JP2012014998A - 二次電池容器用積層材及び二次電池容器 - Google Patents

二次電池容器用積層材及び二次電池容器 Download PDF

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Abstract

【課題】
二次電池の容器または外装材として使用する耐振動性、耐衝撃性に優れた積層材とそれを用いた二次電池用容器を提供する。
【解決手段】
ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなるフィルム(A)、ナイロン6フィルム(B)、アルミニウム箔(C)、ポリプロピレンフィルム(D)がこの順に積層された積層材であって、Aが二軸延伸フィルムであり、BおよびDが無延伸フィルムであり、Cの厚さが80〜250μmであることを特徴とする積層材。
【選択図】 なし

Description

本発明は二次電池に使用する積層材、詳しくは、二次電池の容器または外装材として使用する耐振動性に優れた積層材とそれを用いた二次電池用容器に関する。
環境保護運動の高まりを背景として電気自動車、ハイブリット自動車、電気自動二輪車等の導入が促進されている。これらには、リチウムイオン二次電池の利用が有望視されている。
リチウムイオン二次電池用外装材には、アルミニウム箔をバリヤー構成とするラミネート材が使用されつつある。要求性能としては、i)水蒸気透過性が極めて低いこと、ii)内部電解液のもれがないこと、iii)耐電解液特性にすぐれ経時後内層部のフィルムのデラミネーション(剥離)等がないこと、iv)プレス成形でき、成形後アルミニウム箔のピンホール又はクラックができないこと、v)成形後内層フィルムにクラックが生じず、電池作成時リード線とラミネート材中のアルミニウムとの導通がないこと、vi)110℃等の高温にも一時的に耐える耐熱性を有すること、等が挙げられる。
これらを満足する積層材としては、外装樹脂フィルム/第1の接着剤層/化成処理アルミニウム箔/第2の接着剤層/シーラントフィルムが積層した積層材であって、シーラントフィルムが、α−オレフィンの含有量が2〜10重量%であるプロピレンとα−オレフィンのランダム共重合体とからなり、これに滑剤として、エルカ酸アミド又はオレイン酸アミドを500〜2500ppmと、エチレンビスオレイン酸アミドを500〜2500ppm含有させたことを特徴とする二次電池容器用積層材(特許文献1)、外装樹脂フィルム/接着剤層/化成処理アルミニウム箔/プライマー層/シーラントフィルムが積層した積層材であって、シーラントフィルムが、α−オレフィンの含有量が2〜10重量%であるプロピレンとα−オレフィンとのランダム共重合体と、2〜40重量%のエラストマーまたはポリブテンのいずれか1以上とのブレンド品で、0.5%重量%以下の滑剤を含むことを特徴とする二次電池容器用積層材(特許文献2)、等が提案され、実用化されている。
また、電子部品包装用袋として静電気による破壊や湿度による影響を受け品質の低下を防ぐための包装用袋であって、電子部品を袋内部に収納する際に電子部品のエッジが強く当たったり、電子部品を袋詰めにして移送する際に、電子部品や外部の突起で破袋し易く、いわゆる突刺し耐性を改善させた、金属箔を挟んで一方の側に熱可塑性樹脂層(A)が、又他方の側に熱可塑性樹脂層(B)が積層された積層フィルムであって、金属箔と熱可塑性樹脂層とは押出しラミネーションにより貼り合わされ、且つ熱可塑性樹脂層(A)の引張強度をSa、破断時の伸びをEaとし、熱可塑性樹脂層(B)の引張強度をSb、破断時の伸びをEbとした場合、上記熱可塑性樹脂層(A)及び熱可塑性樹脂層(B)は、引張強度の比がSa/Sb=1/2乃至1/20、伸びの比がEa/Eb=1/0.8乃至1/0.01の関係を有し、熱可塑性樹脂層(A)及び熱可塑性樹脂層(B)の少なくとも一方において、金属箔とは反対側の表面に熱シール材層を積層させた、電子部品包装用積層フィルム(特許文献3)等が提案され、これを二次電池容器用積層材として使用することができる。
特開2003-288865号公報 特開2003-288866号公報 特開平7-76375号公報
しかし、電気自動車、ハイブリット自動車、電気自動二輪車にこれらの二次電池容器用積層材を用いた場合、道路走行中の振動により、外装積層材に亀裂が入ったり、破れたりして、内部電解液のもれが起きたり、電解液が飛散するおそれがある。また、自動車が衝突したときの衝撃により外装材が破れたり、中の発電要素が外に飛び出し、外装材を破壊するおそれがある。
本発明の課題は、道路走行中の振動によっても、外層積層材に亀裂が入ったり、破れたりせず、内部電解液のもれ、飛散の恐れのない、また、自動車等が衝突したとき等の衝撃によっても外装積層材が破壊しない、二次電池容器用積層材と容器を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなるフィルム(A)、ナイロン6フィルム(B)、アルミニウム箔(C)、ポリプロピレンフィルム(D)がこの順に積層された積層材であって、Aが二軸延伸フィルムであり、BおよびDが無延伸フィルムであり、Cの厚さが80〜250μmであることを特徴とする積層材によって、従来よりも耐振動性、耐衝撃性に優れた二次電池用積層材が作成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、Aの破断強度が150〜250MPa、破断伸度が100〜150%であることが好ましい。
さらに、本発明は、上記記載の二次電池用積層材によって形成した二次電池容器である。
本発明によれば、本発明の二次電池容器は、耐振動性、耐衝撃性に優れ、電気自動車、ハイブリット自動車、電気自動二輪車等に搭載されても、道路走行中の振動により、外装積層材に亀裂が入ったり、破れたりして、内部電解液のもれ、飛散、内部発電要素が飛び出したりするおそれはない。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明において、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなるフィルム(A)(以下、単にAと略すことがある。)とは、テレフタール酸とエチレングリコールを主成分としエステル結合によって重合されたポリエチレンテレフタレート、2,6-ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールを主成分としエステル結合によって重合されたポリナフタレンテレフタレートまたは、乳酸がエステル結合によって重合されたポリ乳酸が、二軸延伸により分子配向された高強度のポリエステルフィルムであり、公知のものが使用できる。
本発明において、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなる二軸延伸フィルム(A)を用いないと、アルミニウム箔(C)を保護するナイロン6フィルム(B)が外部からの振動時の力によりすぐに磨り減って破れてしまい好ましくない。
Aの破断強度は150〜250MPa、破断伸度は100〜150%であることが好ましく、より好ましくは、破断強度160〜240MPa、破断伸度110〜130%である。
破断強度が150MPa以上であれば、電池外側からの振動時の力により外装が変形し難く、亀裂が入り難く、破れ難く、破断強度が250MPa以下であると、電池用容器を成形するときの加工特性(絞り性)が良好なので好ましい。
破断伸度が100%以上であると、電池用容器を成形するときの加工特性(絞り性)が良好で、破断伸度が150%以下であると、電池内部の振動の力により外装に亀裂が入りにくく破れにくいので、破断伸度は100〜150%がより好ましい。
なお、Aの厚さは5μmより厚いと、電池容器成形時、電解液が付着した場合、外層が破れにくく、40μmより薄いと加工特性(絞り性)が良好なので、Aの厚さは5〜40μmがより好ましい。
本発明においてナイロン6フィルム(B)(以下、単にBと略すことがある。)は、Tダイ法等により得られる公知のナイロン6無延伸フィルムが用いられる。
Bが延伸フィルムであると、フィルムが脆く、電池外側からの振動時の力により外装が破れやすくなり、好ましくない。
ナイロン6フィルム(B)の厚さは、10μmより厚いと、Aが破れにくくなり、30μmより薄いと加工特性(絞り性)が良好なので、Bの厚さは10〜30μmがより好ましい。
本発明におけるアルミニウム箔(C)(以下、単にCと略すことがある。)は公知のアルミニウム箔が使用でき、その成分も公知の純アルミニウムおよびアルミニウム合金が使用できる。アルミニウム箔(C)の厚さは、80〜250μmである必要があり、90〜200μmがより望ましい。厚さ80μm未満では、自動車が衝突したときの衝撃により外からの衝撃力、容器内の発電要素の衝撃力によりアルミニウム箔も破壊されやすく、好ましくない。一方厚さ250μmを超えると、衝撃性は全く問題ないが、材料としてのコスト、柔軟性、成形性、重量増加の点で好ましくない。アルミニウムの純度は特に制限されず、工業用の純アルミニウム、(JIS)3003、3004、5052、8021、8079等の合金等公知のものが採用できるが、マンガン、鉄、ケイ素から選ばれる少なくとも1成分が1.0重量%以上含まれているのが好ましい。上限は特に制限されるものではないが、箔を製造する関係上、2.0重量%程度である。マンガン、鉄またはケイ素を1.0重量%以上含むことにより、積層材のコシ(剛性)が向上しピンホールやクラックの防止に効果がある。また調質についても、焼きなまし材、圧延上がり材、それらの中間材のいずれでも適用可能で、要求特性に応じて適宜選択できるが、焼きなまし材が成形性、接着性等の点で好ましい。また、必要に応じて水、洗剤、酸、アルカリまたは有機溶剤等で洗浄等を施しておくことが好ましい。
本発明において、ポリプロピレンフィルム(D)(以下、単にDと略すことがある。)は、公知の無延伸ポリプロピレンフィルムを用いることができる。
無延伸フィルムであると、延伸フィルムに比べてヒートシール温度が低くなり、二次電池用容器を熱シールにより成形し易くなり好ましい。無延伸の場合、シール時にポリプロピレン分子の絡み合いが進みやすいからである。
Dのフィルム厚さについては、厚さが25μm以上であると、電池の容器を成形するためのシール強度が向上し、シールがはがれにくくなり、液漏れが起こりにくくなり、厚さが100μm以下であると、当該厚みの無延伸ポリプロピレンフィルムは市場で入手しやすいので、厚さは、25〜100μmであることがより好ましい。
本発明の二次電池容器用積層材はA/B/C/Dの順に積層されていなければならない。Dは積層材を電池用容器として成形する際に、DとDを重ね合わせシールさせる機能を持つので、最内層である必要がある。アルミニウム箔Cは袋外部からの振動力、衝撃力をなるべく受けないようにするため、また外部の酸素によって酸化されないように、なるべく最外層より内側になるように、Dの上に積層する必要がある。Cを外部からの力から保護するために、BをCの上に設け、Bが外部とこすれて磨耗しないようにするため、Aを最外層に設ける必要がある。
Aを最外層に用いず、B/A/C/D、B/C/A/Dとすると、Bが外部との摩擦ですぐに磨り減ってしまい、電池用容器がすぐに破れてしまう。A/C/B/D等、Cを最外層から2番目に積層すると、外部の振動がアルミニウム箔に吸収されずに伝わりCにすぐに亀裂が入り、電池用容器がすぐに破れてしまう。Cを最外層に積層すると外部からの力でCがすぐに変形し、磨り減り、破壊され易くなり好ましくない。
本発明の積層材の製造方法は特に限定されるものではないが、次の方法によって形成できる。
ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなるフィルム(A)とナイロン6フィルム(B)とアルミニウム箔(C)とポリプロピレンフィルム(D)とはドライラミネート法によって接着することができる。具体的には、AとBを接着しA/B積層材とし、このB側にCを接着しA/B/C積層材とし、このC側とDを積層させA/B/C/D積層材を得ることができる。あるいは、AとBを接着しA/B積層材とし、別にCとDを積層しC/D積層材とし、A/B積層材とC/D積層材とをBとCを重ね合わせ接着させ、A/B/C/D積層材を製造できる。
ドライラミネート法における接着剤としては、ポリオール系主剤とイソシアネート系硬化剤との通常の二液タイプのものを使用することができる。具体的には、三井化学ポリウレタン(株)製のタケラック(ポリオール系主剤)/タケネート(イソシアネート系硬化剤)二液タイプを挙げることができる。また、押出・コートラミネート法によっても接着することができる。押出し・コート樹脂としては各種ポリエチレン、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド、ポリエステル、エバール、ポリメチルペンテン、酸変性樹脂等が用いられる。酸変性樹脂の具体例として、三菱化学株式会社製の“モディック”等を用いることができる。ポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
アルミニウム箔(C)とポリプロピレンフィルム(D)は、官能基成分を有するポリオレフィンである変性ポリオレフィンを溶融押出しした層をCとD間のサンドイッチ層として用い、ラミネートしてCとDを積層させることができる。あるいは、変性ポリオレフィンからなるフィルムをCとDの間に重ね合わせ、加熱、加圧して熱ラミネート法によってCとDを積層することができる。変性ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンにアミノ基、カルボキシル基、水酸基、無水マレイン酸基、シラン基、アクリル酸基、アクリル酸エステル基等のアルミニウムと結合性を有する官能基が導入されたもの、主モノマーとしてのエチレン、プロピレン等のオレフィンとアクリル酸、酢酸ビニル、グリシジルメタクリレート、アクリル酸メチル等のコモノマーを重合して得られるオレフィン共重合体等公知のものが用いられる。
二次電池容器は、本発明の積層材から積層材片を2枚切り出し、ポリプロピレンフ
ィルム(D)が内側になるように重ね、その三辺をヒートシールにより融着して袋を作成
することにより作成できる。また積層材を1枚切り出し、一端をポリプロピレンフィルム
(D)が内側になるように折り曲げ、側面の二辺をヒートシールにより融着して袋を作成
することによっても作成できる。
また、二次電池容器は、本発明の積層材から積層材片を2枚切り出し、1枚の積層材を
ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなるフィルム(A)が外側になるように金型により絞り成形し、発電要素を封入するための絞り成型部を設けた成形材と、他の1枚の積層材とをポリプロピレン(D)側に重ね合わせ、ヒートシールにより融着して容器を作成することができる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。
(1)破断強度、破断伸度、ヤング率
引張り試験機(テンシロン)を用いてクロスヘッドスピード300mm/分、幅10mm、試料長50mmとしてフィルムの長手方向、幅方向について、25℃、65%RHの環境下にてJIS−K7127(1999年)に準拠して、破断強度、破断伸度、ヤング率値を測定した。評価は長手方向、幅方向それぞれの破断強度、破断伸度、ヤング率を各5回ずつ測定し、長手方向と幅方向の平均値を用いた。
(2)フィルム厚み
電子マイクロメータ(アンリツ株式会社製 商品名「K−312A型」)を用いて針圧30gにてフィルム厚みを測定した。
(3)アルミニウム箔厚さ
積層材中のアルミニウム箔の厚さは、積層材の小片(2mm×2mm)をエポキシ樹脂(リファインテック(株)製の商品名「エポマウント」)中に包埋し、ミクロトームを用いて包埋樹脂ごと50nm厚さにスライスし、透過型光学顕微鏡(株式会社 ニコン インスツルメントカンパニー製“エクリプスE100”)により倍率500倍で観察して求めた。
(4)耐振動性
本発明の積層材から20cm×15cmの積層材片を2枚切り出し、1枚の積層材より10cm×5cm、奥行き5mmの発電要素を封入するための絞り成型部をポリエステルフィルム(A)が外側になるように長辺10cm、短辺5cm、コーナー2mm、ダイス肩R1.2mm、ポンチ肩0.5mmの金型を用いてプレス圧力7kg/cmの圧力をかけ、成形深さ5mmの容器状に成形し、その容器部に、下記試験液を20g入れ、電池構成体模擬体としてアルミニウム板(3mm厚さ×6cm×5cm)を入れた後、他方の非成形積層材を、ポリプロピレンフィルム(D)が内側になるように重ね、四辺をヒートシールにより融着して容器を作成した。
試験液はエチレンカーボネート/エチレンメチルカーボネート=1/1(重量比)に六フッ化リン酸リチウム塩( 濃度1.5N)を加えたものを使用した。
本ヒートシールサンプルを用いて振動試験機(アイデックス株式会社製 “BF−50UD”)に固定し、室温で、振幅0.75mm(縦方向)、10Hz→55Hz→10Hzを60秒で掃引、これを1サイクルとして8時間行った後の、ヒートシールサンプルの破れ、液漏れの状態を目視で観察し、以下の基準で評価し、○、○〜△および△は実用範囲、×および××は実用範囲外とした。
○: 破れ、液漏れ変化が観察されず。
○〜△:容器に液漏れはないが、わずかに亀裂が見られる。
△: 袋に目視できる亀裂、破れはないが、液もれが、わずかに観察される。
×:袋に亀裂が明らかに見られ、そこから液漏れが発生している。
××:袋が破れて液の大部分が漏れている。
(5)耐衝撃性
上記(4)で作成した試験液・アルミニウム板封入容器を長辺と短辺で形成される面を下側にして、大理石の試験台に5メートルの高さから繰り返し落下させた(時速35kmの衝突に相当)。
100回繰り返して落下させた後の、容器の破れ、液漏れの状態を目視で観察し、以下の基準で評価し、○、○〜△および△は実用範囲、×および××は実用範囲外とした。
○: 破れ、液漏れ変化が観察されず。
○〜△:容器に液漏れはないが、わずかに亀裂が見られる。
△: 容器にわずかに亀裂が見られ、液もれが、わずかに観察される。
×:容器に亀裂が明らかに見られ、そこから液漏れが発生している。
××:容器が破れて液の大部分が漏れている。
[実施例1]
厚さ12μm、破断強度が240MPa、破断伸度が118%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)(東レ株式会社製「ルミラー」(登録商標)P60)と、厚さ15μm、破断強度が103MPa、破断伸度が398%の無延伸ナイロン6フィルム(B)(東レフィルム加工株式会社製「レイファン」(登録商標)NO 1401)をドライラミネート法によって、三井化学ポリウレタン株式会社製の“タケラック A−910(ポリオール系主剤)”/“タケネート A−3(イソシアネート系硬化剤)”二液タイプ(100重量部/10重量部)接着剤を用いてA/B積層材を作成した。ここで、接着剤塗布量は固形分としてA側に5g/mとし、A/B貼り合わせ後、40℃、72時間のエージング処理を行った。
A/B積層材と、厚さ110μmのアルミニウム箔(C)(住軽アルミ箔株式会社製“ベスパ”8021)を、BとCを重ね合わせ、ドライラミネート法によって、三井化学ポリウレタン株式会社製の“タケラック A−910(ポリオール系主剤)”/“タケネート A−3(イソシアネート系硬化剤)”二液タイプ(100重量部/10重量部)接着剤を用いてA/B/C積層材を作成した。ここで接着剤塗布量はB側に固形分として6g/mとし、B/C貼り合わせ後、45℃、80時間のエージング処理を行った。
A/B/C積層材に、厚さ40μmの破断強度が38MPa、破断伸度が500%、ヤング率が585MPaの無延伸ポリプロピレンフィルム(D)(東洋紡績株式会社製“パイレンフィルム‐CT P1128”)を、140℃の溶融温度で、10μmの厚みで押出した変性ポリオレフィン(三井化学株式会社製、官能基グラフト変性ポリプロピレン“アドマー QE840”)をCとD間のサンドイッチ層に用い、ラミネートし、本発明のA/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例2]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)のかわりに、厚さ15μm、破断強度が160MPa、破断伸度が128%の二軸延伸ポリ乳酸フィルム(ユニチカ株式会社製“テラマック”TF)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例3]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)として厚さ25μm、破断強度が225MPa、破断伸度が150%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ株式製“エンブレット”)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例4]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)として厚さ38μm、破断強度が216MPa、破断伸度が110%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式製“エステルフィルム E5100”)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例5]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)のかわりに、厚さ35μm、破断強度が150MPa、破断伸度が120%の二軸延伸ポリ乳酸フィルム(ユニチカ株式会社製“テラマックTF”)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例6]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)として厚さ6.5μm、破断強度が275MPa、破断伸度が118%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レフィルム加工株式会社製「ルミラー」(登録商標)P375)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例7]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)として厚さ4.5μm、破断強度が271MPa、破断伸度が106%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー」(登録商標)F53)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例8]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)のかわりに、厚さ12μm、破断強度が310MPa、破断伸度が85%の二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製“テオネックス”Q51)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例9]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)として、厚さ12μm、破断強度が235MPa、破断伸度が95%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績株式会社製“エステルフィルム”E5100)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例10]
実施例1において二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)として、厚さ16μm、破断強度が285MPa、破断伸度が125%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製“テイジンテトロンフィルム”G2)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例11]
実施例1において、Aとして、厚さ12μmの破断強度が205MPa、破断伸度が95%の二軸延伸ポリエステルフィルム(A)(東洋紡績株式会社製“エステルフィルム E7700”)を用いた。このこと以外は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例12]
実施例1において、Cとして、厚さを250μmとしたこと以外は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例13]
実施例1において、Cとして、厚さを80μmとしたこと以外は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例14]
実施例1において、Dとして、厚さ60μmの破断強度が47MPa、破断伸度が635%、ヤング率が630MPaの無延伸のポリプロピレンフィルム(D)(東レフィルム加工株式会社製「トレファン」(登録商標)NO 3301)を用いた。その他は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[実施例15]
実施例1において、A/B/C積層材と無延伸ポリプロピレンフィルム(D) (東洋紡績株式会社製“パイレンフィルム‐CT P1128”)を、CとDを重ね合わせ、ドライラミネート法によって、三井化学ポリウレタン株式会社製の“タケラック A−910(ポリオール系主剤)”/“タケネート A−3(イソシアネート系硬化剤)”二液タイプ(100部/10部)接着剤を用いてA/B/C/D積層材を作成した。ここで接着剤塗布量はC側に固形分として6g/mとし、C/D貼り合わせ後、45℃、80時間のエージング処理を行った。その他は実施例1と同様にして、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、ナイロンフィルム(B)として延伸ナイロンフィルム(東洋紡績株式会社製二軸延伸フィルム“ハーデンフィルム N1100”)を用いた。その他は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、ポリプロピレンフィルム(D)として厚さ60μmの延伸ポリプロピレンフィルム(東レ株式会社製二軸延伸ポリプロピレンフィルム「トレファン」(登録商標)2500H)を用いた。その他は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。ヒートシールが出来ず、袋が作成できず、二次電池用容器が作成できなかった。
特性は表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、ポリエステルフィルム(A)を用いなかった。A/B積層材を作成せずに、その他は実施例1と同様にし、B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、A/B積層材とCとを、AとCとを重ね合わせ、実施例1の接着剤、接着剤塗布量、エージング処理を同様にして、B/A/C積層材を作成した。後は実施例1と同様にしてB/A/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例5]
厚さ12μm、破断強度が240MPa、破断伸度が118%の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)(東レ株式会社製「ルミラー」(登録商標)P60)と、厚さ110μmのアルミニウム箔(C)(住軽アルミ箔株式会社製“ベスパ”8021)を、ドライラミネート法によって、三井化学ポリウレタン株式会社製の“タケラック A−910(ポリオール系主剤)”/“タケネート A−3(イソシアネート系硬化剤)”二液タイプ(100重量部/10重量部)接着剤を用いてA/C積層材を作成した。ここで接着剤塗布量はA側に固形分として6g/mとし、A/C貼り合わせ後、45℃、80時間のエージング処理を行った。
厚さ15μm、破断強度が103MPa、破断伸度が398%の無延伸ナイロン6フィルム(B)(東レフィルム加工株式会社製「レイファン」(登録商標)NO 1401)と、厚さ40μmの破断強度が38MPa、破断伸度が500%、ヤング率が585MPaの無延伸ポリプロピレンフィルム(D)(東洋紡績株式会社製“パイレンフィルム‐CT P1128”)をドライラミネート法によって、三井化学ポリウレタン株式会社製の“タケラック A−910(ポリオール系主剤)”/“タケネート A−3(イソシアネート系硬化剤)”二液タイプ(100重量部/10重量部)接着剤を用いてB/D積層材を作成した。ここで、接着剤塗布量は固形分としてB側に5g/mとし、B/D貼り合わせ後、40℃、72時間のエージング処理を行った。
A/C積層材とB/D積層材を、140℃の溶融温度で、10μmの厚さで押出した変性ポリオレフィン(三井化学株式会社製、官能基グラフト変性ポリプロピレン“アドマー QE840”)をCとB間のサンドイッチ層に用い、ラミネートし、A/C/B/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例6]
実施例1において、Cとして、厚さを70μmとしたこと以外は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例7]
実施例1において、Cとして、厚さを40μmとしたこと以外は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
[比較例8]
実施例1において、Cとして、厚さを20μmとしたこと以外は実施例1と同様にし、A/B/C/D積層材を作成した。特性は表1に示す。
Figure 2012014998
本発明の積層材は加工性が良く、本発明の積層材から作成した容器は耐薬品性、耐振動性に優れるので、本発明の積層材は電気自動車、ハイブリット自動車、電気自動二輪車に搭載される二次電池用容器用の積層材として好適に用いられる。

Claims (3)

  1. ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートまたはポリ乳酸からなるフィルム(A)、ナイロン6フィルム(B)、アルミニウム箔(C)、ポリプロピレンフィルム(D)がこの順に積層された積層材であって、Aが二軸延伸フィルムであり、BおよびDが無延伸フィルムであり、Cの厚さが80〜250μmであることを特徴とする二次電池容器用積層材。
  2. Aの破断強度が150〜250MPa、破断伸度が100〜150%であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池容器用積層材。
  3. 請求項1又は2に記載の二次電池容器用積層材によって形成された二次電池容器。
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