JP2012022131A - 光学素子ユニット、レーザモジュール及び小型プロジェクタ - Google Patents

光学素子ユニット、レーザモジュール及び小型プロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成でありながら、光の利用効率を高めることができる光学素子ユニット、レーザモジュール及び小型プロジェクタを提供する。
【解決手段】凹面ミラーMRにより、光源LDから出射された光束を反射して、光導波路型SHG素子の入射開口に集光させるので、簡素な構成で、部品点数が少なく、しかも結像位置以外での光の反射や吸収を抑えることができ、光のロスが少ない光学素子ユニットを提供できる。又、駆動装置DRにより凹面ミラーMRを駆動するようになっているので、組み付け誤差に関わらず、光源LDから出射された光束を、精度良く入射開口に集光させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば光ファイバやSHG素子などの端面に収束光を照射できる光学素子ユニット、レーザモジュール及び小型プロジェクタに関する。
半導体レーザから照射されたレーザ光を、集光光学系を介して光伝送路を形成する光ファイバやSHG素子等(光ファイバ等という)の端面に集光させる半導体光源モジュールが知られている。
ところで、半導体レーザや光ファイバから出力した光束を、SHG素子の導波路や光ファイバの端面に入射させるとき、導波路に光源を集光させるためのレンズが必要となる。しかるに、例えばシングルモードファイバでは、コア径もしくはモードフィールド径が10μm以下、マルチモードファイバでも50μm程度であり、更にSHG素子などの光導波路では数μmのものもある。この微小領域に光を入射させる必要があるので、半導体レーザやレンズや導波路等の光学要素の調整も、そのレベルで行わなくてはならないが、接着剤を用いた固定では位置決めが難しく大量生産に不向きであり、また環境温度変化等によって結合効率が低下する恐れがある。
これに対し、特許文献1には、半導体レーザから照射されたレーザ光を、光軸直交方向に移動可能なレンズを介して、光ファイバ等の端面に集光させる技術が開示されている。
特開2005-326603号公報
ところで、特許文献1の技術によれば、レンズ駆動のためのアクチュエータのみならず、導波路駆動のためのアクチュエータや、レンズ以外の光学素子等が必要になるため、構造が複雑でサイズが大きくなってしまうという問題がある。また、半導体レーザからの光を少しでも多く光ファイバ等の端面へ入射させたいが、本来的にレンズには反射、吸収が起こり得るので、これにより光ロスが生まれてしまうという問題もある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、簡素な構成でありながら、光の利用効率を高めることができる光学素子ユニット、レーザモジュール及び小型プロジェクタを提供することを目的とする。
請求項1に記載の光学素子ユニットは、所定波長の光束を出射する光源と、入射開口との間に設けられる光学素子ユニットにおいて、
前記光源から出射された光束を反射して、前記入射開口に集光させる凹面ミラーと、
前記凹面ミラーを、その光軸に対して直交する方向に駆動するアクチュエータとを有することを特徴とする。
本発明によれば、前記凹面ミラーにより、前記光源から出射された光束を反射して、前記入射開口に集光させるので、簡素な構成で部品点数が少なく、しかも結像位置以外での光の反射や吸収を抑えることができ、光のロスが少ない光学素子ユニットを提供できる。又、前記アクチュエータにより前記凹面ミラーを駆動するようになっているので、組み付け時に誤差が生じた場合でも、前記光源から出射された光束を精度良く前記入射開口に集光させることができる。
更に、環境温度変化等が生じた場合にも、前記アクチュエータにより、前記凹面ミラーを駆動することで、結合効率を常に高く維持できる。ここで、前記光源の光軸に対して前記凹面ミラーをチルトさせることによって、前記入射開口に集光させようとすることも考えられる。しかしながら、前記凹面ミラーをチルト駆動するとデフォーカス成分が増大する場合があり、十分な結合効率を得ることができない恐れがある。これを防止するためには、前記凹面ミラーのチルト駆動に応じて、前記入射開口自体も移動させる必要があり、大かがりな装置が必要となってコストの増大を招く。これに対し、本発明によれば、前記凹面ミラーを、その光軸に対して直交する方向に駆動するので、フォーカス状態を維持したままスポット位置がシフトすることとなり、これにより収差を軽減することができ高い結合効率を得ることが出来るのである。
請求項2に記載の光学素子ユニットは、請求項1に記載の発明において、前記アクチュエータは、前記凹面ミラーを、互いに直交する2方向に駆動可能となっていることを特徴とする。これにより、集光位置の調整の自由度が高まる。
請求項3に記載の光学素子ユニットは、請求項1又は2に記載の発明において、前記凹面ミラーの曲率半径Rは、以下の式を満たすことを特徴とする。
1(mm)<R<5(mm) (1)
(1)式を満たすことで、結合効率の低下を抑制できる。その理由は、Rが(1)式の下限値以下であると、前記凹面ミラーを駆動したときに、発生した収差に起因して結合効率の低下が起こりやすくなり、Rが(1)式の上限値以上であると、光学素子ユニットの大型化を招くので好ましくないからである。
請求項4に記載の光学素子ユニットは、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記光源と前記凹面ミラーの光軸とのなす角度θは、以下の式を満たすことを特徴とする。
5°≦θ≦20° (2)
前記光源と前記凹面ミラーの光軸とのなす角度θをチルト角度という。このチルト角度θが20°以下であれば、前記凹面ミラーの十分な駆動量(例えば25μm程度)を確保しても結合効率を高く維持できる。但し、チルト角度θが5°を下回るように小さくなりすぎると、前記光源と前記入射開口を有する部材との物理的な接触を招く恐れがあるので好ましくない。尚、以下の式を満たすと、より好ましい。
5°≦θ≦10° (2’)
請求項5に記載の光学素子ユニットは、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記光源の光軸と前記凹面ミラーの光軸とでなす第1仮想平面と、前記凹面ミラーの反射面とが交差する線は放物線を描き、前記第1仮想平面に直交する第2仮想平面と、前記凹面ミラーの反射面とが交差する線は円弧を描くことを特徴とする。
「前記光源の光軸と前記凹面ミラーの光軸とでなす第1仮想平面と、前記凹面ミラーの反射面とが交差する線が放物線を描く」とは、前記凹面ミラーの反射面が、少なくとも前記第1仮想平面と交差する近傍で放物面となることを意味し、「前記第1仮想平面に直交する第2仮想平面と、前記凹面ミラーの反射面とが交差する線が円弧を描く」とは、少なくとも前記第1仮想平面と交差する近傍で球面となることを意味する。前記凹面ミラーの反射面形状を放物面にすると、結合効率の低下を抑制しつつ、チルト角度を大きくとることが出来るので、前記光源と前記入射開口を有する部材との十分な間隔を確保することが出来、レイアウトの自由度が高まる。また、前記凹面ミラーの駆動を行わない状態では、結合効率が曲率半径Rに依存しないので、前記反射ミラーのサイズの小型化が可能となる。一方、前記凹面ミラーの反射面形状を球面にすると前記凹面ミラーの駆動に対し結合効率の低下を抑制することができるので、環境温度等の変化が大きな場所でも安定した光結合を行うことが出来る。即ち両者のメリットを享受できることとなる。
請求項6に記載の光学素子ユニットは、請求項5に記載の発明において、前記光源からの出射される光束の光軸直交方向断面が楕円形である場合、前記第1仮想平面は前記楕円の長軸を含むことを特徴とする。これにより上述の効果を有効に発揮できる。
請求項7に記載のレーザモジュールは、請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子ユニットと、光源とを有することを特徴とする。
請求項8に記載の小型プロジェクタは、請求項7に記載のレーザモジュールを有することを特徴とする。
本発明によれば、簡素な構成でありながら、光の利用効率を高めることができる光学素子ユニット、レーザモジュール及び小型プロジェクタを提供することができる。
光源素子ユニットの斜視図である。 複数の圧電セラミックスPEを積み重ねてその間に電極Cを並列接続した構造の積層型圧電アクチュエータPZを示す斜視図である。 圧電アクチュエータPZに印加される電圧パルスの波形を示す図である。 第2高調波発生装置H2の斜視図である。 第1仮想平面における光源LDと凹面反射面CRと光導波路型SHG素子HSとの位置関係を示す図である。 第2仮想平面における光源LDと凹面反射面CRと光導波路型SHG素子HSとの位置関係を示す図である。 条件1において、第1仮想平面において、曲率半径Rを変えた凹面反射面CRをX方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図である。 条件1において、第2仮想平面において、曲率半径Rを変えた凹面反射面CRをY方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図である。 条件2において、第1仮想平面において、曲率半径Rを変えた凹面反射面CRをX方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図である。 条件2において、第2仮想平面において、曲率半径Rを変えた凹面反射面CRをY方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図である。 楕円のモードフィールド径を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施の形態にかかる光学素子ユニットを含む半導体レーザモジュールの概略構成図である。この半導体レーザモジュールは、例えば公知の小型プロジェクタにおいて、3原色のうちのグリーン光を発生させる用途に使用できる。
図1において、ベースBSには、光源(ここでは半導体レーザ)LDと、凹面反射面CRを有する凹面反射ミラーMRと、第2高調波発生装置H2と、一部の光のみを反射し残りを透過するハーフミラーHMと、ハーフミラーHMからの反射光を受光し、受光量に応じて制御回路CNTに信号を送信する受光素子PD(但し不図示のホルダにより支持されている)とが固定的に配置されている。
凹面反射面CRは光軸MXを有し、光源LDは、光軸MXに対してチルト角θで傾いた光軸LXを有する。光軸MX、LXは凹面反射面CR上で交差する。光軸MX、LXを通る平面を第1仮想平面とし、光軸MXを通り第1仮想平面に直交する平面を第2仮想平面とする。図1で、光軸MXの方向をZ方向とすると、ZX平面が第1仮想平面になり、ZY平面が第2仮想平面となる。凹面反射面CRと第1仮想平面との交差により光軸MXに軸対称な放物線PBを描き、凹面反射面CRと第2仮想平面との交差により光軸MXに軸対称な円弧CLを描く。
又、ベースBS上に配置された駆動装置DRは、2軸アクチュエータであって、制御回路CNTの信号に応じて、凹面反射ミラーMRを、凹面反射面CRの光軸MXと交差する点上での接線方向である、X方向とY方向とに駆動するようになっている。
凹面反射ミラーMRを駆動する駆動装置DRの構成を、具体的に説明する。図1において、凹面反射ミラーMRはホルダDHにより保持されており、一体的に移動するようになっている。可動部材となるホルダDHは、駆動力を受ける連結部DHaを有している。
連結部DHaには、四角柱状のX軸駆動軸XDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝DHbが設けられ、また角溝DHbとの間にX軸駆動軸XDSを挟むようにして板ばねXSGが取り付けられている。連結部DHaと板ばねXSGとの間で挟持された駆動部材であるX軸駆動軸XDSは、凹面反射面CRの光軸MXに直交する方向(X方向)に平行に延在しており、板ばねXSGの付勢力で適度に押圧されている。X軸駆動軸XDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるX軸圧電アクチュエータXPZに連結されている。X軸圧電アクチュエータXPZは、連結部PZaを有している。
連結部PZaには、四角柱状のY軸駆動軸YDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝PZbが設けられ、また角溝PZbとの間にY軸駆動軸YDSを挟むようにして板ばねYSGが取り付けられている。連結部PZaと板ばねYSGとの間で挟持された駆動部材であるY軸駆動軸YDSは、凹面反射面CRの光軸MX及びX方向に直交する方向(Y方向)に平行に延在しており、板ばねYSGの付勢力で適度に押圧されている。Y軸駆動軸YDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるY軸圧電アクチュエータYPZに連結されている。Y軸圧電アクチュエータYPZは、ベースBSに取り付けられている。圧電アクチュエータXPZ、YPZと、駆動軸XDS、YDSと、連結部DHa、PZaと、板ばねXSG、YSGとで駆動装置DRを構成する。
圧電アクチュエータXPZ、YPZは、PZT(ジルコン・チタン酸鉛)などで形成された圧電セラミックスを積層してなる。圧電セラミックスは、その結晶格子内の正電荷の重心と負電荷の重心とが一致しておらず、それ自体分極していて、その分極方向に電圧を印加すると伸びる性質を有している。しかし、圧電セラミックスのこの方向への歪みは微小であり、この歪み量により被駆動部材を駆動することは困難であるため、図2に示すように、複数の圧電セラミックスPEを積み重ねてその間に電極Cを並列接続した構造の積層型圧電アクチュエータが実用可能なものとして提供されている。本実施の形態では、この積層型圧電アクチュエータPZを駆動源として用いている。
次に、この駆動装置DRの駆動態様について説明する。一般に、積層型圧電アクチュエータは、電圧印加時の変位量は小さいが、発生力は大でその応答性も鋭い。したがって、圧電アクチュエータXPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、圧電アクチュエータXPZは、パルスの立ち上がり時に急激に伸び、立ち下がり時にそれよりもゆっくりと縮む。したがって、圧電アクチュエータXPZの伸長時には、その衝撃力でX軸駆動軸XDSが図1の手前側へ押し出されるが、凹面反射ミラーMRを保持したホルダDHの連結部DHaと板ばねXSGは、その慣性により、X軸駆動軸XDSと一緒には移動せず、X軸駆動軸XDSとの間で滑りを生じてその位置に留まる(わずかに移動する場合もある)。一方、パルスの立ち下がり時には立ち上がり時に比較してX軸駆動軸XDSがゆっくりと戻るので、連結部DHaと板ばねXSGがX軸駆動軸XDSに対して滑らずに、X軸駆動軸XDSと一体的に図1の奥側へ移動する。即ち、周波数が数百から数万ヘルツに設定されたパルスを印加することにより、凹面反射ミラーMRを保持したホルダDHを、X軸方向に所望の速度で連続的に移動させることができる。尚、以上より明らかであるが、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、ホルダDHを逆の方向へ移動させることができる。又、圧電アクチュエータXPZへの電圧印加を中断すると、板ばねXSGの付勢力に基づく摩擦力で、連結部DHaはその場に留まる。本実施の形態では、X軸駆動軸XDSを四角柱状(回り止め機構)としているので、ホルダDHの回り止め機能が発揮され、反射ミラーMRのチルトが抑制されるので、別個にガイド軸を設ける必要はない。
同様に、圧電アクチュエータYPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、圧電アクチュエータYPZは、パルスの立ち上がり時に急激に伸び、立ち下がり時にそれよりもゆっくりと縮む。したがって、圧電アクチュエータYPZの伸長時には、その衝撃力でY軸駆動軸YDSが図1の上側へ押し出されるが、圧電アクチュエータXPZの連結部PZaと板ばねYSGは、その慣性により、Y軸駆動軸YDSと一緒には移動せず、Y軸駆動軸YDSとの間で滑りを生じてその位置に留まる(わずかに移動する場合もある)。一方、パルスの立ち下がり時には立ち上がり時に比較してY軸駆動軸YDSがゆっくりと戻るので、連結部PZaと板ばねYSGがY軸駆動軸YDSに対して滑らずに、Y軸駆動軸YDSと一体的に図1の下側へ移動する。即ち、周波数が数百から数万ヘルツに設定されたパルスを印加することにより、圧電アクチュエータXPZをホルダDHと共に、Y軸方向に所望の速度で連続的に移動させることができる。尚、以上より明らかであるが、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、圧電アクチュエータXPZをホルダDHと共に逆の方向へ移動させることができる。又、圧電アクチュエータYPZへの電圧印加を中断すると、板ばねYSGの付勢力に基づく摩擦力で、連結部PZaはその場に留まる。本実施の形態では、Y軸駆動軸YDSを四角柱状(回り止め機構)としているので、圧電アクチュエータXPZの回り止め機能が発揮され、凹面反射ミラーMRのチルトが抑制されるので、別個にガイド軸を設ける必要はない。
図4は、第2高調波発生装置H2の斜視図である。第2高調波発生装置H2は、図2に示すように、ベースBS上に取り付けられた熱電冷却装置HCと、入射開口である光導波路(光伝送路ともいう)HTの一端側に入射されたレーザ光の第2高調波を生成する光導波路型SHG素子HSと、光導波路型SHG素子HSを支持する支持体HDと、光導波路型SHG素子HGを支持した状態の支持体HDを覆うカバーHVとが備えられている。支持体HDには、光導波路型SHG素子HSを載置するための溝HGが形成されている。
光導波路型SHG素子HSは、光導波路HTを通過する光を、非線形光学結晶を用いて第二高調波に変換して出力する特性を有し、特開2003−338795号公報等に記載されており、良く知られているので詳細は説明しない。光導波路HTの入射開口径は1μm以上15μm以下である。
図5は、第1仮想平面における光源LDと凹面反射面CRと光導波路型SHG素子HSとの位置関係を示す図であり、図6は、第2仮想平面における光源LDと凹面反射面CRと光導波路型SHG素子HSとの位置関係を示す図である。凹面反射面CRは、図5では放物線を描き、図6では単一曲率半径の円弧を描く。ここでは、凹面反射面CRの曲率半径をRとし、第1仮想平面におけるチルト角をθとするが、第2仮想平面におけるチルト角はゼロとする。しかし、光源LDからの出射光束の断面形状(モードフィールド径)に応じてチルトさせる平面を逆にしても良い。
本実施の形態の動作について説明すると、光源LDから出射された光束は、図1で示すように断面が楕円形状であり、その長軸がX方向に延在するような形で、凹面反射ミラーMRの凹面反射面CRに入射する。凹面反射面CRで反射された光束は、ハーフミラーHMを通過し、一部は反射して受光素子PDに入射し、残りは光導波路型SHG素子HSの光導波路HTに集光されて、第二高調波(例えばグリーン光)に変換されて出力される。ここで、制御回路CNTは受光素子PDが検出した光量に応じた信号を受信して、最大の光量が得られるように、駆動装置DRを介して凹面反射ミラーMRをX方向及び/又はY方向に駆動するようになっている。従って、環境温度等の変化に起因した各部の膨張等により集光位置が変化した場合でも、凹面反射ミラーMRの駆動により結合効率の低下を抑制できる。
ここで、第1仮想平面ではチルト角θを与えているので、凹面反射面CRを傾けたことで結合効率が劣化しないように、凹面反射面CRの形状を放物面にしてある。一方、第2仮想平面ではチルト角がゼロであるので、凹面反射面CRの形状はシフト補正に強い球面となっている。駆動装置DRは、ZX平面(第1仮想平面)では、凹面反射面CRの光軸MX中心点における接線方向に凹面反射面CRを駆動させることにより、光導波路型SHG素子HSの導波路へ光源LDから出射された光を入射するように集光スポット位置を調整することが出来る。又、駆動装置DRは、ZY平面(第2仮想平面)では、凹面反射面CRの光軸MX中心点における接線方向に凹面反射面CRを駆動させることにより、光導波路型SHG素子HSの導波路へ光源LDから出射された光を入射するように集光スポット位置を調整することが出来る。
以下、本発明者が行った検討結果について説明する。ここでは、凹面反射面CRの曲率半径、凹面反射面CRのチルト角度θを振って、凹面反射面CRが第1仮想平面、第2仮想平面内の二つの接線方向にシフトした時の結合効率を示す。より具体的には、図11に示す楕円のモードフィールド径をもつLDとSHGに対して、楕円の長軸方向(X方向)にチルトさせてチルト角度を3,5,10,20(°)に対しミラーの曲率半径R=0.5,1,3,5(mm)とし、シミュレーションを行った。その結果を以下に示す。
(条件1:光源LDから出射される光束の断面が楕円形状)
光源LDの発振波長:1060nm
光源LDのNA:0.45477953
光源LDのモードフィールド径:X=2.45μm、Y=1.05μm
導波路(入射開口)のモードフィールド径:X=2.72μm、Y=1.34μm
図7は、条件1において、第1仮想平面において、曲率半径R(=0.5mm、1mm、3mm、5mm)を変えた凹面反射面CRをX方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図であり、(a)はチルト角θ=3°であり、(b)はチルト角θ=5°であり、(c)はチルト角θ=10°であり、(d)はチルト角θ=20°である。凹面反射面CRの移動距離が大きくなるに連れて結合効率はリニアに低下するが、特に凹面反射面CRの曲率半径に関わらず、結合効率の低下量はほぼ等しい。これは、第1仮想平面と交差する凹面反射面CRの近傍が放物面となっているためである。これにより、比較的大きなチルト角を与えることができるので、光源と光導波路型SHG素子との位置関係の自由度を高めることができる。
図8は、条件1において、第2仮想平面において、曲率半径R(=0.5mm、1mm、3mm、5mm)を変えた凹面反射面CRをY方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図であり、(a)はチルト角θ=3°であり、(b)はチルト角θ=5°であり、(c)はチルト角θ=10°であ、(d)はチルト角θ=20°である。凹面反射面CRの曲率半径が比較的大きい範囲では、凹面反射面CRの移動距離に応じて低下する結合効率の低下量は、図7の場合より少ない。これは、第2仮想平面と交差する凹面反射面CRの近傍が球面となっているためである。つまり、楕円の長軸方向の面をチルトさせることにより、チルトさせた面のシフト補償の結合効率は落ちるが、短軸方向(Y shift方向)の結合効率の劣化を抑えることが出来るということが分かる。但し、凹面反射面CRの曲率半径が小さくなると、結合効率の低下量が顕著に増大するので、この場合はチルト角を小さくすることが好ましい。
(条件2:光源LDから出射される光束の断面が真円形状)
光源LDの発振波長:1060nm
光源LDのNA:0.5
光源LDのモードフィールド径:X=2.5μm、Y=2.5μm
導波路(入射開口)のモードフィールド径:X=2.5μm、Y=2.5μm
図9は、条件2において、第1仮想平面において、曲率半径R(=0.5mm、1mm、3mm、5mm)を変えた凹面反射面CRをX方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図であり、(a)はチルト角θ=3°であり、(b)はチルト角θ=5°であり、(c)はチルト角θ=10°、(d)はチルト角θ=20°である。
図10は、条件2において、第2仮想平面において、曲率半径R(=0.5mm、1mm、3mm、5mm)を変えた凹面反射面CRをY方向に移動させた場合の移動量を横軸に、その際の結合効率C.E.(出射光量に対する入射光量の比(%))を縦軸にとって示す図であり、(a)はチルト角θ=3°であり、(b)はチルト角θ=5°であり、(c)はチルト角θ=10°、(d)はチルト角θ=20°である。
図9,10を比較すると、チルト角θ=3°及び5°では両者には殆ど差がない。凹面反射面CRの曲率半径Rが大きいほど、結合効率の低下を抑制できるので、Rは1mm以上であることが好ましい。
更に、チルト角θ=10°になると、第1仮想平面において、曲率半径R=5mmの凹面反射面CRをX方向に25μm移動させた場合、結合効率の低下は80%を下回るが、第2仮想平面において、曲率半径R=5mmの凹面反射面CRをY方向に25μm移動させた場合、結合効率の低下は90%を上回る。
更に、チルト角θ=20°になると、第1仮想平面において、曲率半径R=5mmの凹面反射面CRをX方向に25μm移動させた場合、測定不能なほど結合効率が低下するが、第2仮想平面において、曲率半径R=5mmの凹面反射面CRをY方向に25μm移動させた場合、結合効率の低下は80%に留まる。
以上より、凹面反射面CRをチルトさせた第1仮想平面の近傍では、放物面にすると駆動量が0mmでは結合効率もよく収差も発生しないが、凹面反射面CRを駆動させるに連れ且つチルト角が大きいほど収差が大きく発生し結合効率劣化が生じやすくなることがわかる。よって、チルト角θは小さいほどシフト劣化しにくく、最大でも20度以下にするのが好ましい。但し、チルト角θが小さくなると、光源と光導波路型SHG素子とが物理的に干渉しやすくなるので、チルト角θは5°以上、20°以下であることが望ましい。
又、曲率半径Rは0.5mmでは小さ過ぎ、凹面反射面CRの移動により直ちに結合効率の低下が起こる。一方、曲率半径Rを増大させると焦点距離が長くなり、光学素子ユニットの増大を招くので好ましくない。よって、又、曲率半径Rは1mm以上、5mm以下であることが望ましい。これにより、コンパクト且つ簡素な構造で光源から出射された光を効率よく導波路へ入射させることができる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、第2高調波発生装置H2の代わりに、光ファイバを用いることもできる。この場合、光ファイバの端面が入射開口であり、その内部が光伝送路となる。
BS ベース
C 電極
CL 円弧
CNT 制御回路
CR 凹面反射面
DH ホルダ
DHa 連結部
DHb 角溝
DR 駆動装置
H2 高調波発生装置
HC 熱電冷却装置
HD 支持体
HG 溝
HM ハーフミラー
HS SHG素子
HT 光導波路
HV カバー
LD 光源
LX 光源の光軸
MR 凹面反射ミラー
MX 凹面反射ミラーの光軸
PB 放物線
PD 受光素子
PE 圧電セラミックス
PZ 圧電アクチュエータ
PZa 連結部
PZb 角溝
XDS X軸駆動軸
XPZ X軸圧電アクチュエータ
YDS Y軸駆動軸
YPZ Y軸圧電アクチュエータ

Claims (8)

  1. 所定波長の光束を出射する光源と、入射開口との間に設けられる光学素子ユニットにおいて、
    前記光源から出射された光束を反射して、前記入射開口に集光させる凹面ミラーと、
    前記凹面ミラーを、その光軸に対して直交する方向に駆動するアクチュエータとを有することを特徴とする光学素子ユニット。
  2. 前記アクチュエータは、前記凹面ミラーを、互いに直交する2方向に駆動可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子ユニット。
  3. 前記凹面ミラーの曲率半径Rは、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子ユニット。
    1(mm)<R<5(mm) (1)
  4. 前記光源と前記凹面ミラーの光軸とのなす角度θは、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子ユニット。
    5°≦θ≦20° (2)
  5. 前記光源の光軸と前記凹面ミラーの光軸とでなす第1仮想平面と、前記凹面ミラーの反射面とが交差する線は放物線を描き、前記第1仮想平面に直交する第2仮想平面と、前記凹面ミラーの反射面とが交差する線は円弧を描くことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学素子ユニット。
  6. 前記光源からの出射される光束の光軸直交方向断面が楕円形である場合、前記第1仮想平面は前記楕円の長軸を含むことを特徴とする請求項5に記載の光学素子ユニット。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子ユニットと、光源とを有することを特徴とするレーザモジュール。
  8. 請求項7に記載のレーザモジュールを有することを特徴とする小型プロジェクタ。
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