JP2012009792A - 太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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【課題】裏面に封止ガラス板を有する太陽電池モジュールの製造において、封止剤層の気泡発生を防止し、かつ生産性に優れた製造方法を提供すること。
【解決手段】太陽電池モジュールの製造方法であって:光電変換素子層および内部配線が形成されたガラス基板と、接合樹脂シートと、封止ガラス板と、を重ねた積層体を用意し;積層体を真空ラミネータの熱板上に設置し、真空ラミネータを真空排気し、かつ熱板を加熱して前記接合樹脂シートを溶融させ;真空ラミネータのダイヤフラムによって前記封止ガラス板を押圧し、その状態で接合樹脂と封止ガラス板とを接着させることで、太陽電池モジュールの裏面を封止するステップを含む。ここで、接合樹脂シートの加熱温度が、接合樹脂シートを構成する樹脂の1Hzにおけるずり弾性が1.0×10Pa以下となる温度範囲に設定され、かつ封止ガラス板を加圧する圧力が45KPa以下に設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は太陽電池モジュール、特に、裏面に封止ガラス板を有する太陽電池モジュールの裏面を封止するステップを含む、太陽電池モジュールの製造方法に関する。
薄膜太陽電池モジュールの製造方法として、薄膜太陽電池の受光面側にシート状の封止接着剤と表面保護材を、かつ薄膜太陽電池の非受光面側に接合樹脂と裏面補強材を重ね合わせて、一体的にラミネートさせる方法が知られている。
たとえば特許文献1には、基板の周囲を脱気用枠体で囲み、その上に柔軟なダイヤフラムを被せた構成になる真空ラミネート装置を使用し、該装置の基板と枠体とダイヤフラムとで囲まれたラミネート装置内に前記のモジュール構成材を重ね合わせて配置した上で、ラミネート装置を真空引きおよび加熱してラミネート処理を行う方法が記載されている。
裏面補強材としては、樹脂材料(バックシート)またはガラス基板などが用いられており、ガラス基板は機械的強度が高く、水分透過性が低い利点を有している。ところが、ガラス基板は、前記ラミネート処理を行う際に、ダイヤフラムに押圧されて端部が湾曲することがある。硬質材料であるガラス板が湾曲を有したまま封止剤により固定されると、歪みにより割れる問題があることが報告されている(特許文献2)。
特許文献2には、ラミネートされる太陽電池モジュールの周囲に所定の厚みを持つスペーサを配置し、このスペーサによりガラス板の湾曲を防止して前記問題を解決している。しかしながら、スペーサを配置するためには、ラミネータの仕様を変更する必要がある、モジュールの厚みに応じてスペーサの厚みも変える必要があるなど、生産性に問題があった。
特開2004−311571号公報 特開2002−15171号公報
さらに本発明者らの検討によれば、太陽電池モジュールの製造において、ラミネート後にプレス圧が開放されてガラス板の湾曲が元に戻ろうとする力(スプリングバックという)によって、たとえガラス板が割れない場合であっても、封止剤層に気泡が生じることがわかった。本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、裏面に封止ガラス板を有する太陽電池モジュールの製造において、ラミネートによるガラス板の湾曲に基づくスプリングバックによって封止剤層に気泡が発生することを防止し、かつ生産性に優れた製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、太陽電池モジュールの構成部材を加圧および加熱してラミネート処理を行うときの、「ガラス基板をプレスする圧力」と「接合樹脂のずり弾性」とを調整することで、前記課題を解決できることを見出して本発明を完成させた。すなわち本発明の要旨は、以下にある。
[1] 基板上に形成された光電変換素子層および内部配線を含む太陽電池モジュールの製造方法であって、
表面に光電変換素子層および内部配線が形成された基板と、前記光電変換素子層および内部配線が形成された基板表面を覆うように配置される接合樹脂シートと、前記接合樹脂シートの上に配置される封止ガラス板とを順に重ねた積層体を用意し、
前記積層体を真空ラミネータの熱板上に設置し、前記真空ラミネータを真空排気し、かつ前記熱板を加熱して前記接合樹脂シートを溶融させた後に、
前記真空ラミネータのダイヤフラムによって前記封止ガラス板を押圧し、前記接合樹脂と前記封止ガラス板とを接着させることで、太陽電池モジュールの裏面を封止するステップを含み、
前記接合樹脂の加熱温度が、前記接合樹脂シートを構成する樹脂の1Hzにおけるずり弾性が1.0×10Pa以下となる温度範囲に設定され、かつ前記封止ガラス板を加圧する圧力が45KPa以下に設定されることを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
[2]封止ガラス板を加圧する圧力は5KPa以上〜40KPa以下に設定されることを特徴とする、[1]に記載の製造方法。
[3]前記接合樹脂シートが熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする、[1]に記載の製造方法。
本発明によれば、裏面に封止ガラス板を有する太陽電池モジュールの製造において、生産性を損なわずに、封止ガラス板の湾曲に基づくスプリングバックによって接合樹脂層に気泡が発生することを防止することができる。
真空ラミネータ内で太陽電池モジュールを製造する状態を示す図 太陽電池モジュールの一例の断面図
図1は、真空ラミネータ内で太陽電池モジュールを製造する状態を示す図である。図2は、太陽電池モジュールの一例の断面図である。
太陽電池モジュールの構成
図2に示される太陽電池モジュール10は、基板11と、その上に配置された光電変換素子層12と、光電変換素子層12上に配置された内部配線部13と、光電変換素子層12と内部配線部13とを覆う接合樹脂層14と、接合樹脂層14を介して接合される封止ガラス板15とを具備する。基板11は、例えばガラス基板である。光電変換素子層12は、例えば、透明電極層、シリコン層などからなる半導体光電変換層、裏面電極層を含む。内部配線部13は、必要に応じて絶縁層13aと発生した電気を集電するための配線13bなどを含む。封止ガラス板15は、光電変換素子層12に空気や水分が侵入することを抑制したり、物理的強度を高めたりする。さらに、基板11と、その上に配置された光電変換素子層12との間には、任意の接合樹脂層があってもよい。
本発明の太陽電池モジュールの製法は、以下のステップを有する。
1)光電変換素子層と内部配線部とを有する基板と、接合樹脂シートと、封止ガラス板とを重ね合わせた積層体を用意する。
2)積層体を真空ラミネータの熱板に配置する。
3)真空ラミネータにおいて、積層体を加熱して、積層体中の接合樹脂シートを溶融させる。
4)真空ラミネータにおいて、積層体中の封止ガラス板を押圧して、積層体を一体化する。
光電変換素子層と内部配線部とを有する基板は、通常の方法で作製すればよい。
接合樹脂シートは接合樹脂を含み、接合樹脂としてはEVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、PVB(ポリヴィニルブチラート)、ポリエチレン、アイオノマー、ポリオレフィン系エラストマー等、公知の樹脂材料を用いることができる。接合樹脂シートは、任意の添加剤を含んでいてもよい。
接合樹脂シートの接合樹脂は、後述のラミネート工程において、温度の上昇とともにずり弾性が低下して1.0×10Pa以下にまで低下することが求められる。非架橋の熱可塑性樹脂は、温度の上昇とともにずり弾性が低下して1.0×10Pa以下となりやすいため、本発明に好的に用いることができる。接合樹脂シートが、積層樹脂シートである場合には、少なくとも一層の樹脂が1.0×10Pa以下であればよく、全層の樹脂が1.0×10Pa以下であることが好ましい。
接合樹脂である非架橋の熱可塑性樹脂の具体例には、ポリエチレン樹脂が含まれる。ポリエチレンとしては、エチレン単独、もしくはα−オレフィンを1〜10mol%程度共重合したエチレン・α−オレフィン共重合体が用いられる。ポリエチレン樹脂は、シランカップリング剤を含有していることが好ましい。
封止ガラス板は、通常のガラス板を用いればよい。
光電変換素子層と内部配線部とを有する基板11と、接合樹脂シート14’と、封止ガラス板15との積層体10’を、真空ラミネータ20に設置する(図1参照)。
真空ラミネータは、2つの減圧チャンバと、2つの減圧チャンバを隔てるダイヤフラムとを有する。2つの減圧チャンバのうちの1つには、ラミネートするべき積層体が載置される熱板を具備する。2つの減圧チャンバの圧力の差によって、ダイヤフラムが変形して積層体を押圧することによって、ラミネートを行うことができる。
例えば、図1に示されるように、真空ラミネータ20は、上部チャンバ21と、下部チャンバ22と、ダイヤフラム23とを有する。上部チャンバ21は給排気口25を、下部チャンバ22は給排気口26を有する。積層体10’は、下部チャンバ22の熱板24に載置される。その後、真空ラミネータ20の上部チャンバ21と下部チャンバ22との両方を減圧して、真空状態とすることが好ましい。
積層体を設置した真空ラミネータを減圧したら、熱板で積層体を加熱して、積層体の接合樹脂シートの接合樹脂を溶融させる。加熱温度は、接合樹脂シートの接合樹脂の1Hzにおけるずり弾性が1.0×10Pa以下、好ましくは0.9×10Pa以下となる温度範囲である。具体的な加熱温度は、接合樹脂の種類にもよるが、通常140℃以上、好ましくは150℃以上である。また、加熱温度が高すぎる場合には、接合樹脂の弾性が低下して封止機能が損なわれるため、通常200℃以下、好ましくは190℃以下である。接合樹脂のずり弾性は、周波数:1Hz、昇温速度:3℃/minで測定される。
ここで加熱温度とは、接合樹脂の加熱温度であるが、真空ラミネートの熱板の温度と同一であると考えてもよい。
真空ラミネータ20における積層体10’の接合樹脂シート14’の接合樹脂が溶融したら、積層体10’が設置されている下部チャンバ22の真空状態を維持したまま、上部チャンバ21に空気を入れる。それにより、上部チャンバ21と下部チャンバ22との内圧に圧力差が生じて、ダイヤフラム23が変形して、下部チャンバ22の方へゆがむ。変形したダイヤフラム23'が積層体10'を押圧して、太陽電池モジュールが圧着形成される。
変形したダイヤフラム23'が封止ガラス板15をプレスする圧力を、45KPa以下とすることが好ましく、40KPa以下とすることがより好ましく、35KPa以下とすることが更に好ましい。封止ガラス板をプレスする圧力を45KPa以下に調整することで、ガラス板の湾曲が抑制され、前述したスプリングバックによりガラス板端部で接合樹脂層に気泡を生じる問題を防止することができる。
従来のように、ダイヤフラム23が封止ガラス板15をプレスする圧力を大気圧とすると、プレス圧が大きすぎるため、封止ガラス板は特に周囲部で湾曲がおきる。そして、プレス圧が開放されると、ガラス板には元に戻ろうとする力(スプリングバック)が生じて、接合樹脂層に気泡を生じさせる。
これに対して本発明では、ダイヤフラム23が封止ガラス板15をプレスする圧力を45KPa以下としているので、封止ガラス板15の湾曲が抑制され、前述したガラス板の歪みにより割れる問題や、およびスプリングバックにより接合樹脂層に気泡が生じる問題を防止することができる。
ところが、プレス圧力を低下させたがゆえに、従来の接合樹脂を用いると、内部配線の厚みとガラス基板上との間にある段差に接合樹脂を十分に充填することができず、内部配線周囲に気泡を生じやすいという問題が発生した。つまり、ガラス基板と内部配線との間には配線の厚みによる段差が存在するので、プレス圧力を45KPa以下とすると、この段差に接合樹脂がいきわたらず、内部配線の周囲に気泡が生じやすい。
そこで本発明は、前記の通り、ラミネートにおける接合樹脂の加熱温度を、接合樹脂の1Hzにおけるずり弾性が1.0×10Pa以下となる温度範囲に調整する。ラミネートにおいて、接合樹脂の1Hzにおけるずり弾性が1.0×10Paを超えると、接合樹脂の流動性が不足して、段差部位に充填不良を起こし、気泡が生じることがある。
さらに、段差部位での充填不良を抑制するためには、ラミネートにおける接合樹脂のずり弾性が1.0×10Pa以下とし、かつ封止ガラス板をプレスする圧力を5KPa以上とすることが好ましく、10KPa以上とすることが更に好ましい。封止ガラス板をプレスする圧力が5KPaを下回ると、接合樹脂のずり弾性を調整しても圧力不足で接合樹脂が段差(例えば内部配線部の周辺)にいきわたらず、気泡を生じることがある。
このように、積層体のラミネートにおける、ガラス板を加圧する圧力と、接合樹脂のずり弾性とをそれぞれ上記範囲とすることで、封止剤層の気泡発生を防止することができる。
ダイヤフラム23が封止ガラス板15をプレスする時間は特に限定されないが、3分以上が好ましく、5分以上が特に好ましい。ラミネータの熱板の温度が積層体の接合樹脂に伝わるのに時間がかかるため、3分未満では接着が不十分となることがある。加圧時間の上限は特に限定されず、生産性の観点から十分な接着力が得られた時点で完了してかまわない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。但し、本発明の範囲は、実施例により制限されるものではない。
[固体触媒成分の調製]
特開平9−328520記載の方法にて、メタロセン化合物であるジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを含有する固体触媒成分の調製を行った。具体的には、250℃で10時間乾燥したシリカ3.0gを50mlのトルエンで懸濁状にした後、0℃まで冷却した。その後、メチルアルミノキサンのトルエン溶液(Al=1.29ミリモル/ml)17.8mlを30分で滴下した。この際、系内の温度を0℃に保った。引き続き、0℃で30分間反応させ、次いで30分かけて95℃まで昇温し、その温度で4時間反応させた。その後60℃まで降温し、上澄み液をデカンテーション法により除去した。
得られた固体成分をトルエンで2回洗浄した後、トルエン50mlで再懸濁化した。この系内へ、ジメチルシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド(ジアステレオ異性体の混合比1:1)のトルエン溶液(Zr=0.0103ミリモル/ml)11.1mlを20℃で30分かけて滴下した。次いで、80℃まで昇温し、その温度で2時間反応させた。その後、上澄み液を除去し、ヘキサンで2回洗浄することにより、1g当たり2.3mgのジルコニウムを含有する固体触媒を得た。
[予備重合触媒の調製]
同様に特開平9−328520記載の方法にて、予備重合触媒を得た。具体的には、上記で得られた固体触媒4gをヘキサン200mlで再懸濁した。この系内にトリイソブチルアルミニウムのデカン溶液(1ミリモル/ml)5.0mlおよび1-ヘキセン0.36gを加えて、35℃で2時間エチレンの予備重合を行った。これにより、固体触媒1g当り2.2mgのジルコニウムを含有し、3gのポリエチレンが予備重合された予備重合触媒を得た。
[エチレン系重合体(A1)の合成]
充分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブに、脱水精製したヘキサンを870ミリリットル装入し、系内をエチレンと水素の混合ガス(水素含量;0.5モル%)で置換した。
次いで系内を60℃とし、トリイソブチルアルミニウム1.5ミリモル、1-ヘキセン130ミリリットル、および上記調製した予備重合触媒を、ジルコニウム原子換算で0.015mg原子となるように添加した。
その後、上記と同様の組成を有するエチレンと水素の混合ガスを導入し、全圧3MPaGとして重合を開始した。その後、混合ガスのみを補給し、全圧を3MPaGに保ち、70℃で1.5時間重合を行った。重合終了後、得られたポリマーを濾過し、80℃で1晩乾燥し、パウダー状のエチレン系重合体(A1)を得た。
[エチレン系重合体ペレット(A2’)の合成]
エチレンと水素の混合ガスの水素含量を0.7モル%、ヘキサンの量を830ミリリットル、1-ヘキセンの量を179ミリリットルに代えた以外は、重合例1と同様にしてエチレン系重合体(A2)を得た。得られたエチレン系重合体(A2)は105gであった。
得られたエチレン系重合体(A2)を、サーモ・プラスチック(株)社製単軸押出機(スクリュー径20mmφ・L/D=28)にて、ダイス温度190℃条件下で、押出した溶融樹脂をペレット状に切断し、エチレン系重合体(A2)のペレットであるエチレン系重合体(A2’)を得た。
[接合樹脂シートXの作製]
90重量部のエチレン系重合体(A2’)と10重量部のエチレン系重合体(A1)との混合物と、エチレン性不飽和シラン化合物(B)としてビニルトリメトキシシランを1.5重量部と、有機過酸化物(C)として2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサンを0.05重量部と、紫外線吸収剤(D)として2-ヒドロキシ-4-ノルマル-オクチルオキシベンゾフェノンを0.4重量部と、ラジカル捕捉剤(E)としてビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケートを0.1重量部と、耐熱安定剤(F)としてトリス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイトを0.1重量部とを添加し、さらにドライブレンドして、エチレン系重合体のブレンド物を得た。
得られたエチレン系重合体のブレンド物を、サーモ・プラスチック(株)社製単軸押出機(スクリュー径20mmφ・L/D=28)で溶融混練した後、コートハンガー式T型ダイス(リップ形状;270×0.8mm)からダイス温度210℃の条件下で押出成形した。押出物を、ロール温度30℃で冷却した後、巻き取り速度1.0m/minで、第1冷却ロールにエンボスロールを用いて成形した。これにより、エチレン性不飽和シラン化合物(B)で変性した変性体を含有するエチレン系樹脂組成物からなる接合樹脂シートXを得た。接合樹脂シートXのシートの最大厚みtmaxは450μmであった。なお、接合樹脂シートXの片表面にはダイヤ格子状のシボ加工を施した。
接合樹脂シートXを構成するエチレン系樹脂組成物のずり弾性を、以下の条件で測定した。
測定装置 :ARES(ティー・エイ・インスツルメント社製)
測定モード :ずりモード
測定温度 :30〜200℃
昇温速度 :3℃/min
周波数 :1Hz
ジオメトリー:パラレルプレート 8mmφ
測定雰囲気 :N
初期ひずみ :0.1%(発生トルクに応じて適切に調整)
サンプルは治具にセット後、120℃で約3分間保持して密着させ、その後30℃まで降温して測定開始した。各温度における、接合樹脂シートXを構成するエチレン系樹脂組成物のずり弾性G’(Pa)を表1に示す。
Figure 2012009792
[実施例1]
3.2mm厚の透明白板ガラス基板上に、ガラス端部より15mm内側の位置に0.1mm厚のアルミ線2本が一部交差するように配置して最大0.2mmの段差を形成した。更に、接合樹脂シートXのシボ加工面を透明白板ガラス基板に対向させて積層し、さらに3.2mm厚の透明白板ガラスを積層した。
得られた積層体を、真空ラミネータ内の熱板に載置し、熱板を170℃に加熱した。3分間真空排気した後、真空ラミネータの上側チャンバに吸排気口を通じて大気を導入し、ダイヤフラムで積層体のガラス板を押圧した。その際、圧力調整弁で押圧を25kPaに制御し、300秒間加圧した。但し、接合樹脂シートXの最終的な到達温度は168℃であった。
その後ラミネータから取り出し室温まで冷却し、5日後に外観評価を行った。上下のガラスが接合樹脂シートXを介して接着していること、ガラスの割れが発生していないこと、基板端部に気泡もしくは剥離が発生していないこと、段差部分において接合樹脂シートXが充填しており気泡もしくは剥離が発生していないことを確認した。
[実施例2]
加圧時間を420秒間とした以外は、実施例1と同様に積層体を作製した。接合樹脂シートXの最終的な到達温度は170℃であった。外観評価を行ったところ、問題は発生していなかった。
[比較例1]
押圧を50kPaに制御したこと以外は、実施例1と同様の方法で積層体を作製した。外観評価を行ったところ、基板端部に微小な気泡が発生していた。
[比較例2]
押圧を100kPaに制御したこと以外は、実施例1と同様の方法で積層体を作製し、外観評価を行ったところ、基板端部に大きな気泡が発生していた。
[比較例3]
積層体を載置した真空ラミネータ内の熱板を130℃に加熱した以外は、実施例1と同様にラミネートした。但し、接合樹脂シートXの最終的な到達温度は128℃であった。外観評価を行ったところ、段差部分に微小の気泡が発生していた。
[比較例4]
押圧を100kPaに制御し、420秒間加圧したこと以外は、実施例1と同様に積層体を作製した。接合樹脂シートXの最終的な到達温度は170℃であった。外観評価を行ったところ、基板端部に大きな気泡が発生していた。
本発明によれば、太陽電池モジュールの裏面を封止するガラス板を、湾曲させることなく、また接合樹脂層に気泡を発生させることなく、ラミネートすることができる。そのため、太陽電池モジュールの裏面の封止工程の生産性を高める。
10 太陽電池モジュール
10' 積層体
11 基板
12 光電変換素子層
13 内部配線部
13a 絶縁層
13b 配線
14 接合樹脂層
14' 接合樹脂シート
15 封止ガラス板
20 真空ラミネータ
21 上部チャンバ
22 下部チャンバ
23 ダイヤフラム
23' 変形したダイヤフラム
24 熱板
25 給排気口
26 給排気口

Claims (3)

  1. 基板上に形成された光電変換素子層および内部配線を含む太陽電池モジュールの製造方法であって、
    表面に光電変換素子層および内部配線が形成された基板と、前記光電変換素子層および内部配線が形成された基板表面を覆うように配置される接合樹脂シートと、前記接合樹脂シートの上に配置される封止ガラス板とを順に重ねた積層体を用意し、
    前記積層体を真空ラミネータの熱板上に設置し、前記真空ラミネータを真空排気し、かつ前記熱板を加熱して前記接合樹脂シートを溶融させた後に、
    前記真空ラミネータのダイヤフラムによって前記封止ガラス板を押圧し、前記接合樹脂シートと前記封止ガラス板とを接着させることで、太陽電池モジュールの裏面を封止するステップを含み、
    前記接合樹脂シートの加熱温度が、前記接合樹脂シートを構成する樹脂の1Hzにおけるずり弾性が1.0×10Pa以下となる温度範囲に設定され、かつ前記封止ガラス板を加圧する圧力が45KPa以下に設定されることを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
  2. 前記封止ガラス板を加圧する圧力は5KPa以上〜40KPa以下に設定されることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記接合樹脂シートが熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
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