JP2011520971A - ガストリン放出ペプチド化合物 - Google Patents

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Abstract

放射性医薬製剤を含む、疾患を診断およびステージ分類するため、薬物の治療効果をモニターするため、および患者を画像診断するための方法および組成物が提供される。放射性同位体と錯体形成したGa−AMBAを含む組成物;ならびにガストリン放出ペプチド受容体(GRP−R)担持組織の画像診断方法および異常GRP−R機能と関連する疾患の疑いがある患者における疾患の診断またはステージ分類方法が提供される。また、GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物の治療効果をモニターする方法;ならびにGRP−Rを含有する非標的組織に前投与/同時投与する方法が提供される。特に、GRP−Rと結合するリガントを使用することによりインビボ/インビトロでの受容体の活性および受容体経路をモニターする方法;ならびに外部手段によっても検出可能なリガンドを使用することにより受容体または受容体群の活性およびGRP−Rとのクロストークを示すそれらの関連経路を測定する方法が提供される。

Description

関連出願の相互参照
本願は、以下の出願の各々の利益を主張し、これらの出願を出典明示によりその全体として本明細書の一部に取込む:2008年2月19日出願の米国特許出願番号第61/054,335号;2003年1月13日出願の米国特許出願第10/341,577号の一部継続出願である2003年12月24日出願の国際出願PCT/US2003/041328の一部継続出願である2004年4月20日出願の米国特許出願第10/828,925号である2005年6月24日出願の米国特許出願第11/165,721号の一部継続出願である2006年2月10日出願の米国特許出願第11/352,156号。上記出願は全て出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。
発明の分野
本発明は、診断用造影剤または放射線治療薬として有用な新規ガストリン放出ペプチド(GRP)化合物に関する。これらのGRP化合物は、放射線核種またはインビボでの光イメージングによって検出可能な標識で標識されており、改善された薬物動態をもたらす標識と標的ペプチドとの間での新規リンカーの使用を含む。
本発明は、また、ガストリン放出ペプチド(GRP)受容体に結合するリガンドを使用することによってGRP受容体に対するそれらの効果を観察することによってインビボおよびインビトロで特異的受容体および受容体経路を標的とする薬物の活性をモニターする手段を記載する。さらに詳しくは、本発明は、GRP受容体に結合し、いくつかの外部手段によって検出され得るリガンドの使用によってGRP受容体とのクロストークを示す受容体または一群の受容体およびそれらの関連経路の活性を測定する手段を提供する。かかる手段としては、放射線核種造影、光学造影、またはインビボまたはインビトロでリガンドの分布を造影する他の方法が挙げられる。
癌の検出および治療のための放射性医薬品(例えば、検出用造影剤、放射線治療薬)の使用はよく知られている。近年では、癌検出および/または治療のための部位特異的放射性医薬品の発見が好評を得てきており、医療専門家がこのような化合物の特異性、有効性および利用性を良く評価するので、増え続けている。
細胞または細胞を取り巻くマトリックスにおける特異的な受容体または経路と相互作用するために薬物が投与される標的療法は、特に癌の分野で、近年、進歩している。標的療法は、所定の病態が細胞レベルで1つのまたは限られた数のメカニズムによって駆動されるという考えから始まるが、明らかに、耐性の発生は、おそらく不均一性および/またはゲノム不安定性によって駆動される適応性の顕在化である。標的が存在しているにもかかわらず標的薬物がないことの考えられる理由の1つは、標的システムが混乱させられる場合に細胞が使用しているかまたは使用することができて、細胞を破壊(細胞死)から逃れさせ、機能および生存を継続させる代替システムがあるということである。
この数年間、新しいオンコロジー薬の約65%は、FDAによって承認されたそれらの標識化において、標的と相互作用する薬物の投与前に患者における標的の実証が義務付けられている。幾人かの劇的な成功にもかかわらず、全体的な結果はいまひとつであった。例えば、HER2/neu(ERBB2;EGFR2;上皮増殖因子受容体(EGFR)ファミリーのメンバー)を標的とするHerceptin(登録商標)で処置した乳癌では、全体で9%の応答がある(30%がHER2/neuを有し、処置した30%が応答する)。転移性結腸癌に関しては、EGFRを標的とするErbituxは11〜14%が応答しVEGFRを標的とするAvastin(登録商標)は10%が応答する。この可変性の1つの原因は、同一患者における一次転移内および異なる転移間の表現型および遺伝子型における既知の不均一性である。
癌細胞は遺伝学的に不安定であることが知られているので、この不均一性は、腫瘍塊の発生直後に存在し得るか、腫瘍細胞が体内で経験する特定の環境に起因する表現型の変化として生じ得るか、または、前処置の効果のために生じ得る。
遺伝子型または表現型を決定する方法はほとんど、生検標本または血液試料のいずれかを採取することを含む。生検は、腫瘍内でのサンプリングエラーの傾向があり、また、方法の侵襲性のために一の患者における同一腫瘍からまたは体内の多数の腫瘍部位のうちの同一腫瘍から容易に採取することができないというさらなる制限を受ける。加えて、骨のような生検試料の採取が困難な組織がいくつかある。このことは、骨に転移する乳癌および前立腺癌に特に関連する。血液または尿のような多くの液体試料を採取するのは容易であるが、これらは、それらが全身のための平均シグナルだけをもたらすという欠点をもつ。体の全組織を一度に調べることができ、多くの場合に使用され得る画像検査法は好ましい。
固体試料は、通常、1つまたは多くても少数の関心のある標的について調べられるが、一方、液体試料は、例えば遺伝子チップまたはプロテオミクスチップアッセイによって、多数の分析物について調べられ得る。単一の物質の投与および画像化は多重アレイよりも劣るかもしれないと思われ得るが、一方、適当な物質の使用によって、標的だけではなく標的システムを形成する様々な調節経路およびシグナル伝達経路の照合が可能になることに注目すべきである。
多くが標的を有するにもかかわらず低い割合の患者において有効な標的薬物の使用は、より良い治療が開始されるまでに浪費した時間において、および、利益を伴わない毒性作用の可能性のために、応答しないこれらの患者にとって有害である。たとえば、2007年のいくつかの標的薬物の世界全体の販売高は1〜30億ドルの範囲であると予想される。第1四半期販売高に基づく(×4)2007年のいくつかのオンコロジー薬の販売高は、Herceptin(登録商標)が19億ドル、Avastin(登録商標)が24億ドル、Rituxan(登録商標)が23億ドル、Erbitux(登録商標)が12億ドルである。この物質の大半が応答しない患者に使用されるとするならば、それは莫大な経済的負担であり、応答しない患者における損失時間または起こり得る有害事象において害をもたらす。現在、固形腫瘍は、生存増加の代用としてWHOまたはRECIST基準のような形態学的基準を使用して測定される。しかしながら、このような形態学的応答は、最適な処置および応答を伴う最良の環境下でさえ処置開始後に観察可能となるまでかなりの時間がかかり、その間、最終的に非応答である者の不適切な処置が続く可能性がある。
受容体、細胞または細胞群の応答をさらに特徴付ける手段が必要である。近年、形態学的応答が検出可能になる前または腫瘍の形態の予測される変化がない場合に生化学的レベルで腫瘍応答を特徴付けるために画像を使用することが増えてきた。
このような生化学的画像化を行う最も一般的な方法は、解糖経路の一部(例えば、グルコース代謝)を報告するF−18フルオロデオキシグルコースを使用することである。いくつかの期待できる結果が得られたが、その取り込みは、腫瘍に伴ってまたは腫瘍とは無関係に生じ得、腫瘍解糖と無関係に増減し得る炎症の領域を増大させるので、特異性が低下する。実際に、解糖は、ほとんどの正常組織によるエネルギー生産の主形態でもある。かくして、正常組織は、腫瘍組織によりもたらされるシグナルの単離を困難にし得るバックグラウンドの増加を示し得る。加えて、炎症の領域は、また、乳癌のようないくつかの炎症性癌に関連する特定の問題であるグルコース消費の増加を示す。炎症は癌と混同され得る。さらに、腫瘍の処置に対する正常な応答として誘発される炎症は、腫瘍解糖の増加として、かくして、処置の失敗として誤解釈され得る。加えて、解糖は、ほとんどの細胞において基本的な系の1つであり、ほとんどの薬物標的のかなり下流にある。最後に、FDGは、その利用性を制限し得るサイクロトロンで製造される。
細胞増殖を測定するためにF−18フルオロチミジンを使用する方法および脂質代謝回転の側面を測定するためにF−18フルオロコリンを使用する方法の一般的な性質を有する2つの方法がある。これらの技術は、各々、極めて敏感であるが、各々が正常細胞によっても使用される代謝のいくつかの側面を測定するので、それらは、特異性が低下する。
必要なものは、薬物の標的により近い、基底レベルのエネルギー生産の下流にある標的に対する薬物の効果の指標となる薬剤である。理想的には、必要なものは、様々な薬物/標的相互作用の効果に対する感受性を示す様座菜経路におけるポイントからの情報を与える薬剤である。
1つの方法は、問題になっている標的を直接測定することである。たとえば、Herceptin(登録商標)は放射性標識されており、Herceptin(登録商標)による処置の前および後に患者における分布が測定される。その結果は、心筋取り込み量に基づいて心毒性を予測することが可能ではないこと、既知の腫瘍のいくつかが可視化されただけであること、およびさらなる腫瘍が同定され得ることを示す。処置に対する応答の予測は試みられなかった。他方、動物系における処置に対する応答は、Herceptin(登録商標)の放射性標識F(ab')2フラグメントを使用して示された。
EGFRファミリーの別のメンバーについてのインビトロ試験において、EGFRは、EGFR標的療法のために患者を選択するために多くの臨床試験において用いられており、Erbitux(登録商標)による処置のための患者の選択のためにFDAにより義務付けられている。応答のプレディクターとしてのその有用性はまだ明らかではない。ほとんどのEGFR研究から、どのサブセットの患者がEGFR標的薬剤から最も多くの利益を引き出すことができるかを示すデータは得られていない。EGFRは、幅広い種類の悪性腫瘍において様々な程度に過剰発現される。EGFR発現および変異についての多くの新しい試験が開発中であり、EGFR標的療法のための患者選択の決定におけるそれらの役割を解明するために多数の臨床試験が進行中である。
EGFR発現は、この標的を発現している癌を処置するために使用される抗体(Cetuximab(登録商標)/C225)の放射性標識誘導体および既知のリガンド、EGF、または小分子阻害物質を用いてインビボで試験された。いくつかの場合には腫瘍組織における放射能の取り込みと独立した手段によって測定されるEGFR存在との間に良好な相関関係があったが、応答を予測する試みは行われなかった。実際に、特異性を立証するためのブロッキング研究(薬物による)は、標的治療薬の動物への投与が標的による画像化リガンドの取り込みをブロックしたという点で、治療に関与した標的を画像化するために標的のためのリガンドを使用する一般的な問題をはっきりとさせる。これにより、標的の占有と応答の間に単一の直接的な関係がない限り、応答との関連性がないシグナルを減少させるかまたはなくすことができる。これがそうではないかもしれないことは、標的の存在が知られているにもかかわらず患者の応答が低いことからはっきり分かる。
各受容体または標的に対して特異的なリガンドの使用に対する別の欠点は、臨床試験においてより多く標的との日常的使用が既に承認されている様々な標的に対する多くの標的薬物があることである。必要なリガンドの数が巨大になる可能性があることは、開発および承認過程に重い負担をかけるであろう。加えて、小サブセットの患者においてのみであるが各々が良好な応答を有する多くの標的薬物が存在し得るならば、再度、1標的1造影剤シナリオの下に、応答の可能性を評価するために複数の手順を必要とするであろう様々な組み合わせが有益であり得ると予想することができる。
最後に、標的の多くに変異が存在することが知られていることは、標的の存在が不十分であり、機能の遮断の知識が必要とされることを示唆している。
かくして、標的の機能に対する標的薬物の活性を決定するより一般的な方法、好ましくは、2以上の標的の活性/薬物相互作用について報告することができる手段および正常組織の最小干渉を示している病態に特異的な手段の開発が必要とされている。
標的薬によって取り組まれている受容体の多くが「クロストーク」を示すことが知られている。「クロストーク」とは、1つの受容体の活性の調節が直接結合されていない他の受容体の発現レベルまたは活性に影響を及ぼす状況をいう。このようなクロストークは、同族のリガンドが結合する場合に二量体を形成する密接に関連するチロシンキナーゼEGFRおよびHER2の相互作用によって特徴付けられるタイプのものではないが、異なるクラスの受容体が細胞内経路または細胞外経路を介して相互作用するタイプのものである。例えば、ソマトスタチン受容体の発現レベルはエストロゲン受容体の占有および活性によって調節され得ることが知られている。この場合、ソマトスタチン受容体は、外部細胞膜上に通常存在しているGタンパク質共役受容体(GPCR)であり、ここからシグナル開始が生じ、エストロゲン受容体は、通常、核に近接して存在し、核内に活性を有する。エストロゲンは、活性後にホルモン−応答遺伝子の転写および発現を増加させる核内ホルモン受容体を介して作用する。
この研究は、エストロゲンへの暴露がアンタゴニストまたは部分アゴニストによって遮断された後に、エストロゲン受容体およびソマトスタチン受容体の両方を有する2つのヒト乳癌細胞株について放射性標識ソマトスタチン受容体バインダーの細胞1個当たりの結合の増加を示す。ソマトスタチン受容体を有するがエストロゲン受容体を有しない細胞株においては同様の増加は生じなかった。3人の乳癌患者を、抗エストロゲン治療の開始前および開始直後に試験した。結果を、一人の患者における腫瘍取り込みのある程度の減少と合わせた。
承認薬の多くはGPCRを標的とするが、近年、受容体チロシンキナーゼ(RTK)を標的とする薬物がより一般的になってきており、新しい癌薬の多くがRTKを標的とする。例えば、クロストークを示すことが知られているRTKの部分リストおよびそれらの作用を阻害するための承認薬のいくつかを以下に示す。
Figure 2011520971
それらの作用様式に起因して、RTKを標的とする薬物がGPCRに対する直接作用を有することは予想されない。
GRP受容体ファミリーは、脳の外側の正常な成体組織に広く分布されておらず、様々な他の受容体とのクロストークを示すことが知られている受容体の一群である。配列類似性によって同定される4つ目の両生類受容体に加えて、ヒトにおけるこの受容体の3つの既知のサブタイプ、BB1(NMBR)、BB2(GRPR)およびbb3(BRS−3)がある。GRP受容体ファミリーと多くのRTKとの間のクロストークは、独立して立証されている。例えば、GRPは、TNF−α変換酵素の刺激およびEGFRに対する前駆リガンドの1つであるアンフィレギュリンの放出によりEGFRの活性化を増加させることが示されている。
これらの例および多くの他の例において、クロストークはGRPRからRTK(例えば、EGFR)の方向であり、すなわち、GRPRアゴニスト/アンタゴニストはEGFRシグナル伝達の活性化/非活性化を引き起こす。インビボ画像化によって検出可能であり得るGRP受容体特異的シグナルの発現を増加または減少させ得る、RTKからGRPRへの反対方向のクロストークを立証する入手可能なデータはない。
GRP−受容体標的放射性医薬品
最近、癌組織に局在化させるように設計された標的放射性医薬品がいくつか報告されている。これらの新しい放射性医薬品は、典型的には、例えばテクネチウム、インジウムもしくはガリウムのような診断用金属放射線核種または例えばルテチウム、イットリウムもしくはレニウムのような治療用金属放射線核種とキレート化され得る(例えば、錯体を形成することができる)金属キレート剤と結合している標的薬剤からなる。金属キレート剤の役割は、放射性医薬品が所望の部位に送達されるように金属放射線核種を保持すること(すなわち、キレート化すること)である。金属放射線核種と強く結合していない金属キレート剤は、結果的に該金属放射線核種がその所望の部位に到達しないので、放射性医薬品をその所望の使用に無効にする。かくして、さらなる研究開発によって、金属放射線核種に対する強い結合親和性および標的薬剤とのコンジュゲート能を示した、Pollakらの特許文献1およびTweedleらの特許文献2に報告されているもの(出典明示により本明細書の一部を構成する)のような金属キレート剤が発見された。その後、例えばPollakらの特許文献3(出典明示により本明細書の一部を構成する)において、金属キレート剤と標的薬剤との間に物理的な分離を生じさせるために「スペーサー」を使用するという概念がさらに導入された。
標的薬剤の役割は、体内の特定の結合部位に対するその親和性によって、金属放射線核種を含有する放射性医薬品のような診断薬を検出または処置のために所望の部位に向けることである。典型的には、標的薬剤としては、所定の受容体に対して特異的な親和性を示すタンパク質、ペプチド、または他の巨大分子もしくは小分子を挙げることができる。他の既知の標的薬剤としては、モノクローナル抗体(MAb)、抗体フラグメント(Fabおよび(Fab)2)、および受容体−avidペプチドが挙げられる。非特許文献1および非特許文献2。これらの参考文献は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。
近年、いくつかの癌細胞が、多くのサブタイプが存在するガストリン放出ペプチド(GRP)受容体(GRP−R)を含有することが知られてきた。特に、癌細胞のいくつかのタイプは、過剰発現されたかまたは独特に発現されたGRP受容体を有することが示された。このため、GRP受容体ファミリーと結合するGRPおよびGRPアナログに対して多くの調査研究が行われてきた。1つのこのようなアナログは、ヒトGRPのアナログであり、高特異性およびGRPと類似の親和性をもってGRP受容体と結合する、カエルの皮膚から単離された14アミノ酸ペプチド(すなわち、テトラデカペプチド)であるボンベシン(BBN)である。
ボンペシンおよびGRPアナログは、アゴニストまたはアンタゴニストの形態を取り得る。GRPまたはBBNアゴニストのGRP受容体への結合は、これらの癌細胞の細胞分裂速度を増大させ、このようなアゴニストは、細胞によって内部移行され、一方、GRPまたはBBNアンタゴニストの結合は、一般的に、細胞による内部移行または細胞分裂の速度の増大を引き起こさない。このようなアンタゴニストは、GRP受容体への内在性GRP結合を競合的に阻害し、癌細胞増殖速度を低下させるように設計させる。例えば、非特許文献3を参照。このため、多くの研究が存在しており、アンタゴニストであるBBNまたはGRPアナログを開発するために進められている。例えば、非特許文献4。
癌の診断薬または治療薬としての使用のための有効な化合物を設計する際に、該薬剤が適当なインビボ標的特性および薬物動態学的特性を有することが重要である。例えば、放射性医薬品については、放射性標識ペプチドは癌細胞による(例えば、GRP受容体を介する)高い特異的取り込みを有することが好ましい。加えて、放射線核種が癌部位で局在化すると、画像化を可能にするためか、または、治療目的のためには該部位に高度に局在化した放射線量を送達するために、所望の時間、そこに留まっていることが好ましい。
さらにまた、正常組織から効果的に取り出される放射性標識ペプチドを開発することもまた、放射性医薬品に重要な要因である。金属放射線核種で(キレート抱合を介して)標識された生体分子(例えば、MAb、Fabまたはペプチド)は、ヒトのような動物に投与され、金属放射線核種(化学的形態)の大部分は、腎実質または肝実質において「トラップ」され得る(尿または胆汁中に分泌されない)。非特許文献5。小さい放射性標識生体分子(すなわち、ペプチドまたはFab)について、活性のクリアランスの主要経路は、高レベル(すなわち、通常、>10〜15%の注射投与量)の放射性金属を保持することもできる腎臓を介するものである。腎臓または肝臓における金属放射線核種の保持は、明らかに望ましくない。反対に、急速過ぎる腎臓による放射性医薬品の血液流からのクリアランスも、診断用画像化のための長いインプットまたは放射線療法のための高い腫瘍取り込み量が必要ならば望ましくない。
Hoffmanらの特許文献4および特許文献5(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)における研究のようなその後の研究は、一般式X−Y−B(式中、Xは、金属複合化能を有する基であり、Yは、スペーサー基上の共有結合であり、Bは、ボンベシンアゴニスト結合基である)を有する化合物を形成することによってこの問題を克服することを試みた。このような化合物は、GRP受容体への高結合親和性を有することが報告されており、該放射能は、長時間、細胞の内部に保持された。加えて、正常なマウスにおけるインビボ研究は、腎臓における放射性金属の保持が当該技術分野で知られているものよりも低く、大部分の放射能が尿中に分泌されることを示している。
米国特許第5,662,885号明細書 米国特許第6,13,274号明細書 米国特許第5,976,495号明細書 米国特許第6,200,546号明細書 米国特許出願公開第2002/0054855号明細書
Donald J. Buchsbaum, "Cancer Therapy with Radiolabeled Antibodies; Pharmacokinetics of Antibodies and Their Radiolabels; Experimental Radioimmunotherapy and Methods to Increase Therapeutic Efficacy," CRC Press, Boca Raton, Chapter 10, pp. 115-140, (1995) Fischman, et al. "A Ticket to Ride: Peptide Radiopharmaceuticals," The Journal of Nuclear Medicine, vol. 34, No. 12, (Dec. 1993) Hoffken, K.; Peptides in Oncology II, Somatostatin Analogues and Bombesin Antagonists (1993), pp. 87-112 Davis et al., Metabolic Stability and Tumor Inhibition of Bombesin/GPR Receptor Antagonists, Peptides, vol. 13, pp. 401-407, 1992 Duncan et al.; Indium-111-Diethylenetriaminepentaacetic Acid-Octreotide Is Delivered in Vivo to Pancreatic, Tumor Cell, Renal, and Hepatocyte Lysosomes, Cancer Research 57, pp. 659-671, (Feb. 15, 1997)
向上した特異性をもってGRP−Rおよびそのサブタイプを標的とすることができ、診断用分子(例えば、検出可能な標識)および/または治療用分子を送達するのに有用な化合物が依然として必要とされている。
本発明の実施態様では、診断用画像化または放射線療法において用いるための新規の改善された化合物が提供される。該化合物は、リンカーまたはスペーサー基によってGRP受容体標的ペプチドに結合している医学的に有用な金属イオンまたは放射線核種(金属キレート剤)と錯体形成する能力を有する化学基を含む。別の実施態様では、これらの化合物は、リンカーまたはスペーサー基によってGRP受容体標識ペプチドに結合している光学的標識(例えば、光標識、または光イメージング、光音響イメージングもしくは光ルミネッセンスにより検出可能な他の標識)を含む。
一般的に、本発明の化合物は、式:
M−N−O−P−G
[式中、Mは、金属キレート剤(金属放射線核種と錯体形成されているかまたはされていない形態)、または18F、123I−、124I−もしくは131I−のような放射性標識ハロゲンまたは光学的標識を含有する基であり、N−O−Pはリンカーであり、Gは、GRP受容体標的ペプチドである]
を有し得る。
金属キレート剤Mは、医学的に有用な金属イオンまたは放射線核種と錯体を形成する技術分野で知られている金属キレート剤のいずれかであり得る。好ましいキレート剤としては、DTPA、DOTA、DO3A、HP−DO3A、EDTA、TETA、EHPG、HBED、NOTA、DOTMA、TETMA、PDTA、TTHA、LICAM、MECAM、Aaztaおよびそれらの誘導体、または本明細書に記載されているもののようなペプチドキレート剤が挙げられる。金属キレート剤は、金属放射線核種と錯体を形成してもしなくてもよく、単一のアミノ酸のような任意のスペーサーを含んでもよい。
放射性イメージングまたは放射線療法のための好ましい金属放射線核種としては、99mTc、51Cr、67Ga、68Ga、47Sc、51Cr、167Tm、141Ce、111In、168Yb、175Yb、140La、90Y、88Y、153Sm、166Ho、165Dy、166Dy、62Cu、64Cu、67Cu、97Ru、103Ru、186Re、188Re、203Pb、211Bi、212Bi、213Bi、214Bi、225Ac、105Rh、109Pd、117mSn、149Pm、161Tb、177Lu、198Auおよび199Auが挙げられる。金属の選択は、所望の治療用途または診断用途に基づいて決定される。例えば、診断目的のためには、好ましい放射線核種としては、64Cu、67Ga、68Ga、99mTcおよび111Inが挙げられ、99mTc、111Inおよび68Gaが特に好ましい。治療目的のためには、好ましい放射線核種としては、64Cu、90Y、105Rh、111In、117mSn、149Pm、153Sm、161Tb、166Dy、166Ho、175Yb、177Lu、186/188Reおよび199Auが挙げられ、177Luおよび90Yが特に好ましい。本発明の化合物にしようされる好ましいキレート剤は、1−置換4,7,10−トリカルボキシメチル1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン三酢酸(DO3A)である。
18F、123I−、124I−または131I−のような放射性標識ハロゲンを含む部分は、好ましくは、Zhang et al, J. Nuclear Med. 47:492-501(2006)(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されているものの1つである。
光学的標識Mは、当該技術分野で知られている種々の光学的標識のいずれかであり得るる。好ましい標識としては、シアニン色素、光吸収化合物、光反射性および散乱性化合物ならびに生物発光分子のような有機発色団またはフルオロフォアを包含する光学色素が挙げられるが、これに限定されるものではない。
一の実施態様では、リンカーN−O−Pは、少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。
別の実施態様では、リンカーN−O−Pは、少なくとも1つの置換胆汁酸を含有する。
さらに別の実施態様では、リンカーN−O−Pは、環状基を有する少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。
最も好ましい実施態様では、Mは、金属キレート剤であり、リンカーN−O−Pは、環状基を有する少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。加えて、Mは、放射性または常磁性金属と錯体を形成し得る。より好ましい実施態様では、M−N−O−P−Gは、本明細書に記載されるようなL70またはAMBAである。特に好ましい実施態様では、L70またはAMBAは、177Luと錯体を形成する(177Lu−AMBAまたは177Lu−L70)か、またはポジトロン放出断層撮影(PET)によって検出可能な放射線核種、例えば68Gaと錯体を形成する(68Ga−AMBAまたは68Ga−L70)。
GRP受容体標的ペプチドは、GRP、ボンベシンまたはそのいずれかの誘導体もしくはアナログであり得る。好ましい実施態様では、GRP受容体標的ペプチドは、アゴニストとして作用するGRPまたはボンベシンアナログである。特に好ましい実施態様では、GRP受容体標的ペプチドは、米国特許第6,200,546号および米国特許出願公開第2002/0054855号(出典明示により本明細書の一部を構成する)に開示されているボンベシンアナログアゴニスト結合部分である。
本発明の化合物を使用する新規の画像化方法もまた提供される。好ましい実施態様では、PETは、組織、特に本願化合物を担持している癌組織におけるGRP−Rを画像化するのに使用される。より好ましい実施態様では、68Ga−AMBAまたは68Ga−L70は、インビボでヒトの組織におけるGRP−Rを画像化するのに使用される。
本発明の例示的実施態様において、本発明の診断薬または治療薬の製造に必要な成分の全てを含有するシングル−またはマルチ−バイアルキットが提供される。
また、本発明の化合物を含有する物質を注射用画像媒体に加える工程を含む、診断用造影剤の新規製造方法が提供される。
例えば乳癌および前立腺癌を包含する癌のようなGRP受容体の過剰発現に関与する病態の治療またはその進行の遅延のための、本発明の化合物を使用する新規放射線療法もまた提供される。本発明の化合物を含む物質を注射用治療媒体に加える工程を含む放射線治療薬の新規製造方法もまた提供される。好ましい実施態様では、かかる方法では177Lu−AMBAまたは177Lu−L70が使用される。
本発明の標識化合物によってGRP発現標的組織の標的化を亢進させる方法である、本発明の標識化合物の改善された投与方法が提供される。
本発明者らは、いくつかのRTKまたはエストロゲン受容体の活性の、それらのリガンドまたはアンタゴニスト(例えばかかる受容体を標的とする抗癌剤を包含する)による調節がGPCRの活性および特にGRPファミリーの受容体の活性に影響を及ぼすことを予想外にも見出した。かくして、GRP受容体を画像化することによるかかる活性の検出(またはGRP受容体の変化を検出する他の方法)により、RTKまたはエストロゲン受容体に向けられた治療介入によって影響を受けるRTKまたはエストロゲン受容体の活性の間接的な評価が可能になる。かくして、本発明は、乳癌および前立腺癌を包含するがこれらに限定されるものではないGRPRを発現する広範囲のヒト固形腫瘍(原発性腫瘍および転移)についてGRP受容体とのクロストーク、特にRTKまたは「他の標的」からGRPRへの方向でのクロストークを試験する方法を提供する。詳しくは、通常の臨床条件(用量およびスケジュール)下で投与されるRTK受容体またはエストロゲン受容体を標的とする広範囲の治療薬(例えば、RTK阻害剤、エストロゲン阻害剤)のいずれか1つによる治療の効果が、かかる受容体(例えば、RTK受容体またはエストロゲン受容体)がクロストークを示すGRP受容体特異的シグナルの発現の変化によって検出されるかかる受容体の機能に及ぼし得ることを評価すること。本発明は、インビボでGRP受容体特異的シグナル活性の増大、減少、または無変化によって、治療に対する予測される応答の機能的指標を提供する。好ましい実施態様では、例えばSPECTまたはPETにより検出可能な診断用放射線核種と錯体を形成する本発明のGRP−R標的化合物が、GRP受容体の変化をモニターするために使用される(または、Mは、検出可能であってGRP−R受容体をモニターすることができる放射性ハロゲンを含む基である)。特に好ましい実施態様では、68Ga−AMBAまたは68Ga−L70が投与され、画像化されて、インビボでGRP−Rシグナル活性の変化を検出することができる。
本発明は、また、放射性標識または他の検出可能な標識を付したGRP受容体のアゴニストまたはアンタゴニストを使用してインビトロでGRP受容体ファミリーの活性の変化について新規薬物をスクリーニングする方法を提供する。好ましい実施態様では、本発明のGRP−R標的化合物は、例えばSPECTまたはPETにより検出可能な診断用放射線核種と錯体を形成する(または、Mは検出可能であってGRP−R受容体をモニターすることができる放射性ハロゲンを含む基である)。特に好ましい実施態様では、68Ga−AMBAまたは68Ga−L70が投与され、画像化されて、インビボでGRP−Rシグナル活性の変化を検出することができる。本発明は、また、GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物の治療効果をモニターするためにGRP受容体の放射性標識アゴニストまたはアンタゴニストを使用してインビボでGRP受容体ファミリーの活性を画像化する方法を提供する。好ましい実施態様では、本発明の放射性標識GRP−R標的化合物は、例えばSPECTまたはPETにより検出可能な診断用放射線核種と錯体を形成する(または、Mは検出可能であってGRP−R受容体をモニターすることができる放射性ハロゲンを含む基である)。特に好ましい実施態様では、68Ga−AMBAまたは68Ga−L70が投与され、画像化されて、インビボでGRP−Rシグナル活性の変化を検出することができる。
図1Aは、実施例Iに記載されるA((3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸メチル)およびB((3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸)からの中間体C((3β,5β)−3−(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノコラン−24−酸)の合成のための一連の化学反応を示す図である。 図1Bは、実施例Iに記載されるN−[(3β,5β)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]コラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L62)の合成のための逐次反応を示す図である。 図2Aは、実施例IIに記載されるN−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L70)の合成のための逐次反応を示す図である。 図2Bは、実施例IIに記載されるN−[4−[2−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エトキシ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L73)、N−[3−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L115)およびN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]フェニルアセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L116)の合成のための逐次反応を示す全体図である。 図2Cは、実施例IIに記載されるN−[4−[2−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エトキシ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L73)の合成のための図2Bの合成反応において使用されるリンカーの化学構造を示す図である。 図2Dは、実施例IIに記載されるN−[3−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L115)の合成のための図2Bの合成反応において使用されるリンカーの化学構造を示す図である。 図2Eは、実施例IIに記載されるN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]フェニルアセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L116)の合成のための図2Bの合成反応において使用されるリンカーの化学構造を示す図である。 図2Fは、実施例IIに記載されるN−[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル−4−ピペリジンカルボニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L74)の合成のための逐次反応を示す図である。 図3Aは、実施例IIIに記載される中間体(3β,5β)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−オキソコラン−24−酸(C)の合成のための一連の化学反応を示す図である。 図3Bは、N−[(3β,5β)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−12,24−ジオキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L67)の合成のための逐次反応を示す図である。 図3Cは、実施例IIIに記載される(3β,5β)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸(B)の化学構造を示す図である。 図3Dは、実施例IIIに記載される(3β,5β)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−オキソコラン−24−酸(C)の化学構造を示す図である。 図3Eは、実施例IIIに記載されるN−[(3β,5β)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−12,24−ジオキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L67)の化学構造を示す図である。 図4Aは、実施例IVに記載される中間体(3β,5β,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸(3a)および(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸(3b)を得るための一連の反応を示す図である。 図4Bは、実施例IVに記載されるN−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−12−ヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L63)の合成のための逐次反応を示す図である。 図4Cは、実施例IVに記載されるN−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L64)の合成のための逐次反応を示す図である。 図4Dは、実施例IVに記載される(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸(2b)の化学構造を示す図である。 図4Eは、実施例IVに記載される(3β,5β,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸(3a)の化学構造を示す図である。 図4Fは、実施例IVに記載される(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸(3b)の化学構造を示す図である。 図4Gは、実施例IVに記載されるN−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−12−ヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L63)の化学構造を示す図である。 図4Hは、実施例IVに記載されるN−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L64)の化学構造を示す図である。 図5Aは、実施例Vに記載される4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]ベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L71)およびトランス−4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]シクロヘキシルカルボニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L72)の合成のための逐次反応を示す全体図であり、ここで、リンカーは、それぞれ、図5Bおよび図5Cからのものである。 図5Bは、図5Aに示され、実施例Vに記載される化合物L71において使用されるリンカーの化学構造を示す図である。 図5Cは、図5Aに示され、実施例Vに記載される化合物L72において使用されるリンカーの化学構造を示す図である。 図5Dは、実施例Vに記載されるボンベシン[7−14](B)で官能化されたRinkアミド樹脂の化学構造を示す図である。 図5Eは、実施例Vに記載されるトランス−4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]シクロヘキサンカルボン酸(D)の化学構造を示す図である。 図6Aは、実施例VIに記載される中間体リンカー2−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]安息香酸(E)の合成のための一連の反応を示す図である。 図6Bは、実施例VIに記載される中間体リンカー4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−ニトロ安息香酸(H)の合成のための一連の反応を示す図である。 図6Cは、実施例VIに記載されるN−[2−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L75)の合成法を示す図である。 図6Dは、実施例VIに記載されるN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]−3−ニトロベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L76)の合成法を示す図である。 図7Aは、実施例VIIに記載される中間体リンカー[4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]フェノキシ]酢酸(E)の合成のための一連の反応を示す図である。 図7Bは、実施例VIIに記載されるN−[[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]フェノキシ]アセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L124)の合成法を示す図である。 図7Cは、実施例VIIに記載されるN−[[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]フェノキシ]アセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L124)の化学構造を示す図である。 図8Aは、実施例VIIIに記載される中間体4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−メトキシ安息香酸(E)の合成のための一連の反応を示す図である。 図8Bは、実施例VIIIに記載されるN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]−3−メトキシベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、(L125)の合成法を示す図である。 図8Cは、実施例VIIIに記載されるN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]−3−メトキシベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、(L125)の化学構造を示す図である。 図9Aは、実施例IXに記載される3−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ安息香酸(B)の合成のための反応を示す図である。 図9Bは、実施例IXに記載される6−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノナフトエ酸(C)の合成のための反応を示す図である。 図9Cは、実施例IXに記載される4−[[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]メチルアミノ]安息香酸(D)の合成のための反応を示す図である。 図9Dは、実施例IXに記載されるN−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニルアセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L146)、N−[3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L233)、N−[6−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ナフトイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L234)、およびN−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L235)の合成のための反応を示す図である。 図10Aは、実施例Xに記載される7−[[ビス(1,1−ジメチルエトキシ)ホスフィニル]メチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,10−三酢酸4,10−ビス(1,1−ジメチルエチル)エステルHの合成のための反応を示す図である。 図10Bは、実施例Xに記載されるN−[4−[[[[[4,10−ビス(カルボキシメチル)−7−(ジヒドロキシホスフィニル)メチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L237)の合成のための反応を示す図である。 図11Aは、実施例XIに記載されるN,N−ジメチルグリシル−L−セリニル−[S−[(アセチルアミノ)メチル]]−L−システイニル−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L238)の合成のための反応を示す図である。 図11Bは、実施例XIに記載されるN,N−ジメチルグリシル−L−セリニル−[S−[(アセチルアミノ)メチル]]−L−システイニル−グリシル−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L239)の合成のための反応を示す図である。 図12Aは、実施例XIIに記載される4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−メトキシ安息香酸(A)の合成のための反応を示す図である。 図12Bは、実施例XIIに記載される4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−クロロ安息香酸(D)の合成のための反応を示す図である。 図12Cは、実施例XIIに記載される4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−メチル安息香酸(E)の合成のための反応を示す図である。 図12Dは、実施例XIIに記載されるN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]−3−メトキシベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−l−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L240)の化学構造を示す図である。 図12Eは、実施例XIIに記載される化合物N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]3−クロロベンゾイル]L−グルタミニル−L−トリプトフィル−l−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L241)の化学構造を示す図である。 図12Fは、実施例XIIに記載されるN−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]3−メチルベンゾイル]L−グルタミニル−L−トリプトフィル−l−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−ロイシル−L−メチオニンアミド(L242)の化学構造を示す図である。 図13Aは、実施例XIIIに記載される4−[N,N'−ビス[2−[(9−H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノエチル]アミノ]−4−オキソブタン酸(D)の合成のための反応を示す図である。 図13Bは、実施例XIIIに記載されるN−[4−[[4−[ビス[2−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エチル]アミノ−1,4−ジオキソブチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L244)の合成のための反応を示す図である。 図13Cは、実施例XIIIに記載される化合物L244の化学構造を示す図である。 図14Aおよび図14Bは、実施例XLIIIに記載の結合および競合曲線を示すグラフである。 図15Aは、実施例LVに記載の放射線療法実験の結果を示すグラフである。 図15Bは、実施例LVに記載の別の放射線療法実験の結果を示すグラフである。 図16は、N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]−L−リシニル−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボン酸−3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸)−L−アルギニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L65)の化学構造を示す図である。 図17は、N−[2−S−[[[[[12α−ヒドロキシ−17α−(1−メチル−3−カルボキシプロピル)エチオコラン−3β−カルバモイルメトキシエトキシエトキシアセチル]−アミノ−6−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ヘキサノイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L66)の化学構造を示す図である。 図18Aは、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L70)の化学構造を示す図である。。 図18Bは、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]−3−カルボキシプロピオニル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L114)の化学構造を示す図である。 図18Cは、N−[4−[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]−2−ヒドロキシ−3−プロポキシ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L144)の化学構造を示す図である。 図18Dは、N−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エトキシエトキシ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L69)の化学構造を示す図である。 図18Eは、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニルアセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L146)の化学構造を示す図である。 図19は、実施例LVIに記載される化合物L64およびL70の製造に使用することができる中間体の化学構造を示す図である。 図20は、実施例LVIに記載されるセグメントカップリングを使用するL64の製造法を示す図である。 図21は、(1R)−1−(ビス{2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル}アミノ)プロパン−3−カルボン酸−1−カルボキシl−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L201)の製造法を示す図である。 図22Aは、L202の製造に使用される中間体の化学構造を示す図である。 図22Bは、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−4−ヒドラジノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L202)の製造法を示す図である。 図23Aは、L203の製造に使用される中間体の化学構造を示す図である。 図23Bは、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L203)の製造法を示す図である。 図24は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−4−アミノベンゾイル−グリシル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L204)の製造法を示す図である。 図25は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−4−アミノベンゾイル−グリシル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L205)の製造法を示す図である。 図26Aは、L206の製造に使用される中間体の化学構造を示す図である。 図26Bは、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−[4'−アミノ−2'−メチル−ビフェニル−4−カルボキシl]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L206)の製造法を示す図である。 図27Aは、L207の製造に使用される中間体の化学構造を示す図である。 図27Bは、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−[3'−アミノ−ビフェニル−3−カルボキシl]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L207)の製造法を示す図である。 図28は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−[1,2−ジアミノエチル−テレフタリル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L208)の製造法を示す図である。 図29Aは、L209の製造に使用される中間体の化学構造を示す図である。 図29Bは、L209の製造法を示す図である。 図30Aは、L210の製造に使用される中間体の化学構造を示す図である。 図30Bは、L210の化学構造を示す図である。 図31は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L211)の化学構造を示す図である。 図32は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L212)の化学構造を示す図である。 図33は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンカルボン酸(L213)の化学構造を示す図である。 図34は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L214)の化学構造を示す図である。 図35は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−アルギニル−L−ロイシル−グリシル−L−アスパルギニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L215)の化学構造を示す図である。 図36は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−アルギニル−L−チロシニル−グリシル−L−アスパルギニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L216)の化学構造を示す図である。 図37は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−リジル−L−チロシニル−グリシル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L217)の化学構造を示す図である。 図38は、L218の化学構造を示す図である。 図39は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−アミノペンチル(L219)の化学構造を示す図である。 図40は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−セリニル−L−バリル−D−アラニル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L220)の化学構造を示す図である。 図41は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−ロイシンアミド(L221)の化学構造を示す図である。 図42は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−チロシニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−β−アラニル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−ノルロイシンアミド(L222)の化学構造を示す図である。. 図43は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−β−アラニル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−ノルロイシンアミド(L223)の化学構造を示す図である。 図44は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−グリシル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−ロイシンアミド(L224)の化学構造を示す図である。 図45は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−ロイシル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリニル−グリシル−L−セリニル−L−フェニルアラニル−L−メチオニンアミド(L225)の化学構造を示す図である。 図46は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−ヒスチジル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L226)の化学構造を示す図である。 図47は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−ロイシル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−セリニル−L−フェニルアラニル−L−メチオニンアミド(L227)の化学構造を示す図である。 図48は、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−メチオニンアミド(L228)の化学構造を示す図である。 図49Aは、実施例LVIIに記載される(3β,5β,7α,12α)−3−(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸(B)の合成のための反応を示す図である。 図49Bは、実施例LVIIに記載されるN−[3β,5β,7α,12α)−3−[[[2−[2−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L69)の合成のための反応を示す図である。 図50は、実施例LVIIIに記載されるN−[4−[2−ヒドロキシ−3−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]プロポキシ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L144)の合成のための反応を示す図である。 図51は、L300の化学構造を示す図である。 図52は、L301の化学構造を示す図である。 図53は、実施例LXIIに記載されるL500の製造法を示す図である。 図54は、実施例LXIIIに記載されるL501の製造法を示す図である。 図55は、対照マウスおよび経時的に177Lu−AMBA(177Lu−L70)で処理したマウスにおける斑状出血の発生を示すグラフである。 図56は、対照マウスおよび経時的に177Lu−AMBA(177Lu−L70)で処理したマウスにおける斑状出血の発生を決定する実験からの対照群マウスの写真である。 図57は、対照マウスおよび経時的に177Lu−AMBA(177Lu−L70)で処理したマウスにおける斑状出血の発生を決定する実験からの試験群マウスの写真である。 図58は、GRP受容体についてのクロストーク経路の略図である。 図59は、68Ga−AMBAによる癌の標的化および画像化を示す。
本明細書において使用される略語
Figure 2011520971
Figure 2011520971
本発明の実施例において使用される化学療法薬、クロストークに関与する標的、該化学療法薬が承認されている癌のタイプ、および適用可能な臨床試験の一部のリストを以下に示す。
・タモキシフェン(4OH−TAM): エストロゲン結合を阻害する(エストロゲン受容体修飾薬−SERM);乳癌の治療について承認されている;前立腺癌、卵巣癌、骨癌、肝癌および進行固形腫瘍について臨床試験中。
・ゲフィチニブ: キナーゼ阻害剤: EGFR;チロシンキナーゼの細胞内リン酸化を阻害する;非小細胞肺癌(NSCLC)について承認されている;乳癌、前立腺癌、卵巣癌、食道癌、脳癌、肝癌および腎癌について臨床試験中。
・ダサチニブ: Srcファミリーキナーゼ阻害剤;CMLについて承認されている;乳癌、前立腺癌、脳癌、肝癌、肺癌および結腸直腸癌について臨床試験中。
・ラパチニブ: 二重キナーゼ阻害剤: EGFRおよびHER2/ErbB2(およびErbB3);乳癌について承認されている;前立腺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、脳癌および進行固形腫瘍について臨床試験中。
・イマチニブ: 多重キナーゼ阻害剤: Bcr−Ablチロシンキナーゼ;PDGFおよび幹細胞因子(SCF)、Kitも阻害し、PDGF媒介およびSCF媒介細胞イベントを阻害する;CMLおよび消化管間質性腫瘍(GIST)について承認されている;乳癌、卵巣癌および前立腺癌について臨床試験中。
・エルロチニブ: キナーゼ阻害剤: EGFR;NSCLCおよび膵癌について承認されている;HER2陰性乳癌、前立腺癌、食道癌、結腸直腸癌および脳癌について臨床試験中。
・ソラフェニブ: 多重キナーゼ阻害剤: PDGFRba/VEGFR 1,2,3/KIT、FLT3/EGF/Ras/Rafキナーゼ;肝細胞癌(HCC)および腎細胞癌(RCC)について承認されている;乳癌、前立腺癌、脳癌および進行固形腫瘍について臨床試験中。
・スニチニブ: 多重キナーゼ阻害剤: EGFR、HER2、ErbB3;PDGFαおよびβ;幹細胞因子受容体(KIT);FLT3;CSF−1R;向精神性因子受容体(RET);RCCおよびGISTについて承認されている;乳癌、前立腺癌、脳癌、結腸直腸癌および進行固形腫瘍について臨床試験中。
・アナストロゾール: アロマターゼ阻害剤、エストロゲン/エストラジオール(例えば、腫瘍産生エストロゲン)の産生を遮断する;乳癌について承認されている;卵巣および進行乳癌について臨床試験中。
・ボルテゾミブ: プロテアソーム阻害剤;ユビキチン経路を遮断して、アポトーシスをもたらす;多発性骨髄腫について承認されている;乳癌、前立腺癌、子宮頚癌、卵巣癌、脳癌、結腸直腸癌、NSCLCおよび進行固形腫瘍について臨床試験中。
(発明の詳細な説明)
以下の説明において、本発明の様々な特徴をさらに詳述する。説明の目的で、本発明の完全な理解を与えるために具体的な形態および詳細を記載する。しかしながら、当業者にとって当然のことであるが、本発明は、具体的詳細がなくても実施され得る。さらにまた、本発明を不明瞭にしないために、周知の特徴は、省略または簡略化することもある。
本発明の実施態様では、診断用画像化または放射線療法において用いるための新規の改善された化合物が提供される。該化合物は、リンカーもしくはスペーサー基によってGRP受容体標的ペプチドに結合している、光学的標識、または医学的に有用な金属イオンもしくは放射線核種(金属キレート剤)を複合化する能力を有する化学基を含む。
[00166]
一般的に、本発明の化合物は、式:
M−N−O−P−G
[式中、Mは、金属キレート剤(金属放射線核種と錯体形成されているかまたはされていない形態)、または18F、123I−、124I−もしくは131I−のような放射性標識ハロゲンを含有する基であり、N−O−Pはリンカーであり、Gは、GRP受容体標的ペプチドである]
を有することができる。金属キレート剤、光学的標識、リンカーおよびGRP受容体標的ペプチドの各々を以下に記載する。
本発明の最も好ましい実施態様では、Mは金属キレート剤であり、リンカーN−O−Pは、環状基を有する少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。別の好ましい実施態様では、Mは、式8で示される金属キレート剤(好ましくは、Aaztaキレート剤またはその誘導体)であり、リンカーN−O−Pは、環状基を有する少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。より好ましい実施態様では、M−N−O−P−Qは、本明細書に記載されるL70またはAMBAである。特に好ましい実施態様では、L70またはAMBAは、177Luと錯体を形成する(177Lu−AMBAまたは177Lu−L70)か、またはポジトロン放出断層撮影(PET)によって検出可能な放射線核種、例えば、68Gaと錯体を形成する(68Ga−AMBAまたは68Ga−L70)。
本発明の別の実施態様では、光学的標識または金属キレート剤をGRP受容体標的ペプチドに連結する能力を有する新規の改善されたリンカーまたはスペーサー基が提供される。一般に、本発明のリンカーは、式:
N−O−P
[式中、N、OおよびPの各々は本明細書の全体において定義される]
を有することができる。
本明細書で定義される基準を満たす化合物は、薬物動態特性が当該技術分野で知られている他のGRP受容体標的ペプチド複合体と比べて改善されているという知見が得られた。例えば、本発明のリンカーを含有する化合物は、血流中に長く保持され、かくして、従来知られている化合物よりも長い半減期を有する。この長い半減期は、癌細胞および腫瘍が多量の放射性標識ペプチドを受ける診断用画像化および特に治療用途に有用なより良い腫瘍標的化を可能にしたので、医学的に有益であった。加えて、本発明の化合物は、組織受容体特異性が従来の化合物と比べて改善されていた。
さらにまた、本発明は、本発明の標識化合物の投与の前またはその間に適当な量のGRP受容体標的ペプチドまたは複合体を投与することを含む、本発明の標識化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を亢進させる方法を含む。同様に、本発明は、本発明の標識化合物の投与の前またはその間に適当な用量のGRP受容体標的ペプチドまたは複合体を投与することを含む、腫瘍標的化を最適化する本発明の標識化合物の投与の改良方法を含む。このような前投与または同時投与は、非標的GRP−受容体を飽和させて、該受容体の標的(例えば、腫瘍)組織上GRP受容体と競合する能力を低下させることが判明した。
本発明は、また、乳癌および前立腺癌を包含するがこれらに限定されるものではないGRPRを発現する広範囲のヒト固形腫瘍(原発性腫瘍および転移)についてGRP受容体とのクロストーク、特にRTKまたは「他の標的」からGRPRへの方向でのクロストークを試験する方法を提供する。詳しくは、本発明は、通常の臨床条件(用量およびスケジュール)下で投与されるRTK受容体またはエストロゲン受容体を標的とする広範囲の治療薬(例えば、RTK阻害剤、エストロゲン阻害剤)のいずれか1つによる治療の効果が、かかる受容体(例えば、RTK受容体またはエストロゲン受容体)がクロストークを示すGRP受容体特異的シグナルの発現の変化によって検出されるかかる受容体の機能に及ぼし得ることを評価することを可能にする。本発明は、インビボでのGRP受容体特異的シグナル活性の増大、減少または無変化によって、治療に対する予測される応答の機能的指標を提供する。本発明は、また、放射性標識または他の検出可能な標識を付したGRP受容体のアゴニストまたはアンタゴニストを使用してインビトロでGRP受容体ファミリーの活性の変化について新規薬物をスクリーニングする方法を提供する。本発明は、また、GRP受容体の放射性標識アゴニストまたはアンタゴニストを使用してインビボでGRP受容体ファミリーの活性を画像化する方法を提供する。特に、本発明は、患者の管理を改善するためにインビボで画像(PETおよび/またはSPECT)を得るための米国特許第7,226,577号(出典明示により本明細書の一部を構成する)に記載されている放射性標識ボンベシンアナログの使用を意図する。
1A.金属キレート剤
「金属キレート剤」なる用語は、金属原子との錯体であって生理学的条件下で安定な錯体を形成する分子をいう。すなわち、該金属は、インビボでキレート剤骨格と錯体を形成したままである。さらに詳しくは、金属キレート剤は、放射線核種と錯体を形成して、生理学的条件下で安定な金属錯体を成形する分子であって、リンカーN−O−Pとの結合のための少なくとも1つの反応性官能基をも有する分子である。該金属キレート剤Mは、医学的に有用な金属イオンまたは放射線核種と錯体形成するための当該技術分野で知られている金属キレート剤のいずれかであり得る。該金属キレート剤は、金属放射線核種と錯体を形成してもしなくてもよい。さらにまた、金属キレート剤は、金属と錯体形成しないが金属キレート剤とリンカーとの間の物理的分離を生じる単一のアミノ酸(例えば、Gly)のような任意のスペーサーを含むことができる。
本発明の金属キレート剤としては、例えば、直鎖、大環状、テルピリジン、およびN3S、N22、またはN4キレート剤(米国特許第5,367,080号、米国特許第5,364,613号、米国特許第5,021,556号、米国特許第5,075,099号、米国特許第5,886,142号も参照、これらの記載内容は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)、ならびに、HYNIC、DTPA、EDTA、DOTA、TETA、およびビスアミノビスチオール(BAT)キレート剤(米国特許第5,720,934号も参照)を包含するがこれらに限定されるものではない当該技術分野で知られている他のキレート剤が挙げられる。例えば、N4キレート剤は、米国特許第6,143,274号;第6,093,382号;第5,608,110号;第5,665,329号;第5,656,254号;および第5,688,487号(これらの記載内容は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。ある種のN3Sキレート剤は、PCT/CA94/00395、PCT/CA94/00479、PCT/CA95/00249ならびに米国特許第5,662,885号;第5,976,495号;および第5,780,006号(これらの記載内容は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。該キレート剤としては、また、N3S、およびN22系、例えばMAMA(モノアミドモノアミンジチオール)、DADS(N2Sジアミンジチオール)、CODADSおよび同類のものを含有するキレート形成性リガンドであるメルカプト−アセチル−グリシル−グリシル−グリシン(MAG3)の誘導体を挙げることができる。これらのリガンド系およびその他の種々のリガンド系は、Liu and Edwards, Chem Rev. 1999, 99, 2235-2268およびその引用文献(これらの記載内容は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。
該金属キレート剤は、また、四座配列で金属に供与されないリガンド原子を含有する錯体を含むことができる。これらとしては、米国特許第5,183,653号;第5,387,409号;および第5,118,797号(それらの記載内容は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されているもののようなテクネチウムジオキシムおよびレニウムジオキシムのホウ酸付加物が挙げられる。
好ましいキレート剤の例としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)、1−置換−1,4,7−トリカルボキシメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン三酢酸(DO3A)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、4−カルボニルメチル−10−ホスホノメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,7−二酢酸(Cm4pm10d2a);および1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−四酢酸(TETA)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらなるキレート形成性リガンドは、エチレンビス−(2−ヒドロキシ−フェニルグリシン)(EHPG)およびその誘導体(5−Cl−EHPG、5−Br−EHPG、5−Me−EHPG、5−t−Bu−EHPGおよび5−sec−Bu−EHPGが挙げられる);ベンゾジエチレントリアミン五酢酸(ベンゾ−DTPA)およびその誘導体(ジベンゾ−DTPA、フェニル−DTPA、ジフェニル−DTPA、ベンジル−DTPAおよびジベンジル−DTPAが挙げられる);ビス−2−(ヒドロキシベンジル)−エチレン−ジアミン二酢酸(HBED)およびその誘導体;少なくとも3個(好ましくは少なくとも6個)の炭素原子および少なくとも2個のヘテロ原子(Oおよび/またはN)を含有する大環状化合物群(ここで、該大環状化合物は、1つの環からなっていても、ヘテロ環原子で一緒に結合する2つまたは3つの環からなっていてもよい)、例えばベンゾ−DOTA、ジベンゾ−DOTAおよびベンゾ−NOTA(ここで、NOTAは、1,4,7−トリアザシクロノナン−N,N',N''−三酢酸である)、ベンゾ−TETA、ベンゾ−DOTMA(ここで、DOTMAは、1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,7,10−テトラ(メチル四酢酸)である)、およびベンゾ−TETMA(ここで、TETMAは、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,8,11−(メチル四酢酸)である);1,3−プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)およびトリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)の誘導体;1,5,10−N,N',N''−トリス(2,3−ジヒドロキシベンゾイル)トリカテコラート(LICAM)および1,3,5−N,N',N''−トリス(2,3−ジヒドロキシベンゾイル)アミノメチルベンゼン(MECAM)の誘導体である。他の好ましいキレート剤としては、Aaztaおよびその誘導体(CyAaztaを包含する)が挙げられる。本発明によって意図される代表的なキレート剤およびキレート形成性基の例は、国際公開第98/18496号、国際公開第86/06605号、国際公開第91/03200号、国際公開第95/28179号、国際公開第96/23526号、国際公開第97/36619号、国際特許出願PCT/US98/01473、国際特許出願PCT/US98/20182、および米国特許第4,899,755号、米国特許第5,474,756号、米国特許第5,846,519号および米国特許第6,143,274号(各々、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。
特に好ましい金属キレート剤としては、下記式1、2、3および8で示されるもの(111In、ならびに放射性ランタノイド、例えば177Lu、90Y、153Sm、68Gaおよび166Hoについて)、および下記式4、5および6で示されるもの(放射性の99mTc、186Reおよび188Reについて)が挙げられる。これらの金属キレート形成性基および他の金属キレート形成性基は、米国特許第6,093,382号および第5,608,110号(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。加えて、式3で示されるキレート形成性基は、例えば、米国特許第6,143,274号に記載されており、式5で示されるキレート形成性基は、例えば、米国特許第5,627,286号および第6,093,382号に記載されており、式6で示されるキレート形成性基は、例えば、米国特許第5,662,885号、第5,780,006号および第5,976,495号に記載されている(これらは、すべて、出典明示により本明細書の一部を構成する)。式8で示されるキレート形成性基は、同時係属の2004年1月15日出願の米国特許出願第10/484,111号および2005年6月23日出願の米国特許出願第11/165,793号(どちらも、出典明示により本明細書の一部を構成する)に記載されている。式6で示される具体的な金属キレート剤としては、N,N−ジメチルGly−Ser−Cys;N,N−ジメチルGly−Thr−Cys;N,N−ジエチルGly−Ser−Cys;N,N−ジベンジルGly−Ser−Cys;およびそれらの他のバリエーションが挙げられる。例えば、余分な単一のアミノ酸Glyのような金属放射線核種と実際に錯体を形成しないスペーサーをこれらの金属キレート剤に結合させてもよい(例えば、N,N−ジメチルGly−Ser−Cys−Gly;N,N−ジメチルGly−Thr−Cys−Gly;N,N−ジエチルGly−Ser−Cys−Gly;N,N−ジベンジルGly−Ser−Cys−Gly)。米国特許第6,334,996号(出典明示により本明細書の一部を構成する)に記載されているもののような他の有用な金属キレート剤(例えば、ジメチルgly−L−t−ブチルgly−L−Cys−Gly;ジメチルgly−D−t−ブチルgly−L−Cys−Gly;ジメチルgly−L−t−ブチルgly−L−Cys等)
さらにまた、Acm(アセトアミドメチル)、トリチルまたは他の既知のアルキル、アリール、アシル、アルカノイル、アリロイル、メルカプトアシルおよび有機チオール基のような硫黄保護基をこれらの金属キレート剤のシステインアミノ酸と結合させてもよい。
さらに、他の有用な金属キレート剤としては以下のものが挙げられる:
Figure 2011520971
Figure 2011520971
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上記式1および2において、Rは、アルキル、好ましくはメチルである。上記式5aおよび5bにおいて、Xは、CH2またはOであり;Yは、C1−C10分枝または非分枝アルキル;アリール、アリールオキシ、アリールアミノ、アリールアミノアシル;アリールアルキル(ここで、アリール基に結合しているアルキル基は、C1−C10分枝または非分枝アルキル基、C1−C10分枝または非分枝ヒドロキシまたはポリヒドロキシアルキル基またはポリアルコキシアルキルまたはポリヒドロキシ−ポリアルコキシアルキル基である)であり、;Jは、任意であるが、存在する場合には、C(=O)−、OC(=O)−、SO2−、NC(=O)−、NC(=S)−、N(Y)、NC(=NCH3)−、NC(=NH)−、N=N−、であるか、または合成もしくは天然アミノ酸から誘導されたホモポリアミドまたはヘテロポリアミンであり;全てにおいてnは1〜100である。これらの構造を有する他の変形例は、例えば、米国特許第6,093,382号に記載されている。式6において、基S−NHCOCH3は、SHまたはS−Zと置き換えられ得る(ここで、Zは、上記したもののような既知の硫黄保護基のいずれかである)。式7は、金属キレート剤として有用なt−ブチル化合物の1つの具体例を示す。上記特許、出願および引用文献のそれぞれの記載内容は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。
Aaztaファミリーの金属キレート剤は、一般的に、下記一般式(8)を有する:
Figure 2011520971
式中、
1は、水素、C1−C20アルキル(1個以上のカルボキシ基で置換されていてもよい)、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキルであるか、または、2つのR1基が一緒になって直鎖または環状C2−C10アルキレン基またはオルト−二置換アリーレンを形成し;
2は、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
3、R4およびR5は、同一であっても異なっていてもよく、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
FGは、同一であっても異なっていてもよく、カルボキシ、−PO32または−RP(O)OH基であり、ここで、Rは、水素であるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)である。
標的分子、または生理学的な系と相互作用することができる他の分子との結合を可能にする官能基は、討議者に公知である。このような基としては、例えば、カルボン酸、アミン、アルデヒド、アルキルハロゲン、アルキルマレイミド、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
このようなAazta金属キレート剤またはその誘導体の具体的な例としては、CyAaztaが挙げられるが、これに限定されるものではない。Aazta誘導体としては、また、以下のものが挙げられる:
Figure 2011520971
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好ましい実施例では、金属キレート剤としては、環状または非環状ポリアミノカルボン酸、例えば、DOTA(1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、DTPA−ビスメチルアミド、DTPA−ビスモルホリンアミド、Cm4pm10d2a(1,4−カルボニルメチル−10−ホスホノメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,7−二酢酸)、DO3A N−[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル、HP−DO3A、DO3A−モノアミドおよびそれらの誘導体が挙げられる。別の好ましい実施態様では、金属キレート剤としては、Aaztaまたはその誘導体が挙げられる。
シンチグラフィーまたは放射線療法のための好ましい金属放射線核種としては、99mTc、51Cr、67Ga、68Ga、47Sc、51Cr、167Tm、141Ce、111In、168Yb、175Yb、140La、90Y、88Y、153Sm、166Ho、165Dy、166Dy、62Cu、64Cu、67Cu、97Ru、103Ru、186Re、188Re、203Pb、211Bi、212Bi、213Bi、214Bi、105Rh、109Pd、117mSn、149Pm、161Tb、177Lu、198Auおよび199Au、ならびにそれらの酸化物または窒化物が挙げられる。金属の選択は、所望の治療用途または診断用途に基づいて決定される。例えば、診断目的のため(例えば、原発性腫瘍および転移を診断し、その治療の進捗をモニターするため)には、好ましい放射線核種としては、64Cu、67Ga、68Ga、99mTcおよび111Inが挙げられ、99mTc、111Inおよび68Gaが特に好ましい。治療目的のため(例えば、前立腺癌、乳癌、肺癌などの癌に関係する原発性腫瘍および転移について放射線療法を施すため)には、好ましい放射線核種としては、64Cu、90Y、105Rh、111In、117mSn、149Pm、153Sm、161Tb、166Dy、166Ho、175Yb、177Lu、186/188Reおよび199Auが挙げられ、177Luおよび90Yが特に好ましい。
99mTcは、特に有用であり、その安価さ、有効性、画像化特性および高い特異的活性のために、SPECTおよび二次元画像化のための診断用放射線核種に好ましい。99mTcの核特性および放射性により、この同位体は理想的なシンチグラフィー造影剤となる。この動態は、140keVの単一光子エネルギーおよび約6時間の放射能半減期を有し、99Mo−99mTc発生器から容易に入手可能である。例えば、99mTc標識ペプチドは、原発性腫瘍および因子腫瘍を診断し、その治療の進捗をモニターするために使用することができる。
同様に、68Gaは、特に有用であり、ポジトロン放出断層撮影(PET)のための理想的な同位体である。それは68ゲルマニウム/68ガリウム発生器から生成され、かくして、サイクロトロンへアクセスせずにポジトロン放出性同位体の使用を可能にする。いくつかのタイプの68Ge/68Ga発生器が当業者に知られている。これらは、68Geを保持するために使用される吸着剤の性質、長寿命の親同位体、発生器、およびカラムから68Gaを溶出させるための溶離液が異なる(例えば、Fania et al, Contrast Media Mol. Imaging 2008, 3 67-77;Zhernosekov et al. J. Nucl. Med, 2007, 48, 1741-1748を参照)。
このような発生器を溶出するために、しばしば、多量の酸(例えば、HCl)が使用され、この溶離液の量の多さおよび酸性度が後の標識化反応に理想的でないことは当業者に知られている。したがって、場合によっては、発生器溶離液を、例えば、68Geブレイクスルーを取り除くことによって溶出液の前精製することができ、および/または、後に少量の酸または酸とアセトンのような有機溶媒との混合物を使用して樹脂から取り出すことができる68Gaの濃縮に役立つ陰イオン交換樹脂または陽イオン交換樹脂を使用して前精製する。別法として、最高濃度の同位体を含有する発生器溶出液のほんの少量のフラクションを使用することができる。これは分画として知られている手法である。68Gaは、68分の物理的半減期を有しており、ペプチド、抗体フラグメント、オリゴヌクリオチドおよびアプタマーおよび小分子のような多くの低分子量放射性医薬品のクリアランス薬物動態と一致する。68Gaは約89%がポジトロン放出によって崩壊し、約11%が電子捕獲により崩壊する。崩壊当たりの平均位置エネルギーは740keVであり、PET画像化に有用なエネルギーである。
68Ga標識化合物は、典型的には、化合物を間接的に製造し、(必要に応じて)精製するようにプログラムされ得る自動合成装置を使用して宿主細胞中で調製される;これは、化学者を不適切な放射線暴露から保護する。同位体の短い半減期のために、マイクロ波加熱の使用を含む反応速度を上げるのに有用な方法が有利である(Velikyan、国際公開第2004/089517号)。
177Lu、90Yまたは他の治療用放射線核種で標識されたGRP含有ペプチドは、前立腺癌、乳癌、肺癌などの癌に関係する原発性腫瘍および転移についての放射線療法を施すために使用され得る。
1B.光学的標識
例示的な実施態様では、本発明の化合物を、多くの非局在化環系を有しており、400〜1500nmの範囲の最大の吸収または放出を有する有機発色団またはフルオロフォアを包含する光学色素のような光標識と結合させることができる。別法として、本発明の化合物を生物発光分子により誘導体化させることができる。光標識の最大吸収の好ましい範囲は、ヘモグロビンからのシグナルによる干渉を最小にするために、600〜1000nmである。好ましくは、光吸収標識は、大きなモル吸光度、例えば、>105cm-1-1を有しており、一方、蛍光光学色素は、高量子収率を有する。光学色素の例としては、国際公開第98/18497、国際公開第98/18496、国際公開第98/18495、国際公開第98/18498、国際公開第98/53857、国際公開第96/17628、国際公開第97/18841、国際公開第96/23524、国際公開第98/47538、およびそれらに引用されている参考文献に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、光標識を、本発明のGRP受容体標的ペプチドおよびリンカーからなる化合物のような本発明の化合物と直接共有結合させることができる。電磁スペクトルの可視近赤外領域の光を吸収および放出するいくつかの色素が、現在、それらの生体適合性、高モル吸光度および/または高蛍光量子収率のために、種々の生物医学的応用に使用されている。造影剤としての色素と併用する光学モダリティーの高い感度は、核医学の感度に匹敵し、電離放射線の望ましくない効果を伴わずに器官および組織の可視化を可能にする。生体組織は近赤外(NIR)領域で光学的に透明であるので、この領域における極めて強い吸収および放出を有するシアニン色素は特に有用である。たとえば、NIR領域で吸収および放出するインドシアニングリーンは、心拍出量、肝機能および肝血流量をモニターするのに使用されており、その官能性誘導体は、診断目的のために生体分子と結合するために使用されてきた(R. B. Mujumdar, L. A. Ernst, S. R. Mujumdar, et al., Cyanine dye labeling reagents: Sulfoindocyanine succinimidyl esters. Bioconjugate Chemistry, 1993, 4(2), 105-111;Linda G. Lee and Sam L. Woo. "N-Heteroaromatic ion and iminium ion substituted cyanine dyes for use as fluorescent labels"、米国特許第5,453,505号;Eric Hohenschuh, et al. "Light imaging contrast agents"、国際公開第98/48846号;Jonathan Turner, et al. "Optical diagnostic agents for the diagnosis of neurodegenerative diseases by means of near infra-red radiation"、国際公開第98/22146号;Kai Licha, et al. "In-vivo diagnostic process by near infrared radiation"、国際公開第96/17628号;Robert A. Snow, et al., Compounds、国際公開第98/48838号)。様々な画像化技術および試薬が米国特許第6,663,847号、第6,656,451号、第6,641,798号、第6,485,704号、第6,423,547号、第6,395,257号、第6,280,703号、第6,277,841号、第6,264,920号、第6,264,919号、第6,228,344号、第6,217,848号、第6,190,641号、第6,183,726号、第6,180,087号、第6,180,086号、第6,180,085号および第6,013,243号、ならびに米国特許出願公開第2003185756号、第20031656432号、第2003158127号、第2003152577号、第2003143159号、第2003105300号、第2003105299号、第2003072763号、第2003036538号、第2003031627号、第2003017164号、第2002169107号、第2002164287号および第2002156117に記載されている。上記の参考文献は全て出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。
1C.放射性標識ハロゲンを含有する基
例えば放射性ヨウ素、放射性フッ素などのような放射性標識ハロゲンを含有する基は、当該技術分野で知られており、それらに本発明のN−O−P−G成分に結合する方法も知られている。好ましい実施態様では、Zhang et al, J. Nuclear Medicine 47:492-501 (2006)に記載されているような基が用いられる。
2A.少なくとも1つの非αアミノ酸を含有するリンカー
本発明の一の実施態様では、リンカーN−O−Pは、少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。かくして、リンカーN−O−Pのこの実施態様では、
Nは、0(ここで、0は存在しないことを意味する)であるか、またはαもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0であるか、またはαもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPのうち少なくとも1つは非αアミノ酸である。
かくして、一例として、NはGlyであり、Oは非αアミノ酸であり、Pは0である。
αアミノ酸は当該技術分野で周知であり、天然アミノ酸および合成アミノ酸を包含する。
非αアミノ酸もまた当該技術分野で知られており、天然または合成のものを包含する。好ましい非αアミノ酸としては、
8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸;
N−4−アミノエチル−N−1−酢酸;および
式NH2−(CH2CH2O)n−CH2CO2HまたはNH2−(CH2CH2O)n−CH2CH2CO2H(ここで、nは2〜100である)を有するポリエチレングリコール誘導体
が挙げられる。
少なくとも1つの非αアミノ酸を有するリンカーを含有する式M−N−O−P−Gを有する化合物の例を表1に挙げる。これらの化合物は、本明細書に、特に実施例に記載されている方法を使用して、また、当業者に知られている類似の方法によって、製造され得る。
Figure 2011520971
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* BBN(7−14)は、QWAVGHLM(配列番号1)に対応する。
1 HPLC法とは、HPLC勾配液について10分間にわたって生じる勾配変化をいう。
2 HPLC RTとは、HPLCにおける化合物の保持時間をいう。
3 MSとは、質量/単位電荷(m/e)から分子量を算出する質量スペクトルをいう。
4 IC50とは、ヨウ素化ボンベシンの細胞上GRP受容体への結合を50%阻害するための化合物の濃度をいう。
2B.少なくとも1つの置換胆汁酸を含有するリンカー
本発明の別の実施態様では、リンカーN−O−Pは、少なくとも1つの置換胆汁酸を含有する。かくして、リンカーN−O−Pのこの実施態様では、
Nは、0(ここで、0は、存在しないことを意味する)であるか、またはαアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0であるか、またはαアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPのうち少なくとも1つは、置換酸である。
胆汁酸は、胆汁(肝臓の分泌物)に含まれており、カルボキシル基の末端に1つのヒドロキシル基および五炭素原子側鎖を有するステロイドである。置換胆汁酸では、胆汁酸の水素原子のような少なくとも1つの原子が、別の原子、分子または化学基と置き換えられている。例えば、置換胆汁酸としては、7位および12位が水素、ヒドロキシルまたはケト官能基で置換されていてもよい3−アミノ,24−カルボキシル官能基を有するものが挙げられる。
本発明において有用な他の置換胆汁酸としては、置換コール酸およびその誘導体が挙げられる。具体的な置換コール酸誘導体としては、
(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸;
(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸);
(3β,5β,7α)−3−アミノ−7−ヒドロキシ−12−オキソコラン−24−酸;および
(3β,5β,7α)−3−アミノ−7−ヒドロキシコラン−24−酸
が挙げられる。
少なくとも1つの置換胆汁酸を有するリンカーを含有する式M−N−O−P−Gを有する化合物の例を表2に挙げる。これらの化合物は、本明細書に、特に実施例に記載されている方法を使用して、また、当業者に知られている類似の方法によって、製造され得る。
Figure 2011520971
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Figure 2011520971
Figure 2011520971
* BBN(7−14)は、QWAVGHLM(配列番号1)に対応する。
1 HPLC法とは、HPLC勾配液について10分間をいう。
2 HPLC RTとは、HPLCにおける化合物の保持時間をいう。
3 MSとは、質量/単位電荷(m/e)から分子量を算出する質量スペクトルをいう。
4 IC50とは、ヨウ素化ボンベシン(125I−[Tyr4]−BBN)の細胞上GRP受容体への結合を50%阻害するための化合物の濃度をいう。
2C.環状基を有する少なくとも1つの非αアミノ酸を含有するリンカー
本発明の別の実施態様では、リンカーN−O−Pは、環状基を有する少なくとも1つの非αアミノ酸を含有する。かくして、リンカーN−O−Pのこの実施態様では、
Nは、0(ここで、0は、存在しないことを意味する)であるか、またはαアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸、または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸、または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0であるか、またはαアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸、または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPのうち少なくとも1つは、環状基を有する非αアミノ酸である。
環状基を有する非αアミノ酸としては、置換されているフェニル、ビフェニルもしくはシクロヘキシル、または他のアミンおよびカルボキシルを含有する環状基、脂肪族基もしくは複素環基が挙げられる。このようなものの例としては、以下のものが挙げられる:
Figure 2011520971
環状基を有する少なくとも1つのαアミノ酸を有するリンカーを含有する式M−N−O−P−Gを有する化合物の例を表3に挙げる。これらの化合物は、本明細書に、特に実施例に記載されている方法を使用して、また、当業者に知られている類似の方法によって、製造され得る。
Figure 2011520971
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Figure 2011520971
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Figure 2011520971
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Figure 2011520971
* BBN(7−14)は、QWAVGHLM(配列番号1)に対応する。
** NTは、「試験していない」と定義される。
*** BOAは、(1R)−1−(ビス{2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル}アミノ)プロパン−1,3−ジカルボン酸と定義される。
1 HPLC法とは、HPLC勾配液について10分間にわたって生じる勾配変化をいう。
2 HPLC RTとは、HPLCにおける化合物の保持時間をいう。
3 MSとは、質量/単位電荷(m/e)から分子量を算出する質量スペクトルをいう。
4 IC50とは、ヨウ素化ボンベシンの細胞上GRP受容体への結合を50%阻害するための化合物の濃度をいう。
好ましいリンカーおよび種々のGRP受容体標的ペプチドを含有する化合物のサブセットを表4に記載する。これらの化合物は、本明細書に、特に実施例に記載されている方法を使用して、また、当業者に知られている類似の方法によって、製造され得る。
Figure 2011520971
Figure 2011520971
Figure 2011520971
Figure 2011520971
* BBN(7−14)は、QWAVGHLM(配列番号1)に対応する。
2D.他の連結基
リンカーN−O−P内で使用され得る他の連結基としては、GRP受容体標的ペプチドと金属キレート剤または光学的標識とを結合させる役割を果たすが、GRP受容体標的ペプチドの標的機能または金属キレート剤の金属錯体形成機能または光学的標識検出能に悪影響を及ぼさない化学基が挙げられる。好適な他の連結基としては、ペプチド(すなわち、連結しているアミノ酸)単独、非ペプチド基(例えば、炭化水素鎖)、またはアミノ酸配列と非ペプチドスペーサーとの組み合わせが挙げられる。
一の実施態様では、リンカーN−O−P内で用いるための他の連結基としては、L−グルタミンおよび炭化水素鎖、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
別の実施態様では、リンカーN−O−P内で用いるための他の連結基としては、一連のアミノ酸(例えば、ジグリシン、トリグリシン、gly−gly−glu、gly−ser−glyなど)からなる純粋なペプチド連結基(ここで、高分子鎖中のGRP受容体標的ペプチドのN末端残基と金属キレート剤または光学的標識との間の原子の総数は12原子以下である)が挙げられる。
さらなる実施態様では、リンカーN−O−P内で用いるための他の連結基としては、炭化水素鎖[すなわち、R1−(CH2)n−R2](ここで、nは0〜10であり、好ましくは、nは3〜9であり、R1は、リガンド骨格または予め形成された金属キレート剤もしくは金属錯体形成骨格または光学的標識と共有結合する部位として使用することができる基(例えば、H2N−、HS−、−COOH)であり;R2は、GRP受容体標的ペプチドのN末端NH2−基との共有結合に使用される基である(例えば、R2は、活性COOH基である))を挙げることができる。リガンド(すなわち、キレート剤)または好ましい金属キレートを生体分子と結合させるためのいくつかの化学的方法は、文献[Wilbur, 1992; Parker, 1990;Hermanson, 1996;Frizberg et al., 1995]に十分に記載されている。これらの方法のうち1つ以上が、非錯体形成リガンド(キレート剤)または放射性金属キレートまたは光学的標識のいずれかをリンカーと結合させるために、またはリンカーをGRP受容体標的ペプチドに結合させるために使用され得る。これらの方法としては、酸無水物、アルデヒド、アリールイソチオシアナート、活性エステル、またはN−ヒドロキシスクシンイミドの形成が挙げられる[Wilbur, 1992;Parker, 1990;Hermanson, 1996;Frizberg et al., 1995]。
好ましい実施態様では、リンカーN−O−P内で用いるための他の連結基は、以下に記載されるような求電子試薬または求核試薬を有するリンカー前駆体から形成され得る:
LP1: リンカーの少なくとも2つの位置に同一の求電子試薬E1または同一の求核試薬Nu1を有するリンカー前駆体;
LP2: 求電子試薬E1、およびリンカーの別の位置に異なる求電子試薬E2を有するリンカー前駆体;
LP3: 求核試薬Nu1、およびリンカーの別の位置に異なる求核試薬Nu2を有するリンカー前駆体;または
LP4: 一端が求電子試薬E1で官能化されており、他端が求核試薬Nu1で官能化されているリンカー前駆体。
好ましい求核試薬Nu1/Nu2としては、−OH、−NH、−NR、−SH、−HN−NH2、−RN−NH2および−RN−NHR'(ここで、R'およびRは、独立して、Rについての上記定義から選択されるが、R'はHではない)が挙げられる。
好ましい求電子試薬E1/E2としては、−COOH、−CH=O(アルデヒド)、−CR=OR'(ケトン)、−RN−C=S、−RN−C=O,−S−S−2−ピリジル、−SO2−Y、−CH2C(=O)Y、および
Figure 2011520971
が挙げられる、ここで、Yは、以下の群から選択され得る:
Figure 2011520971
3.GRP受容体標的ペプチド
GRP受容体標的ペプチド(すなわち、式M−N−O−P−GにおけるG)は、GRP受容体ファミリーに対して結合親和性を有するいずれものペプチド、その等価物、誘導体またはアナログである。
GRP受容体標的ペプチドは、アゴニストまたはアンタゴニストの形態をとり得る。GRP受容体標的ペプチドアゴニストは、高親和性をもって結合して細胞を「活性化」させることが知られており、細胞により内部に取り込まれ得る。反対に、GRP受容体標的ペプチドアンタゴニストは、細胞によって内部に取り込まれることなく、また、細胞を「活性化」させることなく、細胞上のGRP受容体だけに結合することが知られている。好ましい実施態様では、GRP受容体標的ペプチドはアゴニストである。
本発明のより好ましい実施態様では、GRPアゴニストは、ボンベシン(BBN)アナログおよび/またはその誘導体である。BBN誘導体またはそのアナログは、好ましくは、BBN結合領域(すなわち、BBN(7−14)(配列番号1))の同一の一次構造、またはBBN単独よりも優れているかまたはそれと同様の結合親和性(すなわち、Kd<25nM)をもってGRP受容体に特異的に結合する特定のアミノ酸置換を有する類似の一次構造を含有する。好適な化合物としては、ペプチド、ペプチド模倣物およびアナログならびにそれらの誘導体が挙げられる。BBN−14位でのL−メチオニン(Met)の存在は、一般に、アゴニスト特性を与えるが、一方、BBN−14位でのこの残基の不在は、一般に、アンタゴニスト特性を与える[Hoffken, 1994]。いくつかの有用なボンベシンアナログは、米国特許出願公開第2003/0224998号(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されている。
結合親和性を低下させずに行われ得るBBN(7−14)結合領域における特定のアミノ酸置換(例えば、L−Gly11のD−Ala11への置換、またはL−Trp8のD−Trp8への置換)が数個あることは当該技術分野の文献に十分に記載されている[Leban et al., 1994;Qin et al., 1994;Jensen et al., 1993]。加えて、BBN−8位のN末端アミン基(すなわち、Trp8残基)にいくつかのアミノ酸鎖または他の基を結合させることにより、BBNアナログのGRP受容体に対する結合親和性を劇的に低下させることができる[Davis et al., 1992;Hoffken, 1994;Moody et al., 1996;Coy, et al., 1988;Cai et al., 1994]。結合親和性を低下させずにさらなるアミノ酸または化学基を結合させることができる場合がいくつかある。
BBN受容体標的ペプチドのアナログとしては、BBNと同等またはそれ以上の結合力をもってGRP受容体を標的とする分子、ならびにGRPまたはBBNの変異タンパク質、レトロペプチドおよびレトロ−インバーソ−ペプチドが挙げられる。当業者には当然のことであるが、これらのアナログには、また、1つまたは数個のアミノ酸の置換および/または欠失および/または付加を含む修飾が、これらの修飾が本明細書に記載のペプチドの生物学的活性をネガティブに変更しない限り、含まれ得る。これらの置換は、1つ以上のアミノ酸をそれらの同義アミノ酸に置き換えることによって行われ得る。1つのグループ内の同義アミノ酸は、分子の生物学的機能を保存するために、1つのグループのメンバー間での置換を可能にするのに十分な物理化学的特性を有するアミノ酸であると定義される。
アミノ酸の欠失または挿入もまた、それらが定義された配列の生物学的機能を変更しないならば、その配列に導入され得る。好ましくは、このような挿入または欠失は、1、2、3、4または5つのアミノ酸に制限されるべきであり、機能的構造に不可欠であるアミノ酸の除去、物理的な妨害および置換をすべきではない。本明細書に記載されているGRP受容体標的ペプチドの変異タンパク質は、アミノ酸置換、欠失または挿入が1つ以上のアミノ酸位置に存在する、本明細書に記載の配列と相同の配列を有することができる。変異タンパク質は、本明細書に記載のペプチドの少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは60〜70%、最も好ましくは80〜90%の生物学的活性を有することができる。しかしながら、それらは、また、具体的に例示したペプチドよりも高い生物学的活性を有することができ、かくして、必ずしも例示したペプチドの生物学的機能と同一である必要はない。GRP受容体標的ペプチドのアナログとしては、また、ペプチド骨格のアミド結合にチオアミド、メチレンアミンおよびE−オレフィンを包含する変化を取込んでいるペプチド模倣物または偽ペプチドが挙げられる。また、GRPもしくはBBNの構造をベースとするペプチド、またはN置換ヒドラジンカルボニル化合物によって置換されたアミノ酸(アザアミノ酸としても知られている)を有するそれらのペプチドアナログは、本明細書で使用されるアナログなる用語に含まれる。
GRP受容体標的ペプチドは、選択されたキレート剤に依存する様々な方法によって製造され得る。該ペプチドは、一般に、固相ペプチド合成(SPPS)法のようなペプチド合成の技術分野で一般的に確立されていて知られている技術によって最も好都合に製造され得る。固相ペプチド合成(SPPS)は、ポリスチレンのような不溶性支持体またはマトリックスに結合される伸長ペプチド鎖にアミノ酸残基を段階的に付加することを含む。該ペプチドのC末端残基(そのアミノ基はt−ブチルオキシカルボニル基(Boc)またはフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基のようなN保護剤で保護されている)をまず市販の支持体に固着させる。アミノ保護基を好適な脱保護剤、例えばBocの場合にはTFA、Fmocの場合にはピペリジンで除去し、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、またはN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)または2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)のようなカップリング剤と一緒に次のアミノ酸残基(N保護形態で)を添加する。ペプチド結合の形成後、該試薬を支持体から洗い落とす。最後の残基を付加した後、トリフルオロ酢酸(TFA)またはフッ化水素(HF)のような好適な試薬を用いて、該ペプチドを支持体から切断する。
次いで、GRP受容体標的ペプチドのTrp8残基の遊離アミノ基をリンカーの適当な官能基と反応させることによってリンカーを結合させて複合体を形成することができる。同様に、上記のキレート剤、リンカーおよび標的基の全体的な構築物は、また、樹脂上で組み立て得れ、次いで、トリフルオロ酢酸またはHFのような好適な試薬の媒介によって切断され得る。
ボンベシン(7−14)は、ペプチドの半減期を短縮する、インビトロおよびインビボでのタンパク質切断を受ける。ポリペプチドの骨格のアミド結合は置換されることができ、活性を保持することができるが、一方、タンパク質切断に抵抗することが文献から周知である。例えば、望ましくないタンパク質分解、または血清安定性を低下させて生物活性を低下または消滅させる他の分解経路を減少させるかまたはなくすために、あるいは、構造的柔軟性を制限または向上させるために、ペプチドの骨格内のアミド結合を、所望の方法で現存の構造を模倣するかまたは構造を変更する官能基で置換することは一般的である。このような修飾により、結合親和性または薬物動態反応を向上させることができる。当然のことながら、ペプチド合成の技術分野における当業者は、生じたペプチドが同一または向上した活性を有することができることを見込んで、2つのアミノ酸を連結するいずれものアミド結合(例えば、標的基、リンカー、キレート剤などのにおけるアミド結合)についての以下のアミド結合変化を行うことができる:α−N−メチルアミドまたは骨格チオアミドの挿入、同族の二級アミンを得るためのカルボニルの除去、セミカルバゾン誘導体を得るための1つのアミノ酸のアザアミノ酸による置換、ならびにアミド結合代替としてのE−オレフィンおよび置換E−オレフィンの使用。不安定なアミド結合のアミノ酸のうちの1つのD−アミノ酸の取り込みにより、またはα−メチルアミノ酸誘導体により、加水分解を防止することができる。骨格アミド結合は、また、オキサゾール、ピロリジン、イミダゾールのような複素環、ならびにケトメチレンおよびフルオロオレフィンによって置換されてきた。
このようなアミド結合修飾を含むいくつかの具体的な化合物を表4aに挙げる。種々のアミド結合修飾について表4aで用いた略語を以下に例示する:
Figure 2011520971
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上記表中、QWAVGHLM−NH2は、配列番号1であり、QWAVGHFL−NH2(L300)は、配列番号22である。
4.放射性医薬品の標識および投与
金属の放射性医薬品複合体内への取り込みは、配位化学の分野で一般的に知られている様々な方法によって行われ得る。金属が診断用画像化のための好ましい放射線核種である99mTcである場合、以下の一般的な手順を使用してテクネチウム錯体を形成することができる。ペプチド−キレート剤複合体溶液は、まず、該複合体を水、希酸に溶解するか、またはエタノールのようなアルコールの水溶液に溶解することによって得られる。次いで、該溶液を脱気して溶存酸素を除去してもよい。ペプチド中に−SH基が存在する場合、チオール保護基、例えばAcm(アセトアミドメチル)、トリチルまたは他のチオール保護基を使用してチオールを酸化から保護してもよい。チオール保護基は、適当な試薬、例えば水酸化ナトリウムを用いて除去され、次いで、酢酸のような有機酸を用いて中和される(pH6.0〜6.5)。別法として、チオール保護基は、テクネチウムキレート化の間にその反応系で除去され得る。標識化工程では、該複合体の溶液に、モリブデン発生器から得られる過テクネチウム酸ナトリウムを、テクネチウムを還元するのに十分な量の還元剤(例えば、塩化第一スズ)と一緒に添加し、室温で放置するかまたは加熱する。標識複合体は、例えばC−18 Sep Pakカートリッジ[Millipore Corporation, Waters Chromatography Division, 34 Maple Street, Milford, Massachusetts 01757]を用いて、または、当業者に公知の方法を使用するHPLCによって、クロマトグラフィーにより不純物99mTcO4 -およびコロイド状99mTcO2と分離することができる。
別法として、標識化は、トランスキレート形成反応によって行うことができる。この方法では、テクネチウム源はテクネチウムの溶液であり、これは、選択されたキレート剤との反応の前に還元されて不安定なリガンドと錯体を形成して該選択されたキレート剤とのリガンド交換を促進する。トランスキレート形成に好適なリガンドの例としては、酒石酸エステル、クエン酸エステル、グルコン酸エステルおよびヘプタグルコン酸エステルが挙げられる。当然のことながら、該複合体は、上記の方法を使用して標識化され得るか、または、別法として、キレート剤自体が標識され、次いで、ペプチドと結合して複合体が形成される;この方法は「前標識キレート」法と称される。ReおよびTcは、共に、周期表のVIIB列にあり、それらは、化学的同族体である。かくして、高いインビトロおよびインビボ安定性を示すこれらの2つの金属のリガント骨格との錯体形成化学は、ほとんど同じであり[Eckelman, 1995]、類似のキレート剤および方法を使用してReで標識することができる。ペプチドおよびタンパク質と安定な放射性金属錯体を形成するために使用される多くの99mTcまたは186/188Re錯体は、これらの金属をそれらの+5酸化状態でキレート形成する[Lister-James et al., 1997]。この酸化状態により、99mTc−または186/188Reを、様々な99mTc(V)および/または186/188Re(V)弱キレート(例えば、99mTc−グルコヘプトネート、シトレート、グルコネート等)から構築される既に生体分子と結合しているリガンド骨格内に選択的に配置することができる[Eckelman, 1995;Lister-James et al., 1997;Pollak et al., 1996]。これらの参考文献は、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。
ポジトロン放出放射性同位体68Gaは、PET(ポジトロン放出断層撮影)画像化のための好ましい放射性金属である。68Gaの重要な性質は、68Ge/68Ga放射線核種発生器系によるそのサイクロトロン非依存性利用能である。相対的長命の親68Ge(半減期[t1/2]=270.95日)は短命の68Ga(t1/2=67.71分)を生成し、その後崩壊して安定な6868Znとなる。68Gaは優れたポジトロン放出体であり、89%のポジトロン分岐が低光子放出(1,077keV、3.22%)により行われる。68Ge/68Ga放射線核種発生器は、およそ50年間、開発および研究中であった。最近の概説としては、Roesch et al.(Roesch F, Knapp FF. Radionuclide generators. In: Vertes A, Nagy S, Klencsar Z, Roesch F, eds. Handbook of Nuclear Chemistry. Dordrecht, The Netherlands: Kluwer Academic Publishers; 2003;4:81-118.)を参照。
現在、最も一般的な市販の68Ge/68Ga放射線核種発生器は、TiO2固相法に基づいているが、他の固相法を使用することができる。「イオン型」68Ga3+は、例えば0.1N HCl溶液を用いて該発生器から溶出されるが、他の溶離液を使用することもできる。68Ga収率は、溶出液5mL中>60%である;長命の親68Geのブレイクスルーは、通常、5×10-3%以下である。この溶出液は、標識のために直接使用され得るか、または、標識化前に前精製して濃縮されるか、および/または68Geおよび他の微量金属を除去することができる。例えば、Hofmann et al(Hofmann M, Maecke HR, Boerner AR, et al. Biokinetics and imaging with the somatostatin receptor PET radioligand 68Ga-DOTATOC: preliminary data. Eur J Nucl Med. 2001;28:1751-1757)およびMeyer et al(Meyer G-J, Maecke HR, Schuhmacher J, Knapp WH, Hofmann M. 68Ga-Labelled DOTA-derivatised peptide ligands. Eur J Nucl Med. 2004;31:1097-1104)には、初期発生器溶出液を強酸(例えば、9.5N HCl)で処理する濃縮方法が記載されているこれらの条件下では、68Gaは、68Ga(III)の陰イオンクロロ錯体として強い陰イオン交換体に吸着され得る。5.5N HClによる洗浄工程の後、樹脂を窒素流でフラッシュし、次いで、少量のH2Oで溶離する。このストラテジーにより、68Geは68Gaと分離される。
Konstantin(K. P. Zhernosekov, D. V. Filosofov, R. P. Baum, P. Aschoff, H. Bihl, A. A. Razbash, M. Jahn, M. Jennewein and F. Roesch, Processing of Generator-Produced 68Ga for Medical Application, J. Nucl. Med.Vol. 48, 1741-1748)には、初期発生器溶出液の再濃縮および精製が、68Gaを除去するために塩酸/アセトンを使用して溶出される有機陽イオン交換樹脂を含有する小カラムを使用して行われる別法が記載されている。精製フラクションは、純粋な水性溶液またはバッファー中にてオクトレオチド誘導体のようなキレート剤含有ペプチドの標識化に使用され得る。
別法は、初期発生器溶出液を分画することである。最高濃度の68Gaを含有する溶出液の部分だけを回収するのは、溶出容量、酸性pH、ならびに68Geおよび化学的不純物の存在のような問題を解消するのに役立つ(Breeman WAP, de Jong M, de Blois E, Bernard BF, Konijnenberg M, Krenning EP. Radiolabelling DOTA-peptides with 68Ga. Eur J Nucl Med. 2004;32:478-485)。別法として、発生器溶出液からの68Gaは、例えばBokhari et al(Bokhari TH, Mushtaq A, Khan IU, Concentration of 68Ga via solvent extraction, Appl Radiat Isot. 2009;67(1):100-102)に記載されているように、例えばメチルエチルケトンのような有機溶媒中に、抽出することができる。溶媒の蒸発により放射性同位体が濃縮され、次いで、放射性標識化のためにバッファーで希釈される。場合によっては、溶出液は前精製されず、代わりに、固相抽出法またはHPLCのような技術を使用して、放射性標識化後に68Geブレイクスルーを除去する。
放射性同位体溶液をどのようにして得るかまたは精製するかに関係なく、放射性標識化は、典型的には、放射性金属をキレート剤に取込むのに好適なpH値で水性または水性/有機混合物中にて行われる。NOTA、DOTAおよびDO3A誘導体のような大環状キレート剤は、典型的には、68Gaを結合するのに使用されるが、開鎖多座リガンド、例えばN,N'−ビス[2−ヒドロキシ−5−(カルボキシエチル)ベンジル]エチレンジアミン−N,N'−二酢酸、そのビスアミン、ビス−チオールリガンドBAT−TECH(ビス−アミノエタンチオール−テトラエチル−シクロヘキシル)およびエチレンジシステイン(EC)、N3Sもまた、68Gaのような短命の同位体にとって重要であるそれらの速い標識化速度のために使用され得る。これらのキレート剤は、約2〜約7のpH値、最も一般的には、3〜5のpHで標識され得る。pHが低すぎる場合には、放射性金属は、十分には取込まれない。pHが高すぎる場合には、Ga3+と水およびOH-との競合反応が生じ、放射性コロイドとして知られている不溶性Ga−水酸化物(オキソ)含有化合物の形成をもたらす。放射性金属取り込みに適正なpHは、典型的には、アセテート、シトレート、ビカルボネート、HEPESおよび同類のもののような生理学上許容されるバッファーを使用して維持される。溶離液が強酸中にて提供される場合には高いバッファー濃度を使用することができる。
所望の68Ga錯体を高収率で得るために十分なリガンドを加える。必要なリガンドの量は、放射能濃度、pH、バッファー組成、キレート剤の性質、発生器の最後の溶出からの時間、および標識溶液中に存在する競合金属の量によって決定される。競合金属としては、68Ga3+の崩壊により得られるZn2+、ならびに発生器の溶出に使用される溶媒中に存在するかまたは発生器自体から溶出されるFe(III)およびAl(III)などを挙げることができる。典型的には、>2:1の比率の錯体形成リガンド/Gaが使用されなければならない。放射性金属をリガンド中に取り込むためには、該反応混合物を室温にて放置するか、または、反応物の性質に依存して、約37℃〜約100℃で(熱的に、またはマイクロ波を使用して)加熱する。
最終生成物の比活性は、考慮すべき重要なことである。研究下の系が低い受容体濃度を有し、放射性標識生成物が過剰のリガンドを除去するために精製されるものではない場合、反応に使用されるリガンドの量を最少にするのが重要である。というのは、これは放射性標識生成物と競合して標的での有効なシグナルを減少させるからである。加えて、いくつかのリガンドは、過剰のリガンドを除去することができる生理学的効果を有する。望ましい場合には、不純物を除去し、固相抽出法、イオン交換および/または逆相高速液体クロマトグラフィーのような技術によって放射性標識生成物を精製して未標識キレート剤および/または他の金属で標識されたキレート剤を除去することによって比活性を上昇させることができる。
必要な場合には、注射前に化合物への放射線分解性ダメージを防止するために化合物を安定化させることができる。放射線安定剤は、当業者に知られており、例えば、パラ−アミノ安息香酸、アスコルビン酸およびゲンチジン酸など、ならびにセレノメチオニンのようなセレニウム含有誘導体、システイン誘導体、またはジチオカルバメートを包含する米国特許出願公開第2007/0269375号および国際公開第05/009393号(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載のものが挙げられる。それらは、また、可溶化剤および静菌剤、例えばベンジルアルコールを含有することもできる。EDTAまたはDTPAのようなキレート剤を添加して、反応後に残っている未反応「遊離」放射性金属と結合させることもできる。
67ガリウム標識化合物は、また、上記の方法と類似の標識化方法を使用して調製され得る。67Ga 放射性同位体は、典型的には、塩化物またはクエン酸塩のような希酸性溶液中にて供給される。標識溶液におけるZn(II)および他の競合する微量金属の存在をオフセットするために十分なリガンドを使用しなければならない。
5.Ga−AMBA
Ga−AMBA(または67Ga−AMBAおよび/または68Ga−AMBA)とは、AMBAの67Gaまたは68Ga標識アナログをいい、本明細書ではGa−L70(または67G−L70および68Ga−L70)と記載することもある。それは、本発明の好ましい造影剤であり、本発明ではGRP−Rとクロストークする薬物に対する治療応答をモニターするために使用され得る。
Lu−AMBAに含まれるDO3AのようなLu3+を結合するキレート剤は、また、Ga3+を結合する。68Gaはt1/2=68分を有するPET画像化に有用な発生器生成同位体であるので、68Gaは特に好ましい同位体である。67Gaおよび68Ga−AMBAはともにGRP−R陽性癌を標的とする。このようなアナログの構造の例を以下に示す:
Figure 2011520971
該分子は、キレート剤、受容体サブタイプ特異性を制御するリンカー基、およびGRP−Rの天然リガンドであるボンベシンから切断されたオクタペプチド標的基(BBN7−14)の3つの部分を有する。Lu−AMBAは、GRP−Rに関してKd約2〜3nMを有する。Ga3+およびLu3+は、ともに、Lu−AMBA(Lu−L70)に使用されるR−DO3A大環状分子のような多価アミノカルボキシレートリガンド中にて同様に結合する3+金属イオンである。
表5に示されるように、67Gaおよび177Lu−AMBAは、GRP−R陽性PC−3ヒト前立腺腫瘍罹患マウスモデルにおいて生物学的に同等であることが判明した。68Gaについて同様の結果が予想される。
Figure 2011520971
表5に示されるように、177Lu−AMBAの体内分布は、67Ga−AMBA(68Ga−AMBAの代替)に匹敵した。PC−3腫瘍標的への分布は有意に異なっていなかった。これらのデータおよびインビトロデータに基づいて、177Lu−AMBAは、インビトロおよびインビボでのGa−AMBAの反応を予測するのに合理的な代替物であり、本発明の好ましい造影剤である。Ga−AMBAは、また、GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物に対する治療応答をモニターする好ましい造影剤である。
6.診断的および治療的使用
診断上および/または治療上有用な金属または光学的標識で標識された場合、本発明の化合物は、放射線診断学、放射線治療学および光学画像化の分野で確立されている方法によるGRP受容体(またはNMB受容体)の過剰発現に関与する病態の治療および/または検出に使用され得る。[例えば、以下の文献を参照:Bushbaum, 1995;Fischman et al., 1993;Schubiger et al., 1996;Lowbertz et al., 1994;Krenning et al., 1994;光学色素の例としては、国際公開第98/18497号、国際公開第98/18496号、国際公開第98/18495号、国際公開第98/18498号、国際公開第98/53857号、国際公開第96/17628号、国際公開第97/18841号、国際公開第96/23524号、国際公開第98/47538号に記載のものが挙げられるがこれらに限定されるものではない(出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)]。
GRP−R発現は、様々なヒトの腫瘍において高度にアップレギュレートされる。例えば、国際公開第99/62563号を参照。かくして、本発明の化合物は、前立腺癌(原発性および転移性)、乳癌(原発性および転移性)、大腸癌、胃癌、膵癌、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、ガストリノーマ、メラノーマ、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、子宮平滑筋肉腫、前立腺上皮内腫瘍[PIN]、および卵巣癌を包含する癌の治療および診断に広く有用であり得る。さらに、本発明の化合物は、GRP受容体がアップレギュレートされる条件とアップレギュレートされない条件(例えば、それぞれ慢性膵炎および膵管癌)を区別するのに有用であり得る。
本発明の化合物は、実施例でさらに詳しく説明されるが、本明細書に記載される新規リンカーを有しない化合物よりも高いインビボでの腫瘍中の特異性および多い取込量を示し、GRP受容体発現腫瘍を標的とする能力の向上、かくして、これらの組織に対する放射線療法を画像化または送達する能力の向上を示す。
これらの化合物の診断的用途は、シンチグラフィー光学造影を使用する腫瘍細胞の存在についての第1の診断スクリーンとして、放射免疫ガイド手術(RIGS)の分野における携帯型放射線検出装置を使用して腫瘍組織を標的とする薬剤として、マッチドペア放射線療法用化合物の投与前に線量測定データを得る手段として、経時的にGRP受容体標的療法の治療の機能としてGRP受容体活性を評価する手段として、および、経時的に非GRP受容体標的治療剤としてGRP受容体を評価して標的受容体の治療に対する応答を間接的に評価する手段としてのものであり得る。
これらの化合物の治療的用途は、癌の治療における第1の治療として使用される薬剤、化学療法剤または他の薬物との併用療法剤、および/または、マッチドペア新断罪/治療剤であると定義され得る。治療は、所定の状態の症状の少なくとも部分的な寛解または軽減を包含する。例えば、治療は、腫瘍または他の疾患領域の大きさの縮小化、この腫瘍または疾患領域の大きさの増大の予防、腫瘍内の異常血流の減量または該血流の正常化、腫瘍の進行時間の遅延、患者の生存の増加などをもたらすことができる。マッチドペア物とは、適当なキレートと結合するために選択された放射性金属に依存して診断剤および治療剤の両方として作用することができる単一の金属不含化合物をいう。該キレート剤が所望の金属を収容できない場合には、インビボでの診断用化合物の反応が放射線治療用化合物の反応を予測するために使用され得るように薬理作用を維持しながら種々の金属を収容することができるように適当な置換を行うことができる。併用療法と併用して使用される場合、例えば抗腫瘍剤、例えば白金化合物(例えばスピロプラチン(spiroplatin)、シスプラチンおよびカルボプラチン)、メトトレキサート、アドリアマイシン、マイトマイシン、アンサミトシン、ブレオマイシン、シトシン、アラビノシド、アラビノシルアデニン、メルカプトポリリジン、ビンクリスチン、ブスルファン、クロラムブシル、メルファラン(例えば、PAM、a、L−PAMまたはフェニルアラニンマスタード)、メルカプトプリン、ミトタン、塩酸プロカルバジン、ダクチノマイシン(オクチノマイシンD)、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、タキソール、マイトマイシン、プリカマイシン(ミトラマイシン)、アミノグルテチミド、リン酸エストラムスチンナトリウム、フルタミド、酢酸リュープロリド、酢酸メゲストロール、クエン酸タモキシフェン、テストラクトン、トリロスタチン、アムサクリン(m−AMSA)、アスパラギナーゼ(L−アスパラギナーゼ)Erwina aparaginase、エトポシド−(VP−16)、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、テニポシド(VM−26)、硫酸ビンブラスチン(VLB)およびアラビノシルを包含するいずれかの好適な化学療法剤または薬物を使用することができる。ある実施態様では、治療薬は、モノクローナル抗体、例えばメラノーマ抗原と結合する能力を有するモノクローナル抗体であり得る。
放射線核種金属、例えば、177Lu、111In、68Gaまたは99mTcで標識された複合体を、ヒト患者または対象体を包含する哺乳動物に、例えば医薬上許容される担体および/または等張生理食塩水などの塩溶液のような溶液中にて静脈注射、皮下注射または腹腔内注射によって投与することができる。好適な量の放射能を有する本発明によって提供される放射性標識シンチグラフィー造影剤が提供される。99mTc 放射性錯体の形成において、一般的に、1mL当たり約0.01ミリキューリー(mCi)〜100mCiの濃度で放射能を含有する溶液中にて放射性錯体を形成するのが好ましい。一般的に、投与される単位用量は、約0.01mCi〜約100mCi、好ましくは、1mCi〜30mCiの放射能を有する。単位用量で注射される溶液は、約0.01mL〜約10mLである。急速に除去される複合体は急速に除去されない複合体よりも高い用量で投与される必要があるかもしれないという意味で、投与に適した標識複合体の量は、選択された複合体の分布特性に依存する。インビボ分布および局在化は、投与後の適当な時間で、典型的には非標的組織でのクリアランス速度に対する標的部位での蓄積速度に依存して30分間〜180分間、標準的なシンチグラフィー技術によって追跡され得る。例えば、本発明の診断用放射線核種標識化合物を患者に注射した後、造影剤中に取り込まれた核種のガンマ線エネルギーについて較正されたガンマカメラを使用して、薬剤の取込の領域を画像化し、該部位に存在する放射能の量を定量化することができる。インビボでの部位の画像化は、数分の間に起こり得る。しかしながら、画像化は、必要な場合および放射線核種の物理的半減期が許す場合には、放射性標識ペプチドが患者に注射されてから数時間またはそれ以上の後に起こり得る。ほとんどの場合、投与された用量のうち十分な量が約0.1時間以内に画像化されるべき領域に蓄積して撮像を可能にする。
本発明の化合物は、単独で、または、賦形剤、希釈剤、ラジカルスカベンジャー、安定剤および担体(これらのは全て当該技術分野において周知である)のような他の成分を含有する組成物の一部として、患者に投与され得る。該化合物は、患者に静脈内投与または腹腔内投与され得る。
本発明に伴う利点がたくさん存在する。本発明のいくつかの実施態様に従って調製された化合物は、安定な明確に定義された99mTcまたは186/188Re標識化合物を形成する。他の実施態様に関して、67Ga、68Ga、111Inまたは177Luで標識された化合物が形成される。本発明の類似化合物は、また、安定な明確に定義された、153Sm、90Y、166Ho、105Rh、199Au、149Pmまたは他の放射性金属で標識された生成物を形成するために各放射性金属について適当なキレート剤構造を使用することによって調製され得る。放射性標識GRP受容体標的ペプチドは、GRP受容体を発現する腫瘍細胞と選択的に結合し、アゴニストが使用される場合には腫瘍細胞中に取り込まれて長時間保持される。癌細胞に到達しない(すなわち、結合しない)放射性物質は、好ましくは、腎臓中に放射性金属が最少時間保持されて尿中に効果的に排泄される。
a.GRP−Rの標的化を亢進する方法
さらにまた、本発明は、本発明の標識化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を正常な(例えば、非標的)GRP受容体発現組織と比べて亢進する方法を含む。この方法は、本発明の標的化合物の投与の前またはその間に適当な量のGRP受容体標的ペプチドまたは複合体を投与することを含む。同様に、本発明は、本発明の標識化合物の投与の前またはその間に適当な量のGRP受容体標的ペプチドまたは複合体を投与することを含む、腫瘍標的化を最適化する本発明の標的化合物の投与の改良方法を包含する。このような前投与または同時投与は、非標的GRP受容体を飽和させて、該受容体の腫瘍組織上GRP受容体と競合する能力を低下させることが判明した。
循環性結合部位、または活性成分について標的組織結合部位と競合する正常な(例えば、非標的)組織上結合部位を占有するために多量の活性成分を前投与または同時投与することが有益であり得ることは予め立証されている。このような前投与または同時投与の目的は、標的組織への標的化および標的組織における取り込みを亢進することである。例えば、疾患部位の可視化を向上させる目的で循環性細胞上の結合部位を占有するために放射性抗CD20抗体の投与の前に未標識抗CD20抗体が投与された。別の例では、正常組織の結合部位を飽和させて疾患の可視化を向上させる目的で多量のコールド・ソマトスタチンが投与された。
循環性GRP受容体標的ペプチド結合タンパク質は、現在まで全く同定されていない。しかしながら、GRP受容体発現標的組織と競合することができる感知できるレベルのGRP受容体を発現する体内の正常組織がいくつか存在する。高用量は、このような組織中の結合部位を飽和させることが考えられる。しかしながら、本発明の化合物が数回投与された場合、意外にも、GRP受容体発現腫瘍組織の反応がGRP受容体発現正常組織の反応とは異なることが見出された。詳しくは、GRP受容体を発現する正常組織は該用量により予測された飽和を示して本発明の標識化合物の取り込みを低下させるが、一方、GRP発現腫瘍組織は、意外にも、用量が多いほど飽和に対して抵抗して、本発明の標識化合物を結合する能力を保持する。正常組織と腫瘍組織との間の応答の差異は、腫瘍組織の制御回避の反映であり得る。かくして、この有益な効果は、通常、正常組織の生理学によって厳重に制御される調節ペプチドまたは化合物についての結合部位が例えばGRP受容体発現腫瘍組織の場合のように腫瘍組織中に存在する場合にこのような制御を回避する場合に生じる可能性が最も高い。
かくして、腫瘍標的化を最適化するために、適当な用量の本発明の化合物を本発明の標識化合物の投与の前またはその間に投与することができる。一用量の本発明の非標識化合物の投与が好ましいが、リンカーおよび/または金属キレート剤または検出可能な標識と結合しているかどうかに関係なく、また、標識されているかどうかに関係なく、GRP受容体と結合し相互作用する活性ペプチドが使用され得ることに注意すべきである。好ましくは、一用量のGRP受容体アゴニストが使用され、より好ましくは、リンカーおよび/または金属キレート剤または検出可能な標識、例えば本明細書に記載のものに結合される。最も好ましくは、一用量の本発明の化合物が投与される。いくつかの実施態様には非標識化合物の使用が好ましいが、該用量は標識化合物を含むことができる。実際、同時投与用途のためには、該用量および診断的または治療的用量の標識化合物を含む1回投与量の投与が好ましい。この場合、適当な用量の非標識化合物および診断上または治療上有用な量の標識化合物の両方を送達する、標識されているが低い比活性用量が投与される。
適当な用量は、患者および用途の特異性に依存するが、このような用量の選択は、当該技術分野における技量の範囲内である。有用な用量は、約1〜約20μg/m2の範囲であり、好ましい用量は、約2〜約10μg/m2の範囲である。該用量が本発明の標識化合物の前に投与される場合(例えば、前投与)、該用量は、好ましくは、治療的または診断的投与前の約60分以内に投与される。
b.光学的画像化、音ルミネッセンス、光音響画像化および光線療法
本発明によると、本発明の光学的標識化合物を対処対に注射した後、インビボ光画像化を用いて標的の位置を決定するために多くの光学的パラメーターを用いることができる。画像の作成において検出されるべき光学的パラメーターとしては、透過放射、吸収、蛍光もしくはリン光放出、光反射、吸光度振幅の変化または最大値、および弾性的散乱放射を挙げることができる。例えば、生体組織は、650〜1000nmの近赤外(NIR)波長範囲で光に対して比較的半透明である。NIR放射は数センチメートルまでの組織を透過することができ、インビボで標的含有組織を画像化するための本発明の化合物の使用を可能にする。診療における可視近赤外(NIR)光の使用は急増している。電磁スペクトルの可視、NIRまたは長波長(UV−A、>350nm)領域において吸収または放出する化合物は、光学断層画像化、内視鏡可視化および光線療法に有用である可能性がある。
生物医学的光学の主な利点は、その治療可能性にある。光線療法は、外面および内面両方の様々な表面の損傷の治療のための安全かつ有効な方法であることが立証されている。染料は、光学的画像化および光線療法において、シグナル検出および/または組織の感光を増強するのに重要である。従前の研究により、ある種の染料が腫瘍中に局在化することができ、小さい癌の検出および治療のための強力なプローブとして役立ち得ることが示された(D. A. Bellnier et al., Murine pharmacokinetics and antitumor efficacy of the photodynamic sensitizer 2-[1-hexyloxyethyl]-2-devinyl pyropheophorbide-a, J. Photochem. Photobiol., 1993, 20, pp. 55-61;G. A. Wagnieres et al., In vivo fluorescence spectroscopy and imaging for oncological applications, Photochem. Photobiol., 1998, 68, pp. 603-632;J. S. Reynolds et al., Imaging of spontaneous canine mammary tumors using fluorescent contrast agents, Photochem. Photobiol., 1999, 70, pp. 87-94)。これらの参考文献は全て、出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。しかしながら、これらの染料は、悪性の組織中に優先的に局在化しない。
例示的な実施態様では、本発明の化合物は、広範囲の非局在化環系を有しており、400〜1500nmの範囲で最大吸収または放出を有する、有機発色団またはフルオロフォアを包含する光学色素のような光標識と結合され得る。本発明の化合物は、別法として、生物発光分子で誘導体化され得る。光標識についての好ましい最大吸収の好ましい範囲は、600〜1000nmであり、ヘモグロビンからのシグナルによる干渉を最小する。好ましくは、光吸収標識は、大きなモル吸光係数、例えば、>105cm-1-1を有するが、一方、蛍光光学色素は、高い量子収率を有する。光学色素の例としては、米国特許第6,641,798号、国際公開第98/18497号、国際公開第98/18496号、国際公開第98/18495号、国際公開第98/18498号、国際公開第98/53857号、国際公開第96/17628号、国際公開第97/18841号、国際公開第96/23524号、国際公開第98/47538号およびこれらに引用されている参考文献(これらはすべて出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する)に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、光標識は、例えば本発明のGRP受容体標的ペプチドおよびリンカーからなる化合物のような本発明の化合物に直接共有結合され得る。電磁スペクトルの可視近赤外領域で吸収および放出するいくつかの染料は、それらの生体適合性、高いモル吸光度および/または高い蛍光量子収率のために、現在、様々な生物医学的用途に使用されている。コントラスト剤としての染料と併用する光学的診断法の高い感度は、核医学のものに匹敵し、電離放射の望ましくない作用を伴わずに器官および組織の可視化を可能にする。近赤外(NIR)領域で強い吸収および放出を有するシアニン染料は、生体組織がこの領域で光学的に透明であるので、特に有用である(B. C. Wilson, Optical properties of tissues. Encyclopedia of Human Biology, 1991, 5, 587-597)。例えば、NIR領域で吸収し放出するインドシアニングリーンは、心拍出量、肝機能および肝血流をモニターするのに使用されており(Y-L. He, H. Tanigami, H. Ueyama, T. Mashimo, and I. Yoshiya, Measurement of blood volume using indocyanine green measured with pulse-spectrometry: Its reproducibility and reliability. Critical Care Medicine, 1998, 26(8), 1446-1451;J. Caesar, S. Shaldon, L. Chiandussi, et al., The use of indocyanine green in the measurement of hepatic blood flow and as a test of hepatic function. Clin. Sci. 1961, 21, 43-57)、そして、その官能化誘導体は、診断目的のために生体分子を結合させるのに使用されている(R. B. Mujumdar, L. A. Ernst, S. R. Mujumdar, et al., Cyanine dye labeling reagents: Sulfoindocyanine succinimidyl esters. Bioconjugate Chemistry, 1993, 4(2), 105-111;Linda G. Lee and Sam L. Woo. "N-Heteroaromatic ion and iminium ion substituted cyanine dyes for use as fluorescent labels", 米国特許第5,453,505号;Eric Hohenschuh, et al. "Light imaging contrast agents"、国際公開第98/48846号;Jonathan Turner, et al. "Optical diagnostic agents for the diagnosis of neurodegenerative diseases by means of near infra-red radiation"、国際公開第98/22146号;Kai Licha, et al. "In-vivo diagnostic process by near infrared radiation"、国際公開第96/17628号;Robert A. Snow, et al., Compounds, 国際公開第98/48838、米国特許第6,641,798号)。これらの参考文献はすべて出典明示によりその全体として本明細書の一部を構成する。
光学標識化合物の注射後、薬剤に用いた光標識に適当な波長領域で1つ以上の光源(例えば、レーザー)を用いて患者をスキャンする。使用される光は、単色または多色の連続光またはパルス光であり得る。透過光、散乱光または反射光は、対象体における標的含有組織(例えば、GRPを含有する組織)の位置を決定するために1つまたは複数の波長に向けられた光検出器によって検出される。光学的パラメーターの変化は、標的部位(GRP受容体を有する腫瘍または他の部位)での光学標識試薬の蓄積を検出するために経時的にモニターされ得る。本発明の光学的画像化試薬と合わせて標準的な画像処理および検出装置が使用され得る。
上記光学的画像化試薬はまた、光学標識造影剤を用いて行われる音響光学または音ルミネッセンス画像化に使用され得る(米国特許第5,171,298号、国際公開第98/57666号およびそれらに引用される参考文献を参照)。音響光学的画像化において、超音波照射が対象体に施され、透過光、散乱光または反射光の光学的パラメーターに影響を及ぼす。音ルミネッセンス画像化において、照射された超音波は、実際に、検出される光を生じる。このような技術を使用する好適な画像化方法は、国際公開第98/57666号に記載されている。
様々な画像化技術および試薬は、米国特許第6,663,847号、第6,656,451号、第6,641,798号、第6,485,704号、第6,423,547号、第6,395,257号、第6,280,703号、第6,277,841号、第6,264,920号、第6,264,919号、第6,228,344号、第6,217,848号、第6,190,641号、第6,183,726号、第6,180,087号、第6,180,086号、第6,180,085号および第6,013,243号、ならびに米国特許出願公開第2003185756号、第20031656432号、第2003158127号、第2003152577号、第2003143159号、第2003105300号、第2003105299号、第2003072763号、第2003036538号、第2003031627号、第2003017164号、第2002169107号、第2002164287号および第2002156117号(これらはすべて出典明示により本明細書の一部を構成する)に記載されている。
c.放射線療法
放射性同位体療法は、標的組織にダメージを与えるかまたは標的組織を破壊するのに十分な量の放射性標識化合物の投与を含む。化合物の投与(例えば、静脈注射、皮下注射または腹腔内注射による)の後、放射性標識医薬は、疾患部位(この場合、腫瘍組織、または関連するGRP受容体を発現する他の組織)で優先的に局在化する。一旦局在化すると、次に、放射性標識化合物は、投与された同位体の放射性崩壊の間に放出されるエネルギーによって疾患組織にダメージを与えるかまたは疾患組織を崩壊する。本明細書に記載するように、本発明は、また、化学療法と組み合わせる(または、いずれかの適当な治療薬と組み合わせる)放射線療法の使用を含む。
成功した放射線治療剤の設計にはいくつかの重要な因子が含まれる:
1.放射能を疾患部位に送達するのに適当な標的基の選択;
2.隣接する正常組織に後にダメージを与えずに疾患部位にダメージを与えるのに十分であるがエネルギーを放出する適当な放射線核種の選択;および
3.この複合体の疾患部位で局在化する能力に悪影響を及ぼさない標的基および放射線核種の適当な組み合わせの選択。放射性金属について、これは、しばしば、キレートを標的基と結合するリンカーと組み合わせた放射線核種に緊密に配位するキレート形成性基であって、化合物の全体内分布に影響を及ぼして標的組織における取り込みを最大にし、正常な批評的器官における取り込みを最少にするキレート形成性基を含む。
放射線治療剤は、ランタニドとして知られている元素類(原子番号57〜71の元素)からのキレート化3+金属イオンおよびそれらのアナログ(すなわち、イットリウムおよびインジウムのようなM3+金属)を含有することができる。この群の典型的な放射性金属としては、同位体90−イットリウム、111−インジウム、149−プロメチウム、153−サマリウム、166−ジスプロシウム、166−ホルミウム、175−イッテルビウムおよび177−ルテチウムが挙げられる。これらの金属のすべて(およびランタニド系列における他の金属)は、それらが+3酸化状態のままである点で非常に類似の化学を有し、周知のキレートDTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)の誘導体およびポリアザ−ポリカルボキシレート大環状分子、例えば、DOTA(1,4,7,10−テトラシクロドデカン−N、N',N'',N'''−四酢酸)およびその近いアナログに代表されるようなハードな(酸素/窒素)ドナー原子を有するリガンドとキレート形成するのが好ましい。これらのキレート形成リガンドの構造は、それらの完全に脱保護された形態で、以下に示される。
Figure 2011520971
これらのキレート形成リガンドは、複数の窒素原子および酸素原子を介して放射性金属に結合することによってこの放射性金属を被包して、遊離(未結合)放射性金属の体内への放出を防止する。このことは、3+放射性金属のそれらのキレートからのインビボ解離によって肝、骨および脾臓における放射性金属の取り込みが生じ得るので重要である[Brechbiel MW, Gansow OA, “Backbone-substituted DTPA ligands for 90Y radioimmunotherapy”, Bioconj. Chem. 1991; 2: 187-194;Li, WP, Ma DS, Higginbotham C, Hoffman T, Ketring AR, Cutler CS, Jurisson, SS, “ Development of an in vitro model for assessing the in vivo stability of lanthanide chelates.” Nucl. Med. Biol. 2001; 28(2): 145-154;Kasokat T, Urich K. Arzneim.-Forsch, “Quantification of dechelation of gadopentetate dimeglumine in rats”. 1992; 42(6): 869-76]。1つがこれらの器官を特異的に標的としていない限り、このような非特異的取り込みは、骨髄の照射による造血抑制のような問題を生じ得る非標的組織の非特異的照射を引き起こすので、非常に望ましくない。
放射線治療用途について、本明細書に記載の治療用放射線核種についてのキレート剤のいずれかを使用することができる。しかしながら、DOTAキレートの形態[Tweedle MF, Gaughan GT, Hagan JT, “1-Substituted-1,4,7-triscarboxymethyl-1,4,7,10-tetraazacyclododecane and analogs.” 米国特許第4,885,363号、Dec. 5, 1989]は、体内においてDTPAまたは他の線形キレートよりもキレート分解されないと考えられるので、特に好ましい。化合物L64およびL70(適当な治療用放射線核種で標識された場合)は、放射線療法に特に好ましい。
リンカーを介してDOTA型大環状分子を標的基に結合させる(例えば、リンカー上のアミノ基と反応して安定なアミド結合を形成する活性エステルを形成させるためのDOTAのカルボン酸塩の1つの活性化による)一般的な方法は、当業者に知られている(例えば、Tweedle et al. 米国特許第4,885,363号を参照)。結合は、また、ポリアザ環の骨格上で修飾されているDOTA型大環状分子上で行われ得る。
特定の放射線治療用途に用いるための適正な核種の選択は、以下に挙げられる多くの因子に依存する:
物理的半減期 − これは、放射性金属および複合体からの放射線治療用構築物の合成および精製ならびに注射前の有意な放射性崩壊を伴わずに該構築物の注射部位への送達を可能にするのに十分に長いことが必要である。好ましくは、該放射線核種は、0.5〜8日間の物理的半減期を有しなければならない。
放射線核種からの放出のエネルギー − 放射線治療用途について、粒子放射体(例えば、α放射体、β放射体およびオージェ電子放出体)である放射線核種は、それらのエネルギーを短い距離にわたって付与するエネルギー粒子を高度に放出することによって非常に局在化したダメージを生じるので、特に有用である。β放出放射線核種は、これらの同位体からのβ粒子放出によるエネルギーが5〜約150細胞径内に付与されるので、特に好ましい。これらの核種から調製された放射性治療剤は、それらの局在化部位に比較的近い疾患細胞を死滅させる能力を有するが、骨髄のような隣接する正常組織にダメージを与えるように長距離を移動することはできない。
比活性(すなわち、放射線核種の質量当たりの放射能) − 高い比活性を有する放射性核種(例えば、発生器生成90−Y、111−In、177−Lu)は、特に好ましい。放射線核種の比活性は、その生成方法、その生成に使用される特定の標的、および問題の同位体の性質によって決定される。
多くのランタニド類およびランタノイド類は、それらがβ粒子またはオージェ電子を放出するので、それらを放射線治療薬としての使用に適するようにする核特性を有する放射性同位体を包含する。これらのうちのいくつかを表6に示す。
Figure 2011520971
Pm:プロメチウム、Sm:サマリウム、Dy:ジスプロシウム、Ho:ホルミウム、Yb:イッテリビウム、Lu:ルテチウム、Y:イットリウム、In:インジウム
β放出ランタニド放射性同位体のような放射性金属の製造方法は、当業者に知られており、他にも記載されている[例えば、Cutler C S, Smith CJ, Ehrhardt GJ.; Tyler TT, Jurisson SS, Deutsch E. “Current and potential therapeutic uses of lanthanide radioisotopes.” Cancer Biother. Radiopharm. 2000; 15(6): 531-545]。これらの同位体の多くは、比較的低価格のために高収率で生成され得、多く(例えば、90Y、149Pm、177Lu)は、無担体比活性に近い比活性で生成され得る(すなわち、高い割合の原子が放射活性である)。非放射性原子は標的組織上の受容体との結合についてそれらの放射性アナログと競合することができるので、高い比活性放射性同位体の使用は、標的組織にできる限り高い線量の放射能を送達するために重要である。
レニウムのβ放出同位体(186−Reおよび188−Re)を含有する本発明の放射線治療用誘導体もまた特に好ましい。
本発明は、標的基、放射線核種、金属キレートおよびリンカーの適正な選択を介して、上記3つの基準の全てを満たす放射線治療薬を提供する。本発明の化合物は、実施例でさらに詳しく説明されるように、本明細書に記載の新規リンカーを有しない化合物と比べてインビボで高い特異性および高い腫瘍中取り込み量を示し、GRP受容体発現腫瘍標的能の向上、かくして、画像化能またはこれらの組織への送達能の向上を示す。実際に、実施例において示されるように、本発明の化合物を使用する放射線療法は、より有効である(また、生存時間が増加する)
さらにまた、実施例において示されるように、本発明の化合物は、前立腺癌の骨または軟組織転移を包含する前立腺癌の治療において、また、ホルモン感受性前立腺癌およびホルモン不応性前立腺癌のどちらにおいても特に有用である。
本発明の化合物、特に放射性標識L70は、また、前立腺癌、特にホルモン感受性前立腺癌の進行を遅延させる方法およびその血管透過性を低下させる方法に有用である。実際に、実施例において示されるように、本発明の化合物は、進行までの時間を約100%遅延させることができる。これは、承認されているいくつかの薬物が進行までの時間をわずか15%しか減少させないので、特に有意である。本発明の化合物は、また、ホルモン感受性前立腺癌の併用療法の促進に有用である。併用療法は、本発明の化合物、および化学療法薬のような前立腺癌の治療に有用な別の物質の投与を含む。本発明の化合物は、例えば腫瘍への血流を正常化し、さらなる治療剤の送達を促進することによってこのような併用療法を促進する。
d.GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物に対する治療的利用性およひせ応答を評価する方法(例えば、68Ga−AMBA:センチネル受容体としてのGRP−RのPET画像化)
本発明は、また、乳癌および前立腺癌を包含するがこれらに限定されるものではないGRPRを発現する広範囲に及ぶヒト固形腫瘍(原発性腫瘍および転移性腫瘍)についてRTKまたは「他の標的」からGRPRの方向で特異的にクロストークするGRP受容体とのクロストークを試験する方法を提供する。図58に関して、GRP−Rと癌治療薬において使用される他の受容体を含む既知のクロストークが示されている。これらの場合のクロストークは、「中心」GRP受容体が標的とされる場合の「周辺」受容体に対する効果を示す。驚くべきことに、本発明者らは、このたび、クロストークが反対方向に作動する、すなわち、「周辺」受容体の活性が干渉により変えられる場合、これは、「中心」GRP受容体の活性を変えるという知見を得た。本発明の分子によって標的とされるGRP受容体は、広範囲の他の癌受容体とクロストークを行う。クロストークとは、「中心」GRP受容体と1つ以上の「周辺」受容体との間にコミュニケーションがあることを意味する。GRP受容体とのクロストークを示す「周辺」受容体は、それに向けられた干渉の結果としての活性の変化により、GRP受容体の活性の変化を生じる。これが一貫して十分な程度に生じる場合、GRP受容体は、他の周辺の受容体の状態を決定するために使用され得る。これらの受容体は各々、各受容体に関連する標的薬物による癌治療において非常に重要である。特定の理論に縛られることなく、これらの受容体は、GRP−Rに対して影響を及ぼし得、かくして、GRP−R標的本発明の化合物は、1つ以上の他の受容体が患者の腫瘍において活性である場合に決定するために使用され得、腫瘍学者は画像から、この受容体を標的とする薬物がこの腫瘍において有効である程度を決定することができる。
詳しくは、本発明は、通常の臨床条件(用量およびスケジュール)下で投与される、RTK受容体またはエストロゲン受容体のようなGRP−Rとクロストークする受容体を標的とする幅広い治療薬群のいずれか1つ(例えば、RTK阻害剤、エストロゲン阻害剤)による有効な治療を評価することができ、このような受容体(例えば、RTK受容体またはエストロゲン受容体)がクロストークを示すGRP受容体特異的シグナルの発現の変化によって検出されるこれらの受容体の機能に対して及ぼし得る。GRP−R受容体の画像化は、GRP−Rとクロストークする他の受容体を標的とする薬物(例えば、イレッサ、Herceptinおよびタモキシフェン)の治療(前/後)に対する応答の情報を提供し、応答率が低い場合に特に有用である。例えば、乳癌において、Herceptinは、9%が応答する(30%がHer2neuを有し、処置した30%が応答する)。 同様に、Avastinは、転移性大腸癌において10%が応答し、Erbituxは、転移性大腸癌において11〜14%が応答する。
本発明は、インビボでのGRP受容体特異的シグナル活性の増大、低下または無変化によってかかる薬物による治療に対する予測される応答の機能的指標を提供する。
本発明は、また、GRP受容体の放射性標識または他の検出可能な標識アゴニストまたはアンタゴニストを使用してインビトロでGRP受容体ファミリーの活性の変化についてのGRP−Rとクロストークする周辺受容体を標的とする新規薬物のスクリーニング方法を提供する。
本発明は、また、薬物の治療効果をモニターするためにGRP受容体の放射性標識アゴニストまたはアンタゴニストを使用する、インビボでGRP受容体ファミリーの活性を画像化する方法を提供する。
このような方法は、GRPRとクロストークする受容体を標的とする薬物の治療進行をモニターするためにGRP−Rを画像化するために、本明細書で定義した本発明のGRP−R結合リガンド(ここで、Mは、シンチグラフィーまたはPET画像化によって検出可能な放射線核種と錯体形成したキレート剤であるか、またはF−18、123I−、124I−または131I−のような放射性標識ハロゲンを含有する基であり、M−N−O−P−Qは本明細書で定義したとおりである)を使用する。
好ましい実施態様では、該方法は、GRPRとクロストークする受容体を標的とする薬物に対する治療応答をモニターするために、好ましくは68Gaで標識されたか(本明細書では、互換性をもって68Ga−L70または68Ga−AMBAと記載する)またはF−18、123I−、124I−、131I−もしくは99mTc標識された本発明のGRPR結合リガンド、AMBA(本明細書では、互換性をもってL70またはAMBAと記載する)を使用することを意図する。特に好ましい実施態様では、このような方法に68Ga−AMBAが使用される。
好ましい実施態様では、GRP−Rの画像化は、長手方向である:例えば、画像化は、初期治療の前(基底値を得るため)、治療の間(応答を予測しモニターし、腫瘍集団におけるシフトが治療の変化を保証し得る場合に検出するため)、治療の最後または治療後(効力の決定、次なる治療工程の決定に役立つため、そして、再発を予測または予期するため)に生じる。
前画像化は、治療開始の約30日前まで、好ましくは15日前まで、理想的には7日前までに生じる。治療開始後の画像化は、最初の治療過程の最後に、好ましくは治療開始の15日以内、理想的には開始の7日後までに生じる。治療の最後の画像化は、計画された治療過程の後、および、その後定期的にまたは再発の疑い時に生じる。
ボーラスによるかまたは30分間にわたるゆっくりとした点滴によって投与されるペプチドの約50mgの用量を含む放射性標識化合物(例えば、68Ga−AMBAまたは67Ga−AMBA)の約3〜12mCi(111〜444MBq)、好ましくは約3〜5mCi(110〜185MBq)の画像化用量を使用することができる。
本発明の放射性標識化合物の画像化は、投与後に適当な間隔で行われる。例えば、68Gaについて、画像化は、当該技術分野の当業者に周知のポジトロン放出断層撮影(PET)と呼ばれる画像技術および装置を使用して、68Ga標識物質の投与から約0.5〜2時間後に行われる。例えば、R.P. Baum at the European Association of Nuclear Medicine Meeting in Copenhagen in 2007に記載のもの。別法として、非ポジトロン放出放射線核種の画像化は、当該技術分野における当業者に周知の技術を使用してSPECT装置を用いて行うことができる。長命の放射線核種については、画像化は、それらの物理的半減期と一致する長い時間において行われる。
予測される応答は、治療薬の標的とGRP受容体との間の特定の関係に依存し、画像化により検出されるGRP受容体特異的シグナルの単調な増加、減少または無変化を包含するが、これらに限定されるものではない。
例えば、活性の低下は、クロストークによるGRP受容体の活性の低下およびGRPRを支持/レスキューに切り替えることができない腫瘍組織の無能さを引き起こす治療薬による有効な標的化によってもたらされ得るか;または、それは、治療が効果的ではしないこと、したがって、GRPRを切り替えるための腫瘍組織上の選択的な圧力がないことを示し得る。
あるいは、活性の増大は、GRP受容体を含む生存メカニズムを開始する細胞または腫瘍によって引き起こされ得る。このようなメカニズムは、細胞の最終的な死または破壊を回避する試みを予知することができる(GRPを、持続的成長、または例えばGRPRによる標的経路のトランス活性化による標的経路のブースティングに切り替えることができる)。
最後に、GRPRの無変化は、治療的処置が効果的であること、そして、GRPRが細胞に対して利用可能なレスキューのための代替経路ではないこと;または治療が成功ではなく、したがって、GRPRのトランス活性化が必要でないこと;またはGRPがレスキューを媒介しているが、GRPRの発現の増加を必要としないことを意味することができる。
予測される応答は、使用される治療薬または組み合わせおよび標的とされる癌細胞のどちらにも依存し、引用された例によって明らかになる。GRPファミリーの受容体の機能におけるこれらの変化をモニターリングすることは、腫瘍の明らかな変化が見られる前に、すなわち、腫瘍細胞増殖の観察可能な低下および/または腫瘍増殖速度の低下として観察可能な腫瘍細胞消失の増加または実際に腫瘍サイズの縮小が起こる前に、それらが生じる場合に最も有用である。
下記表は、単独または18F−FDGと組み合わせた本発明の化合物(好ましくは、Ga−AMBA)でGRP−Rを画像化する結果の可能性をまとめて示す。
Figure 2011520971
Figure 2011520971
実施例においてさらに詳しく説明されるように、本明細書における実験は、GRP受容体を標的としない薬物療法が、細胞培養液中においてインビトロで生細胞をベースとして、そして、マウスにおいてインビボで、177Lu−AMBA(および、推論により、67/68Ga−AMBA)のGRP−R取り込みを調節することを示している。このような実験は、周辺のクロストーク受容体を標的とする薬物と前立腺および乳癌細胞株におけるGRP受容体を標的とする薬物との間のクロストークを立証している。
驚くべきことに、該実施例は、また、GRP−R活性を測定するために177Lu−AMBAを使用して検出されるシグナルがFDGのものと異なることを確立している。例えば、PC−3前立腺癌細胞のダサチニブ治療は、177Lu−AMBA取り込みを76%増加させるが、2−デオキシグルコースおよび18F−フルオロデオキシグルコースの蛍光アナログであるNBDGを同様の量だけ減少させる。一般に、シグナルの増加は、高いダイナミックレンジのためにシグナルの減少よりも望ましい。
かくして、該実施例は、GRP−R活性(かくして、GRP−Rの画像化)の、GRP−Rとクロストークする受容体(例えばエストロゲン受容体、Src受容体ファミリー、種々のRTK受容体など)を標的とする薬物の効果を立証する能力を立証している。さらに、該実施例は、治療の進捗をモニターするのに18F−FDGよりもGa−AMBAのような本発明の化合物が適していることを示している。
6.用量および活性
本発明の化合物についての適正な用量スケジュールは、当該技術分野の当業者に知られている。該化合物は、単回または複数回用IVまたはIP注射を包含するがこれらに限定されるものではない多くの方法を使用して投与され得る。放射性医薬品について、画像化を可能にするのに十分な量であるか、または放射線療法の場合には標的GRP−R含有組織のダメージまたはアブレーションを引き起こすのに十分な量であるが、本質的なダメージが非標的(正常組織)に生じるようなことはない量の放射能を投与する。シンチグラフィー画像化に必要な量および線量は、上記のとおりである。放射線療法に必要な量および線量は、また、使用された同位体のエネルギーおよび半減期、該薬物の取り込みの程度および身体からのクリアランスの程度ならびに腫瘍の質量に依存して、構築物によって異なる。一般に、用量は、約30〜50mCiの単回投与量から約3キュリーまでの累積投与量の範囲であり得る。
本明細書で説明されるように、適当に選択された用量の投与は、機能しているGRP受容体を有する正常組織における本発明の標識化合物の投与量の割合を低下させることができ、かくして、腫瘍シグナルの明確さを向上させ、および/または腫瘍における治療用放射線核種の用量を増加させることができる。
光学的画像化化合物について、所望の画像処理を行うのに十分な用量は、当該技術分野の当業者に知られており、使用される染料または他の化合物、画像化しようとする器官または組織、使用される画像化装置などに依存して大きく異なり得る。
本発明の組成物は、生理学上許容されるバッファーを含むことができ、注射前の化合物ヘの放射線分解性ダメージを予防するために放射線安定剤を必要とすることがある。放射線安定剤は、当該技術分野の当業者に知られており、例えば、パラ−アミノ安息香酸、アスコルビン酸およびゲンチシン酸などを挙げることができる。
本発明の診断薬または治療薬の調製に必要に全ての成分を含有するシングルバイアルキットまたはマルチバイアルキットは本発明の不可欠な部分である。放射性医薬品の場合、このようなキットは、しばしば、放射線核種を除いて全ての必要な成分を含む。
例えば、本発明の放射性医薬品の調製のためのシングルバイアルキットは、好ましくは、式M−N−O−P−Gで示されるキレート剤/リンカー/標的ペプチド複合体、スズ塩源(還元が必要な場合、例えばテクネチウムを使用する場合)または他の医薬上許容される還元剤を含有し、医薬上許容される酸または塩基で適切に緩衝されてpHを約3〜約9の値に調整する。使用される還元剤の量およびタイプは、形成されるべき交換錯体の性質に非常に依存する。適正な条件は、当該技術分野の当業者に周知である。該キットの内容物が凍結乾燥形態であるのが好ましい。このようなシングルバイアルキットは、グルコヘプトネート、グルコネート、マンニトール、マレート、クエン酸または酒石酸のような不安定または交換リガンドを含有していてもよく、最終生成物の放射化学的純度および安定性を向上させるのに有用なジエチレントリアミン−五酢酸(DPTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはα、βもしくはγ−シクロデキストリンのような反応修飾因子を含有することできる。該キットは、また、安定剤、凍結乾燥工程で助けるように設計されるマンニトールのような増量剤、および当該技術分野の当業者に知られている他の添加剤を含有することができる。
マルチバイアルキットは、好ましくは、同一の一般成分を含有するが、放射性医薬品の再構成において2つ以上のバイアルを用いる。例えば、1つのバイアルは、過テクネチウム酸(例えば、スズ源または他の還元剤)の添加により不安定なTc(V)錯体を形成するのに必要な成分の全てを含有する。このバイアルに過テクネチウム酸を添加し、適当な時間待った後、このバイアルの内容物を、キレート剤および標的ペプチド、ならびにpHを最適な値に調整するのに適したバッファーを含有する別のバイアルに添加する。約5〜60分の反応時間の後、本発明の錯体が形成される。このマルチバイアルキットの両方のバルアイの内容物は凍結保存されていることが有利である。上記のように、反応修飾剤、交換リガンド、安定剤、増量剤などは、いずれかまたは両方のバイアル中に存在し得る。
化合物の一般的な製造方法
本発明の化合物は、選択されたキレート剤に依存して様々な方法で製造され得る。該化合物のペプチド部分は、一般的に確立されており、最も好都合には、固相ペプチド合成(SPPS)法のようなペプチド合成の技術分野で知られている技術によって製造され得る。代替FMOC保護および脱保護の使用は、それが固相合成法に適しているので、短いペプチドの好ましい製造方法である。組換えDNA技術は、タンパク質およびその長いフラグメントの製造に好ましい。
固相ペプチド合成(SPPS)法は、ポリスチレンのような不溶性支持体またはマトリックスに結合している伸長ペプチド鎖へのアミノ酸残基の段階的付加を含む。アミノ基がt−ブチルオキシカルボニル基(Boc)またはフルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基のようなN保護剤で保護されているペプチドのC末端残基をまず市販の支持体に固着させる。好適な脱保護剤(例えば、Bocの場合にはTFA、Fmocの場合にはピペリジン)を用いて該アミノ保護基を除去し、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)のようなカップリング剤と一緒に次のアミノ酸残基(N保護形態)を添加する。ペプチド結合の形成後、支持体から試薬を洗い流す。最後の残基を添加した後、トリフルオロ酢酸(TFA)またはフッ化水素(HF)のような好適な試薬を用いて支持体からペプチドを切断する。
セグメントカップリングによる当該化合物の別の製造方法
本発明の化合物は、また、セグメントカップリングまたはフラグメント縮合として当該技術分野で知られている方法によっても製造され得る(Barlos, K. and Gatos, D.; 2002 “Convergent Peptide Synthesis” in Fmoc Solid Phase Synthesis-A Practical Approach; Eds. Chan, W.C. and White, P.D.; Oxford University Press, New York; Chap. 9, pp 215-228)。この方法では、液相合成法もしくは固相合成法のいずれかまたはこの2つの方法の組み合わせによって、通常側鎖保護形態であるペプチドのセグメントが別々に調製される。セグメントの選択は、極めて重要であり、C末端残基およびN末端残基がペプチド合成において最もクリーンなカップリングをもたらすと予測される管理可能な数のセグメントを提供することができる分割ストラテジーを使用して行われる。最良のセグメントのC末端残基は、キラルα炭素を持っていない(グリシン、またはカップリング工程で活性化されるべきカルボキシル基に対してαの炭素にて光学不活性な他の基)か、または、アミノ酸からなる。活性化およびカップリングの間のラセミ化傾向は、可能な選択肢の中で最低である。各セグメントについてのN末端アミノ酸の選択は、該アミノ基の活性アシル中間体のカップリングの容易さに基づく。分割ストラテジーが選択されると、各セグメントのカップリング法は、必要な中間体の合成到達性ならびに得られた生成物の操作および精製の相対的な容易さ(必要な場合)に基づいて選択される。次いで、いずれも溶液中にあるか、または1つが固相上にあり、もう1つが溶液中にあるセグメントを一緒にカップリングさせて、完全または部分的保護形態の最終構造を調製する。
次いで、保護標的化合物から保護基を除去し、精製し、単離して、所望の最終化合物を得る。セグメントカップリング法の利点は、各セグメントを別々に精製して、不完全なカップリングにより生じる欠失配列のような副生成物、またはカップリング工程の間の側鎖アミド脱水もしくはFmoc基の脱保護の間のαアミノ基への側鎖(例えば、Glnの側鎖)の分子内環化のような反応に由来する副生成物の除去を可能にすることができることである。このような副生成物は、すべて、慣用の樹脂をベースとする「直線状」ペプチド鎖アセンブリの最終生成物中に存在するが、一方、これらの物質の除去は、要すればセグメントカップリングストラテジーにおける多くの段階で行うことができる。セグメントカップリングストラテジーのもう1つの重要な利点は、各セグメントの合成を高純度および高収率に最適化することによって最終生成物の純度および収率を向上させるのに、様々な溶媒、試薬および条件を適用することができるということである。実現される他の利点は、試薬の消耗の低下および低価格である。
種々の本発明の化合物を製造するために使用され得る様々な方法の例を以下に記載する。各実施例において、1つの大文字(例えば、A、B、C)で同定される化合物は、同定された図面において同一の標示をした対応する化合物と関連している。
一般的な実験
A.使用されるさらなる略語の定義
本明細書の全体にわたって以下の一般的な略語が使用されている:
1,1−ジメチルエトキシカルボニル(BocまたはBoc);
9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc);
アリルオキシカルボニル(Aloc);
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBtまたはHOBT);
N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC);
N−メチルピロリジン(NMP);
無水酢酸(Ac2O);
(4,4−ジメチル−2,6−ジオキソシクロヘキサ−1−イリデン)−3−メチルブチル(iv−Dde);
トリフルオロ酢酸(TFA);
試薬B(TFA:H2O:フェノール:トリイソプロピルシラン、88:5:5:2);
ジイソプロピルエチルアミン(DIEA);
O−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU);
O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU);
N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS);
固相ペプチド合成(SPPS);
ジメチルスルホキシド(DMSO);
ジクロロメタン(DCM);
ジメチルホルムアミド(DMF);
ジメチルアセトアミド(DMA);
1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA);
トリイソプロピルシラン(TIPS);
1,4,7,10−テトラアザシクロテトラデカン−1,4,7,10−四酢酸(DOTA)
(1R)−1−[1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)シクロドデシル]エタン−1,2−ジカルボン酸(CMDOTA);
ウシ胎仔血清(FBS);
ヒト血清アルブミン(HSA);
ヒト前立腺癌細胞株(PC3);
クロロギ酸イソブチル(IBCF);
トリブチル アミン(TBA);
放射化学的純度(RCP);および
高速液体クロマトグラフィー(HPLC)。
B.材料
使用されたFmoc保護アミノ酸は、(米国カリフォルニア州サンディエゴ)、Advanced Chem Tech(米国ケンタッキー州ルイビル)、Chem-Impex International(米国イリノイ州ウッドデイル)およびMultiple Peptide Systems(米国カリフォルニア州サンディエゴ)から購入した。合成に必要な他の化学薬品、試薬および吸着剤は、Aldrich Chemical Co.(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)およびVWR Scientific Products(米国ニュージャージー州ブリッジポート)から購入した。ペプチド合成の溶媒は、Pharmco Co.(米国コネティカット州ブルックフィールド)から入手した。HPLC分析用および精製用のカラムは、Waters Co.(米国マサチューセッツ州ミルフォード)から入手した。市販されていないものについての実験の詳細は以下に記載する。
C.ペプチド合成装置
ペプチドは、Advanced ChemTech 496 Ω MOS合成器、Advanced ChemTech 357 FBS合成器の使用により、および/または手動のペプチド合成によって、調製された。しかしながら、使用された反復脱保護および鎖伸長のためのプロトコールは、全てについて同一であった。
D.シンフォニー装置(Rainin製)による自動合成
合成は、Protein Technologies Inc.によって供給されたSymphony Software(Version 3)を用いて行われた。0.25mmol/gの置換を有するNovagel TGR樹脂を使用し、各ウェルは該樹脂0.2g(50μmol)を含有していた。アミノ酸をNMPに溶解した。その濃度は0.25Mであった。HBTUおよびN−メチルモルホリンのDMF中0.25M溶液を調製し、カップリングに使用した。カップリングは、すべて、2.0時間行った。該樹脂を別の反応容器へ移し、手動合成法におけると同じ試薬Bを用いて、機械の外側で切断を行った。
E.分析および精製に使用される装置
分析用HPLCは、システム制御、データ収集および後処理のためにShimadzu−ClassVPソフトウェアバージョン4.1を用いてShimadzu−LC−10A二重ポンプ勾配分析用LCシステムを使用して行われた。質量スペクトルは、直接フローインジェクションまたはWaters Associates XTerra MS C18カラム(4.6mm×50mm、粒径5μ、孔径120Å)上のへのインジェクションのために装着したAgilent Technologies 1100シリーズ自動回収装置を装着したHewlett−Packard Series 1100二重ポンプ勾配HPLCシステムと適合したHewlett−Packard Series 1100 MSD質量分析計にて収集した。該装置は、サンプルサブミッションのために「MSD Anyone」ソフトウェアを使用し、装置制御およびデータ収集のためにHP ChemStationソフトウェアを使用してHP Kayakワークステーションによって駆動された。ほとんどの場合、試料は、1mg/mLの濃度の試料溶液の5μLインジェクションを使用して直接インフュージョンにより導入され、陽イオンエレクトロスプレーを使用して分析して、構造の確認のためにm/eおよびm/z(多価)イオンを得た。1H−NMRスペクトルは、Varian Innova分光計にて500MHzで得られた。13C−NMRスペクトルは、同装置にて125.73MHzで得られた。一般に、残留1H吸収、または13C−NMRの場合には使用された溶媒の13C吸収は、内部参照として使用された;他の場合には、テトラメチルシラン(δ=0.00ppm)を用いた。共鳴値は、δ単位で与えられる。微量分析データは、ニュージャージー州ホワイトハウスのQuantitative Technologies Inc.から入手した。分取HPLCは、システム制御、データ収集、フラクション回収および後処理のためにShimadzu−ClassVPソフトウェアバージョン4.3を使用してShimadzu−LC−8A二重ポンプ勾配分取HPLCシステムにて行われた。
F.一般的なペプチド合成法
Rinkアミド−Novagel HL樹脂(0.6mmol/g)を固体支持体として使用した。
G.カップリング法
代表的な実験において、樹脂0.1g(0.06mmol)上に最初のアミノ酸を付した。該樹脂にNMP中の適当なFmoc−アミノ酸(0.25M溶液;0.960mL)を付加し、次いで、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(NMP中0.5M;0.48mL)を付した。反応ブロック(自動ペプチド合成の場合)または個々の反応容器(手動ペプチド合成の場合)を約2分間振盪した。上記混合物にジイソプロピルカルボジイミド(NMP中0.5M;0.48mL)を添加し、反応混合物を周囲温度で4時間振盪した。次いで、陽圧の乾燥窒素の適用によって反応ブロックまたは個々の反応容器から反応物をパージした。
H.洗浄方法
反応ブロックの各ウェルにNMP 1.2mLを充填し、該ブロックを5分間振盪した。陽圧窒素下で溶液を排出させた。この方法を3回繰り返した。個々の容器を用いる手動合成の場合には、同方法を適当な容量のNMPと一緒に使用した。
I.Fmoc保護基の除去
Fmoc保護アミノ酸を有する樹脂をDMF中20%(v/v)ピペリジン1.5mLで処理し、反応ブロックまたは個々の手動合成容器を15分間振盪した。樹脂から溶液を排出させた。この方法を1回繰り返し、上記の洗浄方法を用いて樹脂を洗浄した。
J.リガンド(DOTAおよびCMDOTA)の最終カップリング
樹脂結合ペプチドリンカー構築物のN末端アミノ基を脱ブロックし、該樹脂を洗浄した。所望のリガンドおよびHBTUのNMP中0.25M溶液を調製し、2倍の当量のDIEAで処理した。得られた活性リガンドの溶液を上記樹脂(1.972mL; 0.48mmol)に添加し、反応混合物を周囲温度で24〜30時間振盪した。溶液を排出させ、樹脂を洗浄した。ジクロロメタン1.5mL(3×)を用いて樹脂の最終洗浄を行った。
K.最終ペプチドの脱保護および精製
樹脂に試薬Bの溶液(2mL; 88:5:5:2−TFA:フェノール:水:TIPS)を添加し、反応ブロックまたは個々の溶液を周囲温度で4.5時間振盪した。得られた脱保護ペブチド含有溶液をバイアル中に移した。試薬B 1mLを用いてこの方法をさらに2回繰り返した。合わせた濾液を、Genevac HT−12シリーズII遠心式濃縮器を使用して減圧下にて濃縮した。次いで、各バイアル中の残留物をEt2O 2mLと一緒にトリチュレートし、上清をデカントした。この方法を2回繰り返して、ペプチドを無色固体として得た。粗ペプチドを水/アセトニトリルに溶解し、Waters XTerra MS C18分取HPLCカラム(50mm×19mm、粒径5μm、孔径120Å)またはWaters−YMC C18 ODSカラム(250mm×30mm内径、粒径10μm、孔径120Å)を用いて精製した。生成物含有フラクションを回収し、HPLCにより分析した。純度>95%のフラクションをプールし、凍結乾燥によりペプチドを単離した。
分取HPLC(Waters XTerra Column)の条件:
溶出速度:50mL/分
検出:UV、λ=220nm
溶離液A:0.1%TFA水溶液;溶離液B:アセトニトリル(0.1%TFA)。
HPLC分析の条件:
カラム:Waters XTerra(Waters Co.;4.6×50mm;MS C18;粒径5μm、孔径120Å)。
溶出速度:3mL/分;検出:UV、λ=220nm
溶離液A:0.1%TFA水溶液;溶離液B:アセトニトリル(0.1%TFA)。
実施例I − 図1A−B
L62の合成
概要:図1A−Bに示されるように、以下の工程を用いてL62を製造した:(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸メチルエステルAのNaOHによる加水分解により、対応する酸Bを得、次いで、これをFmoc−Clと反応させて、中間体Cを得た。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14](配列番号1)で官能化されたRinkアミド樹脂を逐次的にC、Fmoc−グリシンおよびDOTAトリ−t−ブチルエステルと反応させた。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、L62を得た。全収率:2.5%。以下にさらに詳細に記載する:
A.ボンベシン[7−14](配列番号1)で官能化されたRinkアミド樹脂、(A)
固相ペプチド合成容器中にて、RinkアミドNovaGelTM樹脂(10g;6.0mmol)AのDMF(45mL)中懸濁液に逐次的にFmoc−アミノ酸(24mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(3.67g;24mmol)およびN,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(3.75mL;24mmol)を添加した。該混合物を、卓上振盪器を用いて室温で3時間振盪し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMF(5×45mL)で洗浄した。樹脂をDMF中25%ピペリジン(45mL)と一緒に4分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMF中25%ピペリジン(45mL)を加えた。該懸濁液を10分間振盪し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMF(5×45mL)で洗浄した。
この方法を以下のアミノ酸について逐次的に適用した:N−α−Fmoc−L−メチオニン、N−α−Fmoc−L−ロイシン、N−α−Fmoc−Nim−トリチル−L−ヒスチジン、N−α−Fmoc−グリシン、N−α−Fmoc−L−バリン、N−α−Fmoc−L−アラニン、N−α−Fmoc−Nin−Boc−L−トリプトファン。
最後のカップリング反応において、樹脂にN−α−Fmoc−N−γ−トリチル−L−グルタミン(14.6g;24mmol)、HOBt(3.67g;24mmol)およびDIC(3.75mL;24mmol)をDMF(45mL)中にて添加した。該混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMF(5×45mL)およびCH2Cl2(5×45mL)で洗浄し、真空乾燥させた。
B.中間体BおよびCの製造(図1A):
1.(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸(B)の合成
45℃にて(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸メチルエステル(5.0g;12.8mmol)のMeOH(65mL)中溶液にNaOHの1M溶液(16.6mL;16.6mmol)を滴下した。45℃で3時間撹拌した後、混合物を25mLに濃縮し、H2O(40mL)および1M HCl(22mL)を添加した。沈殿した固体を濾過し、H2O(2×50mL)で洗浄し、真空乾燥させて、Bを白色固体として得た(5.0g;13.3mmol)。収率80%。
2.(3β,5β)−3−(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノコラン−24−酸、(C)の合成
0℃で撹拌した(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸B(1.0g;2.66mmol)の10%Na2CO3水溶液(16mL)および1,4−ジオキサン(9mL)中懸濁液に9−フルオレニルメトキシカルボニルクロライド(0.76g;2.93mmol)の1,4−ジオキサン(9mL)中溶液を滴下した。室温で6時間撹拌した後、H2O(90mL)を添加し、水性相をEt2O(2×90mL)で洗浄し、次いで、2M HCl(15mL)を添加した(最終pH:1.5)。水性相をEtOAc(2×100mL)で抽出し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、Cを白色固体として得た(1.2g;2.0mmol)。収率69%。
C.L62(N−[(3β,5β)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−コラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)の合成(図1B):
固相ペプチド合成容器中にて、樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間振盪し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。該樹脂に(3β,5β)−3−(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノコラン−24−酸C(0.72g;1.2mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.18g;1.2mmol)、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合部つをさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。該樹脂にN−α−Fmoc−グリシン(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加した。該混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄し、次いで、樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(20mL)と一緒にトリチュレートして、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄し、次いで、HPLCにより分析し、分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L62(6.6mg;3.8×10-3mmol)を白色固体として得た。収率4.5%。
実施例II − 図2A−F
L70、L73、L74、L115およびL116の合成
概要:Rinkアミド樹脂上のオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN(7−14)(配列番号1)(適当な側鎖保護を有する)を様々なリンカーとカップリングさせ、次いで、DOTAトリ−t−ブチルエステルで官能化することによって、当該生成物を得た。試薬Bにより切断および脱保護した後、最終生成物を分取HPLCにより精製した。全収率3〜9%。
A.L70の合成(図2A):
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−4−アミノ安息香酸(0.43g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。Fmoc−グリシン(0.36g;1.2mmol)HATU(0.46g;1.2mmol)およびDIEA(0.40mL;2.4mmol)をDMA(7mL)中にて15分間撹拌し、次いで、該溶液を樹脂に添加し、混合物を室温で2時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、濾液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(5mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄し、次いで、HPLCにより分析し、分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L70を白色の綿毛状固体として得た(6.8mg;0.005mmol)。収率3%。
B.L73、L115およびL116の合成(図2B−2E):
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−リンカー−OH(1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(5mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄し、次いで、HPLCにより分析し、分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させた。
C.L74の合成(図2F):
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−イソニペコチン酸(0.42g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−グリシン(0.36g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(5mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄し、次いで、HPLCにより分析し、HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L74を白色の綿毛状固体として得た(18.0mg;0.012mmol)。収率8%。
実施例III − 図3A−E
L67の合成
概要:(3β,5β)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸メチルエステルAのNaOHによる加水分解によって対応する酸Bを得、次いで、Fmoc−グリシンと反応させて、中間体Cを得た。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14](配列番号1)で官能化されたRinkアミド樹脂を逐次的にCおよびDOTAトリ−t−ブチルエステルと反応させた。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製してL67を得た。全収率:5.2%。
A.(3β,5β)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸、(B)の合成(図3A)
45℃にて(3β,5β)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸メチルエステルA(2.1g;5.1mmol)のMeOH(15mL)中溶液にNaOHの1M溶液(6.6mL;6.6mmol)を滴下した。45℃で3時間撹拌した後、混合物を25mLに濃縮し、次いで、H2O(25mL)および1M HCl(8mL)を添加した。沈殿した固体を濾過し、H2O(2×30mL)で洗浄し、真空乾燥させて、Bを白色固体として得た(1.7g;4.4mmol)。収率88%。
B.(3β,5β)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−オキソコラン−24−酸、(C)の合成(図3A)
0℃で撹拌したN−α−Fmoc−グリシン(0.9g;3.1mmol)のTHF(25mL)中溶液にトリブチルアミン(0.7mL;3.1mmol)を滴下した。次いで、クロロギ酸イソブチル(0.4mL;3.1mmol)を添加し、10分後、冷却した溶液にトリブチルアミン(0.6mL;2.6mmol)および(3β,5β)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸B(1.0g;2.6mmol)のDMF(30mL)中懸濁液を1時間にわたって滴下した。該混合物を加温し、6時間後、溶液を40mLに濃縮し、次いで、H2O(50mL)および1N HCl(10mL)を添加した(最終pH:1.5)。沈殿した固体を濾過し、H2O(2×50mL)で洗浄し、真空乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、Cを白色固体として得た(1.1g;1.7mmol)。収率66%。
C.L67(N−[(3β,5β)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−12,24−ジオキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)の合成(図3Bおよび図3E)。
DMA中50%モルホリン(7mL)を入れた固相ペプチド合成容器中にて樹脂D(0.5g;0.3mmol)を10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に(3β,5β)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ]−12−オキソコラン−24−酸C(0.80g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温にて24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(20mL)と一緒にトリチュレートした。
実施例IV − 図4A−H
L63およびL64の合成
概要:(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル1bのNaOHによる加水分解によって中間体2bを得、次いで、Fmoc−グリシンと反応させて、3bを得た。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14](配列番号1)で官能化されたRinkアミド樹脂を3bと反応させ、次いで、DOTAトリ−t−ブチルエステルと反応させた。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、L64を得た。既に得ていた中間体2aから開始して同方法を繰り返して、L63を得た。全収率:それぞれ9%および4%。
A.(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸、(2b)の合成(図4A)
45℃で加熱した(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸メチルエステル1b(42.1g;0.10mol)のMeOH(300mL)中溶液にNaOHの1M溶液(130mL;0.13mol)を滴下した。45℃で3時間撹拌した後、混合物を150mLに濃縮し、H2O(350mL)を添加した。CH2Cl2(2×100mL)で抽出した後、水性溶液を200mLに濃縮し、1M HCl(150mL)を添加した。沈殿した固体を濾過し、H2O(2×100mL)で洗浄し、真空乾燥させて、2bを白色固体として得た(34.8g;0.08mol)。収率80%。
B.(3β,5β,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸、(3a)の合成(図4A)
0℃で撹拌したN−α−Fmoc−グリシン(6.0g;20.2mmol)のTHF(120mL)中溶液にトリブチルアミン(4.8mL;20.2mmol)を滴下した。次いで、クロロギ酸イソブチル(2.6mL;20.2mmol)を添加し、10分後、冷却した溶液にトリブチルアミン(3.9mL;16.8mmol)および(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸2a(6.6g;16.8mmol)のDMF(120mL)中懸濁液を1時間にわたって滴下した。混合物を加温し、6時間後、溶液を150mLに濃縮し、次いで、H2O(250mL)および1N HCl(40mL)を添加した(最終pH:1.5)。沈殿した固体を濾過し、H2O(2×100mL)で洗浄し、真空乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3aを白色固体として得た(3.5g;5.2mmol)。収率31%。
C.(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸、(3b)の合成(図4A)
0℃で撹拌したN−α−Fmoc−グリシン(4.0g;13.5mmol)のTHF(80mL)中溶液にトリブチルアミン(3.2mL;13.5mmol)を滴下した。次いで、クロロギ酸イソブチル(1.7mL;13.5mmol)を添加し、10分後、冷却した溶液にトリブチルアミン(2.6mL;11.2mmol)および(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸3a(4.5g;11.2mmol)のDMF(80mL)中懸濁液を1時間にわたって滴下した。混合物を加温し、6時間後、溶液を120mLに濃縮し、次いで、H2O(180mL)および1N HCl(30mL)を添加した(最終pH:1.5)。沈殿した固体を濾過し、H2O(2×100mL)で洗浄し、真空乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、3aを白色固体として得た(1.9g;2.8mmol)。収率25%。
別法において、(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸、(3b)を以下のとおり製造することができる:
Fmoc−Gly−OH(4.0g、13.45mmol)のジクロロメタン(15mL)中撹拌溶液にN−ヒドロキシスクシンイミド(1.70g、14.77mmol)およびDIC(1.87g、14.77mmol)を逐次的に添加し;得られた混合物を室温で4時間撹拌した。形成したN,N'−ジイソプロピル尿素を濾過により取り出し、該固体をエーテル(20mL)で洗浄した。揮発物質を除去し、形成した固体Fmoc−Gly−スクシンイミジルエステルをエーテル(3×20mL)で洗浄した。次いで、Fmoc−Gly−スクシンイミジルエステルを乾燥DMF(15mL)に溶解し、該透明溶液に3−アミノデオキシコール酸(5.21g、12.78mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌し、水(200mL)を添加し、沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させ、シリカゲルクロマトグラフィー(TLC(シリカ):(Rf:0.50、シリカゲル、CH2Cl2/CH3OH、9:1)(溶離液:CH2Cl2/CH3OH(9:1))により精製して、(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸を無色の固体として得た。収率:7.46g(85%)。
D.L63(N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−12−ヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)の合成(図4B)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に(3β,5β,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸3a(0.82g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温にて24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(5mL)で処理した後沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄し、次いで、分析し、HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L63を白色の綿毛状固体として得た(12.8mg;0.0073mmol)。収率9%。
E.L64(N−[(3β,5β,7α,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)の合成(図4C)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸3b(0.81g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温にて24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(5mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄した。次いで、H2O(20mL)に溶解し、Na2CO3(0.10g;0.70mmol)を添加し;得られた混合物を室温で4時間撹拌した。この溶液をHPLCにより精製し、生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L64を白色の綿毛状固体として得た(3.6mg;0.0021mmol)。収率4%。
実施例V − 図5A−E
L71およびL72の合成
概要:2つの工程で生成物を得た。第1の工程は、上記したRinkアミド樹脂上でのオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14](配列番号1)(適当な側鎖保護基を有する)の固相合成であった。第2の工程は、種々のリンカーとのカップリングに次ぐDOTAトリ−t−ブチルエステルによる官能化であった。試薬Bにより切断および脱保護した後、最終生成物を分取HPLCにより精製した。全収率3〜9%。
A.ボンベシン[7−14]官能化および切断方法(図5Aおよび5D)
DMA中50%モルホリン(7mL)を入れた固相ペプチド合成容器中にて樹脂B(0.5g;0.3mmol)を10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−リンカー−OH(1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加した。混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl C(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、濾液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをエーテル(5mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、エーテル(5×5mL)で洗浄し、次いで、分析HPLCにより分析し、分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させた。
B.生成物
1.L71(4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]ベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)
生成物を白色の綿毛状固体として得た(7.3mg;0.005mmol)。収率7.5%。
2.L72(トランス−4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]シクロヘキシルカルボニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)
生成物を白色の綿毛状固体として得た(7.0mg;0.005mmol)。収率4.8%。
C.トランス−4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]シクロヘキサンカルボン酸、(D)(図5E)
0℃に冷却したトランス−4−(アミノメチル)シクロヘキサンカルボン酸(2.0g;12.7mmol)の10%Na2CO3(30mL)中溶液にN−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(4.4g;14.0mmol)の1,4−ジオキサン(40mL)中溶液を滴下した。次いで、混合物を周囲温度に加温し、室温で1時間撹拌した後、1N HCl(32mL)で処理して、最終pHを2にした。得られた溶液をn−BuOH(100mL)で抽出し;揮発物質を除去し、粗残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、Dを白色固体として得た(1.6g;4.2mmol)。収率33%。
実施例VI − 図6A−F
L75およびL76の合成
概要:Rinkアミド樹脂上にてオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14]、配列番号1)(A)を2つのリンカーEおよびHとカップリングさせ、次いで、DOTAトリ−t−ブチルエステルによって官能化することによって、2つの生成物を得た。試薬Bにより切断および脱保護した後、最終生成物を分取HPLCにより精製した。全収率:8.5%(L75)および5.6%(L76)。
A.2−[(1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]安息香酸、(C)(図6A)
文献(Bornstein, J;Drummon, P. E.;Bedell, S. F. Org Synth. Coll. Vol. IV 1963, 810-812)に記載されている方法に従って生成物を合成した。
B.2−(アミノメチル)安息香酸、(D)(図6A)
2−[(1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル)メチル]安息香酸C(2g;7.1mmol)にメチルアミンの40%溶液(6.14mL;7.1mmol)を添加し、次いで、EtOH(30mL)を添加した。室温で5分間撹拌した後、反応混合物を50℃で加熱した。2.5時間後、混合物を冷却し、溶媒を減圧下にて蒸発させた。粗生成物を無水エタノール50mLに懸濁し、懸濁液を室温で1時間撹拌した。固体を濾過し、EtOHで洗浄して、2−(アミノメチル)安息香酸D(0.87g;5.8mmol)を得た。収率81%。
C.2−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]安息香酸、(E)(図6A)
文献(Sun, J-H.;Deneker, W. F. Synth. Commun. 1998, 28, 4525-4530)に記載されている方法に従って生成物を合成した。
D.4−(アミノメチル)−3−ニトロ安息香酸、(G)(図6B)
4−(ブロモメチル)−3−ニトロ安息香酸(3.2g;12.3mmol)をEtOH中8%NH3(300mL)に溶解し、得られた溶液を室温で撹拌した。22時間後、溶液を蒸発させ、残留物をH2O(70mL)に懸濁した。懸濁液を15分間撹拌し、濾過した。回収した固体をH2O(40mL)に懸濁し、25%NH4OH水溶液(pH12)を数滴添加することにより溶解し、次いで、6N HClの添加により溶液のpHを6に調整した。沈殿した固体を濾過し、逐次的にMeOH(3×5mL)およびEt2O(10mL)で洗浄し、真空乾燥させて(1.3kPa;P25)、4−(アミノメチル)−3−ニトロ安息香酸を薄茶色の固体として得た(1.65g;8.4mmol)。収率68%。
E.4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−ニトロ安息香酸、(H)(図6B)
4−(アミノメチル)−3−ニトロ安息香酸G(0.8g;4mmol)を10%Na2CO3水溶液(25mL)および1,4−ジオキサン(10mL)に溶解し、溶液を0℃に冷却した。クロロギ酸9−フルオレニルメチル(Fmoc−Cl)(1.06g;4mmol)の1,4−ジオキサン(10mL)中溶液を20分間滴下した。0〜5℃で2時間、10℃で1時間後、反応混合物を濾過し、1N HClの添加により溶液をpH5に酸性化した。沈殿物を濾過し、H2O(2×2mL)で洗浄し、真空乾燥させて(1.3kPa;P25)、4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−ニトロ安息香酸を白色固体として得た(1.6g;3.7mmol)。収率92%。
F.L75(N−[2−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)(図6C)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に2−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]安息香酸、E(0.45g;1.2mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.18g;1.2mmol)、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(DOTAトリ−t−ブチルエステル)(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、濾液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。得られた沈殿物を遠心分離により回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、L75(190mg;0.13mmol)を白色固体として得た。収率44%。
G.L76(N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]−3−ニトロベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)(図6D)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−ニトロ安息香酸、H(0.50g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温にて24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にDOTAトリ−t−ブチルエステル(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)を添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、固体(141mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物の一部37mgを分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L76(10.8mg;7.2×10-3mmol)を白色固体として得た。収率9%。
実施例VII − 図7A−C
L124の合成
概要:アセトン中にて4−シアノフェノールAをブロモ酢酸エチルおよびK2CO3と反応させて、中間体Bを得、NaOHにより加水分解して、対応する酸Cを得た。次いで、EtOH/CHCl3中にて355kPaでH2およびPtO2によってCを水素添加することにより対応するアミノ酸Dを得、FmocOSuで直接保護してEを得た。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14]、配列番号1)により官能化されたRinkアミド樹脂をEと反応させ、次いで、DOTAトリ−t−ブチルエステルと反応させた。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、L124を得た。全収率:1.3%
A.(4−シアノフェノキシ)酢酸エチルエステル、(B)の合成(図7A)
文献(Archimbault, P.; LeClerc, G.; Strosberg, A. D.; Pietri-Rouxel, F. PCT国際出願公開第980005号, 1998)に記載の方法に従って生成物を合成した。
B.(4−シアノフェノキシ)酢酸、(C)の合成(図7A)
(4−シアノフェノキシ)酢酸エチルエステルB(1.55g;7.6mmol)のMeOH(15mL)中溶液にNaOHの1N溶液(7.6mL;7.6mmol)を滴下した。1時間後、溶液を1N HCl(7.6mL;7.6mmol)で酸性化し、蒸発させた。残留物を水(20mL)に溶解し、CHCl3(2×30mL)で抽出した。有機相を蒸発させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、(4−シアノフェノキシ)酢酸C(0.97g;5.5mmol)を白色固体として得た。収率72%。
C.[4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]フェノキシ]酢酸、(E)の合成(図7A)
(4−シアノフェノキシ)酢酸C(1.05g;5.9mmol)のEtOH(147mL)およびCHCl3(3mL)中溶液にPtO2(150mg)を添加した。懸濁液を水素雰囲気下(355kPa;20℃)で30時間撹拌した。混合物をCelite(登録商標)パッドで濾過し、溶液を真空下にて蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、酸D(0.7g)を得、0℃にてH2O(10mL)、MeCN(2mL)およびEt3N(0.6mL)に溶解し、次いで、N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(1.3g;3.9mmol)のMeCN(22mL)中溶液を滴下した。室温で16時間撹拌した後、反応混合物を濾過し、揮発物質を真空下にて除去した。残留物を1N HCl(10mL)で処理し、沈殿した固体を濾過し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、[4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]フェノキシ]酢酸E(0.56g;1.4mmol)を白色固体として得た。全収率24%。
D.L124(N−[[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]フェノキシ]アセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)の合成(図7B)
DMA中50%モルホリン(7mL)を入れた固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(480mg;0.29mmol)を10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に[4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]フェノキシ]酢酸E(480mg;1.19mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(182mg;1.19mmol)、N,N'−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(185μL;1.19mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温にて24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(6mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(6mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(750mg;1.19mmol)、HOBt(182mg;1.19mmol)、DIEA(404μL;2.36mmol)、DIC(185μL;1.19mmol)およびDMA(6mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(2×7mL)、CH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、濾液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(5mL)と一緒にトリチュレートした。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄して、固体(148mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物の一部65mgを分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L124(図7C)を白色固体として得た(15mg;0.01mmol)。収率7.9%。
実施例VIII − 図8A−C
L125の合成
概要:DMF中にて4−(ブロモメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステルAをNaN3と反応させて中間体アジドBを得、次いで、Ph3PおよびH2Oで還元してアミンCを得た。CをNaOHで加水分解して酸Dを得、FmocOSuで直接保護してEを得た。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14]、配列番号1)(A)で官能化されたRinkアミド樹脂をEと反応させ、次いで、DOTAトリ−t−ブチルエステルと反応させた。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製してL125を得た。全収率:0.2%。
A.4−(アジドメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステル、(B)の合成(図8A)
4−(ブロモメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステル(8g;31mmol)およびNaN3(2g;31mmol)のDMF(90mL)中溶液を室温で一夜撹拌した。揮発物質を真空下にて除去し、粗生成物をEtOAc(50mL)に溶解した。溶液を水(2×50mL)で洗浄し、乾燥させた。揮発物質を蒸発させて、4−(アジドメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステル(6.68g;30mmol)を得た。収率97%。
B.4−(アミノメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステル、(C)(図8A)
(4−アジドメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステルB(5g;22mmol)のTHF(50mL)中溶液にトリフェニルホスフィン(6.06g;23mmol)を添加した:水素発生および白色固体の形成が見られた。混合物を窒素下にて室温で撹拌した。24時間後、さらにトリフェニルホスフィン(0.6g;2.3mmol)を添加した。24時間後、アジドが消耗され、H2O(10mL)を添加した。4時間後、白色固体が消失した。混合物を45℃で3時間加熱し、室温で一夜撹拌した。溶液を蒸発乾固させ、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、4−(アミノメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステルC(1.2g;6.1mmol)を得た。収率28%。
C.4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−メトキシ安息香酸、(E)(図8A)
40℃で加熱した4−(アミノメチル)−3−メトキシ安息香酸メチルエステルC(1.2g;6.14mmol)のMeOH(25mL)中溶液にNaOHの1N溶液(6.15mL;6.14mmol)を滴下した。45℃で8時間撹拌した後、溶液を室温で一夜撹拌した。NaOHの1N溶液(0.6mL;0.6mmol)を添加し、混合物を40℃で4時間加熱した。溶液を濃縮し、1N HCl(8mL;8mmol)で酸性化し、EtOAc(2×10mL)で抽出し、次いで、水性層を15mLに濃縮した。この溶液(pH4.5)を0℃で冷却し、Et3N(936μL;6.75mmol)を添加した(pH11)。N−(9−フルオレニルメトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(3.04g;9mmol)のMeCN(30mL)中溶液を滴下し(最終pH9)、白色固体が沈殿した。室温で1時間撹拌した後、固体を濾過し、1N HCl(15mL)に懸濁し、懸濁液を30分間撹拌した。固体を濾過して、4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−メトキシ安息香酸Eを白色固体として得た(275mg;0.7mmol)。
濾液を真空下にて蒸発させ、得られた白色残留物を1N HCl(20mL)に懸濁し、30分間撹拌した。固体を濾過し、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、さらに酸E(198mg;0.5mmol)を得た。全収率20%。
D.L125(N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]メチル]−3−メトキシベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド)(図8B)
DMA中50%モルホリン(7mL)を入れた固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(410mg;0.24mmol)を10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液を20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]メチル]−3−メトキシ安息香酸E(398mg;0.98mmol)、HOBt(151mg;0.98mmol)、DIC(154μL;0.98mmol)およびDMA(6mL)を添加し;混合物を室温にて24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(6mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(6mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(618mg;0.98mmol)、HOBt(151mg;0.98mmol)、DIC(154μL;0.98mmol)、DIEA(333μL;1.96mmol)およびDMA(6mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、これをEt2O(5mL)と一緒にトリチュレートした。得られた沈殿物を遠心分離によって回収し、Et2O(5×5mL)で洗浄し、HPLCにより分析し、分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L125(図8C)を白色固体として得た(15.8mg;0.011mmol)。収率4.4%。
実施例IX − 図9A−9D
L146、L233、L234およびL235の合成
概要:Rinkアミド樹脂上にてオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])(A)から開始していくつかの工程で生成物を得た。試薬Bによる最終的な切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、L146、L233、L234およびL235を得た。全収率:それぞれ、10%、11%、4.5%、5.7%。
A.3−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ安息香酸、B(図9A)
Fmoc−グリシンクロライド(1.2g;4.0mmol)(3)のTHF(10mL)およびCH2Cl2(10mL)中溶液に3−アミノ安息香酸(0.5g;3.8mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(DIEA)(0.64mL;3.8mmol)のTHF(20mL)中溶液を滴下した。室温で24時間撹拌した後、1M HCl(50mL)を添加した(最終pH:1.5)。沈殿物を濾過し、H2O(2×100mL)で洗浄し、真空乾燥させ、CHCl3/CH3OH(1:1)から結晶化して、Bを白色固体として得た(0.7g;1.6mmol)。収率43%。
B.N−[3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L233(図9D)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。
懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に3−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ安息香酸、B(0.50g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で6時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にDOTAトリ−t−ブチルエステル付加物をNaCl2(0.79g;1.2mmol)(5)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、固体(152mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(50mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L233(17.0mg;11.3×10-3mmol)を白色固体として得た。収率11%。
C.N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]フェニルアセチル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L146(図9D)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を濾過し、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−4−アミノフェニル酢酸(0.45g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で6時間振盪し、濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を濾過し、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。Fmoc−グリシン(0.36g;1.2mmol)、HATU(0.46g;1.2mmol)およびDIEA(0.40mL;2.4mmol)をDMA(7mL)中にて15分間撹拌し、次いで、該溶液を樹脂に添加し、混合物を室温で2時間振盪し、濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を濾過し、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にDOTAトリ−t−ブチルエステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)、DIEA(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得 that Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、固体(203mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(50mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L146(11.2mg;7.4×10-3mmol)を白色固体として得た。収率10%。
D.6−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノナフトエ酸、C(図9B)
室温で撹拌したFmoc−グリシンクロライド(760mg;2.41mmol)のCH2Cl2/THF(1:1)(10mL)中溶液に6−アミノナフトエ酸(500mg;2.41mmol)およびDIEA(410μL、2.41mmol)のTHF(20mL)中溶液を滴下した。24時間後、溶媒を真空下にて蒸発させた。残留物を0.5N HCl(50mL)に溶解し、1時間撹拌した。沈殿した白色固体を濾過し、乾燥させた。白色固体をメタノール(30mL)に懸濁し、5分間沸騰させ、次いで、濾過して、生成物C(690mg;1.48mmol)を得た。収率62%。
E.N−[6−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ナフトイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L234
DMA中50%モルホリン(7mL)を入れた固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(500mg;0.3mmol)を10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に6−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノナフトエ酸C(560mg;1.2mmol)、HOBt(184mg;1.2mmol)、DIC(187μL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で6時間振盪させ、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(6L)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にDOTAトリ−t−ブチルエステル付加物をNaCl(757mg;1.2mmol)、HOBt(184mg;1.2mmol)、DIC(187μL;1.2mmol)およびDIEA(537μL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物をフラスコ中にて振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(2×7mL)、CH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、固体(144mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(54mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L234(8mg;5.1×10-3mmol)を白色固体として得た。収率4.5%。
F.4−[[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]メチルアミノ]安息香酸、D(図9C)
Fmoc−グリシンクロライド(1.04g;3.3mmol)のCH2Cl2/THF(1:1)(10mL)中溶液に4−N−メチルアミノナフトエ酸(500mg;3.3mmol)およびDIEA(562μL、3.3mmol)のTHF(20mL)中溶液を添加し、室温で撹拌した。24時間後、溶媒を真空下にて蒸発させた。残留物を0.5N HCl(30mL)に溶解し、0℃で3時間撹拌した。沈殿した白色固体を濾過し、乾燥させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、化合物D(350mg;0.81mmol)を得た。収率25%。
G.N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]メチルアミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L235(図9D)
DMA中50%モルホリン(7mL)を入れた固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(500mg;0.3mmol)を10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[[[[9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]−N−メチル]アミノ−安息香酸D(510mg;1.2mmol)、HOBt(184mg;1.2mmol)、DIC(187μL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で6時間振盪させ、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にDOTAトリ−t−ブチルエステル付加物をNaCl(757mg;1.2mmol)、HOBt(184mg;1.2mmol)、DIC(187μL;1.2mmol)およびDIEA(537μL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物をフラスコ中にて振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(2×7mL)、CH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。
沈殿物を遠心分離により回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して固体(126mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(53mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L235(11mg;7.2×10-3mmol)を白色固体として得た。収率5.7%。
実施例X − 図10A−B
L237の合成
概要:pH3にてクロロギ酸ベンジルで1−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(A)を選択的に保護してBを得、ブロモ酢酸t−ブチルでアルキル化し、ヒドロキシルアミン・塩酸塩で脱ホルミル化してDを得た。P(OtBu)3およびパラホルムアルデヒドとの反応によりEを得、水素化により脱保護し、ブロモ酢酸ベンジルでアルキル化してGを得、最後に水素化してHを得た。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])(A)で官能化されたRinkアミド樹脂を逐次的にFmoc−4−アミノ安息香酸、Fmoc−グリシンおよびHと反応させた。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製してL237を得た。全収率0.21%。
A.7−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−カルボン酸フェニルメチルエステル・二塩酸塩、B(図10A)
1−ホルミル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカンA(14g;69.9mmol)をH2O(100mL)に溶解し、12N HCl(11mL)を添加してpH3にし、次いで、1,4−ジオキサン(220mL)を添加した。pHstat装置を用いて2N NaOH(68.4mL)を添加し続けることによって反応混合物を一定にpH3に維持しながら、クロロギ酸ベンジル(13.8g;77mmol)の1,4−ジオキサン(15mL)中溶液を3.5時間の間にゆっくりと添加した。添加終了時に反応物を1時間撹拌し、次いで、n−ヘキサン(4×100mL)およびiPr2O(4×100mL)で洗浄した。10N NaOH(6.1mL)の添加により水性相をpH13にし、CHCl3(4×100mL)で抽出した。有機相をブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。油状残留物をアセトン(200mL)に溶解し、6N HCl(26mL)を添加した。沈殿した固体を濾過し、アセトン(2×50mL)で洗浄し、真空下にて乾燥させて、化合物B(23.6g;58mmol)を白色結晶性固体として得た。収率83%。
B.4−(フェニルメトキシ)カルボニル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,7−二酢酸ビス(1,1−ジメチルエチル)エステル、D(図10A)
B(14.4g;35.3mmol)のH2O(450mL)および1N NaOH(74mL;74mmol)中溶液を20分間撹拌し、次いで、CHCl3(4×200mL)で抽出した。有機層を蒸発させて、油状残留物(12.3g)を得、CH3CN(180mL)およびN−エチルジイソプロピルアミン(DIEA)(15mL;88.25mmol)に溶解した。上記溶液にブロモ酢酸t−ブチル(16.8g;86.1mmol)のCH3CN(15mL)中溶液を2.5時間の間滴下した。室温で20時間の後、溶媒を蒸発させ、油状残留物をCHCl3(150mL)に溶解し、H2O(5×100mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発乾固させて、Cを黄色油状物として得た。粗生成物C(22g)をEtOH(250mL)に溶解し、NH2OH・HCl(2.93g;42.2mmol)を添加し、溶液を加熱還流した。48時間後、溶媒を蒸発させ、残留物をCH2Cl2(250mL)に溶解し、H2O(3×250mL)で洗浄し、次いで、ブライン(3×250mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。油状残留物を(18.85g)をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。生成物を含有するフラクションを回収し、蒸発させて、ガラス状白色固体(17.62g)を得、H2O(600mL)および1N NaOH(90mL;90mmol)に溶解し、CHCl3(3×250ml)で抽出した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、蒸発乾固させて、D(16.6g;31mmol)を油状物として得た。収率88%。
C.4−(フェニルメトキシ)カルボニル−10−[[ビス(1,1−ジメチルエトキシ)ホスフィニル]メチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,7−二酢酸ビス(1,1−ジメチルエチル)エステル、E(図10A)
化合物D(13.87g;26mmol)、P(OtBu)3(7.6g;28.6mmol)(10)およびパラホルムアルデヒド(0.9g;30mmol)の混合物を60℃で加熱した。16時間後、さらにP(OtBu)3(1g;3.76mmol)およびパラホルムアルデヒド(0.1g;3.33mmol)を添加した。反応物を60℃でさらに20時間加熱し、次いで、真空下にて80℃で8時間加熱して、揮発性不純物を除去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、E(9.33g;8mmol)を油状物として得た。収率31%。
D.7−[[ビス(1,1−ジメチルエトキシ)ホスフィニル]メチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,10−三酢酸1−フェニルメチル4,10−ビス(1,1−ジメチルエチル)エステル、G(図10A)
E(6.5g;5.53mmol)のCH3OH(160mL)中溶液に5%Pd/C(1g;0.52mmol)を添加し、混合物を水素雰囲気下にて室温で撹拌した。4時間後(消費したH2 165mL;6.7mmol)、混合物をMillipore(登録商標)フィルター(FT 0.45μm)で濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させた。粗生成物(5.9g)をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、F(4.2g)を油状物として得た。ブロモ酢酸ベンジル(1.9g;8.3mmol)をCH3CN(8mL)に溶解し、F(4.2g)のCH3CN(40mL)およびDIEA(1.5mL;8.72mmol)中溶液に1時間の間に滴下した。室温で36時間後、溶媒を蒸発させ、残留物(5.76g)をCHCl3(100mL)に溶解し、H2O(2×100mL)で洗浄し、次いで、ブライン(2×70mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。粗生成物(5.5g)をフラッシュクロマトグラフィーによって2回精製し、フラクションを回収し、蒸発乾固させて、G(1.12g;1.48mmol)を油状物として得た。収率27%。
E.7−[[ビス(1,1−ジメチルエトキシ)ホスフィニル]メチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,10−三酢酸4,10−ビス(1,1−ジメチルエチル)エステル、H(図10A)
G(1.12g;1.48mmol)のCH3OH(27mL)中溶液に5%Pd/C(0.2g;0.087mmol)を添加し、混合物を水素雰囲気下にて室温で撹拌した。2時間後(消費したH2 35mL;1.43mmol)、混合物をMillipore(登録商標)フィルター(FT 0.45μm)で濾過し、溶液を蒸発乾固させて、H(0.94g;1.41mmol)を薄黄色の油状物として得た。収率97%。
F.N−[4−[[[[[4,10−ビス(カルボキシメチル)−7−(ジヒドロキシホスフィニル)メチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L237(図10B)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(330mg;0.20mmol)(17)をDMA中50%モルホリン(5mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(5mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×5mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−4−アミノ安息香酸(290mg;0.80mmol)、HOBt(120mg;0.80mmol)、DIC(130μL;0.80mmol)およびDMA(5mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×5mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(5mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(5mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×5mL)で洗浄した。DMA(5mL)中にてFmoc−グリシン(240mg;0.8mmol)、HATU(310mg;0.8mmol)およびDIEA(260μL;1.6mmol)を15分間撹拌し、次いで、該溶液を樹脂に添加し、混合物を室温で2時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×5mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(5mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(5mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×5mL)で洗浄した。樹脂にH(532mg;0.80mmol)、HOBt(120mg;0.80mmol)、DIC(130μL;0.80mmol)およびDIEA(260μL;1.6mmol)およびDMA(5mL)を添加した。混合物をフラスコ中にて室温で40時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×5mL)、CH2Cl2(5×5mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、固体(90mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(50mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L237(6mg;3.9×10-3mmol)を白色固体として得た。収率3.5%。
実施例XI − 図11A−B
L238およびL239の合成
概要:Rinkアミド樹脂上にてオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])(A)から開始していくつかの工程で生成物を得た。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、L238およびL239を得た。全収率:それぞれ、14および9%。
A.N,N−ジメチルグリシル−L−セリル−[S−[(アセチルアミノ)メチル]]−L−システイニル−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L238(図11A)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にFmoc−4−アミノ安息香酸(0.43g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。Fmoc−グリシン(0.36g;1.2mmol)、HATU(0.46g;1.2mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)をDMA(7mL)中にて15分間撹拌し、次いで、該溶液を樹脂に添加し、混合物を室温で2時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にN−α−Fmoc−S−アセトアミドメチル−L−システイン(0.50g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にN−α−Fmoc−O−t−ブチル−L−セリン(0.46g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。
溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。N,N−ジメチルグリシン(0.12g;1.2mmol)、HATU(0.46g;1.2mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)をDMA(7mL)中にて15分間撹拌し、次いで、溶液を樹脂に添加した。混合物を室温で2時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得 that Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄して、固体(169mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(60mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L238(22.0mg;0.015mmol)を白色固体として得た。収率14%。
B.N,N−ジメチルグリシル−L−セリル−[S−[(アセチルアミノ)メチル]]−L−システイニル−グリシル−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L239(図11B)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸B(0.82g;1.2mmol)(7)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にN−α−Fmoc−S−アセトアミドメチル−L−システイン(0.50g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にN−α−Fmoc−O−t−ブチル−L−セリン(0.46g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。N,N−ジメチルグリシン(0.12g;1.2mmol)、HATU(0.46g;1.2mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)をDMA(7mL)中にて15分間撹拌し、次いで、溶液を樹脂に添加した。
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸B(0.82g;1.2mmol)HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にN−α−Fmoc−S−アセトアミドメチル−L−システイン(0.50g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂にN−α−Fmoc−O−t−ブチル−L−セリン(0.46g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。N,N−ジメチルグリシン(0.12g;1.2mmol)、HATU(0.46g;1.2mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)をDMA(7mL)中にて15分間撹拌し、次いで、溶液を樹脂に添加した。
実施例XII − 図12A−F
L240、L241、L242の合成
概要:Rinkアミド樹脂上にてオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])(A)から開始していくつかの工程で生成物を得た。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、L240、L241およびL242を得た。全収率:それぞれ、7.4、3.2、1.3%。
A.4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−メトキシ安息香酸A(図12A)
Fmoc−グリシルクロライド(1.88g;5.9mmol)のCH2Cl2/THF(1:1)(20mL)中溶液に4−アミノ−3−メトキシ安息香酸(1.0g;5.9mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(1.02mL 5.9mmol)のTHF(20mL)中溶液を滴下し、N2下にて室温で撹拌した。3時間後、溶媒を真空下にて蒸発させた。残留物を0.5N HCl(50mL)に溶解し、0℃で1時間撹拌し、次いで、濾過し、乾燥させた。白色固体をMeOH(30mL)に懸濁し、1時間撹拌し、次いで、濾過し、CHCl3/ヘキサン(1:4)溶液(75mL)に懸濁した。懸濁液を濾過して、化合物Aを白色固体として得た(1.02g;2.28mmol)。収率39%。
B.N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]−3−メトキシベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−l−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL240
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−メトキシ安息香酸、A(0.50g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で5時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×20mL)で洗浄して、固体(152mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(52mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L240(12.0mg;7.8×10-3mmol)を白色固体として得た。収率7.4%。
C.4−アミノ−3−クロロ安息香酸C(図12B)
45℃にて、4−アミノ−3−クロロ安息香酸メチル(2g;10.8mmol)のMeOH(20mL)中溶液に1N NaOH(11mL;11mmol)を添加した。反応混合物を45℃で5時間撹拌し、次いで、室温で一夜撹拌した。さらに1N NaOH(5mL;5mmol)を添加し、反応物を45℃で2時間撹拌した。溶媒の濃縮後1N HCl(16ml)を添加した。沈殿した固体を濾過し、乾燥させて、4−アミノ−3−クロロ安息香酸、Cを白色固体として得た(1,75g;10.2mmol)。収率94.6%。
D.4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−クロロ安息香酸、D(図12B)
Fmoc−グリシルクロライド(2.76g;8.75mmol)のCH2Cl2/THF(1:1)(30mL)中溶液に4−アミノ−3−クロロ安息香酸(1.5g;8.75mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(1.46mL、8.75mmol)のTHF(50mL)中溶液を滴下し、N2下にて室温で撹拌した。3時間後、溶媒を真空下にて蒸発させた。残留物を0.5N HCl(50mL)に溶解し、濾過し、乾燥させた。
白色固体をMeOH(30mL)に懸濁し、1時間撹拌し、次いで、濾過し、乾燥させて、4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−クロロ安息香酸(2.95g;6.5mmol)を得た。収率75%。
E.N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]3−クロロベンゾイル]L−グルタミニル−L−トリプトフィル−l−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L241(図12E)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−クロロ安息香酸、D(0.54g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で5時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。
次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。混合物を室温で40時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×20mL)で洗浄して固体(151mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(56mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L241(5.6mg;3.6×10-3mmol)を白色固体として得た。収率3.2%。
F.4−[[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノ]アセチル]アミノ−3−メチル安息香酸、E(図12C)
Fmoc−グリシルクロライド(1.69g;5.35mmol)のCH2Cl2/THF(1:1)(20mL)中溶液に4−アミノ−3−メチル安息香酸(0.81g;5.35mmol)およびN−エチルジイソプロピルアミン(0.9mL、5.35mmol)のTHF(30mL)中溶液を滴下し、N2下にて室温で撹拌した。3時間後、溶媒を真空下にて蒸発させた。残留物を0.5N HCl(50mL)と一緒に振盪し、0℃で3時間撹拌し、次いで、濾過し、乾燥させた。白色固体をMeOH(50mL)に懸濁し、1時間撹拌し、次いで、濾過し、乾燥させて、化合物E(1.69g;3.9mmol)を得た。収率73%。
G.N−[4−[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]グリシル]アミノ]3−メチルベンゾイル]L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL242(図12F)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−3−メチル安息香酸、E(0.52g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で5時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物をNaCl(0.76g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)と一緒に添加した。
混合物を室温で40時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×20mL)で洗浄して固体(134mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(103mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L242(4.5mg;2.9×10-3mmol)を白色固体として得た。収率1.3%。
実施例XIII − 図13A−C
L244の合成
概要:Rinkアミド樹脂(A)上にてオクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])から開始していくつかの工程で生成物を得た。DOTAトリ−t−ブチルエステルによる最終カップリング工程を、試薬Bによるリンカー−BBN[7−14]の切断および脱保護の後に溶液相中にて行った。粗生成物を分取HPLCにより精製して、L244を得た。全収率:0.4%。
A.N,N'−(イミノジ−2,1−エタンジイル)ビス[2,2,2−トリフルオロアセトアミド]、A(図13A)
0℃にてジエチレントリアミン(18g;0.175mol)のTHF(180mL)中溶液にトリフルオロ酢酸エチルエステル(50g;0.35mol)を滴下した。室温で20時間後、混合物を蒸発させて油状残留物を得た(54g)。油状物をEt2O(50mL)から結晶化し、濾過し、冷Et2O(2×30mL)で洗浄し、乾燥させて、Aを白色固体として得た(46g;0.156mol)。収率89%。
B.4−[N,N'−ビス[2−(トリフルオロアセチル)アミノエチル]アミノ]−4−オキソブタン酸、B(図13A)
室温にて、A(1g;3.4mmol)のTHF(5mL)中溶液に無水コハク酸(0.34g;3.4mmol)を添加した。28時間後、粗生成物を濃縮して残留物(1.59g)を得、EtOAc(2×10mL)および1N HCl(2×15mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、油状残留物(1.3g)を得、フラッシュクロマトグラフィー(5)によって精製して、Bを油状物として得た(0.85g;2.15mmol)。収率63%。
C.4−[N,N'−ビス[2−[(9−H−フルオレン−9−イルメトキシ)カルボニル]アミノエチル]アミノ]−4−オキソブタン酸、D(図13A)
室温にて、A(5g;16.94mmol)のTHF(25mL)中溶液に無水コハク酸(2g;20mmol)を添加した。28時間後、粗生成物を濃縮して残留物(7g)を得、酢酸エチル(100mL)で洗浄し、次いで、1N HCl(2×50mL)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させて、粗Bを油状残留物として得た(6.53g)。粗B(5g)のEtOH(35mL)中懸濁液に2N NaOH(25mL)を添加し、室温で1時間後に完全な溶液を得た。20時間後、溶媒を蒸発させて、Cを油状物として得た(8.48g)。0℃にて、Cの10%Na2CO3水溶液(30mL)中溶液にクロロギ酸9−フルオレニルメチル(6.54g、25.3mmol)の1,4−ジオキサン(30mL)中溶液を1時間の間に添加した。室温で20時間後、ゼラチン状の懸濁液を得、濾過して、白色固体(3.5g)および黄色溶液を得た。溶液を蒸発させ、残存する水性溶液をH2O(150mL)で希釈し、EtOAc(70mL)で抽出した。水性相に新しいEtOAc(200mL)を添加て、懸濁液を得、0℃に冷却し、濃HClでpH2に酸性化した。有機層をH2O(5×200mL)で洗浄して中性pHにし、次いで、乾燥させて、ガラス状固体(6.16g)を得た。該化合物を沸騰n−ヘキサン(60mL)に1時間懸濁し、濾過して、Dを白色固体として得た(5.53g、8.54mmol)。全収率50%。
D.N−[4−[[4−[ビス[2−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エチル]アミノ−1,4−ジオキソブチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L244(図13B)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。樹脂に4−[N,N'−ビス[2−[(9−H−フルオレン−9−イル メトキシ)カルボニル]アミノエチル] アミノ]−4−オキソブタン酸(777.3mg;1.2mmol)、HOBt(184mg;1.2mmol)、DIC(187μL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を添加し、混合物を室温で40時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物を20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(2×7mL)で洗浄し、次いで、CH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、次いで、フラスコ中にて試薬B(25mL)と一緒に4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×20mL)で洗浄して、Fを白色固体として得た(140mg)。F(50mg;0.0445mmol)のDMA(3mL)およびCH2Cl2(2mL)中溶液にDOTAトリ−t−ブチルエステル(112mg;0.178mmol)HATU(70mg;0.178mmol)およびDIEA(60μL;0.356mmol)を添加し、室温で24時間撹拌した。粗生成物を蒸発させて減量し(1mL)、試薬B(25mL)と一緒に4.5時間振盪した。溶媒を蒸発させた後、残留物をEt2O(20mL)で処理して、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(5×20mL)で洗浄して、ベージュ色の固体(132mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(100mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させて、L244(図13C)(3.5mg;1.84×10-3mmol)を白色固体として得た。収率0.8%。
実施例XIV−実施例XLIIについての一般的な実験
L201−L228
A.手動カップリング
6.0当量の適当に保護されたアミノ酸を各6.0当量のHOBtおよびDICで処理し、反応容器外で活性化させた。次いで、NMP中のこの活性カルボン酸を、アミンを含有する樹脂に移し、反応を4〜6時間行い、次いで、樹脂を取り出し、洗浄した。
B.Fmoc−Gly−OHの4−アミノ安息香酸およびアミノビフェニルカルボン酸アミドへの特異なカップリング:
NMP中にてFmoc−Gly−OH(10.0当量)をHATU(10.0当量)およびDIEA(20.0当量)で処理し(アミノ酸1gにつきNMP 10mLを使用)、溶液を室温で10〜15分間撹拌した後、アミン含有樹脂を入れた容器に移した。樹脂1gにつき溶液の容量を15.0mlとした。カップリングを室温で20時間続け、樹脂から全て反応物を取り除いた。この方法をさらに1回繰り返し、次いで、NMPで洗浄した後、次工程に移った。
C.D03Aモノアミドの製造:
8.0当量のDOTAモノ酸をNMPに溶解し、8.0当量のHBTUおよび16.0当量の DIEAで処理した。この溶液を室温で15分間撹拌し、次いで、樹脂上のアミンに移し、カップリングを室温で24時間続けた。次いで、樹脂を取り出し、洗浄し、次いで、ペプチドを切断し、精製した。
D.粗ペプチドの樹脂からの切断および精製:
樹脂を試薬B(15.0ml/g)に懸濁し、室温で4時間振盪した。次いで、樹脂を取り出し、試薬B(2×5mL)で再度洗浄し、上記濾液と合わせた。次いで、濾液を減圧下にて室温で濃縮してペースト/液体を得、(使用した樹脂1gにつき)25.0mLの無水エーテルと一緒にトリチュレートした。次いで、懸濁液を遠心分離し、エーテル層をデカントした。この方法をさらに2回繰り返し、無色の沈殿物をエーテル洗浄後に分取HPLCにより精製した。
実施例XIV − 図21
L201の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−M−樹脂0.5g(0.4mmol/g、0.5g、0.2mmol)(樹脂A)を使用した。一般的な方法に記載したようにアミノ酸ユニットの残りを添加して、(1R)−1−(ビス{2−[ビス(カルボキシメチル)アミノ]エチル}アミノ)プロパン−3−カルボン酸−1−カルボキシル−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L201)を製造した。収率:17.0mg(5.4%)
実施例XV − 図22Aおよび22B
L202の合成
A.4−Fmoc−ヒドラジノ安息香酸(図22A):
4−ヒドラジノ安息香酸(5.0g、32.9mmol)の水(100ml)中懸濁液を炭酸セシウム(21.5g、66.0mmol)で処理した。上記溶液にTHF(25mL)中のFmoc−Cl(9.1g、35.0mmol)を、1時間にわたって撹拌しながら滴下した。添加後、溶液をさらに4時間撹拌し、反応混合物を約75mLに濃縮し、エーテル(2×100mL)で抽出した。エーテル層を捨て、水性層を2N HClで酸性化した。分離した固体を濾過し、水(5×100mL)で洗浄し、次いで、アセトニトリルから再結晶して、生成物(化合物B)を無色の固体として得た。収率:11.0g(89%)。1H NMR(DMSO-d6):δ 4.5(m,1H,Ar-CH2-CH), 4.45(m,2H,Ar-CH2), 6.6(bs,1H,Ar-H), 7.4-7.9(m,9,Ar-H and Ar-CH2), 8.3(s,2H,Ar-H), 9.6(s,2H,Ar-H)。M.S.-m/z 373.2 [M-H]
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−M−樹脂0.5g(0.4mmol/g、0.5g、0.2mmol)(樹脂A)を添加した。一般的な方法に記載したように化合物Bを含むアミノ酸ユニットを添加して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−4−ヒドラジノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L202)(図22B)を製造した。収率:25.0mg(8.3%)
実施例XVI − 図23Aおよび23B
L203の合成
A.4−Boc−アミノ安息香酸ベンジル化合物Bの製造(図23A):
4−boc−アミノ安息香酸(0.95g、4.0mmol)の乾燥アセトニトリル(10.0mL)中懸濁液を炭酸セシウム粉末(1.3g、4.0mmol)で処理し、窒素下にて強く撹拌した。臭化ベンジル(0.75g、4.4mmol)を添加し、反応混合物を窒素下にて20時間還流した。次いで、反応混合物を氷冷水(200mL)中に注ぎ、分離した固体を濾過し、水(5×50mL)で洗浄した。次いで、粗物質を水性メタノールから再結晶して、生成物を無色の固体として得た(化合物B)。収率:0.8g(61%)。1H NMR(CDCl3):δ 1.5(s,9H,Tertiary methyls), 5.4(s,2H,Ar-CH2), 7.4(m,7H,Ar-H) and 8.0(m,2H,Ar-H)。M.S.-m/z 326.1 [M+H]。
B.4−アミノ安息香酸ベンジル化合物C(図23A):
TFA(25容量%)を含有するDCM(20mL)に4−Boc−アミノ安息香酸ベンジル(0.8g、2.5mmol)を溶解し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を砕氷100.0g中に注ぎ、重炭酸ナトリウム飽和溶液で中和してpHを約8.5にした。有機層を分取し、水性層をDCM(3×20mL)で抽出し、有機層をすべて合わせた。次いで、DCM層を飽和重炭酸ナトリウム(1×50mL)、水(2×50mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶媒を除去して、無色の固体(化合物C)を得、さらなる精製を行わずに次工程に用いた。収率:0.51g(91%)。1H NMR(CDCl3):δ 5.3(s,2H,Ar-CH2), 6.6(d,2H,Ar-H,j =1.0 Hz), 7.4(m,5H,Ar-H,J=1.0 Hz) and 7.9(d,2H,Ar-H,J=1.0 Hz)。
C.4−(2−クロロアセチル)アミノ安息香酸ベンジル化合物D(図23A):
アミン(0.51g、2.2mmol)を乾燥ジメチルアセトアミド(5.0mL)に溶解し、氷冷した。シリンジによりクロロアセチルクロライド(0.28g、2.5mmol)を滴下し、溶液を室温にし、2時間撹拌した。さらにクロロアセチルクロライド2.5mmolを添加し、撹拌をさらに2時間続けた。次いで、反応混合物を氷冷水(100mL)中に注いだ。沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、次いで、ヘキサン/エーテルから再結晶して、無色の固体(化合物D)を得た。収率:0.38g(56%)。1H NMR(CDCl3):δ 4.25(s,2H,CH2-Cl), 5.4(s,2H,Ar-H), 7.4(m,5H,Ar-H), 7.6(d,2H,Ar-H), 8.2(d,2H,Ar-H) and 8.4(s,1H,-CONH)。
2−{1,4,7,10−テトラアザ−7,10−ビス{[(tert−ブチル)オキシカルボニル]メチル}−4−[(N−{4−[ベンジルオキシカルボニル]フェニル}カルバモイル]シクロドデシル}酢酸tert−ブチル、化合物E(図23A):
DO3A−トリ−t−ブチルエステル・HCl(5.24g、9.5mmol)を乾燥アセトニトリル30.0mLに懸濁し、炭酸カリウム無水物(2.76g、20mmol)を添加し、30分間撹拌した。次いで、上記混合物に乾燥アセトニトリル(20.0mL)中のクロロアセトアミドD(2.8g、9.2mmol)を10分間滴下した。次いで、反応混合物を一夜撹拌した。溶液を濾過し、次いで、減圧下にて濃縮してペーストを得た。ペーストを水約200.0mLに溶解し、酢酸エチル(5×50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶液を濾過し、減圧下にて蒸発させてペーストを得、ペーストをフラッシュシリカゲル(600.0g)でクロマトグラフィー処理した。DCM中5%メタノールで溶離して生成物を溶出させた。TLCで均質であったフラクションをすべてプールし、蒸発させて、無色のガム状物を得た。ガム状物をイソプロピルエーテルおよびDCMから再結晶して、化合物Eを製造した。収率:4.1g(55%)。1H NMR(CDCl3):δ 1.5(s,27H,methyls), 2.0-3.75(m,24H,NCH2s), 5.25(d,2H,Ar-CH2), 7.3(m,5H,Ar-H), 7.8(d,2H,Ar-H) and 7.95(d,2H,Ar-H)。M.S.-m/z 804.3 [M+H]。
D.上記酸Eの還元による化合物Fの製造(図23A):
上記ベンジルエステルE(1.0g、1.24mmol)をメタノール−水混合物(10.0mL、95:5)に溶解し、パラジウム−炭素(10%、0.2g)を添加した。次いで、Parr装置を使用して溶液を50.0psiにて8時間水素添加した。溶液から触媒を濾去し、次いで、減圧下にて濃縮して、無色の綿毛状固体Fを得た。さらには精製せず、そのまま次工程で使用した。MS:m/z 714.3 [M+Na]。
E.L203の製造(図23B)
上記の標準的なカップリング方法を使用して、上記酸Fを樹脂[H−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂]樹脂A上のアミンとカップリングさせた。樹脂0.5g(0.2mmol)から最終精製ペプチド(10.9%)N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L203)(図23B)31.5mgを得た。
実施例XVII − 図24
L204の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂(0.5g、0.2mmol)(樹脂A)を使用した。標準的なカップリング条件を用いて、最初にFmoc−Gly−OHを加え、次いで、上記方法で得たFを加えた(図23A)。収率:24.5mg(8.16%)のN−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−4−アミノベンゾイル−グリシル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L204)(図24)。
実施例XVIII − 図25
L205の合成
文献(“Synthesis of diacylhydrazine compound for therapeutic use”. Hoelzemann, G.; Goodman, S. (Merck Patent G.m.b.H.., Germany). Ger.Offen. 2000, 16 pp. CODEN:GWXXBX DE 19831710 A1 20000120)の記載に従って、Fmoc−6−アミノニコチン酸1を製造し、予め加えたFmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂(0.5g、0.2mmol)樹脂Aをカップリングさせ、次いで、上記の別のアミノ基をカップリングさせて、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−4−アミノベンゾイル−グリシル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L205)を製造した。収率:1.28mg(0.4%)。
実施例XIX − 図26Aおよび26B
L206の合成
A.4'−Fmoc−アミノ−3'−メチルビフェニル−4−カルボン酸B:
アミノ酸(0.41g、1.8mmol)を炭酸セシウム(0.98g、3.0mmol)の水10.0mL中溶液に溶解した。“Rational Design of Diflunisal Analogues with Reduced Affinity for Human Serum Albumin“ Mao, H. et al J. Am. Chem. Soc., 2001, 123(43), 10429-10435を参照。この溶液を氷浴中にて冷却し、強く撹拌しながらFmoc−Cl(0.52g、2.0mmol)のTHF(10.0mL)中溶液を滴下した。添加後、反応混合物を室温で20時間撹拌した。次いで、溶液を2N HClで酸性化した。沈殿した固体を濾過し、水(3×20mL)で洗浄し、風乾させた。次いで、粗固体をアセトニトリルから再結晶して、無色の綿毛状固体B(図26A)を得た。収率:0.66g(75%)。1H NMR(DMSO-d6):δ 2.2(s,Ar-Me), 4.25(t,1H,Ar-CH,j=5Hz), 4.5(d,2H,O-CH2,j=5.0 Hz), 7.1(bs,1H,CONH), 7.4-8.0(m,8H,Ar-H) and 9.75(bs,1H,-COOH)。M.S.:m/z 472.0 [M-H]。
標準的なカップリング条件を用いて、上記の酸BをFmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂(0.2g、0.08mmol)樹脂Aとカップリングさせた。さらなる基を上記のように添加して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−[4'−アミノ−2'−メチル ビフェニル−4−カルボキシル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L206)を製造した。収率:30.5mg(24%)。
実施例XX − 図27A−B
L207の合成
上記の方法を使用して、3'−Fmoc−アミノ−ビフェニル−3−カルボン酸を対応するアミンから製造した。“Synthesis of 3'-methyl-4-‘-nitrobiphenylcarboxylic acids by the reaction of 3-methyl-4-nitrobenzenenediazonium acetate with methyl benzoate”, Boyland, E. and Gorrod, J., J.Chem. Soc., Abstracts(1962), 2209-11を参照。アミン0.7gからFmoc−誘導体0.81g(58%)(化合物B、図27A)を得た。1H NMR(DMSO-d6):δ 4.3(t,1H,Ar-CH), 4.5(d,2H,O-CH2), 7.25-8.25(m,16H,Ar-H) and 9.9(s,1H,-COOH)。M.S.-m/z 434 [M-H]
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂(0.2g、0.08mmol)樹脂Aを上記酸Bおよび上記のさらなる基とカップリングさせた(図27B)。N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−[3'−アミノ−ビフェニル−3−カルボキシル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L207)29.0mgを製造した(23%)。
実施例XXI − 図28
L208の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.2g、0.08mmol)を脱ブロックし、カップリング剤としてHATUを使用してテレフタル酸とカップリングさせた。樹脂上の得られた酸をDICおよびNHSで活性化し、次いで、エチレンジアミンとカップリングさせた。最後に、樹脂上のアミンとDOTA−モノ酸をカップリングさせた。N−[(3β,5β,12α)−3−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]−[1,2−ジアミノエチル−テレフタリル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド(L208)を17.5mg(14%)の収量で製造した。
実施例XXII − 図29A−B
L209の合成
A.Boc−Glu(G−OBn)−G−OBn:
Boc−グルタミン酸(5.0g、20.2mol)をTHF(50.0mL)に溶解し、氷浴中にて0℃に冷却した。HATU(15.61g、41.0mmol)を添加し、次いで、DIEA(6.5g、50.0mmol)を添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した。THF(25.0mL)中にてグリシンのベンジルエステル[8.45g、50mmol、ベンジルグリシン・塩酸塩を炭酸ナトリウムで中和し、DCMで抽出し、溶媒除去することによって生成]を添加した。反応混合物を室温にし、室温で20時間撹拌した。減圧下にて揮発物質をすべて除去した。残留物を炭酸ナトリウム飽和溶液(100mL)で処理し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、1N HCl(2×100mL)および水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶液を濾過し、溶媒を減圧下にて除去して、ペーストを得、フラッシュシリカゲル(500.0g)でクロマトグラフィー処理した。DCM中2%メタノールで溶離して、生成物を無色のペーストとして得た(化合物B、図29A)。収率:8.5g(74.5%)。1H NMR(CDCl3):δ 1.4(s,9H,-CH3s), 2.0-2.5(m,4H,-CH-CH2 and CO-CH), 4.2(m,5H,N-CH2-CO), 5.15(s,4H,Ar-CH2), 5.45(bs,1H,Boc-NH), 7.3(m,10H,Ar-H) and 7.6(2bs,2H,CONH)。M.S.-m/z 564.1 [M+H]。分析用HPLC保持時間−8.29分(純度>97%、20〜65%B、15分間にわたって)。
B.H−Glu(G−OBn)−G−OBn:
上記の完全に保護されたグルタミン酸誘導体B(1.7g、3.2mmol)をDCM/TFA(4:1、20mL)に溶解し、TLCにおいて出発物質が消失するまで(2時間)出発物質を撹拌した。反応混合物を氷冷重炭酸ナトリウム飽和溶液(200mL)中に注ぎ、有機層を分取し、水性層をDCM(2×50mL)で抽出し、上記有機層と合わせた。DCM層を飽和重炭酸ナトリウム(2×100mL)、水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶液を濾過し、減圧下にて蒸発させ、残留物を真空下にて乾燥させて、ガラス状物(化合物C、図29A)を得、さらには精製せずに次工程で使用した。収率:0.72g(95%)。M.S.-m/z 442.2 [M+H]。
C.(DOTA−トリ−t−ブチル)−Glu−(G−OBn)−G−OBn:
無水DCM(10.0mL)中の上記アミンC(1.33g、3mmol)をDOTA−トリ−t−ブチルエステルの活性溶液[2.27g、3.6mmolをHBTU(1.36g、3.6mmol)およびDIEA(1.04g、8mmol)で処理し、乾燥DCM 25mL中にて室温で30分間撹拌した]に添加し、室温で20時間撹拌した。反応混合物をDCM 200mLで希釈し、飽和炭酸ナトリウム(2×150mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸ナトリウム)。溶液を濾過し、溶媒を減圧下にて除去して、茶色のペーストを得た。粗生成物をフラッシュシリカゲル(500.0g)でクロマトグラフィー処理した。DCM中2%メタノールで溶離して、生成物を無色のガム状物として得た(化合物D、図29A)。収率:1.7g(56.8%)。1H NMR(CDCl3):δ 1.3 and 1.4(2s,9H,three methyls each from the free base and the sodium adduct of DOTA), 2.0-3.5(m,20H,N-CH2s and-CH-CH2and CO-CH2), 3.75-4.5(m,13H,N-CH2-CO), 5.2(m,4H,Ar-CH2) and 7.25(m,10H,Ar-H)。M.S. m/z-1018.3 [M+Na] and 996.5 [M+H] and 546.3 [M+Na+H]/2。HPLC−保持時間:11.24分(>90%、20〜80%B、30分間にわたって)。
D.(DOTA−トリ−t−ブチル)−Glu−(G−OH)−G−OH:
上記ビスベンジルエステルD(0.2g、0.2mmol)をメタノール−水(20mL、9:1)に溶解し、10%Pd/C触媒(0.4g、水50重量%)の存在下にて50psiで水素添加した。HPLCおよびTLCにて出発物質が消失した後(4時間後)、溶液から触媒を濾去し、溶媒を減圧下にて除去し、残留物を高真空(<0.1mm)下にて約20時間乾燥させて、生成物を無色の泡沫体として得た(化合物E、図29A)。収率:0.12g(73.5%)。1H NMR(DMSO-d6):δ 1.3 and 1.4(2s,9H corresponding to methyls of free base and the sodium adduct of DOTA), 1.8-4.7(m,33H,NCH2s,COCH2 and CH-CH2 and NH-CH-CO), 8.1,8.2 and 8.4(3bs,NHCO)。M.S.:m/z-816.3 [M+H] and 838.3 [M+Na]。HPLC保持時間:3.52分(20〜80%B、30分間にわたって、純度>95%)。
E.H−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイル−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタノイル−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.5g、0.2mmol)を脱ブロックし、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸と逐次的に2回カップリングさせ、分取HPLC精製後、上記脱保護ペプチド(化合物F、図29B)を得た。収率:91.0mg(37%)。
HPLC保持時間:8.98分(純度>95%、10〜40%B、10分間にわたって)。M.S.:m/z-1230.6 [M+H],615.9 [M+2H]/2.
F.上記ビス−酸EおよびアミンFの液相カップリング:(図29B)
ビス−酸E(13.5mg、0.0166mmol)を乾燥アセトニトリル100μLに溶解し、NHS(4.0mg、0.035mmol)およびDIC(5.05mg、0.04mmol)で処理し、室温で24時間撹拌した。上記活性酸に遊離アミンF(51.0mg、0.41mmol)[TFA塩を飽和重炭酸ナトリウムで処理し、次いで、該溶液を凍結乾燥させて、該アミンを綿毛状固体として得た]を添加し、次いで、NMP 100μLを添加し、撹拌を室温でさらに40時間続けた。溶液を無水エーテル(10mL)で希釈し、沈殿物を遠心分離により回収し、無水エーテル(2×10mL)で洗浄した。次いで、粗固体を分取HPLCにより精製して、図29Bにおけるように生成物L209を無色の綿毛状固体として得た。収量7.5mg(14.7%)。
実施例XXIII − 図30A−B
L210の合成
A.H−8−アミノオクタノイル−8−アミノオクタノイル−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2
1−アミノオクタン酸を使用する以外は化合物F(図29B)の場合と全く同じ方法でこれを製造し、該アミン(化合物B、図30A)を分取HPLCにより精製した。収率:95.0mg(38.9%)。HPLC 保持時間:7.49分(純度>95%;10〜40%B、10.0分間にわたって)。M.S.:m/z-1222.7 [M+H],611.8 [M+2H]/2。
L209の場合と同様に、アセトニトリル 100μL中にて(DOTA−トリ−t−ブチル)−Glu−(G−OH)−G−OH(0.0163g、0.02mmol)をそのビス−NHSエステルに変え、NMP 100μL中にて遊離塩基、化合物B(60.0mg、0.05mmol)で処理し、反応を40時間続け、次いで、後処理し、上記のように精製して、L210(図30B)を製造した。収量11.0mg(18%)。
実施例XXIV − 図31
L211の合成
標準的なプロトールでFmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂0.2g(0.08mmol)から製造した。N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL211を収量4.7mg(3.7%)で製造した(図31)。
実施例XXV − 図32
L212の合成
標準的なプロトコールにより、樹脂上に配列を構築することによってRinkアミドNovagel樹脂(0.47mmol/g、0.2g、0.094mmol)から製造した。N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL212を収量25.0mg(17.7%)で製造した(図32)。
実施例XXVI − 図33
L213の合成
標準的な方法を使用して、Fmoc−Met−2−クロロトリチルクロライド樹脂(NovaBioChem、0.78mmol/g、0.26g、0.2mmol)から製造し、配列の残りを構築した。N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンL213を収量49.05mg(16.4%)で製造した(図33)。
実施例XXVII − 図34
L214の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.2g、0.08mmol)を使用し、標準的な条件を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL214を製造した。生成物8.5mg(6.4%)を得た(図34)。
実施例XXVIII − 図35
L215の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.2g、0.08mmol)を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−アルギニル−L−ロイシル−グリシル−L−アスパルギニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL215を製造した。9.2mg(5.5%)を得た(図35)。
実施例XXIX − 図36
L216の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.2g、0.08mmol)を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−アルギニル−L−チロシニル−グリシル−L−アスパルギニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL216を製造した。25.0mg(14.7%)を得た(図36)。
実施例XXX − 図37
L217の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.2g、0.08mmol)を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−リジル−L−チロシニル−グリシル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドL217を製造した。58.0mg(34.7%)を得た(図37)。
実施例XXXI − 図38
L218の合成
Fmoc−Q(Trt)−W(Boc)−A−V−G−H(Trt)−L−M−樹脂A(0.2g、0.08mmol)を使用した。リジンの導入のためにFmoc−Lys(ivDde)を用いた。直線配列が完了した後、DMF中10%ヒドラジン(2×10mL;各10分、次いで、洗浄)を使用してリジンの保護基を除去した。次いで、「一般」のセクションに記載の方法を使用して、アミノ酸の残りを導入して、所望のペプチド配列を完了した。図38中のL218を収量40.0mg(23.2%)で得た。
実施例XXXII−図39
L219の合成
4−スルファミルブチリルAM Novagel樹脂(1.1mmol/g;0.5g;0.55mmol)を使用した。この樹脂に第1のアミノ酸を−20℃で20時間負荷した。通常のカップリング方法を使用して、配列の残りを完了した。洗浄後、20.0当量のヨードアセトニトリルおよび10.0当量のDIEAを用いて20時間樹脂をアルキル化した。次いで、樹脂から液体を除去し、洗浄し、次いで、THF 5.0mL中にて2.0当量のペンチルアミンで20時間切断した。次いで、樹脂をTHF(2×5.0mL)で洗浄し、濾液を全て合わせた。次いで、THFを減圧下にて蒸発させ、次いで、残留物を試薬B 10.0mLで脱ブロックし、上記方法のようにペプチドN−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−アミノペンチル、L219を精製した。28.0mg(2.8%)を得た(図39)。
実施例XXXIII−図40
L220の合成
NovaSyn TGR樹脂A(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−D−アラニル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L220を製造した。31.5mg(41.4%)を得た(図40)。
実施例XXXIV − 図41
L221の合成
NovaSyn TGR樹脂A(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−ロイシンアミド、L221を製造した。28.0mg(34.3%)を得た(図41)。
実施例XXXV − 図42
L222の合成
NovaSyn TGR樹脂A(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)を使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−D−チロシニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−β−アラニル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−ノルロイシンアミド、L222を製造した。34.0mg(40.0%)を得た(図42)。
実施例XXXVI − 図43
L223の合成
NovaSyn TGR(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)樹脂Aを使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−フェニルアラニル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−β−アラニル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−ノルロイシンアミド、L223を製造した。31.2mg(37.1%)を得た(図43)。
実施例XXXVII − 図44
L224の合成
NovaSyn TGR(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)樹脂Aを使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−グリシル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−ロイシンアミド、L224を製造した。30.0mg(42.2%)を得た(図44)。
実施例XXXVIII − 図45
L225の合成
NovaSyn TGR(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)樹脂Aを使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−ロイシル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリニル−グリシル−L−セリニル−L−フェニルアラニル−L−メチオニンアミド、L225を製造した。15.0mg(20.4%)を得た(図45)。
実施例XXXIX − 図46
L226の合成
NovaSyn TGR(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)樹脂Aを使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−ヒスチジル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L226を製造した。40.0mg(52.9%)を得た(図46)。
実施例XL − 図47
L227の合成
NovaSyn TGR(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)樹脂Aを使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−ロイシル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−トレオニル−グリシル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−メチオニンアミドL227を製造した。28.0mg(36.7%)を得た(図47)。
実施例XLI − 図48
L228の合成
NovaSyn TGR(0.25mmol/g;0.15g、0.05mmol)樹脂Aを使用して、N−[(3β,5β,12α)−3−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]−グリシル−4−アミノベンゾイル−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−フェニルアラニル−L−メチオニンアミド、L228を製造した。26.0mg(33.8%)を得た(図48)。
実施例XLII − さらなるGRP化合物の合成
A.4,4'−アミノメチルビフェニルカルボン酸(B2)および3,3'−アミノメチルビフェニルカルボン酸(B3)の一般的な製造方法:
1.ヒドロキシメチルビフェニルカルボン酸メチル:
市販の(Aldrich Chemical Co.)4−ヒドロキシメチルフェニルホウ酸または3−ヒドロキシメチルフェニルホウ酸(1.0g、6.58mmol)をイソプロパノール(10mL)および2M炭酸ナトリウム(16mL)と一緒に、溶液が均一になるまで撹拌した。溶液に窒素を通気させて溶液を脱気し、次いで、固体3−ブロモ安息香酸メチルまたは4−ブロモ安息香酸メチル(1.35g、6.3mmol)で処理し、次いで、Pd(0)触媒{[(C65)3P]4Pd;0.023g、0.003mmol}で処理した。出発ブロモ安息香酸エステルが消費されたことがTLC分析によって判定されるまで(2〜3時間)、反応混合物を窒素下にて還流させた。次いで、反応混合物を水250mLで希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、重炭酸ナトリウム飽和溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶媒を減圧下にて除去し、残留物をフラッシュシリカゲル(100g)でクロマトグラフィー処理した。ヘキサン中40%酢酸エチルで要理して、生成物を固体または油状物として得た。
収量:
B2 − 0.45g(31%);融点 − 170〜171℃。
B3 − 0.69g(62%);油状物。
1H NMR(CDCl3)δ B2-3.94(s,3H, -COOCH3), 4.73(s,2H,-CH2-Ph), 7.475(d,2H,J= 5Hz), 7.6(d,2H,J=10 Hz), 7.65(d,2H,J=5Hz)and 8.09(d,2H,J=10 Hz)。
M.S.-m/e-243.0 [M+H]
B3-3.94(s,3H,-COOCH3), 4.76(s,2H,-CH2-Ph), 7.50(m,4H), 7.62(s,1H), 7.77(s,1H), 8.00(s,1H)and 8.27(s,1H)。
M.S.-m/e-243.2 [M+H]
2.アジドメチルビフェニルカルボキシレート:
乾燥ジクロロメタン(10mL)中の上記ビフェニルアルコール(2.0mmol)を氷冷し、ジフェニルホスホリルアジド(2.2mol)およびDBU(2.0mmol)で処理し、窒素下にて24時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。有機層を合わせ、逐次的に0.5Mクエン酸溶液(2×25mL)、水(2×25mL)で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。溶液を濾過し、減圧下にて蒸発させて、粗生成物を得た。ヘキサン/エーテルから4,4'−異性体を結晶化し、3,3'−異性体をイソプロピルエーテルと一緒にトリチュレートして、全ての不純物を除去した;生成物は、TLC分析による判定で均質であり、さらなる精製は必要なかった。
収率:
4−アジドメチル−4−ビフェニルカルボン酸メチル − 0.245g(46%);融点 − 106〜108℃。
4−アジドメチル−4−ビフェニルカルボン酸メチル − 0.36g(59%、油状物)
1H NMR(CDCl3)δ −4,4'-isomer-3.95(s,3H,-COOCH3), 4.41(s,2H,-CH2N3), 7.42(d,2H,J=5 Hz), 7.66(m,4H) and 8.11(d,2H,J=5 Hz)
3,3'-Isomer-3.94(s,3H,-COOCH3), 4.41(s,2H,-CH2N3), 7.26-7.6(m,5H), 7.76(d,1H,J=10 Hz), 8.02(d,1H,J=5 Hz) and 8.27(s,1H)。
3.ビフェニルカルボン酸のメチルエステルの加水分解:
約4mmolのメチルエステルを2M水酸化リチウム溶液20mLで処理し、溶液が均一になるまで(20〜24時間)撹拌した。水性層をエーテル(2×50mL)で抽出し、有機層を捨てた。次いで、水性層を0.5Mクエン酸で酸性化し、沈殿した固体を濾過し、乾燥させた。他の精製は必要ではなく、この酸を次工程で使用した。
収率:
4,4'−異性体 − メチルエステル0.87gから0.754g酸を得た(86.6%);融点 − 205〜210℃
3,3'−異性体 − メチルエステル0.48gから酸0.34gを得た(63.6%);融点 − 102〜105℃。
1H NMR(DMSO-d6)δ :4,4'-isomer-4.52(s,2H,-CH2N3), 7.50(d,2H,J=5 Hz), 7.9(m,4H), and 8.03(d,2H,J=10 Hz)
3,3'-isomer-4.54(s,2H,-CH2N3), 7.4( d,1H,J=10 Hz), 7.5-7.7(m,4H), 7.92(ABq,2H)and 8.19(s,1H)。
4.アジドのアミンへの還元:
これは固相上にて行われ、アミンは単離しなかった。標準的なペプチドカップリングプロトコールを使用して、樹脂に対してアジドカルボン酸を負荷した。洗浄後、アジドを含有する樹脂をTHF/水(95:5)中にて20当量のトリフェニルホスフィンと一緒に24時間振盪した。窒素の陽圧下にて溶液を捨て、次いで、標準的な洗浄方法で洗浄した。得られたアミンを次のカップリングに使用した。
5.(3β,5β,7α,12α)−3−[{(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル}アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸:
0℃にて撹拌したFmoc−グリシン(4.0g、13.5mmol)のTHF(80mL)中溶液にトリブチルアミン(3.2mL;13.5mmol)を滴下した。次いで、クロロギ酸イソブチル(1.7mL;13.5mmol)を添加し、10分後、冷却した溶液にトリブチルアミン(2.6mL;11.2mmol)および(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸(4.5g;11.2mmol)のDMF(80mL)中懸濁液を1時間にわたって滴下した。混合物を周囲温度に加温し、6時間後、溶液を120mLに濃縮し、次いで、水(180mL)および1N HCl(30mL)を添加した(最終pH1.5)。沈殿した固体を濾過し、水(2×100mL)で洗浄し、真空乾燥させ、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。クロロホルム/メタノール(8:2)で溶離して、生成物を無色の固体として得た。
収率:1.9g(25%)。TLC:Rf0.30(CHCl3/MeOH/NH4OH 6:3:1)。
化合物のインビトロおよびインビボ試験
実施例XLIII:PC−3細胞株におけるGRP受容体のインビトロ結合アッセイ−図14A−B
有望なリード化合物を同定するために、GRP−Rに対して高親和性をもつ化合物を同定するインビトロアッセイを使用した。ヒト前立腺癌由来のPC3細胞株は、細胞表面上でGRP−Rの高発現を示すことが知られているので、96ウェルプレートフォーマットにおける放射性リガンド結合アッセイを展開し、125I−BBNのGRP−R陽性PC3細胞への結合およびこの結合を阻害する本発明の化合物の能力を測定するために使用した。RP527リガンド、DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2(対照)、およびGRP−Rの125I−BBNへの結合を阻害する本発明の化合物のIC50を測定するために、このアッセイを使用した。(RP527=N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−5−アミノペンタン酸−BBN(7−14)、配列番号1)、MS=1442.6、IC50 − 0.84)。Van de Wiele C, Dumont F et al., Technetium-99m RP527, a GRP analogue for visualization of GRP receptor-expressing malignancies:a feasibility study. Eur.J.Nucl.Med., (2000)27;1694-1699.;DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2は、DO3A−モノアミド−8−アミノ−オクタン酸−BBN(7−14)(配列番号1)とも称され、MS=1467.0を有する。DO3Aモノアミド−アミノオクタニル−BBN[7−14]
放射性リガンド結合プレートアッセイは、BBNおよびBBNアナログ(市販のBBNおよびL1を包含する)について、放射性リガンドとして99mTc RP527を使用して、行われた。
A.材料および方法:
1.細胞培養:
PC3(ヒト前立腺癌細胞株)をAmerican Type Culture Collectionから入手し、組織培養フラスコ(Corning)中にてRPMI 1640(ATCC)中で培養した。この成長培地に10%熱不活化FBS(Hyclone、SH30070.03)、10mM HEPES(GibcoBRL、15630−080)、および最終濃度のペニシリン−ストレプトマイシン(100ユニット/mL)のための抗菌/抗真菌(GibcoBRL、15240−062)、およびファンギゾン(0.25μg/mL)を添加した。全ての培養を37℃で5%CO2/95%空気を含有する湿雰囲気中に維持し、0.05%トリプシン/EDTA(GibcoBRL 25300−054)を使用してルーチン的に継代させた。被験細胞を96ウェル白色/透明底マイクロタイタープレート(Falcon Optilux−I)または96ウェル黒色/透明コラーゲンIセルウェアプレート(Beckton Dickinson Biocoat)中にて2.0×104/ウェルの濃度でプレーティングした。プレーティングの1日後または2日後に結合研究のためにプレートを使用した。
2.結合バッファー:
RPMI 1640(ATCC)に20mM HEPES、0.1%BSA(w/v)、0.5mM PMSF(AEBSF)、バシトラシン(50mg/500ml)、pH7.4を添加した。125I−BBN(無担体、2200Ci/mmol)をPerkin-Elmerから入手した。
B.PC3細胞におけるGRP−Rについて125I−BBNとの競合アッセイ:
ヒトGRP−Rへの125I−BBNの結合を阻害することができる種々の本発明の化合物のIC50を決定するために96ウェルプレートアッセイを使用した。以下の一般的な方法に従った:
試験する全ての化合物を結合バッファーに溶解し、結合バッファーで適当な希釈を行った。アッセイのためのPC3細胞(ヒト前立腺癌細胞株)を96ウェル白色/透明底マイクロタイタープレート(Falcon Optilux−I)または96ウェル黒色/透明コラーゲンIセルウェアプレート(Beckton Dickinson Biocoat)中にて2.0×104/ウェルの濃度でプレーティングした。プレーティングの1日後または2日後に結合研究のためにプレートを使用した。アッセイ前にプレートの培養密度(集密度>90%)をチェックした。アッセイのために、RP527またはDO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2リガンド、(対照)、または本発明の化合物を1.25×10-9M〜5×10-9Mの範囲の濃度で125I−BBN(25,000cpm/ウェル)と一緒に共インキュベートした。これらの研究はウェルあたり75μlのアッセイ容量で行った。データポイントごとに3つのウェルを使用した。適当な溶液の添加後、、プレートを4℃で1時間インキュベートしてリガンド−受容体複合体の内部移行を防止した。氷冷インキュベーションバッファー200μlの添加によってインキュベーションを終わらせた。プレートを5回洗浄し、ブロット乾燥させた。LKB CompuGammaカウンターまたはマイクロプレートシンチレーションカウンターを使用して放射能を検出した。
RP527(対照)およびL70、本発明の化合物についての競合結合曲線は、図14A−Bに見ることができる。これらのデータは、RP527対照についてのIC50が2.5nMであり、L70、本発明の化合物が5nMであることを示している。DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2対照のIC50は5nMであった。試験したこれらの本発明の化合物のIC50値は、上記表1〜3に見ることができ、それらが対照のものに匹敵し、かくして、インビボでの受容体担持細胞による取り込みを可能にするのに十分な受容体に対する親和性を有することが予想されることを示している。
C.内部移行および流出アッセイ:
これらの研究は、96ウェルプレート中にて行われた。洗浄して血清タンパク質を除去した後、PC3細胞を125I−BBN、177Lu−DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2または本発明の放射性標識化合物と一緒に37℃で40分間インキュベートした。氷冷結合バッファー200μlの添加によってインキュベーションを停止させた。プレートを結合バッファーで2回洗浄した。表面結合放射性リガンドを除去するために、細胞を0.2M酢酸(生理食塩水中、pH2.8)と一緒に2分間インキュベートした。プレートを遠心分離し、酸洗浄媒体を回収して内部移行しなかった放射能の量を測定した。細胞を回収して、内部移行した125I−BBNの量を測定し、全ての試料をガンマカウンターで分析した。内部移行アッセイのデータを、様々な時点で得られたカウントを最終時点(T=40分)で得られたカウントと比較することによって正規化した。
流出研究のために、PC3細胞を125I−BBNまたは本発明の放射性標識化合物と一緒に37℃で40分間負荷した後、未結合物質を濾過し、内部移行の%を上記のように測定した。次いで、細胞を結合バッファーに37℃で最長3時間再懸濁した。0.5時間目、1時間目、2時間目または3時間目に、初期負荷レベルと相対的な内部移行したままの量を上記のように測定し、表9に記載した流出パーセントを算出するために使用した。
Figure 2011520971
これらのデータは、本発明の化合物が対照と同程度にPC3細胞によって内部移行され保持されることを示している。
実施例XLIV − Tc標識GRP化合物の製造
表10において同定される本発明の化合物のペプチド溶液を0.1%TFA水溶液中1mg/mLの濃度で製造した。1N HClにSnCl2・2H2O(20mg/mL)を溶解させて塩化スズ溶液を製造した。水にグルコン酸ナトリウム13mgを溶解して製造したグルコン酸ナトリウム溶液にSnCl2溶液のアリコート(10μL)を添加して、100μLあたりSnCl2・2H2O 20μgを含有するグルコン酸スズ溶液を製造した。水1mLにHP−γ−CD 50mgを溶解して、ヒドロキシプロピルガンマシクロデキストリン[HP−γ−CD]溶液を製造した。
非標識化合物(20μg)の溶液20μL、HP−γ−CD溶液50μL、Sn−グルコネート溶液100μLおよび99mTc過テクネチウム酸(5〜8mCi、Syncor)20〜50μLを混合することによって以下に同定される99mTc標識化合物を製造した。最終容量は約200μLであり、最終pHは4.5〜5であった。反応混合物を100℃で15〜20分間加熱し、次いで、逆相HPLCによって分析して、放射化学的純度(RCP)を決定した。HPLCによって所望の生成物ピークを単離し、5mg/mLのアスコルビン酸、16mg/mLのHP−γ−CDおよび50mMのリン酸塩バッファー(pH4.5)を含有する安定化バッファー中に回収し、スピードバキュームを使用して濃縮して、アセトニトリルを除去した。分析および精製に使用したHPLCシステムは、以下のとおりである:C18 Vydacカラム、4.6×250mm、水性相:水中0.1%TFA、有機相:アセトニトリル中0.085%TFA。流速:1mL/分。個々のペプチドの性質に依存して、20%〜25%アセトニトリル/0.085%TFAでの定組成溶離を使用した。
標識結果を表10に示す。
Figure 2011520971
n.d.=検出していない
1:全ての化合物をN,N'−ジメチルグリシル−Ser−Cys−Gly金属キレート剤と結合させた。該リガンドのAcm保護形態を使用した。したがって、L2の99mTc錯体を製造するのに使用したリガンドは、N,N'−ジメチルグリシル−Ser−Cys(Acm)−Gly−RJQWAVGHLM−NH2であった。Tcとのキレート形成の間にAcm基を除去した。
2:配列において、「J」は、8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸を表し、「a」はD−アラニンを表す。
3:初期RCP測定は、加熱の直後であってHPLC精製前に行った。
4:RCPは、HPLC単離およびスピードバキュームによるアセトニトリル除去後に測定した。
実施例XLV − 細胞結合のための177Lu−L64の調製および体内分布研究:
0.05N HCl(MURR)中にてL64リガンド10μg(水中1mg/mL溶液10μL)、酢酸アンモニウムバッファー(0.2M、pH5.2)100μLおよび約1〜2mCiの177LuCl3を90℃で15分間インキュベートすることによって、この化合物を合成した。水中1%Na2EDTA・2H2O(Aldrich)溶液20μLを添加して遊離177Luを除去した。得られた放射化学的純度(RCP)は約95%であった。30分間にわたる68%A/32%B〜66%A/34%Bの勾配液を用いてカラム温度30℃および流速1mL/分でYMC Basic C8カラム[4.6×150mm]を使用するHPLCによって、放射性標識生成物を非標識リガンドおよび他の不純物から分取した(ここで、Aはシトレートバッファー(0.02M、pH3.0)であり、Bは80%CH3CN/20%CH3OHである)。単離した化合物は、RCP約100%およびHPLC保持時間23.4分を有していた。
所望のHPLCピークをシトレートバッファー(0.05M、pH5.3、1%アスコルビン酸および0.1%HSAを含有する)1000μL中に回収することによって、体内分布および細胞結合研究のための試料を調製した。30分間の遠心分離式濃縮によって、回収した溶出液中の有機溶離液を除去した。細胞結合研究については、インビトロ研究の30分以内に精製試料を細胞結合培地で1.5μCi/mLの濃度まで希釈した。体内分布研究について、インビボ研究の30分以内に試料をシトレートバッファー(0.05M、pH5.3、1%アスコルビン酸ナトリウムおよび0.1%HSAを含有する)で最終濃度50μCi/mLまで希釈した。
実施例XLVI − 放射線療法研究のための177Lu−L64の調製:
0.05N HCl(MURR)中にてL64リガンド70μg(水中1mg/mL溶液70μL)、酢酸アンモニウムバッファー(0.2M、pH5.2)200μLおよび約30〜40mCiの177LuCl3を85℃で10分間インキュベートすることによって、この化合物を合成した。室温に冷却した後、水中2%Na2EDTA・2H2O(Aldrich)溶液20μLの添加によって、遊離177Luを除去した。得られた放射化学的純度(RCP)は約95%であった。水、50%アセトニトリル/水、次いで、1g/L酢酸アンモニウム水溶液で流速1mL/分で逐次溶離する300VHP Anion Exchangeカラム(7.5×50mm)(Vydac)を使用するHPLVによって、放射性標識生成物を非標識リガンドおよび他の不純物から分離した。所望の化合物を50%CH3CNによってカラムから溶出させ、5%アスコルビン酸、0.2%HSAおよび0.9%(v:v)ベンジルアルコールを含有するシトレートバッファー(0.05M、pH5.3)約1mLと混合した。40分間のスピンバキューによって単離フラクションの有機部分を除去し、インビボ研究の30分以内に5%アスコルビン酸、0.2%HSAおよび0.9%(v:v)ベンジルアルコールを含有するシトレートバッファー(0.05M、pH5.3)を使用して濃縮溶液(約20〜25mCi)を7.5mCi/mLの濃度に調整した。得られた化合物は、>95%のRCPを有していた。
実施例XLVII − 111In−L64の調製:
0.05N HCl(80μL)および酢酸ナトリウムバッファー(0.5M、pH4.5)155μL中にてL64リガンド10μg(0.01N HCl中2mg/mL溶液5μL)、エタノール60μL、1.12mCiの111InCl3を85℃で30分間インキュベートすることによって、この化合物を合成した。水中2%Na2EDTA・2H2O(Aldrich)溶液20μLの添加によって、遊離111Inを除去した。得られた放射化学的純度(RCP)は87%であった。20分間にわたる75%A/25%B〜65%A/35%Bの勾配液を用いてカラム温度50℃および流速1.5mL/分でVydac C18カラム[4.6×250mm]を使用するHPLCによって、放射性標識生成物を非標識リガンドおよび他の不純物から分離した(ここで、Aは水中0.1%TFAであり、Bはアセトニトリル中0.085%TFAである)。このシステムについて、111In−L64の保持時間は15.7分である。単離した化合物はRCP 96.7%を有した。
実施例XLVIII − 177Lu−DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2(対照)の調製
0.01N HClにDO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2リガンド(米国特許出願公開第2002/0054855号および国際公開第02/87637号(どちらも出典明示により本明細書の一部を構成する)に記載に従って調製した)を1mg/mLの濃度出よう開することによって、ペプチドの貯蔵溶液を調製した。以下に示した順序で下記試薬を混合することによって、177Lu−DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2を調製した。
Figure 2011520971
反応混合物を85℃で10分間インキュベートした。水浴中にて室温に冷却した後、1%EDTA溶液20μLおよびEtOH 20μlを添加した。20分間にわたって21〜25%Bの勾配液で流速1mL/分で溶離するC18カラム(VYDAC Cat # 218TP54)を使用してHPLCにより化合物を分析した(ここで、Aは0.1%TFA/H2Oであり、Bは0.1%TFA/CH3CNである)。177Lu−−DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2は収率97.1%(RCP)で得られ、この系において約16分間の保持時間を有していた。
実施例XLIX − 177Lu−L63の調製
177Lu−DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2はBBN(7−14)配列(配列番号1)である)についての記載に従ってこの化合物を調製した。20分間にわたって30〜34%Bの勾配液で流速1mL/分で溶離するC18カラム(VYDAC Cat # 218TP54)を使用してHPLCにより該化合物を分析した(ここで、溶媒Aは0.1%TFA/H2Oであり、Bは0.1%TFA/CH3CNである)。形成された177Lu−L63は97.8%のRCPおよびこの系において約14.2分間の保持時間を有していた。
実施例L − 細胞結合および体内分布研究のための177Lu−L70の調製:
L70(実施例IIのリガンド)を代わりに使用した以外は上記方法に従ってこの化合物を調製した。40分間にわたる80%A/20%B〜75%A/25%Bの勾配液を用いてYMC Basic C8カラム(4.6×150mm)、カラム温度30℃および流速1mL/分を使用して精製を行った(ここで、Aはシトレートバッファー(0.02M、pH4.5)であり、Bは80%CH3CN/20%CH3OHである)。単離した化合物は、約100%のRCPおよび25.4分間のを有していた。
実施例LI − 放射線療法研究のための177Lu−L70の調製:
L64についての上記した方法に従ってこの化合物を調製した。
実施例LII − 細胞結合および体内分布研究のための111In−L70の調製:
0.05N HCl(61μL、Mallinckrodt)および生理食塩水50μL中でL70リガンド10μg(0.01N HCl中1mg/mL溶液10μL)、酢酸アンモニウムバッファー(0.2M、pH5.3)180μL、1.1mCiの111InCl3を85℃で30分間インキュベートすることによって、この化合物を合成した。水中1%Na2EDTA・2H2O(Aldrich)溶液20μLを添加することによって、遊離111Inを除去した。得られた放射化学的純度(RCP)は86%であった。カラム温度30℃および流速1mL/分で下記表に記載の勾配液を用いてVydac強陰イオン交換樹脂カラム[7.5×50mm]と連結したWaters XTerra C18カートリッジを使用してHPLCにより放射性標識生成物を非標識リガンドおよび他の不純物から分離した(ここで、Aは水中0.1mM NaOH、pH10.0であり、Bは水中1g/L酢酸アンモニウム、pH6.7であり、Cはアセトニトリルである)。この系について、111In−L70の保持時間は5分間であるが、L70リガンドの保持時間は27〜28分である。単離した化合物は、96%のRCPを有していた。
Figure 2011520971
所望のHPLCピークをシトレートバッファー(0.05M、pH5.3、5%アスコルビン酸、1mg/mLのL−メチオニンおよび0.2%HSAを含有する)500μL中に回収することによって、体内分布および細胞結合研究のための試料を調製した。30分間のスピンバキュームによって回収物の有機部分を除去した。細胞結合研究については、インビトロ研究の30分以内に、精製した濃縮試料を使用した。体内分布研究については、インビボ研究の30分以内に、シトレートバッファー(0.05M、pH5.3、5%アスコルビン酸ナトリウムおよび0.2%HSAを含有する)によって試料を10μCi/mLの最終濃度に希釈した。
実施例LIII − インビボ薬物動態研究
A.トレーサー量体内分布:
異種移植PC3腫瘍担持ヌードマウス([Ncr]−Foxn1<nu>)において以下において同定される本発明の化合物を使用して低用量の薬物動態研究(例えば、体内分布研究)を行った。すべての研究において、マウスに200μCi/kgの177Lu標識試験化合物100μLを、グループ(n=3〜4)あたり1および24時間の滞留時間をもって静脈内投与した。適当なスタンダートにおいてLKB 1282 CompuGammaカウンターで組織を分析した。
Figure 2011520971
L64およびL70注射後の血液、肝臓および腎臓における放射能の分布は、対照化合物、DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2はBBN(7−14)配列(配列番号1)である)のものと類似しており、腫瘍における取り込み量は、L64およびL70のどちらも1時間および24時間目で非常に高い。L63もまた、高い腫瘍取り込み量を示しているが、初期の血液および肝臓の値が高い。GRP受容体を有することが知られている正常な器官であるマウスの膵臓における取り込み量は、L64、L70およびL63は、対照化合物DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2はBBN(7−14)配列(配列番号1)である)と比べて非常に高い。
B.腫瘍および正常組織におけるL70のペプチド用量の効果
ヒトPC−3ヌードマウスモデル(Tac:Cr:(NCr)−Fox1nu)において以下の体内分布研究を行った。
下記表に記載したペプチド質量を達成するのに十分なL70リガンドを添加した177Lu−L70の適当な溶液(0.1mL)をマウスに尾部静脈内投与した。与えられた177Lu−L70の放射線量は10〜750μCiであった。
全て研究の課題をレジデンスインターバルの最後に終了し、器官および組織を回収した。ガンマカウンターで放射能をアッセイした。データは、組織1gあたりの全投与放射能のパーセンテージで表される(%ID/g)。
Figure 2011520971
Figure 2011520971
該データは、GRP受容体を発現することが知られているマウスにおけるこれらの正常な器官(例えば、膵臓および消化管)は予測される用量効果(すなわち、用量の増加を伴う放射能取り込み量の低下)を示しているが、腫瘍はマス用量が増加した場合には意外にも飽和に対して抵抗することを示している。
放射性物質の投与前にL70リガンドを投与することによって同様の効果を得ることができる。この研究では、ヒトPC−3ヌードマウスモデル(Tac:Cr:(NCr)−Fox1nu)において体内分布研究を行った(ここで、該動物は、177Lu−L70の静脈内投与の5分前、15分前または60分前にL70リガンド(0.64μg)またはバッファー対照の静脈注射1回により前処理した);マウス1kgあたりペプチド用量0.1μg。177Lu−L70の投与の1時間後に動物を屠殺し、組織をカウントして、L70での前処理が体内分布に効果をもたらすか決定した。
Figure 2011520971
上記のように、177Lu−L70投与の5分前または15分前にL70で前処理した動物においては、膵臓における放射能の量の有意な減少が見られたが、全てのL70前処理グループ(5分、15分および60分)では消化管の放射能の減少が見られた。腎効果は、一過性であり、5分前処理グループにおける対照と有意に異なるだけであった;しかし、尿分泌の差は、L70投与の60分後まで持続された。結果は、標的腫瘍がL70による前処理による影響を受けず、全ての前処理条件下での177Lu−L70の取り込みを示したことを示している。合わせると、これらの結果は、本発明の化合物との前投与または同時投与の有益な効果を示している。
実施例LIV−受容体サブタイプ特異性
現在、GRP受容体ファミリーの4つの哺乳類メンバーが知られている:GRP選択的受容体(GRP−R)、ニューロメジンB選択的受容体(NMB−R)、ボンベシン受容体サブタイプ3(BB3−R)およびボンベシン受容体サブタイプ4(BB4−R)。177Lu−L70の受容体サブタイプ特異性を調査した。結果は、177Lu−L70がGRP−RおよびNMB−Rに特異的に結合し、BB3−Rに対してはほとんどアフィニティーを有しないことを示す。
L70のルテチウム複合体(本明細書では、177Lu−L70)(supraに記載のとおりに調製)のサブタイプ特異性は、Reubiら、“Bombesin Receptor Subtypes in Human Cancers:Detection with the Universal Radioligand 125I-[D-Tyr6, beta-Ala, Phe13, Nle14]”, Clin. Cancer Res. 8:1139-1146(2002)に記載の製法およびGRP受容体の1のサブタイプのみを発現することが既に見出されていた組織サンプル、ならびに正常な膵臓および結腸を含む非腫瘍組織、ならびに慢性膵炎を用いてインビトロ受容体オートラジオグラフィーによって決定された(以下の表12aに示される)。ヒト回腸カルチノイド組織は、NMB−R、GRP−Rのヒト前立腺癌およびBB3−Rサブタイプ受容体のヒト気管支カルチノイドの起源として用いられた。比較のために、受容体オートラジオグラフィーはまた、隣接組織切片上の、3種のサブセットすべてのGRP−Rに結合する、他のボンベシン放射性リガンド、例えば、125I−Tyr−ボンベシンまたはユニバーサルリガンド(Universal ligand)として周知の化合物、125I−[DTyr,βAla,Phe13,Nle14]−BBN(6−14)で行われた。さらなる議論のために、Fleischmannら、“Bombesin Receptors in Distinct Tissue Compartments of Human Pancreatic Diseases,” Lab. Invest. 80:1807-1817(2000);Markwalderら, “Gastrin-Releasing Peptide Receptors in the Human Prostate:Relation to Neoplastic Transformation,” Cancer Res. 59:1152-1159(1999);Guggerら, “GRP Receptors in Non-Neoplastic and Neoplastic Human Breast,” Am. J. Pathol. 155:2067-2076(1999)を参照のこと。
Figure 2011520971
表12aから分かるように、すべてのGRP−R発現腫瘍、例えば、前立腺癌、乳癌、および腎細胞癌はまた、それ自体は既存の放射性リガンドで同定されたものであり、インビトロにおいて177Lu−L70で視覚化された。よりよい感受性によって、低レベルのGRP−Rを有する選択された腫瘍は、表12aに示されるように、177Lu−L70で同定されうるが、125I−Tyr−BBNでは同定され得ない。既存の放射性リガンドで同定されたすべてのNMB−R発現腫瘍はまた、177Lu−L70で視覚化された。逆に、BB3腫瘍は、177Lu−L70で検出されなかった。 試験ケースは多数のケースにおいて受容体陽性として選択されたので、ごくわずかな選択された陰性対照で、表12aに列挙された種々の腫瘍における自然の受容体発現率について結論を出すべきではない。正常なヒト膵臓は177Lu−L70で標識されない、一方、マウス膵臓は同一条件下で強く標識される。正常な膵臓は非常に急激に分解可能な組織であって、受容体を含むタンパク質の分解を完全に除去することはできないが、ヒト膵臓データが実際に否定的であることを示唆する因子には、同様の条件下でマウス膵臓の陽性対照および検査されたヒト膵臓の質に対して陽性対照を示す、各ヒト膵臓の膵島にて見出される強く標識されたBB3が含まれる。さらに、病理学的に変化する膵臓組織(慢性膵炎)におけるGRP−Rの検出は、GRP−Rが、存在する場合に、該組織において選択された実験条件下で同定されうることを示す。実際に、177Lu−L70は、125I−Tyr−BBNより大きな感受性を有する慢性膵炎におけるこれらのGRP−Rを同定する。膵癌は測定可能な量のGRP−Rを有していなかったが、数個の結腸癌は、177Lu−L70で測定された低密度の不均一に分布したGRP受容体を示した(表12a)。結腸の平滑筋がGRP−Rを発現し、インビトロにおいて177Lu−L70でならびに既存のボンベシンリガンドで検出されたことにさらに留意すべきである。
Figure 2011520971
表12bに示されるように、完全に標識された175Lu−L70は、ヒト組織において発現されるヒトGRPおよびNMB受容体に対して非常に高いアフィニティーを有していたが、BB3受容体に対しては低いアフィニティーのみを有していた。これらの実験は、放射性トレーサーとして125I−[DTyr,βAla11,Phe13,Nle14]−BBN(6−14)を用いた。177Lu標識L70を放射性トレーサーとして用いて、これによって上記のデータを確認し、拡大する。すべてのGRP−R発現ヒト癌は、177Lu−L70で非常に強く標識された。すべてのNMB−R陽性腫瘍についても同様である。逆に、BB3を有する腫瘍は視覚化されなかった。177Lu−L70の感受性は、125I−Tyr−BBNまたは125I−標識ユニバーサルボンベシンアナログのものよりよく見える。そのため、低密度のGRP−Rを発現する数個の腫瘍は、177Lu−L70で容易に同定されうると同時に、それらは125I−Tyr−BBNに対し陽性ではない。177Lu−L70の結合特性はまた、非腫瘍性組織において確認されうる。対照としてのマウス膵臓は、非常に高密度のGRP−Rを発現することが示されていたが、正常なヒト膵腺房はGRP−Rを欠乏していた。しかしながら、慢性膵炎の状態において、GRP−Rは、Fleischmannら, “Bombesin Receptors in Distinct Tissue Compartments of Human Pancreatic Diseases”, Lab. Invest. 80:1807-1817(2000)において既に報告されるように、腺房および125I−Tyr−BBNを用いるより177Lu−L70を用いることによってよりよい感受性を再度有する、組織において同定されうる。逆に、BB3発現膵島は、177Lu−L70で検出されなかったが、それらは、Fleischmannら, “Bombesin Receptors in Distinct Tissue Compartments of Human Pancreatic Diseases”, Lab. Invest. 80:1807-1817(2000)に既に報告されるように、ユニバーサルリガンドで強く標識された。少数の結腸癌は、通常非常に低密度でかつ不均一に分布された、GRP−Rを有していたが、正常な結腸平滑筋は、高密度のGRP−Rを発現した。
表12aおよび12bの結果は、Lu標識L70誘導体が、主にGRP−Rを発現する、ヒト前立腺癌に十分に結合することを期待することを示す。それらはまた、Lu標識L70誘導体が正常なヒト膵臓(主にBB3−R受容体を発現する)にまたは主にBB3−R受容体サブタイプを発現する癌に十分に結合することが記載されないことを示す。
実施例LV−放射線療法試験
A.有効性試験:
放射線療法試験は、PC3担癌ヌードマウスモデルを用いて行われた。短期有効性試験において、本発明の177Lu標識化合物L64、L70、L63および処置対照化合物DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NHは、未処置対照群と比較した。(最大30日間、各処置群についてn=12、最大31日間、プール未処置対照群についてn=36)。すべての有効性試験について、マウスは、滅菌条件下で30mCi/kgにて100μLの本発明の177Lu標識化合物が静脈内または皮下投与された。対象を、試験期間中バリアフリー環境中で飼育した。体重および腫瘍の大きさ(キャリパー測定による)を、試験期間中1週間に3回、各対象について収集した。早期中止の基準には、死亡;全体重(TBW)の20%以上の減少;2cm以上の腫瘍サイズが含まれていた。短期有効性試験の結果は、図15Aに示される。これらの結果は、L70、L64またはL63で処置された動物が、未処置の対照動物および同量のDO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NH対照が投与された動物より生存率が増大したことを示す。
長期有効性試験は、前記と同量を用いてL64およびL70で行われたが、化合物ごとに多量の動物(n=46)用い、最大120日間それらを続けた。長期有効性試験の結果は、図15Bに示される。前記と同一の対照と比較すると(n=36)、L64およびL70の両方の処置は、統計的には相互に異なっていなかった(p<0.067)が、L64よりよいL70で生存率が有意に増大した(p<0.0001)。
実施例LVI
セグメントカップリングを用いるL64およびL70の別の調製法
化合物L64およびL70は、A−Dで一般的に表される一群の中間体を用いて調製され得(図19)、それ自体は固相および液相ペプチド合成の技術分野に周知の標準的方法によって調製される(Synthetic Peptides−A User's Guide 1992, Grant, G., Ed. WH. Freeman Co., NY, Chap 3 and Chap 4 pp 77-258;Chan, W.C. and White, P.D. Basic Procedures in Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis-A Practical Approach 2002, Chan, W.C. and White, P.D. Eds Oxford University Press, New York, Chap. 3 pp 41-76;Barlos, K and Gatos, G. Convergent Peptide Synthesis in Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis-A Practical Approach 2002, Chan, W.C. and White, P.D. Eds Oxford University Press, New York, Chap. 9 pp 216-228)、それらは出典明示により本明細書の一部とする。
これらの方法には、Aloc、Boc、Fmocまたはベンジルオキシカルボニルに基づくペプチド合成法または固相もしくは溶液における方法の賢明に選択された組み合わせが含まれる。所定の工程に用いられる中間体は、図1に示される基の一覧から選択されうる、分子の各位置についての適当な保護基の選択に基づいて選択される。当業者はまた、別の保護基からなる、ペプチド合成法に適合する、中間体も用いられうることならびに上記の保護基の列挙された選択肢は説明するものとして有用であるが、包含しないこと、ならびにかかる代替物が当該分野にて周知であることを理解するであろう。
このことは、アプローチを概略する図20にて十分に説明されている。L64の合成に示されるC1の代わりに中間体C2の置換は、同一の合成法が適用される場合にL70を提供する。
実施例LVII−図49Aおよび49B
L69の合成
概要:(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸AとFmoc−Clとの反応は中間体Bを提供した。オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])(配列番号1)(A)で官能基化されたリンクアミド樹脂は、B、Fmoc−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸およびDOTAトリ−t−ブチルエステルと連続して反応した。試薬Bによる切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製し、L230を得た。全収率:4.2%。
A.(3β,5β,7α,12α)−3−(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸、B(図49A)
9−フルオレニルメトキシカルボニルクロライド(1.4g;5.4mmol)の1,4−ジオキサン(18mL)中溶液を、0℃にて撹拌しながら(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸A(2.0g;4.9mmol)(3)の10%水性Na2CO3(30mL)および1,4−ジオキサン(18mL)中懸濁液に滴下した。室温にて6時間撹拌した後、H2O(100mL)を添加し、水性相をEt2O(2×90mL)で洗浄し、次いで、2M HCl(15mL)を添加した(最終pH:1.5)。沈殿した固体を濾過し、H2O(3×100mL)で洗浄し、真空乾燥させ、次いで、フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、Bを白色固体として得た(2.2g;3.5mmol)。収率71%。
B.N−[3β,5β,7α,12α)−3−[[[2−[2−[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]エトキシ]エトキシ]アセチル]アミノ]−7,12−ジヒドロキシ−24−オキソコラン−24−イル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L69(図49B)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.5g;0.3mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を濾過し、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。(3β,5β,7α,12α)−3−(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸B(0.75g;1.2mmol)、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.18g;1.2mmol)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を樹脂に添加し、混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を捨て、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。Fmoc−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL;1.2mmol)およびDMA(7mL)を樹脂に添加した。混合物を室温で3時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を濾過し、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加し、混合物をさらに20分間振盪した。溶液を濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。NaCl(0.79g;1.2mmol)、HOBt(0.18g;1.2mmol)、DIC(0.19mL:1.2mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.40mL;2.4mmol)およびDMA(7mL)との1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−四酢酸トリス(1,1−ジメチルエチル)エステル付加物を樹脂に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)、CH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)(2)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。遠心分離によって沈殿物を回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄し、固体(248mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(50mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させ、L69(6.5mg;3.5×10−3mmol)(図49B)を白色固体として得た。収率5.8%。
実施例LVIII−図50
L144の合成
概要:オクタペプチドGln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Leu−Met−NH2(BBN[7−14])(配列番号1)(A)で官能基化されたリンクアミド樹脂は、4−[2−ヒドロキシ−3−[4,7,10−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]プロポキシ]安息香酸と反応させた。試薬B(2)による切断および脱保護の後、粗生成物を分取HPLCにより精製し、L144を得た。全収率:12%。
A.N−[4−[2−ヒドロキシ−3−[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]プロポキシ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミド、L144(図50)
固相ペプチド合成容器中にて樹脂A(0.4g;0.24mmol)をDMA中50%モルホリン(7mL)と一緒に10分間振盪し、溶液を濾過し、新しいDMA中50%モルホリン(7mL)を添加した。懸濁液をさらに20分間撹拌し、次いで、溶液を濾過し、樹脂をDMA(5×7mL)で洗浄した。4−[2−ヒドロキシ−3−[4,7,10−トリス[2−(1,1−ジメチルエトキシ)−2−オキソエチル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]プロポキシ]安息香酸B(0.5g;0.7mmol)、HOBt(0.11g;0.7mmol)、DIC(0.11mL;0.7mmol))、N−エチルジイソプロピルアミン(0.24mL;1.4mmol)およびDMA(7mL)を樹脂に添加した。混合物を室温で24時間振盪し、溶液を捨て、樹脂をDMA(5×7mL)およびCH2Cl2(5×7mL)で洗浄し、真空乾燥させた。フラスコ中にて試薬B(25mL)(2)と一緒に樹脂を4.5時間振盪した。樹脂を濾過し、溶液を減圧下にて蒸発させて、油状粗生成物を得、Et2O(20mL)で処理した後、沈殿物を得た。沈殿物を遠心分離により回収し、Et2O(3×20mL)で洗浄し、固体(240mg)を得、HPLCにより分析した。粗生成物(60mg)を分取HPLCにより精製した。生成物を含有するフラクションを凍結乾燥させ、L144(10.5mg;7.2×10−3mmol)を白色固体として得た。収率12%。
実施例LIX
L300および177Lu−L300の調製
0.2gのリンクアミドNovagel樹脂(0.63mmol/g、0.126mmol)から、分取カラムクロマトグラフィーの後にL300(0.033g、17%)を得た。保持時間は6.66分であった。分子式はC72991918である。計算された分子量は1518.71である;1519.6を観測した。配列はDO3A−Gly−Abz4−Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Phe−Leu−NH2であり、ここで、Gln−Trp−Ala−Val−Gly−His−Phe−Leu−NH2(すなわち、QWAVGHFL−NH2)は配列番号22である。L300の構造は、図51に示される。
L300(13.9μLの0.2M pH4.8 酢酸ナトリウムバッファーでは13.9μg)を150μLの0.2M pH4.8 酢酸ナトリウムバッファーおよび4μLの177LuCl(1.136mCi、Missouri Research Reactor)と混合した。100℃にて10分後、放射化学的純度(RCP)は95%であった。生成物を、水中0.1%TFA(A)およびアセトニトリル中0.085%TFA(B)の水性/有機勾配を用いて流速1mL/分で溶出されるVydac C18 ペプチドカラム(4.6×250mm、5um細孔径)により精製した。以下の勾配を用いた:アイソクラチック22%B 30分間、〜60%B 5分間、60%Bで保持 5分間。18.8分の保持時間で溶出した、化合物を、HSAを生理食塩水およびアスコルビン酸の9:1混合液に注入することによって調製される、1mLの0.8%ヒト血清アルブミン溶液に収集した。アセトニトリルを、Speed Vacuum(Savant)を用いて除去した。精製後、化合物は100%のRCPを有していた。
実施例LX−GRP受容体サブタイプに関するリンカー特異性の特性化
2種の細胞株、C6、NMB−R発現齧歯類神経膠芽腫細胞株およびPC3、GRP−R発現ヒト前立腺癌細胞株を、該アッセイにて用いた。各受容体サブタイプ(NMB−RおよびGRP−R)に対する種々の非標識化合物のアフィニティーは、C6およびPC3細胞において125I−NMBまたは125I−BBNのその対応する受容体への結合と競合するその能力を測定することによって間接的に測定された。
A.物質および方法:
1.細胞培養:
C6細胞をATCC(CCL−107)から獲得し、2mM L−グルタミン、1.5g/L重炭酸ナトリウム、15%ウマ血清および2.5%FBSが追加されたF12K培地(ATCC)中で培養した。アッセイの細胞を、48ウェルポリ−リジン被覆プレート(Beckton Dickinson Biocoat)にて9.6×10/ウェルの濃度で播種した。PC3をATCC(CRL−1435)から獲得し、2mM L−グルタミン、1.5g/L重炭酸ナトリウム、10mM HEPESおよび10%FBSが追加されたRPMI 1640(ATCC)中で培養した。両方の培養物を、37℃にて5%CO2/95%空気を含有する湿気のある環境中で保持した。アッセイのPC3細胞を、96ウェル白色/透明底プレート(Falcon Optilux-I)にて2.0×10細胞/ウェルの濃度で播種した。プレートを、播種後の2日目のアッセイに用いた。
2.結合バッファー、および放射性リガンド:
25mM HEPES、0.2%BSA フラクションV、1.0mM AEBSF(CAS # 3087−99−7)および0.1%バシトラシン(CAS # 1405−87−4)、pH7.4を含有するRPMI 1640(ATCC)。
特注125I−[Tyr]NMB、>2.0 Ci/μモル(Amersham Life Science)[125I−NMB]および市販の125I−[Tyr]BBN、>2.0 Ci/μモル(Perkin Elmer Life Science)[125I−BBN]を、放射性リガンドとして用いた。
B.インビトロアッセイ:
48ウェルプレートアッセイシステム(C6研究について)を用い、競合実験を125I−NMBを用いて行った。すべてのPC3研究を、125I−BBNを用いて実施例XLIIIに記載されるように行った。アッセイの化合物の選択は、リンカーサブタイプに基づく。結果は表13に示される。
Figure 2011520971
試験から得られた結合パラメーターを、GraphPad Prismで一部分競合非線形回帰分析(one−site competition non−linear regression analysis)を用いて分析した。C6細胞におけるNMB−Rに対する種々の化合物の相対的アフィニティーを、市販の[Tyr]−BBNおよび[Tyr]−NMBを用いて得られたものと比較した。GRP−R選択的化合物をNMB−R+GRP−R選択的化合物と識別するために、各化合物について得られたIC50を、C6細胞上の125I−NMBで[Tyr]−BBNから得られたものと比較した。2群の化合物の間のカット・オフ・ポイントを、10倍の[Tyr]−BBNのIC50として得た。試験化合物のうち、8個の化合物は、選択的にGRP−Rに結合するが(表14に示される)、32個の化合物は、同様のアフィニティーを有するGRP−RおよびNMB−Rの両方に結合し、2個はNMB−Rを優先する。
Figure 2011520971
Figure 2011520971
Figure 2011520971
Figure 2011520971
上記の表において、“na”は、“非適用”を示す(例えば、化合物は、本発明のリンカーを含有しないので、L#が割り当てられなかった)。
上記に基づき、いくつかの結果を観測した。受容体結合領域単独(BBN7−14またはBBN8−14)は、GRP−RまたはNMB−Rを優先しなかった。受容体結合領域へのキレート剤の付加は、GRP−RまたはNMB−R(DO3A−モノアミド−QWAVGHLM−NH、ここで、QWAVGHLM−NHはBBN(7−14)配列(配列番号1)である)に対するペプチドのアフィニティーに寄与しなかった。リンカーを介してペプチドにキレート剤をカップリングすることは、受容体に対するペプチドのアフィニティーに寄与しなかった。しかしながら、リンカーの種類によっては、該アフィニティーは、デュアル(NMB−RおよびGRP−Rの両方を優先)であることからGRP−R(選択性GRP−R)に変わった。上記の段落において、QWAVGHLM−NHは、BBN(7−14)配列(配列番号1)である。
リンカーとしての試験ω−アミノアルカン酸(175Lu−DO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHLM−NHおよびDO3A−モノアミド−Aoc−QWAVGHL−Nle−NHでは8−アミノオクタン酸、DO3A−モノアミド−Apa3−QWAVGHLM−NHでは3−アミノプロピオン酸ならびにDO3A−モノアミド−Abu4−QWAVGHLM−NHでは4−アミノブタン酸)は、GRP−RおよびNMB−Rの両方に対するデュアルアフィニティーを有するペプチドを提供した。175Lu−DOTA−Aoc−QWAVGHLM−NHにおける「Met」の「Nle」による置換は、ペプチドの該デュアルアフィニティーを変化しなかった。上記の段落において、QWAVGHLM−NHは、BBN(7−14)配列(配列番号1)である。
コール酸含有リンカー(L64では3−アミノコール酸、L63では3−アミノ−12−ヒドロキシコラン酸およびL67では3−アミノ−12−ケトコラン酸)は、GRP−RおよびNMB−Rに対するデュアルアフィニティーを有するペプチドを提供した。シクロアルキルおよび芳香族置換アラニン含有リンカー(DO3A−モノアミド−Cha−Cha−QWAVGHLM−NHでは3−シクロヘキシルアラニン、DO3A−モノアミド−Cha−Na11−QWAVGHLM−NHでは1−ナフチルアラニン、DO3A−モノアミド−Nal1−Bpa4−QWAVGHLM−NHでは4−ベンゾイルフェニルアラニンおよびDO3A−モノアミド−Nal1−Bip−QWAVGHLM−NHではビフェニルアラニン)は、GRP−Rに対する選択的アフィニティーを有するペプチドを提供した。4−(2−アミノエチルピペラジン)−1のみを含有するリンカーはまた、GRP−R選択性を有するペプチド(L89)に寄与した。上記の段落において、QWAVGHLM−NHは、BBN(7−14)配列(配列番号1)である。
NMB配列へのG−4−アミノ安息香酸リンカーの導入は、その固有のNMB−Rアフィニティーに加えてGRP−Rへのアフィニティーを有する化合物をもたらした(L227対GNLWATGHFM−NH2(配列番号24)。リンカー周辺のGlyの位置を変えることは、L70のアフィニティーをそのデュアルアフィニティーからNMB−R(L204)への選択的アフィニティーに変えた。L70における4−アミノ安息香酸の3−メトキシ置換(L240も同様)は、デュアルアフィニティーをGRP−Rへの選択的アフィニティーに変えた。
リンカーが受容体サブタイプ特異性に対する有意な効果を有することは前記のデータから明らかである。3群の化合物が同定されうる:
GRP−Rにて活性であるもの
これらの化合物は、診断目的として用いられうる、インビトロおよびインビボにおける該受容体に特異的な情報を提供する。これらの化合物が治療用放射線核種で放射性標識される場合、療法は、NMB−Rを含有するものを付属する、該受容体のみを含有する組織で行われうる。
NMB−Rにて活性であるもの
これらの化合物は、診断目的として用いられうる、インビトロおよびインビボにおける該受容体に特異的な情報を提供する。治療用放射線核種で放射性標識された場合、療法は、GRP−Rを含有するものを付属する、該受容体のみを含有する組織で行われうる。
GRP−RおよびNMB−Rの両方にて活性であるもの
これらの化合物は、診断目的として用いられうるインビトロおよびインビボにおけるこれらの2つの受容体サブタイプの存在の組み合わせに関する情報を提供する。両受容体を標的とすることは、特異性を用いて検査の感度を向上させうる。これらの化合物が治療用放射線核種で放射性標識される場合、療法は、両方の受容体を含有する組織で行われ得、所望の組織に輸送される用量を増大しうる。
実施例LXI − ヒト前立腺癌(PC3)細胞のGRP−Rに対する、 125 I−BBNを有する改変されたボンベシン(BBN)アナログの競合研究
BBN7−14アナログにおける一定のアミノ酸の置換の効果を測定するために、標的化部位で改変されたペプチドを作成し、ヒト前立腺癌(PC3)細胞のGRP−Rへの競合結合についてアッセイした。これらのペプチドは、すべて、金属キレート部分(DOTA−Gly−Abz4−)に結合した共通のリンカーを有する。結合データ(IC50nM)を下記の表15に示す。
A. 材料と方法
1. 細胞培養
PC3細胞株は、ATCC(CRL−1435)から入手し、2mM L−グルタミン、1.5g/L重炭酸ナトリウム、10mM HEPESおよび10%FBSを添加したRPMI1640(ATCC)中で培養した。5%CO/95%空気を含む加湿大気中、37℃で培養を維持した。アッセイ用のPC3細胞を、2.0×10細胞/ウェルの密度で、96−ウェル白色/透明底プレート(Falcon Optilux-I)に播いた。プレートを播種後2日目にアッセイに使用した。
2. 結合バッファー
25mM HEPES、0.2%BSA フラクション V、1.0mM AEBSF(CAS # 3087−99−7)および0.1%バシトラシン(CAS # 1405−87−4)を含有するRPMI1640(ATCC)、pH7.4。
3. 125 I−Tyr −ボンベシン [ 125 I−BBN]
125I−BBN(Cat # NEX258)は、PerkinElmer Life Sciences から入手した。
C. インビトロアッセイ
125I−BBNを用いるPC3細胞のGRP−Rに対する競合アッセイ:
全ての被験化合物を、結合バッファーに溶解し、適当な希釈も結合バッファーで行った。アッセイ用のPC3細胞を、2.0×10/ウェルの密度で、96−ウェルの黒色/透明コラーゲンIセルウェア(cellware)プレート(Beckton Dickinson Biocoat)のいずれかに播いた。プレートを播種後2日目に結合研究に使用した。アッセイに先立ち、プレートの培養密度(>90%コンフルエント)を確認した。競合アッセイのために、N,N−ジメチルグリシル−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ava5−QWAVGHLM−NH(ここで、QWAVGHLM−NHは、BBN(7−14)配列(配列番号1)(対照)である)、または、他の競合物質を、1.25×10−9Mないし500×10−9Mの濃度で、125I−BBN(25,000cpm/ウェル)と共にインキュベートした。これらの研究は、75μL/ウェルのアッセイ量で実施した。各データポイントにつき、トリプリケートのウェルを使用した。適当な溶液の添加後、プレートを1時間4℃でインキュベートした。氷冷インキュベーションバッファー200μLの添加によりインキュベーションを停止した。プレートを5回洗浄し、吸収により乾燥させた。LKB CompuGamma カウンターまたはマイクロプレートシンチレーションカウンターを使用して放射能を検出した。結合した125I−BBNの放射能を、競合物質の阻害濃度に対してプロットし、125I−BBN結合が50%まで阻害される濃度(IC50)を結合曲線から得た。
表15: 125 I−BBNを用いるPC3細胞のGRP−Rに対する競合研究
Figure 2011520971
Figure 2011520971
結果/結論:標的化部位で改変された様々なペプチドの結合結果の分析は、以下のことを示した:
ニューロメジンアナログ(GNLWATGHFM−NH、yGNLWATGHFM−NH、ここで、GNLWATGHFM−NHは配列番号24である)は、DO3A−モノアミド−G−Abz4(L227)に結合した場合を除き、GRP−Rに対して競合できない。しかしながら、それらは、有効なNMB競合物質である。これは、QWAVGHLM−NH、DO3A−モノアミド−QWAVGHLM−NH(ここで、QWAVGHLM−NHはBBN(7−14)配列、配列番号1である)およびL70に反映されたボンベシン配列のアミノ末端の誘導体化の要件に類似している。ヒスチジン(L225)の置換は、GRP−Rでの競合を低減させる。
L204を与えるL70中の2つのリンカー成分の反転は、サブタイプ特異性をNMBサブタイプに有利に変化させる。ボンベシン配列中のL13F置換は、GRP−R活性を維持する(L228)。
表16
Figure 2011520971
*QWAVGHLM−NHは、BBN(7−14)配列(配列番号1)である
ここでわかる通り、L228におけるF1314からF1314への置換は、GRP−Rでの活性が高い化合物(L300)をもたらす。メチオニンの除去は、それが酸化しやすいので有利である。この利益は、L13F置換もなされていなければ生じない(L221)。V10の除去は、L224で見られる通り、完全な結合の喪失をもたらした。
表17
Figure 2011520971
表18
表18に見られる通り、BBN2−6領域(L214−L217、L226)で様々な置換が可能である。
Figure 2011520971
* QWAVGHLM−NHは、BBN(7−14)配列(配列番号1)である
表19
予測通り、表19の結果は、ユニバーサルアゴニスト(L222およびL223)が合理的に良好に〜50nMのレベルで競合することを示す。
Figure 2011520971
実施例LXII − L500の合成
図53
化合物L500を、図53に例示説明する通りに製造した。特に、ジイソプロピルエチルアミン(150μL)を、DMF(1mL)中の酸A(0.19g、0.3mmol)およびHATU(0.12g、0.32mmol)の冷却溶液に添加し、5分間撹拌した。次いで、精製したペプチドB(0.11g、0.1mmol)を反応混合物に添加し、18時間撹拌した。DMFを除去し、得られた油状物をDMF/CHCNの混合物に溶解し、分取HPLCにより精製した。テトラ−t−ブチルエステルを含有する純粋な画分を回収し、凍結乾燥させ、テトラ−t−ブチルエステルを白色固体として得た。収率80mg(32%)。得られたテトラ−t−ブチルエステルを、試薬Bに溶解し、8時間撹拌した。TFAを除去し、得られたペースト状の固体をHPLCによりCHCN/水/0.1%TFAを使用して精製した。純粋な画分を回収し、凍結乾燥させ、L500を白色固体として得た。収率23mg(38%)MS:1515.7(M−H)、757.4(M−2H)/2。
実施例LXIII − L501の合成
図54
化合物L501を、図54に例示説明する通りに製造した。ジイソプロピルエチルアミン(150μL)を、DMF(1mL)中のA(0.278g、0.4mmol)およびHATU(0.152g、0.4mmol)の冷却混合物に添加し、5分間撹拌した。精製したペプチドB(0.12g、0.11mmol)を反応混合物に添加し、18時間撹拌した。DMFを除去し、得られた油状物をDMF/CHCNの混合物に溶解し、分取HPLCにより精製した。テトラ−t−ブチルエステルを含有する純粋な画分を回収し、凍結乾燥させ、テトラt−ブチルエステルを得た。収率62mg(32%)。テトラt−ブチルエステル(36.0mg、0.02mmol)を試薬Bに溶解し、8時間撹拌した。TFAを除去し、得られた濃厚な油状物をHPLCによりCHCN/水/0.1%TFAを使用して精製した。純粋な画分を回収し、凍結乾燥させ、L501を白色固体として得た。収率12mg(38%)。MS:1569.7(M−H)、784.4(M−2H/2)、803.3(M+K−2H)/2。
実施例LXIV − L500およびL501の放射性標識(177Lu)および体内分布
L500およびL501の177Lu−錯体の放射性標識およびHPLC分析
放射性標識の手順:
典型的には、1mg/mLのリガンドの溶液を、0.2M酢酸ナトリウムバッファー(pH4.8)中で調製した。この溶液のアリコート(2ないし5μL)および6ないし10mCiの177LuCl(0.05N HCl中、比活性2.8−4.09Ci/μmol)を、0.2M、pH4.8のNaOAcバッファー100ないし200μLに添加し、リガンドのLuに対するモル比2:1を達成した。室温で5分間インキュベーションした後、10mM NaEDTA・2HO10μLを添加して反応を停止し、溶液中に残っている遊離の177Luを除去した。次いで、静菌性0.9%塩化ナトリウム注射液USP/ASCOR L500(登録商標)アスコルビン酸注射液USP(0.2mL)の9:1(v/v)混合物を添加し、得られた放射性錯体の放射線分解を阻害した。放射化学的純度(RCP)をHPLCにより測定した。すべての被験配位子について、Lu−177の完全な配位が、5分以内の室温でのインキュベーションで観察された。
インビボ体内分布研究のために調製された放射性標識錯体:
体内分布研究のために、上記の通りに放射性標識化合物を調製した。但し、配位子のルテニウムに対する1:1のモル比を使用して、すべての出発配位子の完全なキレート化を確実にした。得られた177Lu錯体を含有するHPLCのピークを、0.1%HSAを含有する9:1静菌性塩水/ASCOR L500(登録商標)溶液1mL中に回収し、高速真空装置を使用して有機溶媒を除去した。残っている溶液を、9対1[v/v]の比で混合した静菌性塩水/ASCOR L500(登録商標)アスコルビン酸注射液USPを使用して、必要な放射能濃度にさらに希釈した。すべてのサンプルの放射化学的純度は95%であった。
HPLC分析:すべてのHPLC研究を、カラム温度37℃を使用して、流速1.5mL/分で実施した。
1. 177Lu−L500
HPLCカラム:Zorbax Bonus-RP、5μm、80Åの細孔サイズ、250mm x 4.6mm(Agilent)。
移動相:以下のグラジエントを使用した。ここで、A=水;B=30mM(NH)SOを含有する水;C=メタノール;D=アセトニトリル。
表20
Figure 2011520971
保持時間:177Lu−L500=25.5分
2. 177Lu−L501
HPLCカラム:Zorbax Bonus-RP、5μm、80Åの細孔、250mm x 4.6mm(Agilent)。
移動相:以下のグラジエントを使用した。ここで、A=水;B=30mM(NH)SOを含有する水;C=メタノール;D=アセトニトリル。
表21
Figure 2011520971
保持時間:177Lu−L501=23.1分
体内分布研究:
177Lu−L500、177Lu−XX100、177Lu−L501および177Lu−L70の腫瘍標的化能力、体内分布および動態を、ヒトPC−3ヌードマウスモデルで評価した。HPLCで精製した化合物10−50μCiを、各マウスにi.v.尾静脈注射により、n=4/群で投与した。注射の1時間、1および7日後に、マウスを殺し、器官および組織を回収した。放射能をガンマカウンターで評価した。データを、膀胱と合わせた尿および血液プールについて、投与した総放射能の百分率(%ID)として表した;他の全被験器官について、投与した総放射能の百分率/g(%ID/g)として表した。
表22
Figure 2011520971
*72時間の時点、ND−実施せず
データは、誘導体化していないシクロヘキシルaaztaキレート剤の錯体(XX100)として投与されたLu−177(GRP受容体標的化部分を含まない)は、身体から迅速に除去され、どの器官または組織にも残存する局在が殆ど無いことを示す。錯体(またはその密接に関連する誘導体)がGRP標的化ペプチド(L500およびL501にあるような)で誘導体化されると、放射能は、腫瘍への局在を示す。このデータは、177Lu−L70のものと類似しており、それは、本明細書に示す通り、放射線療法の目的で放射能をPC−3腫瘍に送達する効力を立証されている。腫瘍局在化および身体の他の組織への放射能の保持の欠如は、これらの2種のキレート剤を含有する本発明の化合物の、放射線画像法および放射線療法への有用性を示す。
177Lu−XX100の構造は、
Figure 2011520971
である。
実施例LXV − LNCaP腫瘍の異常な血管透過性の低減
図55−57
ここで図55を参照し、好ましい実施態様では、CrTAC:NCr:Foxn1nu/nuマウスにおいて異種移植片として増殖したLNCaP細胞は、腫瘍脈管構造から皮膚への大量の血液の血管外漏出を伴う低いプロフィールの浸潤性を示し、盛り上がらない(nonelevated)、円形または不規則形の、暗色またはより暗色のパッチ(斑状出血)をもたらす(図56)。斑状出血は、明確に目視でき、腫瘍脈管構造の漏れやすさの尺度を提供する。図55および57に示す通り、LNCaP腫瘍の177Lu−L70による処置は斑状出血を減らすことが示され、このことは、それが異常な血管透過性を低減することを示す。その血管透過性に対する効果のために、他の治療剤と組み合わせた放射性L70による処置は、他の治療剤の送達を改善すると予測された。
図55−57に示す通り、好ましい実施態様では、LNCaP(アンドロゲン感受性前立腺癌)腫瘍を有するヌードマウスモデルを使用して、放射線療法の研究を実施した。177Lu標識した本発明の化合物を、非処置対照群と比較した(各群にn=12、60日間)。処置マウスに、100μLの177Lu標識した本発明の化合物を、30mCi/kgの総用量で、i.v.またはs.c.で、無菌条件下で投与した。研究の期間中、対象を囲まれた環境で飼育した。体重、腫瘍サイズ(径測定による)および臨床所見を、研究の期間中、各対象につき週3回集めた。早い終了の基準には、死亡;20%以上の全体重(TBW)の喪失;2cm以上の腫瘍サイズが含まれた。177Lu−L70による処置は、処置をしなかった対照動物に対して生存率を高めないが、177Lu−L70で処置されたマウスには、観察可能な斑状出血に有意な減少があった(P=0.0056)。研究期間にわたる斑状出血の発生を図55に示し、図56および57に描写する。
進行時間(time to progression)は、新しい物質の抗癌活性を評価する代替的手段である。それは、腫瘍が直径で20%の増加を示す時点として定義される。平均進行時間は、ある群の動物の半数がその点に達する研究日数である。好ましい実施態様では、この度、LNCap腫瘍における平均腫瘍進行時間は、177Lu−L70処置により約100%まで増加することが判明した。平均進行時間のデータを、表23に示す。
表23
Figure 2011520971
進行までの平均時間=少なくとも20%>2rの増加、ここで、r=平均(L×W)/2。
図56に示す通り、177Lu−L70を受容しなかった対照のマウスは、LNCaP異種移植片を有し、それは、同側の後肢に広がる斑状出血を伴った。比較すると、図57では、177Lu−L70を受容した実験マウスは、対照マウスと比較して減少した斑状出血を示すLNCaP異種移植片を有した。
この実施例で示す通り、177Lu−L70による処置は、LNCap腫瘍において、有利な応答、即ち、腫瘍の血管の正常化および進行時間の実質的な増加をもたらす。
実施例LXVI − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するラパチニブの効果のインビトロでの実証
BT−474乳癌細胞(ヒト原発性浸潤性乳管癌;ER+、PR+、増幅されたHER/neu+)を、the American Type Culture Collection から入手した。BT−474細胞の増殖培地は、10%熱非動化FBS(Hyclone、SH30070.03)、0.2%NaHCOおよびペニシリン−ストレプトマイシンの最終濃度(1x、100ユニット/mL)の抗生物質/抗真菌剤"PSF−1x"(GibcoBRL、15240−062)、および、ファンギゾン(0.25μg/mL)を添加した Hybri-care Medium(Cat No:46X、ATCC)である。BT−474を、CellBind(商標)組織培養フラスコ(Corning)で、5%CO2/95%空気を含有する加湿大気中、37℃で維持し、0.05%トリプシン/EDTA(GibcoBRL 25300−054)を使用して日常的に植え継いだ。結合実験用の細胞を0日目に5.6x10細胞/cmで96−ウェル白色/透明底マイクロタイタープレート(Falcon Optilux-I)、または96ウェル黒色/透明コラーゲンIセルウェアプレート(Beckton Dickinson Biocoat)に播いた。
結合バッファー:
20mM HEPES、0.1%BSA(w/v)、0.5mM PMSF(AEBSF)、バシトラシン(50mg/500ml)を添加したRPMI1640、pH7.4。
ラパチニブ溶液:
原液:100%DMSO中、1mM原液
使用時:完全増殖培地中、0.1−1.0μM
細胞の処理および結合アッセイ:
処理:BT−474細胞を、0日目に播いた(上記参照);播種の約24−48時間後、処理1および2日目(D1、D2)に、培地を除去し、新鮮な増殖培地(対照)またはラパチニブ(0.1−1.0μM)を添加した増殖培地で置き換える。
細胞結合アッセイ:3日目に、結合バッファーで2回洗浄して血清タンパク質を除去した後、細胞を177Lu−AMBA(連続希釈5μCi/mL−0.625μCi/mL)と60分間22℃でインキュベートした。氷冷結合バッファー200μLの添加によりインキュベーションを停止した。プレートをもう3回結合バッファーで洗浄し、シンチレーション液140μLを各ウェルに添加し、プレートを密閉し、Microβプレートリーダー(Microbeta Trilux、Perkin−Elmer)で分析した。
ラパチニブによる処理は、177Lu−AMBA(177Lu−L70とも呼ばれる)結合の非処理対照の140%までの増加により示される通り(0.1−1.0μM)、BT−474乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした。加えて、最高濃度では細胞増殖の65%までの減少が見られ、これは、恐らく、GRP受容体特異的シグナルの増幅を示している。上述のことは、EGFRおよび/またはHERとGRP−Rとの間のクロストークを立証する。増加は、破壊を逃れるための代替経路(即ち、増殖の継続のためのGRPへの切り換え、または、GRPRによるEGFRのトランス活性化)と解釈し得、これは、元の治療薬への耐性を早期に示すものとして、治療的に活用し得る。シグナルの増加は、また、腫瘍細胞の死亡を逃れるための最後の試み(「最後のあがき」)とも解釈し得、これは、最終的には腫瘍の死亡に至る。そのような変化を画像化により検出する能力は、非常な有益なものであろう。
この実施例から実施例XCIIまでの結果を、表24(下記)に記録する。これは、GRP受容体に標的化されていない薬物処理が、生細胞を基礎とするインビトロの細胞培養において、177Lu−AMBA(および、推論により、67/68Ga−AMBA)のGRP−R取り込みを調節することを示す:
表24
Figure 2011520971
上記の表は、受容体−リガンド結合アッセイにより検出される通り、左側の薬物により標的とされた受容体と、前立腺癌および乳癌の細胞株のGRP受容体との間の、インビトロのクロストークを立証する。
実施例LXVII − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するラパチニブの効果のインビトロでの実証
T−47D乳癌細胞(胸水から単離されたヒト転移性乳腺管癌(mammary gland ductal adenocarcinoma)、ER+、PR+)を、the American Type Culture Collection から入手した。T−47D用の増殖培地は、10%熱非動化FBS(Hyclone、SH30070.03)、0.5%インシュリン(10516−5ML、Sigma)、およびPSF−1xを添加したRPMI1640(10−041−CM、Mediatech、Inc)であり、細胞を実施例LXVIと同様に維持した。結合バッファー、ラパチニブ溶液、処理方法および細胞結合アッセイは、実施例LXVIと同じである。
ラパチニブでの処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の50%までの増加により示される通り(0.1−1.0μM)、T−47D乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらし、最高濃度では細胞増殖の35%までの減少を伴った。上述のことは、EGFRおよび/またはHER2とGRP−Rとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXVIと同一である。結果は実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXVIII − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するラパチニブの効果のインビトロでの実証
PC−3(ヒト前立腺癌、骨転移、AR−、ER)を、the American Type Culture Collection から入手した。PC−3細胞用の培養培地は、10%熱非動化FBS(Hyclone、SH30070.03)およびPSF−1x(実施例LXVIと同様)を添加したRPMI1640(10−041−CM、Mediatech, Inc)である。結合バッファー、ラパチニブ溶液、処理方法および細胞結合アッセイは、実施例LXVIと同じである。
結果:ラパチニブによる処理は、0.1−1.0μMで非処理対照と同等の177Lu−AMBA結合により示される通り、PC−3前立腺癌細胞において、増殖または細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルに変化をもたらさなかった。
解釈:これは、EGFRおよび/またはHER2と、恐らくGRP−Rとの間のクロストークを立証する。これは、処理が成功裏に標的化しており、かつ、GRPRが代替的救済経路ではないこと;処理が成功せず、従ってGRPRをトランス活性化する必要がないこと;または、GRPが救済を媒介しているが、GRPRの発現を増加させる必要はないこと、を示し得る。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXIX − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するダサチニブの効果のインビトロでの実証
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。
ダサチニブ溶液
原液:100%DMSO中、1mM
使用時:完全増殖培地中(0.1−1.0μM)
結果:ダサチニブによる処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の10−15%までの減少により示される通り(0.1−1.0μM)、BT−474乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの減少をもたらした。
解釈:これは、SrcファミリーキナーゼのメンバーとGRPRとの間のクロストークを立証する。減少は、有効な標的化であるがGRPRを補助/救済に切り換える能力はないこと;または、処理は有効ではなく、従ってGRPRに切り換える必要がないことを示すものであり得る。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXX − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するダサチニブの効果のインビトロでの実証
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。ダサチニブ溶液は実施例LXIXの通りである。
結果:ダサチニブによる処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の500%までの増加により示される通り(0.1−1.0μM)、T−47D乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした。
解釈:このことは、SrcファミリーキナーゼのメンバーとGRPRとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXVIと同一である。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXX1 − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するダサチニブの効果のインビトロでの実証
PC−3細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。ダサチニブ溶液は実施例LXIXの通りである。
結果:ダサチニブによる処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の250%までの増加により示される通り(0.1−1.0μM)、PC−3前立腺癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした。
解釈:このことは、SrcファミリーキナーゼのメンバーとGRPRとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXVIと同一である。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXXII − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するゲフィチニブの効果のインビトロでの実証
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。
ゲフィチニブ溶液:
原液:0.5M HPO中、1mM原液
使用時:完全増殖培地中、0.1−1.0μM
結果:ゲフィチニブによる処理は、0.1−1.0μMで非処理対照と同等の177Lu−AMBA結合により示される通り、BT−474乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルに変化をもたらさなかった。
解釈:これは、Srcファミリーキナーゼのメンバーと、GRPRとの間のクロストークを立証し得る。これは、処理が成功裏に標的化しており、かつ、GRPRが代替的救済経路ではないこと;処理が成功せず、従ってGRPRをトランス活性化する必要がないこと;または、GRPが救済を媒介しているが、GRPRの発現を増加させる必要はないことを示し得る。報告によれば、GRPは、ゲフィチニブに曝露されたNSCLC細胞を、下流のc−srcに媒介されるAkt(重要なEGFRにより活性化されるシグナル伝達経路)のトランス活性化により救済することにより、ゲフィチニブ耐性と関連付けられた(Liu X, et al., Exp Cell Res 2007, 313;1361-72)。しかしながら、これは、GRPRの発現の増加を必要としないかもしれない。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXXIII − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するゲフィチニブの効果のインビトロでの実証
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。ゲフィチニブ溶液は実施例LXXIIの通りである。
結果:ゲフィチニブによる処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の20%までの増加により示される通り(0.1−1.0μM)、T−47D乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした。
解釈:このことは、EGFRとGRPRとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXVIの通りである。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXXIV − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するゲフィチニブの効果のインビトロでの実証
PC−3細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。ゲフィチニブ溶液は実施例LXXIIの通りである。
結果:ゲフィチニブによる処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の20−40%までの減少により示される通り(0.1−1.0μM)、PC−3前立腺癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの減少をもたらした。
解釈:このことは、EGFRとGRPRとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXIXの通りである。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXXV − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するイマチニブの効果のインビトロでの実証
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。
イマチニブ溶液
原液:100mM CH3COOH中、1mM原液
使用時:完全増殖培地中、0.1−1.0μM
結果:イマチニブによる処理は、0.1−1.0μMで非処理対照と同等の177Lu−AMBA結合により示される通り、BT−474乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルに変化をもたらさなかった。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(Bcr−Ablチロシンキナーゼ;PDGFおよび幹細胞因子(SCF)、KitおよびPDGFRも阻害する)とGRPRとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXVIIIと同一である。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXXVI − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するイマチニブの効果のインビトロでの実証
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処理し、結合アッセイした。イマチニブ溶液は実施例LXXVの通りである。
結果:イマチニブによる処理は、177Lu−AMBA結合の非処理対照の15%までの増加により示される通り(0.1−1.0μM)、T−47D乳癌細胞において、細胞当たりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(Bcr−Ablチロシンキナーゼ;PDGFおよび幹細胞因子(SCF)、KitおよびPDGFRも阻害する)とGRPRとの間のクロストークを立証する;解釈は、実施例LXVIIIと同一である。結果は、実施例LXVIの表24に記録されている。
実施例LXXVII − PC−3前立腺癌細胞におけるイマチニブの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてイマチニブ溶液は実施例LXXVにおける通りである。
結果:イマチニブでの処置は、未処置対照の15−25%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、PC−3前立腺癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:多重キナーゼ阻害剤(Bcr−Ablチロシンキナーゼ;PDGFおよび幹細胞因子(SCF)、Kit、およびPDGFRも阻害する)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXVIII − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するエルロチニブの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
エルロチニブ溶液:
ストック:100mM CHCOOH中の1mMストックを95%エタノール中に調製した
作業:完全増殖培地中0.1−1.0μM
結果:エルロチニブでの処置は、0.1−1.0μMで未処置対照と177Lu−AMBA結合が同等であることにより示される通り、BT−474乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルを変化させなかった。
解釈:これは、EGFRとGRP−Rの間のクロストークを証明する;実施例LXVIIIと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXIX − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するエルロチニブの効果のインビトロでの証明。
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてエルロチニブ溶液は実施例LXXVIIIにおける通りである。
結果:エロチニブでの処置は、未処置対照の5−20%までの177Lu−AMBA結合の増加により示される通り、T−47D乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、EGFRとGRP−Rの間のクロストークを証明する;実施例LXVIと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXX − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するエルロチニブの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてエルロチニブ溶液は実施例LXXVIIIにおける通りである。
結果:エロチニブでの処置は、未処置対照の5−20%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、PC−3前立腺癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、EGFRとGRP−Rの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXI − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するソラフェニブの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
ソラフェニブ溶液:
ストック:100mM CHCOOH中の1mMストックを95%エタノール中に調製した
作業:完全増殖培地中0.1−1.0μM
結果:ソラフェニブでの処置は、未処置対照の10−25%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、BT−474乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(PDGFRba/VEGFR1、2、3/KIT、FLT3/EGF/Ras/Rafキナーゼ)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXII − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するソラフェニブの効果のインビトロでの証明。
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてソラフェニブ溶液は実施例LXXXIにおける通りである。
結果:ソラフェニブでの処置は、0.1−1.0μMで未処置対照と177Lu−AMBA結合が同等であることにより示される通り、T−47D乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルを変化させなかった。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(PDGFRba/VEGFR1、2、3/KIT、FLT3/EGF/Ras/Rafキナーゼ)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIIIと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXIII − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するソラフェニブの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてソラフェニブ溶液は実施例LXXXIにおける通りである。
結果:ソラフェニブでの処置は、未処置対象の10−20%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、PC−3前立腺癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(PDGFRba/VEGFR1、2、3/KIT、FLT3/EGF/Ras/Rafキナーゼ)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXIV − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するスニチニブの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
スニチニブ溶液:
ストック:100mM CHCOOH中の1mMストックを95%中に調製した
作業:完全増殖培地中0.1−1.0μM
結果:スニチニブでの処置は、未処置対照の8%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、BT−474乳癌細胞における細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(EGFR、HER2、ErbB3;PDGFαおよびβ;幹細胞因子受容体(KIT);FLT3;CSF−1R;神経栄養(neurotropic)因子受容体(RET)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXV − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するスニチニブの効果のインビトロでの証明。
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてスニチニブ溶液は実施例LXXXIVにおける通りである。
結果:スニチニブでの処置は、未処置対照の13%までの177Lu−AMBA結合の増加により示される通り、T−47D乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(EGFR、HER2、ErbB3;PDGFαおよびβ;幹細胞因子受容体(KIT);FLT3;CSF−1R;神経栄養(neurotropic)因子受容体(RET)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXVI − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するスニチニブの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてスニチニブ溶液は実施例LXXXIVにおける通りである。
結果:スニチニブでの処置は、未処置対照の10%までの177Lu−AMBA結合の増加により示される通り、PC−3前立腺癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの増加をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、多重キナーゼ阻害剤(EGFR、HER2、ErbB3;PDGFαおよびβ;幹細胞因子受容体(KIT);FLT3;CSF−1R;神経栄養(neurotropic)因子受容体(RET)とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXVII − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するアナストロゾールの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
アナストロゾール溶液:
ストック:100%エタノール中1mMストック
作業:完全増殖培地中0.1−1.0μM
結果:アナストロゾールでの処置は、0.1−1.0μMで未処置対照と177Lu−AMBA結合が同等であることにより示される通り、BT−474乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルを変化させなかった。
解釈:これは、エストロゲン受容体とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIIIと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXVIII − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するアナストロゾールの効果のインビトロでの証明。
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてアナストロゾール溶液は実施例LXXXVIIにおける通りである。
結果:アナストロゾールでの処置は、未処置対照の10%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、T−47D乳癌細胞においける細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、エストロゲン受容体とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例LXXXIX − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するアナストロゾールの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてアナストロゾール溶液は実施例LXXXVIIにおける通りである。
結果:アナストロゾールでの処置は、未処置対照の10%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、PC−3前立腺癌細胞における細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、エストロゲン受容体とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例XC − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するボルテゾミブの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
ボルテゾミブ溶液:
ストック:100%DMSO中1mMストック
作業:完全増殖培地中0.1−1.0μM
結果:ボルテゾミブでの処置は、未処置対照の50%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、BT−474乳癌細胞における細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、ユビキチン経路の下流シグナル伝達とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例XCI − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対するボルテゾミブの効果のインビトロでの証明。
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてボルテゾミブ溶液は実施例XCにおける通りである。
結果:ボルテゾミブでの処置は、未処置対照の50%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、T−47D乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、ユビキチン経路の下流シグナル伝達とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例XCII − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対するボルテゾミブの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そしてボルテゾミブ溶液は実施例XCにおける通りである。
結果:ボルテゾミブでの処置は、未処置対照の60%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、PC−3前立腺癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.1−1.0μM)。
解釈:これは、ユビキチン経路の下流シグナル伝達とGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は実施例LXVIの表24に記載する。
実施例XCIII − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−OHタモキシフェンの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
4−OHタモキシフェン溶液:
ストック:95%エタノール中1mM
作業:完全増殖培地中0.001−0.1μM
結果:4−OHタモキシフェンでの処置は、未処置対照の73%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、BT−474乳癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.001−0.1μM)。
解釈:これは、ERとGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果は次の表25に記載する:
Figure 2011520971
実施例XCIV − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−OHタモキシフェンの効果のインビトロでの証明。
T−47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そして4−OHタモキシフェン溶液は実施例XCIIIにおける通りである。
結果:4−OHタモキシフェンでの処置は、未処置対照の35%までの177Lu−AMBA結合の減少により示される通り、T−47D乳癌細胞における細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルの低下をもたらした(範囲0.001−0.1μM)。
解釈:これは、ERとGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXIXと同じ解釈である。結果を実施例XCIIIの表25に記載する。
実施例XCV − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−OHタモキシフェンの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を実施例LXVIおよびLXVIIIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイしており、そして4−OHタモキシフェン溶液は実施例XCIIIにおける通りである。
結果:タモキシフェン(4−OH TMX)での処置は、0.001−0.1μMの範囲で未処置対照と177Lu−AMBA結合が同等であることにより示される通り、PC−3前立腺癌細胞において細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルを変化させなかった。
解釈:これは、ERとGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIIIと同じ解釈である。結果を実施例XCIIIの表25に記載する。
実施例XCVI − BT−474ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−OHタモキシフェンとβ2−エストラジオールの効果のインビトロでの証明。
BT−474細胞を、β2−エストラジオールを添加する以外、実施例LXVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした(下記参照)。
4−OHタモキシフェン溶液:
ストック:95%エタノール中1mM
作業:完全増殖培地中0.001−0.1μM
β2−エストラジオール溶液:
ストック:95%エタノール中1mM
作業:完全増殖培地中1nM
処置:BT−474細胞を0日目に播種し、1日目および2日目(D1、D2)に処理した。培地を除去し、新鮮増殖培地(対照);またはD1に増殖培地、続いてD2に1nM β2−エストラジオール;またはD1に4−OHタモキシフェン、続いてD2に1nM β2−エストラジオールのいずれかに置き換えた。
結果:β2−エストラジオールでの処理は、対照を47%超える177Lu−AMBA結合の増加により示される通り、BT−474乳癌細胞においてGRP受容体特異的シグナルを増加させた。4−OHタモキシフェンと、続くβ2−エストラジオールでの処置は、4−OHタモキシフェン処置単独で得られた値を変化させなかった(実施例XCIII参照)。
解釈:これは、ERとGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIと同じ解釈である。結果を実施例XCIIIの表25に記載する。
実施例XCVII − T47Dヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−OHタモキシフェンとβ2−エストラジオールおよびβ2−エストラジオール単独の効果のインビトロでの証明。
T47D細胞を、実施例LXVIおよびLXVII、およびXCVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
結果:β2−エストラジオールでの処は、T47D乳癌細胞における細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルを変化させなかった。タモキシフェンと、続くβ2−エストラジオールでの処理は、T−47D乳癌細胞における細胞あたりのGRP−Rを27%、タモキシフェン単独と比較して8%少なく減少させた(実施例XCIV)。
解釈:これは、ERとGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIIIと同じ解釈である。結果を実施例XCIIIの表25に記載する。
実施例XCVIII − PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−OHタモキシフェンとβ2−エストラジオールの効果のインビトロでの証明。
PC−3細胞を、実施例LXVIおよびLXVIII、およびXCVIの通りに維持し、処置し、そして結合アッセイした。
結果:β2−エストラジオールまたは4−OHタモキシフェンと、続くβ2−エストラジオールでの処置は、0.001−0.1μMの範囲で未処置対照と177Lu−AMBA結合が同等であることにより示される通り、PC−3前立腺癌細胞における細胞あたりのGRP受容体特異的シグナルを変化させなかった。
解釈:これは、ERとGRPRの間のクロストークを証明する;実施例LXVIIIと同じ解釈である。結果を実施例XCIIIの表25に記載する。
実施例XCIX− PC−3前立腺癌細胞におけるGRP受容体結合およびグルコース取り込みに対するダサチニブの効果のインビトロでの証明(一プレートアッセイ法を使用)
方法:PC−3(ヒト前立腺腺癌、骨転移、AR−、ER)を、American Type Culture Collectionから得た。PC−3細胞の増殖培地は、10%熱不活性化FBS(Hyclone, SH30070.03)およびPSF−1x(実施例LXVIにおける通り)を補ったRPMI 1640(10-041-CM, Mediatech, Inc)である。細胞を0日目に播種した(7.5k/ウェル 96ウェルPE Scintiplate)。播種約24時間後、処置1日目および2日目(D1、D2)に、培地を除去し、新鮮増殖培地(対照)、またはダサチニブ(0−0.1μM)添加増殖培地に置き換えた。3日目に、177Lu−AMBA結合アッセイを先に記載の通りに行った。細胞数および増殖を測定するために、100μLのDPBS中10%CCK−F溶液(Molecular technologies)を同じプレートに添加し、30分間、37℃でインキュベートし、535nmで相対蛍光(RFU)を測定した。細胞数および177Lu結合に基づき、Bmax(fmoles結合/100万細胞)を計算し、結果を対照と比較した。
グルコース取り込み試験について、蛍光標識した2−デオキシグルコース誘導体(2−NBDG)を使用した。上記の通りのダサチニブ処置後、細胞を、結合緩衝液中2−NBDG(200uM)と2時間、37℃でインキュベートし、RFUを530nmで測定した。細胞数を上に記載したCCK−Fを使用して決定した。細胞数に基づき、グルコース取り込みについてのBmaxを決定し、対照と比較した。
予測通り、細胞増殖の有意な減少があり、増殖阻害は、100nM ダサチニブで最大33%であった。驚くべきことに、177Lu−AMBA取り込みは、ダサチニブ処置(対照)無しでの266fmoles/100万細胞の平均Bmaxから、100nM ダサチニブで470fmoles/100万細胞まで上昇し、76.7%の上昇であった。グルコース取り込みは、100nM ダサチニブで最大67.8%下がった。
Figure 2011520971
この結果は、GRP受容体活性がSrc受容体ファミリーに対して標的化したダサチニブ処置の効果を立証する能力を証明する。
実施例C − ZR−75−1ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合およびグルコース取り込みに対する4−ヒドロキシタモキシフェンの効果のインビトロでの証明
方法:ZR−75−1乳癌細胞株(エストロゲン受容体を有するヒト腺管癌)をAmerican Type Culture Collection(ATCC)から得た。細胞を、T-150 CellBind Tissue培養フラスコ(Corning)中、10%熱不活性化FBS(hyclone, SH30070.03)を補ったATCC(Cat No:30-2001)からの完全増殖、RPMI−1640培地で培養し、5%CO/95%空気を含む加湿雰囲気下、37℃で維持した。細胞を、Mediatech, Inc. (Cat No:25-053-cl)からの0.25%トリプシン/EDTAを使用して一般的な方法で継代した。
ZR−75−1細胞を0日に播種した(40k/ウェル 96ウェルPE Scintiplate)。播種約48後、処置時、2日目および3日目(D2、D3)に、培地を除去し、新鮮増殖培地(対照)、または4−ヒドロキシタモキシフェン(0−0.1μM)を添加した増殖培地に置き換えた。4日目に、177Lu−AMBA結合アッセイを先に記載の通りに行った。細胞数および増殖を測定するために、100μLのDPBS中10%CCK−F溶液(Molecular technologies)を同じプレートに添加し、30分間、37℃でインキュベートし、535nmで相対蛍光(RFU)を測定した。細胞数および177Lu結合に基づき、Bmax(fmol結合/100万細胞)を計算した。
グルコース取り込み試験について、蛍光標識した2−デオキシグルコース誘導体(2−NBDG)を使用した。上記の通り4−ヒドロキシタモキシフェン処置後、細胞を結合緩衝液中2−NBDG(200uM)と2時間、37℃でインキュベートし、RFUを530nmで測定した。細胞数を、上記の通りCCK−F処置により決定した。
Figure 2011520971
これらの濃度で試験した細胞増殖はわずかしか変化しなかった。ZR−75−1細胞における177Lu−AMBAの相対的取り込みは、1−100nM 4−OHタモキシフェン処置後40−70%まで有意に減少したが、2−NBDG取り込みで証明される通り、解糖は中程度の減少(〜20%)しかなかった。この結果は、GRP受容体活性がエストロゲン受容体に対して標的化したタモキシフェン処置の効果を立証する能力を証明する。
実施例:CI − ZR−75−1ヒト乳癌細胞におけるGRP受容体結合に対する4−ヒドロキシタモキシフェンの長期(2−12日間)効果のインビトロでの証明
方法:
1. GRP取り込みに対する4−OHタモキシフェン処置の2日目の効果:ZR−75−1乳癌細胞株を上記の通り培養した。4−OH Tamでの2日間試験と続く177Lu−AMBA取り込みは上記の通り行った。
2. ZR−75−1細胞におけるGRPまたはグルコース取り込みに対する4−OHタモキシフェンの5日目の効果:
2日間試験としてZR−75−1細胞を、15K/ウェルで、2個の96ウェルscintiplateに同じ日に播種した。処置を100nM 4−OHタモキシフェンで2日目から5日目まで毎日行った。ZR−75−1細胞における4−OHタモキシフェンのGRP−Rまたはグルコース取り込みに対する効果を、6日目に2日間 4−OHタモキシフェン試験の効果と同じ方法により決定した。
3. 4−OHタモキシフェンのZR−75−1細胞におけるGRPまたはグルコース取り込みに対する11日目の効果:
ZR−75−1細胞を、この試験が開始する同じ日にT−75 TCフラスコで培養し、細胞を100nM 4−OHタモキシフェンで、2日目から5日目まで毎日処置したか、または処置しなかった。6日目に、細胞を15K/ウェルで2個の96ウェルscintiplatesに播種し、処置を100nM 4−OHタモキシフェンで11日目まで毎日行った。4−OHタモキシフェンのZR−75−1細胞におけるGRP−Rまたはグルコース取り込みにおける効果を、12日目に先に適用したのと同じ方法により決定した。
Figure 2011520971
結果は、ZR−75−1の4−OHタモキシフェンの長期処置は、ZR−75−1細胞増殖を、12日目までに見られる28%阻害まで減少させることを示した。処置に応答した177Lu−AMBA取り込みの有意な変化が、2−NBDG取り込みのわずかな変化と共に見られた。この結果は、GRP受容体活性がエストロゲン受容体に対して標的化したタモキシフェン処置の効果を立証する能力を証明する。67Ga−AMBAは、かかる処置経過をモニターするために18F−FDGよりもよく試験されている。
実施例CII − Ga−AMBA(Ga−L70)の製造および特徴付け。
(a)AMBAリガンド:
AMBA[(DO3A−CHCO−G−(4−アミノベンゾイル)−QWAVGHLM−NH)、DO3A=(1,4,7,10−テトラアザ−4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−シクロドデシル)−アセチル]を、米国特許第7,226,577号(Cappelletti et al)に記載されている、固相ペプチド合成化学を使用して合成した。
このリガンドの構造式を以下に示す。
Figure 2011520971
(b)非放射性Ga−AMBA標準の合成:
非放射性Ga−AMBAのサンプルを、AMBAリガンド(25μg)とセレノメチオニン(200μg)を、0.2mLの0.2M NaOAc緩衝液(pH4.8)中、2μgのガリウムと混合することにより製造した(Gallium AAS標準溶液)。これは、1.8から1のGa対リガンド比を示す。過剰のGaを使用して全AMBAリガンドを消費させ、続く精製をより容易なものとした。この混合物を100℃で10分間加熱した。配位後、20μLの10mM EDTAを反応溶液に添加して、残った遊離ガリウムをすべてキレート化させた。このGa−AMBA反応溶液を、次に記載する条件を使用してLC/MS分析のためのHPLCに注入した。
カラム:Zorbax Bonus-RP包埋アミドC14(250mm×4.6mm、サイズ5μm)。溶媒:A:HO/0.1%ギ酸/0.01%TFA(v/v);B:アセトニトリル/0.1%ギ酸/0.01%TFA(v/v)。勾配は以下の表26に記載する。流速:0.6mL/分。カラム温度:37℃。
Figure 2011520971
LC/MSに使用したHPLC条件下で、Ga−AMBAの保持時間は〜24.8分間であった。天然に存在するガリウムは、2種の非放射性同位体、Ga−69およびGa−71のそれぞれ60.11%および39.89%の量での混合物である。Ga−AMBAの同位体質量の測定値と予測値はよく一致した。
Figure 2011520971
第二の非放射性Ga−AMBA標準を、10mLの0.2 M、pH4.8 NaOAc緩衝液に溶解した10mgの“そのままの”AMBAを0.8mgのガリウムで処理することにより製造した(Gallium AAS標準溶液)。この反応において、Ga対リガンド比は、〜2から1であった。続くGa−AMBA複合体の精製を容易にするため、過剰のGaを使用してキレート化中に全てのAMBAを消費させた。この混合物を100℃で20分間加熱した。配位後、2mLの10mM EDTAを反応溶液に添加して、残った遊離ガリウムをすべてキレート化させた
このGa−AMBAを、次に記載するHPLC条件を使用して、分取HPLCにより精製した。
Figure 2011520971
Ga−AMBAピークを回収し、凍結乾燥した。Ga−AMBAの8.4mgサンプルを得て、元素分析の結果は2037.6(3TFA・7HO)の式重量と一致した。
Figure 2011520971
(c)67Ga−AMBAの製造:
67Ga−AMBAを、本明細書および同時係属米国出願第11/751,337号に記載する177Lu−AMBAに使用したものに準じる方法を使用して製造した。50μLの0.2M、pH4.8 NaOAc緩衝液中のAMBA(無水リガンド6μg、4nmol)およびセレノメチオニン(0.05mg)を1.7mCiの67GaCl(Nordion)と混合した。反応バイアルを100℃の加熱ブロックで10分間加熱し、次いで〜2分間室温度水浴で冷却した。冷却後、静菌0.9%塩化ナトリウム注射液USPおよびASCOR L500(登録商標)アスコルビン酸注射液USPの0.1mLの9:1混合物をバイアルに添加し、続いて20μLの10mM EDTAを添加して、残っている遊離放射性核種を全て配位させた。この未精製反応混合物のRCPは90.1%であった。この反応混合物の一定量を、次のHPLC系を使用してHPLC精製して、過剰のリガンドを除去した。カラム:Zorbax Bonus-RP包埋アミドC14(250mm×4.6mm、サイズ5μm、Agilent)。カラム温度:37℃、流速:1.5mL/分。勾配:移動相A=HO、B=0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)(v/v)および30mM(NH)SO含有HO。(3.96g/L)、C=メタノール(MeOH)、およびD=アセトニトリル(ACN)。
Figure 2011520971
所望のフラクションを1mLの0.1%HSA含有静菌生理食塩水/ASCOR L500(9:1)に回収した。有機物を高速真空(speed vacuum)を使用して除去し、最終生成物を0.1%HSA含有静菌食塩水/ASCOR L500の9:1混合物を使用して0.1mCi/mLに希釈した。最終RCPは99.8%であった。製造時の67Ga−AMBAの平均異的活性は、〜20Ci/μmoleであった。Ga−AMBA標準(26.2分間)の保持時間は、検出器補正を考慮に入れたとき、67Ga−AMBA(26.4分間)のものと同じであった。
(d)67Ga−AMBAのPC−3腫瘍細胞へのインビトロの結合
ヒト前立腺癌(PC−3)細胞を、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC、Lot#3250)から得て、組織培養フラスコ(Corning)内でL−グルタミンおよび25mM HEPES(Cellgro, cat# 10-041-CMから得る)を含有するRPMI−1640中で培養した。この増殖培地に、10%の熱不活化FBS(Hyclone, SH30070.03)およびファンギゾン(0.25μg/mL)を追加した。全ての培養物を、37℃、5%CO2を含む加湿大気中に維持し、0.25%トリプシン/EDTA(VWR, Cat # 45000-664)を用いて定期的に継代した。細胞を、96ウェルの白色/透明な底の組織培養プレート(Falcon Optilux-I)中で20x10/ウェルの濃度で播種した。コンフルエントになった場合に、全細胞数が約25-30x10細胞/ウェルであると決定した。このプレートを、播種後2日目に結合試験に使用した。結合緩衝液は、0.2%BSA(w/v)、0.5mM PMSF(AEBSF)、バシトラシン(Sigma, lot # 60K082;50mg/500ml)(pH7.2)(RPMI-1640はCellgro, Cat# 10-041-Cm, Lot # 10041059から得た)を追加したRPMI−1640であった。
96ウェルプレートアッセイを用いて、67Ga−AMBAのGRP−Rへの結合を阻害するための、非放射性活性Ga−AMBAのEC50を決定した。全ての試験した化合物を、結合緩衝液に溶解し、好適な希釈もまた結合緩衝液にて行った。アッセイのために、1.0x10-9M〜50x10-9Mの濃度範囲の、AMBAリガンド、または非放射活性金属錯体のLu−AMBAまたはGa−AMBAを、全容量(75μL)中で67Ga−AMBA(0.035μCi、1.5μCi/mL)と共にコインキュベートした。これらの試験を、各データ点に対して3枚のウェルを用いて、1ウェルあたり75μLのアッセイ容量で行った。好適な溶液の添加後に、プレートを1時間4℃でインキュベートした。結合試験を、リガンド−受容体複合体の取込みを予防するために4℃で行った。インキュベーションを、氷冷インキュベーション緩衝液(200μL)の添加により終了した。プレートを、5回洗浄し、吸い取り乾燥させた。該細胞結合放射活性を、LKB CompuGamma カウンター用いて検出した。このデータを、GraphPad Prizm ソフトウェアにより分析し、50%の結合を阻害するのに必要な“有効濃度”(EC50値)を得た。
プレートアッセイを用いる 67 Ga−AMBAの飽和結合試験:
67Ga−AMBAの飽和結合について、次の一般的な方法を使用した:PC−3細胞を上記したとおりに播種し、コンフルエントとし、その後各ウェルに、三連の異なる濃度[0−50nM](75μL)にて67Ga−AMBA[ストック:20μCi/mL、50nM]を加えた担体を添加し、細胞を4℃で1時間インキュベートした。平行試験において、該細胞を、様々な濃度の67Ga−AMBAと共に、大過剰量のコールドのGa−AMBA(1μM)の存在下にてインキュベートし、任意の非特異的結合(NSB)を決定した。非結合放射活性を洗い流した後、該細胞に結合した全放射活性を決定した。該データを、GraphPad Prism ソフトウェアを用いて分析して、KおよびBmax値を得た。受容体数をBmax値から計算した。
取込みおよび流出量アッセイ:
PC−3細胞を、結合緩衝液(全アッセイ容量75μL)中で67Ga−AMBA(100,000 cpm、75μL、1μCi/mL)と共に40分間37℃でインキュベートした。インキュベーションを、氷冷結合緩衝液(200μL)の添加により停止し、非結合放射活性を、結合緩衝液(4℃)を用いて洗浄することにより(4x)排除した。細胞表面に結合した放射リガンドを除くために、該細胞を、4分間0−5℃で(氷浴)0.2M 酢酸の生理食塩水(pH2.8)と共にインキュベートした。各ウェルからこの溶液(酸の洗浄培養基)を、それぞれ収集した。酸洗浄を、再度反復し、合わせた溶液をγカウンターで計測して、この表面の結合放射活性を決定した。次いで、該細胞を、0.5N NaOH(100μL/ウェル)を用いて3分間室温で処理することにより溶解させた。各ウェルからの溶液を個々に収集した。0.5N NaOHとのインキュベーションを再度繰り返した。合わせた溶液を計測して、PC−3細胞に取込まれた放射活性物質の量を決定した。全てのサンプルを、γカウンターで分析した。
流出量試験について、PC−3細胞と67Ga−AMBA(75μL、1μCi/mL)とを40分間37℃でインキュベートした後に、この非結合物質を、コールドの結合緩衝液(4℃)を用いて洗い流した(4x)。新たな結合培養基(200μL)を各ウェルに添加し、該細胞を、3時間までインキュベートした。0、1、2および3時間の、培養基の放射活性(観察された流出量)、表面結合量(酸洗浄)および取込み量(溶解物)を、上記のとおりに決定した。
培養基中で観察された流出量は細胞表面から放出された放射活性を含むために、真の流出量を、下記式を用いて各時点での細胞内への取込みを維持した放射性活性から計算した:
Figure 2011520971
AMBAは、177Lu−AMBAおよび67Ga−AMBAの双方と同等に十分競合することを示し、そのEC50は、各々2.95(±0.28)および2.89(±0.18)nMであった。同様に、AMBAのLuおよびGa-キレートは、1.0−1.5nM[EC50]にて67Ga−AMBAおよび177Lu−AMBAと競合および交差競合する。
放射性標識したAMBAと、AMBAリガンドおよび非放射活性金属錯体のPC−3細胞への競合結合の比較
Figure 2011520971
LuおよびGa−AMBAの双方は、金属不含AMBAよりも低い濃度であっても67Ga−AMBAおよび177Lu−AMBAと競合および交差競合することが判った。例えば、金属キレート(Lu−AMBAおよびGa−AMBA)に対するEC50値は1.0−1.5nMの範囲内であることが判ったが、一方金属不含AMBAは、常に若干高いEC50値(2.89-2.95nM)を示した。
結合親和性を、PC−3中において、67Ga−AMBAを添加した担体のGRP−Rへの飽和結合により決定した。このデータを、Prizmソフトウェアにより分析し、親和性(kD)および結合能(Bmax)を得た。Bmax値から、受容体密度を計算した。
この結果から、67Ga−AMBAの親和性[kD0.46±0.07nM]が、PC−3細胞中のGRP−Rに対する177Lu−AMBA(kD0.44±0.08nM)の親和性と類似していることが判った。同様に、この402fmoles/million 細胞および受容体数242000/細胞のBmaxは、177Lu−AMBA試験(Bmax408 fmoles/million 細胞、および受容体245000/細胞)から得たものと類似する。
PC−3細胞による67Ga−AMBAおよび177Lu−AMBAの結合の比較
Figure 2011520971
67Ga−AMBAとPC−3細胞とのプレインキュベーション後に、全細胞結合放射活性の78.4%が取込まれ、表面結合が20.9%に達したことが判った。取込み活性の大部分は、3時間後でさえ取込みを維持した。2時間時の計算された流出量は、2.4%であると決定された。表面結合活性は、全取込みの15-20%を維持した。異なる時点(観察された流出量)で培養基中に見られる放射性活性は、殆どが細胞表面結合活性に由来するようである。67Ga−AMBAの取込みおよび流出のパターンが、177Lu−AMBAのものと同じであることが判った。
PC−3細胞による放射性標識AMBAに関する取込みおよび流出量の比較
Figure 2011520971
実施例CIII−PC−3の腫瘍担持免疫不全オスマウスにおけるルテチウム-177またはガリウム-67により標識したAMBAの生体内分布データ
生体内分布試験を、HPLC精製物質の放射活性の痕跡用量レベル(50μCi/mL)を用いて行った。対象(n=4/ガリウム-67群、n=9/ルテチウム-177群) を、0.1gの最近傍値まで秤量して、この体重を記録した。各対象を、0.1mL用量の67Ga−AMBA(0.0002μg)または177Lu−AMBA(平均0.0026μg)のいずれかを尾部血管静脈内投与により投与した。滞留期間の終時に、該対象を、頸椎脱臼により屠殺した。屠殺直後に、評価すべき所定の組織を回収した。摘出した臓器、組織、および血液のアリコートを秤量し(最近傍値mgまで)、Perkin-Elmer, 1480 3'' Wizard 自動化γカウンターにて滞留放射活性をアッセイした。この物質の重量および1分間あたりの関連カウント数(cpm)を、GraphPadTMを用いるさらなる統計分析のためにExcel spreadsheetに移した。ルテチウム-177およびガリウム-67は、67Ga−AMBAを用いるスチューデントt検定により、血中の増加レベル(p<0.05)は例外として、類似した全体的な生体内分布ならびに標的および非標的組織の取込みを示した。特に、腫瘍取込みは、1および24時間双方同程度である。
PC−3異種移植片マウスのモデルにおけるLu−AMBAおよびGa−AMBAの分布
Figure 2011520971
これらのデータおよびインビトロデータに基づくと、Lu−AMBAは、インビトロおよびインビボのGa−AMBAに関する挙動を予測するための合理的な代用物(surrogate)である。
実施例CIV−マウス異種移植片モデルにおけるBT−474ヒト乳癌細胞のGRP受容体結合に対するタモキシフェンの効果の検出
67Ga−AMBAに対して有効な代用物として177Lu−AMBAを使用することは、予め確立されており(実施例XCVIおよびXCVII)、この代用物を続いて有用性について主に使用した。
メスのヌードマウス([Ncr]-Foxn1<nu>)に、60日間の徐放性ペレットの皮下埋込み(0.72 mg/60日 放出;0.6mg/kg;Innovative Research of America, Sarasota, FL)により17β-エストラジオールの投与によるホルモンの補充を行った。ホルモン処理開始4−7日後に、該マウスを、マトリゲル(PBSを用いて1:1)皮下注射中の1000万のBT−474細胞を脇腹に異種移植した。17β-エストラジオールは、このモデルにおいて腫瘍細胞増殖に必要である。
クエン酸タモキシフェンを、腫瘍が100-200mm3の平均サイズに達した時点で、皮下に埋め込まれた徐放性ペレット(10mg/21日 放出;25mg/kg;Innovative Research of America, Sarasota, FL)を介してBT−474腫瘍担持マウスに毎日1回投与した。コントロールマウスに、ビヒクルのみの徐放性ペレット(ホルモンの補充に加えて)を投与した。
化学療法剤の投与14日後に、低用量の薬物動態試験をGa−AMBAに対する代用物として177Lu−AMBAを用いて行い、コントロールに対比してGRP−Rによる取込みを決定した。全ての試験において、マウスに、177Lu−AMBA(100μL)を、1時間/群(n=3)の滞留時間にて、200μCi/kgで静脈内投与した。組織を、好適な標準物を用いてLKB 1282 CompuGammaカウンターにて分析した。
結果:β2-エストラジオール(0.6mg/kg)を添加したBT−474腫瘍担持マウスでのクエン酸タモキシフェン(25mg/kg)による処理は、177Lu−AMBA結合の低下により示されたとおり、コントロールの腫瘍の値を超えて68%まで有意に(P<0.05)腫瘍GRP受容体特異的シグナルを低下した。BT−474腫瘍への取込みにおけるこの低下は、4-OHタモキシフェンにより処理した同じ細胞を用いるインビトロ試験で見られる値に匹敵する。
BT−474腫瘍担持ヌードマウス(17β−エストラジオールによるホルモン補充をうけた)における、1時間での177Lu−AMBAの分布のタモキシフェンの効果
Figure 2011520971
実施例CV:68Ga−AMBAの調製
a)68Ga−AMBA RCPに対するセレノメチオニンの効果: 二組の実験を3連で行い、68Ga−AMBAの放射化合物の純度(RCP)に対するセレノ-L−メチオニン(Se−Met)の効果を試験した。セレノメチオニンは、放射性分解性の損傷、特にAMBAリガンド(-QWAVGHLM−NH2)の残基中のメチオニン残基に対する保護効果を提供すると認められているアミノ酸である。
実験の第一組みにおいて、68Ga−AMBAをSe−Metの存在下で調製したが、一方で第二組みにおいてSe−Metを含まずに調製した。二組みの結果を比較した。作業者への被爆を制限するために、この合成は双方自動合成機TRACERlab FX-FNを用いて行った。両方の場合において、68Gaの放射性同位体溶液を、シリンジポンプを用いて1.5mL/分の流速で0.1M HCl(5mL)により溶出された68Ge/68Ga発生器の溶出により得た。ピーク画分(1mL)を回収し、この試験に使用した。
Se−Met存在下での68Ga−AMBAの合成:処方溶液は、Se−Met(Aldrich)(1mg/mL)を含有する0.2M酢酸ナトリウム(NaOAc)緩衝液(pH4.5)にAMBAリガンド(122〜123μg)を溶解することにより調製した。AMBAの終濃度は120μg/mLであった。68Ga発生器溶出液(1mL)(6.4〜7.6mCi)に、AMBA処方液[AMBA(12μg)を含有する](100μL)、ならびにHO(120μL)とNaOAc(13.1mg)を含有する注射用のUSP酢酸ナトリム(80μL)(Hospira)とを混合して調製したNaOAc溶液(200μL)を添加した。この溶液を、95℃で7分間加熱して、30℃に冷却し、HPLC分析のためのバイアルに移した。反応器ならびに該反応器からその生成物用バイアルへのチューブを洗浄するために、HO(3mL)中の10%EtOHを、該反応器中に導入し、該生成物用バイアルに移した。
HPLC分析を、4成分のグラジエント[A:HO;B:30mM (NH4)2SO4/0.1%TFA(v:v);C:アセトニトリル(ACN);D:メタノール(MeOH)、流速=1.5mL/分、カラム温度=37℃]を用いてZorbax Bonus-RP カラム(4.6x250mm;5μm,Agilent)で行った。使用したグラジエントを以下に示す。
Figure 2011520971
Se−Metの非存在下における68Ga−AMBAの合成:処方溶液を、0.2M NaOAc緩衝液(pH4.5)にAMBAリガンド(106〜134μg)溶解することにより120μg/mLの終濃度に調製した。68Ga発生器溶出液(6.6〜7.5mCi)(1mL)に、AMBA処方液(AMBA12μg)(100μL)ならびにNaOAc(13.1 mg)を含有する注射用のUSP酢酸ナトリム(80μL)(Hospira)とH2O(120μL)とを混合して調製したNaOAc溶液(200μL)を添加した。この溶液を、95℃に7分間加熱して、30℃に冷却して、HPLC分析用のバイアルに移した。反応器ならびに該反応器からその生成物用バイアルへのチューブを洗浄するために、HO(3mL)中の10%EtOHを、該反応器中に導入し、該生成物用バイアルに導入した。
HPLC分析を、前記したカラムおよび方法に従って行った。実験の結果を、下記の表27および28ならびにラジオクロマトグラムに示した。t=0、1時間および2時間後の標識化にて得た放射化合物の純度(RCP)の値を示した。
表27
Figure 2011520971
表28
Figure 2011520971
Figure 2011520971
前記表およびラジオクロマトグラムから、Se−Metは68Ga−AMBA中のメチオニン残基の酸化を防止したことが明らかである。また、他の68Ga−標識された親水性の不純物の形成も防止した。Se−Metの非存在下では83.3±2.1%のRCPであるのに対して、Se−Metを使用した場合には96%(93.7±3.2%)までのRCP値が認められた。
(b)68Ga−AMBA安定性に対するアスコルビン酸および生理食塩水の効果。2組みの実験を3連で行い、アスコルビン酸および生理食塩水を含有する放射性物質安定剤化溶液を用いるSep−Pak精製した68Ga−AMBAの希釈効果を試験した。安定化溶液を、9部の通常の生理食塩水と1部のASCOR L 500(登録商標)とを混合して調製した。Ascor L 500 (McGuff)は、注射用のアスコルビン酸のUSP溶液であって、アスコルビン酸ナトリウム(500mg/mL)、エデト酸2ナトリウム(0.025%)、注射用の水(q.s.)およびpH調整剤として重炭酸ナトリウム(pH5.5−7.0)を含む。
第一組みの実験においては、Sep−Pak精製後の68Ga−AMBAを、生理食塩水(4mL)と混合したが、第二組みの実験では、それを9部の生理食塩水(3mL):1部のAscorおよびH2O(1mL)を用いて希釈した。この二組みの結果を比較した。
9部の生理食塩水:1部のAscorを含まない68Ga−AMBAの合成
作業者への被爆を制限するために、この合成は自動合成機TRACERlab FX-FNを用いて行った。処方溶液を、Se−Met(Aldrich)(1mg/mL)を含有する0.2M 酢酸ナトリウム(NaOAc)緩衝液(pH4.5)に、AMBAリガンド(120μg)を溶解することにより調製した。AMBAの終濃度は120μg/mLであった。68Ga発生器溶出液(1mL)に、AMBA処方液[100μL(12μg)]およびH2O(120μL)をUSP NaOAc(Hospira)(80μL)(13.1mg)と混合して調製したNaOAc溶液(200μL)を添加した。この溶液を、95℃で7分間加熱し、30℃に冷却して、EtOH(3mL)およびH2O(8mL)を用いて調整したWater C18 Light Sep-Pakに移した。回収量を増やすために、該反応器および該反応から生成物用バイアルまでのチューブを、H2O中の10%EtOH(2ml)を該反応器に導入し、この溶液をSep−Pakに移して洗浄した。このSep−PakをH2O(4mL)により洗浄し、該生成物(5.5−5.8mCi)を、EtOH(500μL)にて生成物用バイアル中に溶出した。次いで、Sep−Pakを生理食塩水(4mL)ですすぎ、生成物用バイアル中に収集した。HPLC分析を、前記したカラムおよび方法を用いて行った。
9生理食塩水:1のAscorを用いる68Ga−AMBAの合成
68Ga発生器溶出液(1mL)に、上記のとおりに調製したAMBA処方液[100μL(12μg)]ならびにH2O(120μL)をUSP NaOAc(Hospira)[80μL(13.1mg)]と混合して調製したNaOAc溶液(200μL)を添加した。この溶液を、95℃で7分間加熱し、30℃に冷却して、Water C18 Light Sep-Pakに移した。回収量を増やすために、該反応器および該反応から生成物用バイアルまでのチューブを、H2O中の10%EtOH(2ml)を該反応器に導入して、この溶液をSep−Pakに移して洗浄した。このSep−PakをH2O(4mL)により洗浄し、該生成物(4.6−4.9mCi)を、EtOH(500μL)にて、9:1の生理食塩水(HospiraのUSP):Ascor(McGuff Pharmaceuticals)混合物(3mL)を含有する生成物用バイアル中に溶出した。次いで、Sep−PakをH2O(1mL)にて洗浄し、生成物用バイアル中に収集した。
HPLC分析を、上記したカラムおよび方法を用いて行った。実験の結果を、下記表29および30に示した:
表29
Figure 2011520971
表30
Figure 2011520971
t=0およびt=1時間でのRCPは、統計学的に違いはなかった(p0.05)。t=2時の生成物に対するRCP値は統計学的に異なっており(p0.05)、9部の生理食塩水:1部のAscorの混合物は放射性物質の保護剤として作用することを示す。
発生器溶出液(1mL)およびAMBA処方液(100μL)を用いる68Ga−AMBAの合成
作業者への被爆を制限するために、この合成を自動合成機TRACERlab FX-FNを用いて行った。68Ga発生器溶出液(1mL)に、上記したとおりに調製したAMBA処方液[100μL(12μg)]およびH2O(120μL)をUSP NaOAc(Hospira)(80μL)(13.1mg)と混合して調製したNaOAc溶液(200μL)を添加した。この溶液を、95℃で7分間加熱し、30℃に冷却して、Water C18 Light Sep-Pakに移した。回収量を増やすために、該反応器ならびに該反応から生成物用バイアルまでのチューブを、H2O中の10%EtOH(2ml)を該反応器に導入し、この溶液をSep−Pakに移して洗浄した。このSep−PakをH2O(4mL)により洗浄し、該生成物(4.6−4.9mCi)を、EtOH(500uL)にて、9 生理食塩水(HospiraのUSP):1 Ascor(McGuff Pharmaceuticals)の混合物(3mL)を含有する生成物用バイアル中に溶出した。次いで、Sep−PakをH2O(1mL)にて洗浄し、これを生成物用バイアル中に収集した。
HPLC分析を、上記したカラムおよび方法を用いて行った。実験の結果を、下記表31に示した:
表31
Figure 2011520971
発生器溶出液(3mL)、AMBA処方液(400μL)による68Ga−AMBAの合成、およびHPLC精製
この試験において、より大量のGa発生器溶出液を使用し、反応混合物中のAMBA処方液の量を増加させた。該生成物は、反応後の遊離のリガンドを除去するためにHPLC精製した。作業者への被爆を制限するために、この合成を自動合成機TRACERlab FX-FNを用いて行った。
68Ga発生器溶出液(3mL)に、上記したとおりに調製したAMBA処方液[400μL(48μg)]およびNaOAc(36mg)を含有するUSP NaOAc(Hospira)(220μL)を添加した。この溶液を、95℃で7分間加熱し、30℃に冷却して、H2O(881μL)およびEtOH(500μL)を添加した。この溶液を、5mL/分間で29%CH3CN/81%HOにて溶出する、MN Nucleosil カラム(100−7 C18、20x250mm)を用いるHPLCにより精製した。目的とする生成物を含有する画分を、H2O(10mL)を含有するバイアル中に収集した。この溶液を、EtOH(3mL)およびH2O(8ml)で調整した Waters C18 Sep-Pak上に重層した。Sep−Pakを、H2O(4mL)で洗浄し、生成物(4.7−5.4mCi、n=4)を、EtOH(500μL)を用いて、生成物用バイアル中に溶出した。次いで、Sep−PakをH2O(3mL)にて洗浄し、これを該生成物用バイアル中に収集した。
HPLC分析を、上記したカラムおよび方法を用いて行った。実験の結果を、下記表32に示した:
表32
Figure 2011520971
本発明の実施態様
本発明の様々な実施態様を以下に例示するが、これらに限定されるものではない:
1.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有する化合物。
2.Gがアゴニストであるか、またはアゴニスト活性を与えるペプチドである、実施態様1の化合物。
3.非αアミノ酸が
8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸;
N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン−酢酸;および
式NH2−(CH2CH2O)n−CH2CO2HまたはNH2−(CH2CH2O)n−CH2CH2CO2H(ここで、nは2〜100である)を有するポリエチレングリコール誘導体
からなる群から選択される、実施態様1の化合物。
4.金属キレート剤がDTPA、DOTA、DO3A、HP−DO3A、EDTA、TETA、EHPG、HBED、NOTA、DOTMA、TETMA、PDTA、TTHA、LICAM、MECAMおよびCMDOTAからなる群から選択される、実施態様1の化合物。
5.金属キレート剤が
N,N−ジメチルGly−Ser−Cys;
N,N−ジメチルGly−Thr−Cys;
N,N−ジエチルGly−Ser−Cys;および
N,N−ジベンジルGly−Ser−Cys
からなる群から選択される、実施態様1の化合物。
6.金属キレート剤が
N,N−ジメチルGly−Ser−Cys−Gly;
N,N−ジメチルGly−Thr−Cys−Gly;
N,N−ジエチルGly−Ser−Cys−Gly;および
N,N−ジベンジルGly−Ser−Cys−Gly
からなる群から選択される、実施態様1の化合物。
7.N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Glu−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Dala−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Glu−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Dala−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−4−ヒドロキシプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−4−アミノプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される、実施態様1の化合物。
8.N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Glu−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Dala−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Glu−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Dala−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−4−ヒドロキシプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−4−アミノプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される、実施態様1の化合物。
9.DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ビフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ジフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−4−ベンゾイルフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−5−アミノペンタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−D−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
DO3A−モノアミド−8−アミノオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される、実施態様1の化合物。
10.光学的標識が有機発色団、有機フルオロフォア、光吸収性化合物、光反射性化合物、光散乱性化合物および生物発光分子からなる群から選択される、実施態様1、2または3のいずれか1つの実施態様の化合物。
11.画像診断方法であって、
Mが診断用放射線核種と錯体形成した金属キレート剤である実施態様1の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
12.画像診断方法であって、
診断用放射線核種と錯体形成した実施態様8の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
13.画像診断方法であって、
Mが光学的標識である実施態様1の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
14.画像診断方法であって、
実施態様10の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
15.実施態様1の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、診断用造影剤の製造方法。
16.治療用放射線核種と錯体を形成した実施態様7、8または9の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
17.治療用放射線核種と錯体形成した実施態様4の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
18.実施態様7、8または9の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
19.実施態様4の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
20.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは、置換胆汁酸である]
を有する化合物。
21.Gがアゴニストであるか、またはアゴニスト活性を与えるペプチドである、実施態様20の化合物。
22.置換胆汁酸が
3β−アミノ−3−デオキシコール酸;
(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸;
(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7−ヒドロキシ−12−オキソコラン−24−酸;および
(3β,5β,7α)−3−アミノ−7−ヒドロキシコラン−24−酸
からなる群から選択される、実施態様20の化合物。
23.MがDTPA、DOTA、DO3A、HPDO3A、EDTA、TETAおよびCMDOTAからなる群から選択される、実施態様20の化合物。
24.MがEHPGおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様20の化合物。
25.Mが5−Cl−EHPG、5−Br−EHPG、5−Me−EHPG、5−t−Bu−EHPGおよび5−sec−Bu−EHPGからなる群から選択される、実施態様20の化合物。
26.Mベンゾジエチレントリアミン五酢酸(ベンゾ−DTPA)およびその誘導体からなる群から選択される、実施態様20の化合物。
27.Mがジベンゾ−DTPA、フェニル−DTPA、ジフェニル−DTPA、ベンジル−DTPAおよびジベンジル−DTPAからなる群から選択される、実施態様20の化合物。
28.MがHBEDおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様20の化合物。
29.Mが、少なくとも3個の炭素原子及び少なくとも2個ヘテロ原子(Oおよび/またはN)を含有する大環状化合物である(ここで、大環状化合物は、1つの環、またはヘテロ環原子で一緒に結合する2つもしくは3つの環からなり得る)、実施態様20の化合物。
30.Mがベンゾ−DOTA、ジベンゾ−DOTAおよびベンゾ−NOTA、ベンゾ−TETA、ベンゾ−DOTMAおよびベンゾ−TETMAからなる群から選択される、実施態様20の化合物。
31.Mが、1,3−プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)およびトリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)の誘導体;1,5,10−N,N',N''−トリス(2,3−ジヒドロキシベンゾイル)トリカテコラート(LICAM)および1,3,5−N,N',N''−トリス(2,3−ジヒドロキシベンゾイル)アミノメチルベンゼン(MECAM)の誘導体からなる群から選択される、実施態様20の化合物。
32.DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸)−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−3,6,9−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル
Lys(DO3A−モノアミド−Gly)−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−1−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVaHLM−NH2(ここで、QWAVaHLM−NH2は配列番号14である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−WAVGHLL−NH2(ここで、WAVGHLL−NH2は配列番号26である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−y−QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGNMeH−L−M−NH2(ここで、QWAVGNMeH−L−M−NH2は配列番号15である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LWAVGSF−M−NH2(ここで、LWAVGSF−M−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LWAGHFM−NH2(ここで、LWAGHFM−NH2は配列番号20である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド)−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);および
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸)−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である)
からなる群から選択される、実施態様20の化合物。
33.光学的標識が有機発色団、有機フルオロフォア、光吸収性化合物、光反射性化合物、光散乱性化合物および生物発光分子からなる群から選択される、実施態様20、21または22のいずれか1つの実施態様の化合物。
34.画像診断方法であって、
Mが診断用放射線核種と錯体形成した金属キレート剤である実施態様20の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
35.画像診断方法であって、
実施態様32の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
36.画像診断方法であって、
Mが光学的標識である実施態様20の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
37.画像診断方法であって、
実施態様33の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
38.実施態様20の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、診断用造影剤の製造方法。
39.治療用放射線核種と錯体形成した実施態様20の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
40.実施態様20の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
41.化合物DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)。
42.画像診断方法であって、
診断用放射線核種と錯体形成したDO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
43.DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む化合物を注射用媒体に添加する工程を含む、診断用造影剤の製造方法。
44.治療用放射線核種と錯体形成した実施態様41の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
[00741]
45.実施態様41の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
46.化合物DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)。
47.画像診断方法であって、
診断用放射線核種と錯体形成したDO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程。
を含む方法。
48.DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む化合物を注射用媒体に添加する工程を含む、診断用造影剤の製造方法。
49.治療用放射線核種と錯体形成した実施態様46の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
50.実施態様46の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
51.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸、または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸、または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸、または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有する化合物。
52.Gがアゴニストであるか、またはアゴニスト活性を与えるペプチドである、実施態様51の化合物。
53.環状基を有する非αアミノ酸が
4−アミノ安息香酸;
4−アミノメチル安息香酸;
トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸;
4−(2−アミノエトキシ)安息香酸;
イソニペコチン酸;
2−アミノメチル安息香酸;
4−アミノ−3−ニトロ安息香酸;
4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル)−ピペリジン;
6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸;
(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸;
(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸;
3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン;
N1−ピペラジン酢酸;
N−4−アミノエチル−N−1−酢酸;
(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム;および
(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン
からなる群から選択される、実施態様51の化合物。
54.MがDTPA、DOTA、DO3A、HPDO3A、EDTA、およびTETAからなる群から選択される、実施態様51の化合物。
[00751]
55.MがEHPGおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様51の化合物。
56.Mが5−Cl−EHPG、5−Br−EHPG、5−Me−EHPG、5−t−Bu−EHPGおよび5−sec−Bu−EHPGからなる群から選択される、実施態様51の化合物。
57.Mがベンゾジエチレントリアミン五酢酸(ベンゾ−DTPA)およびその誘導体からなる群から選択される、実施態様51の化合物。
58.Mがジベンゾ−DTPA、フェニル−DTPA、ジフェニル−DTPA、ベンジル−DTPAおよびジベンジル−DTPAからなる群から選択される、実施態様51の化合物。
59.MがHBEDおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様51の化合物。
60.Mが、少なくとも3個の炭素原子及び少なくとも2個ヘテロ原子(Oおよび/またはN)を含有する大環状化合物である(ここで、大環状化合物は、1つの環、またはヘテロ環原子で一緒に結合する2つもしくは3つの環からなり得る)、実施態様51の化合物。
61.Mがベンゾ−DOTA、ジベンゾ−DOTAおよびベンゾ−NOTA、ベンゾ−TETA、ベンゾ−DOTMAおよびベンゾ−TETMAからなる群から選択される、実施態様51の化合物。
62.Mが、1,3−プロピレンジアミン四酢酸(PDTA)およびトリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)の誘導;1,5,10−N,N',N''−トリス(2,3−ジヒドロキシベンゾイル)トリカテコラート(LICAM)および1,3,5−N,N',N''−トリス(2,3−ジヒドロキシベンゾイル)アミノメチルベンゼン(MECAM)の誘導体からなる群から選択される、実施態様51の化合物。
63.DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−(2−アミノエトキシ)安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−イソニペコチン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−2−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル−3−ニトロ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−1−ナフチルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル−ピペリジン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N,N−ジメチルグリシン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N1−ピペラジン酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−5−アミノペンタン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−D−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−ベンゾイル−(L)−フェニルアラニン−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−ジフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−1−ナフチルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−ビフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノオクタン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4'−アミノメチル−ビフェニル−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3'−アミノメチル−ビフェニル−3−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
CMDOTA−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチルフェノキシ酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノフェニル酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
HPDO3A−4−フェノキシ−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチルフェニル酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル−3−メトキシ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
Boa−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−ヒドラジノベンゾイル−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノ安息香酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−6−アミノニコチン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4'−アミノ−2'−メチルビフェニル−4−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3'−アミノビフェニル−3−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−1,2−ジアミノエチル−テレフタル酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−EWAVGHLM−NH2(ここで、EWAVGHLM−NH2は配列番号2である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHLM−OH(ここで、QWAVGHLM−OHは配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−QWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWSVaHLM−NH2(ここで、QWSVaHLM−NH2は配列番号7である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−QWAVGHLL−NH2(ここで、QWAVGHLL−NH2は配列番号8である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Tyr−QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−Phe−QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAGHFL−NH2(ここで、QWAGHFL−NH2は配列番号10である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−6−アミノナフトエ酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−メチルアミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
Cm4pm10d2a−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−メトキシ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−クロロ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−メチル−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
(DO3A−モノアミド)2−N,N'−ビス(2−アミノエチル)−スクシンアミド酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−L−1−ナフチルアラニン−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);および
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGNMeHLM−NH2(ここで、QWAVGNMeHLM−NH2は配列番号15である)
からなる群から選択される、実施態様51の化合物。
64.、光が有機発色団、有機フルオロフォア、光吸収性化合物、光反射性化合物、光散乱性化合物、および生物発光分子からなる群から選択される、実施態様51、52または53いずれか1つの実施態様の化合物。
65.画像診断方法であって、
Mが診断用放射線核種と錯体形成した金属キレート剤である実施態様51の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
66.画像診断方法であって、
実施態様63の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
67.画像診断方法であって、
Mが光学的標識である実施態様51の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
68.実施態様51の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、診断用造影剤の製造方法。
69.治療用放射線核種と錯体を形成する実施態様51の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
70.実施態様51の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
71.(a)固相ペプチド合成容器中にて、樹脂および少なくとも1つのペプチド構築成分を含む溶液を振盪する工程、
(b)該溶液をフラッシュする工程、および
(c)樹脂をDMAで洗浄する工程
を含む、DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)の合成方法[ここで、
少なくとも1つのペプチド構築成分は、DMA、モルホリン、(3β,5β,7α,12α)−3−[[(9H−フルオレン−9−イルメトキシ)アミノ]アセチル]アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸、HOBt、DIC、HATUまたはそれらの混合物を含み、
工程(a)、(b)および(c)は、各々、化合物DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)が得られるまで繰り返される]。
72.(a)固相ペプチド合成容器または反応ブロック中にて、樹脂および少なくとも1つのペプチド構築成分を含む溶液を振盪する工程、
(b)該溶液をフラッシュする工程、および
(c)該樹脂をDMAで洗浄する工程
を含む、DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)の合成方法[ここで、
少なくとも1つのペプチド構築成分は、DMA、モルホリン、Fmoc−4−アミノ安息香酸、HOBt、DIC、HBTU、HATUまたはそれらの混合物を含み、
工程(a)、(b)および(c)は、各々、化合物DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)が得られるまで繰り返される]。
73.DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)の標識化方法であって、
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)、
酢酸アンモニウム、
177LuCl3または111InCl3からなる群から選択される放射性金属前駆体、および
HCl、
を含む第1の溶液をインキュベートする工程、ならびに
該第1の溶液に、Na2EDTA・2H2Oおよび水を含む第2の溶液を添加して95%を超える放射化学的純度を得る工程
を含む、方法。
74.DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1であるの標識化方法であって、
DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)、
酢酸アンモニウム、
177LuCl3または111InCl3からなる群から選択される放射性金属前駆体、および
HCl
を含む第1の溶液をインキュベートする工程、ならびに
該第1の溶液に、Na2EDTA・2H2Oおよび水を含む第2の溶液を添加して95%を超える放射化学的純度を得る工程
を含む、方法。
75.溶液中におけるカップリング工程の前または後の必要なさらなる試薬による処理またはプロセシング工程を伴う、個々のアミノ酸、保護アミノ酸または修飾アミノ酸のカップリングによる、DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)の合成方法。
76.溶液中におけるかまたは固相上におけるカップリング工程の前または後の必要なさらなる試薬による処理またはプロセシング工程を伴う、または合わせた液相および固相合成工程および方法による、修飾、保護、非保護または様々なペプチドフラグメントのセグメントカップリングによる、DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)の合成方法
77.溶液中におけるカップリング工程の前または後の必要なさらなる試薬による処理またはプロセシング工程を伴う、個々のアミノ酸、保護アミノ酸または修飾アミノ酸のカップリングによる、DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)の合成方法。
78.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよいDO3Aであり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸である]
を有する化合物。
79.GRP受容体標的ペプチドが、QWAVGHLM−OH(配列番号1)、QWAVGHLM−NH2(配列番号1)、QWAVGNMeHLM−NH2(配列番号15)、QWAVGHFL−NH2(配列番号22)、QRLGNQWAVGHLM−NH2(配列番号3)、QRYGNQWAVGHLM−NH2(配列番号4)、QKYGNQWAVGHLM−NH2(配列番号5)、QWAVGHL−NH−ペンチル(配列番号6)、QWSVaHLM−NH2(配列番号7)、QWAVGHLL−NH2(配列番号8)、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(配列番号9)、QWAGHFL−NH2(配列番号10)、LWAVGSFM−NH2(配列番号11)、HWAVGHLM−NH2(配列番号12)、LWATGSFM−NH2(配列番号17)、LWAVGSFM−NH2(配列番号11)、QWAVaHLM−NH2(配列番号14)およびQWAVGHFM−NH2(配列番号13)からなる群から選択される、実施態様78の化合物。
80.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよいDO3Aであり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸である]
を有する化合物。
81.GRP受容体標的ペプチドが、QWAVGHLM−OH(配列番号1)、QWAVGHLM−NH2(配列番号1)、QWAVGNMeHLM−NH2(配列番号15)、QWAVGHFL−NH2(配列番号22)、QRLGNQWAVGHLM−NH2(配列番号3)、QRYGNQWAVGHLM−NH2(配列番号4)、QKYGNQWAVGHLM−NH2(配列番号5)、QWAVGHL−NH−ペンチル(配列番号6)、QWSVaHLM−NH2(配列番号7)、QWAVGHLL−NH2(配列番号8)、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(配列番号9) QWAGHFL−NH2(配列番号10)、LWAVGSFM−NH2(配列番号11)、HWAVGHLM−NH2(配列番号12)、LWATGSFM−NH2(配列番号17)、LWAVGSFM−NH2(配列番号11)、QWAVaHLM−NH2(配列番号14)およびQWAVGHFM−NH2(配列番号13)からなる群から選択される、実施態様80の化合物。
82.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよいDO3Aであり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは4−アミノ安息香酸である]
を有する化合物。
83.GRP受容体標的ペプチドが、QWAVGHLM−OH(配列番号1)、QWAVGHLM−NH2(配列番号1)、QWAVGNMeHLM−NH2(配列番号15)、QWAVGHFL−NH2(配列番号22)、QRLGNQWAVGHLM−NH2(配列番号3)、QRYGNQWAVGHLM−NH2(配列番号4)、QKYGNQWAVGHLM−NH2(配列番号5)、QWAVGHL−NH−ペンチル(配列番号6)、QWSVaHLM−NH2(配列番号7)、QWAVGHLL−NH2(配列番号8)、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(配列番号9)、QWAGHFL−NH2(配列番号10)、LWAVGSFM−NH2(配列番号11)、HWAVGHLM−NH2(配列番号12)、LWATGSFM−NH2(配列番号17)、LWAVGSFM−NH2(配列番号11)、QWAVaHLM−NH2(配列番号14)、QWAVGHFM−NH2(配列番号13)、Nme−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は、(配列番号1)である)、Q−Ψ[CSNH]WAVGHLM−NH2、Q−Ψ[CH2NH]−WAVGHLM−NH2、Q−Ψ[CH=CH]WAVGHLM−NH2、α−MeQWAVGHLM−NH2、QNme−WAVGHLM−NH2、QW−Ψ[CSNH]−AVGHLM−NH2、QW−Ψ[CH2NH]−AVGHLM−NH2、QW−Ψ[CH=CH]−AVGHLM−NH2、Q−α−Me−WAVGHLM−NH2、QW−Nme−AVGHLM−NH2、QWA=Ψ[CSNH]−VGHLM−NH2、QWA−Ψ[CH2NH]−VGHLM−NH2、QW−Aib−VGHLM−NH2、QWAV−Sar−HLM−NH2、QWAVG−Ψ[CSNH]−HLM−NH2、QWAVG−Ψ[CH=CH]−HLM−NH2、QWAV−Dala−HLM−NH2、QWAVG−Nme−His−LM−NH2、QWAVG−H−Ψ[CSNH]−L−M−NH2、QWAVG−H−Ψ[CH2NH]−LM−NH2、QWAVGH−Ψ[CH=CH]−LM−NH2、QWAVG−α−Me−HLM−NH2、QWAVGH−Nme−LM−NH2、QWAVGH−α−MeLM−NH2、QWAVGHF−L−NH2およびQWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1であり、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である)、
からなる群から選択される、実施態様82の化合物。
84.Mが光線療法に有用な光学的標識である実施態様1、20または51のいずれか1つの実施態様の化合物を患者に投与することを含む光線療法の方法。
85.DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVaHLM−NH2(ここで、QWAVaHLM−NH2は配列番号14である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−fQWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−fQWAVGHLL−NH2(ここで、QWAVGHLL−NH2は配列番号8である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−fQWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−yQWAV−Bala−HFNle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HFNle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−fQWAV−Bala−HFNle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HFNle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGNMeHisLM−NH2(ここで、QWAVGNMeHisLM−NH2は配列番号15である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWATGHFM−NH2(ここで、LWATGHFM−NH2は配列番号16である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸)−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QWAVaHLM−NH2(ここで、QWAVaHLM−NH2は配列番号14である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−fQWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−fQWAVGHLL−NH2(ここで、QWAVGHLL−NH2は配列番号8である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−fQWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−yQWAV−Bala−HFNle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HFNle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−fQWAV−Bala−HFNle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HFNle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である)
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QWAVGNMeHLMNH2(ここで、QWAVGNMeHLMNH2は配列番号15である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−LWATGHFM−NH2(ここで、LWATGHFM−NH2は配列番号16である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRLGNQWAVGlyHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);および
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸)−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18
からなる群から選択される化合物。
86.さらに化学療法薬または他の治療薬の投与を含む、実施態様16、17、39、44、49または69のいずれか1つの実施態様の方法。
87.GRP受容体標的ペプチドが、Nme−QWAVGHLM−NH2、Q−Ψ[CSNH]WAVGHLM−NH2、Q−Ψ[CH2NH]−WAVGHLM−NH2、Q−Ψ[CH=CH]WAVGHLM−NH2、α−MeQWAVGHLM−NH2、QNme−WAVGHLM−NH2、QW−Ψ[CSNH]−AVGHLM−NH2、QW−Ψ[CH2NH]−AVGHLM−NH2、QW−Ψ[CH=CH]−AVGHLM−NH2、Q−α−Me−WAVGHLM−NH2、QW−Nme−AVGHLM−NH2、QWA=Ψ[CSNH]−VGHLM−NH2、QWA−Ψ[CH2NH]−VGHLM−NH2、QW−Aib−VGHLM−NH2、QWAV−Sar−HLM−NH2、QWAVG−Ψ[CSNH]−HLM−NH2、QWAVG−Ψ[CH=CH]−HLM−NH2、QWAV−Dala−HLM−NH2、QWAVG−Nme−His−LM−NH2、QWAVG−H−Ψ[CSNH]−L−M−NH2、QWAVG−H−Ψ[CH2NH]−LM−NH2、QWAVGH−Ψ[CH=CH]−LM−NH2、QWAVG−α−Me−HLM−NH2、QWAVGH−Nme−LM−NH2、QWAVGH−α−MeLM−NH2、QWAVGHF−L−NH2およびQWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1であり、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である)からなる群から選択される、実施態様78または80のいずれか1つの実施態様の化合物。
88.ガストリン放出ペプチド受容体(GRP−R)およびニューロメジン−B受容体(NMB−R)を標的化する方法であって、一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり,
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり;
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有する化合物を投与することを含む、方法。
89.N、OまたはPの少なくとも1つが環状基を有する非αアミノ酸である、実施態様88の方法。
90.NがGlyであり、Oが4−アミノ安息香酸であり、Pが存在しない、実施態様89の方法。
91.GRP−RおよびNMB−Rを標的化する方法であって、一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有する化合物を投与することを含む、方法。
92.NがGlyであり、Oが(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸であり、Pが存在しない、実施態様91の方法。
93.GRP受容体標的ペプチドが
Nme−QWAVGHLM−NH2
Q−Ψ[CSNH]WAVGHLM−NH2
Q−Ψ[CH2NH]−WAVGHLM−NH2
Q−Ψ[CH=CH]WAVGHLM−NH2
α−MeQWAVGHLM−NH2
QNme−WAVGHLM−NH2
QW−Ψ[CSNH]−AVGHLM−NH2
QW−Ψ[CH2NH]−AVGHLM−NH2
QW−Ψ[CH=CH]−AVGHLM−NH2
Q−α−Me−WAVGHLM−NH2
QW−Nme−AVGHLM−NH2
QWA=Ψ[CSNH]−VGHLM−NH2
QWA−Ψ[CH2NH]−VGHLM−NH2
QW−Aib−VGHLM−NH2
QWAV−Sar−HLM−NH2
QWAVG−Ψ[CSNH]−HLM−NH2
QWAVG−Ψ[CH=CH]−HLM−NH2
QWAV−Dala−HLM−NH2
QWAVG−Nme−His−LM−NH2
QWAVG−H−Ψ[CSNH]−L−M−NH2
QWAVG−H−Ψ[CH2NH]−LM−NH2
QWAVGH−Ψ[CH=CH]−LM−NH2
QWAVG−α−Me−HLM−NH2
QWAVGH−Nme−LM−NH2、および
QWAVGH−α−MeLM−NH2
(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1であり、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である)
からなる群から選択される、実施態様88、89または91のいずれか1つの実施態様の方法。
94.実施態様1、20、51、78、80または82のいずれか1つの実施態様の化合物のインビボ活性を向上させる方法、GRP受容体標的ペプチドを修飾して該ペプチドのタンパク質分解性切断を減少させる工程を含む、方法。
95.修飾GRP−R標的ペプチドがアゴニストである、実施態様94の方法。
96.実施態様1、20、51、78、80または82のいずれか1つの実施態様のガストリン放出ペプチド(GRP)アナログのタンパク質分解性切断を減少させる方法であって、GRP−R標的基におけるペプチド結合を修飾する工程を含む、方法。
97.修飾GRP−R標的ペプチドがアゴニストである、実施態様96の方法。
98.アゴニストであるガストリン放出ペプチド受容体(GRP−R)標的基を有するガストリン放出ペプチド(GRP)アナログのタンパク質分解性切断を減少させる方法であって、GRP−R標的基におけるペプチド結合を修飾する工程を含む、方法。
99.GRP−R標的基が、
Nme−QWAVGHLM−NH2
Q−Ψ[CSNH]WAVGHLM−NH2
Q−Ψ[CH2NH]−WAVGHLM−NH2
Q−Ψ[CH=CH]WAVGHLM−NH2
α−MeQWAVGHLM−NH2
QNme−WAVGHLM−NH2
QW−Ψ[CSNH]−AVGHLM−NH2
QW−Ψ[CH2NH]−AVGHLM−NH2
QW−Ψ[CH=CH]−AVGHLM−NH2
Q−α−Me−WAVGHLM−NH2
QW−Nme−AVGHLM−NH2
QWA=Ψ[CSNH]−VGHLM−NH2
QWA−Ψ[CH2NH]−VGHLM−NH2
QW−Aib−VGHLM−NH2
QWAV−Sar−HLM−NH2
QWAVG−Ψ[CSNH]−HLM−NH2
QWAVG−Ψ[CH=CH]−HLM−NH2
QWAV−Dala−HLM−NH2
QWAVG−Nme−His−LM−NH2
QWAVG−H−Ψ[CSNH]−L−M−NH2
QWAVG−H−Ψ[CH2NH]−LM−NH2
QWAVGH−Ψ[CH=CH]−LM−NH2
QWAVG−α−Me−HLM−NH2
QWAVGH−Nme−LM−NH2、および
QWAVGH−α−MeLM−NH2
(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1であり、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である)
からなる群から選択される、実施態様94、96または98のいずれか1つの実施態様の方法。
100.Gが、タンパク質分解性切断を減少させるように修飾されているGRP受容体標的ペプチドである、実施態様1、20、51、78、80または82のいずれか1つの実施態様の化合物。
101.放射線核種と錯体を形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤およびGRP−R標的ペプチドを含む化合物にGRP−Rおよび/またはNMB−Rに対する特異性を付与する方法であって、かかる化合物において一般式:
N−O−P
[式中、
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有するリンカーを含ませることを含む、方法。
102.放射線核種と錯体を形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤およびGRP−R標的ペプチドを含む化合物にGRP−Rおよび/またはNMB−Rに対する特異性を付与する方法であって、かかる化合物において一般式:
N−O−P
[式中、
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有するリンカーを含ませることを含む、方法。
103.放射線核種と錯体を形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤およびGRP−R標的ペプチドを含む化合物にGRP−Rおよび/またはNMB−Rに対する特異性を付与する方法であって、かかる化合物において一般式:
N−O−P
[式中、
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有するリンカーを含ませることを含む、方法。
104.放射線核種と錯体を形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤およびGRP−R標的ペプチドを含む化合物のインビボ活性を向上させる方法であって、かかる化合物において一般式:
N−O−P
[式中、
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有するリンカーを含ませることを含む、方法。
105.放射線核種と錯体を形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤およびGRP−R標的ペプチドを含む化合物のインビボ活性を向上させる方法であって、かかる化合物において一般式:
N−O−P
[式中、
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有するリンカーを含ませることを含む、方法。
106.放射線核種と錯体を形成していてもよい光学的標識または金属キレート剤およびGRP−R標的ペプチドを含む化合物のインビボ安定性を向上させる方法であって、かかる化合物において一般式:
N−O−P
[式中、
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有するリンカーを含ませることを含む、方法。
107.下記構造:
Figure 2011520971
を有する化合物。
108.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、式8:
Figure 2011520971
を有する、放射線核種と錯体形成していてもよい金属キレート剤であり、ここで、
1は、水素、C1−C20アルキル(1個以上のカルボキシ基で置換されていてもよい)、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキルであるか、または、2つのR1基が一緒になって直鎖または環状C2−C10アルキレン基またはオルト−二置換アリーレンを形成し;
2は、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
3、R4およびR5は、同一であっても異なっていてもよく、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
FGは、同一であっても異なっていてもよく、カルボキシ、−PO32または−RP(O)OH基であり、ここで、Rは、水素であるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有する化合物。
109.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、式8:
Figure 2011520971
を有する放射線核種と錯体形成していてもよい金属キレート剤であり、ここで、
1は、水素、C1−C20アルキル(1個以上のカルボキシ基で置換されていてもよい)、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキルであるか、または、2つのR1基が一緒になって直鎖または環状C2−C10アルキレン基またはオルト−二置換アリーレンを形成し;
2は、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
3、R4およびR5は、同一であっても異なっていてもよく、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
FGは、同一であっても異なっていてもよく、カルボキシ、−PO32または−RP(O)OH基であり、ここで、Rは、水素であるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有する化合物。
110.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、式8:
Figure 2011520971
を有する、放射線核種と錯体形成していてもよい金属キレート剤であり、ここで、
1は、水素、C1−C20アルキル(1個以上のカルボキシ基で置換されていてもよい)、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキルであるか、または、2つのR1基が一緒になって直鎖または環状C2−C10アルキレン基またはオルト−二置換アリーレンを形成し;
2は、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
3、R4およびR5は、同一であっても異なっていてもよく、水素もしくはカルボキシであるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
FGは、同一であっても異なっていてもよく、カルボキシ、−PO32または−RP(O)OH基であり、ここで、Rは、水素であるか、または、C1−C20アルキル、C3−C10シクロアルキル、C4−C20シクロアルキルアルキル、アリール、アリールアルキル、酸性基含有基およびアミノ基含有基から選択される置換されていてもよい基(これらは、各々、生理学的な系と相互作用することができる好適な分子との結合を可能にする官能基でさらに置換されていてもよい)であり;
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有する化合物。
111.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよいAazta金属キレート剤またはその誘導体であり;
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有する化合物。
112.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよいAaztaキレート剤またはその誘導体であり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有する化合物。
113.一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成していてもよいAazta金属キレート剤またはその誘導体であり;
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有する化合物。
114.Gがアゴニストであるか、またはアゴニスト活性を与えるペプチドである、実施態様108〜113のいずれか1つの実施態様の化合物。
115.環状基を有する非αアミノ酸が
4−アミノ安息香酸;
4−アミノメチル安息香酸;
トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸;
4−(2−アミノエトキシ)安息香酸;
イソニペコチン酸;
2−アミノメチル安息香酸;
4−アミノ−3−ニトロ安息香酸;
4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル)−ピペリジン;
6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸;
(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸;
(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸;
3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン;
N1−ピペラジン酢酸;
N−4−アミノエチル−N−1−酢酸;
(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム;および
(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン
からなる群から選択される、実施態様108または111の化合物。
116.非αアミノ酸が
8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸;
N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン−酢酸;および
式NH2−(CH2CH2O)n−CH2CO2HまたはNH2−(CH2CH2O)n−CH2CH2CO2H(ここで、nは2〜100である)を有するポリエチレングリコール誘導体
からなる群から選択される、実施態様109または112の化合物。
117.置換胆汁酸が
3β−アミノ−3−デオキシコール酸;
(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸;
(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7−ヒドロキシ−12−オキソコラン−24−酸;および
(3β,5β,7α)−3−アミノ−7−ヒドロキシコラン−24−酸
からなる群から選択される、実施態様110または113の化合物。
118.画像診断方法であって、
Mが放射性金属または常磁性金属と錯体形成した金属キレート剤である実施態様109〜113のいずれか1つの実施態様の化合物を含む診断用造影剤を患者に投与する工程、および
患者を画像診断する工程
を含む方法。
119.実施態様108〜113のいずれか1つの実施態様の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、診断用造影剤の製造方法。
120.治療用放射線核種と錯体形成した実施態様108〜113のいずれか1つの実施態様の化合物を含む放射線治療薬を患者に投与する工程を含む、患者を治療する方法。
121.実施態様108〜113のいずれか1つの実施態様の化合物を含む物質を注射用媒体に添加する工程を含む、放射線治療薬の製造方法。
122.MがAaztaであり、NがGlyであり、Oが4−アミノ安息香酸であり、Pが0であり、GがBBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)は配列番号1である)である、実施態様108の化合物。
123.MがCyAaztaであり、NがGlyであり、Oが4−アミノ安息香酸であり、Pが0であり、GがBBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)は配列番号1である)である、実施態様108の化合物。
124.、MがAaztaであり、NがGlyであり、Oが(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸であり、Pが0であり、GがBBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)は配列番号1である)である、実施態様110の化合物。
125.MがCyAaztaであり、NがGlyであり、Oが(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸であり、Pが0であり、GがBBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)は配列番号1である)である、実施態様110の化合物。
126.下記構造:
Figure 2011520971
を有する化合物。
127.下記構造:
Figure 2011520971
を有する化合物。
128.対象体内での標的化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を向上させる方法であって、
GRP受容体標的ペプチドを含む第1の投薬を対象体に投与して非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有する工程、
一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成した光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有する標識化合物を含む第2の投薬を対象体に投与する工程
を含む、方法。
129.第1の投薬を投与する工程および第2の投薬を投与する工程を同時に行う、実施態様128の方法、
130.第1の投薬におけるGRP受容体標的ペプチドがリンカーに結合している、実施態様128の方法。
131.第1の投薬におけるGRP受容体標的ペプチドが、1つ以上の金属キレート剤と結合しているリンカーと結合している、実施態様128の方法。
132.第1の投薬のGRP受容体標的ペプチド、リンカーおよび金属キレート剤が、第2の投薬のGRP受容体標的ペプチド、N−O−Pリンカーおよび金属キレート剤と同じである、実施態様131の方法。
133.非αアミノ酸が、
8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸;
N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン−酢酸;および
式NH2−(CH2CH2O)n−CH2CO2HまたはNH2−(CH2CH2O)n−CH2CH2CO2H(ここで、nは2〜100である)を有するポリエチレングリコール誘導体
からなる群から選択される、実施態様128の方法。
134.金属キレート剤が、DTPA、DOTA、DO3A、HP−DO3A、EDTA、TETA、EHPG、HBED、NOTA、DOTMA、TETMA、PDTA、TTHA、LICAM、MECAM、MDOTA、N、N−ジメチルGly−Ser−Cys、Aaztaおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様128の方法。
135.標識化合物が:
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Glu−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Dala−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Glu−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Dala−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−4−ヒドロキシプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−4−アミノプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様128の方法。
136.標識化合物が、
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ビフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ジフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−4−ベンゾイルフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−5−アミノペンタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−D−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−E(G8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸QWAVGHLM−NH2)−8−アミノオクタン酸−8−アミノオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
DO3A−モノアミド−E(G−Aoa−Aoa−QWAVGHLM−NH2)−8−アミノオクタン酸−8−アミノオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様128の方法。
137.対象体内での標的化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を向上させる方法であって、
GRP受容体標的ペプチドを含む第1の投薬を対象体に投与して非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有する工程、
一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成した光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有する標識化合物を含む第2の投薬を対象体に投与する工程
を含む、方法。
138.第1の投薬を投与する工程および第2の投薬を投与する工程を同時に行う、実施態様137の方法。
139.第1の投薬におけるGRP受容体標的ペプチドがリンカーに結合している、実施態様137の方法。
140.第1の投薬におけるGRP受容体標的ペプチドが、1つ以上の金属キレート剤と結合しているリンカーと結合している、実施態様137の方法。
141.第1の投薬のGRP受容体標的ペプチド、リンカーおよび金属キレート剤が、第2の投薬のGRP受容体標的ペプチド、N−O−Pリンカーおよび金属キレート剤と同じである、実施態様140の方法。
142.置換胆汁酸が
3β−アミノ−3−デオキシコール酸;
(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸;
(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7−ヒドロキシ−12−オキソコラン−24−酸;および
(3β,5β,7α)−3−アミノ−7−ヒドロキシコラン−24−酸
からなる群から選択される、実施態様137の方法。
143.金属キレート剤が、DTPA、DOTA、DO3A、HPDO3A、EDTA、TETA、CMDOTA、N、N−ジメチルGly−Ser−Cys、Aaztaおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様137の方法。
144.標識化合物が
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸)−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−3,6,9−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニルLys(DO3A−モノアミド−Gly)−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−1−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVaHLM−NH2(ここで、QWAVaHLM−NH2は配列番号14である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−WAVGHLL−NH2(ここで、WAVGHLL−NH2は配列番号8である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−y−QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGNMeH−L−M−NH2(ここで、QWAVGNMeH−L−M−NH2は配列番号15である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LWAVGSF−M−NH2(ここで、LWAVGSF−M−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LWAGHFM−NH2(ここで、LWAGHFM−NH2は配列番号20である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド)−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸)−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である);
Aazta−Gly−(3β,5β,7a,12a)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
CyAazta−Gly−(3β,5β,7a,12a)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様137の方法。
145.標識化合物が、DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む、実施態様137の方法。
146.対象体内での標的化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を向上させる方法であって、
GRP受容体標的ペプチドを含む第1の投薬を対象体に投与して非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有する工程、
一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成した光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有する標識化合物を含む第2の投薬を対象体に投与する工程
を含む、方法。
147.第1の投薬を投与する工程および第2の投薬を投与する工程を同時に行う、実施態様146の方法。
148.第1の投薬におけるGRP受容体標的ペプチドがリンカーに結合している、実施態様146の方法。
149.第1の投薬におけるGRP受容体標的ペプチドが、1つ以上の金属キレート剤と結合しているリンカーと結合している、実施態様146の方法。
150.第1の投薬のGRP受容体ペプチド、リンカーおよび金属キレート剤が、第2の投薬のGRP受容体標的ペプチド、N−O−Pリンカーおよび金属キレート剤と同じである、実施態様149の方法。
151.環状基を有する非αアミノ酸が、
4−アミノ安息香酸;
4−アミノメチル安息香酸;
トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸;
4−(2−アミノエトキシ)安息香酸;
イソニペコチン酸;
2−アミノメチル安息香酸;
4−アミノ−3−ニトロ安息香酸;
4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル)−ピペリジン;
6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸;
(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸;
(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸;
3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン;
N1−ピペラジン酢酸;
N−4−アミノエチル−N−1−酢酸;
(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム;および
(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン
からなる群から選択される、実施態様146の方法。
152.金属キレート剤が、DTPA、DOTA、DO3A、HPDO3A、EDTA、TETA、N、N−ジメチルGly−Ser−Cys、Aaztaおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様146の方法。
153.標識化合物が
DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−(2−アミノエトキシ)安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−イソニペコチン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−2−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル−3−ニトロ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−1−ナフチルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル−ピペリジン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N,N−ジメチルグリシン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N1−ピペラジン酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−5−アミノペンタン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−D−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−ベンゾイル−(L)−フェニルアラニン−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−ジフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−1−ナフチルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−ビフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノオクタン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4'−アミノメチル−ビフェニル−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3'−アミノメチル−ビフェニル−3−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
CMDOTA−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチルフェノキシ酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノフェニル酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
HPDO3A−4−フェノキシ−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチルフェニル酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル−3−メトキシ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
Boa−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−ヒドラジノベンゾイル−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノ安息香酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−6−アミノニコチン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4'−アミノ−2'−メチル ビフェニル−4−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3'−アミノビフェニル−3−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−1,2−ジアミノエチル−テレフタル酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−EWAVGHLM−NH2(ここで、EWAVGHLM−NH2は配列番号2である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHLM−OH(ここで、QWAVGHLM−OHは配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−QWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWSVaHLM−NH2(ここで、QWSVaHLM−NH2は配列番号7である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−QWAVGHLL−NH2 QWAVGHLL−NH2は配列番号8である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Tyr−QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−Phe−QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAGHFL−NH2(ここで、QWAGHFL−NH2は配列番号10である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−6−アミノナフトエ酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−メチルアミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
Cm4pm10d2a−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−メトキシ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−クロロ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−メチル−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
(DO3A−モノアミド)2−N,N'−ビス(2−アミノエチル)−スクシンアミド酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−L−1−ナフチルアラニン−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGNMeHisLM−NH2(ここで、QWAVGNMeHisLM−NH2は配列番号15である);
Aazta−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
CyAazta−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様146の方法。
154.標識化合物が、DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む、実施態様146の方法。
155.対象体内での標的化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を向上させる方法であって、
非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有するための第1のGRP受容体標的ペプチド、および
一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成した光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αまたは非αアミノ酸であり;
Pは、0、αもしくは非αアミノ酸または他の連結基であり、
Gは、第2のGRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは非αアミノ酸である]
を有する標識化合物
の組み合わせを含む投薬を患者に投与する工程を含む、方法。
156.第1のGRP受容体標的ペプチドがリンカーと結合している、実施態様155の方法。
157.第1のGRP受容体標的ペプチドが、1つ以上の金属キレート剤と結合しているリンカーと結合している、実施態様155の方法。
158.第1のGRP受容体ペプチド、リンカーおよび金属キレート剤が標識化合物の第2のGRP受容体標的ペプチド、N−O−Pリンカーおよび金属キレート剤と同じである、実施態様157の方法。
159.非αアミノ酸が
8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸;
N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン−酢酸;および
式NH2−(CH2CH2O)n−CH2CO2HまたはNH2−(CH2CH2O)n−CH2CH2CO2H(ここで、nは2〜100である)を有するポリエチレングリコール誘導体
からなる群から選択される、実施態様158の方法。
160.金属キレート剤が、DTPA、DOTA、DO3A、HP−DO3A、EDTA、TETA、EHPG、HBED、NOTA、DOTMA、TETMA、PDTA、TTHA、LICAM、MECAM、CMDOTA、N、N−ジメチルGly−Ser−Cys、Aaztaおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様155の方法。
161.標識化合物が
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Glu−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Dala−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Glu−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Dala−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Asp−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−2,3−ジアミノプロピオン酸BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−N−1−ピペラジン酢酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−4−ヒドロキシプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−4−アミノプロリン−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Lys−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Arg−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Ser−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Asp−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Asp−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Ser−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Arg−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Lys−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−2,3−ジアミノプロピオン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様155の方法。
162.標識化合物が
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ビフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−ジフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−4−ベンゾイルフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−5−アミノペンタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−D−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−E(G8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸QWAVGHLM−NH2)−8−アミノオクタン酸−8−アミノオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
DO3A−モノアミド−E(G−Aoa−Aoa−QWAVGHLM−NH2)−8−アミノオクタン酸−8−アミノオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様155の方法。
163.対象体内での標的化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を向上させる方法であって、
非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有するための第1のGRP受容体標的ペプチド、および
一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成した光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または置換胆汁酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、置換胆汁酸または他の連結基であり;
Gは、第2のGRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは置換胆汁酸である]
を有する標識化合物
の組み合わせを含む第2の投薬を対象体に投与することを含む、方法。
164.第1のGRP受容体標的ペプチドがリンカーと結合している、実施態様163の方法の方法。
165.第1のGRP受容体標的ペプチドが、1つ以上の金属キレート剤と結合しているリンカーと結合している、実施態様163の方法。
166.第1のGRP受容体ペプチド、リンカーおよび金属キレート剤が標識化合物の第2のGRP受容体標的ペプチド、N−O−Pリンカーおよび金属キレート剤と同じである、実施態様166の方法。
167.置換胆汁酸が
3β−アミノ−3−デオキシコール酸;
(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸;
(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸;
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸;
Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7−ヒドロキシ−12−オキソコラン−24−酸;および
(3β,5β,7α)−3−アミノ−7−ヒドロキシコラン−24−酸
からなる群から選択される、実施態様163の方法。
168.金属キレート剤が、DTPA、DOTA、DO3A、HPDO3A、EDTA、TETA、CMDOTA、N、N−ジメチルGly−Ser−Cys、Aaztaおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様163の方法。
169.標識化合物が
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β)−3−アミノコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,12α)−3−アミノ−12−ヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−Lys−(3,6,9)−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル3,7−ジデオキシ−3−アミノコール酸)−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−3,6,9−トリオキサウンデカン−1,11−ジカルボニル Lys(DO3A−モノアミド−Gly)−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−12−オキソコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−1−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVaHLM−NH2(ここで、QWAVaHLM−NH2は配列番号14である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−WAVGHLL−NH2(ここで、WAVGHLL−NH2は配列番号26である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−y−QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−f−QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−H−F−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGNMeH−L−M−NH2(ここで、QWAVGNMeH−L−M−NH2(ここで、QWAVGNMeH−L−M−NH2は配列番号15である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LWAVGSF−M−NH2(ここで、LWAVGSF−M−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LWAGHFM−NH2(ここで、LWAGHFM−NH2は配列番号20である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド)−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
Pglu−Q−Lys(DO3A−モノアミド−G−3−アミノ−3−デオキシコール酸)−LGNQWAVGHLM−NH2(ここで、LGNQWAVGHLM−NH2は配列番号18である);
Aazta−Gly−(3β,5β,7a,12a)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
CyAazta−Gly−(3β,5β,7a,12a)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様163の方法。
170.標識化合物が、DO3A−モノアミド−Gly−(3β,5β,7α,12α)−3−アミノ−7,12−ジヒドロキシコラン−24−酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む、実施態様163の方法。
171.対象体内での標的化合物のGRP受容体発現標的組織への標的化を向上させる方法であって、
非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有するための第1のGRP受容体標的ペプチド、および
一般式:
M−N−O−P−G
[式中、
Mは、放射線核種と錯体形成した光学的標識または金属キレート剤であり;
Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
Gは、第2のGRP受容体標的ペプチドであり、
ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
を有する標識化合物
の組み合わせを含む第2の投薬を対象体に投与する工程を含む、方法。
172.第1のGRP受容体標的ペプチドがリンカーと結合している、実施態様171の方法の方法。
173.第1のGRP受容体標的ペプチドが、1つ以上の金属キレート剤と結合しているリンカーと結合している、実施態様171の方法。
174.第1のGRP受容体ペプチド、リンカーおよび金属キレート剤が、標識化合物のGRP受容体標的ペプチド、N−O−P リンカーand 金属キレート剤と同じである、実施態様173の方法。
175.環状基を有する非αアミノ酸が
4−アミノ安息香酸;
4−アミノメチル安息香酸;
トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸;
4−(2−アミノエトキシ)安息香酸;
イソニペコチン酸;
2−アミノメチル安息香酸;
4−アミノ−3−ニトロ安息香酸;
4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル)−ピペリジン;
6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸;
(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸;
(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸;
3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン;
N1−ピペラジン酢酸;
N−4−アミノエチル−N−1−酢酸;
(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム;および
(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン
からなる群から選択される、実施態様171の方法。
176.金属キレート剤が、DTPA、DOTA、DO3A、HPDO3A、EDTA、TETA、N、N−ジメチルGly−Ser−Cys、Aaztaおよびその誘導体からなる群から選択される、実施態様171の方法。
177.標識化合物が
DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−(2−アミノエトキシ)安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−イソニペコチン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−2−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル−3−ニトロ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−1−ナフチルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−(3−カルボキシメチル−2−ケト−1−ベンゾイミダゾリル−ピペリジン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−6−(ピペラジン−1−イル)−4−(3H)−キナゾリン−3−酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(4S,7R)−4−アミノ−6−アザ−5−オキソ−9−チアビシクロ[4.3.0]ノナン−7−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N,N−ジメチルグリシン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3−カルボキシメチル−1−フェニル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−4−オン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N1−ピペラジン酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−N−4−アミノエチル−N−1−ピペラジン酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(3S)−3−アミノ−1−カルボキシメチルカプロラクタム−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−(2S,6S,9)−6−アミノ−2−カルボキシメチル−3,8−ジアザビシクロ−[4,3,0]−ノナン−1,4−ジオン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−5−アミノペンタン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−D−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−ベンゾイル−(L)−フェニルアラニン−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Arg−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Lys−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−ジフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−1−ナフチルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−Ser−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−2,3−ジアミノプロピオン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−ビフェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−(2S,5S)−5−アミノ−1,2,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−アゼピノ[3,21−hi]インドール−4−オン−2−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−フェニルアラニン−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−8−アミノオクタン酸−トランス−4−アミノメチルシクロヘキサン−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4'−アミノメチル−ビフェニル−1−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3'−アミノメチル−ビフェニル−3−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
CMDOTA−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチルフェノキシ酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノフェニル酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
HPDO3A−4−フェノキシ−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−3−アミノメチル安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチルフェニル酢酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル−3−メトキシ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
Boa−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−ヒドラジノベンゾイル−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−4−アミノ安息香酸−Gly−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−6−アミノニコチン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4'−アミノ−2'−メチル ビフェニル−4−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3'−アミノビフェニル−3−カルボン酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−1,2−ジアミノエチル−テレフタル酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−EWAVGHLM−NH2(ここで、EWAVGHLM−NH2は配列番号2である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHLM−OH(ここで、QWAVGHLM−OHは配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRLGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRLGNQWAVGHLM−NH2は配列番号3である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QRYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QRYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号4である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QKYGNQWAVGHLM−NH2(ここで、QKYGNQWAVGHLM−NH2は配列番号5である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−QWAVGHL−NH−ペンチル(ここで、QWAVGHL−NH−ペンチルは配列番号6である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWSVaHLM−NH2(ここで、QWSVaHLM−NH2は配列番号7である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Phe−QWAVGHLL−NH2(ここで、QWAVGHLL−NH2は配列番号8である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−(D)−Tyr−QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−Phe−QWAV−Bala−HF−Nle−NH2(ここで、QWAV−Bala−HF−Nle−NH2は配列番号9である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAGHFL−NH2(ここで、QWAGHFL−NH2は配列番号10である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−HWAVGHLM−NH2(ここで、HWAVGHLM−NH2は配列番号12である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−LWAVGSFM−NH2(ここで、LWAVGSFM−NH2は配列番号11である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFM−NH2(ここで、QWAVGHFM−NH2は配列番号13である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−6−アミノナフトエ酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−4−メチルアミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
Cm4pm10d2a−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
N,N−ジメチルグリシン−Ser−Cys(Acm)−Gly−Gly−3−アミノ−3−デオキシコール酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−メトキシ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−クロロ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−メチル−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−Gly−3−ヒドロキシ−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
(DO3A−モノアミド)2−N,N'−ビス(2−アミノエチル)−スクシンアミド酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGHFL−NH2(ここで、QWAVGHFL−NH2は配列番号22である);
DO3A−モノアミド−4−アミノメチル安息香酸−L−1−ナフチルアラニン−QWAVGHLM−NH2(ここで、QWAVGHLM−NH2は配列番号1である);
DO3A−モノアミド−G−4−アミノ安息香酸−QWAVGNMeHisLM−NH2(ここで、QWAVGNMeHisLM−NH2は配列番号15である);
Aazta−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である);および
CyAazta−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)
からなる群から選択される化合物を含む、実施態様171の方法。
178.標識化合物が、DO3A−モノアミド−Gly−4−アミノ安息香酸−BBN(7−14)(ここで、BBN(7−14)配列は配列番号1である)を含む、実施態様171の方法。
179.第1の投薬のGRP受容体標的ペプチドがアゴニストである、実施態様128の方法。
180.第1の投薬のGRP受容体標的ペプチドがアゴニストである、実施態様137の方法。
181.第1の投薬のGRP受容体標的ペプチドがアゴニストである、実施態様146の方法。
182.第1のGRP受容体標的ペプチドがアゴニストである、実施態様155の方法。
183.第1のGRP受容体標的ペプチドがアゴニストである、実施態様163の方法。
184.第1のGRP受容体標的ペプチドがアゴニストである、実施態様171の方法。
185.前立腺癌の骨または軟組織転移の治療方法であって、放射性標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドを含む投薬を対象体に投与する工程を含む、方法。
186.放射性標識が177Luである、実施態様185の方法の方法。
187.投薬が約3〜30mCi/kgの177Lu標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドである、実施態様185の方法。
188.投薬が静脈内投与される、実施態様185の方法。
189.腫瘍が異常脈管構造の減少を示す、実施態様185の方法。
190.進行までの期間が少なくとも約15%増大する、実施態様185の方法。
191.放射性標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドを含む投薬を対象体に投与する工程を含む、ホルモン感受性前立腺癌の治療方法
192.放射性標識が177Luである、実施態様191の方法。
193.該投薬が、約3〜30mCi/kgの177Lu−標的L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1 yl]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドである、実施態様191の方法。
194.投薬が静脈内投与される、実施態様191の方法。
195.腫瘍が異常脈管構造の減少を示す、実施態様191の方法。
196.進行までの期間が少なくとも約15%増大する、実施態様191の方法。
197.ホルモン不応性前立腺癌の治療方法であって、放射性標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドを含む投薬を対象体に投与する工程をふくむ、方法。
198.放射性標識が177Luである、実施態様197の方法の方法。
199.投薬が約3〜30mCi/kgの177Lu標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドである、実施態様197の方法。
200.投薬が静脈内投与される、実施態様197の方法。
201.ホルモン感受性前立腺癌の進行を遅らせる方法であって、腫瘍の異常脈管構造の減少または進行までの期間の増大を生じさせるのに十分な量の放射性標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドを含む投薬を対象体に投与する工程を含む、方法。
202.放射性標識が177Luである、実施態様201の方法。
203.投薬が約3〜30mCi/kgの177Lu標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドである、実施態様201の方法。
204.投薬が静脈内投与される、実施態様201の方法。
205.腫瘍が異常脈管構造の減少を示す、実施態様201の方法。
206.進行までの期間が少なくとも約15%増大する、実施態様201の方法。
207.進行までの期間が少なくとも約50%増大する、実施態様201の方法。
208.進行までの期間が約100%増大する、実施態様201の方法。
209.ホルモン感受性前立腺癌における併用療法を促進する方法であって、腫瘍における異常脈管構造の減少または進行までの期間の増大を生じるのに十分な量の放射性標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドを含む投薬を対象体に投与する工程を含む、方法。
210.放射性標識が177Luである、実施態様209の方法。
211.投薬が、約3〜30mCi/kgの177Lu標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドである、実施態様209の方法。
212.投薬が静脈内投与される、実施態様209の方法。
213.腫瘍が異常脈管構造の減少を示す、実施態様209の方法。
214.進行までの期間が少なくとも約15%増大する、実施態様209の方法。
215.ホルモン感受性前立腺癌患者における異常血管透過性を減少させる方法であって、放射性標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドを含む投薬を対象体に投与する工程を含む、方法。
216.放射性標識が177Luである、実施態様215の方法。
217.投薬が約3〜30mCi/kgの177Lu標識L70、N−[4−[[[[[4,7,10−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカ−1−イル]アセチル]アミノ]アセチル]アミノ]ベンゾイル]−L−グルタミニル−L−トリプトフィル−L−アラニル−L−バリル−グリシル−L−ヒスチジル−L−ロイシル−L−メチオニンアミドである、実施態様215の方法。
218.投薬が静脈内投与される、実施態様215の方法。
219.種々の薬物のうち1種類以上の薬物で治療される場合に種々の受容体のうち1つの受容体の機能に対する効果を試験する方法であって、このような機能の変化がクロストークを示すGRP受容体に対して及ぼす効果を調べることによる方法。
220.GRP受容体の放射性標識アゴニストまたはアンタゴニスト、特に放射性標識L70(AMBA)、および最も好ましくはGaで放射性標識されたL70を使用して、インビトロにおけるGRP受容体ファミリーの活性をスクリーニングする方法。
221.GRP受容体の放射性標識アゴニストまたはアンタゴニスト、特に放射性標識L70(AMBA)、および最も好ましくはGaで放射性標識されたL70を使用して、インビボにおけるGRP受容体ファミリーの活性を画像診断する方法。
222.GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物による処置を受けている患者の患者管理を向上させる方法であって、初期治療の前(規定値を得るため)、治療の間(応答を予測しモニターし、腫瘍集団におけるシフトが治療の変化を保証し得る場合に検出するため)、および治療の最後または治療後(効力の決定、次なる治療工程の決定に役立つため、そして、再発を予測または予期するため)に患者への放射性標識L70の投与後の患者の一連の画像を得ること、およびGRP−R活性の変化を評価することを含む、方法。

Claims (33)

  1. Gaの放射性同位体と錯体形成した、式:
    Figure 2011520971
    で示されるL70を含む組成物。
  2. 放射性同位体が68Gaである、請求項2記載の組成物。
  3. 請求項1記載の組成物、バッファーおよびセレノメチオニンを含む、放射性医薬製剤。
  4. バッファーが酢酸ナトリウムを含む、請求項3記載の放射性医薬製剤。
  5. さらにアスコルビン酸、EDTAおよび生理食塩水を含む、請求項3または4いずれか1項放射性医薬製剤。
  6. 患者におけるGRP−R担持組織の画像診断方法であって、
    a)請求項1、3または3いずれか1項記載の組成物を患者に投与する工程;および
    b)患者を画像診断する工程
    を含む、方法。
  7. PETを使用して患者を画像診断する、請求項6記載の画像診断方法。
  8. 異常GRP−R機能に関連する疾患の疑いがある患者の疾患の診断またはステージ分類方法であって、
    a)請求項1、3または3いずれか1項記載の組成物を患者に投与する工程;および
    b)患者を画像診断する工程
    を含む、方法。
  9. PETを使用して患者を画像診断する、請求項8記載の疾患の診断またはステージ分類方法。
  10. 工程a)において放射性標識組成物を投与する前に、さらにリンカーおよび/またはキレート剤と結合していてもよい第2のGRP受容体標的ペプチドを投与して非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有することを含む、請求項6または8いずれか1項記載の方法。
  11. 工程a)において、さらに
    a)非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有するためのリンカーおよび/またはキレート剤と結合していてもよい第1のGRP受容体標的ペプチド;および
    b)放射性標識組成物
    の組み合わせを投与することを含む、請求項6または8いずれか1項記載の方法。
  12. GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物の治療効果をモニターする方法であって、
    a)一般式:
    M−N−O−P−G
    [式中、
    Mは、金属放射線核種と錯体形成した金属キレート剤、または、18F−、123I−、124I−もしくは131I−のような放射性標識ハロゲンを含有する基であり;
    Nは、存在しないか、またはαアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
    Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
    Pは、存在しないか、またはαアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
    Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
    ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
    で示される化合物を含む組成物を患者に投与すること
    b)患者を画像診断すること;
    c)画像に基づいてGRP−Rの活性を評価すること;
    d)GRP−Rとクロストークする受容体を標的とする薬物を患者に投与する工程;
    e)一般式:
    M−N−O−P−G
    [式中、
    Mは、金属放射線核種と錯体形成した金属キレート剤、または、18F−、123I−、124I−もしくは131I−のような放射性標識ハロゲンを含有する基であり;
    Nは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
    Oは、αアミノ酸または環状基を有する非αアミノ酸であり;
    Pは、0、αアミノ酸、環状基を有する非αアミノ酸または他の連結基であり;
    Gは、GRP受容体標的ペプチドであり、
    ここで、N、OまたはPの少なくとも1つは環状基を有する非αアミノ酸である]
    を有する化合物を含む組成物を患者に投与すること;
    f)患者を画像診断すること;
    g)画像に基づいてGRP−Rの活性を評価すること;
    h)薬物の投与後にGRP−R活性の変化を評価すること;および
    i)GRP−R活性の変化に基づいて薬物の治療効果を評価すること
    を含む、方法。
  13. さらに評価された薬物の治療効果に基づいて治療方針を変更することを含む、請求項12記載の方法。
  14. 工程a)〜c)を工程d)の約30日前に行う、請求項12記載の方法。
  15. 工程a)〜c)を工程d)の約15日前に行う、請求項14記載の方法。
  16. 工程a)〜c)を工程d)の約7日前に行う、請求項15記載の方法。
  17. 工程e)〜i)を工程d)の約15日前に行う、請求項12記載の方法。
  18. 工程e)〜i)を工程d)の約7日前に行う、請求項17記載の方法。
  19. 方法を、治療工程の間じゅう数回繰り返す、請求項12記載の方法。
  20. GRP−Rとクロストークする受容体がエストロゲン受容体および受容体チロシンキナーゼ(RTK)からなる群から選択される、請求項12記載の方法。
  21. RTKが、EGFR、Srcファミリー、HER2/ErbB3、Bcr−Abl、SCF、KIT、PDGF、VEGF−R1,2,3、FLT3、Ras、Raf、CSF−1RおよびRETからなる群から選択される、請求項20記載の方法。
  22. 薬物が、エキセメスタン、ラパチニブ、ダサチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、エルロチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、アナストロゾール、ボルテゾミブ、タモキシフェンおよびβ2−エストラジオールからなる群から選択される、請求項12記載の方法。
  23. 式M−N−O−P−Gで示される化合物が、診断用放射線核種と錯体形成した、式
    Figure 2011520971
    で示されるL70である、請求項12記載の方法。
  24. L70が、PETによって検出され得る放射線核種と錯体形成した、請求項23記載の方法。
  25. L70が、SPECTによって検出され得る放射線核種と錯体形成した、請求項23記載の方法。
  26. L70が68Gaと錯体形成した、請求項24記載の方法。
  27. 組成物がさらにバッファーおよびセレノメチオニンを含む、請求項23または26いずれか1項記載の方法。
  28. バッファーが酢酸ナトリウムを含む、請求項27記載の方法。
  29. 組成物がさらにアスコルビン酸、EDTAおよび生理食塩水を含む、請求項27記載の方法。
  30. PETを使用して患者を画像診断する、請求項12記載の方法。
  31. SPECTを使用して患者を画像診断する、請求項12記載の方法。
  32. さらに、リンカーおよび/またはキレート剤と結合していてもよい第2のGRP受容体標的ペプチドを投与して、工程a)もしくはe)においてまたは工程a)およびe)において組成物を投与する前に非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有するためにことを含む、請求項12記載の方法。
  33. さらに、工程a)もしくはe)において、または工程a)およびe)において、
    a)非標的組織におけるGRP受容体結合部位を占有するためのリンカーおよび/またはキレート剤と結合していてもよい第1のGRP受容体標的ペプチド;および
    b)放射性標識組成物
    の組み合わせを投与することを含む、請求項12記載の方法。
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