JP2012020559A - 流体流動装置、流体噴射装置 - Google Patents

流体流動装置、流体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】重合反応する流体を流動させるために回転する回転体を該回転体の支持部に対するがたつきを抑制しつつ良好に回転させることができる流体流動装置、及びそのような流体流動装置を備えた流体噴射装置を提供する。
【解決手段】重合反応して硬化する一方で酸素による重合阻害性を有するインクを流動させるポンプ室43と、ポンプ室43内に設けられた第1,第4の軸受部48,51に第1の軸線A1を中心として回転可能に支持された駆動軸39と駆動軸39を回転駆動するモーター31とを備え、第1,第4の軸受部48,51は気体透過性を有する材料で構成されると共に、ポンプ室43の内外を隔てるように設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、重合反応して硬化する流体を流動させる流体流動装置、流体噴射装置に関する。
従来、重合反応する流体(例えば紫外線硬化型のインク)を流動させる流体流動装置として、ギヤポンプが広く知られている。こうしたギヤポンプのうちには、噛合状態でポンプ室(流体室)内に収容された1対のギヤを回転させることにより、吸引口から吸引したインクを吐出口から吐出して流動させるものがあった。
なお、こうしたインクのうち、例えばラジカル反応して硬化するインクでは、酸素によって重合反応が阻害されて硬化しにくくなる重合阻害性を有している反面、熱などの影響を受けて重合反応して硬化することもある。そして、ギヤポンプの場合には、流動性の低い箇所、例えば軸(回転体)と軸受(支持部)との隙間にインクが浸入すると、インクが硬化して軸の回転を阻害してしまう虞がある。そこで、特許文献1では、環状シールをギヤに圧接させて軸と軸受けとの隙間へのインクの浸入を抑制していた。
特開昭61−132789号公報
ところで、特許文献1のギヤポンプのように、環状シールをギヤに圧接させる場合には、環状シールとギヤとの摩擦が増大してギヤの回転を阻害してしまうという問題がある。そこで、こうした問題を解決するためには、軸と軸受との隙間を大きくすることにより、隙間内に浸入したインクの流動性を高めるということが考えられる。しかし、そのように隙間を大きくした場合には、軸が軸受けに対してがたついてしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、重合反応する流体を流動させるために回転する回転体を該回転体の支持部に対するがたつきを抑制しつつ良好に回転させることができる流体流動装置、及びそのような流体流動装置を備えた流体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の流体流動装置は、重合反応して硬化する一方で酸素による重合阻害性を有する流体を流動させる流体室と、該流体室内に設けられた支持部に軸を中心として回転可能に支持された回転体と、該回転体を回転駆動する駆動手段とを備え、前記支持部は気体透過性を有する材料で構成されると共に、前記流体室の内外を隔てるように設けられる。
この構成によれば、流体室の内外を隔てる支持部が気体透過性を有する材料で構成されるため、流体室外から支持部を透過した気体が酸素を含んでいる場合、その酸素によって流体室内の流体の硬化を抑制することができる。さらに、酸素は、支持部と回転体との間に浸入して流動性が低下した流体に対して供給される。すなわち、支持部と回転体との隙間が小さい場合でも流体の硬化が抑制されるため、重合反応する流体を流動させるために回転する回転体を該回転体の支持部に対するがたつきを抑制しつつ良好に回転させることができる。
本発明の流体流動装置において、前記支持部は、前記流体室の壁部の一部を構成すると共に、該壁部は、前記支持部が設けられた部位の厚みが他の部位の厚みよりも薄い。
この構成によれば、支持部の厚みを他の部位の厚みよりも薄くすることにより、流体室外から流体室内への気体の透過効率を高めることができる。すなわち、支持部を透過する気体の量は、厚みが薄いほど増加するため、その気体中に含まれる酸素によって、流体の硬化をより抑制することができる。
本発明の流体流動装置は、前記流体室と前記支持部を介して隔てられると共に、少なくとも酸素を含む気体を内部に有する気体室と、該気体室内の圧力が前記流体室内の圧力よりも高くなるように前記気体室内の圧力を調整する圧力調整手段とをさらに備える。
この構成によれば、流体室の圧力よりも高い圧力の気体室を流体室との間に支持部を介して設けることにより、気体室側から流体室側に支持部を透過する酸素の量を増加させることができる。すなわち、支持部を透過する気体の量は、支持部が隔てる流体室と気体室の圧力差が大きいほど増加すると共に、気体は圧力が高い側から低い側へ向かって移動するため、気体室から流体室へ供給される酸素の量を増加させて流体の硬化をより抑制することができる。
本発明の流体流動装置は、前記回転体と前記支持部は、非金属によって形成される。
重合反応する流体の中には、金属イオンと反応して硬化するものがある。そのため、この構成によれば、回転体と支持部とを非金属によって形成することにより回転体と支持部との間における流体の硬化をより抑制することができる。
本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する流体噴射ヘッドと、上記構成の流体流動装置とを備える。
この構成によれば、上記流体流動装置に係る発明と同様の作用効果を奏し得る。
実施形態のプリンターの構成を模式的に示す断面図。 ポンプの断面模式図。 図2における3−3線矢視断面図。 第1の変形例のポンプの断面模式図。 第2の変形例のポンプの断面模式図。
以下、本発明を流体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター」と表記する)に具体化した一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。なお、本実施形態のプリンターは、重合反応して硬化する一方で酸素による重合阻害性を有する流体として、紫外線硬化型インク(以下、単に「インク」と表記する)を用いる。なお、本実施形態では、一色(例えば白色)のインクに対応する構成について図示及び説明しているため、複数色のインクを用いる場合には、同様の構成を色毎に備えればよい。
図1に示すように、プリンター11は、インクを貯留するインクタンク12と、流体噴射ヘッド13(13A,13B,13C,13D)と、インクタンク12と各流体噴射ヘッド13との間でインクを循環させる循環流路14と、紫外線照射装置(図示略)とを備える。各流体噴射ヘッド13は、インクを噴射する複数のノズル15と、ノズル15に供給するインクを一時貯留するインク室16と、インク室16にインクを流入させる流入孔17と、インク室16からインクを流出させる流出孔18とを有している。
そして、プリンター11は、図示しない媒体に対して、流体噴射ヘッド13に設けられたノズル15からインクを噴射することで、印刷(記録)を行う。また、紫外線照射装置がインクを受容した媒体に対して紫外線を照射することでインクを硬化させ、媒体上に定着させる。
なお、インクとしては、オリゴマー5〜15%、モノマー60〜85%、顔料3〜5%、光重合開始剤6〜12%、添加剤1〜8%を含有するものを採用することができる。そして、重合開始剤としては、例えば紫外線や電子線などの照射や熱によってラジカルを発生するような、酸素重合阻害性(嫌気性)を有するものを採用することができる。また、媒体としては、用紙、プラスチックフィルム、シール、金属箔、ガラス板、布など、液体を受容可能な任意の素材及び形状のものを採用することができる。
流体噴射ヘッド13のインク室16内には、その内部を2分するようにフィルター19が張設されている。インク室16は、フィルター19によって区分された一方側(下流側)がノズル15に連通するとともに、他方側(上流側)が流入孔17及び流出孔18に連通している。そして、インク室16は、循環流路14の一部を構成している。
ノズル15からインクが噴射される際には、インクは循環流路14内において図1に矢印で示す正循環方向に循環されるとともに、フィルター19で濾過されたインクがノズル15に供給される。そのため、フィルター19によってインク中に混入した気泡や異物等が除かれ、ノズル15の目詰まりが抑制されるようになっている。
循環流路14は、インク噴射時にインクタンク12から流体噴射ヘッド13のインク室16へインクを供給する供給流路20と、各インク室16からインクタンク12へインクを返送する返送流路21とを有している。また、供給流路20は、正循環方向における上流端がインクタンク12内に連通する本流路22と、下流端が流体噴射ヘッド13に接続される複数の分岐流路23とを有している。すなわち、各分岐流路23の上流端は、本流路22の下流端から分岐する態様となっている。
本流路22には、循環流路14においてインクを循環させるための流体流動装置としてのポンプ24が設けられている。また、本流路22には、ポンプ24の正循環方向における下流側となる位置に、本流路22を開閉するための開閉弁25が設けられている。
返送流路21は、各分岐流路23及び流体噴射ヘッド13と対応するように複数設けられている。なお、インクをインクタンク12にスムーズに還流させるために、返送流路21は分岐流路23よりも流路断面積が大きくなっている。そして、各返送流路21には、この返送流路21を開閉するための開閉弁26がそれぞれ設けられている。開閉弁25,26は任意に開閉操作を行うことができる弁であり、電磁弁や機械的に動作する弁を採用することができる。
また、図2に示すように、ポンプ24には、駆動手段としてのモーター31が動力伝達機構32を介して接続されている。
なお、動力伝達機構32とは、モーター31と一体で回転するアウター磁石33と、アウター磁石33の回転に伴って従動回転するインナー磁石34とを備えた磁気継手である。そして、アウター磁石33とインナー磁石34との間には、有底円筒状のキャップ35がインナー磁石34を囲うように設けられていると共に、キャップ35の開口部35aは、環状のシール36を介してポンプ24のケース38に閉塞されている。
さて、図2,図3に示すように、ポンプ24は、ケース38と、インナー磁石34と一体回転する駆動軸39及び駆動ギヤ40と、従動軸41と一体回転する従動ギヤ42とを備えている。すなわち、駆動軸39及び駆動ギヤ40は、軸としての第1の軸線A1を中心として回転する回転体として機能している。また、従動軸41及び従動ギヤ42は、軸としての第2の軸線A2を中心として回転する回転体として機能している。
なお、キャップ35、シール36、ケース38、駆動軸39、駆動ギヤ40、従動軸41、従動ギヤ42は、非金属製の材料(樹脂、セラミックス、ゴムなど)によって形成されている。また、特にキャップ35、シール36、ケース38は、酸素透過性(気体透過性)を有する材料(ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、シリコーンゴムなど)によって形成されている。
また、駆動軸39と従動軸41は、互いに平行な態様で設けられている。そして、駆動ギヤ40と従動ギヤ42は、第1の軸線A1と第2の軸線A2とを中心にそれぞれ回転可能な1対のはすば歯車であって、互いに噛合した状態でケース38に形成された流体室としてのポンプ室43内に収容されている。なお、ポンプ室43には、循環流路14が接続される吸引口44と吐出口45とが形成されている。
すなわち、モーター31の正転駆動に伴ってアウター磁石33が回転すると、インナー磁石34と共に駆動軸39、駆動ギヤ40、従動軸41、従動ギヤ42が図3に矢印で示す正方向D1に回転する。すると、ポンプ24は、駆動ギヤ40と従動ギヤ42の回転運動に伴って吸引口44からインクを吸引すると共に、ポンプ室43内においてインクを流動させつつ吐出口45からインクを吐出するようになっている。
なお、駆動軸39は、ケース38において、シール36と当接する環状の部分の内側となる位置に形成された貫通孔47に挿通されている。すなわち、ポンプ室43とキャップ35内は、貫通孔47を介して連通しており、キャップ35内もポンプ室43内と同様にインクで満たされた流体室となっている。
そして、ポンプ室43におけるポンプ室43の内外を隔てる壁部としての底壁43aには、支持部としての第1,第2の軸受部48,49が底壁43aの一部を構成するように形成されていると共に、同じく壁部としての天井壁43bには、支持部としての第3の軸受部50が形成されている。さらに、キャップ35内の壁部としての天井壁35bには、支持部としての第4の軸受部51が天井壁35bの一部を構成するように形成されている。
すなわち、駆動軸39は、一端(図2における下端)が第1の軸受部48に回転可能に支持されると共に、他端(図2における上端)が第4の軸受部51に回転可能に支持されている。さらに、従動軸41は、一端(図2における下端)が第2の軸受部49に回転可能に支持されると共に、他端(図2における上端)が第3の軸受部50に回転可能に支持されている。そのため、駆動軸39と第1,第4の軸受部48,51及び貫通孔47の間、さらに従動軸41と第2,第3の軸受部49,50との間には、駆動軸39及び従動軸41が回転可能な程度に隙間が形成され、該隙間にインクが浸入するようになっている。
また、ケース38の外側において第1〜第3の軸受部48〜50と軸方向で対応する位置には、第1〜第3の凹部53〜55が駆動軸39及び従動軸41に沿うように形成されている。したがって、ポンプ室43に形成された第1〜第3の軸受部48〜50は、各々の軸方向における第1の厚みT1が、ポンプ室43の底壁43aと天井壁43bにおける各々の軸方向の第2の厚みT2よりも小さくなっている。さらに、第4の軸受部51は、キャップ35の天井壁35bにおける軸方向の第3の厚みT3よりも、第4の軸受部51の軸方向における第4の厚みT4が小さくなるように形成されている。
なお、第1〜第4の軸受部48〜51における酸素透過度は、2.4cm/m・24h/atm(大気圧下において単位面積(1m)及び単位厚さ(1mm)を1日に透過する酸素の量が2.4cm)程度あるのが好ましい。
すなわち、第1〜第4の軸受部48〜51の第1,第4の厚みT1,T4は、第1〜第4の軸受部48〜51を構成する材料の気体透過度によって任意に設定することができる。例えば、厚み50μmにおける酸素透過度が97cm/m・24h/atmであるポリアセタール(略号POM)によって第1〜第4の軸受部48〜51を形成する場合には、第1,第4の厚みT1,T4を約2mm以下(97×50μm/2.4=2.02mm)にすることが好ましい。
したがって、このように設定することにより、第1〜第4の軸受部48〜51を透過した気体(空気)に含まれる酸素によって、インクの硬化が阻害されるため、ポンプ室43における第1〜第4の軸受部48〜51と駆動軸39及び従動軸41との固着が抑制される。
同様に、シール36も気体(酸素)を透過する材料で形成されているため、シール36を透過した気体(酸素)によってインクの硬化が阻害され、貫通孔47と駆動軸39との固着が抑制される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ポンプ室43の内外を隔てる第1〜第4の軸受部48〜51が気体透過性を有する材料で構成されるため、ポンプ室43外(及びキャップ35外)から第1〜第4の軸受部48〜51を透過した気体中に酸素が含まれている場合、その酸素によってポンプ室43内のインクの硬化を抑制することができる。さらに、酸素は、第1〜第4の軸受部48〜51と駆動軸39及び従動軸41との間に浸入して流動性が低下したインクに対して供給される。すなわち、第1〜第4の軸受部48〜51と駆動軸39及び従動軸41との隙間が小さい場合でもインクの硬化が抑制されるため、重合反応するインクを流動させるために回転する駆動軸39及び従動軸41を第1〜第4の軸受部48〜51に対するがたつきを抑制しつつ良好に回転させることができる。
(2)第1〜第4の軸受部48〜51の第1,第4の厚みT1,T4を他の部位の第2,第3の厚みT2,T3よりも薄くすることにより、ポンプ室43外からポンプ室43内への気体の透過効率を高めることができる。すなわち、第1〜第4の軸受部48〜51を透過する気体の量は、厚みが薄いほど増加するため、その気体中に含まれる酸素による重合阻害性によって、インクの硬化をより抑制することができる。
(3)重合反応するインクの中には、金属イオンと反応して硬化するものがある。そのため、駆動軸39及び従動軸41と第1〜第4の軸受部48〜51とを非金属によって形成することにより駆動軸39と第1,第4の軸受部48,51との間におけるインクの硬化をより抑制することができる。また、従動軸41と第2,第3の軸受部49,50の間におけるインクの硬化をより抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・図4に示すように、流体流動装置としてのポンプ58は、ケース38内に気体室59を形成し、加圧ポンプ60を用いて気体室59内に酸素を含む気体を供給するようにしてもよい(第1の変形例)。
なお、気体室59は、ポンプ室43及び第1〜第3の軸受部48〜50に沿ってポンプ室43とは非連通となるように形成される。さらに、ケース38には、気体室59を大気に対して開放する大気開放口61が形成されており、この大気開放口61の断面積は、気体室59の断面積よりも小さくなっている。そのため、加圧ポンプ60が気体室59内に気体を供給すると、気体室59の圧力が上昇する。したがって、加圧ポンプ60は、気体室59内の圧力がポンプ室43内の圧力よりも高くなるように気体室59内の圧力を調整する圧力調整手段として機能する。
そして、ポンプ室43の圧力よりも高い圧力の気体室59をポンプ室43との間に第1〜第3の軸受部48〜50を介して設けることにより、気体室59側からポンプ室43側に第1〜第3の軸受部48〜50を透過する酸素の量を増加させることができる。すなわち、第1〜第3の軸受部48〜50を透過する気体の量は、第1〜第3の軸受部48〜50が隔てるポンプ室43と気体室59の圧力差が大きいほど増加すると共に、気体は圧力が高い側から低い側へ向かって移動する。そのため、気体室59からポンプ室43へ供給される酸素の量を増加させてインクの硬化をより抑制することができる。
・図5に示すように、モーター31の駆動に伴って回転する圧力調整手段としてのファン63を用いて気体室59内の圧力を高めてもよい(第2の変形例)。すなわち、気体室59には、ファン63と対向するように設けた漏斗状の採取口64が接続流路65によって接続されている。そのため、モーター31が駆動されると、ファン63の回転に伴って生じた気流が採取口64及び接続流路65を介して気体室59に伝達されて気体室59の圧力が上昇する。
そして、ポンプ58をポンプ駆動するモーター31が気体室59を加圧するファン63の駆動源を兼ねているため、装置を小型化することができる。
・上記第1の変形例において、気体室59内に酸素を供給するようにしてもよい。また、大気開放口61を設けずに、気体室59に圧縮空気や圧縮酸素を封入しておいてもよい。すなわち、気体室59内の酸素の濃度を上げることにより、第1〜第3の軸受部48〜50を透過する気体の量が少ない場合であっても透過する酸素量を確保することができるため、インクの硬化を抑制することができる。
・上記実施形態及び上記各変形例において、シール36を気体透過性の低い材料によって形成してもよい。また、キャップ35とケース38とを一体形成してもよい。そして、この場合には、貫通孔47と駆動軸39との隙間を大きくすることが好ましい。すなわち、駆動軸39は、第1、第4の軸受部48,51によって支持されているため、貫通孔47との隙間を大きくしてもがたつきが抑制されている。そして、隙間を大きくすることにより、駆動軸39と貫通孔47との固着を抑制することができる。
・上記実施形態及び上記各変形例において、従動軸41をケース38に固定し、回転体としての従動ギヤ42を回転自在に支持する支持部として機能させてもよい。この場合には、支持部となる従動軸41を気体透過性の高い材料で円筒状に形成するのが好ましい。すなわち、円筒状の従動軸41を介して従動軸41と従動ギヤ42の隙間に浸入したインクに気体(酸素)を供給することにより、インクの硬化を抑制して従動軸41と従動ギヤとの固着を抑制することができる。
・上記実施形態及び上記各変形例において、キャップ35、ケース38、駆動軸39、駆動ギヤ40、従動軸41、従動ギヤ42は、金属製の材料(鉄、銅、アルミニウムなど)によって形成してもよい。すなわち、第1〜第4の軸受部48〜51において必要な気体透過度を確保することができれば、金属を含んでいてもよい。ただし、これらの部材を金属製の材料で形成する場合であっても、インクと接する部分は非金属で形成することが好ましい。すなわち、例えば、金属をコーティング材や酸化膜で覆うことにより、インク中への金属イオンの溶解を抑制するようにしてもよい。
・上記実施形態及び上記各変形例において、底壁43aと天井壁43b,35bの第2,第3の厚みT2,T3を、第1〜第4の軸受部48〜51の第1,第4の厚みT1,T4と同じ厚さとしてもよい。また、第2,第3の厚みT2,T3を第1,第4の厚みT1,T4よりも薄くしてもよい。すなわち、第1〜第4の軸受部48〜51において、必要な気体透過量を確保することができれば、その他の部分の気体透過量は任意に設定することができる。
・上記実施形態及び上記各変形例において、第1〜第4の軸受部48〜51は、ケース38及びキャップ35とは異なる材料によって形成してもよい。すなわち、例えば、ケース38は、気体透過度の低い材料で形成すると共に、第1〜第4の軸受部48〜51を気体透過度の高い材料で2色成形してもよい。
ところで、第1〜第4の軸受部48〜51と駆動軸39及び従動軸41との間の隙間は、駆動軸39及び従動軸41のがたつきを抑制するために小さく設定され、隙間に浸入したインクの流動性が低下している。そのため、該隙間に浸入したインクに酸素が溶け込んだ場合であっても、該インクは隙間に停滞して吐出口45から吐出されにくくなっている。したがって、第1〜第4の軸受部48〜51以外の部分の気体透過度を低くすることにより、吐出口45から吐出されるインクへの気体の溶け込みを抑制すると共に、第1〜第4の軸受部48〜51と駆動軸39及び従動軸41との固着を抑制することができる。
・上記実施形態及び上記各変形例において、ポンプ24,58は、駆動ギヤ40と従動ギヤ42に平歯歯車を用いたギヤポンプや、ルーツ型ポンプとしてもよい。また、従動軸41及び従動ギヤ42を設けない構成としてもよい。すなわち、1つの回転体を有してインクを流動させるベーンポンプ、渦巻きポンプとしてもよい。
・上記実施形態及び上記各変形例では、流体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる流体噴射ヘッド等を備える各種の流体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記流体噴射装置から吐出される流体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう流体流動装置とは、モノマーと重合開始剤とを含む重合反応を利用して硬化させる流体を流動させる装置である。すなわち、例えば、流体を流動(攪拌)させる攪拌機に適用することもできる。さらに、重合開始剤についても、紫外線などの光の照射に限らずに、熱や気体(例えば酸素)の有無によって重合反応を開始させるものであってもよい。
11…プリンター(流体噴射装置)、13…流体噴射ヘッド、24,58…ポンプ(流体流動装置)、31…モーター(駆動手段)、35b…天井壁(壁部)、39…駆動軸(回転体)、40…駆動ギヤ(回転体)、41…従動軸(回転体)、42…従動ギヤ(回転体)43…ポンプ室(流体室)、43a…底壁(壁部)、43b…天井壁(壁部)、47…貫通孔(支持部)、48〜51…第1〜第4の軸受部(支持部)、59…気体室、60…加圧ポンプ(圧力調整手段)、63…ファン(圧力調整手段)、A1,A2…第1,第2の軸線(軸)。

Claims (5)

  1. 重合反応して硬化する一方で酸素による重合阻害性を有する流体を流動させる流体室と、
    該流体室内に設けられた支持部に軸を中心として回転可能に支持された回転体と、
    該回転体を回転駆動する駆動手段とを備え、
    前記支持部は気体透過性を有する材料で構成されると共に、前記流体室の内外を隔てるように設けられることを特徴とする流体流動装置。
  2. 前記支持部は、前記流体室の壁部の一部を構成すると共に、該壁部は、前記支持部が設けられた部位の厚みが他の部位の厚みよりも薄いことを特徴とする請求項1に記載の流体流動装置。
  3. 前記流体室と前記支持部を介して隔てられると共に、少なくとも酸素を含む気体を内部に有する気体室と、
    該気体室内の圧力が前記流体室内の圧力よりも高くなるように前記気体室内の圧力を調整する圧力調整手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体流動装置。
  4. 前記回転体と前記支持部は、非金属によって形成されることを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の流体流動装置。
  5. 流体を噴射する流体噴射ヘッドと、
    請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の流体流動装置と
    を備えることを特徴とする流体噴射装置。
JP2010162113A 2010-07-16 2010-07-16 流体流動装置、流体噴射装置 Pending JP2012020559A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014208421A (ja) * 2013-03-25 2014-11-06 セイコーエプソン株式会社 紫外線硬化型インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
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