本開示の例示的な実施形態が、添付図および例示的な実施形態を使用してさらに詳細に述べられる。
図1は、本開示の第1の例示的な実施形態による広告を表示するシステムの構造図を示す。システムは、ネットワーク13(たとえば、インターネット)を通して接続されるクライアント側11およびサーバ側12に分割される。クライアント側11は、広告ディスプレイクライアント110を含む。サーバ側12は、広告エンジン120およびウェブホストサーバ130を含む。広告エンジン120およびウェブホストサーバ130は、同じサーバまたは同じサーバクラスタ内に組込まれてもよい。あるいは、広告エンジン120は、ウェブホストサーバ130の一部であってよい。
クライアント側11上にある広告ディスプレイクライアント110は、現在の広告を表示し、現在の広告のディスプレイ状況を判定し、広告ディスプレイ要求を、ネットワーク13を通してサーバ側12の広告エンジンに提出するために使用される。通常の用途では、クライアント側ブラウザがウェブホストサーバ130によってホストされるウェブページを訪問するときに、広告ディスプレイクライアント110が、広告エンジン12から広告を受信する。
広告ディスプレイクライアント110は、以前の広告ディスプレイ要求で取得された現在の広告を表示し、現在の広告が完全に表示されたかどうかを判定する。現在の広告が完全に表示された場合、広告ディスプレイクライアント110は、ネットワーク13を通して次の広告を広告エンジン120に要求する。
広告エンジン120は、広告が格納されるサーバ側12上に配置される。広告エンジン120は、クライアント側11の広告ディスプレイクライアント110からディスプレイ要求を受信し、広告ディスプレイアルゴリズムを実行し、広告ディスプレイクライアント110に次の広告を割当てるために使用される。
クライアント側11の広告ディスプレイクライアント110から広告ディスプレイ要求を受信すると、広告エンジン120は、受信された広告ディスプレイ要求の内容に基づいて広告ディスプレイアルゴリズムを実行し、広告ディスプレイアルゴリズムの計算された結果に従って広告ディスプレイクライアント110に次の広告を割当てる。
広告エンジン120は、受信モジュール121、演算モジュール122、および送出モジュール123を含み、それらは以下でさらに詳細に説明される。
受信モジュール121は、ネットワーク13を通して広告ディスプレイクライアント110からディスプレイ要求を受信するために使用される。広告ディスプレイクライアント110のディスプレイ要求は、最近表示広告リストおよび優先広告リストを含む。最近表示広告リストは、最近表示された広告の情報を含み、任意の適したデータフォーマットでありうる。同様に、優先広告リストは、表示されるのが好ましい広告の情報を含み、任意のデータフォーマットでありうる。これらのリストは、広告エンジン120によって使用される。
演算モジュール122は、受信モジュール121からディスプレイ要求を受信すると、広告ディスプレイアルゴリズムを実行するために使用される。演算モジュール122は、(好ましくは、リスト内の異なる広告に重みが割当てられた)優先広告リストを広告ディスプレイアルゴリズム内に送込んで、表示されるのが好ましい広告が、ある所望の確率で表示されることを保証する。同様に、演算モジュール122は、最近表示広告リストを、広告ディスプレイアルゴリズム内に送込んで、これらの最近表示された広告が短期間に再び表示される確率を適切に減少させる。
広告を表示するアルゴリズムは、現在のウェブコンテンツ、ユーザによってクリックされた領域(複数可)、現在のウェブサイトの種類、ブラウジングするユーザの特性などを含むいくつかの要因によって確定される。ブラウザ情報はまた、影響を及ぼす要因の1つとしてアルゴリズム内に含まれてもよく、また、回帰法を使用して連続して最適化されて、その影響が最適なレベルを達成することを可能にしてもよい。
送出モジュール123は、演算モジュール122の計算された結果に基づいて広告ディスプレイクライアント110にディスプレイ要求に対するフィードバックを送出するために使用される。送出モジュール123は、広告ディスプレイクライアント110にディスプレイ要求に対するフィードバックを送出して広告割当てを完了する。ディスプレイ要求のフィードバックは、表示されようとしている広告を完全に表示するのに必要とされる継続時間に関する情報を含んでもよい。ビデオまたは動的広告の場合、広告を完全に表示するのに必要とされる継続時間は、現在の広告を1回だけ完全に表示するためにかける必要がある時間であってよい。画像およびテキストなどの静的広告の場合、デフォルトの継続時間が使用されてもよい。
広告を提供するために広告エンジン120を使用するウェブサイトをブラウザが初めて訪問する場合、ディスプレイ要求が、広告エンジン120に送出される。このディスプレイ要求に対するフィードバックは、さらに、このブラウザのために広告エンジン120によって設定された識別子を含んでもよい。この識別子は、ブラウザ内に留まり、ブラウザのアイデンティティ証明書として使用されてもよい。この識別子を使用して、広告エンジン120は、現在の広告を表示する任意のウェブページをブラウザが訪問するときに、識別子を検出することができる。
ウェブホストサーバ130は、サーバ格納部132およびサーバプロセッサ136を有する。ウェブホストサーバは、ネットワーク13を通してクライアント側11に接続される。サーバ格納部は、そこにコンピュータコード134を格納する。コンピュータコード134は、実行されると、現在の広告を表示すること、現在の広告が完全に表示されたかどうかを判定すること、現在の広告が完全に表示されなかった場合、優先広告リストに現在の広告の識別子を付加すること、および、優先広告リストを広告エンジンに送出することによって、次の広告を広告エンジンに要求することを含む所望の動作を、クライアント側11にさせる。コンピュータコード134は、さらに、クライアント側11に、現在の広告が完全に表示された後、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除させてもよい、かつ/または、現在の広告が完全に表示された後、現在の広告の識別子を最近表示広告リスト内に付加させてもよい。
コンピュータコード134は、クライアント側スクリプトであってよい。ウェブホストサーバ130上でホストされるウェブページのクライアントの訪問中に、コンピュータコード134は、クライアント側11によって実行されるために、ウェブホストサーバ130からクライアント側11に送信される。コンピュータコード134の機能は、クライアント側11によって実行されるという文脈で、以下でさらに詳細に述べられる。
図2は、本開示の第1の例示的な実施形態による広告を表示する装置の構造図を示す。ディスプレイユニット200は、クライアント側11上の広告ディスプレイクライアント110の例示的な実施形態である。ディスプレイユニット200は、以下に述べる構成要素を含む。
ディスプレイモジュール210は、現在の広告を表示するために使用される。判定モジュール220は、現在の広告がディスプレイモジュール210によって完全に表示されたかどうかを判定するために使用される。要求モジュール230は、現在の広告が完全に表示されたと判定モジュール220が判定した後、次の広告を広告エンジン120に要求するために使用される。
広告エンジンは、広告を格納するサーバ内に配置される広告エンジン120でありうる。クライアント(たとえば、広告ディスプレイクライアント110)から広告ディスプレイ要求を受信すると、広告エンジン120は、受信された広告ディスプレイ要求の内容に従って広告ディスプレイアルゴリズムを実行し、計算された結果に基づいてクライアントに広告を割当てる。
第1の付加モジュール240は、現在の広告が完全に表示されなかったと判定モジュール220が判定した後、優先広告リストに現在の広告の識別子を付加するために使用される。削除モジュール250は、現在の広告が完全に表示されたと判定モジュール220が判定した後、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除するために使用される。格納モジュール260は、要求モジュール230によって要求された広告を格納するために使用される。記録モジュール270は、要求モジュール230によって要求された広告の識別子を記録するために使用される。
広告エンジン120がクライアント110に広告を割当てた後、格納モジュール260は、ディスプレイモジュール210による表示を可能にするために、割当てられた広告を格納する。記録モジュール270は、第1の付加モジュール240、第2の付加モジュール280、および削除モジュール250による使用のために広告の識別子を記録する。記録モジュール270の機能は、クッキーを使用して実施されてもよい。
第2の付加モジュール280は、現在の広告が完全に表示されたと判定モジュール220が判定した後、現在の広告の識別子を最近表示広告リストに付加するために使用される。要求モジュール230は、以下に述べるサブ構成要素を含む。
収集サブモジュール231は、ブラウザ情報を収集するために使用される。作成サブモジュール232は、収集サブモジュール231によって収集されたブラウザ情報に基づいてディスプレイ要求を作成するために使用され、ブラウザ情報は、特に、最近表示広告リストおよび優先広告リストを含む。送出サブモジュール233は、作成サブモジュール232によって作成されたディスプレイ要求を広告エンジンに送出するために使用される。受信サブモジュール234は、広告エンジンによって返送される、ディスプレイ要求に対するフィードバックを受信するために使用される。
本開示では、「モジュール(module)」は、一般に、特定のタスクまたは機能を実行するように設計された機能部を指す。モジュールは、特定のタスクまたは機能に関連する目標を実施するための、1つのハードウェア、ソフトウェア、計画またはスキーム、あるいは、その組合せのでありうる。たとえばモジュールがソフトウェアベースの機能であるとき、モジュールは、クライアント機械上にインストールされたプログラム、ローカルアプリケーションプログラム(たとえば、ブラウザ)内のアドオン構成要素、または、サーバ(たとえば、ウェブホストサーバ130)から受信されるウェブページのHTML内に埋め込まれたスクリプトであってよい。
図3は、本開示の第1の例示的な実施形態による広告を表示する方法のフローチャートを示す。この説明では、プロセスが説明される順序は限定として解釈されることが意図されず、任意の数の説明されるプロセスブロックが、任意の順序で組合されて、方法または代替の方法が実施されてもよい。プロセスは、ブロックごとに述べる以下の手順を含む。
ブロック301は、現在の広告を表示する。ユーザは、ブラウザを使用して、現在の広告を有するウェブページにアクセスする。ブラウザは、ウェブページにアクセスするためにユーザによって使用されるクライアントプログラムである。現在の広告は、ブラウザを通してユーザによって現在アクセスされているウェブページ上に表示される。
ブロック302は、現在の広告が完全に表示されたかどうかを判定する。現在の広告が完全に表示された場合、プロセスは、引き続きブロック303に進む。そうでない場合、プロセスはブロック304に進む。
ブラウザにおいてJavaSciptのnew Data()ステートメントを使用して、ユーザクライアントのオペレーティングシステムの目下の時間が、1ミリ秒までの精度で取得される。目下の時間と現在の広告が表示され始める時間との時間差が、現在の広告の継続時間以上である場合、現在の広告は、完全に表示されたと判定される。目下の時間と現在の広告が表示され始める時間との時間差が、現在の広告の継続時間未満である場合、現在の広告は、完全に表示されていないと判定される。
現在の広告を要求されると、広告エンジンは、現在の広告を完全に表示するために必要とされる継続時間に関する情報を返送する。ビデオまたは動的広告の場合、現在の広告についての継続時間は、現在の広告を1回だけ完全に表示するためにかかる時間を指す。画像およびテキストなどの静的広告の場合、デフォルトの継続時間が使用されてもよい。判定動作は、要求される現在の広告が受信された後、現在の広告についての継続時間が経過したとき、また、現在の広告を有するウェブページをブラウザが閉じるときに実行される。
ブロック303は、次の広告を表示するように広告エンジンに要求する。ブラウザによってウェブページをブラウジングするプロセスでは、広告エンジンは、各ページビューにおいてブラウジングに費やされた時間を記録する。複数のページビューにわたって長い平均ブラウジング継続時間を有するウェブページの場合、より多くの広告が、広告エンジンから予約を要求されてもよく、要求される広告の情報は、格納モジュール内に格納されてもよい。現在の広告が完全に表示された後、広告を有するウェブページのJavaScriptが現在の広告を隠蔽しながら、次の広告が表示される。
予約された広告が存在しないか、または、予約された全ての広告が既に表示されてしまっている場合、Ajax技術を使用して、非同期に次の広告を広告エンジンに要求してもよい。具体的には、現在のウェブページをリフレッシュすることなく、全てのタイプのブラウザにインストールされているxmlHttpRequestオブジェクトが、http要求を送出するために使用される。http要求のデータが返送されると、JavaScriptイベントが起動され、JavaScriptは、次の広告を表示する。
ブロック304は、現在の広告の識別子を優先広告リスト内に付加する。広告エンジンから現在の広告を受信した後、現在の広告の識別子が記録される。現在の広告が完全に表示される前に、ブラウザがウェブページを閉じる場合、現在の広告の識別子は、優先広告リスト内に付加される。ブラウザを使用する後続のブラウジング中に、現在の広告の識別子は、優先広告リストの形態で広告ディスプレイアルゴリズム内に送込まれ、現在の広告が完全に表示されることを保証するために、広告エンジンによって一定の優先度の重みが割当てられる。
広告エンジンは、現在の広告を表示するウェブページをブラウジングした任意のブラウザ内に、クッキーの形態の、一意の識別子をインストールする。識別子は、対応するブラウザに留まる。識別子は、ブラウザのアイデンティティ証明書の役目を果たし、現在の広告を表示する任意のウェブページにブラウザがアクセスするときに、広告エンジンによって検出される。
図4は、本開示の第1の例示的な実施形態による広告を表示する特定の実施態様を示すフローチャートを示す。プロセスは、以下に述べる手順を含む。
ブロック401にて、ディスプレイモジュール210は、現在の広告を表示する。
ブロック402にて、判定モジュール220は、現在の広告が完全に表示されたかどうかを判定する。現在の広告が完全に表示された場合、プロセスは、ブロック404に進む。そうでない場合、プロセスは、引き続きブロック403に進む。
ブロック403にて、第1の付加モジュール240は、現在の広告の識別子を優先広告リスト内に付加する。
ブラウザが現在のウェブページを閉じると、クッキー操作が実行され、現在の広告が完全に表示されなかった場合、現在の広告の識別子が優先広告リスト内に付加される。クッキー操作は、広告を有するiframeのウィンドウオブジェクトのonunloadイベント内に書かれる。onunloadイベントは、W3C(ワールドワイドウェブコンソーシアム)のHTML4.01規格の標準的な組込みイベント内で規定され、ユーザが、現在のウェブページまたはフレーム内のファイルを変更するときに起動される。全ての主流のブラウザは、このイベントのサポートを提供する。
ブロック404にて、削除モジュール250は、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除する。
ブロック405にて、第2の付加モジュール280は、現在の広告の識別子を最近表示広告リスト内に付加する。
現在の広告が完全に表示された後、クッキー操作が実行される。削除モジュール250は、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除し、一方、第2の付加モジュール280は、現在の広告の識別子を最近表示広告リスト内に付加する。
ブロック406にて、収集サブモジュール231は、広告の位置情報およびブラウザ情報を収集する。ブラウザ情報は、ブラウザの識別子、最近表示広告リスト、および優先広告リストを含んでもよい。
ブロック407にて、作成サブモジュール232は、上述した情報に基づいて広告を表示する要求を作成する。最近表示広告リストおよび優先広告リストは、ブラウザのクッキー内に記録され、次の広告を表示する作成サブモジュールによって作成されるhttp要求のヘッダファイル内に自動的に含まれる。最近表示広告リストおよび優先広告リストは、後続の手順において広告エンジンによって使用される。
ブロック408にて、送出サブモジュール233は、次の広告を表示するための要求を広告エンジンに送出する。
ブロック409にて、広告エンジン120は、次の広告を表示するための要求のフィードバックを受信サブモジュールに返送する。広告エンジン120は、優先広告リストを広告ディスプレイアルゴリズム内に付加し、表示するのが好ましい広告が、一定の確率で表示されることを保証するために重みを割当てる。同様に、広告エンジン120は、最近表示広告リストを、広告ディスプレイアルゴリズム内に送込んで、これらの広告が表示される確率を適切に減少させる。
広告を表示するアルゴリズムは、現在のウェブコンテンツ、ユーザによってクリックされた領域(複数可)、現在のウェブサイトの種類、ブラウジングするユーザの特性などを含むいくつかの要因によって確定される。ブラウザ情報はまた、影響を及ぼす要因の1つとしてアルゴリズム内に含まれてもよく、また、回帰法を使用して連続して最適化されて、その影響が最適なレベルを達成することを可能にしてもよい。
ディスプレイ要求に対するフィードバックは、表示されようとしている広告を完全に表示するのに必要とされる継続時間に関する情報を含む。広告を提供するために広告エンジン120を使用するウェブサイトをブラウザが初めて訪問する場合、ディスプレイ要求が、広告エンジン120に送出される。このディスプレイ要求に対するフィードバックは、さらに、このブラウザのために広告エンジン120によって設定された識別子を含んでもよい。この識別子は、ブラウザ内に留まり、ブラウザのアイデンティティ証明書として使用される。
ブロック410にて、受信サブモジュール234は、広告エンジンから、次の広告を表示するための要求のフィードバックを受信する。
ブロック411にて、格納モジュール260は、次の広告を格納する。
ブロック412にて、記録モジュール270は、次の広告の識別子を記録する。記録モジュール270は、後続のブロックで使用するために、要求された広告の識別子を記録する。広告の識別子は、ブラウザ情報内に付加されてもよく、または、ブラウザ情報から削除されてもよい。
ブロック413にて、ディスプレイモジュール210は、次の広告を表示する。ディスプレイモジュール210は、要求された広告を表示し、その後、広告が完全に表示されたかどうかを判定し始める。プロセスは、その後、相応して、上述のブロックを実行する。
図5は、本開示の第2の例示的な実施形態による広告を表示する方法のフローチャートを示す。方法は、第1の例示的な実施形態で述べたシステムと同様のシステムを使用してもよい。プロセスは、以下に示す手順を含む。
ブロック501は、現在の広告の識別子を優先広告リスト内に付加する。広告エンジンから現在の広告を受信した後、現在の広告の識別子が記録される。現在の広告が完全に表示されない間に、現在の広告を有するウェブページをブラウザが閉じる場合、現在の広告の識別子は、優先広告リスト内に付加されることになる。ブラウザを使用する後続のブラウジング中に、現在の広告の識別子は、優先広告リストの形態で広告ディスプレイアルゴリズム内に付加され、現在の広告が完全に表示されることを保証するために、広告エンジンによって重みが割当てられる。
現在の広告を表示するウェブページをブラウジングした任意のブラウザに対し、広告エンジンは、クッキーの形態の一意の識別子をそれぞれのブラウザ内に絶えずインストールすることになる。識別子は、ブラウザのアイデンティティ証明書の役目を果たし、現在の広告を表示する任意のウェブページにブラウザがアクセスするときに、広告エンジンによって検出される。
ブロック502は、現在の広告を表示する。ユーザは、ブラウザを使用して、現在の広告を有するウェブページにアクセスする。ブラウザは、ウェブページにアクセスするためのユーザによって使用されるクライアントプログラムである。現在の広告は、ブラウザを使用してユーザによって現在アクセスされているウェブページ上に表示される。
ブロック503は、現在の広告が完全に表示されたかどうかを判定する。現在の広告が完全に表示された場合、プロセスは、引き続きブロック303に進む。そうでない場合、プロセスはブロック504に進む。そうでない場合、プロセスは終了する。
ブラウザにおいてJavaSciptのnew Data()ステートメントを使用して、ユーザクライアントのオペレーティングシステムの目下の時間が、1ミリ秒までの精度で取得される。現在の広告を要求されると、広告エンジンは、現在の広告を完全に表示するのに必要とされる継続時間に関する情報を返送する。判定動作は、要求される現在の広告が受信された後、現在の広告についての継続時間が経過したとき、また、現在の広告を有するウェブページをブラウザが閉じるときに実行される。ブラウザがウェブページを閉じると、現在の広告が閉じられることになり、現在の広告の不完全な表示をもたらす。現在の広告を表示する前に、現在の広告の識別子が優先広告リスト内に付加されているため、広告エンジンは、次にブラウザに広告を割当てるときに、現在の広告を優先することになる。
ブロック504は、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除する。
ブロック505は、次の広告を表示するように広告エンジンに要求する。
ブラウザがウェブページをブラウジングする際、広告エンジンは、各ページビューにおいてブラウジングに費やされた時間を記録する。複数のページビューにわたって長い平均ブラウジング継続時間を有するウェブページの場合、より多くの広告が、広告エンジンから予約を要求されてもよい。要求される広告の情報は、格納モジュール内に格納されてもよい。現在の広告が完全に表示された後、広告を有するウェブページのJavaScriptが現在の広告を隠蔽しながら、次の広告が表示される。
予約された広告が存在しないか、または、予約された全ての広告が既に表示されてしまっている場合、Ajax技術を使用して、非同期に次の広告を広告エンジンに要求してもよい。具体的には、現在のウェブページをリフレッシュすることなく、全てのタイプのブラウザにインストールされているxmlHttpRequestオブジェクトが、http要求を送出するために使用される。http要求のデータが返送されると、JavaScriptイベントが起動され、JavaScriptは、次の広告を表示する。
図6は、本開示の第2の例示的な実施形態による広告を表示する特定の実施態様を示すフローチャートを示す。実施態様は、図1〜2に述べる第1の例示的な実施形態のシステムを使用してもよい。プロセスは、以下に示す手順を含む。
ブロック601にて、第1の付加モジュール240は、現在の広告の識別子を優先広告リスト内に付加する。広告エンジンから現在の広告を受信すると、クッキー操作が実行され、現在の広告の識別子が優先広告リスト内に付加される。クッキー動作は、広告を有するiframeのウィンドウオブジェクトのonunloadイベント内に書かれる。
ブロック602にて、ディスプレイモジュール210は、現在の広告を表示する。
ブロック603にて、判定モジュール250は、現在の広告が完全に表示されたかどうかを判定する。現在の広告が完全に表示された場合、プロセスは、ブロック604に進む。そうでない場合、プロセスは終了する。
不完全な表示の場合、現在の広告を表示する前に、現在の広告の識別子が優先広告リスト内に付加されているため、広告エンジンは、次にブラウザに広告を割当てるときに、現在の広告を優先することになる。
ブロック604にて、削除モジュール250は、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除する。
ブロック605にて、第2の付加モジュール280は、現在の広告の識別子を最近表示広告リスト内に付加する。
現在の広告が完全に表示された後、クッキー操作が実行される。削除モジュール250は、優先広告リストから現在の広告の識別子を削除し、一方、第2の付加モジュール280は、現在の広告の識別子を最近表示広告リスト内に付加する。
ブロック606にて、収集サブモジュール231は、広告の位置情報およびブラウザ情報を収集する。ブラウザ情報は、ブラウザの識別子、最近表示広告リスト、および優先広告リストを含んでもよい。
ブロック607にて、作成サブモジュール232は、上述した情報に基づいて広告を表示する要求を作成する。
最近表示広告リストおよび優先広告リストは、ブラウザのクッキー内に記録され、次の広告を表示するためにhttp要求のヘッダファイル内に自動的に含まれる。最近表示広告リストおよび優先広告リストは、後続の手順において広告エンジン120によって使用される。
ブロック608にて、送出サブモジュール233は、次の広告を表示するための要求を広告エンジン120に送出する。
ブロック609にて、広告エンジン120は、次の広告を表示するための要求のフィードバックを受信サブモジュールに返送する。
広告エンジン120は、優先広告リストを広告ディスプレイアルゴリズム内に付加し、表示するのが好ましい広告が、一定の確率で表示されることを保証するために重みを割当てる。同様に、広告エンジン120は、最近表示広告リストを、広告ディスプレイアルゴリズム内に送込んで、これらの広告が短期間で再び表示される確率を適切に減少させる。
ディスプレイ要求に対するフィードバックは、表示されようとしている広告を完全に表示するのに必要とされる継続時間に関する情報を含む。広告を提供するために広告エンジン120を使用するウェブサイトをブラウザが初めて訪問する場合、このディスプレイ要求に対するフィードバックは、さらに、このブラウザのために広告エンジン120によって設定された識別子を含んでもよい。この識別子は、ブラウザ内に留まり、ブラウザのアイデンティティ証明書として使用される。
ブロック610にて、受信サブモジュール234は、広告エンジンから、次の広告を表示するための要求のフィードバックを受信する。
ブロック611にて、格納モジュール260は、次の広告を格納する。
ブロック612にて、記録モジュール270は、次の広告の識別子を記録する。記録モジュール270は、後続のブロックで使用するために、要求された広告の識別子を記録する。広告の識別子は、ブラウザ情報内に付加されてもよく、または、ブラウザ情報から削除されてもよい。
ブロック613にて、第1の付加モジュール240は、次の広告を優先広告リスト内に付加する。第1の付加モジュール240は、次の広告の識別子を優先広告リスト内に付加し、その後、次の広告が表示され始める。その後、プロセスは、相応して上述のブロックを実行することになる。
本開示の例示的な実施形態の技術的スキームは、おそらく以下の利点を有する。広告ディスプレイを最適化することによって、開示される方法および装置は、広告主が自分の製品をより多くの視聴者に宣伝するのに役立つことができ、それにより、広告主の広告効果を改善し、また、ウェブサイト所有者のキャッシュフロー収益を増加させる。
上述した例示的な実施形態から、開示される方法およびシステムが、ソフトウェアおよび汎用ハードウェアプラットフォームを使用して実施されてもよいこと、または、ハードウェアだけを使用して実施されうることを当業者は容易に理解し得る。しかし、多くの事例では、ソフトウェアとハードウェアの組合せを使用する実施態様が好ましい。この理解に基づいて、本開示の技術的スキームまたは既存の技術に寄与する部分は、格納媒体に格納されるソフトウェア製品の形態で実施されてもよい。ソフトウェアは、コンピューティングデバイス(たとえば、携帯電話、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク化されたデバイス)が目下の開示の例示的な実施形態で述べる方法を実行するための命令を含む。
本明細書で説明される考えられる利益および利点は、添付の特許請求の範囲に対する限定または制約として解釈されるべきでないことが理解される。
主題が、構造的特徴および/または方法論的動作に特定の言語で述べられたが、添付の特許請求の範囲に規定される主題は、必ずしも、述べる特定の特徴または動作に限定されるわけではないことが理解される。むしろ、特定の特徴または動作は、特許請求の範囲に規定される主題を実施する例示的な形態として開示される。