JP2012008308A - 結像光学系、及びそれを用いた共焦点走査型顕微鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】収斂光束中に配置された平行平板を通過することにより生じる像面での色分離を抑制する技術を提供する。
【解決手段】結像光学系1は、平行光束として入射する光を像面IPに集光して標本の像を形成する結像レンズ2と、結像レンズ2と像面IPの間に配置されるダイクロイックミラー3と、標本面と結像レンズ2の間に配置される形状を呈する光学素子4と、を含み、ダイクロイックミラー3で生じる色分離を、光学素子4を用いて相殺する。
【選択図】図1
【解決手段】結像光学系1は、平行光束として入射する光を像面IPに集光して標本の像を形成する結像レンズ2と、結像レンズ2と像面IPの間に配置されるダイクロイックミラー3と、標本面と結像レンズ2の間に配置される形状を呈する光学素子4と、を含み、ダイクロイックミラー3で生じる色分離を、光学素子4を用いて相殺する。
【選択図】図1
Description
本発明は、結像光学系、及びそれを用いた共焦点走査型顕微鏡に関し、特に、収斂光束中に配置された平行平板を通過する標本からの光を結像する結像光学系、及びそれを用いた共焦点走査型顕微鏡に関する。
現在、平行平板形状を呈するダイクロイックミラーやハーフミラーは、光路の分離や合成に用いられる光学素子(以降、光路分離合成素子と記す。)として広く用いられている。
光路分離合成素子は、透過光と反射光をそれぞれ入射光とは異なる光路に導くために、入射光に対して傾けて配置され、通常は、平行光束中に配置される。
しかしながら、次のような場合には、光路分離合成素子は、収斂光束中に配置されることがある。
しかしながら、次のような場合には、光路分離合成素子は、収斂光束中に配置されることがある。
まず、平行光束中に光路分離合成素子を配置するスペースがない場合である。このような場合には、光路分離合成素子は、平行光束中に配置することができないため、収斂光束中に配置される。
次に、平行光束中に光路分離合成素子を配置するスペースはあるが、そのスペースが対物レンズから離れた位置にある場合である。対物レンズから離れた位置では光束が太くなるため、光路分離合成素子としての機能を十分に発揮することが難しく、また、大きな光路分離合成素子が必要となる。このため、このような場合には、光路分離合成素子が収斂光束中に配置されることがある。
さらに、レーザ顕微鏡で光路分離合成素子を用いる場合である。レーザ光からなる平行光束中に平行平板を配置すると、表面を反射したレーザ光と裏面を反射したレーザ光が干渉して、干渉縞が生じる。このため、このような場合にも、光路分離合成素子は、収斂光束中に配置される。
以上のような場合には、収斂光束中に光路分離合成素子が配置されうるが、収斂光束中に光路分離合成素子が配置されると、以下のような理由から結像性能が劣化することがある。
第1の理由は、非点収差が生じることである。収斂光束中に平行平板を配置すると、メリディオナル面上の透過光の集光位置とサジタル面上の透過光の集光位置が異なるため、非点収差が生じる。
第2の理由は、像面での色分離が生じることである。平行平板に対して傾いて入射した光は、平行平板での屈折により光軸に垂直な方向(横方向)に平行にシフトする。また、屈折率は波長毎に異なるため、そのシフト量は波長毎に異なる。このため、平行平板形状を呈する光路分離合成素子を通過した光は、波長毎に分離された光として射出されることになる。光路分離合成素子が平行光束中に配置されている場合であれば、波長毎に分離された透過光は光路分離合成素子から射出後に入射する集光レンズ(例えば、対物レンズや結像レンズなど)を介して同じ位置に集光するため、結像性能に影響しない。しかしながら、光路分離合成素子が収斂光束中に配置されている場合には、波長毎に分離した透過光が集光レンズを介すことなくそれぞれ異なる位置に集光する。このため、像面での色分離が生じる。
このような結像性能の劣化を抑制するために有効な技術が、特許文献1及び特許文献2に開示されている。
特許文献1では、光路分離合成素子であるダイクロイックミラーへの入射角が45度未満となるように設定することにより、非点収差の発生量を減少させる技術が開示されている。従って、特許文献1に開示される技術を用いることで、非点収差による結像性能の劣化を抑制することができる。
特許文献2では、光路分離合成素子であるハーフミラーで生じた非点収差を、ハーフミラーの傾斜軸と垂直な傾斜軸で傾斜しているガラス板により補正する技術が開示されている。従って、特許文献2に開示される技術を用いることで、非点収差による結像性能の劣化を解消することができる。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に開示される技術では、収斂光束中に配置された平行平板を通過することにより生じる像面での色分離は解消されない。このため、収斂光束中に配置された平行平板を通過することにより生じる像面での色分離を、解消または抑制する技術が求められている。
以上のような実情を踏まえ、本発明では、収斂光束中に配置された平行平板を通過することにより生じる像面での色分離を抑制する技術を提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、平行光束として入射する光を像面に集光して標本の像を形成する結像レンズと、結像レンズと像面の間に配置される第1の平行平板と、標本と結像レンズの間に配置される楔状光学素子と、を含む結像光学系を提供する。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の結像光学系において、楔状光学素子は、結像レンズの光軸と第1の平行平板の法線を含む第1の平面上に楔角を有する結像光学系を提供する。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の結像光学系において、標本からの光が入射する楔状光学素子の第1の光学面の法線と光軸とが一致するとき、第1の平行平板の回転軸と光軸とを含む第2の平面に対して一方側の領域内に、楔状光学素子の光軸方向の厚さが薄い端部と、第1の平行平板の結像レンズに近い端部とが、位置する結像光学系を提供する。
本発明の第4の態様は、第2の態様または第3の態様に記載の結像光学系において、標本からの光が入射する楔状光学素子の第1の光学面の法線と光軸とが一致し、楔角をψ0 (ラジアン)とし、像面での分解能をα(mm)とし、結像レンズの焦点距離をf(mm)とし、第1の平行平板の厚さをd(mm)とするとき、以下の条件式
を満たす結像光学系を提供する。
本発明の第5の態様は、第1の態様に記載の結像光学系において、さらに、結像レンズと像面の間の収斂光束中に、第1の平行平板を通過することで生じる非点収差を補正する補正素子を含む結像光学系を提供する。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の結像光学系において、補正素子は、平行平板形状を呈し、結像レンズの光軸と第1の平行平板の法線を含む第1の平面と、光軸と補正素子の法線を含む第2の平面と、が直交するように配置される結像光学系を提供する。
本発明の第7の態様は、第6の態様に記載の結像光学系において、楔状光学素子は、第1の平行平板及び補正素子を通過することで生じる色分離を低減する結像光学系を提供する。
本発明の第8の態様は、第6の態様または第7の態様に記載の結像光学系において、補正素子の屈折率は、第1の平行平板の屈折率と等しく、補正素子の厚さは、第1の平行平板の厚さに等しく、補正素子の法線と光軸のなす角は、第1の平行平板の法線と光軸のなす角に等しい結像光学系を提供する。
本発明の第9の態様は、第8の態様に記載の結像光学系において、楔状光学素子は、光軸を含む第3の平面上に楔角を有し、第3の平面は、第1の平面と45度の角度をなし、且つ、第2の平面と45度の角度をなす結像光学系を提供する。
本発明の第10の態様は、第5の態様乃至第9の態様のいずれか1つに記載の結像光学系において、さらに、第1の平行平板を反射した収斂光束が進行する光路上に、第2の平行平板を含み、第2の平行平板を通過することで生じる色分離及び非点収差は、第1の平行平板を通過することで生じる色分離及び非点収差と等しい結像光学系を提供する。
本発明の第11の態様は、第1の態様乃至第10の態様のいずれか1つに記載の結像光学系において、第1の平行平板は、光路を分離または合成する光路分離合成素子である結像光学系を提供する。
本発明の第12の態様は、第1の態様乃至第11の態様のいずれか1つに記載の結像光学系において、楔状光学素子は、光路を分離または合成する光路合成分離素子である結像光学系を提供する。
本発明の第13の態様は、レーザ光を射出するレーザ光源と、標本面からの検出光を結像する、第1の態様乃至第12の態様のいずれか1つに記載の結像光学系と、標本面と結像光学系の間に配置されて、標本面にレーザ光を照射する対物レンズと、を含む共焦点走査型顕微鏡を提供する。
本発明の第14の態様は、第13の態様に記載の共焦点走査型顕微鏡において、さらに、標本面を走査する走査手段と、結像光学系からの検出光を平行光束に変換し、且つ、対物レンズの瞳を走査手段に投影する瞳投影レンズと、標本面と共役な位置にピンホールを有する共焦点絞りと、ピンホールを通過した検出光を検出する検出光学系と、を含む共焦点走査型顕微鏡を提供する。
本発明によれば、収斂光束中に配置された平行平板を通過することにより生じる像面での色分離を抑制する技術を提供することができる。
図1は、本実施例に係る結像光学系の構成を例示する図である。図1では、結像光学系の構成に加えて、軸上のマージナル光線M、F線(486.13nm)の主光線F、及びC線(656.27nm)の主光線Cが例示されている。なお、図1のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
図1に例示される結像光学系1は、標本面からの検出光を結像する光学系であり、標本面側から順に、楔形状を呈する光学素子4(楔状光学素子)と、平行光束として入射する光を像面IPに集光して標本(図示しない)の像を形成する結像レンズ2と、結像レンズ2と像面IPの間に配置される平行平板形状を呈するダイクロイックミラー3(第1の平行平板)と、を含んでいる。
各構成要素の詳細は、以下のとおりである。
結像レンズ2の焦点距離は200mmである。
ダイクロイックミラー3は、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる厚さ3mmの平行平板である。また、ダイクロイックミラー3は、図1のXYZ座標系のX軸のマイナス方向から見て、法線が光軸AXと一致する状態からX軸を回転軸として時計回りに45度回転した状態で、収斂光束中に配置されている。ダイクロイックミラー3は、照明光路L1からの照明光を反射し、結像レンズ2を介して入射する検出光を透過する特性を有している。従って、ダイクロイックミラー3は、光路を分離または合成する光路分離合成素子として機能する。
結像レンズ2の焦点距離は200mmである。
ダイクロイックミラー3は、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる厚さ3mmの平行平板である。また、ダイクロイックミラー3は、図1のXYZ座標系のX軸のマイナス方向から見て、法線が光軸AXと一致する状態からX軸を回転軸として時計回りに45度回転した状態で、収斂光束中に配置されている。ダイクロイックミラー3は、照明光路L1からの照明光を反射し、結像レンズ2を介して入射する検出光を透過する特性を有している。従って、ダイクロイックミラー3は、光路を分離または合成する光路分離合成素子として機能する。
光学素子4は、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる楔形状を呈する光学素子である。また、光学素子4は、検出光が入射する入射面(第1の光学面)の法線が光軸AXに一致する状態で、平行光束中に配置されている。光学素子4は、結像レンズ2の光軸AXとダイクロイックミラー3の法線を含むYZ平面(第1の平面)上に楔角を有している。なお、光学素子4の楔角については、後述する。
図1に例示されるように、結像光学系1には、標本側に配置された不図示の無限遠補正型の対物レンズを介して、平行光束が入射する。結像光学系1に入射した平行光束は、光学素子4を介して結像レンズ2に入射する。結像レンズ2は、平行光束を収斂光束に変換して、収斂光束をダイクロイックミラー3に入射させる。ダイクロイックミラー3に入射した収斂光束は、ダイクロイックミラー3を通過して像面IPに集光する。これにより、標本の像が像面IPに形成される。
ダイクロイックミラー3は、上述したように、平行平板であり、収斂光束中に配置されている。このため、ダイクロイックミラー3を通過する際に、収斂光束は波長毎に異なる量だけシフトする。従って、波長毎の主光線が一致している収斂光束がダイクロイックミラー3に入射する場合には、収斂光束は波長毎に像面IPの異なる位置に集光して、像面IPでの色分離が生じる。
そこで、結像光学系1では、標本と結像レンズ2の間に、ダイクロイックミラー3を通過することで生じる像面IPでの色分離を低減する光学素子4が配置されている。これにより、ダイクロイックミラー3を通過することで生じる波長間のシフト量の差が、光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じる波長間のシフト量の差で相殺されるため、像面IPでの色分離を抑制することができる。
より具体的には、図1に例示されるように、光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差が、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差によって、相殺される。これにより、ダイクロイックミラー3を通過した収斂光束のうち、少なくともF線とC線の主光線は一致するため、F線とC線の収斂光束は同じ位置に集光する。また、ダイクロイックミラー3を通過した収斂光束の他の波長の主光線も、F線とC線の主光線とおよそ一致するため、収斂光束は波長毎にほぼ同じ位置に集光する。従って、像面IPでの色分離を抑制することができる。
なお、図1に例示される結像光学系1は、F線とC線のシフト量の差を相殺するように構成されているが、特にこれに限らない。結像光学系1は、任意の2波長のシフト量の差を相殺するように構成されても良い。
以下、本実施例に係る結像光学系1に含まれるダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差と、楔形状を呈する光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差とを、相殺するために必要な光学素子4の楔角を算出方法について説明する。
まず、図2及び図3を参照しながら、平行平板を通過することで生じる光線のシフト量と、楔状光学素子とレンズを通過することで生じる光線のシフト量の算出方法について説明する。
図2は、平行平板を通過することで生じる光線のシフト量を説明するための図である。図2のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
図2に例示されるように、平行平板Pの入射面S1に入射する光線の入射角をθ1とし、入射面S1から射出される光線の射出角をθ2とし、平行平板Pの屈折率をnpとし、平行平板Pの厚さをdとし、平行平板Pでの入射位置から射出位置までの距離をd2とすると、以下の関係が成り立つ。
図2に例示されるように、平行平板Pの入射面S1に入射する光線の入射角をθ1とし、入射面S1から射出される光線の射出角をθ2とし、平行平板Pの屈折率をnpとし、平行平板Pの厚さをdとし、平行平板Pでの入射位置から射出位置までの距離をd2とすると、以下の関係が成り立つ。
ここで、入射角θ1は、図2のXYZ座標系のX軸のマイナス方向から見て、入射光が入射面S1の法線N1に対して時計周りに回転した方向から入射する場合を正として、入射光が入射面S1の法線N1に対して反時計周りに回転した方向から入射する場合を負として定義される。同様に、射出角θ2は、射出光が射出面S1の法線N1に対して時計周りに回転した方向へ射出される場合を正として定義される。従って、図2に例示される入射角θ1及び射出角θ2は、共に負の値である。
また、式(1)の関係は、平行平板Pの入射面S1、射出面S2の両方で成り立つため、射出面S2から射出される光線は、入射面S1に入射する光線と平行である。従って、平行平板Pを通過することにより生じる光線のシフト量をhpとすると、以下の関係が成り立つ。
ここで、光線のシフト量hpは、透過光が入射光に対してY軸の正方向にシフトする場合を正として、透過光が入射光に対してY軸の負方向にシフトする場合を負として定義される。
さらに、式(1)及び式(2)用いて、式(3)を変形すると、以下の関係が導かれる。
式(4)によって、シフト量hpは、入射角θ1、屈折率np、及び厚さdを用いて算出することができる。
なお、シフト量hpは、波長毎に異なる。図2の一点鎖線は、異なる波長の主光線を例示している。式(4)では、波長に応じた平行平板の屈折率を用いることで、波長毎のシフト量を算出することができる。従って、波長間のシフト量の差についても、式(4)を用いて算出することができる。
なお、シフト量hpは、波長毎に異なる。図2の一点鎖線は、異なる波長の主光線を例示している。式(4)では、波長に応じた平行平板の屈折率を用いることで、波長毎のシフト量を算出することができる。従って、波長間のシフト量の差についても、式(4)を用いて算出することができる。
図3は、楔状光学素子とレンズを通過することで生じる光線のシフト量を説明するための図である。図3のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
図3に例示されるように、楔形状を呈する楔状光学素子Wの楔角をψ0とし、楔状光学素子Wの入射面S3に入射する光線の入射角をψ1とし、入射面S3から射出される光線の射出角をψ2とし、射出面S4から射出される光線の射出角をψ3とし、楔状光学素子Wの屈折率をnwとすると、以下の関係が成り立つ。
ここで、入射角ψ1は、図3のXYZ座標系のX軸のマイナス方向から見て、入射光が入射面S3の法線N3に対して時計周りに回転した方向から入射する場合を正として定義される。同様に、射出角ψ2は、射出光が射出面S3の法線N3に対して時計周りに回転した方向へ射出される場合を正として定義される。また、射出角ψ3は、射出光が射出面S4の法線N4に対して時計周りに回転した方向へ射出される場合を正として定義される。さらに、楔角ψ0は、入射面S3の法線N3に対して射出面S4の法線N4が時計周りに回転した方向に傾いている場合を正として定義される。従って、図3に例示される入射角ψ1、射出角ψ2、射出角ψ3、及び楔角ψ0は、いずれも負の値である。
また、楔状光学素子Wから射出される透過光の主光線がレンズLにより集光される場合、レンズLの焦点距離をfとし、楔状光学素子W及びレンズLを通過することにより生じる光線のシフト量をhwとすると、以下の関係が成り立つ。
ここで、光線のシフト量hwは、レンズLからの射出光が楔状光学素子Wへの入射光に対してY軸の正方向にシフトする場合を正として、レンズLからの射出光が楔状光学素子Wへの入射光に対してY軸の負方向にシフトする場合を負として定義される。
さらに、式(5)及び式(6)用いて式(7)を変形すると、以下の関係が導かれる。
式(8)及び式(9)によって、シフト量hwは、楔角ψ0、入射角ψ1、屈折率nw、及び焦点距離fを用いて算出することができる。
なお、シフト量hwは、波長毎に異なる。図3の一点鎖線は、異なる波長の主光線を例示している。式(8)及び式(9)では、波長毎に応じた楔状光学素子の屈折率を用いることで、波長毎のシフト量を算出することができる。従って、波長間のシフト量の差についても、式(8)及び式(9)から算出することができる。
なお、シフト量hwは、波長毎に異なる。図3の一点鎖線は、異なる波長の主光線を例示している。式(8)及び式(9)では、波長毎に応じた楔状光学素子の屈折率を用いることで、波長毎のシフト量を算出することができる。従って、波長間のシフト量の差についても、式(8)及び式(9)から算出することができる。
次に、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差と、光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差を算出する。
本実施例に係る結像光学系1のダイクロイックミラー3は、図2に例示される平行平板Pに相当する。このため、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるC線のシフト量hP(C)とダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線のシフト量hP(F)の差Δhpは、式(4)を用いて、以下のように算出される。
Δhp=hP(F)−hP(C)=−7.564616μm
ここで、式(4)のパラメータである入射角θ1、厚さd、F線に対する屈折率np(F)、及びC線に対する屈折率np(C)は、それぞれ以下のとおりである。
ここで、式(4)のパラメータである入射角θ1、厚さd、F線に対する屈折率np(F)、及びC線に対する屈折率np(C)は、それぞれ以下のとおりである。
θ1=−45°=−π/4rad、d=3mm、
np(F)=1.52191、np(C)=1.51386
また、本実施例に係る結像光学系の光学素子4、結像レンズ2は、それぞれ、図3に例示される楔状光学素子W、レンズLに相当する。
np(F)=1.52191、np(C)=1.51386
また、本実施例に係る結像光学系の光学素子4、結像レンズ2は、それぞれ、図3に例示される楔状光学素子W、レンズLに相当する。
光学素子4の入射角ψ1は0であるから、式(8)及び式(9)から以下の関係が導かれる。
さらに、光学素子4の楔角ψ0が小さいと仮定して、以下のように近似する。
sinψ0=ψ0、sin2ψ0=0、cosψ0=1
上記の近似及び式(10)を用いて、式(11)を変形すると、以下の関係が導かれる。
sinψ0=ψ0、sin2ψ0=0、cosψ0=1
上記の近似及び式(10)を用いて、式(11)を変形すると、以下の関係が導かれる。
このため、光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるC線のシフト量hw(C)と光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線のシフト量hw(F)の差Δhwは、式(12)を用いて、以下のような楔角ψ0の関数として算出される。
ここで、式(12)のパラメータである焦点距離f、F線に対する屈折率nw(F)、及びC線に対する屈折率nw(C)は、それぞれ以下のとおりである。
f=200mm、nw(F)=1.52191、nw(C)=1.51386
以上から、ΔhpをΔhwで相殺するために必要な楔角ψ0は、式(13)及びΔhw=−Δhpの関係を用いて、以下のように算出される。
f=200mm、nw(F)=1.52191、nw(C)=1.51386
以上から、ΔhpをΔhwで相殺するために必要な楔角ψ0は、式(13)及びΔhw=−Δhpの関係を用いて、以下のように算出される。
ψ0=0.0046985rad=16.152319′
なお、色分離を十分に抑制するためには、上記のシフト量の差Δhp、Δhwを完全に相殺する必要ない。F線とC線の集光位置の間の距離が解像度αよりも小さければよい。このため、以下の関係が導かれる。
なお、色分離を十分に抑制するためには、上記のシフト量の差Δhp、Δhwを完全に相殺する必要ない。F線とC線の集光位置の間の距離が解像度αよりも小さければよい。このため、以下の関係が導かれる。
一般に、ダイクロイックミラー3や光学素子4に用いられる材料のF線とC線の屈折率差は、0.006から0.009程度である。また、ダイクロイックミラー3は、通常、入射角θ1が−π/4(rad)となるように配置される。さらに、光学素子4は、入射角ψ0が0となるように配置されるとすると、式(14)から以下の関係が導かれる。
従って、結像光学系1は、式(15)を満たすように構成されることが望ましい。
また、色分離を抑制するためには、上記のシフト量の差Δhp、Δhwの正負が異なればよい。このため、標本からの光が入射する光学素子4の入射面(第1の光学面)の法線と光軸AXとが一致する場合であれば、結像光学系1は、ダイクロイックミラー3の回転軸(X軸)と光軸AXとを含むXZ平面(第2の平面)に対して一方側の領域(Yマイナス領域、又は、Yプラス領域)に、光学素子4の光軸方向の厚さが薄い方の端部と、ダイクロイックミラー3の結像レンズ2に近い方の端部と、を含むことが望ましい。これにより、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpと光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwの正負が異なるため、像面IPでの色分離が抑制される。
また、色分離を抑制するためには、上記のシフト量の差Δhp、Δhwの正負が異なればよい。このため、標本からの光が入射する光学素子4の入射面(第1の光学面)の法線と光軸AXとが一致する場合であれば、結像光学系1は、ダイクロイックミラー3の回転軸(X軸)と光軸AXとを含むXZ平面(第2の平面)に対して一方側の領域(Yマイナス領域、又は、Yプラス領域)に、光学素子4の光軸方向の厚さが薄い方の端部と、ダイクロイックミラー3の結像レンズ2に近い方の端部と、を含むことが望ましい。これにより、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpと光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwの正負が異なるため、像面IPでの色分離が抑制される。
以上、本実施例に係る結像光学系1によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈する光学素子4(楔状光学素子)を配置することで、抑制することができる。
図4は、本実施例に係る結像光学系の構成を例示する図である。図4では、結像光学系の構成に加えて、F線(486.13nm)の主光線F、及びC線(656.27nm)の主光線Cが例示されている。なお、図4のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
以下、図4に例示される結像光学系5と実施例1に係る結像光学系1との相違点について説明する。
第1に、結像光学系5は、結像レンズ2と像面IPの間の収斂光束中に、ダイクロイックミラー3を通過することで生じる非点収差を補正する補正素子6(非点収差補正素子)を含む点が、結像光学系1と異なる。補正素子6は、ダイクロイックミラー3と同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる厚さ3mmの平行平板である。
第1に、結像光学系5は、結像レンズ2と像面IPの間の収斂光束中に、ダイクロイックミラー3を通過することで生じる非点収差を補正する補正素子6(非点収差補正素子)を含む点が、結像光学系1と異なる。補正素子6は、ダイクロイックミラー3と同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる厚さ3mmの平行平板である。
ダイクロイックミラー3は、図4のXYZ座標系のX軸のマイナス方向から見て、X軸を回転軸として時計回りに45度傾いている。従って、ダイクロイックミラー3を通過するXZ平面上の透過光の集光位置とYZ平面上の透過光の集光位置が相違し、非点収差が生じうる。
このため、結像光学系5は、結像レンズ2の光軸AXとダイクロイックミラー3の法線を含む第1の平面(YZ平面)と、光軸AXと補正素子6の法線を含む第2の平面(XZ平面)とが直交するように、平行平板形状を呈する補正素子6を配置して、非点収差を補正する。即ち、補正素子6は、Y軸を回転軸として傾けて配置される。
なお、本実施例に係る結像光学系5では、補正素子6の屈折率は、ダイクロイックミラー3の屈折率と等しく、補正素子6の厚さは、ダイクロイックミラー3の厚さに等しい。このため、補正素子6の法線と光軸AXのなす角は、ダイクロイックミラー3の法線と光軸AXのなす角と同様に、45度に設定される。より具体的には、補正素子6は、図4のXYZ座標系のY軸のマイナス方向から見て、法線が光軸AXと一致する状態からY軸を回転軸として時計回りに45度回転した状態で配置される。これにより、結像光学系5は、非点収差を良好に補正することができる。
第2に、結像光学系5は、光学素子4の代わりに、光学素子4aを含む点が、結像光学系1と異なる。光学素子4aは、光学素子4と同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる楔形状を呈する光学素子である。
結像光学系5では、ダイクロイックミラー3で生じるY方向のシフト量の差と、補正素子6で生じるX方向のシフト量の差によって、像面IPでの色分離が生じうる。
このため、結像光学系5は、これら2つのシフト量の差の合成ベクトルと光軸AXを含む第3の平面上に楔角を有するように、光学素子4aを配置して、像面IPでの色分離を抑制する。
このため、結像光学系5は、これら2つのシフト量の差の合成ベクトルと光軸AXを含む第3の平面上に楔角を有するように、光学素子4aを配置して、像面IPでの色分離を抑制する。
なお、結像光学系5では、補正素子6の屈折率は、ダイクロイックミラー3の屈折率と等しく、補正素子6の厚さは、ダイクロイックミラー3の厚さに等しい。また、補正素子6の法線と光軸AXのなす角は、ダイクロイックミラー3の法線と光軸AXのなす角と等しい。このため、第3の平面は、光軸を含み、且つ、光軸AXとダイクロイックミラー3の法線を含む第1の平面(YZ平面)と45度の角度を成し、光軸AXと補正素子6の法線を含む第2の平面(XZ平面)と45度の角度を成す、平面である。
また、ダイクロイックミラー3及び補正素子6を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpは、実施例1に係る結像光学系1のダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差の√2倍になるため、以下のように算出される。
Δhp=√2×(−7.564616)=−10.69798μm
よって、光学素子4a及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwも、実施例1に係る結像光学系1の光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差の√2倍必要となる。このため、光学素子4aの楔角ψ0も、実施例1に係る光学素子4の楔角ψ0の√2倍となり、以下のように算出される。
よって、光学素子4a及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwも、実施例1に係る結像光学系1の光学素子4及び結像レンズ2を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差の√2倍必要となる。このため、光学素子4aの楔角ψ0も、実施例1に係る光学素子4の楔角ψ0の√2倍となり、以下のように算出される。
ψ0=√2×0.004685=0.0066447rad=22.842829′
以上、本実施例に係る結像光学系5によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)及び補正素子6を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈する光学素子4a(楔状光学素子)を配置することで抑制することができる。
以上、本実施例に係る結像光学系5によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)及び補正素子6を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈する光学素子4a(楔状光学素子)を配置することで抑制することができる。
さらに、収斂光束中に配置されたダイクロイックミラー3(第1の平行平板)を通過することにより生じる非点収差を、収斂光束中に補正素子6を配置することで補正することができる。
図5は、本実施例に係る結像光学系の構成を例示する図である。図5では、結像光学系の構成に加えて、F線(486.13nm)の主光線F、及びC線(656.27nm)の主光線Cが例示されている。なお、図5のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
図5に例示される結像光学系7は、光学素子4の代わりにダイクロイックミラー8を含む点が、実施例1に係る結像光学系1と異なる。
ダイクロイックミラー8は、実施例1に係る結像光学系1の光学素子4と同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる楔形状を呈する光学素子であり、結像レンズ2の光軸AXとダイクロイックミラー3の法線を含むYZ平面(第1の平面)上に楔角を有している。
ダイクロイックミラー8は、実施例1に係る結像光学系1の光学素子4と同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる楔形状を呈する光学素子であり、結像レンズ2の光軸AXとダイクロイックミラー3の法線を含むYZ平面(第1の平面)上に楔角を有している。
また、ダイクロイックミラー8は、図5のXYZ座標系のX軸のマイナス方向から見て、法線が光軸AXと一致する状態からX軸を回転軸として時計回りに45度回転した状態で、平行光束中に配置されている。ダイクロイックミラー8は、照明光路L2からの照明光を反射し、標本側から入射する検出光を透過する特性を有している。従って、ダイクロイックミラー8は、ダイクロイックミラー3と同様に、光路を分離または合成する光路分離合成素子として機能する。
結像光学系7では、実施例1に係る結像光学系1と同様に、ダイクロイックミラー3で生じるY方向のシフト量の差によって、像面IPでの色分離が生じうる。このため、結像光学系7は、YZ平面(第1の平面)上に楔角を有するように、ダイクロイックミラー3を配置して、像面IPでの色分離を抑制する。
結像光学系7のダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpは、実施例1と同様である。
このため、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpを、ダイクロイックミラー8を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwで相殺する楔角ψ0は、式(8)、式(9)、Δhp=−Δhwの関係を用いて、以下のように算出される。
このため、ダイクロイックミラー3を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpを、ダイクロイックミラー8を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwで相殺する楔角ψ0は、式(8)、式(9)、Δhp=−Δhwの関係を用いて、以下のように算出される。
ψ0=10.16′=0.0029554rad
ここで、式(8)、式(9)のパラメータである入射角ψ1、焦点距離f、F線に対する屈折率nw(F)、及びC線に対する屈折率nw(C)は、それぞれ以下のとおりである。
ここで、式(8)、式(9)のパラメータである入射角ψ1、焦点距離f、F線に対する屈折率nw(F)、及びC線に対する屈折率nw(C)は、それぞれ以下のとおりである。
ψ1=45°、f=200mm、
nw(F)=1.52191、nw(C)=1.51386
以上、本実施例に係る結像光学系7によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈するダイクロイックミラー8(楔状光学素子)を配置することで抑制することができる。
nw(F)=1.52191、nw(C)=1.51386
以上、本実施例に係る結像光学系7によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈するダイクロイックミラー8(楔状光学素子)を配置することで抑制することができる。
また、平行光束中に配置されるダイクロイックミラー8を楔形状とすることで、照明光路L2からのレーザ光をダイクロイックミラー8で反射する場合に、標本面での干渉縞の発生を抑制することができる。
さらに、ダイクロイックミラー8が、光路を分離または合成する光路分離合成素子と、像面での色分離を抑制する楔状光学そしとを兼ねることで、結像光学系7に必要とされる光学素子の数を削減することができる。
図6は、本実施例に係る結像光学系の構成を例示する図である。図6では、結像光学系の構成に加えて、F線(486.13nm)の主光線F、及びC線(656.27nm)の主光線Cが例示されている。なお、図6のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
図6に例示される結像光学系9は、光学素子4aの代わりにダイクロイックミラー8aを含む点が、実施例2に係る結像光学系5と異なる。
ダイクロイックミラー8aは、実施例2に係る結像光学系5の光学素子4aと同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる楔形状を呈する光学素子である。また、ダイクロイックミラー8aは、照明光路L2からの照明光を反射し、標本側から入射する検出光を透過する特性を有している。従って、ダイクロイックミラー8aは、ダイクロイックミラー3と同様に、光路を分離または合成する光路分離合成素子として機能する。
ダイクロイックミラー8aは、実施例2に係る結像光学系5の光学素子4aと同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる楔形状を呈する光学素子である。また、ダイクロイックミラー8aは、照明光路L2からの照明光を反射し、標本側から入射する検出光を透過する特性を有している。従って、ダイクロイックミラー8aは、ダイクロイックミラー3と同様に、光路を分離または合成する光路分離合成素子として機能する。
結像光学系9では、結像光学系5と同様に、ダイクロイックミラー3で生じるY方向のシフト量の差と、補正素子6で生じるX方向のシフト量の差によって、像面IPでの色分離が生じうる。
このため、結像光学系5は、これら2つのシフト量の差の合成ベクトルと光軸AXを含む第3の平面上に楔角を有するように、ダイクロイックミラー8aを配置して、像面IPでの色分離を抑制する。従って、ダイクロイックミラー8aは、結像レンズ2の光軸AXを含み、且つ、光軸AXとダイクロイックミラー3の法線を含む第1の平面(YZ平面)と45度の角度を成し、光軸AXと補正素子6の法線を含む第2の平面(XZ平面)と45度の角度を成す、第3の平面上に楔角を有している。
結像光学系9のダイクロイックミラー3及び補正素子6を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpは、実施例2と同様である。
このため、ダイクロイックミラー3及び補正素子6を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpを、ダイクロイックミラー8aを通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwで相殺する楔角ψ0は、式(8)、式(9)、Δhp=−Δhwの関係を用いて、以下のように算出される。
このため、ダイクロイックミラー3及び補正素子6を通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhpを、ダイクロイックミラー8aを通過することで生じるF線とC線のシフト量の差Δhwで相殺する楔角ψ0は、式(8)、式(9)、Δhp=−Δhwの関係を用いて、以下のように算出される。
ψ0=0.0041887rad=14.4′
ここで、式(8)、式(9)のパラメータである入射角ψ1、焦点距離f、F線に対する屈折率nw(F)、及びC線に対する屈折率nw(C)は、それぞれ以下のとおりである。
ここで、式(8)、式(9)のパラメータである入射角ψ1、焦点距離f、F線に対する屈折率nw(F)、及びC線に対する屈折率nw(C)は、それぞれ以下のとおりである。
ψ1=45°、f=200mm、
nw(F)=1.52191、nw(C)=1.51386
以上、本実施例に係る結像光学系9によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)及び補正素子6を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈するダイクロイックミラー8a(楔状光学素子)を配置することで抑制することができる。
nw(F)=1.52191、nw(C)=1.51386
以上、本実施例に係る結像光学系9によれば、収斂光束中に配置された平行平板であるダイクロイックミラー3(第1の平行平板)及び補正素子6を通過することにより生じる像面IPでの色分離を、平行光束中に楔形状を呈するダイクロイックミラー8a(楔状光学素子)を配置することで抑制することができる。
また、収斂光束中に配置されたダイクロイックミラー3(第1の平行平板)を通過することにより生じる非点収差を、収斂光束中に補正素子6を配置することで補正することができる。
また、平行光束中に配置されるダイクロイックミラー8aを楔形状とすることで、照明光路L2からのレーザ光をダイクロイックミラー8aで反射する場合に、標本面での干渉縞の発生を抑制することができる。
さらに、ダイクロイックミラー8aが、光路を分離または合成する光路分離合成素子と、像面での色分離を抑制する楔状光学そしとを兼ねることで、結像光学系9に必要とされる光学素子の数を削減することができる。
図7は、本実施例に係る結像光学系の構成を例示する図である。図7では、結像光学系の構成に加えて、F線(486.13nm)の主光線F、及びC線(656.27nm)の主光線Cが例示されている。なお、図7のXYZ座標系は、方向参照の便宜のために設けた右手直交座標系である。
図7に例示される結像光学系10は、平行平板形状を呈する光学素子11(第2の平行平板)を含む点が実施例4に係る結像光学系9と異なる。光学素子11は、ダイクロイックミラー3と同様に、S−BSL7(株式会社オハラの商品名)からなる厚さ3mmの平行平板であり、不図示の光源からの収斂光束が通る照明光路L1上に配置されている。ただし、光学素子11は、ダイクロイックミラー3とは異なり、照明光を透過する特性を有している。
照明光路L1からダイクロイックミラー3に入射する照明光は、ダイクロイックミラー3を反射するため、ダイクロイックミラー3を通過する場合に生じる光線のシフトが生じない。また、ダイクロイックミラー3を通過する場合に生じる非点収差も生じない。このため、光学素子11がない場合には、照明光がダイクロイックミラー3を反射後に通過する補正素子6により標本面で非点収差が生じ、結像レンズ2及び光学素子4により標本面での色分離が生じる。
このため、結像光学系10は、光学素子11を通過することで生じる色分離及び非点収差がダイクロイックミラー3を通過することで生じる色分離及び非点収差と等しくなるように、光学素子11を照明光路L1上に配置して、標本面での非点収差及び色分離を抑制する。具体的には、光学素子11とダイクロイックミラー3は、屈折率及び厚さが等しいことから、照明光路L1上にダイクロイックミラー3と平行に配置される。
以上、本実施例に係る結像光学系10によれば、実施例5と同様に、像面IPでの非点収差及び色分離を抑制するとともに、標本面での非点収差及び色分離も抑制することができる。
なお、照明光路L1は検出光路として利用されてもよい。つまり、光学素子11がダイクロイックミラー3を反射した検出光に作用してもよい。この場合、ダイクロイックミラー3を通過する検出光の像面IPとダイクロイックミラー3を反射する検出光の像面の両方で、非点収差及び色分離を抑制することができる。
図8は、本実施例に係る結像光学系10を含む共焦点走査型顕微鏡の構成を例示する概略図である。
図8に例示される共焦点走査型顕微鏡12は、レーザ光を射出する複数のレーザ光源ユニット(レーザ光源ユニットLU1、レーザ光源ユニットLU2、レーザ光源ユニットLU3)と、標本面SPからの検出光を結像する結像光学系10と、標本面SPと結像光学系10の間に配置されて、標本面SPにレーザ光を照射する対物レンズOBを含んでいる。
図8に例示される共焦点走査型顕微鏡12は、レーザ光を射出する複数のレーザ光源ユニット(レーザ光源ユニットLU1、レーザ光源ユニットLU2、レーザ光源ユニットLU3)と、標本面SPからの検出光を結像する結像光学系10と、標本面SPと結像光学系10の間に配置されて、標本面SPにレーザ光を照射する対物レンズOBを含んでいる。
共焦点走査型顕微鏡12は、さらに、照明光路L1上に、ガルバノミラー13、及び、瞳投影レンズ14を含み、検出光路L0上に、瞳投影レンズ15、ガルバノミラー16、ダイクロイックミラー17、共焦点レンズ18、共焦点絞り19、集光レンズ21及び光検出器22を含む検出光学系20を含んでいる。
ガルバノミラー13及びガルバノミラー16は、それぞれ標本面SPを走査する走査手段として機能する。また、瞳投影レンズ14、瞳投影レンズ15は、それぞれ、対物レンズOBの瞳をガルバノミラー13、ガルバノミラー16に投影する。
レーザ光源ユニットLU1は、例えば、標本を刺激するために用いられる。標本を刺激するためには、標本面SP上の一点に、色分離及び非点収差が抑制されたレーザ光を、正確に照射する必要がある。共焦点走査型顕微鏡12では、光学素子11で生じる非点収差は、補正素子6で補正され、光学素子11及び補正素子6で生じる色分離は、結像レンズ2及びダイクロイックミラー8aで補正される。このため、レーザ光源ユニットLU1を用いて、標本面SP上の一点にレーザ光を正確に照射して、標本を刺激することができる。
レーザ光源ユニットLU2は、例えば、オートフォーカス(automatic focusing)に用いられる。レーザ光源ユニットLU2から射出されるレーザ光は、平行光束としてダイクロイックミラー8aに入射する。共焦点走査型顕微鏡12では、ダイクロイックミラー8aは楔形状を呈しているため、標本面での干渉縞の発生を防止ことができる。
レーザ光源ユニットLU3は、例えば、標本を励起するために用いられる。標本を励起するためには、標本面SP上の一点に、色分離及び非点収差が抑制されたレーザ光を、正確に照射する必要がある。共焦点走査型顕微鏡12では、ダイクロイックミラー3で生じる非点収差は、補正素子6で補正され、ダイクロイックミラー3及び補正素子6で生じる色分離は、結像レンズ2及びダイクロイックミラー8aで補正される。このため、レーザ光源ユニットLU3を用いて、標本面SP上の一点にレーザ光を正確に照射して、標本を励起することができる。
標本からの検出光(例えば、蛍光)は、対物レンズOBにより平行光束に変換されて、結像光学系10により像面IPに集光する。像面IPには、結像光学系10により非点収差及び色分離が補正された中間像が形成される。さらに、検出光は、瞳投影レンズ15で平行光束に変換されて、ガルバノミラー16を介してダイクロイックミラー17に入射する。ダイクロイックミラー17に入射する検出光は、平行光束である。このため、検出光は、非点収差や色分離を生じることなくダイクロイックミラー17を通過する。そして、共焦点レンズ18、共焦点絞り19、集光レンズ21を介して、光検出器22で検出される。このように、検出光は、結像光学系10内を除いて、収斂光束として平行平板を透過することなく光検出器22に入射する。このため、共焦点走査型顕微鏡12では、光検出器22の受光面での非点収差や色分離を抑制することができる。
以上、本実施例に係る結像光学系10を含む共焦点走査型顕微鏡12によれば、収斂光束中に配置された平行平板(ダイクロイックミラー3、光学素子11)を通過することにより生じる像面及び標本面での色分離を抑制することができる。
1、5、7、9、10・・・結像光学系、2・・・結像レンズ、3、8、8a、17・・・ダイクロイックミラー、4、4a、11・・・光学素子、6・・・補正素子、12・・・共焦点走査型顕微鏡、13、16・・・ガルバノミラー、14、15・・・瞳投影レンズ、18・・・共焦点レンズ、19・・・共焦点絞り、20・・・検出光学系、21・・・集光レンズ、22・・・光検出器、IP・・・像面、SP・・・標本面、L0・・・検出光路、L1、L2、L3・・・照明光路、LU1、LU2、LU3・・・レーザ光源ユニット、OB・・・対物レンズ、AX・・・光軸、F、C・・・主光線、M・・・マージナル光線
Claims (14)
- 平行光束として入射する光を像面に集光して標本の像を形成する結像レンズと、
前記結像レンズと前記像面の間に配置される第1の平行平板と、
標本面と前記結像レンズの間に配置される楔状光学素子と、を含む
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項1に記載の結像光学系において、
前記楔状光学素子は、前記結像レンズの光軸と前記第1の平行平板の法線を含む第1の平面上に楔角を有する
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項2に記載の結像光学系において、
前記標本からの光が入射する前記楔状光学素子の第1の光学面の法線と前記光軸とが一致するとき、
前記第1の平行平板の回転軸と前記光軸とを含む第2の平面に対して一方側の領域内に、前記楔状光学素子の前記光軸方向の厚さが薄い端部と、前記第1の平行平板の前記結像レンズに近い端部とが、位置する
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項2または請求項3に記載の結像光学系において、
前記標本からの光が入射する前記楔状光学素子の第1の光学面の法線と前記光軸とが一致し、前記楔角をψ0(ラジアン)とし、前記像面での分解能をα(mm)とし、前記結像レンズの焦点距離をf(mm)とし、前記第1の平行平板の厚さをd(mm)とするとき、以下の条件式
ことを特徴とする結像光学系 - 請求項1に記載の結像光学系において、さらに、
前記結像レンズと前記像面の間の収斂光束中に、前記第1の平行平板を通過することで生じる非点収差を補正する補正素子を含む
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項5に記載の結像光学系において、
前記補正素子は、
平行平板形状を呈し、
前記結像レンズの光軸と前記第1の平行平板の法線を含む第1の平面と、前記光軸と前記補正素子の法線を含む第2の平面と、が直交するように配置される
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項6に記載の結像光学系において、
前記楔状光学素子は、前記第1の平行平板及び前記補正素子を通過することで生じる色分離を低減する
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項6または請求項7に記載の結像光学系において、
前記補正素子の屈折率は、前記第1の平行平板の屈折率と等しく、
前記補正素子の厚さは、前記第1の平行平板の厚さに等しく、
前記補正素子の法線と前記光軸のなす角は、前記第1の平行平板の法線と前記光軸のなす角に等しい
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項8に記載の結像光学系において、
前記楔状光学素子は、前記光軸を含む第3の平面上に楔角を有し、
前記第3の平面は、前記光第1の平面と45度の角度をなし、且つ、前記第2の平面と45度の角度をなす
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項5乃至請求項9のいずれか1項に記載の結像光学系において、さらに、
前記第1の平行平板を反射した前記収斂光束が進行する光路上に、第2の平行平板を含み、
前記第2の平行平板を通過することで生じる色分離及び非点収差は、前記第1の平行平板を通過することで生じる色分離及び非点収差と等しい
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の結像光学系において、
前記第1の平行平板は、光路を分離または合成する光路分離合成素子である
ことを特徴とする結像光学系。 - 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の結像光学系において、
前記楔状光学素子は、光路を分離または合成する光路合成分離素子である
ことを特徴とする結像光学系。 - レーザ光を射出するレーザ光源と、
標本面からの検出光を結像する、請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の結像光学系と、
前記標本面と前記結像光学系の間に配置されて、前記標本面に前記レーザ光を照射する対物レンズと、を含む
ことを特徴とする共焦点走査型顕微鏡。 - 請求項13に記載の共焦点走査型顕微鏡において、さらに、
前記標本面を走査する走査手段と、
前記結像光学系からの前記検出光を平行光束に変換し、且つ、前記対物レンズの瞳を前記走査手段に投影する瞳投影レンズと、
前記標本面と共役な位置にピンホールを有する共焦点絞りと、
前記ピンホールを通過した前記検出光を検出する検出光学系と、を含む
ことを特徴とする共焦点走査型顕微鏡。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010143653A JP2012008308A (ja) | 2010-06-24 | 2010-06-24 | 結像光学系、及びそれを用いた共焦点走査型顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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-
2010
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