JP2011110850A - 液体循環システム - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで適切にインクを循環させて、液体内の微粒子の沈殿防止や液体流路内の気泡除去などを行う。
【解決手段】共通インク流路16が形成されたインクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、インクカートリッジ3から共通インク流路16のインレット16aにインクを供給する供給流路4と、共通インク流路16のアウトレット16bからインクカートリッジ3にインクを還元する還元流路5と、供給流路4内のインクを強制的に送り出すチューブポンプ6と、供給流路4を流れるインクを加圧する加圧用ベローズユニット8と、共通インク流路16のインレット16aを指定水頭値の中心値に保持する加圧レギュレータ10と、還元流路5を開閉する電磁弁11と、を備える。そして、印刷を行わない待機時は、電磁弁11を駆動して還元流路5を開き、インク流路においてインクを循環させる。
【選択図】図1
【解決手段】共通インク流路16が形成されたインクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、インクカートリッジ3から共通インク流路16のインレット16aにインクを供給する供給流路4と、共通インク流路16のアウトレット16bからインクカートリッジ3にインクを還元する還元流路5と、供給流路4内のインクを強制的に送り出すチューブポンプ6と、供給流路4を流れるインクを加圧する加圧用ベローズユニット8と、共通インク流路16のインレット16aを指定水頭値の中心値に保持する加圧レギュレータ10と、還元流路5を開閉する電磁弁11と、を備える。そして、印刷を行わない待機時は、電磁弁11を駆動して還元流路5を開き、インク流路においてインクを循環させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、液滴吐出装置に搭載される液体循環システムに関する。
一般に、大型のインクジェットプリンタでは、脱着可能に装着されるインクカートリッジからインクジェットヘッドにインクを供給しており、このインクには、メタリックインク、パールインク、白インクなど、液体成分と比重の異なる微粒子(顔料など)が含まれたものもある。このようなインクに含まれる微粒子は、液体成分と比べて比重が大きく、例えば、金属や鉱石などにより構成されている。
このようなインクは流れが静止した環境に長時間放置されると比重の大きい微粒子が液体の下方に沈殿し、配管の目詰まりや吐出不良の原因になることがあった。
また、配管の取り回しやインクジェットプリンタの機能面から、継手やサブタンクの設置により、配管の断面積や体積が変わるが、このような箇所では、インクの使用量が少ないとインクの滞留が起こり、微粒子の沈殿箇所となって、プリンタの機能障害から印字物が所望の結果とならず、問題となっていた。
また、インクジェットプリンタはインク導入時などに配管途中やヘッドの共通インク流路に滞留した気泡がインクと共にノズルに運ばれ、吐出不良の原因となることがあった。
これらの問題を解決する手段として、インクを循環させる方法が用いられることがある。沈殿に対しては、インクを循環させることにより常にインクを動かし、流れによる攪拌作用により沈殿を防ぐことができる。また、気泡に対しては、滞留していた気泡を流して所定の気泡トラップやインク貯留タンクに運び、除去することができる。
このような利点のある循環ではあるが、注意すべき点として圧力制御がある。これは、インクジェットヘッドにおけるノズル部分の圧力が吐出に大きな影響を与えるため、ノズル部分のインク圧力を一定の負圧に制御することにより、ノズルに所定形状のメニスカスを形成させるものである。
このため、従来は、各ノズルに形成されたメニスカスに影響を与えないように圧力を調整しながら、インクを循環させている(例えば、特許文献1参照)。
背景技術で述べたように、インクジェットプリンタにおいては、インクジェットヘッドの各ノズルから吐出されるインク液滴の形状や飛行軌跡の最適化を図るために、インクジェットヘッドにおけるインクの水頭値(圧力)を調整するなどして各ノズルに供給されたインクを所定形状のメニスカスに形成している。
しかしながら、インクを循環させると、インクジェットヘッドの共通インク流路の圧力損失によって共通インク流路内に圧力分布が発生し、また、ポンプの脈動などの圧力変動が発生する。更に、スキャン時には加速度とインク慣性力による圧力変動も発生する。メニスカスの破壊を防ぐためには、これらの圧力変動要素を含めてノズルにかかる圧力をインクジェットヘッドの指定する水頭範囲に収める必要があるため、インクを循環させる場合は、より精密な圧力制御が要求される。一方で、インク圧の制御のために圧力センサや複雑な圧力調整装置などを多用すると、高価になるという問題もある。
そこで、低コストで適切に液体を循環させ、液体内の微粒子の沈殿防止や液体流路内の気泡除去などを行うことができる液体循環システムを検討するにあたり、インク内粒子の沈降速度に注目した。
本発明は、主に、数時間以上放置しなければ沈降の問題が生じにくいインクを対象に、印字中は循環せず、それ以外の時間に循環を行うことにより、常時循環より低コストの液体循環システムを提供することを目的とする。
本発明に係る液体循環システムは、液滴吐出装置に搭載される液体循環システムであって、液滴が吐出される複数のノズルに連通される共通流路が形成された液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドに供給する液体が充填された液体充填容器と、液体充填容器から共通流路の一方端部に液体を供給する第1の流路と、共通流路の他方端部から液体充填容器に液体を還元する第2の流路と、液体充填容器に充填された液体を共通流路の一方端部に向けて圧送する液体圧送手段と、液体圧送手段により圧送された液体を所定の第1の圧力に保持して共通流路の一方端部に供給する加圧レギュレータと、第2の流路を開閉する開閉手段と、を有することを特徴とする。
本発明に係る液体循環システムによれば、液体充填容器に充填された液体が液体圧送手段により共通流路の一方端部に向けて圧送されると、この液体は、加圧レギュレータにより第1の圧力に保持されて共通流路の一方端部に供給される。このため、液体圧送手段により発生される圧力が変動したとしても、共通流路に供給される液体の圧力を所定の第1の圧力に保持することができ、液滴吐出ヘッドの各ノズルに供給された液体を所望のメニスカス形状に保持することができる。そして、開閉手段により第2の流路を開くと、共通流路に供給された液体が第2の流路を通って液体充填容器に還元されるため、液体充填容器、第1の流路、共通流路及び第2の流路を通る液体の流路内で液体を循環させることができる。このため、印刷時は、開閉手段により第2の流路を閉じることで、共通流路に供給される液体の圧力が所定の第1の圧力に保持されるため、各ノズルに供給された液体が所望のメニスカス形状に保持することができ、各ノズルから吐出される液滴の形状や飛行軌跡の最適化を図ることができる。一方、印刷を行わない待機時は、開閉手段により第2の流路を開くことで、液体の流路内で液体が強制循環されるため、液体に含まれる微粒子などの組成物を攪拌して沈降や沈殿するのを抑制することや気泡を排出することができる。このように、加圧レギュレータ及び開閉手段という簡易な構成で、共通流路に供給される液体の圧力を所定の第1の圧力に保持し、且つ、液体を循環させることができるため、液体循環システムの低コスト化を図ることができる。
この場合、加圧レギュレータは、共通流路における一方端部の液体圧が第1の圧力よりも高くなると液体の供給を停止し、共通流路における一方端部の液体圧が第1の圧力よりも低くなると液体の供給を行うことが好ましい。このように、加圧レギュレータにより、共通流路における一方端部の液体圧が第1の圧力よりも高くなると液体の供給を停止し、共通流路における一方端部の液体圧が第1の圧力よりも低くなると液体の供給を行うことで、共通流路における一方端部の液体圧が第1の圧力よりも低くなるのを防止して、共通流路における一方端部の液体圧を第1の圧力に保持することができる。
そして、加圧レギュレータは、液体充填容器から差圧発生部の加圧側を経由して液体が流入される第一圧力室と、第一圧力室と連通される連通孔が形成されて、共通流路の一方端部に液体が送り出される第二圧力室と、第二圧力室と周囲の大気とを隔てるダイアフラムと、ダイアフラムに接続されて連通孔を開閉する弁体と、連通孔を閉じる方向に弁体を付勢する調圧スプリングと、を備えることが好ましい。このように構成することで、通常は、共通流路の一方端部に連通する第二圧力室の圧力は負圧であるため、ダイアフラムには、大気圧である外部より第二圧力室側に引き寄せられて、弁体を開く方向の力が発生する。このとき、第二圧力室の液体圧がダイアフラムに及ぼす弁体を開く方向に押す力が、弁体を閉じる方向に押す調圧スプリングの力がよりも小さくなると、弁体が連通孔を閉ざして液体の供給が停止される。そして、第二圧力室の液体圧がダイアフラムに及ぼす弁体を開く方向に押す力が、弁体を閉じる方向に押す調圧スプリングの力よりも大きくなると、弁体が連通孔を開いて液体の供給が再開される。このように、複雑な制御を行うことなく、機械的に液体の通過及び停止を行うことができるため、共通流路における一方端部の液体圧を第1の圧力に保持することができる。
そして、加圧レギュレータは、所定圧力に調整された空気が導入されるとともに、当該空気の圧力と共通流路の一方端部に排出される液体の圧力との比較に基づき、液体の流路を開閉することとしてもよい。このように、共通流路の一方端部に排出される液体と所定の設定圧力の気体との圧力差に基づいて、液体の供給と停止とを切り替えるため、気体の設定圧力を変えることで、共通流路における一方端部の液体圧を容易に変えることができ、第1の圧力の自由度が格段に向上するとともに、加圧レギュレータを複数用いたとしても、一度に第1の圧力を変えることができる。
この場合、加圧レギュレータは、液体充填容器から液体が流入される第一圧力室と、第一圧力室と連通される連通孔が形成されて共通流路の一方端部に液体が排出される第二圧力室と、所定圧力の空気が流入される第三圧力室と、第二圧力室と第三圧力室とを隔てるダイアフラムと、ダイアフラムに接続されて連通孔を開閉する弁体と、を備えることが好ましい。第二圧力室から排出される液体圧が第三圧力室に流入される空気の圧力よりも高くなると、弁体が連通孔を閉ざして液体の供給が停止され、第二圧力室から排出される液体圧が第三圧力室に流入される空気の圧力よりも低くなると、弁体が連通孔を開いて液体の供給が再開される。このため、第三圧力室に流入させる空気の圧力を設定するだけで、複雑な制御を行うことなく、機械的に、液体の通過及び停止を行うことができるため、より確実に共通流路における一方端部の液体圧を第1の圧力に保持することができる。
そして、第1の圧力は、液滴吐出ヘッドの指定水頭値の中心値であることが好ましい。このように、加圧レギュレータから共通流路の一方端部に供給する液体の圧力を指定水頭値の中心値に保持することで、各ノズルに供給された液体を最適なメニスカス形状に形成することができる。
また、液体圧送手段は、第1の流路内の液体を共通流路の一方端部側に送り出す第1のチューブポンプと、第1のチューブポンプにより送り出された液体を加圧する加圧用ベローズと、を備えることが好ましい。このように、第1のチューブポンプ及び加圧用ベローズという簡易な装置を用いることで、低コストで、第1の流路内の液体を共通流路の一方端部側に圧送することができる。
また、液滴吐出ヘッドの水頭値が指定水頭値の中心値よりも低くなるように、液滴吐出ヘッドと液体充填容器とに高低差を設けてなることが好ましい。このように、液滴吐出ヘッドと液体充填容器とに高低差を設け、液滴吐出ヘッドの水頭値を指定水頭値の中心値よりも低くすることで、開閉手段により第2の流路を開いた際に、共通流路の他方端部の液体圧が一方端部の液体圧よりも低くなるため、一方端部から共通流路に供給された液体を他方端部から液体充填容器に還元させることができる。このように、液滴吐出ヘッドと液体充填容器とに高低差を設けるだけで液体を循環させることができるため、液体循環システムの低コスト化を図ることができる。
また、第2の流路内の液体を液体充填容器側に向けて送り出す第2のチューブポンプを更に備えることとしてもよい。このように、第2のチューブポンプにより第2の流路内の液体を液体充填容器側に向けて送り出すことで、共通流路の他方端部から第2の流路に液体が強制的に吸い出されるため、液体充填容器と液滴吐出ヘッドの配置に関わらず液体の流路内で液体を循環させることができる。これにより、液体充填容器と液体ジェットの配置の自由度が向上する。
本発明によれば、低コストで適切に液体を循環させて、液体内の微粒子の沈殿防止や液体流路内の気泡除去などを行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る液体循環システムの好適な実施形態について詳細に説明する。本実施形態は、本発明に係る液体循環システムを、液滴吐出装置であるインクジェットプリンタに搭載されるインク循環システムに適用したものである。本実施形態に係るインク循環システムは、インクジェットプリンタのインク流路においてインクを循環させるものである。そして、このインク循環システムで循環されるインクは、メタリックインク、パールインク、白インクなど、液体成分に、顔料などの液体成分と比重の異なる微粒子が含まれたものが用いられる。なお、同一又は相当部分には同一符号を付すこととする。
[第1実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るインク循環システムの概略構成図であり、図2は、インクジェットヘッドの概略断面図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るインク循環システム1は、インクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、供給流路4と、還元流路5と、チューブポンプ6と、加圧用ベローズユニット8と、加圧レギュレータ10と、電磁弁11と、高速循環用流路12と、を備えている。
図1は、第1の実施形態に係るインク循環システムの概略構成図であり、図2は、インクジェットヘッドの概略断面図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るインク循環システム1は、インクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、供給流路4と、還元流路5と、チューブポンプ6と、加圧用ベローズユニット8と、加圧レギュレータ10と、電磁弁11と、高速循環用流路12と、を備えている。
インクジェットヘッド2は、インク液滴を吐出するものである。このため、図2に示すように、インクジェットヘッド2には、多数のノズル15と、全てのノズル15に連通される共通インク流路16と、が形成されている。
共通インク流路16は、インクカートリッジ3からインクジェットヘッド2に供給されたインクが流れる流路である。共通インク流路16は、インクジェットヘッド2に形成された全てのノズル15に連通されており、インクカートリッジ3からインクジェットヘッド2に供給されたインクを各ノズル15に分配供給するものである。この共通インク流路16の一端には、供給流路4から供給されたインクを共通インク流路16に導入するインレット16aが形成されており、共通インク流路16の他端には、共通インク流路16に供給されたインクを還元流路5に排出するアウトレット16bが形成されている。このインレット16a及びアウトレット16bは、共通インク流路16の両端に形成されている。このため、インレット16aから導入されたインクは、共通インク流路16の一端から他端まで流れて、アウトレット16bから排出される。
各ノズル15は、共通インク流路16から供給されたインクを、所定量のインク液滴として吐出するものである。各ノズル15は、微小な管状に形成されている。各ノズル15には、部分的に径が大きくなって膨らんだチャンバ15aが形成されている。このチャンバ15aには、チャンバ15a内を加圧する図示しない圧電素子が取り付けられている。そして、この圧電素子を駆動してチャンバ15a内を加圧すると、チャンバ15aから所定量のインクが押し出されて、各ノズル15の先端から所定の大きさのインク液滴が吐出される。そして、各ノズル15からインクが漏れ出さないように、インクの水頭値などを調整して、各ノズル15に供給されたインクを負圧状態に保持している。また、各ノズル15から吐出されるインク液滴の形状や飛行軌跡の最適化を図るために、インクの水頭値などを調整して、各ノズル15に供給されたインクを所定形状のメニスカスに形成している。
このように構成されるインクジェットヘッド2は、走査方向に移動可能に取り付けられた図示しないキャリッジに搭載されている。そして、インクジェットヘッド2は、キャリッジの走査方向への移動時にインク液滴を吐出することで、図示しないプラテンに設置された記録用メディアに画像等を印刷する。
また、インクジェットヘッド2には、各ノズル15を塞ぐキャップ2aが設けられている。このキャップ2aは、上下動可能に保持されており、上昇することで各ノズル15を閉塞し、下降することで各ノズル15を開放する。なお、キャップ2aは、各ノズル15との密着性を向上させるため、ゴムなどの弾性部材で構成されている。
インクカートリッジ3は、インクジェットヘッド2に供給するインクが充填されたインク容器である。インクカートリッジ3は、インクジェットヘッド2の水頭値が指定水頭値の中心値よりも低くなる高さに配置されている。この指定水頭値は、インクジェットヘッド2の各ノズルに供給されたインクが負圧状態に保持されるとともに所定形状のメニスカスを形成することができる水頭値である。
供給流路4は、細長い管状部材(チューブ)で構成されており、インクカートリッジ3とインクジェットヘッド2とを連通して、インクカートリッジ3に充填されたインクをインクジェットヘッド2に供給するための流路である。この供給流路4には、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8及び加圧レギュレータ10が取り付けられている。このため、供給流路4は、インクカートリッジ3とチューブポンプ6とを連通するものと、チューブポンプ6と加圧用ベローズユニット8とを連通するものと、加圧用ベローズユニット8と加圧レギュレータ10とを連通するものと、加圧レギュレータ10とインクジェットヘッド2とを連通するものとで構成される。
還元流路5は、細長い管状部材(チューブ)で構成されており、インクジェットヘッド2とインクカートリッジ3とを連通して、インクジェットヘッド2に供給されたインクをインクカートリッジ3に還元するための流路である。この還元流路5には、電磁弁11が取り付けられている。このため、還元流路5は、インクジェットヘッド2と電磁弁11とを連通するものと、電磁弁11とインクカートリッジ3とを連通するものとで構成される。
チューブポンプ6は、供給流路4内のインクをインクジェットヘッド2側に向けて送り出す送液装置である。チューブポンプ6は、図示しない内臓チューブと、このチューブを押し潰しながら回転する内蔵ローラとにより構成されており、この内蔵チューブの両端に、供給流路4が連結されている。このため、チューブポンプ6の内蔵チューブを押し潰しながら内蔵ローラを回転させることで、インクカートリッジ3から供給流路4に供給されたインクを強制的にインクジェットヘッド2側に送り出すことができる。そして、チューブポンプ6は、内蔵ローラの回転数を調整することで、供給流路4内を流れるインクの流量を調整することができる。
加圧用ベローズユニット8は、蛇腹状の伸縮管で構成される金属ベローズ8aと、金属ベローズ8aの上部に設けられて金属ベローズ8aの伸縮によりON/OFFが切り替えられるマイクロスイッチ8bとで構成され、チューブポンプ6と加圧レギュレータ10との間に配置されている。マイクロスイッチ8bは、チューブポンプと連動し、金属ベローズ8aが伸びるとOFF位置となり、金属ベローズ8aが縮むとON位置となる。なお、金属ベローズ8aは、例えばステンレスなどで構成される。
この加圧用ベローズユニット8は、チューブポンプ6からインクが強制的に送り込まれることで金属ベローズ8aが引き伸ばされる。そして、金属ベローズ8aが所定長まで引き伸ばされると、マイクロスイッチ8bがOFFとなり、チューブポンプ6の駆動が停止する。すると、引き伸ばされた金属ベローズ8aが復元力により縮まるため、供給流路4を流れるインクが加圧される。そして、金属ベローズ8aが所定長まで縮まると、マイクロスイッチ8bがONとなり、チューブポンプ6の駆動が再開する。このように、金属ベローズ8aの伸縮により、供給流路4を流れるインクが加圧される。このため、加圧用ベローズユニット8は、金属ベローズ8aのバネ定数を調整することで、供給流路4を流れるインクを加圧する圧力値を調整することができる。なお、加圧用ベローズユニット8は、金属ベローズ8aのバネ定数の設定により、例えば、供給流路4を流れるインクを5000〜20000Pa(≒500〜2000mmH2O)に加圧する。
加圧レギュレータ10は、加圧用ベローズユニット8とインクジェットヘッド2との間に配置されて、共通インク流路16のインレット16aを所定の設定圧力以上に保持するレギュレータである。なお、加圧レギュレータ10は、加圧ダンパとも称される。
図3は、加圧レギュレータのモデルであり、図3(a)は、弁が閉じた状態を示しており、図3(b)は、弁が開いた状態を示している。図3に示すように、加圧レギュレータ10には、インクカートリッジ3から供給されるインクが流入する第一圧力室10aと、ダイアフラム10cに覆われて共通インク流路16のインレット16aにインクが流出する第二圧力室10bとが形成されている。なお、第二圧力室10bを覆うダイアフラム10cの外側は、大気圧に晒されている。また、加圧レギュレータ10には、第一圧力室10aと第二圧力室10bとを連通して第一圧力室10aから第二圧力室10bにインクが流れる貫通孔10dが形成されており、この貫通孔10dには、貫通孔10dを開閉する弁体10eが挿通されている。弁体10eは、一端がダイアフラム10cに接続されて移動可能に保持されており、他端が第一圧力室10a側から貫通孔10dを閉じる弁10fが形成されている。なお、第一圧力室10aには、弁10fに対応する位置にシール用のOリング10hが取り付けられている。そして、この弁体10eは、調圧スプリング10gにより、弁10fが貫通孔10dを閉じる方向に付勢されている。なお、調圧スプリング10gは、図示しない調節ネジにより伸縮可能となっている。
ここで、第一圧力室10aに流入するインクの圧力をPin、第二圧力室10bから流出するインクの圧力をPout、ダイアフラム10cの面積をA1、調圧スプリング10gの付勢力をF1とする。なお、第二圧力室10bから流出するインクの圧力Poutは、各ノズルに供給されたインクの形状を所定のメニスカス形状とするために、負圧となっている。
通常、圧力Poutは負圧であるため、Poutに面積A1を乗じた力は、弁体10eを開く方向(図3において右方向)の力となる。また、調圧スプリング10gの付勢力F1は、弁体10eを閉じる方向(図3において左方向)の力となる。
このため、図3(a)に示すように、弁体10eを開こうとするPoutに面積A1を乗じた力が、弁体10eを閉じようとする付勢力F1以下になると(|F1|≧|Pout×A1|)、調圧スプリング10gの付勢力F1により弁体10eが図3において左側に付勢されて貫通孔10dが弁10fによって閉ざされる。これにより、第一圧力室10aから第二圧力室10bへのインクの流れが遮断され、インクがインレット16aに対するインクの供給が停止する。なお、||は絶対値を示す記号である。
一方、図3(b)に示すように、弁体10eを開こうとするPoutに面積A1を乗じた力が、弁体10eを閉じようとする付勢力F1よりも大きくなると(|F1|<|Pout×A1|)、調圧スプリング10gの付勢力F1に抗してダイアフラム10cが図3において右側に変形して貫通孔10dが開かれる。これにより、第一圧力室10aから第二圧力室10bにインクが流れ込み、インレット16aに対するインクの供給が再開する。
この場合、弁10fの開閉により圧力Pinを一定圧に制御するには、圧力Pinを圧力Pout以上にする必要があり、圧力Pinが圧力Poutよりも十分に高い値とすることが好ましい。
なお、厳密に考えると、加圧レギュレータ10には、圧力Pinが弁10fに作用する力に弁10fの面積を乗じた圧力も発生するが、通常、弁10fの面積が小さいことから、この力を無視して考えることができる。
このように、圧力Pinが圧力Pout以上の状態で、弁10fの開閉が繰り返されることで、多少の変動はあるものの圧力Poutが略一定に保持される。そして、加圧レギュレータ10により保持される圧力Poutが、加圧レギュレータ10の設定圧力となる。なお、加圧レギュレータ10の設定圧力は、調圧スプリング10gの付勢力F1及びダイアフラム10cの面積A1に基づき定められるため、調圧スプリング10gの強さを調整することで、加圧レギュレータ10の設定圧力を調整することができる。
そして、調圧スプリング10gの強さを調整することにより、加圧レギュレータ10の設定圧力を指定水頭値の中心値(第1の圧力)に設定する。すると、弁10fの開閉により、第二圧力室10bから出力されるインクの圧力Poutが指定水頭値の中心値に保持されるため、第二圧力室10bに連通されるインレット16aのインク圧も指定水頭値の中心値に保持される。
更に、加圧レギュレータ10は、第一圧力室10aに流入するインクの圧力Pinを第二圧力室10bから出力するインクの圧力Pout以上としておく必要があるため、加圧用ベローズユニット8により発生する圧力を、例えば、5000〜20000Paとする。これにより、第一圧力室10aに流入するインクの圧力Pinが5000〜20000Paとなる。
なお、加圧用ベローズユニット8は、上述したように、マイクロスイッチ8bのON/OFF切り替えのヒステリシスにより、インクに加える圧力が変動する。しかしながら、加圧レギュレータ10は、第一圧力室10aに流入するインクの圧力Pinが第二圧力室10bから出力するインクの圧力Pout以上である限りは、第二圧力室10bから出力するインクの圧力Poutを指定水頭値の中心値に保持するため、加圧用ベローズユニット8による圧力変動が生じても、インレット16aの圧力を指定水頭値の中心値に保持することができる。
電磁弁11は、還元流路5を開閉して還元流路5におけるインクの流れを制御する開閉機構である。電磁弁11は、還元流路5におけるインクジェットヘッド2に近接した位置に配置されている。この電磁弁11は、例えば、還元流路5を開閉する弁と、この弁を開閉させる電磁石とにより構成されており、電磁石に流す電流をON/OFFすることで、弁により還元流路5が開閉される。そして、電磁弁11により還元流路5が開かれると、アウトレット16bとインクカートリッジ3とが連通され、電磁弁11により還元流路5が閉じられると、アウトレット16bからインクカートリッジ3に通ずる流路が遮断される。
高速循環用流路12は、細長い管状部材(チューブ)で構成されており、インクジェットヘッド2、加圧レギュレータ10及び電磁弁11をバイパスして、インクカートリッジ3、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8を通るインク流路においてインクを高速に強制循環させるための流路である。高速循環用流路12の一端は、供給流路4における加圧用ベローズユニット8と加圧レギュレータ10との間に接続されており、高速循環用流路12の他端は、還元流路5における電磁弁11とインクカートリッジ3との間に接続されている。
この高速循環用流路12は、図示しない電磁弁により開閉させることが可能となっている。そして、高速循環用流路12を開通させると、インクは、インクジェットヘッド2、加圧レギュレータ10及び電磁弁11をバイパスして、インクカートリッジ3、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8を通るインク流路内を循環することが可能となる。
次に、インク循環システム1の動作について説明する。なお、インク循環システム1の動作、印刷時に行うインク供給動作と、印刷を行わない待機時に行う通常循環動作と、高速循環動作とがあるため、以下に順次説明する。
始めに、印刷時に行うインク供給動作について説明する。インク供給動作は、図示しない制御部により、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8のマイクロスイッチ8bを駆動させることにより行う。なお、インク供給動作では、キャップ2aを下降させてインクジェットヘッド2の各ノズル15を開放させておく。また、インク供給動作では、高速循環用流路12を閉鎖しておく。
すると、チューブポンプ6により、供給流路4内のインクがインクジェットヘッド2側に向けて送り出される。また、このチューブポンプ6により送り出されたインクが、加圧用ベローズユニット8により、例えば5000〜20000Paに加圧される。これにより、インクカートリッジ3に充填されたインクが、インレット16aに向けて圧送される。
このとき、加圧レギュレータ10では、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8により圧送されたインクが第一圧力室10aに流入する。そして、第二圧力室10bからインレット16aに流出するインクの圧力Poutが指定水頭値の中心値以下になると、弁10fが貫通孔10dを開く。これにより、第一圧力室10aに流入したインクが第二圧力室10bから流出して、インレット16aに対するインクの供給が行われる。一方、第二圧力室10bからインレット16aに流出するインクの圧力Poutが指定水頭値の中心値よりも高くなると、弁10fが貫通孔10dを閉じる。これにより、第一圧力室10aから第二圧力室10bへのインクの流れが遮断されて、インレット16aに対するインクの供給が停止する。このように、第二圧力室10bからインレット16aに流出するインクの圧力Poutと指定水頭値の中心値との関係に基づく弁10fの開閉により、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8により圧送されたインクが、設定圧力である指定水頭値の中心値に保持されて、インレット16aに供給される。
そして、インレット16aから共通インク流路16内にインクが供給されるとともに、このインクが各ノズル15に分配供給される。このとき、加圧レギュレータ10によりインレット16aのインク圧が指定水頭値の中心値に保持されているため、各ノズル15に供給されたインクは、負圧状態に保持されて、所定形状のメニスカスを形成する。そして、共通インク流路16のインク圧が指定水頭値の中心値に保持されことで、各ノズル15からインク液滴が吐出された量だけ、インクカートリッジ3から共通インク流路16にインクが供給される。
次に、印刷を行わない待機時に行う通常循環動作について説明する。
通常循環動作では、まず、キャップ2aを上昇させて各ノズル15をキャップ2aで閉塞する。
次に、電磁弁11を駆動制御して、還元流路5を開通させる。これにより、還元流路5にインクが流れるため、共通インク流路16に供給されたインクが還元流路5を通ってインクカートリッジ3に還元されることが可能となる。
このとき、インクカートリッジ3がインクジェットヘッド2の水頭値が指定水頭値の中心値よりも低くなる高さに配置されているため、共通インク流路16のインクがインクカートリッジ3側に引っ張られて、アウトレット16bのインク圧が指定水頭値の中心値よりも低くなる。これにより、アウトレット16bのインク圧がインレット16aのインク圧よりも低くなり、インレット16aから共通インク流路16に供給されたインクが、アウトレット16bから還元流路5に排出されて、インクカートリッジ3に還元される。
このようにしてアウトレット16bからインクカートリッジ3にインクが還元されることで、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8、加圧レギュレータ10、共通インク流路16、電磁弁11、インクカートリッジ3を通るインク流路内でインクが循環する。
なお、通常循環動作では、アウトレット16bのインク圧が低下することにより、各ノズル15でも指定水頭値の中心値以上の吸引力(負圧)が働くが、各ノズル15をキャップ2aで閉塞することで、各ノズル15から気泡などが入ってくるのを防止することができる。
次に、高速循環動作について説明する。高速循環動作は、インク流路にインクを充填し、また、インクに含まれた微粒子などの組成物を確実に攪拌するものであり、インクジェットプリンタの立上げ時やメンテナンス時など、定期的又は随時行われる。高速循環動作では、まず、高速循環用流路12を開閉する電磁弁を駆動制御して、高速循環用流路12を開通させる。これにより、高速循環用流路12にインクが流れるため、インクジェットヘッド2、加圧レギュレータ10及び電磁弁11をバイパスして、インクカートリッジ3、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8を通るインク流路内でインクが循環することが可能となる。
そして、インク供給動作と同様に、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8のマイクロスイッチ8bを駆動制御する。このとき、チューブポンプ6をインク供給動作時よりも高速回転させる。すると、インクカートリッジ3、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8を通るインク流路内でインクが高速で循環する。
これにより、インクカートリッジ3、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8を通るインク流路内で、インクに含まれた微粒子などの組成物を十分に攪拌して、沈降や沈殿するのを抑制することができる。
以上説明したように、第1の実施形態に係るインク循環システム1によれば、インクカートリッジ3に充填されたインクがチューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8によりインレット16aに向けて圧送されると、このインクは、加圧レギュレータ10により指定水頭値の中心値に保持されてインレット16aに供給される。このため、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8により発生される圧力が変動したとしても、共通インク流路16に供給されるインクの圧力を指定水頭値の中心値に保持することができ、各ノズル15に供給されたインクを所望のメニスカス形状に保持することができる。そして、電磁弁11により還元流路5を開くと、共通インク流路16に供給されたインクが還元流路5を通ってインクカートリッジ3に還元されるため、インクカートリッジ3、供給流路4、共通インク流路16及び還元流路5を通るインク流路内でインクを循環させることができる。
このため、印刷時は、電磁弁11により還元流路5を閉じることで、共通インク流路16に供給されるインクの圧力が指定水頭値の中心値に保持されるため、各ノズル15に供給されたインクが所望のメニスカス形状に保持することができ、各ノズル15から吐出されるインク液滴の形状や飛行軌跡の最適化を図ることができる。一方、印刷を行わない待機時は、電磁弁11により還元流路5を開くことで、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8、加圧レギュレータ10、共通インク流路16、電磁弁11、インクカートリッジ3を通るインク流路内でインクが強制循環されるため、インクに含まれる微粒子などの組成物を攪拌して沈降や沈殿するのを抑制することができる。また、配管内に滞留した気泡を流し、適切に除去することができる。このように、加圧レギュレータ10及び電磁弁11という簡易な構成で、共通インク流路16に供給されるインクの圧力を指定水頭値の中心値に保持し、且つ、インクを循環させることができるため、インク循環システム1の低コスト化を図ることができる。
このとき、加圧レギュレータ10により、インレット16aのインク圧が指定水頭値の中心値よりも高くなるとインクの供給を停止し、インレット16aのインク圧が指定水頭値の中心値以下になるとインクの供給を行うことで、インレット16aのインク圧が指定水頭値の中心値よりも低くなるのを防止して、インレット16aのインク圧を指定水頭値の中心値に保持することができる。
そして、この加圧レギュレータ10は、通常、インレット16aに連通する第二圧力室10bの圧力は負圧であるため、ダイアフラム10cには、大気圧である外部より第二圧力室10b側に引き寄せられて、弁体10eを開く方向の力が発生する。このとき、第二圧力室10bのインク圧がダイアフラム10cに及ぼす弁体10eを開く方向に押す力が、弁体10eを閉じる方向に押す調圧スプリング10gの力よりも小さくなると、弁体10eが貫通孔10dを閉ざしてインクの供給が停止される。そして、第二圧力室10bのインク圧がダイアフラム10cに及ぼす弁体10eを開く方向に押す力が、弁体10eを閉じる方向に押す調圧スプリング10gの力よりも大きくなると、弁体10eが貫通孔10dを開いてインクの供給が再開される。このように、複雑な制御を行うことなく、機械的にインクの通過及び停止を行うことができるため、インレット16aのインク圧を設定圧力に保持することができる。
更に、加圧レギュレータ10からインレット16aに供給するインクの圧力を指定水頭値の中心値に保持することで、各ノズル15に供給されたインクを最適なメニスカス形状に形成することができる。
また、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8という簡易な装置を用いることで、低コストで、供給流路4内のインクをインレット16a側に圧送することができる。
また、インクジェットヘッド2とインクカートリッジ3とに高低差を設け、インクジェットヘッド2の水頭値を指定水頭値の中心値よりも低くすることで、電磁弁11により還元流路5を開いた際に、アウトレット16bのインク圧がインレット16aのインク圧よりも低くなるため、インレット16aから共通インク流路16に供給されたインクをアウトレット16bからインクカートリッジ3に還元させることができる。このように、インクジェットヘッド2とインクカートリッジ3とに高低差を設けるだけでインクを循環させることができるため、インク循環システム1の低コスト化を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、図4を参照して、第2の実施形態に係るインク循環システムについて説明する。図4は、第2の実施形態に係るインク循環システムの概略構成図である。図4に示すように、第2の実施形態に係るインク循環システム21は、インクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、供給流路4と、還元流路5と、チューブポンプ6と、加圧用ベローズユニット8と、加圧レギュレータ10と、電磁弁11と、高速循環用流路12と、チューブポンプ22と、を備えている。
次に、図4を参照して、第2の実施形態に係るインク循環システムについて説明する。図4は、第2の実施形態に係るインク循環システムの概略構成図である。図4に示すように、第2の実施形態に係るインク循環システム21は、インクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、供給流路4と、還元流路5と、チューブポンプ6と、加圧用ベローズユニット8と、加圧レギュレータ10と、電磁弁11と、高速循環用流路12と、チューブポンプ22と、を備えている。
すなわち、インク循環システム21は、第1の実施形態に係るインク循環システム1に、チューブポンプ22を加えたものである。
チューブポンプ22は、還元流路5内のインクをインクカートリッジ3側に向けて送り出す送液装置である。チューブポンプ22は、図示しない内臓チューブと、このチューブを押し潰しながら回転する内蔵ローラとにより構成されており、この内蔵チューブの両端に、還元流路5が連結されている。このため、チューブポンプ22の内蔵チューブを押し潰しながら内蔵ローラを回転させることで、共通インク流路16から還元流路5に排出されたインクを強制的にインクカートリッジ3側に送り出すことができる。そして、チューブポンプ22は、内蔵ローラの回転数を調整することで、還元流路5内を流れるインクの流量を調整することができる。
なお、還元流路5にチューブポンプ22を設けることで、共通インク流路16からインクカートリッジ3に強制的にインクを還元させることができるため、インクカートリッジ3は、インクジェットヘッド2の水頭値が指定水頭値の中心値よりも低くなる高さに配置する必要が無く、インクジェットヘッド2に対して任意の高さに配置される。
次に、インク循環システム21の動作について説明する。なお、印刷時に行うインク供給動作と、高速循環動作とは、基本的に第1の実施形態と同様であるため、ここでは、印刷を行わない待機時に行う通常循環動作についてのみ説明する。
通常循環動作では、まず、キャップ2aを上昇させて各ノズル15をキャップ2aで閉塞する。
次に電磁弁11を駆動制御して、還元流路5を開通させる。これにより、還元流路5にインクが流れるため、共通インク流路16に供給されたインクが還元流路5を通ってインクカートリッジ3に還元されることが可能となる。
次に、チューブポンプ22を駆動制御して還元流路5内のインクをインクカートリッジ3側に送り出す。すると、共通インク流路16に指定水頭値の中心値よりも低い負圧が発生して、加圧レギュレータ10の第二圧力室10bからインレット16aに供給するインクの圧力Poutが設定圧力よりも低くなるため、加圧レギュレータ10のダイアフラム10cが図3において右側に引っ張られて貫通孔10dが開かれる。これにより、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8、加圧レギュレータ10、共通インク流路16、電磁弁11、チューブポンプ22及びインクカートリッジ3を通るインク流路が連通される。そして、チューブポンプ22により共通インク流路16内のインクを吸引することで、連通されたインク流路内でインクが循環する。
なお、このとき、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8のマイクロスイッチ8bを駆動制御して供給流路4のインクを圧送することで、インクの循環をより円滑且つ確実に行わせることができる。
以上説明したように、第2の実施形態に係るインク循環システム21によれば、上述した各インク循環システムの作用効果に加え、以下の作用効果が得られる。すなわち、第2の実施形態に係るインク循環システム21によれば、チューブポンプ22により還元流路5内のインクをインクカートリッジ3側に向けて送り出すことで、アウトレット16bから還元流路5にインクが強制的に吸い出されるため、インクカートリッジ3とインクジェットヘッド2の配置に関わらずインク流路内でインクを循環させることができる。これにより、インクカートリッジ3とインクジェットヘッド2の配置の自由度が向上する。
[第3実施形態]
次に、図5を参照して、第3の実施形態に係るインク循環システムについて説明する。図5は、第3の実施形態に係るインク循環システムの概略構成図である。図5に示すように、第3の実施形態に係るインク循環システム31は、インクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、供給流路4と、還元流路5と、チューブポンプ6と、加圧用ベローズユニット8と、パイロットエア式加圧レギュレータ32と、電磁弁11と、高速循環用流路12と、を備えている。
次に、図5を参照して、第3の実施形態に係るインク循環システムについて説明する。図5は、第3の実施形態に係るインク循環システムの概略構成図である。図5に示すように、第3の実施形態に係るインク循環システム31は、インクジェットヘッド2と、インクカートリッジ3と、供給流路4と、還元流路5と、チューブポンプ6と、加圧用ベローズユニット8と、パイロットエア式加圧レギュレータ32と、電磁弁11と、高速循環用流路12と、を備えている。
すなわち、インク循環システム31は、第1の実施形態に係るインク循環システム1の加圧レギュレータ10をパイロットエア式加圧レギュレータ32に置き換えたものである。
パイロットエア式加圧レギュレータ32は、加圧用ベローズユニット8とインクジェットヘッド2との間に配置されて、共通インク流路16のインレット16aを所定の圧力以上に保持するレギュレータである。
図6は、パイロットエア式加圧レギュレータのモデルであり、(a)は、弁が閉じた状態を示しており、(b)は、弁が開いた状態を示している。図6に示すように、パイロットエア式加圧レギュレータ32には、インクカートリッジ3から供給されるインクが流入する第一圧力室32aと、共通インク流路16のインレット16aにインクが流出する第二圧力室32bと、設定空圧のパイロットエアが流入する第三圧力室32cとが形成されている。そして、第二圧力室32bと第三圧力室32cとの間は、ダイアフラム32dで区切られており、第一圧力室32aと第二圧力室32bとの間には、第一圧力室32aと第二圧力室32bとを連通して第一圧力室32aから第二圧力室32bにインクが流れる貫通孔32eが形成されている。この貫通孔32eには、貫通孔32eを開閉する弁体32fが挿通されている。弁体32fは、一端がダイアフラム32dに接続されて移動可能に保持されており、他端が第一圧力室32a側から貫通孔32eを閉じる弁32gが形成されている。そして、弁体32fは、第一圧力室32aと第二圧力室32bとに圧力差が無いときに、弁32gが貫通孔32eを閉じる長さに形成されている。なお、第一圧力室32aには、弁32gに対応する位置にシール用のOリング32hが取り付けられている。そして、第三圧力室32cに流入されるパイロットエアの設定空圧は、図示しないポンプ(圧力源)により調整可能となっている。
ここで、第一圧力室32aに流入するインクの圧力をPinA、第二圧力室32bから出力するインクの圧力をPout、第三圧力室32cに流入するパイロットエアの設定空圧をPinBとする。
このように構成されるパイロットエア式加圧レギュレータ32は、圧力Poutよりも圧力PinBの方が高いと、ダイアフラム32dは弁体32fを開く方向(図6において右方向)に変形する。また、圧力Poutよりも圧力PinBの方が低いと、ダイアフラム32dは弁体32fを閉める方向(図6において左方向)に変形する。
このため、図6(a)に示すように、圧力Poutがパイロットエアの設定空圧PinB以上になると(Pout≧PinB)、ダイアフラム32dの変形による弁体32fの移動により、貫通孔32eが弁32gで閉ざされる。これにより、第一圧力室32aから第二圧力室32bへのインクの流れが遮断され、インレット16aに対するインクの供給が停止する。
一方、図6(b)に示すように、圧力Poutがパイロットエアの設定空圧PinBより低くなると(Pout<PinB)、ダイアフラム32dの変形による弁体32fの移動により、貫通孔32eが開かれる。これにより、第一圧力室32aから第二圧力室32bにインクが流れ込み、インレット16aに対するインクの供給が再開する。
この場合、弁32gの開閉により圧力Poutを一定圧に制御するには、圧力PinAを圧力Pout以上にする必要があり、圧力PinAが圧力Poutよりも十分に高い値とすることが好ましい。
なお、厳密に考えると、パイロットエア式加圧レギュレータ32には、圧力PinAが弁32gに作用する圧力に弁32gの面積を乗じた力も発生するが、通常、弁32gの面積が小さいことから、この力を無視して考えることができる。
このように、圧力Poutが圧力PinA以下の状態で、弁32gの開閉が繰り返されることで、多少の変動はあるものの圧力Poutがパイロットエアの設定空圧PinBに保持される。
そして、このように構成されるパイロットエア式加圧レギュレータ32において、パイロットエアの設定空圧を指定水頭値の中心値(第1の圧力)に設定する。すると、弁32gの開閉により、第二圧力室32bから出力されるインクの圧力Poutが指定水頭値の中心値に保持されるため、第二圧力室32bに連通されるインレット16aのインク圧も指定水頭値の中心値に保持される。
更に、パイロットエア式加圧レギュレータ32は、第一圧力室32aに流入するインクの圧力PinAを第二圧力室32bから出力するインクの圧力Pout以上としておく必要があるため、加圧用ベローズユニット8により発生する圧力を、例えば、5000〜20000Paとする。これにより、第一圧力室32aに流入するインクの圧力PinAが5000〜20000Paとなる。
なお、加圧用ベローズユニット8は、上述したように、マイクロスイッチ8bのON/OFF切り替えのヒステリシスにより、インクに加える圧力が変動する。しかしながら、パイロットエア式加圧レギュレータ32は、第一圧力室32aに流入するインクの圧力PinAが第二圧力室32bから出力するインクの圧力Pout以上である限りは、第二圧力室32bから出力するインクの圧力Poutを指定水頭値の中心値に保持するため、加圧用ベローズユニット8による圧力変動が生じても、インレット16aの圧力を指定水頭値の中心値に保持することができる。
次に、インク循環システム31の動作について説明する。なお、高速循環動作は、基本的に第1の実施形態と同様であるため、ここでは、印刷時に行うインク供給動作と、印刷を行わない待機時に行う通常循環動作とについてのみ説明する。
始めに、印刷時に行うインク供給動作について説明する。インク供給動作は、図示しない制御部により、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8のマイクロスイッチ8bを駆動させるとともに、設定空圧が指定水頭値の中心値に調整されたパイロットエアをパイロットエア式加圧レギュレータ32に送り込むことにより行う。なお、インク供給動作では、キャップ2aを下降させてインクジェットヘッド2の各ノズル15を開放させておく。また、インク供給動作では、高速循環用流路12を閉鎖しておく。
すると、チューブポンプ6により、供給流路4内のインクがインクジェットヘッド2側に向けて送り出される。また、このチューブポンプ6により送り出されたインクが、加圧用ベローズユニット8により、例えば5000〜20000Paに加圧される。これにより、インクカートリッジ3に充填されたインクが、インレット16aに向けて圧送される。
このとき、パイロットエア式加圧レギュレータ32では、指定水頭値の中心値の設定圧力に調整されたパイロットエアが第三圧力室32cに流入され、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8により圧送されたインクが第一圧力室32aに流入する。そして、第二圧力室32bからインレット16aに流出するインクの圧力Poutがパイロットエアの設定空圧PinB以下になると、弁32gが貫通孔32eを開く。これにより、第一圧力室32aに流入したインクが第二圧力室32bから流出して、インレット16aに対するインクの供給が行われる。一方、第二圧力室32bからインレット16aに流出するインクの圧力Poutがパイロットエアの設定空圧PinBよりも高くなると、弁32gが貫通孔32eを閉じる。これにより、第一圧力室32aから第二圧力室32bへのインクの流れが遮断されて、インレット16aに対するインクの供給が停止する。このように、第二圧力室32bからインレット16aに流出するインクの圧力Poutとパイロットエアの設定空圧PinBとの関係に基づく弁32gの開閉により、チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8により圧送されたインクが、パイロットエア式加圧レギュレータ32の設定空圧である指定水頭値の中心値に保持されて、インレット16aに供給される。
そして、インレット16aから共通インク流路16内にインクが供給されるとともに、このインクが各ノズル15に分配供給される。このとき、パイロットエア式加圧レギュレータ32によりインレット16aのインク圧が指定水頭値の中心値に保持されているため、各ノズル15に供給されたインクは、負圧状態に保持されて、所定形状のメニスカスを形成する。そして、共通インク流路16のインク圧が指定水頭値の中心値に保持されことで、各ノズル15からインク液滴が吐出された量だけ、インクカートリッジ3から共通インク流路16にインクが供給される。
次に、印刷を行わない待機時に行う通常循環動作について説明する。
通常循環動作では、まず、キャップ2aを上昇させて各ノズル15をキャップ2aで閉塞する。
次に、電磁弁11を駆動制御して、還元流路5を開通させる。これにより、還元流路5にインクが流れるため、共通インク流路16に供給されたインクが還元流路5を通ってインクカートリッジ3に還元されることが可能となる。
次に、パイロットエア式加圧レギュレータ32に流入させるパイロットエアの設定空圧を高くする。すると、インクカートリッジ3からパイロットエア式加圧レギュレータ32の第一圧力室32aに供給されたインクは、圧力が高められたパイロットエアの設定圧力に保持されて第二圧力室32bから排出されるため、共通インク流路16のインクは、アウトレット16bから還元流路5に押し出されて、インクカートリッジ3に還元される。
このように、パイロットエア式加圧レギュレータ32の設定空圧を高くして、共通インク流路16内のインクを押し出すことで、チューブポンプ6、加圧用ベローズユニット8、パイロットエア式加圧レギュレータ32、共通インク流路16、電磁弁11、インクカートリッジ3を通るインク流路内でインクが循環する。
なお、通常循環動作では、パイロットエア式加圧レギュレータ32から指定水頭値の中心値よりも高圧のインクが排出されるため、各ノズルでは、圧力が指定水頭値の中心値よりも上昇するが、各ノズル15をキャップ2aで閉塞することで、各ノズル15からインクが漏れ落ちるのを防止することができる。
以上説明したように、第3の実施形態に係るインク循環システム31によれば、上述した各インク循環システムの作用効果に加え、以下の作用効果が得られる。すなわち、第3の実施形態に係るインク循環システム31によれば、パイロットエア式加圧レギュレータ32において、第二圧力室32bからインレット16aに流出するインク圧と第三圧力室32cに流入するパイロットエアの空圧との圧力差に基づいて、インクの供給と停止とを切り替えるため、パイロットエアの設定空圧を変えることで、インレット16aのインク圧を容易に変えることができ、設定圧力の自由度が格段に向上するとともに、加圧レギュレータを複数用いたとしても、一度に設定圧力を変えることができる。
そして、このパイロットエア式加圧レギュレータ32は、第二圧力室32bから排出されるインク圧が第三圧力室32cに流入されるパイロットエアの圧力よりも高くなると、弁体32fが貫通孔32eを閉ざしてインクの供給が停止され、第二圧力室32bから排出されるインク圧が第三圧力室32cに流入されるパイロットエアの圧力よりも低くなると、弁体32fが貫通孔32eを開いてインクの供給が再開される。このため、第三圧力室32cに流入させるパイロットエアの圧力を設定するだけで、複雑な制御を行うことなく、機械的に、インクの通過及び停止を行うことができるため、より確実に共通インク流路16におけるインレット16aのインク圧を設定圧力に保持することができる。
しかも、電磁弁11を開いてパイロットエアの設定空圧を高くするだけで、インク流路内でインクを循環させることができるため、簡易な構成で、インク供給動作と通常循環動作との切り替えを容易に行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、インクを加圧してインクカートリッジ3からインクジェットヘッド2に供給する手段として、(1)チューブポンプ6及び加圧用ベローズユニット8を採用し、インレット16aへの供給圧力設定手段として、(1)加圧レギュレータ10、(2)パイロットエア式加圧レギュレータ32を採用し、電磁弁11が開かれた際のアウトレット16bからの戻り圧力設定手段及びインクを減圧してインクジェットヘッド2からインクカートリッジ3に還元する手段として、(1)インクジェットヘッド2とインクカートリッジ3との配置、(2)チューブポンプ22を採用したが、これらの各手段の組合せは適宜変更することができ、また、別の構成により各手段を構成することもできる。
そして、上記実施形態では、本発明の一例としてインクジェットプリンタに搭載されるインク循環システムについて説明したが、本発明を、食用オイルや接着剤などの高粘度液体を液滴として吐出する工業用液滴吐出装置などに搭載される液体循環システムに適用してもよい。
1…インク循環システム、2…インクジェットヘッド、2a…キャップ、3…インクカートリッジ、4…供給流路(第1の流路)、5…還元流路(第2の流路)、6…チューブポンプ(第1のチューブポンプ)、8…加圧用ベローズユニット、8a…金属ベローズ、8b…マイクロスイッチ、10…加圧レギュレータ、10a…第一圧力室、10b…第二圧力室、10c…ダイアフラム、10d…貫通孔(連通孔)、10e…弁体、10f…弁、10g…調圧スプリング、10h…Oリング、11…電磁弁、12…高速循環用流路、15…ノズル、15a…チャンバ、16…共通インク流路、16a…インレット(一方端部)、16b…アウトレット(他方端部)、21…インク循環システム、22…チューブポンプ(第2のチューブポンプ)、31…インク循環システム、32…パイロットエア式加圧レギュレータ、32a…第一圧力室、32b…第二圧力室、32c…第三圧力室、32d…ダイアフラム、32e…貫通孔(連通孔)、32f…弁体、32g…弁、32h…Oリング。
Claims (9)
- 液滴吐出装置に搭載される液体循環システムであって、
液滴が吐出される複数のノズルに連通される共通流路が形成された液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドに供給する液体が充填された液体充填容器と、
前記液体充填容器から前記共通流路の一方端部に液体を供給する第1の流路と、
前記共通流路の他方端部から前記液体充填容器に液体を還元する第2の流路と、
前記液体充填容器に充填された液体を前記共通流路の一方端部に向けて圧送する液体圧送手段と、
前記液体圧送手段により圧送された液体を所定の第1の圧力に保持して前記共通流路の一方端部に供給する加圧レギュレータと、
前記第2の流路を開閉する開閉手段と、
を有することを特徴とする液体循環システム。 - 前記加圧レギュレータは、前記共通流路における一方端部の液体圧が前記第1の圧力よりも高くなると液体の供給を停止し、前記共通流路における一方端部の液体圧が前記第1の圧力よりも低くなると液体の供給を行うことを特徴とする請求項1に記載の液体循環システム。
- 前記加圧レギュレータは、
前記液体充填容器から差圧発生部の加圧側を経由して液体が流入される第一圧力室と、
前記第一圧力室と連通される連通孔が形成されて、前記共通流路の一方端部に液体が送り出される第二圧力室と、
前記第二圧力室と周囲の大気とを隔てるダイアフラムと、
前記ダイアフラムに接続されて前記連通孔を開閉する弁体と、
前記連通孔を閉じる方向に前記弁体を付勢する調圧スプリングと、
を備えることを特徴とする請求項2に記載の液体循環システム。 - 前記加圧レギュレータは、
所定圧力に調整された空気が導入されるとともに、当該空気の圧力と前記共通流路の一方端部に排出される液体の圧力との比較に基づき、液体の流路を開閉することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の液体循環システム。 - 前記加圧レギュレータは、
前記液体充填容器から液体が流入される第一圧力室と、
前記第一圧力室と連通される連通孔が形成されて前記共通流路の一方端部に液体が排出される第二圧力室と、
所定圧力の空気が流入される第三圧力室と、
前記第二圧力室と前記第三圧力室とを隔てるダイアフラムと、
前記ダイアフラムに接続されて前記連通孔を開閉する弁体と、
を備えることを特徴とする請求項4に記載の液体循環システム。 - 前記第1の圧力は、前記液滴吐出ヘッドの指定水頭値の中心値であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の液体循環システム。
- 前記液体圧送手段は、
前記第1の流路内の液体を前記共通流路の一方端部側に送り出す第1のチューブポンプと、
前記第1のチューブポンプにより送り出された液体を加圧する加圧用ベローズと、
を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の液体循環システム。 - 前記液滴吐出ヘッドの水頭値が前記指定水頭値の中心値よりも低くなるように、前記液滴吐出ヘッドと前記液体充填容器とに高低差を設けてなることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の液体循環システム。
- 前記第2の流路内の液体を前記液体充填容器側に向けて送り出す第2のチューブポンプを更に備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の液体循環システム。
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