JP2012002151A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドルストップ制御によるエンジン自動停止を速やかに実施する。
【解決手段】ECU40は、空燃比センサ26の出力値に基づいて空燃比フィードバック制御を実施し、その空燃比フィードバック制御中に空燃比学習を実施するとともに、所定のパージ実行条件が成立している期間にパージ制御を実施する。また、ECU40は、エンジン自動停止要求があった場合に、アイドル学習領域の空燃比学習が完了しているか否かを判定するとともに、所定のパージ実行条件が成立しておりパージを実施しているか否かを判定する。そして、パージ実施中であると判定され、かつアイドル学習領域の空燃比学習が完了していないと判定される場合、エンジン自動停止要求後、エンジン10の燃焼を停止する前において、パージの実施を中断してアイドル学習領域の空燃比学習を実施する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン制御装置に関し、詳しくはアイドルストップ制御を実施するエンジン制御装置に関するものである。
従来、エンジンにおいて、エンジンの排気管に配設された空燃比センサの出力値により排ガスの空燃比を検出し、その検出空燃比が目標空燃比で安定するよう空燃比フィードバック制御を実施するシステムが知られている。空燃比フィードバック制御に際しては、検出空燃比を目標空燃比に一致させるための空燃比補正値(空燃比フィードバック補正係数)を、例えばエンジン運転領域に応じて区分された複数の学習領域のそれぞれについて学習して記憶更新する空燃比学習が行われている。
また、従来、燃料タンク等で発生した蒸発ガスをキャニスタ内に一時的に貯蔵し、その貯蔵した燃料蒸発ガスをエンジンの吸気系に供給(パージ)してエンジンで燃焼処理するパージ制御を行うことが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、空燃比フィードバック制御とパージ制御とを実施するエンジン制御システムについて開示されている。具体的には、特許文献1のものでは、パージ制御の開始時点からの点火回数に基づいて、空燃比学習制御とパージ濃度の学習制御(パージ制御)とを交互に切り替えて実施する。これにより、空燃比学習とパージ濃度学習との両方の学習機会を均等化させ、空燃比制御とパージ制御とを両立させるようにしている。
また、従来、停車又は発進の動作等を検知してエンジンの自動停止及び自動再始動を行う、所謂アイドルストップ制御を実施するエンジン制御システムが知られている。
特許3816258号公報
ところで、アイドルストップ制御によりエンジンを自動停止する際、そのエンジン自動停止前に全てのエンジン運転領域について空燃比学習の実行が完了していないことがある。また、その学習未完了の学習領域がアイドル運転領域であれば、エンジン自動停止要求に伴いエンジンの燃焼を停止する前に、アイドル運転領域について空燃比学習を実施可能と考えられる。
ところが、上記特許文献1のように空燃比学習制御とパージ制御とを交互に実施する場合では、パージ制御の実行中にエンジンの自動停止要求があったとき、そのパージ制御の実行が完了するまでの間、空燃比学習制御を実施することができない。この場合、エンジンの自動停止要求に伴いエンジンを速やかに停止できないことがあり、アイドルストップ制御によるメリット、すなわちエンジン停止による燃料節減及び排ガス削減といった効果を好適に得ることができないおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、アイドルストップ制御によるエンジン自動停止に際し、エンジン停止を速やかに実施することができるエンジン制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
本発明は、エンジンの自動停止要求があった場合に前記エンジンの燃焼を停止してエンジン自動停止させるとともに、そのエンジン停止後に再始動要求があった場合に前記エンジンを再始動させるアイドルストップ機能を備えるエンジンに適用され、前記エンジンの排気管に設けられる空燃比センサの出力値に基づいて空燃比フィードバック制御を実施し、その空燃比フィードバック制御に際し前記空燃比センサによる空燃比検出値を目標値に一致させるための空燃比補正値について複数の学習領域ごとに空燃比学習を実施するとともに、所定のパージ実行条件が成立している期間、燃料の蒸発ガスを前記エンジンの吸気系に供給して燃焼処理するパージ制御を実施するエンジン制御装置に関するものである。
そして、請求項1に記載の発明は、前記自動停止要求があった場合に、前記複数の学習領域のうち前記エンジンのアイドル運転状態に対応するアイドル学習領域の空燃比学習が完了しているか否かを判定する学習完了判定手段と、同じく自動停止要求があった場合に、前記所定のパージ実行条件が成立しておりパージを実施しているか否かを判定するパージ判定手段と、前記パージ判定手段によりパージ実施中であると判定され、かつ前記学習完了判定手段により前記アイドル学習領域の空燃比学習が完了していないと判定される場合、前記自動停止要求後、前記エンジンの燃焼を停止する前において、パージの実施を中断して前記アイドル学習領域の空燃比学習を実施する制御手段と、を備えることを特徴とする。
アイドルストップ機能を有するエンジンについて、エンジンの自動停止要求があった場合、次回のエンジン再始動に備えて、エンジン停止前にアイドル学習領域の空燃比学習を完了させておくことが望ましい。そこで、エンジンの自動停止要求があった場合、アイドル学習領域の空燃比学習が完了していないときには、その自動停止要求時にエンジンがアイドル状態になる機会を利用して、エンジンの燃焼を停止する前にアイドル学習領域の空燃比学習を実施することが考えられる。
ところが、エンジンの自動停止要求に伴い空燃比学習を実施しようとした場合に、パージ制御により燃料蒸発ガスを吸気系に導入しているときには、その蒸発ガスにより空燃比が変動するため、空燃比学習を実施することができないか、又は空燃比学習を実施しても学習精度が低下することが考えられる。この場合、空燃比学習については、燃料蒸発ガスのパージが終了するのを待ってから実施することも考えられるが、その場合には、エンジンの自動停止要求があってからエンジンの燃焼を停止するまでの時間が長くなり、燃費改善やエミッション改善等といったアイドルストップ機能が奏する効果を好適に得ることができないことが懸念される。
その点、本発明では、エンジンの自動停止要求があったときにアイドル学習領域の空燃比学習が未完了の場合、燃料蒸発ガスのパージ実施中であれば、そのパージの実施を中断し、アイドル学習領域の空燃比学習を優先して実施する。つまり、エンジンでは、燃料蒸発ガスの大気放出を抑制する観点から、例えばエンジン運転状態や、パージ制御による吸気系へのガス放出量等に基づき規定されるパージ実行条件が成立しているときにパージが実施される。しかしながら、エンジンの自動停止要求時においてアイドル学習領域の空燃比学習が未完了のときには、空燃比学習を実行する必要性が高いことに鑑み、パージ実行条件が成立している場合であっても、パージを中断して空燃比学習を優先して実施する。この場合、エンジンの自動停止要求があった後、速やかに空燃比学習を実施することができる。その結果、できるだけ早期にエンジンの燃焼を停止させることができ、ひいては燃費改善やエミッション改善等といったアイドルストップ機能による効果を奏することができる。また、パージが行われていない状況下で空燃比学習を実施するため、空燃比学習の学習精度を高くすることができる。よって、本発明によれば、空燃比学習を適正に実施しつつ、燃費改善やエミッション改善を好適に図ることができる。
請求項2に記載の発明では、前記パージの実施を中断して前記空燃比学習を実施する場合、エンジン自動停止要求の前に実施する空燃比学習に比べて学習更新速度を速くする。こうすることにより、エンジン自動停止要求があった後の空燃比学習をより短時間で完了させることができ、エンジンの燃焼をできるだけ早期に停止させることができる。
請求項3に記載の発明では、イグニッションスイッチのオフ操作があったこと、前回のエンジン自動停止からの積算走行距離又は積算走行時間が判定値よりも大きくなったこと、及び前記エンジンの再始動回数が判定値よりも大きくなったことの少なくともいずれかの条件の成立時に前記アイドル学習領域の空燃比学習未完了であるとする。
アイドル学習領域の空燃比学習が、上記の学習未完条件がする都度繰り返し実施されるため、学習頻度が十分に確保され、しかも、自動停止要求時には空燃比学習を優先して実施することにより、頻繁に学習未完となることによるアイドル運転停止期間の減少防止を両立させることが可能となる。その結果、燃費改善やエミッション改善等といったアイドルストップ機能の奏する効果を十分に得ることができる。
エンジン制御システムの概要を示す構成図。 空燃比学習の学習領域を示す図。 エンジン自動停止処理の処理手順を示すフローチャート。 噴射量算出処理の処理手順を示すフローチャート。 パージ制御の処理手順を示すフローチャート。 空燃比学習メインルーチンを示すフローチャート。 学習未完判定処理の処理手順を示すフローチャート。 空燃比学習及びパージ制御の具体的態様を示すタイムチャート。
以下、火花点火式の車載多気筒ガソリンエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものとしている。当該制御システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射量の制御や点火時期の制御等を実施する。このエンジン制御システムの全体概略構成図を図1に示す。
図1に示すエンジン10において、吸気管11の最上流部にはエアクリーナ12が設けられ、エアクリーナ12の下流側には吸入空気量を検出するためのエアフロメータ13が設けられている。エアフロメータ13の下流側には、DCモータ等のスロットルアクチュエータ15によって開度調節されるスロットルバルブ14が設けられている。スロットルバルブ14の開度(スロットル開度)は、スロットルアクチュエータ15に内蔵されたスロットル開度センサにより検出される。
スロットルバルブ14の下流側にはサージタンク17が設けられている。このサージタンク17には、エンジン10の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド18が接続されており、吸気マニホールド18において、各気筒の吸気ポート近傍には、燃料を噴射供給する電磁駆動式の燃料噴射弁19が取り付けられている。
なお、本実施形態では、吸気ポート噴射式エンジンを採用しており、燃料噴射弁19が吸気ポート近傍に設けられる構成としているが、これに代えて、直噴式エンジンを採用し、燃料噴射弁19が各気筒のシリンダヘッド等に設けられる構成としてもよい。
燃料を貯留する燃料タンク32には、導管33を介してキャニスタ34が接続されている。このキャニスタ34内には活性炭等の吸着体が収容されている。キャニスタ34には、ガス放出経路としてのパージ管35が接続されており、そのパージ管35の途中にパージ制御弁36が設けられている。パージ制御弁36の開閉は、ECUによりデューティ制御される。
燃料タンク32内の蒸発燃料ガスは、導管33を介してキャニスタ34内に導入され、吸着体に吸着される。そして、パージ制御弁36が開弁されると、吸着体に吸着された燃料蒸発ガスが、吸気管負圧によりパージ管35を介して吸気系に放出(パージ)される。このパージガスは、エンジン10により燃焼処理される。
エンジン10の吸気ポート及び排気ポートには、それぞれ吸気バルブ21及び排気バルブ22が設けられている。この吸気バルブ21の開動作により空気と燃料との混合気が燃焼室23内に導入され、排気バルブ22の開動作により燃焼後の排ガスが排気管24に排出される。また、吸気バルブ21及び排気バルブ22の一方又は両方には、バルブタイミングを調整する可変バルブ機構が設けられている。
エンジン10のシリンダヘッドには気筒毎に点火プラグ27が取り付けられている。点火プラグ27には、点火コイル等よりなる点火装置(図示略)を通じて、所望とする点火時期において高電圧が印加される。この高電圧の印加により、各点火プラグ27の対向電極間に火花放電が発生し、燃焼室23内に導入した混合気が着火され燃焼に供される。
排気管24には、排ガス中のCO,HC,NOx等を浄化するための三元触媒等の触媒25が設けられている。また、触媒25の上流側には、排ガスを検出対象として混合気の空燃比(酸素濃度)を検出するための空燃比センサ26が設けられている。空燃比センサ26について本実施形態では、センサ素子への電圧印加により排出ガス中の酸素濃度に比例した広域の空燃比信号を出力する広域検出タイプのA/Fセンサが設けられている。なお、空燃比センサ26としては、広域検出タイプのA/Fセンサに代えて、空燃比がリッチかリーンかに応じて異なる起電力を発生するO2センサとしてもよい。
その他、本システムには、冷却水温を検出する冷却水温センサ29や、エンジン10の所定クランク角毎に矩形状のクランク角信号を出力するクランク角度センサ28、車速を検出する車速センサ31などが設けられている。
ECU40は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)41を主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施する。すなわち、ECU40のマイコン41は、前述した各種センサなどから各々検出信号を入力するとともに、それらの各種検出信号に基づいて燃料噴射量や点火時期等を演算し、燃料噴射弁19や点火装置の駆動を制御したり、アイドルストップ制御を実施したりする。
燃料噴射量の制御について、マイコン41は、エンジン10の吸入空気量から基本噴射量tpを算出するとともに、その基本噴射量tpに対して各種補正を行って最終噴射量TAUを算出する。そして、その最終噴射量TAUを噴射時間に換算し、その換算後の噴射時間に基づいて燃料噴射弁19を開弁する。
また、マイコン41は、空燃比センサ26の検出値を用いることにより、実空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)に一致するよう空燃比フィードバック制御を実施する。すなわち、マイコン41は、燃料噴射量の各種補正の一つとして空燃比フィードバック補正を実施しており、具体的には、空燃比センサ26により検出される空燃比検出値を目標値に一致させるべく、空燃比検出値と目標値との偏差に基づいて空燃比フィードバック補正係数fafを算出する。そして、その補正係数fafにより、基本噴射量tpを空燃比偏差に応じて増側又は減側に補正する。
また、マイコン41は、空燃比フィードバック制御の実行中に空燃比フィードバック補正係数fafの学習を実施している。具体的には、空燃比フィードバック制御の実行中に、空燃比フィードバック補正係数fafの変動幅が所定値以下となる状態が所定時間継続したとき、そのときの空燃比フィードバック補正係数fafを学習値faflrnとしてメモリに記憶し更新する。これにより、経時変化等に伴う基本噴射量のずれが生じないようにしている。
この空燃比学習では、例えば図2に示すように、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度及びエンジン負荷)に応じて複数の学習領域を設定し、その学習領域ごとに学習値を記憶するものとしている。本実施形態では、その複数の学習領域のうちの1つとして、エンジン10のアイドル運転領域(アイドル学習領域)が設定してある。
また、マイコン41は、パージ制御として、デューティ制御によりパージ制御弁36を開閉作動させる。パージ制御について具体的には、パージ率(パージガス流量/(パージガス流量+エアフロメータ13により検出される吸入空気量))が目標値になるようにパージ制御弁36の開閉を制御し、これによりパージガス流量を調整している。パージ率の目標値は都度のエンジン運転状態(例えば、吸気管負圧や吸入空気量)に基づいて可変設定している。
燃料蒸発ガスのパージは、所定のパージ実行条件が成立した場合に実施するものとしており、本実施形態では、パージ実施条件として、
・エンジン10の暖機が完了していること
・吸気温が所定値よりも高いこと
・空燃比フィードバック制御を実行していること
・空燃比学習が実施されていないこと
・今回のパージ実行時における総パージ流量が判定値よりも少ないこと
を含み、その全ての条件が成立した場合にパージを行うものとしている。
なお、パージ実行条件として「空燃比学習が実施されていないこと」の条件を含むのは、燃料蒸発ガスのパージ実施中では、その蒸発ガスにより空燃比が変動し、空燃比学習の精度が低下するおそれがあるからである。つまり、本システムでは、空燃比学習の実施中はパージ制御によるガス放出を実施せず、また逆に、パージ制御によるガス放出の実施中は空燃比学習を実施しないこととしている。
次に、上記のシステム構成において実施されるアイドルストップ制御について詳述する。アイドルストップ制御は、概略として、エンジン10のアイドル運転時に所定のISS停止条件が成立すると当該エンジン10を自動停止するとともに、その後、所定のISS再始動条件が成立するとエンジン10を再始動するものである。ISS停止条件としては、例えば、アクセル操作量がゼロになったこと、ブレーキペダルの踏込み操作が行われたこと、車速が所定値以下まで低下したこと等の少なくともいずれかが含まれる。また、ISS再始動条件としては、エンジン停止状態においてアクセル操作が行われたこと、ブレーキペダルの踏み込みが解除されたこと等の少なくともいずれかが含まれる。
また、本システムでは、ISS停止条件として、「アイドル学習領域の空燃比学習が完了していること」の条件が含まれている。すなわち、例えばブレーキペダルの踏込み操作等が行われ、エンジン自動停止要求があった場合、次回のエンジン再始動に備えて、アイドル学習領域の学習値faflrnが記憶更新されていることを条件にエンジン10の燃料噴射及び点火を停止することとしている。
したがって、ISS停止条件のうちの少なくとも1つの条件が成立することでエンジン自動停止要求ありと判定された場合、アイドル学習領域の空燃比学習が未だ完了していなければ、今回のエンジン自動停止要求時におけるアイドル運転状態を利用して、エンジン10の燃焼を停止する前にアイドル学習領域の空燃比学習を実施し、その後、エンジン10の燃焼を停止するようにしている。
ところが、エンジン10の自動停止要求に伴い空燃比学習を実施しようとした場合に、燃料蒸発ガスのパージ実施中であるときには、その蒸発ガスにより空燃比が変動するため、空燃比学習を実施できないか、又は空燃比学習を実施したとしても学習精度が低下するおそれがあると考えられる。この場合、空燃比学習については、燃料蒸発ガスのパージが終了するのを待ってから実施することも考えられるが、その場合には、エンジン10の自動停止要求があってからエンジン10の燃料噴射及び点火を停止するまでの時間が長くなり、アイドルストップ機能による効果、すなわち燃費改善やエミッション改善等といった効果を好適に得ることができないことが懸念される。
そこで、本実施形態では、エンジン自動停止要求があった場合、より具体的には、ISS停止条件の少なくともいずれかが成立してエンジン10を自動停止させる必要が生じた場合、空燃比学習における複数の学習領域のうちアイドル学習領域の空燃比学習が実施済みか否かを判定する。そして、アイドル学習領域の空燃比学習が未完了の場合には、今現在、燃料蒸発ガスのパージを実施中であるか否かを判定し、パージ実施中であれば、パージ実行条件が成立している場合であってもパージを強制的に中断し、エンジン10を自動停止する前に(燃焼を停止する前に)に空燃比学習を優先して実施することとしている。
以下に、本システムの燃料噴射量制御及びパージ制御の処理手順について、図3〜図7のフローチャートを用いて説明する。以下ではまず、図3〜図5を用いて、本実施形態の前提となる制御について説明する。
図3は、エンジン自動停止処理の処理手順を示すフローチャートである。この処理は、ECU40のマイコン41により所定周期毎に(例えば8msec毎に)実行される。
図3において、まずステップS101では、エンジン自動停止要求があったか否かを判定する。ここでは、自動停止要求フラグxISSに基づいて、学習に関する条件を除くISS停止条件が成立したか否かを判定する。具体的には、エンジン水温が判定値よりも高いこと、車速が判定値以下であること、アクセル操作量がゼロになったこと、及びブレーキペダルの踏込み操作が行われたことの各条件が成立しているか否かを判定する。そして、これら全ての条件が成立した場合、エンジン自動停止要求があった(自動停止要求フラグxISSが「0」から「1」に切り替わった)ものと判定し、ステップS102へ進む。
ステップS102では、アイドル学習領域の空燃比学習が完了しているか否かを判定する。本実施形態では、フラグ(IDL学習判定フラグxLRNIDL)が「1」か「0」かを判定することにより上記判定を実施することとしており、IDL学習判定フラグxLRNIDLに「1」がセットされている場合にアイドル学習領域の空燃比学習が完了しているものと判定する。
また、ステップS103では、アイドル学習領域の空燃比学習以外の学習、例えばアイドル学習領域のISC空気量学習や可変バルブ機構の最遅角学習等の実施が完了しているか否かを判定する。そして、肯定判定される場合にはステップS104へ進み、FC許否フラグxFCISSに「1」をセットし本処理を終了する。このFC許否フラグxFCISSは、燃料噴射停止を許可するか否かを示すフラグであり、燃料噴射停止を許可する場合に「1」がセットされる。
一方、ステップS101〜S103のいずれかで否定判定された場合、ステップS105へ進み、FC許否フラグxFCISSに「0」をセットし本処理を終了する。したがって、エンジン自動停止要求があった場合であっても、アイドル学習領域の空燃比学習が完了していない場合にはステップS102で否定判定され、ステップS105でFC許否フラグxFCISSに「0」がセットされる、つまりエンジン自動停止が実施されないこととなる。
次に、噴射量算出処理の処理手順について図4を用いて説明する。この処理は、ECU40のマイコン41により所定周期毎に(例えばTDC毎に)実行される。
図4において、まずステップS201では、エンジン10の吸入空気量とエンジン回転速度とから基本噴射量tpを算出する。続くステップS202では、下記式(1)により、基本噴射量tpに対して各種補正を行って最終噴射量TAUを算出する。各種補正としては、空燃比フィードバック補正以外に、例えばエンジン冷間時に行う暖機増量補正や、エンジン始動直後に行う始動後増量補正、出力不足を補うための出力増量補正(OTP補正)などが含まれる。
TAU=tp×ftotal×(1+faf+faflrn) …(1)
ここで、fafは空燃比フィードバック補正係数であり、faflrnは空燃比学習値であり、ftotalはfafを除く各種補正係数である。
ステップS203では、最終噴射量TAUを噴射時間に換算するとともに、その換算した時間に対し、燃料噴射弁19の作動遅れ補正のための無効噴射時間TVを加え、最終噴射時間TAUOUTを算出する。その後、本処理を終了する。
次に、パージ制御の処理手順について図5を用いて説明する。この処理は、ECU40のマイコン41により所定周期毎に(例えば16msec毎に)実行される。
図5において、ステップS301〜S305では、パージ実行条件が成立しているか否かを判定する。具体的には、ステップS301でエンジン冷却水温が判定値K1よりも高いか否かを判定し、ステップS302で吸気温が判定値K2よりも高いか否かを判定し、ステップS303で空燃比フィードバック制御の実行中であるか否かを判定する。
また、ステップS304では、空燃比学習フラグxAFLRNに「0」がセットされているか否かを判定する。この空燃比学習フラグxAFLRNは、空燃比学習の実施を許可するか否かを示すフラグであり、空燃比学習の実施を許可する場合に「1」がセットされ、その実施を禁止する場合に「0」がセットされる。
ステップS305では、パージ終了条件が未だ成立していないか否かを判定する。具体的には、今回のパージ実行開始からのパージ流量の積算値(総パージ流量TPARG)が判定値K3よりも少ないか否かを判定する。
そして、これらのパージ実施条件の少なくともいずれかが成立していない場合には、ステップS309へ進み、パージ実行フラグxPRGに「0」をセットする。このパージ実行フラグxPRGは、燃料蒸発ガスのパージの実施を許可するか否かを示すフラグであり、パージの実施を許可する場合に「1」がセットされ、パージの実施を禁止する場合に「0」がセットされる。その後、ステップS310で、パージ制御弁36の駆動デューティ値を「0」とし、ステップS311で、総パージ流量TPARG(i)を「0」とし本処理を終了する。
一方、パージ実行条件の全てが成立している場合にはステップS307へ進み、パージ制御弁36の駆動デューティ値をmDPRGとする。mDPRGは、吸気管内圧力と要求パージ流量からなるマップとなっている。また、ステップS308では、駆動デューティ値mDPRGに対応するパージ流量を総パージ流量の前回値TPARG(i-1)に加え、これを総パージ流量の今回値TPARG(i)とし、本処理を終了する。
次に、本実施形態の空燃比学習の処理手順について、図6及び図7のフローチャートを用いて説明する。図6は、アイドル学習領域における空燃比学習のメインルーチンであり、図7は、学習未完判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、図6の空燃比学習メインルーチンについて説明する。この処理は、ECU40のマイコン41により所定周期毎に(例えばTDC毎に)実行される。
図6において、まずステップS401では、アイドル運転中か否かを判定し、アイドル運転中であればステップS402へ進む。ステップS402では、パージ実行フラグxPRGに「0」がセットされているか否かを判定し、パージ実行フラグxPRGが「0」、つまりパージの実施中でなければ、ステップS403に進み、更新速度判定フラグxLRNSPDに「0」をセットする。
ここで、更新速度判定フラグxLRNSPDは、空燃比学習の更新速度を決定するためのフラグである。このフラグxLRNSPDに「0」がセットされている場合、学習更新速度として、通常時の更新速度K4、すなわちパージ実行条件が成立していない場合に空燃比学習を実施するときの更新速度が設定される。また、「1」がセットされている場合、通常時の更新速度K4よりも速い更新速度K5(K5>K4)が設定される。なお、K4,K5はともに「0」よりも大きく「1」よりも小さい値である。
アイドル運転中であって(S401でYES)、パージ実行フラグxPRGに「1」がセットされている場合(S402でNO)、つまりパージの実施中である場合、ステップS404へ進み、エンジン自動停止要求があったか否か(自動停止要求フラグxISS=1か否か)を判定する。このとき、エンジン自動停止要求がなければステップS405へ進み、更新速度判定フラグxLRNSPDに「0」をセットし、ステップS406で空燃比学習フラグxAFLRNに「0」をセットして本処理を終了する。
エンジン自動停止要求ありの場合には、ステップS407へ進み、アイドル学習領域の空燃比学習が未完了であるか否か(IDL学習判定フラグxLRNIDLが「0」か否か)を判定する。そして、アイドル学習領域の空燃比学習が既に完了している場合には、ステップS405及びS406の処理を実行後、本処理を終了する。一方、エンジン自動停止の要求タイミングにおいてアイドル学習領域の空燃比学習が未完了の場合、ステップS408へ進み、更新速度判定フラグxLRNSPDに「1」をセットする。
ステップS409では、空燃比フィードバック制御の実施中であり、かつその空燃比フィードバック制御実施の状態が所定時間継続しているか否かを判定する。このとき、否定判定される場合にはステップS406へ進み、空燃比学習フラグxAFLRNに「0」をセットして本処理を終了する。また、肯定判定される場合にはステップS410へ進み、空燃比学習フラグxAFLRNに「1」をセットする、つまり空燃比学習の実施を許可する。
ステップS411では、更新速度判定フラグxLRNSPDに「0」がセットされているか否かを判定し、「0」であればステップS412において、学習更新速度をK4として下記式(2)により仮学習値faflrnmem(i)を算出する。
faflrnmem(i)=faflrnmem(i-1)+faf×K4 …(2)
また、更新速度判定フラグxLRNSPDに「1」がセットされている場合には、ステップS413へ進み、学習更新速度を通常時よりも早い更新速度K5として、下記式(3)により仮学習値faflrnmem(i)を算出する。
faflrnmem(i)=faflrnmem(i-1)+faf×K5 …(3)
ステップS414では、仮学習値faflrnmem(i)をアイドル学習領域の空燃比学習値faflrn(i)としてメモリに記憶更新する。続くステップS415では、空燃比フィードバック補正係数fafの変動幅(>0)が所定値K6よりも小さく、かつその状態が所定時間K7継続したか否かを判定する。そして、否定判定される場合にはステップS416へ進み、アイドル学習領域の空燃比学習は未完了であるとして、IDL学習判定フラグxLRNIDLを「0」のままにする。一方、肯定判定される場合にはステップS417へ進み、アイドル学習領域の空燃比学習完了とし、IDL学習判定フラグxLRNIDLに「1」をセットする。
次に、学習未完判定処理の処理手順について図7のフローチャートを用いて説明する。この処理は、アイドル学習領域の空燃比学習を1回実施した後、次回のアイドル学習領域の空燃比学習の機会を確保するための処理であり、ECU40のマイコン41により所定周期毎に(例えば8msec毎に)実行される。
詳細には、基本噴射量のずれを補正して燃料噴射量制御の精度を確保する観点からすると、空燃比学習についてはできるだけ数多く実施するのが望ましい。そこで、本システムでは、空燃比学習の各学習領域について、少なくとも1トリップ毎に1回、学習値faflrnを更新することとしている。より具体的には、イグニッションスイッチ(IGスイッチ)がONからOFFに切り替わった場合、学習未完条件が成立したものとして前回までの学習値を無効とし、学習未完了であるとする。
また、本システムでは、学習完了後において以下に示す条件の少なくともいずれかが成立した場合、学習未完条件が成立したものとして、アイドル学習領域の空燃比学習が未完了であるものとする。そして、その後のアイドル運転時に空燃比学習を実施することとしている。
・前回のエンジン自動停止から今回のエンジン自動停止までの積算走行距離が判定値以上になったこと。
・エンジン自動停止後のエンジン再始動回数が判定値以上になったこと。
図7において、まずステップS501では、IGスイッチのオンからオフへの切替タイミングか否かを判定し、オフ切替タイミングであればステップS502へ進み、IDL学習判定フラグxLRNIDLを「0」にリセットする。これにより、前回までの学習値は無効となり、アイドル学習領域の空燃比学習は未完了となる。学習値の無効化は、例えば、メモリに記憶してある情報を消去することにより行ってもよいし、あるいはメモリの記憶情報はそのままにしてその記憶情報を燃料噴射量の算出に際して用いないものとしてもよい。
IGスイッチがオンである場合、ステップS503へ進み、エンジン自動停止の実行タイミングか否か(FC許否フラグxFCISSの0→1の切替タイミングか否か)を判定する。エンジン自動停止の実行タイミングでなければステップS504へ進み、前回のエンジン自動停止からの積算走行距離tsgmvspd(i)を下記式(4)により算出する。
tsgmvspd(i)=tsgmvspd(i-1)+vspd(i)×t …(4)
ここで、vspd(i)は車速センサ31により検出される現在の車速を示し、tは本ルーチンの実行周期を示す。
エンジン自動停止の実行タイミングの場合、ステップS505へ進み、アイドル学習領域の空燃比学習が完了しているか否か(IDL学習判定フラグxLRNIDLが「1」か否か)を判定し、学習完了している場合にはステップS504へ進み、上記式(4)により積算走行距離tsgmvspd(i)を算出する。
なお、アイドル学習領域の空燃比学習が完了していない場合(S505でNOの場合)には、ステップS506において、積算走行距離tsgmvspd(i)を「0」にリセットする。
ステップS507では、算出した積算走行距離tsgmvspd(i)が判定値K8よりも大きいか否かを判定し、判定値K8よりも大きい場合には、ステップS502へ進み、IDL学習判定フラグxLRNIDLを「0」にリセットする。
積算走行距離tsgmvspd(i)が判定値K8以下の場合、ステップS508へ進み、エンジン再始動の実行タイミングか否か(FC許否フラグxFCISSの1→0の切替タイミングか否か)を判定する。このとき、エンジン再始動タイミングであれば、ステップS509で再始動カウンタcissを所定値(例えば「1」)だけインクリメントし、エンジン再始動タイミングでなければ、ステップS510で再始動カウンタcissを現在値のままにする。
その後、ステップS511では、再始動カウンタcissと判定値K9とを比較し、再始動カウンタcissが判定値K9よりも大きい場合には、ステップS502へ進み、IDL学習判定フラグxLRNIDLを「0」にリセットする。なお、ステップS502の処理では、IDL学習判定フラグxLRNIDLを「0」にリセットするのに併せて、積算走行距離tsgmvspd(i)及び再始動カウンタcissを「0」にリセットする。
再始動カウンタcissが判定値K9以下の場合には、ステップS512へ進み、IDL学習判定フラグxLRNIDLをそのままとし、本処理を終了する。つまり、ステップS512では、xLRNIDL=1の場合、アイドル学習領域の空燃比学習値faflrn(i)が前回値faflrn(i-1)のまま保持される。
図8は、本システムの空燃比学習制御及びパージ制御の具体的態様を示すタイムチャートである。図8では、車両走行中において、アイドル学習領域の空燃比学習が未完了(xLRNIDL=0)のままISS停止条件のいずれかが成立し、エンジン自動停止要求があったと判定された場合(xISS=0→1の場合)を想定している。
図8において、エンジン自動停止の要求タイミングt11よりも前では、パージ実行フラグxPRGに「1」がセットされると、そのタイミングt01でパージが開始される。また、タイミングt02で、総パージ流量TPARGが判定値K3に達することにより、パージ実行フラグxPRGが「0」にリセットされ、パージが終了される。
ここで、エンジン自動停止の要求タイミングt11でパージ実施中(XPRG=1)の場合を考える。この場合、総パージ流量TPARGが判定値K3に達していなくても(パージ実行条件が成立していなくても)、タイミングt11でパージ実行フラグXPRGが「1→0」に切り替えられ、パージの実行が中断される。また、要求タイミングt11では、空燃比学習フラグxAFLRN及び更新速度判定フラグxLRNSPDが「0→1」に切り替えられる。これにより、学習更新速度をK5として空燃比学習が実行される。
そして、アイドル学習領域の学習値の更新が完了すると、空燃比学習フラグxAFLRNが「1→0」に切り替えられるとともに、IDL学習判定フラグxLRNIDLが「0→1」に切り替えられる。こうしてアイドル学習領域の空燃比学習値が今回値faflrn(i)に更新される。また、アイドル学習領域の空燃比学習完了後、FC許否フラグxFCISSが「0→1」に切り替えられ、エンジン10の燃焼が停止される。
本実施形態では、エンジン自動停止間の積算走行距離tsgmvspd及びエンジン自動停止後の再始動回数が計測される。すなわち、図8において、タイミングt12でエンジン10の燃焼を停止した後、ISS再始動条件が成立した場合、その成立タイミングt13で再始動カウンタcissが「1」だけインクリメントされる。また、成立タイミングt13で、車両走行距離(積算走行距離tsgmvspd)の計測が開始される。そして、再始動カウンタcissが判定値K9よりも大きいか、又は積算走行距離tsgmvspdが判定値K8よりも大きくなると、そのタイミングt14でIDL学習判定フラグxLRNIDLが「1→0」に切り替えられる。これにより、アイドル学習領域の空燃比学習が未完了とされ、次回のアイドル運転状態のときに空燃比学習が実施される。なお、図8では、積算走行距離tsgmvspdが判定値K8よりも大きくなることによってxLRNIDL=0とされた場合を示している。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
エンジン自動停止要求があった場合、アイドル学習領域の空燃比学習が完了しているか否かを判定するとともに、パージ実行条件が成立しておりパージを実施しているか否かを判定し、パージ実施中であると判定され、かつアイドル学習領域の空燃比学習が完了していないと判定される場合、パージの実施を中断してアイドル学習領域の空燃比学習を実施する構成としたため、エンジンの自動停止要求があった後、速やかに空燃比学習を実施することができる。その結果、できるだけ早期にエンジンの燃焼を停止させることができ、ひいては燃費改善やエミッション改善等といったアイドルストップ機能による効果を奏することができる。
また、パージが行われていない状況下で空燃比学習を実施するため、空燃比学習の学習精度を高くすることができる。
パージの実施を中断して空燃比学習を実施する場合、エンジン自動停止要求の前に実施する空燃比学習に比べて学習更新速度を速くする構成としたため、エンジン自動停止要求があった後の空燃比学習をより短時間で完了させることができ、エンジン10の燃焼をできるだけ早期に停止させることができる。
IGスイッチのオフ操作があったこと、前回のエンジン自動停止からの積算走行距離が判定値よりも大きくなったこと、及びエンジン10の再始動回数が判定値よりも大きくなったことの少なくともいずれかの条件の成立時にアイドル学習領域の空燃比学習未完了であるとする構成としたため、空燃比学習の実行頻度を確保しつつ、燃費改善やエミッション改善等といったアイドルストップ機能の奏する効果を十分に得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、学習未完条件として、IGスイッチがONからOFFに切り替わったこと、積算走行距離tsgmvspdが判定値K8よりも大きいこと、及び再始動カウンタcissが判定値K9よりも大きいこと、を含む構成としたが、例えば、上記条件のいずれかを含まない構成としてもよいし、あるいは学習未完条件を設定しない構成としてもよい。また、上記以外に、更に別の条件を含んでいてもよい。例えば、前回のエンジン自動停止からの積算走行時間が判定値以上であることを学習未完条件に含む構成とする。
・パージの実施を中断してアイドル学習領域の空燃比学習を実施する場合、学習更新速度を通常時よりも早いK5とする構成としたが、学習更新速度を通常時と同じK4として空燃比学習を実施する構成としてもよい。
10…エンジン、11…吸気管、24…排気管、26…空燃比センサ、34…キャニスタ、36…パージ制御弁、40…ECU(学習完了判定手段、パージ判定手段、制御手段、未完判定手段)。

Claims (3)

  1. エンジンの自動停止要求があった場合に前記エンジンの燃焼を停止してエンジン自動停止させるとともに、そのエンジン停止後に再始動要求があった場合に前記エンジンを再始動させるアイドルストップ機能を備えるエンジンに適用され、
    前記エンジンの排気管に設けられる空燃比センサの出力値に基づいて空燃比フィードバック制御を実施し、その空燃比フィードバック制御に際し前記空燃比センサによる空燃比検出値を目標値に一致させるための空燃比補正値について複数の学習領域ごとに空燃比学習を実施するとともに、所定のパージ実行条件が成立している期間、燃料の蒸発ガスを前記エンジンの吸気系に供給して燃焼処理するパージ制御を実施するエンジン制御装置であって、
    前記自動停止要求があった場合に、前記複数の学習領域のうち前記エンジンのアイドル運転状態に対応するアイドル学習領域の空燃比学習が完了しているか否かを判定する学習完了判定手段と、
    同じく自動停止要求があった場合に、前記所定のパージ実行条件が成立しておりパージを実施しているか否かを判定するパージ判定手段と、
    前記パージ判定手段によりパージ実施中であると判定され、かつ前記学習完了判定手段により前記アイドル学習領域の空燃比学習が完了していないと判定される場合、前記自動停止要求後、前記エンジンの燃焼を停止する前において、パージの実施を中断して前記アイドル学習領域の空燃比学習を実施する制御手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記パージの実施を中断して前記空燃比学習を実施する場合、エンジン自動停止要求の前に実施する空燃比学習に比べて学習更新速度を速くする請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. イグニッションスイッチのオフ操作があったこと、前回のエンジン自動停止からの積算走行距離又は積算走行時間が判定値よりも大きくなったこと、及び前記エンジンの再始動回数が判定値よりも大きくなったことの少なくともいずれかの条件の成立時に前記アイドル学習領域の空燃比学習未完了であるとする手段を備える請求項1又は2に記載のエンジン制御装置。
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