JP2012000648A - レーザ切断・レーザ溶接両用ノズル、それを用いたレーザ加工機、およびレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを用いた板突き合わせ溶接方法 - Google Patents

レーザ切断・レーザ溶接両用ノズル、それを用いたレーザ加工機、およびレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを用いた板突き合わせ溶接方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アシストガスおよびシールドガスを効果的に噴射できるとともに、光学系をスパッタから効果的に保護できるレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを提供する。
【解決手段】レーザ切断時およびレーザ溶接時にレーザ光を照射するための内側ノズル空間107d、レーザ切断時にアシストガスを噴射するための中間ノズル空間107e、およびレーザ溶接時にシールドガスを噴射するための外側ノズル空間107fを形成するノズル本体部107と、内側ノズル空間107dに進入したスパッタを排出するスパッタ排出手段106とを備える。具体的には、ノズル本体部107には、中間ノズル空間107eと連通するアシストガス噴射口107hと、外側ノズル空間107fのシールドガスを噴射するシールドガス噴射口107jとが形成され、シールドガス噴射口107jの開口面積は、アシストガス噴射口107hの開口面積よりも大きくなっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、レーザ切断およびレーザ溶接の両方に用いることのできるノズル、それを用いたレーザ加工機、およびレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを用いて板突き合わせ溶接を行う方法に関するものである。
薄板の端面を突き合わせてレーザ溶接する薄板突き合わせ溶接では、溶接する面の端面の切断品質(垂直度、寸法精度等)が溶接品質を大きく左右する。つまり、切断品質が悪いと、突き合わせ時にギャップが空いて溶接欠陥になる。
例えば自動車用テーラードブランク材の場合、端面品質の悪いシャー切断面で溶接するので、突き合わせ時のギャップを防ぐために過大な突き合わせ圧力を加えて溶接する。このため、溶接歪みが大きくなる一因になっている。
溶接装置上で溶接寸前に、切断品質の高いレーザ切断で突き合わせ面(端面)を形成し、直ちに溶接することができれば、生産性を落とすことなく、高品質な溶接を実現できる。
従来は、レーザ切断用ヘッド(例えば特許文献1)とレーザ溶接用ヘッドとを別々に用意した双頭の溶接装置が提案されてきたが、この装置ではレーザ切断用ヘッドとレーザ溶接用ヘッドとの切り替えに時間的ロスが発生する。
この問題を解決するため、非特許文献1では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッドが提案されている。このレーザ切断・レーザ溶接両用ヘッドは2重構造のノズルを有している。すなわち、内側ノズルからレーザ光を照射し、外側ノズルからはアシストガスまたはシールドガスを切り替え噴射する。なお、アシストガスは、レーザ切断時にワークの切断部から溶融物を吹き飛ばす役割を果たすガスであり、シールドガスは、レーザ溶接時にワークの溶接部を空気から遮断する役割を果たすガスである。
特表平9−507657号公報
フラウンホーファーILT、Integrated Laser Beam Cutting and Welding:Reducing Non-Productive Time and System Expenses、[online]、EALA 2007、[平成22年6月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.laserfact.de/pdf/EALA2007.pdf〉
本発明者は、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッドについて以下のような知見を得た。
図6(a)は従来の一般的なレーザ切断用ヘッドの一部を示し、図6(b)は従来の一般的なレーザ溶接用ヘッドの一部を示している。
加工性質上、レーザ切断の方が加工点において高エネルギー密度を有するが、それを得るため、特にファイバー伝送タイプのレーザ光を用いる場合、コリメーションレンズ(後述する図2を参照)、集光レンズ104という構成の集光光学系を用い加工点における高エネルギー密度化を図る。
この光学系の場合、得られる加工点でのスポット径はコリメーションレンズの焦点距離fcと集光レンズ104の焦点距離ffの比によって決まり、それらの間には以下の関係がある。すなわち、得られるスポット径をωs、ファイバーコア径をWとすると、
W:ωs = fc:ff
の関係がある。
この関係から明らかなように、高エネルギー密度を得るためスポット径を小さくする場合、集光レンズ104の焦点距離ffを極力短くすることが望ましい。このような関係から、一般的に切断よりも溶接用の焦点距離は2〜3倍長い。
このことから、集光レンズの焦点距離ffが切断と溶接では異なるため、図6に示すようにワーキングディスタンス(集光レンズ104から加工点までの距離)WDに凡そ3倍の違いが生じる。なお、図6中の寸法ΔLは、従来のレーザ切断用ヘッドと従来のレーザ溶接用ヘッドとの全長差を示している。
また、レーザ切断では、その加工過程において溶融したものを除去するアシストガスが不可欠であり、レーザ溶接においては酸化を防ぐシールドガスがそれぞれ必要となってくるが、どちらも性質が異なるため、結局用途に応じた加工ヘッドを用意するというのが現状である。
つまり、レーザ切断時のアシストガスは、ワークの切断部から溶融物を効果的に吹き飛ばすために高速であることが好ましいのに対し、レーザ溶接時のシールドガスは、高速であると溶融金属が飛散してしまうので低速であることが好ましい。
また、レーザ溶接時のシールドガスは、溶接部の酸化を防止するために不活性ガスが用いられるのに対し、レーザ切断時のアシストガスは、レーザ切断時に酸化反応熱によって加工を促進する役割を担うように、酸素を含有するガスが用いられることもある。
この状況を改善するには、スポット径と効果的なガスの使用方法の違いを両立させたヘッドが必要となる。
しかるに、上記非特許文献1の従来技術では、レーザ切断時のアシストガスおよびレーザ溶接時のシールドガスがともに外側ノズルから噴射されるので、アシストガスおよびシールドガスの両方を効果的に噴射させるのが困難である。
また、上記非特許文献1の従来技術では、レーザ切断時のアシストガスおよびレーザ溶接時のシールドガスがともに外側ノズルから噴射されるので、レーザ切断とレーザ溶接との切り替え時に外側ノズル内に残留したガスを抜く必要があり、これにより時間的ロスが発生する。
そこで、本発明者は、従来のレーザ切断用ヘッドをベースにデフォーカスすることでレーザ溶接用のスポット径を得、ノズル構造を工夫することでアシストガスおよびシールドガスの両方を効果的に噴射させるとともにアシストガスとシールドガスとを瞬時に切り替え可能にすることを検討した。
しかしながら、レーザ切断用ヘッドをベースにすると、従来のレーザ溶接用ヘッドに対してワーキングディスタンスWDが凡そ1/3と短くなる。この状態でレーザ溶接を行うと光学系へのスパッタの返りが激しくなる。その結果、光学系を保護する保護ガラスの交換頻度が著しく高くなってしまう。
本発明は上記点に鑑みて、アシストガスおよびシールドガスを効果的に噴射できるとともに、光学系をスパッタから効果的に保護できるレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、レーザ切断時およびレーザ溶接時にレーザ光を照射するための内側ノズル空間(107d)、レーザ切断時にアシストガスを噴射するための中間ノズル空間(107e)、およびレーザ溶接時にシールドガスを噴射するための外側ノズル空間(107f)を形成するノズル本体部(107)と、
内側ノズル空間(107d)に進入したスパッタを排出するスパッタ排出手段(106)とを備えることを特徴とする。
これによると、レーザ切断時にはアシストガスが中間ノズル空間(107e)を経て噴射され、レーザ溶接時にはシールドガスが外側ノズル空間(107f)を経て噴射される。すなわち、レーザ切断時のアシストガスとレーザ溶接時のシールドガスとが互いに別個のノズル空間を経て噴射される。このため、アシストガスおよびシールドガスの両方を効果的に噴射することができる。
また、内側ノズル空間(107d)に進入したスパッタをスパッタ排出手段(106)によって排出することができるので、光学系をスパッタから効果的に保護することができる。
例えば、光学系を保護する保護ガラス(108)を備えるレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルに本発明を適用する場合には、保護ガラス(108)にスパッタが付着することをスパッタ排出手段(106)によって防止することができる。
例えば、スパッタ排出手段(106)は、内側ノズル空間(107d)を大気に開放する大気開放口を形成するとともに、内側ノズル空間(107d)に進入したスパッタをクロスジェットガスによって吹き飛ばすクロスジェットノズル(106b)を備えていればよい。これにより、内側ノズル空間(107d)に進入したスパッタを大気開放口から大気中に排出することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルにおいて、ノズル本体部(107)は、中間ノズル空間(107e)のアシストガスを噴射するアシストガス噴射口(107h)と、外側ノズル空間(107f)のシールドガスを噴射するシールドガス噴射口(107j)とを有し、
シールドガス噴射口(107j)の開口面積は、アシストガス噴射口(107h)の開口面積よりも大きくなっていることを特徴とする。
これにより、レーザ切断時にアシストガス噴射口(107h)からアシストガスを高速で噴射させてワークの切断部から溶融物を吹き飛ばすことと、レーザ溶接時にシールドガス噴射口(107j)からシールドガスを緩やかに噴射させて溶融金属の飛散を防ぐこととを両立することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルにおいて、ノズル本体部(107)には、アシストガスを導入するためのアシストガス導入口(102a)と、シールドガスを導入するためのシールドガス導入口(102b)とが形成され、
アシストガス導入口(102a)は中間ノズル空間(107e)と連通し、
シールドガス導入口(102b)は外側ノズル空間(107f)と連通していることを特徴とする。
これにより、アシストガスの経路とシールドガスの経路とが分離されるので、レーザ切断とレーザ溶接との切り替え時に中間ノズル空間(107e)および外側ノズル空間(107f)に残留したガスを抜く必要がない。このため、レーザ切断とレーザ溶接との切り替えを容易に行うことができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルと、
アシストガス導入口(102a)にアシストガスを供給するアシストガス供給手段(12)と、
シールドガス導入口(102b)にシールドガスを供給するシールドガス供給手段(13)と、
アシストガス供給手段(12)からアシストガス導入口(102a)へのアシストガスの供給を断続するアシストガス用弁手段(12a)と、
シールドガス供給手段(13)からシールドガス導入口(102b)へのシールドガスの供給を断続するシールドガス用弁手段(13a)と、
アシストガス用弁手段(12a)およびシールドガス用弁手段(13a)を開閉制御する弁制御手段(16)とを備えることを特徴とする。
これにより、レーザ切断およびレーザ溶接の両方を行うレーザ加工機に、請求項3に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを良好に適用できる。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを用いた板突き合わせ溶接方法であって、
レーザ切断・レーザ溶接両用ノズルからレーザ光を照射するとともにアシストガスを噴射して第1の被加工板(W1)および第2の被加工板(W2)を順次切断する切断工程と、
第1の被加工板(W1)および第2の被加工板(W2)の切断面同士を突き当てる突き当て工程と、
レーザ切断・レーザ溶接両用ノズルから加工点までの相対距離を切断工程の場合よりも長くすることで加工点におけるレーザスポット径を切断工程の場合よりも大きくした後に、レーザ切断・レーザ溶接両用ノズルからレーザ光を照射するとともにシールドガスを噴射して第1の被加工板(W1)および第2の被加工板(W2)を切断面で溶接する溶接工程とを備えることを特徴とする。
これにより、2枚の被加工板(W1、W2)を突き合わせて溶接する板突き合わせ溶接方法に、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを良好に適用できる。
なお、上記した請求項5に記載の板突き合わせ溶接方法に係る発明を、2枚の被加工板(W1、W2)を突き合わせて溶接して1枚の板材を製造する工程に用いる場合には、板材の製造方法の発明として把握することができる。
例えば、2枚の被加工板(W1、W2)の板厚が互いに異なっている場合には、テーラードブランク材の製造方法の発明として把握することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の一実施形態における板突き合わせ溶接装置の構成図である。 図1のレーザ加工機の構成図である。 図2のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルの断面図である。 図1の板突き合わせ溶接装置を用いた板突き合わせ溶接方法を示すフロー図である。 図1の板突き合わせ溶接装置を用いた板突き合わせ溶接方法を説明する図である。 従来技術におけるレーザ切断用ヘッドおよびレーザ溶接用ヘッドの断面図である。
以下、本発明の一実施形態を説明する。本実施形態の板突き合わせ溶接装置は、図1に示すように、被加工板に対してレーザ切断およびレーザ溶接を行うレーザ加工機1と、レーザ加工機1に対する被加工板の位置決めを行うテーブル装置2とに大別される。
レーザ加工機1は、所定位置に固定されたレーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10を備えている。レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10は、レーザ発振器(図示せず)からのレーザ光を集光する集光ユニット部101と、集光ユニット部101の先端に取り付けられたレーザ切断・レーザ溶接両用ノズル(以下、ノズルと言う。)102とを有し、ノズル102の先端部が鉛直方向下方側を向くように配置されている。集光ユニット部101には、レーザ発振器(図示せず)からのレーザ光を伝送するファイバー(図示せず)が接続されている。
図2に示すように、集光ユニット部101には、ファイバー端面11から出たレーザ光を平行光線に揃えるコリメーションレンズ103と、コリメーションレンズ103によって揃えられた平行光線を集光する集光レンズ104とが収容されている。
ノズル102は、集光ユニット部101に対して脱着可能に取り付けられている。ノズル102には、アシストガス導入口102a、シールドガス導入口102b、クロスジェットガス導入口102cおよび逆流防止ガス導入口102dが形成されている。
アシストガス導入口102aには、アシストガス供給手段12からアシストガスが供給される。シールドガス導入口102bには、シールドガス供給手段13からシールドガスが供給される。クロスジェットガス導入口102cには、クロスジェットガス供給手段14からクロスジェットガスが供給される。逆流防止ガス導入口102dには、逆流防止ガス供給手段15から逆流防止ガスが供給される。
アシストガス、シールドガス、クロスジェットガスおよび逆流防止ガスの供給は、弁手段である電磁弁12a、13a、14a、15aによって断続される。電磁弁12a、13a、14a、15aの開閉制御(ON/OFF)は、弁制御手段である制御装置16によって集中制御(集中コントロール)される。
アシストガスとしては酸素含有ガス(例えば高純度酸素)もしくは不活性ガス(例えば窒素)が用いられる。例えば、アシストガス供給手段12は、アシストガスが高圧で封入されたガスボンベで構成されている。アシストガスの圧力(流量)は圧力調整弁(図示せず)によって調整可能になっており、被加工板の材質や板厚等に応じて設定される。本例では、アシストガスの圧力は0.5〜2.0MPaに設定されている。
シールドガスとしては不活性ガス(例えばアルゴン)が用いられる。例えば、シールドガス供給手段13は、シールドガスが高圧で封入されたガスボンベで構成されている。シールドガスの圧力(流量)は圧力調整弁(図示せず)によって調整可能になっており、被加工板の材質や板厚等に応じて設定される。本例では、シールドガスの圧力は0.2〜0.7MPaに設定されている。
本例では、クロスジェットガスおよび逆流防止ガスとして圧縮空気が用いられ、クロスジェットガス供給手段14および逆流防止ガス供給手段15としてコンプレッサが用いられている。なお、逆流防止ガスとして、アシストガスと同じガスを用いてもよい。
図3に示すように、ノズル102は、集光ユニット部101側(図3の上方側)からノズル先端側(図3の下方側)に向かって、保護レンズ収容部105、クロスジェット部106およびノズル本体部107に大別され、成形上の都合等により複数個の部品に分割して成形された後に一体に組み付けられている。
ノズル本体部107には、上述したアシストガス導入口102a(図3では図示せず)、シールドガス導入口102b(図3では図示せず)および逆流防止ガス導入口102dが形成されている。
ノズル本体部107の先端部は、内側ノズル部107a、中間ノズル部107bおよび外側ノズル部107cで構成された3重ノズル構造になっている。内側ノズル部107a、中間ノズル部107bおよび外側ノズル部107cは何れもテーパ筒状に形成されている。
これにより、ノズル本体部107の内部には、内側ノズル空間107d、中間ノズル空間107eおよび外側ノズル空間107fが形成されている。換言すれば、内側ノズル部107a、中間ノズル部107bおよび外側ノズル部107cは、3重のノズル空間107d、107e、107fを形成している。
内側ノズル部107a、中間ノズル部107bおよび外側ノズル部107cは互いに同軸的に配置されているので、内側ノズル空間107d、中間ノズル空間107eおよび外側ノズル空間107fも互いに同軸的に配置されている。
内側ノズル空間107dは、ノズル本体部107の全長にわたって形成された円錐状の空間であり、集光ユニット部101の集光レンズ104(図2)から出たレーザ光を通す。したがって、内側ノズル部107aの先端開口部は、ノズル102のレーザ光照射口を構成している。なお、図3では、集光ユニット部101の集光レンズ104から出たレーザ光を2点鎖線で示している。
中間ノズル空間107eは、中間ノズル部107bの内側かつ内側ノズル部107aの外側に形成された空間であり、ノズル本体部107に形成されたアシストガス流路107gを介してアシストガス導入口102aと連通している。
アシストガス導入口102a(図2)から導入されたアシストガスは、アシストガス流路107gおよび中間ノズル空間107eを経て中間ノズル部107bの先端開口部107hから噴射される。したがって、中間ノズル部107bの先端開口部107hは、ノズル102のアシストガス噴射口を構成している。
中間ノズル部107bの先端は、内側ノズル部107aの先端よりもレーザ光の照射方向側(図3の下方側)に延出している。換言すれば、内側ノズル部107aの先端は、中間ノズル部107bの先端よりも奥まった位置に配置されている。
このため、中間ノズル空間107eは、中間ノズル部107bの延出部分(内側ノズル部107aの先端と中間ノズル部107bの先端との間)では円錐台状の空間になっており、それよりも根元側の部分(内側ノズル部107a先端までの部分)ではテーパ筒状の空間になっている。
また、アシストガス噴射口107hは、内側ノズル部107aの先端開口部(レーザ光照射口)と同心の円形状になっており、内側ノズル部107aの先端開口部(レーザ光照射口)から出たレーザ光はアシストガス噴射口107hを通じて照射される
円形状のアシストガス噴射口107hの開口面積は、内側ノズル部107aの先端位置での中間ノズル空間107eの断面積(環状断面の面積)以上になっている。
外側ノズル空間107fは、外側ノズル部107cの内側かつ中間ノズル部107bの外側に形成された空間であり、ノズル本体部107に形成されたシールドガス流路107iを介してシールドガス導入口102bと連通している。
外側ノズル部107cの先端における内径は中間ノズル部107bの先端における外径よりも大きくされており、外側ノズル部107cの先端位置は中間ノズル部107bの先端位置と揃えられている。したがって、外側ノズル空間107fは、その全長にわたって筒状の空間になっている。
シールドガス導入口102b(図2)から導入されたアシストガスは、シールドガス流路107iおよび外側ノズル空間107fを経て外側ノズル部107cの先端開口部107jから噴射される。したがって、外側ノズル部107cの先端開口部107jは、ノズル102のシールドガス噴射口を構成している。
このシールドガス噴射口107jは、アシストガス噴射口107hの外周側に形成されたている。したがって、シールドガス噴射口107jは円環形状になっている。
円環形状のシールドガス噴射口107jの開口面積は、円形状のアシストガス噴射口107hの開口面積よりも大きくなっている。
ノズル本体部107には、内側ノズル空間107dと逆流防止ガス導入口102dとを連通する逆流防止ガス流路107kが形成されている。本例では、逆流防止ガス流路107kは、内側ノズル部107aの内壁面において、ノズル軸方向(図3の上下方向)に対して斜め向きに開口している。
ノズル本体部107は、内側ノズル空間107dの中心をレーザ光が通過するようにするためのノズル調芯機構107mを有している。図3の例では、ノズル調芯機構107mは、ノズル径方向(図3の水平方向)に挿入されたネジで構成されている。
保護レンズ収容部105は円筒状に形成されており、その内部空間には、集光ユニット部101の光学系を保護する保護ガラス108が収容されている。
クロスジェット部106は、内側ノズル空間107dに進入したスパッタを排出するスパッタ排出手段を構成するものであり、保護レンズ収容部105とノズル本体部107とを繋ぐ繋ぎ部106aと、クロスジェットノズル106bとを有している。
繋ぎ部106aは非筒状(例えば板状)に形成されている。これにより、クロスジェット部106において内側ノズル空間107dが大気に開放されることとなる。換言すれば、繋ぎ部106aは、内側ノズル空間107dを大気に開放する大気開放口を形成している。
クロスジェットノズル106bには、上述したクロスジェットガス導入口102cが設けられている。クロスジェットノズル106bは、クロスジェットガス導入口102cからのクロスジェットガスを、ノズル軸方向(レーザ照射方向)に対して直交する方向(図3の水平方向)に噴射するように配置されている。
図1に示すように、テーブル装置2は、駆動テーブル21、第1のワーク固定治具22、第2のワーク固定治具23および制御手段(図示せず)とを備えている。
駆動テーブル21はXYZ方向(3軸方向)に移動可能になっている。図1の例では、第1のワーク固定治具22と第2のワーク固定治具23との並び方向をX方向とし、上下方向をZ方向としている。
すなわち、テーブル装置2は、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10とワーク(被加工板)との相対位置をXYZ方向(3軸方向)に変化させる相対位置変化機構を備えている。
第1のワーク固定治具22は駆動テーブル21上に固定されている。第2のワーク固定治具23は駆動テーブル21上でX方向(1軸方向)に移動可能になっている。制御手段(図示せず)は、駆動テーブル21のXYZ方向の移動制御、および第2のワーク固定治具23のX方向(1軸方向)の移動制御を行う。
第1のワーク固定治具22は、第1の被加工板W1を載置する載置台221と、第1の被加工板W1を載置台221上に固定するクランプ222(後述する図5を参照)とを有している。同様に、第2のワーク固定治具23は、第2の被加工板W2を載置する載置台231と、第2の被加工板W2を載置台231上に固定するクランプ232(後述する図5を参照)とを有している。クランプ222、232は、例えばエアシリンダ223、233(後述する図5を参照)によって駆動される。
図1の例では、第1の被加工板W1および第2の被加工板W2を補助的に固定する機構として、載置台221、222にバキュームパッド224、234が設けられている。
第2のワーク固定治具23は、第1のワーク固定治具22に対して接近・離間する方向に移動可能になっている。第2のワーク固定治具23の移動はサーボモータ24によって行われる。
次に、本実施形態の板突き合わせ溶接装置を用いた板突き合わせ溶接方法(被加工板W1、W2の加工手順)を図4、図5に基づいて説明する。まず、図4に示すワーク固定工程を行う。このワーク固定工程では、2枚の被加工板W1、W2を用意し、第1の被加工板W1を第1のワーク固定治具22にセットし、第2の被加工板W1を第2のワーク固定治具23にセットする。
具体的には、図5(a)に示すように、第1の被加工板W1を第1のワーク固定治具22の載置台221に載せてからクランプ222で固定する。同様に、第2の被加工板W2を第2のワーク固定治具23の載置台231に載せてからクランプ232で固定する。
被加工板W1、W2の例としては、板厚0.7〜2.0mm程度の鋼板が挙げられる。図5の例では、第1の被加工板W1の板厚t1が第2の被加工板W2の板厚t2よりも大きくなっている。
このとき、加工点におけるレーザスポット径が切断可能なサイズ(例えばφ0.1〜0.3mm)になるように、図2に示すワーキングディスタンスWDを調整しておく。具体的には、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10と被加工板W1、W2とのZ方向(上下方向)における相対位置を変化させることによってワーキングディスタンスWDを調整する。
本例では、図5(b)に示すように、テーブル装置2の制御手段(図示せず)が駆動テーブル21をZ方向(上下方向)に移動させて第1の被加工板W1の表面(加工点)からレーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のノズル102の先端までの相対距離h1を変化させることによってワーキングディスタンスWDを調整することができる。
ワーク固定工程が完了すると、レーザ加工機1の制御装置16は、アシストガス用電磁弁(アシストガス用弁手段)12a、クロスジェットガス用電磁弁14aおよび逆流防止ガス用電磁弁15aを開いて、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10にアシストガス、クロスジェットガスおよび逆流防止ガスを供給する(図4に示すアシストガス供給、クロスジェットON、逆流防止ON)。
次いで図4に示す切断工程を行う。この切断工程では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のノズル102からレーザ光およびアシストガスを照射・噴射するとともに、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10と駆動テーブル21とのXY方向(水平方向)における相対位置を変化させて第1の被加工板W1および第2の被加工板W2を順次切断する。
すなわち、レーザ加工機1のレーザ発振器(図示せず)がレーザ光を発振することにより、図5(b)に示すようにノズル102からレーザ光を第1の被加工板W1の表面に照射して第1の被加工板W1を溶融させる。これと同時に、テーブル装置2の制御手段(図示せず)が駆動テーブル21を予めプログラミングされた動きでXY方向(水平方向)に移動させる。これにより、第1の被加工板W1が所定の形状に切断される。
第1の被加工板W1を切断した後、同様の手順によって第2の被加工板W2を所定の形状(第1の被加工板W1の切断形状に対応する形状)に切断する。
この切断工程における駆動テーブル21の動きをプログラミングで種々設定することにより、被加工板W1、W2を種々の形状に切断することができる。被加工板W1、W2の切断形状は、直線状のみならず、切断された被加工板W1、W2同士を突き合わせることのできる形状であれば波線状等の種々の形状にすることができる。
なお、図5(b)に示すように、切断工程で切断された被加工板W1、W2の端材は、駆動テーブル21に設けられた端材受け25に落下するようになっている。
この切断工程では、加工点におけるスポット径が最小径(例えばφ0.1〜0.3mm)になっているので加工点で高エネルギー密度を得ることができる。また、このとき、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のアシストガス導入口102aにアシストガスが供給されているので、アシストガスがノズル102のアシストガス流路107gおよび中間ノズル空間107eを経てアシストガス噴射口107hから噴射される。これにより、酸化反応熱によって溶融を促進するとともに溶融物(溶融金属)を吹き飛ばすことができる。
ここで、図3に示すようにアシストガス噴射口107hは小さく絞られて形成されている。このため、アシストガス噴射口107hからアシストガスが高速で噴射されるので、第1の被加工板W1の切断部から溶融物を効果的に吹き飛ばすことができる。
しかしながら、アシストガス噴射口107hが小さく絞られ過ぎているとアシストガス噴射口107hからアシストガスが噴射されにくくなり、中間ノズル空間107eのアシストガスが内側ノズル部107aの先端開口部から内側ノズル空間107dの内部に逆流するという問題が生じる。
この点に鑑みて、本実施形態では上述のごとく、アシストガス噴射口107hの開口面積が内側ノズル部107aの先端位置での中間ノズル空間107eの断面積以上になっているので、アシストガス噴射口107hからアシストガスを良好に噴射させることができ、ひいては内側ノズル空間107dへのアシストガスの逆流を抑制できる。
さらに、この切断工程では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10の逆流防止ガス導入口102dに逆流防止ガスが供給されているので、逆流防止ガスが逆流防止ガス流路107kを経て内側ノズル空間107dに流入する。この逆流防止ガスにより内側ノズル空間107dの圧力が上昇し、中間ノズル空間107eと内側ノズル空間107dとの圧力差が小さくなるので、内側ノズル空間107dへのアシストガスの逆流を一層抑制できる。
また、切断工程では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のクロスジェットガス導入口102cにクロスジェットガスが供給されているので、クロスジェットガスがクロスジェットノズル106bからノズル軸方向(レーザ照射方向)に対して直交する方向に噴射される。このため、ノズル102の先端から内側ノズル空間107dに進入した溶融物(スパッタ)がクロスジェットガスによって吹き飛ばされるので、スパッタをクロスジェット部106からノズル102の外部に排出することができ、ひいては保護ガラス108にスパッタが付着することを防止できる。
切断工程が完了すると、レーザ加工機1の制御装置16は、アシストガス用電磁弁12aを閉じて、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10へのアシストガスの供給を停止する(図4に示すアシストガス解除)。
次いで図4に示す突き当て工程を行う。この突き当て工程では、第1の被加工板W1および第2の被加工板W2の切断面同士を突き当てる。具体的には、図5(c)に示すように、テーブル装置2の制御手段(図示せず)がサーボモータ24を駆動して第2のワーク固定治具23を第1のワーク固定治具22に近づける。
この突き当て工程では、図4に示す圧力管理を行う。具体的には、図5(c)に示すように、突き当て荷重を検出するロードセル26が第2のワーク固定治具23に設けられており、第2の被加工板W2が第1の被加工板W1に突き当てられてロードセル26の検出荷重(検出圧力)が所定の荷重(圧力)になるまで、テーブル装置2の制御手段(図示せず)が第2のワーク固定治具23を第1のワーク固定治具22に近づける。
突き当て工程が完了すると、レーザ加工機1の制御装置16は、シールドガス用電磁弁(シールドガス用弁手段)13aを開いて、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10にシールドガスを供給する(図4に示すシールドガス供給)。
また、加工点におけるレーザスポット径が溶接加工最適径(例えばφ0.6〜0.8mm)になるようにワーキングディスタンスWDを調整する(図4に示す加工高さ変更)。具体的には、レーザ切断時よりもワーキングディスタンスWDを大きくする。本例では、図5(d)に示すように、テーブル装置2の制御手段(図示せず)が駆動テーブル21をZ方向(上下方向)に移動させて第1の被加工板W1の表面(加工点)からレーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のノズル102の先端までの相対距離h2を図5(b)に示す相対距離h1よりも大きくする。
これと同時に、図5(d)に示すように溶接ラインを突き当て面から所定量d1だけ厚板側(図5の例では第1の被加工板W1側)へシフトする(溶接ライン厚板側へシフト)。本例では、テーブル装置2の制御手段(図示せず)が駆動テーブル21をX方向(第1のワーク固定治具22と第2のワーク固定治具23との並び方向)に移動させることによって溶接ラインを突き当て面から所定量d1だけシフトすることができる。
次いで図4に示す溶接工程を行う。この溶接工程では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のノズル102からレーザ光およびシールドガスを照射・噴射するとともに、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10と駆動テーブル21とのXY方向(水平方向)における相対位置を変化させて第1の被加工板W1と第2の被加工板W2とを切断面(突き当て面)で溶接する。
すなわち、レーザ加工機1のレーザ発振器(図示せず)がレーザ光を発振することにより、図5(d)に示すようにノズル102からレーザ光を第1の被加工板W1と第2の被加工板W2との突き当て面に照射して溶融させる。これと同時に、テーブル装置2の制御手段(図示せず)が駆動テーブル21を予めプログラミングされた動きでXY方向(水平方向)に移動させる。これにより、第1の被加工板W1と第2の被加工板W2とが切断面(突き当て面)で溶接される。
このとき、加工点におけるスポット径が溶接加工に最適な径(例えばφ0.6〜0.8mm)になっているので、第1の被加工板W1と第2の被加工板W2との突き当て面を良好に溶融させることができる。また、このとき、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のシールドガス導入口102bにシールドガスが供給されているので、不活性ガスであるシールドガスがノズル102のシールドガス流路107iおよび外側ノズル空間107fを経てシールドガス噴射口107jから噴射される。これにより、溶接部を空気から遮断して溶接部の酸化を防止することができる。
ここで、上述のごとくシールドガス噴射口107jの開口面積はアシストガス噴射口107hの開口面積よりも大きくなっている。このため、シールドガス噴射口107jからシールドガスが低速で緩やかに噴射されるので、溶融物の飛散を防ぐことができ、ひいては溶接品質を良好に確保することができる。
この溶接工程では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10のクロスジェットガス導入口102cにクロスジェットガスが供給されているので、クロスジェットガスがクロスジェットノズル106bからノズル軸方向(レーザ照射方向)に対して直交する方向に噴射される。このため、ノズル102の先端から内側ノズル空間107dに進入した溶融物(スパッタ)がクロスジェットガスによって吹き飛ばされるので、スパッタをクロスジェット部106からノズル102の外部に排出することができ、ひいては保護ガラス108にスパッタが付着することを防止できる。
また、溶接工程では、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10の逆流防止ガス導入口102dに逆流防止ガスが供給されているので、逆流防止ガスが逆流防止ガス流路107kを経て内側ノズル空間107dに流入する。この逆流防止ガスにより内側ノズル空間107dの圧力が上昇するので、シールドガス噴射口107jから噴射されたシールドガスが内側ノズル部107aの先端開口部から内側ノズル空間107dに逆流することを抑制できる。
なお、ノズル構造やガス圧力の関係上、シールドガスはアシストガスに比べて内側ノズル空間107dに逆流しにくいことから、溶接工程においては、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10への逆流防止ガスの供給を停止するようにしてもよい。
また、溶接工程では、溶接ラインを突き当て面よりも厚板側(図5の例では第1の被加工板W1側)へシフトさせているので、厚い第1の被加工板W1から薄い第2の被加工板W2へ溶融金属が流れるようになり、その結果、良好な溶接ビードを形成できる。
溶接工程が完了すると、レーザ加工機1の制御装置16は、シールドガス用電磁弁13a、クロスジェットガス用電磁弁14aおよび逆流防止ガス用電磁弁15aを閉じて、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10へのシールドガス、クロスジェットガスおよび逆流防止ガスの供給を停止する(図4に示すシールドガス解除、クロスジェットOFF、逆流防止OFF)。
次いで図4に示すクランプ解除工程を行う。このクランプ解除工程ではクランプ222、232を解除する。
次いで図4に示すワーク取り出し工程を行う。このワーク取り出し工程では、溶接された第1の被加工板W1および第2の被加工板W2を第1のワーク固定治具22の載置台221および第2のワーク固定治具23の載置台231から取り出す。
図5の例では、第1の被加工板W1の板厚t1が第2の被加工板W2の板厚t2よりも大きくなっているので、溶接された第1の被加工板W1および第2の被加工板W2を自動車用テーラードブランク材として用いることができる。
本実施形態によると、ノズル102の先端部が3重ノズル構造になっているので、レーザ切断時にはアシストガスが中間ノズル空間107eを経てアシストガス噴射口107hから噴射され、レーザ溶接時にはシールドガスが外側ノズル空間107fを経てシールドガス噴射口107jから噴射される。すなわち、レーザ切断時のアシストガスとレーザ溶接時のシールドガスとが互いに別個のノズル空間を経て互いに別個の噴射口から噴射される。
このため、アシストガスおよびシールドガスを効果的に噴射することができる。具体的には、アシストガスの噴射口を小さく絞ってアシストガスを高速で噴射させることによってワークの切断部から溶融物を効果的に吹き飛ばすことと、シールドガスの噴射口を大きくしてシールドガスを低速で緩やかに噴射させることによって溶融金属の飛散を防ぐこととを両立することができる。
また、レーザ切断とレーザ溶接との切り替え時にノズル102内に残留したガスを抜く必要がないので、レーザ切断とレーザ溶接との切り替えを瞬時に行うことができる。このためレーザ切断とレーザ溶接との切り替え時に時間的ロスが発生することがないので、生産性を向上することができる。
また、本実施形態では、レーザ切断用ヘッドをベースにデフォーカスすることでレーザ溶接用のスポット径を得るようにしている。その結果、従来のレーザ溶接用ヘッド(図6(b)を参照)に対してワーキングディスタンスWDが凡そ1/3と短くなっている。
このように従来のレーザ溶接用ヘッドに対してワーキングディスタンスWDが大幅に短くなると光学系へのスパッタの返りが懸念されることから、本実施形態ではノズル102にクロスジェット部106を設けることによって光学系をスパッタから効果的に保護できるようにしている。
具体的には、内側ノズル空間107dに進入したスパッタをクロスジェット部106でノズル102の外部(大気中)に排出するので、保護ガラス108にスパッタが付着することを防止できる。
ここで、クロスジェット部106は、内側ノズル空間107dを大気に開放することでスパッタを大気中に排出できるようにしている。このように内側ノズル空間107dが大気に開放されていると内側ノズル空間107dへのアシストガスの逆流が懸念されることから、本実施形態ではアシストガス噴射口107hの開口面積を内側ノズル部107aの先端位置での中間ノズル空間107eの断面積以上にすることで内側ノズル空間107dへのアシストガスの逆流を抑制できるようにしている。
さらに本実施形態では、内側ノズル空間107dに逆流防止ガスを流出させて内側ノズル空間107dの圧力を上昇させることで内側ノズル空間107dへのアシストガスの逆流を一層抑制できるようにしている。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、シールドガスをレーザ溶接時に噴射するようにしているが、レーザ切断時にもシールドガスを噴射するようにしても良い。この場合には、シールドガスは、アシストガスを保護するエアカーテンとしての役割を果たす。より具体的には、シールドガスがアシストガスを層状に包むことによって大気の巻き込みを遮断するとともにカーフ部(切断面間の溝部)でのアシストガス流速を高めることができる。
また、上記実施形態では、駆動テーブル21がXYZ方向(3軸方向)に移動可能になっているが、駆動テーブル21をX方向(1軸方向)のみに移動可能にして、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10をロボットによってYZ方向(2軸方向)に移動可能にしてもよい。
すなわち、レーザ切断・レーザ溶接両用ヘッド10と被加工板W1、W2との相対位置をXYZ方向(3軸方向)に変化させる相対位置変化機構として種々の機構を採用することができる。
12 アシストガス供給手段
12a アシストガス用電磁弁(アシストガス用弁手段)
13 シールドガス供給手段
13a シールドガス用電磁弁(シールドガス用弁手段)
16 制御装置(弁制御手段)
102a アシストガス導入口
102b シールドガス導入口
106 クロスジェット部(スパッタ排出手段)
107 ノズル本体部
107d 内側ノズル空間
107e 中間ノズル空間
107f 外側ノズル空間
107h アシストガス噴射口
107j シールドガス噴射口
W1 第1の被加工板
W2 第2の被加工板

Claims (5)

  1. レーザ切断時およびレーザ溶接時にレーザ光を照射するための内側ノズル空間(107d)、レーザ切断時にアシストガスを噴射するための中間ノズル空間(107e)、およびレーザ溶接時にシールドガスを噴射するための外側ノズル空間(107f)を形成するノズル本体部(107)と、
    前記内側ノズル空間(107d)に進入したスパッタを排出するスパッタ排出手段(106)とを備えることを特徴とするレーザ切断・レーザ溶接両用ノズル。
  2. 前記ノズル本体部(107)は、前記中間ノズル空間(107e)の前記アシストガスを噴射するアシストガス噴射口(107h)と、前記外側ノズル空間(107f)の前記シールドガスを噴射するシールドガス噴射口(107j)とを有し、
    前記シールドガス噴射口(107j)の開口面積は、前記アシストガス噴射口(107h)の開口面積よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズル。
  3. 前記ノズル本体部(107)には、前記アシストガスを導入するためのアシストガス導入口(102a)と、前記シールドガスを導入するためのシールドガス導入口(102b)とが形成され、
    前記アシストガス導入口(102a)は前記中間ノズル空間(107e)と連通し、
    前記シールドガス導入口(102b)は前記外側ノズル空間(107f)と連通していることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズル。
  4. 請求項3に記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルと、
    前記アシストガス導入口(102a)に前記アシストガスを供給する前記アシストガス供給手段(12)と、
    前記シールドガス導入口(102b)に前記シールドガスを供給する前記シールドガス供給手段(13)と、
    前記アシストガス供給手段(12)から前記アシストガス導入口(102a)への前記アシストガスの供給を断続するアシストガス用弁手段(12a)と、
    前記シールドガス供給手段(13)から前記シールドガス導入口(102b)への前記シールドガスの供給を断続するシールドガス用弁手段(13a)と、
    前記アシストガス用弁手段(12a)および前記シールドガス用弁手段(13a)を開閉制御する弁制御手段(16)とを備えることを特徴とするレーザ加工機。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のレーザ切断・レーザ溶接両用ノズルを用いた板突き合わせ溶接方法であって、
    前記レーザ切断・レーザ溶接両用ノズルから前記レーザ光を照射するとともに前記アシストガスを噴射して第1の被加工板(W1)および第2の被加工板(W2)を順次切断する切断工程と、
    前記第1の被加工板(W1)および前記第2の被加工板(W2)の切断面同士を突き当てる突き当て工程と、
    前記レーザ切断・レーザ溶接両用ノズルから加工点までの相対距離を前記切断工程の場合よりも長くすることで前記加工点におけるレーザスポット径を前記切断工程の場合よりも大きくした後に、前記レーザ切断・レーザ溶接両用ノズルから前記レーザ光を照射するとともに前記シールドガスを噴射して前記第1の被加工板(W1)および前記第2の被加工板(W2)を前記切断面で溶接する溶接工程とを備えることを特徴とする板突き合わせ溶接方法。
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