第2階層のメニュー42が属する第1階層のメニュー41に対応する第1階層アイコン画像71bの右隣の第1階層アイコン画像71c上へ移動する。
図8に示すように、第1アイコン画像71は、ディスプレイ30上に、例えば4個まで表示が可能となっており、右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作することにより、ディスプレイ30に非表示となっている第1階層アイコン画像71e〜71gをディスプレイ30上に表示する場合について説明したが、図9(a)に示すように、第1階層アイコン画像71a〜71gを2段に分けて、全ての第1階層アイコン画像71a〜71gをディスプレイ30表示するように構成してもよい。この場合、例えば、図9(a)に示すように、ディスプレイ30の上段右端に表示した第1階層アイコン画像71dにカーソル48が停止することにより第1階層アイコン画像71dを認識している場合において、右方向スイッチ81b(図2参照)を通常操作した場合には、図9(b)に示すように、カーソル48は下段左端の第1階層アイコン画像41eに移動する。
また、ステアリングスイッチ80を操作することにより、複数のアイコン画像71、72、73から一のアイコン画像をカーソル48で認識した場合には、一のアイコン画像を所定時間拡大して表示するように構成してもよい(図8(a)参照)。
また、複数のアイコン画像71、72、73には、各アイコン画像毎にそれぞれ異なる表示色が対応づけられており、ステアリングスイッチ80を操作することにより、一のアイコン画像を認識した場合には、ディスプレイ30に表示した複数のアイコン画像71、72、73の背景を認識したアイコン画像に対応した表示色で表示するように構成してもよい。
さらに、複数のアイコン画像71、72、73には、各アイコン画像毎にそれぞれ異なるアニメーション画像が対応づけられており、ステアリングスイッチ80(図1参照)を操作することにより、一のアイコン画像を認識した場合には、ディスプレイ30に表示した複数のアイコン画像71、72、37のうち認識したアイコン画像の周囲に設けられたアニメーション画像表示領域に、認識したアイコン画像に対応したアニメーション画像を表示するように構成してもよい。
次に、図10を参照して、本発明の他実施形態について説明する。図10は、本発明の他実施形態に係る車両用表示装置1を示す図である。
図10に示すように、車両の走行状態等を表示する車両用計器10は、運転者から見てステアリングホイール90の横幅内の領域Aに設けられ、ディスプレイ30は、運転者から見てステアリングホイール90の横幅外Bの領域に設けられている。つまり、ディスプレイ30は、車両用計器10が設けられた位置より上側(フロントガラス側)でステアリングホイール90の外周で囲まれた領域Cよりも外側方向に延出して設けられている。
このように、ディスプレイ30をステアリングホイール90の横幅外Bの領域に設けることにより、ディスプレイ30に表示された階層化されたメニュー40がステアリングホイール90に隠れることがなく、ディスプレイ30の視認性を向上することができる。
また、車両用計器10及びディスプレイ30は一体化した構造を有しており、車両用計器10及びディスプレイ30の前面には一枚の表ガラス20が配設されている。このように、車両用計器10及びディスプレイ30を一体化構造にすることにより、車両用計器10に係る情報をディスプレイに30に表示することが可能となるため、車両用計器10とディスプレイ30の間で連動及び連携した画像を表示することができる。
また、ステアリングスイッチ80を操作することにより、一のアイコン画像を認識し、ディスプレイ30に表示した複数のアイコン画像71、72、73の背景を認識したアイコン画像に対応した表示色で表示するように構成した場合、運転中に運転者の視線が前方にある場合でも認識したアイコン画像に対応した表示色が視界に入るため、運転者は視線をディスプレイ30に移動せずに認識したアイコン画像(メニュー)を把握することができる。
さらに、ステアリングスイッチ80を操作することにより、一のアイコン画像を認識し、ディスプレイ30に表示した複数のアイコン画像71、72、37のうち認識したアイコン画像の周囲に設けられたアニメーション画像表示領域に、認識したアイコン画像に対応したアニメーション画像を表示するように構成した場合、運転中に運転者の視線が前方にある場合でも認識したアイコン画像に対応したアニメーション画像が視界に入るため、運転者は視線をディスプレイ30に移動せずに認識したアイコン画像(メニュー)を把握することができる。従って、運転者の視線が移動する回数をより低減することができる。
このようにして、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1は、車両に搭載され、車載機器の操作に関する階層化された複数のメニュー40のうち、選択対象とする所望のメニューを表示する車両用表示装置1において、各メニュー40を表示するディスプレイ30と、ディスプレイ30に表示される第1階層のメニュー41上のカーソル48を移動すると共に、カーソル48で認識したメニューを選択する第1の操作部81と、ディスプレイ30に表示される第n階層(但し、2≦n≦N;Nは最下層)のメニュー上のカーソル48を移動すると共に、カーソル48で認識したメニューを選択する第2の操作部82と、を有し、更に、ディスプレイ30に、第1階層のメニュー41を初期的に表示すると共に、第1の操作部81にて所望の第1階層のメニュー41が選択された際に、この選択されたメニュー40についての第2階層のメニュー42を表示し、ディスプレイ30に、第m階層(2≦m≦N−1)のメニューが表示され、第2の操作部82にて所望の第m階層のメニューが選択された際に、この選択されたメニューについての第(m+1)階層のメニューを表示し、ディスプレイ30に第1〜第N階層のうちのいずれかの階層メニューが表示されているときに、第1の操作部81が操作された際には、表示されているメニューの階層に関わらず、表示されているメニューに係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41にカーソルを移動させる処理を行う表示制御手段を備えた。
また、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1は、第1の操作部81及び第2の操作部82は、所定時間継続して押圧する操作(長押し操作)、又は、所定時間内に所定回数押圧する操作(ダブルクリック操作)により、カーソル48で認識したメニューを選択する。
さらに、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1は、第1の操作部81及び第2の操作部82は、ステアリングホイール90に設けられている。
また、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1は、第1の操作部81は、第1階層のメニュー41をディスプレイ30に表示した際の階層方向に対応して配置され、第2の操作部82は、第2階層のメニュー42及び第3階層のメニュー43をディスプレイ30に表示した際の階層方向に対応して配置されている。
そして、本発明の実施形態に係る車両用表示装置1によれば、ディスプレイ30にいずれかの階層のメニュー40が表示されているときに、第1の操作部81が操作された際には、表示されているメニューに係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41にカーソル48を移動させる。このため、第1階層のメニュー41に戻る際、操作部81、82を複数回操作する必要がなく、1回の操作で第1階層のメニュー41に戻ることができる。
また、第1階層のメニュー41上のカーソル48を移動すると共に、カーソル48で認識したメニューを選択する第1の操作部81により、表示されているメニュー40に係る第1階層のメニュー41に隣接する第1階層のメニュー41にカーソル48を移動させる。このため、第1階層のメニュー41に戻る際、操作部81、82の位置を目視確認する必要がない。
従って、運転者の操作回数及び運転者の視線が移動する回数を低減し、安全性を向上した車両用表示装置1を提供することができる。
また、第1の操作部81及び第2の操作部82は、所定時間継続して押圧する操作(例えば、操作子の長押し操作)、又は、所定時間内に所定回数押圧する操作(例えば、操作子のダブルクリック操作)により、カーソル48で認識したメニューを選択する。このため、カーソル48で認識したメニューを選択するための操作部を別途に設ける必要がなく、第1の操作部81及び第2の操作部82のみでの操作が可能となり、指の移動量を減らすことにより操作性を向上することができる。
さらに、第1の操作部81及び第2の操作部82のみの操作により、メニュー40上のカーソル48の移動やカーソル48で認識したメニュー40を選択することができるためブラインド操作がし易く、運転者の視線が移動する回数を低減することができる。
従って、従来の操作部よりも操作性を向上すると共に、安全性を向上することができる。
また、ステアリングホイール90に第1の操作部81及び第2の操作部82が設けられているため、ステアリングホイール90を握りながら操作部81、82を操作する場合であっても所定の指(例えば、親指)の移動量を減らすことができる。これにより、手首に余分な動きが発生して運転に影響することを抑制し、安全性を向上することができる。
さらに、ディスプレイ30に表示する第1階層のメニュー41の階層方向に対応して第1の操作部81が配置され、ディスプレイ30に表示する第n階層のメニューの階層方向に対応して第2の操作部82が配置されている。このため、第1階層のメニュー41の操作方向及び第n階層のメニューの操作方向を把握し易くなり、操作性を大幅に向上することができる。
また、メニュー40の認識及び選択という基本操作をステアリングスイッチ80の上方向スイッチ82a、下方向スイッチ82bと、左方向スイッチ81a、右方向スイッチ81bに割り当て、運転者に操作を意識付けする。これにより、ディスプレイ30内にボタン操作の画面(例えば、リターンスイッチやメニュースイッチに対応するアイコン)を表示しておく必要がなく、操作ガイド用の表示エリアを確保する必要がない。従って、ディスプレイ30の表示画面内全てを有効に使用することができる)。
以上、本発明の車両用表示装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
例えば、上述した実施形態では、第1階層アイコン画像71a〜71dにカーソル48が停止している場合において、左方向スイッチ81a及び右方向スイッチ81bを所定時間継続して押圧操作(長押し操作)又は所定時間内に所定回数押圧操作(ダブルクリック操作)して第2階層メニュー42へ移動する場合について説明したが、いずれか一方を規定してもよい。