JP2011513134A - 特にオートバイライダのための調整可能な頚部保護用カラー - Google Patents

Abstract

特にオートバイライダ用として有益な、使用者の頚部を保護するためのカラーが考案され、前記カラーは、略水平面において回転可能となるように一端で旋回可能に蝶着されて、固定および解除レバーによって相互に接続できる２つのカラー半体と、背部でカラーの下側縁辺から下方に延びて、着用者の脊柱に関して中心が合わされるプレートと、前面で下方に延びる保護シールドと、を備える。カラーには、カラーが着用者の肩に装着される部分に取り外し可能なパッド手段が設けられる。

Description

本発明は、スポーツ活動中、特にオートバイに乗る際に有益な、頚部保護用カラーに関する。

スポーツ活動に従事する人々のための各種の保護用カラーが知られており、市販されている。その自明の目的は、人体の一部、特に頚部を保護することであり、頚部は非常に繊細で、骨折や打撲が起こりやすい。例えば、高速で運転中のオートバイから転落した場合、ライダは、従来の保護用ヘルメットを着用していても、頚部に損傷を受けることが多々ある。

モトクロス用カラーの一例は、リアット名義の「特許文献１」に記載されている。

このカラーは、サイドヒンジによって相互に取り外し可能に連結される２つの部分で構成される。カラーは表面を有し、その表面は、上向きであって、ヘルメット装着時に全方向への頭部の傾きを制限する。

カラーは、その底部縁辺に恒久的に固定されたパッドによって使用者の肩の上に載置され、背部において、その背部縁辺から下方に延びるプレートを有し、使用者の背中にかかる負荷を脊柱の側方に移行させて、脊椎そのものに負荷がかからないようにする機能を果たす。

しかしながら、このタイプのカラーおよび先行技術において公知の他のカラーには、各種の問題と欠陥がある。

特に、カラーの側面部分、特にサイドヒンジの下に空間が残るため、使用者の体の上に置かれたカラーの安定性が低下する。これは特に、首が平均より長い、または短い使用者において顕著である。

国際公開第２００５／０５１２５１号パンフレット

本発明の目的は、上記の問題と欠点を実質的に解決し、使用者を効果的な方法で保護することに加え、使いやすいカラーを提供することである。

特に、本発明の目的は、使用者の体と首の長さに合わせて容易に調整可能な保護用カラーを提供することである。

上記の目的は、使用者の頚部を保護するための、特にオートバイのライダにとって有益なカラーによって達成され、このカラーは、使用者の頚部を保護するための、特にオートバイのライダにとって有益なカラー（１０）であって、略水平面内で回転可能となるように一端で相互に旋回可能に蝶着されて、固定解放レバー（１４）により相互に連結可能な２つのカラー半体（１６，１８）と、背部において前記カラーの底部縁辺から下方に延びて、使用者の脊柱に関して中心が合わされるプレート（４２）と、前部において下方に延びる保護用シールド（１２）と、からなるタイプであり、前記２つのカラー半体（１６，１８）の底面の、使用者の肩に当たることになる側方の領域内に取り外し可能に連結されるパッド手段（６０，６２）を備えることを特徴とする。

本発明のカラーの他の特徴によれば、背部にて延びて、使用者の背中に載る上記のプレートは、衝撃を受けた場合に、使用者の脊柱に平行な方向に、計画された方法で破断または崩壊するように設計された構造を有する。

本発明の利点について、あくまでも非限定的な例として添付の図面に示されるカラーの好ましい実施形態に関する以下の説明により、さらに詳しく述べる。

カラーの三次元正面図である。 図１によるカラーの三次元背面図である。 図１によるカラーに接続されるストラップを示す図である。 図３の上面図である。 カラーから取り外された緩衝用パッドを示す図である。 図５によるパッドの内側を示す図である。

まず、図１，２を参照すると、対称構造のカラー１０が示されており、そのカラー１０は、胸部に載って固定用レバー１４により閉じられる前部分１２と、ほとんど平坦な２つの側方セグメント１６，１８と、背部分２０と、から成る。

セグメント１６，１８は、後方ピン７０によって相互に蝶着され、カラー１０の中に首を挿入できるように、広く開けることができる。固定用レバー１４は、セグメント１６，１８を閉鎖位置に固定し、使用中、カラー１０が首を完全に取り囲む環状構造になるようにする機能を有する。

セグメント１６，１８は、丸みのある長方形の断面を有し、その各々は、カラー１０の外側に向かう縁辺に取り付けられた突片３０を有し、突片３０は、きのこの笠の形に広がる直角の延長部３２で終端する中央本体３４により形成される。

２つのパッド６０，６２が相互に重ねられて、セグメント１６，１８の各々の下に取り付けられる。

使用者Ｕ（図３参照）がカラー１０を装着しようとする場合、胸部の上で相互に交差するように配置された、伸縮性のある２本のストラップＳ１，Ｓ２を使用してもよい。

次に、図３−６についてみると、パッド６０，６２（図５参照）は、特別な構造を有する。これらはどちらも、それぞれに関連するセグメント１６，１８と肩の形状に合うように曲げられている。

パッド６２は、セグメント１６，１８の各々の底面に固定させて取り付けられる。もう一方のパッド６０は、フォームフィット(form fit)方式によって、パッド６２の内部に嵌め込まれ、これによって単独のユニットが形成される。

好ましくは、パッドは発泡材、例えば、密度６５から７５ｇ／ｌの発泡ポリプロピレンまたは密度６５から７５ｇ／ｌのポリスチレンで作製される。

フォームフィットは、パッド６０の表面にあって好ましくは逆テーパ形状の３つの突起６４を、インターロック式に係合（interlocking engagement）させることによって実現される。突起６４は、パッド６２に形成された、対応する円筒形穴６８の中に挿入される。連結は、パッド６０の下側に存在する最も広い部分をもつ円筒形の突起６４に、逆テーパを採用することよってさらに強化される。突起６４の最も広い部分の直径は、円筒形の穴６８より若干大きい。パッド６０，６２が相互に押し込まれると、拡張された発泡材は、突起６４のより広い部分が穴６８に入ることを許容する小さな変形を可能とし、これにより、それは、その後再び拡張することができる。これによって、パッド６０は、使用者Ｕがパッド６０に大きな引張力をかけない限り、パッド６２から外れないようになる。

使用者がカラー購入時に肩の形状に合わせて選択する、各種の厚さのパッドを使用すること、あるいは複数のパッド、すなわち第一のパッドに関係する第二のパッドおよび任意で第三のパッドを使用することが、可能かつ現実的である。この場合、第一のパッドは、突起６４の位置と反対の位置に、パッド６２の中に設けられた穴６８と同様の円筒形の穴（および溝でもよい）を有しているかもしれない。パッドは、取り外し可能および／または積み上げ可能な特性であるため、カラー１０を容易に使用者Ｕの体に合わせることができる。カラーを各人の個人的ニーズに合わせるために、最も適当な大きさおよび／または形状のパッドを用いればよい。特に、１つのパッドを他のパッドに追加したり、またはこれと交換したりすることにより、セグメント１６，１８の上面と、使用者Ｕのヘルメットと、の間の最終的な距離を短縮することが可能となる。最近の研究では、衝撃を受けた際に、軸方向の圧力（すなわち、首に恒久的な損傷を与える原因となる圧力）を伝えるようにヘルメットが容易にカラーと接触しなければ、カラーの効果の多くが失われるという結果が報告されている。

上記の説明から、本発明によるカラーは、先行技術による器具の問題と欠点を有利に解決できる特徴を有していることが明らかである。

カラーの上部は、セグメント１６，１８の特異な湾曲に合わせた形状であり、使用者が装着したヘルメットが、カラーの上面の側方に容易に載せることが可能である点に注目すべきである。

本発明について、好ましい実施形態に関して説明したが、概念的および構造的に同等の解決策を、付属の特許請求範囲内で予測することができる。例えば、上側の固定されたパッド６２に対する下側パッド６０の連結は、別の方法、例えば、上記より多い、または少ない円筒形突起を使用する方法、あるいは２つの部品を結合するための計画的な刻み目（undercut feature）や蟻継ぎ（dovetail joint）を使用する方法等も利用できる。

Claims (10)

1. 使用者の頚部を保護するための、特にオートバイのライダにとって有益なカラー（１０）であって、略水平面内で回転可能となるように一端で相互に旋回可能に蝶着されて、固定解放レバー（１４）により相互に連結可能な２つのカラー半体（１６，１８）と、背部において前記カラーの底部縁辺から下方に延びて、使用者の脊柱に関して中心が合わされるプレート（４２）と、前部において下方に延びる保護用シールド（１２）と、からなるタイプであり、前記２つのカラー半体（１６，１８）の底面の、使用者の肩に当たることになる側方の領域内に取り外し可能に連結されるパッド手段（６０，６２）を備えることを特徴とするカラー（１０）。
2. 前記パッド手段は、前記底面に恒久的に固定される第一のパッド（６２）と、前記第一のパッド（６２）から取り外し可能であって、前記第一のパッド（６２）に固定させるための手段（６４）が設けられる第二のパッド（６０）と、を含むことを特徴とする請求項１に記載の保護用カラー（１０）。
3. 前記固定手段は、前記第二のパッド（６０）に形成されて、前記第一のパッド（６２）の反対の面に形成された穴（６８）と協働できる突起（６４）を含むことを特徴とする請求項２に記載の保護用カラー（１０）。
4. 特に相互に対面する表面に形成された突起（６４）と穴（６８）によって相互に積み重ねられる複数のパッド（６０，６２）が想定されることを特徴とする請求項１に記載の保護用カラー（１０）。
5. 前記パッドは、その下にある使用者の肩の形状に対応する湾曲を有する形状であることを特徴とする請求項１から４のいずれかに記載の保護用カラー（１０）。
6. 前記パッド（６０，６２）は、発泡プラスチックで作製されることを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の保護用カラー（１０）。
7. 前記突起（６４）の直径が対応する穴（６８）の直径より若干大きく、前記発泡材が小さく変形することにより、前記突起（４）が穴（６８）に入ることができることを特徴とする請求項６に記載の保護用カラー（１０）。
8. 前記突起（６４）は、逆テーパ形状を有することを特徴とする請求項４に記載の保護用カラー（１０）。
9. 前記発泡プラスチックは、密度が６５から７５ｇ／ｌの発泡ポリプロピレンおよび密度が６５から７５ｇ／ｌの発泡ポリスチレンの中から選択されることを特徴とする請求項６に記載の保護用カラー（１０）。
10. 前記パッドは、異なる厚さを有することができることを特徴とする請求項１から９のいずれかに記載の保護用カラー（１０）。

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