JP2012018319A - アクチュエータユニット、撮像装置及びアクチュエータユニットの調整方法 - Google Patents

アクチュエータユニット、撮像装置及びアクチュエータユニットの調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えることができるにも関わらず、高画質な画像を得ることができる撮像装置及びそれに用いるアクチュエータユニット並びにアクチュエータユニットの調整方法を提供する。
【解決手段】オートコリメータACより検査光を出射させ、アクチュエータユニットAUの内筒22の上端で反射させ、その反射光を入射する。このとき、図3(a)に示すように、内筒22の軸線X1が、上枠基準面23cの直交線X2に対して傾いていた場合、オートコリメータACが受光した反射光の受光位置が基準位置からずれることとなる。そこで、図3(b)に示すように、枠状体24に光軸直交方向に力を与えると、第1のバネ25により内筒22の上端が同じ方向に変位する。このとき、内筒22の下端は、第2のバネ26により変位が抑制されるので、その結果、内筒22は傾くこととなる。このとき、オートコリメータACが受光した反射光の受光位置が基準位置に合致するように枠状体24を変位させることで、内筒22の傾きを調整できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、アクチュエータユニット、撮像装置及びアクチュエータユニットの調整方法に関し、特に小型で大量生産に好適な撮像装置及びそれに用いるアクチュエータユニット並びにアクチュエータユニットの調整方法に関する。
小型でかつ薄型の撮像装置が、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末に用いられている。これらの撮像装置に使用される撮像素子としては、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子が知られている。このような撮像装置は、近年では撮像素子の高画素化が進んでおり、高解像、高性能化が図られてきているが、被写体合焦用のAF機構が組み込まれているものもある。
このような撮像装置のAF機構に用いるアクチュエータユニットとしては、例えば特許文献1に、撮像レンズを保持するホルダを板バネにて支持すると共に、アクチュエータにてホルダを光軸方向に駆動するものが開示されている。
特開2007−65432号公報
ところで、特許文献1には具体的な記載がないが、板バネは無調整でカバーに取り付けられていると解釈される。従って、部品精度や組み付け精度が悪いと、板バネがホルダを光軸直交方向に付勢することで、レンズをホルダに組み付けた際に、組み付けられたレンズにチルトが発生する恐れがある。従来の低画素の固体撮像素子では、そのようなレンズチルトが生じても特に問題はなかったが、近年における小型・高画素の固体撮像素子においては、以下のような問題が顕在化した。即ち、撮像素子の高画素化によって被写界深度はより狭くなるため、レンズにはより高いチルト精度が求められる。ところが、近年の小型の固体撮像素子においては、画素の狭ピッチ化が促進されており、それによる弊害が問題となってきた。例えば画素ピッチ1.75μmの固体撮像素子において、30'の光軸チルトが許容されるレンズがあった場合、これを画素ピッチ1.1μmの固体撮像素子に適用するためには、その比率でチルト精度を高くする必要があるため、許容チルトは19'となり、それを実現するためには部品精度や組み付け精度を高めなくてはならず、コスト高を招くこととなった。また、画素の狭ピッチ化とともに、F値については小さくなる傾向にあり、それにより被写界深度は一層狭くなり、これが光学チルトの要求精度を一層高める要因となっている。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、コストを抑えることができるにも関わらず、高画質な画像を得ることができる撮像装置及びそれに用いるアクチュエータユニット並びにアクチュエータユニットの調整方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載のアクチュエータユニットは、
撮像レンズを支持可能な内筒と、
前記内筒の周囲に配置された外筒と、
前記外筒の端部と前記内筒とを連結する第1のバネ手段と、
前記第1のバネ手段に対して前記撮像レンズの光軸方向に離れて、前記外筒と前記内筒とを連結する第2のバネと、
前記外筒に対して前記内筒を前記光軸方向に駆動するアクチュエータと、を有し、
前記第1のバネ手段と前記外筒との間には、両者が固定される前において、前記光軸に交差する方向において所定範囲でシフト可能なクリアランスが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、前記第1のバネ手段と前記外筒との間には、両者が固定される前において、前記光軸に交差する方向において所定範囲でシフト可能なクリアランスが設けられているので、前記第1のバネ手段と前記外筒とが固定される前に、前記クリアランスの範囲で前記外筒に対して前記第1のバネ手段を相対変位させることにより、前記第1のバネ手段を介して連結された前記内筒が変位して、前記内筒に取り付けられるべき撮像レンズの光軸のチルトを調整することができる。このようにして調整されたアクチュエータユニットを用いた撮像装置により、高画質な画像を得ることができる。
請求項2に記載のアクチュエータユニットは、請求項1に記載の発明において、前記第1のバネ手段は、第1のバネと、前記第1のバネに連結されてなり前記外筒に固定される枠状体とを有し、前記枠状体と前記外筒との間に前記クリアランスが形成されていることを特徴とする。但し、第1のバネにより前記外筒と前記内筒とを直接連結していても良い。
請求項3に記載のアクチュエータユニットは、請求項2に記載の発明において、前記枠状体の外形は、前記外筒の外形よりも小さいことを特徴とする。これにより、チルト調整後に、前記枠状体が前記外筒の外形から外方にはみ出す恐れが少なく、他部品との組付けの邪魔になることが抑制される。尚、枠状体はクリアランスの範囲で最大限ずれた場合でも、外筒の外形からはみださないことが望ましい。
請求項4に記載の撮像装置は、請求項1〜3のいずれかに記載のアクチュエータユニットと、前記アクチュエータユニットに組み付けた撮像レンズと、固体撮像素子とを有することを特徴とする。
請求項5に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、撮像レンズを支持可能な内筒と、前記内筒の周囲に配置された外筒と、前記外筒の端部と前記内筒とを連結する第1のバネ手段と、前記第1のバネ手段に対して前記撮像レンズの光軸方向に離れて、前記外筒と前記内筒とを連結する第2のバネと、前記外筒に対して前記内筒を前記光軸方向に駆動するアクチュエータと、を有するアクチュエータユニットの調整方法であって、
前記内筒の端面に向かって検査光を照射して、その反射光の入射位置に基づいて、前記第1のバネ手段を前記外筒に対して前記光軸に交差する方向に変位させた後、固定することを特徴とする。
本発明によれば、前記内筒の端面に向かって検査光を照射して、その反射光の入射位置に基づいて、前記第1のバネ手段を前記外筒に対して前記光軸に交差する方向に変位させた後、固定するので、前記外筒に対して前記第1のバネ手段を相対変位させることにより、前記第1のバネ手段を介して連結された前記内筒が変位して、前記内筒に取り付けられるべき撮像レンズの光軸のチルトを調整することができる。このようにして調整されたアクチュエータユニットを用いた撮像装置により、高画質な画像を得ることができる。
請求項6に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項5に記載の発明において、前記第1のバネ手段は、第1のバネと、前記第1のバネに連結されてなり前記外筒に固定される枠状体とを有し、前記枠状体と前記外筒との間に前記クリアランスが形成されていることを特徴とする。但し、第1のバネにより前記外筒と前記内筒とを直接連結していても良い。
請求項7に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項5又は6に記載の発明において、前記内筒に前記撮像レンズを組み付ける前に、前記第1のバネ手段を変位させることを特徴とする。前記撮像レンズを組み付ける前に、前記内筒の位置を調整することで、そのチルト調整を容易に行える。
請求項8に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項5〜7のいずれかに記載の発明において、前記外筒は基準平面を有し、前記内筒の端面が前記基準平面に対して平行になるように、前記第1のバネ手段を変位させることを特徴とする。これにより、調整されたアクチュエータユニットを組み付けた撮像装置において、固体撮像素子の撮像面とレンズの光軸とを精度良く直交させることができる。
請求項9に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項5〜8のいずれかに記載の発明において、前記外筒に対して前記内筒を前記光軸方向の所定位置に配置した状態で、前記第1のバネ手段を変位させることを特徴とする。
請求項10に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項9に記載の発明において、前記所定位置とは、前記アクチュエータを通電して前記内筒を最大限移動させた位置であることを特徴とする。これにより、前記撮像レンズをストローク端へ移動させた状態における光軸のチルトを抑制できる。
請求項11に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項9に記載の発明において、前記所定位置とは、前記アクチュエータの無通電時における前記内筒の位置であることを特徴とする。これにより、前記アクチュエータの無通電時における前記撮像レンズの光軸のチルトを抑制できる。
請求項12に記載のアクチュエータユニットの調整方法は、請求項9に記載の発明において、前記所定位置とは、前記内筒の移動範囲の中間位置であることを特徴とする。これにより、中間位置における前記撮像レンズの光軸のチルトを抑制できる。
本発明によれば、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、コストを抑えることができるにも関わらず、高画質な画像を得ることができる撮像装置及びそれに用いるアクチュエータユニット並びにアクチュエータユニットの調整方法を提供することを目的とする。
本実施の形態にかかる撮像装置50の断面図である。 第1のバネ25の斜視図である。 アクチュエータユニットの調整工程を説明するための図である。 変形例にかかる撮像装置50’の断面図である。 撮像装置50をデジタル機器である携帯端末としての携帯電話機100に装備した状態を示す図である。 携帯電話機100の制御ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかる撮像装置50の断面図である。図1に示すように、撮像装置50は、光電変換部51aを有する固体撮像素子としてのCMOS型イメージセンサ51と、このイメージセンサ51の光電変換部51aに被写体像を撮像させる撮像レンズOUと、撮像レンズOUを保持するホルダ21と、ホルダ21を支持する内筒22と、内筒22の周囲に設けられた上枠23と、上枠23の上端に固定された枠状体24と、内筒22の上端と枠状体24とを連結する第1のバネ25と、内筒22の下端と上枠23の下部とを連結する第2のバネ26と、上枠23に対して内筒22を駆動するアクチュエータ30と、上枠23を支持する下枠27と、イメージセンサ51を保持すると共にその電気信号の送受を行う外部接続用端子(不図示)を有する基板52とを備え、これらは一体的に組み立てられている。
上記イメージセンサ51は、その受光側の平面の中央部に、画素(光電変換素子)が2次元的に配置された、受光部としての光電変換部51aが形成されており、不図示の信号処理回路に接続されている。かかる信号処理回路は、各画素を順次駆動し信号電荷を得る駆動回路部と、各信号電荷をデジタル信号に変換するA/D変換部と、このデジタル信号を用いて画像信号出力を形成する信号処理部等から構成されている。また、イメージセンサ51の受光側の平面の外縁近傍には、多数のパッド(図示略)が配置されており、不図示のワイヤを介して基板52に接続されている。イメージセンサ51は、光電変換部51aからの信号電荷をデジタルYUV信号等の画像信号等に変換し、ワイヤ(不図示)を介して基板52上の所定の回路に出力する。ここで、Yは輝度信号、U(=R−Y)は赤と輝度信号との色差信号、V(=B−Y)は青と輝度信号との色差信号である。なお、固体撮像素子は上記CMOS型のイメージセンサに限定されるものではなく、CCD等の他のものを使用しても良い。
基板52は、不図示の外部接続用端子を介して外部回路(例えば、撮像装置を実装した携帯端末の上位装置が有する制御回路)と接続し、外部回路からイメージセンサ51を駆動するための電圧やクロック信号の供給を受けたり、また、デジタルYUV信号を外部回路へ出力したりすることを可能とする。
ホルダ21は、物体側(図1で上側)に光軸直交方向内方に延在するフランジ部21aを有し、その中央に形成された円形開口が絞りSとなっている。撮像レンズOUは、物体側からレンズL1,レンズL2,レンズL3をこの順序で積層接着してなり、レンズL1の周囲をフランジ部21aに当接するようにして、ホルダ21の内周に固着されているため、撮像レンズOUとホルダ21との同軸性は高くなっている。又、ホルダ21は、外周に雄ねじ部21bを有している。
円筒状の内筒22は、内周に雌ねじ部22aを有し、雄ねじ部21bを雌ねじ部22aに螺合させることによって、ホルダ21が内筒22に対して光軸方向に変位可能に取り付けられている。内筒22は、その下部外周に、光軸直交方向外方に延在するフランジ部22bを有している。尚、内筒22の上端は、雌ねじ部22aの軸線に対して精度良く直交しているものとする。
環状のボイスコイルモータであるアクチュエータ30は、内筒22のフランジ部22bに端部が取り付けられ同軸に延在する筒状のコイル31と、コイル31の外方を包囲するようにして、上枠23の内周に取り付けられた磁石32と、磁石32の外周面側から、磁石32及びコイル31の上方側を通過して、コイル31の内周側に至るヨーク33とを有する。ボイスコイルモータの駆動原理は良く知られているので省略するが、外部より第1のばね25,26,不図示の配線を介してコイル31に電力を供給することで発生する磁力により、磁石32に対してコイル31を内筒22と共に、供給された電力に応じて図1で上下方向に変位させることができるものであり、これにより撮像レンズOUの光軸方向移動が可能となる。
角筒状の上枠23は、その上端の内周側を全周にわたって抉っており、内周段部23aを形成している。一方、矩形状の枠状体24は、筒部24aとフランジ部24bとからなり、フランジ部24bに第1のバネ25の外周側を接着している。枠状体24と第1のバネ25により、第1のバネ手段を構成する。筒部24aは、その下端の外周側を全周にわたって抉っており、外周段部24cを形成している。外周段部24cの光軸直交方向外方に内周段部23aが位置するようにして、上枠23に対して枠状体24が組み付けられている。尚、外周段部24cと筒部24aとの間には、面取り部24dを形成している。
ここで、上枠23の外寸Aと、枠状体24の外寸Bとの間には、A>Bなる関係がある。又、内周段部23aの内寸Cと、外周段部24cの外寸Dとの間には、C>Dなる関係がある。以上の寸法関係は、直交する断面においても同様である。従って、内周段部23aと外周段部24cとの間には、寸法差に応じたクリアランスがあり、固定前においては、このクリアランスの範囲内で、上枠23に対して枠状体24が光軸直交方向に変位可能となっている。一例として、第1のバネ25と第2のバネ26間の距離が3mmのアクチュエータにおいて、±30’のチルトを補正するのに必要な調芯量は±26μmとなる(3*tan30')。この約1.5倍の調整代を確保するため、クリアランスとしては±40μm以上確保することが望ましい。
更に、上枠23の下部内周には、光軸直交方向内方に延在するフランジ部23bが形成されており、その下面の一部が矩形状に突出して上枠基準面(基準平面)23cを形成している。第2のバネ26の外周側は、フランジ部23bの上面に接着され、第2のバネ26の内周側は、内筒22の下端にねじ止め又は接着されている。
一方、略環状の下枠27は、その上面の一部が環状に突出して下枠基準面27aを形成し、また上部外周に段部27bを有している。上枠基準面23cが下枠基準面27aに当接し、また上枠23の下端内周23dが段部27bに嵌合するようにして、上枠23と下枠27とが結合されて接着され、外筒を構成している。ここで、上枠23の下端面と下枠27との間には隙間Δがあるが、その隙間Δは全周にわたってバラツキがなく一様であり、この隙間Δに接着剤を塗布した際の強度バラツキを抑え、また異物などの侵入を阻止することができる。下枠27の下部から突出した環状の脚部27cが、イメージセンサ51の周囲の基板52の上面に当接し接着されている。下枠27の中央には、IRカットフィルタFが取り付けられている。
図2は、第1のバネ25の斜視図である。第1のバネ25は、薄い板材からなり、枠状体24に接着される外側環状部25aと、内筒22に接着される内側環状部25bと、外側環状部25aと内側環状部25bとを、径方向に重ならない位置で連結する円弧状の3つのバネ部25cとを有する。このような形状を有する第1のバネ25は、小面積で軸線方向のバネ定数を下げることができる。尚、第2のバネ26も同様の形状を有する。
次に、アクチュエータユニットの調整方法について述べる。図3に示すように、環状の基準面JG1を有する治具JGと、オートコリメータACを用意する。オートコリメータACは、出射した検査光が被測定平面で反射され、その反射光が基準位置に入射した場合、被測定平面が出射光に対して直交することを検出できるものであるが、ここでは治具JGの基準面JG1に対して精度良く正対しているものとする。
ここで、調整対象となるアクチュエータユニットAUは、撮像レンズOUを含むホルダ21及び下枠27を組み付ける前の状態で、治具JGの基準面JG1に、上枠23の上枠基準面23cを当接させて治具JGにセットする。尚、かかる状態では、枠状体24は、上枠23の上端に嵌合しているが固定されておらず、クリアランスCLの範囲内で光軸直交方向に変位可能となっているから、枠状体24を上枠23に対して不図示の治具で仮固定する。ここでは、アクチュエータ30に通電して、内筒22をストローク端まで移動させても良く。逆にアクチュエータ30を無通電状態としても良く、或いは、内筒22を中間位置に保持するように、アクチュエータ30に通電しても良い。
次いで、上方からオートコリメータACより検査光を出射させ、アクチュエータユニットAUの内筒22の上端で反射させ、その反射光を入射する。このとき、図3(a)に示すように、内筒22の軸線X1が、上枠基準面23cの直交線X2に対して傾いていた場合、オートコリメータACが受光した反射光の受光位置が基準位置からずれることとなる。
そこで、図3(b)に矢印で示すように、枠状体24に光軸直交方向に力を与えて変位させると、第1のバネ25により内筒22の上端が同じ方向に変位する。このとき、内筒22の下端は、第2のバネ26により変位が抑制されるので、その結果、内筒22は傾頭することとなる。このように、オートコリメータACが受光した反射光の受光位置が基準位置に合致するように枠状体24を変位させることで、基準面JG1に対する円筒22の端面が平行になり、よって内筒22の傾きを調整できる。かかる状態では、上枠23の半径方向外方に枠状体24ははみ出すことがないので、外形形状が安定する。更に、面取り部24dに接着剤を付与することで、枠状体24は上枠23に固定される。
その後、撮像レンズOUを嵌合したホルダ21を内筒22内に進入させ、雄ねじ部21bを雌ねじ部22aに螺合させることによって、ホルダ21が保持する撮像レンズOUの光軸を、内筒22の軸線と精度良く一致させることができる。尚、撮像レンズOUは、内筒22の調整前に組み付けておいても良い。
アクチュエータユニットAUを、治具JGから取り外した後、上枠基準面23cが下枠基準面27aに当接させるようにして、上枠23を下枠27に組み付けることが出来る。その後、イメージセンサ51を取り付けた基板52上に、下枠27を載置して接着する(図1参照)。下枠27は、精度良く形成された脚部27cを基板52の上面に当接させているので、イメージセンサ51の受光部に対して、撮像レンズOUの光軸を精度良く直交させることができる。
図4は、変形例にかかる撮像装置50’の図1と同様な断面図である。本変形例においては、上枠23’の下端を伸ばして基板52の上面に当接させている。変形例の場合、上枠23’の下端面が、上述した実施の形態の基準面23cの代わりとなる。これに伴い、上枠23’に固定された下枠27’は、IRカットフィルタFを支持する機能のみを有する。尚、上枠と下枠とを一体成形しても良い。それ以外の構成は、上述した実施の形態と同様である。
次に、上述した撮像装置50の使用態様について説明する。図5は、撮像装置50をデジタル機器である携帯端末としての携帯電話機100に装備した状態を示す図である。また、図6は携帯電話機100の制御ブロック図である。
撮像装置50は、例えば、撮像レンズOUの物体側端面が携帯電話機100の背面(液晶表示部側を正面とする)に設けられ、液晶表示部の下方に相当する位置になるよう配設される。
撮像装置50の外部接続用端子(不図示)は、携帯電話機100の制御部101と接続され、輝度信号や色差信号等の画像信号を制御部101側に出力する。
一方、携帯電話機100は、図6に示すように、各部を統括的に制御すると共に、各処理に応じたプログラムを実行する制御部(CPU)101と、番号等をキーにより支持入力するための入力部60と、撮像した画像や映像等を表示する表示部70と、外部サーバとの間の各種情報通信を実現するための無線通信部80と、携帯電話機100のシステムプログラムや各種処理プログラム及び端末ID等の必要な諸データを記憶している記憶部(ROM)91と、制御部101によって実行される各種処理プログラムやデータ、若しくは処理データ、或いは撮像装置50による撮像データ等を一時的に格納する作業領域として用いられる一時記憶部(RAM)92とを備えている。
携帯電話機100を把持する撮影者が、被写体に対して撮像装置50の撮像レンズOUを向けると、イメージセンサ51に静止画又は動画の画像信号が取り込まれるが、このとき像面AF機能によりアクチュエータ30が駆動されて、撮像レンズOUが合焦位置へと移動する。所望のシャッタチャンスで、図5に示すボタンBTを撮影者が押すことでレリーズが行われ、画像信号が撮像装置50に取り込まれることとなる。撮像装置50から入力された画像信号は、上記携帯電話機100の制御系に送信され、記憶部92に記憶されたり、或いは表示部70で表示され、さらには、無線通信部80を介して映像情報として外部に送信されることとなる。
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。
21 ホルダ
21a フランジ部
21b 雄ねじ部
22 内筒
22a 雌ねじ部
22b フランジ部
23 上枠
23a 内周段部
23b フランジ部
23c 上枠基準面
24 枠状体
24a 筒部
24b フランジ部
24c 外周段部
24d 面取り部
25 第1のバネ
25a 外側環状部
25b 内側環状部
25c バネ部
26 第2のバネ
27 下枠
27a 下枠基準面
27b 段部
27c 脚部
30 アクチュエータ
31 コイル
32 磁石
33 ヨーク
50 撮像装置
51 イメージセンサ
51a 光電変換部
52 基板
60 入力部
70 表示部
80 無線通信部
92 記憶部
100 携帯電話機
101 制御部
AC オートコリメータ
AU アクチュエータユニット
BT ボタン
CL クリアランス
F IRカットフィルタ
JG 治具
JG1 基準面
L1 レンズ
L2 レンズ
L3 レンズ
OU 撮像レンズ
S 絞り
X1 軸線
X2 直交線

Claims (12)

  1. 撮像レンズを支持可能な内筒と、
    前記内筒の周囲に配置された外筒と、
    前記外筒の端部と前記内筒とを連結する第1のバネ手段と、
    前記第1のバネ手段に対して前記撮像レンズの光軸方向に離れて、前記外筒と前記内筒とを連結する第2のバネと、
    前記外筒に対して前記内筒を前記光軸方向に駆動するアクチュエータと、を有し、
    前記第1のバネ手段と前記外筒との間には、両者が固定される前において、前記光軸に交差する方向において所定範囲でシフト可能なクリアランスが設けられていることを特徴とするアクチュエータユニット。
  2. 前記第1のバネ手段は、第1のバネと、前記第1のバネに連結されてなり前記外筒に固定される枠状体とを有し、前記枠状体と前記外筒との間に前記クリアランスが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータユニット。
  3. 前記枠状体の外形は、前記外筒の外形よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載のアクチュエータユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアクチュエータユニットと、前記アクチュエータユニットに組み付けた撮像レンズと、固体撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  5. 撮像レンズを支持可能な内筒と、前記内筒の周囲に配置された外筒と、前記外筒の端部と前記内筒とを連結する第1のバネ手段と、前記第1のバネ手段に対して前記撮像レンズの光軸方向に離れて、前記外筒と前記内筒とを連結する第2のバネと、前記外筒に対して前記内筒を前記光軸方向に駆動するアクチュエータと、を有するアクチュエータユニットの調整方法であって、
    前記内筒の端面に向かって検査光を照射して、その反射光の入射位置に基づいて、前記第1のバネ手段を前記外筒に対して前記光軸に交差する方向に変位させた後、固定することを特徴とするアクチュエータユニットの調整方法。
  6. 前記第1のバネ手段は、第1のバネと、前記第1のバネに連結されてなり前記外筒に固定される枠状体とを有し、前記枠状体と前記外筒との間に前記クリアランスが形成されていることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータユニットの調整方法。
  7. 前記内筒に前記撮像レンズを組み付ける前に、前記第1のバネ手段を変位させることを特徴とする請求項5又は6に記載のアクチュエータユニットの調整方法。
  8. 前記外筒は基準平面を有し、前記内筒の端面が前記基準平面に対して平行になるように、前記第1のバネ手段を変位させることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載のアクチュエータユニットの調整方法。
  9. 前記外筒に対して前記内筒を前記光軸方向の所定位置に配置した状態で、前記第1のバネ手段を変位させることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のアクチュエータユニットの調整方法。
  10. 前記所定位置とは、前記アクチュエータを通電して前記内筒を最大限移動させた位置であることを特徴とする請求項9に記載のアクチュエータユニットの調整方法。
  11. 前記所定位置とは、前記アクチュエータの無通電時における前記内筒の位置であることを特徴とする請求項9に記載のアクチュエータユニットの調整方法。
  12. 前記所定位置とは、前記内筒の移動範囲の中間位置であることを特徴とする請求項9に記載のアクチュエータユニットの調整方法。
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