JP2012017616A - 外装材間の防水構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上下の外装材14,15間に、幕板部材20が配置されるとともに、この幕板部材20の上部が、上階の外装材14の下端部に取付金物16を介して取り付けられており、幕板部材20の下部と下階の外装材15との間に弾性防水材25が設けられているので、建物ユニット3,4の骨組に一般的な外装材14,15を取り付けた場合に、上下階の外装材14,15間の防水処理を確実に行うことができる。
【選択図】図2
Description
外壁としては、一般的に軽量気泡コンクリート製の比較的厚い外壁が使用されている。上下階に配置された建物ユニットの外壁間の防水構造の一例として、特許文献1に記載のものが知られている。この防水構造は、下階建物ユニットの外壁と上階建物ユニットの外壁との隙間に、バックアップ材とコーキング材とを設ける構造となっており、さらに、バックアップ材より内側に、断面D型のシール材を用いる場合もある。
前記上下の外装材14,15間に、幕板部材20が配置されるとともに、この幕板部材20の上部が上階の前記外装材14の下端部に取り付けられており、
前記幕板部材20の下部と下階の前記外装材15との間に弾性防水材25が設けられていることを特徴とする。
したがって、建物ユニット3,4の骨組13,13に比較的薄い一般的な外装材14,15を取り付けた場合に、上下階の外装材14,15間の防水処理を確実に行うことができる。
上階の前記骨組13に取付金物16が取り付けられ、この取付金物16に前記外装材14が前記骨組13との間に所定の間隔をもって取り付けられており、
前記幕板部材20の上部は、前記取付金物16の下部に取り付けられることによって、当該取付金物16を介して上階の前記外装材14の下端部に取り付けられていることを特徴とする。
また、幕板部材20の上部は、取付金物16の下部に取り付けられることによって、当該取付金物16を介して上階の前記外装材14の下端部に取り付けられているので、幕板部材20の上部を、外装材14の下端部に直接取り付ける場合に比して、より確実に取り付けることができる。
前記幕板部材20は上下階の外装材14,15間に配置される断面コ字形の幕板本体21と、この幕板本体21の上片部21aから上方に延出する固定板22と、前記幕板本体21の下片部21bから前記骨組側に向けて延出する延出板23とを備えており、
前記固定板22が前記取付金物16の下部に固定され、前記延出板23が前記上階の建物ユニット3の骨組13の下面に固定されていることを特徴とする。
また、幕板部材20を予め上階の建物ユニット3の下部に固定することができるので、下階の建物ユニット4に上階の建物ユニット3を設置するだけで、幕板部材20を上下階の外装材14,15間に容易に配置できる。
前記取付金物16の下端部が前記上階の外装材14の下端部より下方に突出しており、この突出した突出部16cに前記固定板22が固定されていることを特徴とする。
前記幕板本体21は、前記外装材14,15の表面より前方に突出していることを特徴とする。
前記幕板本体21の下片部21bに、前記弾性防水材25の一部が挿入される溝部21cが形成されていることを特徴とする。
したがって、建物ユニットの骨組に比較的薄い一般的な外装材を取り付けた場合に、上下階の外装材間の防水処理を確実に行うことができる。
図1は、本発明に係る外装材間の防水構造を備えたユニット式建物1の概略構成を示す図である。この図に示すユニット式建物1は、基礎2の上に設置される複数の上階および下階の建物ユニット3,4および上階の建物ユニット3の上に配置される屋根5を備えて構成されている。上下階の建物ユニット3,4どうしを結合する各4本の上梁11、下梁(床梁)12とで形成された骨組み13を備え、このような骨組み13に外装材14,15や図示しない、内壁、天井材、床材等を取り付けることにより形成されている。
なお、建物ユニット3、4は予め工場等によって製造されている。つまり、外装材14,15等が予め工場等において骨組12に取り付けられている。
図2に示すように、上階の建物ユニット3の床梁12と上階の外装材14との間には、取付金物16が設けられている。この取付金物16は、断面略コ字型のアングル材であり、外装材14の幅方向(図2において紙面と直交する方向)に長尺に形成されている。なお、取付金物16は、外装材14の幅方向において所定間隔で複数設けられている。
また、取付金物16の他片部16bは上階の外装材14の裏面に密接されており、ビス18によって当該裏面に固定されている。また、他片部16bの下端部が上階の外装材14の下端部より下方に突出して、突出部16cとされている。
このようにして、上階の外装材14の下端部は、取付金物16を介して床梁12に所定の間隔をもって取り付けられている。
なお、上階の外装材14の上端部は、後述する取付金物30と同様の取付金物によって同様にして上階の建物ユニット3の上梁に取り付けられている。
幕板本体21は、その上下の高さが、上下階の外装材14,15間の間隔より小さくなっており、幕板本体21の裏側の凹所を内側に向け、かつ、表面を外装材14,15の表面より若干前方に突出させて配置されている。なお、幕板本体21の裏側の凹所には断熱材が充填されている。
また、幕板部材20の延出板23は床梁12より下方に位置しており、該床梁12の下面に固定されている。なお、この固定は上階の建物ユニット3を下階の建物ユニット2に設置する前に予め行われている。
また、幕板本体21の下片部21bには溝部21cが形成されている。この溝部21cは下片部21bを溝状に折曲することにより形成されたものであり、幕板部材20の長手方向(図2において紙面と直交する方向)に沿って延在している。
この溝部21cには、弾性防水材25の上半分が挿入されている。弾性防水材25は、例えばEPDM発泡体で形成されたものである。この弾性防水材25の下面は下階の外装材15の上端面に、上端保護材15aを介して弾性的に密着しており、上面は前記下片部21bに弾性的に密着している。このようにして、幕板部材20の下部と下階の外装材15との間に弾性防水材25が設けられており、この弾性防水材25は、幕板部材20の下部、すなわち下片部21bと、外装材15の上端面とに弾性的に密着している。
なお、幕板部材20の表面には、保護シート20aが固定板22から幕板本体21の上片部21a、表面にかけて設けられている。前記ビス24の頭部は保護シート20aによって覆われている。
また、前記幕板部材20の延出板23は、床梁12と断熱材26との間に挿入されて、これら床梁12と断熱材26とによって挟持されている。
なお、床梁12および上梁11の内側には断熱材が設けられており、これら断熱材と前記断熱材26とが上下に連続するように配置されている。
取付金物30の一片部30aは、他片部30bより短くなっており、この一片部30aが上梁11にボルト17aとナット17bとによって固定されている。
また、取付金物30の他片部30bは下階の外装材15の裏面に密接されており、ビス18によって当該裏面に固定されている。
このようにして、下階の外装材15の下端部は、取付金物30を介して上梁11に所定の間隔をもって取り付けられている。
取付金物16の一片部16aは床梁12にボルト17aとナット17bとによって固定されており、取付金物16の他片部16bは下階の外装材15の裏面に密接されている。
このようにして、下階の外装材15の下端部は、取付金物16を介して床梁12に所定の間隔をもって取り付けられている。
したがって、建物ユニット3,4の骨組13,13に比較的薄い一般的な外装材14,15を取り付けた場合に、上下階の外装材14,15間の防水処理を確実に行うことができる。
また、前記断熱材26がEPDM発泡体で形成されているので、上階の建物ユニット3の骨組13の下面と、下階の建物ユニット4の骨組13の上面との間において二次防水を確実に行える。
また、建物ユニット3,4の骨組13,13に取付金物16,30が取り付けられ、この取付金物16,30に外装材14,15が骨組13,13との間に所定の間隔をもって取り付けられているので、外装材14,15と骨組13,13との間に上下に抜ける通気スペースを確保できる。
また、幕板部材20を予め上階の建物ユニット3の下部に固定することができるので、下階の建物ユニット4に上階の建物ユニット3を設置するだけで、幕板部材20を上下階の外装材14,15間に容易に配置できる。
さらに、取付金物16の下端部が上階の外装材14の下端部より下方に突出しており、この突出した突出部16cに固定板22が固定されているので、取付金物16に容易に幕板部材20を固定できる。
また、幕板本体21が、外装材14,15の表面より前方に突出しているので、上階の外装材14の表面を流れ落ちてきた雨水が幕板本体21の表面を流れ落ちて、下方に落下するので、幕板部材20を水切りとして使用できる。
また、幕板本体21の下片部21bに形成された溝部21cに、弾性防水材25の一部(上部)が挿入されているので、この弾性防水材25の外装材14の厚さ方向へのずれを防止でき、よって、弾性防水材25による防水性を確実なものとすることができる。
3 上階の建物ユニット
4 下階の建物ユニット
13 骨組
14 上階の外装材
15 下階の外装材
16,30 取付金物
16c 突出部
20 幕板部材
21 幕板本体
21a 上片部
21b 下片部
21c 溝部
22 固定板
23 延出板
25 弾性防水材
Claims (6)
- ユニット式建物を構成する上下階の建物ユニットの骨組に取り付けられた上下階の外装材間の防水構造であって、
前記上下の外装材間に、幕板部材が配置されるとともに、この幕板部材の上部が上階の前記外装材の下端部に取り付けられており、
前記幕板部材の下部と下階の前記外装材との間に弾性防水材が設けられていることを特徴とする外装材間の防水構造。 - 請求項1に記載の外装材間の防水構造において、
上階の前記骨組に取付金物が取り付けられ、この取付金物に前記外装材が前記骨組との間に所定の間隔をもって取り付けられており、
前記幕板部材の上部は、前記取付金物の下部に取り付けられることによって、当該取付金物を介して上階の前記外装材の下端部に取り付けられていることを特徴とする外装材間の防水構造。 - 請求項2に記載の外装材間の防水構造において、
前記幕板部材は上下階の外装材間に配置される断面コ字形の幕板本体と、この幕板本体の上片部から上方に延出する固定板と、前記幕板本体の下片部から前記骨組側に向けて延出する延出板とを備えており、
前記固定板が前記取付金物の下部に固定され、前記延出板が前記上階の建物ユニットの骨組の下面に固定されていることを特徴とする外装材間の防水構造。 - 請求項3に記載の外装材間の防水構造において、
前記取付金物の下端部が前記上階の外装材の下端部より下方に突出しており、この突出した突出部に前記固定板が固定されていることを特徴とする外装材間の防水構造。 - 請求項3または4に記載の外装材間の防水構造において、
前記幕板本体は、前記外装材の表面より前方に突出していることを特徴とする外装材間の防水構造。 - 請求項3〜5のいずれか一項に記載の外装材間の防水構造において、
前記幕板本体の下片部に、前記弾性防水材の一部が挿入される溝部が形成されていることを特徴とする外装材間の防水構造。
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