JP7221745B2 - 光走査装置、光源装置 - Google Patents

光走査装置、光源装置 Download PDF

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本発明は、光偏向器を用いて光を走査をする光走査装置、及び光走査装置を含む光源装置に関する。
近年、発光ダイオードや半導体レーザ等の半導体光源と、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、DMD(Digital Mirror Device)等の小型光学偏向装置とを組み合せた光走査装置が、ピコプロジェクタやヘッドアップディスプレイ用に開発されている。
特に、MEMSミラーを備える光偏向器では、MEMSミラーを支持するトーションバーをねじることでMEMSミラーが回動するため、振れ角を測定し、安定して動作しているかを検査する。
例えば、下記の特許文献1の光偏向器は、支持基板に可動板と、可動板の一方の面に形成された反射面と、可動板を弾性的にねじれ振動自在に支持するねじりバネとを備えている。また、可動板及び反射面の中心部には、可動板及び反射面を貫通する中空部分(貫通孔)が形成されている。
この貫通孔は、可動板が中立位置にある時に最大の透過光量が得られるように、側壁の母線が入射光の入射方向と同一方向になるように形成されている。そして、貫通孔を透過する光を受光することができる位置に光検出素子が配置されているので、当該光を可動板近傍で効果的に検出することができる(特許文献1/段落0036,0061、図2(b),図3)。
特開2003-005124号公報
しかしながら、特許文献1の光偏向器では、貫通孔の内壁は光を反射せず、むしろ吸収するため、可動板の温度が上昇してしまうという問題があった。また、貫通孔が可動板の略中央に位置しているため、主目的の光の利用効率を低下させていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、光の利用効率を高めつつ、回動ミラーの動作を検出することができる光走査装置を提供することを目的とする。
本発明の光走査装置は、光ビームを反射し、回動によって前記光ビームを走査する回動ミラーを有し、前記回動ミラーの外周領域に光が通過する少なくとも1つの孔部が設けられた光偏向器と、前記回動ミラーの反射面側に配設され、前記光ビームが透過する透過部を有する窓板が設けられたカバー部と、前記回動ミラーの反射面と反対側に配設され、前記回動ミラーの前記孔部を通過する光を検出する受光部と、を備えていることを特徴とする。
本発明の光走査装置は、カバー部の透過部を透過する光ビームを光偏向器の回動ミラーで反射し、反射した光ビームを走査して映像の投影等をすることができる。回動ミラーの外周領域には、光ビームが透過する孔部が設けられており、孔部を通過した光ビームは、受光部で検出される。これにより、回動ミラーが安定して回動しているか否かを検査することができるが、検出に用いる光ビームは光軸から離れた強度の弱い光である。このため、光の利用効率を高めると共に、回動ミラーの温度上昇による損傷や性能の低下を抑えることができる。
本発明の光走査装置において、前記窓板は、前記透過部の外周に前記光ビームを回折する回折部を有し、前記回折部は、前記回折部に入射して回折した光が、前記回動ミラーの前記孔部を通過するように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、窓板は回折部を有し、回折部に入射した光ビームは回折した後、回動ミラーの孔部を通過する。これにより、簡易な構成で光ビームを受光部で検出して、回動ミラーの変位角を測定することができる。
また、本発明の光走査装置において、前記回折部の回折角は、前記回動ミラーが所定の角度だけ回動したときに、前記受光部が検出する光強度が最大となるように設定されていることが好ましい。
この構成によれば、回動ミラーは静止時よりも回動時の方が、受光部で検出される光ビームの光強度が強く、回動ミラーが所定の角度だけ回動したとき、検出される光強度が最大となる。これにより、回動時の回動ミラーの変位角を効率良く検出することができる。
また、本発明の光走査装置において、前記孔部は、前記回動ミラーの面に垂直に開けられた垂直孔であることが好ましい。
回動ミラーの孔部には回折した光ビームが入射するが、回動ミラーの静止時には、光ビームは孔部(垂直孔)の内面に当たり、受光部で検出されない。一方、回動ミラーの回動時には、孔部を通過する光ビームが増えて、回動ミラーの変位角を効率良く検出することができる。さらに、孔部の加工も容易である。
また、本発明の光走査装置において、前記回動ミラーは、非共振軸に関して非共振振動し、前記孔部は、前記非共振軸に対して対称な位置に2個設けられていることが好ましい。
この構成によれば、回動ミラーが非共振振動したとき、両孔部に入射する光ビームの光強度から変位角を検出することができる。非共振振動で回動する回動ミラーは共振振動と比べて高速で回動し、振れ角も小さい。そのため、共振振動と比べ、安定して回動しているかを検査することが難しい非共振振動の場合であっても、変位角を精度良く検出することができる。
また、第1発明の光走査装置において、前記回折部は、前記窓板の前記光偏向器側に設けられていることが好ましい。
回折部を窓板の光偏向器側に設けることで、回折部が傷付いたり、汚れたりすることが少なくなるため、正確に光ビームを回動ミラーの孔部に導くことができる。
本発明の光源装置は、上述の光走査装置と、前記光ビームを出射する光源と、前記光源と前記カバー部との間に配設され、前記光ビームを遮光する遮光板と、を備え、前記遮光板は、前記光ビームを前記窓板の前記透過部に導く第1の開口と、前記光ビームを前記窓板の前記回折部に導く第2の開口とを有していることを特徴とする。
本発明の光源装置では、光源から出射された光ビームが遮光板に入射する。遮光板は、光ビームを窓板の透過部に導く第1の開口と、窓板の回折部に導く第2の開口とを有しているので、光ビームが確実に分離される。
透過部を透過した光ビームは、光偏向器の回動ミラー(中央部)で反射して反射光を走査し、映像の投影等をすることができる。一方、回動ミラーの外周領域には、光ビームが透過する孔部が設けられており、孔部を通過した光ビームは受光部で検出される。これにより、回動ミラーが安定して回動しているか否かを検査することができる。また、検出に用いる光ビームは光軸から離れた強度の弱い光であるため、光の利用効率を高めると共に、回動ミラーの温度上昇を抑えることができる。
実施形態の光源装置の概要を説明する図。 図1の光走査装置を構成する光偏向器を説明する図。 光源装置の簡略断面図(ミラー静止状態)。 光源装置の簡略断面図(ミラー回動状態)。 回動ミラーの変位角と透過光強度の変化について説明する図。
以下、本発明の光源装置の実施形態について説明する。
図1は、実施形態の光源装置1の全体構成を示す図である。図1に示すように、光源装置1は、主にLD(Laser Diode)2と、集光レンズ3と、遮光板4と、光走査装置5とで構成されている。
ここでは、説明のため、開封状態の光走査装置5を示す。光走査装置5は、主にリッド部6と、基板8と、基板8(台座8a)上に載置された光偏向器9等で構成されている。
LD2(本発明の「光源」)は、InGaN系やGaN系の半導体から構成され、図示しない電源から所定の電圧を印加することにより、紫外から青紫色(波長420~490nm)の光ビームを出力する。
LD2(半値全角30.6°)から出射された光ビームは、集光レンズ3に入射する。集光レンズ3はコリメートレンズ(焦点距離1.96mm、直径2.6mm、軸上厚1.5mm)であり、光ビームが入射すると、ほぼ平行な平行光に変更して遮光板4の方向に導光する。
遮光板4(厚み0.5mm)は、中央部の光ビームを光走査装置5のリッド部6の窓板7の透過部7aに導く第1の開口4a(直径1.14mm)と、第1の開口4aの外側にあり、光ビームを窓板7の回折部7bに導く第2の開口4b(直径0.2mm、2個)とを有している。遮光板4は、第1の開口4a、第2の開口4b以外の部分では、光を遮光する。
光走査装置5のリッド部6は天板と枠体からなり、天板に窓板7(厚み0.7mm)が設けられている。封止状態の光走査装置5においては、LD2の光ビームが窓板7を通じて光走査装置5の内部に到達できるようになっている。
リッド部6の材料は金属であり、窓板7の材料(例えば、ホウケイ酸ガラス)と広い温度範囲で熱膨張係数が一致するコバール合金(Fe54%、Ni28%、Co18%)が使用される。これにより、窓板7との接合時に熱膨張率の違いから生じる応力を低減させることができる。
また、リッド部6の枠体は、上面側が僅かに傾斜している。このような構造にしている理由は、窓板7で反射された光が光偏向器9(回動ミラー10)で反射された光に混じって外部に出射されないようにするためである。
上述したように、窓板7は、光ビームが透過する透過部7aと、その外周にあり、入射した光ビームを回折する回折部7b(斜線部)とで構成されている。回折部7bは、窓板7の内面側に回折格子を設けた構造である。
窓板7の材料は薄く、不純物の少ない光学硬質ガラスである。窓板7(特に、透過部7a)が透明部材であることにより、LD2から光走査装置5内部へ入射する光ビームや、後述する光偏向器9(回動ミラー10)で反射され、光走査装置5の外部へ出射される光の損失を小さくすることができる。例えば、光源装置1を車両用灯具として利用する場合、光偏向器9で反射された光が、車両前方の照射領域に配光パターンとして投影される。
光走査装置5の基板8上の構成について説明すると、基板8には光偏向器9が載置され、光偏向器9の電極(電極パッド15,16)と接続された配線ピン21,22が設けられている。配線ピン21,22は端子形状を有し、基板8及び後述する台座8aを貫通して形成された開口に設けられている。
また、配線ピン21,22は、他方の端が図示しない回路部品と接続されている。配線ピン21,22は、上述した回路部品から送信される光偏向器9の駆動を制御するための電気信号を光偏向器9に送信する。
なお、基板8の表面とリッド部6の下端の表面とは、抵抗溶接で接合される。具体的には、台座8aの外側に予め突起を設けておき、リッド部6を基板8に載置して加圧したとき、突起部にて生じる抵抗熱により溶接する。
次に、図2を参照して、光偏向器9の詳細を説明する。
光偏向器9は、二次元的に傾倒可能な回動ミラー10(直径1.65mm、厚み0.05mm)を備え、回動ミラー10に入射した光の反射方向を自在に変えられるようになっている。本実施形態では、回動ミラー10がLD2から出射された光ビームを、光走査装置5の外側に設置した蛍光体スクリーン(図示省略)の方向に反射させ、蛍光体スクリーン上を走査させる。
光偏向器9は、固定枠11a内に配置された回動ミラー10、半環状圧電アクチュエータ12a,12b、トーションバー13a,13b、蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14b等で構成されている。
また、制御装置(図示省略)は、電極パッド15,16から両アクチュエータに制御信号を送信する。制御信号により両アクチュエータが駆動し、これに伴ってトーションバー13a,13bがねじれることで、回動ミラー10を回転させる。そして、LD2から光走査装置5の内部に入射した光ビームは、回動ミラー10の中央部(円領域C)で反射される。
回動ミラー10は、初期状態において、中心Oを通り回動ミラー10に垂直な法線をまっすぐ前方に向けている。また、回動ミラー10は、Y軸方向のトーションバー13a,13bに支持され、円形環状の可動枠11bの中心に配設されている。回動ミラー10の反射面はAu、Pt、Al等の金属薄膜であり、例えば、スパッタ法や電子ビーム蒸着法により形成される。なお、回動ミラー10の形状は円形に限られず、楕円形や矩形であってもよい。
トーションバー13a,13bは、それぞれ一端が回動ミラー10、他端が半環状圧電アクチュエータ12a,12bと結合している。また、半環状圧電アクチュエータ12a,12bは、それぞれ可動枠11bを介して蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bの一端と結合している。蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bの他端は、それぞれ固定枠11aと結合している。
半環状圧電アクチュエータ12a,12bは、回動ミラー10を主走査方向の周り(Y軸周り、共振軸周り)に回動させる(約±10°の共振振動)。また、蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bは、回動ミラー10を副走査方向の周り(X軸周り、非共振軸周り)に回動させる(約±3°の非共振振動)。
また、図示するように、回動ミラー10の外周領域(円領域Cの外側)には、孔部10a(直径0.005mm)が2個開けられている。孔部10aは、回動ミラー10の平面に垂直な垂直孔であり、回動ミラー10の副走査方向(Y軸上)に設けている。孔部10aは、共振振動時に回動ミラー10の変位角を検出するために用いるが、少なくとも1つあればよい。
回動ミラー10の裏面側には、受光センサ18(15.0mm角)が配設されており、孔部10aを通過した光ビームの光強度を検出する。受光センサ18は、例えば、受光面が分割された(又は分割されていない)フォトダイオードを採用することができる。
半環状圧電アクチュエータ12a,12b及び蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bは、SOI(Silicon On Insulator)基板上で成膜及びエッチング処理を行う半導体プロセスにより、チタン酸ジルコン酸鉛等からなるピエゾ圧電膜(PZT)を下部電極及び上部電極で挟み込んだ構造となっている。下部電極、上部電極を介して圧電膜に電圧を印加することで、PZTを変形させるという仕組みである。
また、固定枠11aの辺部表面には、電極パッド15,16(5個ずつ)が設けられている。電極パッド15,16は、例えば、Al(アルミニウム)薄膜からなり、ワイヤにより後述する配線層に設けられた電極パッドにそれぞれ接続されている。これにより、光偏向器9の各アクチュエータを駆動させることができる。
次に、図3、図4を参照して、光源装置1の詳細について説明する。
まず、図3に、光偏向器9の回動ミラー10が回動していない状態、すなわち、静止状態の光源装置1の簡略断面図を示す。LD2から出射された光ビームは、集光レンズ3で平行光に変換され、遮光板4に入射する。なお、集光レンズ3と遮光板4の距離は、3.0mmとした。
遮光板4の第1の開口4aを通過した光ビームは、映像用に用いられるメイン光Mとなる。また、遮光板4の第2の開口4bを通過した光ビームは、回動ミラー10の変位角を検出するために用いられるサブ光S1,S2となる。なお、遮光板4と窓板7(外側)の距離は7.3mmとした。
メイン光Mは、リッド部6に設けられた窓板7の透過部7aを透過して、回動ミラー10の中央部(図2の円領域C)に入射する。ここで、メイン光Mは、半値全角が30.6°の光ビームの±17.0°の光を用いている。回動ミラー10の中央部は、反射率が99%以上あるため、回動ミラー10の温度上昇には寄与しない。
また、サブ光S1,S2は、窓板7の回折部7bを透過して、それぞれ角度θ1(+3°)、角度θ2(-3°)だけ回折した後、回動ミラー10の孔部10aに入射する。
遮光板4がない場合、光ビームがメイン光Mとサブ光S1,S2に確実に分離されないが、光ビームは、窓板7の透過部7a及び回折部7bに入射する。このため、遮光板4は必須の構成ではない。
また、回折部7bは、窓板7の内側(光偏向器9側)、外側又は両面側に設けてもよい。回折部7bが傷付いたり、汚れたりした場合、回折角が変化して回折光が孔部10aに入射しなくなることが考えられるため、少なくとも窓板7の内側に回折部7bを設けることが好ましい。
また、図3の左側に領域R1の拡大図を示す。図示するように、サブ光S1が回折した回折光S1’は、孔部10aの内面を照射する。ここで、サブ光S1は、半値全角が30.6°の光ビームの-27.5°~-22.0°の弱光を用いているため、回動ミラー10が光ビームを吸収しても温度上昇にはつながらない。
図示を省略するが、サブ光S2も同様で、回折した回折光S2’は、もう1つの孔部10aの内面を照射する。なお、回折光S1’、回折光S2’は、+1次光と-1次光の何れを使用してもよいし、2次光以上の高次光を使用してもよい。
今回、窓板7(内側)と回動ミラー10(反射面)の距離を1.47mmとし、回動ミラー10(裏面)と受光センサ18の距離を0.55mmとした。
次に、図4に、光偏向器9の回動ミラー10が回動した状態の光源装置1の簡略断面図を示す。ここでも、サブ光S1,S2が、窓板7の回折部7bを透過して、それぞれ角度θ1,角度θ2だけ回折した後、回動ミラー10の孔部10aに入射する。
また、図4の左側に領域R2の拡大図を示す。図示するように、回動ミラー10が回動している状態では、回折光S1’は孔部10aを通過する。一方、図示を省略するが、回折光S2’は孔部10aを通過しない。このように、回動ミラー10が回動した角度(変位角)に応じて、受光センサ18で検出される光強度が変化するため、回動ミラー10が安定して動作しているかを検査することができる。
回動ミラー10の変位角は最大で約±10°であるが、±5°でも±3°でもよい。回動ミラー10の最大変位角と回折角を合わせると、回動ミラー10が所定の電流値において、最大変位角まで回動しているかを検査し易くなる。
最後に、図5を参照して、回動ミラーの変位角と透過光強度の変化について説明する。
図3に示した回動ミラー10の静止時(t=0)からt=T/8の付近までは、変位角θ(実線)は徐々に大きくなるものの、受光センサ18で検出される透過光強度I(破線)は0である。その後、変位角θがさらに大きくなるに従い透過光強度Iが大きくなり、変位角θが回折角と同じ角度θ1となったとき(t=T/4)、透過光強度Iが最大値となる。
その後、回動ミラー10は初期位置に戻るため、変位角θが小さくなるに従い透過光強度Iが小さくなり、t=3T/8付近で透過光強度Iは0となる。t=T/2以降、回動ミラー10は反対方向に変位する。回動ミラー10の初期位置(t=T/2)からt=5T/8の付近までは、変位角θは徐々に(反対方向に)大きくなるものの、受光センサ18で検出される透過光強度Iは0である。
その後、変位角θが大きくなるに従い透過光強度Iが大きくなり、変位角θが回折角と同じ角度θ2となったとき(t=3T/4)、透過光強度Iが再び最大値となる。このように、透過光強度Iは鋭いピークを有する変化を示すので、高精度の変位角検知を行うことができる。
以上、本発明の実施形態に係る光源装置1、光走査装置5について説明したが、本発明は、これまで説明した実施形態に限られない。
回動ミラー10の孔部10aは、垂直孔に限られない。加工が多少難しくなるものの、孔部10aは回動ミラー10の平面に対して傾斜した傾斜孔でもよい。この場合、回動ミラー10の静止時に受光センサ18で光ビーム(回折光)の光強度が最大となるように孔部を傾斜させて、回動ミラー10の変位角を検出することができる。
また、上述の実施形態では、孔部10aを光偏向器9のY軸上(トーションバー13a,13bの軸線上)に設けたが、X軸上に2個の孔部を設けてもよい。X軸上に設けた孔部では、回動ミラー10の非共振振動(±10°)を検出することができるが、窓部7の回折部7bの位置も変更する必要がある。
また、非共振振動は外側の蛇腹型圧電アクチュエータ14a,14bにより回動ミラー10を回動させているが、共振振動は内側の半環状圧電アクチュエータ12a,12bにより回動ミラー10を回動させている。従って、共振振動を検出する場合には、受光センサ18の大きさも変更する必要がある。
リッド部6の窓板7は、全面を回折部7bとしてもよい。この場合、入射する全ての光ビームが回折する分、メイン光Mの利用効率が低下するものの、メイン光Mの反射光を映像の照射に用いることは可能である。
また、上述の実施形態では、回折部7bは回折格子を形成していたが、代わりにくさび型プリズムを用いてもよい。これによっても、サブ光S1,S2の角度を変化させることができる。
本発明の光源装置1は、照明装置、プロジェクタの他、車両用の灯具(ヘッドライト)、距離測定装置等、様々な目的で利用することができる。
1…光源装置、2…LD、3…集光レンズ、4…遮光板、5…光走査装置、6…リッド部、7…窓板、7a…透過部、7b…回折部、8…基板、9…光偏向器、10…回動ミラー、10a…孔部、11a…固定枠、11b…可動枠、12a,12b…半環状圧電アクチュエータ、13a,13b…トーションバー、14a,14b…蛇腹型圧電アクチュエータ、15,16…電極パッド、18…受光センサ、21,22…配線ピン。

Claims (6)

  1. 光ビームを反射し、回動によって前記光ビームを走査する回動ミラーを有し、前記回動ミラーの外周領域に光が通過する少なくとも1つの孔部が設けられた光偏向器と、
    前記回動ミラーの反射面側に配設され、前記光ビームが透過する透過部を有する窓板が設けられたカバー部と、
    前記回動ミラーの反射面と反対側に配設され、前記回動ミラーの前記孔部を通過する光を検出する受光部と、を備え
    前記窓板は、前記透過部の外周に前記光ビームを回折する回折部を有し、
    前記回折部は、前記回折部に入射して回折した光が、前記回動ミラーの前記孔部を通過するように構成されていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記回折部の回折角は、前記回動ミラーが所定の角度だけ回動したときに、前記受光部が検出する光強度が最大となるように設定されていることを特徴とする請求項に記載の光走査装置。
  3. 前記孔部は、前記回動ミラーの面に垂直に開けられた垂直孔であることを特徴とする請求項に記載の光走査装置。
  4. 前記回動ミラーは、非共振軸に関して非共振振動し、
    前記孔部は、前記非共振軸に対して対称な位置に2個設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光走査装置。
  5. 前記回折部は、前記窓板の前記光偏向器側に設けられていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の光走査装置。
  6. 請求項1~5の何れか1項に記載の光走査装置と、
    前記光ビームを出射する光源と、
    前記光源と前記カバー部との間に配設され、前記光ビームを遮光する遮光板と、を備え、
    前記遮光板は、前記光ビームを前記窓板の前記透過部に導く第1の開口と、前記光ビームを前記窓板の前記回折部に導く第2の開口とを有していることを特徴とする光源装置。
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