JP2011518174A - エストロゲン受容体に関連する疾患を処置するための化合物及び方法 - Google Patents

エストロゲン受容体に関連する疾患を処置するための化合物及び方法 Download PDF

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Abstract

特定の態様において、エストロゲン受容体アルファ36の機能を調節するため、エストロゲン受容体アルファ36により仲介された疾患を予防及び/または処置するため、骨粗しょう症を予防及び/または処置するため、細胞死を誘発及び/または細胞増殖を阻害するため、及びガンなどの異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または処置するための化合物、医薬組成物及び方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、エストロゲン受容体-関連疾患を予防及び/または処置するための化合物、医薬組成物及び方法に関する。
エストロゲンは、ヒト体内で多くの重要な生理的機能に関与するホルモン群である。エストロゲンの機能としては、女性生殖器を発達させること、妊娠のために乳房及び子宮を準備すること、及び分娩後に母乳を与えることが挙げられる。エストロゲンはまた、適切な心臓血管機能及び骨密度の維持にも重要な役割を果たしている。エストロゲンは細胞増殖を刺激することが公知であり、女性がガン、特に乳ガン及び子宮ガンを発症するリスクを高め得る。
エストロゲンは、標的細胞中のエストロゲン受容体と結合して、細胞機能を調節する。ヒト細胞では二種類のエストロゲン受容体(hER)、hER-α及びhER-βが発見された。これらは共通のタンパク質構造を共有し、それぞれは三つの独立しているが、相互作用する機能的領域をもつ:N-末端領域(A/B領域)、中央DNA-結合領域(C領域)、及びC-末端リガンド結合領域(D/E/F領域)。N-末端領域はリガンド-非依存性活性化機能(AF-1)をもち、これはリガンドの非存在下で標的遺伝子の転写活性化及びコアクチベータとの相互作用に関与する。DNA-結合領域は、受容体の二量体化及び特異的なDNA配列への結合で重要な役割を果たす。C-末端リガンド結合-領域はリガンド結合を媒介し、リガンド-依存性トランス活性化(transactivation)機能(AF-2)をもち、リガンドの存在下で遺伝子転写を活性化する。
完全長hER-αは66kDaのタンパク質として同定され、hER-α66と称される。hER-α66は全部で三つの機能領域をもつ。hER-66のスプライス変異は後に発見され、hER-α46と名づけられた。hER-α46は約46kDaの分子量をもち、hER-α66のN-末端AF-1領域がない。近年、新規36kDaのhER-α変異体、hER-α36が同定された。これはhER-α66のN-末端AF-1領域とC-末端AF-2領域がない(Wangら、Biochem.Biophys.Res.Commun.336,1023-1027頁(2005年))(非特許文献1)。
hER-α66は、その標的遺伝子の転写活性化によるエストロゲン-刺激細胞増殖を媒介すると考えられている。エストロゲンのhER-α66への結合はhER-α66の転写領域を活性化させるので、下流の標的遺伝子の発現を刺激し、結局は細胞増殖を導く。hER-α46は膜で開始された及びエストロゲンで刺激された迅速NO合成を媒介することが知見された(Liら、Proc.Natol.Acad.Sci.USA100:4807-4812頁(2003年))(非特許文献2)。AF-1領域がないhER-α46はhER-α66のAF-1活性を阻害することも知見された(Flouriot,G.,EMBO,19,4688-4700,(2000年))(非特許文献3)。hER-α36はAF-1及びAF-2転写活性化領域が両方ともないので、hER-α66及びhER-βの優性-ネガティブ阻害剤として機能して、hER-α及びhER-βのAF-1及びAF-2機能の両方を阻害する。さらに、hER-α36は主に原形質膜に局在化し、細胞増殖を刺激する膜開始性の分裂促進的エストロゲン伝達を媒介する(Wangら、Biochem.Biophys.Res.Commun.336,1023-1027(2005年)(非特許文献4);Wangら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.103:9063-9068(2006年)(非特許文献5)。
広範囲にわたる研究から、エストロゲンシグナル伝達は、典型的な核転写活性化経路並びに非典型的な膜で開始されたシグナル伝達経路を介して媒介されることが判明した。hER-α66及びhER-α46は主に核内で機能するのに対し、hER-α36は主に核外で機能するようである。
hER-α36は元のhER-α66のリガンド結合領域のHelix8-12がなく、このためhER-α36のリガンド結合特異性を完全に変えることも知見された。かくしてhER-α36はhER-α66及びhER-βとは異なるリガンドに結合する可能性がある。
エストロゲン及びエストロゲン受容体に関連する疾患は多くの個体に影響を与え続けるため、かかる疾患を予防及び/または治療するのに有用な新規化合物及び方法を発見することは急務である。
Wangら、Biochem.Biophys.Res.Commun.336,1023-1027頁(2005年) Liら、Proc.Natol.Acad.Sci.USA100:4807-4812頁(2003年) Flouriot,G.,EMBO,19,4688-4700,(2000年) Wangら、Biochem.Biophys.Res.Commun.336,1023-1027(2005年) Wangら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.103:9063-9068(2006年)
本発明の一態様では、新規エストロゲン受容体変異体、ER-α36の機能を調節するための化合物、その誘導体、医薬組成物及び方法を提供する。本発明の別の態様では、ER-α36により媒介された疾患を予防及び/または処置するための化合物、その誘導体、医薬組成物及び方法を提供する。本発明の別の態様では細胞死を誘導する及び/または細胞増殖を阻害するため、及びガンなどの異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または処置するための化合物、その誘導体、医薬組成物及び方法を提供する。さらに、本発明の別の態様では、骨粗しょう症、喘息及び他の呼吸器疾患を予防及び/または処置するための化合物、その誘導体、医薬組成物及び方法を提供する。
本発明の特定の態様では、ER-α36の機能を調節するための化合物を提供する。本発明の特定の態様では、本発明の化合物を用いてER-α36の機能を調節する方法を提供する。本発明の特定の態様では、ER-α36の機能または機能不全により媒介された疾患の予防及び/または処置法を提供する。
本発明の特定の態様では、細胞死を誘導するための化合物を提供する。本発明の特定の態様では、本発明の化合物を使用して細胞死を誘導する方法を提供する。
本発明の特定の態様では、細胞増殖を阻害するための化合物を提供する。本発明の特定の態様では、本発明の化合物を用いる細胞増殖を阻害する方法を提供する。
本発明の特定の態様では、異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または処置するための化合物を提供する。本発明の特定の態様では、本発明の化合物を用いて被験者において異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または処置するための方法を提供する。
本発明の特定の態様では、喘息及び他の呼吸器疾患を予防及び/または処置するための化合物を提供する。本発明の特定の態様では、本発明の化合物を用いて被験者において喘息及び他の呼吸器疾患を予防及び/または処置するための方法を提供する。
本発明の特定の態様では、骨粗しょう症を予防及び/または処置するための化合物を提供する。本発明の特定の態様では、本発明の化合物を用いて被験者において骨粗しょう症を予防及び/または処置するための方法を提供する。
本発明の特定の態様では、本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。
図1は、ヒト乳ガンサンプルにおけるER-α66、ER-α46及びER-α36の発現を示すウエスタンブロット結果を示す。レーン1:正常乳房組織;レーン2:湿潤性腺管ガン(ductal carcinoma);レーン3:湿潤性腺管ガン;レーン4:浸襲性腺管ガン;レーン5:湿潤性小葉ガン;レーン6:湿潤性小葉ガン;レーン7:非浸襲性腺管ガン。 図2は、ER-α36に特異的に結合する抗体で染色したMDA-MB-231細胞、ER-α66及びER-α46のないER-陰性の乳ガン細胞株の免疫蛍光染色結果を示す(「ER-α36」とラベル表示した図に示される。陽性染色は緑で示される)。細胞核は4,6-ジアミジン-2-フェニルインドールで染色した(「DAPI」とラベル表示したレーンに示される。陽性染色は青で示される)。まとめた染色シグナルを「マージ(Merge)」とラベル表示したレーンに示した。抗体に結合する免疫原ペプチドで抗体をプレインキュベーションすると、負の染色が観察された。
化合物及びその誘導体
本明細書の特定の態様では、新規エストロゲン受容体、ER-α36の機能を調節する、ER-α36により媒介される疾患を予防及び/または処置する、細胞死を誘導する、細胞増殖を阻害する、ガンなどの異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または処置する、及び/または骨粗しょう症、喘息及びまたは他の呼吸器疾患を予防及び/または処置するのに有用な化合物、その誘導体及び医薬組成物を提供する。
特定の態様において、式(I):
Figure 2011518174
の化合物、その立体異性体若しくはプロドラッグ、または前記化合物の医薬的に許容可能な塩、立体異性体、若しくはプロドラッグを提供する:
式中、X=H、OR1またはNR2R3であり;Y=NR、Oであり;R1、R2、R及びR3は、独立して水素、(C1-C6)アルキルであるか、R2R3は一緒になって-(CH2)n-であり、n=2〜8であり;炭素a及びbまたはd及びeとの間の結合は、単結合または二重結合であってもよい。R4、R5、R6、R7、R8は独立して水素、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)アルコキシ、(C1-C6)アルキル-(C=O)-、ホルミル、ホルムアミジル、シアノ、ニトロ、(C1-C6)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アミノ(C1-C6)アルキル、N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N,N-[(C1-C6)アルキル]2アミノカルボニル、N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、N,N-[(C6-C10)アリール]2アミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、アリール(置換アリールを含む)、(C6-C10)アリールオキシ、ヘテロアリール(置換ヘテロアリールを含む)、(C5-C9)ヘテロアリールオキシ、モルホリノ-カルボニル、(C1-C6)アルコキシアミノカルボニル、(C1-C6)アルキル-カルボニルアミノ、(C3-C8)シクロアルキル、(C3-C8)シクロアルキル-メチル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル-メチルである。R9、R10、R11、R12及びR13は、水素、ハロ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキルであり、
R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13は、(C1-C6)アルキル基であり、前記(C1-C6)アルキル基のそれぞれの炭素原子は場合により、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)アルコキシ、(C1-C6)アルキル-(C=O)-、ホルミル、ホルムアミジル、シアノ、ニトロ、HO-(C=O)-、(C1-C6)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アミノ(C1-C6)アルキル、N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N,N-[(C1-C6)アルキル]2アミノカルボニル、N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、N,N-[(C6-C10)アリール]2アミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、(C6-C10)アリール、(C6-C10)アリールオキシ、(C5-C9)ヘテロアリール、(C5-C9)ヘテロアリールオキシ、モルホリノ-カルボニル、(C1-C6)アルコキシアミノカルボニル、(C1-C6)アルキル-カルボニルアミノ、(C3-C8)シクロアルキル、(C3-C8)シクロアルキル-メチル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル-メチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換され得る。
本発明の一態様は、IA1群の化合物と称される式(I)の化合物の一群を包含し、ここでこの群の化合物は以下の式を有する:
Figure 2011518174
式中、
Figure 2011518174
は、(C6-C10)アリール、(C5-C9)ヘテロアリールであり、X=H、OR1またはNR2R3であり;Y=NR、Oであり;ここでR、R1、R2及びR3は、独立して水素、(C1-C6)アルキルであるか、R2R3は一緒になって-(CH2)n-であり、n=2〜8であり;炭素a及びbまたはd及びeとの間の結合は、単結合または二重結合であってもよい。R4、R5、R6、R7、R14及びR15独立して水素、ハロ、ヒドロキシル、アミノ、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)アルコキシ、(C1-C6)アルキル-(C=O)-、ホルミル、ホルムアミジル、シアノ、ニトロ、(C1-C6)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アミノ(C1-C6)アルキル、N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N,N-[(C1-C6)アルキル]2アミノカルボニル、N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、N,N-[(C6-C10)アリール]2アミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、(C6-C10)アリール(置換アリールを含む)、(C6-C10)アリールオキシ、(C5-C9)ヘテロアリール(置換ヘテロアリールを含む)、(C5-C9)ヘテロアリールオキシ、モルホリノ-カルボニル、(C1-C6)アルコキシアミノカルボニル、(C1-C6)アルキル-カルボニルアミノ、(C3-C8)シクロアルキル、(C3-C8)シクロアルキル-メチル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル-メチルである。R9、R10、R11、R12及びR13は、水素、ハロ、ヒドロキシル、(C1-C6)アルキルであり、
R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14及びR15は、(C1-C6)アルキル基であり、前記(C1-C6)アルキル基のそれぞれの炭素原子は場合により、ヒドロキシル、ハロ、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、(C1-C6)アルコキシ、(C1-C6)アルキル-(C=O)-、ホルミル、ホルムアミジル、シアノ、ニトロ、HO-(C=O)-、(C1-C6)アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アミノ(C1-C6)アルキル、N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N,N-[(C1-C6)アルキル]2アミノカルボニル、N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、N,N-[(C6-C10)アリール]2アミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C1-C6)アルキルアミノカルボニル、N-(C1-C6)アルキル-N-(C6-C10)アリールアミノカルボニル、(C6-C10)アリール、(C6-C10)アリールオキシ、(C5-C9)ヘテロアリール、(C5-C9)ヘテロアリールオキシ、モルホリノ-カルボニル、(C1-C6)アルコキシアミノカルボニル、(C1-C6)アルキル-カルボニルアミノ、(C3-C8)シクロアルキル、(C3-C8)シクロアルキル-メチル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル、(C3-C8)ヘテロシクロアルキル-メチルから独立して選択される1〜3個の置換基で置換され得る。
本発明の一態様は、IA2群の化合物と称される式(I)の化合物の一群を包含し、ここでこの群の化合物は以下の式を有する:
Figure 2011518174
式中、R16、R17及びR18は、独立して水素、(C1-C6)アルキル、(C2-C6)アルケル、(C2-C6)アルキニルであり;炭素a及びbまたはd及びeとの間の結合は、単結合または二重結合であってもよい。R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13及びXは上記定義通りである。
本発明の別の態様は、IA3群の化合物と称される式(I)の化合物の一群を包含し、ここでこの群の化合物は以下の式を有する:
Figure 2011518174
式中、R16、R17、R18及びR20は、独立して水素、(C1-C6)アルキルであり;R9、R10、R11、R12、R13は独立して水素、(C1-C6)アルキルであり;XはH、OR1またはNR2R3であり、R1、R2及びR3は独立して水素、(C1-C6)アルキルであるか、R2R3は一緒になって-(CH2)n-であり、n=2〜8であり;炭素a及びbまたはd及びeとの間の結合は、単結合または二重結合であってもよい。R5及びR6は上記定義通りである。
本発明の別の態様は、IA4群の化合物と称される式(I)の化合物の一群を包含し、ここでこの群の化合物は以下の式を有する:
Figure 2011518174
式中、R16、R17、R18及びR20は、独立して水素、(C1-C6)アルキルであり;XはOR1またはNR2R3であり、R1、R2及びR3は独立して水素、(C1-C6)アルキルであるか、R2R3は一緒になって-(CH2)n-であり、n=2〜5である。
本発明の別の態様は、IA5群の化合物と称される式(I)の化合物の一群を包含し、ここでこの群の化合物は以下の式を有する:
Figure 2011518174
式中、R16、R17、R18及びR20は、独立して水素、(C1-C6)アルキルであり;XはOR1またはNR2R3であり、R1、R2及びR3は独立して水素、(C1-C6)アルキルであるか、R2R3は一緒になって-(CH2)n-であり、n=2〜5である。
本発明の別の態様は、IA6群の化合物と称される式(I)の化合物の一群を包含し、ここでこの群の化合物は以下の式を有する:
Figure 2011518174
式中、R16、R17、R18及びR20は、独立して水素、(C1-C6)アルキルであり;XはOHまたはNH2である。
式(I)の具体的な好ましい化合物の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
5-ヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3,7-ジメトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5-ヒドロキシ-3,7-ジメトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
3-(2-ピペリジン-1-イル)エトキシ)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
3-(2-ピペリジン-1-イル)エトキシ)-8-(アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
2-(4-クロロフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン;
2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(ピリジン-2-イル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(5-メトキシピリジン-2-イル)-4H-クロメン-4-オン;
5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(6-メトキシピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン;
5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン;
2-(6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-イル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン;
2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン;
2,3-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン;
7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン;
5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)クロメン-4-オン;
5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
5-ヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-7-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン;
2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)クロメン-4-オン;
2-(4-アミノフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン;
2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン;
2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン;
2-(4-アミノフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン;
2-(4-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン;
2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン;
7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-4-イル)-4H-クロメン-4-オン;
7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン。
本化合物は、IUPAC(International Union for Pure and Applied Chemistry:国際純正・応用化学連合)またはCAS(Chemical Abstracts Service:ケミカルアブストラクトサービス,コロンバス,OH)の命名システムのいずれかに従って命名することができる。
種々の炭化水素含有部分の炭素原子含有量は、前記部分の炭素原子の最小及び最大数を表す接頭語により示すことができ、たとえば接頭語(Ca-Cb)アルキルは、整数の「a」〜「b」個の炭素原子のアルキル部分を表す。かくしてたとえば(C1-C6)アルキルは、1〜6個の炭素原子のアルキル基を指す。
「アルコキシ」なる用語は、酸素原子に結合した炭素原子の直鎖または分岐の、一価の飽和脂肪族鎖を指す。アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、iso-ブトキシ、tert-ブトキシなどが挙げられる。
「アルキル」なる用語は、直鎖または分岐の、一価の、炭素原子の飽和脂肪族鎖を指し、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなどが挙げられる。
「アルケニル」なる用語は、一つ以上の二重結合をもつ直鎖または分岐鎖の炭化水素を指し、ビニル、アリルなどが挙げられる。
「アリール」なる用語は、環式、芳香族炭化水素を示す。アリール基の例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニルなどが挙げられる。
「シクロアルキル」なる用語は、場合により芳香族炭化水素基に融合した飽和の単環式または多環式のシクロアルキル基を示す。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、インダニル、テトラヒドロナフタリニルなどが挙げられる。
「ハロゲン」または「ハロ」なる用語は、クロロ、ブロモ、フルオロ及びヨード原子を表す。
「ヘテロアリール」なる用語は、一つ以上の炭素原子が窒素、酸素または硫黄などのヘテロ原子で置換された単環式または多環式の芳香族炭化水素基を示す。ヘテロアリール基が一より多くのヘテロ原子を含む場合、前記ヘテロ原子は同一でも異なっていてもよい。ヘテロアリール基の例としては、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、クロメニル、フリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリジニル、インドリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、オキサジニル、オキサゾリル、フタラジニル、プテリジニル(pteridinyl)、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリド[3,4-b]インドリル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キノリジニル、キノリル、キノキサリニル、チアジアゾリル、チアトリアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアジニル、トリアゾリル、キサンテニルなどが挙げられる。
「ヘテロシクロアルキル」なる用語は、炭素原子の少なくとも一つが、窒素、酸素または硫黄などのヘテロ原子で置換された、場合により芳香族炭化水素に融合した、飽和の単環式または多環式のシクロアルキル基を意味する。ヘテロシクロアルキル基が一より多くのヘテロ原子を含む場合、前記ヘテロ原子は同一でも異なっていてもよい。かかるヘテロシクロアルキル基の例としては、アザビシクロヘプタニル、アゼチジニル、インドリニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロインダゾリル、テトラヒドロインドリル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノキサリニル、テトラヒドロチオピラニル、チアゾリジニル、チオモルホリニル、チオキサンテニル、チオキサニルなどが挙げられる。
環式基は、二以上の方法で別の基に結合させることができる。特定の結合配置を指定しない場合は、全ての可能な配置を意味する。例えば、「ピリジル」なる用語は2-、3-または4-ピリジルを包含し、「チエニル」なる用語は2-または3-チエニルを包含する。
「オキソ」なる用語は、単数または複数の炭素原子及び単数または複数の酸素原子の組み合わせにより形成されるカルボニル基を意味する。
「プロドラッグ」なる用語は、被験者への投与後、in vivoで化学的または生理的なプロセス(例えば、生理的なpHにすることまたは酵素活性により)により薬を放出する薬の前駆体である化合物を指す。プロドラックの合成及び使用の議論は、いずれも本明細書中、参照として含まれる、T.Higuchi及びW.Stella,"Prodrugs as Novel Delivery Systems",第14巻、the ACS Symposium Series、及びBioreversible Carriers in Drug Design、Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association及びPergamon Press、1987年により提供される。「プロドラッグ」なる用語としては、本発明の化合物の代謝性前駆体を挙げることができる。被験者に投与されたときに不活性であるかもしれないが、in vivoで本発明の化合物に変換される。プロドラッグは、天然化合物または合成化合物であってもよい。
「医薬的に許容可能な」という成句は、明示されたキャリヤ、ビヒクル、希釈剤、(単数または複数種類の)賦形剤及び/または塩が一般にその処方を構成している他の構成成分と化学的及び/または物理的に適合性であり、且つその服用者(recipient)に生理学的に適合性であることを示す。
「塩」及び「医薬的に許容可能な塩」なる用語は、式(I)の化合物、またはその立体異性体、またはプロドラッグの有機及び無機塩を指す。これらの塩は、化合物の最終単離及び精製の間に、または別々に式(I)の化合物、若しくはその立体異性体、若しくはプロドラッグを好適な有機または無機の酸または塩基と反応させ、形成した塩を単離することにより、in situで調製できる。代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、ベシル酸塩(besylate)、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩(naphthylate)、メシル酸塩(mesylate)、グルコヘプトン酸塩(glucoheptonate)、ラクトビオン酸塩(lactobionate)及びラウリルスルホン酸塩などが挙げられる。これらには、アルカリ及びアルカリ土類金属、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、並びに非毒性のアンモニウム、四級アンモニウム及びアミンカチオン(アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンが挙げられるが、これらに限定されない)などに基づくカチオンを挙げることができる。さらなる例に関して、例えば本明細書中、参照として含まれる、Bergeら、J.Pharm.Sci.,66,1-19(1977年)を参照されたい。
式(I)の化合物の塩は、必要に応じて、式(I)の化合物及び所望の酸または塩基の溶液を一緒に混合することによって容易に調製し得る。塩は、溶液から沈殿させて濾過により集めてもよく、または溶媒を蒸発させることにより回収してもよい。
「置換された」なる用語は、ある分子上の水素原子が別の原子または分子で置き換えられたことを意味する。水素原子を置き換えている原子または分子は、「置換基」と表示される。
式(I)の化合物は、非対称性またはキラル中心を含み得るので、異なる立体異性形で存在し得る。式(I)の全ての化合物の立体異性形並びに、ラセミ混合物を含むその混合物は本発明の一部を形成することを目的とする。さらに、全ての幾何及び位置異性体も考えられる。例えば、式(I)の化合物が二重結合を含む場合、シス及びトランス形の両方、並びにその混合物は本発明の範囲内に含まれる。
ジアステレオマー混合物は、クロマトグラフィー及び/または分別晶出などによって当業者に公知の方法により、物理化学的な差に基づいて個々のジアステレオマーに分離できる。エナンチオマーは、鏡像異性体混合物をジアステレオマー混合物へと適切な光学活性化合物(例えば、アルコール)との反応で変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに転換(例えば、加水分解)することで分離できる。また、式(I)の化合物の幾つかはアトロプ異性体(例えば、置換されたビアリール)であってもよく、これも本発明の一部とみなされる。
式(I)の化合物は、水、エタノールなどの医薬的に許容可能な溶媒と非溶媒和並びに溶媒和形で存在することができ、本発明は非溶媒和形及び溶媒和形の両方を包含することを目的とする。
また、式(I)の化合物は平衡状態で互変異性体(tautomeric isomer)として存在することが可能であり、そのような全ての形が本発明の範囲内に含まれる。
特定の態様において、一つ以上の原子が通常、自然界で見られる原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数をもつ原子により置き換えられたことを別にすれば、本明細書中に記載のものと同一である同位体で標識された式(I)の化合物を提供する。式(I)の化合物に組み込める同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素及び塩素の同位体、例えば2H、3H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F及び36Clがそれぞれ挙げられる。上記同位体及び/または他の原子の他の同位体を含む式(I)の化合物、その立体異性体及びプロドラック、並びにその化合物、立体異性体またはプロドラックの医薬的に許容可能な塩は、本発明の範囲内であるものとする。
3H及び14Cなどの放射性同位体が導入された化合物などの特定の同位体標識された式(I)の化合物は、化合物及び/または基質の組織分布アッセイに有用である。トリチウム化(即ち、3H)及び炭素-14(即ち、14C)同位体は、比較的調製し易く且つ検出し易いため特に好ましい。さらに、重水素(即ち、2H)などのより重い同位体による置換は、より高い代謝安定性、例えば、増大in vivo半減期)、または少ない投薬量の要求条件によって生じる特定の治療上の利点を提供するかもしれないので、状況によっては好ましいかもしれない。同位体で標識された式(I)の化合物は、例えば同位体で標識していない試薬のかわりに同位体で標識した試薬を用いることによって、当業者に公知の方法により製造できる。
使用の方法
特定の態様において、本発明の化合物は、ER-α36のモジュレーターであり、且つin vitro及びin vivoで細胞におけるER-α36の機能を調節するのに有用である。また本化合物は、ER-α36の機能及び機能障害と関連する疾患を予防及び/または処置するために有用である。特定の態様では、本発明の化合物は、細胞死を誘発及び/または細胞増殖を阻害できるため、異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または処置するのに有用である。特定の態様において、本発明の化合物は、骨粗しょう症、喘息及び他の呼吸器疾患を予防及び/または処置するのに有用である。
特定の態様において、ER-α36を発現する細胞を式(I)の化合物に暴露することを含む、細胞においてER-α36の機能を調節する方法を提供する。細胞は、遺伝子工学により内生的にまたは外生的にER-α36を発現してもよい。一態様において、細胞はER-α36を内生的に発現する。好ましい態様では、細胞はER-α36を内生的に発現するガン細胞である。ER-α36を発現するガン細胞の例としては、乳ガン細胞、白血病細胞、肺ガン細胞、ミエローマ細胞、前立腺ガン細胞、卵巣ガン細胞、結腸ガン細胞及び胃ガン細胞がある。さらに好ましい態様において、ER-α36発現細胞は、ER-α36を内生的に発現する乳ガン細胞である。ER-α36を発現する乳ガン細胞は、MCF7及びMDA-MB-231細胞である。内因性ER-α36の発現は、一種以上の薬剤での処理により増加または減少することができる。そのような薬剤の例としては、血清、E2β(17β-エストラジオール)、タモキシフェン及びICI 182,780がある。
別の態様では、細胞は遺伝子工学により変更されて外因性ER-α36を発現する。外因性ER-α36を発現する細胞は、当業者に公知の遺伝子工学法で調製できる(Sambrookら、Molecular Cloning,A Laboratory Manual(第2版、1989年)(Cold Spring Harbor Laboratory)を参照されたい)。簡潔に説明すると、外因性ER-α36遺伝子を調製し、発現ベクターに挿入し、これを宿主細胞にトランスフェクションし、次いで外因性ER-α36を発現させるのに適切な培養液で成長させる。ヒトER-α36の遺伝子配列の例は、(Wangら、Biochem.Biophys.Res.Commun.336,1023-1027頁(2005年)(GenBank アクセッション番号BX640939))に開示されている。外因性ER-α36を発現する細胞は、内因性ER-α36を発現してもよいし、しなくてもよい。細胞での内因性または外因性ER-α36の発現レベルは、一種以上の薬剤での処理で増加または減少し得る。そのような薬剤の例としては、血清、E2β(17β-エストラジオール)、タモキシフェン及びICI 182,780がある。
ER-α36を発現する細胞は、ER-α66、ER-α46及びER-βなどの他のエストロゲン受容体を発現してもよいし、発現しなくてもよい。
特定の態様において、被験者に式(I)の化合物を含む医薬組成物を投与することを含む、被験者におけるER-α36により媒介された疾患を予防及び/または処置方法を提供する。ER-α36により媒介された疾患の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない:アルツハイマー病;ニューロン変性;ニューロン老化及び損傷、産児制限;妊娠中絶;骨量の減少、骨折、骨粗しょう症、転移性骨疾患(metastatic bone disease)、ページェット病、歯周病、軟骨変性、子宮内膜症、子宮フィブロイド病(uterine fibroid disease)、のぼせ、LDLコレステロールのレベルの増加、心血管疾患、認知機能障害、大脳の退行性障害(cerebral degenerative disorder)、再狭窄、女性化乳房、血管平滑筋細胞の増殖、肥満、失禁、不安、エストロゲン欠乏から生じる鬱病、閉経期前後の鬱病、産後抑鬱症(post-partum depression)、月経前症候群(premenstrual syndrome)、躁鬱病、不安、痴呆、強迫的行動、注意力欠陥障害、睡眠障害、興奮性、衝動性、免疫不全症、自己免疫疾患、アンガー・マネージメント(anger management)、多発性硬化症及びパーキンソン病、炎症、炎症性腸疾患、呼吸器疾患、性的機能不全、高血圧症、網膜変性、喘息及びガンが挙げられる。好ましくは、ER-α36により媒介された疾患としては、骨量減少、骨折、骨粗しょう症、更年期障害、月経前症候群、子宮内膜症、子宮疾患、インポテンス、性的機能障害、LDLコレステロールのレベルの増加、心血管疾患、血管平滑筋細胞の増殖、エストロゲン欠乏から生じる鬱病、閉経期前後の鬱病、産後抑鬱症、免疫不全、自己免疫疾患、炎症、喘息及びガンが挙げられる。好ましくは、ER-α36により媒介された疾患としては、骨量の減少、骨粗しょう症、インポテンス、心血管疾患、免疫不全、炎症、喘息及びガンが挙げられる。被験者は、哺乳類、例えば、イヌ、ネコ、雌ウシ、ヒツジ、ウマ、またはヒトであってもよく、好ましくはヒトである。前記方法に必要な治療量は具体的な疾患に応じて変動し、本開示の恩恵を受ける当業者により容易に確認可能である。
特定の態様において、式(I)の化合物の有効量に細胞を暴露することを含む、細胞死を誘導する方法を提供する。さらに本発明の特定の態様によって、式(I)の化合物の有効量に細胞を暴露することを含む、細胞増殖を阻害する方法を提供する。前記細胞は、正常または異常な成長であってもよい。異常細胞成長は、良性でも悪性であってもよい。一態様において、前記細胞は、ガン細胞である。好ましい態様において、ガンは肛門ガン、胆管ガン、膀胱ガン、骨肉腫、大腸ガン(結腸ガン、直腸ガン)、脳腫瘍、乳ガン、カルチノイドガン(carcinoid cancer)、頸ガン、内分泌ガン、子宮内膜ガン、眼ガン、胆嚢ガン(gall bladder cancer)、頭頸部ガン(head and neck cancer)、カポジ肉腫、腎臓ガン、喉頭ガン、白血病、肝ガン、肺ガン、リンパ腫、メラノーマ、中皮腫、ミエローマ、神経内分泌ガン、食道ガン、卵巣ガン、膵臓ガン、陰茎ガン、前立腺ガン、皮膚ガン、軟部組織の肉腫ガン(soft tissue sarcomas cancer)、脊髄ガン、胃ガン、精巣ガン、甲状腺ガン、膣ガン、外陰ガンまたは子宮ガンである。さらに好ましい態様では、ガンは乳ガン、子宮頸ガン、結腸ガン、子宮体ガン、白血病、肝ガン、肺ガン、ミエローマ、卵巣ガン、前立腺ガン、胃ガンまたは子宮ガンである。さらに好ましい態様において、ガンは乳ガン、子宮頸ガン、子宮体ガン、肺ガン、子宮ガンまたは前立腺ガンである。特定の態様において、細胞はエストロゲン受容体(特にER-α36)を内生的または外生的に発現し得る。好ましい態様において、細胞はER-α36を内生的に発現する。
細胞死を誘導する及び/または細胞増殖を阻害するための式(I)の化合物の有効量は、特定の細胞タイプ及び処理条件に応じて変動するだろう。これは本開示の利益を受ける当業者により容易に確認できる。一態様において、細胞が暴露される式(I)の化合物の有効量は、少なくとも約0.1μMの濃度である。別の態様において、細胞が暴露される式(I)の化合物の濃度は、約0.1μM〜100μMの範囲内である。好ましくは有効量は、約5μM〜50μMまたは約5μM〜30μMまたは約5μM〜25μMまたは約5μM〜20μMまたは約5μM〜10μMの範囲内の化合物の濃度である。
特定の態様において、被験者に式(I)の化合物を含む医薬組成物の治療的有効量を投与することを含む、被験者において異常細胞増殖を含む疾患を予防及び/または治療する方法を提供する。
異常細胞増殖は、良性の細胞成長またはガン性であってもよい。一態様において、異常細胞増殖を含む疾患はガンである。好ましい態様において、ガンは、肛門ガン、胆管ガン、膀胱ガン、骨ガン、腸ガン(結腸ガン、直腸ガン)、脳ガン、乳ガン、カルチノイドガン、頸ガン、内分泌ガン、子宮内膜ガン、眼ガン、胆嚢ガン、頭頸部ガン、カポジ肉腫ガン、腎臓ガン、喉頭ガン、白血病ガン、肝臓ガン、肺ガン、リンパ腫ガン、メラノーマガン、中皮腫ガン、ミエローマガン、神経内分泌ガン、食道ガン、卵巣ガン、膵臓ガン、陰茎ガン、前立腺ガン、皮膚ガン、軟部組織の肉腫ガン、脊髄ガン、胃ガン、精巣ガン、甲状腺ガン、膣ガン、外陰部ガン,または子宮ガンである。さらに好ましい態様において、前記ガンは、乳ガン、頸ガン、結腸ガン、子宮内膜ガン、白血病、肝臓ガン、肺ガン、ミエローマ、卵巣ガン、前立腺ガン、胃ガン,または子宮ガンである。さらに好ましい態様において、ガンは、乳ガン、子宮頸部ガン、子宮内膜ガン、肺ガン、子宮ガンまたは前立腺ガンである。
特定の態様において、式(I)の化合物を含む医薬組成物の治療的有効量を被験者に投与することを含む、被験者において喘息及び他の呼吸器疾患を予防及び/または治療する方法を提供する。喘息は、気道の可逆的な気流閉塞(airflow obstruction)での炎症性疾患を指す。他の呼吸器疾患としては、気道及び肺の疾患、例えば、気管支炎、嚢胞性線維症、肺気腫、肺炎、鼻炎及び副鼻腔炎を挙げることができる。
被験者は、好ましくは哺乳類である。一態様において、前記哺乳類は、イヌ、ネコ、雌ウシ、ヒツジ、ウマまたはヒトである。好ましい態様において、前記哺乳類は、ヒトである。
式(I)の化合物は、化合物を作用部位に送達することが可能な任意の方法によって被験者に投与し得る。これらの方法としては、口、頬、舌下、眼球、局所(例えば、経皮)、非経口(例えば、静脈内、筋肉内若しくは皮下、血管内または輸液)、直腸内、嚢内、腟内、腹腔内、膀胱内または鼻内への方法が含まれるが、これらに限定されない。
式(I)の化合物は、被験者に約0.1mg〜約3,000mg/日、好ましくは約0.1mg〜約1,000mg/日、または約1mg〜約500mg/日、または約1mg〜約300mg/日、または約10mg〜約300mg/日、または約10mg〜約200mg/日、または約20mg〜約200mg/日、または約30mg〜約200mg/日、または約40mg〜約200mg/日、または約50mg〜約200mg/日、または約50mg〜約100mg/日の範囲の用量レベルで投与し得る。約70kgの体重の正常な成人に対して、約0.01mg〜約100mg/kg体重の範囲の用量が典型的には十分であり、好ましくは約0.1mg〜約100mg/kg、または約0.5mg〜約100mg/kg、または約1mg/kg〜約100mg/kg、または約1mg/kg〜約75mg/kg、または約1mg/kg〜約50mg/kg、または約1mg/kg〜約25mg/kg、または約1mg/kg〜約10mg/kg、または約2mg/kg〜約5mg/kgである。しかしながら、一般的な用量範囲におけるなんらかの変動性は、処置される被験者の年齢及び重量、意図している投与経路、投与する特定の化合物などに依存して要求される。用量範囲の決定及び特定の哺乳類の被験者に最適な用量の決定は、本発明の開示の恩恵を受ける当業者の能力の範囲内である。
特定の態様において、本発明の一つ以上の化合物は、互いに組み合わせて使用することができる。場合により本発明の化合物は、細胞機能を調節するまたは疾患を処置するための任意の他の活性薬剤と組み合わせても使用し得る。活性化合物の組み合わせを使用する場合、これらを同時に、別々にまたは連続的に投与することができる。
特定の態様において、本発明の化合物は、一つ以上の他の抗ガン剤と組み合わせて使用し得る。適切な抗ガン剤としては、アルキル化剤、ナイトロジェンマスタード、葉酸拮抗薬(folate antagonist)、プリンアンタゴニスト、ピリミジンアンタゴニスト、紡錘体毒、トポイソメラーゼ阻害剤、アポトーシス誘導因子、血管形成阻害剤、ポドフィロトキシン、ニトロソ尿素、代謝拮抗物質(antimetabolite)、タンパク質合成阻害剤、キナーゼ阻害剤、抗エストロゲン、シスプラチン、カルボプラチン、インターフェロン、アスパラギナーゼ(asparginase)、ロイプロリド、フルタミド、メゲストロール、マイトマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、イリノテカン及びタキソールが挙げらるが、これらに限定されない。一態様において、抗ガン剤はタモキシフェンなどの抗エストロゲン剤及びICI 182,780である。
本発明の化合物は、外因性ER-α36を発現する組換え細胞を用いて細胞死を誘発するかまたは細胞増殖を阻害するその能力に関して試験できる。組換え細胞を作成するために外因性ER-α36遺伝子を調製し、発現ベクターに挿入し、次いで低レベルの内因性ER-α36を発現しないか、または発現する宿主細胞を発現ベクターでトランスフェクトし、安定にトランスフェクトした宿主細胞を試験アッセイ用組換え細胞として選択する。この組換え細胞は、本発明の化合物を任意に使用してインキュベーションする。本発明の化合物で任意に処置したアッセイで生存する細胞の数を比較する。試験化合物の処置でのアッセイで生存する細胞数が試験化合物を使用しないアッセイで生存する細胞数よりも(統計学的に有意に)少なければ、試験化合物は細胞死を誘発できる及び/または細胞増殖を阻害できる。
上記で議論した組換え細胞を使用して、ER-α36の機能を調節する能力に関して本発明の化合物を試験できる。外因性ER-α36を発現する組換え細胞及び非トランスフェクション宿主細胞を、同一条件下、試験化合物で処理する。当該ER-α36の機能を観察し、当業者に公知の方法で分析する。そのような機能としては、ER-α36の下流のシグナル伝達経路、例えば、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK/ERK)経路またはJun NH2-末端キナーゼ(JNK)経路の活性化を刺激するER-α36の能力が含まれるが、これらに限定されない。
医薬組成物
本発明の方法の特定の態様において、式(I)の化合物、その立体異性体若しくはプロドラッグ、または前記化合物の医薬的に許容可能な塩、立体異性体、またはプロドラッグは、医薬的に許容可能なキャリヤ、ビヒクルまたは希釈剤を含む医薬組成物の形態で投与することができる。従って、式(I)の化合物、その立体異性体若しくはプロドラッグ、または前記化合物の医薬的に許容可能な塩、立体異性体またはプロドラッグは、口内、頬内、舌下、眼球内、局所、非経口、直腸内、嚢内、腟内、腹腔内、膀胱内、局所(例えば、粉末、軟膏若しくは液滴)、または鼻内の剤形を含む任意の慣用の剤形で個別にまたは一緒に被験者に投与することができる。
非経口的輸液に好適な医薬組成物は、無菌(sterile)の注射可能な溶液または分散液に即時に再構成するための医薬的に許容可能な無菌の水性または非水性溶液、分散液、懸濁液,またはエマルション、及び無菌の粉末を含むことができる。好適な水性及び非水性のキャリヤ、ビヒクル及び希釈剤としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールなど)、その好適な混合物、植物油(例えば、オリーブ油)及び注射可能な有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが挙げられる。好適な流動性は、レシチンなどのコーティングを使用することにより、分散液の場合には必要な粒径を保持することにより、及び界面活性剤を使用することにより維持できる。
特定の態様において、本発明の医薬組成物は、さらに保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤などのアジュバントを含んでもよい。即時組成物(instant composition)で微生物混入を防止することは、種々の抗菌性及び抗真菌性の薬剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などによって実施することができる。また等張性薬剤、例えば糖、塩化ナトリウムなどを含むことも望ましい。注射可能な医薬組成物の長期吸収は、吸収を遅らせる能力のある薬剤、例えばアルミニウムモノステアレート及びゼラチンを使用することにより影響を受けえる。
経口投与用固体剤形としては、カプセル、錠剤、粉剤及び顆粒が挙げられる。そのような固体剤形の特定の態様において、活性化合物は、少なくとも一つの不活性な慣用の医薬賦形剤(またはキャリヤ)、例えばクエン酸ナトリウム若しくはリン酸二カルシウム、または(a)充填剤若しくは増量剤、例えばデンプン、ラクトース、蔗糖、マンニトール若しくはケイ酸;(b)バインダー、例えばカルボキシメチル-セルロース、アルギナート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、蔗糖若しくはアカシア;(c)保湿剤、例えばグリセロール;(d)崩壊剤、例えば寒天(agar-agar)、炭酸カルシウム、ジャガイモ若しくはタピオカデンプン、アルギン酸の特定の複合ケイ酸塩(alginic acid certain complex silicate)若しくは炭酸ナトリウム;(e)溶液遅延剤(solution retarder)、例えばパラフィン;(f)吸収促進剤、例えば四級アンモニウム化合物;(g)湿潤剤、例えばセチルアルコール若しくはグリセロールモノステアレート;(h)吸着剤(adsorbent)、例えばカオリン若しくはベントナイト;及び/または(i)滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形のポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムあるいはその混合物と混合する。カプセル及び錠剤の場合、前記剤形は更に緩衝剤を含むことができる。
特定の態様において、固形剤形は、即時放出剤形(immediate relase dosage form)に関し上記で詳細に説明したような賦形剤を放出速度調節剤(release rate modifier)として作用する付加的賦形剤と共に含む調節放出(modified release)及びパルス放出(pulsatile release)剤形として処方することができ、これらはコーティングされるか及び/または装置に含まれる。放出速度調節剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、酢酸セルロース、ポリエチレンオキシド、キサンタンガム、アンモニオメタクリレート共重合体(ammonio methacrylate copolymer)、硬化ヒマシ油、カルナウバ蝋、パラフィン蝋、酢酸フタル酸セルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸コポリマー及びその混合物が挙げられるが、これらに限定されない。調節放出及びパルス放出剤形には、放出速度調節賦形剤の一つまたは組み合わせを含むことができる。
特定の態様において、本発明の医薬組成物は、さらに以下の成分:アスパルテーム、アセサルフェームカリウム、クエン酸、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ジアスコルビン酸(diascorbic acid)、エチルアクリレート、エチルセルロース、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、マンニトール、メチルメタクリレート、ミント芳香剤、ポリエチレングリコール、ヒュームドシリカ、二酸化ケイ素、デンプングリコール酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトールを含む高速分散性または溶解性剤形製剤(fast dispersing or dissolving dosage formulation:FDDF)を含むことができる。FDDFを記載するために本明細書中で使用される「分散性(dispersing)または溶解性(dissolving)」なる用語は、使用する製剤原料の溶解度に依存する、即ち、製剤原料が不溶性である場合には高速分散性剤形を製造することができ、製剤原料が可溶性である場合には高速溶解性剤形を製造することができる。
同様のタイプの固形組成物を、ラクトースまたは乳糖、並びに高分子量のポリエチレングリコールなどの賦形剤を用いるソフト及びハード充填ゼラチンカプセル中で充填剤として使用することができる。
特定の態様において、錠剤、ドラジェ、カプセル及び顆粒などの固体剤形は、腸溶コーティング及び当業者に公知の他のものなどのコーティング及びシェルで製造することができる。また、これらは不透明剤を含むことができ、遅延性、持続性または制御性様式で(単数または複数種類の)活性化合物を放出する組成物であってもよい。使用し得る包埋組成物の例としては、重合物質及び蝋がある。(単数または複数種類の)活性化合物は、適切な場合、一種以上の前記賦形剤とのマイクロカプセル化形であってもよい。
特定の態様において、経口投与に関する液体剤形としては、医薬的に許容可能なエマルション、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシルが挙げられる。活性成分に加えて、液体剤形は、例えば水または他の溶媒、可溶化剤及び/または乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油、特に綿実油、ラッカセイ油、コーン胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油若しくはゴマ油、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステル、あるいはそれらの物質の混合物など当業界で一般的に使用される不活性希釈剤を含むことができる。
そのような不活性希釈剤以外に、医薬組成物は、例えば湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味料、香味料、及び芳香剤(perfuming agent)などのアジュバントも含むことができる。医薬組成物は、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶質セルロース、アルミニウムメタヒドロオキシド(aluminum metahydroxide)、ベントナイト、寒天及びトラガカント、またはそれらの物質の混合物などをさらに含むことができる。
特定の態様において、本発明の医薬組成物は獣医学での治療のために構成されることもでき、本発明の化合物、またはその獣医学的に許容可能な塩、またはその獣医学的に許容可能な溶媒和物若しくはプロドラッグが通常の獣医学診療に従って好適に許容可能な製剤として投与され、獣医は特定の動物に最も適切な投薬計画及び投与経路を決定するだろう。
活性化合物の組み合わせを投与する場合、これらは同時に、別々にまたは連続的に投与することができる。
式(I)の化合物は様々な合成経路により製造することができる。代表的な製造手順を以下に概説する。他に記載しない限り、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20
Figure 2011518174
、X及びYは上記定義のとおりである。Pは保護基を表す。以下に記載するプロセスの所望の反応段階では、NHまたはヒドロキシル保護及び使用した保護基の除去は、Protective Groups in Organic Synthesis、T.W.Greeneら編(John Wiley & Sons,1991年)に記載されているような公知手順に従って実施することができる。単離したヒドロキシル基は通常、エーテル、アセタール及びエステルとして保護することができる。通常、ベンジル-型の保護基は水素化分解により、シリルエーテルはフッ化物イオンとまたはやや酸性条件化での反応により除去し、幾つかの2-置換エチルエーテルは、ベータ-脱離反応により開裂することができる。本発明は、以下に提供した実施例の具体的な詳細に限定されるものではないことを理解すべきである。以下の議論において、特定の共通する化学的及び手順の略号及び頭字語を使用した:たとえばMe(メチル);Et(エチル);EtOAc(酢酸エチル);Bn(ベンジル);THF(テトラヒドロフラン);DMF(ジメチルホルムアミド);Boc(tert-ブチルオキシカルボニル);DMAP(1,1’-ジメチルアミノピリジン);DIBAL(水素化ジイソブチルアルミニウム);eq(当量);RP(逆相);HPLC(高速液体クロマトグラフィー);TLC(薄層クロマトグラフィー);MOM(メトキシメチル)。式(I)の化合物は、同様の化合物の製造に関して、化学業界で公知のものと類似の手順を使用することにより最も簡便に製造する。上記で詳細に定義された式(I)の化合物の製造の例示的プロセスは、本発明のさらなる特徴として提供され、以下の手順により説明する。本明細書中に記載の本発明の化合物を製造する方法の例は、以下のスキーム1、2、3及び4と以下の説明により提供される。
Figure 2011518174
上記スキーム1を参照して、式(I)の化合物は、幾つかの段階により製造することができる。式3の化合物は、反応に不活性な溶媒中、式1の化合物と式2の化合物との縮合により製造することができる。この反応で使用される好適な溶媒としては、エーテル類、たとえばDME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;THF、DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエタンである。この反応は、トリエチルアミン、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミンなどの化学量論量または触媒量の存在下で実施することができる。この反応は通常、約0℃〜約140.0℃の温度、好ましくは溶媒の還流温度で、約1〜約20時間実施する。
式4の化合物は、不活性反応溶媒中、化合物3の7-ヒドロキシル基をエーテルで保護することにより製造する。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、DMFである。この反応は、トリエチルアミン、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミンなどの化学量論量または触媒量の存在下で実施することができる。この反応は通常、約0℃〜約80.0℃の温度で、約1〜約20時間実施する。
式5の化合物は、不活性反応溶媒中、式4の化合物と臭化物との反応により製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;CH2Cl2;CHCl3が挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、CH2Cl2である。この反応は、トリエチルアミン、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン、水酸化テトラブチルアンモニウムなどの化学量論量または触媒量の存在下で実施することができる。この反応で使用する好ましい塩基は、水酸化テトラブチルアンモニウムである。この反応は通常、約0℃〜約80.0℃の温度で、約1〜約20時間実施する。
式6の化合物は、不活性反応溶媒中、式5の化合物を加熱することにより製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;N,N-ジエチルアニリン;N,N-ジメチルアニリンが挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、N,N-ジメチルアニリンである。この反応は通常、約50℃〜約300℃の温度で、約1〜約20時間で実施する。好ましい反応温度は、約200℃〜約300℃で、約1〜約20時間である。
式7の化合物は、不活性反応溶媒中、式6の化合物の保護基を脱保護することにより製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;アルコール類、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;CH2Cl2;CHCl3が挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、イソプロパノールである。この反応は通常、約0℃〜約150℃の温度で、約10分〜約20時間実施する。好ましい反応温度は約10℃〜約80℃で、約30分〜約4時間である。
式8の化合物は、不活性反応溶媒中、酸性条件下で式7の化合物と水との反応により製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;アルコール類、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール;アセトン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;または上記溶媒と水との混合物が挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、アセトン-水(1:1v/v)である。この反応は通常、約0℃〜約150℃の温度で、約10分〜約20時間実施する。好ましい反応温度は約50℃〜約100℃で約2分〜約8時間である。
式9の化合物は、式8の化合物と2-クロロアセトニトリルとの反応により製造することができる。この反応は、任意に溶媒を使用して実施することができるが、溶媒としてはDME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。この反応は通常、約−50℃〜約50℃の温度で、約1時間〜約20時間実施する。好ましい反応温度は約−20℃〜約50℃で、約2時間〜約8時間である。
式10の化合物は、反応不活性溶媒中、酸性条件下、式9の化合物とチオウレアとの反応により製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;アルコール類、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール;アセトン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。この反応は通常、約0℃〜約200℃の温度で、約1時間〜約100時間で実施する。好ましい反応温度は約60℃〜約150℃で、約30時間〜約50時間である。
Figure 2011518174
スキーム2を参照して、R5、R6、R14、R15、及び
Figure 2011518174
は上記定義のとおりであり、式13の化合物は、対応する式11及び式12の化合物から製造することができる。通常、式11の化合物と式12の化合物の酸性水溶液、たとえばクエン酸溶液中の混合物を、周囲温度付近〜約100℃の温度、好ましくは溶媒の還流温度に約1時間〜約10時間、好ましくは4〜6時間加熱する。
式15の化合物は、対応する式13の化合物と式14の化合物から製造することができる。式15の化合物は、たとえば反応不活性溶媒中の4-メチルベンゼンスルホン酸の酸性条件下、式13の化合物と式14の化合物の反応により製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられ、好ましくはトルエンである。この反応は通常、約60℃〜約200℃の温度で、約1時間〜約100時間実施する。好ましい反応温度は約90℃〜約120℃で、約10時間〜約30時間である。
式16の化合物は、反応不活性溶媒中で式15の化合物を加熱することにより製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、ジフェニルエーテル、トルエン、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられ、好ましくはジフェニルエーテルである。この反応は通常、約60℃〜約200℃の温度で、約1時間〜約20時間実施する。好ましい反応温度は約90℃〜約150℃で、約5時間〜約15時間である。
式17と18の化合物は、スキーム1の化合物8、9及び10の製造で記載したものと同様の手順により製造することができる。
Figure 2011518174
スキーム3を参照して、P及び
Figure 2011518174
は上記定義のとおりであり、式21の化合物は、対応する式19及び式20の化合物から製造することができる。通常、式19の化合物と式20の化合物の混合物を、マイクロ波反応器中、約150℃〜約200℃の温度に約1分〜約30分間加熱する。
式22の化合物は、反応不活性溶媒中で式21の化合物の7-ヒドロキシル基をエーテルで保護することにより製造する。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノンが挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒はDMFである。この反応は、トリエチルアミン、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミンなどの化学量論量または触媒量の存在下で実施することができる。この反応は通常、約0℃〜約80.0℃の温度で、約1〜約20時間実施する。
式23の化合物は、反応不活性溶媒中、式22の化合物と臭化物との反応により製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;CH2Cl2;CHCl3及び、トルエンまたは上記溶媒の混合物が挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、CH2Cl2とトルエンとの混合物である。この反応は通常、トリエチルアミン、N-エチル-N-イソプロピルプロパン-2-アミン、水酸化テトラブチルアンモニウムの化学量論量または触媒量の存在下で実施することができる。この反応で使用する好ましい塩基は、水素化テトラブチルアンモニウムである。この反応は通常、約0℃〜約80.0℃の温度で、約1時間〜約20時間実施する。
式24の化合物は、反応不活性溶媒中、式23の化合物を加熱することにより製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、エーテル類、DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;N,N-ジエチルアニリン;N,N-ジメチルアニリンが挙げられる。この反応で使用する好ましい溶媒は、N,N-ジエチルアニリンである。この反応は通常、約50℃〜約300℃の温度で、約1時間〜約20時間実施する。好ましい反応温度は約200〜約300℃で約1〜約20時間である。
式25の化合物は、反応不活性溶媒中、式24の化合物の保護基を脱保護するすることにより製造することができる。この反応で使用する好適な溶媒としては、DME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサン;アルコール類、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール;THF;DMF;N,N-ジメチルアセトアミド及びN-メチル-2-ピロリジノン;CH2Cl2;CHCl3が挙げられる。この反応は通常、約0℃〜約150℃の温度で、約10分〜約20時間実施する。好ましい反応温度は約10℃〜約80℃で約30分〜約4時間である。
式26及び27の化合物は、スキーム1の化合物8、9及び10の製造に記載のものと同様の手順により製造することができる。
Figure 2011518174
スキーム4を参照して、R14、R15及び
Figure 2011518174
は上記定義のとおりであり、式29の化合物は、対応する式28の化合物から製造することができる。通常、式28の化合物と臭化プレニルとの混合物を、反応不活性溶媒中、約10℃〜約100℃の温度に約2時間〜約30時間加熱する。この反応で使用する好適な溶媒としては、エーテル類、たとえばDME(1,2-ジメトキシエタン)、1,2-ジエトキシエタン;ジオキサンが挙げられる。好ましい反応温度は約10℃〜約80℃で約5時間〜約20時間である。
式31の化合物は、対応する式29と式30の化合物から製造することができる。通常、式29の化合物と式30の化合物との混合物をマイクロ波反応器中、約150℃〜約300℃で約1分〜約60分間加熱する。
式32と33の化合物は、スキーム1の化合物8、9及び10の製造で記載されたものと同様の手順により製造することができる。
実施例及び製造例
本発明を以下の非限定的な実施例で説明する。他に記載しない限り、室温または周囲温度は18〜25.0℃の範囲を指し;溶媒の蒸発は減圧下、ロータリーエバポレーターを使用して実施し、反応は薄層クロマトグラフィー(TLC)を使用してモニターし、反応時間は説明のためだけに与えられたものである。融点(m.p.)は非修正のままである(多形により異なる融点となることがある)。単離した全ての化合物の構造及び純度は、以下の方法:TLC、質量分光学、核磁気共鳴(NMR)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の少なくとも一つで確かめた。収率は説明のためだけに与えられる。
5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
3,4-ジメトキシ安息香酸無水物(26.0g,75mmol)、1-(2,4,6-トリヒドロキシフェニル)-2-メトキシエタノン(5.0g,25mmol)、NEt3(10mL)、4A MS(10.0g)及びDME(40mL)の混合物を10時間還流した。室温に冷却した後、KOH(9.2g)を含むメタノール(150mL)を添加し、得られた混合物を2時間還流し、この反応混合物に水を添加し、得られた混合物をHCl(6N)でpH約8に中和した。反応混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。有機抽出物を混合し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒を除去した後、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(6.5g,0.19mol,収率74%)。
Figure 2011518174
5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
乾燥DMF(140mL)中の5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン(17.0g,50mmol)の攪拌溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(7.6g,59mmol)を添加し、続いてこの混合物にクロロメチルメチルエーテル(4.8g,60mmol)を添加した。この反応混合物を室温で40時間攪拌したままにした。この反応混合物をH2Oで希釈し、pH約1(1N HCl)に調節した。反応混合物をEtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物を混合し、H2Oで洗浄し、減圧下で濃縮した。溶媒除去後に粗な抽出物が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(7.0g,36%)。
Figure 2011518174
5-(3-メチルブト-2-エニルオキシ)-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
CH2Cl2(100mL)中の5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン(5.0g,13mmol)の攪拌溶液に、水酸化テトラブチルアンモニウム(100g,33mmol,水中10%)を添加し、続いてこの混合物に臭化プレニル(8.0g,53mmol)を添加し、この反応混合物を室温で3時間放置した。反応混合物をH2Oで希釈した。反応混合物をEtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物を混合し、H2Oで洗浄し、減圧下で濃縮した。溶媒除去後に粗な抽出物が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(5.5g,93%)。
Figure 2011518174
5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
5-(3-メチルブト-2-エニル)-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン(2.3g,5.0mmol)とN,N-ジエチルアニリン(100mL)の混合物を攪拌しながら217℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物をH2Oで希釈し、酸性化した(pH1,1N HCl)。次いで混合物をEtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物を混合し、H2Oで洗浄した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(1.75g,76%)。
Figure 2011518174
5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン(0.91g,2.0mmol)、4N HCl(10mL)及びイソプロパノール(30mL)の混合物を65℃で1時間加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物をH2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(0.72g,87%)。
Figure 2011518174
5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン(91mg,0.2mmol)、5% H2SO4(5mL)及びアセトン(20mL)の混合物を65℃で5時間加熱した。室温に冷却した後、混合物をEtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物を混合し、H2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(10mg,12%)。
Figure 2011518174
2-クロロ-N-(4-(3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4-オキソ-4H-クロメン-8-イル)-2-メチルブタン-2-イル)アセトアミドの製造
氷酢酸(1.7mL,29mmol)を2-クロロアセトニトリル(49mL,780mmol)中の3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン(0.94g,2.4mmol)の溶液に滴下添加した。得られた溶液を−15℃に冷却し、濃硫酸(1.7mL,31mmol)を滴下添加した。反応混合物を20℃で4時間攪拌した。次いで反応混合物を氷上に注ぎ、得られた混合物を飽和NaHCO3水溶液で塩基性にして、EtOAcで抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧下で濃縮すると、粗な生成物が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィー(c-ヘキサン/EtOAc,3:1)で精製すると、黄色固体状の表記化合物が得られた(650mg,58%)。
Figure 2011518174
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
2-クロロ-N-(4-(3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4-オキソ-4H-クロメン-8-イル)-2-メチルブタン-2-イル)アセトアミド(650mg,1.41mmol)、チオウレア(130mg,1.69mmol)及び氷酢酸(1.4mL)のEtOH(100mL)中の溶液を加熱して50時間還流した。次いで反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を濃縮し、飽和NaHCO3水溶液で塩基性化し、EtOAcで抽出した。混合した有機溶液を塩水で洗浄し、NaSO4で乾燥し、濃縮すると、粗な生成物が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィー(CH2Cl2/EtOH,4:1)で精製すると、黄色固体状の表記化合物が得られた(210mg,37%)。
Figure 2011518174
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オンのHCl塩の製造
8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン(210mg,0.55mmol)の無水EtOH(20mL)中の懸濁液に、無水EtOH(5mL)中の濃塩酸(0.8mL,9.6mmol)の溶液を滴下添加した。反応混合物を30分間攪拌し、減圧下で濃縮すると、黄色固体状の表記化合物が得られた。
Figure 2011518174
2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシフェニル-4H-クロメン-4-オンの製造
無水4-クロロ安息香酸(31.3g,106mmol)、1-(2,4,6-トリヒドロキシフェニル)-2-メトキシエタノン(7.0g,35mmol)、NEt3(10mL)、4A MS(10.0g)及びDME(70mL)の混合物を10時間還流した。室温に冷却した後、KOH(9.2g)を含有するメタノール(150mL)を反応混合物に添加し、次いでこの反応混合物を2時間還流した。室温に冷却した後、水を添加し、混合物をHCl(6N)でpH8に中和した。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出し、乾燥し、蒸発させた。次いで粗な生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(4.3g,38%)。LCMS(ESI)m/z319.7(M+H)+
2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オンの製造
乾燥DMF(40mL)中の2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-4H-クロメン-4-オン(4.3g,13.3mmol)の攪拌溶液に、N,N-ジイソプロピエチルアミン(2.1g,16mmol)、続いてクロロメチルメチルエーテル(1.3g,15.8mmol)を上記混合物に添加した。反応混合物を室温で4時間放置しておいた。この反応混合物をH2Oで希釈し、pH1に調節し(1N HCl)、EtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物をH2Oで洗浄し、減圧下で濃縮した。次いで粗な生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(3.80g,79%)。LCMS(ESI)m/z363.8[M+H]+
5-(3-メチルブト-2-エニルオキシ)-2-(4-クロロフェニル)-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オンの製造
CH2Cl2(100mL)中の2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オン(3.80g,10.5mmol)の攪拌溶液に、水酸化テトラブチルアンモニウム(80.0g,26.0mmol,水中10%)、続いて臭化プレニル(6.3g,42mmol)を添加した。この反応混合物を室温で3時間攪拌しておいた。次いで混合物をH2Oで希釈し、EtOAcで抽出した。抽出物を混合し、乾燥した。粗な生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(3.83g,85%)。LCMS(ESI)m/z431.4[M+H]+
2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
5-(3-メチルブト-2-エニルオキシ)-2-(4-クロロフェニル)-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オン(1.60g,3.7mmol)及びN,N-ジエチルアニリン(70mL)の混合物をゆっくりと217℃に加熱し、3時間攪拌した。室温に冷却した後、反応混合物をH2Oで希釈し、酸性化(pH1.1,1N HCl)し、EtOAcで抽出した。EtOAc抽出物を混合し、H2Oで洗浄し、減圧下で蒸発させ、残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(0.80g,50%)。
Figure 2011518174
2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-3-メトキシ-7-(メトキシメトキシ)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン(0.80g,1.85mmol)、4N HCl(5mL)及びイソプロパノール(30mL)の混合物を50℃で2時間加熱した。室温に冷却した後、EtOAcで抽出した。このEtOAc抽出物をH2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(0.58g,81%)。
Figure 2011518174
3-アミノ-2-(3-メチルブト-2-エニル)フェノールの製造
m-アミノフェノール(5.45g,50mmol)、2-メチルブト-3-エン-2-オール(4.30g,50mmol)及びクエン酸水溶液(5%,50mmol)の混合物を100℃で6時間加熱し、室温に冷却した後、混合物を飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空濃縮した。次いで粗な生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製し、石油エーテルと酢酸エチル(v:v=3:1)から結晶化させると、10%収率で表記化合物が得られた(0.87g)。
Figure 2011518174
エチル3-(3-ヒドロキシ-2-(3-メチルブト-2-エニル)フェニルアミノ)-3-フェニルアクリレートの製造
3-アミノ-2-(3-メチルブト-2-エニル)フェノール(0.87g,5.0mmol)、エチル3-(4-メトキシフェニル)-3-オキソプロパノエート(0.67g,3.0mmol)及びTsOH(0.05g,0.3mmol)のトルエン(10mL)中の混合物を24時間還流下加熱した。室温に冷却した後、ジクロロメタン(30mL)を反応混合物に添加した。有機層を水洗(10mL×3)し、Na2SO4で乾燥し、濃縮した。粗な生成物を石油エーテルと酢酸エチル(v:v=20:1)を使用するシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、40%収率で表記化合物が得られた。LCMS(ESI)m/z352.2(M+H)+
7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-キノリン-4(1H)-オンの製造
エチル3-(3-ヒドロキシ-2-(3-メチルブト-2-エニル)フェニルアミノ)-3-フェニルアクリレート(0.42g,1.20mmol)をジフェニルエーテル(20mL)に溶解し、還流下5時間加熱した。溶媒を除去し、粗な生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(0.20g,54%)。
Figure 2011518174
2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-4H-クロメン-4-オンの製造
メチル3-(4-クロロフェニル)-3-オキソプロパノエート(10.6g,50mmol)及び1,3,5-トリヒドロキシルベンゼン(8.1g,50mmol)の混合物をマイクロ波反応器中で3時間反応させた(170℃,実施1分、保持3分)。媒質(medium)をEtOAcで希釈し、濾過すると、表記化合物が得られた(3.5g,24.2%)。LCMS(ESI)m/z289[M+H]+
2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-8-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オンの製造
乾燥DMF(80mL)中の2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-4H-クロメン-4-オン(8.8g,30.6mmol)の攪拌溶液に、N,N-ジイソプロピエチルアミン(4.7g,36.7mmol)、続いてクロロメチルメチルエーテル(2.95g,36.7mmol)を混合物に添加した。この反応混合物を室温で4時間攪拌した。次いで反応混合物を水(400mL)に注ぎ、濾過すると粗な生成物が得られ、これをさらに精製することなく次段階に直接使用した。
Figure 2011518174
5-(3-メチルブト-2-エニルオキシ)-2-(4-クロロフェニル)-7-メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オンの製造
DCM(100mL)とトルエン(100mL)中の2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オン(10.0g,30mmol)の攪拌溶液に、水酸化テトラブチルアンモニウム(153g,33mmol,10%水溶液)、続いて臭化プレニル(8.74g,60mmol,2当量)を反応混合物に添加し、この反応混合物を室温で3時間攪拌しておいた。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。溶媒を除去した後に粗な生成物が得られ、これをシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物が得られた(8.0g,67%)。
Figure 2011518174
2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
5-(3-メチルブト-2-エニルオキシ)-2-(4-クロロフェニル)-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オン(4.5g,11.2mmol)及びN,N-ジエチルアニリン(400mL)の混合物を攪拌しながら217℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を希塩酸溶液に注いだ。沈殿物を濾過により集め、EtOAc及び石油エーテル(v/v=1:1)で結晶化させると、表記化合物(2.0g,44.6%)が得られた。
Figure 2011518174
2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
2-(4-クロロフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン(0.5g,2.0mmol)をCH2Cl2(20mL)と酢酸(20mL)の混合物に20℃で溶解し、濃HCl7滴を上記混合物に添加した。得られた混合物を20℃で18時間攪拌した。固体を濾過により集め、飽和NaHCO3溶液で濯ぐと、黄色粉末状の表記化合物が得られた(0.3g,42%)。
Figure 2011518174
2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-4H-クロメン-4-オンの製造
エチル3-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-3-オキソプロパノエート(12.2g,50mmol)及び1,3,5-トリヒドロキシベンゼン(8.1g,50mmol)の混合物をマイクロ波反応器(160℃、実施1分及び保持3分)で3回反応させた。反応混合物をEtOAcで希釈し、濾過すると、表記化合物が得られた(3.2g,20.2%)。
Figure 2011518174
2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オンの製造
2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-4H-クロメン-4-オン(6.8g,21.5mmol)の乾燥DMF(80mL)中の攪拌溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(3.3g,25.8mmol)、続いてクロロメチルメチルエーテル(2.10g,26.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物を水(400mL)に注ぎ、沈殿を濾過して粗な生成物を仕上げ、これをさらに精製することなく次段階に直接使用した。
Figure 2011518174
5-(3-メトキシブト-2-エニルオキシ)-2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-7-メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オンの製造
DCM(100mL)及びトルエン(100mL)中の2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オン(7.8g,21.5mmol)の攪拌溶液に、水酸化テトラブチルアンモニウム(200g,43.mmol,10%水溶液)を添加し、続いて上記混合物に臭化プレニル(12.5g,86mmol,2当量)を添加した。反応混合物を室温で3時間攪拌しておいた。反応混合物をH2O(100mL)で希釈し、EtOAcで抽出した。有機層を混合し、乾燥し、蒸発させた。次いで粗な生成物をシリカゲルのクロマトグラフィーで精製すると、表記化合物(4.5g,48%)が得られた。
Figure 2011518174
2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
5-(3-メトキシブト-2-エニルオキシ)-2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-7-メトキシメトキシ)-4H-クロメン-4-オン(4.5g,10.4mmol)とN,N-ジエチルアニリン(400mL)の混合物を攪拌下、217℃で3時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を希塩酸溶液に注ぎ、沈殿を濾過し、次いでEtOAc及び石油エーテル(v/v=1:1)で結晶化させると、表記化合物が得られた(1.6g,35.6%)。
Figure 2011518174
2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
2-(3-クロロ-4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシ-7-(メトキシメトキシ)-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン(0.5g,2.0mmol)をCH2Cl2(20mL)と酢酸(20mL)との混合物に20℃で溶解し、濃HCl(0.15mL)を上記混合物に添加した。得られた混合物を20℃で18時間攪拌した。固体を濾過により集め、飽和NaHCO3溶液で濯ぐと、黄色粉末状の表記化合物が得られた(0.32g,41.5%)。
Figure 2011518174
2-(3-メチルブト-2-エニル)ベンゼン-1,3-ジオールの製造
金属ナトリウム(1.04g,45.22mmol)をレゾルシノール(1.26g,11.24mmol)のエーテル溶液(50mL)に少しずつ添加した。混合物を1.5時間攪拌した後、臭化プレニル(1.70g,11.24mmol)を滴下添加し、次いで反応混合物を10時間還流した。未反応ナトリウムを除去した後、溶液を0.1MのHCl水溶液(4mL)で酸性化し、エーテル抽出した。有機抽出物を塩水で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空濃縮すると粗な生成物が得られ、これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc,6:1)で精製すると、黄色油状の表記化合物が得られた(200mg,10%)。
Figure 2011518174
2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オンの製造
エチル4-トリフルオロメチルベンゾイルアセテート(420mg,1.46mmol)及び2-(3-メチルブト-2-エニル)ベンゼン-1,3-ジオール(130mg,0.73mmol)をマイクロ波に30分間照射した(Biotage,温度制御設定240℃)。粗な生成物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOac,1:2)で精製すると、白色固体状の表記化合物が得られた(90mg,40%)。
Figure 2011518174
生物活性の評価方法
本発明の式(I)の化合物の活性は、以下のアッセイにより実証することができる。
ヒト乳ガン試料片におけるER-α変異体の発現
ヒト乳ガン組織でプレブロットした膜はProSci Incorporated(Poway,CA)から購入した。ER-α36を特異的に認識する抗-ER-α36抗体及びHRP-結合二次抗体でこの膜をプローブし、増強化学発光(enhanced chemiluminescence:ECL)検出試薬(Amersham Pharmacia Biotech)で視覚化した。次いで同じ膜をストリップし、全部で三つのサブタイプのER-α、ER-α66、ER-α46及びER-α36を認識する抗-エストロゲン受容体-α抗体H222(Novocastra Laboratories Ltd,イギリス)で検出した。図1は、ER-α66、ER-α46及びER-α36は正常乳房組織で発現していないが(レーン1)、浸潤性腺管ガンの一試料片(レーン2)、浸潤性小葉ガンの一試料片(レーン5)、及び非侵襲性腺管ガン(レーン7)で発現していることを示す。さらにER-α36は、侵襲性腺管ガン(レーン4)及び浸潤性小葉ガンの別の試料片(レーン6)で発現している。レーン2及び3は、それぞれ二つの異なる患者由来の浸潤性腺管ガンである。レーン5及び6は、それぞれ二人の異なる患者由来の浸潤性小葉ガンである。この結果は、ER-α36は正常乳房組織で発現しないが、ER-α66及びER-α46を発現しないER-陰性の乳ガンサンプルでは発現することを示している。
ER-α36はER-陰性乳ガン細胞株、MDA-MB-231で発現する。
MDA-MB-231細胞株は、ER-α66及びER-α46を欠損していることが公知である(乳房腫瘍のモデルとしての乳ガン細胞株の関連:最新情報:Marc Lacroix,Guy Leclercq,Breast Cancer Research and Treatment 83:249-289(2004年))。MDA-MB-231細胞は、アメリカン・タイプ・セル・カルチャー(American Type Cell Culture:ATCC)から入手した。MDA-MB-231細胞は、8-ウェルBIOCOATチャンバスライド(BD Science Discovery Labware)上、ダルベッコ修飾イーグル培地(DMEM)及び10%ウシ胎児血清中、5%CO2雰囲気中、37℃で12時間成長させた。次いで細胞を無菌リン酸緩衝塩水(PBS)で二回洗浄し、PBS(pH7.4)中4%パラホルムアルデヒドで30分間室温で固定した。その後、細胞をPBSで洗浄し、0.5%(v/v)Triton X-100で10分間透過化(permeabilized)した。次いでこの細胞をPBSで再洗浄し、PBS中3%血清で室温で1時間ブロックした。スライドをER-α36特異的抗体またはこの抗体に結合する免疫原ペプチド(immunogen peptide)で30分間プレインキュベーションした同じ抗体で室温で1時間インキュベーションし、0.5%Triton X-100(PBST)を含むPBSで三回洗浄し、次いでフルオレセイン・イソチオシアネート(FITC)結合二次抗体でインキュベーションした。最後にスライドをPBSTで三回、PBSで一回洗浄し、次いで退色防止剤(anti-fade medium,Molecular Probes,Eugene,OR)でコーティングし、Nikon E600顕微鏡で検査し、画像をMRC-1024共焦点画像システム(Bio-Rad)で獲得した。図2はMDA-MB-231細胞が抗-ER-α36抗体で陽性染色されたことを示す。免疫原ペプチドでプレインキュベーションされた同一抗体でのインキュベーションでは染色はまったく示されず、このことはこの抗体の特異性を示している。
ER-陰性乳ガンMDA-MB-231細胞における細胞死アッセイ
MDA-MB-231細胞は37℃で5%CO2雰囲気中、DMEM及び10%ウシ胎児血清中で保持した。細胞は1×105細胞/60mm皿の密度で培養した。MDA-MB-231細胞を、ゼロ、1μM、5μM及び10μMの濃度でDMSO中に溶解した試験化合物で一週間処理する。処理細胞はNikon TS100倒立顕微鏡で検査し、形態学的変化の写真を撮る。
ER-陽性乳ガンMCF7細胞における細胞死アッセイ
MCF7細胞株は、ER-α66、ER-α46及びER-α36を強く発現する乳ガン細胞株である(乳房腫瘍のモデルとしての乳ガン細胞株の関連:最新情報:Marc Lacroix,Guy Leclercq,Breast Cancer Research and Treatment(2004年)83巻,249-289;Wangら,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,103巻:9063-9068頁(2006年))。ATCCから入手したMCF7細胞は10%ウシ胎児血清を添加したDMEM/F12培地(Invitrogen)中、37℃、5%CO2雰囲気中で保持する。MCF7細胞は、ゼロ〜25μM濃度の試験化合物で処理して、10日間のMCF7細胞成長におけるこれらの化合物の効果を試験する。試験した細胞は、Nikon TS100倒立顕微鏡で検査し、形態学的変化の写真を撮る。
ER-α36を過剰発現するMCF7細胞及びタモキシフェン耐性MCF7細胞における細胞死アッセイ
ER-α36を過剰発現するMCF7細胞は、MCF細胞をER-α36発現ベクターで安定的にトランスフェクションすることで製造する。ER-α36発現ベクターは、pBluescriptプラスミド由来のER-α36の1.1-kb cDNA断片を上記の記載(Wangら、2005年、BBRC,336巻:1023-1027頁)とおりに、哺乳類発現ベクターpCB6+にクローニングすることで構築する。構築したER-α36発現ベクターは、サイトメガロウイルス(CMV)初期プロモータを含む。MCF7細胞はFuGene6トランスフェクション試薬(Roche Molecular Biochemicals)を使用してER-α36発現ベクターでトランスフェクションする。トランスフェクション48時間後、細胞を再び培養し、G418(Invitrogen)500μg/mlでコロニーが出現するまで二週間選択する。次いでクローンをプールし、培養して、ウエスタンブロット分析でER-α36の発現を確認する。
タモキシフェン耐性MCF7細胞は、5μMタモキシフェンを含有する培地中でMCF7細胞を3ケ月間インキュベーションすることにより作成する。3ケ月後でも生存するMCF7細胞をプールし、さらにタモキシフェン耐性MCF7細胞として培養する。ウエスタンブロット分析を実施して、ER-α36を高度に発現する細胞を識別する。
細胞株は、10%ウシ胎児血清を補ったDMEM/F12培地中、37℃、5%CO2雰囲気中で保持する。細胞は1×105細胞/100-mm皿の密度で培養し、試験化合物ゼロ〜10μM濃度で2週間処理する。2週間後に生存していた細胞数を計数する。細胞5皿を各濃度点で計数する。
In vivoアッセイ
ヌードマウスでのER-陽性及びER-陰性乳ガン異種移植片の成長阻害におけるin vivio効能
動物に投与する試験化合物はトウモロコシ油(200mg/mL)中で調製する。薬剤溶液は4℃で貯蔵し、動物に投与する準備をしておく。薬剤溶液は、強制投与法(gavage technique)を用いてマウスに投与する。
腫瘍形成は、メス無胸腺ヌードマウス(6週齡)でアッセイする。Matrigel(BD Biosciences)200μl中、1×107細胞濃度でMCF7細胞またはMDA-MB-231細胞を乳房脂肪体(mammary fatpad)注射によりマウスに注射する。マウス5匹の群に各タイプの乳ガン細胞を注射する。MCF7細胞に関しては、1.7mg/60日放出のE2βペレット(特定量のE2βを毎日60日間放出できる持続放出E2βペレット)の皮下移植5日後に接種を行う。直径約0.5cmの腫瘍サイズの動物に、動物給餌針の強制投与法を使用してトウモロコシ油中の試験化合物を投与する。MCF7細胞を接種したマウスに関してはそれぞれ、試験化合物5mgを一日おきに15日間与える。MDA-MB-231細胞を接種したマウスに関しては、それぞれ試験化合物5mgを一日おきに30日間与える。腫瘍の消失は触診で見つけ出し、腫瘍サイズは二本の直角に交わる直径をノギスで一日おきに測定することでモニターし、写真を撮る。
ヌードマウスモデルでのヒト乳ガンBCAP-37細胞異種移植片の成長阻害におけるin vivo効能
乳ガン異種移植片を有するヌードマウスを試験化合物で処理し、腫瘍成長の阻害におけるその作用を試験する。BCAP-37乳ガンをもつヌードマウスから腫瘍組織を採取し、小片に切断する。腫瘍組織の数片を、雌ヌードマウスの右前肢下の腋窩に移植する。移植後、E2β溶液を毎日一回7μg/マウスの用量で6日間与えて、試験を受けるマウスでの腫瘍成長を刺激する。7日目から、種々の用量の試験化合物をマウスに与える。タモキシフェンを正の対照として使用する。オリーブ油を負の対照として使用する。試験化合物はオリーブ油溶液(20mg/mL)として調製する。マウスには、種々の用量の試験化合物、タモキシフェンまたはオリーブ油を毎日一回15日間与える。次いで、マウスを犠牲にして、マウスから腫瘍組織を切開し、秤量する。腫瘍の成長阻害率は、以下の式を用いて計算した割合である:腫瘍の成長阻害率=(対照における腫瘍の平均重量−試験化合物で処理した腫瘍の平均重量)/対照における腫瘍の平均重量。
ICRマウスでのマウス子宮頸ガンU14細胞異種移植片の成長阻害におけるin vivo効能
子宮頸ガンU14細胞株を含むICRマウス下腹部から腹水を採取する。この流体を生理食塩水で1:5比で希釈する。希釈腹水0.2mlを、メスICRマウスの右前肢及び胸部に皮下注射する。移植後、マウスはそれぞれ試験化合物、タモキシフェン及びオリーブ油で直ちに処理する。種々の用量の試験化合物、タモキシフェンまたはオリーブ油を毎日一回14日間、マウスに与える。次いで、マウスを犠牲にし、マウスから腫瘍組織を切開し、秤量する。10匹のメスICRマウスを各試験化合物及び用量に使用する。試験化合物、タモキシフェン及びオリーブ油で処理したマウスの腫瘍成長阻害率を計算し、比較する。

Claims (28)

  1. 式(I)の構造をもつ単離化合物を含む医薬組成物の治療的有効量を被験者に投与することを含む、被験者において異常細胞増殖を含む疾患を予防または処置する方法。
  2. 前記化合物が式IA1の構造をもつ、請求項1に記載の方法。
  3. 前記化合物が式IA2の構造をもつ、請求項2に記載の方法。
  4. 前記化合物が式IA3の構造をもつ、請求項3に記載の方法。
  5. 前記化合物が式IA4の構造をもつ、請求項4に記載の方法。
  6. 前記化合物が式IA5の構造をもつ、請求項5に記載の方法。
  7. 前記化合物が式IA6の構造をもつ、請求項6に記載の方法。
  8. 前記化合物が、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5-ヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3,7-ジメトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5-ヒドロキシ-3,7-ジメトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、3-(2-ピペリジン-1-イル)エトキシ)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、3-(2-ピペリジン-1-イル)エトキシ)-8-(アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(ピリジン-2-イル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(5-メトキシピリジン-2-イル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(6-メトキシピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン、2-(6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-イル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン、2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、2,3-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5-ヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-7-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)クロメン-4-オン、2-(4-アミノフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-アミノフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン、2-(4-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン、2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン、7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-4-イル)-4H-クロメン-4-オン、7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記被験者が哺乳類である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記哺乳類がヒトである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記投与が、経口、頬内、舌下、眼球、局所、非経口、直腸、嚢内、膣内、腹腔内、膀胱内または経鼻である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記投与が非経口である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記疾患が、乳ガン、大腸ガン、白血病、肝臓ガン、肺ガン、骨髄腫、卵巣ガン、前立腺ガン、胃ガン、または子宮ガンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  14. 前記疾患が乳ガンである、請求項13に記載の方法。
  15. 式Iの構造をもつ化合物を含む医薬組成物の治療的有効量を被験者に投与することを含む、被験者においてER-αにより媒介される疾患を予防または処置する方法。
  16. 前記化合物が式IA1の構造をもつ、請求項15に記載の方法。
  17. 前記化合物が式IA2の構造をもつ、請求項16に記載の方法。
  18. 前記化合物が式IA3の構造をもつ、請求項17に記載の方法。
  19. 前記化合物が式IA4の構造をもつ、請求項18に記載の方法。
  20. 前記化合物が式IA5の構造をもつ、請求項19に記載の方法。
  21. 前記化合物が式IA6の構造をもつ、請求項20に記載の方法。
  22. 前記被験者が哺乳類である、請求項15に記載の方法。
  23. 前記哺乳類がヒトである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記投与が経口、頬内、舌下、眼球、局所、非経口、直腸、嚢内、膣内、腹腔内、膀胱内または経鼻である、請求項15に記載の方法。
  25. 前記投与が非経口である、請求項24に記載の方法。
  26. 前記非経口投与が静脈内、筋肉内、若しくは皮下、血管内または輸液である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記疾患が骨粗しょう症である、請求項15に記載の方法。
  28. 前記化合物が、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5-ヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3,7-ジメトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5-ヒドロキシ-3,7-ジメトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、3-(2-ピペリジン-1-イル)エトキシ)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、3-(2-ピペリジン-1-イル)エトキシ)-8-(アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-3,5,7-トリヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-3,5,7-トリヒドロキシ-2-(ピリジン-2-イル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-2-(5-メトキシピリジン-2-イル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-3-メトキシ-2-(6-メトキシピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オン、2-(6-(ジメチルアミノ)ピリジン-3-イル)-5,7-ジヒドロキシ-3-メトキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-4H-クロメン-4-オン、2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、2,3-ジヒドロ-7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、7-ヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-8-(3-メチルブト-2-エニル)キノリン-4(1H)-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-ヒドロキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-2-(4-メトキシフェニル)クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、5-ヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-7-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、8-(3-アミノ-3-メチルブチル)-5-ヒドロキシ-7-メトキシ-2-(3,4-ジメトキシフェニル)-4H-クロメン-4-オン、2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-2-(4-メトキシフェニル)クロメン-4-オン、2-(4-アミノフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)-4H-クロメン-4-オン、2-(4-アミノフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン、2-(4-クロロフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン、2-(4-クロロ-3-メトキシフェニル)-2,3-ジヒドロ-5,7-ジヒドロキシ-8-(3-ヒドロキシ-3-メチルブチル)クロメン-4-オン、7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-4-イル)-4H-クロメン-4-オン、7-ヒドロキシ-8-(3-メチルブト-2-エニル)-2-(ピリジン-3-イル)-4H-クロメン-4-オンからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。

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