JP2012013873A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷用紙等の記録媒体上に形成すべき画像に応じて2次転写不良を抑制し、画像の品質を高める。
【解決手段】感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計、各感光体ドラム7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量、および各感光体ドラム6、7、8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量に基づいて、各1次転写ローラ12、13、14に印加する1次転写電流を制限し、1次転写後2次転写前における中間転写ベルト5上のトナーの帯電量を抑え、2次転写を安定させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば印刷装置、複写装置、複合機等として用いられ、レーザにより画像形成を行う画像形成装置に関し、より詳しくは、タンデム方式を採用したカラー画像形成装置に関する。
一般に、レーザにより画像形成を行う画像形成装置は、レーザの照射により周面にトナー画像を形成する感光体ドラムと、感光体ドラムに対向するように設けられた転写ローラとを備え、感光体ドラムと転写ローラとの間に印刷用紙等の記録媒体を通過させることにより、トナー画像を感光体ドラムから記録媒体に転写する。
転写を行う際には、トナー画像を感光体ドラムから転写ローラに静電力により吸着させるために、転写ローラに転写電圧を印加する。トナー画像を記録媒体に適切に転写し、記録媒体上に良好な画像を形成するためには、転写電圧または転写電流を適切に制御する必要がある。転写電圧または転写電流の制御については、画像品質の向上等を目指して技術開発が進められている。例えば、特許文献1に記載の画像形成装置では、トナー画像を記録媒体へ転写する際に、転写電流を検知し、その転写電流に応じて転写電圧を制御している。
また、マゼンダ、シアン、イエローおよびブラックの4色に対応して4つ設けられ、周面にトナー画像を形成する感光体ドラムと、各感光体ドラムに対向するように設けられた1次転写ローラと、各感光体ドラムと各1次転写ローラとの間を通過する間に各感光体ドラム上に形成されたトナー画像の1次転写を行う中間転写ベルトと、中間転写ベルト上に1次転写されたトナー画像を印刷用紙等の記録媒体に2次転写する2次転写ローラとを備えたタンデム式のカラーレーザ画像形成装置は一般に知られている。
タンデム式のカラーレーザ画像形成装置においても、画像品質の向上等を目指して、トナー画像を感光体ドラムから中間転写ベルトに1次転写する際に1次転写ローラに印加する1次転写電圧または1次転写電流の制御、およびトナー画像を中間転写ベルトから印刷用紙等の記録媒体に2次転写する際に2次転写ローラに印加する2次転写電圧または2次転写電流の制御につき、技術開発が進められている。例えば、特許文献2に記載の画像形成装置では、各感光体ドラムの周方向における単位長さ当たりのトナー付着量を推定することにより、それに基づいて1次転写電流または2次転写電流を制御している。
特開2004−53748号公報 特開2004−29514号公報
ところで、タンデム式のカラーレーザ画像形成装置では、カラー画像を形成するために、4色それぞれに対応する4つの感光体ドラム上に形成されたそれぞれの色のトナー画像を1次転写により中間転写ベルト上に重ね合わせる。1次転写は、1次転写ローラに印加された1次転写電圧により生成された静電力により、トナー画像を感光体ドラムから中間転写ベルトに吸着させて行う。このため、中間転写ベルト上のトナー画象は1次転写により帯電する。
4つの感光体ドラムのうち最も上流に位置する感光体ドラムから中間転写ベルトに1次転写された一の色のトナーは、当該感光体ドラムよりも下流側に位置する3つの感光体ドラムから中間転写ベルトに他の色のトナーが重ねて1次転写されるたびに、帯電量が増加する。このため、上記一の色のトナー、すなわち、中間転写ベルト上において最下層のトナーの帯電量が過剰になることがある。また、最上流から数えて2番目または3番目に位置する感光体ドラムから中間転写ベルトに1次転写されたトナー、すなわち、中間転写ベルト上において下層側に位置するトナーについても、程度の差こそあれ、帯電量が過剰になることがある。
中間転写ベルト上のトナーの帯電量が過剰になると、2次転写において、トナーが中間転写ベルトから記録媒体に十分に転写されず、トナーが中間転写ベルト上に残存してしまう場合がある。そして、その場合には、2次転写不良が生じるおそれがある。特に、表面の平滑性が悪い印刷用紙等の記録媒体に対して2次転写を行う場合には、2次転写不良が生じやすくなり、その結果、記録媒体上に形成された画像にがさつき感が出て、画像が荒くなり、滑らかさが欠けた感じになる等、画像の品質が低下しやすい。
上記特許文献1に記載の画像形成装置は、トナー画像を記録媒体へ転写する際に、転写電流を検知し、その転写電流に応じて転写電圧を制御しているが、転写電流の大きさに応じて転写電圧を制御するだけでは、上述したようなタンデム式のカラーレーザ画像形成装置における2次転写不良を防止することは困難である。
また、上記特許文献2に記載の画像形成装置は、各感光体ドラムの周方向における単位長さ当たりのトナー付着量の推定に基づいて1次転写電流または2次転写電流を制御しているが、感光体ドラムの周方向における単位長さ当たりのトナー付着量の推定に基づくのみでは、上述したようなタンデム式のカラーレーザ画像形成装置における2次転写不良を防止することは困難である。特に、上記特許文献2に記載の画像形成装置では、中間転写ベルト上の最下層または下層側のトナーの帯電量を、記録媒体上に形成すべき画像に応じて高精度に抑制することが難しい。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、記録媒体上に形成すべき画像に応じて2次転写不良を抑制し、画像の品質を高めることができる画像形成装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、画像を形成する画像形成装置であって、上流側から下流側に向かって配列され、トナーを周面に吸着させることにより前記画像に対応するトナー画像を形成する複数の感光体ドラムと、前記各感光体ドラムの周面に対向して配置された1次転写ローラと、前記各感光体ドラムと前記各1次転写ローラとの間を通って上流側から下流側に向けて移動する間に前記各感光体ドラムに吸着されたトナーを表面に順次吸着させることにより1次転写を行う中間転写ベルトと、前記1次転写を行うための1次転写電流を前記各1次転写ローラに印加する1次転写電流印加手段と、前記1次転写により前記中間転写ベルトに吸着されたトナーを記録媒体に2次転写させる2次転写ローラとを備え、前記1次転写電流印加手段は、前記複数の感光体ドラムに吸着されるトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、前記複数の感光体ドラムのうち最も上流に配置されていない一の感光体ドラムに吸着されるトナー量、および前記一の感光体ドラムと前記中間転写ベルトとの間で1次転写が行われる直前において前記中間転写ベルト上に吸着されるトナー量に基づいて電流印加制限値を決定し、当該電流印加制限値に従い、前記一の感光体ドラムに対向して配置された前記1次転写ローラに印加する1次転写電流を制限することを特徴とする。
また、前記画像を構成するドットの個数を前記複数の感光体ドラムごとにカウントするドットカウンタを備え、前記1次転写電流印加手段は、前記ドットカウンタによりカウントしたドットの個数に基づいて、前記複数の感光体ドラムに吸着されるトナー量の合計、前記一の感光体ドラムに吸着されるトナー量、および前記一の感光体ドラムと前記中間転写ベルトとの間で1次転写が行われる直前において前記中間転写ベルト上に吸着されるトナー量を測定することが好ましい。
さらに、前記1次転写電流印加手段は、前記一の感光体ドラムの周面における単位面積当たりの印字率P、所定の係数A、前記一の感光体ドラムに対向して配置された前記1次転写ローラに印加する1次転写電流の通常値に対する当該1次転写ローラに印加する1次転写電流の最小値の割合である最小電流印加率B、および前記一の感光体ドラムと前記中間転写ベルトとの間で1次転写が行われる直前において前記中間転写ベルト上に吸着されるトナー量に応じて定められる補正値Cにより次式の計算を行うことにより前記電流印加制限値としての電流印加率Rを算出し、
R=(A×P+B)×C
(但し、Rが1よりも大きくなるときにはR=1とする。)
前記電流印加率Rを前記1次転写電流の通常値に乗ずることにより、前記一の感光体ドラムに対向して配置された前記1次転写ローラに実際に印加する1次転写電流の値を決めることが好ましい。
本発明によれば、記録媒体上に形成すべき画像に応じて2次転写不良を抑制し、画像の品質を高めることができる。
本発明の実施形態による画像形成装置を示す説明図である。 本発明の実施形態による画像形成装置において、ドットカウンタ部によるトナー量(印字率)の測定単位領域を示す説明図である。 本発明の実施形態による画像形成装置において、1次転写電流の電流印加率の算定動作を示す説明図である。 トナー極性変化率と転写電流との関係を示す特性線図である。 印字率と必要転写電流との関係を示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態による画像形成装置を示している。図1において、画像形成装置1は、例えば、印刷装置、複写装置、複合機等として用いられ、タンデム方式を採用したカラーレーザ画像形成装置である。画像形成装置1は、外部機器から入力された情報(例えば文書データやイメージデータ)、または原稿から光学的に読み取った情報に対応する画像を形成し、その画像を印刷用紙等の記録媒体に印刷する機能を備えている。
画像形成装置1のハウジング2内には、駆動ローラ3および従動ローラ4が互いに離間して設けられ、駆動ローラ3と従動ローラ4との間には中間転写ベルト5が架けられている。駆動ローラ3は図示しないモータにより回転し、中間転写ベルト5は駆動ローラ3の回転に従って図1中の矢示K方向に移動する。
中間転写ベルト5は、無端状に形成され、表面5Aに1次転写されたトナー画像を担持する。中間転写ベルト5は、例えば、ポリイミド等により形成され、120μm程度の厚みを有し、その体積抵抗率は1E+10Ω・cmであり、表面抵抗率は1E+11Ω/□である。
また、画像形成装置1のハウジング2内には、中間転写ベルト5に沿うように、4つの感光体ドラム6、7、8、9が設けられている。各感光体ドラム6、7、8、9は、その周面に対してレーザ光の照射を行い、周面にトナーを吸着させることにより、画像形成装置1により形成すべき画像に対応するトナー画像を形成する。感光体ドラム6、7、8、9は、マゼンダ、シアン、イエロー、ブラックのトナー画像をそれぞれ形成し、この順序で、中間転写ベルト5の上流側(図1中左側)から下流側(図1中右側)に向かって所定の間隔を介して配列されている。
また、各感光体ドラム6、7、8、9の周面に対向するように、4つの1次転写ローラ11、12、13、14が設けられている。各1次転写ローラ11、12、13、14は、例えば、エピクロルヒドリン等により形成され、その外径が15mm程度であり、その抵抗が1E+6Ω程度(1次転写電圧1000V印加時)である。1次転写は、感光体ドラム6、7、8、9および1次転写ローラ11、12、13、14がそれぞれ回転し、中間転写ベルト5が感光体ドラム6、7、8、9と1次転写ローラ11、12、13、14との間を通って上流側から下流側に向けて移動する間に、感光体ドラム6、7、8、9に担持された各色のトナー画像が、中間転写ベルト5の表面5Aに互いに重なり合うように順次吸着されることにより行われる。トナーの中間転写ベルト5への吸引力は、1次転写電流の各1次転写ローラ11、12、13、14への印加により作り出される。
また、画像形成装置1のハウジング2内には、1次転写により中間転写ベルト5に吸着されたトナー画像を、印刷用紙等の記録媒体に2次転写させる2次転写ローラ15が設けられている。2次転写ローラ15は、駆動ローラ3の周面に対向するように配置されている。2次転写ローラ15は、例えば、エピクロルヒドリン等により形成され、その外径が20mm程度であり、その抵抗が1E+7Ω程度(2次転写電圧1000V印加時)である。2次転写は、駆動ローラ3と共に2次転写ローラ15が回転し、搬送ローラ対16によって給紙トレイ(図示せず)から搬送された記録媒体が駆動ローラ3と2次転写ローラ15との間を移動する間に、中間転写ベルト5の表面5Aに担持されたトナーが記録媒体の面に吸着されることにより行われる。また、画像形成装置1のハウジング2内には、定着ユニット17、排紙トレイ(図示せず)等が設けられている。
さらに、画像形成装置1のハウジング2内には制御ユニット21が設けられている。制御ユニット21は、画像形成装置1により形成すべき画像を構成するドット数をカウントするドットカウンタ部22と、各1次転写ローラ11、12、13、14に1次転写電流を印加する1次転写電流印加回路23と、1次転写電流印加回路23から各1次転写ローラ11、12、13、14に印加される1次転写電流を制御する1次転写電流制御部24とを備えている。ドットカウント部22および1次転写電流制御部24は例えばマイクロコンピュータ等の演算処理回路等により実現することができる。さらに、制御ユニット21は、2次転写電流印加回路、各種制御処理・情報処理を行う演算処理回路、メモリ等、画像形成装置1による画像形成を実現するための電気的構成要素(いずれも図示せず)を備えている。
ドットカウンタ部22は、画像形成装置1により形成すべき画像の単位領域D当たりのドット数を色(マゼンダ、シアン、イエロー、ブラック)毎にカウントする。単位領域Dは、図2に示すように、例えば、20mm×20mm(400mm)の面積を有する正方形である。例えば、画像形成装置1が最大297mm程度の幅を有する印刷用紙P(記録媒体)に画像を印刷することができる仕様である場合、印刷用紙Pの幅方向に対応する方向Wには16個の単位領域Dが連続して割り当てられている。
1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、各感光体ドラム7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量、および各感光体ドラム7、8、9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5の表面5A上に形成されるトナー画像のトナー量に基づいて電流印加制限値としての電流印加率Rをマゼンダ、シアン、イエロー、ブラックごとに算出し、この電流印加率Rに従って1次転写電流印加回路23を制御し、各感光体ドラム7、8、9に対向して配置された1次転写ローラ12、13、14に印加する1次転写電流を制限する。なお、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9のうち最も上流に配置された感光体ドラム6については、1次転写電流の制限を行わない。
以下、1次転写電流制御部24の1次転写電流の制限動作について具体的に説明する。第1に、シアンの1次転写に係る1次転写電流の制限動作について説明する。まず、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上か否かを次のように判断する。すなわち、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、マゼンダの印字率、シアンの印字率、イエローの印字率およびブラックの印字率の合計値(以下、これを「全色印字率合計値」という。)を単位領域D毎に算出する。これにより、単位領域D当たりの全色印字率合計値が16通り算出される。そして、これら16通りの全色印字率合計値のうち最大の全色印字率合計値が、所定の基準量に当たる所定の基準値S以上か否かを判断する。なお、各色の印字率は、単位領域D内におけるすべてのドット数をNとし、単位領域D内において印字されるドット数をMとすると、M/Nにより算出される。
この判断につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、単位領域D(1、1)およびD(1、2)のマゼンダ、シアン、イエロー、ブラックの印字率はそれぞれ0%、10%、0%、0%である。したがって、単位領域D(1、1)およびD(1、2)の全色印字率合計値はそれぞれ10%である。また、単位領域D(1、3)およびD(1、4)のマゼンダ、シアン、イエロー、ブラックの印字率はそれぞれ85%、10%、100%、0%である。したがって、単位領域D(1、3)およびD(1、4)の全色印字率合計値はそれぞれ195%である。また、単位領域D(1、5)ないしD(1、16)のマゼンダ、シアン、イエロー、ブラックの印字率はそれぞれ36%、0%、100%、0%である。したがって、単位領域D(1、5)ないしD(1、16)の全色印字率合計値はそれぞれ136%である。そして、これら16通りの全色印字率合計値のうち最大の全色印字率合計値は195%である。ここで上記所定の基準値Sは150%である。とすると、最大の全色印字率合計値(195%)は基準値S(150%)以上である。したがって、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であると判断する。なお、D(x、y)は第x行かつ第y列の単位領域Dを意味する。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、感光体ドラム7に形成されるトナー画像のトナー量の合計を次のように測定する。すなわち、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、シアンの印字率(以下、これを「シアン印字率」という。)を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのシアン印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのシアン印字率のうち最大のシアン印字率を選択する。
この測定につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、単位領域D(1、1)およびD(1、2)におけるシアン印字率はそれぞれ10%である。また、単位領域D(1、3)およびD(1、4)におけるシアン印字率はそれぞれ10%である。また、単位領域D(1、5)ないしD(1、16)におけるシアン印字率はそれぞれ0%である。そして、これら16通りのシアン印字率のうちの最大のシアン印字率は10%である。したがって、図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24はシアン印字率10%を選択し、これを感光体ドラム7に吸着されるトナー量を示す値として、後述するシアン電流印加率Rcの計算に用いる。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、感光体ドラム7と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を次のように測定する。すなわち、感光体ドラム7と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量は、感光体ドラム7よりも上流側に配置された感光体ドラム6から中間転写ベルト5に1次転写されたトナー量に等しく、これは感光体ドラム6に付着していたトナー量と等しい。したがって、感光体ドラム6に付着していたトナー量を測定することにより、感光体ドラム7と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を求めることができる。具体的に説明すると、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、マゼンダの印字率(以下、これを「マゼンダ印字率」という。)を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのマゼンダ印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのマゼンダ印字率のうち最大のマゼンダ印字率を選択する。
この測定につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、単位領域D(1、1)およびD(1、2)におけるマゼンダ印字率はそれぞれ0%である。また、単位領域D(1、3)およびD(1、4)におけるマゼンダ印字率はそれぞれ85%である。また、単位領域D(1、5)ないしD(1、16)におけるマゼンダ印字率はそれぞれ36%である。そして、これら16通りのマゼンダ印字率のうちの最大のマゼンダ印字率は85%である。したがって、図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24はマゼンダ印字率85%を選択し、これを感光体ドラム7と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を示す値として、次に説明するシアン電流印加率Rcの計算に用いる。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、シアンについての電流印加率Rであるシアン電流印加率Rcを次のように算出する。すなわち、単位領域D当たりのシアン印字率(感光体ドラム7の周面における単位領域D当たりの印字率)をPcとし、所定の係数をAとし、各感光体ドラム7、8、9に対向して配置された1次転写ローラ12、13、14に印加する1次転写電流の通常値に対する当該1次転写ローラ12に印加する1次転写電流の最小値の割合である最小電流印加率をBとし、各感光体ドラム7、8、9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5の表面5A上に吸着されるトナー量に応じて定められる補正値をCとすると、次式の計算を行うことによりシアン電流印加率Rcを算出する。
Rc=(A×Pc+B)×C
(但し、Rcが100%よりも大きくなるときにはRc=100%とする。)
ここで、所定の係数Aは例えば1.5である。これは次のように定めることができる。すなわち、実験の結果、各色の印字率(トナー量)と、各色の印字率に対する最小限必要な転写電流値との関係は図4に示す通りである。図4から、各色の印字率に1.5を乗ずると、各感光体ドラム7、8、9から中間転写ベルト5へ1次転写を行うために最小限必要な転写電流値が得られることがわかる。
また、最小電流印加率Bは例えば30%である。これは次のように定めることができる。すなわち、実験の結果、図5に示すように、中間転写ベルト5に1次転写されたトナーの極性が、1次転写されてから2次転写されるまでの間に中間転写ベルト5上で逆転するのを阻止するためには、最小電流印加率を30%に定めることが望ましい。
また、補正値Cは、各感光体ドラム7、8、9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量に応じて、下記の表に従って定められる。
Figure 2012013873
上記表において、ベルト上のトナー量(印字率)は、各感光体ドラム7、8、9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を印字率により表したものである。上記計算式は制御ユニット21に設けられたメモリに記憶され、上記表はテーブルデータとして制御ユニット21に設けられたメモリに記憶されている。
シアン電流印加率Rcにつき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。上述したように、全色印字率合計値(195%)は所定の基準値S(150%)以上である。そして、単位領域D当たりのシアン印字率Pcは、上述したように10%である。また、上述した通り、所定の係数Aは1.5であり、最小電流印加率Bは30%である。また、補正値Cは上記表より1.5である。したがって、1次転写電流制御部24は、次の計算を行い、シアン電流印加率Rcを算出する。
Rc=(10×1.5+30)×1.5=67.5
次に、1次転写電流制御部24は、シアン電流印加率Rcを、1次転写ローラ12に印加すべき1次転写電流の通常値に乗ずることにより、実際に1次転写ローラ12に印加する1次転写電流の値を決定する。上述した計算により、シアン電流印加率Rcは67.5%であり、1次転写ローラ12に印加すべき1次転写電流の通常値は例えば−18μAであるので、実際に1次転写ローラ12に印加する1次転写電流の値は、−12.15μAとなる。このように、シアンの1次転写に係る感光体ドラム7に対向して配置された1次転写ローラ12に印加すべき1次転写電流の通常値は−18μAであるが、実際には、これがシアン電流印加率Rcにより制限されて、その絶対値が−12.15μAに下げられる。
第2に、イエローの1次転写に係る1次転写電流の制限動作について説明する。まず、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計(全色印字率合計値)が所定の基準量以上か否かを判断する。この判断方法は、シアンの1次転写に係る1次転写電流の制限の場合と同じである。例えば、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)についての全色印字率合計値は195%であり、所定の基準値S(150%)以上である。それゆえ、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であると判断する。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、感光体ドラム8に吸着されるトナー量の合計を次のように測定する。すなわち、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、イエローの印字率(以下、これを「イエロー印字率」という。)を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのイエロー印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのイエロー印字率のうち最大のイエロー印字率を選択する。
この測定につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、単位領域D(1、1)およびD(1、2)におけるイエロー印字率はそれぞれ0%である。また、単位領域D(1、3)およびD(1、4)におけるイエロー印字率はそれぞれ100%である。また、単位領域D(1、5)ないしD(1、16)におけるイエロー印字率はそれぞれ100%である。そして、これら16通りのイエロー印字率のうちの最大のイエロー印字率は100%である。したがって、図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24はイエロー印字率100%を選択し、これを感光体ドラム8に吸着されるトナー量を示す値として、後述するイエロー電流印加率Ryの計算に用いる。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、感光体ドラム8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を次のように測定する。すなわち、感光体ドラム8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量は、感光体ドラム8よりも上流側に配置された2つの感光体ドラム6および7から中間転写ベルト5に1次転写されたトナー量に等しく、これは感光体ドラム6および7に付着していたトナー量の合計とほぼ等しい。したがって、感光体ドラム6および7に付着していたトナー量の合計を求めることにより、感光体ドラム8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を求めることができる。具体的に説明すると、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、マゼンダ印字率を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのマゼンダ印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのマゼンダ印字率のうち最大のマゼンダ印字率を選択する。次に、シアン印字率を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのシアン印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのシアン印字率のうち最大のシアン印字率を選択する。次に、選択したマゼンダ印字率と選択したシアン印字率を相互に加算する。
この処理につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、最大のマゼンダ印字率は上述したように85%であり、最大のシアン印字率は上述したように10%である。したがって、図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24は、これらマゼンダ印字率(85%)とシアン印字率(10%)とを相互に加算し、これにより得られた値(95%)を感光体ドラム8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を示す値として、次に説明するイエロー電流印加率Ryの計算に用いる。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、イエローについての電流印加率Rであるイエロー電流印加率Ryを次のように算出する。すなわち、単位領域D当たりのイエロー印字率(感光体ドラム8の周面における単位領域D当たりの印字率)をPyとすると、次式の計算を行うことによりイエロー電流印加率Ryを算出する。なお、所定の係数A、最小電流印加率Bおよびお補正値Cについては、シアン電流印加率Rcの計算の場合と同様である。
Ry=(A×Py+B)×C
(但し、Ryが100%よりも大きくなるときにはRy=100%とする。)
イエロー電流印加率Ryにつき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。上述したように、全色印字率合計値(195%)は所定の基準値S(150%)以上である。そして、単位領域D当たりのイエロー印字率Pyは、上述したように100%である。また、上述した通り、所定の係数Aは1.5であり、最小電流印加率Bは30%であり、補正値Cは1.75である。したがって、1次転写電流制御部24は、次の計算を行い、イエロー電流印加率Ryを算出する。
Ry=(100×1.5+30)×1.75=315
Ryが315%であり、100%よりも大きいので、Ryを100%とする。
次に、1次転写電流制御部24は、イエロー電流印加率Ryを、1次転写ローラ13に印加すべき1次転写電流の通常値に乗ずることにより、実際に1次転写ローラ13に印加する1次転写電流の値を決定する。上述した計算により、イエロー電流印加率Ryは100%であり、1次転写ローラ13に印加すべき1次転写電流の通常値は例えば−20μAであるので、実際に1次転写ローラ13に印加する1次転写電流の値は、−20μAとなる。このように、イエローの1次転写に係る感光体ドラム8に対向して配置された1次転写ローラ13に印加すべき1次転写電流の通常値は−20μAであり、これはイエロー電流印加率Ryにより制限されないので、実際に1次転写ローラ13に印加される1次転写電流は、その通常値が維持され、−20μAとなる。
第3に、ブラックの1次転写に係る1次転写電流の制限動作について説明する。まず、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計(全色印字率合計値)が所定の基準量以上か否かを判断する。この判断方法は、シアンまたはイエローの1次転写に係る1次転写電流の制限の場合と同じである。例えば、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)についての全色印字率合計値は195%であり、所定の基準値S(150%)以上である。それゆえ、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計値が所定の基準量以上であると判断する。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、感光体ドラム9に形成されるトナー画像のトナー量の合計を次のように測定する。すなわち、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、ブラックの印字率(以下、これを「ブラック印字率」という。)を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのブラック印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのブラック印字率のうち最大のブラック印字率を選択する。
この測定につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)においてブラック印字率はそれぞれすべて0%である。したがって、最大のブラック印字率は0%となる。したがって、図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24はブラック印字率0%を感光体ドラム9に吸着されるトナー量を示す値として、後述するブラック電流印加率Rbの計算に用いる。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、感光体ドラム9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を次のように測定する。すなわち、感光体ドラム9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量は、感光体ドラム9よりも上流側に配置された3つの感光体ドラム6、7および8から中間転写ベルト5に1次転写されたトナー量に等しく、これは感光体ドラム6、7および8に付着していたトナー量の合計と等しい。したがって、感光体ドラム6、7および8に付着していたトナー量の合計を求めることにより、感光体ドラム9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を求めることができる。具体的に説明すると、図3において、まず、W方向に一列に並んだ16個の単位領域Dにおいて、マゼンダ印字率を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのマゼンダ印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのマゼンダ印字率のうち最大のマゼンダ印字率を選択する。次に、シアン印字率を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのシアン印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのシアン印字率のうち最大のシアン印字率を選択する。次に、イエロー印字率を単位領域Dごとに算出する。これにより、単位領域D当たりのイエロー印字率が16通り算出される。そして、これら16通りのイエロー印字率のうち最大のイエロー印字率を選択する。次に、選択したマゼンダ印字率と、選択したシアン印字率と、選択したイエロー印字率をすべて加算する。
この処理につき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、最大のマゼンダ印字率は上述したように85%であり、最大のシアン印字率は上述したように10%であり、最大のイエロー印字率は上述したように100%である。したがって、図3中の第1行に並んだ単位領域D(1、1)ないしD(1、16)において、1次転写電流制御部24は、これらマゼンダ印字率(85%)とシアン印字率(10%)とイエロー印字率(100%)をそれぞれ加算し、これにより得られた値(195%)を感光体ドラム9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量を示す値として、次に説明するブラック電流印加率Rbの計算に用いる。
次に、1次転写電流制御部24は、4つの感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、ブラックについての電流印加率Rであるブラック電流印加率Rbを次のように算出する。すなわち、単位領域D当たりのブラック印字率(感光体ドラム9の周面における単位領域D当たりの印字率)をPbとすると、次式の計算を行うことによりブラック電流印加率Rbを算出する。なお、所定の係数A、最小電流印加率Bおよびお補正値Cについては、シアン電流印加率Rcまたはイエロー電流印加率Ryの計算の場合と同様である。
Rb=(A×Pb+B)×C
(但し、Rbが100%よりも大きくなるときにはRb=100%とする。)
ブラック電流印加率Ryにつき、図3中の第1行に並んだ16個の単位領域D(1、1)ないしD(1、16)、すなわち、図3中の太い二点鎖線で囲んだ部分を例にあげて具体的に説明する。上述したように、全色印字率合計値(195%)は所定の基準値S(150%)以上である。そして、単位領域D当たりのブラック印字率Pbは、上述したように0%である。また、上述した通り、所定の係数Aは1.5であり、最小電流印加率Bは30%であり、補正値Cは1.75である。したがって、1次転写電流制御部24は、次の計算を行い、ブラック電流印加率Rbを算出する。
Rb=(0×1.5+30)×1.75=52.5
次に、1次転写電流制御部24は、ブラック電流印加率Rbを、1次転写ローラ14に印加すべき1次転写電流の通常値に乗ずることにより、実際に1次転写ローラ14に印加する1次転写電流の値を決定する。上述した計算により、ブラック電流印加率Rbは52.5%であり、1次転写ローラ13に印加すべき1次転写電流の通常値は例えば−22μAであるので、実際に1次転写ローラ14に印加する1次転写電流の値は、−11.55μAとなる。このように、ブラックの1次転写に係る感光体ドラム9に対向して配置された1次転写ローラ14に印加すべき1次転写電流の通常値は−22μAであるが、実際には、これがブラック電流印加率Rbにより制限され、その絶対値が−11.55μAに下げられる。
なお、マゼンダの1次転写に係る感光体ドラム6に対向して配置された1次転写ローラ11に印加すべき1次転写電流の通常値は−15μAである。上述したように、感光体ドラム6については1次転写電流の制限が行われないので、1次転写ローラ11には実際に−15μAの1次転写電流が印加される。
ここで、下記の表は、感光体ドラム7上に付着したトナー(シアン:10%)の帯電量、感光体ドラム8上に付着したトナー(マゼンダ:85%、シアン:10%、イエロー:100%)の帯電量、および感光体ドラム9上に付着したトナー(マゼンダ:36%、イエロー:100%)の帯電量、並びに各感光体ドラム7、8、9に付着したトナーについての2次転写の良否を、上述したように算出されたシアン電流印加率Rc(67.5%)、イエロー電流印加率Ry(100%)、ブラック電流印加率Rb(52.5%)により各1次転写ローラ12、13、14に印加すべき1次転写電流を制限しない場合と制限した場合についてそれぞれ示している。下記の表によると、1次転写電流を制限することにより、各トナーの帯電量が減少し、この結果、各トナーについての2次転写が良好になることがわかる。
Figure 2012013873
以上説明した通り、本発明の実施形態による画像形成装置1によれば、感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計値、各感光体ドラム7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量、および各感光体ドラム6、7、8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量に基づいて各1次転写ローラ12、13、14に印加する1次転写電流を制限することにより、1次転写後2次転写前における中間転写ベルト5上のトナーの帯電量を抑え、2次転写を安定させることができる。これにより、2次転写された画像のがさつき感を抑え、画像の品質を高めることができる。特に、各1次転写ローラ12、13、14に印加する1次転写電流を制限する程度を、感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計値、各感光体ドラム7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量、および各感光体ドラム6、7、8と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量に基づいて決定することにより、中間転写ベルト5上のトナーの帯電量の抑制量を高精度にコントロールすることができる。これにより、2次転写された画像の品質の向上を、記録媒体上に形成すべき画像に応じて緻密にかつ確実に実現することができる。
また、感光体ドラム6、7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量の合計値、各感光体ドラム7、8、9に形成されるトナー画像のトナー量、および各感光体ドラム7、8、9と中間転写ベルト5との間で1次転写が行われる直前において中間転写ベルト5上に吸着されるトナー量をドットカウンタ部22を用いることにより容易かつ正確に測定することができる。
なお、上述した実施形態において、トナーの色、各色の各感光体ドラム6、7、8、9への割当方法、感光体ドラム6、7、8、9および1次転写ローラ11、12、13、14の配置順序および個数、上記所定の基準値S、所定の係数A、最小電流印加率B、補正値C等は、実施形態として記載したものに限定されない。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像形成装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 画像形成装置
5 中間転写ベルト
6、7、8、9 感光体ドラム
11、12、13、14 1次転写ローラ
15 2次転写ローラ
21 制御ユニット
22 ドットカウンタ部
23 1次転写電流印加回路(1次転写電流印加手段)
24 1次転写電流値制御回路(1次転写電流印加手段)

Claims (3)

  1. 画像を形成する画像形成装置であって、
    上流側から下流側に向かって配列され、トナーを周面に吸着させることにより前記画像に対応するトナー画像を形成する複数の感光体ドラムと、
    前記各感光体ドラムの周面に対向して配置された1次転写ローラと、
    前記各感光体ドラムと前記各1次転写ローラとの間を通って上流側から下流側に向けて移動する間に前記各感光体ドラムに形成されたトナー画像を表面に順次吸着させることにより1次転写を行う中間転写ベルトと、
    前記1次転写を行うための1次転写電流を前記各1次転写ローラに印加する1次転写電流印加手段と、
    前記1次転写により前記中間転写ベルトに吸着されたトナーを記録媒体に2次転写させる2次転写ローラとを備え、
    前記1次転写電流印加手段は、前記複数の感光体ドラムに形成されるトナー画像のトナー量の合計が所定の基準量以上であるとき、前記複数の感光体ドラムのうち最も上流に配置されていない一の感光体ドラムに形成されるトナー画像のトナー量、および前記一の感光体ドラムと前記中間転写ベルトとの間で1次転写が行われる直前において前記中間転写ベルト上に吸着されるトナー量に基づいて電流印加制限値を決定し、当該電流印加制限値に従い、前記一の感光体ドラムに対向して配置された前記1次転写ローラに印加する1次転写電流を制限することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像を構成するドットの個数を前記複数の感光体ドラムごとにカウントするドットカウンタを備え、
    前記1次転写電流印加手段は、前記ドットカウンタによりカウントしたドットの個数に基づいて、前記複数の感光体ドラムに形成されるトナー画像のトナー量の合計、前記一の感光体ドラムに形成されるトナー画像のトナー量、および前記一の感光体ドラムと前記中間転写ベルトとの間で1次転写が行われる直前において前記中間転写ベルト上に吸着されるトナー量を測定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記1次転写電流印加手段は、前記一の感光体ドラムの周面における単位面積当たりの印字率P、所定の係数A、前記一の感光体ドラムに対向して配置された前記1次転写ローラに印加する1次転写電流の通常値に対する当該1次転写ローラに印加する1次転写電流の最小値の割合である最小電流印加率B、および前記一の感光体ドラムと前記中間転写ベルトとの間で1次転写が行われる直前において前記中間転写ベルト上に吸着されるトナー量に応じて定められる補正値Cにより次式の計算を行うことにより前記電流印加制限値としての電流印加率Rを算出し、
    R=(A×P+B)×C
    (但し、Rが1よりも大きくなるときにはR=1とする。)
    前記電流印加率Rを前記1次転写電流の通常値に乗ずることにより、前記一の感光体ドラムに対向して配置された前記1次転写ローラに実際に印加する1次転写電流の値を決めることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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