JP2012017725A - 液体空気を再利用する発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蒸気体空気の圧力を、臨界点付近まで上げる必要のない発電装置を提供する。
【解決手段】
保冷タンク8の液化層に注入した液体空気を、高圧ポンプ14で電熱ヒータ16へ高圧噴霧して加熱膨張させて発電用タービン17と発電機18とを駆動させた後、熱交換器21に発電用タービン17から排出する気化空気を流入させ、気化空気は、発電用タービン17の排気圧力で保冷タンク8の気化層に送り込み、その気化空気の大部分は圧力調整弁3から大気に放出し、残りの気化空気は、冷凍液化機7で液体空気に再生され、また、保冷タンク8に注入した液体空気を、高圧ポンプ14で熱交換チューブ22に圧送し、発電用タービン17から排出した気化空気を膨張弁4へと圧送して、膨張弁4で液体空気に再生して保冷タンク8へと送り込むことにある。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体空気を再利用する発電装置に関する。
冷却器、気化器、原動機冷凝器及び送風機を備え、液体空気を貯槽から中間冷却器を経て、気化器に圧送して送風機により送られ、常温の乾燥機で熱して臨界点付近の気化圧力を有する蒸気体空気を原動機の気管に通し、その排気をして中間冷却器を経て冷却し、更に冷凝器に入って完全に液化させた後、貯槽に帰復して気化及び液化し、即ち液体空気の膨張及び凝縮を繰り返して循環することで動力を得る液体空気循環動力発生方法が知られている(特許文献1)。
特公昭9−1913号公報
しかしながら、このような液体空気循環動力発生方法においては、蒸気体空気を、乾燥機で熱して気化圧力を臨界点付近まで上げる必要があった。
そこで、本発明は、液体空気の圧力を臨界点付近まで上げる必要のない発電装置を提供する。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、液体空気を利用するランキン・サイクル発電システムにおいて、注入弁と圧力調整弁と温度センサーと膨張弁と冷凍液化機とを装備した保冷タンクの液化層に注入した液体空気を、作動流体用の高圧ポンプで加熱膨張室に設置した多段層に構成された電熱ヒータへ高圧噴霧して加熱膨張させ、この膨張圧力で発電用タービンとその発電機を駆動させた後、円筒形の冷却凝縮室に設置した円筒形の熱交換器に発電用タービンから排出する作動流体の気化空気を流入させ、その熱交換器の冷熱で冷却凝縮した超低温の作動流体の気化空気は、発電用タービンの排気圧力で保冷タンクの気化層に送り込まれ、その気化空気の大部分は圧力調整弁から大気に放出されて、残りの気化空気は冷凍液化機で液体空気に再生させ、また、同じ保冷タンクに注入された液体空気を、冷媒流体用の高圧ポンプで冷却凝縮室の熱交換器の熱交換チューブに圧送して、発電用タービンから排出した作動流体の気化空気との熱交換で熱交換チューブ内で昇温した超低温の冷媒流体の気化空気を膨張弁へと圧送して、膨張弁の減圧・冷却作用で液体空気に再生させ、保冷タンクの液化層へと送り込み、再利用することを特徴とする液化空気を再利用する発電装置としたことにある。
液体空気を再利用する発電装置を示す説明図である。 液体空気の各状態による温度変化を説明する説明図である。 発電機の動作を示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
液体空気を再利用する発電装置を稼働させるにあたり、図1に示すように、まず、満充電されたバッテリ1から供給される電力で、注入弁2と、圧力調整弁3と、膨張弁4と、液化層・境界線の温度センサー5と、気化層の温度センサー6と、ジュール・トムソン型の冷凍液化機7と、を装備した保冷タンク8の液化層において、境界線まで注入した−190℃の液体空気を、作動流体用の高圧ポンプ14とのスイッチ9と加熱膨張室10とに設置された多段層のニクロム線11とネット12で構成された電熱ヒータ16のスイッチ13をONにする。
次に、液体空気を、作動流体用の高圧ポンプ14から加熱膨張室10のノズル15により、電熱ヒータ16へと高圧噴霧し、この電熱ヒータ16の熱エネルギーで一気に20℃、10気圧まで加熱膨張させて気化空気にする。この気化空気によって、発電用タービン17と発電機18とを高速駆動させ、電流計19で発電を確認する。この時、発電機18から発生する電力で、この発電装置を稼働させる電気回路に移行する。
また、始動時には、円筒形の冷却凝縮室20に設置された円筒形の熱交換器21の熱交換チューブ22に、−190℃の冷媒流体用の液体空気が流入していないことから、発電用タービン17から排気された−60℃の作動流体の気化空気が、保冷タンク8の気化層へ流入した時に、圧力調整弁3から大気へと放出される。
次に、冷却凝縮室20に設置された熱交換器21の熱交換チューブ22に、気化空気が流入した時、冷媒流体用の高圧ポンプのスイッチ23をONにする。これにより、高圧ポンプ24から圧送される−190度の液体空気によって、発電用タービン17から排気された−60℃の作動流体の気化空気は、−140℃に冷却凝縮され、発電用タービン17の圧力で保冷タンク8の気化層へと送り込まれる。
この超低温の気化空気を、保冷タンク8の気化層に設置された温度センサー6で確認した時、冷凍液化機のスイッチ25をONにして、冷凍液化機7で−140℃の気化空気の一部分を、−190℃の液体空気に再生・冷凍液化し、残りの気化空気は圧力弁3から大気に放出する。
また、熱交換器21の熱交換チューブ22から排出した−140℃の超低温の冷媒流体の気化空気が、膨張弁4へと圧送される。この膨張弁4において、気化空気が、ジュール・トムソン効果により−140℃から−190℃へと減圧・冷却液化し、保冷タンク8の液化層へと送り込まれることで、発電装置の稼働に必要な液体空気として再利用される。
以上のように、発電装置は、液体空気を利用するランキン・サイクル発電システムにおいて、注入弁2と圧力調整弁3と温度センサー5と膨張弁4と冷凍液化機7とを装備した保冷タンク8の液化層に注入した液体空気を、作動流体用の高圧ポンプ14で加熱膨張室10に設置した多段層に構成された電熱ヒータ16へ高圧噴霧して加熱膨張させ、この膨張圧力で発電用タービン17と発電機18とを駆動させた後、円筒形の冷却凝縮室20に設置した円筒形の熱交換器21に発電用タービン17から排出する作動流体の気化空気を流入させ、その熱交換器21の冷熱で冷却凝縮した超低温の作動流体の気化空気は、発電用タービン17の排気圧力で保冷タンク8の気化層に送り込まれ、その気化空気の大部分は圧力調整弁3から大気に放出されて、残りの気化空気は冷凍液化機7で液体空気に再生させ、また、同じ保冷タンク8に注入された液体空気を、冷媒流体用の高圧ポンプ14で冷却凝縮室20の熱交換器21の熱交換チューブ22に圧送して、発電用タービン17から排出した作動流体の気化空気との熱交換で熱交換チューブ22内で昇温した超低温の冷媒流体の気化空気を膨張弁4へと圧送して、膨張弁4の減圧・冷却作用で液体空気に再生させ、保冷タンク8の液化層へと送り込み、再利用することにある。
なお、本発明の発電装置の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、発電用タービン、熱交換チューブ、保冷タンク等の構成を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
1・・バッテリ、2・・注入弁、3・・圧力調整弁、4・・膨張弁、5・・液化層・境界線の温度センサー、6・・気化層の温度センサー、7・・冷凍液化機、8・・保冷タンク、9・・スイッチ、10・・加熱膨張室、11・・ニクロム線、12・・ネット、13・・スイッチ、14・・高圧ポンプ、15・・ノズル、16・・電熱ヒータ、17・・発電用タービン、18・・発電機、19・・電流計、20・・冷却凝縮室、21・・熱交換器、22・・熱交換チューブ、23・・スイッチ、24・・高圧ポンプ、25・・スイッチ。

Claims (1)

  1. 液体空気を利用するランキン・サイクル発電システムにおいて、注入弁と圧力調整弁と温度センサーと膨張弁と冷凍液化機とを装備した保冷タンクの液化層に注入した液体空気を、作動流体用の高圧ポンプで加熱膨張室に設置した多段層に構成された電熱ヒータへ高圧噴霧して加熱膨張させ、この膨張圧力で発電用タービンとその発電機を駆動させた後、円筒形の冷却凝縮室に設置した円筒形の熱交換器に発電用タービンから排出する作動流体の気化空気を流入させ、その熱交換器の冷熱で冷却凝縮した超低温の作動流体の気化空気は、発電用タービンの排気圧力で保冷タンクの気化層に送り込まれ、その気化空気の大部分は圧力調整弁から大気に放出されて、残りの気化空気は冷凍液化機で液体空気に再生させ、また、同じ保冷タンクに注入された液体空気を、冷媒流体用の高圧ポンプで冷却凝縮室の熱交換器の熱交換チューブに圧送して、発電用タービンから排出した作動流体の気化空気との熱交換で熱交換チューブ内で加熱した超低温の冷媒流体の気化空気を膨張弁へと圧送して、膨張弁の減圧・冷却作用で液体空気に再生させ、保冷タンクの液化層へと送り込み、再利用することを特徴とする液化空気を再利用する発電装置。
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