JP2011521081A - セルロースエステルのポリアセタールとの強化ブレンド - Google Patents

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Abstract

(a)87〜30重量%のポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー、またはそれらの組合せ、(b)10〜60重量%のC1−C6アルキルカルボン酸の1種類または複数種類のセルロースエステル、および(c)3〜15重量%の少なくとも1種類の強化剤、を含む熱可塑性組成物。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2008年5月19日に出願され、現在係属中の米国仮特許出願第61128138号に基づく優先権の利益を請求する。
特許請求の範囲において具陳される本発明は、高い熱変形温度を有する強化ポリオキシメチレン熱可塑性組成物に関する。
ポリアセタールは、当業界でポリオキシメチレンとしても知られており、高温において部品の機能を維持するのに重要な優れた減摩性および優れた物理的性質、例えば熱変形温度(HDT)を有することが分かっている。したがってポリアセタールと混和できる材料を使用することは、改良された、すなわちより高い熱変形温度を有するブレンドをもたらし、また高HDTから利益を得る用途および状況を進展させる。
米国特許第3,406,130号明細書は、このようなブレンドの例、具体的にはコロイド分散系から得られるポリオキシメチレンとセルロースエステルを含むセルロースポリマーブレンドを開示している。これらのブレンドは成形可能である。
液体を使用することなく射出成形または吹込成形することができ、かつポリオキシメチレンを凌ぐ改良されたHDT特性を有する組成物は、依然として必要とされている。
本明細書中では熱可塑性組成物およびそれら組成物から製造される物品が開示され、これら組成物は、
(a)約87〜約30重量%のポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー、またはそれらの組合せ、
(b)約10〜約60重量%のC1−C6アルキルカルボン酸の1種類または複数種類のセルロースエステル、および
(c)約3〜約15重量%の少なくとも1種類の強化剤
((a)、(b)、および(c)は前記熱可塑性組成物の総重量を基準とする)を含む。
本明細書中では、(a)約87〜約30重量%のポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー、またはそれらの組合せ、(b)約10〜約60重量%のC1−C6アルキルカルボン酸の1種類または複数種類のセルロースエステル、および(c)約3〜約15重量%の少なくとも1種類の強化剤((a)、(b)、および(c)の重量%は熱可塑性組成物の総重量を基準とする)を含む熱可塑性組成物について述べる。
定義
特許請求の範囲中で具陳し、また本明細書中で述べる本発明は、下記の定義を用いて解釈されるべきである。
本明細書中で使用される用語「重量%」は重量パーセントの省略形である。
本明細書中で使用される用語「ポリオキシメチレン」は、
(i)末端基がエステル化またはエーテル化によってエンドキャップされたホルムアルデヒドのホモポリマー、またはホルムアルデヒドの環状オリゴマーのホモポリマーと、
(ii)主鎖中に少なくとも2個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン基を有するホルムアルデヒドのコポリマー、またはホルムアルデヒドの環状オリゴマーのコポリマー(これらコポリマーの末端基は、ヒドロキシル末端でもよく、あるいはエステル化またはエーテル化によってエンドキャップされてもよい)と
を指す。
本明細書中で使用される用語「長鎖エステル単位」は、ポリマー鎖中の単位に適用され、ジカルボン酸と長鎖グリコールの反応生成物を指す。本明細書中で使用される用語「ジカルボン酸」は??を指す。
コポリエステル中の反復単位であるこのような「長鎖エステル単位」は、下記式(I)に対応する。長鎖グリコールは、末端(または末端にできるだけ近い)ヒドロキシル基、および約400を超える、好ましくは約400〜4000の分子量を有する高分子グリコールである。コポリエステルの調製に使用される長鎖グリコールは、本明細書中に開示するポリ(アルキレンオキシド)グリコールである。
本明細書中で使用される用語「短鎖エステル単位」は、ポリマー鎖中の単位に適用され、約550未満の分子量を有するポリマー鎖単位を指す。それらは、低分子量ジオール(約250未満)をジカルボン酸と反応させて下記式(II)により表されるエステル単位を形成することによって製造される。
上記ポリオキシメチレンポリマーは分岐状でも、また線状でもよい。本明細書中で述べる組成物中で使用されるポリオキシメチレンポリマーの適性は、様々な方法、例えばその数平均分子量によって特徴づけることができ、その分子量は20,000〜100,000、好ましくは25,000〜90,000、より好ましくは30,000〜70,000、また最も好ましくは35,000〜40,000の範囲にある。ポリオキシメチレンの分子量は、好都合には公称孔径60および1000オングストロームを有するDu Pont PSMバイモダルカラムキットを用いた160℃のm−クレゾール中でのゲル透過クロマトグラフィーによって測定することができる。
ポリオキシメチレンポリマーの分子量が高すぎる場合、それを強化剤およびセルロースエステルとブレンドすることが困難になる。ポリオキシメチレンポリマーの分子量が低すぎる場合、その溶融体粘度が低く、それは強化剤およびセルロースエステルを十分に混ぜ合わせることを困難にし、その結果、強化剤が組成物の全体にわたって分離した粒子として分散することになる。この分散物の品質は????の故に重要である。
適性を数平均分子量によって特徴づける代わりに、ポリオキシメチレンの適性を別法ではそのメルトフローレートによって特徴づけることもできる。本明細書中で述べる組成物に適したポリオキシメチレンは、ISO 1133に準拠して190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート0.1〜30g/10分を有する。好ましくは本明細書中で使用されるポリオキシメチレンのメルトフローレートは、0.1g/10分〜10g/10分の範囲にある。
ポリオキシメチレンコポリマー
上記に示したようにポリオキシメチレンは、ホモポリマー、コポリマー、およびそれらの組合せであることができる。ポリオキシメチレンがコポリマーを含む場合、ホルムアルデヒドとエチレンオキシドのコポリマーが好ましく、その場合エチレンオキシドの量は約2重量%である。
本明細書中で述べるコポリマーは、ポリオキシメチレン組成物を調製する際に一般に使用される1種類または複数種類のコモノマーを含有することができる。構成するコモノマーの量は、20重量%以下、好ましくは15重量%以下、また最も好ましくは約2重量%である。より普通に使用されるコモノマーには、炭素原子2〜12個のアルキレンオキシドが挙げられる。最も好ましいコモノマーはエチレンオキシドである。
ポリオキシメチレンホモポリマー
一般にはポリオキシメチレンホモポリマーが、そのより大きなスチフネスの故にコポリマーよりも好ましい。本明細書中で述べる組成物に使用されるホモポリマーは、最も好ましくは、数平均分子量が約38,000のもの、および末端ヒドロキシル基が化学反応によってエンドキャップされてエステル基またはエーテル基、好ましくはそれぞれ酢酸基またはメトキシ基を形成するようなものである。
強化剤
本明細書中で述べる組成物に役立つ強化剤は、ソフトセグメントのガラス転移温度が−20℃未満の熱可塑性エラストマー、および3種類以上のモノマーを含むことができるエチレンコポリマーである。好ましい熱可塑性エラストマーは、熱可塑性ポリウレタン、コポリエーテルアミド、およびコポリエーテルエステルからなる群から選択される。
好適な熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、市販されているものから選択することも、また当業界で知られている方法によって製造することもできる。例えば、Maurice Morton編(1973)Rubber Technology,2nd edition,Chapter 17,Urethane Elastomers(D.A.Meyer)、具体的にはpp.453〜6を参照されたい。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、ポリエステルジオールまたはポリエーテルジオールとジイソシアナートの反応により生じ、また任意選択でこのような成分と連鎖延長剤、例えば低分子量多価アルコール、好ましくはジオールとの、または尿素結合を形成するジアミンとの更なる反応により生じる。熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、一般にソフトセグメント、例えばポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールと、一般には低分子量ジオールとジイソシアナートの反応から得られるハードセグメントとからなる。ハードセグメントのない熱可塑性ポリウレタンエラストマーを本明細書中で述べる組成物の調製に使用することもできるが、最も有用なそれらエラストマーは、ソフトおよびハードの両方のセグメントを有する。
本明細書において好適な熱可塑性ポリウレタンエラストマーの調製では、1分子当たり少なくとも2個のヒドロキシル基を有し、かつ少なくとも約200、好ましくは約550〜約5,000、最も好ましくは約1,000〜約2,500の分子量を有する高分子ソフトセグメント材料、例えば二価ポリエステルまたはポリ(アルキレンオキシド)グリコールを、有機ジイソシアナートと、若干の分岐が存在してもよいが実質上線状のポリウレタンポリマーを結果として生ずるような比率で反応させる。約250未満の分子量を有するジオール連鎖延長剤もまた組み込むことができる。ポリマー中のヒドロキシルに対するイソシアナートのモル比は、好ましくは約0.95〜1.08、より好ましくは0.95〜1.05、最も好ましくは0.95〜1.02である。さらに単官能イソシアナートまたはアルコールを用いてポリウレタンの分子量を制御することもできる。
上記で指摘したように熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、ポリエステルジオールまたはポリエーテルジオールとジイソシアナートの反応により生じる。一番目に名を挙げたポリウレタン成分に関して適切なポリエステルポリオールには、1種類または複数種類の二価アルコールと1種類または複数種類のジカルボン酸のポリエステル化生成物が挙げられる。他の好適なポリエステルポリオールは、二価アルコールと一塩基酸アルコールの組合せ、例えばカプロン酸とカプロラクトンの組合せから得られる。好適なジカルボン酸には、少量の芳香族ジカルボン酸を含むアジピン酸、コハク酸、セバシン酸、スベリン酸、メチルアジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、チオジプロピオン酸、およびシトラコン酸、およびこれらの組合せが挙げられる。好適な二価アルコールには、エチレングリコール、1,3−または1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチルペンタンジオール、1,5−ジエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,12−ドデカンジオール、およびこれらの組合せが挙げられる。これらに加えてヒドロキシカルボン酸、ラクトン、および環状カーボナート、例えばε−カプロラクトンおよび3−ヒドロキシ酪酸もまた、このポリエステルの調製に使用することができる。
好ましいポリエステルには、ポリ(アジピン酸エチレン)、ポリ(1,4−アジピン酸ブチレン)、これらアジピン酸エステルの混合物、およびポリε−カプロラクトンが挙げられる。好適なポリ(アルキレンオキシド)グリコールには、1種類または複数種類のアルキレンオキシドと、活性水素含有基を有する少量の1種類または複数種類の化合物、例えば水、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、および1,5−ペンタンジオール、およびこれらの混合物との縮合生成物が挙げられる。好適なアルキレンオキシド縮合物には、エチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシド、およびブチレンオキシド、およびこれらの組合せのものが挙げられる。好適なポリ(アルキレンオキシド)グリコールはまた、テトラヒドロフランから調製することもできる。これに加えて、好適なポリエーテルポリオールは、コモノマー、特にエチレンオキシド、プロピレンオキシド、および/またはテトラヒドロフラン(THF)から誘導されるエーテルグリコールを、ランダムまたはブロックコモノマーとして含有することができる。別法では少ない方の量の3−メチルTHFを含むTHFポリエーテルコポリマーもまた使用することができる。
好ましいポリ(アルキレンオキシド)グリコールには、ポリ(テトラメチレンエーテル)グリコール(PTMEG)、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、プロピレンオキシドとエチレンオキシドのコポリマー、およびテトラヒドロフランとエチレンオキシドのコポリマーが挙げられる。他の好適な高分子ジオールには、本質的に自然界の炭化水素であるもの、例えばポリブタジエンジオールが挙げられる。ゲル透過クロマトグラフィーにより測定されるポリ(アルキレンオキシド)グリコールの数平均分子量は、好ましくは200〜6,000、より好ましくは250〜4,000である。
二つ目に名を挙げたポリウレタン成分に関して適切な有機ジイソシアナートには、1,4−ブチレンジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、シクロペンチレン−1,3−ジイソシアナート、4,4”−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、2,4−および2,6−トリレンジイソシアナートの異性体混合物、4,4”−メチレンビス(フェニルイソシアナート)、2,2−ジフェニルプロパン−4,4”−ジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、1,4−ナフチレンジイソシアナート、1,5−ナフチレンジイソシアナート、4,4”−ジフェニルジイソシアナート、アゾベンゼン−4,4”−ジイソシアナート、m−またはp−テトラメチルキシレンジイソシアナート、および1−クロロベンゼン−2,4−ジイソシアナートが挙げられる。4,4”−メチレンビス(フェニルイソシアナート)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、4,4”−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、および2,4−トリレンジイソシアナートが好ましい。
また、アジピルクロリドおよびピペラジンから誘導されるものを含めた第二アミン結合と、PTMEGおよび/またはブタンジオールのビス−クロロギ酸エステルから誘導されるものを含めた第二ウレタン結合とが、本明細書中で使用される熱可塑性ポリウレタンエラストマー中に存在してもよい。
本明細書中で使用される熱可塑性ポリウレタンエラストマーの調製において連鎖延長剤として使用するのに適した二価アルコールには、酸素またはイオウ結合によって分断されていない、または分断されている炭素鎖を含有するものが挙げられ、これらには1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、イソプロピル−α−グリセリルエーテル、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、ジヒドロキシシクロペンタン、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、4,4”−シクロヘキサンジメチロール、チオジグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ヒドロキノンのジヒドロキシエチルエーテル、水素化ビスフェノールA、ジヒドロキシエチルテレフタラート、およびジヒドロキシメチルベンゼン、およびこれらの組合せが含まれる。ポリエステル−ウレタン−ポリエステル反復構造を与える1,4−ブタンジオールテレフタラートのヒドロキシル末端オリゴマーもまた使用することができる。ジアミンもまた、尿素結合を与える連鎖延長剤として使用することができる。1,4−ブタンジオール、1,2−エタンジオール、および1,6−ヘキサンジオールが好ましい。
ポリウレタンの選択に関する上記開示に加えて、本明細書中で使用される熱可塑性ポリウレタンエラストマーの最も重要な特性は、そのソフトセグメントのガラス転移温度(Tgと略記される)である。
本明細書中に記録されるTgは、ISO法11357−1/−2/−3を用いて示差走査熱量測定法(「DSC」)により測定される。粒径および接着を含めてすべての他のパラメーターが等しい場合、熱可塑性ポリウレタンのソフトセグメントのガラス転移温度が低いほど、耐衝撃性が高いことが分かっている。
好ましくは、優れた耐衝撃性を有する本明細書中で述べる熱可塑性組成物は、熱可塑性ポリウレタンのソフトセグメントのガラス転移温度が−20℃未満である場合に作製される。好ましくはポリウレタンのソフトセグメントのガラス転移温度は−30℃未満、さらには−60℃未満ですらあるべきである。熱可塑性ポリウレタンの組合せまたは混合物もまた、本発明の組成物に使用することができる。
本明細書中で述べる熱可塑性ポリウレタンの調製においてイソシアナート対ヒドロキシルの比率は1の近くであるべきであり、またその反応は1段または2段反応であることができる。ヒンダード有機アミン、例えば1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCOTM)、および1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(DBU)などの触媒を使用することができ、またこの反応は無溶媒でまたは溶媒中で行うことができる。本明細書中で述べる組成物に役立つ幾つかの熱可塑性ポリウレタンの合成は、米国特許第5,286,807号明細書中に見ることができ、この特許はその全体が参照により本明細書中に援用される。
表1は、本明細書中で述べる組成物において強化剤として役立つ幾つかの特定の熱可塑性ポリウレタンを列挙する。表1は、これら組成物中でどの強化剤を使用することができるかについて限定するものではない。熱可塑性ポリウレタン強化剤はまた、市場の供給源から入手することもできる。
Figure 2011521081
本明細書中で述べる組成物において使用されるコポリエーテルアミドエラストマーは、6個以上の炭素原子を有するポリ(アミノカルボン酸)またはポリ(ラクタム)であるか、あるいはナイロンm,nポリマー(m+nは12以上)である高分子ハードセグメント(X)と、多価アルコール、具体的にはポリ(アルキレンオキシド)グリコールである高分子ソフトセグメント(Y)とからなり、その(X)成分の割合が10〜95重量%、好ましくは20〜90重量%であるエラストマーである。
高分子ハード(X)セグメントには、ポリ(アミノカルボン酸)、例えばω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペラルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などと、ラクタム、例えばカプロラクタム、ラウロラクタムなどと、ナイロン、例えばナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン11,6、ナイロン11,10、ナイロン12,6、ナイロン11,12、ナイロン12,10、ナイロン12,12などが挙げられる。
(Y)セグメントは、上記で述べた1種類または複数種類のポリ(アルキレンオキシド)グリコールであり、それらにはポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(1,2−または1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックまたはランダムコポリマー、エチレンオキシド−テトラヒドロフランブロックまたはランダムコポリマーなどが挙げられる。これらのポリ(アルキレンオキシド)グリコール(Y)のなかでポリ(エチレンオキシド)グリコールは、そのポリオキシメチレンとの相溶性の故に特に好ましい。ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(Y)の数平均分子量は、好ましくは200〜6,000、より好ましくは250〜4,000である。
本明細書中で述べる組成物ではポリ(アルキレンオキシド)グリコール(Y)の末端をアミノ化またはカルボキシル化することができる。そのポリアミドエラストマーの末端基に応じて(X)成分と(Y)成分の間でエステルまたはアミド結合が起こり得る。(X)成分を(Y)成分に結合させるにはジカルボン酸、ジアミンなどの第三成分(Z)を使用することができる。
このジカルボン酸は、炭素原子4〜20個を有するようなものであり、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、ジフェニル−4,4−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウムなどの芳香族ジカルボン酸と、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,4−ジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸と、コハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸と、これらの混合物とが挙げられる。これらのなかではテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸、およびドデカンジカルボン酸が、重合性、色、および物理的性質の点で特に好ましい。
このジアミンには、芳香族、脂環式、および脂肪族ジアミンが挙げられる。脂肪族ジアミンの例はヘキサメチレンジアミンである。
本明細書中で述べる組成物において強化剤として役立つコポリエーテルエステルエラストマーは、米国特許第3,766,146号明細書、同第4,014,624号明細書、および同第4,725,481号明細書中に開示されているようなものである。これらの特許は、カルボン酸および長鎖グリコールから誘導される繰返し高分子長鎖エステル単位と、ジカルボン酸および低分子量ジオールから誘導される短鎖エステル単位とを含有するセグメント熱可塑性コポリエーテルエステルエラストマーを開示する。その長鎖エステル単位がコポリエーテルエステルエラストマーのソフトセグメントを形成し、またその短鎖エステル単位がハードセグメントを形成する。
より詳細にはこのようなコポリエーテルエステルエラストマーは、エステル結合により頭−尾で結合された多種多様な繰返し分子内線状長鎖および短鎖エステル単位を含むことができ、前記長鎖エステル単位は、式
−OGO−C(O)RC(O)− (I)
によって表され、
また、前記短鎖エステル単位は、式
−ODO−C(O)RC(O)− (II)
によって表され、
式中、
Gは、酸素に対する炭素比約2.0〜4.3、約400を超える分子量、および約60℃未満の融点を有する上記で開示したようなポリ(アルキレンオキシド)グリコールから末端ヒドロキシル基を除去した後に残留する二価基であり、
Rは、約300未満の分子量を有するジカルボン酸からカルボキシル基を除去した後に残留する二価基であり、また
Dは、約250未満の分子量を有する低分子量ジオールからヒドロキシル基を除去した後に残留する二価基である。
短鎖エステル単位がそのコポリエステルの約15〜95重量%を構成し、かつその短鎖エステル単位の少なくとも約50%が同一であることが好ましい。
反応して短鎖エステル単位を形成する低分子量ジオールには、非環式、脂環式、および芳香族ジヒドロキシル化合物が挙げられ、その例は1,4−ブタンジオールである。前述の長鎖グリコールと低分子量ジオールを反応させて本発明のコポリエステルを生成するジカルボン酸は、低分子量の、すなわち約300未満の分子量を有する脂肪族、脂環式、または芳香族ジカルボン酸であり、その例はテレフタル酸である。
本発明において有用な特定のコポリエーテルエステルエラストマーの例は、これらに限定されないがE.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できるHytrel(登録商標)エラストマーである。
本明細書中で述べる組成物に役立つ強化剤に関連して、用語「エチレンコポリマー」には、エチレンと、1種類または複数種類の他のエチレン不飽和性モノマーとの重合由来のラジカルを含む下記(i)および(ii)で開示するポリマーが含まれる。強化剤として有用なエチレンコポリマーは、
(i)式E/Xのエチレンコポリマー(ただし、Eは、エチレンから形成される基であり、このエチレンコポリマーの60〜90重量%を構成し、
Xは、
CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
(式中、R1はH、CH3、またはC25、好ましくはHまたはCH3、最も好ましくはHであり、R2は炭素原子1〜8個を有するアルキル基、酢酸ビニル、またはこれらの組合せである)から形成される1種類または複数種類の基であり、Xは10〜40重量%を構成する)、および
(ii)式E/X/Yのエチレンコポリマー(ただし、Eは、エチレンから形成される基であり、Xは上記で述べたと同様であり、Yは、
CH2=CH(R1)−C(O)−OR3
(式中、R3はグリシジルであり、R1はH、CH3、またはC25、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、および一酸化炭素である)からなる群から選択されるモノマーから形成される基であり、Eがそのエチレンコポリマーの40〜89.5重量%を構成し、Xが10〜40重量%を構成し、Yが0.5〜20重量%を構成する)
からなる群から選択される。
好ましくはYは、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、および一酸化炭素から形成される。好ましくはXが、そのエチレンコポリマーの15〜35重量%、最も好ましくは20〜35重量%を構成し、Yが、そのエチレンコポリマーの0.5〜20重量%、好ましくは2.0〜12重量%、最も好ましくは3〜8重量%を構成する。
強化剤は、Xが酢酸ビニルであり、そのE/Xポリマーの総重量を基準にして40重量%で存在するE/Xであることができる。E/Xポリマーは市販されている。例えばElvax(登録商標)エチレン/酢酸ビニルポリマーは本発明に好適であり、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できる。
本明細書中で述べる組成物に使用されるエチレンコポリマーは、遊離基重合開始剤の存在下で約100〜約270℃、または約130〜約230℃の高温、かつ少なくとも約70MPa、または約140〜約350MPaの高圧において前述のモノマーを直接重合することによって調製することができるランダムコポリマーである。エチレンコポリマーはまた、チュブラー法、オートクレーブ、またはこれらの組合せ、あるいは他の適切な方法を用いて調製することもできる。エチレンコポリマーは、重合の間の不十分な混合のせいで、または重合の過程で変動するモノマー濃度のせいで反復単位の組成がポリマー鎖の全体にわたって完全に一様でなくてもよい。これらエチレンコポリマーは重合後にグラフト、あるいはその他の方法で修飾されない。
本発明の組成物に有用なセルロースエステルは、示差走査熱量測定法により10℃/分の走査速度でガラス転移の中間点で測定される100と225℃の間の、好ましくは125〜200℃の、また最も好ましくは150〜200℃のガラス転移を有する。好ましくはこのセルロースエステルは非結晶性であり、すなわちDSCで観察できる結晶の融解吸熱を有しない。一般にこのセルロースエステルは、3個の利用可能なヒドロキシル基のうち平均で少なくとも約0.5個がエステル化されずに残留した状態であるべきである。セルロースエステルは、セルロースを有機酸でエステル化することにより得られる。好ましくはその酸成分は2〜6個の炭素原子、また好ましくは4個以下の炭素原子を含有する。エステル化の度合いは、好ましくは2.5以下であり、望ましくは2.4を超えない。好ましいセルロースエステルは、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、およびこれらの組合せからなる群から選択される。一実施形態ではセルロースエステルは、酢酸セルロースの総重量を基準にして30と40重量%の間のアセチル含量を有する。
本発明において役立つセルロースエステルの特定の例には、セルロース酪酸エステルTenite(登録商標)CAB 381−20およびTenite(登録商標)CAB 171−15と、セルロースプロピオン酸エステルTenite(登録商標)CAP 482−20と、酢酸セルロース樹脂Tenite(登録商標)CA 398−30、Tenite(登録商標)CA 398−10、およびTenite(登録商標)CA 398−3とが挙げられ、すべてEastman Chemical Co.(Kingsport,TN)から入手できる。
好ましくは組成物は、その組成物の総重量を基準にして約87〜約40重量%のポリアセタールホモポリマー、コポリマー、またはこれらの組合せ、約10〜約60重量%のセルロースエステル、および約3〜約15重量%の強化剤を含む。本明細書中で述べる組成物には、ポリオキシメチレン、セルロースエステル、および強化剤を前述の比率で含有する組成物が含まれ、またポリオキシメチレン、セルロースエステル、および強化剤の上記相対的比率が保たれるという条件で、他の成分、変性剤、および/またはポリアミド安定剤、例えば米国特許第3,960,984号明細書および同第4,098,843号明細書中に開示されているものと、酸化防止剤と、顔料と、着色剤と、カーボンブラックと、補強剤と、充填剤とを含めた添加剤を含有する組成物もまた含まれることを当業者は理解するはずである。熱可塑性組成物は、その熱可塑性組成物の総重量を基準にして70〜30重量%のポリアセタールホモポリマー、コポリマー、またはこれらの組合せ、40〜60重量%のセルロースエステル、および10〜15重量%の強化剤から実質上なることができる。
これら成分の融点を超える温度で高せん断を発生させることができる任意の強力混合装置を用いてポリウレタンをポリオキシメチレン中に分散させることができる。このような装置の例には、ゴム用ロール機と、「Banbury」および「Brabender」ミキサーなどの密閉式混合機と、キャビティが外部からまたは摩擦で加熱されるシングルまたはマルチブレード密閉式混合機と、「Ko−kneader」と、「Farrel Continuous Mixer」などのマルチバレル式混合機と、射出成形機と、単軸押出機および共回転または逆回転二軸押出機の両方とが挙げられる。これらの装置は単独で使用することもでき、あるいはスタティックミキサー、混合用トーピード、および/またはこの目的のために設計される弁、ゲート、またはスクリューなどの内圧および/または撹拌強度を増すための様々な装置と組み合わせて使用することもできる。連続式装置が好ましい。二軸押出機、具体的には逆ピッチ要素および混練り要素などの高強度混合部分を組み込んだものが特に好ましい。
本明細書中で述べる組成物は、耐熱性の改良された射出成形材料および吹込成形材料として有用である。これらの組成物で製造される特定の物品には、ハウジング、ギヤースプロケット、および室温より上で機能する他の機械的物品が挙げられる。
材料:
すべての材料の融点(Tm)およびガラス転移(Tg)は、ISO試験法11357−1/−2/−3の方法を用いてDSCにより10℃/分で測定したものである。
すべての材料のメルトインデックスは、ISO法1133を用いて190℃、荷重2.16kgで測定し、また熱変形温度(HDT)は、別段の指定がない限りISO法75−1/−2を用いて応力1.80MPaで測定した。
樹脂Aは、178℃のTm、2.5g/10分のメルトインデックス、および93℃のHDTを有するポリオキシメチレンDelrin(登録商標)100Pを指す。
樹脂Bは、Delrin(登録商標)10およびDelrin(登録商標)1700Pの重量比60/40の手練りブレンド物を指す。Delrin(登録商標)10は、約0.2g/10分以下のメルトインデックスを有するポリオキシメチレンである。Delrin(登録商標)1700Pは、178℃のTm(DSC、10℃/分、ISO試験法1346Cの方法)、37g/10分のメルトインデックス、および105℃のHDTを有するポリオキシメチレンである。
樹脂Cは、178℃のTm、15g/10分のメルトインデックス、および94℃のHDTを有するポリオキシメチレンDelrin(登録商標)500Pを指す。
樹脂Dは、168℃のTm、9g/10分のメルトインデックス、および92℃のHDTを有するポリオキシメチレンDelrin(登録商標)460を指す。
これらDelrin(登録商標)樹脂は、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できる。
EBAGMA−12は、エチレン66重量%、アクリル酸n−ブチル22重量%、およびメタクリル酸グリシジル12重量%から得られるエチレン/アクリル酸n−ブチル/メタクリル酸グリシジルターポリマーである。これはASTM法D1238により測定される8g/10分のメルトインデックスを有した。
Elva(登録商標)40Wは、重量比60/40のエチレン酢酸ビニル(重量比60/40)コポリマーであり、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できる。
Hytrel(登録商標)3078は、ポリエーテルポリエステルエラストマー(177℃のTmおよび−60℃のTg(10℃/分、ISO 11357−1/−2/−3))であり、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できる。
Elvaloy(登録商標)EP4015は、12g/10分のメルトインデックス(190℃、2.16kg、ISO 1133法)を有するエチレン/アクリル酸ブチル/一酸化炭素(60/30/10重量%)ターポリマーであり、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手できる。
コポリエーテルアミドPEBAX(登録商標)1657は、ポリエーテル成分としてポリ(エチレン)グリコールおよびポリアミドセグメントとしてナイロン6を重量比約1:1で有し、Atochem Co.から入手できる。
CAは、39.8重量%のアセチル含量、230〜250℃の融点、および180℃のTgを有する酢酸セルロースTenite(登録商標)CA 398−3を指し、Eastman Chemical Co.(Kingsport,TN)から入手できる。
Texin(登録商標)285は、−44oF(動的機械分析法を用いた場合は−42℃)のTgを有する芳香族ポリエステル系ポリウレタンであり、Bayer Material Science(Pittsburgh,PA)から入手できる。
酸化防止剤Irganox(登録商標)1010は、Ciba Specialty Chemicals(Tarrytown,NY,USA)から購入した。
Superflex(登録商標)200は、Pfizer Inc.から入手できる沈降炭酸カルシウムである。
方法:
配合
実施例1〜6
すべての実施例において使用される混合装置は、別段の注記がない限り、3組の混練りブロックと、それに続いてバレル2が210℃に設定され、残りが225℃に設定された状態に加熱された逆要素とを含む、スクリュー備えた9バレル30mm Werner & Phleider共回転二軸押出機である。吸引孔を金型の近くのバレル8に配置した。この押出機を200rpmで動作させ、試料速度は1時間当たり30ポンド(13.6kg)である。セルロースエステルを一方のフィーダから、またポリアセタールとゴムペレットの混合物を他方から供給した。組成物の総重量を基準にして0.2重量%の酸化防止剤Irganox(登録商標)1010を安定剤として各配合物に加えた。後方の送りゾーンについては窒素雰囲気が保たれた。試料を真空オーブン中において90℃で弱い窒素掃引下で一晩乾燥した。
実施例7〜12
各バレルを実施例1〜6の場合と同様に加熱し、150rpmで動作させた。実施例7および9は時間当たり20ポンド(9.09kg)で流し、その他は時間当たり30ポンド(13.6kg)で流した。
実施例13〜17
すべてのバレルを210℃に加熱した。実施例13〜15は時間当たり40ポンド(18.2kg)で行い、実施例16および17は時間当たり30ポンド(13.6kg)で流した。実施例17では押出機を、標準の200rpmの代わりに150rpmで動作させた。
成形
型締圧力38トンおよび射出能力(ポリスチレン)1.5オンスを有するanArburg往復スクリュー式成形機モデル番号221Kを用いて射出成形を行った。1/8インチASTM屈曲棒(flex bar)および1/8インチASTM引張棒(tensile bar)を有する2個取り金型を用いた。温度は、後部180℃、中間部分190℃、また最前部およびノズルについては200℃に設定した。
実施例1〜6では金型温度は102℃であり、35秒の注入および15秒の冷却サイクルを使用した。
実施例7〜12では温度は、後部190℃、中間部分195℃、また最前部およびノズルについては205℃に設定した。金型温度は100℃であり、35秒の注入および15秒の冷却サイクルを使用した。
実施例13〜15では金型温度は90℃であり、35秒の注入および10秒の冷却サイクルを使用した。
実施例16〜17では金型温度は92℃であり、35秒の注入および13秒の冷却サイクルを使用した。
試験
表中の熱変形温度(HDT)は、ASTM D−648中で述べられている手順を用いて測定した。表2中に列挙した結果は、セルロースエステルおよび様々な強化剤と共に配合された場合にPOMが、比較例Aと対比して改良されたHDTを示すことを示している。
Figure 2011521081
表3中に列挙した結果は、セルロースエステルと共に配合された場合にPOMのブレンド物が改良されたHDTを示すこと、およびそれらの結果が、混合条件によりある程度変わる可能性があることを示している。実施例12は、ある種の添加剤、例えば炭酸カルシウムがそのHDTに悪影響を与える恐れがあることを示す。表3中に列挙した結果は、セルロースエステルの量が多いほどHDTを顕著に高める可能性があることを示している。
Figure 2011521081
Figure 2011521081

Claims (10)

  1. (a)87〜30重量%のポリアセタールホモポリマー、ポリアセタールコポリマー、またはそれらの組合せ、
    (b)10〜60重量%のC1−C6アルキルカルボン酸の1種類または複数種類のセルロースエステル、および
    (c)3〜15重量%の少なくとも1種類の強化剤
    (各重量パーセントは熱可塑性組成物の総重量を基準とする)を含む、熱可塑性組成物。
  2. 前記強化剤が、
    i)熱可塑性ポリウレタン、コポリエーテルアミド、およびコポリエーテルエステルからなる群から選択され、かつ−20℃未満のソフトセグメントガラス転移温度を有する熱可塑性エラストマー、
    ii)式E/Xのエチレンコポリマーであって、Eがそのエチレンコポリマーの60〜90重量%を構成し、かつXが10〜40重量%を構成する、エチレンコポリマー、
    iii)式E/X/Yのエチレンコポリマーであって、Eがそのエチレンコポリマーの40〜89.5重量%を構成し、Xが10〜40重量%を構成し、かつYが0.5〜20重量%を構成する、エチレンコポリマー、および
    これらの組合せ
    からなる群から選択され、
    Eが、エチレンから形成される基であり、
    Xが、CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
    (式中、R1はH、CH3、またはC25(好ましくはHまたはCH3、最も好ましくはH)であり、R2は炭素原子1〜8個を有するアルキル基、酢酸ビニル、またはこれらの組合せである)から形成される1種類または複数種類の基であり、
    Yが、CH2=CH(R1)−C(O)−OR3
    (式中、R3はグリシジルであり、R1はH、CH3、またはC25、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、および一酸化炭素である)からなる群から選択されるモノマーから形成される基である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記1種類または複数種類のセルロースエステルが、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、およびこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記1種類または複数種類のセルロースエステルが、100〜225℃のガラス転移を有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記ポリアセタールがホモポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記ポリアセタールが、20,000〜100,000の数平均分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記ポリアセタールが、0.1〜10.0g/10分のメルトフローレートを有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記ポリアセタールが、炭素原子2〜12個のアルキレンオキシドからなる群から選択されるコモノマーの共重合から得られるコポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  9. 請求項1に記載の組成物から製造される物品。
  10. ハウジングまたはスプロケットを含む、請求項9に記載の物品。
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