JP2011521637A - 対象のレポーター融合タンパク質の遺伝子及び光学撮像を使用した監視及び治療送出 - Google Patents

対象のレポーター融合タンパク質の遺伝子及び光学撮像を使用した監視及び治療送出 Download PDF

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Abstract

本発明は、細胞を対象の遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるとき、細胞内の対象の遺伝子の発現を非浸襲的に監視する方法に関する。本発明は、また、コード配列を有する種々異なる隔離された核酸分子にも関連する。前記コード配列は、蛍光レポーターポリペプチドをコード化するレポーター配列に融合された対象のポリペプチドの遺伝子をコード化する対象の配列の遺伝子を有し、プロモーター配列と動作的に結合される。本発明は、また、細胞内の対象の遺伝子の発現に影響する化合物を送出し、前記化合物により誘発される対象の前記遺伝子の発現の影響を監視するだけでなく、同時に前記化合物の送出を監視するための本発明の核酸分子及び方法の使用にも関する。

Description

本発明は、対象の遺伝子の発現に影響する化合物と細胞を接触させるとき、細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲的に監視する方法に関する。
このように、本発明は、デメチル化薬と細胞を接触させるとき、細胞内の対象の遺伝子の発現の増加を監視する方法に関する。本発明は、また、RNAiと細胞を接触させるとき、細胞内の対象の遺伝子の発現の減少を監視することに関する。前記方法は、人体又は動物の体内又は体外で実施される。
本発明は、また、蛍光レポーターポリペプチド及び対象のポリペプチドの遺伝子をコード化する配列を有する異なる核酸分子と関連する。
今日の薬の主要なタスクの1つは、間違って調整されたと疑われる、又は間違って調整されていると知られている遺伝子の発現に選択的に影響を与えることができる治療体系の開発である。影響を受ける遺伝子に依存して、これは、例えば癌のような重篤な疾患を明示する。この分野において、多くの努力がなされてきたが、ここまで得られた結果を改善し、結果を、例えば治療の効果及び/又は治療化合物の送出を容易に監視できるシステムと組み合わせるための必要性が依然ある。
概して、遺伝子発現の概念は、DNAレベルで、両方が特定機能を呈するタンパク質又はRNAに対する特定の配列による符号化である、幾つかのステップを含んで要約できる。第1のステップにおいて、DNAは、対応するRNAに転写される。転写に肯定的及び否定的に影響を与える転写ファクタ及び更に上流又は下流の調整DNA要素だけでなく、しばしば5´末端でコード配列の近くに、いわゆるプロモーター領域を含むことにより、このステップは厳しく制御される。タンパク質が遺伝子の発現の最終製品である場合、転写されたRNAはmRNAと呼ばれる。第2のステップにおいて、このmRNAはタンパク質に翻訳され、前記タンパク質は、後続のステップにおいて、更にオプションで、翻訳後に修正される。RNAが最終製品である場合、転写されたRNAは、例えばタンパク質を有する複合体に含まれるだけでなく、再編成され、処理される。このように、例えば、第1のステップ、すなわち転写に影響を与えるファクタをターゲットとすることにより、DNAレベルで遺伝子発現に影響することが可能である。また、第2のステップがターゲットにされてもよい:最終製品としてタンパク質の場合、mRNAの翻訳が、最終製品としてRNAの場合、処理等がブロックされる。方法により最終的に転写されたRNAの劣化と結果的になる場合、最終製品が得られず、よって、第2のステップが阻害される。
疾患が遺伝子の下方制御により、又は更にその完全な発現停止(サイレンシング)によって生じる場合、治療効果は、通常のレベルに対する内因性遺伝子の上方制御であるべきである。特定のタイプの癌に対して、例えば、顕著な癌抑制遺伝子は、発現停止されると知られていて、よって、これらの対応する腫瘍抑制機能を呈することができない。DNAメチル化は、遺伝子発現低下/発現停止のための主要な理由として識別された。前記メチル化は、対応する遺伝子のプロモーター領域でしばしば見つかる。これらの場合、遺伝子発現は、DNAからメチレン基を除去することにより回復する。遺伝子の発現低下/発現停止は、また、この遺伝子に対する負の転写制御因子として作用する転写制御因子の上方制御により、遺伝子の発現を妨害する。これらの場合、治療は、転写制御因子をコード化する遺伝子の発現低下、よって、転写制御因子のレベルを低下させることに向けられるべきである。
遺伝子の上方制御が疾患に対する原因である場合、治療効果はそれに応じて通常のレベルまで前記内因性遺伝子の発現低下でなければならない。ほとんど全てのタイプの癌において、遺伝子は、上方制御であることは知られている。これらは、一般に、癌遺伝子又は癌原遺伝子と呼ばれ、癌原遺伝子は、例えば細胞の激増に直接影響を及ぼさないが、例えば他の遺伝子が上方制御することにより間接的に影響を及ぼす。RNAi方法が、遺伝子発現を発現低下するために使用される。「DNA―レベル」に直接作用する脱メチル化薬とは対照的に、RNAi方法は、典型的には、遺伝子発現の第2のステップ、すなわち、タンパク質への翻訳又は対応するRNAへの処理に作用する。これらの方法は、最終的に転写されたRNAの劣化につながる。よって、遺伝子発現のプロセス全体は、RNAiにより阻止される。これは、RNAiによる遺伝子の「発現停止(サイレンシング)」とも呼ばれる。機械学的に、人工的に導入された「RNA」(例えば、ベクトルから転写され、RNA―デュプレックス等として導入される)が処理され、1つの鎖が、配列に特有の態様で転写されたRNAを認識する複合体に組み込まれる。よって、導入されたRNAの配列は、目標とされた「停止されるべき遺伝子」を特定する。ハイブリダイゼーション、認識、複合体形成の後で、目標とされたRNAは、他のメカニズムにより分解される。
遺伝子の発現に影響する治療システムの効果を監視する現在の方法は、主に、治療システムが適用される前後で、疾患、例えば腫瘍の状態を比較することに依存する。よって、例えば、X線又は超音波方法が、治療の前後の腫瘍のサイズを決定するために使用される。しかしながら、斯様なシステムでは、遺伝子発現上の前記治療の効果を直接監視することも、対応する化合物が本当に影響を受けた組織に局在したかどうかを分析することもできない。他の方法は、治療の結果を決定するために、組織サンプルを必要とする。このように、生検又は更に外科的ステップが必要であり、これは、しばしば感染症のような更なる課題を伴う。さらに、また、事後の分析だけが可能となっている。
結果として、非侵襲性の態様で、目標とされた遺伝子の発現についてのこれらの治療法の効果及びアプリケーションを監視可能にする方法と遺伝子発現に影響する治療法とを確立又は改善するニーズがある。
細胞を対象の遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるとき、細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲性で監視するための化合物及び方法を提供することが、本発明の目的である。
後続の説明から明らかになるように、本発明のこれら及び他の目的は、独立請求項の主題により解決される。従属項は、本発明の好ましい幾つかの実施例に関する。
本発明の一つの態様によると、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての変化を割り当てるステップとを少なくとも有する、細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲性で監視する方法が提供される。
上述された方法に関係する好ましい実施例では、本発明は、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、細胞内の対象の遺伝子の発現を体内で非侵襲性で監視する方法を記述する。
更に好ましい実施例では、本発明は、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、対象の遺伝子の発現を非侵襲性で監視する方法を記述する。
本発明の他の実施例は、
a)メチル化プロモーター配列と、
b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
c)動作的に前記b)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する前述の方法のために使用できる単離された核酸分子に関する。
蛍光リポータ・ポリペプチドをコード化する配列に融合される対象のポリペプチドの遺伝子をコード化する配列を有するコード配列は、5'末端で単一の開始コドン及び3'末端で単一の停止コドンを有する。ここで使用される用語「単一の開始コドン」は、他の内部ATGコドンの存在を除外しない。しかしながら、これら後者のコドンは、翻訳を開始してはならない。
本発明の好ましい実施例において、本発明のこの態様における対象の遺伝子は、そのサイレンシングのため、疾患の原因となる疑わしい遺伝子又は癌抑制遺伝子である。
よって、他の好ましい実施例では、本発明は、
a)メチル化プロモーター配列と、
b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、CADM1(SEQ ID No.2)、Rb(SEQ ID No.1)、ZMYND10(SEQ ID No.3)、RASSF5(SEQ ID No.4)、PTEN(SEQ ID No.5)、SERPINB5(SEQ ID No.6)、EPB41L3(SEQ ID No.7)、及びDAPK1(SEQ ID No.8)を有するポリペプチドのグループから選択されたポリペプチドをコード化する配列と、
c)動作的に前記b)の配列と融合した、蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子であって、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する前述の方法のために使用できる単離された核酸分子に関する。
好ましくは、上記項目b)で参照される配列は、CADM1(SEQ ID No.2)及び/又はRb(SEQ ID No.1)から選択される。
他の好ましい実施例では、本発明は、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象の前記遺伝子の機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記RNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての減少を割り当てるステップとを少なくとも有する生体内の細胞内の対象の遺伝子の発現の減少を非侵襲性で監視する方法を記述する。
本発明は、更に、
a)プロモーター配列と、
b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象の遺伝子の機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
c)動作的に前記b)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する斯様な方法に使用できる核酸分子に関する。
蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列に融合される対象の遺伝子の機能しないポリペプチドをコード化する配列を有するコード配列は、5'末端で単一の開始コドン及び3'末端で単一の停止コドンを有する。ここで使用される用語「単一の開始コドン」は、他の内部ATGコドンの存在を除外しない。しかしながら、これら後者のコドンは、翻訳を開始してはならない。
本発明のこの態様の好ましい実施例において、対象のポリペプチドの機能しない遺伝子をコード化する対象の配列の遺伝子は、対象の配列の全遺伝子の一部、又は少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの削除、少なくとも一つのヌクレチオド交換、若しくはこれらの混合を含む対象の配列の全遺伝子の何れかを有する。これにより対象のポリペプチドの機能していない遺伝子が得られる。しかしながら、対象領域の遺伝子は停止コドンを有していない。
さらにまた、この態様のより好ましい実施例において、本発明は、対象の遺伝子が、癌遺伝子、癌原遺伝子、又は過剰発現のため疾患の原因となる疑いがある遺伝子である、上記2段落前に概説されるような拡散分子を記述する。
よって、更に好ましい実施例では、本発明は、
a)プロモーター配列と、
b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、VEGF(SEQ ID No.10)、RAS(SEQ ID No.11)、Wnt(SEQ ID No.12)、MYC(SEQ ID No.13)、ERK(SEQ ID No.14)及びTRK(SEQ ID No.15)を有するポリペプチドのグループから選択された機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
c)動作的に前記b)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子であって、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する、前述の方法のために使用できる単離された核酸分子に関する。
好ましくは、上記項目b)で参照される配列は、VEGF(SEQ ID No.10)及び/又はWnt(SEQ ID No.12)から選択される。
よって、本発明のこの態様の対応する好ましい実施例では、VEGF(SEQ ID No.10)、RAS(SEQ ID No.11)、Wnt(SEQ ID No.12)、MYC(SEQ ID No.13)、ERK(SEQ ID No.14)及びTRK(SEQ ID No.15)を有するポリペプチドのグループから選択された機能的でないポリペプチドをコード化する配列は、機能的でないポリペプチドを得るために、全配列の一部、又は少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの削除、少なくとも一つのヌクレチオド交換、若しくはこれらの組み合わせを含む全配列の何れかを有する。しかしながら、前記配列は、停止コドンを有さない。
この態様に関係する他の実施例では、本発明は、
a)プロモーター配列と、
b)機能的でないポリペプチドを得るために、少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの核酸交換、若しくはこれらの組み合わせを含むHer−2neu(SEQ ID No.9)の機能的でないポリペプチドをコード化する、動作的に前記プロモーター配列とリンクされた配列であって、停止コドンを有さない当該配列と、
c)動作的に前記b)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子であって、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する、核酸分子に関する。
本発明の更に他の態様では、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記RNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての減少を割り当てるステップとを少なくとも有する、対象の遺伝子の発現の減少が人体外又は動物の体外の細胞内で非浸襲性で監視される方法が開示される。
上記概説された生体内の及び生体外の方法の実施例において、核酸分子及び/又はRNAiが、ソノポレーション、局所注射、又は正しいターゲッティング、識別及び局在化若しくはこれらの混合のための宿主細胞抗原に対する抗体を坦持するリポゾームバッグの助けを借りた遺伝子移入により、細胞へ導入される。
本発明の更に他の態様は、上述の方法の使用に関する。
上述の方法は、人体内外又は動物の体内外に適用されてもよい。一つの上述の方法は、対象の遺伝子の発現に影響する化合物と細胞を接触させるときの時間にわたって細胞内の対象の遺伝子の発現を監視し、よって前記化合物の効果を監視するために使用される。
他の実施例では、上述の方法は、細胞内の対象の遺伝子の発現に影響する化合物を送出し、前記化合物の送出を監視するだけでなく同時に前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての影響を監視するために使用される。また、これは、人体外又は動物対外の細胞に実施される方法だけでなく、生体内状況のためにも提供される。
他の好ましい実施例では、上述の方法は、人体内外又は動物体内外の何れにおいても、対象の遺伝子の発現における更なる変化を得るために、対象の遺伝子の発現に影響する化合物の投与量を調整するために使用される。
本発明の他の態様では、デメチル化薬の使用に関係する方法が、別々に又は組み合わせて、最も有力なデメチル化薬を識別するために、一つの実施例で、種々異なるデメチル化薬をテストするために使用される。
更に好ましい実施例では、この態様は、RNAiを有する方法に関する。よって、当該方法は、別々に又は組み合わせて、最も有力なRNAiを識別するために、対象の一つの遺伝子に対して調整される種々異なるRNAiをテストするために使用される。
図1は、本発明の有り得るアプリケーション、すなわち、乳癌組織におけるRNAi療法及びその監視の図式的且つ例示的ステップを示す。
これらのステップは、本アプリケーションの例示的区分で詳細に説明される。
発明者らは、細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲的に監視することが可能であることを見出した。このシステムは、対象の遺伝子の発現に影響する化合物と細胞を接触させるときに使用される。
本発明の例示的実施例を詳細に説明する一方、本発明を理解するために重要な定義が与えられる。
明細書及び添付の請求項に用いられているような、「a」及び「an」のような単数形式は、また、本文で明確に述べられていないならば、それぞれ複数も含む。
本発明の本文中において、用語「約」及び「およそ」は、当該特徴の技術的効果を依然保証するぐらいに当業者が理解する精度の間隔を示す。当該用語は、典型的には、示された数値の±10%、好ましくは±5%の偏差を示す。
用語「有する」は、限定的ではないと理解されるべきである。本発明の目的のために、用語「から成る(consisting of)」は、用語「から成る(comprising of)」の好ましい実施例であると考えられる。これ以降、少なくとも特定数の実施例を有するグループが定義される場合、これは、また、好ましくはこれらの実施例のみから成るグループを包含することを意味する。
上述されたように、本発明は、対象の遺伝子の発現に影響する化合物と細胞を接触させるとき、対象の遺伝子の発現を非浸襲性で監視する方法を述べる。よって、一つの実施例では、本発明は、細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲性で監視する方法であって、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての変化を割り当てるステップとを少なくとも有する方法に関する。
本発明の状況において、用語「非侵襲的に」監視することは、本発明の方法の検出ステップb)及びd)の間、患者の細胞及び/又は監視される組織との直接の物理的接触が、対象の遺伝子の発現を監視するために必要でないことを意味する。よって、検出ステップの間、細胞との接触を含む手術、生検、又は他の方法(体外分析のパッチクランピングのような)も必要とされない。
「監視」は、一般的な意味において、パラメータを決定し、時間とともにパラメータの経過を追うプロセスを指す。
ここで用いられる用語「対象の遺伝子の発現」は、少なくとも2つのステップを有する。対象の遺伝子を対応のRNAへの転写が、遺伝子発現の一つのステップである。タンパク質が遺伝子によりコード化される場合には、RNAはmRNAと呼ばれる。RNAは更に処理され(例えば、接合され)、第2のステップにおいて、mRNAはタンパク質へ翻訳される。このように、タンパク質は遺伝子発現の最終生成物である。最終生成物としてのタンパク質の量が、遺伝子発現のレベルと相関する。しかしながら、RNA分子も遺伝子発現の最終生成物でもよい。前記RNAは、また、第2のステップの処理及び変更に従ってもよい。
ここで用いられる用語「遺伝子の発現に影響する化合物」は、内在性遺伝子発現について正又は負の影響を持つ化合物を有する。
斯様な化合物は、DNAレベルで動作する。これは、前記化合物が、例えば、DNAのメチル化状態に影響する、又はDNA配列に影響を与えることなく、例えば、閉構造から開構造へDNAの構造再編成を導くことを意味する。DNAメチル化(特にプロモーター領域において)は、対応する遺伝子のサイレンシングを引き起こすことが知られているので、デメチル化薬として働く化合物が、DNAからメチル化グループを除去するので遺伝子発現を増大させることが知られている。ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)は、DNAからアセチル基を除去することで、遺伝子抑制に関係する。よって、HDACを阻害する化合物は、同様に遺伝子発現に対する正の影響を持つ。一般にHDAC抑制剤と呼ばれるこれらの薬も、以下に述べられるだろう。しかしながら、本発明の一つの実施例では、遺伝子発現に正の影響を与える化合物が含まれる。
本発明の他の好ましい実施例において、遺伝子発現の第2のステップ、すなわち転写されたRNAに働く化合物が使用される。前記RNAが分解される場合、遺伝子発現は負に影響される。本発明のこの実施例において、例えば、RNAiは、翻訳ステップを阻害するために使用される。斯様なRNAiは、以下に詳細に説明されるように、siRNA、shRNA、miRNA等を含む。
ここで用いられる「細胞を接触させる」は、細胞に効果を行使できるような化合物を供給するために、当業者に知られる何れの態様も有する。これは、例えば、静脈内注入、局所投与、吸入等により生体内でなされてもよい。細胞培養システムのために、デメチル化薬のような化合物が、培養のために使用される細胞培養基に単に加えられてもよい。しかしながら、また、以下に概説されるような遺伝子移入方法が、細胞と接触させる化合物を持ってくるために使用され、次のステップで、当該化合物が細胞に導入されてもよい。
用語「核酸分子」は、本発明の状況では、DNA、RNA又はその誘導剤を指す。好ましくは、核酸分子は、2重鎖のDNA分子を指す。前記核酸分子を細胞へ導入するために使用されるメカニズムに依存して、前記核酸分子は、円形又は線形である。
本発明の状況において、用語「細胞へ導入」は、核酸分子、例えばDNA又はRNAが当業者に知られている方法により対応する細胞へ導入されることを定める。更に、用語「導入する」は、どのような領域が調整されるかに依存して核酸分子に存在するコード配列が発現されるように、前記核酸分子が細胞内に存在することを意味する。この目的のため、以下に詳細に述べられるような遺伝子移入方法のような技術が、使用される。
本発明の状況において、用語「コード領域」又は「コード配列」は、開始コドン、すなわちATGを持って5'末端で開始するDNA配列を包含するように意味される。mRNAの翻訳が開始されるとき、このトリプレットは、対応するタンパク質の第1のアミノ酸、メチオニンに対してコード化する。従って、コード領域は、タンパク質翻訳を終了するために、停止コドン、例えばTAGを持って3'末端で終わる。本発明にとって、3末端での上述のもの以外で、停止コドンがコード配列内のどこにも存在しないことに留意することが重要である。よって、要約すると、全体のコード配列は、一つの対応するmRNAへ転写される。mRNAの翻訳は、少なくとも2つの異なるドメイン/ポリペプチド/パーツから成る一つのタンパク質となる。しかしながら、以下に詳細に指摘されるように、前記ポリペプチドは必ずしも機能的である必要はないが、全てのコード配列に対して、少なくとも2つのポリペプチドのための少なくとも2つの配列コード化が、前記一つのコード配列内に存在する。
本発明の好ましい実施例では、核酸分子の前記コード配列は、5'末端で単一の開始コドンと、3'末端で単一の停止コドンとを有する。ここで用いられる用語「単一の開始コドン」は、配列が他の内部ATGコドンを有してもよいが、これが翻訳を開始するために使用されないことを意味する。
用語「対象の配列の遺伝子」、「対象の領域の遺伝子」及び「対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列」は、本発明の方法により監視されるべき対象の遺伝子のDNA配列を指す。本発明の状況において、タンパク質へ翻訳され、誤制御による特定の疾患の原因となる疑いがある遺伝子は、好ましくは前記用語により包含される。これは、以下に詳細に概説される。よって、斯様な配列は、遺伝子のコード領域だけ、すなわち、エキソンだけを持ちイントロンを持たない。しかしながら、特定の実施例では、対象の遺伝子のイントロン領域を使用することも適用できる。
以下に、用語「レポーター」だけでなく用語「レポーターポリペプチド」が、詳細に説明されるだろう。この段落は、本発明の全ての実施例、すなわち、本発明により包含される全ての核酸分子だけでなく、以下に詳細に述べられる全ての方法を参照する。対応するポリペプチドが常に正しく発現される、すなわち、機能的ポリペプチド/タンパク質が作られるように、レポーターポリペプチドをコード化する配列は、コード配列の5'末端で唯一のATGを持つフレーム内に常にある。更にまた、本発明の全ての実施例において、レポーターポリペプチドをコード化する核酸配列が、蛍光レポーターポリペプチドをコード化する。前記蛍光レポーターポリペプチドは、青、緑、シアン、赤又は赤外線蛍光タンパク質から選択される。本発明の特に好ましい実施例では、レポーター配列は、緑の蛍光タンパク質をコード化する。
本発明で用いられる用語「動作的に融合された(した)」は、少なくとも2つのDNA領域(例えば、レポーターポリペプチドをコード化する配列だけでなく対象のポリペプチドの遺伝子をコード化する配列)が、互いにリンクされていることを定める。このように、一つの好ましい実施例において、これらは、少なくとも2つの異なるドメイン/ポリペプチドから成る一つの発現生成物、すなわち一つのタンパク質に対する一つのコード配列を形成する。よって、上述されたように、機能的なレポーターポリペプチドを発現させるために、レポーターポリペプチドをコード化する配列が翻訳領域を持つフレーム内に常にある、対応するタンパク質に対してコード化するたった一つの翻訳領域がある。好ましくは、対象の配列の遺伝子は、蛍光レポーターポリペプチドにより後続される対象のポリペプチドの遺伝子で作られるタンパク質をコード化するために、レポーター配列と5'で融合される。
本発明の更に好ましい実施例では、斯様な核酸分子のコード領域は、対象及びレポーター配列の融合した遺伝子間にポリペプチドスペーサをコード化するスペーサ領域を、追加的に有する。この場合にはまた、スペーサ領域は、機能的なスペースポリペプチドを発現させるために、翻訳領域を持つフレーム内に常にある。
用語「動作的にリンクされる」は、上記で定められたコード化領域の発現が、プロモーター又はエンハンサのような他の領域により機械的に制御されることを意味する。これらの領域は、通常、核酸分子内にも存在する他のDNA領域である。斯様な動作的にリンクされる領域は、核酸分子のどこにあってもよいが、これらは、コード配列に5のプロモーターのような調整領域として好ましくは存在する。
コード配列の発現を制御する状況において、用語「プロモーター配列」又は単に「プロモーター」は、遺伝子の発現に影響する定められたDNA配列を指す。このように、典型的なプロモーター配列は、特定の細胞因子により認識される特定の長さの定められた塩基配列から成る。しばしば、これらの因子は、これらの保存配列と結合し、遺伝子発現の正の又は負のレギュレータとして働き、従って一般に「転写制御因子」と呼ばれる。多くのプロモーター配列が当業者に知られていて、人工核酸分子の異なるプロモーター配列の組合せさえ可能である。
本発明の方法に依存して、種々異なるプロモーターが使用されてもよい。このように、本発明による核酸分子は、好ましい実施例では、前記プロモーター配列が前記コード配列の発現を誘発する少なくとも一つのヒト転写制御因子により識別されるヒト・プロモーターであるプロモーター配列を有する。更にまた、前記ヒト・プロモーターは、強く構成的に活性のプロモーターである。他の実施例では、前記ヒト・プロモーターは、強く誘導可能な、例えば組織選択性のプロモーターである。特定の実施例では、前記ヒト・プロモーターは、ウィルス・プロモーターでもよい。本発明の最も好ましい実施例において、とりわけ対象の配列の遺伝子を有するコード配列の発現を調整する核酸分子のプロモーター配列は、内在性プロモーター配列(すなわち、対象の内因性遺伝子の発現を調整する配列)であり、よって、内在性状況を反映する。
用語「非侵襲性の光学的撮像により検出する方法」は、細胞内の蛍光レポーターポリペプチドを非侵襲的に検出するために、使用される方法を指す。当該方法がレポーターポリペプチドに依存するので、ポリペプチドが発現される細胞だけでなく、前記ポリペプチドの機能的及び生化学特性に対する洞察を得ることができる。「光学撮像」方法は、造影剤と一般に呼ばれるような薬品に通常依存し、本発明では、蛍光レポーターポリペプチドが前記造影剤を表わす。
好ましくは、本発明の方法による蛍光レポーターポリペプチドの検出は、蛍光顕微鏡検査、蛍光撮像、単一の光子及びマルチ光子共焦顕微鏡、レーザーに誘発される蛍光等によりなされる。蛍光タンパク質が、励起の際、特定の波長の色を放射するので、細胞内の蛍光タンパク質は、放射された波長の光の検出によりフォローされる特定の励起波長の光を使用することにより励起される必要がある(例えばGFPは、紫外線により励起され、緑色に対応する波長の光を放射する)。このように、本発明で使用される撮像方法は、蛍光ポリペプチドを励起させるために特定の波長で光を放射し、蛍光を発しているポリペプチドにより放射される特定の波長の光を検出する装置を参照する。もちろん、当該装置は、通常の光学顕微鏡、モニタ、データ格納装置等に結合される。前記装置は、監視されるべき領域に従って配置される。前記領域は、例えば、単一の細胞、細胞培養皿の特定の領域の細胞集団、又は人間若しくは動物の細胞、好ましくは、本発明の方法により監視される人間又は動物の幾つかの細胞から成る組織でもよい。当業者に知られている蛍光ポリペプチドを検出できる何れの装置が使用されてもよい。
本発明の方法のステップb)において、細胞が、対象の遺伝子の発現に影響する化合物と接触される前に、蛍光レポーターポリペプチドのレベルが検出される。その後、後続のステップで、対象の遺伝子の発現に影響する前記化合物と接触された後で、レポーターポリペプチドが、再び検出される。このように、レポーターポリペプチドの2つの異なるレベルが検出される。ステップe)で概説されるように、これら2つのレベルを「比較する」ことは、このとき可能である。しかしながら、本発明は、2つの検出ステップに専ら依存するつもりではない。本発明の他の好ましい実施例において、時間にわたるデータを得るために、少なくとも2、3、4、5、6、10又は100回第2の検出ステップを繰り返すことが可能である。よって、一つの実施例では、本発明は、第2の検出ステップd)が、時間とともに対象の遺伝子の発現の変化を決定するために、数回実施される方法と関連する。よって、前記実施例では、時間とともにレポーターポリペプチドのレベルを分析することが可能である。
他の好ましい実施例では、読み出し、すなわち蛍光タンパク質の検出の動画を得るために、実時間で信号を記録することも可能である。このことは、「ライブ細胞撮像」又は「ライブ組織撮像」と呼ばれる。
もちろん、時点は、対象の遺伝子の発現に影響する化合物に従って調整される。例えば、化合物が対象の遺伝子の発現にゆっくりと働くことが知られている場合、前記化合物の導入の時点から例えば5、10、20、30又は60分の追加時間後に蛍光レポーターポリペプチドのレベルを検出することが有用であろう。速く働く化合物が使用される場合、第2の検出ステップは化合物導入に応じて数秒内で実行される。
更にまた、用語「比較する」は、少なくとも2つの検出ステップにおいて、レポーターポリペプチドの相対的な量を比較することとして理解されるべきである。一つの好ましい実施例では、本発明は、比較ステップe)が、ステップb)及びd)において検出されるレポーターポリペプチドの相対的な量を分析することによりされる上記に概説された方法を記述する。よって、前記ポリペプチドの絶対量を定量化することは必要でない。しかしながら、斯様な相対量を使用するとき、正規化された相対量を得るために、当該量が、少なくとも2つの検出ステップにおいて同一である値又はコントロールに対して正規化されることが保証される必要がある。
本発明の状況において用語「変化を割り当てる」は、前記比較の後、少なくとも2つの検出ステップの差が、例えばパーセンテージとして表わされることを意味する。これは、特定の検出時間にわたるレポーターポリペプチドのパーセンテージ減少、又はパーセンテージ増加を含む。少なくとも2つのレポーターポリペプチドを検出するとき、2つの時点間で又は時間にわたって、レポーターポリペプチドのレベルが変化しなかったという結論に至ってもよい。
本発明の方法が、生体内又は生体外で使用されてもよい。
「生体内状況」において、本発明の方法で述べられる細胞は、人間若しくは動物の組織の一部でもよいし、又は人間若しくは動物体内を循環している細胞でもよい。この状況において、単一の細胞だけでなく、好ましくは特定の疾患の原因となることが知られている又は疑わしい細胞又は特定の組織の細胞が、本発明のターゲットである。上記で概説されるように、特定の重要な細胞レギュレータ(例えば、pRB、サイクリン、CdK(サイクリン依存性キナーゼ)等のような細胞サイクルレギュレータ)の誤調整が、例えば癌のような疾患につながる。生体内のセットアップにおいて、本発明による方法は、発現に影響する化合物が投与されるとき、例えば癌組織又は腫瘍の対象の遺伝子の発現を監視するために使用される。本発明によるこの生体内状況の好ましい実施例が、以下に詳細に説明されるだろう。
よって、好ましい実施例では、本発明は、細胞内の対象の遺伝子の生体内での発現を非侵襲性で監視する方法であって、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての変化を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法を記述する。
本発明は、この生体内設定の好ましい実施例において、前記核酸分子及び/又は前記RNAiが、正しいターゲッティング、識別及び位置決定又はこれらの混合のため、ソノポレーション、局在注入、又は抗体を宿主細胞抗原へ搬送するリポソームバッグの助けを借りて遺伝子移入により前記細胞へ導入される、上記に概説したような方法を記述する。斯様な技術は、当業者に知られている。
更にまた、本発明は、好ましい生体内実施例において、レポーター配列によりコード化される蛍光レポーターポリペプチドが、監視されるべき組織の深さに依存して選択され、すなわち、表層性組織に対して、蛍光タンパク質が青、緑又はシアン蛍光タンパク質から選ばれ、深い組織に対して、赤又は赤外線蛍光タンパク質から選ばれる、方法を参照する。
本発明の方法は、生体外で用いられてもよい。斯様な生体外セットアップは、好ましくは、細胞/組織培養システム内で培養される哺乳動物細胞、又は人体若しくは動物の体から抽出され人体若しくは動物の体の外で使用される及び/又は処理される細胞を使用するシステムを指す。
本発明による「哺乳類の細胞培養システム」は、当業者により知られていて使用される全ての細胞系を含む。これらの細胞系は、人間、マウス、ラット、ハムスター又は鶏の細胞系でもよく、標準技術によって培養されてもよい。もちろん、例えばヒーラー細胞、293細胞、WI―38細胞、U2OS細胞等のように、種々異なる人体の細胞系が使用されてもよい。
よって、本発明の一つの実施例は、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての変化を割り当てるステップとを少なくとも有する、細胞内の対象の遺伝子の発現を非浸襲性で監視する方法を有する。
本発明は、この生体外設定の好ましい実施例において、前記核酸分子及び/又は前記RNAiが、正しいターゲッティング、識別及び位置決定又はこれらの混合のため、ソノポレーション、局在注入、又は抗体を宿主細胞抗原へ搬送するリポソームバッグの助けを借りて遺伝子移入により前記細胞へ導入される、上記に概説したような方法を記述する。斯様な技術は、当業者に知られている。
本発明による方法によって監視される対象の遺伝子の発現の変化が、対象の前記遺伝子の上方制御又は下方制御でもよい。上述のように、これは生体内又は生体外で分析される。第1の状況又は疾患において、対象の遺伝子は下方制御されていて、よって、目標は、対象の前記遺伝子の上方制御及び当該上方制御の監視である。第2の状況は、対象の遺伝子が疾患において上方制御されることである。斯様な状況において、対応する遺伝子を下方制御し、本発明の方法による当該下方制御を監視することが目標である。各状況に対して本発明による方法だけでなく核酸分子の好ましい実施例が、以下に説明される。これらの実施例は、前記状況を例証することを意図する。よって、遺伝子の発現の下方制御又は上方制御何れかの同じ全体的な効果を持つ他の化合物が使用されてもよい。
対象の遺伝子が下方制御される場合、好ましい実施例では、本発明の方法は、斯様な遺伝子を上方制御するためにデメチル化薬の使用を含む。逆の状況では、対象の遺伝子の下方制御が目標であるとき、本発明の方法は、好ましい実施例では、RNAiの使用を参照する。ここで、好ましい実施例のこれら2つのグループが、更に詳細に説明されるだろう。
遺伝子がDNAメチル化のために下方制御/サイレンスされたかどうかを分析するために、差分メチル化調査が、治療を決定する前で本発明の監視の方法を利用する前になされる。これは、穿刺吸引細胞診を使用してなされる。DNAサンプルは、この微細な針吸引技術を使用して得られ、これらのメチル基のために分析される。斯様な方法は、当業者に知られている。
以下の段落では、対象の遺伝子の発現の増加を監視する方法及び核酸分子を参照する本発明の好ましい実施例が、述べられる。
よって、一つの実施例では、本発明は、
a)メチル化プロモーター配列と、
b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
c)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子を述べる。
前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する。ここで使用されるような用語「単一の開始コドン」は、配列が他の内部ATGコドンを有してもよいが、翻訳を開始するために使用されないことを意味する。
既に前述したように、DNA、特にプロモーターのメチル化は、前記プロモーターにより制御される遺伝子の発現を禁止することが知られている。DNAのメチル化は、ベースのメチル化として、好ましくはシトシンのメチル化として好ましくは理解される。メチル化されたプロモーター配列に動作的に結合される遺伝子は説明されず、よって活性でない。上記核酸分子に対して、プロモーター配列がメチル化されたままである場合、b)及びc)から成る対応するコード配列は発現されないだろう。しかしながら、前記領域がメチル基によりもはや修正されない場合、前記配列は、前記コード領域の発現を誘発する少なくとも一つのヒト転写制御因子により識別されるヒト・プロモーター配列である。よって、前記メチル化されプロモートされた領域のデメチル化は、前記領域に動作的に結合される遺伝子の発現を駆動できるメチル化されていない領域へと導く。本発明は、一つの実施例において、デメチル化薬の作用の際に、メチル化されていないプロモーター配列が、コード配列の発現を誘発する少なくとも一つのヒト転写制御因子により識別されるヒト・プロモーターであると正に説明されたような核酸分子を有する。好ましい実施例において、核酸分子の前記メチル化されたプロモーターは、対象の遺伝子の内在性メチル化プロモーターと同一である。
本発明の好ましい実施例において、上記段落で説明されたような請求の核酸分子は、対象の遺伝子が、癌抑制遺伝子、又はサイレンシングによる疾患の原因であると疑われる遺伝子である対象の配列の遺伝子を有する。斯様な実施例の1つの例において、対象の遺伝子は、RBである。他の場合、対象の遺伝子は、CADM1、ZMYND10、RASSF5、PTEN、SERPINB5、EPB41L3、DAPK1等である。
前記の構成/核酸分子は、他の実施例では、本発明による生体内方法又は生体外方法の何れかで使用される。
ここで用いられる用語「デメチル化薬」又は「デメチル化化合物」は、DNAデメチル化できる、すなわち細胞内のDNAから、好ましくはシトシンからメチル基の除去ができる何れの薬も包含することを意味する。前記化合物は、5―アザシチジン等を有する化合物のグループから選択される。5―アザシチジンの系統的IUPAC名は、4―アミノ―1―[3,4―ジヒドロキシ―5―(ヒドロキシメチル)オキソラン―2―イル]―1、3、5−トリアジン―2―1である。シチジンの化学類似体は、それぞれ、DNA複製及びDNA転写の間、DNA及びRNAに組み込まれる。この組込みは、例えばDNMT1のようなメチル基転移酵素エンザイムの活動を阻害する。よって、組込みは、結果的にデメチル化となる。もちろん、当業者は、他のシチジン―類似体及び/又は5―アザ―2´デオキシチジン、1―(β―D―リボフラノシル)、デヒドロ―5―アザ―シチジン、Zebularineとしても知られている[1―(β―D―ribofuranosyl)―1,2―ジヒドロピリミジン―2―1]等のような5―アザシチジンと同様の働きをする化合物を知っている。働きのそれらのメカニズムは、複合物を形成することによりメチル基転移酵素を阻害し、及び/又はメチル基転移酵素の減少等に基づく。既に上述したように、メチル化されたプロモーター領域上の斯様な薬の効果は制御遺伝子の発動である。
よって、好ましい実施例において、本発明は、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、細胞内の対象の遺伝子の生体内での発現を非浸襲性で監視する方法に関する。
他の好ましい実施例において、本発明は、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法に関する。
生体内及び生体外状況において、本発明は、好ましい実施例において、デメチル化薬の量が上記にリストされたステップf)の割り当てによって増減される方法を記述する。更にまた、本発明は、好ましい実施例において、上記でリストされたステップf)での割り当てによって対象の遺伝子の発現の最も有力な増加を得るために、種々異なるデメチル化薬が、別々に又は組み合わせてテストされる方法を記述する。
対象の遺伝子の下方制御は、また、対応するDNA配列の立体配置的な制限にも起因する。特にプロモーター領域の閉じた立体配座が遺伝子発現に負に影響することが知られている。前記「閉じた」、すなわち「パックされた」DNAの立体配座は、DNAのアセチル化状態と相関するように見える。よって、DNA上のアセチル基は、結果的により開いたDNA立体配座となって、よって明らかに遺伝子発現に影響すると思われる。斯様なアセチル基は、ヒストン―アセチルトランスフェラーゼ(HAT)を介してDNAへ転送され、ヒストン―脱アセチル化酵素(HDAC)により、DNAから除去される。HDACを阻害することにより、DNAのアセチル化状態は増大し、よって、遺伝子発現が上方制御される。本発明の方法で使用される典型的HDAC抑制剤は、3―(1―メチル―4―フェニル・アセチル―1H―2―ピロール・イル)―N―ヒドロキシ―2―プロペナミド(propenamide)、シクロ[(2S)―2―アミノ―8―オキソ・デカノイル―1―メトキシ―L―トリプトファニル(tryptophyl)―L―イソロイシル―(2R)―2―ピペリジンエクスカルボニル(piperidinexcarbonyl)]、ソディウム酪酸(SodiumButyrate)、4,5である:8,9―ジアンヒドロ(Dianhydro)―1,2,6,7,11―ペンタデオキシ(pentadeoxy)―D―スレオ(threo)―D―イド(ido)―ウンデカ(undeca)―1,6―ディエニトル(dienitol)、6―(1,3―ディオキソ(Dioxo)―1H、3H―ベンゾ[デ]イソ・キノリン2―イル)―ヘキサン酸ヒドロキシ・アミド、2―[アミンの(2―ハイドロキシナフタレン(Hydroxynaphthalen)―1―イルメチレン(ylmethylene))]―N―(1―フェネチル)ベンズアミド、[R―(E,E)]―7―[4―(ジメチルアミノ)フェニル]―N―ヒドロキシ―4,6―ジメチル―7―オキソ―2,4―ヘプタジエナミド(heptadienamide)等である。これらの抑制剤は、例えば、SigmaAldrich(http://www.sigmaaldrich.com/Area_of_Interest/Life_Science/Cell_Signaling/Product_Highlights/Histone_Deacetylase_Inhibitors.html参照)により供給される。HDAC抑制剤の他の例は、PXD101(Belinostatとも呼ばれる)及びSAHAである。特に本発明のこの実施例において、本発明の方法で使用される核酸分子のプロモーター領域は、対象の遺伝子の内在性プロモーターに対応し、よって内在性プロモーターのDNA立体配座を反映する。
よって、好ましい実施例において、本発明は、細胞内の対象の遺伝子の生体内での発現を非侵襲性で監視する方法であって、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をHDAC抑制剤と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記HDAC抑制剤により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法に関する。
他の好ましい実施例において、本発明は、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を人体外又は動物の体外にある細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をHDAC抑制剤と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記HDAC抑制剤により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法に関する。
以下の段落において、対象の遺伝子の発現の減少を監視するための方法及び核酸分子を参照する本発明の好ましい実施例が、述べられるだろう。
よって、一つの実施例では、本発明は、
a)プロモーター配列と、
b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象の遺伝子の機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
c)動作的に前記b)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有し、前記b)及び前記c)から成るコード領域が、少なくとも一つの5’末端で開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する、本発明の生体内での方法の核酸分子を述べる。
本発明の好ましい実施例において、上記の段落で説明されたような請求項記載の核酸分子は、対象の遺伝子が癌遺伝子、癌原遺伝子、又は過剰発現のため疾患の原因であると疑われる遺伝子である対象の配列の遺伝子を有する。斯様な実施例の一つの例において、対象の遺伝子は、Her−2neuである。他の例では、対象の遺伝子は、VEGF、RAS、Wnt、MYC、ERK、TRK等である。
本発明のこれらの好ましい実施例を参照すると、対象のポリペプチドの遺伝子がなぜ好ましくは生体内セットアップにおいて機能的でないかが明らかである。機能的であった場合、これは、対象の配列の外因性遺伝子及び内因性遺伝子の過剰発現からの結果である遺伝子(多くの場合、癌遺伝子)の更に増大された全体的発現に至るだろう。これは、細胞/組織に有害である。
よって、本発明の核酸分子及び体内での方法に関係する好ましい実施例において、機能的でないポリペプチドをコード化する対象の配列の遺伝子は、対象のポリペプチドの機能的でない遺伝子を得るために、対象の配列の全遺伝子の一部、又は少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの削除、少なくとも一つのヌクレオチド交換若しくはこれらの混合を含む対象の配列の全遺伝子の何れかを有する。しかしながら、これは、停止コドンを有さない。このように、例えば、対象の配列の遺伝子において少なくとも一つの挿入又は少なくとも一つの削除からの結果であるフレームシフトにより、対象のポリペプチドの機能的でない遺伝子が得られる。これは、また、結果として生じるタンパク質の3次元構造体の破壊に至る、対応するポリペプチドのアミノ酸置換に結果的になる単一のヌクレオチド交換によっても得られる。癌遺伝子が対象の遺伝子である場合、(触媒領域、結合領域、二量体化領域等のような)結果として生じる癌遺伝子の機能的部分をコード化する配列を削除し、残ったコード配列を本発明の核酸分子の対象の配列の遺伝子として使用してもよい。この際、結果として生じるポリペプチドは、機能的でない。もちろん、当業者は、複数の配列が取り除かれ、取り除かれる配列の長さが対象の遺伝子に依存して変化することを知っている。
対象の遺伝子が転写制御因子をコード化する場合、本発明の本態様にて説明されたような核酸分子のプロモーター配列は、他の実施例において、対象の遺伝子によりコード化される前記ヒト転写制御因子によってだけ認識されるヒト・プロモーターである。このことにより、対象の前記遺伝子の下方制御が達成される場合、コード配列の発現(よって蛍光レポーターポリペプチド)もまた、対応する転写制御因子である対象のポリペプチドの遺伝子の減少したレベルのため下方制御される。
前記構成物/核酸分子は、他の実施例において、本発明による生体内での方法又は生体外での方法の何れかで使用される。
この状況において、本発明は、対象の遺伝子の発現の減少を監視する方法を記述する。前記減少は、アンチセンスRNA、shRNA、siRNA、miRNA、又は一般に「RNAi」、「RNA干渉」若しくは「抑制剤分子」と呼ばれる同等の機能の他の核酸分子を有する化合物/分子により達成される。加えて、前記分子は、例えばナノ粒子により修正される。
斯様なRNA干渉戦略を使用して、特に対象の遺伝子の発現とだけ干渉し、他の関係がない細胞因子の発現とは干渉しない分子を使用することが重要である。斯様なRNAベースの抑制剤の選択、識別及び生産は、当業者に良く知られている。
典型的には、例えば、抑制RNAベースの分子とそれぞれのmRNAとの間の生体内相互作用に対して抑制的であるような第2の構成要素の欠如の観点から、アンチセンス戦略又はsiRNAベースの手法に対してアクセス可能である対象の遺伝子のコード配列内の配列を識別する。核酸の斯様な伸展は、SFOLDのようなコンピュータプログラムを使用して識別される。
第2のステップにおいて、斯様な配列は、その後、対象のそれぞれの遺伝子に対して固有かどうか決定するために、他の配列と比較される。これは、例えばバイオテクノロジー情報のためのナショナルセンター(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)でBLAST検索を実行して、なされる。
識別された固有の配列を持つと、アンチセンス又はsiRNA抑制剤は、識別された配列と好ましくは正確にマッチする補完的な配列を使用することにより、選択される。もちろん、アンチセンス又はsiRNA抑制剤と他の細胞因子のメッセンジャーRNAとの間ではっきりしない相互作用が起こり得るレベルまで、補完性が減少しないならば、低い程度の補完性が使用されてもよい。
典型的には、抑制RNAベースの分子と識別された特定の配列との間の補間的度合いは、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%である。
用語「補完的(相補性)」は、シチジンとペアになるグアニジンと、チミン及びウラシルとペアになるアデノシンとの能力からみて、互いに交雑する核酸分子の基本的な特性と関係するので、もちろん、当業者に良く知られている。
当業者は、もちろん、対象の遺伝子の完全なコード配列又はその一部と補完性を与える核酸配列が、補完的な配列が対象の遺伝子に対して実際に特有であることを確実にするために、特定の最小限の長さを持たなければならないことを理解している。
従って、対象の遺伝子との相補性を与える抑制分子内の核酸配列は、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも16、少なくとも17、少なくとも18、少なくとも19、少なくとも20、少なくとも21、少なくとも22、少なくとも23、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも26、少なくとも27、少なくとも28、少なくとも29、少なくとも30、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも100、少なくとも150、少なくとも200、少なくとも300又は少なくとも400のヌクレチオド長であって、隣接する伸展を形成すべきである。
当業者は、対象の遺伝子のコード配列又はその一部に相補性を与えている核酸配列の長さに依存して、補完的に付与する核酸配列が対象の遺伝子だけを実に特にターゲットとすることを確実にするために必要である最小程度の相補性が変化するだろうことも知るだろう。よって、30、50、60、75、100のヌクレオチドのむしろ長い核酸分子が使用される場合、低い程度の相補性が使用されてもよいし、抑制分子と対象の遺伝子のコード配列又はその一部との間の特性を依然保証する一方、抑制分子内の補完的に付与する核酸配列が、例えば少なくとも14、15、16、17又は19のヌクレオチドの伸展だけを有する場合、もちろん、高い程度の相補性が必要となるだろう。
上述のように、対象の遺伝子の発現の減少は、上記で概説されたようにデザインされる「RNAi」、「RNA干渉」又は「抑制剤分子」により達成される。
従って、斯様な抑制剤分子の1つのクラスは、対象の遺伝子の完全なコード配列又はその一部と補完的である核酸配列を持つ組換え核酸分子を有する分子である。核酸配列分子は、DNA、RNA又は他の核酸系分子でできていてもよいが、結果として生じる分子が対象の遺伝子の完全なコード配列又はその一部と特に交雑できる限り、ヌクレオチドの代わりにヌクレオチド類似体を少なくとも部分的に有してもよい。
好ましい実施例において、上記説明された抑制分子は、好ましくは、アンチセンスRNA、shRNA、siRNA、miRNA、又は対象の遺伝子と同等の機能の他の核酸分子を有する。
これらの用語は、これらの分子がどのように合成されるか、どの程度の相補性が考慮されるべきか等を、当業者に明らかに示す。本発明によるshRNA及びsiRNAだけでなくアンチセンスRNAが、これら核酸分子の長さ、相補性の程度等についての上述の基準を満たすことは理解されるべきである。
アンチセンス分子は、典型的には、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、50、70、100、150、200、300又はそれ以上のヌクレオチドの長さを有する。
RNA干渉目的のために、いわゆる短いヘアピンRNA又は合成二重鎖siRNAオリゴヌクレオチドが使用されてもよい。
siRNA分子は、典型的には、20、21、22、23、24又は25のヌクレオチドの長さを有する。
典型的には、shRNA分子が発現されるので、一本鎖RNA分子が分子内ヘアピン構造を形成する。酵素Dicerを通じた細胞内処理により、siRNA分子が、そこから生成される。
shRNA二重鎖の両方の鎖が単一のRNA分子又はDNA分子の形で発現ベクターを使用して発現される場合、shRNA分子の細胞内転写が達成できる。この目的のために、転写されたRNA鎖は、理想的にはセンスshRNA配列の19乃至21のヌクレチオド及び対応する補完的配列の理想的には19乃至21のヌクレチオドを有する。両方の配列は、例えば6つのヌクレオチド長のスペーサにより理想的には離隔される。
細胞ターゲット転写のsiRNA仲介の抑制の効率が、適切なsiRNA配列の選択に依存することはよく知られている。ガイドラインが、効果的なsiRNA分子のデザインのために開発された。これらのガイドラインは、典型的には、合成siRNAオリゴヌクレオチドに対して導かれたが、shRNA分子の処理形式に対しても適用するべきである。
細胞内の発現及び処理の後でだけ得られるshRNA分子以外に、合成siRNAオリゴヌクレオチドは、典型的には、19乃至21のヌクレオチド長さの間にある二重鎖RNA分子から成る。これらのsiRNA分子は、上述されたように、例えば細胞系に遺伝子移入され、よってRNAi処理を開始する。
siRNA配列モチーフ及びターゲット配列の決定は、例えばTuschlらによる刊行物のような良く知られた刊行物に従って決定される。よって、適当なsiRNAターゲット配列だけの識別のためにターゲットmRNAのコード領域を使用する。選択されたsiRNA配列モチーフがターゲットmRNAのコード領域に向けられることが好ましい一方、5’及び3’の未翻訳領域のような対象の遺伝子の調整領域に対して設計されてもよい。
メッセンジャーRNAのコード配列がターゲット配列として使用される場合、典型的には、開始コドンの下流70のヌクレチオドで開始し、停止コドンの上流50のヌクレチオドで終了する配列を使用する。
この配列領域は、配列モチーフAA(N19)(Nはヌクレチオドを指定する)に対して検索される。結果としてのsiRNA配列は、モチーフAAに後続する19のヌクレチオド及び好ましくは付加的に追加のウリジン又はチミジン残留を有する。合成siRNAオリゴヌクレチオドの場合、ウリジン残留は、好ましくはチミジンにより置き換えられてもよい。
他の手法では、Reynoldsらによるガイドラインが使用されてもよい。
Reynoldらは、ポテンシャルshRNA又はsiRNAターゲット配列を選択するための以下の基準を提案している:
1 30−50%のグアニン−シトシン内容物
2 センス鎖の15乃至19の位置に少なくとも3個のアデニン又はウラシル
3 分子間のヘアピン構造の欠如
4 センス鎖の位置19でのアデニン
5 センス鎖の位置3でのアデニン
6 センス鎖の位置10でのウラシル
7 センス鎖の位置19でグアニン又はシトシンがない
8 センス鎖の位置13でグアニンがない
これら8つの基準は、以下のスキームによって、重みづけられる:
(i)基準1、3、4、5及び6に対して1ポイント
(ii)少なくとも3つの対応ベース、位置15乃至19の位置の各アデニン又はウリジンに対して1ポイント(基準2)
(iii)基準7−8の達成がない場合は各1ポイント。
Reynoldsによると、siRNA又はshRNA配列だけが、このスキームによると、少なくとも6のポイント値を持つと考えられるべきである。斯様なsiRNA配列は、BLASTプログラムを使用して、対応検索のために使用される。この手法に後続して、siRNA配列は、特別な抑制がないターゲット構造を導く。
siRNA又はshRNA配列がこのように識別された場合、これらが発現プラスミドへクローン化されてもよい。このように、RNA配列は、プラスミドp抑圧(pSHH、Imgenex、米国カリフォルニア州サンディエゴ)へクローン化される。siRNA配列をpSHH構成へクローン化するために、siRNAセンス配列、スペーサ、対応するアンチセンス配列及び中止配列を有するハイブリダイズDNAオリゴヌクレチオドが使用できる。
好ましい実施例において、本発明は、細胞内の対象の遺伝子の生体内での発現を非侵襲性で監視する方法であって、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいてRNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての減少を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法に関する。
他の好ましい実施例において、本発明は、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいてRNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての減少を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法に関する。
人体又は動物体外の細胞内のRNAiの効果を監視する状況において、本発明の一つの実施例は、レポーターポリペプチドをすでに発現した細胞へステップc)においてRNAiをターゲットにする方法に関し、よって、核酸分子は既に細胞へ導入されている。第2のコード配列が強い構成的なプロモーターに動作的に結合されている、この方法は、第2のコード配列を有する第2の核酸分子を有するか、又は第1の核酸分子上に第2のコード配列を有する。
RNAiを参照する本発明による何れの方法においても、当該方法で使用される核酸分子の対象の配列の遺伝子は、RNAiが調整される対象の遺伝子の少なくとも領域を有する。
生体内及び生体外の両方の状況において、本発明は、好ましい実施例において、RNAiの量が、上記でリストされたようなステップf)での割り当てによって増大又は減少される方法を記述する。更にまた、本発明は、好ましい実施例において、対象の一つの遺伝子に対して調整される種々異なるRNAiが、上記でリストされたようなステップf)での割り当てによって対象の前記遺伝子の発現の最も強力な増大を得るために、別々に又は組み合わせてテストされる方法を記述する。
他の態様において、本発明は、上述のような方法及び/又は核酸の使用に関する。
生体内セットアップに関する一つの実施例において、本発明は、例えばデメチル化薬で疾患を処置するとき、生体内で時間にわたって例えばデメチル化薬により誘発される対象の遺伝子の発現の増大を監視するための方法の使用に関する。よって、デメチル化薬の治療効果を監視するための方法が使用される。同様に、本発明は、他の実施例において、RNAiによって疾患を処置するとき、生体内の時間にわたってRNAiにより誘発される対象の遺伝子の発現の減少を監視するための方法の使用に関する。ここで、RNAiの治療効果を監視するための方法が使用される。明らかに、RNAiの場合に、第1の検出ステップは、光学的撮像方法で信号を生じ、さもなければ減少が検出できない。よって、第1の検出ステップで検出されるレポーターポリペプチドがない場合、先行するステップの状況が、検出が可能な最適な状況を見つけるために最適化される。このときだけ、治療化合物が投与される。
対象のポリペプチドの機能的遺伝子が本発明の核酸分子により発現される場合、対象のポリペプチドの前記機能的遺伝子が治療として使用される。上記で概説されるように、例えば癌における遺伝子のサイレンシングの場合、癌抑制遺伝子は、しばしばサイレンスされるべきことが見出される。これは、デメチル化薬又はHDAC反応抑制剤により処置され、本発明の方法により監視される。当該方法を使用するとき、機能的癌抑制ポリペプチドが、対象の配列の遺伝子によりコード化されて導入され、付加的な正の治療効果を発揮する。
また、一つの実施例では、本発明による方法は、対象の遺伝子の発現の増加又は減少を得るために、デメチル化薬又はRNAiの量を調整するために使用される。更にまた、別々に、又は他のデメチル化薬及びRNAiとそれぞれ組み合わせて、最も有力なデメチル化薬/RNAiを識別するために、種々異なるメチル化剤又はRNAiをテストする方法が使用される。これは、生体内及び生体外状況の両方に適用する。上述のような細胞培養システムのような生体外セットアップにおいて、本発明の方法は、対称の遺伝子の発現の変化に影響を持つ化合物をスクリーニングするために、好ましくは使用される。よって、当該方法は、遺伝子発現に働き得る薬をテストするための高速なスクリーニングシステムとして使用される。
本発明による核酸分子又は方法は、一つの実施例では、薬の送出を監視し、同時に前記薬により誘発される対象の遺伝子の発現の増加を監視するだけでなく、デメチル化薬の送出のために使用される。同様に、本発明による核酸分子又は方法は、他の実施例では、RNAiを送出し、同時に、RNAiにより誘発される対象の遺伝子の発現の減少を監視するだけでなく、前記RNAiの送出を監視するために使用される。これは、また、生体内及び生体外の両方の状況において適用する。
本発明の他の好ましい実施例は、以下に関係している。
1.細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲性で監視する方法であって、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての変化を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法。
2.細胞内の対象の遺伝子の発現を体内で非侵襲性で監視する前記1に記載の方法であって、
a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法。
3.a)
aa)メチル化プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、前記1に記載の方法。
4.細胞内の対象の遺伝子の発現を体内で非侵襲性で監視する前記1に記載の方法であって、
a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象の前記遺伝子の機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記RNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法。
5.a)
aa)プロモーター配列と、
bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
f)前記ステップe)での比較に基づいて前記RNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、前記1に記載の方法。
6.前記核酸分子及び/又は前記RNAiが、正しいターゲッティング、識別及び位置決定又はこれらの混合のため、ソノポレーション、局在注入、又は抗体を宿主細胞抗原へ搬送するリポソームバッグの助けを借りて遺伝子移入により前記細胞へ導入される、前記1乃至5の何れか一項に記載の方法。
7.a)メチル化プロモーター配列と、b)対象のポリペプチドの遺伝子をコード化する動作的にリンクされた配列と、蛍光レポーターポリペプチドをコード化する動作的に融合される配列とを有し、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5'末端で単一の開始コドンと3'末端で単一の停止コドンとを有する、単離された核酸分子。
8.対象の遺伝子が、腫瘍抑制遺伝子又はサイレンシングのため疾患の原因と疑われている遺伝子である、前記7に記載の核酸遺伝子。
9.a)プロモーター配列と、b)対象の遺伝子の機能的でないポリペプチドをコード化する動作的にリンクされた配列と、蛍光レポーターポリペプチドをコード化する動作的に融合される配列とを有し、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5'末端で単一の開始コドンと3'末端で単一の停止コドンとを有する、単離された核酸分子。
10.機能的でないポリペプチドをコード化する対象の配列の遺伝子が、対象のポリペプチドの機能的でない遺伝子を得るために、対象の配列の全遺伝子の一部、又は少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの削除、少なくとも一つのヌクレチオド交換、若しくはこれらの組み合わせを含む対象の配列の全遺伝子の何れかを有し、対象の配列の遺伝子が停止コドンを有さない、前記9に記載の核酸分子。
11.対象の前記遺伝子が癌遺伝子、癌原遺伝子、又は過剰発現のために疾患の原因であると疑いがある遺伝子である、前記9及び10に記載の核酸分子。
12.細胞を対象の遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるときの時間にわたって前記細胞内の対象の前記遺伝子の発現を監視し、よって前記化合物の効果を監視するための前記1乃至6の何れか一項に記載の方法の使用。
13.細胞内の対象の遺伝子の発現に影響する化合物を送出し、前記化合物により誘発される対象の前記遺伝子の発現の影響を監視するだけでなく、同時に前記化合物の送出を監視するための前記1乃至6の何れか一項に記載の方法の使用。
14.対象の遺伝子の発現の他の変化を得るために、対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物の量を調整するための前記1乃至6の何れか一項に記載の方法の使用。
15.別々に又は組み合わせて、最も有力なデメチル化薬を識別するために、種々異なるデメチル化薬をテストするための前記2及び3に記載の方法の使用。
16.別々に又は組み合わせて、最も有力なRNAiを識別するために、対象の一つの遺伝子に抗して調整される種々異なるRNAiをテストするための前記4及び5に記載の方法の使用。
17.細胞を対象の遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるときの時間にわたって細胞内の対象の遺伝子の発現を監視し、よって、前記化合物の効果を監視するための前記7乃至11に記載の核酸分子の使用。
13.細胞内の対象の遺伝子の発現に影響する化合物を送出し、同時に、前記化合物により誘発される対象の前記遺伝子の発現での影響を監視するだけでなく前記化合物の送出を監視するための前記7乃至11の何れかに記載の核酸分子の使用。
14.対象の遺伝子の発現での他の変化を得るために、対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物の量を調整するための前記7乃至11の何れかに記載の核酸分子の使用。
15.別々に又は組み合わせて、最も有力なデメチル化薬を識別するために、種々異なるデメチル化薬をテストするための前記7乃至11の何れかに記載の核酸分子の使用。
16.別々に又は組み合わせて、最も有力なRNAiを識別するために、対象の一つの遺伝子に対して調整される種々異なるRNAiをテストするための前記7乃至11の何れかに記載の核酸分子の使用。
例及び図面は、限定するものとして解釈されないことは理解される。当業者は、本願にある原理の更なる変形を明らかに把握することができる。
Her−2neuに対して調整されたRNAiを胸部癌組織へ遺伝子移入するとき前記胸部癌組織内の(胸部癌に過剰発現されていると知られている遺伝子)Her−2neuの発現を非侵襲性で監視する方法のためのプロトコル
ステップの概略的図が図1に示されている。
ステップ1:
DNA構成物が準備される。前記構成物は、胸部癌組織内で活性していると知られているヒト・プロモーターを有する。動作的にリンクされた前記プロモーターは、コード領域である。このコード領域は、蛍光タンパク質(例えば、GFP)の遺伝子に融合されたHer−2neu遺伝子から成る。Her−2neu配列は、Her−2neuの機能的でないポリペプチドが、例えばフレームシフト変異により発現されるように変形される。3’末端では、蛍光タンパク質遺伝子の配列は、結果のタンパク質が一つの融合タンパク質として転写され、結果の蛍光ポリペプチドが機能的であるようにHer−2neu配列に融合される。これは、現在の例において、Her−2neu配列に誘発されるフレームシフト変異が、機能的蛍光タンパク質、例えばGFPをコード化するために、蛍光タンパク質に対する配列コード化の始まりで誘導される他のフレームシフト変異により補償されることを意味する。
ステップ2:
上述のような構成物は、例えば、当該構成物を坦持するリポソームのバッグ、好ましくはターゲットの手段のために胸部癌細胞の抗原に向けられる抗体を注入することにより、胸部癌組織へ遺伝子移入される。このターゲットステップは、癌にかかった組織だけが検出されるので、次の視覚化ステップに対して有益であることに留意されるべきである。しかしながら、これは、上述のプロモーターが胸部癌細胞内でのみ機能的であり、よって、コード領域(従って、蛍光タンパク質)がこれらの細胞内だけで発現される場合にも達成される。何れの場合でも、融合遺伝子は、機能的蛍光タンパク質ドメイン、例えばGFPだけでなくHer−2neuの機能的でないドメインを有する癌にかかった細胞内で発現される。
ステップ3:
蛍光タンパク質ドメインは、視覚化され、よって、胸部癌組織は光る。これは、対応する波長で放射された光の検出によりフォローされる特定の波長で蛍光タンパク質を励起する光学撮像装置を使用することによりなされる。紫外線光が、緑色として放射される光の検出によりフォローされるGFPを励起するために使用される。好ましくは、赤外線により励起される化合物及び/又は近赤外の蛍光タンパク質のような化合物を使用してもよい(例えば、シェラボ デーらによる「Nature Methods 4、 741−746(2007)」に開示されている)。
ステップ4:
Her−2neuに対して調整された2重鎖のRNAiが、胸部癌組織へ遺伝子移入される。これは、RNAi構成物を坦持するリポソームのバッグ、好ましくはターゲットの手段のために胸部癌細胞の抗原に向けられる抗体を注入することにより、再びなされる。
ステップ5:
内在性Her−2neu遺伝子の発現と同様にステップ2で紹介された融合遺伝子の発現がブロックされる。これは、対応するmRNAからの翻訳を選択的にブロックするRNAiにより達成される。Her−2neu遺伝子を蛍光タンパク質に対する配列コード化へ融合するため、蛍光タンパク質の発現もブロックされる。よって、RNAiの遺伝子移入の際に胸部癌組織内に、蛍光タンパク質が全く存在しないか、又はほんの少量の蛍光タンパク質が存在する。
ステップ6:
再び、蛍光タンパク質ドメインが、対応する組織内で視覚化される。上述のように、紫外線光が、緑色として放射される光の検出によりフォローされるGFPを励起するために使用される。好ましくは、赤外線により励起される化合物を使用してもよい。導入されたRNAiにより融合遺伝子から転写されるmRNAの全体の翻訳ブロックの場合、蛍光タンパク質は検出できない。よって、胸部癌組織はもはや視覚化できない。疾患の場合、信号がステップ3で検出された光と比較して弱い。全体的には、このことは、内在性Her−2neuもブロックされ、よって、腫瘍の退行が達成されたことを強く示唆する。
要約すると、RNAiの治療効果は、非侵襲性の態様で胸部癌組織の生体内で監視される。

Claims (15)

  1. 細胞内の対象の遺伝子の発現を非侵襲性で監視する方法であって、
    a)
    aa)プロモーター配列と、
    bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
    cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
    b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    c)前記細胞を対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物と接触させるステップと、
    d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
    f)前記ステップe)での比較に基づいて前記化合物により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての変化を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法。
  2. 細胞内の対象の遺伝子の発現を体内で非侵襲性で監視する請求項1に記載の方法であって、
    a)
    aa)メチル化プロモーター配列と、
    bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
    cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
    b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
    d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
    f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法。
  3. a)
    aa)メチル化プロモーター配列と、
    bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
    cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を、人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
    b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    c)前記細胞をデメチル化薬と接触させるステップと、
    d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
    f)前記ステップe)での比較に基づいて前記デメチル化薬により誘発された対象の前記遺伝子の発現についての増加を割り当てるステップとを少なくとも有する、請求項1に記載の方法。
  4. 細胞内の対象の遺伝子の生体内での発現を非侵襲性で監視する請求項1に記載の方法であって、
    a)
    aa)プロモーター配列と、
    bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象の前記遺伝子の機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
    cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を前記細胞内へ誘導するステップと、
    b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
    d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
    f)前記ステップe)での比較に基づいて前記RNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての減少を割り当てるステップとを少なくとも有する、方法。
  5. a)
    aa)プロモーター配列と、
    bb)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、対象のポリペプチドの前記遺伝子をコード化する配列と、
    cc)動作的に前記bb)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する核酸分子を人体外又は動物体外の細胞内へ誘導するステップと、
    b)非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    c)前記細胞を対象の前記遺伝子に対して調整されたRNAiと接触させるステップと、
    d)前記ステップc)の際に、非侵襲性光学撮像方法により前記細胞内の前記蛍光レポーターポリペプチドを検出するステップと、
    e)前記ステップb)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルと、前記ステップd)で検出された蛍光レポーターポリペプチドのレベルとを比較するステップと、
    f)前記ステップe)での比較に基づいて前記RNAiにより誘発された対象の前記遺伝子の発現についての減少を割り当てるステップとを少なくとも有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記核酸分子及び/又は前記RNAiが、正しいターゲッティング、識別及び位置決定又はこれらの混合のため、ソノポレーション、局在注入、又は抗体を宿主細胞抗原へ搬送するリポソームバッグの助けを借りて遺伝子移入により前記細胞へ導入される、請求項1乃至5の何れか一項に記載の方法。
  7. a)メチル化プロモーター配列と、
    b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、CADM1(SEQ ID No.2)、Rb(SEQ ID No.1)、ZMYND10(SEQ ID No.3)、RASSF5(SEQ ID No.4)、PTEN(SEQ ID No.5)、SERPINB5(SEQ ID No.6)、EPB41L3(SEQ ID No.7)、及びDAPK1(SEQ ID No.8)を有するポリペプチドのグループから選択されたポリペプチドをコード化する配列と、
    c)動作的に前記b)の配列と融合した、蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子であって、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する、核酸分子。
  8. a)プロモーター配列と、
    b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、VEGF(SEQ ID No.10)、RAS(SEQ ID No.11)、Wnt(SEQ ID No.12)、MYC(SEQ ID No.13)、ERK(SEQ ID No.14)及びTRK(SEQ ID No.15)を有するポリペプチドのグループから選択された機能的でないポリペプチドをコード化する配列と、
    c)動作的に前記b)の配列と融合した蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子であって、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する、核酸分子。
  9. VEGF(SEQ ID No.10)、RAS(SEQ ID No.11)、Wnt(SEQ ID No.12)、MYC(SEQ ID No.13)、ERK(SEQ ID No.14)及びTRK(SEQ ID No.15)を有するポリペプチドのグループから選択された機能的でないポリペプチドをコード化する配列は、機能的でないポリペプチドを得るために、全配列の一部、又は少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの削除、少なくとも一つのヌクレチオド交換、若しくはこれらの組み合わせを含む全配列の何れかを有し、前記配列が停止コドンを有さない、請求項8に記載の核酸分子。
  10. a)プロモーター配列と、
    b)動作的に前記プロモーター配列とリンクされた、機能的でないポリペプチドを得るために、少なくとも一つの挿入、少なくとも一つの核酸交換、若しくはこれらの組み合わせを含むHer−2neu(SEQ ID No.9)の機能的でないポリペプチドをコード化する配列であって、停止コドンを有さない当該配列と、
    c)動作的に前記b)の配列と融合した、蛍光レポーターポリペプチドをコード化する配列とを有する単離された核酸分子であって、前記b)及び前記c)から成るコード配列が、5’末端で単一の開始コドンと、3’末端で単一の停止コドンとを有する、核酸分子。
  11. 細胞を対象の遺伝子の発現に影響する化合物と接触させる時間にわたって前記細胞内の対象の前記遺伝子の発現を監視し、よって前記化合物の効果を監視するための請求項7乃至10の何れか一項に記載の核酸分子又は請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法の使用。
  12. 細胞内の対象の遺伝子の発現に影響する化合物を送出し、同時に、前記化合物により誘発される対象の前記遺伝子の発現での影響を監視するだけでなく前記化合物の送出を監視するための請求項7乃至10の何れか一項に記載の核酸分子又は請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法の使用。
  13. 対象の遺伝子の発現での他の変化を得るために、対象の前記遺伝子の発現に影響する化合物の量を調整するための請求項7乃至10の何れか一項に記載の核酸分子又は請求項1乃至6の何れか一項に記載の方法の使用。
  14. 別々に又は組み合わせて、最も有力なデメチル化薬を識別するために、種々異なるデメチル化薬をテストするための請求項7に記載の核酸分子又は請求項2及び3に記載の方法の使用。
  15. 別々に又は組み合わせて、最も有力なRNAiを識別するために、対象の一つの遺伝子に対して調整される種々異なるRNAiをテストするための請求項8乃至10の何れか一項に記載の核酸分子又は請求項4及び5に記載の方法の使用。
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