JP2011513502A - 架橋されていない線状イソブテンポリマー相を有する半相互侵入網目構造物 - Google Patents
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Abstract
ここで記載されているのは、架橋されていない線状イソブテンポリマーの第一相と、架橋されたポリマー(このポリマーは、イソブテンポリマーの存在下で架橋性合成反応により得られる)の第二相とを有する半相互侵入網目構造物である。この架橋されたポリマーは好ましくは、少なくとも1の多価エチレン性不飽和モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマーのラジカル重合により得られる。この網目構造物は、気体や湿気の遮断効果を有する成形材料として、又は接着剤として適している。
Description
本発明は、架橋されていない線状イソブテンポリマーの第一相と、架橋されたポリマーの第二相とを有する半相互侵入網目構造物に関する。
線状ポリイソブテンは、気体及び湿気の遮断作用が高いこと、及び粘着性付与作用といった特別な特性により特徴付けられる。ポリイソブテンの気体及び湿気遮断作用は、例えば封止剤で利用される。線状ポリイソブテンの不利な点は、激しいクリープ傾向若しくはコールドフローを示すことであり、これらは多くの適用に対して好ましくない。クリープ傾向はカーボンブラック又はタルクのような充填材の添加混合により減少させることができるものの、これらの混合物は完全に満足できるものではない。
ポリイソブテンの粘着性付与作用は、接着剤で利用される。ただしこの接着剤は、ポリイソブテンの凝集性が弱いことが原因で、完全に満足できるものではない。
例えばPaul D.R.及びBarlow J.W.,J.Macromol.Sci.,Rev.Macromol.Chem.,18,109(1980年)及びKrause S."PolymerBlends"1,66,Paul D.R.及びNewman S.Hrsg.,Academic Press New York(1978年)から、ポリアルキレンポリマーとアタクチックポリスチレンが完全に非相容性であることは公知である。前記ポリマーの物理的な混合物は不均一であり、かつこの混和性の不足が原因で、前記純粋成分の両方のガラス転移温度を示す。
前記ポリマーを分子レベルで混合し、かついわゆる相互侵入網目構造物を得ることを、架橋されたポリアルキレンポリマーをスチレンで膨潤させ、そしてこのスチレンを引き続きその場で重合することにより試みた。但し、達成可能な膨潤率は制限され、かつこの方法により10%よりも大幅に高いポリスチレン割合を前記網目構造物中に導入することはできなかった。更に、これに関連した特性改質は安定的でなく、かつ熱的な負荷の際には脱混合現象のために消えてしまう。
DE3115368は、耐衝撃性のポリスチレンの製造を記載している。イソブテンポリマーはスチレンに溶解させ、そして過酸化物の添加後に重合させる。
WO2005/019285は、架橋されたイソブテンポリマーと、(メタ)アクリル単位及び/又はビニル芳香族単位を有する強化されたポリマーとの、相互進入性混合物を含有する成形材料を記載している。
架橋されたイソブテンポリマーは、分子中に平均で少なくとも1.4の官能基を有するイソブテンポリマーと、分子中に平均で少なくとも2の官能基(これらの官能基は、イソブテンポリマーの官能基に対して補足的に官能性である)を有する架橋剤との反応生成物である。
US−A 5,270,091は、ペアガラス窓(Isolierglasfenster)のガラス板の間のスペーサーとして役立つ、シーリングストリップを記載している。このストリップは、官能化されていないポリイソブテンをブチルゴムと混合し、そして引き続きこのブチルゴムを架橋させることにより得られる成形可能な封止材料を含有する。ただしブチルゴムを後から架橋させることは、制御するのが難しく、そして均質な架橋及び/又は充分に高い架橋密度が得られない、又は非常に困難を伴う。後架橋とはまた、不所望の副反応、及びポリイソブテンの解重合であり得る。全体的に、上記のポリマー網目構造物は悪い。
US−A 4,477,325は、エチレン−酢酸ビニルコポリマーと、ポリイソブテンとの混合物を含有する創傷被覆材を開示している。成形後にこの混合物をγ線で処理し、エチレン−酢酸ビニルコポリマーを架橋させる。γ線による架橋は制御するのが難しく、そして均質な架橋及び/又は充分に高い架橋密度が得られない、又は非常に困難を伴う。不所望の副反応と、ポリイソブテンの解重合は、避けられない。
(1)気体及び湿気遮断作用が高い、形態安定性の封止材料若しくは成形体、及び(2)高い接着力と高い凝集性とを結合させた接着材料、を利用可能にするのが望ましい。
本発明によればこの課題は、架橋されていない線状イソブテンポリマーの第一相と、架橋されたポリマーの第二相(この架橋されたポリマーは、イソブテンポリマーの存在下、架橋性合成反応により得られる)とを有する半相互侵入網目構造物により解決される。
半相互侵入網目構造物とは、架橋されたポリマーと、架橋されていない線状ポリマーの組み合わせと理解され、この際1つのポリマーは他のポリマーの存在下で合成されている。両方のポリマー構成要素の間には、基本的に共有結合は存在しない。架橋されていないポリマーは、架橋されたポリマーの網目構造に侵入し、両方の成分はフック(Verhakung)とループ(Verschlaufung)により物理的にほとんど分離不可能である。この半相互侵入網目構造によって、2つのポリマーが熱力学的に相容性でなくでも、これらのポリマーの特性を組み合わせることが可能になる。慣用のポリマーブレンドと比較して、半相互侵入網目構造物は、脱混合に対するよりよい耐性、及びよりよい力学特性を特徴とする。半相互侵入網目構造物の分解耐性は通常、非相容性ポリマーがブロックとして相互に共有結合されているコポリマーの当該耐性よりもよい。
本発明では、イソブテンポリマーを架橋されていない線状ポリマーとして使用する。半相互侵入網目構造物は、(1)接着性もコールドフローも無く、気体及び湿気遮断作用が高いことを特徴とする材料、(2)接着性と非常に僅かなコールドフローを特徴とする材料、又は(3)コールドフローが無く、気体及び湿気遮断作用が高いことと、高い接着性を特徴とする材料を製造することにより形成される。
本発明による成形材料中の第一相対第二相の質量割合は、一般的には5:95〜95:5、好適には5:95〜80:20、とりわけ30:70〜70:30である。
架橋されたポリマーの含分が高い材料(例えば第一相対第二相の質量比が60:40〜10:90、好適には50:50〜30:70)は、基本的に接着性が無く、コールドフローも無い。ポリイソブテンの気体及び湿気遮断作用が得られる。これらの材料は、形態安定性の封止材料、又は空気及び/又は水蒸気に対してバリア作用のある成形体として適している。
本発明による材料は、イソブテンポリマーの含分が高い(例えば第一相対第二相の質量比が60:40〜90:10、好適には60:40〜80:20)のままであり、接着性にするポリイソブテンの特性が充分に得られる。しかしながらこの材料はコールドフローがほとんど無く、かつポリイソブテンに対して改善された凝集性を示す。
第一相対第二相の質量比、及び/又は第二相の架橋度を変えることにより、半相互侵入網目構造物の特性をその都度の要求に適合させることができる。こうして例えば、耐水性接着剤、又は接着性封止材料を得ることができる。
架橋された第二相が存在することによって、イソブテンポリマー含分が高い成形体も製造することができる。
イソブテンポリマー
イソブテンポリマーは、少なくとも80質量%、とりわけ少なくとも90質量%、及び特に好ましくは少なくとも95質量%、及び殊に好ましくは、少なくとも99質量%のイソブテン単位を含有する。イソブテン単位の他にこのイソブテンポリマーは、オレフィン性不飽和モノマー単位(これは、イソブテンと共重合可能である)も含有することができる。このコポリマーは、ポリマー中でランダムに分散しているか又はブロックとして配置されていてよい。共重合可能なモノマーとして考慮されるのは、特にビニル芳香族、例えばスチレン、C1〜C4アルキルスチレン、例えばα−メチルスチレン、3−及び4−メチルスチレン、又は4−t−ブチルスチレン、並びに5〜10個のC原子を有するイソオレフィン、例えば2−メチルブテン−1、2−メチルペンテン−1、2−メチルヘキセン−1、2−エチルペンテン−1、2−エチルヘキセン−1及び2−プロピルヘプテン−1、又はジエン、例えばイソプレン若しくはブタジエンである。
イソブテンポリマーは、少なくとも80質量%、とりわけ少なくとも90質量%、及び特に好ましくは少なくとも95質量%、及び殊に好ましくは、少なくとも99質量%のイソブテン単位を含有する。イソブテン単位の他にこのイソブテンポリマーは、オレフィン性不飽和モノマー単位(これは、イソブテンと共重合可能である)も含有することができる。このコポリマーは、ポリマー中でランダムに分散しているか又はブロックとして配置されていてよい。共重合可能なモノマーとして考慮されるのは、特にビニル芳香族、例えばスチレン、C1〜C4アルキルスチレン、例えばα−メチルスチレン、3−及び4−メチルスチレン、又は4−t−ブチルスチレン、並びに5〜10個のC原子を有するイソオレフィン、例えば2−メチルブテン−1、2−メチルペンテン−1、2−メチルヘキセン−1、2−エチルペンテン−1、2−エチルヘキセン−1及び2−プロピルヘプテン−1、又はジエン、例えばイソプレン若しくはブタジエンである。
好適にはこのイソブテンポリマーは、数平均分子量が500〜500,000、とりわけ1,000〜200,000、特に好ましくは20,000〜100,000である。
本発明に適しているポリイソブテン、及びその製造は例えば、US−A−5137980,EP−A−145235及びUS−A−5068490に記載されている。これらのポリイソブテンは通常、イソブテンのカチオン重合により得られる。この重合は例えば、三塩化ホウ素触媒のもとで進行する。
適切なポリイソブテンは、ドイツ国、Ludwigshafen在のBASF株式会社のOppanol(登録商標)B10、Oppanol(登録商標)B12又はOppanol(登録商標)B15という名称で得られる。
通常このポリイソブテンはカチオン重合により製造されるため、分子末端にエチレン性不飽和を有する。このエチレン性不飽和は通常、ラジカル重合によって単独重合又は共重合させることができない。従ってイソブテンポリマーの存在下でのエチレン性不飽和モノマーのラジカル重合において、イソブテンポリマーは基本的に反応に関与しない。生成する架橋されたポリマーとイソブテンポリマーとの間に、共有結合は形成されない。このイソブテンポリマーは好適には、(任意のエチレン性不飽和末端を除いて)官能基を有さない。
架橋されたポリマー
本発明による半相互侵入網目構造物の第二相は、架橋されたポリマーにより形成される。この架橋されたポリマーは、イソブテンポリマーの存在下、架橋性合成反応により得られる。架橋性合成反応とは、モノマー成分及び/又はオリゴマー成分から成るマクロ分子の合成と並行して、成長させるポリマー鎖へと分枝及び/又は架橋を組み込む反応と理解される。
本発明による半相互侵入網目構造物の第二相は、架橋されたポリマーにより形成される。この架橋されたポリマーは、イソブテンポリマーの存在下、架橋性合成反応により得られる。架橋性合成反応とは、モノマー成分及び/又はオリゴマー成分から成るマクロ分子の合成と並行して、成長させるポリマー鎖へと分枝及び/又は架橋を組み込む反応と理解される。
本発明による半相互侵入網目構造物の製造のためには例えば、架橋されたポリマーを構成するモノマーを、少なくとも1の架橋剤と共にイソブテンポリマーの存在下で合成反応に供することから出発する。選択的には、多官能性の樹脂前駆体、例えばフェノール樹脂の予備縮合物を、イソブテンポリマーの存在下で合成反応に供することができる。
合成反応の種類は、重要ではない。ラジカルによるもの、アニオン性又はカチオン性触媒によるものであってよいエチレン性不飽和モノマーの重合は例えば、付加重合又は重縮合であってよい。
架橋されたポリマーの構成と化学特性は、イソブテンポリマーと少なくとも部分的に混合可能である前駆体から前記ポリマーを製造することができる限り、及び基本的にイソブテンポリマーの損害及び/又は分解につながらない条件下で(とりわけ適用する温度、使用する触媒の種類などの点で)合成反応を行うことができる限り、重要ではない。
1つの実施態様では架橋されたポリマーを、少なくとも1の多価エチレン性不飽和モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマーのラジカル重合により得る。
さらなる実施態様においては、架橋されたポリマーがポリシロキサンである。
さらなる実施態様においては、架橋されたポリマーがポリウレタン、及び/又はポリ尿素である。この列挙は、排他的なものではない。
さらなる実施態様においては、架橋されたポリマーがレゾール樹脂である。
ラジカル重合により得られる架橋されたポリマー
適切なエチレン性不飽和モノマーはとりわけ:
芳香族ビニルモノマー、例えばスチレン、好ましくはC1〜C4アルキル基により環がアルキル化されたスチレン、例えばα−メチルスチレン、p−メチルスチレン;
アルキル基中に1〜18個の炭素原子を有するアルキルアクリラート及びアルキルメタクリラートのような(メタ)アクリルモノマー、とりわけメチルメタクリラート、エチルメタクリラート、プロピル(メタ)アクリラート、イソプロピル(メタ)アクリラート、n−ブチル(メタ)アクリラート、イソブチル(メタ)アクリラート、t−ブチル(メタ)アクリラート、ヘキシル(メタ)アクリラート、シクロヘキシル(メタ)アクリラート、デシル(メタ)アクリラート、イソデシル(メタ)アクリラート、ラウリル(メタ)アクリラート、イソボルニル(メタ)アクリラート、アダマンチル(メタ)アクリラート;
ベンジル(メタ)アクリラート、フェニル(メタ)アクリラート、t−ブチル(メタ)アクリラート、4−ビフェニル(メタ)アクリラート、2−ナフチル(メタ)アクリラート;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
又は上記モノマーの混合物である。この列挙は、排他的なものではない。
適切なエチレン性不飽和モノマーはとりわけ:
芳香族ビニルモノマー、例えばスチレン、好ましくはC1〜C4アルキル基により環がアルキル化されたスチレン、例えばα−メチルスチレン、p−メチルスチレン;
アルキル基中に1〜18個の炭素原子を有するアルキルアクリラート及びアルキルメタクリラートのような(メタ)アクリルモノマー、とりわけメチルメタクリラート、エチルメタクリラート、プロピル(メタ)アクリラート、イソプロピル(メタ)アクリラート、n−ブチル(メタ)アクリラート、イソブチル(メタ)アクリラート、t−ブチル(メタ)アクリラート、ヘキシル(メタ)アクリラート、シクロヘキシル(メタ)アクリラート、デシル(メタ)アクリラート、イソデシル(メタ)アクリラート、ラウリル(メタ)アクリラート、イソボルニル(メタ)アクリラート、アダマンチル(メタ)アクリラート;
ベンジル(メタ)アクリラート、フェニル(メタ)アクリラート、t−ブチル(メタ)アクリラート、4−ビフェニル(メタ)アクリラート、2−ナフチル(メタ)アクリラート;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
又は上記モノマーの混合物である。この列挙は、排他的なものではない。
スチレン、シクロヘキシルメタクリラート、及びC3〜C18アルキルメタクリラートは、とりわけ適しているモノマーである。
モノマーの全体量に対して僅かな割合、例えば2質量%で、水溶性モノマー又は親水性モノマーを併用することができる。水溶性モノマーは例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミドである。親水性のモノマーはとりわけ、ヒドロキシ基及び/又はアミノ基を利用することができるもの、例えば2−ヒドロキシル(メタ)アクリラート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリラート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリラートである。
さらなる適切なモノマーは例えば、Handbook of Polymers,CRC Seriesから読み取ることができる。
好適には、−70℃より高い、好適には+20℃より高い、及び好ましくは+50℃より高いガラス転移温度を有するポリマー若しくはコポリマーを産生するモノマー及びモノマー混合物を使用する。
好適には、イソブテンポリマーの溶解度パラメータと1MPa1/2未満、好適には0.7MPa1/2未満、とりわけ0.5MPa1/2未満異なる溶解度パラメータを有するポリマー若しくはコポリマーを産生するモノマー及びモノマー混合物を使用する。イソブテンポリマーの溶解度パラメータと、架橋されたポリマーの当該パラメータとの差異が僅かな場合、ポリマー相互の相容性は高く、かつ網目構造物の抽出可能含分は、僅かである。この観点からすると、スチレン(溶解度パラメータの差異 ポリイソブテン/ポリスチレン=0.31MPa1/2)、及びシクロヘキシルメタクリラート(溶解度パラメータの差異 ポリシクロヘキシルメタクリラート/ポリスチレン=0.20MPa1/2)が、特に好ましい。
測定方法は(Hoftyzer−Van Krevelenの増分法)と、溶解度パラメータに対する実験測定値は、US 6362274 B1,J.Applied Polym.Sci.2000,78,639、及び以下の研究論文で説明されている:D.W.van Krevelen,"Properties of polymers.Their correlation with chemical structure;their numerical estimation and prediction from additive group contributions",第3版、Elsevier,1990年,189〜225p。
イソブテンポリマーの屈折指数に近似する当該指数を有するモノマーを選択することにより、透明な半相互侵入網目構造物を製造することができる。こうして、モノマーとしてシクロヘキシルメタクリラートを、好適には使用されるモノマーに対して少なくとも70質量%使用すれば、透明な半相互侵入網目構造物が得られる。
前述の一価のエチレン性不飽和モノマーは、多価エチレン性不飽和モノマーと一緒に使用する。選択的には、基本的に多価エチレン性不飽和モノマーのみを使用することができる。
多価エチレン性不飽和モノマーに該当するのは、少なくとも2つの非共役エチレン性不飽和二重結合を有する化合物であり、例えば二価のアルコールと、α,β−モノエチレン性不飽和C3〜C10モノカルボン酸とのジエステルである。このような化合物の例は、アルキレングリコールジアクリラート及びアルキレングリコールジメタクリラート、例えばエチレングリコールジアクリラート、1,3−ブチレングリコールジアクリラート、1,4−ブチレングリコールジアクリラート、プロピレングリコールジアクリラート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリラート、ジビニルベンゼン、ビニルメタクリラート、ビニルアクリラート、アリルメタクリラート、アリルアクリラート、ジアリルマレアート、ジアリルフマラート、メチレンビスアクリルアミド、シクロペンタジエニルアクリラート、トリシクロデセニル(メタ)アクリラート、N,N’−ジビニルイミダゾリン−2−オン又はトリアリルシアヌラートである。
さらに架橋性モノマーとは例えば、エポキシド(メタ)アクリラート、又はウレタン(メタ)アクリラートであってよい。
エポキシド(メタ)アクリラートは例えば、ポリグリシジルエーテル若しくはジグリシジルエーテルの反応、例えばビスフェノールAと(メタ)アクリル酸との反応により得られる。
この反応は当業者には公知であり、例えばR.Holmann,U.V.and E.B.Curing Formulation for Printing Inks and Paints,London 1984に記載されている。
ウレタン(メタ)アクリラートとはとりわけ、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラートと、ポリイソシアナート若しくはジイソシアナートとのの反応生成物(同様にR.Holmann,U.V.and E.B.Curing Formulation for Printing Inks and Paints,London 1984年参照)である。
ウレタン(メタ)アクリラートに該当するのはまた、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラートと、イソシアヌラートとの反応生成物である。イソシアヌラートとして好ましいのは、通常のジイソシアナートのイソシアヌラートである。とりわけ挙げられるのは、ジイソシアナートX(CO)2[式中、Xは4〜15個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、6〜15個の炭素原子を有する環式脂肪族若しくは芳香族炭化水素基、又は7〜15個の炭素原子を有する芳香脂肪族の炭化水素基を表す]である。そのようなジイソシアナートの例は、テトラメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ドデカメチレンジイソシアナート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1−イソシアナト−3,5,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、2,2−ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)−プロパン、トリメチルヘキサンジイソシアナート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトトルエン、2,6−ジイソシアナトトルエン、4,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、2,4’−ジイソシアナト−ジフェニルメタン、p−キシリレンジイソシアナート、テトラメチルキシリレンジイソシアナート(TMXDI)、ビス−(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(HMDI)の異性体、例えばトランス/トランス−異性体、シス/シス−異性体及びシス/トランス−異性体並びにこれらの化合物からなる混合物である。
架橋性モノマーは通常、構成モノマーの全体量に対して0.1〜100mol%の量で、例えば0.1〜30mol%、好適には1〜20mol%、とりわけ3〜10mol%の量で使用する。
場合によりまた、後架橋性モノマーを併用することができる。後架橋性モノマーの架橋活性箇所は、合成反応に関与しないが、後の工程で選択的に後架橋させることができる。適切な後架橋性モノマーは例えば、グリシジルメタクリラート、アクリルアミドグリコール酸、メチルアクリルアミドグリコール酸メチルエステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアリルカルバマート、N−メチロールアクリルアミドのアルキルエーテル及びエステル、並びにN−メチロールメタクリルアミドのアルキルエーテル及びエステル、並びにN−メチロールアリルカルバマートのアルキルエーテル及びエステル、並びにアクリロキシプロピルトリ(アルコキシ)シラン、及びメタクリロキシプロピルトリ(アルコキシ)シラン、ビニルトリアルコキシシラン、及びビニルメチルジアルコキシシランである。
架橋性モノマーの量は、所望の架橋度が調整されるように選択する。架橋度は、架橋剤の物質量(mol)を全体で存在するモノマーの物質量(mol)で割ったものと定義されている。架橋度は好適には1〜20質量%、とりわけ3〜10質量%である。
この重合は、ラジカル形成開始剤を使用して、及び/又は高エネルギー線、例えばUV放射又は電子線放射によって開始させる。また、酸化剤と還元剤を含有するレドックス開始剤のペアを使用することもできる。この開始剤は通常、前記の架橋されたポリマーのモノマーの全体量に対して、0.1〜2質量%の量で使用される。過酸化物化合物、アゾ化合物又はアゾ過酸化物化合物の種類から成る適切な開始剤は当業者に公知であり、かつ市販されている。
適切な開始剤の例としては、t−ジブチルオキシピバラート、ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジアセチルペルオキシド、t−ジブチルペルオクトアート、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルアセタート、t−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、t−ブチルペルベンゾアート、
t−ジブチルペルオキシド、1,1−ビス−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル2,5−ビス(ベンゾイルペルオキシ)−ヘキサン、1,4−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(t−ブチルペルオキシ−シクロヘキサン、t−ジブチルジペルオキシアゼラート、又はt−ジブチルペルオキシカルボナートが挙げられる。このうち、ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾアート、及びt−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナートが好ましい。
t−ジブチルペルオキシド、1,1−ビス−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル2,5−ビス(ベンゾイルペルオキシ)−ヘキサン、1,4−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(t−ブチルペルオキシ−シクロヘキサン、t−ジブチルジペルオキシアゼラート、又はt−ジブチルペルオキシカルボナートが挙げられる。このうち、ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペルベンゾアート、及びt−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナートが好ましい。
適切なアゾ開始剤は例えば、アゾイソブチロニトリルである(AIBN)。
特定の実施態様では、光開始剤を使用する。
光開始剤は例えば、化学的な結合を開裂させる光開始剤である、いわゆるα−開裂剤であり、この結果2つのラジカルが生じ、これらがさらなる架橋反応又は重合反応を開始させる。
適切なのは例えば、アシルホスフィン酸化物(BASF社の商標Lucirin(登録商標))、ヒドロキシアルキルフェノン(例えばIrgacure(登録商標)184)、ベンゾイン誘導体、ベンジル誘導体、ジアルキルアセトフェノンである。
これはとりわけ、ポリマー鎖の水素原子を解き放つ、いわゆるH−引き抜き剤(H−Abstraktor)であってよく、これはここでは例えば、カルボニル基を有する光開始剤である。このカルボニル基は、C−H結合へと移行して原子団C−C−O−Hを形成する。
ここで挙げられるのはとりわけ、アセトフェノン、ベンゾフェノン、及びこれらの誘導体である。
両方の種類の光開始剤を単独で、又は混合物でも使用することができる。
熱による重合は通常、高められた温度で行われ、その際温度範囲は40〜180℃、有利には60〜120℃が適している。有利には、前記温度を段階的に高めてもよい。前記重合が高エネルギー線によって開始される場合には、より低い温度、例えば周囲温度もまた適している。
前記重合は、様々な方法で行うことができる。前記重合は通常、塊状重合、溶液重合、エマルション重合、又はミニエマルション重合として行う。
溶剤は場合により併用されてよい。低〜中程度の含分、例えば第一相対第二相の質量比が70:30の場合、イソブテンポリマーが架橋されたポリマーの前駆体、例えば構成モノマーに溶解性であれば、溶剤の不存在下で合成を行うことができる。これらのモノマーは、反応性溶剤として働く。反応混合物の粘度を減少させるため、溶剤を併用することがさらに有利であり得る。第一相対第二相の質量比が70:30より高い場合、又はイソブテンポリマーが架橋されたポリマーの前駆体に不溶性、又は充分に溶解性ではない場合、溶剤の添加は通常、不可避である。
このために、飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、ペンタン、イソペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジイソブテン、トリイソブテン、テトライソブテン、ペンタイソブテン、ヘキサイソブテン又はこれらの混合物、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ハロゲン化された炭化水素、例えばジクロロメタン若しくはトリクロロメタン、又はこれらの混合物が適する。
前記重合はまた、可塑剤又は可塑剤混合物、例えば脂肪族若しくは芳香族アルコールのフタラート及びアジパート、例えばジ−(2−エチルヘキシル)アジパート、ジ−(2−エチルヘキシル)フタラート、ジイソノニルアジパート、又はジイソノニルフタラートの存在下で実施してもよい。
架橋されたポリシロキサン
ポリシロキサンは、加水分解可能な基によるシランの加水分解及び縮合により製造可能である。加水分解可能な基はとりわけ、アルコキシ基(Si−OR)、又はハロゲン原子(Si−Hal)である。
ポリシロキサンは、加水分解可能な基によるシランの加水分解及び縮合により製造可能である。加水分解可能な基はとりわけ、アルコキシ基(Si−OR)、又はハロゲン原子(Si−Hal)である。
架橋されたポリシロキサンのための前駆体として好適には、二官能性のシラン、例えばジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、及び/又はα,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、又はα,ω−ジヒドロキシポリジメチルジフェニルシロキサン(好適にはモル質量が300〜5000のもの)を、3つ及び/又は4つの加水分解可能な基を有するシラン、例えばトリメトキシメチルシラン、トリエトキシメチルシラン、トリメトキシフェニルシラン、トリエトキシフェニルシラン;テトラエトキシシラン、又はテトラエトキシシランと共に使用する。
ビ−、トリ−、及び/又はテトラ官能性シランの相対的な量は、所望の架橋度が調整されるように選択する。
加水分解の際に生じるシラノールは、縮合してシロキサン結合を形成する。
触媒としては、スズ化合物又はチタン化合物、例えばスズ(II)オクタノアートを使用することができる。
架橋されたポリウレタン、及び/又はポリ尿素
ポリイソシアナートと、ポリオール、ポリアミン、又はアミン官能基及びヒドロキシ官能基を有する化合物から選択されている少なくとも1のイソシアナート反応性化合物との反応によって、ポリウレタン及び/又はポリ尿素が得られる。網目構造物はこうして得なければならず、少なくともポリイソシアナート、及び/又はイソシアナート反応性化合物は平均官能性が2以上でなければならない。
ポリイソシアナートと、ポリオール、ポリアミン、又はアミン官能基及びヒドロキシ官能基を有する化合物から選択されている少なくとも1のイソシアナート反応性化合物との反応によって、ポリウレタン及び/又はポリ尿素が得られる。網目構造物はこうして得なければならず、少なくともポリイソシアナート、及び/又はイソシアナート反応性化合物は平均官能性が2以上でなければならない。
適切なポリオールは例えば、ジオール、例えばグリコール、好ましくは2〜25個の炭素原子を有するグリコール、例えば1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、ジヒドロキシメチルシクロヘキサン、ビス(ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、テトラメチルシクロブタンジオール、シクロオクタンジオール、又はノルボルナンジオールなどである。適したトリオール及びポリオールは、例えば、3〜25個、有利には3〜18個の炭素原子を有する。これに該当するのは例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、エリトリット、ペンタエリトリット、ソルビットなどである。
ポリオールとして適しているのはさらに、α,ω−ヒドロキシ末端のポリマー、例えばポリエステルジオール、ポリカルボナートジオール、ポリエーテルオール、α,ω−ジヒドロキシアルキル−ポリシロキサンである。
適切なポリエーテルオールは、ポリアルキレングリコール、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラヒドロフランなど、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとから成るコポリマー、又はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシドからなるブロックコポリマーであり、これらのコポリマーはアルキレンオキシド単位をランダムに分散して、又は重合導入されてブロックの形態で含有する。適切な化合物はまた、アンモニアによるポリアルキレンオキシドのアミノ化により製造可能なα,ω−ジアミノポリエーテルである。
ポリエステルジオールとして考慮されるのは、通常ポリウレタンの製造に使用されるあらゆるもの、とりわけ芳香族のジカルボン酸ベースのものであり、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、Na−若しくはK−スルホイソフタル酸など、脂肪族ジカルボン酸、例えばアジピン酸又はコハク酸など、及び環式脂肪族ジカルボン酸、例えば1,2−、1,3−、又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸である。ポリエステルジオールのジオール成分として考慮されるのはとりわけ、脂肪族ジオールであり、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,4−ジメチロールシクロヘキサンである。
好ましいのは、芳香族及び脂肪族ジカルボン酸、及び脂肪族ジオールをベースとするポリエステルジオールであり、これはとりわけ、芳香族のジカルボン酸が、全体のジカルボン酸含分の10〜95mol%、とりわけ40〜90mol%(残分は脂肪族ジカルボン酸)である。
適切なのはさらに、ポリカルボナートジオールである。ポリカルボナートジオールは例えば、ホスゲン又は炭酸エステル、例えばジフェニルカルボナート又はジメチルカルボナートと、ジヒドロキシ化合物との縮合により生じる。適切なジヒドロキシ化合物は、脂肪族又は芳香族のジヒドロキシ化合物である。適切な脂肪族のジヒドロキシ化合物は、ポリエステルジオールのところで先に挙げたものである。芳香族ジヒドロキシ化合物としては例えば、ビスフェノール、例えば2,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロパン(ビスフェノールA)、テトラアルキルビスフェノール−A、4,4−(メタ−フェニレンジイソプロピル)−ジフェノール(ビスフェノールM)、4,4−(パラ−フェニレンジイソプロピル)ジフェノール、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(BP−TMC)、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−フェニルエタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン(ビスフェノールZ)並びに場合によりこれらの混合物が挙げられる。ポリカルボナートは、少量の分枝剤の使用により分枝されてよい。この適切な分枝剤に該当するのは、フロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン;1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン;1,1,1−トリ(4−ヒドロキシ−フェニル)−ヘプタン;1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン;1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)−エタン;トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン;2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール;2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5’−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール;2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン;ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)−オルトテレフタル酸エステル;テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン;テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタン;a,a’,a"−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン;2,4−ジヒドロキシ安息香酸;トリメシン酸;シアヌルクロリド;3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、1,4−ビス−(4’,4"−ジヒドロキシトリフェニル)−メチル)−ベンゼン、及び特に、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシ−フェニル)−エタン及びビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
適切なポリシロキサンa)は例えば、α,ω−ジヒドロキシアルキル−ポリジメチルシロキサンである。
適切なポリアミンは例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンである。
アミン官能基及びヒドロキシ官能基を有する適切な化合物は例えば、エタノールアミン、n−プロパノールアミン、n−ブタノールアミン、ペンタノールアミン、ヘキサノールアミン、ヘプタノールアミン、又はオクタノールアミンである。
前記ポリイソシアナートとは、2官能性若しくは2より多い官能性のイソシアナートであり、前記イソシアナートは好適には、ジイソシアナート、ジイソシアナートのビウレット(Biurethen)及びシアヌラート並びにポリオールに付加したジイソシアナートのアダクトから選択されている。適したジイソシアナートは通常、4〜22個のC原子を有する。ジイソシアナートは通常、脂肪族、脂環式、及び芳香族のジイソシアナートから選択され、例えば1,4−ジイソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、1,6−ジイソシアナト−2,4,4,−トリメチルヘキサン、1,2−、1,3−、及び1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、2,4−及び2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン、4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、イソホロンジイソシアナート(=1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン)、2,4−及び2,6−トルイレンジイソシアナート、テトラメチレン−p−キシリレンジイソシアナート(=1,4−ビス(2−イソシアナトプロパ−2−イル)ベンゼン)、4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、好適には1,6−ジイソシアナトヘキサン及びイソホロンジイソシアナート、及びこれらの混合物である。好ましい化合物は、脂肪族ジイソシアナートの前記シアヌラート及びビウレット、特に前記シアヌラートを含む。特に好ましい化合物は、前記イソホロンジイソシアナートのイソシアヌラート及びビウレットと、前記1,6−ジイソシアナトヘキサンのイソシアヌラート及びビウレットである。ポリオールに付加したジイソシアナートのアダクトの例は、上述のジイソシアナートが、グリセリン、トリメチロールエタン及びトリメチロールプロパンに付加したアダクト、例えばトリメチロールプロパンに付加したトルイレンジイソシアナートのアダクト、又はトリメチルプロパン及び/又はグリセリンに付加した1,6−ジイソシアナトヘキサン又はイソホロンジイソシアナートのアダクトである。
前記イソブテンポリマーのイソシアナート反応基と、前記架橋剤のイソシアナート基との間の反応を促進するためには、公知の触媒、例えばジラウリン酸ジブチルスズ、スズ(II)−オクトアート、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]−オクタン又はアミン、例えばトリエチルアミンが使用されてよい。これらは典型的には、前記架橋剤の質量に対して、10-5〜10-2gの量で使用される。
架橋密度は、前記ポリイソシアナートの官能性の変更、前記ポリイソシアナート対ヒドロキシル末端イソブテンポリマーのモル比の変更によって、又は1官能性の、イソシアナート基に対して反応性の化合物、例えば一価のアルコール、例えばエチルヘキサノール又はプロピルヘプタノールの併用によって制御されてよい。
レゾール樹脂
レゾール樹脂は、フェノール成分とアルデヒド成分との縮合により製造される。前記樹脂の製造はかなり前から公知であり、例えばA.Garziella,L.A.Pilato,A.Knop,Phenolic Resins;Springer Verlag(2000年)に記載されている。
レゾール樹脂は、フェノール成分とアルデヒド成分との縮合により製造される。前記樹脂の製造はかなり前から公知であり、例えばA.Garziella,L.A.Pilato,A.Knop,Phenolic Resins;Springer Verlag(2000年)に記載されている。
フェノール化合物として適しているのは、特に好ましいフェノールの他にまた、置換されたフェノール、例えばクレゾール若しくはノニルフェノール、又はフェノール化合物、例えばビスフェノールAであり、その都度場合によりフェノールと組み合わせてもよい。
適切なアルデヒドの例は、ホルムアルデヒド、ブチルアルデヒド、又はグリオキサールである。特に好ましいのはホルムアルデヒドである。
レゾール樹脂は、水酸化アンモニウム又はアルカリ金属水酸化物のような塩基性触媒の存在下で、フェノール成分とアルデヒド成分との縮合により製造される。好ましくは、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルキル金属水酸化物触媒を使用する。レゾール樹脂中のアルデヒド(ホルムアルデヒドとして計算)対フェノールのモル比は、1:1〜3:1の範囲で変動するが、好ましくは1.6:1〜2.5:1である。この際に求電子置換により、フェノール分子の3つの水素原子を、その都度−CH2−OH−基により置き変える。水の開裂により、これらの多官能性フェノール誘導体が縮合して、予備縮合物になる。
変性されていてもよい、例えばアルキル化された、とりわけメチル化若しくはブチル化されていてもよい適切な予備縮合物を、この後酸性縮合剤を用いて縮合させて、架橋された高分子システムにする。
本発明による網目構造物の製造のために例えば、イソブテンポリマーを架橋されたポリマーの前駆体、例えば構成モノマー中に、場合により溶剤を添加して溶解若しくは分散させ、この溶液若しくは分散液を注型用型に満たし、そして例えば温度の上昇又は高エネルギー線によって合成反応を開始する。網目構造物の形成後、その材料を離型することができる。
選択的には溶液又は分散液を、充填材及び/又は粘稠剤を添加してプラスチック成形可能な状態にする。その後この材料を、任意の所望の形状に成形することができる。この成形は、成形ノズルによる押出成形によって適切に行うことができる。この方法で例えば、封止用異形材が容易に製造可能である。成形された材料の形状はこの後、架橋性合成反応の開始により、固定される。
選択的には、1つの溶液又は分散液を調製し、そして合成反応を開始し、この際架橋度は、最初に得られる網目構造物がなお成形可能であるように調整する。最初に得られる網目構造物はこの後、場合により充填材を添加後、任意の所望の形状に成形することができる。成形された材料の形状は、この後、後架橋により固定される。この後架橋は、温度上昇、高エネルギー線、及び/又は適切な触媒などにより達成することができる。合成反応において、架橋活性箇所が合成反応には関与せず、かつ合成反応と成形の後、選択的に後架橋することができる後架橋性モノマーを併用すれば、後架橋は容易になる。
本発明による材料はこのほかに、その都度の適用に慣用的な通常の助剤を含有することができる。これに該当するのは例えば、充填材、希釈剤又は安定剤である。
好ましい実施態様では、本発明による半相互侵入網目構造物に作用物質若しくは効果物質を混入する。適切な作用物質は例えば、殺生剤であり、適切な効果物質は着色剤である。これらの作用物質又は効果物質は通常、純粋なポリイソブテンと混合することができないが、半相互侵入網目構造物には溶解性又は分散可能であるか、或いは架橋されたポリマー内で共有結合により固定されている。従って本発明が初めて示すのは、イソブテンポリマーの特性を作用物質及び効果物質の特性と組み合わせるための方法である。
適した充填剤は、例えばケイ酸、コロイドケイ酸、炭酸カルシウム、カーボンブラック、二酸化チタン、雲母、水晶、ガラス繊維及びガラス球などである。
適した希釈剤は、例えばポリブテン、液状ポリブタジエン、水素化ポリブタジエン、パラフィンオイル、ナフテナート、アタクチックポリプロピレン、ジアルキルフタラート、反応性希釈剤、例えばアルコール及びオリゴイソブテンである。
適した安定剤は、例えば2−ベンゾチアゾリル硫化物、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルアセチレンジカルボキシラート、ジエチルアセチレンジカルボキシラート、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール、ビタミンEである。
本発明はまた、基材間の接着接合形成、基材内若しくは基材間の中空部の封止、又は基材の埋め込みのための方法に関し、この際接合させる基材の間に、又は封止すべき中空部、例えば同一若しくは異なる基材間の継ぎ目(Fuge)に、架橋されていない線状イソブテンポリマーと、多官能性樹脂前駆体及び/又はモノマーを、少なくとも1の架橋剤と共に含有する組成物(以降この組成物は、「架橋されていないセミIPN」とも呼ぶ)を導入するか、或いは埋め込むべき基材を前記組成物により取り囲み、そしてこの組成物において合成反応を開始する。
好ましい実施態様においてこの組成物は、架橋されていない線状イソブテンポリマー、及び少なくとも1つの多価エチレン性不飽和モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマーを含有する。合成反応のために、組成物においてラジカル重合を開始する。
ラジカル重合は好ましくは、熱により、又は高エネルギー線により、とりわけUV光により開始する。高エネルギー線により開始する場合、組成物は好ましくは少なくとも1の光安定剤を含有する。
組成物の粘性は、適切な助剤、例えば充填材、粘稠剤、及び/又はレオロジー調整剤を添加して、その都度の適用目的に適合されているように、調整する。
少なくとも1の基材が、ガラス、セラミック材料、例えばタイル又はカッヘル、例えば衛生領域で、及び無機建材、例えばセメント、モルタル、コンクリート又は無機の整形石材、例えば煉瓦から選択されていれば、本方法は特に適している。他の実施態様において、基材は電子部材から選択されている。
本発明はまた、平面状構造物、とりわけシートの製造方法に関し、この際架橋されていない線状イソブテンポリマーと、多官能性樹脂前駆体及び/又はモノマーを少なくとも1の架橋剤と共に含有する組成物を担体上に塗布し、そしてこの組成物において合成反応を開始する。
好ましい実施態様においてこの組成物は、架橋されていない線状イソブテンポリマー、及び少なくとも1つの多価エチレン性不飽和モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマーを含有する。合成反応のために、組成物においてラジカル重合を開始する。
ラジカル重合は好ましくは、熱により、又は高エネルギー線により、とりわけUV光により開始する。高エネルギー線により開始する場合、組成物は好ましくは少なくとも1の光安定剤を含有する。被覆された担体は、高エネルギー光、好ましくはUV光で照射し、所望の架橋を得る。照射エネルギーは例えば、照射される面について10mJ/cm2〜1500mJ/cm2であってよい。
担体材料は、一時的な担体(この担体から平面状構造物を製造後に、又は適用の前に直接再度剥がす)、例えばローラ、紙製の剥離シート(シリコーン化されていてもよい)、ポリオレフィン又はPVCから成るプラスチックシートであってよい。
担体への塗布は、公知の方法、例えばローラ塗り、ドクターブレード、浸漬などにより行うことができる。塗布量はとりわけ、担体1平方メートルあたり10〜300g、好ましくは20〜150g、及び通常はしばしば20〜80gである。
本発明による材料は、以下の適用に適している。適用目的に従って、予備成形された半相互侵入網目構造物(例えばシートの形態)が使用されるか、又はこの半相互侵入網目構造物は、架橋されていないセミIPNからその場で得られる:
窓又はドアのための封止材料。本発明による半相互侵入網目構造物は、窓封止領域において純粋なPIBより高い温度でも、にじみ出ることなく使用することができる。
窓又はドアのための封止材料。本発明による半相互侵入網目構造物は、窓封止領域において純粋なPIBより高い温度でも、にじみ出ることなく使用することができる。
衛生領域のための封止材料。架橋されていないセミIPNを導入し、そしてその場で重合/架橋させて、建築材料に対して良好な接着性を有する耐水性被覆材料を製造することができる。この封止材料は、菌類又は細菌類による繁茂を阻害することができる。このような材料により、湿潤架橋性(feuchtigkeitsvernetzende)シリコーンシステムを置き換えることができる。
微生物、例えば細菌又は藻類の成長を妨げる、又は低下させる防汚性コーティング。耐水性の防水シート、例えば地面の穴や地理的構成内にある中空部のライニングのために、例えば燃焼残渣(Verbrennungsrueckstand)に用いられる。
建物の屋根葺きのための素材又は成形部材、帯状シート又はプレートの形態で。
ガラス被覆のためのポリマーシート。本発明による半相互侵入網目構造物から成るシートは、ガラス表面、とりわけガラス板に平面的に、接着することができる。これらのシートは、光線からの保護に用いられるか、又はガラス板に色を付与する(自動車ガラス着色)。
苔、藻類又はカビから保護するために、対象物、例えば彫刻、絵画、古書又は文化財的建造物に塗布される超薄型フィルム。
接触面における接着性と、内部での凝集性が高い、接着物質。おそらく一定の相分離が生じ、その結果、イソブテンポリマーが外部表面に出てくる。このイソブテンポリマーは微視的な表面不均一部分、及び接合すべき平面の中空部に侵入する。従って平面の良好な濡れ性及び粘着力が保証される。接着剤の内部において、網目構造物は構造的な一体化、ひいては材料の良好な凝集性をもたらす。当該接着剤は、透明に調整することができる。水との接触の際に色が濁ってしまうことがある分散液ベースの接着剤と比較して、当該接着剤は利点を示す。
疎水性表面、例えばプラスチックのための接着剤。
ガラス表面のための接着剤、例えば複層ガラス接着剤/安全ガラスのための接着剤。安全ガラスは、ガラス/ポリマーシート/ガラスのサンドイッチ状配置から構成されている。シートとしては、従来慣用のポリビニルブチラールを使用する。接着特性と力学的強化はまた、本発明による半相互侵入網目構造物からなるシートによっても、達成することができる。
接着剤の硬化を、塗布後に事後的な架橋により行う、いわゆる100%系のための接着剤。
電子工業のための絶縁層。本発明による半相互侵入網目構造物により、電子工業でPIBを電子部材の耐水性閉鎖/包装のために利用することができ、ショート、腐蝕などを避けることができる。
潜在的な適用のこれらの列挙は、排他的なものではない。
本発明は、添付した図及び以下の実施例によってより具体的に示される(以降、ポリイソブテンは時折PIBと略称する)。
実施例1:溶剤不存在下での製造
撹拌しながら、Oppanol(登録商標)B15 SFN(モル質量Mn75000)2gを、スチレン2g及びジビニルベンゼン0.2gに溶解させた。この混合物にベンゾイルペルオキシド0.04gを加え、徹底的に混合した。均質な粘性溶液が得られた後にこの溶液を、1つのテフロン被覆がもう1つのテフロン被覆と厚さ1mmで別々に保たれている2枚のガラス板から成る注型用型に移した。この注型用型をクリップで固定し、そして温度制御を有する炉中に配置した。温度は5時間、80℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
撹拌しながら、Oppanol(登録商標)B15 SFN(モル質量Mn75000)2gを、スチレン2g及びジビニルベンゼン0.2gに溶解させた。この混合物にベンゾイルペルオキシド0.04gを加え、徹底的に混合した。均質な粘性溶液が得られた後にこの溶液を、1つのテフロン被覆がもう1つのテフロン被覆と厚さ1mmで別々に保たれている2枚のガラス板から成る注型用型に移した。この注型用型をクリップで固定し、そして温度制御を有する炉中に配置した。温度は5時間、80℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
白色の材料が得られた。得られた半相互侵入網目構造物の熱機械的特性(動的熱機械分析装置DMTAにより測定)は、図1に記載されている。こうして得られる、PIB/ポリスチレン相の質量比が50/50である半相互網目構造物は、−50℃及び150℃で、PIB若しくはポリスチレンに特徴的な2つの力学的緩和を示す。このことは、化学的には相互に結合していない別個のポリマー相が存在していることの手がかりである。こうして得られる半相互侵入網目構造物は、貯蔵弾性率が20℃で250MPaであり、かつ高温下(200℃まで)でコールドフローが無い。
熱質量測定分析(TGA)は、350℃以上の温度で著しい質量損失を示し、この質量損失は、材料の分解を具体的に示すものである(図2参照)。事前に脱混合は起こらない。
実施例2:溶剤存在下での製造
半相互侵入網目構造物の製造は、当初混合物の粘性を減少させるために、溶剤の存在下で行うことができる。
半相互侵入網目構造物の製造は、当初混合物の粘性を減少させるために、溶剤の存在下で行うことができる。
撹拌しながら、Oppanol(登録商標)B 15SFN 3g、及びベンゾイルペルオキシド0.04gを、スチレン2g、ジビニルベンゼン0.1g、及びトルエン0.8mLに溶解させた。均質な粘性溶液が得られた後にこの溶液を、1つのテフロン被覆がもう1つのテフロン被覆と厚さ1mmで別々に保たれている2枚のガラス板から成る注型用型に移した。この注型用型をクリップで固定し、そして温度制御を有する炉中に配置した。温度は5時間、80℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
白色の材料が得られた。こうして得られた、PIB/ポリスチレン相の質量比が60/40である半相互侵入網目構造物は、−50℃及び140℃で2つの力学的緩和を示し(図3参照)、そして貯蔵弾性率は室温で約100MPaである。高温下(200℃まで)でも、コールドフローは確認できなかった。
アルゴン下で行われたTGAによると、375℃以上の温度で半相互侵入網目構造物の破損が確認された(図4参照)。
実施例3:溶剤不存在下での製造
反応槽内にOppaol(登録商標)B 15SFN 2g、シクロヘキシルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(シクロヘキシルメタクリラートに対して5質量%)を、装入した。この混合物を、アルゴン雰囲気下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(シクロヘキシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。透明な材料が得られた。
反応槽内にOppaol(登録商標)B 15SFN 2g、シクロヘキシルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(シクロヘキシルメタクリラートに対して5質量%)を、装入した。この混合物を、アルゴン雰囲気下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(シクロヘキシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。透明な材料が得られた。
実施例4:溶剤存在下での製造
反応槽内にOppanol(登録商標)B15 SFN 3g、シクロヘキシルメタクリラート1.3g、エチレングリコールジメタクリラート(シクロヘキシルメタクリラートに対して5質量%)64mg、及びトルエン2.7mLを装入した。この混合物を、アルゴン雰囲気下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド26g(シクロヘキシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は5時間、80℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。透明な材料が得られた。
反応槽内にOppanol(登録商標)B15 SFN 3g、シクロヘキシルメタクリラート1.3g、エチレングリコールジメタクリラート(シクロヘキシルメタクリラートに対して5質量%)64mg、及びトルエン2.7mLを装入した。この混合物を、アルゴン雰囲気下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド26g(シクロヘキシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は5時間、80℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。透明な材料が得られた。
こうして得られる、PIB/ポリシクロヘキシルメタクリラート相の質量比が70/30である半相互侵入網目構造物は、−45℃及び145℃でPIB相若しくはポリシクロヘキシルメタクリラート相に特徴的な2つの力学的緩和を示し、貯蔵弾性率は室温で40MPaである(図5参照)。
アルゴン雰囲気下で行ったTGAによれば、250℃以上で質量損失が確認され、これは多分、漏出したトルエンに起因するものである。
実施例5:溶剤不存在下での製造
実施例3と同様の方法で、PIB/ポリシクロヘキシルメタクリラート相の質量比が60/40である半相互侵入網目構造物を製造した。
実施例3と同様の方法で、PIB/ポリシクロヘキシルメタクリラート相の質量比が60/40である半相互侵入網目構造物を製造した。
実施例6:PIB/ポリアルキルメタクリラート相を有する半相互侵入網目構造物を製造するための一般的な手法を、溶剤Oppanol(登録商標)B15SFN、C3〜C18アルキルメタクリラート、及び架橋剤の不存在下、機械的な撹拌機を備える100mLの反応槽に装入した。この混合物を、均質になるまで入念に撹拌した。引き続き、ラジカル開始剤を添加した。この混合物をさらに30分間撹拌し、そしてその後、1つのテフロン被覆がもう1つのテフロン被覆と厚さ1mmで別々に保たれている2枚のガラス板から成る注型用型に入れ、フィルム形態の試料を得た。この注型用型をクリップで固定し、そして温度制御を有する炉中に配置した。温度は記載された時間にわたって、記載された温度(選択されたラジカル開始剤に従う)で保った。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
実施例7:Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ブチルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ブチルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ブチルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
抽出可能な物質を46質量%含有する半透明の材料が得られた(ジクロロメタンで48時間、ソックスレー抽出により測定)。抽出可能な物質は主に、Oppanol(登録商標)B15 SFNから成っていた。
実施例8:
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ヘキシルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ヘキシルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ヘキシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ヘキシルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ヘキシルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ヘキシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。
抽出可能な物質を53質量%含有する白色の材料が得られた(ジクロロメタンで48時間、ソックスレー抽出により測定)。抽出可能な物質は主に、Oppanol(登録商標)B15SFNから成っていた。
実施例9:
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、イソブチルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(イソブチルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(イソブチルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、イソブチルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(イソブチルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(イソブチルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
実施例10:
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、t−ブチルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(t−ブチルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(t−ブチルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、t−ブチルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(t−ブチルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(t−ブチルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
実施例11:
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、イソデシルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(イソデシルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(イソデシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。抽出可能な物質を46質量%含有する白色の材料が得られた(ジクロロメタンで48時間、ソックスレー抽出により測定)。抽出可能な物質は主に、Oppanol(登録商標)B15SFNから成っていた。
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、イソデシルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(イソデシルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(イソデシルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。抽出可能な物質を46質量%含有する白色の材料が得られた(ジクロロメタンで48時間、ソックスレー抽出により測定)。抽出可能な物質は主に、Oppanol(登録商標)B15SFNから成っていた。
実施例12:
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ラウリルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ラウリルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ラウリルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ラウリルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ラウリルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ラウリルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
実施例13:
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ステアリルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ステアリルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ステアリルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
Oppanol(登録商標)B15SFN 2g、ステアリルメタクリラート2g、及びエチレングリコールジメタクリラート0.1g(ステアリルメタクリラートに対して5質量%)を装入した。この混合物を、アルゴン下で入念に撹拌した。この後、ベンゾイルペルオキシド0.04g(ステアリルメタクリラートに対して2質量%)を添加した。この混合物を撹拌し、そしてその後、注型用型に入れた。この注型用型を炉に配置した。温度は6時間、70℃に維持した。この注型用型を炉から取り出して冷まし、そして前記試験体を離型した。白色の材料が得られた。
実施例14:
実施例7に記載した手法に従って、PIB/ポリブチルメタクリラート相の質量比が50/50である半相互侵入網目構造物を製造したのだが、この際に四塩化されたペリレン8.6mgを、出発混合物に加えた。橙色の材料が得られた。
実施例7に記載した手法に従って、PIB/ポリブチルメタクリラート相の質量比が50/50である半相互侵入網目構造物を製造したのだが、この際に四塩化されたペリレン8.6mgを、出発混合物に加えた。橙色の材料が得られた。
Claims (23)
- 架橋されていない線状イソブテンポリマーの第一相と、架橋されたポリマーの第二相(この際この架橋されたポリマーは、イソブテンポリマーの存在下で架橋性合成反応により得られる)とを有する半相互侵入網目構造物。
- 前記架橋されたポリマーが、少なくとも1の多価エチレン性不飽和モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマーのラジカル重合により得られる、請求項1に記載の網目構造物。
- 前記エチレン性不飽和モノマーが、(メタ)アクリルモノマー、及び/又は芳香族ビニルモノマーを含有する、請求項2に記載の網目構造物。
- 前記エチレン性不飽和モノマーが、スチレン、シクロヘキシルメタクリラート、及びC3〜C18アルキルメタクリラートから選択されている、請求項3に記載の網目構造物。
- 前記エチレン性不飽和モノマーが、基本的に多価エチレン性不飽和モノマーのみから成る、請求項2に記載の網目構造物。
- 前記モノマーが、イソブテンポリマーとは1MPa1/2未満異なる溶解パラメータを有するポリマーをもたらす、請求項2から5までのいずれか1項に記載の網目構造物。
- 前記架橋されたポリマーの架橋度が1〜20%である、請求項2から5までのいずれか1項に記載の網目構造物。
- 前記架橋されたポリマーがポリシロキサンである、請求項1に記載の網目構造物。
- 前記架橋されたポリマーが、ポリウレタン及び/又はポリ尿素である、請求項1に記載の網目構造物。
- 前記架橋されたポリマーがレゾール樹脂である、請求項1に記載の網目構造物。
- 第一相対第二相の質量比が5:95〜95:5である、請求項1から10までのいずれか1項に記載の網目構造物。
- 前記イソブテンポリマーが500〜500,000の数平均分子量を有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の網目構造物。
- 気体及び湿気の遮断作用を有する成形材料として使用するための、第一相対第二相の質量比が60:40〜10:90である、請求項1から12までのいずれか1項に記載の網目構造物。
- 接着剤として使用するための、第一相対第二相の質量比が60:40〜90:10である、請求項1から12までのいずれか1項に記載の網目構造物。
- 多官能性樹脂前駆体を、イソブテンポリマーの存在下で合成反応に供する、請求項1に記載の半相互侵入網目構造物の製造方法。
- 前記架橋されたポリマーを構成するモノマーを、少なくとも1の架橋剤とともにイソブテンポリマーの存在下で合成反応に供する、請求項1に記載の半相互侵入網目構造物の製造方法。
- 最初に得られた網目構造物を所望の形状に成形し、そしてこの成形された材料を後架橋に供する、請求項15又は16に記載の方法。
- 請求項1から14までのいずれか1項に記載の半相互侵入網目構造物を含有する、成形体。
- 基材間の接着接合の形成、基材内若しくは基材間にある中空部の封止、又は基材の埋め込みのための方法であって、この際、接合させる基材の間に、又は封止すべき中空部内に、架橋されていない線状イソブテンポリマーと、多官能性樹脂前駆体及び/又はモノマーを少なくとも1の架橋剤と共に含有する組成物を導入するか、或いは前記組成物によって埋め込むべき基材を取り囲み、そしてこの組成物において合成反応を開始する方法。
- 前記組成物が、架橋されていない線状イソブテンポリマーと、少なくとも1の多価エチレン性不飽和モノマーを含有するエチレン性不飽和モノマーとを含有し、そしてこの組成物においてラジカル重合を開始する、請求項19に記載の方法。
- 前記ラジカル重合を熱により、又は高エネルギー線により開始する、請求項20に記載の方法。
- 少なくとも1の基材が、ガラス、セラミック材料、及び無機建材から選択されている、請求項21又は21に記載の方法。
- 架橋されていない線状イソブテンポリマーと、多官能性樹脂前駆体及び/又はモノマーを、少なくとも1の架橋剤とともに含有する組成物を担体上に塗布し、そしてその組成物において合成反応を開始する、平面状構造物の製造方法。
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