JP2012005549A - 箸の模様付け方法と、その模様付けをした箸 - Google Patents

箸の模様付け方法と、その模様付けをした箸 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は箸の模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムを用いて模様付けを行う簡易な加工方法には模様が限定され単純なものとなり、期待する意匠効果を得ることが困難な問題があった。これらの問題を同時に解決する箸の模様付け方法を提供する。
【解決手段】 模様を施した熱収縮性チューブ状フィルム3に切り目4を入れ、該熱収縮性チューブ状フィルム3を素材箸2に外挿して熱処理することにより、熱収縮によって切り目4が拡張して拡張部5が形成された状態で固定され、その拡張部5から素材箸2の模様層11が表出して、熱収縮性チューブ状フィルム3の模様と素材箸2の模様層11が新たな意匠を作り出すものである。
【選択図】図11

Description

本発明は、箸の模様付け方法と、その方法によって製造される箸に関する。
詳しくは、従来の複雑で時間を要し、熟練技を要する模様付け方法に比較して、簡易で、時間、コストがかからず、しかも意匠効果の高い、熱収縮性を有するフィルムを使用した模様付け方法と、その方法によって模様付けした箸に関する。
食事用の箸は、木、竹、プラスチック、金属等を材料として製造されている。
これらの材料を箸形状に形成した母材箸に塗装が施されて使用されるのが主流となっている。
もっとも、割り箸のように使い捨て製品として使用する場合もあるし、金属箸のように表面研磨等のみで使用するものもある。
しかし、特に木を材料として使用する箸は、意匠効果を得るために、そして衛生的であるために、更には耐久性を得る手段として母材箸に塗装を施して使用するのが通常である。
塗装としては、母材箸に単色塗装を含む模様塗装を施す場合や、生漆や透明の合成樹脂塗料のように母材箸の素材表面を活かした塗装手段等がある。
中でも模様塗装には、より見栄えの良い製品に仕立てて商品価値をあげる手段が求められてきた。
例えば、漆を貝殻等とともに塗重ね、これを研磨して、貝殻の光沢や塗重ねた多色の漆を箸表面に浮き立たせて模様を表現した伝統的技法がある。
この漆を使用した塗装は、見栄え、衛生面、耐久性のいずれをも兼ね備えた優れた技法である。
ところが、上記伝統的技法による箸の模様付けは、時間がかかりコスト高になる。
しかも、高度な熟練技が要求される。贈答品や趣向品としての高級な箸の場合には、高度な熟練技を必要とし、時間、コストのかかる模様付けは、却って商品価値を高めるが、汎用品としての箸の場合、時間やコストがかかることは解決すべき問題となる。
漆の代替品として合成塗料を使用しても工程上はやはり複雑な工程となり根本的解決策とはなり得ない。
これらの問題を解決すべく、簡易な模様付け方法として印刷等の他の手段も提案されたが十分な解決策にはなり得なかった。
このような従来の模様付け方法の問題点を解決する有効な手段の一つに、模様が施された熱収縮性を有するチューブ状フィルム、つまり、熱収縮性チューブ状フィルムを母材箸、或いは素材箸に外挿し、これをその表面に熱固定する方法、つまり、熱処理により熱収縮性チューブ状フィルムを収縮させて母材箸等の表面にしっかりと固定する方法が提案された。
例えば、特許文献1では、模様を印刷した熱収縮性チューブ状フィルムを素材箸に外挿し、これを素材箸に熱固定する方法が提案されている。
また、その改良案として、特許文献2に示されるように上記方法にホログラム効果などの他の方法を加えて意匠効果を上げる手段も提案されている。
また、特許文献3には、熱収縮性チューブ状フィルムを応用した加工方法として、素材箸に模様を有する布などで模様部を形成したものを熱収縮性チューブ状フィルムで被覆し、その後、仕上げ加工を施すことにより模様部を素材箸に確実に固定すると同時に滑らかな表面を確保する手段等も提案されている。
実開昭49−37276号公報 特開平10−108776号公報 特開2007−82566号公報
上記の前者2つの提案は、熱収縮性チューブ状フィルムに模様が施されていて、このフィルムを素材箸に外挿した後、熱固定する方法で模様付けを行っている。
これらの方法は、手段としては複雑な工程が省かれ、簡易に模様付けができる利点がある。
しかし、この方法においては、箸の模様付けは模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムにのみ委ねられ、それ以上の意匠効果を高めることはできない問題があった。
このことは多品種少量生産を望む場合、多品種に見合うだけの熱収縮性チューブ状フィルムを準備しなければならないこととなりコスト的な問題もあり、1点主義とも言われる今日の時代においては、消費者の要望に応え得るものとは言い難く、その対応が求められてきた。
以上のように、従来の箸の模様付け方法は、漆等を用いる伝統的技法においては、複雑な工程と時間を要し、コストがかさむ問題があるのみならず熟練技能を必要とした。
模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムを素材箸に外挿して熱固定すると言った比較的新しく提案された技法においては、時間、コスト、高い熟練技能を必要とする等の問題は解決されたものの、模様が限定的で単純なものとなり、期待する意匠効果を得ることが困難である問題が残った。
このような背景において、低コストで消費者が満足する意匠効果を有する箸の模様付け方法が生産者の立場からも使用者の立場からも強く要望されていた。
本発明は以上のような諸事情を背景になされたものである。
即ち、本発明の目的は、従来の熱収縮性チューブ状フィルムによる箸の模様付けが、単純で限定的にならざるを得ない欠点を解決するために、模様が施された熱収縮性チューブ状フィルムに加工を施し、該熱収縮性チューブ状フィルムと素材箸の模様層との組み合わせにより高い意匠効果を得ることができる簡易な模様付け方法と、その方法によって模様付けされる模様箸を提供するところにある。
上記課題を解決するために鋭意研究した結果、熱収縮性チューブ状フィルムに切り目を入れて、該熱収縮性チューブ状フィルムを熱処理すると、切り目が開く方向に拡張して拡張部が形成される点を見出し、この知見により本発明の完成にいたった。
即ち、本発明は、(1)、下記の1〜4の工程からなる箸の模様付け方法に存する。
1)母材箸に模様層を付与する模様層形成工程、
2)模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムに切り目を形成して、この切り目入りの熱収縮性チューブ状フィルムを素材箸に外挿、位置決めする、外挿位置決め工程、
3)外挿位置決めされた切り目入り熱収縮性チューブ状フィルムを加熱収縮させ、切り目を拡張して拡張部を形成すると共に素材箸に収縮固定し、拡張部から模様層を表出させる模様層表出工程、
4)素材箸に熱固定され拡張部が形成された熱収縮性チューブ状フィルム、及び拡張部から表出した模様層に仕上げ加工を施す仕上げ加工工程。
即ち、本発明は、(2)、模様層が、塗料の塗布により形成されている上記(1)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(3)、模様層が、模様を施された熱収縮性チューブ状フィルムを熱固定することで形成されている上記(1)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(4)、切り目が、熱収縮性チューブ状フィルムの軸方向に沿って形成されている上記(1)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(5)、位置決めが、扁平に付型された熱収縮性チューブ状フィルムの開き方向に抗する復元力によりなされる上記(1)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(6)、拡張部の周縁が外側に捲れて玉縁部を形成している上記(1)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(7)、玉縁部の表面に、表裏異なる模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムの裏面を露出させた上記(6)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(8)、仕上げ加工が透明の熱収縮性チューブ状フィルムを外挿、熱固定させる上記(1)記載の箸の模様付け方法に存する。
即ち、本発明は、(9)、上記(1)〜(8)記載の模様付け方法によって模様付けがなされた箸に存する。
本発明の箸の模様付け方法は、模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムに切り目を入れ、これを素材箸に外挿し、熱処理することで、切り目が開く方向に拡張されて拡張部が形成され、その拡張部から表出する素材箸の模様層と熱収縮性チューブ状フィルムの模様とで相乗的な意匠効果を得るものであり、短時間、低コストで、しかも熟練技を必要としない極めて効率的で効果的な手段である。
そして、切り目を熱収縮性チューブ状フィルムの軸方向に入れた場合には、これを熱処理することで拡張部の周縁が外側に捲れて玉縁部が形成され、従来の熱収縮性チューブ状フィルム使用による模様付けでは得られなかった3次元状の縁取りが形成される高い意匠効果が得られる。
そして、熱収縮性チューブ状フィルムに、表裏異なる模様(色等も含む)を施した場合には、裏側の模様が表側に露出するので玉縁部を鮮明に浮かび上がらせることができる。
このことで、玉縁部を有する拡張部は、視覚的にあたかも幾重にも塗重ねた漆塗が研磨されて表出したような高級感が得られる。
そして、被覆用熱収縮性チューブ状フィルムを外挿、熱固定させて仕上げ加工を行う場合には、先に熱固定した熱収縮性チューブ状フィルムの拡張部を確実に被覆することができ、拡張部の周縁や玉縁部が捲れたり、手に違和感を与えることがなく、表面が滑らかで塗装を施したものに劣らない箸を提供できる。
そして、模様層が、模様を施された熱収縮性チューブ状フィルムを熱固定することで形成される場合には、乾燥時間を必要とせず、短時間、低コストで、しかも熟練技を必要としない簡易な模様層形成が可能となる。
加えて熱収縮性チューブ状フィルムを極端には透明、或いは一部透明とすることで、母材箸の木地表面が活かされた効果的な模様層の形成が可能となる。
そして、熱収縮性チューブ状フィルムが扁平に付型されている場合には、開き方向に抗する復元力が付与され、その復元力により素材箸に外挿された熱収縮性チューブ状フィルムは素材箸表面にしっかりと仮固定され、熱収縮性チューブ状フィルムの素材箸に対する位置決めを正確に行うことができ、加工を容易にするとともに加工精度を高めることが可能となる。
以上のように、本模様付け方法においては、素材箸の模様層や、拡張部から表出する模様層、或いは拡張部の玉縁部など、各々の特徴を活かした巧みな組み合わせによる簡易な模様付けができるので製作者の芸術性が活かされ、大量生産の箸には見られない格調の高い意匠を有する箸の提供が可能となる。
図1は、母材箸に模様層を付与した素材箸の実体模式図(一部省略、同時に模様層を部分的除去)である。 図2は、素材箸の断面模式図である。 図3は、熱収縮性チューブ状フィルムを扁平に付型し、これに切り目を入れる流れを示した説明図(一部省略)である。 図4は、切り目を入れた熱収縮性チューブ状フィルムを素材箸に外挿、位置決めした実体模式図である。 図5は、素材箸により拡張された熱収縮性チューブ状フィルムに復元力が発生する状態を示した断面説明図である。 図6は、熱収縮性チューブ状フィルムの、素材箸の長手方向における位置決め状態を示す説明図である。 図7は、熱収縮性チューブ状フィルムの、素材箸の回転方向における位置決め状態を示す断面説明図である。 図8は、切り目の入った熱収縮性チューブ状フィルムが熱処理されて拡張部が形成され、模様層が表出している実体模式図である。 図9は、拡張部の周縁に玉縁部が形成されている実体模式図(一部省略)である。 図10は、拡張部の周縁が外側に捲れて玉縁部を形成している状態を示す断面模式図(一部省略)である。 図11は、被覆用熱収縮性チューブ状フィルムを熱固定した実体模式図(一部省略)である。 図12は、切り目が、横方向に入れられた熱収縮性チューブ状フィルムの実体模式図(一部省略)である。 図13は、横方向に切り目が形成された熱収縮性チューブ状フィルムが、熱処理されて平面的な拡張部が形成され、模様層が表出している実体模式図(一部省略)である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
なお、木やプラスチック等の箸用母材を箸形状に成形した段階のものを母材箸とし、その母材箸に何らかの加工を施した中間製品を素材箸とし、完成品を単に箸として記載することとする。
(第1の実施の形態)
本実施の形態を工程順に従い説明する。
つまり、本工程における箸の模様付け方法は、先に説明した1)〜4)の工程で構成される。
詳しくは、第1工程である模様層形成工程、第2工程である外挿位置決め工程、第3工程である模様層表出工程、第4工程である仕上げ加工工程とで構成される。
以下、それぞれの工程順に本実施の形態を説明する。
第1工程の模様層形成工程では、図1(一部省略、並びに模様層11を部分的除去)に示すように箸の形状に成形された母材箸1に模様層11を形成して素材箸2を得る。
母材箸1には、木や竹、或いはプラスチックなどが使用可能である。
この母材箸1の全体に合成塗料により塗膜をつくり模様層11を形成する。
図2に示すように母材箸1の断面は四角形状をなし、この周りに模様層11が形成されている。
母材箸1の断面形状には、四角形の他、円形、その他各種形状が採用可能である。
また、模様層11の模様としては、多色模様(単色を含む)の他、極端には透明色であっても良い。
第2工程の外挿位置決め工程では、断面円形の熱収縮性チューブ状フィルム3に切り目4を入れる。
ここでは熱収縮性チューブ状フィルム3の軸方向に沿って切り目4を入れている。
この場合、図3(一部省略)に示すように断面円形のチューブ状フィルム3を一旦扁平に付型し、その後、切り目4を入れると簡単に入れることができる。
そして、図4に示すように切り目4の入った熱収縮性チューブ状フィルム3は素材箸2に外挿される。
図5に示すように、外挿された切り目4の入った扁平の熱収縮性チューブ状フィルム3は、素材箸2により拡張された際、拡張された分、開き方向に抗する復元力Pが発生し、素材箸2の表面を押圧して位置決めされる。
この復元力Pの発生が精度の高い位置決めを可能とする。
この位置決めは、図6に示すように素材箸2の長手方向Yにおける位置決めと、図7に示すように素材箸2の円周方向Rの位置決めを行う。
円周方向Rの位置決めは素材箸2の断面が円形である場合は基本的にその方向を選ばないが、四角形などの場合は、例えば切り目4や模様のどの部分が素材箸2の角の部分にくるか、辺の部分にくるかが問題となるので、復元力Pによる正確な位置決めが有効となる。
第3工程の模様層表出工程では、素材箸2に、外挿、位置決めされた切り目4の入った熱収縮性チューブ状フィルム3を熱固定する。
そして、熱固定される際、熱収縮性チューブ状フィルム3の切り目4は、一例として図8(一部省略)に示すように、開く方向に拡張されて孔を有する拡張部5が形成される。
その結果、この拡張部5の孔から模様層11が表出することとなる。
ここで、図9、及び図10の拡大説明図により、拡張部5の説明をする。
熱処理によりこの拡張部5が形成される際は、熱収縮性チューブ状フィルム3が、縮径するように変化するので、切り目4の両側が外方に巻き込まれるような現象が発生する。
その結果、図10の断面に示すように、拡張部5の周縁は外側に捲れて玉縁部51が形成される。
この玉縁部51は、あたかも漆の盛り塗のような盛り上がった状態を呈する。
このことで、玉縁部51は盛り上がって3次元状となることと併せて、視覚的にあたかも幾重にも塗重ねた塗料が研磨されて表出したような高級感が得られる。
ついで、熱処理は、熱風、熱水、或いは電熱器等による放射熱を利用して行われ、熱収縮性チューブ状フィルム3は、素材箸2に熱固定されると同時に孔を有する拡張部5を形成する。
なお、熱収縮性チューブ状フィルム3として、高い熱収縮性を発揮するポリエチレンテレフタレート製のものを使用することが好ましい。
次に、第4工程である仕上げ加工工程で、素材箸2に仕上げ加工が施される。
仕上げ加工は樹脂塗料(例えば透明のポリエステル系樹脂塗料)を塗布する方法と被覆用熱収縮性チューブ状フィルム31を使用する方法がある。
本実施の形態では、図11(一部省略)に示すように被覆用熱収縮性チューブ状フィルム31を素材箸2に外挿、位置決めし、これを熱処理して、先に熱固定され拡張部5が形成されている熱収縮性チューブ状フィルム3を被覆する。
このように、仕上げ加工に被覆用熱収縮性チューブ状フィルム31を用いれば、塗装により仕上げ加工を施すのに比べて乾燥が不要であり簡易で時間を要さない。
また、簡単に均一に模様層が形成され、熟練技を必要としない。
玉縁部51は熱収縮性チューブ状フィルムにより被覆された状態となり、突出して、しかも滑らかな表面効果が得られる。
なお、被覆用熱収縮性チューブ状フィルム31には、無色透明なものや有色で透明なもの、更には透明であって一部に模様を有するもの等が使用可能である。
透明なものを使用することで透過される意匠が活きてくるし、一部に模様を有する透明なものを使用すれば、その模様と透過された意匠との相乗効果が得られる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態(図示しない)では、模様付け工程順は第1の実施の形態に準ずるが、第1工程の模様層形成工程において、母材箸1に対する模様層11の形成を塗料の塗布に依らず、例えば模様や色が印刷された熱収縮性チューブ状フィルム3を使用している。
つまり、母材箸1に熱収縮性チューブ状フィルム3を母材箸1の略全長に渡って外挿、熱固定し、これを模様層11として素材箸2を得るものである。
この方法によれば、塗装により模様層11を付与する方法に比べて、第1の実施の形態における仕上げ加工と同様に、乾燥が不要であり簡易で時間を要さない、また、簡単に均一に模様層が形成され、熟練技を必要としない。
なお、この模様層11を形成する熱収縮性チューブ状フィルム3には模様が施されているが、極端には透明、或いは一部透明とすることで、母材箸の木地表面が活かされる効果的な模様層の形成が可能となる。
(第3の実施の形態)
本発明においては、切り目4を形成する位置やその大きさは自由であるが、この実施の形態は、図12に示すように、切り目4を横方向(すなわち、熱収縮性チューブ状フィルム3の軸方向と略、直交方向)に入れた例である。
このように切り目4を横方向に入れた場合は、切り目4の両側が外方に巻き込まれるような現象は発生しにくい。
すなわち縮径による収縮方向と切り目が同じ方向となるため拡張部5の周縁が外側に捲れず、玉縁部51が形成しにくく平面的な拡張部5となるのである(図13参照)。
このように、切り目4の形成の方向により、拡張部5の周縁の形態が異なり、これを利用することで特有の意匠効果が得られることとなる。
以上、本発明をその実施の形態を例に説明したが、本発明は要旨の変更のない限り、実施の形態のみに限定されるものではなく多様な変形例が可能である。
例えば、本発明の模様付け方法を従来の技法で製造された完成品に施すことにより新しい意匠を付与して製品の付加価値を上げることが可能となる。
更に、熱収縮性チューブ状フィルム3に色を施す場合、印刷に依らず、フィルムの液状原料に顔料等を入れて色を得る原着方法が可能である。
また、使用するチューブ状フィルム3の厚みについては、極薄のものから厚手のものまで適宜選択可能であることは言うまでもない。
また、模様層11の形成領域や仕上げ加工領域は箸全体の長さに限らず一部でも可能なことは言うまでもない。
本発明の箸の模様付け方法は、熱収縮性チューブ状フィルム3に切り目4を入れ、これを素材箸2に外挿、熱処理することにより拡張部5を形成して、そこに模様層11を表出させることを基本技術とした簡易な方法であるので色付けされた棒状の物体であれば容易に本模様付け方法を使用することができる。
例えば、フライパン等のキッチン用品の取手などにも採用可能であるし、傘、杖などの持ち手にも採用できる。
更には釣り竿、物干し竿などにも採用できる他、階段の手すり等のような建築用部材にも十分採用可能である。
1…母材箸
11…模様層
2…素材箸
3…熱収縮性チューブ状フィルム
31…被覆用熱収縮性チューブ状フィルム
4…切り目
5…拡張部
51…玉縁部
P…復元力
R…回転方向
Y…長手方向

Claims (9)

  1. 下記の1〜4の工程からなることを特徴とする箸の模様付け方法。
    1)母材箸に模様層を付与する模様層形成工程、
    2)模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムに切り目を形成して、この切り目入りの熱収縮性チューブ状フィルムを素材箸に外挿、位置決めする、外挿位置決め工程、
    3)外挿位置決めされた切り目入り熱収縮性チューブ状フィルムを加熱収縮させ、切り目を拡張して拡張部を形成すると共に素材箸に収縮固定し、拡張部から模様層を表出させる模様層表出工程、
    4)素材箸に熱固定され拡張部が形成された熱収縮性チューブ状フィルム、及び拡張部から表出した模様層に仕上げ加工を施す仕上げ加工工程。
  2. 模様層が、塗料の塗布により形成されていることを特徴とする請求項1記載の箸の模様付け方法。
  3. 模様層が、模様を施された熱収縮性チューブ状フィルムを熱固定することで形成されていることを特徴とする請求項1記載の箸の模様付け方法。
  4. 切り目が、熱収縮性チューブ状フィルムの軸方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載の箸の模様付け方法。
  5. 位置決めが、扁平に付型された熱収縮性チューブ状フィルムの開き方向に抗する復元力によりなされることを特徴とする請求項1記載の箸の模様付け方法。
  6. 拡張部の周縁が外側に捲れて玉縁部を形成していることを特徴とする請求項1記載の箸の模様付け方法。
  7. 玉縁部の表面に、表裏異なる模様を施した熱収縮性チューブ状フィルムの裏面を露出させたことを特徴とする請求項6記載の箸の模様付け方法。
  8. 仕上げ加工が透明の熱収縮性チューブ状フィルムを外挿、熱固定させることを特徴とする請求項1記載の箸の模様付け方法。
  9. 請求項1〜8記載の模様付け方法によって模様付けがなされた箸。


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