JP2012005508A - 放射線撮影装置および方法並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体をマーカとともに撮影することにより複数の放射線画像を取得し、複数の放射線画像に含まれるマーカ像を用いて複数の放射線画像の位置合わせを行う際に、マーカを配置する際の作業負荷を軽減する。
【解決手段】マーカ配置情報取得部32がマーカM1〜M4の配置位置を表す配置情報Hを取得し、判定部34が、配置情報Hを用いて一連の撮影におけるすべての線源位置にX線管12が移動した際のマーカ像の位置を算出する。判定部34はすべての線源位置SiにおけるマーカM1〜M4の投影位置が、検出器14の検出範囲A0内に位置するか否かを判定することにより、マーカ配置の適否を判定して判定結果を出力する。制御部36が、判定部34が出力した判定結果に応じた通知を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、被写体をマーカとともに撮影することにより取得した、一連の複数の放射線画に含まれるマーカ像を用いて複数の放射線画像の位置合わせを行うようにした放射線撮影装置および放射線撮影方法並びに放射線撮影プログラムに関するものである。
近年、X線撮影装置において、患部をより詳しく観察するために、X線管を移動させて異なる角度から被写体にX線を照射して撮影を行い、これにより取得した画像を加算して所望の断層面を強調した画像を得ることができるトモシンセシス撮影が提案されている。トモシンセシス撮影では、撮影装置の特性や必要な断層画像に応じて、X線管をX線検出器と平行に移動させたり、円や楕円の弧を描くように移動させて、異なる照射角で被写体を撮影した複数の撮影画像を取得し、これらの撮影画像を再構成して断層画像を生成する。
このようなトモシンセシス撮影を行う場合には、撮影により取得した複数の撮影画像を再構成する際に、各撮影画像の位置合わせが必要となる。このため、トモシンセシス撮影時に、被写体あるいは被写体を載置する撮影台にマーカを付与し、被写体とともにマーカを撮影することにより、マーカ像が含まれる複数の撮影画像を取得することが行われている(特許文献1参照)。このように被写体とともにマーカを撮影することにより、複数の撮影画像のそれぞれに含まれるマーカ像を基準として複数の撮影画像の位置合わせを行いつつ、断層画像を再構成することができる。
ところで、X線等の放射線を用いて撮影を行う際には、被写体の観察に必要のない部分に放射線を照射することによる人体への弊害およびそれら観察に不要な部分からの散乱光による画質性能の低下等を防止するために、放射線が被写体の必要な部分にのみ照射されるように、被写体上の放射線の照射領域(照射野)を制限する照射野絞りを使用して撮影を行うことが多い。このように照射野絞りを使用してトモシンセシス撮影を行う際に、照射野がX線を検出するためのX線検出器からはみ出さないようにするために、照射野の端部をX線検出器の端部との接近を検出し、接近した場合にX線検出器の位置を適切に調整する手法が提案されている(特許文献2参照)。特許文献2に記載された手法では、照射野の端部をX線検出器の端部との接近を検出するために、被写体に付与されたマーカを使用している。また、手術を行う際に、医療器具に付与されたマーカにより医療器具の位置を追跡し、マーカがX線画像内に収まるように、X線源の位置およびX線照射範囲を設定する手法も提案されている(特許文献3参照)。
特開2002−531209号公報 特開2009−11645号公報 特表2007−530122号公報
上述したようにトモシンセシス撮影時にマーカを使用する場合、取得される複数の撮影画像のすべてにマーカ像が含まれるようにマーカを配置する必要がある。とくに、照射野絞りを用いて撮影を行う場合には、X線検出器の検出範囲よりも狭い照射野領域内にマーカ像が含まれるようにマーカを配置する必要がある。しかしながら、マーカを適切に配置するためには、X線源の位置、X線検出器の位置およびマーカ位置の関係、さらには照射野絞りを使用した場合には照射野およびマーカ位置の関係を、複数回の撮影のそれぞれについて考慮する必要があるため、その作業負荷は非常に大きいものとなる。ここで、上記特許文献2の手法は、マーカを用いて照射野の端部とX線検出器の端部との接近を検出するものであり、マーカが含まれるように撮影を行うものではない。また、上記特許文献3の手法は、マーカが含まれるように撮影を行っているものの、それは医療器具を追跡するために行われるものである。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、被写体をマーカとともに撮影することにより複数の放射線画像を取得し、複数の放射線画像に含まれるマーカ像を用いて複数の放射線画像の位置合わせを行う際に、マーカを配置する際の作業負荷を軽減することを目的とする。
本発明による放射線撮影装置は、少なくとも1つのマーカとともに被写体に放射線を照射する放射線源と、
前記被写体を透過した放射線を検出する検出手段と、
前記放射線源を前記検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において前記被写体に前記放射線を照射して、前記複数の線源位置にそれぞれ対応する複数の撮影画像を取得する画像取得手段と、
前記マーカの配置位置を表す配置情報を取得する配置情報取得手段と、
前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲および前記配置情報に基づいて、前記マーカの配置の適否を判定する判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
「マーカとともに被写体を撮影する」とは、被写体にマーカを付与するあるいは被写体を載置する撮影台にマーカを配置して、被写体に放射線を照射すると、マーカにも放射線が照射される状態とすることを意味する。
「放射線源を検出手段に対して相対的に移動させる」とは、検出手段を固定して放射線源のみを移動させる場合、および検出手段と放射線源との双方を同期させて移動する場合の両方を含む。
なお、本発明による放射線撮影装置においては、前記判定結果を通知する通知手段をさらに備えるものとしてもよい。
この場合、前記通知手段を、前記判定結果が前記マーカの配置が適切でない旨の判定結果であった場合に、前記マーカの移動方向を表す情報をさらに通知する手段としてもよい。
また、本発明による放射線撮影装置においては、前記判定手段を、前記複数の線源位置のうちの少なくとも前記相対移動させる移動範囲における端部近傍の線源位置の情報に基づいて前記判定を行うものとしてもよい。
この場合、前記複数の撮影画像を取得する範囲を定める基準面上の所定の基準点を基準とした断層角度、前記検出手段の検出面上の前記基準点に対応する対応点、前記検出面から前記放射線源までの最短距離および撮影回数に基づいて、前記線源位置の情報を算出する演算手段をさらに備えるものとしてもよい。
「断層画像を取得する範囲を定める基準面」としては、例えば被写体を載置する撮影台の天板面、検出手段の検出面、関心領域を設定した場合における関心領域の検出手段に最も近い面、あるいは被写体における任意の断層面等を用いることができる。なお、「関心領域」とは、画像を用いた診断に際して、とくに関心度の高い領域であり、被写体内における断層画像を取得する対象となる領域である。関心領域は、被写体における深さ方向(すなわち放射線が進む方向)における範囲と、深さ方向に直交する面内の範囲とにより規定される3次元の領域となる。また、基準面上における2次元の領域として関心領域を設定することも可能である。
「断層角度」とは、基準面上の基準点から放射線源の移動範囲を定める2つの端部を臨む角度である。
また、本発明による放射線撮影装置においては、前記判定手段を、前記線源位置の情報および前記配置情報を用いて、前記複数の線源位置のうちの少なくとも前記端部近傍の線源位置に前記放射線源が位置する際の、前記マーカの前記検出手段の検出面を含む平面上への投影位置を算出し、該投影位置が前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲から外れるか否かを判定することにより、前記マーカの配置の適否を判定する手段としてもよい。
また、本発明による放射線撮影装置においては、前記撮影画像の取得範囲を、前記検出手段の検出範囲としてもよい。
また、本発明による放射線撮影装置においては、前記被写体上の前記放射線の照射範囲を制限する照射野絞り手段をさらに備えるものとした場合、
前記撮影画像の取得範囲を、前記検出手段における前記放射線の照射範囲としてもよい。
また、本発明による放射線撮影装置においては、前記配置情報取得手段を、前記複数の撮影画像を取得する撮影前のプレ撮影または前記複数の撮影画像を取得する撮影における撮影開始から所定回数までのいずれかの撮影により取得された撮影画像に基づいて、前記配置情報を取得する手段としてもよい。
また、本発明による放射線撮影装置においては、前記複数の撮影画像を再構成することにより前記被写体の断層画像を生成する画像再構成手段をさらに備えるものとしてもよい。
本発明による放射線撮影方法は、少なくとも1つのマーカとともに被写体に放射線を照射する放射線源と、
前記被写体を透過した放射線を検出する検出手段と、
前記放射線源を前記検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において前記被写体に前記放射線を照射して、前記複数の線源位置にそれぞれ対応する複数の撮影画像を取得する画像取得手段とを備えた放射線撮影装置における放射線撮影方法であって、
前記マーカの配置位置を表す配置情報を取得し、
前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲および前記配置情報に基づいて、前記マーカの配置の適否を判定することを特徴とするものである。
なお、本発明による放射線撮影方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
本発明によれば、マーカの配置を表す配置情報が取得され、検出手段における撮影画像の取得範囲および配置情報に基づいて、マーカの配置の適否が判定される。このため、操作者は、マーカが適切に配置されている場合には、マーカ位置を調整する作業は行う必要がなく、マーカが適切に配置されていない場合にのみ、マーカが適切に配置されているという判定結果が得られるようにマーカを配置すればよいこととなる。したがって、マーカを配置する際の操作者の負担を低減することができ、これによりマーカとともに被写体を撮影する際の利便性を向上させることができる。
また、マーカの配置が適切でない旨の判定結果であった場合、マーカの移動方向を表す情報を通知することにより、マーカを配置する際の作業の負担をさらに軽減することができる。
本発明の第1の実施形態による放射線撮影装置を適用したX線撮影装置の概略図 トモシンセシス撮影を説明するための図 X線管の移動範囲の算出を説明するための図 本実施形態において使用されるマーカおよびマーカの配置位置を説明する撮影台の天板の平面図 第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 第1の実施形態におけるマーカの配置情報の取得を説明するための図 マーカ像の投影位置の算出を説明するための図 各線源位置におけるマーカ配置の適否の判定結果を説明するための図 各線源位置におけるマーカ配置の適否の判定結果を説明するための図 各線源位置におけるマーカ配置の適否の判定結果を説明するための図 判定結果の通知画面を示す図 判定結果の通知画面を示す図 第2の実施形態におけるx方向のX線の照射範囲の算出を説明するための図 第2の実施形態におけるy方向のX線の照射範囲の算出を説明するための図 第3の実施形態におけるマーカの配置位置の算出を説明するための図 第3の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 第3の実施形態における判定結果の通知画面を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態による放射線撮影装置を適用したX線撮影装置の概略図である。図1に示すように、第1の実施形態によるX線撮影装置10は、トモシンセシス撮影を行うためのものであり、X線管12およびフラットパネルX線検出器(以下、単に検出器とする)14を備える。X線管12は移動機構16により直線または円弧に沿って移動し、移動経路上の複数の位置において、撮影台天板4上の被写体2にX線を照射する。本実施形態においては直線に沿って矢印A方向にX線管12を移動させるものとする。なお、被写体2へのX線照射量は後述する制御部により所定量となるように制御される。
また、X線管12にはコリメータ(照射野絞り)6が接続されており、被写体2に照射されるX線の範囲(照射範囲)を操作者が設定できるようになっている。なお、コリメータ6を用いて照射範囲を設定する際には、X線に代えて可視光がコリメータ6を介して被写体2に照射される。なお、可視光はコリメータ6に設けられた照射野ランプ(不図示)から発せられる。これにより、操作者は被写体2に照射された可視光の範囲をコリメータ6を用いて調整することにより、X線の照射範囲を設定することができる。また、本実施形態においては、撮影台天板4に後述するようにマーカを配置し、複数の撮影画像に被写体2とともにマーカが含まれるように撮影を行うものである。
検出器14は、被写体2を透過したX線を検出するために、被写体2を載置する撮影台天板4を間に挟んでX線管12と対向するように配置されている。検出器14は、移動機構18により必要に応じて直線または円弧に沿って移動し、移動経路上の複数の位置において被写体2を透過したX線を検出する。なお、第1の実施形態においては直線に沿って矢印B方向に検出器14を移動させるものとする。
また、X線撮影装置10は、画像取得部20および再構成部22を備える。画像取得部20は、直線に沿ってX線管12を移動させ、X線管12の移動による複数の線源位置において被写体2にX線を照射し、被写体2を透過したX線を検出器14により検出して、移動中の複数の線源位置における複数の撮影画像を取得する。再構成部22は、画像取得部20が取得した複数の撮影画像を再構成することにより、被写体2の所望の断面を示す断層画像を生成する。以下に、断層画像を再構成する方法を説明する。
図2に示すように、X線管12をS1、S2、・・・、Snの各位置から異なる照射角で被写体2を撮影すると、それぞれ撮影画像G1、G2、・・・、Gnが得られるものとする。そこで、例えば、線源位置S1から、異なる深さに存在する対象物(T1、T2)を投影すると、撮影画像G1上にはP11、P12の位置に投影され、線源位置S2から、対象物(T1、T2)を投影すると、撮影画像G2上にはP21、P22の位置に投影される。このように、繰り返し異なる線源位置S1、S2、・・・、Snから投影を行うと、各線源位置に対応して対象物T1は、P11、P21、・・・、Pn1の位置に投影され、対象物T2は、P12、P22、・・・、Pn2の位置に投影される。
対象物T1の存在する断面を強調したい場合には、撮影画像G2を(P21−P11)分移動させ、撮影画像G3を(P31−P11)分移動させ、・・・、撮影画像Gnを(Pn1−P11)分移動させた画像を位置合わせして加算することにより、対象物T1の深さにある断面上の構造物を強調した断層画像が作成される。また、対象物T2の存在する断面を強調したい場合には、撮影画像G2は(P22−P12)分移動させ、撮影画像G3を(P32−P12)分移動させ、・・・、撮影画像Gnを(Pn2−P12)分移動させて位置合わせして加算する。このようにして、必要とする断層の位置に応じて各撮影画像G1、G2、・・・、Gnを位置合わせして加算することにより、所望の位置における断層画像を強調した画像を取得することができる。なお、本実施形態においては、撮影台天板4にマーカを配置し、マーカが撮影されるように複数の撮影画像を取得するものであるため、撮影画像にはマーカ像が含まれる。したがって、各撮影画像G1、G2、・・・、Gnの位置合わせはマーカ像に基づいて行われる。
また、X線撮影装置10は、操作部24、表示部26および記憶部28を備える。操作部24はキーボード、マウスあるいはタッチパネル方式の入力装置からなり、操作者によるX線撮影装置10の操作を受け付ける。また、トモシンセシス撮影を行うために必要な、撮影条件等の各種情報の入力および情報の修正の指示も受け付ける。本実施形態においては、操作者が操作部24から入力した情報に従って、X線撮影装置10の各部が動作する。表示部26は液晶モニタ等の表示装置であり、画像取得部20が取得した撮影画像および再構成部22が再構成した断層画像の他、後述する判定結果の通知画面および操作に必要なメッセージ等を表示する。なお、表示部26は音声を出力するスピーカを内蔵するものであってもよい。記憶部28は、X線撮影装置10を動作させるために必要な撮影条件を設定する各種パラメータ等を記憶している。なお、各種パラメータは、撮影部位に応じた標準値が記憶部28に記憶されており、必要に応じて操作者が操作部24から指示を行うことにより修正される。
撮影条件を設定するためのパラメータとしては、基準面、断層角度、線源距離、ショット数、ショット間隔、並びにX線管12の管電圧および管電流、並びにX線の曝射時間等が挙げられる。なお、これらのパラメータのうち、ショット数、ショット間隔、並びにX線管12の管電圧および管電流、並びにX線の曝射時間は、これらがそのまま撮影条件となりうるものである。
図3は各種パラメータを説明するための図である。基準面は、断層画像を取得する範囲を定める面であり、例えば撮影台天板4の天板面、検出器14の検出面あるいは被写体2における任意の断層面等を用いることができる。図3においては、被写体2の厚さを2等分する面(以下中心面とする)を基準面として用いる。断層角度は、基準面上の基準点B0からX線管12の移動範囲を定める2つの端部を臨む角度である。ここで、検出器14の検出面とX線管12の移動経路とは平行となっているため、X線管12の移動経路上における検出器14の検出面に最も近い距離を線源距離とする。なお、図3および以降の説明においては、X線管12の移動経路に平行な方向をx方向、X線管12の移動経路に垂直な方向をz方向、紙面に垂直な方向をy方向とする。
ショット数は、断層角度の範囲内においてX線管12が端から端まで移動する間の撮影回数である。ショット間隔は、各ショット間の時間間隔である。
なお、図3および以降の説明においては、X線管12の移動範囲をs0、X線管12と検出器14の検出面との距離(すなわち線源距離)をsz、断層角度をθ、検出器14の検出面と基準面(すなわち被写体2の中心面)との距離をd0、検出器14の検出面と撮影台天板4の天板面までの距離をmzとする。また、基準面上の所定の基準点B0として、検出器14の重心を通る垂線と基準面との交点を用いるものとする。
また、X線撮影装置10は演算部30を備える。演算部30は、X線管12の移動範囲等の撮影条件を記憶部28に記憶されたパラメータにしたがって算出する。
ここで、図3に示す関係を参照すると、線源距離sz、距離d0および断層角度θから、X線管12の移動範囲s0を算出することができる。すなわち、基準点B0を通る垂線とX線管12の移動経路との交点を原点O1とすると、基準面とX線管12との距離はsz−d0となるため、演算部30は、X線管12の移動範囲s0を、-(sz−d0)・tan(θ/2)〜(sz−d0)・tan(θ/2)として算出する。なお、これにより、算出した移動範囲s0の両端の位置が定まる。
また、演算部30は、X線管12の移動範囲s0をショット数により等分することにより、各撮影におけるX線管12の位置(以下線源位置とする)を算出する。これにより、図2に示すようにX線管12の線源位置S1、S2、・・・、Snを算出することができる。
また、演算部30は、撮影時間および線源走行速度を撮影条件として算出する。撮影時間は、ショット数×ショット間隔により算出できる。線源走行速度は、移動範囲s0/撮影時間により算出できる。
また、X線撮影装置10は、撮影台天板4におけるマーカの配置位置の情報(配置情報H)を取得するマーカ配置情報取得部32を備える。図4は本実施形態において使用されるマーカおよびマーカの配置位置を説明する撮影台の天板の平面図である。図4に示すように、本実施形態においては、4つの円形のマーカM1〜M4を使用するものとし、X線の照射方向において、被写体2とマーカM1〜M4とが重なるように、操作者が撮影台天板4上に4つのマーカM1〜M4を配置する。なお、マーカM1〜M4は、X線吸収率が高い例えば鉛等の材料からなる。マーカM1〜M4の大きさは1cm程度であり、それぞれが固有の形状の孔が形成されてなる。これにより、撮影画像に含まれる4つのマーカM1〜M4はそれぞれが識別可能とされている。なお、図4においては、マーカM1〜M4の大きさは拡大して示している。また、マーカの形状は円形に限定されるものではなく、公知の任意の形状のものを使用できる。また、マーカの数も4つに限定されるものではなく、1以上の任意の数であればよい。マーカ配置情報取得部32が行う処理については後述する。
また、X線撮影装置10は、検出器14における撮影画像の取得範囲および配置情報Hに基づいて、マーカM1〜M4の配置の適否を判定する判定部34を備える。判定部34が行う処理については後述する。
さらに、X線撮影装置10は、X線撮影装置10の各部を制御するための制御部36を備える。制御部36は、操作部24からの指示に応じてX線撮影装置10の各部を制御する。また、制御部36は、記憶部28に記憶されたX線管12の管電圧および管電流、並びにX線の曝射時間によりX線管12に基づいて、被写体2へのX線照射量を制御する。
次いで第1の実施形態において行われる処理について説明する。図5は第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態においては、マーカM1〜M4の配置の適否を判定する処理に特徴を有するため、ここではその処理についてのみ説明するものとし、トモシンセシス撮影による複数の撮影画像の取得および断層画像の再構成については説明を省略する。また、第1の実施形態においては、X線管12のみを移動し、検出器14は移動させないでトモシンセシス撮影を行うものとして説明する。また、処理の開始前には、操作者がコリメータ6を用いてX線の照射範囲を設定し、X線の照射範囲と検出器14との位置関係さらには被写体2との位置関係を確認しながら、マーカM1〜M4を撮影台天板4に配置する。また、検出器14の重心と原点O1とを結ぶ直線と、撮影台天板4との交点を撮影台天板4上の座標位置を定める原点O2とする。また、検出器14の重心を検出器14上の座標位置を定める原点O3とする。また、原点O3においてz方向の座標値は0であるものとする。なお、原点O3は撮影画像の原点ともなる。
操作者による処理開始の指示を操作部24が受け付けることにより制御部36が処理を開始し、移動機構16がX線管12を原点O1に移動して、マーカ配置確認のためのプレショット撮影を行い、プレショット画像を取得する(ステップST1)。そして、マーカ配置情報取得部32が、プレショット画像を用いて、マーカM1〜M4の配置位置を表す配置情報Hを取得する(ステップST2)。
図6は第1の実施形態におけるマーカの配置情報の取得を説明するための図である。なお、本実施形態においては4つのマーカM1〜M4を使用しているが、ここでは説明を簡単にするために、マーカM1の配置情報の取得についてのみ説明する。また、操作者は、図6に示す検出器14の検出範囲A1内にX線の照射範囲A10が収まるように、コリメータ6を調整しているものとする。マーカM1の撮影台天板4上の配置位置を(mx,my,mz)(未知)、プレショット画像におけるマーカ像の位置を(px0,py0)とする。マーカ配置情報取得部32は、マーカM1の撮影台天板4上の2次元状の配置位置(mx,my)を配置情報Hとして下記の式(1)により算出する。
mx=px0×(sz−mz)/sz
my=py0×(sz−mz)/sz (1)
szは線源距離、mzは検出器14の検出面と撮影台天板4の天板面までの距離であり、パラメータとして記憶部28に記憶されている。また、マーカ像の位置は、プレショット画像においてパターン認識処理を行うことにより検出することができる。したがって、配置情報Hは上記式(1)により算出することができる。なお、本実施形態においては4つのマーカM1〜M4を使用しているが、そのそれぞれが固有の孔が形成されているため、4つのマーカM1〜M4のマーカ像をそれぞれ別個に認識することができる。また、本実施形態においてはマーカM1〜M4の形状は円形であるため、マーカ配置情報取得部32は、円の中心位置をマーカ像の位置(px0,py0)として算出する。
なお、マーカ配置情報取得部32は、すべてのマーカM1〜M4についての配置情報が取得できたか否かを判定する(ステップST3)。プレショット画像に一部のマーカのマーカ像が含まれない場合等のようにステップST3が否定されると、適切にマーカM1〜M4が配置されていないことから、マーカの配置が不適切である旨の情報を判定部34に出力し(配置不適切情報出力、ステップST4)、ステップST8に進む。
ステップST3が肯定されると、判定部34が、配置情報Hを用いて一連の撮影におけるすべての線源位置にX線管12が移動した際のマーカ像の投影位置を算出する(ステップST5)。図7はマーカ像の投影位置の算出を説明するための図である。X線管12の移動範囲s0における任意の線源位置Si(i=1〜n)の座標を(sxi,syi,szi)、マーカM1の撮影台天板4上の配置位置を(mx,my,mz)とすると、座標(sxi,syi,szi)は演算部30により算出されて記憶部28に記憶されており、配置位置(mx,my,mz)はマーカ配置情報取得部32により取得されているため、双方とも既知である。線源位置SiにX線管12が位置するときのマーカの投影位置の座標を(pxi,pyi)とすると、判定部34は、(pxi,pyi)を下記の式(2)により算出する。なお、図7においては、X線管12が線源位置S1にある場合の、マーカM1の投影位置の座標(px1,py1)を算出する例を示している。
pxi=mx−(sxi−mx)×mz/(szi−mz)
pyi=mx−(syi−my)×mz/(szi−mz) (2)
そして、判定部34はすべての線源位置SiにおけるマーカM1〜M4の投影位置が、検出器14の検出範囲A0内に位置するか否かを判定することにより、マーカ配置の適否を判定し(ステップST6)、判定結果を出力する(ステップST7)。図8および図9は、すべての線源位置におけるマーカ配置の適否の判定結果を説明するための図である。なお、図8,9においては、2つのマーカM1,M2のみの判定結果を示すものとし、各線源位置SiにおけるマーカM1,M2の投影位置が、検出器14の検出範囲A0内にある場合を○、ない場合を×で示している。図8の判定結果は、すべての線源位置SiにおいてマーカM1,M2の双方の投影位置が、検出器14の検出範囲A0内にあるものとなっている。一方、図9の判定結果は、線源位置Sn−1,SnにおいてマーカM1の投影位置が検出範囲A0内になく、線源位置S1,S2においてマーカM2の投影位置が検出範囲A0内にないものとなっている。したがって、判定結果が図8に示すものの場合、判定部34はマーカ配置は適切であると判定する。逆に判定結果が図9に示すものの場合、判定部34はマーカ配置は不適切であると判定する。なお、実際の撮影時には、X線管12は算出した移動経路を正確に移動するものではなく、いくらかの誤差を持って移動するため、実際のマーカの投影位置には誤差が生じる。したがって、マーカの投影位置が検出範囲A0内にあるか否かの判定は、ある程度の誤差を持って行うようにすることが好ましい。
なお、マーカM1〜M4の投影位置が検出範囲A0内から外れるのは、線源位置SiがX線管12の移動範囲s0の両端の近傍にある場合が多い。したがって、判定部34においては、X線管12の移動範囲s0の両端の近傍にある所定数の線源位置においてのみマーカM1〜M4の投影位置を算出して、マーカM1〜M4の投影位置が検出範囲A0内に位置するか否かを判定するようにしてもよい。これにより、演算時間を短縮して処理を高速に行うことができる。
また、断層画像を再構成する際の撮影画像の位置合わせ時には、線源位置が隣接する撮影画像間において共通するマーカ像が検出できればよい。このため、図9に示すように、線源位置S1,S2においてマーカM2の投影位置が検出範囲A0から外れている場合であっても、線源位置S1,S2において取得した2つの撮影画像はマーカM1のマーカ像が含まれているため、マーカM1のマーカ像を用いて位置合わせを行うことができる。また、線源位置Sn−1,SnにおいてマーカM1の投影位置が検出範囲A0から外れている場合であっても、線源位置Sn−1,Snにおいて取得した2つの撮影画像はマーカM2のマーカ像が含まれているため、マーカM2のマーカ像を用いて位置合わせを行うことができる。したがって、図9に示すように、隣接する線源位置において取得される撮影画像間において共通するマーカ像が検出できる場合には、マーカ配置は適切であると判定するようにしてもよい。なお、このように判定を行う場合、図10に示すように、隣接する線源位置において取得される撮影画像間において共通するマーカ像が検出できない場合には、マーカ配置は不適切であると判定すればよい。
次いで、制御部36は、判定部34が出力した判定結果の通知を行い(ステップST8)、処理を終了する。なお、通知はマーカの配置が不適切な場合にのみ行うようにしてもよく、マーカの配置が適切な場合にも行うようにしてもよい。具体的には、マーカの配置が不適切な場合、表示部26に図11に示すように、「マーカの配置が不適切です。マーカを移動してください」のようなメッセージを含む通知画面50を表示するようにすればよい。一方、マーカの配置が適切な場合には、「マーカの配置は適切です。」のようなメッセージを含む通知画面を表示すればよい。また、ステップST3が否定され、マーカの配置が不適切である旨の情報が判定部34に出力された場合には、例えば、「マーカの配置が不適切です。すべてのマーカを移動してください」のようなメッセージを含む通知画面としてもよい。
また、通知画面の表示に代えてまたはこれに加えて、音声またはビープ音を用いるようにしてもよい。また、マーカの配置が不適切な場合に、図12に示すように、仮想的なマーカM1〜M4の投影像52を、配置が適切なマーカと配置が不適切なマーカとを識別可能なように表示してもよい。なお、図12においては、配置が不適切なマーカに斜線を付与して示しているが、OKまたはNG等の文字を付与する等により、配置が適切なマーカと配置が不適切なマーカとを識別可能なように表示してもよい。またこの場合、配置が不適切なマーカに対して、マーカの移動方向を示す矢印54を付与するようにしてもよい。これにより、操作者はいずれのマーカの配置が不適切であるか、さらにはどのようにマーカを移動すればよいかを知ることができるため、操作者の負担をより軽減できる。また、マーカの配置が適切な場合にもその旨の通知を行うようにしてもよい。
このように、第1の実施形態においては、マーカの配置の適否を判定し、その判定結果を通知するようにしたため、操作者は、マーカが適切に配置されている場合には、マーカ位置を調整する作業は行う必要がなく、マーカが適切に配置されていない場合にのみ、マーカが適切に配置されているという判定結果が得られるようにマーカを配置すればよいこととなる。したがって、マーカを配置する際の操作者の負担を低減することができ、これによりマーカとともに被写体を撮影する際の利便性を向上させることができる。
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態によるX線撮影装置の構成は、第1の実施形態によるX線撮影装置10の構成と同一であるため、ここでは行われる処理についてのみ説明し、構成についての詳細な説明は省略する。上記第1の実施形態においては、マーカの投影位置が検出器14の検出範囲A0内にあるか否かに応じてマーカの配置の適否を判定しているが、第2の実施形態においては、マーカの投影位置がX線の照射範囲内にあるかに応じて、マーカの配置の適否を判定するようにした点が第1の実施形態と異なる。このため、第2の実施形態においては、演算部30が、すべての線源位置Siにおける検出器14の検出面上におけるX線の照射範囲A10iを算出するようにしている。
図13は第2の実施形態におけるx方向のX線の照射範囲A10の算出を説明するための図、図14はy方向のX線の照射範囲A10の算出を説明するための図である。X線管12の移動範囲s0における任意の線源位置Si(i=1〜n)の座標を(sxi,syi,szi)、各線源位置SiにおけるX線管12の首振り角をα、x方向におけるコリメータ6によるX線の絞り角をθx、y方向におけるコリメータ6によるX線の絞り角をθyとすると、演算部30は、x方向のX線の照射範囲を定めるxminおよびxmaxをそれぞれ下記の式(3)、(4)により算出する。なお、首振り角αは、各線源位置Siおよび検出器14の検出面の原点O3の位置関係から算出でき、絞り角θx、θyはコリメータ6の設定値を操作者が操作部24から入力することにより取得できる。
xmin=sxi−szi×tan(90−α−θx/2) (3)
xmax=sxi−szi×tan(90−α+θx/2) (4)
また、演算部30は、y方向のX線の照射範囲を定めるyminおよびymaxをそれぞれ下記の式(5)、(6)により算出する。
ymin=−szi×tan(θy/2) (5)
ymax=szi×tan(θy/2) (6)
なお、第2の実施形態においては、線源位置Siによらずにコリメータ6の絞り量を一定としてもよく、線源位置Siが原点から離れるほどコリメータ6の絞り量を大きくするようにしてもよい。これにより、線源位置に拘わらず、X線の照射範囲の大きさを一定とすることができる。
ここで、コリメータ6を用いてのX線の絞り各θx、θyは、プレショットにより取得されるプレショット画像に対して、例えば特開平10−275213号公報に記載されたような照射野認識処理を行って照射野領域(すなわち照射範囲)を認識し、認識した照射範囲および検出器14の検出面からX線管の移動経路までの距離を用いて算出するようにしてもよい。特開平10−275213号公報に記載された手法は、プレショット画像中の所定の点について設定した放射状の直線方向に沿ってエッジ候補点を検出し、これらのエッジ候補点についてハフ(Hough)変換を適用して所定数の基準候補線を求め、これらの基準候補線で囲まれる領域を照射野領域として認識する手法である。
ここで、第2の実施形態においては、判定部34はすべての線源位置SiにおけるマーカM1〜M4の投影位置が、各線源位置SiにおけるX線の照射範囲A10i内に位置するか否かを判定することにより、マーカ配置の適否を判定することとなる。
なお、第2の実施形態においては、X線管12が移動するにつれてマーカ像の投影位置が外れることとなるのは、X線管12の移動方向(すなわちx方向)においてのみである。したがって、演算部30は、x方向のX線の照射範囲を定めるxminおよびxmaxのみを算出するようにし、判定部34においてX線の照射範囲A10iのx方向においてのみ、マーカ像の投影位置が照射範囲A10i内に位置するか否かにより、マーカ配置の適否を判定するようにしてもよい。
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態によるX線撮影装置の構成は、第1の実施形態によるX線撮影装置10の構成と同一であるため、ここでは行われる処理についてのみ説明し、構成についての詳細な説明は省略する。上記第1の実施形態においては、マーカ配置情報取得部32が、プレショット画像を用いて、マーカM1〜M4の配置位置を表す配置情報Hを取得しているが、第3の実施形態においては、トモシンセシス撮影の1回目の撮影により取得された撮影画像を用いてマーカM1〜M4の配置位置を表す配置情報Hを取得するようにした点が第1の実施形態と異なる。
図15は第3の実施形態におけるマーカの配置位置の算出を説明するための図である。なお、ここでは説明を簡単にするために、マーカM2の配置位置の算出についてのみ説明する。1回目の線源位置S1の座標を(sx1,sy1,sz1)、マーカM2の撮影台天板4上の配置位置を(mx,my,mz)、1回目の撮影画像におけるマーカ像の位置を(px0,py0)とする。マーカ配置情報取得部32は、マーカM2の撮影台天板4上の2次元状の配置位置(mx,my)を配置情報Hとして下記の式(7)により算出する。
mx=px0+(sx−px0)×mz/sz
my=py0+(sy−py0)×mz/sz (7)
座標(sx1,sy1,sz1)は演算部30により算出されて記憶部28に記憶されており、mzは検出器14の検出面と撮影台天板4の天板面までの距離であり、パラメータとして記憶部28に記憶されている。また、マーカ像の位置は、上記第1の実施形態と同様に、撮影画像においてパターン認識処理を行うことにより検出することができる。したがって、配置情報Hは上記式(7)により算出することができる。
次いで、第3の実施形態において行われる処理について説明する。図16は第3の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。操作者による処理開始の指示を操作部24が受け付けることにより制御部36が処理を開始し、移動機構16がX線管12を最初の線源位置S1に移動し、X線管12から被写体2に向けてX線を照射して、1回目の撮影を行い、撮影画像を取得する(ステップST11)。そして、マーカ配置情報取得部32が、撮影画像を用いて、マーカM1〜M4の配置位置を表す配置情報Hを取得する(ステップST12)。
次いで、マーカ配置情報取得部32は、すべてのマーカM1〜M4についての配置情報が取得できたか否かを判定する(ステップST13)。ステップST13が否定されると、適切にマーカM1〜M4が配置されていないことから、マーカの配置が不適切である旨の情報を判定部34に出力し(配置不適切情報出力、ステップST14)、ステップST18に進む。
ステップST13が肯定されると、判定部34が、配置情報Hを用いて一連の撮影におけるすべての線源位置にX線管12が移動した際のマーカ像の投影位置を算出する(ステップST15)。なお、マーカ像の投影位置の算出は上記第1の実施形態と同様に行われるため、ここでは詳細な説明は省略する。
そして、判定部34はすべての線源位置SiにおけるマーカM1〜M4の投影位置が、検出器14の検出範囲A0内に位置するか否かを判定することにより、マーカ配置の適否を判定し(ステップST16)、判定結果を出力する(ステップST17)。次いで、制御部36は、判定部34が出力した判定結果の通知を行い(ステップST18)、処理を終了する。
ここで、第3の実施形態においては、1枚目の撮影画像が取得されるため、図17に示すように1回目の撮影画像58に重ねて、仮想的なマーカM1〜M4の投影像を、配置が適切なマーカと配置が不適切なマーカとを識別可能なように表示してもよい。またこの場合、配置が不適切なマーカに対して、移動方向を示す矢印60を付与するようにしてもよい。
なお、上記第3の実施形態においては、マーカの投影位置が検出器14の検出範囲A0内にあるか否かに応じてマーカの配置の適否を判定しているが、第2の実施形態と同様に、すべての線源位置SiにおけるマーカM1〜M4の投影位置が、各線源位置SiにおけるX線の照射範囲A10i内に位置するか否かを判定することにより、マーカ配置の適否を判定するようにしてもよい。
また、上記第3の実施形態においては、1回目の撮影を行う線源位置において取得した撮影画像を用いてマーカの配置情報Hを取得しているが、1回目の線源位置に限定されるものではなく、一連の撮影の初期の段階における任意の線源位置において取得した撮影画像を用いるようにしてもよい。
なお、上記第1から第3の実施形態においては、プレショット画像あるいは1回目の撮影画像を用いてマーカの配置情報Hを取得しているが、撮影台にマーカ位置を検出するセンサを設け、センサによりマーカの配置情報Hを取得するようにしてもよい。また、マーカを配置した撮影台をデジタルカメラ等により撮影し、その撮影画像を用いてマーカの配置情報Hを取得するようにしてもよい。
また、上記第1から第3の実施形態においては、X線管12のみを移動させているが、X線管12と検出器14とを同期させて移動させるようにしてもよい。この場合においては、各線源位置Siにおいて算出したマーカの投影位置が、移動した検出器14の検出範囲A0内あるいはX線の照射範囲A10i内に位置するか否かを判定することにより、マーカ配置の適否を判定するようにすればよい。
また、上記第1〜第3の実施形態においては、被写体を臥位にて撮影台に載置してトモシンセシス撮影を行っているが、立位の撮影台を用いてトモシンセシス撮影を行う場合にも本願発明を適用できることはもちろんである。
2 被写体
4 撮影台天板
6 コリメータ
10 X線撮影装置
12 X線管
14 検出器
16,18 移動機構
20 画像取得部
22 再構成部
24 操作部
26 表示部
28 記憶部
30 演算部
32 マーカ配置情報取得部
34 判定部
36 制御部

Claims (12)

  1. 少なくとも1つのマーカとともに被写体に放射線を照射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出する検出手段と、
    前記放射線源を前記検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において前記被写体に前記放射線を照射して、前記複数の線源位置にそれぞれ対応する複数の撮影画像を取得する画像取得手段と、
    前記マーカの配置位置を表す配置情報を取得する配置情報取得手段と、
    前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲および前記配置情報に基づいて、前記マーカの配置の適否を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする放射線撮影装置。
  2. 前記判定結果を通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の放射線撮影装置。
  3. 前記通知手段は、前記判定結果が前記マーカの配置が適切でない旨の判定結果であった場合、前記マーカの移動方向を表す情報をさらに通知する手段であることを特徴とする請求項2記載の放射線撮影装置。
  4. 前記判定手段は、前記複数の線源位置のうちの少なくとも前記相対移動させる移動範囲における端部近傍の線源位置の情報に基づいて前記判定を行う手段であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の放射線撮影装置。
  5. 前記複数の撮影画像を取得する範囲を定める基準面上の所定の基準点を基準とした断層角度、前記検出手段の検出面上の前記基準点に対応する対応点、前記検出面から前記放射線源までの最短距離および撮影回数に基づいて、前記線源位置の情報を算出する演算手段をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の放射線撮影装置。
  6. 前記判定手段は、前記線源位置の情報および前記配置情報を用いて、前記複数の線源位置のうちの少なくとも前記端部近傍の線源位置に前記放射線源が位置する際の、前記マーカの前記検出手段の検出面を含む平面への投影位置を算出し、該投影位置が前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲から外れるか否かを判定することにより、前記マーカの配置の適否を判定する手段であることを特徴とする請求項4または5記載の放射線撮影装置。
  7. 前記撮影画像の取得範囲が、前記検出手段の検出範囲であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の放射線撮影装置。
  8. 前記被写体上の前記放射線の照射範囲を制限する照射野絞り手段をさらに備え、
    前記撮影画像の取得範囲が、前記検出手段における前記放射線の照射範囲であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の放射線撮影装置。
  9. 前記配置情報取得手段は、前記複数の撮影画像を取得する撮影前のプレ撮影または前記複数の撮影画像を取得する撮影における撮影開始から所定回数までのいずれかの撮影により取得された撮影画像に基づいて、前記配置情報を取得する手段であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の放射線撮影装置。
  10. 前記複数の撮影画像を再構成することにより前記被写体の断層画像を生成する画像再構成手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の放射線撮影装置。
  11. 少なくとも1つのマーカとともに被写体に放射線を照射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出する検出手段と、
    前記放射線源を前記検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において前記被写体に前記放射線を照射して、前記複数の線源位置にそれぞれ対応する複数の撮影画像を取得する画像取得手段とを備えた放射線撮影装置における放射線撮影方法であって、
    前記マーカの配置位置を表す配置情報を取得し、
    前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲および前記配置情報に基づいて、前記マーカの配置の適否を判定することを特徴とする放射線撮影方法。
  12. 少なくとも1つのマーカとともに被写体に放射線を照射する放射線源と、
    前記被写体を透過した放射線を検出する検出手段と、
    前記放射線源を前記検出手段に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において前記被写体に前記放射線を照射して、前記複数の線源位置にそれぞれ対応する複数の撮影画像を取得する画像取得手段とを備えた放射線撮影装置における放射線撮影方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記マーカの配置位置を表す配置情報を取得する手順と、
    前記検出手段における前記撮影画像の取得範囲および前記配置情報に基づいて、前記マーカの配置の適否を判定する手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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