JP2012007719A - 磁気浮上装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 変位吸収機構を有する磁気浮上装置において異なる方向から磁力を作用させる際に、装置の大型化を伴うことないく磁石ユニットおよび可動枠を構成できる磁気浮上装置を提供することにある。
【解決手段】
強磁性体を備えた浮上体2と、その外周に備えられる永久磁石および電磁石と浮上体2で磁束の磁気回路を形成する磁石ユニット11と、浮上体2に異なる方向から電磁力が作用するように複数の磁石ユニット11を固定する可動枠6、7と、可動枠6、7を、ばねを介して支持する固定枠3と、固定枠3と磁石ユニット11間の距離の調整機能を有する可動枠支持手段と、電磁石の励磁電流をゼロに収束させながら、浮上体2の磁石ユニット11からの非接触支持状態を維持する制御手段と、磁石ユニット11は、可動枠6、7の、磁石ユニット11が浮上体2の所定の軸に直行する平面上に配置されている磁気浮上装置。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、磁気浮上装置に関する。
回転体を非接触支持する手段として、磁気軸受が広く使用されている。通常、磁気軸受は、回転するロータの回転軸に直行する動きを非接触支持するラジアル軸受と回転軸に平行な動きを非接触支持するスラスト軸受で構成される。その際、浮上体であるロータを安定的に非接触支持するために、いずれかの軸受に対して電磁石の吸引力を制御する常電導吸引式磁気浮上方式が適用されるのが一般的である。
一般に常電導吸引式磁気浮上方式では、電磁石により吸引力を制御する際に、浮上体の定常的な支持力を得るため、また制御系の安定性を確保するためにバイアス電流を流して常に所定の吸引力を電磁石によって形成しておく必要がある。そのため、ロータに作用する外乱の如何にかかわらず常に電力を消費することになる。これは電力消費という観点によるデメリットだけではなく、電磁石のコイルが常に通電状態にあることから発熱することを避けられず、何らかの冷却手段を講じる必要がある。
また従来の電磁石を用いた磁気軸受では、できるだけ小さな電磁石で十分な吸引力を得るために、ロータと電磁石間の空隙長を小さく設計することが一般的である。しかし、特殊な環境下、例えば真空中でロータを回転させる場合には、磁気軸受全体を真空中に設置すると放熱効果が期待できず、電磁石の過熱が問題になることがある。また、キャンドポンプのように液体中でインペラをロータとして回転させる場合には、磁気軸受全体を液中に置くと液体の流れを電磁石が乱すことになるため、効率の面で不利になる。
このような場合には、浮上体であるロータを真空容器内やパイプ内に配置し、電磁石と浮上体を隔離してその外側に電磁石を配置してロータを非接触支持することが考えられる。しかし、電磁石を容器やパイプの外側に配置するとロータと電磁石間の空隙長が広くなり、ロータを支持するのに十分な電磁力を得るには、電磁石の大型化が避けられないという問題がある。電磁石励磁電流を増大させて大きな電磁力を得ることも可能であるが、この場合には電磁石コイルの抵抗損が大きくなり、磁気軸受の電力消費が増大するとともに発熱量も増大するという問題がある。
少ない電力消費で吸引式磁気浮上を行う場合、永久磁石と電磁石で磁石ユニットを構成し、永久磁石に起因する主磁束と電磁石に起因する主磁束の磁気回路が浮上体と磁石ユニット間の空隙で共通の磁路を形成するように磁石ユニットと浮上体を配置して、浮上状態の安定性を維持しながら電磁石励磁電流をゼロに収束させるいわゆるゼロパワー制御を適用する方法がある。このような構成とすることで、浮上体を非接触支持するために必要な磁力を永久磁石に起因する磁力によってまかなうことができ、また制御の安定化のために電磁石に流す必要があるバイアス電流の必要もなくなる。したがって低消費電力で発熱の少ない磁気浮上系を構築することができる。また、他にも、浮上体と磁石ユニット間の空隙長が大きい場合でもわずかな電磁石励磁電流で大きな電磁力を制御することができるという利点もある。このように、電磁石と永久磁石で構成された磁石ユニットと浮上体で磁気軸受を構成してゼロパワー制御を適用することにより、省電力でかつ大きな空隙でロータを非接触支持することができる。したがって、非磁性体で作られた容器内やパイプ内に置かれたロータを、その外側から磁石ユニットで非接触支持することも可能になる。
特開平11−192224号公報 特開昭61−102105号公報
しかし、ゼロパワー制御を適用して磁気軸受を構成した場合、定常的に作用する外力に対して磁石ユニットはその大きさにつり合うような電磁力を発生させることになるが、電磁石の励磁電流を常にゼロに収束させるように磁気浮上制御が施されるために、励磁電流がゼロに収束するとともに空隙長が変化し、結果的に電磁石の励磁が必要なく永久磁石の磁力のみで磁気浮上できる位置で安定化される。したがって、ロータの自重や定常的に作用する外力が磁気軸受に作用する場合、回転体の回転中心がその外力に応じて変位することになる。回転中心が変位することは、特に高速回転する機器では振れ回りの問題を生じさせてしまうとともに、ポンプなどでは回転位置によって効率が変動してしまうという問題となるだけではなく、場合によってはロータが容器やパイプに接触する可能性もある。
このような問題を解決する手法として、ゼロパワー制御を適用した磁気浮上系に対して、磁石ユニットを弾性体で支持し、作用する外力の大きさに応じて変化する空隙長の変化を機械的に吸収し、浮上体の絶対位置を所定の位置に維持する構成が考えられる。この場合、磁石ユニットを可動枠の中に配置し、その可動枠を機械的な変位吸収機構によって支持するために、磁気浮上装置全体が大型化してしまう。特に磁気軸受としてロータを2軸に対して非接触支持する場合には、各軸の制御および挙動が連成してしまうことを避けなければならないために、それぞれの軸方向の磁石ユニットおよび可動枠をそれぞれ独立に動作するように配置する必要がある。その際、互いの動作が干渉しないように設置位置をずらして設置する必要があり、特に軸方向に装置が大型化することになってしまう。また、設置位置をずらすことによって、ロータに作用させる磁力の作用点が異なることになり、場合によっては設置位置によって異なる制御パラメータを設計する必要が生じ、制御設計の複雑化、安定性確保の困難化を引き起こす可能性もある。
本発明が解決しようとする課題は、変位吸収機構を有する磁気浮上装置において異なる方向から磁力を作用させる際に、装置の大型化を伴うことない磁石ユニットおよび可動枠を構成できる磁気浮上装置を提供することにある。
実施形態の磁気浮上装置は、強磁性体を備えた浮上体と、前記浮上体の外周に備えられる永久磁石および電磁石で、前記永久磁石と前記浮上体とで形成する磁束の磁気回路と前記電磁石と前記浮上体とで形成する磁束の磁気回路を形成する磁石ユニットと、前記浮上体に異なる方向から電磁力が作用するように複数の前記磁石ユニットを固定する可動枠と、前記可動枠を、ばねを介して支持する固定枠と、前記固定枠と前記磁石ユニット間の距離の調整機能を有する可動枠支持手段と、前記電磁石の励磁電流をゼロに収束させながら、前記浮上体の前記磁石ユニットからの非接触支持状態を維持する制御手段を有し、前記磁石ユニットは、前記可動枠の、前記磁石ユニットが前記浮上体の所定の軸に直行する平面上に配置されている。
第1の実施形態を示す斜視図。 第1の実施形態における縦方向支持装置を示す斜視図。 第1の実施形態における磁石ユニットを示す斜視図。 第1の実施形態における縦方向可動枠を示す斜視図。 第1の実施形態における横方向可動枠を示す斜視図。 第1の実施形態における縦方向可動枠および横方向可動枠を示す斜視図。 第1の実施形態における制御装置を示すブロック図。 第1の実施形態における支持力を示すグラフ。 第2の実施形態における縦方向可動枠を示す斜視図。 第2の実施形態を示す斜視図。
以下、実施形態の磁気浮上装置を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。図1は、第1の実施形態を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態における縦方向支持装置を示す斜視図である。図3は、第1の実施形態における磁石ユニットを示す斜視図である。図4は、第1の実施形態における縦方向可動枠を示す斜視図である。図5は、第1の実施形態における横方向可動枠を示す斜視図である。図6は、第1の実施形態における縦方向可動枠および横方向可動枠を示す斜視図である。図7は、第1の実施形態における制御装置を示すブロック図である。図8は、第1の実施形態における支持力を示すグラフである。
(構成)
図1には、第1の実施の形態における磁気浮上装置を示している。磁気浮上装置1は、装置全体を支持する固定枠3と、浮上体2をy方向(上下方向)に支持する縦方向支持装置4と、浮上体2をx方向(左右方向)に支持する横方向支持装置5とで構成されている。
図2に縦方向支持装置4を取り出した参照図を示す。縦方向支持装置4は、縦方向可動枠6と、その枠の上下内側に配置された磁石ユニット11、同様に、枠の上下内側に配置されたギャップセンサ12、縦方向可動枠6を上下方向に動作可能に可動方向を制限したリニアガイド支持部13、そのリニアガイド可動範囲に敷設されたリニアガイドロッド14および縦方向可動枠6を動作方向に対して弾性的に支持するサスペンション16によって構成された変位吸収機構15によって構成されている。ここで、リニアガイド支持部13と係合するリニアガイドロッド14および変位吸収機構15のサスペンション16は、その一部を磁気浮上装置1の固定枠3に連結しており、このリニアガイド13、14および変位吸収機構15によって、縦方向可動枠6は所定の範囲、本図の構成では上下方向に動作可能に支持されている。
磁石ユニット11は、図3に示すように永久磁石21と継鉄22、および継鉄22に巻挿されたコイル23とで構成され、全体としてU字形状をしている。それぞれのコイル23は直列に接続されており、順方向に電流を流すと、ともに永久磁石21によって形成される磁束を強める向きに電磁石24を励磁することができる構成となっている。一方、逆方向に電流を流すと、永久磁石21によって形成される磁束を弱める向きに電磁石24を励磁することができる。この磁石ユニット11を、図4に示すように縦方向可動枠6の上下内側に、互いの磁極が対向する位置関係となるように設置する。
磁石ユニット11を取り付けている縦方向可動枠6は、図4に示すように一方を開放端とした略コ字型をしている。ここで、縦方向可動枠6の各面のうち上面(+y側)を18a、背面(z軸に直交)を18b、下面(−y側)を18cとすると、磁石ユニット11は、上面18a、および下面18cの内側に、互いに磁極を対向させる向きに設置される。また、縦方向可動枠6はその一部にリニアガイド支持部13を有しており、固定枠3の一部と連結されたリニアガイドロッド14と係合して上下方向にのみ動作可能に規制されている。さらに、背面18bには浮上体2を通すためのスロット17があけられている。
同様に、横方向支持装置5は、永久磁石21と電磁石24で構成された2つの磁石ユニット11を対向する位置関係に配置する横方向可動枠7、横方向可動枠7を左右方向に動作可能に可動範囲を制限したリニアガイド支持部13、リニアガイド可動範囲に敷設されたリニアガイドロッド14、および横方向可動枠7を動作方向に対して弾性的に支持するサスペンション16によって構成された変位吸収機構15からなる。縦方向と同様、リニアガイドおよび変位吸収機構15はその一部を磁気浮上装置1の固定枠3に連結しており、このリニアガイド13、14および変位吸収機構15によって、横方向可動枠7は所定の範囲で動作可能に支持されている。
また、横方向可動枠7も縦方向可動枠6と同様、図5に示すように一端を開放端とした略コ字型をしており、横方向可動枠7の各面のうち右面(+x側)を19a、前面(z軸に直交)を19b、左面(−x側)を19cとすると、磁石ユニット11は、右面19a、および左面19cの内側に、互いに磁極を対向させる向きに設置される。また、横方向可動枠7はその一部にリニアガイド支持部13を有しており、固定枠3の一部と連結されたリニアガイドロッド14と係合して左右方向にのみ動作可能に規制されている。さらに、前面19bには浮上体2を通すためのスロット17があけられている。
これらの縦方向可動枠6および横方向可動枠7は、図6に示すように互いの開放端を相対させる向きに配置され、それぞれに設置された磁石ユニット11を同一平面状上に配置するように組み合わせる構成となっている。また同時に、磁石ユニット11が配置される平面と直交する軸方向に浮上体2を貫通させるためのスロット17が互いに対向する位置に配置される。
各磁石ユニット11の電磁石24は、励磁電圧を制御して浮上体2をゼロパワー制御によって非接触支持するため、各電磁石24のコイル23を制御装置31に接続している。図7に制御装置31の概要図を示す。制御装置31は、磁石ユニット11および浮上体2によって形成される磁気回路中の物理量を検出するセンサ部32と、このセンサ部32からの信号に基づいて浮上体2を非接触で支持するべく各コイル23に印加する電圧を計算する制御演算器33と、制御演算器33の出力に基づいて各コイル23に電力を供給するドライバ34とで構成されており、これらによって磁石ユニット11と浮上体2との間の磁気力を制御している。センサ部32は、各縦方向可動枠6および横方向可動枠7に設置されて磁石ユニット11と浮上体2との間の距離を検出するギャップセンサ12、および電磁石24のコイル23に流れる励磁電流を検出するための電流センサ35とで構成されている。このような構成でフィードバック制御を施すことにより、浮上体2を磁石ユニット11との間に隙間を持って支持されるように各コイル23に励磁する電圧を制御する。また、非接触による磁気支持状態を維持したまま電流センサの検出値を、積分器を介してフィードバックすることで電流をゼロに収束させ、浮上体2が磁石ユニット11に対して非接触で安定に支持され、かつ定常状態にあるときには、各コイル23に流れる電流をゼロに収束させることができる。これにより、安定支持に必要となる力をすべて永久磁石21による磁気力でまかなうことができるようになり、いわゆるゼロパワー制御を施すことができる。この際、浮上体2の重量変化や外力変動等による外乱荷重が加わった場合でも、それらの荷重と永久磁石21による磁気力がつりあう位置まで浮上体2を変位させるように過渡的にコイル23に電流が流れることになるが、再度安定状態になった際には、上記制御手法を用いることにより、コイル23に流れる電流をゼロに収束させ、そのとき浮上体2に加わっている荷重と永久磁石21の磁気力とがつりあうことになる。
(作用)
ここで、前記構成のように縦方向可動枠6および横方向可動枠7をばねサスペンション16で構成した変位吸収機構15によって固定枠3と連結する構成とすることにより、ゼロパワー制御によって安定して浮上体2を非接触支持している場合、図8に示すような関係が成り立つ。すなわち、ゼロパワー制御により永久磁石21により形成される磁力と浮上体2の自重および外力からなる荷重の総和とがつり合っている状態で安定化されることから、図中の磁気支持特性に示すように荷重総和が増加するにつれて磁石ユニット11と浮上体2の相対距離が変化した位置で安定化される。さらに、その磁力による変位・吸引力特性と同等の変位・復元力特性を有するばね16によって支持することにより、図中のばね支持特性のように、磁気支持特性とは逆の傾きを有する特性を合成させることになり、ゼロパワー制御によって変位した浮上体2の位置が、ばね16によって逆方向に変位することになるため、結果的に図中の合成支持特性のような荷重・変位特性となり、浮上体2の絶対位置の変動が大幅に低減される。
したがって、ゼロパワー制御で定常電力を要さずに磁気浮上できるとともに、浮上体2の浮上位置がほとんど変化することのない磁気浮上装置を構築することができる。この作用は縦方向可動枠6および横方向可動枠7について同様の効果を持っているため、結果的に両支持方向に対して外力等の荷重の如何にかかわらず、省電力でかつ浮上体2の支持位置変動が少ない磁気浮上装置もしくは磁気軸受を実現することができる。
さらに、縦方向可動枠6と横方向可動枠7の形状を略コ字型として互いに開放端を対向させて同一平面上に磁石ユニット11を配置することによって、上下方向および左右方向に位置する2対、4個の磁石ユニット11が、互いに同一空間に対して磁力を形成する構成となる。また、各磁石ユニット11によって形成された磁力形成部分に、浮上体2を配置することによって、各磁石ユニット11は浮上体2の同一部分に対して磁力を作用させることができる。したがって、直交する2方向の磁石ユニット11を浮上体2の軸方向に位置をずらして配置する必要がなくなり、磁気浮上装置1もしくは磁気軸受部分を軸方向に短くすることが可能となる。これは、磁気浮上装置全体の寸法を大幅に低減できるとともに、浮上体2の寸法の低減、軽量化を図ることができる。また、磁力の作用位置が縦方向・横方向ともに同じ箇所になるため、浮上体2を非接触支持するための制御系パラメータを同一のものとすることができる。さらに、縦方向および横方向の挙動に差異が生じにくくなり、安定した非接触支持を実現するのがより容易となる。なお、互いの方向を制御する磁石ユニット11および縦方向支持装置4、横方向支持装置5が互いに分離した構造であるため、おのおのの制御系や支持位置の干渉によって各方向の可動枠や浮上体2が連成挙動を起こしにくく、より安定した磁気浮上装置1を構成することができる。
(効果)
以上述べた少なくともひとつの実施形態の磁気浮上装置によれば、変位吸収機構を有する磁気浮上装置において異なる方向から磁力を作用させる際に、装置の大型化を伴うことない磁石ユニットおよび可動枠を構成できる。それによって、上述のようにゼロパワー制御を適用して省電力による磁気浮上を実現した場合でも浮上体の絶対位置の変動を抑制し、かつ少ない空間で装置を構成できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図を参照し、詳細に説明する。図9は、第2の実施形態における縦方向可動枠を示す斜視図である。図10は、第2の実施形態を示す斜視図である。尚、図1乃至8と同一の構成をとるものについては、同符号を付して説明を省略する。
本実施形態は、第1の実施形態の特徴を有しつつ可動枠の強度を向上させる構成について説明する。
(構成)
図9に第2の実施形態における縦方向可動枠6の形状を示す。開放端を有するコ字型の縦方向可動枠6においては、磁石ユニット11の磁力によって内側に変形する可能性がある。そこで内側への変形を抑制するために、上面18aおよび下面18cと、背面18bとの間に補強用のリブ41を設置する。さらに、開放端側の上面18aと下面18cとの間に補強ロッド42を設置する。同様に横方向可動枠7にも同様の補強を施す。補強用のリブ41は、磁力により上面18aおよび下面18cが内側に変形する応力が働いたとき、これを抑制し、形状を維持することができる。補強ロッド42は、上面18aおよび下面18cの開放端側が内側へ変形する力を受けた際に、変形を大幅に低減することができる。
また、それぞれの補強部材は、縦方向可動枠6においては、横方向可動枠7の可動範囲および横方向可動枠7に設置された磁石ユニット11の磁力作用範囲と干渉しない範囲に配置する。また、同様の構成とすることで、横方向可動枠7に配置された各補強部材についても、縦方向可動枠6の動作範囲および磁石ユニット11の磁力作用範囲には影響を及ぼさずに配置することができる。
これらの箇所に補強部材を配置し組み合わせることで、図10に示す全体図のように、他方向の可動枠の可動範囲および磁石ユニット11の磁力作用範囲の干渉を避けて、互いの挙動に影響を与えずに、縦方向可動枠6および横方向可動枠7の強度を向上させることができる。また、補強用のリブ41と補強ロッド42は、どちらか一方のみで本実施形態の磁気浮上装置を構成することも可能である。
なお、第1の実施形態と同様、第2の実施形態においても、各方向の可動枠を一方向に動作可能とするリニアガイド支持部13をコ字型可動枠の開放端とは逆側すなわち背面18bおよび前面19bの近傍に配置することにより、形状的に比較的強度の高い部分で可動枠を支えることが可能となり、より変形しにくい構成とすることができる。また、同様に変位吸収機構15をコ字型可動枠の開放端と逆側に配置することで、外乱によって生じた力に対する浮上体2の変位を抑制するための支持力を、比較的強度の高い部位で受けることが可能となり、より構造的に強固で安定した形状とすることができる。
(効果)
以上述べた少なくともひとつの実施形態の磁気浮上装置によれば、変位吸収機構を有する磁気浮上装置において異なる方向から磁力を作用させる際に、装置の大型化を伴うことない磁石ユニットおよび、より強固な可動枠を構成できる。それによって、上述のようにゼロパワー制御を適用して省電力による磁気浮上を実現した場合でも浮上体の絶対位置の変動を抑制し、かつ少ない空間で装置を構成できる。
1 …磁気支持装置(磁気軸受)
2 …浮上体(回転軸)
3 …固定枠
4 …縦方向支持装置
5 …横方向支持装置
6 …縦方向可動枠
7 …横方向可動枠
11 …磁石ユニット
12 …ギャップセンサ
13 …リニアガイド支持部
14 …リニアガイドロッド
15 …変位吸収機構
16 …サスペンション(ばね)
17 …スロット
18a…上面
18b…背面
18c…下面
19a…右面
19b…前面
19c…左面
21 …永久磁石
22 …継鉄
23 …コイル
24 …電磁石
31 …制御装置
32 …センサ部
33 …制御演算器
34 …ドライバ
35 …電流センサ
41 …リブ
42 …補強ロッド

Claims (9)

  1. 強磁性体を備えた浮上体と、
    前記浮上体の外周に備えられ、永久磁石および電磁石を含み、前記永久磁石、前記電磁石おのおので形成される電磁力を浮上体に作用させる磁石ユニットと、
    前記浮上体に異なる方向から電磁力が作用するように複数の前記磁石ユニットを固定する可動枠と、
    前記可動枠を弾性体を介して固定する固定枠と前記磁石ユニット間の距離の調整機能を有する可動枠支持手段と、
    前記電磁石の励磁電流をゼロに収束させながら、前記浮上体を前記磁石ユニットから非接触で支持する制御手段とを有し、
    前記可動枠に設置された前記磁石ユニットは、前記浮上体の所定の軸に直行する同一平面上に配置されている磁気浮上装置。
  2. 前記可動枠は前記浮上体を挟んで両対角位置に2つの前記磁石ユニットを支持し、かつ前記浮上体に対して直行する2方向から前記浮上体に前記磁石ユニットを対向させるように、前記浮上体の周囲に少なくとも2つの磁石フレームが備えられていることを特徴とする請求項1記載の磁気浮上装置。
  3. 前記可動枠は一方向を開放形状とした略コ型形状をしており、互いに開放した面を対面に持つように2つの可動枠が配置されていることを特徴とする請求項2記載の磁気浮上装置。
  4. 前記可動枠の開放端とは逆側に補強用リブを設けていることを特徴とする請求項3記載の磁気浮上装置。
  5. 前記可動枠の開放端の一部を棒状の部材でつないでいることを特徴とする請求項3記載の磁気浮上装置。
  6. 前記可動枠は、それぞれ併進運動可能な支持部材によって1方向に動くように動作範囲を規制されていることを特徴とする請求項1記載の磁気浮上装置。
  7. 前記支持部材は、前記可動枠の一部と前記固定枠とに連結され、前記可動枠との連結部は、開放端とは逆側に設けられていることを特徴とする請求項3記載の磁気浮上装置。
  8. 前記浮上体が円柱もしくは円筒形状をしており、回転体であることを特徴とする請求項1記載の磁気浮上装置。
  9. 前記可動枠支持手段が、弾性要素を備えていることを特徴とする請求項1記載の磁気浮上装置。
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