しかしながら、前述した可動装飾装置では、第1回転体と第2回転体との間に配列された複数の可動片が第1回転体と第2回転体との内周縁部から内部側の空間部に突出して、表示部の露出面積を小さくしたり、複数の可動片が第1回転体と第2回転体との間の部分に後退して、表示部の露出面積を大きくしたりするという比較的単純な変化であるため面白味に欠けるという問題がある。また、第1回転体と第2回転体とを異なる回転速度で回転させるために、変速ギアや遊星歯車等多数のギアで構成されるギアユニットが必要になり、駆動手段の構造が複雑になるという問題もある。
本発明は、前述した問題に対処するためになされたもので、その目的は、単純な構造の駆動装置を用いて可動装飾片を大きく移動させることができる変化に富んだ遊技機の可動装飾装置を提供することである。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の構成要件は、実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
前述した目的を達成するため、本発明に係る遊技機の可動装飾装置の構成上の特徴は、遊技面を装飾するために用いられる遊技機の可動装飾装置(A)において、枠状の装置本体(10)と、遊技面に沿って中心からそれぞれ異なる方向に延びる複数の片(21a,22a,51a,52a)を備えた4個以上の可動装飾片(21,22,51,52)と、可動装飾片が備える複数の片のうちの2つの片の先端部側部分を互いに回転可能にした状態で順次連結していくことにより4個以上の可動装飾片を環状に組み付ける端部連結部(27,57)と、装置本体の外周側から互いの間隔を保って装置本体の中心に向かって内周側に延び、所定の可動装飾片の中心(29)または所定の端部連結部を介して連結された部分を装置本体の外周側と装置本体の内周側との間で移動可能に支持する複数の固定ガイド部(13,14,15,16)と、装置本体に設置され、4個以上の可動装飾片のうちの少なくとも1個の可動装飾片を移動させて、所定の可動装飾片の中心または所定の端部連結部を介して連結された部分をそれぞれ対応する固定ガイド部に沿って移動させることにより、4個以上の可動装飾片で形成される環状を広げたり狭めたりする駆動装置(30L,30R)とを備えたことにある。
本発明に係る遊技機の可動装飾装置では、端部連結部によって互いに回転可能な状態で環状に組み付けられた4個以上の可動装飾片における所定の可動装飾片の中心または所定の端部連結部を介して連結された部分を複数の固定ガイド部に沿って移動可能にしている。そして、4個以上の可動装飾片のうちの少なくとも1個の可動装飾片を駆動装置の作動により移動させて、4個以上の可動装飾片で形成される環状を広げたり狭めたりするように構成されている。
この場合、複数の固定ガイド部は、それぞれ装置本体の外周側から装置本体の中心に向かって内周側に延びているため、所定の可動装飾片の中心や所定の端部連結部を介して連結された部分は、それぞれ装置本体の枠状を形成する各部分に直交するように移動するようになる。このため、所定の可動装飾片が大きく移動するようになり、それに追従して所定の可動装飾片に連結された各可動装飾片も移動するようになり複数の可動装飾片の全体の動きが変化に富むものとなる。
また、複数の固定ガイド部は、例えば、装置本体を四角形の枠状に形成した場合には、その四角枠状の前後左右のそれぞれの中心部から装置本体の中心に向かって延びる4個のもので構成したり、四角枠状の装置本体の周縁部から120度の角度を保ってそれぞれ装置本体の中心に向かって延びる3個のもので構成したりすることができる。また、装置本体を四角形以外の形状の枠状に形成した場合にも、複数の固定ガイド部は、それぞれ所定の角度を保ってそれぞれ装置本体の中心に向かって延びる複数のもので構成する。これによって、環状に連結された複数の可動装飾片の所定部分を外周側に移動させて、環状を広げたり、複数の可動装飾片の所定部分を内周側に移動させて、環状を狭めたりすることができる。この場合、固定ガイド部は、最低2個必要であるが、複数の可動装飾片を安定して移動させるためには、3個以上にすることが好ましい。
駆動装置は、少なくとも1個の可動装飾片を移動させることのできるものであればよい。このため、駆動装置を単純な構造にすることができる。また、複数の可動装飾片における固定ガイド部に支持される部分や、駆動装置によって移動される部分は、固定ガイド部や駆動装置に対して移動可能であるだけでなく回転可能にしておくことが好ましい。これによって、複数の可動装飾片の移動がスムーズになる。なお、所定の端部連結部を介して連結された部分は、2つの可動装飾片を連結する端部連結部そのものであってもよいし、端部連結部によって連結される可動装飾片側部分であってもよい。
また、本発明に係る可動装飾片は最低で4個必要で、これによって、複数の可動装飾片で形成される環状の形状が変形可能になる。さらに、可動装飾片を構成する片は最低2つ必要で、これによって、複数の可動装飾片を環状に連結できる。中心から180度の角度を保って2つの片が設けられた場合には、可動装飾片は、1本の直線状に延びる片で構成されるが、この場合の片の数は2つであるものとする。また、可動装飾片を構成する各片は単純な形状の棒状や板状に形成してもよいが、凹凸模様が形成された棒状や板状に形成することがより好ましい。これによって、可動装飾片の移動による変化だけでなく、可動装飾片の形状そのものも興趣に富むものとなる。なお、可動装飾片の数は4〜16個程度にして、移動する際に互いに干渉しないようにすることが好ましい。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置の他の構成上の特徴は、可動装飾片を中心から等角度を保って外側に延びる3つの片(21a,22a)を備えたY字形可動装飾片(21,22)で構成したことにある。この場合、2つの片が各Y字形可動装飾片を連結するための片となり、残りの片が環状に形成されたY字形可動装飾片の外周側で解放された状態で揺動する片となる。この環状の外周側で揺動する片は、環状に形成されたY字形可動装飾片のあまり目立たない外周側に位置し、かつ他のY字形可動装飾片に連結される部分でないため、他の片よりも短くしてもよい。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、Y字形可動装飾片を2個重ねてその中心どうしを中心連結部(28)で互いに回転可能にした状態で連結したものを6対準備し、6対のY字形可動装飾片のそれぞれの2つの片の先端部側部分を端部連結部で互いに回転可能にした状態で順次連結していくことにより6対のY字形可動装飾片を環状に組み付けたことにある。
本発明によると、6対のY字形可動装飾片の全体の形状は、環状に形成された6個のY字形可動装飾片を2組形成し、この2組の6個のY字形可動装飾片を重ねたときにそれぞれ対応する2個のY字形可動装飾片の中心を中心連結部で回転可能に連結した形状になる。このため、6個のY字形可動装飾片で構成されるそれぞれの環状が異なる形状で広がったり狭まったりするとともに、中心を連結された各2個のY字形可動装飾片が互いに回転するため、6対のY字形可動装飾片の全体が複雑な形状に変形するようになり興趣に富むものとなる。この場合、6対のY字形可動装飾片で形成される環状が広がったり狭まったりするため、あたかも雪の結晶が変化していくように見える。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、可動装飾片を中心から等角度を保って外側に延びる4つの片(51a,52a)を備えた十字形可動装飾片(51,52)で構成したことにある。この場合、2つの片が各十字形可動装飾片を連結するための片となり、残りの2つの片が環状に形成された十字形可動装飾片の外周側で解放された状態で揺動する片となる。この環状の外周側で揺動する2つの片によって十字形可動装飾片の移動による形状の変化をより大きく見せることができる。また、この環状の外周側で揺動する片は、他の十字形可動装飾片に連結される部分でないため、他の片よりも短くしてもよい。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、十字形可動装飾片を2個重ねてその中心どうしを中心連結部(58)で互いに回転可能にした状態で連結したものを4対準備し、4対の十字形可動装飾片のそれぞれ隣り合った2つの片の先端部側部分を端部連結部(57)で互いに回転可能にした状態で順次連結していくことにより4対の十字形可動装飾片を環状に組み付けたことにある。
本発明によると、4対の十字形可動装飾片の全体形状は、環状に形成された4個の十字形可動装飾片を2組形成し、この2組の4個の十字形可動装飾片を重ねたときにそれぞれ対応する2個の十字形可動装飾片の中心を中心連結部で回転可能に連結した形状になる。このため、4個の十字形可動装飾片で構成されるそれぞれの環状が異なる形状で広がったり狭まったりするとともに、中心を連結された各2個の十字形可動装飾片が互いに回転するため、4対の十字形可動装飾片の全体が複雑な形状に変形するようになり興趣に富むものとなる。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、可動装飾片を透光性を有する材料で構成して、可動装飾片の内部にLED(43)を設けるとともに、LEDに、装置本体から延びてくる配線(41,42)を接続したことにある。
これによると、各可動装飾片の動きに加えて、LEDの点灯による光を発生することができるため、さらに面白味が増すようになる。この場合、LEDを点滅させることにより、さらに光の変化も生じさせることができる。なお、可動装飾片の透光性は、遊技機の前方からLEDの点灯や点滅を目視できる程度のものであればよい。また、LEDに接続する配線は、可動装飾片の内部に空間部を設けてその空間部に配置してもよいし、可動装飾片の裏面に沿って配置してもよい。また、可動装飾片の内部に配線を設ける場合には、板状の配線基板を用いることができる。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置のさらに他の構成上の特徴は、駆動装置を、装置本体に設けられたモータ(31)と、装置本体の内周側で直線移動が可能なスライダーギア(33)と、スライダーギアに歯合する歯部を備えモータの作動により回転してスライダーギアを装置本体の内周側で直線移動させる減速ギア(32)と、スライダーギアに設けられ、少なくとも1個の可動装飾片をスライダーギアの移動方向に直交する方向に移動可能に支持する移動ガイド部(34)とで構成したことにある。これによると、駆動装置の作動によって移動する少なくとも1個の可動装飾片が、スライダーギアの移動方向に移動可能になるともに、移動ガイド部によってスライダーギアの移動方向に直交する方向にも移動可能になるため、任意の位置に移動できる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1ないし図3は同実施形態に係る遊技機の可動装飾装置Aのそれぞれ異なる状態を示しており、図4は、図2に示した可動装飾装置Aを後方から見た状態を示している。この可動装飾装置Aは、パチンコ機本体(図示せず)の遊技面に組み込まれ、遊技面に形成された窓部の奥側に設置された表示パネルの手前で変形することにより表示パネルを露出させたり覆ったりして遊技面に変化を生じさせるものである。可動装飾装置Aは、装置本体10に、シャッター部20と、一対の駆動装置30L,30R(図5参照)と、一対の発光装置40U,40Dと、制御基板(図示せず)とを設置して構成されている。
装置本体10は、略四角形の枠状に形成されており、表面ケース10aと、裏面ケース10bとを組み付けて構成されている。表面ケース10aと裏面ケース10bとの間には、装置本体10の中央側の空間に連通する凹部が外周部に沿って形成されており、装置本体10は、それぞれ枠状に形成された前面部と後面部と、前面部と後面部との外周縁部を略連結する周面部とで構成されている。なお、本明細書では、左右および前後の方向は、図1ないし図3に基づいて記載する。そして、装置本体10の左右における上下方向の中央側にそれぞれ駆動装置収容部11a,11bが形成され、装置本体10の上下における左右方向の中央側に制御基板収容部12a,12bが形成されている。
表面ケース10aの上部における左右方向の中央には、表面ケース10aの上端から表面ケース10aの中央に向かって真直ぐに延び、下端が表面ケース10aの枠内の空間部に僅かに突出する上部固定ガイド部13が形成されている。また、裏面ケース10bの下部における左右方向の中央には、裏面ケース10bの下端近傍から裏面ケース10bの中央に向かって真直ぐに延び、上端が裏面ケース10bの枠内の空間部に僅かに突出する下部固定ガイド部14が形成されている。
そして、装置本体10の左側部分における上下方向の中央には、装置本体10の内側縁部近傍から装置本体10の中央に向かって真直ぐに延び、先端が装置本体10の枠内の空間部に僅かに突出する左固定ガイド部15が形成されている。さらに、装置本体10の右側部分における上下方向の中央には、装置本体10の内側縁部近傍から装置本体10の中央に向かって真直ぐに延び、先端が装置本体10の枠内の空間部に僅かに突出する右固定ガイド部16が形成されている。
上部固定ガイド部13は、表面ケース10aの前面から前方に突出し、内部が前後方向に貫通する穴部に形成された縦長の長円状の枠状部13aと、枠状部13aの内周面の左右両側に枠状部13aの長手方向に沿ってそれぞれ形成され枠状部13aの内部に僅かに突出する一対のガイド部13bとで構成されている。下部固定ガイド部14は、裏面ケース10bの前面から前方に平行して突出する縦長の一対の壁部14aと、一対の壁部14aの前端部に一対の壁部14aの長手方向に沿ってそれぞれ形成され一対の壁部14aの内部側に僅かに突出する一対のガイド部14bとで構成されている。この上部固定ガイド部13と、下部固定ガイド部14とは、装置本体10を正面から見たときに、直線上に位置する(図15ないし図17参照)。
左固定ガイド部15は、表面ケース10aと裏面ケース10bとの双方にわたって形成されており、表面ケース10aから後方に突出した状態で左右に延びる一対のガイド部を備えた前部ガイド15aと、裏面ケース10bから前部ガイド15aに対向して前方に突出した状態で左右に延びる一対のガイド部を備えた後部ガイド15bとで構成されている。前部ガイド15aと後部ガイド15bとは間隔を保って配置されている。
同様に、右固定ガイド部16も、表面ケース10aと裏面ケース10bとの双方にわたって形成されており、表面ケース10aから後方に突出した状態で左右に延びる一対のガイド部を備えた前部ガイド16aと、裏面ケース10bから前部ガイド16aに対向して前方に突出した状態で左右に延びる一対のガイド部を備えた後部ガイド16b(図5参照)とで構成されている。前部ガイド16aと後部ガイド16bも間隔を保って配置されている。また、左固定ガイド部15と、右固定ガイド部16も、装置本体10を正面から見たときに、直線上に位置する。
シャッター部20は、6個のY字形可動装飾片21と、6個のY字形可動装飾片22とを互いに回転可能な状態に組み付けて構成されており、装置本体10の内部空間に配置されている。6個のY字形可動装飾片21は後部側に配置され、6個のY字形可動装飾片22は6個のY字形可動装飾片21の前部側に重なって配置されている。各Y字形可動装飾片21は、中心から120度の角度を保って延びる3つの片21aを備えているが、シャッター部20の外周側に位置する片21aの中には他の片21aよりも短く形成されているものも含まれている。
各Y字形可動装飾片21は、図6ないし図8に示したように、表面が凸面で裏面が収容部を構成する凹面に形成された3つの片からなる透光性を有するY形の表面部23と、表面部23の裏面にねじによって取り付けられた2つの片からなる略V形板状の蓋部24とで構成されている。そして、Y字形可動装飾片21の内部に3つの片からなるY形のプリント配線板41が収納されている。表面部23は、装飾用の凹凸模様(図1〜3,5,15〜17では省略している)が形成された正面と正面の周縁部から後方に延びる側面とを備えている。また、表面部23の3つの片のうちの制御基板収容部12a,12bに最も近い位置に配置される片、またはその近傍には窓穴23a(図5参照)が形成されている。
プリント配線板41の各片は、表面部23の各片の先端側に、Y字形可動装飾片22との連結のためのスペースを設けるため、表面部23の各片よりも短く形成されている。そして、プリント配線板41の3つの片のうちの窓穴23aに対向する部分には、後述する制御基板から延びてくる配線をプリント配線板41に接続するためのコネクタ41aが設けられている。プリント配線板41には、コネクタ41aからプリント配線板41の中央を通ってそれぞれ他の片の先端側に延びる配線が形成されている。蓋部24は、プリント配線板41におけるシャッター部20の外周側に配置される片以外の片を覆った状態で表面部23の裏面に取り付けられており、各片の長手方向の略中央に、それぞれ熱放出用のガイド孔24aが形成されている。
前部側に配置される各Y字形可動装飾片22は、図9ないし図11に示したように、中心から120度の角度を保って延びる3つの片22aを備えているが、シャッター部20の外周側に配置される片22aの中には他の片22aよりも短く形成されているものも含まれている。このY字形可動装飾片22は、透光性を有する表面部25および3つに分割された蓋部26a,26b,26cを備えており、内部にプリント配線板42が収容されている。プリント配線板42の所定の部分にはコネクタ42aが設けられている。
表面部25は、前述した表面部23と略同じ構成をしているが、プリント配線板42の各片は、表面部25の各片の先端近傍まで延びている。また、蓋部26aは、プリント配線板42の中央部分を覆い、蓋部26b,26cは、プリント配線板42におけるシャッター部20の外周側に配置される片以外の片の先端側部分を覆っている。したがって、Y字形可動装飾片22では、各蓋部26a,26b,26cの間から熱が放出される。また、表面部25の所定の片(コネクタ42aが設けられた片)には、ハーネスカバー25aが取り付けられ、所定のY字形可動装飾片22におけるシャッター部20の外周側に配置される片には、緩衝部25bが取り付けられている。
シャッター部20は、このような後部側に配置される6個のY字形可動装飾片21と、前部側に配置される6個のY字形可動装飾片22とを、端部連結部27と中心連結部28とを介して組み付けることにより形成されている。図12に示したように、前部側(図12では上部)に配置されるY字形可動装飾片22の片22aの先端側に取り付けられた蓋部26b,26cの先端側後部には、ねじ穴26dを備えた突部26eが形成され、後部側(図12では下部)に配置されるY字形可動装飾片21の片21aの先端側には、前後に貫通するねじ挿通穴21bが形成されている。そして、端部連結部27は、ねじ27aとワッシャ27bとで構成されており、ワッシャ27bの穴部を通したねじ27aを、Y字形可動装飾片21の後部側からねじ挿通穴21bに通し、Y字形可動装飾片22のねじ穴26dに螺合させることにより、両Y字形可動装飾片21,22を互いに回転可能な状態で連結している。
なお、Y字形可動装飾片21の先端部においては、表面部23の先端壁部に係合穴23bが形成され、蓋部24の先端に係合穴23bに係合可能な係合爪24bが形成されており、係合穴23bと係合爪24bとの係合により表面部23の先端と蓋部24の先端とが固定されている。また、Y字形可動装飾片22の先端部においては、表面部25の先端壁部に係合穴25cが形成され、蓋部26b,26cの先端に係合穴25cに係合可能な係合爪26gが形成されており、係合穴25cと係合爪26gとの係合により表面部25の先端と蓋部26b,26cの先端とが固定されている。
また、Y字形可動装飾片22の中央に取り付けられた蓋部26aの後部には、ねじ穴26dを備えた突部26eと同形の突部26fが形成され、Y字形可動装飾片21の中央には、前後に貫通するねじ挿通穴21cが形成されている。そして、中心連結部28は、ねじ28aとワッシャ28b(図4参照)とで構成されており、ワッシャ28bの穴部を通したねじ28aを、Y字形可動装飾片21の後部側からねじ挿通穴21cに通し、Y字形可動装飾片22の突部26fのねじ穴に螺合させることにより、両Y字形可動装飾片21,22を互いに回転可能な状態で連結している。
そして、中心連結部28を介して連結された一対のY字形可動装飾片21,22を6組作り、この6組のY字形可動装飾片21,22を、それぞれY字形可動装飾片21とY字形可動装飾片22との端部どうしを端部連結部27を介して順次連結していくことにより、図13に示した環状のシャッター部20が形成される。この場合、内部側に位置する片21aと片22aとを連結していき、連結されない残りの片21a,22aは、外部側に位置させておく。六対のY字形可動装飾片21,22のうちの一対のY字形可動装飾片21,22を、装置本体10の内部における上部中央に配置し、一対のY字形可動装飾片21,22を下部中央に配置する。そして、二対のY字形可動装飾片21,22を装置本体10の内部における左側に上下に配置し、残りの二対のY字形可動装飾片21,22を装置本体10の内部における右側に上下に配置する。
また、図5に示したように、装置本体10の内部における上部中央に配置したY字形可動装飾片22の中心には、ねじ28aと同軸上に位置するねじ29aを取り付ける。そして、ねじ29aの前端にワッシャ29bを介して、上部固定ガイド部13にスライド移動が可能な摺動部29を取り付ける。これによって、上部中央に配置した一対のY字形可動装飾片21,22の中央の連結部は、摺動部29を介して上部固定ガイド部13に沿って上下移動が可能になる。また、図示は省略するが、下部中央に配置した一対のY字形可動装飾片21,22のねじ28aには、下部固定ガイド部14にスライド移動が可能な摺動部が取り付けられ、これによって、下部中央に配置した一対のY字形可動装飾片21,22の中央の連結部は、摺動部を介して下部固定ガイド部14に沿って上下移動が可能になる。
さらに、左側に上下に配置した二対のY字形可動装飾片21,22における左側に位置する端部連結部27に、左固定ガイド部15にスライド移動が可能な摺動部が設けられ、右側に上下に配置した二対のY字形可動装飾片21,22における右側に位置する端部連結部27に、右固定ガイド部16にスライド移動が可能な摺動部が設けられている。これによって、左側に上下に配置した二対のY字形可動装飾片21,22の一方のY字形可動装飾片21と他方のY字形可動装飾片22の端部どうしの連結部は、摺動部を介して左固定ガイド部15に沿って左右に移動可能になり、右側に上下に配置した二対のY字形可動装飾片21,22の一方のY字形可動装飾片21と他方のY字形可動装飾片22の端部どうしの連結部は、摺動部を介して右固定ガイド部16に沿って左右に移動可能になる。
駆動装置30Lは、装置本体10の左側に位置する駆動装置収容部11aに設置され、駆動装置30Rは、装置本体10の右側に位置する駆動装置収容部11bに設置されており、駆動装置30Lと駆動装置30Rは左右対称に配置されている。駆動装置30Lは、図14に示したように、モータ31と、減速ギア32と、スライダーギア33と、移動ガイド部34とを備えている。モータ31は、モータ本体31aと、モータ本体31aから延びる回転軸(図示せず)と、回転軸の先端に取り付けられたモータギア31bとで構成されている。そして、モータ本体31aは裏面ケース10bの右側部の裏面(図4参照)に取り付けられ、回転軸は裏面ケース10bを貫通して装置本体10の内部に延びている。このためモータギア31bは装置本体10の内部に位置している。
減速ギア32は、モータ31の近傍で、裏面ケース10bから装置本体10の内部に向かってモータ31の回転軸と平行に延びる軸部32aと、軸部32aの先端部に回転可能に支持されたギア部32bとで構成されており、ギア部32bは、モータギア31bと歯合している。このため、モータ31が作動すると、回転軸が回転し、回転軸の回転がモータギア31bを介してギア部32bに伝わりギア部32bが回転する。また、ギア部32bの歯部数は、モータギア31bの歯部数よりも多くなっており、これによって、ギア部32bの回転数はモータギア31bの回転数よりも少なくなる。
スライダーギア33は、横断面形状が略L形の縦長の部材で構成されており、表面ケース10aの裏面に沿って上下に延びる被ガイド部33aと、装置本体10の周面部内面に沿って上下に延びるラックギア部33bとを備えている。表面ケース10aにおける被ガイド部33aに対向する部分には、左右に間隔を保って平行して上下に延びる一対のガイド溝17が形成され、被ガイド部33aには、ガイド溝17に対して移動可能に係合する一対の突部(図示せず)が形成されている。また、ラックギア部33bは、歯部を装置本体10の内部に向けた状態に配置されており、この歯部に減速ギア32のギア部32bが歯合している。このため、モータ31の作動により、スライダーギア33は上下移動する。その際、被ガイド部33aの突部とガイド溝17とのスライド係合により、スライダーギア33はがたつくことなくスムーズに、かつ正確な軌道に沿って移動する。
また、被ガイド部33aの上端部は、ラックギア部33bの上端部よりも上方に延びており、被ガイド部33aにおける上方に突出した部分に、移動ガイド部34が取り付けられている。移動ガイド部34は、長円状の板状底部に、板状底部の縁部に沿って後方に延びる壁部を設けた形状をしており、壁部で囲まれる凹部がガイド溝34aを構成している。そして、ガイド溝34aを装置本体10の内部に向け長手方向を左右方向に向けた状態で、移動ガイド部34は、被ガイド部33aに取り付けられている。駆動装置30Rは、駆動装置30Lと左右対称に配置されているが構成は同じであるため、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。なお、駆動装置30Lと駆動装置30Rとは同期して駆動させることが必要である。
また、6個のY字形可動装飾片21のうちの左側上部に配置されたY字形可動装飾片21と、右側上部に配置されたY字形可動装飾片22とにおける他のY字形可動装飾片22やY字形可動装飾片21と連結されていない片21a,22aの先端前面には、それぞれ前方に突出する摺動ピン21d(図8参照),22b(図9ないし図11参照)が設けられている。そして、この摺動ピン21d,22bの先端は、移動ガイド部34のガイド溝34a内に位置しており、これによって、Y字形可動装飾片21,22の摺動ピン21d,22bが設けられた部分は、ガイド溝34aの長手方向に沿って移動可能になっている。すなわち、摺動ピン21d,22bは、モータ31の作動により、スライダーギア33とともに上下移動するとともに、ガイド溝34aに沿って左右に移動可能になっている。
また、裏面ケース10bの左右両側の上部における摺動ピン21d,22bの可動範囲に対応する部分には、前方に突出する支持リブ18a,18bがそれぞれ上方外部側から下方内部側に向かって左右対称に形成されている。支持リブ18a,18bは、外部側が凸状になる曲線状に形成されている。摺動ピン21d,22bの後端側には、緩衝部25b(Y字形可動装飾片21の緩衝部は図示せず)がそれぞれ設けられており、摺動ピン21d,22bがガイド溝34aに沿って移動する際に、緩衝部25bは、それぞれ支持リブ18a,18bに支持された状態で移動する。これによって、Y字形可動装飾片21,22と裏面ケース10bとの間の摩擦が小さくなり、Y字形可動装飾片21,22がスムーズに移動できるようになる。
また、前述したように、上部中央に配置した一対のY字形可動装飾片21,22の中央の連結部は、上部固定ガイド部13に沿って上下移動が可能で、下部中央に配置した一対のY字形可動装飾片21,22の中央の連結部は、下部固定ガイド部14に沿ってそれぞれ上下移動が可能になっている。また、左側に上下に配置した二対のY字形可動装飾片21,22の一方のY字形可動装飾片21と他方のY字形可動装飾片22との端部の連結部は、左固定ガイド部15に沿って左右に移動可能で、右側に上下に配置した二対のY字形可動装飾片21,22の一方のY字形可動装飾片21と他方のY字形可動装飾片22との端部の連結部は、右固定ガイド部16に沿ってそれぞれ左右に移動可能になっている。
このため、2つのモータ31をそれぞれ作動させることにより、シャッター部20の所定部分がそれぞれ対応する上部固定ガイド部13等に沿って移動して、その形状が変化する。スライダーギア33を下方に位置させたときには、2つの摺動ピン21d,22bはそれぞれ下方内部側に位置するようになり、シャッター部20における上部固定ガイド部13等にガイドされる部分は、それぞれ装置本体10の中央側に位置するようになる。この場合、シャッター部20は、図15に示したように全体に満遍なく広がった状態になり遊技面の表示パネルを覆う。
図15に示した状態から、両スライダーギア33をそれぞれ上昇させて可動範囲の中央に位置させたときには、両摺動ピン21d,22bは上昇していくとともに、左右の外部側に移動していく。この摺動ピン21d,22bの移動に連動して、シャッター部20における上部固定ガイド部13等にガイドされる部分は、それぞれ装置本体10の上下左右の外側に向かって移動する。この場合、左上のY字形可動装飾片21は、左側の片21aを上方左側に移動させながら時計周り方向に回転して全体として上方左側に移動し、右上のY字形可動装飾片22は、右側の片22aを上方右側に移動させて反時計周り方向に回転して全体として上方右側に移動する。
また、左上のY字形可動装飾片22は、左下のY字形可動装飾片21との連結部を左固定ガイド部15にガイドされて左側に僅かに移動しながら左上のY字形可動装飾片21に追従して上昇して反時計周り方向に回転し、右上のY字形可動装飾片21は、右下のY字形可動装飾片22との連結部を右固定ガイド部16にガイドされて右側に僅かに移動しながら左上のY字形可動装飾片22に追従して上昇して時計周り方向に回転する。そして、上部中央のY字形可動装飾片21は、左上のY字形可動装飾片22に連結された片21aが上方左側に付勢されて時計周り方向に回転し、上部中央のY字形可動装飾片22は、右上のY字形可動装飾片21に連結された片22aが上方右側に付勢されて反時計周り方向に回転する。その際、上部中央のY字形可動装飾片21とY字形可動装飾片22との中心部連結部は、上部固定ガイド部13に沿って上昇する。
一方、左下のY字形可動装飾片22は、左上のY字形可動装飾片21との連結部が下方左側に付勢されて反時計周り方向に回転して全体として下方左側に移動し、右下のY字形可動装飾片21は、右上のY字形可動装飾片22との連結部が下方右側に付勢されて時計周り方向に回転して全体として下方右側に移動する。また、左下のY字形可動装飾片21は、左上のY字形可動装飾片22との連結部を左固定ガイド部15にガイドされて左側に僅かに移動しながら左下のY字形可動装飾片22に追従して下降して時計周り方向に回転し、右下のY字形可動装飾片22は、右上のY字形可動装飾片21との連結部を右固定ガイド部16にガイドされて右側に僅かに移動しながら右下のY字形可動装飾片21に追従して下降して反時計周り方向に回転する。
そして、下部中央のY字形可動装飾片22は、左下のY字形可動装飾片21に連結された片22aが下方左側に付勢されて反時計周り方向に回転し、下部中央のY字形可動装飾片21は、右下のY字形可動装飾片22に連結された片21aが下方右側に付勢されて時計周り方向に回転する。その際、上部中央のY字形可動装飾片21とY字形可動装飾片22との中心連結部は、下部固定ガイド部14に沿って下降する。これによって、シャッター部20は、図16に示したように中央部分が開いた状態になり表示パネルの中央部分を露出させる。図16の状態から、さらに、両スライダーギア33を上昇させて可動範囲の上端近傍に位置させたときには、両摺動ピン21d,22bはさらに上昇していくとともに、左右の外部側に移動していく。
両摺動ピン21d,22bの移動に連動して、シャッター部20における上部固定ガイド部13等にガイドされる部分は、それぞれ装置本体10の上下左右の外側に向かってさらに移動する。これによって、シャッター部20は、図17に示したように中央部分が完全に開いた環状になり表示パネル全体を露出させる。このように、両スライダーギア33を下方から上方に移動させる場合には、全てのY字形可動装飾片21は、時計周り方向に回転しながら中央側から外部側に広がっていき、全てのY字形可動装飾片22は、反時計周り方向に回転しながら中央側から外部側に広がっていく。
また、両スライダーギア33を上方から下方に移動させた場合には、全てのY字形可動装飾片21は、反時計周り方向に回転しながら外部側から中央側に狭まって行き、全てのY字形可動装飾片22は、時計周り方向に回転しながら外部側から中央側に狭まっていく。これによって、シャッター部20は、図17の状態から図16の状態を経て図15の状態になる。そして、両スライダーギア33を連続的に上下移動させると、シャッター部20は、図15ないし図17の状態に連続して変化するようになる。これによって、シャッター部20は、Y字形可動装飾片21とY字形可動装飾片22とを反対方向に回転させながら閉じたり開いたりする動作を繰り返す。
発光装置40Uは、装置本体10の上部に設置され、発光装置40Dは、装置本体10の下部に設置されている。発光装置40U,40Dは、それぞれ、前述したプリント配線板41,42、複数のLED43および制御基板とプリント配線板41,42とをそれぞれ接続する配線(図示せず)とで構成されている。LED43は、図12に示したように、プリント配線板41,42の各片の先端部分に設けられている他、プリント配線板41,42の中心部やその近傍および各片の中央部等にも設けられており、各プリント配線板41,42にそれぞれ5〜8個程度設けられている。
この場合、LED43を、端部連結部27や中心連結部28の軸上に設けてもよい。各LED43は、プリント配線板41,42の配線を介してコネクタ41a,42aに接続されている。そして、装置本体10の上部側に位置するプリント配線板41,42、LED43および配線とで発光装置40Uが構成され、装置本体10の下部側に位置するプリント配線板41,42、LED43および配線とで発光装置40Dが構成される。
また、制御基板収容部12a,12bには、それぞれ制御基板が設置されており、この制御基板には、IC、抵抗器、コンデンサ等からなる複数の電子部品が装着されている。そして、制御基板収容部12aに設置された制御基板には、発光装置40Uの配線やモータ31から延びる配線(図示せず)が接続され、制御基板収容部12bに設置された制御基板には、発光装置40Dの配線が接続されている。この制御基板は、パチンコ機本体が備える制御部に接続され制御部と連係して可動装飾装置Aを制御する。すなわち、制御基板は、制御部の制御によって作動して、シャッター部20を変形させたり、LED43を点灯させたり点滅させたりする。
このように構成された可動装飾装置Aは、パチンコ機を使用して遊技が行われている際に、所定のタイミングで、シャッター部20を変形させたり、LED43を点灯させたり点滅させたりすることにより、遊技の面白さを増加させる。また、遊技状態が、大当たりの前のリーチの状態になったときに、シャッター部20が変形したり、LED43が点灯したり点滅したりするように設定することもできる。
以上のように、本実施形態に係る可動装飾装置Aでは、Y字形可動装飾片21,22を重ねてその中心どうしを中心連結部28で互いに回転可能にした状態で連結したものを6対準備し、6対のY字形可動装飾片21,22のそれぞれの2つの片21a,22aの先端部側部分を端部連結部27で互いに回転可能にした状態で順次連結していくことにより変形可能な環状のシャッター部20を構成している。そして、Y字形可動装飾片21,22の連結部のうちの上下左右に位置する部分をそれぞれ、上部固定ガイド部13等に沿って上下または左右に移動可能にするとともに、左右上部のY字形可動装飾片21,22を駆動装置30L,30Rの作動により移動させて、シャッター部20を広げたり狭めたりできるように構成されている。
このため、シャッター部20が大きく移動するようになり、シャッター部20全体の動きが変化に富むものとなる。また、装置本体10の左右に設けられた2つの駆動装置30L,30Rで左右上部のY字形可動装飾片21,22を移動させるため、シャッター部20に係る力が左右にバランスがとれたものになり、シャッター部20を構成する各Y字形可動装飾片21,22がスムーズに移動できるようになる。また、各Y字形可動装飾片21,22には、複数のLED43が設置されているため、シャッター部20の動きによる変化に加えて、光を発生することができるようになり、さらに面白味が増すようになる。
また、各Y字形可動装飾片21,22におけるコネクタ41a,42aが設けられた部分がシャッター部20の上部または下部に位置するため、各制御基板とコネクタ41a,42aとを接続する配線を短くでき、配線が各Y字形可動装飾片21,22の移動の邪魔になることを防止できる。また、配線が装置本体10内の空間部に露出することを防止できるため配線によって、可動装飾装置Aの美観が損なわれることも防止できる。
(第2実施形態)
また、図18ないし図20は、本発明の第2実施形態に係る遊技機の可動装飾装置が備えるシャッター部50のそれぞれ異なる状態を示している。このシャッター部50は、4個の十字形可動装飾片51と、4個の十字形可動装飾片52とを互いに回転可能な状態に組み付けて構成されており、4個の十字形可動装飾片51は後部側に配置され、4個の十字形可動装飾片52は4個の十字形可動装飾片51の前部側に重なって配置されている。各十字形可動装飾片51は、中心から90度の角度を保って延びる4つの片51aを備えており、各十字形可動装飾片52は、中心から90度の角度を保って延びる4つの片52aを備えている。
そして、各十字形可動装飾片51は、表面部と、表面部の裏面にねじによって取り付けられた3つの片からなる略Y形板状の蓋部とで構成されており、内部に4つの片からなる十字形のプリント配線板が収納されている。この十字形可動装飾片51は、Y字形可動装飾片21が3つの片21aを備えているのに対し、4つの片51aを備えていること以外は、Y字形可動装飾片21と略同じ構成をしている。また、前部側に配置される各十字形可動装飾片52は、表面部と4つに分割された蓋部を備えており、内部に十字形のプリント配線板が収容されている。この十字形可動装飾片52は、Y字形可動装飾片22が3つの片22aを備えているのに対し、4つの片52aを備えていること以外は、Y字形可動装飾片22と略同じ構成をしている。
シャッター部50は、このような後部側に配置される4個の十字形可動装飾片51と、前部側に配置される4個の十字形可動装飾片52とを、端部連結部57と中心連結部58とを介して組み付けることにより形成されている。そして、シャッター部50は、前述した可動装飾装置Aと同様の構成の可動装飾装置に、シャッター部20に代わって取り付けられる。この場合、各中心連結部58の近傍部分を、上部固定ガイド部等の各固定ガイド部に移動可能に取り付けるとともに、左右に位置する十字形可動装飾片51または52の一部を駆動装置の作動によって移動可能にする。
このシャッター部50を備えた可動装飾装置を作動させたときには、シャッター部50は、図18のように、各十字形可動装飾片51,52が中央側に寄って環状を閉じた形状、図19のように、各十字形可動装飾片51,52がやや外部側に広がって中央部分を僅かに開けた形状、そして、図20のように、各十字形可動装飾片51,52が外部側に広がって環状を大きく広げた形状に変化していく。このシャッター部50を備えた可動装飾装置によっても、前述した可動装飾装置Aと同様の作用効果を得ることができる。
また、本発明に係る遊技機の可動装飾装置は、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更することができる。例えば、可動装飾片の形状は、Y字形や十字形に限らず他の形状でもよいし、可動装飾片の数も12個や8個に限らず他の数でもよい。さらに、可動装飾片は重ねずに平面状の環状に形成してもよい。また、本発明に係る可動装飾装置のそれ以外の部分の構成についても本発明の技術的範囲内で適宜変更して実施することが可能である。