JP2012001059A - 鉄道車両 - Google Patents

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【課題】コストをかけずに空気バネへの変形を抑えたボルスタレス台車による鉄道車両を提供すること。
【解決手段】レール方向に配置された左右の側梁11に対して枕木方向に配置された横梁12が接合された台車10に対し、側梁11と横梁12との接合部付近に配置した空気バネ18を介して車体8を搭載したものであって、台車10と空気バネ18との間に空気バネ18を側梁11に沿ってレール方向に移動させるためのスライド機構20が設けられ、空気バネ18側と車体8側との間にレール方向への移動を拘束する連結部材27が連結された鉄道車両1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボルスタレス台車の上に空気バネを介して車体を搭載した鉄道車両に関し、特に空気バネに対する曲線走行時の変形を軽減させた鉄道車両に関する。
鉄道車両は、走行時に生じる振動や衝撃を吸収するため、台車には輪軸との間に軸バネが、台車と車体との間に空気バネがそれぞれ設けられている。鉄道車両が曲線を走行する場合、車体に対して台車が回転し、曲線に沿って円滑に走行できるようにすることが必要である。その際、ボルスタレス台車の鉄道車両では、車体と台車との間に設置された空気バネは、上下方向の振動を吸収とともに水平方向に引き伸ばされる変形によって台車の回転に対応している。
一方で、ボルスタ(枕ばり)を備えたボルスタ付台車は、車体に設けられた空気バネがボルスタの上に設置されている。そして、ボルスタが台車枠の横ばりに対し中心ピンを介して回転可能に設けられ、空気バネはボルスタアンカによって車体側に連結されている。従って、鉄道車両が曲線を走行する場合に車体に対して台車が回転したとしても、ボルスタ上の空気バネは水平方向に伸ばされる変形が生じない。
特開平11−278261号公報 特開2001−163219号公報
ボルスタレス台車で構成された鉄道車両は、曲線走行時に空気バネを変形させることにより車体に対する台車の回転を許容しているが、空気バネがそうした変形状態で車体を支えているため、空気バネによる上下方向のバネ特性が不安定になり走行安定性を損なうおそれがある。この点ボルスタ付台車で構成された鉄道車両では、ボルスタが回転することにより、空気バネには水平方向の変形が生じない。
しかし、ボルスタ付台車の場合、ボルスタなどの部品やメンテナンスにコストがかかってしまう他、車両重量が増加するため走行時の消費エネルギが省エネの流れに反することになる。また、バリアフリーの観点から車体を低くする必要があるが、ボルスタによって車体位置が高くなるため、台車の側梁を大きく変形させた加工を要し、その点でもコストが高くなってしまう。
本発明は、かかる課題を解決すべく、コストを上げずに空気バネへの変形を抑えたボルスタレス台車による鉄道車両を提供することを目的とする。
本発明に係る鉄道車両は、レール方向に配置された左右の側梁に対して枕木方向に配置された横梁が接合された台車に対し、前記側梁と横梁との接合部付近に配置した空気バネを介して車体を搭載したものであって、前記台車と空気バネとの間に前記空気バネを前記側梁に沿ってレール方向に移動させるためのスライド機構が設けられ、前記空気バネ側と車体側との間にレール方向への移動を拘束する連結部材が連結されたものであることを特徴とする。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記スライド機構が、前記側梁上部の形状に合わせて被せた低摩擦材からなる滑り板と、前記側梁上部の形状に合わせて前記滑り板に重ね合わされたスライダとを有するものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記スライド機構が、前記側梁上面に設けられた低摩擦材からなる滑り板と、前記滑り板の上面に重ね合わせ前記側梁を枕木方向に挟み込む回転支持部材が設けられたスライダとを有するものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記台車が、前記空気バネの中心位置が枕木方向に見て前記側梁の外側に位置する場合に、前記横梁に対して前記側梁の外側に補助ブロックが接合されたものであり、前記スライド機構は、前記側梁と補助ブロックとの間に設けられた低摩擦材からなる溝形の滑り板と、前記滑り板に対して溝部内に凸部を嵌め合わせて重ね合わされたスライダとを有するものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記台車が、前記空気バネの中心位置が枕木方向に見て前記側梁の外側に位置する場合に、前記横梁に対して前記側梁の外側に補助ブロックが接合されたものであり、前記スライド機構は、前記側梁及び補助ブロックの上面に設けられた低摩擦材からなる滑り板と、前記側梁と補助ブロックとの間に挿入する回転支持部材が設けられ前記滑り板に重ね合わされたスライダとを有するものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記スライダには前記空気バネの内部と外側とに通じる連通孔が形成され、前記連通孔の外側開口部に可撓性のパイプが連結され、前記パイプが横梁に形成された補助空気室に接続されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記スライダには上方に突き出した軸部が形成され、前記空気バネは、下端に固定した底板によって塞がれ、その底板には前記軸部に対して着脱可能なボス部が形成されたものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記空気バネと前記スライド機構又は前記車体との間に旋回機構が設けられたものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両は、前記軸部及びボス部が円筒形状であり、前記空気バネが前記スライダ上で回転可能に取り付けられたものであることが好ましい。
本発明によれば、鉄道車両が曲線を走行することにより車体に対して台車が回転した場合であっても、空気バネは連結部材により車体側に連結されてレール方向の変形が拘束される一方、台車との間ではスライド機構により空気バネがレール方向に相対的に移動する。そのため、空気バネのレール方向の変形が抑えられ、その分、従来のボルスタレス台車に比べてバネ特性が不安定になることはなく、走行安定性を向上させることができる。また、ボルスタが存在しないため、製造コストやメンテナンスにかかる費用を抑えることができる。
鉄道車両の第1実施形態について台車と車体との連結部分を示した側面図である。 空気バネの取り付け構造を示す図1のA−A断面を示した図である。 鉄道車両の第2実施形態について台車と車体との連結部分を示した側面図である。 空気バネの取り付け構造を示す図3のB−B断面を示した図である。 鉄道車両の第3実施形態について台車と車体との連結部分を示した断面図である。 鉄道車両の第4実施形態について台車と車体との連結部分を示した断面図である。 鉄道車両について台車と車体との連結部分について変形例を示した断面図である。
次に、本発明に係る鉄道車両の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1は、第1実施形態の鉄道車両について台車と車体との連結部分を示した側面図である。この鉄道車両1は、台車10の上に空気バネ18を介して車体8が搭載されている。台車10は、前後方向(レール方向。以下同じ)に配置された2本の側梁11が横方向(枕木方向。以下同じ)に配置された2本の横梁12に貫かれ、その貫通部分において側梁11と横梁12とが接合された台車枠によって構成されている。
台車10は、台車枠の前後に配置された輪軸13が軸箱14によって回転可能に支持されている。軸箱14は、側梁11の端部に設けられたバネ帽部に収納されている、例えばコイルバネと積層ゴムの組合せのように、輪軸に対して台車10を上下方向及び水平方向に弾性支持する弾性部材15を介して側梁11の端部の下側に設けられている。また、軸箱14には軸梁16が突き出し、側梁11に形成されたブラケットに対して軸着されている。
側梁11の上には前後方向の中央である横梁12との接合部付近に空気バネ18が取り付けられており、特に本実施形態では、空気バネ18が側梁11に沿って前後方向に移動可能な構成になっている。ここで図2は、空気バネの取り付け構造を示す図1のA−A断面を示した図である。空気バネ18は、側梁11との間にスライド機構20が設けられ、車体8に対する台車10の回転によって生じる水平方向の変形、特に前後方向に生じる変形を抑えるよう構成されている。
矩形断面の側梁11には、その上部に断面ハット形の基板21が接合されている。基板21は、側梁11の上部に沿った断面コの字形状の中央部211から左右に張り出したフランジ部212が形成されている。基板21は、フランジ部212が前後2本の横梁12に架け渡されて接合されているが、通常走行における最小旋回半径のカーブを走行する際、後述するように空気バネ18がスライド可能な必要な長さを有する。基板21の上には、断面が同じハット形状の滑り板22が被せられるように接合され、その上にスライダ23が摺動可能に載せられている。滑り板22は、例えばポリアミド等の耐摩耗性樹脂やポリ4フッ化エチレン、MCナイロン等の低摩擦材、或いは焼結金属などによって形成されている。また、金属板に前記耐摩耗性樹脂や低摩擦材がコーティングされたコーティング材によって形成したものであってもよい。
スライダ23は、滑り板22に対して断面が同じハット形をして嵌め合わされ、横方向にずれることなく前後方向に摺動可能な構成になっている。スライダ23には台車1の横方向外側にブラケット25が一体に形成されている。ブラケット25は、図1に示すように下方に延び、その先端には車体8側に固定されたブラケット26との間にアンカ27が連結されている。アンカ27は、ブラケット25,26を介して空気バネ18の上側と下側とを連結し、空気バネ18の前後方向の変形を拘束するようにしたものである。ブラケット25,26との連結部分である両端は、ゴムブッシュを介して結合し、上下方向の変位が許容されている。
スライダ23には空気バネ18が搭載されている。空気バネ18は、その本体を構成するダイアフラム31の両端開口部が円形の上面板32と下面板33によってそれぞれ気密な状態で接続され、下方の積層ゴム34と一体になって構成されている。上面板32の中心部分には、上方に突き出すようにして貫通孔の形成された空気供給部321が形成され、車体8内に設置された不図示のコンプレッサに接続されている。下面板33は、積層ゴム34の内側とダイアフラム31内とを連通する連通孔331が中心部分に形成されている。
積層ゴム34は、ドーナッツ形状の金属板341とゴム部材342とが交互に重ねて接合された筒状体であり、上面にはドーナッツ形状の接合板35が一体になっている。接合板35と下面板33とが締結され、ダイアフラム31と積層ゴム34とが一つになった空気バネ18が構成されている。この空気バネ18は、スライダ23に対して着脱可能であり、且つ回転可能な旋回機構を介して搭載されている。
積層ゴム34は、その下端に固定した底板37によって塞がれ、その底板37の中央には、積層ゴム34の内側に突き出した円筒状のボス部371が形成されている。一方、スライダ23には円筒状の軸部232が形成され、その軸部232に対してボス部371が回転可能に嵌り合っている。軸部232には、ボス部371とのシール性を保つためにOリングが取り付けられ、スライダ23と接して回転する底板37には、下面に低摩擦材のコーティングが施されている。
台車10は、横梁12の内部空間が補助空気室となって空気バネ18の容積を大きくし、絞り弁を介在させて粘性減衰特性を得る構成となっている。本実施形態では、その補助空気室と空気バネ18とを連通させるため、スライダ23に連通孔231が形成され、その連通孔231に可撓性のパイプ36が連結されている。連通孔231は、積層ゴム34の内側空間とスライダ23の外側とを連通している。従って、空気バネ18は、そのダイアフラム31が下面板33の連通孔331を介し、積層ゴム34の内部を通って連通孔231からパイプ36を通して横梁12の補助空気室に接続されている。
こうした本実施形態によれば、鉄道車両1が曲線を走行することにより、車体8に対して台車10が回転した場合であっても、台車10に対する空気バネ18の相対的な移動によって、その空気バネ18の前後方向の変形を抑えることができる。すなわち、空気バネ18は、車体8側にアンカ27によって連結され前後方向の変形が拘束される一方、台車10に対しては、スライダ23によって側梁11に沿って前後方向に移動する。従って、空気バネ18は前後方向の変形が抑えられ、その分、従来のボルスタレス台車に比べてバネ特性が不安定になることはなく、走行安定性を向上させることができる。
また、車体8に対して台車10が回転する際、底板37が回転することにより、空気バネ18の捩りが抑えられる。そのため、この点でも従来のボルスタレス台車に比べてバネ特性が不安定になることはなく、走行安定性を向上させることができる。このように空気バネ18の変形を少なくしたことにより、寿命を長くすることができる。そして、従来のボルスタ付台車と比べた場合には、ボルスタが存在しないため製造コストやメンテナンスにかかる費用を抑えることができる他、車両重量を軽くし、車体8を低くすることもできる。
その他にも本実施形態では、空気バネ18を構成するダイアフラム31の膜長を利用し、車体傾斜角の最大角度を大きくすることによって曲線走行の安定性が向上する。すなわち本実施形態の構造を採用したことにより、空気バネ18は、ダイアフラム31の水平方向の変形が抑えられた分だけ上方への伸びを可能とし、ボルスタが存在しないため車体と台車間のスペースが広くなった分、積層ゴム34によって高さを稼ぐことができるからである。例えば、左右横方向に配置された空気バネ18の距離が2mの場合、従来のボルスタレス台車では、その間の傾斜角度の限界が2度であったものが、本実施形態では3〜4度にまで傾斜させることが可能になった。
(第2実施形態)
ところで前記実施形態では、空気バネ18の中心が側梁11の上に位置している台車について説明したが、軌道幅の違いによって空気バネの中心位置が側梁よりも外側に位置する鉄道車両がある。そのような鉄道車両の場合、側梁上で空気バネをスライドさせることができない。そこで次に、第1実施形態とは空気バネの位置が異なる第2実施形態の鉄道車両について説明する。図3は、第2実施形態の鉄道車両について台車と車体との連結部分を示した側面図であり、図4は、空気バネの取り付け構造を示す図3のB−B断面を示した図である。なお、第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明する。
鉄道車両2は、台車40の上に空気バネ18を介して車体8が搭載されている。台車40は、前後方向の2本の側梁41に対し横方向の2本の横梁42が貫いて接合された台車枠によって構成され、輪軸43が軸箱44を介して回転可能に支持されている。側梁41と横梁42との接合部付近には空気バネ18が取り付けられ、本実施形態でも側梁41に沿って前後方向に移動可能なスライド機構50が設けられている。ただし、側梁41の直上にスライド機構を設けることができないため、側梁41の外側に補助ブロック46が設けられている。補助ブロック46は、2本の横梁42に貫かれて接合された立方体形状の箱体であって、側梁41と所定の間隔をあけて平行に配置されている。
矩形断面の側梁41と補助ブロック46の上部には、両者を跨ぐように断面ハット形の基板51が接合されている。基板51は、側梁41と補助ブロック46との間に嵌り込むように、断面コの字形状の中央部511が下向きで配置され、左右に張り出したフランジ部512が側梁41と補助ブロック46の上面に載っている。基板51は、第1実施形態と同様に前後方向に長さをもっており、中央部511が前後2本の横梁42に架け渡され、フランジ部512が側梁41と補助ブロック46の上面に接合されている。
基板51の上には、断面が同じハット形状の滑り板52が被せられるように接合され、その上にスライダ53が摺動可能に載せられている。滑り板52は、例えばポリアミド等の耐摩耗性樹脂やポリ4フッ化エチレン、MCナイロン等の低摩擦材、或いは焼結金属などによって形成されたり、金属板に前記耐摩耗性樹脂や低摩擦材がコーティングされたコーティング材によって形成されている。
スライダ53は、滑り板52のコの字部分からなる溝部に凸部532が嵌め合わされ、横方向にずれることなく前後方向に摺動可能な構成をしている。スライダ53には台車40の横方向外側にブラケット55が一体に形成されている。ブラケット55は、図3に示すように下方に延び、その先端には車体8側に固定されたブラケット56との間にアンカ57が連結されている。アンカ57は、ブラケット55,56を介して空気バネ18の上側と下側とを連結し、空気バネ18の前後方向の変形を拘束するものである。ブラケット55,56との連結部分である両端は、ゴムブッシュを介して結合し、上下方向の変位が許容されている。
空気バネ18は、前記第1実施形態と同じく、スライダ53に対して着脱可能で、且つ回転可能な旋回機構を介して搭載されている。スライダ53には円筒状の軸部533が形成され、底板37のボス部371が、その軸部533に対し回転可能に嵌り合っている。そして、スライダ53には、積層ゴム34の内側とスライダ53の外側とを連通する連通孔531が形成され、その連通孔531に可撓性のパイプ36が連結されている。空気バネ18は、上面板32の空気供給部321を介して、車体8側に設置された不図示のコンプレッサに接続され、下面板33の連通孔331、積層ゴム34の内部、連通孔531及びパイプ36を通して横梁42の補助空気室に接続されている。
こうした本実施形態によれば、鉄道車両2が曲線を走行することにより、車体8に対して台車40が回転した場合であっても、台車40に対する空気バネ18の相対的な移動によって、その空気バネ18の前後方向の変形を抑えることができる。すなわち、空気バネ18は、車体8側にアンカ57によって連結され前後方向の変形が拘束される一方、台車40に対しては、スライダ53によって側梁41に沿って前後方向に移動する。従って、空気バネ18は前後方向の変形が抑えられるため、その分、従来のボルスタレス台車に比べてバネ特性が不安定になることはなく、走行安定性を向上させることができる。
また、車体8に対して台車40が回転する際、底板37が回転することにより、空気バネ18の捩りが抑えられる。そのため、この点でも従来のボルスタレス台車に比べてバネ特性が不安定になることはなく、走行安定性を向上させることができる。更に、本実施形態では、このように空気バネ18の変形を少なくしたことにより、その寿命を長くすることができる。そして、従来のボルスタ付台車と比べた場合には、ボルスタが存在しないため、製造コストやメンテナンスにかかる費用を抑えることができる他、車両重量を軽くし、車体8を低くすることもできる。
その他にも本実施形態では、空気バネ18を構成するダイアフラム31の膜長を利用し、車体傾斜角の最大角度を大きくすることによって曲線走行の安定性が向上する。すなわち本実施形態の構造を採用したことにより、空気バネ18は、ダイアフラム31の水平方向の変形が抑えられた分だけ上方への伸びを可能とし、ボルスタが存在しないため車体と台車間のスペースが広くなった分、積層ゴム34によって高さを稼ぐことができるからである。例えば、左右横方向に配置された空気バネ18の距離が2mの場合、従来のボルスタレス台車では、その間の傾斜角度の限界が2度であったものが、本実施形態では3〜4度にまで傾斜させることが可能になった。
(第3実施形態)
次に、第1実施形態の変形例である第3実施形態の鉄道車両について説明する。図5は、第3実施形態の鉄道車両について台車と車体との連結部分を示した断面図であるが、図2に示す第1実施形態と同じ構成については同じ符号を付している。本実施形態は、第1実施形態と同様に、空気バネ18が側梁11の上に中心を有し、その側梁11に沿ってスライド可能に構成されている。特に本実施形態では、スライダ61の下面にカムフォロア62が取り付けられ、空気バネ18の移動を左右横方向から支えている。
スライダ61には、横方向に張り出したブラケット25が形成される他、パイプ36が接続される連通孔(図2の連通孔231参照)や軸部232が形成されている。また、側梁11を左右両側から挟み込む2個のカムフォロア62が、図面を貫く移動方向の前後2箇所にそれぞれ配置されている。なお、スライダ61の滑り板22と接する面には、例えば耐摩耗性樹脂などがコーティングされている。
よって、本実施形態によれば、前記第1実施形態のものと同様の効果を奏する他、カムフォロア62によって、スライダ61に鉛直軸回りの力が作用してもこじることなく、スムーズな移動を可能にすることができる。
(第4実施形態)
次に、第2実施形態の変形例である第4実施形態の鉄道車両について説明する。図6は、第4実施形態の鉄道車両について台車と車体との連結部分を示した断面図であるが、図4に示す第2実施形態と同じ構成については同じ符号を付している。本実施形態は、第2実施形態と同様に、空気バネ18が側梁41と補助ブロック46との間に中心を有し、側梁11に沿ってスライド可能に構成されている。特に本実施形態では、スライダ65の下面に取り付けられたカムフォロア66が滑り板52のコの字部分からなる溝部521に挿入され、空気バネ18の移動を左右横方向から支えている。
スライダ65には、横方向に張り出したブラケット55が形成される他、パイプ36が接続される連通孔(図4の連通孔531参照)や軸部533が形成されている。また、溝部521内のカムフォロア66は、図面を貫く移動方向の前後2箇所にそれぞれ配置されている。なお、スライダ65の滑り板52と接する面には、例えば耐摩耗性樹脂などがコーティングされている。
よって、本実施形態によれば、前記第2実施形態のものと同様の効果を奏する他、カムフォロア66によって、スライダ65に鉛直軸回りの力が作用してもこじることなく、スムーズな移動を可能にすることができる。
以上、本発明の鉄道車両について実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
前記実施形態では、空気バネ18が回転可能なものを説明したが、スライダ23,53に対して前後方向の移動だけで回転しない構成のものであってもよい。例えば、図7に示すように、図2に示す第1実施形態と同様にスライダ23を構成し、そのスライダ23に対して空気バネ18を直接固定するようにしてもよい。また、第1及び第2実施形態と同様に、スライダ23に対して空気バネ18が着脱可能であるが、回転しない構成のものであってもよい。
また、前記実施形態では、空気バネ18は、スライダ53との間に旋回機構を設けたが、例えば、空気バネ18の空気供給部321を車体8側に形成されたボス部に回転可能に嵌め込み、車体8との間に旋回機構を設けるようにしてもよい。更に、その旋回機構には、底板37に施す低摩擦材のコーティングの他、旋回ベアリングなどを使用するようにしてもよい。
また、前記第3及び第4実施形態では、カムフォロアを使用したが、ニードルローラベアリングやガイドベアリングなどを用いるようにしてもよい。
1 鉄道車両
8 車体
10 台車
11 側梁
12 横梁
20 スライド機構
21 基板
22 滑り板
23 スライダ
25,26 ブラケット
27 アンカ
31 ダイアフラム
34 積層ゴム

Claims (9)

  1. レール方向に配置された左右の側梁に対して枕木方向に配置された横梁が接合された台車に対し、前記側梁と横梁との接合部付近に配置した空気バネを介して車体を搭載した鉄道車両において、
    前記台車と空気バネとの間に前記空気バネを前記側梁に沿ってレール方向に移動させるためのスライド機構が設けられ、前記空気バネ側と車体側との間にレール方向への移動を拘束する連結部材が連結されたものであることを特徴とする鉄道車両。
  2. 請求項1に記載する鉄道車両において、
    前記スライド機構は、前記側梁上部の形状に合わせて被せた低摩擦材からなる滑り板と、前記側梁上部の形状に合わせて前記滑り板に重ね合わされたスライダとを有するものであることを特徴とする鉄道車両。
  3. 請求項1に記載する鉄道車両において、
    前記スライド機構は、前記側梁上面に設けられた低摩擦材からなる滑り板と、前記滑り板の上面に重ね合わせ前記側梁を枕木方向に挟み込む回転支持部材が設けられたスライダとを有するものであることを特徴とする鉄道車両。
  4. 請求項1に記載する鉄道車両において、
    前記台車は、前記空気バネの中心位置が枕木方向に見て前記側梁の外側に位置する場合に、前記横梁に対して前記側梁の外側に補助ブロックが接合されたものであり、
    前記スライド機構は、前記側梁と補助ブロックとの間に設けられた低摩擦材からなる溝形の滑り板と、前記滑り板に対して溝部内に凸部を嵌め合わせて重ね合わされたスライダとを有するものであることを特徴とする鉄道車両。
  5. 請求項1に記載する鉄道車両において、
    前記台車は、前記空気バネの中心位置が枕木方向に見て前記側梁の外側に位置する場合に、前記横梁に対して前記側梁の外側に補助ブロックが接合されたものであり、
    前記スライド機構は、前記側梁及び補助ブロックの上面に設けられた低摩擦材からなる滑り板と、前記側梁と補助ブロックとの間に挿入する回転支持部材が設けられ前記滑り板に重ね合わされたスライダとを有するものであることを特徴とする鉄道車両。
  6. 請求項2乃至請求項5のいずれかに記載する鉄道車両において、
    前記スライダには前記空気バネの内部と外側とに通じる連通孔が形成され、前記連通孔の外側開口部に可撓性のパイプが連結され、前記パイプが横梁に形成された補助空気室に接続されたものであることを特徴とする鉄道車両。
  7. 請求項2乃至請求項6のいずれかに記載する鉄道車両において、
    前記スライダには上方に突き出した軸部が形成され、前記空気バネは、下端に固定した底板によって塞がれ、その底板には前記軸部に対して着脱可能なボス部が形成されたものであることを特徴とする鉄道車両。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載する鉄道車両において、
    前記空気バネと前記スライド機構又は前記車体との間に旋回機構が設けられたものであることを特徴とする鉄道車両。
  9. 請求項7に記載する鉄道車両において、
    前記軸部及びボス部は円筒形状であり、前記空気バネが前記スライダ上で回転可能に取り付けられたものであることを特徴とする鉄道車両。
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