JP2012014571A - アクセス制御装置、アクセス制御方法およびストレージシステム - Google Patents

アクセス制御装置、アクセス制御方法およびストレージシステム Download PDF

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Abstract

【課題】バス接続の確立の遅延を抑制すること。
【解決手段】接続情報管理部1aは、アクセス制御装置1に接続されている複数の記憶装置2a〜2cが、接続対象コンピュータ3と接続を確立する制御モジュール5とのバス接続要求時にそれぞれ送信する、記憶装置2a〜2cから1つの記憶装置を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、記憶装置2a〜2c毎の接続対象コンピュータ3との接続待ち状況を管理する。選択部1bは、記憶装置2a〜2c毎の接続待ち状況に基づく記憶装置2a〜2cのバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの記憶装置を選択する。決定部1cは、選択部1bにより選択された記憶装置を接続対象コンピュータ3との接続対象として決定する。
【選択図】図1

Description

本発明はアクセス制御装置、アクセス制御方法およびストレージシステムに関する。
ホストコンピュータと周辺機器とのデータ転送方法の1つとしてSAS(Serial Attached SCSI)が知られている。
SASでは、バス接続の調整を担う1つまたは複数のバス接続調整部(以下、エキスパンダと言う)を介してSAS規格で接続されたデバイス(以下、「SASデバイス」と言う)間が連結されている。
SASデバイス間のアクセス競合が発生した場合、エキスパンダはSASプロトコルに従いAWT(Arbitration Wait Time)が最も長いSASデバイスを優先して選択することで、アクセスを平準化している。
ここで、AWTは、SASデバイス間で、SASデバイスがバス接続要求(OAF:OPEN Address Frame)してからバス接続が確立されるまでの待ち時間を言う。
特開2004−110367号公報 特開2007−256993号公報
エキスパンダが階層構造をなしている場合、下位層のエキスパンダが選択したOAFが、上位層のエキスパンダに集約される。そして、上位層のエキスパンダが、AWTが最も長いOAFを優先して選択する。
しかしながら、上位層のエキスパンダに到達するOAFのタイミングは、一定ではない。到達するOAFのタイミングがずれると、例えば、エキスパンダがあるOAFを選択した後に、選択したOAFのAWTよりも大きいAWTを有するOAFがエキスパンダに到達しても、エキスパンダは、後に到達したOAFを選択することはできず、後に到達したOAFのAWTがさらに大きくなる可能性がある。
このため、AWTの大きいOAFが最終的にタイムアウトし、バス接続が確立できない場合が発生するという問題がある。
以上、SAS規格を適用したシステムについて説明したが、アクセス処理の優先、平準化制御を実行する他の規格を適用したシステムにも同様の問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、バス接続の確立の遅延を抑制するアクセス制御装置、アクセス制御方法およびストレージシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、開示のアクセス制御装置が提供される。このアクセス制御装置は、接続情報管理部と、選択部と、決定部とを有している。
接続情報管理部は、当該アクセス制御装置に接続されている複数の接続機器が接続対象コンピュータと接続を確立する制御モジュールとのバス接続要求時にそれぞれ送信する、複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、接続機器毎の接続対象コンピュータとの接続待ち状況を管理する。
選択部は、接続機器毎の接続待ち状況に基づく接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの接続機器を選択する。
決定部は、選択部により選択された接続機器を接続対象コンピュータとの接続対象として決定する。
開示のアクセス制御装置によれば、バス接続の確立の遅延を抑制することができる。
第1の実施の形態のアクセス制御装置の概要を示す図である。 第2の実施の形態のストレージシステムを示すブロック図である。 エキスパンダの機能を示すブロック図である。 AWT管理テーブルに格納されている情報を示す図である。 AWT管理テーブルの更新処理を示すフローチャートである。 増加AWT算出部の処理結果を示す図である。 更新後のAWT管理テーブルを示す図である。 再度、AWT制御を実行した場合のAWT管理テーブルを示す図である。 第3の実施の形態のストレージシステムを示す図である。 第3の実施の形態の制御モジュールを示すブロック図である。
以下、実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
まず、実施の形態のアクセス制御装置について説明し、その後、実施の形態をより具体的に説明する。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態のアクセス制御装置の概要を示す図である。
実施の形態のアクセス制御装置1は、接続情報管理部1aと選択部1bと決定部1cとを有している。
接続情報管理部1aは、アクセス制御装置1に接続されている複数の記憶装置(接続機器)2a、2b、2cが、接続対象コンピュータ3と接続を確立する制御モジュール5とのバス接続要求時にそれぞれ送信する判断基準情報を受け付ける。そして、受け付けた判断基準情報に基づいて、記憶装置2a、2b、2c毎の接続対象コンピュータ3との接続待ち状況を管理する。
ここで判断基準情報は、記憶装置2a、2b、2cから1つの記憶装置を選択する際に判断基準となる情報である。例えばSAS規格であればAWTを例示することができる。
なお、図1では、記憶装置2a、2bは、直接、接続情報管理部1aに接続されている。また、記憶装置2cは、中継機器(接続機器)4を介して接続情報管理部1aに接続されている。ここで中継機器4としては、例えばアクセス制御装置1と同じ機能を有する機器等が挙げられる。
また、接続待ち状況を示す情報としては、例えば、記憶装置2a、2b、2cがバス接続要求を出力してから、バス接続されるまでの時間(接続待ち時間)等が挙げられる。接続待ち時間は、例えば出力判断基準情報に含まれるバス接続要求を出力した時間と現在時刻との差分を取ることにより求めることができる。
図1では、接続待ち時間を管理するテーブル1c1を例示している。テーブルは、記憶装置2aの例えばOAF中の値に基づいて設定される接続待ち時間が50μsであり、記憶装置2bの接続待ち時間が30μsであり、記憶装置2cの接続待ち時間が70μsであることを示している。
選択部1bは、記憶装置2a、2b、2c毎の接続待ち状況と、記憶装置2a、2b、2cのバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報とに基づいて、バス接続が遅延傾向にある1つの記憶装置を選択する。
遅延傾向にあるか否かは、例えば、接続待ち時間が、予め用意した閾値を超えた場合、遅延傾向にあると判断することができる。以下、記憶装置2cの接続待ち時間(70μs)が、閾値を超えたものとして説明する。
また、調整用情報としては、例えば、予め用意した時間(調整用時間)等が挙げられる。また、他の例として、バス接続の優先度を識別する符号等であってもよい。
例えば図1では、閾値を超えた記憶装置2cのテーブル1c1の調整用時間の欄に予め用意した「50μs」を設定している。
なお、接続情報管理部1aは、選択部1bが記憶装置2a、2b、2cから1つの記憶装置を選択すると、接続待ち時間を0μsに設定(リセット)する。
選択部1bは、接続待ち時間と、調整用時間とに基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの接続機器を選択する。
決定部1cは、選択部1bにより選択された記憶装置を接続対象コンピュータ3との接続対象として決定する。決定部1cは、選択部1bにより選択された記憶装置を接続対象コンピュータ3との接続対象として決定したことを制御モジュール5に通知する。
制御モジュール5は、決定部1cが決定した記憶装置とバス接続し、制御モジュール5の制御により、決定部1cが決定した記憶装置と接続対象コンピュータ3との接続が確立される。
次に、アクセス制御装置1の動作を説明する。
接続情報管理部1aは、ある一定期間の判断基準情報の受付時間を設け、受付時間内に受け付けた判断基準情報に基づいて接続待ち時間を算出する。選択部1bは、接続待ち時間が最も長い記憶装置を選択する。
選択部1bは、テーブル1c1に調整用時間が設定されていない場合、接続待ち時間のみに基づいて、バス接続が遅延傾向にある1つの接続機器を選択する。
図1の一番上のテーブル1c1では、接続待ち時間を比較すれば、記憶装置2cの接続待ち時間が最も長い記憶装置2cが選択されるはずであるが、中継機器4からアクセス制御装置1への判断基準情報の送信に遅延が発生し、受付時間に間に合わなかったものとする。この場合、受付時間内に受け付けた判断基準情報に基づいて算出した接続待ち時間が最も長い記憶装置2aを選択する。
そして、選択部1bは、受付時間に間に合わなかった記憶装置2cの接続待ち時間(70μs)が、閾値を超えているため、上から2番目のテーブル1c1に示すように、閾値を超えた記憶装置2cのテーブル1c1の調整用時間の欄に予め用意した「50μs」を設定する。
その後、接続情報管理部1aは、テーブル1c1の全ての接続待ち時間を0μsに設定する。
決定部1cは、選択部1bにより選択された記憶装置2aを接続対象コンピュータ3との接続対象として決定する。そして、決定部1cは、記憶装置2aを接続対象コンピュータ3との接続対象として決定したことを制御モジュール5に通知する。制御モジュール5は、決定部1cが決定した記憶装置とバス接続し、制御モジュール5の制御により、決定部1cにより決定された記憶装置2aと接続対象コンピュータ3との接続が確立される。
接続情報管理部1aは、再度、ある一定期間の判断基準情報の受付時間を設け、受付時間内に受け付けた判断基準情報に基づいて接続待ち時間を算出する。
図1の一番下のテーブル1c1は、再度設けた受付時間により算出された接続待ち時間を示している。
ここで、テーブル1c1に調整用時間が設定されている場合、選択部1bは、接続待ち時間と調整用時間との和をとることにより、バス接続が遅延傾向にある1つの接続機器を選択する。
図1の下側のテーブル1c1では、記憶装置2a〜2cの接続待ち時間のみを比較すると、記憶装置2aの接続待ち時間「90μs」が最も長いが、接続待ち時間と調整用時間との和をとると、記憶装置2cの「125(50+75)μs」が最も長くなる。従って、選択部1bは、記憶装置2cを選択する。
決定部1cは、選択部1bにより選択された記憶装置2cを接続対象コンピュータ3との接続対象として決定する。決定された記憶装置2cと接続対象コンピュータ3との接続が確立される。
アクセス制御装置1によれば、接続情報管理部1aが、ある程度バス接続の確立に時間がかかっているバス接続要求に対し、調整用時間を設定した。そして、選択部1bが、接続待ち時間と調整用時間とに基づいて、1つの記憶装置を選択するようにした。従って、バス接続の平準化を図ることができ、バス接続の確立の遅延を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、選択部1bは、接続待ち時間と調整用時間との和をとることにより、バス接続が遅延傾向にある1つの接続機器を選択した。しかし、これに限らず、調整用時間のみに基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの接続機器を選択するようにしてもよい。
また、接続情報管理部1a、選択部1b、決定部1cは、アクセス制御装置1が有するCPU(Central Processing Unit)が備える機能により実現することができる。また、テーブル1c1は、アクセス制御装置1が有するRAM(Random Access Memory)やHDD(HDD:Hard Disk Drive)等が備えるデータ記憶領域により実現することができる。
以下、開示のアクセス制御装置をストレージシステムに適用した例を用いて実施の形態をより具体的に説明する。
<第2の実施の形態>
図2は、第2の実施の形態のストレージシステムを示すブロック図である。
ストレージシステム100は、ホストコンピュータ(接続対象コンピュータ)50と、ホストコンピュータ50に接続されるデバイスエンクロージャ60とを有している。
デバイスエンクロージャ60は、制御ブロック10、20、30、40を有している。
制御ブロック10は、制御モジュール11とエキスパンダ(アクセス制御装置)12とドライブエンクロージャ(DE:Drive Enclosure)13とを有している。
制御ブロック20は、エキスパンダ22とドライブエンクロージャ23とを有している。制御ブロック30は、エキスパンダ32とドライブエンクロージャ33とを有している。制御ブロック40は、エキスパンダ42とドライブエンクロージャ43とを有している。
なお、制御ブロック10、20、30、40は、説明の便宜上設けた単位である。
ドライブエンクロージャ13、23、33、43は、それぞれ、エキスパンダ12、22、32、42とSAS規格でシリアル接続(以下、単に「SAS接続」と言う)された6つのディスクを有している。例えば、ドライブエンクロージャ13は、エキスパンダ12とSAS接続されたディスク13a、13b、13c、13d、13e、13fを有している。ディスクの種別としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等が挙げられる。
以下、ドライブエンクロージャ13、23、33、43が備えるディスクを区別せずに指し示す場合には、「各ディスク」と言う。
ドライブエンクロージャ13、23、33、43は、冗長性を考慮したRAID構成をなしている。
各ディスクは、制御モジュール11とのバス接続の要求時に、前述したOAFを定期的に発行する。各ディスクは、1回目に発行したOAFにてバス接続が確立されなかった場合、再度、OAFを発行する。2回目以降に発行するOAFのAWTは、前回発行したOAFに含まれるAWTを加えたAWTとなる。例えば、3回目に発行するOAFのAWTは、1回目および2回目に発行したOAFに含まれるAWTを加えたAWTとなる。
制御モジュール11は、ホストコンピュータ50およびエキスパンダ12にSAS接続されている。なお、図2では、1つのホストコンピュータ50を図示しているが、複数のホストコンピュータが、制御モジュール11に接続されていてもよい。
制御モジュール11は、ホストコンピュータ50の指示に基づいて、バス接続が確立したドライブエンクロージャ13、23、33、43へのデータの書き込みおよびドライブエンクロージャ13、23、33、43からのデータの読み出し制御を、エキスパンダ12、22、32、42を介して行う。
エキスパンダ12、22、32、42は、それぞれ、階層構造をなしており、制御モジュール11にSAS接続されている。具体的には、エキスパンダ12は、最上位層のエキスパンダであり、制御モジュール11に直接接続されている。以下、エキスパンダ22、エキスパンダ32、エキスパンダ42の順に階層が下がり、エキスパンダ42が最下層のエキスパンダである。
エキスパンダ12、22、32、42は、それぞれ、AWTに関する情報を管理するAWT管理テーブル(後述)を有している。
エキスパンダ12、22、32、42は、各ディスクが出力するAWTに従い、優先接続するOAFを選択する。
具体的には、エキスパンダ12、22、32、42は、ある一定期間(受付時間)、各エキスパンダに接続されたディスクからのOAFを受け付ける。受付時間の経過後に、最も長いAWTを持つOAFを選択する。
そして、エキスパンダ12、22、32、42は選択したOAFを、上位層のエキスパンダ(但し、制御モジュール11に直接接続されたエキスパンダ12は制御モジュール11)に発行する。
エキスパンダ12、22、32、42は、OAFの選択の際、それぞれ、AWT管理テーブルを参照することで、制御モジュール11とのバス接続が所定時間以上確立されていないディスクを検出する。そして、検出されたディスクが制御モジュール11とバス接続する可能性を高める制御を行う。なお、制御方法については、後に詳述する。
このようなハードウェア構成によって、制御モジュール10の処理機能を実現することができる。
次に、ストレージシステム100の動作を簡単に説明する。
制御モジュール11は、アクセス指示情報としてI/Oコマンドをドライブエンクロージャ13、23、33、43に送信し、ドライブエンクロージャ13、23、33、43が備える各ディスクの記憶領域に対するデータの入出力指令を行う。また、入出力指令からアクセス監視時間が経過しても応答が得られないときは、このI/O処理を中断するアボート指示コマンドをドライブエンクロージャ13、23、33、43に送信する。
以下、デバイスエンクロージャ60に搭載された全てのディスクがアクセス指示情報に応じて制御モジュール11へOAFを発行してアクセス競合が発生した場合の、各エキスパンダ12、22、32、42の処理を簡単に説明する。
[ステップS1] エキスパンダ12は、ディスク13a〜13fが発行したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして選択したOAFを制御モジュール11へ向け発行する。これにより、選択したOAFを発行したディスクと制御モジュール11とのバス接続が確立し、ホストコンピュータ50との間でデータの書き込み、読み出しを行うことができる。
またエキスパンダ22は、ディスク23a〜23fが発行したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして、エキスパンダ22は、選択したOAFを上位層のエキスパンダ12へ向け発行する。
またエキスパンダ32は、ディスク33a〜33fが発行したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして、エキスパンダ32は、選択したOAFを上位層のエキスパンダ22へ向け発行する。
またエキスパンダ42は、ディスク43a〜43fが発行したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして、エキスパンダ42は、選択したOAFを上位層のエキスパンダ32へ向け発行する。
選択されたOAFにて制御モジュール11とのバス接続が確立した場合、制御モジュール11からバス接続の確立受理のためのアクセプトフレーム(Accept Frame)が、各エキスパンダを介して選択されたOAFを発行したディスクに届く。
他方、エキスパンダに選択されなかったOAFを発行したディスクは、バス接続が確立されているディスクのバス接続の解放までは、バス接続を確立することができない。このため、エキスパンダに選択されなかったOAFを発行したディスクは、待ち時間を加えたOAFを再度エキスパンダに発行する。
[ステップS2] その後、バス接続が確立されたディスクの制御モジュール11とのバス接続が解放されると、エキスパンダ12は、ディスク13a〜13fから、ステップS1でバス接続を確立したディスク以外からのOAFおよび下位エキスパンダ22が選択したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択し制御モジュール11へ向け発行する。
エキスパンダ22は、ディスク23a〜23fからのOAFおよび下位エキスパンダ32が選択したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして選択したOAFを上位層のエキスパンダ12へ向け発行する。
エキスパンダ32は、ディスク33a〜33fからのOAFおよび下位エキスパンダ42が選択したOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして選択したOAFを上位層のエキスパンダ22へ向け発行する。
エキスパンダ42は、ディスク43a〜43fからのOAFから選択されたOAFのうち、最もAWTが大きいOAFを選択する。そして選択したOAFを上位層のエキスパンダ32へ向け発行する。
このステップS2において、前述したように、エキスパンダ12、22、32、42は、それぞれ、AWT管理テーブルを参照することで、制御モジュール11とのバス接続が所定時間以上確立されていないディスクを検出する。そして、エキスパンダ12、22、32、42が、検出したディスクのOAFのAWTを最も大きくするように制御することで、検出したディスクのOAFが優先的に選択される可能性を高める処理を行う。この処理により、検出されたディスクが制御モジュール11とバス接続する可能性を高めることができる。
以下、ステップS2を繰り返して実行し、順次、バス接続を確立する。
次に、各エキスパンダが備える機能を詳しく説明する。
図3は、エキスパンダの機能を示すブロック図である。なお、図3は、エキスパンダ32の機能を示しているが、エキスパンダ12、22、42の機能もエキスパンダ32と同様である。
エキスパンダ32は、OAF受信部321と、AWT管理テーブル更新部322と、AWT管理テーブル323と、OAF転送部324と、バス接続遅延Phy検出部325と、付加AWT決定部326と、バス接続確立検出部327とを有している。
OAF受信部321は、ディスク33a〜33fが発行するOAFをポートを介して受信する。また、OAF受信部321は、ディスク43a〜43fが発行するOAFをエキスパンダ42およびポートを介して受信する。
AWT管理テーブル更新部322は、OAF受信部321が受信した各OAFに含まれるAWTの平均値、最小値、最大値を算出する。そして算出した平均値、最小値、最大値をAWT管理テーブル323に格納する。
また、AWT管理テーブル323は、付加AWT決定部326から付加AWTを受け取ると、受け取った付加AWTをAWT管理テーブル323に格納する。なお、付加AWTについては後述する。
さらに、AWT管理テーブル更新部322は、バス接続確立検出部327が検出したバス接続確立したOAFのAWT値からAWT管理テーブル323を更新する。
AWT管理テーブル323は、例えばエキスパンダ32が有するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等に記憶されるテーブルである。
AWT管理テーブル323には、各ディスクのバス接続の確立した今までのAWT情報が格納されている。
OAF転送部324は、AWT管理テーブル323に格納されているAWTに基づいて、エキスパンダ22に転送するOAFを選択する。具体的には、OAF転送部324は、OAF受信部321が受信したOAFに含まれるAWTと、付加AWTとに基づいて、エキスパンダ22に転送するOAFを選択する。そして、OAF転送部324は、選択したOAFを、エキスパンダ22に転送する。
バス接続遅延Phy検出部325は、AWT管理テーブル323からバス接続が遅延傾向にあるディスクを、Phy(ディスクまたはエキスパンダが接続されたポート)単位で検出する。AWT制御対象のPhyの検出方法としては、例えば、遅延傾向のPhyの検出は、AWT管理テーブル323の平均AWTの欄の値が、予め用意した閾値を超えた場合に、そのPhyを、バス接続が遅延傾向にあるPhyとして検出することができる。また他の例としては、エキスパンダ32が備える全てのPhyのAWTの平均時間の標準偏差が、予め用意した閾値を超えた場合に、全てのPhyの中から、AWTの平均時間の最も大きなPhyをバス接続が遅延傾向にあるPhyとして検出することができる。
付加AWT決定部326は、バス接続遅延Phy検出部325により検出されたPhyを介して受け取るOAFに対して付加するAWTの重みを示す係数(付加AWT)を決定する。設定方法については、後述する。
バス接続確立検出部327は、前述したアクセプトフレームを受信することでバス接続が確立されたことを検出する。
次に、AWT管理テーブルに格納されている情報を説明する。
図4は、AWT管理テーブルに格納されている情報を示す図である。
図4に示すAWT管理テーブル323は、エキスパンダ32が備えるAWT管理テーブルである。
Phy IDの欄にはエキスパンダ32が有するポート番号が格納されている。この付属デバイスの識別番号としては、例えばディスク33a〜33fに接続されているポート番号や、エキスパンダ22、42に接続されているポート番号等を用いることができる。図4では、ディスク33aに接続されているポートP0のポート番号「0」、ディスク33bに接続されているポートP1のポート番号「1」、ディスク33cに接続されているポートP2のポート番号「2」、・・・、エキスパンダ22に接続されているポートP7のポート番号「7」およびエキスパンダ42に接続されているポートP8のポート番号「8」が格納されている。
付属デバイス(Attachment Device)の欄にはポートの接続先のSASデバイスを識別する情報が格納されている。図4では一例として、ディスク33aを示す「disk03-a」、ディスク33bを示す「disk03-b」、ディスク33を示す「disk03-c」、・・・、エキスパンダ22を示す「exp02」およびエキスパンダ42を示す「exp04」が格納されている。
平均AWT(Average AWT)の欄にはこれまで制御モジュール11とバス接続が確立したSASデバイスが発行したOAFのAWTの平均値(μS)が格納されている。
最小AWT(Minimum AWT)の欄には制御モジュール11とバス接続が確立したSASデバイスが発行したOAFのAWTの最小値(μS)が格納されている。
最大AWT(Maximum AWT)の欄には制御モジュール11とバス接続が確立したSASデバイスが発行したOAFのAWTの最大値(μS)が格納されている。
Frameの欄にはこれまで制御モジュール11とバス接続が確立したSASデバイスが発行したOAFの数が格納されている。
付加AWTの欄には、付加AWT決定部326が決定した付加AWTが格納されている。
図4に示すAWT管理テーブル323の平均AWTの欄を参照すると、Phy ID=8(エキスパンダ42)の平均AWTの値が、他のPhy IDの平均AWTの値よりも大きく(3倍程度〜10倍)になっている。従って、エキスパンダ32は、Phy ID=8に接続されたエキスパンダ42からのOAFが、バス接続確立の遅延傾向にあることが判別できる。
再び図3に戻って説明する。
OAF転送部324は、受理した複数のOAFから最も大きいAWTが設定されているOAFを優先的に選択する。そして、OAF転送部324は、選択したOAFをエキスパンダ22に転送する。
なお、選択されなかったOAFを発行した他のディスクは、バス接続が確立したデバイスのバス権解放まではバス接続が確立できないため、待ち時間を加えたOAFを再度エキスパンダ32に発行する。
次に、エキスパンダ32のAWT管理テーブル323の更新処理をフローチャートを用いて説明する。
図5は、AWT管理テーブルの更新処理を示すフローチャートである。
[ステップS11] バス接続遅延Phy検出部325が、AWT管理テーブル323からバス接続遅延傾向にあるPhyを検出する。Phyが検出された場合(ステップS11のYes)、ステップS12に遷移する。Phyが検出されなかった場合(ステップS11のNo)、Phyの検出を待機する。
[ステップS12] 付加AWT決定部326が、バス接続遅延Phy検出部325により検出されたPhyを介して受け取ったOAFに対して付加するAWT値(付加AWT)を算出する。その後、ステップS13に遷移する。
[ステップS13] AWT管理テーブル更新部322が、付加AWT決定部326が算出した付加AWTをAWT管理テーブル323の付加AWTの欄に設定することで、AWT管理テーブルを更新する。また、ステップS14にてバス接続確立検出部327がバス接続の確立を検出した場合、AWT管理テーブル更新部322は、バス接続確立検出部327が検出したアクセプトフレームに基づいて識別されるディスクが発行したOAFのAWT値に基づいてAWT管理テーブルを更新する。なお、更新方法は後述する。その後、ステップS14に遷移する。
[ステップS14] バス接続確立検出部327が、アクセプトフレームを検出したか否かを判断する。アクセプトフレームを検出した場合(ステップS14のYes)、バス接続が確立したと判断し、ステップS13に遷移する。アクセプトフレームを検出していない場合、(ステップS14のNo)、バス接続の確立を検出していないまたはバス接続が解放されたと判断し、ステップS11に遷移する。
以上で、図5の処理の説明を終了する。
以下、図6〜図8に示すAWT管理テーブル323を用いて図5の処理の一例を示す。
[シーケンスSeq1] 本具体例では、バス接続遅延Phy検出部325は、AWT管理テーブル323の平均AWTの欄の値が、予め用意した閾値を超えたPhy ID=8を、バス接続が遅延傾向にあるPhyとして検出する。
OAF転送部324の今回の選択動作においてエキスパンダ42からのOAFがエキスパンダ32に選択されなかった場合、エキスパンダ42は、再度、ディスク43a〜43fのうち、OAFが選択されなかったディスクが発行するOAFをエキスパンダ32に発行する。再度、OAFを受け取ったエキスパンダ32の付加AWT決定部326は、エキスパンダ42から受け取ったOAFのAWTに平均AWTの欄の値「50μS」を加算することを決定する。そしてAWT管理テーブル更新部322がAWT管理テーブル323を更新する。
図6は、増加AWT算出部の処理結果を示す図である。
AWT管理テーブル更新部322は、AWT管理テーブル323のPhy ID=8の平均AWTの欄の値「50」を、付加AWTとしてPhy ID=8の付加AWTの欄に設定する。この結果、AWT管理テーブル323の付加AWTの欄には、「50」が格納される。
なお、付加AWTは、全てのPhyの欄の平均AWTからの乖離量から算出してもよい。
[シーケンスSeq2] エキスパンダ42を含む複数のデバイスがバス接続の確立のため、OAFをエキスパンダ32に発行した場合、付加AWTの欄に「50」が格納されたPhy ID=8、すなわち、エキスパンダ42からのOAFは、他のPhyからのOAFよりAWTが大きくなる可能性が高くなり、上位エキスパンダ22に転送されるOAFとして選択される可能性が高くなる。
次回の選択動作においてOAF転送部324は、エキスパンダ32が受理したOAFの中から最も大きいAWTが設定されているOAFを選択する。エキスパンダ42から受け取ったOAFのAWTには50μSが加算されるので、エキスパンダ42からのOAFは、他のPhyからのOAFよりAWTが大きくなる可能性が高くなり、上位エキスパンダ22に転送されるOAFとして選択される可能性が高くなる。
エキスパンダ42からのOAFが選択されるまで、エキスパンダ42からのOAFが発行される度にエキスパンダ42からのOAFに50μSを加算するようにしたので、エキスパンダ42からのOAFは、上位エキスパンダ22に転送されるOAFとして選択される可能性が高くなる。
OAF転送部324が、エキスパンダ42からのOAFを上位エキスパンダ22への転送OAFとして選択した場合、OAF転送部324は、エキスパンダ42から受け取ったOAFのAWTに、付加AWTの欄に設定した「50」を加えたAWTを、選択したOAFに含めエキスパンダ22に転送する。
[シーケンスSeq3] エキスパンダ33は、バス接続の確立後、AWT管理テーブル323を更新する。具体的には、バス接続確立検出部327は、制御モジュール11からアクセプトフレームを受信することで、バス接続が確立したことを検出する。バス接続確立検出部327のバス接続確立の検出に基づいて、AWT管理テーブル更新部322は、AWT管理テーブル323を更新する。
なお、各AWT管理テーブルの平均AWT、最小AWTおよび最大AWTの更新時には、バス接続が確立したOAFの重みつけ前のAWT(本来のAWT)を使用する。このため、付加AWTの欄を、平均AWT、最小AWTおよび最大AWTとは別個の欄に設けるのが好ましい。別個の欄に設けることにより、AWT管理テーブル323を更新する際に本来のAWTを演算する処理を省略することができ、演算量を減少させることができる。
図7は、更新後のAWT管理テーブルを示す図である。
更新後のAWT管理テーブル323は、Phy ID=8の最小AWTの欄には「0」が格納されている。これは、付加AWTの欄に「50」が格納されたことにより、エキスパンダ42からのOAFが、AWT=0にてバス接続が確立したことを示している。バス接続が確立したため、フレーム数が+1され、図6の「2」から「3」に増加している。また、最小AWTが「0」になることにより、平均AWTの欄の値が、図6の「50(100/2)」に比べ減少した「33(100/3)」が格納されている。
付加AWTを設定することにより、Phy ID=8の平均AWTが付加AWTの設定前よりも減少し、アクセスの平準化が改善されている。
[シーケンスSeq4] その後、更なるアクセスの平準化が図れるまで、再度シーケンスSeq1、Seq2に示す処理を繰り返し実行することにより、バス接続確立時のAWTの平準化を図り、全ての平均AWTの標準偏差を許容範囲内に収束する。
図8は、再度、AWT制御を実行した場合のAWT管理テーブルを示す図である。
図8では、バス接続遅延Phy検出部325は、AWT管理テーブル323の平均AWTの欄の値が、予め用意した閾値を超えたPhy ID=8を、バス接続が遅延傾向にあるPhyとして再度検出した場合を示している。
付加AWT決定部326は、AWT遅延傾向が最も大きいPhy ID=8の平均AWTの値「33」を、AWT重みとしてPhy ID=8に設定する。この結果、AWT管理テーブル323の付加AWTの欄には、「33」が格納される。
以上述べたように、ストレージシステム100によれば、下位層のドライブエンクロージャに搭載されたディスクであっても、制御モジュール11とのバス接続確立までの時間(AWT)が長くなることを抑制することができる。これにより、下位層のドライブエンクロージャに搭載されたディスクとホストコンピュータ50とのI/Oが停滞したり、ディスクからのOAFが遅れたために、物理的な故障が発生していないディスクを誤って故障が発生したディスクと判別してしまったりすることを抑制することができる。
なお、本実施の形態では、制御モジュール11を介してディスクとホストコンピュータ50とを接続する構成について説明した。しかし、この構成に限らず、制御モジュール11が存在しない構成、すなわち、エキスパンダとディスクとが搭載された筐体と、ホストコンピュータとが直結された構成にも本実施の形態の制御方法を適用することができる。この構成の場合、ホストコンピュータとディスクとのバス接続の確立に本実施の形態の制御方法を用いる。
<第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態のストレージシステムについて説明する。
以下、第3の実施の形態のストレージシステムについて、前述した第2の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図9は、第3の実施の形態のストレージシステムを示す図である。
第3の実施の形態のストレージシステム100aは、制御モジュール11a自身がバス接続の確立が遅延傾向にあるPhy、または遅延傾向になくとも優先的にバス接続処理をしたいPhyを選択し、エキスパンダ12a、22a、32a、42aへAWT制御指示をする機能を有している点が、各エキスパンダ12、22、32、42がそれぞれ自己制御により平準化処理を施す第2の実施の形態のストレージシステム100とは異なっている。
エキスパンダ12a、22a、32a、42aは、それぞれ自己が有するAWT管理テーブルを、制御モジュール11aに取得させるコマンドとAWT管理テーブルに付加AWTを設定するコマンドを制御モジュール11aに提供する。
図10は、第3の実施の形態の制御モジュールを示すブロック図である。
制御モジュール11aは、バス接続遅延Phy検出部325と同様の機能を有するバス接続遅延Phy検出部111と、付加AWT決定部326と同様の機能を有する付加AWT決定部112とを有している。
また、制御モジュール11aは、付加AWT決定部112が算出した付加AWTを用いて各エキスパンダ12a、22a、32a、42aの付加AWT更新処理を行うバス制御指示部113と各エキスパンダ12a、22a、32a、42aが有するAWT管理テーブルを取得して格納するAWT管理テーブル取得部114とを有している。なお、図10では、エキスパンダ12aが有するAWT管理テーブル123、エキスパンダ22aが有するAWT管理テーブル223、エキスパンダ32aが有するAWT管理テーブル323、エキスパンダ42aが有するAWT管理テーブル423を図示している。
AWT管理テーブル取得部114は、エキスパンダ12a、22a、32a、42aから提供されたコマンドを用いて、エキスパンダ12a、22a、32a、42aが有するAWT管理テーブルを取得する。
バス接続遅延Phy検出部111は、遅延傾向にあるPhyまたは遅延傾向にはないものの優先制御したいPhyを選択する。
付加AWT決定部112は、付加AWT決定部326と同様の加算方法等を用いて増加AWTを算出する。
そして、AWT制御指示部113は、付加AWT決定部326で算出された増加AWTを、エキスパンダ12a、22a、32a、42aから提供されたコマンドを用いて、各エキスパンダのAWT管理テーブル123、223、323、423における付加AWTを更新する処理を行う。
エキスパンダ12a、22a、32a、42aは、付加AWTに基づいたバス接続制御を実施する。
図9に示すストレージシステム100aにおいて、バックアップ処理対象のディスク43d、43e、43fにバス接続優先処理を実施したい場合、制御モジュール11aは、AWT管理テーブル423のエキスパンダ42a、すなわち、Phy ID=7の付加AWTの欄に付加AWTを設定する。エキスパンダ42aは、設定された付加AWTに従ってバス接続調整処理を行う。
この第3の実施の形態のストレージシステムによれば、第2の実施の形態のストレージシステムと同様の効果が得られる。
そして、第3の実施の形態のストレージシステムによれば、さらに、アクセスが集中するデバイスが存在する場合等に、そのデバイスのPhy IDの付加AWTの欄に付加AWTの設定を指示することで、優先的にそのデバイスとバス接続を確立することが可能である。例えばバックアップ処理への集中処理のため指定されたディスクが接続されているPhyからのOAFのみ付加AWTを設定することでバックアップ処理が加速されることが期待される。
以上、本発明のアクセス制御装置、アクセス制御方法およびストレージシステムを、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前述した各実施の形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、アクセス制御装置1、制御モジュール11a、およびエキスパンダ12、22、32、42が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD、DVD−RAM、CD−ROM/RWなどがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
また、上記の処理機能の少なくとも一部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)などの電子回路で実現することもできる。
以上の第1〜第3の実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1) 当該アクセス制御装置に接続されている複数の接続機器が接続対象コンピュータと接続を確立する制御モジュールとのバス接続要求時にそれぞれ送信する、前記複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、前記接続機器毎の前記接続対象コンピュータとの接続待ち状況を管理する接続情報管理部と、
前記接続機器毎の前記接続待ち状況に基づく前記接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記接続機器を前記接続対象コンピュータとの接続対象として決定する決定部と、
を有することを特徴とするアクセス制御装置。
(付記2) 前記選択部は、前記接続機器毎の前記接続待ち状況と、前記調整用情報とに基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択することを特徴とする付記1記載のアクセス制御装置。
(付記3) 前記選択部の選択結果に基づいて作成する調整用情報作成部をさらに有することを特徴とする付記1記載のアクセス制御装置。
(付記4) 前記調整用情報作成部は、所定時間以上接続待ちが発生した前記接続機器が発生したときに前記調整用情報を作成することを特徴とする付記3記載のアクセス制御装置。
(付記5) 前記判断基準情報は、前記接続機器が前記バス接続要求を送信してから前記接続対象コンピュータに接続されるまでの経過時間の情報を有し、前記調整用情報作成部は、前記接続機器毎の前記経過時間の平均値に基づいて、前記調整用情報を作成することを特徴とする付記1記載のアクセス制御装置。
(付記6) アクセス制御装置に接続されている複数の接続機器が接続対象コンピュータと接続を確立する制御モジュールとのバス接続要求時にそれぞれ送信する、前記複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、前記接続機器毎の前記接続対象コンピュータとの接続待ち状況が管理されており、
前記接続機器毎の前記接続待ち状況に基づく前記接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択し、
選択された前記接続機器を前記接続対象コンピュータとの接続対象として決定する、
ことを特徴とするアクセス制御方法。
(付記7) 接続対象コンピュータの要求に基づいて、接続機器とのバス接続を確立する制御装置と、
前記接続機器と前記制御装置を中継する中継装置とを有するストレージシステムにおいて、
前記中継装置は、
当該中継装置に接続されている複数の接続機器が、前記制御装置とのバス接続要求時にそれぞれ送信する、前記複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、前記接続機器毎の前記接続対象コンピュータとの接続待ち状況を管理する接続情報管理部と、
前記接続機器毎の前記接続待ち状況に基づく前記接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択する選択部と、
前記選択部により選択された前記接続機器を前記接続対象コンピュータとの接続対象として決定する決定部と、
を有することを特徴とするストレージシステム。
1 アクセス制御装置
1a 接続情報管理部
1b 選択部
1c 決定部
2a、2b、2c 記憶装置
3 接続対象コンピュータ
4 中継機器
5、11、11a 制御モジュール
10、20、30、40 制御ブロック
12、12a、22、22a、32、32a、42、42a エキスパンダ
13、23、33、43 ドライブエンクロージャ
50 ホストコンピュータ
60 デバイスエンクロージャ
100、100a ストレージシステム
111、325 バス接続遅延Phy検出部
112、326 付加AWT決定部
113 バス制御指示部
114 AWT管理テーブル取得部
123、223、323、423 AWT管理テーブル
321 OAF受信部
322 AWT管理テーブル更新部
324 OAF転送部
327 バス接続確立検出部

Claims (5)

  1. 当該アクセス制御装置に接続されている複数の接続機器が接続対象コンピュータと接続を確立する制御モジュールとのバス接続要求時にそれぞれ送信する、前記複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、前記接続機器毎の前記接続対象コンピュータとの接続待ち状況を管理する接続情報管理部と、
    前記接続機器毎の前記接続待ち状況に基づく前記接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記接続機器を前記接続対象コンピュータとの接続対象として決定する決定部と、
    を有することを特徴とするアクセス制御装置。
  2. 前記選択部は、前記接続機器毎の前記接続待ち状況と、前記調整用情報とに基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択することを特徴とする請求項1記載のアクセス制御装置。
  3. 前記選択部の選択結果に基づいて作成する調整用情報作成部をさらに有することを特徴とする請求項1記載のアクセス制御装置。
  4. アクセス制御装置に接続されている複数の接続機器が接続対象コンピュータと接続を確立する制御モジュールとのバス接続要求時にそれぞれ送信する、前記複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、前記接続機器毎の前記接続対象コンピュータとの接続待ち状況が管理されており、
    前記接続機器毎の前記接続待ち状況に基づく前記接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択し、
    選択された前記接続機器を前記接続対象コンピュータとの接続対象として決定する、
    ことを特徴とするアクセス制御方法。
  5. 接続対象コンピュータの要求に基づいて、接続機器とのバス接続を確立する制御装置と、
    前記接続機器と前記制御装置を中継する中継装置とを有するストレージシステムにおいて、
    前記中継装置は、
    当該中継装置に接続されている複数の接続機器が、前記制御装置とのバス接続要求時にそれぞれ送信する、前記複数の接続機器から1つの接続機器を選択する判断基準となる判断基準情報に基づいて、前記接続機器毎の前記接続対象コンピュータとの接続待ち状況を管理する接続情報管理部と、
    前記接続機器毎の前記接続待ち状況に基づく前記接続機器のバス接続の遅延傾向を増加させる調整用情報に基づいてバス接続が遅延傾向にある1つの前記接続機器を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された前記接続機器を前記接続対象コンピュータとの接続対象として決定する決定部と、
    を有することを特徴とするストレージシステム。
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