JP2012012442A - ホイール用保護フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両ホイールへの安定した貼り付け状態を実現可能な車両ホイール用保護フィルムを提供する。
【解決手段】ホイール用保護フィルム30は、基材層と、基材層の一方の面に設けられた粘着剤層とを有するホイール用保護フィルムであって、ホイール用保護フィルムの直径L3は、保護対象となるホイールの直径L1より小さく、かつ、保護対象となるホイールのディスク面に形成されている開口部の最外径L2より大きい。ホイール用保護フィルムの直径は、保護対象となるホイールの直径の80%以上であってもよい。
【選択図】図3

Description

本発明は、自動車などの車両のホイールに貼り付けられる保護フィルムに関する。
従来、アルミホイールなどの自動車ホイールは、自動車の輸送段階、例えば、船舶による輸送段階において、船内の湿度の変化などによりホイールの内側に結露が生じる場合があった。その結果、自動車ホイールの内側に配置されているディスクブレーキに錆が発生するなどの問題が生じていた。そこで、このような錆の発生を防止するために、自動車ホイールの表面に保護フィルを貼り付けることが行われている。
このような保護フィルムとして、タイヤのホイールに貼着して用いられるホイール保護用フィルムであって、基材フィルムと、基材フィルム上に設けられた粘着剤層とを有し、ホイール保護用フィルムの直径は、ホイールの直径よりも大きく、ホイール保護用フィルムは、タイヤ面にも貼着して用いるホイール保護用フィルムが考案されている(特許文献1参照)。
特開2009−227746号公報
しかしながら、上述のホイール保護用フィルムは、その一部がタイヤ面に貼り付けられるため、タイヤに含まれている可塑剤が保護フィルムの粘着剤層に移行し、粘着剤の性能を低下させるおそれがある。保護用フィルムは、粘着剤の性能が低下すると、その部分から剥がれやすくなり、例えば、キャリアカーなどで車両を運搬する際に受ける風により、ホイール面からも剥がれてしまうおそれがある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両等のホイールへの安定した貼り付け状態を実現可能なホイール用保護フィルムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のホイール用保護フィルムは、基材層と、基材層の一方の面に設けられた粘着剤層とを有するホイール用保護フィルムであって、ホイール用保護フィルムの直径は、保護対象となるホイールの直径より小さく、かつ、保護対象となるホイールのディスク面に形成されている開口部の最外径より大きい。
この態様によると、保護フィルムをタイヤ面ではなくホイールに貼り付けられるため、例えば、タイヤに含まれている可塑剤等に起因する粘着剤の性能の低下が発生しない。
ホイール用保護フィルムの直径は、保護対象となるホイールの直径の80%以上であってもよい。
保護対象となるホイールの直径をL1、開口部の外径をL2、ホイール用保護フィルムの直径をL3とすると、L3≧L2+(L1−L2)×0.5を満たしてもよい。
ホイール用保護フィルムは、その中心部に円形の開口部が形成されており、開口部は、ホイールに形成されている複数のボルト孔が露出するように形成されていてもよい。
本発明によれば、車両ホイールへの安定した貼り付け状態を実現可能な車両ホイール用保護フィルムを提供することができる。
自動車用ホイールの一例を示す正面図である。 図2(a)は、第1の実施の形態に係る保護フィルムの正面図、図2(b)は、図2(a)に示す保護フィルムのA−A断面図である。 第1の実施の形態に係る保護フィルムをホイールに貼り付けた状態を示す正面図である。 第2の実施の形態に係る保護フィルムをホイールに貼り付けた状態を示す正面図である。
以下、図面や表を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態では、保護フィルムの適用対象として自動車用のホイールを例に説明するが、保護フィルムの適用対象はこのようなホイールに限られない。
本実施の形態に係るホイール用保護フィルム(以下「保護フィルム」という。)は、納車までの期間にホイール表面に傷が付くこと、汚れが付着すること、さらには、自動車の輸出時等に長時間海上を輸送する際にホイールの内面側のディスクブレーキに錆が発生することを防止することができる。また、ホイールに保護フィルムを貼り付けてから長期間保管した後に納車する場合であって、保護フィルムを素早くホイールから剥離する際に、本実施の形態に係る保護フィルムは、容易に剥離され、剥離後の糊残りの発生を防止できる。
[第1の実施の形態]
(自動車用ホイール)
図1は、自動車用ホイールの一例を示す正面図である。図1に示すように、自動車用ホイール(以下「ホイール」という)10は、アルミニウム合金等からなる鋳造(または鍛造)の成型品であり、円盤状のディスク部12と、ディスク部12の軸方向内側に連なる環状のリム部14とから主に構成されている。ホイール10は、ディスク部12とリム部14とで囲まれた空間に、自動車のハブおよびディスクブレーキが配設されている。リム部14の外周にはタイヤ(不図示)が装着され、タイヤおよびホイール10により自動車の車輪が構成される。
ホイール10のディスク部12は、その中央部を構成するハブ部16と、外周縁部を構成する環状のリムフランジ部18と、ハブ部16とリムフランジ部18との間を連結する複数のスポーク部20とを有する。各スポーク部20は、ハブ部16の外周から径方向外側に向けて直線状(放射状)に延び、その径方向外側端がリムフランジ部18のリム内周面18aに突き当たり一体に接続されている。隣接するスポーク部20の間には、ホイール10の内外を連通する開口部22が形成されている。
ハブ部16は、その中心にハブのハブ軸端部を挿通するハブ孔24が形成されている。ハブ孔24の周囲には、ハブから軸方向外側に延びるハブボルト(不図示)およびハブボルトに締結されるハブナット(不図示)を挿通する複数(四つ)の挿通孔26が形成されている。
(保護フィルム)
本実施の形態に係る保護フィルム30は、前述の如く自動車の輸出時等に長時間海上を輸送するような場合に、その車輪のホイール10のディスク部12の表側(外側)に貼り付けるもので、ディスク部12に形成された複数の開口部22を一時的に閉塞してホイール10の内側に配設されたディスクブレーキのロータ(不図示)の錆を抑制するものである。
図2(a)は、第1の実施の形態に係る保護フィルムの正面図、図2(b)は、図2(a)に示す保護フィルムのA−A断面図である。図2(a)に示すように、本実施の形態に係る保護フィルム30は、円盤状の形態である。また、保護フィルム30は、図2(b)に示すように、基材層32と、基材層32の一方の面に設けられた粘着剤層34とを有する。
図3は、第1の実施の形態に係る保護フィルムをホイールに貼り付けた状態を示す正面図である。図3に示すように、本実施の形態に係る保護フィルム30の直径L3は、保護対象となるホイール10の直径L1より小さく、かつ、保護対象となるホイールのディスク部12に形成されている開口部22の最外径L2より大きい。したがって、保護フィルム30は、タイヤ面ではなくホイール10に貼り付けられるため、例えば、タイヤに含まれている可塑剤等に起因する粘着剤の性能の低下が発生しない。
保護フィルム30の直径は、より好ましくは、保護対象となるホイール10の直径L1の80%以上であるとよい。これにより、ホイール10のディスク部12の多くを覆うことが可能となる。
また、保護対象となるホイールの直径をL1、開口部の外径をL2、ホイール用保護フィルムの直径をL3とすると、L3≧L2+(L1−L2)×0.5を満たすことが好ましい。これにより、保護フィルム30は、ホイール10の外周と開口部22との間の環状のリムフランジ部18において、十分な貼り付け面積を有することになる。
本実施の形態に係る保護フィルム30は、基材層および粘着剤層を有するホイール用保護フィルムであって、特に限定するものではないが、保護フィルムの縦方向(MD)のトラウザー引裂強度が、3N以上であり、前述の保護フィルムの粘着力(被着体:アクリルクリアー塗装パネル、23℃、50%RH条件下で48時間経過後)が、引張速度が0.3m/min.において、4.9N/25mm以上、引張速度が30m/min.において、19.6N/25mm以下であることが好ましい。
なお、本実施の形態に係る保護フィルム30の縦方向(MD)のトラウザー引裂強度(以下、単に引裂強度とも称す。)は、後述の測定方法に基づき測定され、3N以上であり、好ましくは4N以上であり、より好ましくは8N以上である。さらに、上記引裂強度とともに、後述の測定方法に基づき測定される保護フィルムの粘着力(被着体:アクリルクリアー塗装パネル、23℃、50%RH条件下で48時間経過後)は、引張速度が0.3m/min.において、4.9N/25mm以上であり、好ましくは5.5N/25mm以上(上限値としては20N/25mm以下)である。また、引張速度が30m/min.において、19.6N/25mm以下であり、好ましくは15N/25mm以下であり、より好ましくは12N/25mm以下(下限値としては、5N/25mm以上)である。引裂強度と粘着力の両方の特性が上記数値範囲を満足することで、高速(10m/minや30m/min)で保護フィルムをホイールから剥離した場合であっても、良好な剥離作業性と保護フィルムの切れや裂けを防止することができる。
(粘着剤層)
本実施の形態に係る保護フィルム30に用いられる粘着剤層は、特に限定するものではないが、例えば、(メタ)アクリル系ポリマーおよび架橋剤を含有する粘着剤組成物からなることが好ましく、前述の(メタ)アクリル系ポリマーが、炭素数1〜14であるアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とすることがより好ましい。前述の(メタ)アクリル系ポリマーを構成する主成分の(メタ)アクリル系モノマーは、前述の炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーであれば、特に制限はないが、好ましくは、炭素数が1〜12であり、より好ましくは、炭素数が2〜10である。炭素数が前述の範囲内にあるものを使用することにより、初期の接着性、冬場など低温雰囲気下での接着性を確保できることとなり、自動車ホイール保護用途に適している。また、炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを主成分とすることが、特に好ましい態様である。なお、前述の炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー全量中において、前述の炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを40〜80重量%含有することが好ましく、より好ましくは50〜75重量%である。前述の炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーを上記範囲で用いることにより、粘着剤の凝集力が向上し、使用後に剥離する際に糊残りを防止することができ、有効である。
前述の炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、secーブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、n−テトラデシル(メタ)アクリレートなどがあげられる。中でも、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレートなどが好適に用いられる。
本実施の形態において、前述の炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーは、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、モノマー全体に対する前述の炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーの含有量は、40〜90重量%が好ましく、50〜80重量%であることがより好ましい。90重量%を超えると、粘着剤の凝集力が著しく低下する場合があり、40重量%未満であると、初期接着性が低下する原因となり好ましくない。
また、前述の(メタ)アクリル系ポリマーが、前述の炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマー以外に、ホイール用保護フィルムの性能を損なわない範囲で、他のモノマー成分を含有してもよく、例えば、ヒドロキシル基含有モノマーが用いることができる。前述のヒドロキシル基含有モノマーを使用することにより、架橋剤との架橋性が高くなり、糊残りを防止することができ、有効である。前述のヒドロキシル基含有モノマーとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチルアクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリルアミド、ビニルアルコール、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテルなどがあげられる。中でも、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートや、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートなどが好適に用いられる。
本実施の形態において、前述のヒドロキシル基含有モノマーは、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、モノマー全体に対する前述のヒドロキシル基含有モノマーの含有量は、1〜30重量%が好ましく、2〜20重量%であることがより好ましく、3〜10重量%が特に好ましい。30重量%を超えると、初期接着性が低下する場合があり、1重量%未満であると、粘着剤の凝集力が著しく低下する原因となり、好ましくない。
さらに、上記炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレートや、ヒドロキシル基含有モノマーと共重合可能なビニル系モノマーを含有することもできる。例えば、スルホン酸基含有モノマー、リン酸基含有モノマー、シアノ基含有モノマー、ビニルエステルモノマー、芳香族ビニルモノマーなどの凝集力・耐熱性向上成分や、カルボキシル基含有モノマー、酸無水物基含有モノマー、アミド基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、イミド基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、ビニルエーテルモノマーなどの接着力向上や架橋化基点としてはたらく官能基を有する成分、並びに、その他のアルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーなどを適宜用いることができる。これらのモノマー化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記スルホン酸基含有モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などがあげられる。
上記リン酸基含有モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェートがあげられる。
上記シアノ基含有モノマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどがあげられる。
上記ビニルエステルモノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ビニルピロリドンなどがあげられる。
上記芳香族ビニルモノマーとしては、例えば、スチレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン、ベンジル(メタ)アクリレートなどがあげられる。
上記カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸などがあげられる。中でも、特にアクリル酸、およびメタクリル酸が好ましく用いられる。
上記酸無水物基含有モノマーとしては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などがあげられる。
上記アミド基含有モノマーとしては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−(メタ)アクリロイルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドなどがあげられる。
上記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリル酸アミノアルキルエステルなどがあげられる。
上記イミド基含有モノマーとしては、例えば、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、イタコンイミドなどがあげられる。
上記エポキシ基含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルなどがあげられる。
上記ビニルエーテルモノマーとしては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテルなどがあげられる。
本実施の形態において、共重合可能なビニル系モノマーは、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は(メタ)アクリル系ポリマーのモノマー成分全体において、10〜50重量%が好ましく、20〜40重量%であることがより好ましい。50重量%を超えると、初期接着性が低下する場合があり、10重量%未満であると、粘着剤の凝集力が著しく低下する場合があり好ましくない。
また、粘着性能のバランスが取りやすい理由から、上記(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)が0℃以下(通常−100℃以上)、好ましくは−10℃以下であり、より好ましくは−20℃以下である。ガラス転移温度が0℃より高い場合、ポリマーが流動しにくく被着体への濡れが不十分となり、自動車ホイールと保護フィルムの粘着剤層との間に発生するフクレの原因となる傾向がある。なお、(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、用いるモノマー成分や組成比を適宜変えることにより上記範囲内に調整することができる。なお、ガラス転移温度(Tg)(℃)は、一般的な値を採用してよく、例えば、Polymer Handbook Fourth Edition(J.Brandupら編、1999 John Wiley & Sons,Inc)VI章198項から253項に記載されている数値等を用いることができる。また、新規ポリマーの場合には、粘弾性測定法(剪断法、測定周波数:1Hz)における損失正接(tanδ)のピーク温度をガラス転移温度(Tg)として採用すればよい。
このような上記(メタ)アクリル系ポリマーの製造は、溶液重合、塊状重合、乳化重合などの公知のラジカル重合法を適宜選択できる。また、得られる(メタ)アクリル系ポリマーは、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体などいずれでもよい。
なお、溶液重合においては、重合溶媒として、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロへキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、メシチレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、水、各種水溶液などが用いられる。反応は窒素などの不活性ガス気流下で、通常、60〜80℃程度で、4〜10時間程度行われる。
ラジカル重合に用いられる重合開始剤、連鎖移動剤などは特に限定されず適宜選択して使用することができる。
本実施の形態に用いられる重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート(和光純薬製、VA−057)などのアゾ系開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキシド、ジ−n−オクタノイルパーオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ(4−メチルベンゾイル)パーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ジ(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルハイドロパーオキシド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムの組み合わせなどの過酸化物と還元剤とを組み合わせたレドックス系開始剤などをあげることができるが、これらに限定されるものではない。
上記重合開始剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー100重量部に対して、0.005〜1重量部であることが好ましく、0.02〜0.5重量部であることがより好ましい。
また、本実施の形態においては、重合において連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤を用いることにより、アクリル系ポリマーの分子量を適宜調整することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、ラウリルメルカプタン、グリシジルメルカプタン、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸、チオグルコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメルカプト−1−プロパノールなどがあげられる。
これらの連鎖移動剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量はモノマー100重量部に対して、0.01〜0.1重量部程度である。
本実施の形態において用いられる粘着剤組成物は、上記の(メタ)アクリル系ポリマーを、架橋剤を用いて架橋することにより、より耐候性・耐熱性などに優れたものを得ることができ、有効である。本発明に用いられる架橋剤としては、上記の官能基含有(メタ)アクリル系モノマーの官能基と反応(結合形成)可能な官能基を少なくとも2つ以上分子内に有する化合物が用いられ、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、メラミン系樹脂、アジリジン誘導体、および金属キレート化合物などが用いることができる。
このうち、イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート、乳化型イソシアネートなどがあげられる。
より具体的なイソシアネート化合物としては、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの低級脂肪族ポリイソシアネート類、シクロペンチレンジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環族イソシアネート類、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート類、トリメチロールプロパン/トリレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業製、商品名コロネートL)、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート3量体付加物(日本ポリウレタン工業製、商品名コロネートHL)、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(日本ポリウレタン工業製、商品名コロネートHX)などのイソシアネート付加物、自己乳化型ポリイソシアネート(日本ポリウレタン工業製、商品名アクアネート200)などがあげられる。これらのイソシアネート化合物は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
オキサゾリン化合物としては、例えば、2−オキサゾリン、3−オキサゾリン、4−オキサゾリン、5−ケト−3−オキサゾリン、エポクロス(日本触媒製)などがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(商品名TETRAD−X、三菱瓦斯化学製)や1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロへキサン(商品名TETRAD−C、三菱瓦斯化学製)、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジル−o−トルイジンなどのポリグリシジルアミン化合物などがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
メラミン系樹脂としてはヘキサメチロールメラミン、水溶性メラミン系樹脂などがあげられる。
アジリジン誘導体としては、例えば、市販品としての商品名HDU(相互薬工製)、商品名TAZM(相互薬工製)、商品名TAZO(相互薬工製)などがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
金属キレート化合物としては、金属成分としてアルミニウム、鉄、スズ、チタン、ニッケルなど、キレート成分としてアセチレン、アセト酢酸メチル、乳酸エチルなどがあげられる。これらの化合物は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。
これらの架橋剤の含有量は、架橋すべき(メタ)アクリル系ポリマーとのバランスにより、さらには、ホイール用保護フィルムとして、適宜選択される。(メタ)アクリル系ポリマーの凝集力により十分な耐候性、耐熱性を得るためには、上記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.1〜6重量部含有することが好ましく、0.2〜4重量部含有されていることがより好ましく、0.4〜2重量部含有されていることが特に好ましい。架橋剤の含有量が0.1重量部よりも少ない場合、架橋剤による架橋形成が不十分となり、溶剤不溶分率が低下する傾向があり、また、粘着剤層の凝集力が小さくなり、糊残りの原因となる傾向がある。一方、含有量が6重量部を超える場合、粘着剤層の初期接着力が不足し、また、ポリマーの凝集力が大きく、流動性が低下し、被着体への濡れが不十分となって、剥がれの原因となる傾向がある。
本実施の形態のホイール用保護フィルムに耐候性を付与するため、粘着剤層に耐候安定剤を含有することができる。前述の耐候安定剤とは、紫外線吸収剤、光安定剤、または酸化防止剤をいい、これらの化合物は耐候安定剤として、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。前述の耐侯安定剤を使用することにより、本実施の形態のホイール用保護フィルムをホイールに貼り付けた状態での長期間保管後において、フィルムの剥がれ、糊残りを防止することができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等をあげることができる。
上記紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール)]、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−t−ブチルフェニルサリチレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等をあげることができる。これらの紫外線吸収剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記紫外線吸収剤の中でもでも、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を使用することが好ましい。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いる場合には、耐侯性をより向上させることができるため、紫外線吸収剤のブリードによって、粘着力が低下してしまうことをより防止することができる。そして、その結果、保護フィルムをホイールに貼り付けた後、長期間保管した場合であっても、粘着力を十分に保持することができるため、粘着力の低下によって走行中にホイールからフィルムが剥がれることを十分に防止することができる。また、長期間保管後の糊残りを十分に防止することができる。
上記粘着剤層において、紫外線吸収剤の含有量は、上記粘着剤層中に含まれるアクリル系粘着剤の樹脂固形分100重量部に対して、0.05〜2重量部であることが好ましく、0.1〜1.5重量部であることがより好ましい。0.05重量部未満であると、耐侯性を向上させる効果を得ることができないおそれがある。2重量部を超えると、紫外線吸収剤がブリードするおそれがある。
上記光安定剤としては、従来公知のものを使用することができるが、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤やベンゾエート系光安定剤など公知の光安定剤を適宜使用することができる。中でも特に、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS:HinderdAmine Light Stabilizer)を使用する場合には、耐侯性をより向上させることができるため、光安定剤のブリードによって、粘着力が低下してしまうことをより防止することができる。そして、その結果、保護フィルムをホイールに貼り付けた後、長期間保管した場合であっても、粘着力を十分に保持することができるため、粘着力の低下によって走行中にホイールからフィルムが剥がれることを十分に防止することができる。また、長期間保管後の糊残りを十分に防止することができる。
前述のヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、例えば、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、[コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン]縮合物、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−トリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールおよび3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラスピロ[5,5]ウンデカンとブタンテトラカルボン酸とのエステル等をあげることができる。これらの光安定剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前述のヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、旭電化社製のアデカスタブLA−82、LA−87などの反応型、ヘキスト・ジャパン社製のホスタビンN−20、吉富ファインケミカル社製のトミソープ77や、三共ライフテック社製のサノールLS−770などのモノマータイプ、ビーエーエスエフ・ジャパン社製のUvinal5050Hなどのオリゴマータイプのものがあげられる。
上記粘着剤層において、上記光安定剤の含有量は、粘着剤層中に含まれるアクリル系粘着剤の樹脂固形分100重量部に対して、0.05〜2重量部であることが好ましく、0.05〜1.5重量部であることがより好ましい。0.05重量部未満であると、耐侯性を向上させる効果を得ることができないおそれがある。2重量部を超えると、光安定剤がブリードするおそれがある。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工熱安定剤、ラクトン系加工熱安定剤、イオウ系耐熱安定剤など公知の酸化防止剤を適宜使用することができる。これらの酸化防止剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記酸化防止剤の添加量は、各樹脂層のベースポリマー100重量部に対して、3重量部以下が好ましく、より好ましくは1重量部以下、更に好ましくは0.01〜0.5重量部程度である。
また、更に上記粘着剤組成物には、粘着付与剤を添加してもかまわない。前述の粘着付与剤としては特に限定されず、従来粘着剤に用いられているものを使用することができ、例えば、キシレン樹脂、ロジンや重合ロジン、水添ロジン、ロジンエステル等の変性ロジン系樹脂;テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンフェノール樹脂等のテルペン系樹脂;脂肪族系、芳香族系および脂環式系石油樹脂;クマロン樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール樹脂等をあげることができる。中でも、アルミホイール等の自動車ホイールとの接着性に優れる点から、ロジン系樹脂、芳香族石油樹脂、テルペンフェノール樹脂が好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記粘着剤層において、上記粘着付与剤の含有量は、上記粘着剤層中に含まれるアクリル系粘着剤の樹脂固形分100重量部に対して、1〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは5〜50重量部である。1重量部未満であると、粘着剤層の接着力が不十分となるおそれがある。100重量部を超えると、自動車ホイールから保護フィルムを剥がれす際に、ホイールからフィルムをきれいに剥離させることができず、ホイール上に糊が残ってしまうおそれがある。
更に上記粘着剤組成物には、その他の公知の添加剤を含有していてもよく、例えば、着色剤、顔料などの粉体、染料、界面活性剤、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、界面活性剤、軟化剤、帯電防止剤、無機または有機の充填剤、金属粉、粒子状、箔状物などを使用する用途に応じて適宜添加することができる。また、これらの任意成分の配合量は、表面保護材の分野で通常用いられている使用量を用いることができる。
本実施の形態のホイール用保護フィルムの製造方法としては、基材層上に粘着剤層を形成する方法が使用できる。例えば、上記粘着剤組成物を剥離処理したセパレーターなどに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を基材層に形成する方法、または基材層上に上記粘着剤組成物を塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を基材層に形成する方法などにより作製される。その後、粘着剤層の成分移行の調整や架橋反応の調整などを目的として養生(エージング処理)を行ってもよい。また、粘着剤組成物を基材層上に塗布してホイール用保護フィルムを作製する際には、基材層上に均一に塗布できるよう、粘着剤組成物中に重合溶剤以外の一種以上の溶媒(溶剤)を新たに加えてもよい。
本実施の形態において用いられる溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロへキサノン、n−へキサン、トルエン、キシレン、メシチレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、水、各種水溶液などがあげられる。これらの溶剤は単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。
また、本実施の形態の粘着剤層の形成方法としては、表面保護フィルムの製造に用いられる公知の方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、ダイコーター等による押し出しコート法などの方法があげられる。
前述の粘着剤層の厚さは、特に制限されず、適宜選択されるが、例えば、3〜50μmであることが好ましく、より好ましくは、5〜40μmである。これにより、粘着剤層と自動車用ホイールとの密着性および接着力を向上させることができる。3μm未満であると、十分な密着性および接着力を得ることができないおそれがある。50μmを超えても、効果の向上は望めず、経済的に不利となるおそれがある。
また、上記粘着剤層の表面にはコロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの表面処理を行ってもよい。
本実施の形態においては、後述の測定方法に基づき測定される粘着剤層のゲル分率が、60〜95重量%であることが好ましく、より好ましくは70〜93重量%であり、特に好ましくは75〜90重量%である。ゲル分率が60重量%より小さくなると、凝集力が低下するため耐衝撃性(耐久性)等に劣る場合があり、95重量%を超えると、接着性に劣る場合がある。
粘着剤層のゲル分率は、架橋剤の添加量や、架橋処理条件(加熱処理温度、加熱時間など)等で調整することができる。なお、架橋処理は、粘着剤層の乾燥工程時の温度で行ってもよいし、乾燥工程後に別途架橋処理工程を設けて行ってもよい。
本実施の形態においては、後述の測定方法に基づき測定される粘着剤層のゾル分の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは、5000〜30万であり、より好ましくは1万〜20万の範囲である。前述の範囲内にある場合には、粘着剤組成物の接着性と凝集性のバランスの他、低分子量物による被着体(自動車ホイール)に対して、汚染防止などを図ることができ、好ましい。
本実施の形態における後述の測定方法に基づき測定される粘着剤層の膨潤度としては、5〜40倍が好ましく、より好ましくは、10〜30倍である。膨潤度が上記範囲外となると、被着体(自動車ホイール)に対する密着性の向上効果が乏しくなる傾向となる。
本実施の形態のホイール用保護フィルムに用いられる粘着剤層表面が、露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(剥離シート、セパレーター、剥離ライナー)で粘着剤層を保護してもよい。
セパレーター(剥離シート、剥離ライナー)の構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などをあげることができるが、表面平滑性に優れる点から紙が好適に用いられる。
そのフィルムとしては、上記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。
上記セパレーターの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。
上記セパレーターには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系若しくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理もすることもできる。特に、上記セパレーターの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理を適宜行うことにより、上記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
なお、上記の製造方法において、剥離処理したシート(剥離シート、セパレーター、剥離ライナー)は、そのままホイール用保護フィルムのセパレーターとして用いることができ、工程面における簡略化ができる。
また、本実施の形態のホイール用保護フィルムは、上記の構成を有する粘着剤層を基材層の片面に形成してなるものである。
なお、本発明において、フィルムとは、平面状の材料を意味し、通常、テープ、シートとよばれるものを含む。
(基材層)
本実施の形態に係る基材層としては、耐候性(耐水性、耐湿性、耐熱性など)、耐衝撃性(引裂強度など)および、透明性の観点から、ポリエチレン系樹脂からなるポリエチレン系樹脂層を用いることが好ましい。ポリエチレン系樹脂層としては、例えば、エチレン系ポリマー(低密度、高密度、リニア低密度ポリエチレン樹脂等)、エチレン・αオレフィン共重合体などのオレフィン系ポリマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・αオレフィン共重合体などのエチレンと他モノマーとのオレフィン系ポリマーなどからなる樹脂層があげられ、特に、低密度ポリエチレン樹脂からなることがより好ましい。これらのポリエチレン層を用いることにより、耐候性、耐衝撃性、および、透明性の観点において好ましいものとなる。
また、上記基材層としては、特に、低密度ポリエチレン樹脂のみからなり、単一層であることがより好ましい態様である。ポリエチレンとポリプロピレンなどの異種複数種のポリオレフィン樹脂を配合して形成された基材層は、脆くなり、フィルム(表面保護フィルム)を剥離する際に、裂けるという問題が生じるおそれがある。また、高速での剥離の際に、特に基材層の裂けが発生するため、好ましくない。
また、上記基材層は樹脂を延伸したものであっても、無延伸のものでもよい。また、上記ポリエチレン系樹脂層は単独で使用してもよく、また2種以上を貼り合わせて使用してもよい。
上記基材層の厚さは、特に限定されないが、例えば、10〜200μmが好ましく、30〜150μmであることがより好ましい。10μm未満では貼り付け作業性に劣り、200μmを超えると曲面への追従性に劣る傾向にある。
また、他の樹脂層、粘着剤層、下塗り剤等との密着性を向上させるため、基材層(または各樹脂層)の表面には、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理などの表面処理を行ってもよい。また、基材層(樹脂層)には背面処理を行ってもよい。
また、耐候性の観点より、本発明の透明性等を損なわない範囲内で、上記基材層にも、耐候安定剤を用いた処理を適宜行うことができる。
上記耐候安定剤(紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤)を用いた処理は、上記樹脂層表面に塗布処理、または転写処理、上記樹脂層への練り込み等によって行うことができる。
また、本実施の形態の効果を損なわない範囲内で、上記基材層に難燃剤、不活性無機粒子、有機粒子、滑剤、帯電防止剤、顔料など任意の添加剤も配合することができる。
また、本実施の形態は、自動車ホイール用の表面保護フィルムに用いるため、基材層として耐熱性および耐溶剤性を有するとともに可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。基材層が可撓性を有することにより、ロールコーターなどによって粘着剤組成物を塗布することができ、ロール状に巻き取ることができる。
また、上記基材層には、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系若しくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉等による離型および防汚処理や酸処理、アルカリ処理、プライマー処理、塗布型、練り込み型、蒸着型などの静電防止処理をすることもできる。
また、上記基材層には、必要に応じて、表面コート層、例えば、ハードコート層やソフトコート層を適宜設けることもできる。そのような例としては、シリコーン系、メラミン系、ウレタン系、シラン系、アクリレート系などの熱硬化型若しくは化学反応硬化型の表面コート層をあげることができる。これにより、耐擦傷性、耐薬品性、耐候性、防曇性などにおいて、より優れた自動車ホイール用の表面保護フィルムとすることができる。
また、本実施の形態のホイール用保護フィルムは、上記粘着剤層や基材層を使用することにより、耐候性、接着信頼性、透明性、および耐衝撃性に優れた機能を有するため、屋外等での長期保管、流通過程を経るホイール用保護フィルムに適したものとなる。
なお、本実施の形態において、ホイール用保護フィルムとは、屋内・屋外にて自動車等のホイール表面を保護するフィルムを意味し、例えば、小型自動車、普通乗用車、大型自動車、特殊車両、重機、またはオートバイなどの各種車両に使用されるホイール表面の保護、および、ホイールの内面側のディスクブレーキの防錆効果を発揮するために用いられるものを含むものである。
上記ホイール用保護フィルムを貼り付ける自動車ホイールの素材としては、ホイールの素材として用いられているものであれば特に限定されず使用することができる。中でも、貼り付けた状態で長期間保管した後において、粘着力が比較的大きく、糊残りを十分に防止することができる点から、アルミホイールであることが好ましい。
以下、本実施の形態の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例等における評価項目は下記のようにして測定を行った。
[実施例1]
((メタ)アクリル系ポリマーの調製)
撹拌羽根、温度計、窒素ガス導入管、冷却器を備えた四つ口フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート30重量部、エチルアクリレート70重量部、メチルメタクリレート5重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート4重量部、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、および酢酸エチル200重量部を仕込み、緩やかに撹拌しながら窒素ガスを導入し、フラスコ内の液温を65℃付近に保って約6時間重合反応を行い、(メタ)アクリル系ポリマー溶液(35重量%)を調整した。前述の(メタ)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は−29℃であった。
(粘着剤溶液の調整)
前述の(メタ)アクリル系ポリマー溶液(35重量%)を酢酸エチルで20重量%に希釈し、この溶液中の(メタ)アクリル系ポリマー固形分100重量部あたり、イソシアネート系化合物(コロネートL、日本ポリウレタン工業社製)0.6重量部、および架橋触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(1重量%酢酸エチル溶液)0.05重量部、耐候安定剤として、光安定剤(サノールLS−770、三共ライフテック社製)1重量部を加えて、常温(25℃)下で約1分間混合撹拌を行い、(メタ)アクリル系粘着剤溶液(A)を調製した。
(ホイール用保護フィルムの作製)
低密度ポリエチレン樹脂(ペトロセン180、密度:0.922g/cm、東ソー株式会社製)を用い、インフレーション法で160℃に加熱したダイスから押し出し、75μmのポリエチレンフィルムを成膜し、更に前述のポリエチレンフィルムの片面にコロナ処理を施した。このコロナ処理面に、前述の(メタ)アクリル系粘着剤溶液(A)を塗布し、90℃で1分間加熱して、厚さ10μmの粘着剤層を形成し、ホイール用保護フィルムを作製した。その後、直径405mmの円形に切断加工した。
なお、得られたホイール用保護フィルムについて、「ゲル分率」、「ゾル分の分子量」、「膨潤度」、「粘着力(常態・耐熱性・耐湿性)」、「耐候性」、「自背面粘着力」、「トラウザー引裂強度」を、後述の方法に基づき測定した結果を表1、表2に示す。
Figure 2012012442
Figure 2012012442
[実施例2]
前述のホイール用保護フィルムを直径430mmの円形に切断加工したこと以外は実施例1と同様にして、ホイール用保護フィルムを作製した。
[実施例3]
前述のホイール用保護フィルムを直径420mmの円形に切断加工したこと以外は実施例1と同様にして、ホイール用保護フィルムを作製した。
[比較例1]
前述のホイール用保護フィルムを直径455mmの円形に切断加工したこと以外は実施例1と同様にして、ホイール用保護フィルムを作製した。
[比較例2]
前述のホイール用保護フィルムを直径470mmの円形に切断加工したこと以外は実施例1と同様にして、ホイール用保護フィルムを作製した。
[評価]
(ゲル分率)
ゲル分率の測定方法としては、得られたホイール用保護フィルムから、前述の粘着剤層を所定量(約500mg)掻き取ることにより採取し、平均孔径0.2μmの多孔質テトラフルオロエチレンシート(商品名「NTF1122」、日東電工株式会社製)に包んだ後、凧糸で縛り、その際の重量を測定し、この重量を浸漬前重量とした。なお、浸漬前重量は、粘着剤層と、テトラフルオロエチレンシートと、凧糸との総重量である。また、使用する多孔質テトラフルオロエチレンシートと凧糸との重量も測定しておき、この重量を包袋重量とした。次に、前述の粘着剤層を多孔質テトラフルオロエチレンシートで包み、凧糸で縛ったもの(サンプル)を、あらかじめ秤量した50ml容器に入れ、酢酸エチルで満たし、室温(23℃)にて7日間静置する。その後、容器からサンプルを取り出し、130℃で2時間、乾燥機中で乾燥して酢酸エチルを除去した後、サンプル重量を測定し、該重量を浸漬後重量とした。そして、下記式からゲル分率を算出する。なお、Aは浸漬後重量であり、Bは包袋重量であり、Cは浸漬前重量である。
ゲル分率(重量%)=(A−B)/(C−B)×100
(ゾル分の分子量)
ゾル分の重量平均分子量の測定方法は、上記ゲル分率測定後の酢酸エチルを全て乾燥させ、ゾル分の濃度が5.0g/LのTHF溶液になるように調製して、一晩静置した。この溶液を0.45μmのテフロン(登録商標)のメンブレンフィルターで濾過し、得られた濾液をGPC法にてポリスチレン換算値とし、ゾル分の重量平均分子量として算出した。なお、分析装置はTOSHO製HLC8120GPCを用いた。
(膨潤度)
膨潤度とは、ゲル分率測定用の浸漬前総重量(粘着剤層、テトラフルオロエチレンシート、および、凧糸)W1のサンプルを酢酸エチル中に常温(例えば23℃)で7日間浸漬した後、取り出した際の湿重量(不溶分の表面に付着した酢酸エチルは拭き取る)をW2としたとき、W2/W1として算出される値(倍)を意味する。
(膨潤度)=(W2/W1)
以下に示す条件下において、粘着力を測定した。
(試験片の製造)
厚さ2mmのアルミニウム板を準備し、このアルミニウム板表面に、アルミニウムホイール用アクリルメラミン塗料(スーパーラック5000AW−10クリアー、日本ペイント社製)を、スプレーガンを用いて均一に塗布し、150℃で1時間乾燥させたものを被着体(以下、アクリルクリアー塗装パネルとも称す。)とした。次いで、前述の被着体を、アルコール(エチルアルコールやイソプロピルアルコール等)を使用して、表面を清浄化し、前述の被着体(アクリルクリアー塗装パネル)に幅25mm×長さ100mmに断裁した保護フィルムを、貼り合せ機を用いて、線圧78.5N/cm、0.3m/min.にて貼り合わせて、試験片を作製した。なお、評価の際に使用する被着体、および、保護フィルムは23±2℃、50±5%RHの環境下で2時間以上静置したものを使用して、下記の条件下で測定を行った。
(常態粘着力)
上記試験片を23±2℃、50±5%RHに調整した恒温恒湿機内に48時間放置したものを、引張試験機(オートグラフ、島津製作所社製)の下部チャックにアクリルクリアー塗装パネルを挟み、上部チャックに幅25mm×長さ100mmに断裁・貼付した保護フィルムの一端を挟み、引張速度0.3m/min.、剥離角度は180°方向にて、常態粘着力として測定した。また、高速剥離試験機(テスター産業社製)を用い本体にアクリルクリアー塗装パネルを装着し、チャックに幅25mm×長さ100mmに断裁・貼付した保護フィルムの一端を挟み、引張速度30m/min.、剥離角度は180°方向にて、常態高速剥離粘着力として測定した。
(耐熱性粘着力)
上記試験片を、80±2℃に調整した熱風循環乾燥機内に500時間放置したものを引張速度は、0.3m/min.および30m/min.、剥離角度は180°方向にて、耐熱性粘着力として測定した。
(耐湿性粘着力)
上記試験片を温度50±2℃、95±3%RHに調整した恒温恒湿機内に500時間放置したものを引張速度は、0.3m/min.および30m/min.、剥離角度は180°方向にて、耐湿性粘着力として測定した。
(耐候性評価)
上記試験片をブラックパネル温度63±3℃、120分(内18分は降雨条件)に調整したキセノン・ウェザー・メータ内に300時間放置し糊残りの有無を目視にて、確認した。
(自背面粘着力)
保護フィルムを、幅20mm×長さ100mmに切断した試料を2枚ずつ準備した。次いで、1枚目の保護フィルムをステンレス板(支持板)に貼付し、1枚目の保護フィルムの背面に2枚目の保護フィルムを2kgローラーを1往復させて貼付して試験片を作成した。試験片を50℃、24時間環境下に保存後、引張試験機を使用して、2枚目の保護フィルムを引張速度0.3m/min、10m/min、および、30m/minの各引張速度条件で、剥離角度180°で展開した際の抵抗力(自背面粘着力)を測定した。また、同様の試験片について、室温(23℃)、50%RH、24時間または、40℃、92%RH、24時間保存した場合の自背面粘着力も測定した。なお、前述の保護フィルムの粘着剤層を前述の保護フィルムの基材層の背面に貼付し、50℃で24時間貼付保存後の自背面粘着力が、引張速度0.3m/min.、10m/min.、30m/min.のいずれにおいても、0.1〜2N/20mmであることが好ましく、より好ましくは、0.2〜1.6N/20mmである。
(トラウザー引裂強度)
保護フィルムを、縦150mm×横75mmに裁断し、更に横辺の中央から直角方向(縦方向)に75mmの切り目を入れて試験片とし、引張試験機(オートグラフ、島津製作所社製)の下部チャックに切り目を入れた左部分を挟み、上部チャックに切り目を入れた左部分を挟み、引張速度0.3m/min.にて、試験片を引き裂き、最大の荷重(最大応力)を読み、トラウザー引裂強度(N)とした。なお、評価の際に使用する保護フィルムは23±2℃、50±5%RH、48時間静置したものを使用して、上記試験片を作製し、評価した。
(実走行での剥がれ性試験)
屋外で自動車のホイールタイヤに保護フィルムを手作業で貼り合わせて、3時間放置する。その後、時速60kmで10km走行後に保護フィルムの剥がれがないかどうかの確認を目視で実施した。なお、実施例・比較例において、保護フィルムを貼付したホイール直径(L1)、ホイール開口部の外径(L2)の寸法を表3に示した。また、ホイールはアルミホイールである
(加温加湿下での剥がれ性試験)
23℃の環境下で自動車のホイールタイヤに保護フィルムを手作業で貼り合わせて、3時間放置する。その後、40±2℃、92±3%RHに設定した恒温恒室機内に保護フィルムを貼り合わせたホイールタイヤを立てて、300時間保管後に保護フィルムの剥がれがないかどうかの確認を目視で実施した。なお、実施例・比較例において、保護フィルムを貼付したホイール直径(L1)、ホイール開口部の外径(L2)の寸法を表3に示した。また、ホイールはアルミホイールである
Figure 2012012442
表3に示すように、実施例1〜3記載の保護フィルムは剥がれ性試験において優れた効果を発揮していることが確認された。
一方、比較例記載の保護フィルムは、ホイール直径よりも保護フィルムの直径が大きいことにより、タイヤに接触する部分の粘着力が弱く十分についておらず、浮きが発生した部分を起点に走行中もしくは加温加湿下で剥がれが発生した。走行中の剥がれの原因としては、保護フィルムがもともとタイヤに対する粘着力が弱いために、端の部分が浮き上がり、風などの影響により剥がれてしまったと推測している。加温加湿下での剥がれの原因としては、タイヤから析出した可塑剤等の成分が保護フィルムの粘着面に移行し、保護フィルムの接着機能を低下させてしまった可能性が挙げられる。
[第2の実施の形態]
図4は、第2の実施の形態に係る保護フィルムをホイールに貼り付けた状態を示す正面図である。図4に示すように、本実施の形態に係る保護フィルム130は、その中心部に円形の開口部132が形成されており、開口部132は、ホイール10に形成されている複数の挿通孔26が露出するように形成されている。これにより、保護フィルム130をホイール10に取り付けてからホイール10を車両本体に取り付けることが可能となる。換言すれば、ホイール10を車両本体に取り付けているか否かにかかわらず、保護フィルム130をホイール10に貼り付けることが可能となる。
[第3の実施の形態]
上述の実施の形態では、粘着剤層として溶剤タイプの場合について説明したが、粘着剤層としてエマルジョンタイプのものを用いることもできる。以下には、エマルジョンタイプの粘着剤層の作製方法について説明する。
(水分散型アクリルポリマーの調整)
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、ブチルアクリレート58部、ブチルメタクリレ―ト40部、アクリル酸2.0部、重合開始剤として2,2´ーアゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド0.03部、剥離助剤として、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸2.4部、乳化剤としてポリオキシエチレンノニルフエニルエ―テル硫酸アンモニウム0.8部および水150部を投入して、乳化重合し、10重量%アンモニア水によりpH8に調整して、ポリマーエマルジョンを得た。
(粘着剤溶液の調整)
前述のポリマーエマルジョンに、その固形分(水分散系共重合体)100部あたり、オキサゾリン基を含有する水溶性架橋剤として日本触媒(株)の商品名「エポクロスWS−500」(オキサゾリン基当量:220g・solid/eq.)2.0部、光安定剤としてチバ・ジャパン(株)の商品名「TINUVIN 765」2.0部を混合して、水分散型粘着剤Aとした。
(ホイール用保護フィルムの作製)
低密度ポリエチレン樹脂(ペトロセン180、密度:0.922g/cm、東ソー株式会社製)を用い、インフレーション法で160℃に加熱したダイスから押し出し、75μmのポリエチレンフィルムを成膜し、更に前述のポリエチレンフィルムの片面にコロナ処理を施した。このコロナ処理面に、前述の水分散型粘着剤Aを塗布し、80℃で1分間加熱して、厚さ10μmの粘着剤層を形成し、ホイール用保護フィルムを作製した。
このようなエマルジョンタイプの粘着剤層を有する保護フィルムであっても、上述の各実施の形態における保護フィルムと同様の効果を発揮し得る。
以上、本発明を実施の形態や実施例をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 ホイール、 12 ディスク部、 14 リム部、 16 ハブ部、 18 リムフランジ部、 18a リム内周面、 20 スポーク部、 22 開口部、 24 ハブ孔、 26 挿通孔、 30 保護フィルム、 32 基材層、 34 粘着剤層、 130 保護フィルム、 132 開口部。

Claims (4)

  1. 基材層と、
    前記基材層の一方の面に設けられた粘着剤層とを有するホイール用保護フィルムであって、
    ホイール用保護フィルムの直径は、保護対象となるホイールの直径より小さく、かつ、保護対象となるホイールのディスク面に形成されている開口部の最外径より大きいことを特徴とするホイール用保護フィルム。
  2. ホイール用保護フィルムの直径は、保護対象となるホイールの直径の80%以上であることを特徴とする請求項1に記載のホイール用保護フィルム。
  3. 保護対象となるホイールの直径をL1、前記開口部の外径をL2、ホイール用保護フィルムの直径をL3とすると、下記式
    L3≧L2+(L1−L2)×0.5
    を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のホイール用保護フィルム。
  4. 前記ホイール用保護フィルムは、その中心部に円形の開口部が形成されており、
    前記開口部は、前記ホイールに形成されている複数のボルト孔が露出するように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のホイール用保護フィルム。
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