JP2011519000A - 円錐形ディスク式巻掛け変速機 - Google Patents

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Abstract

本発明は、円錐形ディスク式巻掛け変速機であって、それぞれ1つの軸方向可動の円錐形ディスクと軸方向固定の円錐形ディスクとを備えた入力側の円錐形ディスク対および出力側の円錐形ディスク対と、トルク伝達のために円錐形ディスク対の間に配置された、押圧片を有するリンクプレートチェーンと、保持部材に旋回可能にかつ該保持部材の軸方向に対してほぼ直角に移動可能にガイドされたスライドレールとが設けられており、該スライドレールが、スライド面を有する第1の舌片と第2の舌片とを有しており、該第1の舌片と該第2の舌片とが、リンクプレートチェーンを収容する収容領域を形成している形式のものに関する。本発明によれば、スライドレールが、保持部材に軸方向に移動可能に配置されている。

Description

本発明は、円錐形ディスク式巻掛け変速機であって、それぞれ1つの軸方向可動の円錐形ディスクと軸方向固定の円錐形ディスクとを備えた入力側の円錐形ディスク対および出力側の円錐形ディスク対と、トルク伝達のために円錐形ディスク対の間に配置された、押圧片を有するリンクプレートチェーンと、保持部材に旋回可能にかつ該保持部材の軸方向に対してほぼ直角に移動可能にガイドされたスライドレールとが設けられており、該スライドレールが、スライド面を有する第1の舌片と第2の舌片とを有しており、該第1の舌片と該第2の舌片とが、リンクプレートチェーンを収容する収容領域を形成している形式のものに関する。
前述した形式の円錐形ディスク式巻掛け変速機は、たとえば自動車に使用することができ、衝撃および中断のない牽引力伝達の点で優れている。この場合に使用されるリンクプレートチェーンは押圧片を有している。この押圧片は、リンクプレートチェーンの、外側に位置するチェーンリンクプレートによって形成された側面を越えて側方に突出していて、押圧片の端面と円錐形ディスク対との間の摩擦力によって、たとえば内燃機関から到来した出力トルクを伝達する。
この場合、巻掛け手段として使用されるリンクプレートチェーンは、張り側と緩み側とを有している。この張り側と緩み側とには、横振動が生じることがあり、この横振動は煩わしいと感じられることがある。なぜならば、この横振動が車両のボディに音響的に入射する傾向にあり、相応の固体伝播音伝搬後に車両の内室で音響的に感知されるからである。さらに、この横振動は、張り側または緩み側で伝達される力の増加にも繋がり、これによって、リンクプレートチェーンの寿命を減少させることがある。
この問題を解決するために、ドイツ連邦共和国特許出願公開第10017005号明細書に基づき、すでに円錐形ディスク式巻掛け変速機が公知である。この公知の円錐形ディスク式巻掛け変速機はスライドレールを有している。このスライドレールは、スライド面を有する第1の舌片と第2の舌片とを有している。両舌片は、リンクプレートチェーンを収容する収容領域を形成している。リンクプレートチェーンが公知のスライドレールの収容領域に進入すると、リンクプレートチェーンの下面および/または上面とスライドレールのスライド面との物理的な接触によって、横振動が収容領域の内部にもはや形成されなくなり、したがって、リンクプレートチェーンの寿命に影響を与える音響的に煩わしい横振動がもはや生じなくなる。
スライドレールは、公知の円錐形ディスク式巻掛け変速機の保持部材にガイドされ、これによって、円錐形ディスク式巻掛け変速機の変速比の変化に反応して、保持部材にガイドされて旋回することができ、この保持部材において、この保持部材の軸方向に対してほぼ直角に移動することができる。言い換えると、これは、スライドレールが、側方で隣り合った2つの円錐形ディスクの中心点を結ぶ区間に対して相対的に直角に移動することができる、すなわち、この仮想区間の上方でスライドレールの高さを変化させることができ、このスライドレールを保持部材において、この保持部材に対して相対的に旋回させることもできる、すなわち、この仮想区間に対して相対的なそれぞれ異なる角度位置をとることができることを意味している。
円錐形ディスク式巻掛け変速機において変速比変化が生じると、それぞれ軸方向固定の円錐形ディスクに対して相対的な軸方向可動の円錐形ディスクの軸方向の移動が生じる。可動の円錐形ディスクのこの移動に付随して、リンクプレートチェーンの、一方の円錐形ディスク対を結合する軸に対して相対的な軸方向の移動が生じる。言い換えると、これは、変速比変化時に、循環するリンクプレートチェーンが、スライドレールの舌片のスライド面に対する、循環運動に起因した相対運動だけでなく、リンクプレートチェーンの循環方向に対して横方向に運動させられることも意味している。
リンクプレートチェーンの保持手段は、両円錐形ディスク対の間の中間スペースに配置されている。公知のスライドレールは、リンクプレートチェーンが、前述した両相対運動を行うことができ、また、リンクプレートチェーンがその循環運動時に、同時に生じる変速比変化によって、両舌片のスライド面において走行方向に対して横方向の運動を行うことができるように、保持部材に保持されている。変速比変化時には、それぞれ可動の円錐形ディスクが運動させられるので、この可動の円錐形ディスクは、保持部材にガイドされたスライドレールに対しても相対的に運動させられる。
可動の円錐形ディスクとスライドレールとの幾何学的な衝突を回避するためには、このスライドレールの舌片が、湾曲させられて形成された相応の切欠きを有している。この切欠きによって、スライドレールに対して相対的な円錐形ディスクの自由な可動性が可能となる。
この切欠きによって、スライド面を設けるために提供された面が、リンクプレートチェーンの走行方向で見て不変とならず、リンクプレートチェーンがその循環方向に対して横方向ひいてはスライド面に対して横方向の運動時に、切欠きに基づきスライド面をもはや備えていない切欠きの領域を通走する。
この領域では、リンクプレートチェーンがもはやスライドレールによってガイドされず、リンクプレートチェーンの上面および下面と、まだリンクプレートチェーンに接触している各スライド面との間に生じる法線力が、スライド面領域によって受け止められなければならない。したがって、このスライド面領域が、スライド面に対するリンクプレートチェーンの全面的な載置を招くスライド面領域よりも高い面圧にさらされる。この高められた面圧の結果、より強く負荷されるスライド面領域の摩擦が増加させられ、ひいては、摩耗が増加させられる。
ここから出発して、本発明の課題は、前述した形式の円錐形ディスク式巻掛け変速機を改良して、スライドレールにおける摩耗を減少させることができるようにすることである。
この課題を解決するために本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機では、スライドレールが、保持部材に軸方向に移動可能に配置されているようにした。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、スライドレールが、リンクプレートチェーンとの接触によって移動可能に形成されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、第1の舌片と第2の舌片とが、スライド面に対してほぼ直角に延びるガイド面体を有しており、該ガイド面体が、リンクプレートチェーンに接触するために形成されており、リンクプレートチェーンとガイド面体との間に生じる接触力によって、スライドレールが、保持部材において軸方向に移動するようになっている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、ガイド面体に形成されたガイド面が、押圧片の軸方向の端面に対して相補的に形成されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、ガイド面が、横断面図で見て、スライド面に対して所定の角度を成して形成されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、ガイド面体に形成された1つのガイド面が、リンクプレートチェーンの軸方向の端面に対して相補的に形成されており、ガイド面が、押圧片の領域に切欠きを備えている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、ガイド面体に形成された2つのガイド面が、リンクプレートチェーンの軸方向の端面に対して相補的に形成されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、ガイド面が、リンクプレートチェーンの走行方向において湾曲させられて形成されており、互いに向かい合って位置するガイド面の間における前記走行方向に対して横方向の間隔が、前記走行方向におけるガイド面の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、ガイド面が、リンクプレートチェーンの走行方向において、ガイド面の各端部で外方に湾曲させられて形成されていて、ガイド面の長手方向延在長さの中間の領域で真っ直ぐに形成されており、互いに向かい合って位置するガイド面の間における前記走行方向に対して横方向の間隔が、前記走行方向におけるガイド面の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、スライド面が、リンクプレートチェーンの前記走行方向に対して横方向に、リンクプレートチェーンの幅よりも大きい幅を有している。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、円錐形ディスク式巻掛け変速機の変速比の変化時のリンクプレートチェーンの接触面と舌片のスライド面との重なり量がほぼ不変である。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、リンクプレートチェーンが、スライドレールを一方の各円錐形ディスクの軸方向の移動時に力負荷するようになっており、これによって、スライドレールが、リンクプレートチェーンと一緒に移動させられるようになっており、該リンクプレートチェーンの一方の接触面と、面に関して小さい方のスライド面との重なり量が、リンクプレートチェーンの前記接触面のほぼ100パーセントである。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、スライド面が、進入側にかつ進出側に曲面を備えて形成されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の有利な態様によれば、舌片のスライド面が、互いに異なるサイズに形成されている。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機は、それぞれ1つの軸方向可動の円錐形ディスクと軸方向固定の円錐形ディスクとを備えた入力側の円錐形ディスク対および出力側の円錐形ディスク対と、トルク伝達のために円錐形ディスク対の間に配置された、押圧片を有するリンクプレートチェーンと、保持部材に旋回可能にかつ保持部材の軸方向に対してほぼ直角に移動可能にガイドされたスライドレールとが設けられており、このスライドレールが、スライド面を有する第1の舌片と第2の舌片とを有しており、この第1の舌片と第2の舌片とが、リンクプレートチェーンを収容する収容領域を形成している形式のものにおいて、スライドレールが、保持部材に軸方向に移動可能に配置されていることを特徴としている。
本発明により提案された、保持部材に対するスライドレールの軸方向の移動可能性によって、このスライドレールをリンクプレートチェーンの運動と一緒に運動させることができる、すなわち、保持部材に対して相対的な軸方向の移動運動を行うこともでき、したがって、チェーンガイドされるスライドレールが提供されることが達成される。これによって、リンクプレートチェーンがスライドレールの収容領域の内部での相対運動時にもはやスライドレールのスライド面に対して横方向でこのスライド面から下方に運動させられなくなり、したがって、スライド面がリンクプレートチェーンと一緒に保持部材に対して横方向に運動することができ、ひいては、リンクプレートチェーンの上面および下面と、第1の舌片および第2の舌片に設けられた各スライド面との間に、全面にわたる接触にまで至る接触面範囲、すなわち、リンクプレートチェーンの上面および下面と、スライドレールの舌片に形成された各スライド面との間の100%の重なり量にまで達する接触面範囲を達成することができる。
すなわち、本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の組付け時に、スライドレールが、第1の舌片および第2の舌片に設けられたスライド面でリンクプレートチェーンに対して相対的に組み付けられると、このリンクプレートチェーンの上面および下面と、各スライド面との間に接触面範囲が形成される。この接触面範囲は構造上の各要求に相応して選択することができ、本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機のリンクプレートチェーンの走行時にかつ変速比変化時に、リンクプレートチェーンの軸方向の移動によって、本発明におけるスライドレールが、軸方向に移動させられるリンクプレートチェーンと一緒に運動させられ、したがって、選択された重なり量が維持されたままとなるかまたは以下のような重なり量が得られる。この重なり量は、リンクプレートチェーンの循環運動の間に少なくとも十分に維持されたままとなり、これによって、スライドレールのスライド面と、リンクプレートチェーンの上面および下面との間の接触面範囲がほぼ不変となり、したがって、この接触面範囲がスライド面において円錐形ディスク式巻掛け変速機の変速比変化時にも同じ面圧値にさらされ、これによって、接触力がリンクプレートチェーンとスライド面との間で補償されて分配されて提供される。この場合、スライド面の面にわたって分配されて、スライド面の摩擦の増加ひいては摩耗の増加に繋がる局所的な応力ピークは発生しない。
本発明は、1つの改良態様によれば、スライドレールが、リンクプレートチェーンとの接触によって移動可能に形成されていることを提案している。言い換えると、これは、リンクプレートチェーンの軸方向の移動運動がスライドレールを連行し、リンクプレートチェーンのこの軸方向の移動運動に基づき、保持部材に対するスライドレールひいてはスライド面の軸方向の移動運動が生じることを意味している。
本発明の1つの改良態様によれば、第1の舌片と第2の舌片とが、スライド面に対してほぼ直角に延びるガイド面体を有しており、このガイド面体が、リンクプレートチェーンに接触するために形成されており、リンクプレートチェーンとガイド面体との間に生じる接触力によって、スライドレールが、保持部材において軸方向に移動するようになっていることが提案されている。
リンクプレートチェーンが本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の変速比の変化に基づき軸方向の移動にさらされると、リンクプレートチェーンが各ガイド面体に接触させられ、このガイド面体との接触に基づき、スライドレールを保持部材に対して摺動させる。この摺動運動によって、リンクプレートチェーンがこの摺動運動の間、第1の舌片および第2の舌片に設けられたスライド面に引き続き接触させられる。
本発明の1つの改良態様によれば、ガイド面体に形成されたガイド面が、押圧片の軸方向の端面に対して相補的に形成されていることが提案されている。この構成によって、やはり、押圧片の端面と、ガイド面体に設けられたガイド面とが、少なくともほぼ全面にわたって接触させられ、したがって、リンクプレートチェーンからスライドレールへの軸方向力伝達のために使用される大きな面が本発明におけるスライドレールに提供される。
円錐形ディスクの、角度を成して形成された円錐面に基づき、リンクプレートチェーンに設けられた押圧片は、通常、円錐角に対して相補的に形成された角度を端面に有している。本発明の1つの改良態様によれば、ガイド面が、横断面図で見て、スライド面に対して所定の角度を成して形成されていることが提案されている。これによって、ガイド面とスライド面との間の角度が、押圧片の端面における角度に少なくともほぼ相当していて、これによって、円錐形ディスクの円錐角に少なくとも十分に相当していることが達成される。
本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機の別の択一的な構成によれば、ガイド面体が、形成されたガイド面を有しており、このガイド面が、リンクプレートチェーンの軸方向の端面に対して相補的に形成されている。ガイド面がリンクプレートチェーンの一番外側のリンクプレートの外面に接触することができるようにするためには、ガイド面体が、押圧片の領域に切欠きを備えている。本発明のこの態様では、押圧片の上方、下方ならびに上下両方にガイド面体におけるガイド面が設けられていてよい。
押圧片とガイド面との間で穏やかな進入ひいては衝突衝撃なしの力伝達を達成するために、本発明の1つの改良態様によれば、ガイド面が、リンクプレートチェーンの走行方向において湾曲させられて形成されており、互いに向かい合って位置するガイド面の間における走行方向に対して横方向の間隔が、走行方向におけるガイド面の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されていることが提案されている。穏やかな進入を保証するためには、ガイド面が、リンクプレートチェーンの走行方向において、ガイド面の各端部で外方に湾曲させられて形成されていて、ガイド面の長手方向延在長さの中間の領域で真っ直ぐに形成されていてもよい。この場合、互いに向かい合って位置するガイド面の間における走行方向に対して横方向の間隔が、走行方向におけるガイド面の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されている。
ガイド面の、リンクプレートチェーンの走行方向において湾曲させられた構成によって、スライドレールの収容領域へのリンクプレートチェーンの進入時に、押圧片の端面もしくは一番外側のチェーンリンクプレートの外面とガイド面との間に、接触力が穏やかに形成され、したがって、押圧片の端面もしくは一番外側のチェーンリンクプレートの外面とガイド面との間の衝突衝撃的な力伝達が回避されることが達成される。こうして形成されたチェーンリンクプレートとスライドレールとの間の軸方向力が、このスライドレールと保持部材との間の不可避の静摩擦モーメントを上回るために十分に大きくなるやいなや、スライドレールが、軸方向に移動させられるリンクプレートチェーンと一緒にこのリンクプレートチェーンの走行方向に対して横方向に運動させられる。互いに向かい合って位置するガイド面の間における走行方向に対して横方向の間隔が、走行方向におけるガイド面の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されていることによって、ガイド面を回転方向に依存せずに組み付けることができ、したがって、同一部材製造に基づく簡単な製造が達成されることが得られる。
本発明の1つの改良態様によれば、スライド面が、リンクプレートチェーンの走行方向に対して横方向に、リンクプレートチェーンの幅よりも大きい幅を有していることが提案されている。1つの態様により提案されたこの構成によって、リンクプレートチェーンをその下面および上面で全面にわたってスライド面に当て付けることができる。
本発明により提案された、保持部材に対するスライドレールの軸方向の移動可能性によって、円錐形ディスク式巻掛け変速機の変速比の変化時のリンクプレートチェーンの接触面と舌片のスライド面との重なり量がほぼ不変であることが達成される。
本発明による1つの変更された態様によれば、リンクプレートチェーンが、スライドレールを一方の各円錐形ディスクの軸方向の移動時に力負荷するようになっており、これによって、スライドレールが、リンクプレートチェーンと一緒に移動させられるようになっており、該リンクプレートチェーンの一方の接触面と、面に関して小さい方のスライド面との重なり量が、リンクプレートチェーンの接触面の100パーセントであることも提案されている。
本発明により提案されたスライドレールの収容領域へのリンクプレートチェーンの穏やかな進入を達成するために、1つの改良態様によれば、スライドレールに設けられたスライド面が、進入側にかつ進出側に曲面を備えて形成されていることが提案されている。
最後に、1つの変更された態様によれば、舌片のスライド面が、互いに異なるサイズに形成されているスライドレールが提案されていてもよい。このような構成は、たとえば各円錐形ディスク対の開いた円錐角に基づき、半径方向で最も外側に位置する舌片に対して有利である。なぜならば、これによって、この半径方向で最も外側に位置する舌片に設けられたスライド面を増大させることができるからである。
本発明により提案された円錐形ディスク式巻掛け変速機の断面図である。 図1に示した変速機の変速比変化時のスライドレールのそれぞれ異なる位置の概略図である。 図1に示した円錐形ディスク式巻掛け変速機のスライドレールの斜視図である。 図3に示したスライドレールを下方から見た図である。 図4に示したスライドレールを右側から見た図である。 収容部の領域における本発明におけるスライドレールの別の実施の形態の横断面図である。
本発明を以下に図面につき詳しく説明する。
図1に部分的に示した円錐形ディスク式巻掛け変速機の実施の形態は、入力軸Aに相対回動不能に配置された入力側の円錐形ディスク対1と、出力軸Bに相対回動不能に配置された円錐形ディスク対2とを有している。各ディスク対は、1つの軸方向可動の、たとえば軸方向運動可能なディスク部材1a,2a、たとえば円錐形ディスクと、それぞれ1つの軸方向固定のディスク部材1b,2b、たとえば円錐形ディスクとを有している。両ディスク対の間には、トルク伝達のために、リンクプレートチェーンの形の巻掛け手段3が設けられている。
相応のディスク対1,2の各図の上側半分には、それぞれ低速(ローもしくはアンダドライブ)側への変速機の最大の変速に相当する、相応のディスク部材1a,1b;2a,2bの間の相対的な軸方向の位置が示してある。これに対して、これらの図面の下側半分には、高速(ハイもしくはオーバドライブ)側への最大の変速に相当する、相応に対応配置されたディスク部材1a,1b;2a,2bの間の相対位置が示してある。
ディスク対1は、ピストン・シリンダユニットとして形成されたアクチュエータ4を介して軸方向に締付け可能である。円錐形ディスク対2は類似して、同じくピストン・シリンダユニットとして形成されたアクチュエータ5を介してチェーン3に対して軸方向に締付け可能である。ピストン・シリンダユニット5の圧力室6内には、コイルばねによって形成された蓄力器7が設けられている。この蓄力器7は、軸方向に運動可能なディスク部材2aを軸方向固定のディスク部材2bの方向に押し退ける。チェーン3が出力側でディスク対2の半径方向内側の領域に位置している場合には、蓄力器7によって加えられる締付け力が、チェーン3がディスク対2のより大きな直径領域に位置している場合よりも大きくなっている。
すなわち、これは、高速側への変速機の変速の増加につれて、蓄力器7によって加えられるプリロード力が増加することを意味している。コイルばね7は、一方では、軸方向に運動可能なディスク部材2aに直接支持されていて、他方では、圧力室6を仕切る、出力軸Bに剛性的に結合されたポット状の構成部材8に支持されている。
ピストン・シリンダユニット4,5に対して並列に作用接続されて、それぞれ1つの別のピストン・シリンダユニット10,11が設けられている。このピストン・シリンダユニット10,11は変速機の変速比変化のために働く。ピストン・シリンダユニット10,11の圧力チャンバ12,13は、要求された変速比に相応して交互に圧力媒体で充填することができるかまたは排出することができる。このためには、圧力チャンバ12,13が、要求に相応して、圧力媒体源、たとえばポンプに接続されるかまたは流出管路に接続されるようになっている。すなわち、変速比変化時には、圧力チャンバ12,13の一方が圧力媒体で充填される。すなわち、一方の圧力チャンバの容積が増加させられる。これに対して、他方の圧力チャンバ13,12は少なくとも部分的に排出される。すなわち、他方の圧力チャンバ13,12の容積が減少させられる。圧力チャンバ12,13のこの相互の圧力負荷もしくは排出は、相応の弁によって行うことができる。
このような形式の弁の構成および機能に関しては、特にすでに述べた公知先行技術に記載してある。したがって、このために、たとえばドイツ連邦共和国特許出願公開第4036683号明細書では、四角形スプールとして形成された弁が設けられている。この弁は、ポンプとして形成された圧力媒体源に接続される。
少なくともトルクに応じた圧力を発生させるためには、流体力学的な原理をベースとしたトルクフィーラ(トルク感応器)14が設けられている。このトルクフィーラ14は、入力歯車または入力ピニオン15を介して導入されたトルクを円錐形ディスク対1に伝達する。入力歯車15は転がり軸受け16を介して入力軸Aに支承されていて、形状接続もしくは歯列17を介して、トルクフィーラ14の、軸方向でも入力ピニオン15に支持されたカムディスク18に相対回動不能に結合されている。トルクフィーラ14は、軸方向固定のカムディスク18と軸方向可動のカムディスク19とを有している。両カムディスク18,19は、それぞれ走行斜面を有している。両走行斜面の間には、ボール20の形の拡開体が設けられている。カムディスク19は入力軸Aに対して軸方向可動であるものの、この入力軸Aに対して相対回動不能である。
このためには、カムディスク19が、軸方向でボール20から離れる方向に向けられた半径方向外側の領域19aを有している。この領域19aは歯列19bを有している。この歯列19bは、入力軸Aに軸方向でも周方向でも固く結合された構成部材21の対応歯列21aと協働する。この場合、歯列19bと対応歯列21aとは、両構成部材19,21の間の軸方向の移動が可能となるように相関的に形成されている。
トルクフィーラ14の構成部材は2つの圧力室22,23を仕切っている。圧力室22は、入力軸Aに剛性的に結合された環状の構成部材24と、カムディスク19によって形成されたかもしくは支持された領域もしくは構成部材25,26とによって仕切られている。環状の構成部材24は位置固定エレメントによって軸A、たとえば入力軸に軸方向で位置固定されている。エレメント24は軸に、たとえば歯列を介して相対回動不能に結合されていてよい。環状の圧力室23は実際に環状の圧力室22の半径方向外側に配置されているものの、軸方向でこの圧力室22に対してずらされて配置されている。
第2の圧力室23も同じく、環状の構成部材24と、この構成部材24に固く結合されたスリーブ状の構成部材21と、さらに、カムディスク19に固く結合された環状の構成部材25とによって仕切られる。この構成部材25は軸方向可動であり、ピストンに類似して作用する。
トルクフィーラ14と円錐形ディスク対1とを支持する入力軸Aは、トルクフィーラ側では、針状ころ軸受け27を介してハウジング30内に支承されていて、円錐形ディスク対1の、トルクフィーラ14と反対の側では、軸方向の力を受け止める玉軸受け28と、半径方向の力に対して設けられたころ軸受け29とを介してハウジング30内に支承されている。出力ディスク対2を取り付ける出力軸Bは、アクチュエータ5,11に隣り合った端部では、半径方向力だけでなく、両軸方向に生じる軸方向力も受け止める複列円錐ころ軸受け31を介してハウジング30内に支承されていて、ディスク対2の、アクチュエータ5,11と反対の側では、ころ軸受け32を介してハウジング30内に支承されている。出力軸Bは、アクチュエータ5,11と反対の側の端部に傘歯車33を支持している。この傘歯車33は、たとえばディファレンシャルに作用結合されている。
トルクフィーラ14を介して少なくともトルクに応じて調整された、円錐形ディスク式巻掛け変速機の締付けのために必要となる圧力を発生させるためには、ポンプ34が設けられている。このポンプ34は、入力軸Aに加工された、半径方向の少なくとも1つの通路36に開口した中心の通路35を介してトルクフィーラ14の圧力室22に接続されている。さらに、ポンプ34は接続管路37を介して、第2のディスク対2に設けられたピストン・シリンダユニット5の圧力チャンバ6に接続されている。接続管路37は、出力軸Bに設けられた中心の通路38内に開口している。さらに、この通路38は、半径方向に延びる少なくとも1つの通路39を介して圧力チャンバ6に接続されている。
トルクフィーラ14の圧力室22は、図1に示した断面図に対して周方向にずらされた通路40(破線参照)を介してピストン・シリンダユニット4の圧力チャンバ9に接続されている。通路40は、軸Aに結合された環状の構成部材24に加工されている。すなわち、通路40を介して、常に第1の圧力室22と圧力チャンバ9との間に接続部が存在している。さらに、入力軸Aには、少なくとも1つの流出通路41が設けられている。この流出通路41は圧力室22に接続されているかもしくは接続可能である。また、流出通路41の流出横断面は、少なくとも伝達されるトルクに応じて可変となる。
流出通路41は軸Aの中心の孔42に開口している。さらに、この孔42は、トルクフィーラ14から流出した、たとえば構成部材を潤滑するための油を相応の箇所に案内することができる管路に接続されていてよい。軸方向に移動可能に入力軸Aに支承された軸方向に運動可能な斜面付きディスクもしくはカムディスク19は、内側の領域26aによって、流出通路41と協働する閉鎖領域を形成している。この閉鎖領域は、少なくとも発生させられたトルクに応じて流出通路41を多かれ少なかれ閉鎖することができる。すなわち、閉鎖領域26aは流出通路41に相俟って弁もしくは絞り箇所を形成している。
少なくとも両ディスク18,19の間に発生させられたトルクに応じて、制御ピストンとして有効なディスク19を介して流出開口もしくは流出通路41が相応に開閉される。これによって、少なくとも発生させられたトルクに相応する、ポンプ34によって加えられた圧力が、少なくとも圧力室22内に発生させられる。この圧力室22は圧力チャンバ9に接続されていて、通路もしくは管路35,36,37,38,39を介して圧力チャンバ6にも接続されているので、これらのチャンバ6,9内にも、相応の圧力が発生させられる。
ピストン・シリンダユニット4,5とピストン・シリンダユニット10,11との並列接続に基づき、トルクフィーラ14により供給された圧力によって軸方向可動のディスク1a,2aに発生させられた力が、チャンバ12,13内に存在する、変速機の変速比を調整するための圧力に基づきディスク1a,2aに作用する力に加算される。
圧力チャンバ12への圧力媒体の供給は、軸Aに設けられた通路43を介して行われる。この通路43は半径方向の孔44を介して、軸Aに加工された環状溝45に接続されている。この環状溝45から、環状の構成部材24に加工された少なくとも1つの通路46が延びている。この通路46は、スリーブ状の構成部材21に加工された、圧力チャンバ12に開口した半径方向の通路47との接続部を形成している。
類似して、圧力チャンバ13にも油が、通路38を取り囲んで設けられた通路48を介して供給される。この通路48は、半径方向に延びる接続通路49を介して圧力チャンバ13に連通している。通路43,48には、共通の圧力源から少なくとも1つの弁50の介在下で接続管路51,52を介して圧力が供給される。弁50もしくは弁システム50に接続された圧力源53は、別個のポンプによって形成されていてもよいし、既存のポンプ34によって形成されていてもよい。この場合、複数の弁を有していてよい相応の体積分配システムもしくは圧力分配システム54が必要となる。この択一的解決手段は破線で図示してある。
圧力負荷時に作用に関して圧力室22に並列に接続された圧力室23は、円錐形ディスク対1の図面の上側半分に示した個々の構成部材の相対的な位置において、圧力媒体供給部から分離されている。なぜならば、圧力室に接続された通路もしくは孔55,56,57,58,59,60が圧力媒体源、たとえば特にポンプ34に接続されていないからである。軸方向可動のディスク1aの位置に基づき、半径方向の孔60が完全に開放されており、これによって、室23が完全に放圧されている。伝達したいトルクに基づきトルクフィーラからカムもしくはカムディスク19に加えられた軸方向力は、圧力室22内に形成された圧油クッションを介してのみ受け止められる。この場合、圧力室22内に発生させられた圧力が高ければ高いほど、伝達したいトルクは大きくなる。この圧力は、すでに述べたように、絞り弁として有効な領域26aと、流出孔41とを介して制御される。
高速側への変速比変化時には、円錐形ディスク1aが右向きで円錐形ディスク1bの方向に移動させられる。これによって、円錐形ディスク対2では、円錐形ディスク2aが、軸方向固定の円錐形ディスク2bから軸方向で遠ざけられる。すでに述べたように、円錐形ディスク対1,2の図面の上側半分には、低速側への変速に対する極端位置に相当する、ディスク1a,1bとディスク2a,2bとの間の相対位置が示してある。これに対して、これらの図面の下側半分には、高速側への変速に対する互いに相対的なディスク1a,1bおよびディスク2a,2bの他方の極端位置に相当する、相応のディスク1a,1bとディスク部材2a,2bとの間の相対位置が示してある。
円錐形ディスク対1,2の図面の上側半分に示した変速比から、下側半分に示した相応の変速比に移行するためには、弁50の相応の制御によって、圧力チャンバ12が相応に充填され、圧力チャンバ13が相応に排出されるかもしくは容積減少させられる。
軸方向可動の円錐形ディスク1a,2aは、これに対応配置された軸A;Bにそれぞれ歯列による結合部61,62を介して相対回動不能に連結されている。ディスク1a,2aに設けられた内側歯列と、軸A,Bに設けられた外側歯列とによって形成された相対回動不能な結合部61,62によって、相応の軸A,Bに対するディスク1a,2aの軸方向の移動が可能となる。
入力するディスク対1の図面の上側半分に一点鎖線で示した軸方向可動のディスク1aとチェーン3との位置は、高速側への変速機の最も高い変速に相当している。ディスクセット1のチェーン3の一点鎖線で図示した位置には、ディスクセット2のチェーン3の実線の図面が対応している。
出力するディスクセット2の図面の下側半分に一点鎖線で示した軸方向可動の円錐形ディスク2aとチェーン3との位置は、低速側への変速機の最も大きな変速に相当している。チェーン3のこの位置には、第1のディスクセット1の図面の上側半分に示したチェーン3の実線の位置が対応している。
図示の実施の形態では、ディスク1a,2aが半径方向内側にセンタリング領域63,64;65,66を有している。このセンタリング領域63,64;65,66を介して、ディスク1a,2aが相応の軸A;Bに直接的に取り付けられているかもしくはセンタリングされている。軸方向可動のディスク1aの、実際に遊びなしに軸Aの周面に取り付けられたガイド領域63,64は、通路59,60に相俟って、弁を形成している。この場合、ディスク1aは通路59,60に対して実際に弁スプールとして働く。ディスクセット1の図面の上側半分に示した位置から右方へのディスク1aの移動時には、規定されたストロークにより、通路60がディスク1aの軸方向ストロークの増加につれてガイド領域64によって徐々に閉鎖される。
すなわち、これは、ガイド領域64が半径方向で通路60の上方に位置することになることを意味している。この位置では、通路59も半径方向外側で円錐形ディスク1a、しかも、ガイド領域63によって閉鎖されている。ディスク1bの方向へのディスク1aの軸方向の移動の継続時には、通路60は閉鎖されたままである。これに対して、ディスク1aもしくはディスク1aの制御領域もしくはガイド領域63が通路59を徐々に開放する。これによって、通路59を介して、シリンダ・ピストンユニット4の圧力チャンバ9と通路58との間に接続部が形成される。これによって、同じく通路57,56,55を介して圧力室23への接続部が形成される。
通路60は実際に閉鎖されていて、圧力チャンバ9と両圧力室22,23との間には接続部が存在しているので、両圧力室22,23と、圧力チャンバ9と、ひいては、通路35および管路37,38を介して両圧力室22,23および圧力チャンバ9に作用接続されたチャンバ6とに、伝達経路に場合により存在する僅かな損失は別として、実際に同じ圧力が形成される。両圧力室22,23の間の、変速に関連した接続によって、トルクフィーラ14内に存在する圧力媒体クッションの軸方向に有効な面が増加させられている。なぜならば、両圧力室22,23の軸方向に有効な面が作用的に合算されるからである。軸方向に有効な支持面のこの増加によって、同じトルクに対して、トルクフィーラによって形成される圧力が実際に面増加に比例して減少させられている。これは、やはり圧力チャンバ9,6内にも、相応に減少させられた圧力が加えられることを意味している。すなわち、トルクフィーラ14によって、トルクに応じた圧力調整に重畳された、変速に関連した圧力調整を実施することができる。
図示のトルクフィーラ14によって、実際に圧力もしくは圧力レベルの二段階の調整が可能となる。
図示の実施の形態において、両通路59,60は、相対的にかつディスク1aの、通路59,60と協働する領域63,64に関連して、一方の圧力室22から両方の圧力室22,23への切換、逆に、両方の圧力室22,23から一方の圧力室22への切換が、円錐形ディスク式巻掛け変速機の約1:1の変速比で行われるように配置されているかもしくは形成されている。しかし、すでに述べたように、このような切換は設計上の構成に基づき急激には行われず、これによって、移行範囲が存在している。この移行範囲では、確かに、流出通路60がすでに閉鎖されているが、接続通路59はまだ圧力チャンバ9との接続を有していない。移行範囲で変速機もしくはトルクフィーラ14の機能を保証するためには、カムディスク19の軸方向の移動可能性が確保されていなければならず、圧力室23の容積変化を可能にする補償手段が設けられており、これによって、トルクフィーラ14がポンピングすることができる。これは、トルクフィーラ14のシリンダ構成部材とピストン構成部材とが互いに軸方向に運動することができることを意味している。
図示の実施の形態では、補償手段が舌片シール部材もしくはリップシール部材67によって形成されている。このシール部材67は環状の構成部材24の半径方向の溝内に収容されていて、構成部材25の内側の円筒面と協働し、これによって、両圧力室22,23が相関的にシールされている。この場合、シールリング67は、一方の軸方向でしか遮断しないかもしくは両チャンバ22,23の間の圧力補償を阻止するのに対して、他方の軸方向では、少なくとも圧力室23と圧力室22との間に正の差圧が存在する場合に圧力補償もしくはシールリング67の通流が可能となるように形成されていて、配置されている。すなわち、シールリング67は逆止弁に類似して作用する。この場合、圧力室22から圧力室23への流れは阻止されるが、シールリング67によって形成されたシール箇所の通流は、圧力室22に対する圧力室23内のある程度の過圧で可能となる。
すなわち、右方へのカムディスク19の運動時には、圧液が、閉鎖された圧力室23から圧力室22に流入する。これに続く左方へのカムディスク19の運動時には、確かに、圧力室23内に負圧が形成され、場合により、油の内部に気泡すら形成されることがある。しかし、このことは、トルクフィーラもしくは円錐形ディスク式巻掛け変速機の機能に対して有害とならない。
逆止弁に類似して作用するシール部材67の代わりに、両圧力室22,23の間で有効な逆止弁が設けられてもよい。この逆止弁は環状の構成部材24に据え付けられていてもよい。両軸方向に有効なシール部材67が使用されてもよい。さらに、このような形式の逆止弁は、両通路35,58の間で有効となるように配置されてもよい。この場合、逆止弁は、圧力室23から圧力室22の方向への体積流は可能となるが、逆方向では逆止弁が遮断するように配置されていなければならない。
前述した機能説明から明らかであるように、実際、変速機が低速(アンダドライブ)側に変速する変速比範囲の部分範囲全体では、ディスク18,19に設けられたボール斜面によって形成される軸方向力は、圧力室22により形成された軸方向に有効な面によってしか支持されない。これに対して、実際、変速機が高速(オーバドライブ)側に変速する変速比範囲の部分範囲全体では、ボール斜面によってディスク19に形成される軸方向力は、圧力室22,23の軸方向に有効な両面によって受け止められる。したがって、同じ入力トルクに対して、低速側への変速機の変速時には、トルクフィーラによって形成される圧力が、高速側への変速機の変速時にトルクフィーラ14によって形成される圧力よりも高くなっている。すでに述べたように、図示の変速機は、両圧力室22,23の間の接続または分離を招く切換点が約1:1の変速機変速比の範囲内に位置するように設計されている。しかし、通路59,60と、円錐形ディスク1aの、通路59,60と協働する領域63,64との相応の配置および構成によって、切換点もしくは切換範囲を円錐形ディスク式変速機の全変速比範囲内で相応に変位させることができる。
両圧力室22,23の間の接続もしくは分離は、このために設けられた特殊な弁を介して行われてもよい。この弁は、両圧力室22,23を接続する通路の領域に配置することができる。さらに、この弁はディスク1a;2aを介して直接操作可能である必要はなく、たとえば外的なエネルギ源によって操作可能であってもよい。このためには、たとえば電磁的、ハイドロリック的またはニューマチック的に操作可能な弁を使用することができる。この弁は変速機の変速比状況もしくは変速比変化に関連して切換可能であってよい。
たとえば、両圧力室22,23の間の接続または分離を招く、いわゆる「3ポート2位置弁」を使用することができる。しかし、圧力弁が使用されてもよい。相応の弁が、両通路35,58を接続する管路の領域に設けられてもよい。この場合、両通路59,60は閉鎖されているかもしくは存在していない。相応の弁は、圧力室22,23の分離時に圧力室23が弁を介して放圧されているように切り換えられているかもしくは接続されている。このためには、この弁が、油をサンプ内に戻す管路に接続されていてよい。
外部から制御可能な弁の使用時には、この弁が、さらに、別のパラメータに関連して操作可能であってもよい。したがって、この弁は、たとえば駆動中に生じるトルク衝撃に関連して操作可能であってもよい。これによって、たとえば少なくとも円錐形ディスク式変速機の規定の運転状態もしくは変速比範囲でのチェーンのスリップを回避することができるかもしくは少なくとも減少させることができる。
図1に示した構造では、トルクフィーラ14が入力側にかつ軸方向可動の円錐形ディスク1aに隣り合って配置されている。しかし、トルクフィーラ14はトルクフローにおいて任意の箇所に設けることができ、相応に適合させることができる。したがって、トルクフィーラ14は、自体公知のように、出力側、たとえば出力軸Bに設けられてもよい。この場合、このような形式のトルクフィーラは、トルクフィーラ14に類似して、軸方向可動の円錐形ディスク2aに隣り合っていてよい。また、同じく自体公知のように、複数のトルクフィーラが使用されてもよい。したがって、たとえば入力側にも出力側にも相応のトルクフィーラを配置することができる。
また、少なくとも2つの圧力室22,23を備えたトルクフィーラ14は、トルクおよび/または変速に関連した圧力調整のための自体公知の別の手段に組み合わされてもよい。したがって、たとえば転動体20が、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4234294号明細書に記載された構成に類似して、変速比変化に関連して、転動体20と協働する転がり斜面もしくは転がり路に沿って半径方向に移動可能であってもよい。
図1に示した前述した実施の形態では、圧力チャンバ6がトルクフィーラ14に接続されている。しかし、外側の圧力チャンバ13が、トルクフィーラ14によって供給された圧力で負荷されてもよい。この場合、内側の圧力チャンバ6は変速比変化のために働く。このためには、第2のディスクセット2への両管路52,37の接続部を入れ換えるかもしくは相互に交換することしか必要とならない。
図1に示したトルクフィーラ14の実施の形態では、形成する部材がほぼ金属薄板から製作されている。したがって、特にカムディスク18,19を金属薄板成形部材として、たとえば型押し加工によって製作することができる。
図2には、破線によってリンクプレートチェーン101の種々異なる経過が示してある。これらの経過は、図1に示した円錐形ディスク式巻掛け変速機100の変速比の変化時に生じる。この変速比変化は、それぞれ軸方向可動の円錐形ディスク102;103の軸方向の調節によって調整される。この変速比変化は、矢印Aの方向への保持部材105に対するスライドレール104の移動および矢印Bの方向への保持部材105に対するスライドレール104の旋回運動に繋がる。
この場合、スライドレール104は収容領域106を有している。この収容領域106は、互いに間隔を置いて配置された2つの舌片、つまり、第1の舌片107と第2の舌片108との間に形成されている。
両舌片107,108には、スライド面109が形成されている。このスライド面109においてリンクプレートチェーン101がその上面および下面で滑動することができ、これによって、リンクプレートチェーン101の横振動、すなわち、走行方向に対して横方向の振動を回避することができる。
図3には、スライドレール104の実施の形態の斜視図が示してある。
難なく明らかであるように、スライドレール104はU字形の収容領域110を有している。この収容領域110によって、スライドレール104を、両円錐形ディスク102,103の間に配置された管片の形の図2に示した保持部材105に配置することができる。この場合、図2に関連して説明した、保持部材105に対して相対的なスライドレール104の可動性が提供されている。さらに、このスライドレール104は、保持部材105にガイドされて図2の平面から相対運動を実施することができるようにも、保持部材105に対して相対的に移動することができる。すなわち、スライドレール104は保持部材105に軸方向に移動可能にも配置されている。
つまり、変速比変化が円錐形ディスク式巻掛け変速機100によって実施されると、このことは、それぞれ固定の円錐形ディスクに対して相対的なそれぞれ可動の円錐形ディスク102;103の軸方向の移動運動に繋がる。
この軸方向の移動運動は、図2の図平面からのもしくは図2の図平面への、すなわち、図2の図平面に対して直角なリンクプレートチェーン101の相応の移動運動に繋がる。
スライドレール104はその収容部110で保持部材105に軸方向に移動可能に配置されている。すなわち、保持部材105には、スライドレール104の収容部110を軸方向で保持部材105に位置固定する固定手段が配置されておらず、図2に示した循環方向に対して横方向へのリンクプレートチェーン101の前述した移動運動が、図3に示した二重矢印Dによるスライドレール104の収容領域106でのリンクプレートチェーン101の運動に繋がる。
リンクプレートチェーン101はその循環運動時にその下面で第1の舌片107のスライド面109において滑動し、その上面で第2の舌片108のスライド面109において滑動する。
図2に示したスライドレール104の配置形態では、このスライドレール104がリンクプレートチェーン101の張り側を収容領域106に収容しており、これによって、リンクプレートチェーン101の横振動が、リンクプレートチェーン101と、下側の舌片107ならびに上側の舌片108のスライド面109との間の接触により回避される。
円錐形ディスク式巻掛け変速機100の変速比変化に基づき、図3に示した二重矢印Dの方向へのリンクプレートチェーン101の移動運動が生じると、リンクプレートチェーン101の押圧片(図示せず)が、第1の舌片もしくは下側の舌片107および第2の舌片もしくは上側の舌片108にそれぞれ形成された各ガイド面体111に接触させられる。言い換えると、これは、第1の舌片と第2の舌片とに対してほぼ直角に形成されたガイド面体111がガイド面112を有していることを意味している。このガイド面112には、リンクプレートチェーン101の押圧片が当て付けられ、これによって、この押圧片とガイド面112との間に軸方向力が形成されるようになっている。この軸方向力によって、スライドレール104がその収容部110で保持部材105の軸線の方向に移動させられ、ひいては、図3に示した二重矢印Dの方向へのこの軸方向運動時に、リンクプレートチェーン101の下面もしくはリンクプレートチェーン101の上面と、下側の舌片107および上側の舌片108の各スライド面109との間の接触面範囲が維持されたままとなる。
図4につき明らかであるように、ガイド面体111に設けられたガイド面112は湾曲させられて形成されている。言い換えると、これは、収容領域106へのリンクプレートチェーン101の進入時に、リンクプレートチェーン101の押圧片の端面とガイド面112との間に接触が生じることを意味している。この接触によって、ほぼ衝突衝撃は生じず、スライドレール104がその収容部110で保持部材105において軸方向に向けられて運動させられるまで、すなわち、保持部材105の軸線の方向へのスライドレール104の運動が、保持部材105の軸線の方向へのリンクプレートチェーン101の相応の運動に合致するまで、押圧片とガイド面との間で法線力がゆっくりと形成される。
図4に詳しく示したように、第1の舌片107はその面状の延在長さに関して第2の舌片108よりも小さく形成されている。このことは、円錐形ディスク102,103の円錐角に基づき生じる。なぜならば、第1の舌片107が、外側に位置する第2の舌片108よりも各円錐形ディスクの各中心点の近くに配置されて延びているからである。
図5に詳しく示したように、各ガイド面112はスライド面109に対して角度を成して形成されている。この場合、この角度αは、リンクプレートチェーン101の押圧片(図示せず)の端面に形成された角度にほぼ相当しており、これによって、スライドレール104の収容領域106へのリンクプレートチェーン101の押圧片の進入時に、スライドレール104がその収容部110で保持部材105において軸方向の移動運動を実施し、ひいては、図3に示した二重矢印Dの方向、すなわち、リンクプレートチェーン101の循環方向に対して横方向へのリンクプレートチェーン101の運動に追従するまで、押圧片と各ガイド面112との間で法線力が徐々にかつ緩やかに形成される。
図6には、スライドレール104の収容部110の領域における横断面図が示してある。図3〜図5に示した実施の形態のように、スライドレール104は同じく第1の舌片107と第2の舌片108とを有している。しかし、ここでは、両側のガイド面体111に全部で4つのガイド面114が形成されている。これらのガイド面114は、リンクプレートチェーン(図示せず)の側方外側に向けられた面に接触する。側方の各ガイド面体111において、上側のガイド面と下側のガイド面との間には、切欠き115が加工されている。この切欠き115は、リンクプレートチェーンの押圧片がガイド面体111に接触することなく押圧片を収容するように、大きく形成されている。舌片107,108のスライド面とガイド面114との間の移行領域には、応力緩和のための逃げ溝もしくはアンダカットが設けられていてよい。
図3〜図6に示した本発明におけるスライドレール104の実施の形態では、このスライドレール104が2つの半部から成っている。この場合、スライドレールは、中間の分離継ぎ目に認めることができるように、リンクプレートチェーンの長手方向に分割されている。別の構成部材によって補填されてよい両部分は、たとえば射出成形されたプラスチックから成っていて、クリップ結合によって組み合わせることができる。当然ながら、別の材料および結合方法も使用可能である。
さらに、図3につき明らかであるように、下側の舌片107および上側の舌片108に設けられたスライド面109は、それぞれ進入側にかつ進出側に曲面113を備えている。この曲面113によって、収容領域106へのリンクプレートチェーン101の進入時に、スライドレール104の両スライド面109の間の収容領域106へのリンクプレートチェーン101の下面および上面の穏やかな走入が提供されている。
スライドレール104は、円錐形ディスク式巻掛け変速機100の変速比の変化時のリンクプレートチェーン101の軸方向の移動運動に追従するので、本発明に係る円錐形ディスク式巻掛け変速機100の完全な変速比変化の間、リンクプレートチェーン101の下面および上面と、スライドレール104に設けられたスライド面109との間の接触面は不変である。これによって、変速比変化の間のリンクプレートチェーン101の上面および下面とスライドレール104のスライド面109との間の面圧がほぼ変化しないようになっている。すなわち、スライド面が均一に負荷されており、これによって、冒頭に説明したスライド面における摩耗問題が排除されている。
なお、個々に詳しく前述していない本発明の特徴に関しては、請求項および図面に詳細に記載してある。
1 円錐形ディスク対
1a 軸方向可動のディスク部材
1b 軸方向固定のディスク部材
2 円錐形ディスク対
2a 軸方向可動のディスク部材
2b 軸方向固定のディスク部材
3 巻掛け手段またはリンクプレートチェーン
4 アクチュエータ
5 ピストン・シリンダユニット
6 圧力室
7 蓄力器
8 構成部材
9 圧力チャンバ
10 ピストン・シリンダユニット
11 ピストン・シリンダユニット
12 圧力チャンバ
13 圧力チャンバ
14 トルクフィーラ
15 入力ピニオン
16 転がり軸受け
17 段部
18 カムディスク
19 カムディスク
19a 外側の領域
19b 歯列
20 ボール
21 構成部材
21a 対応歯列
22 圧力室
23 圧力室
24 構成部材
25 構成部材
26 構成部材
26a 領域
27 針状ころ軸受け
28 玉軸受け
29 円筒ころ軸受け
30 ハウジング
31 複列円錐ころ軸受け
32 円筒ころ軸受け
33 傘歯車
34 ポンプ
35 通路
36 通路
37 接続管路
38 通路
39 通路
40 通路
41 流出通路
42 孔
43 通路
44 孔
45 環状溝
46 通路
47 通路
48 通路
49 接続通路
50 弁
51 接続通路
52 接続通路
53 圧力源
54 圧力分配システム
55 孔
56 孔
57 孔
58 孔
59 孔
60 孔
61 結合部
62 結合部
63 センタリング領域
64 センタリング領域
65 センタリング領域
66 センタリング領域
67 リップシール部材
100 円錐形ディスク式巻掛け変速機
101 リンクプレートチェーン
102 円錐形ディスク
103 円錐形ディスク
104 スライドレール
105 保持部材
106 収容領域
107 第1の舌片
108 第2の舌片
109 スライド面
110 収容部
111 ガイド面体
112 ガイド面
113 曲面
114 ガイド面
115 切欠き
A 入力軸
B 出力軸

Claims (14)

  1. 円錐形ディスク式巻掛け変速機(100)であって、それぞれ1つの軸方向可動の円錐形ディスク(102,103)と軸方向固定の円錐形ディスクとを備えた入力側の円錐形ディスク対(1)および出力側の円錐形ディスク対(2)と、トルク伝達のために円錐形ディスク対(1,2)の間に配置された、押圧片を有するリンクプレートチェーン(101)と、保持部材(105)に旋回可能にかつ該保持部材(105)の軸方向に対してほぼ直角に移動可能にガイドされたスライドレール(104)とが設けられており、該スライドレール(104)が、スライド面(109)を有する第1の舌片(107)と第2の舌片(108)とを有しており、該第1の舌片(107)と該第2の舌片(108)とが、リンクプレートチェーン(101)を収容する収容領域(106)を形成している形式のものにおいて、スライドレール(104)が、保持部材(105)に軸方向に移動可能に配置されていることを特徴とする、円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  2. スライドレール(104)が、リンクプレートチェーン(10)との接触によって移動可能に形成されている、請求項1記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  3. 第1の舌片(107)と第2の舌片(108)とが、スライド面(109)に対してほぼ直角に延びるガイド面体(111)を有しており、該ガイド面体(111)が、リンクプレートチェーン(101)に接触するために形成されており、リンクプレートチェーン(101)とガイド面体(111)との間に生じる接触力によって、スライドレール(104)が、保持部材(105)において軸方向に移動するようになっている、請求項1または2記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  4. ガイド面体(111)に形成されたガイド面(112)が、前記押圧片の軸方向の端面に対して相補的に形成されている、請求項3記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  5. ガイド面(112)が、横断面図で見て、スライド面(109)に対して所定の角度を成して形成されている、請求項4記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  6. ガイド面体(111)に形成された1つのガイド面(114)が、リンクプレートチェーン(101)の軸方向の端面に対して相補的に形成されており、ガイド面(114)が、押圧片の領域に切欠き(115)を備えている、請求項3記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  7. ガイド面体(111)に形成された2つのガイド面(114)が、リンクプレートチェーン(101)の軸方向の端面に対して相補的に形成されている、請求項6記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  8. ガイド面(112)が、リンクプレートチェーン(101)の走行方向において湾曲させられて形成されており、互いに向かい合って位置するガイド面(112)の間における前記走行方向に対して横方向の間隔が、前記走行方向におけるガイド面(112)の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されている、請求項4から7までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  9. ガイド面(112)が、リンクプレートチェーン(101)の走行方向において、ガイド面(112)の各端部で外方に湾曲させられて形成されていて、ガイド面(112)の長手方向延在長さの中間の領域で真っ直ぐに形成されており、互いに向かい合って位置するガイド面(112)の間における前記走行方向に対して横方向の間隔が、前記走行方向におけるガイド面(112)の長手方向延在長さのほぼ中間の領域で最小に設定されている、請求項4から7までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  10. スライド面(109)が、リンクプレートチェーン(101)の前記走行方向に対して横方向に、リンクプレートチェーン(10)の幅よりも大きい幅を有している、請求項1から9までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  11. 円錐形ディスク式巻掛け変速機(100)の変速比の変化時のリンクプレートチェーン(101)の接触面と舌片(107,108)のスライド面(109)との重なり量がほぼ不変である、請求項1から10までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  12. リンクプレートチェーン(101)が、スライドレール(104)を一方の各円錐形ディスク(102,103)の軸方向の移動時に力負荷するようになっており、これによって、スライドレール(104)が、リンクプレートチェーン(101)と一緒に移動させられるようになっており、該リンクプレートチェーン(101)の一方の接触面と、面に関して小さい方のスライド面(109)との重なり量が、リンクプレートチェーン(101)の前記接触面のほぼ100パーセントである、請求項1から11までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  13. スライド面(109)が、進入側にかつ進出側に曲面(113)を備えて形成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
  14. 舌片(107,108)のスライド面(109)が、互いに異なるサイズに形成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の円錐形ディスク式巻掛け変速機。
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